(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バッテリボックスから離され、前記バッテリボックスの前後方向の前記他端に対して前記バッテリボックスの前後方向の前記一端とは反対方向にあり、前記左サイドシルの左側に向けられた左側面に連続する第2の左フレームと、
前記バッテリボックスから離され、前記バッテリボックスの前後方向の前記他端に対して前記バッテリボックスの前後方向の前記一端とは反対方向にあり、前記右サイドシルの右側に向けられた右側面に連続する第2の右フレームと、
前記他端又はその近傍で左右方向に延在し、前記第2の左フレームと前記バッテリボックスとの間、及び、前記第2の右フレームと前記バッテリボックスとの間を連結する第2の連結部と
を有し、
前記第2の左フレーム及び前記第2の右フレームは、前記バッテリボックスに対して遠い側から衝突による衝撃が前記第2の左フレーム及び前記第2の右フレームに入力されたときに、前記衝撃を前記左サイドシル及び前記右サイドシルに伝達するとともに、前記第2の連結部を通して前記バッテリボックスに伝達して分散させる、請求項1ないし請求項4のいずれか1に記載の車台。
前記バッテリボックスの前記収納部は、前記一端にそれぞれ開口を有し、前記バッテリを、前記開口を通すとともに、前記第1の左フレーム及び前記第1の右フレームにより形成される空間を通して、出し入れ可能である、請求項1ないし請求項6のいずれか1に記載の車台。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための形態について説明する。以下に説明する形態では、停止時及び走行時に二酸化炭素その他の有害物質を排出しない、電気自動車10,210の例について説明する。
【0006】
(第1実施形態)
第1実施形態に係る電気自動車10について、
図1から
図3Bを用いて説明する。
図1から
図2Eに示す電気自動車10には、前後方向(longitudinal direction)、左右方向(horizontal direction)、及び、上下方向(vertical direction)が規定される。
一般的な電気自動車10では、前後方向、左右方向、及び、上下方向は常に一定である。いわゆる自動運転により電気自動車10が動かされる場合、後述する所定の運転席S1及びステアリングホイールSW等は不要となる可能性がある。自動運転により電気自動車10が動かされる場合、電気自動車10の上下方向は常に一定であるが、前方向(front direction)、後方向(rear direction)、左方向(left direction)、右方向(right direction)は進行方向に応じて変化する可能性がある。自動運転により電気自動車10が動かされる場合、進行方向に応じて、後述するフロントサイドフレーム24はリヤサイドフレームになり得、リヤサイドフレーム26はフロントサイドフレームになり得、レフトサイドフレーム28はライトサイドフレームになり得、ライトサイドフレーム30はレフトサイドフレームになり得る。
【0007】
レフトサイドフレーム28はベース22の後述する左サイドシル62の左方向に例えば溶接により固定され、必要に応じてさらにボルト締結されている。ライトサイドフレーム30はベース22の後述する右サイドシル64の右方向に例えば溶接により固定され、必要に応じてさらにボルト締結されている。
レフトサイドフレーム28及びライトサイドフレーム30は、ベース22の後述する床面42及び底面44の左右方向の中央(左側面46及び右側面48の中央)で、左右方向に直交する上下方向に沿う仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。
【0008】
本実施形態で説明する電気自動車10の車台12は、フロントサイドが2輪で、リヤサイドが2輪である、計4輪であるものとして説明する。車台12は、フロントサイドが4輪で、リヤサイドが2輪であっても良い。車台12は、フロントサイドが2輪で、リヤサイドが4輪であっても良い。車台12に取り付けられるホイール及びタイヤの数は適宜に設定される。
【0009】
電気自動車10は、車台(プラットフォーム)12と、車台12に取り付けられるボディ14とを有する。ボディ14は、車台12の上側に取り付けられ車台12の後述するベース22とともに乗員スペースを形成する。ボディ14は、適宜の構造を採用できる。ボディ14は、いわゆるフレーム構造(ラダー構造)であっても良いが、物体への衝突時のエネルギを車台12と協働して吸収し得るいわゆるモノコック構造であっても良い。ボディ14には、後述するバッテリB1,B2,B3,B4を充電するためのコネクタ(図示せず)が配置される。
【0010】
車台12は、例えば、ベース(メインフレーム)22、フロントサイドフレーム24、及び、リヤサイドフレーム26を有する。ベース22の上側にはボディ14とともに乗員スペース(乗員室)が形成される。フロントサイドフレーム24はベース22に対して前方向にある。リヤサイドフレーム26はベース22に対して後方向にある。本実施形態では、車台12は、レフトサイドフレーム28、ライトサイドフレーム30を有する。レフトサイドフレーム28はベース22に対して左方向(左側)にある。ライトサイドフレーム30はベース22に対して右方向(右側)にある。レフトサイドフレーム28、ライトサイドフレーム30は、後述するサイドシル62,64の形状によっては、必ずしも必要ではない。
なお、本実施形態では、ベース22のフロントエンド22aは、後述する角パイプ(バッテリボックス)52,54,56,58の前後方向の前端(一端)とする。ベース22のリヤエンド22bは、角パイプ52,54,56,58の前後方向の後端(他端)とする。
【0011】
ベース22にはフロントサイドサスペンションFS1,FS2、リヤサイドサスペンションRS1,RS2が取り付けられている。サスペンションFS1,FS2は、ベース22及び/又はフロントサイドフレーム24とホイールFW1,FW2との間に設けられている。サスペンションRS1,RS2は、ベース22及び/又はリヤサイドフレーム26とホイールRW1,RW2との間に設けられている。
サスペンションFS1,FS2,RS1,RS2としては、各ホイールFW1,FW2,RW1,RW2が独立して動くインディペンデント式のものが用いられることが好適である。サスペンションFS1,FS2,RS1,RS2は、種々の形式のものから、適宜に選択される。ここでは、一例として、ストラット型を用いるものとする。サスペンションFS1では、公知のナックルに対してモータFM1、ブレーキ、ストラット、ロアアーム(サスペンションアーム)等が支持されている。他のサスペンションFS2,RS1,RS2についても、同様に形成されている。なお、フロントサイドのサスペンションFS1,FS2とリヤサイドのサスペンションRS1,RS2とが異なる種類であってもよい。
サスペンションFS1のストラットは、車台12の床面42、左側面46、又は、ボディ14に支持されている。同様に、サスペンションFS2のストラットは、車台12の床面42、右側面48又はボディ14に支持されている。
サスペンションFS1には、モータFM1が取り付けられている。モータFM1には、ホイールFW1が取り付けられている。同様に、サスペンションFS2には、モータFM2を介してホイールFW2が取り付けられている。サスペンションRS1には、モータRM1を介してホイールRW1が取り付けられている。サスペンションRS2には、モータRM2を介してホイールRW2が取り付けられている。各モータFM1,FM2,RM1,RM2は、それぞれホイールFW1,FW2,RW1,RW2内に配設されている。このため、各モータFM1,FM2,RM1,RM2は、インホイールモータとして形成されている。モータFM1,FM2は、ベース22及びフロントサイドフレーム24の左右方向の外側にある。モータRM1,RM2は、ベース22及びリヤサイドフレーム26の左右方向の外側にある。
モータFM1,FM2,RM1,RM2とバッテリB1,B2,B3,B4との間には、電線を介してインバータINVが電気的に接続されている。インバータINVは、バッテリB1,B2,B3,B4からの直流電流を交流電流に変換するとともに、周波数及び電流量を調整する。インバータINVは、一例として、レフトサイドフレーム28に配設される。インバータINVは、ライトサイドフレーム30、フロントサイドフレーム24又はリヤサイドフレーム26に配設されていても良い。インバータINVは、電線を介してコントロールユニットECUにより制御される。一例として、コントロールユニットECUはライトサイドフレーム30に配設される。コントロールユニットECUは、インバータINVの他に、ステアリングホイールSW、アクセル、ブレーキ等を制御する。
各モータFM1,FM2,RM1,RM2は、ベース22内に配設されるバッテリB1,B2,B3,B4から供給される電力により駆動されてホイールFW1,FW2,RW1,RW2を回転させる。各モータFM1,FM2,RM1,RM2は、適宜の位置に配設されるインバータINVにより回転数がそれぞれ独立して制御されながら駆動される。
各ホイールFW1,FW2,RW1,RW2には、図示しないタイヤがそれぞれ取り付けられる。
各モータFM1,FM2,RM1,RM2には、図示しないブレーキディスクなどのブレーキシステムが取り付けられていることが好適である。ブレーキディスクは、インバータINVによる各モータFM1,FM2,RM1,RM2の制御性能によっては不要となり得る。
【0012】
フロントホイールFW1,FW2の回転中心を同軸であるとし、回転中心C1を取る。リヤホイールRW1,RW2の回転中心を同軸であるとし、回転中心C2を取る。ホイールベースは、回転中心C1,C2間の距離であると規定される。ホイールベースは、車台12が4輪からさらに多くの複数輪であっても、最前列のホイールFW1,FW2のホイール中心C1と、最後列のホイールRW1,RW2のホイール中心C2との間として規定する。
【0013】
本実施形態では、各サスペンションFS1,FS2,RS1,RS2にモータFM1,FM2,RM1,RM2が取り付けられている4輪駆動の例について説明する。前輪駆動である場合、ホイールRW1,RW2内のモータRM1,RM2は不要となり得る。この場合、サスペンションRS1,RS2にホイールRW1,RW2が支持される。後輪駆動である場合、ホイールFW1,FW2内のモータFM1,FM2は不要となり得る。この場合、サスペンションFS1,FS2にホイールFW1,FW2が支持される。また、走行時にバランスをとることができるのであれば、4つのホイールFW1,FW2,RW1,RW2の1つにのみモータが配設されていても良い。
モータFM1,FM2,RM1,RM2の性能や、電気自動車10に求められる馬力等によっては、全てではなく一部のホイールのみにモータが存在していても良い。すなわち、ホイールの数とモータの数とは、同数であってもよく、ホイールの数がモータの数より多くても良い。ホイール内にモータがない場合、ホイールは例えばサスペンションのナックル(ハブ)に対して回転可能に支持される。
【0014】
ここでは、ベース22のフロントエンド22aよりも前側にフロントサイドフレーム24があるとし、フロントエンド22aよりも後側をベース22とする。また、ベース22のリヤエンド22bよりも前側をベース22とし、リヤエンド22bよりも後側をリヤサイドフレーム26とする。本実施形態では、フロントエンド22aは、前後方向について、軸C1と同じ位置か、それよりも前方にある。リヤエンド22bは、前後方向について、軸C2と同じ位置か、それよりも後方にある。ホイールベースから外れた位置の前方側にフロントサイドフレーム24があるとし、ホイールベースから外れた位置の後方側にはリヤサイドフレーム26があるとする。すなわち、フロントサイドフレーム24の後端は、前後方向に沿って軸C1と同じ位置か、ホイールベースの前側(外側)にある。リヤサイドフレーム26の前端は、前後方向に沿って軸C2と同じ位置か、ホイールベースの後側(外側)にある。
【0015】
ベース22の外観は略直方体状である。ベース22は、床面42と、床面42とは反対側で路面に対向する底面44とを有する。床面42及び底面44は、本実施形態では平坦に形成されている。床面42及び底面44は平坦な状態に限ることはなく、例えば適宜の部品が取り付けられることにより、出っ張りが形成され得る。
【0016】
車台12は、ベース22の後述するサイドシル62とフロントサイドフレーム24の後述する左前フレーム72とにより形成され、前後方向に延びた左側面46を有する。左側面46は、左サイドシル62及び左前フレーム72の左方向外側に向けられた面が連続して形成されている。車台12は、ベース22の後述するサイドシル64とフロントサイドフレーム24の後述する右前フレーム74とにより形成され、前後方向に延びた右側面48を有する。右側面48は、右サイドシル64及び右前フレーム74の右方向外側に向けられた面が連続して形成されている。
【0017】
床面42には、1又は複数のシートが載置される。ここでは、4つのシートS1,S2,S3,S4が床面42に載置される例について説明する。シートの数は適宜に設定される。
【0018】
床面42、底面44、1対の側面46,48の前後方向に沿う長さは、左右方向に沿う長さ(幅)に比べて長く形成されている。床面42と底面44との間の距離(ベース22の厚さ)は、ベース22の左右方向に沿う長さよりも小さく形成されている。
なお、ベース22の前後方向に沿う長さは、例えば1200mmから2200mmであり、左右方向に沿う長さ(幅)は、例えば800mmから1500mmであり、上下方向に沿う長さ(高さ)は、例えば100mmから150mmである。
【0019】
ホイールFW1,FW2の回転中心C1は、ベース22の床面42と底面44との間にある。フロントサイドフレーム24の上端は、ホイールFW1,FW2の回転中心(ホイール中心)C1に対して上側にある。フロントサイドフレーム24の下端は、ホイールFW1,FW2の回転中心(ホイール中心)C1に対して下側にある。
