(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6516306
(24)【登録日】2019年4月26日
(45)【発行日】2019年5月22日
(54)【発明の名称】バーナー
(51)【国際特許分類】
F23D 14/06 20060101AFI20190513BHJP
【FI】
F23D14/06 N
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-566180(P2017-566180)
(86)(22)【出願日】2015年6月23日
(65)【公表番号】特表2018-508006(P2018-508006A)
(43)【公表日】2018年3月22日
(86)【国際出願番号】CN2015082053
(87)【国際公開番号】WO2016145745
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2017年9月13日
(31)【優先権主張番号】201510111488.X
(32)【優先日】2015年3月13日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201520146279.4
(32)【優先日】2015年3月13日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515032617
【氏名又は名称】広東美的厨房電器制造有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(72)【発明者】
【氏名】王 成
(72)【発明者】
【氏名】王 光武
(72)【発明者】
【氏名】朱 世平
(72)【発明者】
【氏名】施 国生
【審査官】
佐々木 訓
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/144630(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0320823(US,A1)
【文献】
国際公開第2006/114063(WO,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2012−0067486(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 14/00 − 14/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気通路と、前記吸気通路に連通され且つ上向きに設けられた二つのノズルと、を含むボトムカップと、
前記ボトムカップ上に設けられるリング状の火炎ディストリビューターであって、前記二つのノズルにそれぞれ対向して設けられた二つのベンチュリ管を含み、前記ボトムカップと間隔を空けて設けられて隙間を形成することで、一次空気が前記隙間から前記二つのベンチュリ管に入り込み、当該二つのノズルにより前記二つのベンチュリ管に噴出されたガスと混合して混合気体が形成され、前記火炎ディストリビューターには前記ベンチュリ管に連通されたリング状の混合チャンバーが形成され、頂部に前記混合チャンバーと連通するノッチが形成されているリング状の火炎ディストリビューターと、
前記火炎ディストリビューター上に設けられ、前記混合チャンバーをカバーして、前記混合気体の出口を画定するように前記ノッチを規定することで火焔リングを形成するバーナーカバーと、
を含んでなるバーナーであって、
前記吸気通路が、基本的にY型をなし、且つ二つの端点を含み、
前記火炎ディストリビューターが、円環状をなし、
二つの前記端点の接続線が、前記火炎ディストリビューターの中心軸を貫通し、
二つの前記ノズルのそれぞれが、二つの前記端点に設けられている、
ことを特徴とするバーナー。
【請求項2】
前記吸気通路は、二つの前記端点を接続する接続通路を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバーナー。
【請求項3】
二つの前記ノズルと二つの前記ベンチュリ管とは、鉛直に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のバーナー。
【請求項4】
前記ボトムカップは、二つのカップ部を形成し、
二つの前記ノズルは、前記カップ部内に形成され、
前記火炎ディストリビューターは、二つの裾部を含み、
二つの前記裾部は、二つの前記カップ部の頂部の縁部に対応し且つ揃っており、
前記ボトムカップ又は前記火炎ディストリビューターは、二つの前記裾部と二つの前記カップ部の頂部の縁部とを離間させるためのスペーサを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバーナー。
【請求項5】
前記裾部のサイズは、前記ボトムカップの頂部の縁部より大きい、ことを特徴とする請求項4に記載のバーナー。
【請求項6】
前記ベンチュリ管は、前記カップ部内に伸びている、ことを特徴とする請求項4に記載のバーナー。
【請求項7】
前記火炎ディストリビューターは、前記混合チャンバーを独立した二つのサブチャンバーに分けるために、前記混合チャンバー内に設けられた二つの仕切り構造を含み、
