(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アラーム発生源は、それぞれ機械式音源、電子音源、発光源、振動源及び発臭源の何れかで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の目覚まし時計。
前記第1アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、前記第2アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、の少なくとも一部が一致していることを特徴とすることを特徴とする請求項4記載の目覚まし時計。
前記第1アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、前記第2アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、が前記筐体の時刻表示面側において一致していることを特徴とする請求項5記載の目覚まし時計。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の構成にあっては、ユーザを確実に覚醒させる点で未だ改善の余地があった。例えば、特許文献1の構成では、機械音及び振動の何れか一方の出力方式でしかアラームを出力できないので、やはりユーザに飽きられてしまうおそれがある。また、一つのアラーム発生源から発生するアラームの音量の大きさには限界があり、これもユーザに飽きられる要因となる。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みたものであって、ユーザに飽きられ難くするとともに、ユーザが容易に覚醒できる目覚まし時計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の目覚まし時計は、出力方式の異なる複数種類のアラーム発生源
と、前記複数種類のアラーム発生源のうち、何れかの前記アラーム発生源が単独で駆動する単独駆動モード、及び前記複数種類のアラーム発生源のうち、少なくとも2種類の前記アラーム発生源が同時に駆動する同時駆動モードを切り替える第1スイッチと、前記単独駆動モードにおいて、前記複数種類のアラーム発生源のうち、駆動させる前記アラーム発生源の種類を切り替える第2スイッチと、を備え、前記第1スイッチは、筐体における時刻表示面上に配置され、前記第2スイッチは、前記筐体における前記時刻表示面以外の面上に配置されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、出力方式の異なるアラーム発生源で発生するアラーム音の組み合わせにより、例えば大音量で刺激的なアラームを発生させることができる。これにより、ユーザを容易に覚醒できるとともに、長期間の使用によっても飽きられ難い目覚まし時計を提供できる。
【0009】
また、単独駆動モードと同時駆動モードとが切替可能に構成されているため、アラームの駆動パターンに変化を与えることができ、ユーザに飽きられ難い目覚まし時計を提供できる。
【0010】
また、同時駆動モード及び単独駆動モード間での切り替えと、単独駆動モードにおけるアラーム発生源の切り替えと、を別々のスイッチで行うことで、各モードの切替方法をユーザが簡単に認識できる。これにより、操作性を向上させ、誤操作の発生等を抑制できる。
【0011】
また、筐体の時刻表示面上に第1スイッチが配置されているので、第2スイッチよりも第1スイッチを目立たせることが可能になる。これにより、同時駆動モードのON/OFFの切替方法をユーザが簡単に認識できる。さらに、第1スイッチ及び第2スイッチが離れて配置されることになるので、誤操作の発生等を確実に抑制できる。
【0012】
本発明に係る目覚まし時計において、前記第1スイッチの操作結果を報知する報知部を備えていてもよい。
この構成によれば、第1スイッチの操作結果を報知する報知部を備えているので、同時駆動モードのON/OFF状態をユーザが容易に認識できる。
【0013】
本発明に係る目覚まし時計において、前記アラーム発生源は、それぞれ機械式音源、電子音源、発光源、振動源及び発臭源の何れかで構成されていてもよい。
この構成によれば、アラーム発生源が機械式音源、電子音源、発光源、振動源及び発臭源の何れかで構成されているため、長期間の使用によっても飽きられ難い目覚まし時計を提供できる。