本実施形態に係る車台12では、モータFM1,FM2がホイールFW1,FW2に取り付けられている。このため、ベース22及び/又はフロントサイドフレーム24には、ドライブシャフトを通す貫通孔が不要である。車台12のベース22及びフロントサイドフレーム24の左側面46及び右側面48は、ホールレスに形成されている。特に、ホイールFW1から左側面46に向けてホイールFW1の回転中心C1を延長したとき、左側面46との交差領域には孔が形成されていない。ホイールFW2から右側面48に向けてホイールFW2の回転中心C1を延長したとき、右側面48との交差領域には孔が形成されていない。すなわち、左側面46及び右側面48のうち、最前列のホイールFW1,FW2のホイール中心C1の延長線が交差する位置は、ホールレスに閉塞されている。このため、ベース22及びフロントサイドフレーム24の左側面46及び右側面48を複雑な形状にする必要がない。左側面46及び右側面48に孔を形成しなくてもよいため、左側面46及び右側面48の設計の自由度を高くすることができる。
フロントサイドフレーム24の後述する左前フレーム72及び右前フレーム74は、前後方向に直交する左右方向及び上下方向により規定される断面を見たとき、それぞれ中空の略矩形状であることが好適である。すなわち、フロントサイドフレーム24が、前方向に向かって延びる軸(前後方向)に直交する断面は、略矩形状である。
【0020】
ホイールRW1,RW2の回転中心C2は、ベース22の床面42と底面44との間にある。リヤサイドフレーム26の上端は、ホイールRW1,RW2の回転中心(ホイール中心)C2に対して上側にある。リヤサイドフレーム26の下端は、ホイールRW1,RW2の回転中心(ホイール中心)C2に対して下側にある。
本実施形態に係る車台12では、モータRM1,RM2がホイールRW1,RW2に取り付けられている。このため、ベース22及び/又はリヤサイドフレーム26には、ドライブシャフトを通す貫通孔が不要である。ベース22及びリヤサイドフレーム26の左側面46及び右側面48は、ホールレスに形成されている。すなわち、左側面46及び右側面48のうち、最後列のホイールRW1,RW2のホイール中心C2の延長線が交差する位置は、ホールレスに閉塞されている。このため、ベース22及びリヤサイドフレーム26の左側面46及び右側面48を複雑な形状にする必要がない。左側面46及び右側面48に孔を形成しなくてもよいため、左側面46及び右側面48の設計の自由度を高くすることができる。
リヤサイドフレーム26の後述する左後フレーム76及び右後フレーム78は、前後方向に直交する左右方向及び上下方向により規定される断面を見たとき、それぞれ中空の略矩形状であることが好適である。すなわち、リヤサイドフレーム26が、後方向に向かって延びる軸(前後方向)に直交する断面は、略矩形状である。
【0021】
ベース22は、一例として、バッテリボックス(複数の角パイプ52,54,56,58)と、サイドシル(ロッカーパネル)62,64とを有する。複数の角パイプ52,54,56,58はいずれも底面44よりも上方向にある。左サイドシル62は、角パイプ52の左側に設けられている。右サイドシル64は、角パイプ58の右側に設けられている。角パイプ52,54,56,58はそれぞれ前後方向に延び、左右方向に並べられている。各角パイプ52,54,56,58は前方向及び後方向に解放されている。複数の角パイプ52,54,56,58は、サイドシル62,64の間に配置されている。
ここでは、ベース22が4つの角パイプ52,54,56,58を有する例について説明する。角パイプの数は、後述するバッテリの形状等に応じて、1つ、2つ、3つ、さらには5つなど、適宜に設定される。また、角パイプの数は、例えば車台12の大きさや用途などに応じて適宜に設定される。
複数の角パイプ52,54,56,58は、前後方向に直交する断面が互いに同一で、前後方向に沿う長さが同一であることが好適である。
サイドシル62,64は、床面42及び底面44の左右方向の中央に直交する仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。ここでは、説明の簡略化のため、サイドシル62,64の前後方向に直交する断面が互いに同一で、前後方向に沿う長さが同一であるものとして説明する。
【0022】
角パイプ52,54,56,58は、前後方向に直交する断面(左右方向及び上下方向により規定される断面)が略矩形状の筒状に形成されている。角パイプ52,54,56,58は中空であるため、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮する。角パイプ52,54,56,58の前後方向に直交する断面は、正方形であっても、長方形であっても良い。本実施形態では、角パイプ52,54,56,58の前後方向に直交する断面は、略長方形に形成されている。角パイプ52,54,56,58は、適宜の軽量化を図りながら、前方及び後方からの衝突に対する耐荷重性を必要とする。このため、角パイプ52,54,56,58には、繋ぎ目が存在しないものが用いられることが好適である。
【0023】
サイドシル62,64は、前後方向に直交する断面が略矩形状の筒状に形成されている。このため、サイドシル62,64は、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮する。サイドシル62,64の前後方向に直交する断面は、正方形であっても、長方形であっても良い。
サイドシル62,64の左右方向に沿う幅は、角パイプ52,54,56,58の左右方向に沿う幅に対して小さいことが好適である。サイドシル62,64の上下方向に沿う高さは、角パイプ52,54,56,58の上下方向に沿う高さと同一であっても良く、高くてもよい。すなわち、サイドシル62,64の上面は、角パイプ52,54,56,58により形成される床面42に対して上側に突出していてもよい。
本実施形態では、サイドシル62,64の上面と角パイプ52,54,56,58の上面とが連続した平面状で、床面42を形成するものとする。サイドシル62,64の下面と角パイプ52,54,56,58の下面とが連続した平面状で、底面44を形成するものとする。
【0024】
各角パイプ52,54,56,58は例えばアルミニウム合金などの金属材により形成されていることが好適である。ここでは、各角パイプ52,54,56,58が例えばアルミニウム合金が押出成形されたものとして説明する。各角パイプ52,54,56,58は、アルミニウム合金の代わりに、角型鋼管など他の金属材を用いても良い。各角パイプ52,54,56,58は、金属材に限られず、CFRPなどの強化プラスチックにより形成されていても良い。
左右方向に隣接する角パイプ52,54は、例えば溶接により接続されている。溶接は、例えば床面42及び底面44の両方において、前後方向に沿って連続していることが好適である。すなわち、角パイプ52,54は前後方向に沿って、前端から後端まで連続して溶接されていることが好適である。角パイプ52,54は必要に応じてボルト締結されていてもよい。このため、隣接する角パイプ52,54同士は密着している。
同様に、角パイプ54,56間、角パイプ56,58間も、例えば溶接により接続され、必要に応じてさらにボルト締結されている。複数の角パイプ52,54,56,58が接続されて一体化されることにより、それぞれ例えば平面状の床面42及び底面44が形成されている。
なお、複数の角パイプ52,54,56,58の素材にCFRPなどの強化プラスチック材が用いられる場合、隣接する角パイプ同士はボルト締結などにより固定される。角パイプ52,54,56,58が一体化された状態で成形される場合、溶接及びボルト締結は不要になり得る。
【0025】
サイドシル62,64も、各角パイプ52,54,56,58と同様に、例えばアルミニウム合金などの金属材や、CFRPなどの強化プラスチックにより形成されている。ここでは、各サイドシル62,64も例えばアルミニウム合金が押出成形されて、角パイプとして形成されているものとして説明する。
【0026】
角パイプ52及びサイドシル62は、例えば溶接及び/又はボルト締結により接続されている。角パイプ58及びサイドシル64は、例えば溶接及び/又はボルト締結により接続されている。角パイプ52とサイドシル62とが一体成型されてもよい。角パイプ58とサイドシル64とが一体成型されてもよい。
【0027】
角パイプ52の内側には、前後方向に延びたバッテリ収納部(トンネル)52aが形成されている。角パイプ54,56,58の内側にも同様に、それぞれ前後方向に延びたバッテリ収納部54a,56a,58aが形成されている。バッテリ収納部52a,54a,56a,58aには、前後方向に長い、それぞれ外観が略角柱状のバッテリB(B1,B2,B3,B4)が収納される。すなわち、各バッテリ収納部52a,54a,56a,58aは、前後方向に直交する断面が中空の略矩形状である。各バッテリ収納部52a,54a,56a,58aは、非連通状態にあることが好適である。
なお、バッテリB1,B2,B3,B4は適宜の重量がある。このため、バッテリB1,B2,B3,B4がバッテリ収納部52a,54a,56a,58aに収納されているとき、電気自動車10を低重心化することができる。このため、高速走行や、操舵を行う場合であっても、電気自動車10が安定した状態を保ちやすい。
上述したように、各角パイプ52,54,56,58は、例えば金属材やプラスチック材等、適宜の強度を有する素材で形成されている。電気自動車10が、例えば前面衝突や、後面衝突したとき、各角パイプ52,54,56,58は変形し難く、角柱状のバッテリB1,B2,B3,B4に座屈や曲げの影響が及ぶのを極力防止する。このため、各バッテリ収納部52a,54a,56a,58aは、電気自動車10が、例えば前面衝突や、後面衝突したときに変形するのを防止し、バッテリBに影響が及ぶのを極力防止する、適宜の強度を有する形状および素材で形成されている。
上述したように、本実施形態では、複数の角パイプ52,54,56,58が接続されて複数のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aを形成する例について説明する。複数のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aは、他の構造により形成されていてもよい。例えば、ベース22の床面42、底面44、側面46,48を形成する大きさの中空ボックス(図示せず)を準備する。ボックスの外観は、4つの角パイプ52,54,56,58及びサイドシル62,64を左右方向に並べた大きさである。ボックスの空間内を、例えば上下方向に平行な面を有する隔壁(図示せず)で区画すると、複数のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aが形成される。また、ボックスには、サイドシル62,64に相当する位置が形成される。このように、バッテリBが収納されるベース22は、必ずしも複数の角パイプ52,54,56,58及びサイドシル62,64を用いる必要がなく、種々の構造により形成される。
【0028】
フロントサイドフレーム24は、左前フレーム72と、右前フレーム74とを有する。左前フレーム72と及び右前フレーム74の前方には、フロントバンパー(図示せず)が取り付けられる。左前フレーム72は、ベース22の左サイドシル62の前方に固定されている。左前フレーム72は、左サイドシル62に一体成型されていることも好適である。右前フレーム74は、ベース22の右サイドシル64の前方に固定されている。右前フレーム74は、右サイドシル64に一体成型されていることも好適である。左前フレーム72と、右前フレーム74との間には、空間が形成されている。すなわち、左前フレーム72と、右前フレーム74と、ベース22のフロントエンド22aとバンパーとが協働して、適宜の空間が形成される。この空間は、緩衝領域として用いられる。この空間は、例えばインバータINVが配設される位置としてもよく、荷台としてもよい。この場合、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72と右前フレーム74との間を、略直方体状で、中空のボックス状に形成することが好適である。
左前フレーム72と角パイプ52との間、右前フレーム74と角パイプ58との間は、離されている。すなわち、フロントサイドフレーム24は、角パイプ52,54,56,58から離されている。
なお、フロントサイドフレーム24の後方のベース22は、前面衝突の際に、乗員スペースとなる位置の形状が維持されるように、フロントサイドフレーム24に対して高剛性に形成されている。ベース22のうち、特にホイールベース内の形状が維持される。
【0029】
左前フレーム72及び右前フレーム74は、ベース22の床面42及び底面44の左右方向の中央に直交する仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。左前フレーム72は、左右方向の中央で上下方向に沿う位置(仮想面IS)から左方向にずれた位置で、前後方向に沿って形成されている。右前フレーム74は、左右方向の中央で上下方向に沿う位置(仮想面IS)から右方向にずれた位置で、前後方向に沿って形成されている。
左前フレーム72及び右前フレーム74は、左右方向及び上下方向により規定される面に交差する前後方向に沿う筒状である。左前フレーム72及び右前フレーム74の、前後方向に直交し、左右方向及び上下方向により規定される断面は、略矩形状である。このため、フロントサイドフレーム24は、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮している。左前フレーム72及び右前フレーム74の断面は、それぞれ、上下方向の縁Hfが左右方向の縁Wfに比べて長い。
なお、右前フレーム74及び左前フレーム72の上端は、法令で定められたバンパーの高さに相当する高さよりも低い位置にある。フロントサイドフレーム24の右前フレーム74及び左前フレーム72の上端は、例えば、路面から600mm以下である。
【0030】
本実施形態では、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74の上端(上面)は、それぞれベース22の床面42に連続している。フロントサイドフレーム24の前端の上端がベース22の前端の上面(床面42)と面一か下側にある。フロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74の下端(下面)は、それぞれベース22の底面44に連続している。フロントサイドフレーム24の前端の下端がベース22の前端の下面(底面44)と面一か上側にある。