二つの前記ベンチュリ管は、それぞれ二つの前記サブチャンバーと連通する、ことを特徴とする請求項1に記載のバーナー。
【請求項8】
前記吸気通路は、独立した二つのサブ通路を含み、
二つの前記ノズルは、二つの前記サブ通路にそれぞれ設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のバーナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスレンジ技術に関し、特にガスレンジ用バーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のバーナーに複数の火焔リングが設けられ、複数の火焔リングに対応する混合チャンバー同士は互いに連通し、ガス−空気混合気体は混合チャンバーの間に互いに流通することができるから、複数の火焔リング同士は互いに干渉しやすい。また、バーナーには複数のベンチュリ管を設けて、それぞれ複数の火焔リングに対応する混合チャンバーに混合気体を提供する必要があるが、ベンチュリ管の製造工程が複雑で、バーナーのコストが上昇する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は少なくとも従来技術における少なくとも一つの技術的課題を解決することである。そのため、本発明はバーナーを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の好適な実施形態によると、バーナーは、
吸気通路と、前記吸気通路に連通され且つ上向きに設けられた二つのノズルと、を含むボトムカップと、
前記ボトムカップに設けられるリング状の火炎ディストリビューターであって、前記二つのノズルにそれぞれ対向して設けられた二つのベンチュリ管を含み、前記ボトムカップと間隔を空けて設けられて隙間を形成することで、一次空気を前記隙間から前記二つのベンチュリ管に入り込み、前記二つのノズルにより前記二つのベンチュリ管に噴出されたガスと混合して混合気体が形成され、前記火炎ディストリビューターには前記ベンチュリ管に連通されたリング状の混合チャンバーが形成され、頂部に前記混合チャンバーと連通するノッチが形成されるリング状の火炎ディストリビューターと、
前記火炎ディストリビューターに設けられ、前記混合チャンバーをカバーして、前記混合気体の出口を区画するように前記ノッチを区画して火焔リングを形成するようにするバーナーカバーと、を含む。
【0005】
本発明の好適な実施形態によるバーナーは前記混合チャンバー及び対応する前記火焔リングのみ利用し、他の混合チャンバーと連通することで前記火焔リングが他の火焔リングと互いに干渉する現象が存在することなく、また、前記混合気体を他の混合チャンバーに供給するベンチュリ管も減少することができ、コストを削減する。
【0006】
ある実施形態において、前記吸気通路は直線状をなし、前記火炎ディストリビューターは円環状をなし、前記吸気通路の中心軸線は、前記火炎ディストリビューターの中心軸を通過し、前記二つのノズルは、前記火炎ディストリビューターの中心軸の両側にそれぞれ設けられている。
【0007】
ある実施形態において、前記吸気通路は基本的にY型をなし、且つ二つの端点を含み、前記火炎ディストリビューターは、円環状をなし、前記二つの端点の接続線は、前記火炎ディストリビューターの中心軸を経過し、前記二つのノズルは、前記二つの端点にそれぞれ設けられている。
【0008】
ある実施形態において、前記吸気通路は、前記二つの端点を接続する接続通路を更に含む。
【0009】
ある実施形態において、前記二つのノズルと前記二つのベンチュリ管とは、鉛直に設けられる。
【0010】
ある実施形態において、前記ボトムカップは二つのカップ部を形成し、前記二つのノズルは、前記カップ部内に形成され、前記火炎ディストリビューターは、二つの裾部を含み、前記二つの裾部は、前記二つのカップ部の頂部の縁部に対応し且つ揃っており、前記ボトムカップ又は前記火炎ディストリビューターは、前記二つの裾部と前記二つのカップ部の頂部の縁部とを離間させるためのスペーサを含む。
【0011】
ある実施形態において、前記裾部のサイズは前記ボトムカップの頂部の縁部より大きい。
【0012】
ある実施形態において、前記ベンチュリ管は前記カップ部内に伸びている。
【0013】
ある実施形態において、前記火炎ディストリビューターは前記混合チャンバー内に設けられた二つの仕切り構造を含み、前記混合チャンバーを独立した二つのサブチャンバーに分けるようにさせ、前記二つのベンチュリ管は、前記二つのサブチャンバーとそれぞれ連通する。
【0014】
ある実施形態において、前記吸気通路は独立した二つのサブ通路を含み、前記二つのノズルは、前記二つのサブ通路にそれぞれ設けられている。
【発明の効果】
【0015】
本発明の付加的な特徴と利点は以下の説明により一部が与えられ、一部が以下の説明により明らかになり、又は本発明の実践によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の上述および/または付加的な特徴と利点は、下記の添付図面を参照した実施形態に対する説明により、明らかになり、理解されることが容易になる。その中で、