【0014】
本発明に係る目覚まし時計において、前記アラーム発生源は、機械式音源で構成された第1アラーム発生源と、電子音源で構成された第2アラーム発生源と、を備えていてもよい。
この構成によれば、第1アラーム発生源を機械式音源で構成し、第2アラーム発生源を電子音源で構成することで、同時駆動モードにおいて、出力方式の異なるアラーム音が重ね合わされ、大音量で刺激的なアラームを発生させることができる。
【0015】
本発明に係る目覚まし時計において、前記第1アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、前記第2アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、の少なくとも一部が一致していてもよい。
この構成によれば、第1アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、第2アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、の少なくとも一部が一致しているため、ユーザに対して効果的にアラームを伝達させることができる。これにより、ユーザをより簡単に覚醒させることができる。
【0016】
本発明に係る目覚まし時計において、前記第1アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、前記第2アラーム発生源から発生するアラーム音の伝達方向と、が
前記筐体の時刻表示面側において一致していてもよい。
この構成によれば、時計表示面側をユーザに向けて使用する通常使用時において、ユーザに対してより効果的にアラームを伝達でき、ユーザをさらに簡単に覚醒させることができる。
【0017】
本発明に係る目覚まし時計において、前記アラーム発生源は、複数種類の駆動パターンで駆動可能とされていてもよい。
この構成によれば、複数種類の駆動パターンが駆動可能とされているので、ユーザの気分等に応じて任意の駆動パターンを選択できる。これにより、長期間の使用によっても飽きられ難い目覚まし時計を提供できる
。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザに飽きられ難くするとともに、ユーザが容易に覚醒できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[目覚まし時計]
図1は実施形態に係る目覚まし時計1の斜視図である。
図2は目覚まし時計1の正面図である。
図3は目覚まし時計1の平面図である。
図4は目覚まし時計1の背面図である。
図1〜
図4に示す目覚まし時計1は、アナログクォーツ式の卓上時計であって、外観が扁球状を呈している。具体的に、目覚まし時計1は、時刻を計時する時計体2(
図2参照)と、時刻を表示する時刻表示部3と、アラームを発生させるアラーム発生源4,5と、時計体2や時刻表示部3、アラーム発生源4,5を操作する操作部11〜15と、制御部16(
図5参照)と、を備えている。また、目覚まし時計1は、上述した各構成品が筐体21に搭載されて構成されている。なお、図中において、矢印UPは鉛直上方を示し、矢印FRは前方を示し、矢印LHは前方を見たときの左側を示している。
【0021】
本実施形態の目覚まし時計1には、上述したアラーム発生源4,5として出力方式の異なる2種類のアラーム発生源(第1アラーム発生源4及び第2アラーム発生源5)が搭載されている。目覚まし時計1では、アラーム発生源4,5のうち、何れかのアラーム発生源4,5が単独で駆動する単独駆動モードと、アラーム発生源4,5が同時に駆動する同時駆動モードと、が切り替えられるように構成されている。
【0022】
筐体21は、載置面に載置されるケース本体22と、ケース本体22に配設された文字板31を覆うカバー23と、を備えている。ケース本体22は、上方及び後方に向けて膨出する曲面部22aと、曲面部22aの前方に連なり前方に向かうに従い下方に向けて傾斜する傾斜壁(時刻表示面)22bと、を有している。また、ケース本体22における左右方向の両側壁22cは、左右方向に直交する方向(上下方向及び前後方向)に延びる平坦面とされ、曲面部22a及び傾斜壁22bにおける左右両端縁同士をそれぞれ架け渡している。
【0023】
