特許第6516615号(P6516615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6516615
(24)【登録日】2019年4月26日
(45)【発行日】2019年5月22日
(54)【発明の名称】LED駆動回路
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20190513BHJP
【FI】
   H01L33/00 J
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-148234(P2015-148234)
(22)【出願日】2015年7月28日
(65)【公開番号】特開2017-28214(P2017-28214A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000131430
【氏名又は名称】シチズン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126583
【弁理士】
【氏名又は名称】宮島 明
(72)【発明者】
【氏名】堺 圭亮
【審査官】 島田 英昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0175550(US,A1)
【文献】 特開2010−212369(JP,A)
【文献】 特開2006−222377(JP,A)
【文献】 特開2007−165001(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0306386(US,A1)
【文献】 特開2015−070108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全波整流回路と、前記全波整流回路の出力電圧が印加されるLED列と、前記LED列に直列接続し、前記LED列に流れる電流を制限する定電流回路とを備えるLED駆動回路において、
前記定電流回路は、主要部分と付加部分からなり、
前記主要部分は、電流制限用のFET、電流検出抵抗、プルアップ抵抗及び第1バイポーラトランジスタを含み、
前記付加部分は、第1抵抗、第2抵抗及び第2バイポーラトランジスタを含み、
前記主要部分では、
前記FETのドレイン及び前記プルアップ抵抗の一端が、前記LED列に接続し、
前記プルアップ抵抗の他端及び前記第1バイポーラトランジスタのコレクタが、前記FETのゲートに接続し、
前記FETのソース及び前記電流検出抵抗の一端が、前記第1バイポーラトランジスタのベースに接続し、
前記電流検出抵抗の他端及び前記第1バイポーラトランジスタのエミッタが、グランドに接続し、
前記付加部分では、
第1抵抗及び第2抵抗が、前記LED列と前記FETのドレインとの接続点と、前記グランドとの間で直列接続し、
前記第2バイポーラトランジスタのベースが、前記第1抵抗及び前記第2抵抗との接続点に接続し、
前記第2バイポーラトランジスタのコレクタが、前記FETのゲートに接続し、
前記第2バイポーラトランジスタのエミッタが、前記グランドに接続している
ことを特徴とするLED駆動回路。
【請求項2】
前記第2バイポーラトランジスタのエミッタと前記グランドとの間に第3抵抗を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載のLED駆動回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED列と当該LED列に直列接続する電流制限素子を備えたLED駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
サージや誤った接続などにより装置の外部から過大な電圧が印加されることがある。これに対し内部回路の破壊を防ぐため過電圧保護回路を設けることが多い。過電圧保護には様々な方式があるが、それらのなかで電流経路中にFETスイッチを挿入し、過電圧が印加されたらFETスイッチをオフにして電流を遮断し、内部回路の破壊を防止する過電圧保護回路が知られている(例えば特許文献1の図1)。
【0003】
そこで特許文献1の図1図3に再掲示し、特許文献1に示された過電圧保護回路を説明する。ここで図3は、過電圧保護回路を内蔵した電源装置の回路図である。この電源回路は、MOSFET61によって突入電流を制限し、整流コンデンサ7やDC/DCコンバータ8などの内部回路を保護する。なお通常の動作状態ではMOSFET61はオン(導通)している。
【0004】
図3に示すように過電圧検出手段5は、整流素子4と突入電流制御手段6の間であって、整流後の電圧が印加されたライン間に設けられている。この過電圧検出手段5は、ライン間の過電圧を検出した場合に、検出信号を制御手段62に送り、突入電流をコントロールさせるためMOSFET61をカットオフする。なおこの電源装置では、さらに印加電圧が上昇するとアレスタ2、バリスタ3に電流が流れ、ヒューズ1が溶断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−253148号公報 (図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