【0031】
上述したように、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72とベース22とは、共通の左側面46を形成している。フロントサイドフレーム24の右前フレーム74とベース22とは、共通の右側面48を形成している。
なお、
図2Dに示すように、車台12の前側から後側を見たとき、ベース22の外縁の内側の範囲内にフロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74が入っている。同様に、
図2Eに示すように、車台12の後側から前側を見たとき、ベース22の外縁の内側の範囲内にリヤサイドフレーム26の後述する左後フレーム76及び右後フレーム78が入っている。
【0032】
ベース22の床面42及び/又はフロントサイドフレーム24の上端は、サスペンションFS1,FS2のナックルを介してホイールFW1,FW2の操舵に用いられるステアリングギヤSGの下側に配置される。ステアリングギヤSGは、ベース22の床面42よりも上側、及び/又は、フロントサイドフレーム24の上側の位置にあり、左右方向に延びている。ステアリングギヤSGは、シートS1の前側に配置されるステアリングホイールSWに連結される。ステアリングギヤSGは、ステアリングホイールSWの回転に応じてホイールFW1,FW2を連動して操舵する。
【0033】
リヤサイドフレーム26は左後フレーム76と、右後フレーム78とを有する。左後フレーム76と及び右後フレーム78の後方には、リヤバンパーが取り付けられる。左後フレーム76及び右後フレーム78は、ベース22の床面42及び底面44の左右方向の中央に直交する仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。左後フレーム76は、ベース22の左サイドシル62の後方に固定されている。左後フレーム76は、左サイドシル62に一体成型されていることも好適である。右後フレーム78は、ベース22の右サイドシル64の後方に固定されている。右後フレーム78は、右サイドシル64に一体成型されていることも好適である。左後フレーム76と、右後フレーム78との間には、空間が形成されている。すなわち、左後フレーム76と、右後フレーム78と、ベース22のリヤエンド22bとバンパーとが協働して、適宜の空間が形成される。この空間は、緩衝領域として用いられる。この空間は、例えばインバータINVが配設される位置としてもよく、荷台としてもよい。この場合、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76と右後フレーム78との間を、略直方体状で、中空のボックス状に形成することが好適である。
リヤサイドフレーム26の前方のベース22は、後面衝突の際に、乗員スペースとなる位置の形状が維持されるように、リヤサイドフレーム26に対して高剛性に形成されている。ベース22のうち、特にホイールベース内の形状が維持される。
左後フレーム76は、左右方向の中央で上下方向に沿う位置(仮想面IS)から左方向にずれた位置で、前後方向に沿って形成されている。右後フレーム78は、左右方向の中央で上下方向に沿う位置(仮想面IS)から右方向にずれた位置で、前後方向に沿って形成されている。
左後フレーム76及び右後フレーム78は、左右方向及び上下方向により規定される面に交差する前後方向に沿う筒状である。左後フレーム76及び右後フレーム78の、前後方向に直交し、左右方向及び上下方向により規定される断面は、略矩形状である。このため、リヤサイドフレーム26は、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮している。左後フレーム76及び右後フレーム78の断面は、それぞれ、上下方向の縁Hrが左右方向の縁Wrに比べて長い。
なお、左後フレーム76及び右後フレーム78の上端は、法令で定められたリヤバンパーの高さに相当する高さよりも低い位置にある。リヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78の上端は、例えば、路面から600mm以下である。
【0034】
本実施形態では、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78の上端は(上面)、それぞれベース22の床面42に連続している。リヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78の下端(下面)は、それぞれベース22の底面44に連続している。上述したように、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76とベース22とは、共通の左側面46を形成している。左側面46は、左サイドシル62及び左後フレーム76の左方向外側に向けられた面が連続して形成されている。リヤサイドフレーム26の右後フレーム78とベース22とは、共通の右側面48を形成している。右側面48は、右サイドシル64及び右後フレーム78の右方向外側に向けられた面が連続して形成されている。
【0035】
図2B−
図2D、
図3A及び
図3Bに示すように、ベース22と、フロントサイドフレーム24との間には、フロントサイド連結部(第1の連結部)82が固定されている。ここでは、連結部82は、1対の連結体84,86を有する。連結体84,86は、同一形状であっても良く、異形状であっても良い。連結部82の連結体84,86は、ベース22を形成するアルミニウム合金材などの金属材や、CFRPなどの強化プラスチックなど、適宜にフロントサイドフレーム24に入力される衝撃をバッテリボックスの各角パイプ52,54,56,58に容易に伝達可能な素材で形成されている。連結部82の連結体84,86としては、例えばゴム材などの衝撃を伝達し難い素材(防振体)のみでは、使用されないことが好適である。連結部82の連結体84,86として衝撃を伝達し易い素材と、伝達し難い素材とを組み合わせることは好適である。一方の連結体84は、ベース22の床面42に固定されている。他方の連結体86は、ベース22の底面44に固定されている。連結部82には、複数の角パイプ52,54,56,58の床面(上側)42及び底面(下側)44の少なくとも一方が連結されていればよい。すなわち、連結部82は、一方の連結体84及び他方の連結体86の少なくとも一方を有していれば良い。
一方の連結体84は、左右方向に沿って延び、ベース22の角パイプ52とフロントサイドフレーム24の左前フレーム72との間、及び、ベース22の角パイプ58とフロントサイドフレーム24の右前フレーム74との間をそれぞれ固定している。連結体84は、ベース22の角パイプ52,58に加えて、角パイプ52,58間の角パイプ54,56に対して固定されている。このため、各角パイプ52,54,56,58は、連結体84に連結されている。連結体84は、さらに、サイドシル62,64に固定されていてもよい。連結体84は、主に
図3A及び
図3B中、ロッド状に描いたが、板状(平面板状)など、種々の形状が許容される。連結体84は、真っすぐに限らず、適宜に曲がっていてもよい。
他方の連結体86は、左右方向に沿って延び、ベース22の角パイプ52とフロントサイドフレーム24の左前フレーム72との間、及び、ベース22の角パイプ58とフロントサイドフレーム24の右前フレーム74との間をそれぞれ固定している。連結体86は、ベース22の角パイプ52,58に加えて、角パイプ52,58間の角パイプ54,56に対して固定されている。このため、各角パイプ52,54,56,58は、連結体86に連結されている。連結体86は、さらに、サイドシル62,64に固定されていてもよい。連結体86は、主に
図2C及び
図2D中、板状(平面板状)として描いたが、ロッド状など、種々の形状が許容される。
【0036】
例えばフロントバンパーを含むボディ14を通して、又は、直接的に、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に物体の衝突による衝撃が入力される。すなわち、フロントエンド(一端)22aに対し、リヤエンド(他端)22bとは反対方向(前方向)から衝突による衝撃が入力される。そして、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72から左サイドシル62に衝撃が伝達されるとともに、連結部82(連結体84及び連結体86)を介して、各角パイプ52,54,56,58に衝撃が伝達される。さらには、連結部82を介して、右サイドシル64に衝撃が伝達される。すなわち、フロントサイドフレーム24は、バッテリボックスに対して遠い側から衝突による衝撃がフロントサイドフレーム24に入力されたときに、その衝撃を左サイドシル62及び右サイドシル64に伝達するとともに、連結部82を通してバッテリボックスに伝達して分散させる。このため、例えばフロントサイドフレーム24の左前フレーム72に入力された衝撃は、ベース22のうちより前方の位置(フロントエンド22aの近傍)で、左サイドシル62だけでなく、各角パイプ52,54,56,58及び右サイドシル64で分散される。このため、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に衝撃が入力されたときに、ベース22のうち、ある部材に衝撃が集中するのが抑制されている。
このため、ベース22を構成する各部材の強度を、ある部材に衝撃が集中する場合に比べて小さく設計することができる。また、極力小さい耐荷重性を持たせる状態にベース22を形成しても、ベース22を構成する各部材に衝撃を伝達して分散させることによって、ベース22の変形を抑制することができる。このように、極力小さい耐荷重性を持たせる状態にベース22を形成することで、ベース22の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
このとき、連結部82(連結体84及び連結体86)は、フロントエンド22a又はその近傍で左右方向に延在している。このため、後述するトルクボックスTBと同様に、車台12に生じるねじりを抑制する。
このように、左右方向に延在させた連結部82を用いることにより、ベース22のうちより前方の位置(フロントエンド22aの近傍)で、フロントサイドフレーム24に入力された衝撃をベース22の各部材に分散させることができる。このため、ベース22を構成する各部材の強度を、ある部材に衝撃が集中する場合に比べて小さく設計することができ、ベース22の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
そして、左前フレーム72及びサイドシル62、右前フレーム74及びサイドシル64は貫通孔が不要の筒状であり、角パイプ52,54,56,58も筒状である。サイドシル62と角パイプ52との間等がボルト締結される場合であっても、ドライブシャフトが通される貫通孔よりも小さな孔となる。このため、角パイプ52,54,56,58及びサイドシル62,64にドライブシャフトが通される貫通孔が形成される場合よりも肉厚を薄くしながら、角パイプ52,54,56,58及びサイドシル62,64の強度を適宜の状態に維持することができる。
上述したように、左サイドシル62と角パイプ52との間、隣接する角パイプ52,54,56,58同士、角パイプ58と右サイドシル64との間は、それぞれ例えば溶接及び/又はボルト締結されている。このため、例えば左サイドシル62に衝撃が入力されると、その衝撃は、連結部82から外れた位置でも、左サイドシル62から、角パイプ52,54,56,58すなわちバッテリボックス及び右サイドシル64に伝達される。
このように、フロントサイドフレーム24に衝撃が入力されたときにベース22を構成する各部材に衝撃を伝達して分散させることができる。
【0037】
上述したバンパーとベース22のフロントエンド22aとの間、すなわち、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72と右前フレーム74とは、電気自動車10の前方からの衝撃が入力されたときに衝撃を緩衝する緩衝領域を形成する。
【0038】
ベース22の床面42には、左右方向に延びるトルクボックスTBが配設されている。トルクボックスTBには、メータ類や、ダッシュボードなどが配置される。トルクボックスTBは、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に連続するサイドシル62と、右前フレーム74に連続するサイドシル64とを連結するとともに、床面42すなわち、各角パイプ52,54,56,58を連結する。トルクボックスTBは、連結部82と同様に、金属材や強化プラスチックで形成される。このため、トルクボックスTBは上述した連結部82と同様に車台12のねじりを防止する。
なお、トルクボックスTBは、前後方向に沿って、ステアリングホイールSWとステアリングギヤSGとの間に配設されている。
【0039】
ここで、ベース22に連結部82がない場合について考える。フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に入力された衝撃は、連結部82がない場合に比べて、ベース22のフロントエンド22aよりも後方のトルクボックスTBから各角パイプ52,54,56,58、サイドシル64の順に伝達されやすい。トルクボックスTBの位置は、連結部82の位置よりも乗員スペースであるシートS1,S2に近い。このため、連結部82が存在していた方が、フロントエンド22aとトルクボックスTBとの間の距離分の角パイプ52,54,56,58及びサイドシル64を、衝撃吸収体として機能させやすくなる。
【0040】
ベース22のフロントエンド22aには、角パイプ52,54,56,58を密閉するフロントキャップ88が配設されている。フロントキャップ88は、全ての角パイプ52,54,56,58のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aのフロントエンド22aを一緒に閉塞するように1つであっても良く、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aの数だけあっても良い。ここでは、説明の簡略化のため、1つのキャップ88がベース22のフロントエンド22aにヒンジピン102により接続されているものとする。キャップ88の開口方向は、種々に設定可能である。キャップ88がベース22のフロントエンド22aのうち、床面42又は床面42に近接する位置に支持される場合、キャップ88は、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aに対して