図2に示すように、ケース本体22の傾斜壁22bのうち、左右両側の下部には、後方に向けて窪む一対の放出部24が形成されている。これら放出部24の底部には、第2アラーム発生源5から発生するアラームをケース本体22の外部に放出するための複数の放出孔25がそれぞれ形成されている。放出孔25は、前方から見た平面視で上下方向に交差する方向に沿って延びるスリット状とされ、左右方向に間隔をあけて配列されている。
【0024】
カバー23は、光透過性を有する材料(例えば、アクリル等の透明又は半透明な材料)からなり、前方に向けて膨出する曲面状を呈している。カバー23は、ケース本体22の傾斜壁22bのうち、上述した放出孔25及び後述する第1スイッチ11を回避した領域を全域に亘って覆っている。
【0025】
時刻表示部3は、時刻に関する情報を示す文字板31と、文字板31の前方に配設された各種指針32〜35と、を有している。
文字板31は、ケース本体22のうち傾斜壁22bの中央部に配設され、カバー23によって視認可能に覆われている。
指針32〜35は、時針32、分針33、秒針34及びアラーム針35を備えている。これら指針32〜35は、それぞれの基端部が軸心Cに同軸上に配置されるとともに、軸心C周りに回転可能に構成されている。
【0026】
時計体2は、上述した時針32、分針33及び秒針34を軸心C周りに回転させる図示しないムーブメントと、ステップモータや水晶ユニット、回路基板等のムーブメントを駆動させる図示しない駆動部と、を有している。
【0027】
<アラーム発生源>
アラーム発生源4,5は、機械式音源により構成された第1アラーム発生源4と、電子音源により構成された第2アラーム発生源5と、を有している。
第1アラーム発生源4は、筐体21の左右両側に一対配設されている。なお、各第1アラーム発生源4は、左右対称の構成であるため、以下の説明では一方(左側)の第1アラーム発生源4について説明し、他方の第1アラーム発生源4の説明は省略する。
【0028】
図1〜
図4に示すように、第1アラーム発生源4は、リン41と、リン41を打撃する打撃部42と、を有している。
リン41は、左右方向の外側(左側)に向けて突出する半球状を呈し、ケース本体22の側壁22cから延びる軸部材43に軸支されている。この場合、リン41は、左右方向の内側端縁(開口縁)と、ケース本体22の側壁22cと、の間に左右方向に隙間をあけた状態でケース本体22に取り付けられている。
打撃部42は、ケース本体22の後部に搭載されている。なお、打撃部42は、駆動モータ(不図示)や、駆動モータの回転によってリン41を外側から打撃する打ち玉(不図示)等を有している。この場合、打ち玉によってリン41が打撃されると、その打音(機械音)がアラーム音としてリン41や、リン41と側壁22cとの間の隙間等から放射状に伝達される。なお、各第1アラーム発生源4は、リン41の厚さを異ならせる等して、各第1アラーム発生源4間で周波数を変えても構わない。また、リン41を内側から打撃するようにしても構わない。
【0029】
第2アラーム発生源5は、ケース本体22内において、上述した各放出部24に対応する位置(放出部24の後方)にそれぞれ配設されている。各第2アラーム発生源5は、電子音を発生させる図示しない発音体を備えている。この場合、発音体から発生した電子音は、アラーム音として放出孔25を通してケース本体22の外部(前方)に向けて放出される。すなわち、本実施形態において、第1アラーム発生源4から発生するアラーム音の伝達方向と、第2アラーム発生源5から発生するアラーム音の伝達方向と、が少なくとも一部(目覚まし時計1の前方(傾斜壁22b側))で一致している。
【0030】
<操作部>
操作部11〜15は、第1スイッチ11や第2スイッチ12、スヌーズ/点灯スイッチ13、メインスイッチ14、調整ノブ15等を有している。
第1スイッチ11は、上述した傾斜壁22bの下部における左右方向の中央部(左右方向における放出部24間に位置する部分)に、後方に向けて押下操作可能に配設されている。第1スイッチ11は、押下操作によって同時駆動モードのON/OFFを切り替える。第1スイッチ11の中央部は、光透過性を有する材料からなる透光部11aとなっている。透光部11aは、ケース本体22内において第1スイッチ11の後方に配置された図示しない報知用光源(報知部)から出射される光をケース本体22の外部に向けて放出させる。なお、報知用光源は、第1スイッチ11の操作に連動し、第1スイッチ11の操作結果をユーザが視覚によって認識可能となっている。また、報知用光源は、第1スイッチ11のON操作時とOFF操作時で色や点灯時間等を変えても構わない。