外部から印加される過電圧に対し内部回路を保護することは、種々の装置で共通の課題となっており、照明用の光源としてLEDを使用するLED駆動回路でも事情は同じである。ところがLED駆動回路は、多数のLEDが直列接続し、点灯させるために高電圧を必要とするLED列を備えていることが多い。このLED駆動回路においてLED列がショートすると、ショートした部分の順方向ドロップ電圧分(本来ならLEDによって電圧降下される部分)が過電圧となってLED列に直列接続する回路に印加される。この結果、この回路が破壊することがある。しかしながら図3に示した過電圧保護回路では、ショートによって発生した過電圧から内部回路を保護することができない。
【0007】
そこで本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、外部から印加される過電圧とともにLED列のショートに対しても、LED列に直列接続する回路を保護できるLED駆動回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明のLED駆動回路は、全波整流回路と、前記全波整流回路の出力電圧が印加されるLED列と、前記LED列に直列接続し、前記LED列に流れる電流を制限する定電流回路とを備えるLED駆動回路において、前記定電流回路は、主要部分と付加部分からなり、前記主要部分は、電流制限用のFET、電流検出抵抗、プルアップ抵抗及び第1バイポーラトランジスタを含み、前記付加部分は、第1抵抗、第2抵抗及び第2バイポーラトランジスタを含み、前記主要部分では、前記FETのドレイン及び前記プルアップ抵抗の一端が、前記LED列に接続し、前記プルアップ抵抗の他端及び前記第1バイポーラトランジスタのコレクタが、前記FETのゲートに接続し、前記FETのソース及び前記電流検出抵抗の一端が、前記第1バイポーラトランジスタのベースに接続し、前記電流検出抵抗の他端及び前記第1バイポーラトランジスタのエミッタが、グランドに接続し、前記付加部分では、第1抵抗及び第2抵抗が、前記LED列と前記FETのドレインとの接続点と、前記グランドとの間で直列接続し、前記第2バイポーラトランジスタのベースが、前記第1抵抗及び前記第2抵抗との接続点に接続し、前記第2バイポーラトランジスタのコレクタが、前記FETのゲートに接続し、前記第2バイポーラトランジスタのエミッタが、前記グランドに接続していることを特徴とする。
【0009】
LED駆動回路は、LED列と、このLED列に直列接続する回路を備え、この回路にLED列に流れる電流を制限する電流制限素子が含まれている。またLED列のカソードと電流制限素子が直列接続しているとともに、LED列のカソードに第1抵抗の一端が接続している。外部から過電圧が印加されるとLED列のアノードを介してLED列のカソード電圧が上昇する。同様にLED列内でLEDがショートしたときもLED列のカソード電圧が上昇する。この電圧の上昇により分圧電圧が上昇し、予め設定された閾値電圧を超えると制御素子が電流制限素子に流れる電流を遮断する。この結果、本発明のLED駆動回路は、過電圧保護を施さないとしたら過電圧により増加する熱損失により電流制限素子が破壊する不具合を防止することができる。
【0010】
前記第2バイポーラトランジスタのエミッタと前記グランドとの間に第3抵抗を備えていても良い。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明のLED駆動回路は、外部から印加される過電圧又はLED列のショートに対して、電流制限素子を含むとともにLED列に直列接続する回路を保護できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態として示すLED駆動回路の回路図である。
図2】本発明の第2実施形態として示すLED駆動回路の回路図である。
図3】従来例として示す過電圧保護回路を備えた電源装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図1〜2を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお図面の説明において、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。()には特許請求の範囲に記載した発明特定事項を示す。
【0016】
(第1実施形態)
図1により本発明の第1実施形態として示すLED駆動回路10を説明する。図1はLED駆動回路10の回路図である。
【0017】
図1に示すようにLED駆動回路10は、ダイオード13、14、15、16からなる整流回路と、多数のLEDが直列接続したLED列20と、FET27(電流制限素子)とを含む定電流回路とを備えている。なお説明のため、商用電源11及びヒューズ12を附記している。
【0018】
整流回路は、ダイオード13~16からなるブリッジ整流回路である。整流回路の入力端子にはヒューズ12を介して商用電源11が接続している。ダイオード13、14のカソードが接続した整流回路の電流出力端子は、LED列20のアノードに接続している。ダイオード15、16のアノードが接続した整流回路の電流帰還端子はLED駆動回路10のグランドとなる。
【0019】
LED列20には抵抗18とコンデンサ19が並列接続されている。コンデンサ19は