【
図1】本発明の好適な実施形態によるバーナーの立体図である。
【
図3】
図1のバーナーのボトムカップの立体図である。
【
図4】本発明のもう一つの実施形態のボトムカップの吸気通路の立体図である。
【
図5】
図1のバーナーの火炎ディストリビューターの立体図である。
【
図6】
図1のバーナーの火炎ディストリビューターの別の視角から見る立体図である。
【
図7】図本発明の他の実施形態の火炎ディストリビューターの立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。前記実施形態の例が図面に示されるが、同一または類似する符号は、常に、同一又は類似の部品、或いは、同一又は類似の機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施形態は例示的なものであり、本発明を解釈するためだけに用いられ、本発明を限定するものと理解されてはならない。
【0018】
本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「逆時計回り」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を便利にまたは簡単に説明するために使用されるものであり、指定された装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位において構造され操作されると指示又は暗示するものではないので、本発明に対する限定と理解してはいけない。なお、「第一」、「第二」の用語は目的を説明するためだけに用いられるものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはいけない。そこで、「第一」、「第二」が限定されている特徴は一つ又はより多くの前記特徴を含むことを明示又は暗示するものである。本発明の説明において、明確且つ具体的な限定がない限り、「複数」とは、二つ又は二つ以上のことを意味する。
【0019】
なお、本発明の説明において、明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「互いに接続」、「接続」、「固定」の用語の意味は広く理解されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続や、あるいは一体的な接続でも可能である。机械的な接続や、電気的な接続や、あるいは互いに通信することも可能である。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続することや、二つの部品の内部が連通することや、あるいは二つの部品の間に相互の作用関係があることも可能である。当業者にとって、具体的な場合によって上記用語の本発明においての具体的な意味を理解することができる。
【0020】
本発明において、明確な規定と限定がない限り、第一特徴が第二特徴の「上」又は「下」にあることは、第一特徴と第二特徴とが直接的に接触することを含んでも良いし、第一特徴と第二特徴とが直接的に接触することではなくそれらの間の別の特徴を介して接触することを含んでもよい。また、第一特徴が第二特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあることは、第一特徴が第二特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、或いは、単に第一特徴の水平高さが第二特徴より高いことだけを表す。第一特徴が第二特徴の「の下に」、「下方に」又は「下面」にあることは、第一特徴が第二特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、或いは、単に第一特徴の水平高さが第二特徴より低いことのみ表す。
【0021】
以下の開示において、多くの異なる実施形態または例を提供することにより本発明の異なる構造を実現する。本発明の説明を簡素化するため、以下に特定の例の部材及び配置について説明する。勿論、これらは例示に過ぎず、本発明を限定する意図がない。また、本発明は、異なる例において参考数字及び/または参考アルファベットを重複することができる。このような重複は、簡素化及び明瞭のためであり、それ自体は検討する各種の実施例及び/または配置の間の関係を示すものではない。また、本発明は、さまざまな特定のプロセス及び材料の例を挙げているが、当業者は、他のプロセスの適用及び/または他の材料の使用も考えることが可能である。
【0022】
図1及び
図2を参照すると、本発明の好適な実施形態によるバーナー100は、ボトムカップ10と、リング状の火炎ディストリビューター20と、バーナーカバー30とを含む。前記ボトムカップ10は、吸気通路12と前記吸気通路12と連通して上向きに設けられた二つのノズル14とを含む。前記火炎ディストリビューター20は前記ボトムカップ10に設けられ、前記火炎ディストリビューター20はそれぞれ前記二つのノズル14と対向するように設けられている二つのベンチュリ管22を含み、前記火炎ディストリビューター20は前記ボトムカップ10と間隔を空けて隙間23を形成することで、一次空気が前記隙間23から前記二つのベンチュリ管22に入るようにして前記二つのノズル14から前記二つのベンチュリ管22に噴出されたガスと混合して、混合気体が形成され、前記火炎ディストリビューター20には前記ベンチュリ管22に連通されたリング状の混合チャンバー24が形成され、前記火炎ディストリビューター20の頂部に前記混合チャンバー24と連通するノッチ26が形成される。前記バーナーカバー30は、前記火炎ディストリビューター20に設けられ、前記混合チャンバー24をカバーして、前記混合気体の出口を区画するように前記ノッチ26を区画して火焔リングを形成する。