【0031】
また、本実施形態では、第1スイッチ11の操作結果を報知する報知部として、図示しない報知用発音体を有している。報知用発音体は、同時駆動モードのON/OFFの切替時等に電子音を発生させ、後述する第1スイッチ11の操作結果をユーザに聴覚によって認識させる。この場合、報知用発音体は、第1スイッチ11のON操作時とOFF操作時でメロディや動作時間等を変えても構わない。なお、報知用発音体は、メインスイッチ14がOFF状態において、第1スイッチ11を押下操作した場合に、第1スイッチ11の操作が無効であることを電子音によって報知するようにしても構わない。
【0032】
第2スイッチ12は、ケース本体22の曲面部(時刻表示面以外の面)22aに形成された段差部22d内に配設され、左右方向にスライド操作可能に構成されている。第2スイッチ12は、単独駆動モードで動作させるアラーム発生源4,5を選択するとともに、選択したアラーム発生源4,5の音量(大音量又は小音量)を選択する。なお、図示の例において、段差部22dは左右方向から見た側面視でL字状を呈し、上方及び後方に向けて開放されている。
【0033】
スヌーズ/点灯スイッチ13は、ケース本体22の曲面部22aのうち、段差部22dよりも前方に位置する部分に、下方に向けて押下操作可能に配設されている。スヌーズ/点灯スイッチ13は、アラーム発生源4,5の駆動時には押下操作によってスヌーズモード(アラームを一旦停止させた後、一定時間間隔で再びアラームを発生させる機能)を作動させる。また、スヌーズ/点灯スイッチ13は、アラーム発生源4,5の非駆動時には押下操作によってケース本体22内に搭載された図示しない光源を作動させる。これにより、文字板31が光源から出射された光で照らされる。なお、スヌーズ/点灯スイッチ13は、アラーム発生源4,5の非駆動時の押下操作によって、報知用光源や報知用発音体を作動させ、同時駆動モードのON/OFF状態をユーザに報知できるようにしても構わない。
【0034】
図4に示すように、メインスイッチ14は、曲面部22aの後部に形成された凹部22e内に配設され、上下方向にスライド操作可能に構成されている。メインスイッチ14は、アラーム発生源4,5のON/OFFを切り替える。
調整ノブ15は、凹部22e内から後方に向けて突設され、前後方向に沿う軸線周りの回転操作可能に構成されている。調整ノブ15は、回転操作によって時刻の調整やアラーム時刻の調整を行い、上述した各種指針32〜35を回転させる。
【0035】
<制御部>
図5は、目覚まし時計1のブロック図である。
図5に示すように、制御部16は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成され、目覚まし時計1の各構成品を統括して制御する。制御部16は、例えばアラーム検出部や駆動モード設定部、アラーム出力部等を有している。
【0036】
アラーム検出部は、時計体2から出力されるアラーム発生源4,5を駆動させる時刻であることを知らせるアラーム信号を検出する。
駆動モード設定部は、第1スイッチ11及び第2スイッチ12から出力されるモード信号に基づいてアラーム発生源4,5の駆動モードを切り替える。
アラーム出力部は、アラーム検出部の検出結果及び駆動モード設定部の設定結果に基づいてアラーム発生源4,5にアラームの駆動信号を出力する。
【0037】
[目覚まし時計の動作方法]
次に、上述した目覚まし時計1の動作方法を説明する。なお、以下の説明では、メインスイッチ14がON状態で、かつ同時駆動モードがOFF状態の場合を初期状態とする。また、以下の説明では、調整ノブ15が回転操作され、所定の時刻にアラームが予めセットされている。
まず、単独駆動モードについて説明する。
単独駆動モードでは、第2スイッチ12をスライド操作して、各アラーム発生源4,5のうち動作させるアラーム発生源4,5を選択するとともに、動作させるアラーム発生源4,5の音量を選択する。第2スイッチ12の操作結果は、モード信号として制御部16(駆動モード設定部)に出力される。
【0038】
そして、アラームの設定時刻になると、時計体2から制御部16(アラーム検出部)に向けてアラーム信号が出力される。すると、制御部16は、駆動モード設定部で設定されたアラーム発生源4,5に向けてアラームの駆動信号を出力する。これにより、アラーム発生源4,5のうち何れかのアラーム発生源4,5が駆動し、所定の音量のアラームが発生する。そして、各アラーム発生源4,5の何れかから発生したアラーム音がユーザに伝達されることで、ユーザの覚醒を図ることができる。