、整流回路から出力される全波整流波形の電圧がLED列20の順方向ドロップ電圧より低くなる期間において、蓄積しておいた電荷をLED列20に流し、LED列20を点灯させ、フリッカを軽減させるものである。抵抗18はコンデンサ19の放電に使われる。
【0020】
定電流回路において一定電流に制限する機能を発揮するための主要な部分(以下主要部分と呼ぶ)は、抵抗25、バイポーラトランジスタ(以下トランジスタと呼ぶ)26、FET27(電流制限素子)、抵抗28からなる。通常の動作状態ではトランジスタ26のベース−エミッタ間電圧が0.6Vを維持するようにFET27のソースドレイン間電流が決定される。なお抵抗25は高抵抗であり、抵抗25に流れる電流は無視できる。
【0021】
定電流回路において過電圧に対する保護機能を発揮するために付加された部分(以下付加部分と呼ぶ)は、抵抗21(第1抵抗)、抵抗22(第2抵抗)、トランジスタ23(制御素子)、抵抗24(第3抵抗)からなる。主要部分に含まれる抵抗25の上側の端子及びFET27のドレインとともに抵抗21の上側の端子はLED列20のドレイン(LED列と電流制限素子の接続点)に接続している。抵抗21と抵抗22はLED列20のドレイン電圧を分圧し、その分圧電圧をトランジスタ23のベースに印加する。トランジスタ23のコレクタはFET27のゲートに接続し、エミッタは抵抗24を介してグランドに接続している。
【0022】
通常の動作状態では、抵抗21、22から得られる分圧電圧は0.6V未満となるように設定され、トランジスタ23のコレクタ−エミッタ間はオープン状態となる。この結果、通常の動作状態において付加部分は主要部分に影響を与えない。
【0023】
これに対し外部から過電圧が印加された場合やLED列20がショートした場合においてLED列20のドレイン電圧が上昇すると、抵抗21、22から得られる分圧電圧が0.6V以上になることがある。このときトランジスタ23のコレクタ−エミッタ間が導通しFET27のゲート電圧を低下させる。
【0024】
この結果、FET27のドレイン−ソース間の電流が遮断される。すなわち付加部分は、付加部分がないとしたら過電圧により増加する熱損失でFET27が破壊する不具合を防止している。
【0025】
なお、付加部分がないとした場合に過電圧により増加する熱損失は、外部から過電圧が印加された場合と、LED列20がショートした場合で若干異なる。この熱損失(増分)のうち外部から過電圧が印加された場合におけるものは、主要部分で設定した定電流値と過電圧(増分)の積となる。一方、LED列20がショートした場合における熱損失は、過電圧による増分に加え、LED列20のショートによる順方向ドロップ電圧の低下を原因とする発光期間(LED列20のすべてのLEDがショートした場合には、発光期間に相当する期間は全期間となり、その期間は発光しない)の延長(全波整流波形の一周期において発光期間(デューティ)が長くなる)による増分も加算される。
【0026】
また抵抗24は省略することができる。抵抗24はトランジスタ23のコレクタ−エミッタ間電流によりエミッタの電圧を上昇させるフィードバック抵抗である。また抵抗24は、FET27のドレイン−ソース間電流をカットオフさせるのに必要なトランジスタ23のベース電圧を上昇させる。すなわち抵抗24により、カットオフと導通との切り換わりに係るFET27のスイッチング特性を緩やかにする。このときFET27がスイッチングする条件の近傍における不具合を軽減できる。例えば抵抗24を挿入することで、過電圧によりFET27がカットオフしLED列20が消灯した場合、その消灯によりLEDが冷却されLED列20順方向ドロップ電圧が増大すると、過電圧状態が解消しFET27が導通し、つづいてLED列20の点灯によりLED列20の順方向ドロップ電圧が
低下すると、再び過電圧状態になりLEDが消灯する(すなわちこれを繰り返せば点滅となる)という事態が軽減する。
【0027】
以上のようにLED駆動回路10は、外部から印加される過電圧又はLED列20のショートに対し、FET27のドレイン−ソース間をカットオフすることにより、付加部分がないとしたら過電圧により増加する熱損失でFET27が破壊する不具合を防止する。すなわちLED駆動回路10は、FET27を含みLED列20に直列接続される定電流回路を過電圧から保護している。
【0028】
(第2実施形態)
図1に示したLED駆動回路10は、全波整流波形の電圧がLED列20の順方向ドロップ電圧を超えている期間においてLED列20を点灯し、補助的にこの期間以外の期間にコンデンサ19の放電でLED列20を点灯させていた。LED列の点灯方法としては、LED駆動回路10のように全波整流波形をLED列20に直接的に印加する方法以外に、直流電源によりインダクタを励磁し、インダクタに蓄積された電磁エネルギーによる回生電流をLED列に流し、LED列を高効率で点灯させるLED駆動回路がある。そこで図2により本発明の第2実施形態として、過電圧及びショートへの保護機能を備え、回生電流を利用したLED駆動回路30を説明する。
【0029】
図2は回生電流を利用するLED駆動回路30の回路図である。図2に示すようにLED駆動回路30は、ダイオード13、14、15、16からなる整流回路と、コンデンサ31、33とインダクタ32からなる平滑回路と、多数のLEDが直列接続したLED列40及びFET51(電流制限素子)を含む自励発振回路を備えている。なお説明のため附記した商用電源11及びヒューズ12並びに整流回路はLED駆動回路10と同じ(図1参照)であるため説明を省略する。