図3A及び
図3Bに示すように開閉可能である。
フロントキャップ88は、連結部82の他方の連結体86、すなわち底面44又は底面44に近接する位置に支持されていても良い。すなわち、キャップ88は、底面44に配置された連結体86を支点として回動する構成としても良い。フロントキャップ88は、角パイプ52のフロントエンド22aとサイドシル62との間、又は、角パイプ58のフロントエンド22aとサイドシル64との間に支持されていてもよい。フロントキャップ88は、左前フレーム72又は右前フレーム74に支持されていてもよい。
キャップ88は例えば一方の連結体84に支持されたヒンジピン102と、ヒンジピン102により回動する板状の回動体104と、回動体104に取り付けられたブロック体106とを有する。ブロック体106は、例えば電気絶縁性を有するゴム材で形成されている。ブロック体106は、各角パイプ52,54,56,58のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aの前側端縁を囲むリング状のシール部材として用いられるとともに、各バッテリ収納部52a,54a,56a,58a内でバッテリBが前後方向に動くのを抑制する防振体として用いられる。このため、ブロック体106の一部は、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aの前側端縁から後方に向けて一部が入り込むことが好適である。ベース22のフロントエンド22aにおいて、
図3Aに示すバッテリBは、ベース22内でキャップ88によりそれぞれ密封されている。
キャップ88をロック位置で固定するロック機構については後述する。
【0041】
ベース22と、リヤサイドフレーム26との間には、リヤサイド連結部(第2の連結部)92が固定されている。ここでは、連結部92は、1対の連結体94,96を有する。連結体94,96は、同一形状であっても良く、異形状であっても良い。一方の連結体94は、ベース22の床面42に固定されている。他方の連結体96は、ベース22の底面44に固定されている。連結部92には、複数の角パイプ52,54,56,58の床面42及び底面44の少なくとも一方が連結されていればよい。すなわち、リヤサイド連結部92は、一方の連結体94及び他方の連結体96の少なくとも一方を有していれば良い。リヤサイド連結部92の連結体94及び連結体96も、リヤサイド連結部92と同様の素材で形成されていることが好適である。
一方の連結体94は、例えば、フロントサイド連結部82の一方の連結体84と同様に形成されている。他方の連結体96は、例えば、フロントサイド連結部82の他方の連結体86と同様に形成されている。
一方の連結体94は、左右方向に沿って延び、ベース22の角パイプ52とリヤサイドフレーム26の左後フレーム76との間、及び、ベース22の角パイプ58とリヤサイドフレーム26の右後フレーム78との間をそれぞれ固定している。連結体94は、ベース22の角パイプ52,58に加えて、角パイプ52,58間の角パイプ54,56に対して固定されていても良い。連結体94は、さらに、サイドシル62,64に固定されていてもよい。連結体94は、主に
図3A及び
図3B中、ロッド状に描いたが、板状(平面板状)など、種々の形状が許容される。連結体94は、真っすぐに限らず、適宜に曲がっていてもよい。
他方の連結体96は、左右方向に沿って延び、ベース22の角パイプ52とリヤサイドフレーム26の左後フレーム76との間、及び、ベース22の角パイプ58とリヤサイドフレーム26の右後フレーム78との間をそれぞれ固定している。連結体96は、ベース22の角パイプ52,58に加えて、角パイプ52,58間の角パイプ54,56に対して固定されていても良い。連結体96は、さらに、サイドシル62,64に固定されていてもよい。連結体96は、主に
図2C及び
図2D中、板状(平面板状)として描いたが、ロッド状など、種々の形状が許容される。
【0042】
例えばリヤバンパーを含むボディ14を通して、又は、直接的に、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76に物体の衝突による衝撃が入力される。すなわち、リヤエンド(一端)22bに対し、フロントエンド(他端)22aとは反対方向(後方向)から衝突による衝撃が入力される。そして、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76から左サイドシル62に衝撃が伝達されるとともに、連結部92(連結体94及び連結体96)を介して、各角パイプ52,54,56,58に衝撃が伝達される。さらには、連結部92を介して、右サイドシル64に衝撃が伝達される。このため、例えばリヤサイドフレーム26の左後フレーム76に入力された衝撃は、ベース22のうち、より後方の位置で、左サイドシル62だけでなく、各角パイプ52,54,56,58及び右サイドシル64で分散される。すなわち、リヤサイドフレーム26は、バッテリボックスに対して遠い側から衝突による衝撃がリヤサイドフレーム26に入力されたときに、その衝撃を左サイドシル62及び右サイドシル64に伝達するとともに、連結部92を通してバッテリボックスに伝達して分散させる。このため、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76に衝撃が入力されたときに、ベース22のうち、ある部材に衝撃が集中するのが抑制されている。
このとき、連結部92(連結体94及び連結体96)は、リヤエンド22b又はその近傍で左右方向に延在している。このため、トルクボックスTBと同様に、車台12に生じるねじりを抑制する。
このように、左右方向に延在させた連結部92を用いることにより、ベース22のうち、より後方の位置で、リヤサイドフレーム26に入力された衝撃をベース22の各部材に分散させることができる。このため、ベース22を構成する各部材の強度を、ある部材に衝撃が集中する場合に比べて小さく設計することができ、ベース22の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
そして、左後フレーム76及びサイドシル62、右後フレーム78及びサイドシル64は貫通孔が不要の筒状であり、角パイプ52,54,56,58も筒状である。なお、サイドシル62と角パイプ52との間等がボルト締結される場合であっても、ドライブシャフトが通される貫通孔よりも小さな孔となる。このため、角パイプ52,54,56,58及びサイドシル62,64に貫通孔が形成される場合よりも肉厚を薄くしながら、角パイプ52,54,56,58及びサイドシル62,64の強度を適宜の状態に維持することができる。
例えば左サイドシル62に衝撃が入力されると、その衝撃は、連結部92から外れた位置でも、左サイドシル62から、角パイプ52,54,56,58すなわちバッテリボックス及び右サイドシル64に伝達される。
このように、リヤサイドフレーム26に衝撃が入力されたときにベース22を構成する各部材に衝撃を伝達して分散させることができる。
【0043】
上述したバンパーとベース22のリヤエンド22bとの間、すなわち、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76と右後フレーム78とは、電気自動車10の後方からの衝撃が入力されたときに衝撃を緩衝する緩衝領域を形成する。
【0044】
ベース22のリヤエンド22bには、角パイプ52,54,56,58を密閉するリヤキャップ98が配設されている。リヤキャップ98は、ベース22に対してフロントキャップ88と同様に支持されていることが好適である。リヤキャップ98は、全ての角パイプ52,54,56,58のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aのリヤエンド22bを一緒に閉塞するように1つであっても良く、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aの数だけあっても良い。ここでは、説明の簡略化のため、1つのキャップ98がベース22のリヤエンド22bにヒンジピン112により接続されているものとする。キャップ98の開口方向は、種々に設定可能である。キャップ98がベース22のリヤエンド22bのうち、床面42又は床面42に近接する位置に支持される場合、
図3A及び
図3Bに示すように開閉可能である。
リヤキャップ98は、連結部92の他方の連結体96に設けられていても良い。すなわち、キャップ98は、底面44に配置された連結体96を支点として回動する構成としても良い。リヤキャップ98は、角パイプ52のリヤエンド22bとサイドシル62との間、又は、角パイプ58のリヤエンド22bとサイドシル64との間に支持されていてもよい。リヤキャップ98は、左後フレーム76又は右後フレーム78に支持されていてもよい。
キャップ98は例えば一方の連結体94に支持されたヒンジピン112と、ヒンジピン112により回動する板状の回動体114と、回動体114に取り付けられたブロック体116とを有する。ブロック体116は、例えばゴム材で形成されている。ブロック体116は、各角パイプ52,54,56,58のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aの後側端縁を囲むリング状のシール部材として用いられるとともに、各バッテリ収納部52a,54a,56a,58a内でバッテリBが前後方向に動くのを抑制する防振体として用いられる。このため、ブロック体116の一部は、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aの後側端縁から前方に向けて一部が入り込むことが好適である。ベース22のリヤエンド22bにおいて、
図3Aに示すバッテリBは、ベース22内でキャップ98によりそれぞれ密封されている。
バッテリB1,B2,B3,B4は、最前列のホイールFW1,FW2のホイール中心C1と、最後列のホイールRW1,RW2のホイール中心C2との間の位置に配置される。すなわち、各バッテリB1,B2,B3,B4はベース22のうち、ホイールベースの間(C1,C2間)に配置可能である。バッテリB1,B2,B3,B4は、ホイールベースの長さと同じか、それよりも短く形成されている。バッテリB1,B2,B3,B4の前後方向に直交する断面は、略矩形状に形成されている。バッテリB1,B2,B3,B4同士は、適宜に接続されている。また、バッテリB1,B2,B3,B4は、電線を介して例えばキャップ88,98を通してインバータINVに接続されている。バッテリB1,B2,B3,B4同士は、直列に接続されていてもよく、並列に接続されていても良い。
【0045】
上述したように、フロントサイドフレーム24に入力された衝撃、リヤサイドフレーム26に入力された衝撃は、連結部82,92により、適宜にサイドシル62,64及び各角パイプ52,54,56,58で分散して受けることができる。そして、サイドシル62,64及び各角パイプ52,54,56,58の変形が防止されている。このため、各バッテリ収納部52a,54a,56a,58a内に配設されたバッテリB1,B2,B3,B4に負荷がかけられることが極力防止されている。
【0046】
キャップ88,98は、公知のロック機構によりベース22に対してロック位置(閉位置)及びロック解除位置(開位置)に固定される。キャップ88,98は、連結部82,92に支持され、開口を開位置と閉位置とに切り替える。ロック機構は、例えば、公知の給油口と同様の機構を用いることができる。例えば車台12又はボディ14に固定されたレバー(図示せず)とキャップ88,98とが図示しないワイヤによりそれぞれ接続されている。キャップ88,98は、ロック解除位置となる状態に連結体84とヒンジピン102との間、及び、連結体94とヒンジピン112との間がそれぞれ付勢されている。そして、レバーが操作されると、キャップ88,98がロック位置からロック解除位置に移行する。キャップ88,98がロック位置から同時にロック解除位置に移行してもよく、キャップ88,98が独立してロック位置からロック解除位置に移行してもよい。なお、ロック解除位置からロック位置に移行させる場合、例えば手動により行ってもよい。また、車台12又はボディ14に固定されたスイッチ等が操作されると、ロック解除位置からロック位置に移動させるようにしてもよい。
キャップ88,98がロック位置にある場合、ベース22に対して、前後方向に延びたバッテリBが、左右方向に並べられた状態で、密封状態で内挿されている。キャップ88,98がロック解除位置にある場合、ベース22に対して、前後方向に延びたバッテリBが、前後方向に沿って出し入れ可能である。
キャップ88,98がロック解除位置にある場合、ベース22には、バッテリB1,B2,B3,B4を前方向及び/又は後方向から着脱可能である。バッテリB1,B2,B3,B4は、フロントサイドフレーム24及び/又はリヤサイドフレーム26を通して、ベース22に着脱可能である。なお、ボディ14でキャップ88,98を覆う場合、ボディ14の前部、及び/又は、後部を通して、ベース22にバッテリB1,B2,B3,B4を着脱可能である。
キャップ88,98がロック位置にある場合、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aとベース22の外部との間の連通状態が遮断されている。この場合、バッテリ収納部52a,54a,56a,58aとベース22の外部との間の流体の往来が防止されている。
キャップ88,98がロック位置にある場合、各バッテリB1,B2,B3,B4は、ブロック体106,116の間で、各バッテリB1,B2,B3,B4が前後方向に沿って移動するのを抑制する状態に支持されている。
【0047】
