特許第6516648号(P6516648)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 元旦ビューティ工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6516648-建材板保持材、及び建材板保持構造 図000002
  • 特許6516648-建材板保持材、及び建材板保持構造 図000003
  • 特許6516648-建材板保持材、及び建材板保持構造 図000004
  • 特許6516648-建材板保持材、及び建材板保持構造 図000005
  • 特許6516648-建材板保持材、及び建材板保持構造 図000006
  • 特許6516648-建材板保持材、及び建材板保持構造 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6516648
(24)【登録日】2019年4月26日
(45)【発行日】2019年5月22日
(54)【発明の名称】建材板保持材、及び建材板保持構造
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20190513BHJP
   E04B 9/24 20060101ALI20190513BHJP
【FI】
   E04F13/08 101F
   E04B9/24 C
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-198135(P2015-198135)
(22)【出願日】2015年10月6日
(65)【公開番号】特開2017-71919(P2017-71919A)
(43)【公開日】2017年4月13日
【審査請求日】2018年5月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000165505
【氏名又は名称】元旦ビューティ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100095061
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恭介
(72)【発明者】
【氏名】舩木 元旦
(72)【発明者】
【氏名】西田 和倫
【審査官】 前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−139378(JP,A)
【文献】 特開2007−100493(JP,A)
【文献】 特開2009−114758(JP,A)
【文献】 特開2015−071924(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0015041(US,A1)
【文献】 米国特許第04599831(US,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1643151(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08
E04B 9/22−9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともウェブ、下フランジ、リップを有する複数の型鋼に対して取り付けて建材板を型鋼間に保持することができる建材板保持材であって、
取付状態において型鋼のウエブに沿う中央縦片部と、型鋼の下フランジに沿う横片部と、該横片部から立ち上がる内側縦片部と、外側縦片部と、該外側縦片部に設けられて型鋼の背面側に配設する建材板の端部を支持する支持部と、を有し、型鋼の下フランジに対して室内側から取付可能であり、
建材板の一方の端部を型鋼の下フランジのリップに支持させると共に、他方の端部を前記型鋼の下フランジ側に隣り合う型鋼に取り付けた当該建材板保持材の前記支持部に支持させることにより、建材板を隣り合う型鋼間に保持できることを特徴とする建材板保持材。
【請求項2】
内側縦片部は、上端が型鋼の下フランジのリップより低い係止部であることを特徴とする請求項1に記載の建材板保持材。
【請求項3】
建材板の一方の端部を型鋼の下フランジのリップに支持させると共に、他方の端部を前記型鋼の下フランジ側に隣り合う型鋼に取り付けた請求項1又は2に記載の建材板保持材の支持部に支持させ、当該他方の端部を、型鋼に沿う縦片部と、該縦片部から下方へ延在する押さえ片とを備える押さえ材で押さえ保持することを特徴とする建材板保持構造。
【請求項4】
型鋼の下フランジ及び建材板保持材を被覆する化粧材を設けていることを特徴とする請求項3に記載の建材板保持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根の骨組として用いられる鋼材(屋根母屋)に装着されて天井板や化粧板等の建材板を容易に且つ確実に保持し、建材板の取付けも簡単に行なうことができる建材板保持材、及び建材板保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の鉄骨造の建築構造として、勾配を付けて配置したH型鋼等の上に、C型鋼からなる複数の屋根母屋を軒棟方向に平行に固定し、これら屋根母屋の上部に屋根下地材を敷設して取付ける構造が知られている。
一方、特に大型の建築物においては、室内側に屋根母屋を構成する溝形鋼やC型鋼等の屋根下地が、露出することになるため、見栄えが悪くなる。このため、屋根裏の見栄えを向上する目的で、或いは断熱性や遮音性を向上する目的で、様々な提案がなされている。
【0003】
例えば特許文献1には、溝型鋼に固定される第1保持部材と、該第1保持部材に取り付ける化粧ホルダーとからなる建材保持部材が提案されている。なお、この特許文献1における化粧ホルダーは、必須の部材であるから、第2保持部材というべき部材である。