なお、本実施形態の第1アラーム発生源4において、音量の調整は打撃部42の駆動モータの回転数を変更したり、駆動モータに印可する電流を大きくすることで駆動力を大きくして、リン41を強く叩いたりすることによって行ってもよく、駆動させる第1アラーム発生源4の数で行ってもよい。
【0039】
次に、同時駆動モードについて説明する。
まずは、第1スイッチ11を押下操作して、単独駆動モードから同時駆動モードに切り替える。すると、第1スイッチ11の操作結果が、モード信号として制御部16(駆動モード設定部)に出力される。なお、制御部16は、モード信号を受信すると、図示しない報知用光源や報知用発音体に切替信号を出力して、報知用光源や報知用発音体を作動させる。これにより、第1スイッチ11の透光部11aを通して同時駆動モードのON操作を報知するための光が放出されるとともに、放出孔25等を通して報知用発音体から同時駆動モードへのON操作を報知するための電子音が放出される。
【0040】
そして、時計体2から制御部16(アラーム検出部)に向けてアラーム発生源4,5を駆動させる時刻であることを知らせるアラーム信号が出力されると、制御部16は各アラーム発生源4,5に向けてアラームの駆動信号を出力する。これにより、各アラーム発生源4,5の双方が駆動し、各アラーム発生源4,5からそれぞれ出力方式の異なるアラーム音が重ね合わされた大音量のアラーム音が発生する。そして、各アラーム発生源4,5の双方から発生したアラーム音がユーザに伝達されることで、ユーザの覚醒を図ることができる。
【0041】
なお、同時駆動モードから単独駆動モードに切り替える場合には、第1スイッチ11を再び押下操作する。すると、第1スイッチ11の操作結果が、モード信号として制御部16(駆動モード設定部)に出力される。そして、制御部16は、モード信号を受信すると、図示しない報知用光源や報知用発音体に切替信号を出力して、報知用光源や報知用発音体を作動させる。これにより、第1スイッチ11の透光部11aを通して同時駆動モードのOFF操作(単独駆動モードへの切替)を報知するための光が出射されるとともに、放出孔25等を通して報知用発音体から同時駆動モードのOFF操作を報知するための電子音が放出される。
【0042】
このように、本実施形態では、出力方式の異なる複数種類のアラーム発生源4,5が同時に駆動可能とされた構成とした。
この構成によれば、出力方式の異なるアラーム発生源4,5で発生するアラーム音の組み合わせにより、出力方式の異なるアラーム音が重ね合わされた大音量で刺激的なアラームを発生させることができる。これにより、ユーザを容易に覚醒できるとともに、長期間の使用によっても飽きられ難い目覚まし時計1を提供できる。
【0043】
また、本実施形態では、単独駆動モードと同時駆動モードとが切替可能に構成されているため、アラームの駆動パターンに変化を与えることができ、ユーザに飽きられ難い目覚まし時計1を提供できる。
【0044】
さらに、本実施形態では、同時駆動モード及び単独駆動モード間での切り替えと、単独駆動モードにおけるアラーム発生源4,5の切り替えと、を別々のスイッチ11,12で行うことで、各モードの切替方法をユーザが簡単に認識できる。これにより、操作性を向上させ、誤操作の発生等を抑制できる。
しかも、ケース本体22のうち、時刻表示面となる傾斜壁22b上に第1スイッチ11が配置されているので、曲面部22aに配置された第2スイッチ12よりも第1スイッチ11を目立たせることが可能になる。これにより、同時駆動モードのON/OFFの切替方法をユーザがより簡単に認識できる。さらに、第1スイッチ11及び第2スイッチ12が離れて配置されることになるので、誤操作の発生等を確実に抑制できる。
【0045】
また、第1スイッチ11の操作結果を報知する報知部(報知用光源や報知用発音体)を備えているので、同時駆動モードのON/OFF状態をユーザが容易に認識できる。
【0046】
さらに、第1アラーム発生源4を機械式音源で構成し、第2アラーム発生源5を電子音源で構成することで、同時駆動モードにおいて、出力方式の異なるアラーム音が重ね合わされ、大音量で刺激的なアラームを発生させることができる。
【0047】
また、第1アラーム発生源4から発生するアラーム音の伝達方向と、第2アラーム発生源5から発生するアラーム音の伝達方向と、の一部が一致しているため、ユーザに対して効果的にアラーム音を伝達させることができる。これにより、ユーザをより簡単に覚醒させることができる。