【0030】
通常の状態において自励発振回路は平滑回路から供給される電力により自励発振する。自励発振回路において自励発振を行うための主要な部分(以下の主要部分と呼ぶ)は、ダイオード37、インダクタ38、コンデンサ39及びLED列40からなる部分と、抵抗45、コンデンサ46、インダクタ47、ツェナーダイオード48、抵抗49、トランジスタ50、FET51(電流制限素子)及び抵抗52からなる部分を備えている。自励発振回路において過電圧に対する保護機能を発揮するために付加された部分(以下付加部分と呼ぶ)は、抵抗41(第1抵抗)、抵抗42(第2抵抗)及びトランジスタ43(制御素子)からなる。
【0031】
通常の動作状態では、抵抗41、42から得られる分圧電圧は0.6V未満となるように設定され、トランジスタ43のコレクタ−エミッタ間はオープン状態となる。この結果、通常の動作状態において付加部分は主要部分に影響を与えない。このため通常の動作状態では、主要部分の次のように自励発振する。
【0032】
1.初期状態ではトランジスタ50のコレクタ−エミッタ間がオフしており、抵抗49によりFET51のゲート電圧がハイレベルとなっている。すなわちFET51は導通状態である。
【0033】
2.この状態からインダクタ38に電流が流れ始める。この際、FET51のゲートにはインダクタ47の誘起電圧が印加される。なおインダクタ38とインダクタ47とは磁気的に結合しており、このタイミングではインダクタ47の誘起電圧は正の値をとる。この誘起電圧は、上限がツェナーダイオード48により制限され、FET51の導通状態を維持する。
【0034】
3.次にインダクタ38に流れる電流(FET51のドレイン−ソース間電流)が増加し、抵抗52の上端の電圧が0.6Vを超えると、トランジスタ50のコレクタ−エミッタ間が導通しFET51のドレイン−ソース間がカットオフする。このカットオフによりインダクタ38に逆起電力が生じ、インダクタ38の右端子が高電圧、左端子が低電圧となる。このときダイオード37を介してLED列40に電流(回生電流)が流れる。またインダクタ47の上端の電圧は負の値となり、FET51のゲート電圧をローレベル(非導通状態)に維持する。
【0035】
4.インダクタ38が蓄積していたエネルギーを放出し、インダクタ38を流れる電流が0(A)になると、再び初期状態に戻る。
【0036】
以上の1~4を繰り返すことにより自励発振回路の主要部分は自励発振する。
【0037】
これに対し外部から過電圧が印加された場合やLED列40がショートした場合においてLED列40のドレイン電圧が上昇すると、抵抗41、42から得られる分圧電圧が0.6V以上になることがある。このときトランジスタ43のコレクタ−エミッタ間が導通しFET51のゲート電圧を低下させる。このときFET51のドレイン−ソース間電流が遮断される。
【0038】
以上のようにLED駆動回路30は、外部から印加される過電圧又はLED列40のショートに対し、FET51のドレイン−ソース間をカットオフする。この結果、LED駆動回路30は、付加部分がないとしたら過電圧により増加する熱損失でFET51が破壊する不具合を防止し、自励発振回路(LED列40に直列接続され回路部分)を保護している。
【0039】
図1、2で示したLED駆動回路10、30では電流制限素子がFET27、51であった。しかしながら本発明のLED駆動回路では電流制限素子はFETに限られない。電流制限素子は、LED列に流れる電流の上限値を設定できるものであり、過電圧の印加時に強制的に電流を遮断できるものであれば良く、例えばトランジスタ(バイポーラトランジスタ)であっても良い。
【0040】
図1、2で示したLED駆動回路10、30では制御素子がトランジスタ23、43であった。しかしながら本発明のLED駆動回路では制御素子はトランジスタに限られない。制御素子は、第1抵抗と第2抵抗により生成される分圧電圧に基づいて、過電圧の印加時に電流制限素子を強制的にカットオフできるものであれば良く、例えばオペアンプやコンパレータでも良い。
【0041】
図1、2で示したLED駆動回路10、30では第1抵抗(抵抗21、41)の上端をLED列20、40)のカソードに接続していた。抵抗21、41の上端を整流回路の電流出力端子に接続すると外部からの過電圧印加に対し保護機能を発揮するが、この場合はLED列20、40のショートに対応できなくなる。
【0042】
図1、2で示したLED駆動回路10、30では電流制限素子がLED列20、40からみて下流側に接続されていた。電流制限素子に対する過電圧及びショートへの保護機能を発揮させる用途としては、LED列の代わりにモーターやブザーなど定電流で(又は駆動電流の上限値を設定して)駆動することが好ましい部品が用いられても良い。
【符号の説明】
【0043】
10、30…LED駆動回路、
11…商用交流電源、
12…ヒューズ、
13〜16、37…ダイオード、
18、25、28、45、49、52…抵抗、
19、31、33、39、46…コンデンサ、
20、40…LED列、
21、41…抵抗(第1抵抗)、
22、42…抵抗(第2抵抗)、
23、43…トランジスタ(制御素子)、
24…抵抗(第3抵抗)
26、50…トランジスタ、
27、51…FET(電流制限素子)、
32、38、47…インダクタ、
48…ツェナーダイオード。
図1
図2
図3