ボディ14は、車台12に取り付けられている。上述したキャップ88,98は、ボディ14に設けられていても良い。キャップ88の解放により、バッテリB1,B2,B3,B4がフロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74の間を通してフロントサイドから出し入れされる。キャップ98の解放により、バッテリB1,B2,B3,B4がリヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78の間を通してリヤサイドから出し入れされる。
【0048】
電気自動車10の停止時及び/又は走行時、バッテリBの異常や経年劣化等により、バッテリBから例えばガス等の流体が発生することがある。バッテリBからガス等の流体が発生すると、各バッテリ収納部52a,54a,56a,58aの内圧が、ベース22の外部の圧力に比べて高められる可能性がある。
角パイプ52には、減圧弁Vf1,Vr1が設けられていることが好適である。減圧弁Vf1,Vr1は、角パイプ52に一体成型されていても良い。減圧弁Vf1,Vr1は、角パイプ52のうち、ベース22の底面44となる位置にあることが好適である。一方の減圧弁Vf1は、ベース22のフロントエンド22aの近傍にあることが好適である。他方の減圧弁Vr1は、ベース22のリヤエンド22bの近傍にあることが好適である。
同様に、角パイプ54には減圧弁Vf2,Vr2が、角パイプ56には減圧弁Vf3,Vr3が、角パイプ58には減圧弁Vf4,Vr4が設けられていることが好適である。
ここでは、各角パイプ52,54,56,58に、それぞれ2つの減圧弁があるものとするが、各角パイプ52,54,56,58に1つの減圧弁があればよい。
減圧弁Vf1,Vr1は、バッテリ収納部52a内が所定の圧力に達したときにキャップ88,98がロック解除位置に動くよりも低圧の状態で作動し、バッテリ収納部52a内の内圧を低下させる。バッテリ収納部52a内は連続している。このため、バッテリ収納部52aが所定以上の圧力に高められたとき、減圧弁Vf1,Vr1のいずれかが作動すればよい。
バッテリ収納部54aの減圧弁Vf2,Vr2、バッテリ収納部56aの減圧弁Vf3,Vr3、バッテリ収納部56aの減圧弁Vf4,Vr4も同様に、バッテリ収納部54a,56a,58a内が所定の圧力に達したときにキャップ88,98がロック解除位置に動くよりも低圧で作動し、バッテリ収納部54a,56a,58a内の内圧を低下させる。
このため、バッテリ収納部52a,54a,56a,58a内の内圧により、キャップ88,98が意図せずロック解除位置に移動するのを防止できる。このため、キャップ88,98が意図せずロック解除位置に移動し、バッテリB1,B2,B3,B4がベース22に対して意図せず前後方向に移動可能となる状態となることを防止できる。
本実施形態に係るバッテリB1,B2,B3,B4から生じる流体は、減圧弁Vf1,Vr1,Vf2,Vr2,Vf3,Vr3,Vf4,Vr4を通して、車台12の下側に解放される。このため、電気自動車10が停止時だけでなく、例えば走行時であっても、減圧弁Vf1,Vr1,Vf2,Vr2,Vf3,Vr3,Vf4,Vr4を抜けた流体が運転者などに向かうのを抑制できる。
なお、例えば、角パイプ52,54,56,58の下側に板状部材を配置した場合、角パイプ52,54,56,58の底面がベース22の底面44とならない場合があり得る。この場合、角パイプ52,54,56,58の減圧弁Vf1,Vr1,Vf2,Vr2,Vf3,Vr3,Vf4,Vr4には、図示しないダクトを介して、ベース22の底面44から地面に向けて流体を放出可能としてもよい。
【0049】
(第2実施形態)
第2実施形態について
図4Aから
図4Gを用いて説明する。この実施形態は第1実施形態の変形例である。第1実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、説明を省略する。第1実施形態で説明した内容について、適宜に組み合わせて採用し得る。
第1実施形態では、ベース22が複数のバッテリ収納部52a,54a,56a,58aを有する例について説明した。ここでは、ベース222が、その幅方向中央の位置に、前後方向に延びる1つのバッテリ収納部250aを有する例について説明する。
【0050】
本実施形態で説明する電気自動車210の車台212は、フロントサイドが2輪で、リヤサイドが4輪である、計6輪であるものとして説明する。車台212は、フロントサイドが2輪で、リヤサイドが2輪であっても良い。このように、車台212に取り付けられるホイール及びタイヤの数は適宜に設定される。
【0051】
図4Aに示すように、電気自動車210は、車台(プラットフォーム)212と、車台(シャシ)212に取り付けられるボディ14とを有する。ボディ14は、車台212の上側に取り付けられ車台212の後述するベース222とともに乗員スペースを形成する。
【0052】
車台212は、例えば、ベース(メインフレーム)222、フロントサイドフレーム24、リヤサイドフレーム26を有する。ベース222の上側にはボディ14とともに乗員スペース(乗員室)が形成される。フロントサイドフレーム24はベース222に対して前方向にある。フロントサイドフレーム24の後方のベース222は、前面衝突の際に、乗員スペースとなる位置の形状が維持されるように、フロントサイドフレーム24に対して高剛性に形成されている。ベース222のうち、特にホイールベース内の形状が維持される。リヤサイドフレーム26はベース222に対して後方向にある。リヤサイドフレーム26の前方のベース222は、後面衝突の際に、乗員スペースとなる位置の形状が維持されるように、リヤサイドフレーム26に対して高剛性に形成されている。ベース222のうち、特にホイールベース内の形状が維持される。ベース222、フロントサイドフレーム24、リヤサイドフレーム26は、例えばアルミニウム合金等の金属材や、CFRPなどの強化プラスチックで形成されている。
【0053】
ベース222にはフロントサイドサスペンションFS1,FS2、リヤサイドサスペンションRS1,RS2,RS3,RS4が取り付けられている。サスペンションFS1,FS2は、ベース222及び/又はフロントサイドフレーム24とホイールFW1,FW2との間に設けられている。サスペンションRS1,RS2は、ベース222及び/又はリヤサイドフレーム26とホイールRW1,RW2との間に設けられている。サスペンションRS3,RS4は、ベース222とホイールRW3,RW4との間に設けられている。
サスペンションFS1,FS2,RS1,RS2,RS3,RS4としては、各ホイールFW1,FW2,RW1,RW2,RW3,RW4が独立して動くインディペンデント式のものが用いられることが好適である。サスペンションFS1,FS2,RS1,RS2,RS3,RS4は、種々の形式のものから適宜に選択される。ここでは、一例として、ダブルウィッシュボーン型を用いるものとする。サスペンションFS1では、ハブとなるモータFM1に、ブレーキ、アッパーアーム(サスペンションアーム)、ロアアーム(サスペンションアーム)等が支持されている。他のサスペンションFS2,RS1,RS2,RS3,RS4についても、同様に形成されている。なお、フロントサイドのサスペンションFS1,FS2とリヤサイドのサスペンションRS1,RS2とが異なる種類であってもよい。また、リヤサイドのサスペンションRS1,RS2とサスペンションRS3,RS4とが異なる種類であってもよい。
【0054】
ここで、車台212は、ベース222の後述する前側サイドシル262aとフロントサイドフレーム24の左前フレーム72とにより形成され、前後方向に延びた左前側面246aを有する。左前側面246aは、左前サイドシル262a及び左前フレーム72の左方向外側に向けられた面が連続して形成されている。車台212は、ベース222の後述する前側サイドシル264aとフロントサイドフレーム24の右前フレーム74とにより形成され、前後方向に延びた右前側面248aを有する。右前側面248aは、右前サイドシル264a及び右前フレーム74の右方向外側に向けられた面が連続して形成されている。
【0055】
サスペンションFS1のロアアームは、車台212の左前側面246a又は下面に支持されている。サスペンションFS1のアッパーアームは、車台212の左前側面246a、フロントサイドシル262aの上面、又は、ボディ14に支持されている。サスペンションFS2は後述するバッテリボックス250を挟んで反対側の位置で、サスペンションFS1と同様に支持されている。
【0056】
ここで、車台212は、ベース222の後述する後側サイドシル262bとリヤサイドフレーム26の左後フレーム76とにより形成され、前後方向に延びた左後側面246bを有する。左後側面246bは、左後サイドシル262b及び左後フレーム76の左方向外側に向けられた面が連続して形成されている。車台212は、ベース222の後述する後側サイドシル264bとリヤサイドフレーム26の右後フレーム78とにより形成され、前後方向に延びた右後側面248bを有する。右後側面248bは、右後サイドシル264b及び右後フレーム78の右方向外側に向けられた面が連続して形成されている。
【0057】
サスペンションRS1のロアアームは、車台212の左側面246b、又は、スペーサ266に支持されている。サスペンションRS1のアッパーアームは、車台212の左側面246b、サイドシル262bの上面、又は、ボディ14に支持されている。サスペンションRS2はバッテリボックス250を挟んで反対側の位置でサスペンションRS1と同様に支持されている。
サスペンションRS3のロアアームは、車台212の左側面246b、又は、スペーサ266に支持されている。サスペンションRS2のアッパーアームは、車台212のクロスメンバCM、左側面246b、サイドシル262bの上面、又は、ボディ14に支持されている。サスペンションRS4はバッテリボックス250を挟んで反対側の位置でサスペンションRS3と同様に支持されている。
本実施形態では、各サスペンションFS1,FS2,RS1,RS2,RM3,RM4にモータFM1,FM2,RM1,RM2,RM3,RM4が取り付けられている6輪駆動の例について説明する。
各モータFM1,FM2,RM1,RM2,RM3,RM4は、それぞれホイールFW1,FW2,RW1,RW2,RW3,RW4内に配設されている。モータFM1,FM2は、ベース222及びフロントサイドフレーム24の左右方向の外側にある。モータRM1,RM2,RM3,RM4は、ベース222及びリヤサイドフレーム26の左右方向の外側にある。
モータFM1,FM2,RM1,RM2,RM3,RM4とバッテリBとの間には、インバータINVが電気的に接続されている。インバータINVは、一例として、フロントサイドフレーム24及び/又はリヤサイドフレーム26に配設される。コントロールユニットECUも一例として、フロントサイドフレーム24及び/又はリヤサイドフレーム26に配設される。
各モータFM1,FM2,RM1,RM2,RM3,RM4は、ベース222内に配設されるバッテリBから供給される電力により駆動されてホイールFW1,FW2,RW1,RW2,RW3,RW4を回転させる。各モータFM1,FM2,RM1,RM2,RM3,RM4は、適宜の位置に配設されるインバータINVにより回転数がそれぞれ独立して制御されながら駆動される。
各ホイールFW1,FW2,RW1,RW2,RW3,RW4には、タイヤFT1,FT2,RT1,RT2,RT3,RT4がそれぞれ取り付けられる。
ホイールFW1,FW2に回転中心を同軸であるとし、回転中心C1を取る。ホイールRW1,RW2の回転中心を同軸であるとし、回転中心C2を取る。ホイールRW3,RW4の回転中心を同軸であるとし、回転中心C3を取る。回転中心C3は回転中心C2よりも前方にある。ホイールベースは、回転中心C1,C2間の距離であると規定される。ホイールベースは、車台212が6輪からさらに多くの複数輪であっても、最前列のホイールのホイール中心C1と、最後列のホイールのホイール中心C2との間として規定する。
なお、ここでは、ホイールFW1,FW2の回転中心C1よりも前側をフロントサイドフレーム24とし、後側をベース222とする。また、ホイールRW1,RW2の回転中心C2よりも前側をベース222とし、後側をリヤサイドフレーム26とする。すなわち、ホイールベース内をベース222と定義する。ホイールベースから外れた位置の前方側はフロントサイドフレーム24であるとし、後方側はリヤサイドフレーム26であるとする。すなわち、フロントサイドフレーム24の後端は、ホイールベースの外側にある。リヤサイドフレーム26の前端は、ホイールベースの外側にある。
モータFM1,FM2,RM1,RM2,RM3,RM4の性能や、電気自動車210に求められる馬力等によっては、全てではなく一部のホイールのみにモータが存在していても良い。すなわち、ホイールの数とモータの数とは、同数であってもよく、ホイールの数がモータの数より多くても良い。ホイールの内側にモータがない場合、ホイールは例えばサスペンションのハブに対して回転可能に支持される。
【0058】
ベース222は、板状体240と、バッテリボックス250とを有する。左前フレーム72とバッテリボックス250との間、右前フレーム74とバッテリボックス250との間は、離されている。すなわち、フロントサイドフレーム24は、バッテリボックス250から離されている。
【0059】
板状体240は、本実施形態では、床面(左側床面242a及び右側床面242b)と、床面242a,242bとは反対側で、路面に対向する底面244とを有する。床面242a,242bと底面244との間の距離は、第1実施形態で説明した床面42と底面44との間の距離に比べて小さい。床面242a,242b、及び、底面244は平面であってもよいし、適宜の凹凸を有する形状に形成されていてもよい。ベース222は、フロントサイドシル(ロッカーパネル)262a,264a、及び、リヤサイドシル(ロッカーパネル)262b,264bを有する。左サイドシル262a,262bは、バッテリボックス250の左側に設けられている。右サイドシル264a,264bは、バッテリボックス250の右側に設けられている。本実施形態では、ベース222は、トルクボックスTB及びクロスメンバCMを有する。板状体240の上側には、左右方向に延びたトルクボックスTBが固定されている。なお、トルクボックスTBは、前後方向に沿って、ステアリングホイールSWとステアリングギヤSGとの間に配設されている。板状体240の上側には、左右方向に延びたクロスメンバCMが固定されている。
【0060】