【0023】
本発明の好適な実施形態によるバーナー100は、前記混合チャンバー24及び対応する前記火焔リングのみ利用し、他の混合チャンバー24と連通して前記火焔リングを他の火焔リングと互いに干渉する現象が存在しない。また、前記混合気体を他の混合チャンバーに供給するベンチュリ管も減少することができ、コストを削減する。
【0024】
即ち、本発明の好適な実施形態によるバーナー100はリング状の混合チャンバー24(従来のバーナーのアウターリング混合チャンバーに相当する)のみを含み、従来のバーナーみたいにアウターリング混合チャンバーと連通し且つ内火焔リングを発生させるためのインナーリング混合チャンバーを含む。また、従来のバーナーに対してインナーリング混合チャンバーを省略するから、従来のバーナーにおける混合気体をインナーリング混合チャンバーに供給するためのベンチュリ管も省略することができる。
【0025】
ある実施形態において、前記吸気通路12は直線状をなし、前記火炎ディストリビューター20は円環状をなし、前記吸気通路12の中心軸線LLが前記火炎ディストリビューター20の中心軸OOを通過し、前記二つのノズル14はそれぞれ前記中心軸OOの両側に設けられている。
【0026】
このように設けるのは、以下のような二つの理由があるからである。一つ目の原因は、前記吸気通路12は直線状で、構造が簡単で、成型しやすく、且つ組立しやすいである。二つ目の原因は、前記二つのノズル14が前記火炎ディストリビューター20の直径の両端に位置することにより、前記混合気体を前記混合チャンバー24に均一に供給できることである。
【0027】
図3を参照すると、本実施形態において、前記ボトムカップ12は基本的に水平に設けられる直線状の吸気管12aを含み、前記吸気管12aの内部は前記吸気通路12が構成され、前記二つのノズル14は前記吸気管12aに設けられる。前記ガスは前記吸気管12aの一端から送り込み、そのうちの一つの前記ノズル14を供給してから続いて前へ進んでもう一つのノズル14を供給する。
【0028】
図4を参照すると、ある実施形態において、前記吸気通路12bは基本的にY型をなし且つ二つの端点12cを含み、前記
火炎ディストリビューター20は円環状をなし、前記二つの端点12cの接続線は前記火炎ディストリビューターの中心軸線OOを経過し、前記二つのノズル14はそれぞれ前記二つの端点12cに設けられている。
【0029】
このように設けると、第一、前記ガスから前記二つのノズル14までの距離及び圧力は同様であるため、二つのノズル14の吸気を均一にさせ、前記火焔リングの均一性を改善する。第二、前記二つのノズル14は前記火炎ディストリビューター20の直径の両端に位置し、このように、前記混合気体を前記混合チャンバー24に均一に供給させ、前記火焔リングの均一性を更に改善する。
【0030】
本実施形態において、前記吸気通路12bは前記二つの端点12cを接続する接続通路12dを含む。
【0031】
このように、前記ガスは前記吸気通路12bにおいて循環することができ、即ち、前記ガスは一つの前記ノズル14に到達して供給した後、残る前記ガスは圧力の作用で続いて前へ進み、前記接続通路12dで到達してもう一つの前記ノズル14に供給し、このように、前記ガスを有効に利用することができる。
【0032】
勿論、前記吸気通路は上記の実施形態に限らず、ニーズに応じて他の実施形態に好適な形状及び構造を利用することができる。
【0033】
ある実施形態において、前記二つのノズル14及び前記二つのベンチュリ管22は鉛直に設けられる。
【0034】
ガスの密度は低いから、このように設けると、前記二つのノズル14がそれぞれ前記二つのベンチュリ管22に噴出す効率を向上し、これにより前記ガスの給気効率を向上することができる。
【0035】
勿論、前記二つのノズル14及び前記二つのベンチュリ管22の設置は本実施形態に限らず、他の実施形態において、ニーズに応じて斜めに設けられることができる。
【0036】
図5も参照すると、ある実施形態において、前記ボトムカップ10は二つのカップ部16を形成し、前記二つのノズル14は前記カップ部16内に形成され、前記火炎ディストリビューター20は二つの裾部28を含み、前記二つの裾部28は前記二つのカップ部16の頂部の縁部16aに対応し且つ揃っており、前記ボトムカップ10又は前記火炎ディストリビューター20はスペーサを含み、前記二つの裾部28及び前記頂部の縁部16aを離間して前記隙間23を形成する。
【0037】
本実施形態において、前記カップ部16は基本的に三角ボウル状になり、到達空間16bを形成する。このように、一次空気は前記隙間23を通過して前記到達空間16bに入ることができる。各前記カップ部16は開口の縁部に上へ延長してフランジ16cを形成し、前記フランジ16cの頂部は前記頂部の縁部16aである。