【0048】
しかも、第1アラーム発生源4から発生するアラーム音の伝達方向と、第2アラーム発生源5から発生するアラーム音の伝達方向と、が目覚まし時計1の前方に向けて一致しているため、傾斜壁22b側(文字板31側)をユーザに向けて使用する通常使用時において、ユーザに対してより効果的にアラームを伝達でき、ユーザをさらに簡単に覚醒させることができる。
【0049】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、2種類のアラーム発生源4,5が搭載された構成について説明したが、3種類以上の複数のアラーム発生源が搭載され、これらアラーム発生源のうち少なくとも2種類以上のアラーム発生源が同時に駆動する構成であっても構わない。
【0050】
また、各アラーム発生源4,5は、同時駆動モードの駆動期間中において、少なくとも一部の期間で同時に駆動していれば、その駆動パターンは適宜変更が可能である。すなわち、アラーム発生源4,5は、駆動期間のうち全期間で各アラーム発生源4,5が同時で駆動する構成にしてもよい。また、アラームの駆動期間中において、一部の期間では各アラーム発生源4,5が同時に駆動し、その他の期間では何れかのアラーム発生源4,5が駆動する(各アラーム発生源4,5が時間差で駆動する)構成でも構わない。
また、各アラーム発生源4,5は、駆動期間やメロディの異なる複数種類の駆動パターンを有しても構わない。この構成によれば、各駆動モードにおいて、複数種類の駆動パターンの中からユーザの気分等に応じて任意の駆動パターンを選択できるので、長期間の使用によっても飽きられ難い目覚まし時計1を提供できる。
【0051】
上述した実施形態では、アラーム発生源として、機械式音源及び電子音源を用いた構成について説明したが、これに限られない。例えば、発光源、振動源及び発臭源を用いても構わない。発臭源を用いたアラーム発生源としては、例えばアラームの設定時刻になると、ファンが回転することで、カートリッジに収容される芳香剤等をケース本体22の外部に揮散させる構成を採用することができる。
また、アラーム発生源としては、上述した種々の出力方法の他、アラームの設定時刻になると、筐体21自体が移動したり、筐体21に搭載された可動体が筐体21に対して移動したりする構成を採用しても構わない。さらに、アラーム発生源として、音声入力部に入力された音声を、発音体を通してアラーム音として発生させる構成を採用しても構わない。
このように、出力方式の異なる複数種類のアラーム発生源を同時に駆動させることで、長期間の使用によっても飽きられ難い目覚まし時計1を提供できる。
【0052】
上述した実施形態では、同時駆動モードのON/OFF状態を報知する報知部として、報知用光源や報知用発音体を用いた場合について説明したが、これに限らず、ユーザの視覚や聴覚を通して認識させる構成は種々変更可能である。また、振動源や発臭源を報知部に採用しても構わない。
【0053】
上述した実施形態では、アナログクォーツ式の目覚まし時計1に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、デジタル式の目覚まし時計1に本発明を適用しても構わない。
上述した実施形態では、同時駆動モードと単独駆動モードとを切替可能に構成した場合について説明したが、これに限らず、少なくとも同時駆動モードを有していれば構わない。
上述した実施形態では、第1アラーム発生源4を筐体21の左右両側に配置し、放出部24を筐体21の前部に配置した場合について説明したが、これに限らず、各アラーム発生源4,5のレイアウトは、適宜変更が可能である。
【0054】
上述した実施形態では、同時駆動モードの切替を行う第1スイッチ11及び単独駆動モードの切替を行う第2スイッチ12を有する構成について説明したが、これに限られない。各種モードの切替を一つのスイッチで行っても構わない。
上述した実施形態では、第1スイッチ11が押下操作、第2スイッチ12がスライド操作する構成とした場合について説明したが、これに限らず、回転操作等、種々の構成を採用することが可能である。さらに、各種モードの切替は、上述した実施形態のようなメカスイッチではなく、タッチパネル等で行っても構わない。
【0055】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせても構わない。