ベース222は、板状体240の上側で、トルクボックスTBとフロントサイドフレーム24との間に、フロントサイドパネル(フロントサイド連結面)243aを有する。一例として、フロントサイドパネル243aの上面と左側のフロントサイドシル262aの上面とは面一に連続しており、フロントサイドパネル243aと右側のフロントサイドシル264aの上面とは面一に連続している。また、フロントサイドパネル243aの上面とバッテリボックス250の上面とは面一に連続している。このため、フロントサイドパネル243aは、後述する連結部282の一部として用いられる。また、一例として、板状体240の底面244と左側のフロントサイドシル262aの下面とは面一に連続しており、板状体240の底面244と右側のフロントサイドシル264aの下面とは面一に連続している。また、板状体240の底面244とバッテリボックス250の下面とは面一に連続している。このため、板状体240とフロントサイドパネル243aとにより、左側のフロントサイドシル262aとバッテリボックス250との間、バッテリボックス250と右側のフロントサイドシル264aとの間が連結されている。このため、板状体240は、連結部282の一部として用いられる。なお、
図4Dに示すように、車台212の前側から後側を見たとき、ベース222の外縁の内側の範囲内にフロントサイドフレーム24(左前フレーム72及び右前フレーム74)が入っている。
【0061】
ベース222は、板状体240の上側で、クロスメンバCMとリヤサイドフレーム26との間に、リヤサイドパネル(リヤサイド連結面)243bを有する。一例として、リヤサイドパネル243bの上面と左側のリヤサイドシル262bの上面とは面一であり、リヤサイドパネル243bの上面と右側のリヤサイドシル264bの上面とは面一である。このため、リヤサイドパネル243bは、後述する連結部292の一部として用いられる。板状体240は、連結部292の一部として用いられる。
図4Eに示すように、車台212の後側から前側を見たとき、ベース222の外縁の内側の範囲内にリヤサイドフレーム26(左後フレーム76及び右後フレーム78)が入っている。
【0062】
ベース222は、前後方向に沿う長さが、左右方向に沿う長さに比べて長く形成されている。床面242a,242bと底面244との間の距離(ベース222の板状体240の厚さ)は、ベース222の左右方向に沿う長さよりも小さく形成されている。
なお、ベース222の前後方向に沿う長さは、例えば2000mmから3000mmであり、左右方向に沿う長さ(幅)は、例えば900mmから1500mmであり、上下方向に沿う長さ(高さ)は、例えば300mmから400mmである。
【0063】
バッテリボックス250は、左右方向の中央にある。バッテリボックス250は、第1実施形態で説明した角パイプ52と同様に形成されている。バッテリボックス250は例えばアルミニウム合金などの金属材により形成されていることが好適である。ここでは、バッテリボックス250が例えばアルミニウム合金が押出成形されたものとして説明する。
バッテリボックス250は、アルミニウム合金の代わりに、角型鋼管など他の金属材を用いても良い。バッテリボックス250は、金属材に限られず、CFRPなどの強化プラスチックにより形成されていても良い。
バッテリボックス250は、前後方向に延びている。バッテリボックス250は、前後方向に直交する断面が略矩形状の筒状に形成されている。バッテリボックス250は、バッテリ収納部(トンネル)250aを有する。バッテリボックス250は中空であるため、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮する。バッテリボックス250の前後方向に直交する断面は、正方形であっても、長方形であっても良い。本実施形態では、バッテリボックス250の前後方向に直交する断面は、略長方形に形成されている。バッテリボックス250は、適宜の軽量化を図りながら、前方及び後方からの衝突に対する耐荷重性を必要とする。このため、バッテリボックス250には、繋ぎ目が存在しないものが用いられることが好適である。
本実施形態のバッテリボックス250は、上下方向の高さが、左右方向の幅に比べて大きい、縦長に形成されていることが好適である。
バッテリボックス250は、床面242aの右縁部と床面242bの左縁部との間に配設されている。バッテリボックス250の底面は、ベース222の底面244に一致する。このため、バッテリボックス250の上面は、床面242aの右縁部及び床面242bの左縁部の上側にある。このため、床面242a,242bは、バッテリボックス250の上面よりも低い位置に形成されている。
なお、バッテリBは適宜の重量がある。このため、バッテリBがバッテリ収納部250aに収納されているとき、電気自動車210を低重心化することができる。このため、高速走行や、操舵を行う場合であっても、電気自動車210が安定した状態を保ちやすい。
【0064】
床面242aには、シートS1が前後方向に移動可能に配設される1対のシート配置部(レール)332a,332bが配設されている。1対のシート配置部332a,332bは例えば前後方向に真っすぐに延びている。シート配置部332aは床面242aの右縁部の近傍に配置され、シート配置部332bは床面242aの左縁部の近傍に配置されている。床面242aの左縁部には、フロントサイドシル262aが形成されている。
床面242bには、シートS2が前後方向に移動可能に配設される1対のシート配置部(レール)334a,334bが配設されている。1対のシート配置部334a,334bは例えば前後方向に真っすぐに延びている。シート配置部334aは床面242bの左縁部の近傍に配置され、シート配置部334bは床面242bの右縁部の近傍に配置されている。床面242bの右縁部には、フロントサイドシル264aが形成されている。
なお、バッテリボックス250は、シート配置部332a,334aの間に配設される。このとき、上述したように、バッテリボックス250が縦長であるため、シート配置部332a,334a間の距離を、バッテリボックスが横長である場合よりも小さくすることができる。
シート配置部332a,332b,334a,334bは、バッテリボックス250の上面よりも下側にある。このため、乗員がシートS1,S2に着席したときの重心を低くすることができ、シートS1,S2の配置位置によっても電気自動車210を低重心化することができる。このため、高速走行や、操舵を行う場合であっても、電気自動車210が安定した状態を保ちやすい。
【0065】
床面242a,242b、バッテリボックス250、トルクボックスTB、クロスメンバCMは、フロントサイドシル262a,264aの間に配置されている。フロントサイドシル262a,264aは、床面242a,242b及び底面244の左右方向の中央に直交する仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。フロントサイドシル262a,264aの底面は、ベース222の底面244に一致する。フロントサイドシル262aの上面は床面242aの左縁部の上側にあり、フロントサイドシル264aの上面は床面242bの右縁部の上側にある。
フロントサイドシル262a,264aは、前後方向に直交する断面が略矩形状の筒状に形成されている。このため、フロントサイドシル262a,264aは、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮する。フロントサイドシル262a,264aの前後方向に直交する断面は、正方形であっても、長方形であっても良い。
【0066】
本実施形態では、フロントサイドシル262a,264aの後端は、クロスメンバCMに固定されている。クロスメンバCMと、ベース222のリヤエンド222bとの間には、リヤサイドシル262b,264bが配設されている。
クロスメンバCMにおけるフロントサイドシル262aの左前側面246aと、リヤサイドシル262bの左後側面246bとは、左右方向の位置がずれている。このため、フロントサイドシル262aとリヤサイドシル262bとは連続していない不連続である。ここでは、フロントサイドシル262aの左前側面246aの方が、リヤサイドシル262bの左後側面246bよりも、左右方向に沿って左側にある。このため、フロントサイドシル262aの左前側面246aと、リヤサイドシル262bの左後側面246bとは連続していない不連続である。
リヤサイドシル262bの左側で、クロスメンバCMの後側には、ボックス状のスペーサ266が配設されている。スペーサ266の底面は、例えばベース222の底面244に連続している。スペーサ266の左側縁部の上側には、リヤサイドシル262bの左側面246bが形成されている。スペーサ266には、サスペンションRS1,RS3のロアアームが支持されてもよい。サスペンションRS1,RS3のロアアームはリヤサイドシル262bの側面246bに支持されていてもよい。
同様に、クロスメンバCMにおけるフロントサイドシル264aの右前側面248aと、リヤサイドシル264bの右後側面248bとは、左右方向の位置がずれている。このため、フロントサイドシル264aとリヤサイドシル264bとは連続していない。ここでは、フロントサイドシル264aの右前側面248aの方が、リヤサイドシル264bの右後側面248bよりも、左右方向に沿って、右側にある。このため、フロントサイドシル264aの右側面248aと、リヤサイドシル264bの右側面248bとは連続していない。
リヤサイドシル264bの右側で、クロスメンバCMの後側には、ボックス状のスペーサ268が配設されている。スペーサ268の底面は、例えばベース222の底面244に連続している。スペーサ268の右側縁部の上側には、リヤサイドシル264bの右側面248bが形成されている。スペーサ268には、サスペンションRS2,RS4のロアアームが支持されてもよい。サスペンションRS2,RS4のロアアームはリヤサイドシル264bの側面248bに支持されていてもよい。
【0067】
リヤサイドシル262b,264bの間には、後述するリヤサイド連結部292が配設されている。
【0068】
ホイールFW1,FW2の回転中心C1は、ベース222のフロントサイドシル262a,264aの上面と底面244との間にある。フロントサイドフレーム24の上端は、ホイールFW1,FW2の回転中心(ホイール中心)C1に対して上側にある。フロントサイドフレーム24の下端は、ホイールFW1,FW2の回転中心(ホイール中心)C1に対して下側にある。
本実施形態に係る車台212では、モータFM1,FM2がホイールFW1,FW2に取り付けられている。このため、ベース222及び/又はフロントサイドフレーム24には、ドライブシャフトを通す貫通孔が不要となる。車台212のベース222及びフロントサイドフレーム24の左前側面246a及び右前側面248aは、ホールレスに形成されている。特に、ホイールFW1から左前側面246aに向けてホイールFW1の回転中心C1を延長したとき、左前側面246aとの交差領域には孔が形成されていない。ホイールFW2から右前側面248aに向けてホイールFW2の回転中心C1を延長したとき、右前側面248aとの交差領域には孔が形成されていない。すなわち、左前側面246a及び右前側面248aのうち、最前列のホイールFW1,FW2のホイール中心C1の延長線が交差する位置は、ホールレスに閉塞されている。このため、ベース222及びフロントサイドフレーム24の左前側面246a及び右前側面248aを複雑な形状にする必要がない。左前側面246a及び右前側面248aに孔を形成しなくてもよいため、左前側面246a及び右前側面248aの設計の自由度を高くすることができる。
ホイールRW1,RW2の回転中心C2は、ベース222のリヤサイドシル262b,264bの上面と底面244との間にある。リヤサイドフレーム26の上端は、ホイールRW1,RW2の回転中心(ホイール中心)C2に対して上側にある。リヤサイドフレーム26の下端は、ホイールRW1,RW2の回転中心(ホイール中心)C2に対して下側にある。
本実施形態に係る車台212では、モータRM1,RM2がホイールRW1,RW2に取り付けられている。このため、ベース222及び/又はリヤサイドフレーム26には、ドライブシャフトを通す貫通孔が不要である。ベース222及びリヤサイドフレーム26の左後側面246b及び右後側面248bは、ホールレスに形成されている。すなわち、左後側面246b及び右後側面248bのうち、最後列のホイールRW1,RW2のホイール中心C2の延長線が交差する位置は、ホールレスに閉塞されている。このため、ベース222及びリヤサイドフレーム26の左後側面246b及び右後側面248bを複雑な形状にする必要がない。左後側面246b及び右後側面248bに孔を形成しなくてもよいため、左後側面246b及び右後側面248bの設計の自由度を高くすることができる。
【0069】
フロントサイドシル262a,264aは、前後方向に直交する断面が略矩形状の筒状に形成されている。このため、サイドシル262a,264aは、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮する。サイドシル262a,264aの前後方向に直交する断面は、正方形であっても、長方形であっても良い。
【0070】
サイドシル262a,264aの左右方向に沿う幅は、バッテリボックス250の左右方向に沿う幅に対して小さいことが好適である。サイドシル262a,264aの上下方向に沿う高さは、バッテリボックス250の上下方向に沿う高さよりも低いことが好適である。すなわち、バッテリボックス250の上面は、サイドシル262a,264aの上面に対して上側に突出している。
サイドシル262a,264aも、バッテリボックス250と同様に、例えばアルミニウム合金などの金属材や、CFRPなどの強化プラスチックにより形成されている。ここでは、各サイドシル262a,264aも例えばアルミニウム合金が押出成形されて、角パイプとして形成されているものとして説明する。
【0071】
バッテリボックス250と床面242aとの間、及び、バッテリボックス250と床面242bとの間は、それぞれ例えば溶接及び/又はボルト締結により接続されている。床面242aとフロントサイドシル262aとの間、及び、床面242bとフロントサイドシル264aとの間は、それぞれ例えば溶接及び/又はボルト締結により接続されている。
【0072】