【0038】
前記スペーサは前記裾部28が下へ延長する複数の凸起29であり、前記複数の凸起29は前記頂部の縁部16aの形状及び構造と結合され、前記複数の凸起29は前記火炎ディストリビューター20を前記ボトムカップ10に架設することができる。具体的に、前記凸起29は前記頂部の縁部16aと結合する段差面292を形成する。
【0039】
理解されるのは、前記スペーサ29は本実施形態に限らず、他の実施形態にニーズに応じて他の形状及び構造を利用することができることである。例えば、他の実施形態において、前記スペーサは前記頂部の縁部16aが上へ延長し且つ形状と構造とが前記裾部28と結合して前記火炎ディストリビューター20を架設する複数の凸起であっても良い。
【0040】
前記頂部の縁部16の形状と結合され、前記裾部28は前記ベンチュリ管22を囲む弧形壁である。ある実施形態において、前記裾部28のサイズは前記頂部の縁部16aより大きい。
【0041】
このように、前記裾部28は前記カップ部16を完全にカバーするから、ガスレンジにおける水は上から下へ飛び散って前記カップ部16内に入ることが防止される。
【0042】
ある実施形態において、前記ベンチュリ管22は前記カップ部16内に伸びている。
【0043】
このように、一つ目として、前記ベンチュリ管22と前記ノズル14の間の距離を短縮させ、前記ガスを前記ベンチュリ管22に噴出す効率を向上させ、二つ目として、前記ガスと前記一次空気との混合のために相対的に密封の環境を提供することができる。
【0044】
勿論、前記ボトムカップ10及び前記火炎ディストリビューター20の結合関係は本実施形態に限らず、ニーズに応じて他の好適な構造を利用することができる。
【0045】
図5-6を参照すると、本実施形態において、前記火炎ディストリビューター20は仕切板21を含む。前記仕切板21は基本的に円環状をなし、その直径方向の両端に二つの内へ延長する島部211が形成される。前記二つのベンチュリ管22はそれぞれ前記二つの島部211を通過するように前記二つの島部211に設けられている。前記ベンチュリ管22の両端の開口はそれぞれ前記仕切板21の両側に位置する。前記島部211は内へ弧辺212を形成する。前記裾部28は前記弧辺212から下へ延長する。
【0046】
本実施形態において、前記火炎ディストリビューター20は、前記混合チャンバー24内に設けられる二つの仕切り構造25を含み、前記混合チャンバー24は独立した二つのサブチャンバー24a、24b、前記ベンチュリ管22はそれぞれ前記二つのサブチャンバー24a、24bと連通する。
【0047】
具体的に、前記仕切り構造25は前記混合チャンバー24内に前記火炎ディストリビューター20の径方向に沿って延長する二つの仕切壁251であり、前記二つの仕切壁251の間に連通溝252を構成する。
【0048】
勿論、前記仕切り構造25は本実施形態に限らず、他の実施形態において、前記仕切り構造25はニーズに応じて設けられるものである。
【0049】
前記ベンチュリ管22は、前記二つの仕切り構造25の中間位置に設けられ、このように、前記ベンチュリ管22は、対応する前記サブチャンバー24a(又は24b)の中間位置に位置し、前記混合気体の供給効果を改善することができる。
【0050】
本実施形態において、前記吸気通路12は独立した二つのサブ通路を含み、前記二つのノズル14は前記二つのサブ通路にそれぞれ設けられている。
【0051】
このように、前記二つのサブ通路のガス供給を独立に制御することにより各前記サブ通路毎に対応する火焔リングの大きさを調節する。
【0052】
図7を参照すると、他の実施形態において、前記火炎ディストリビューター20aの前記混合チャンバー24a内に前記仕切り構造25を設けないため、前記混合チャンバー24aは単一のチャンバーで、サブチャンバーが設けられない。
【0053】
勿論、前記混合チャンバー24aは本実施形態に限らず、他の実施形態にニーズに応じて設けることもできる。
【0054】
本発明の説明において、「一つの実施形態」、「一部の実施形態」、「例示的な実施形態」、「例示」、「具体的な例」、或いは「一部の例」などの用語を参考した説明とは、該実施形態或いは例に結合して説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特徴が、本発明の少なくとも一つの実施形態或いは例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な描写は、必ずしも同じ実施形態或いは例を示すことではない。又、説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特徴は、いずれか一つ或いは複数の実施形態又は例において好適に結合することができる。
【0055】
本発明の実施形態を示して説明したが、当業者は、本発明の原理及び主旨から逸脱することなく、これらの実施例に対して各種の変化、補正、切り替え及び変形を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその等価物により限定される。