バッテリ収納部250aは、電気自動車210が、例えば前面衝突や、後面衝突したときに、変形するのを防止し、バッテリBに影響が及ぶのを極力防止する、適宜の強度を有する形状および素材で形成されている。
上述したように、バッテリボックス250は、例えば金属材やプラスチック材等、適宜の強度を有する素材で形成されている。電気自動車210が、例えば前面衝突や、後面衝突したとき、バッテリボックス250が変形し難く、角柱状のバッテリBに座屈や曲げの影響が及ぶのを極力防止する。
【0073】
フロントサイドフレーム24は、左前フレーム72と、右前フレーム74とを有する。左前フレーム72と及び右前フレーム74の前方には、フロントバンパー(図示せず)が取り付けられる。左前フレーム72及び右前フレーム74は、ベース222の底面244の左右方向の中央に直交する仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。左前フレーム72は、ベース222の左サイドシル262aの前方に固定されている。左前フレーム72は、左サイドシル262aに一体成型されていることも好適である。右前フレーム74は、ベース222の右サイドシル264aの前方に固定されている。右前フレーム74は、右サイドシル264aに一体成型されていることも好適である。左前フレーム72と、右前フレーム74との間には、空間が形成されている。すなわち、左前フレーム72と、右前フレーム74と、ベース222のフロントエンド222aとバンパーとが協働して、適宜の空間が形成される。この空間は、緩衝領域として用いられる。この空間は、例えばインバータINVが配設される位置としてもよく、荷台としてもよい。この場合、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72と右前フレーム74との間を、略直方体状で、中空のボックス状に形成することが好適である。
フロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74は、左右方向及び上下方向により規定される面に交差する前後方向に沿う筒状である。フロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74の、前後方向に直交し、左右方向及び上下方向により規定される断面は、略矩形状である。このため、フロントサイドフレーム24は、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮している。フロントサイドフレーム24の左前フレーム72及び右前フレーム74の断面は、それぞれ、上下方向の縁Hfが左右方向の縁Wfに比べて長い。
本実施形態では、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72の上端はサイドシル262aの上面に連続している。フロントサイドフレーム24の右前フレーム74の上端はサイドシル264aの上面に連続している。フロントサイドフレーム24の左前フレーム72の下端は、サイドシル262aの下面に連続している。フロントサイドフレーム24の右前フレーム74の下端は、サイドシル264aの下面に連続している。
上述したように、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72とベース222とは、共通の左前側面246aを形成している。フロントサイドフレーム24の右前フレーム74とベース222とは、共通の右前側面248aを形成している。
【0074】
ベース222のサイドシル262a,264a及び/又はフロントサイドフレーム24は、サスペンションFS1,FS2のナックルを介してホイールFW1,FW2の操舵に用いられるステアリングギヤSGの下側に配置される。ステアリングギヤSGは、ベース222のフロントサイドパネル243aよりも上側、及び/又は、フロントサイドフレーム24の上側の位置にあり、左右方向に延びている。ステアリングギヤSGは、ステアリングホイールSWに連結され、ステアリングホイールSWの回転に応じてホイールFW1,FW2を連動して操舵する。
【0075】
リヤサイドフレーム26は左後フレーム76と、右後フレーム78とを有する。左後フレーム76と及び右後フレーム78の後方には、リヤバンパーが取り付けられる。左後フレーム76及び右後フレーム78は、ベース222の底面244の左右方向の中央に直交する仮想面ISに対して対称に形成されていることが好適である。左後フレーム76は、ベース222の左サイドシル262aの後方に固定されている。左後フレーム76は、左サイドシル262aに一体成型されていることも好適である。右後フレーム78は、ベース222の右サイドシル264aの後方に固定されている。右後フレーム78は、右サイドシル264aに一体成型されていることも好適である。左後フレーム76と、右後フレーム78との間には、空間が形成されている。すなわち、左後フレーム76と、右後フレーム78と、ベース222のリヤエンド222bとバンパーとが協働して、適宜の空間が形成される。この空間は、緩衝領域として用いられる。この空間は、例えばインバータINVが配設される位置としてもよく、荷台としてもよい。この場合、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76と右後フレーム78との間を、略直方体状で、中空のボックス状に形成することが好適である。
リヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78は、左右方向及び上下方向により規定される面に交差する前後方向に沿う筒状である。リヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78の、前後方向に直交し、左右方向及び上下方向により規定される断面は、略矩形状である。このため、リヤサイドフレーム26は、中実の場合に比べて軽量化を図りつつ、適宜の強度を発揮している。リヤサイドフレーム26の左後フレーム76及び右後フレーム78の断面は、それぞれ、上下方向の縁Hrが左右方向の縁Wrに比べて長い。
本実施形態では、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76の上端は、サイドシル262aの上面に連続している。リヤサイドフレーム26の右後フレーム78の上端は、サイドシル264aの上面に連続している。リヤサイドフレーム26の左後フレーム76の下端は、サイドシル262aの下面に連続している。リヤサイドフレーム26の右後フレーム78の下端は、サイドシル264aの下面に連続している。
上述したように、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76とベース222とは、共通の左後側面246bを形成している。リヤサイドフレーム26の右後フレーム78とベース222とは、共通の右後側面248bを形成している。
【0076】
図4B、
図4C、
図4Fに示すように、ベース222と、フロントサイドフレーム24との間には、フロントサイド連結部282が固定されている。連結部282は、バッテリボックス250と、左前サイドシル262aとの間、及び、バッテリボックス250と、右前サイドシル264aとの間を連結する。連結部282は、フロントエンド222a又はその近傍で左右方向に延在している。連結部282は、バッテリボックス250の左側面及び右側面のうち、上下方向に沿って例えば半分以上の長さにしっかりと固定又は一体化され、前後方向に適宜の奥行(厚さ)を有することが好適である。このため、バッテリボックス250は、連結部282により左側及び右側から挟まれた状態に連結されている。連結部282の上面は、フロントサイドパネル243aである。連結部282は、バッテリボックス250の上面と、左サイドシル262aの右側面との間を適宜の剛性を有する素材で連結している。連結部282は、バッテリボックス250の上面と、右サイドシル264aの左側面との間を適宜の剛性を有する素材で連結している。連結部282は、ベース222を形成するアルミニウム合金材などの金属材や、CFRPなどの強化プラスチックで形成されている。サイドシル262aの前側には、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72が一体化されている。サイドシル264aの前側には、フロントサイドフレーム24の右前フレーム74が一体化されている。このため、連結部282は、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72と、右前フレーム74とを、バッテリボックス250に連結している。
【0077】
例えばフロントバンパーを含むボディ14を通して、又は、直接的に、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に物体の衝突による衝撃が入力される。すなわち、フロントエンド(一端)22aに対し、リヤエンド(他端)22bとは反対方向(前方向)から衝突による衝撃が入力される。そして、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72から左サイドシル262aに衝撃が伝達されるとともに、連結部282を介して、バッテリボックス250に衝撃が伝達される。さらには、連結部282を介して、右サイドシル264aに衝撃が伝達される。このため、例えばフロントサイドフレーム24の左前フレーム72に入力された衝撃は、ベース22のうちより前方の位置(フロントエンド222aの近傍)で、左サイドシル262aだけでなく、バッテリボックス250及び右サイドシル264aで分散される。すなわち、フロントサイドフレーム24は、バッテリボックス250に対して遠い側から衝突による衝撃がフロントサイドフレーム24に入力されたときに、その衝撃を左サイドシル262a及び右サイドシル264aに伝達するとともに、連結部82を通してバッテリボックス250に伝達して分散させる。このため、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に衝撃が入力されたときに、ベース222のうち、ある部材に衝撃が集中するのが抑制されている。
このため、ベース222を構成する各部材の強度を、ある部材に衝撃が集中する場合に比べて小さく設計することができる。また、極力小さい耐荷重性を持たせる状態にベース222を形成しても、ベース222を構成する各部材に衝撃を伝達して分散させることによって、ベース222の変形を抑制することができる。このように、極力小さい耐荷重性を持たせる状態にベース222を形成することで、ベース222の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
このとき、連結部282は、左右方向、上下方向及び前後方向に延在している。連結部282は、特に、フロントエンド222a又はその近傍で左右方向に延在している。このため、トルクボックスTB及びクロスメンバCMと同様に、車台212に生じるねじりを抑制する。
このように、左右方向に延在させた連結部282を用いることにより、ベース22のうちより前方の位置(フロントエンド222aの近傍)で、フロントサイドフレーム24に入力された衝撃をベース222の各部材に分散させることができる。このため、ベース222を構成する各部材の強度を、ある部材に衝撃が集中する場合に比べて小さく設計することができ、ベース222の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
なお、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に衝撃が入力されると、左サイドシル262aに衝撃が伝達されるとともに、左サイドシル262aに連結された板状体240及びフロントサイドパネル243aに衝撃が伝達される。板状体240及びフロントサイドパネル243aに伝達された衝撃は、バッテリボックス250に伝達されるとともに、板状体240及びフロントサイドパネル243aを介して右サイドシル264aに伝達される。
連結部282はフロントサイドパネル243aと一体的であることも好適である。連結部282は、板状体240と一体的であることも好適である。このため、連結部282は、フロントサイドパネル243aにより、バッテリボックス250の上側を連結し、及び/又は、板状体240によりバッテリボックス250の下側を連結していることも好適である。
そして、左前フレーム72及びサイドシル262a、右前フレーム74及びサイドシル264aは貫通孔が不要の筒状であり、バッテリボックス250も筒状である。このため、バッテリボックス250及びサイドシル262a,264aにドライブシャフトが通される貫通孔が形成される場合よりも肉厚を薄くしながら、バッテリボックス250及びサイドシル262a,264aの強度を適宜の状態に維持することができる。
例えば左サイドシル262aに衝撃が入力されると、その衝撃は、連結部282から外れた位置でも、左サイドシル262aから、バッテリボックス250及び右サイドシル264aに伝達される。
このように、フロントサイドフレーム24に衝撃が入力されたときにベース222を構成する各部材に衝撃を伝達して分散させることができる。
【0078】
上述したバンパーとベース222のフロントエンド222aとの間、すなわち、フロントサイドフレーム24は、電気自動車210の前方からの衝撃が入力されたときに衝撃を緩衝する緩衝領域を形成する。
【0079】
ベース222の床面242a,242bの前方で、ベース222の床面242a,242b及びバッテリボックス250の上側には、左右方向に延びるトルクボックスTBが配設されている。トルクボックスTBには、メータ類や、ダッシュボードなどが配置される。トルクボックスTBは、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72に連続するサイドシル262aと、右前フレーム74に連続するサイドシル264aとを連結するとともに、床面242a,242b及びバッテリボックス250を連結する。トルクボックスTBは、連結部282と同様に、金属材や強化プラスチックで形成される。このため、トルクボックスTBは上述した連結部282と同様に車台212のねじりを防止する。
【0080】
なお、トルクボックスTBは、前後方向に沿って、ステアリングホイールSWとステアリングギヤSGとの間に配設されている。
ベース222の床面242a,242bの後方で、ベース222の床面242a,242b及びバッテリボックス250の上側には、左右方向に延びるクロスメンバCMが配設されている。クロスメンバCMには、サスペンションRS3,RS4の一部が支持される。クロスメンバCMは、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76に連続するサイドシル262aと、右後フレーム78に連続するサイドシル264aとを連結するとともに、床面242a,242b及びバッテリボックス250を連結する。クロスメンバCMは、後述する連結部292と同様に、金属材や強化プラスチックで形成される。このため、クロスメンバCMは上述した連結部282及びトルクボックスTBと同様に車台212のねじりを防止する。
【0081】
ベース222のフロントエンド222aには、バッテリボックス250を密閉するフロントキャップ88が配設されている。キャップ88は、ベース222のフロントエンド222aにヒンジピン302により接続されているものとする。キャップ88の開口方向は、種々に設定可能である。キャップ88は、例えば、第1実施形態で説明したキャップ88(
図3A及び
図3B参照)と同様に形成されている。
ベース222のリヤエンド222bには、バッテリボックス250を密閉するリヤキャップ98が配設されている。キャップ98は、ベース222のリヤエンド222bにヒンジピン312により接続されているものとする。キャップ98の開口方向は、種々に設定可能である。キャップ98は、例えば、第1実施形態で説明したキャップ98(
図3A及び
図3B参照)と同様に形成されている。
このため、キャップ88,98をベース222に固定するロック位置(
図3A参照)にあるとき、バッテリボックス250のバッテリ収納部250aを密閉可能である。キャップ88,98がロック解除位置(
図3B参照)にあるとき、バッテリ収納部250aからバッテリBを出し入れ可能である。
なお、クロスメンバCMとリヤキャップ98との間には、バッテリBに対して左側及び右側に、バッテリBよりも前後方向に沿う長さが短い予備バッテリ(図示せず)を配設可能である。
【0082】
図4B、
図4C、
図4Eに示すように、ベース222と、リヤサイドフレーム26との間には、リヤサイド連結部292が固定されている。連結部292は、バッテリボックス250と、サイドシル262aとの間、及び、バッテリボックス250と、サイドシル264aとの間を連結する。連結部292は、リヤエンド222b又はその近傍で左右方向に延在している。連結部292は、バッテリボックス250の左側面及び右側面のうち、上下方向に沿って例えば半分以上の長さにしっかりと固定又は一体化され、前後方向に適宜の奥行(厚さ)を有することが好適である。このため、バッテリボックス250は、連結部292により左側及び右側から挟まれた状態に連結されている。連結部292の上面は、リヤサイドパネル243bである。連結部292は、バッテリボックス250の上面と、左サイドシル262bの右側面との間を適宜の剛性を有する素材で連結している。連結部292は、バッテリボックス250の上面と、右サイドシル264bの左側面との間を適宜の剛性を有する素材で連結している。連結部292は、ベース222を形成するアルミニウム合金材などの金属材や、CFRPなどの強化プラスチックで形成されている。サイドシル262aの後側には、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76が一体化されている。サイドシル264aの後側には、リヤサイドフレーム26の右後フレーム78が一体化されている。このため、連結部292は、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76と、右後フレーム78とを、バッテリボックス250に連結している。
【0083】
例えばリヤバンパーを含むボディ14を通して、又は、直接的に、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76に物体の衝突による衝撃が入力される。すなわち、リヤエンド(一端)22bに対し、フロントエンド(他端)22aとは反対方向(後方向)から衝突による衝撃が入力される。そして、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76から左サイドシル262bに衝撃が伝達されるとともに、連結部292を介して、バッテリボックス250に衝撃が伝達される。さらには、連結部292を介して、右サイドシル264bに衝撃が伝達される。このため、例えばリヤサイドフレーム26の左後フレーム76に入力された衝撃は、ベース22のうちより後方の位置(リヤエンド222bの近傍)で、左サイドシル262bだけでなく、バッテリボックス250及び右サイドシル264bで分散される。このため、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76に衝撃が入力されたときに、ベース222のうち、ある部材に衝撃が集中するのが抑制されている。
このとき、連結部292は、左右方向、上下方向及び前後方向に延在する。連結部292は、特に、リヤエンド222b又はその近傍で左右方向に延在している。このため、トルクボックスTB及びクロスメンバCMと同様に、車台212に生じるねじりを抑制する。
このように、左右方向、上下方向及び前後方向に延在させた連結部292を用いることにより、ベース22のうちより後方の位置(リヤエンド222bの近傍)で、リヤサイドフレーム26に入力された衝撃をベース222の各部材で分散させることができる。このため、ベース222を構成する各部材の強度を、ある部材に衝撃が集中する場合に比べて小さく設計することができ、ベース222の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
なお、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76に衝撃が入力されると、左サイドシル262bに衝撃が伝達されるとともに、左サイドシル262bに連結された板状体240及びリヤサイドパネル243bに衝撃が伝達される。板状体240及びリヤサイドパネル243bに伝達された衝撃は、バッテリボックス250に伝達されるとともに、板状体240及びリヤサイドパネル243bを介して右サイドシル264bに伝達される。
連結部292はリヤサイドパネル243bと一体的であることも好適である。連結部292は、板状体240と一体的であることも好適である。このため、連結部292は、リヤサイドパネル243bにより、バッテリボックス250の上側を連結し、及び/又は、板状体240によりバッテリボックス250の下側を連結していることも好適である。
そして、左後フレーム76及びサイドシル262b、右後フレーム78及びサイドシル264bは貫通孔が不要の筒状であり、バッテリボックス250も筒状である。このため、バッテリボックス250及びサイドシル262b,264bに貫通孔が形成される場合よりも肉厚を薄くしながら、バッテリボックス250及びサイドシル262b,264bの強度を適宜の状態に維持することができる。
例えば左サイドシル262bに衝撃が入力されると、その衝撃は、連結部292から外れた位置でも、左サイドシル262bから、バッテリボックス250及び右サイドシル264bに伝達される。
このように、リヤサイドフレーム26に衝撃が入力されたときにベース222を構成する各部材に衝撃を伝達して分散させることができる。
【0084】
上述したバンパーとベース222のリヤエンド222bとの間、すなわち、リヤサイドフレーム26は、電気自動車210の後方からの衝撃が入力されたときに衝撃を緩衝する緩衝領域を形成する。
【0085】
床面242a,242bには、それぞれ1又は複数のシートが載置される。ここでは、床面242aに1つのシートS1が、床面242bに1つのシートS2が載置される例について説明する。シートの数は適宜に設定される。
【0086】
本実施形態では、フロントサイドシル262a,264aは、それぞれ前後方向に真っ直ぐではなく、曲げられている。1対の側面246a,248aは、それぞれ前後方向に真っ直ぐではなく、曲面として形成されている。本実施形態では特に、連結部282の後端と、トルクボックスTBの後端との間で、1対の側面246a,248a間の距離(左右方向の幅)が大きくなっている。
本実施形態では、リヤサイドシル262b,264bは、それぞれ前後方向に真っ直ぐに形成されている。1対の側面246b,248bも、それぞれ前後方向に真っ直ぐに形成されている。
なお、ここでは、フロントサイドフレーム24の左右方向の幅は、リヤサイドフレーム26の左右方向の幅よりも大きい。
【0087】
バッテリボックス250には、減圧弁Vf,Vrが設けられていることが好適である。減圧弁Vf,Vrは、バッテリボックス250に一体成型されていても良い。本実施形態では、減圧弁Vfは、バッテリボックス250のうち、フロントエンド222aの近傍の右側面又は左側面にある。ここでは、ステアリングホイールSWとは反対側の、バッテリボックス250の右側面に減圧弁Vfがあるものとする。減圧弁Vrは、バッテリボックス250のうち、リヤエンド222bの近傍の右側面又は左側面にある。ここでは、バッテリボックス250の右側面に減圧弁Vrがあるものとする。減圧弁Vf,Vrは、バッテリボックス250のうち、ベース222の底面244となる位置にあってもよい。
ここでは、バッテリボックス250に、2つの減圧弁があるものとするが、バッテリボックス250に1つの減圧弁があればよい。
減圧弁Vf,Vrは、バッテリボックス250のバッテリ収納部250a内が所定の圧力に達したときにキャップ88,98がロック解除位置に動くよりも低圧の状態で作動し、バッテリ収納部250a内の内圧を低下させる。バッテリ収納部250a内は連続している。このため、バッテリ収納部250aが所定以上の圧力に高められたとき、減圧弁Vf,Vrのいずれかが作動すればよい。
バッテリ収納部250a内の内圧により、キャップ88,98が意図せずロック解除位置に移動するのを防止できる。このため、バッテリBがベース222に対して意図せず前後方向に移動可能となる状態となることを防止できる。
ここで、減圧弁Vfにはダクト(ドレーン)Dfが、減圧弁Vrにはダクト(ドレーン)Drが接続されている。ダクトDfの一端は減圧弁Vfに固定され、他端は底面244に固定されている。ダクトDfの他端は地面に向けて開口している。同様に、ダクトDrの一端は減圧弁Vrに固定され、他端は底面244に固定されている。ダクトDrの他端は地面に向けて開口している。ダクトDf,Drの存在により、例えば走行時に、減圧弁Vf,Vrに直接的に小石などの物体が衝突することが防止されている。このため、減圧弁Vf,Vrの状態を良好な状態に保ちやすい。
本実施形態に係るバッテリBから生じる流体は、減圧弁Vf,Vr及びダクトDf,Drを通して、車台212の下側に解放される。このため、電気自動車210の停止時だけでなく、例えば走行時であっても、減圧弁Vf,Vrを抜けた流体が運転者などに向かうのを抑制できる。
なお、ダクトDf,Drの他端が開口される位置は、地面に向けた位置に限られない。ダクトDf,Drの他端が開口される位置は、例えば、フロントサイドフレーム24の左前フレーム72と右前フレーム74との間、及び/又は、リヤサイドフレーム26の左後フレーム76と右後フレーム78との間であってもよい。このように、ダクトDf,Drの他端が開口される位置は、適宜に選択可能である。
【0088】
(変形例)
図5を用いてバッテリボックス250と床面242a,242bとの変形例について説明する。
【0089】
バッテリボックス250は、バッテリボックス250の左側に突出する鍔状の補強体253aと、右側に突出する鍔状の補強体253bとを有する。補強体253aはバッテリボックス250から左側の左前サイドシル262aに向かって延びている。補強体253bは、バッテリボックス250から右側の右前サイドシル264aに向かって延びている。床面242aは、補強体253aの上側又は下側にあり、バッテリボックス250との連結状態を強固にしている。床面242bは、補強体253bの上側又は下側にあり、バッテリボックス250との連結状態を強固にしている。
補強体253aは、前後方向に延びている。そして、シートS1が配設される1対のレール(シート配置部)332a,332bの一方のレール332aが補強体253aと床面242aとの両方に支持されている。同様に、補強体253bは、前後方向に延びている。そして、シートS2が配設される1対のレール(シート配置部)334a,334bの一方のレール334aが補強体253bと床面242bとの両方に支持されている。すなわち、補強体253a,253bには、乗員スペースに乗員のシートS1,S2が配設されるシート配置部332a,334aが固定されている。このため、バッテリボックス250は、シートS1,S2が配設されるシート配置部332a,334aの間に配設される。このように、補強体253a,253bによりバッテリボックス250を補強しながら、シートS1,S2の間の距離を保つことができる。シート配置部332a,334aがバッテリボックス250に接続されているので、床面242a,242bにレール332a,332b,334a,334bが配設されている場合よりも、衝撃に対する耐性を高めることができる。また、バッテリボックス250を補強することにより、上述したフロントサイドフレーム24又はリヤサイドフレーム26を介して伝達される衝撃によっても、バッテリボックス250内のバッテリBをより確実に保護することができる。
【0090】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
電気自動車用の車台は、底面と、1又は複数の筒状の収納部を有するバッテリボックスと、左サイドシルと、右サイドシルと、第1の左フレームと、第1の右フレームと、第1の連結部とを有する。前記第1の左フレーム及び前記第1の右フレームは、前記バッテリボックスに対して遠い側から衝突による衝撃が前記第1の左フレーム及び前記第1の右フレームに入力されたときに、前記衝撃を前記左サイドシル及び前記右サイドシルに伝達するとともに、前記第1の連結部を通して前記バッテリボックスに伝達して分散させる。