この提案における前記第1保持部材は、第1建材の上面に当接する第1挟持片を備える構成であり、前記化粧ホルダーは、前記第1建材の下面に当接して当該第1建材を前記第1挟持片に向かう厚さ方向に押圧する第2挟持片と、前記溝形鋼の開口部に挿入した前記第2建材の端部を厚さ方向から挟持する第3挟持片と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5561650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1の構造では、「建材」の配設方法が「ウェブ2aの外周に向けて第1建材11aの端部を配置するとともに、屋根母屋2Aの開口部2dに第2建材11bの端部を挿入し」としか記載されていないが、その図4等から建材11aの端部は、係止部12cに干渉しない程度に短いサイズからなると想定される。しかし、干渉しないで斜めから下方からの差込、回転で配置された建材11aの右端は、どこにも支持されていないため、化粧ホルダー13の取付前にあっては建材11aが脱落する恐れの高いものであった。
また、特にこの特許文献1に示される溝形鋼(C型鋼)は、配設ピッチに誤差が生じやすい部材であり、取付ピッチが狭いと係止部が干渉して建材が入らなかったり、逆に広いと隙間がより大きくなり、化粧カバー取付時まで作業者が抑えていなければならないという問題を有していた。しかも、そうした抑えながらの作業の場合、建材の配設、化粧ホルダーの取り付けを交互に行うことになり、極めて作業効率の悪いものとなっていた。
さらに、化粧ホルダーを建材より長尺とした場合には、その長さ分の建材を全て配設するまで化粧ホルダーの取付が行えないことになり、より作業性が悪くなるものであった。
【0006】
そこで、本発明は、屋根の骨組として用いられる鋼材(屋根母屋)に装着されて天井板や化粧板等の建材板を容易に且つ確実に保持し、建材板の取付けも簡単に行なうことができる建材板保持材、及び建材板保持構造を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、少なくともウェブ、下フランジ、リップを有する複数の型鋼に対して取り付けて建材板を保持することができる建材板保持材であって、取付状態において型鋼のウエブに沿う中央縦片部と、型鋼の下フランジに沿う横片部と、該横片部から立ち上がる内側縦片部と、外側縦片部と、該外側縦片部に設けられて型鋼の背面側に配設する建材板の端部を支持する支持部と、を有し、型鋼の下フランジに対して室内側から取付可能であり、建材板の一方の端部を型鋼の下フランジのリップに支持させると共に、他方の端部を前記型鋼の下フランジ側に隣り合う型鋼に取り付けた当該建材板保持材の前記支持部に支持させることにより、建材板を隣り合う型鋼間に保持できることを特徴とする建材板保持材(以下、単に保持材という)を提案するものである。
なお、前記型鋼における背面側とは、下フランジが延在する方向と逆方向を指すものである。
【0008】
また、本発明は、前記保持材において、内側縦片部は、上端が型鋼の下フランジのリップより低い係止部であることを特徴とする保持材をも提案する。
【0009】
さらに、本発明は、建材板の一方の端部を型鋼の下フランジのリップに支持させると共に、他方の端部を前記型鋼の下フランジ側に隣り合う型鋼に取り付けた前記構成の建材板保持材の支持部に支持させ、当該他方の端部を、型鋼に沿う縦片部と、該縦片部から下方へ延在する押さえ片とを備える押さえ材で押さえ保持することを特徴とする建材板保持構造(以下、単に保持構造という)をも提案するものである。
【0010】
また、本発明は、前記保持構造において、型鋼の下フランジ及び建材板保持材を被覆する化粧材を設けていることを特徴とする保持構造をも提案する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の保持材は、一方の端部を型鋼の下フランジのリップに支持させた天井材や化粧板等の建材板の他方の端部を支持することにより、建材板を隣り合う型鋼間に保持することができ、実質的にこの保持材の一部材のみで保持構造を構築できる。
また、保持材は、建材板の他方の端部を支持するため、建材板のサイズの制限や施工手順の制限を受けることがなく、また、型鋼の取付に誤差があった場合であっても確実に支持することができる。また、建材板が型鋼に干渉することがないため、建材板の端部同士を型鋼のウエブを挟んで突き合わせ状に配設でき、断熱性能に優れるものである
さらに、この保持材を用いた保持構造では、型鋼の下フランジ等を下方側から被覆する化粧材は、建材板の支持に関わっていないため、保持材の施工が終わっていれば随時取り付けを行うことができ、施工に支障を生ずるものでもない。
【0012】
また、内側縦片部は、上端が型鋼の下フランジのリップより低い係止部である場合には、化粧カバーや天井仕上げ材等の化粧材を、リップの上端に支持させる建材板に干渉を受けずに係止させることができる。
【0013】
さらに、建材板の他方の端部表面を、押さえ材の押さえ片で保持する本発明の保持構造は、室内側から建材板を押し上げるような応力が作用した際に、該応力に抗する作用を果たし、建材板の外れや落下等を防ぐことができる。
【0014】
また、型鋼の下フランジ及び保持材を被覆する化粧材を設けている場合には、前記特許文献1のように化粧材自体に建材板を支持する機能(構成)を持たせていないので、この化粧材の配設前に建材板が脱落することもないし、保持材の取付を制限することもない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(a)本発明の保持材の一実施例(第1実施例)を示す拡大正面図、(b)用いた化粧材を示す拡大正面図、(c)それらを用いた保持構造を示す断面図、(d)その施工手順を示す断面図、(e)A部の拡大断面図である。
図2】(a)押さえ材を用いた保持構造を示す断面図、(b)その施工手順を示す断面図、(c)A部の拡大断面図、(d)用いた押さえ材を示す拡大正面図である。
図3】(a)リップZ型鋼に対し、第1実施例の保持材を用いて建材板を保持した保持構造を示す断面図、(b)その施工手順を示す断面図、(c)用いたリップZ型鋼を示す正面図、(d)用いた押さえ材を示す拡大正面図である。
図4】(a)化粧材を変更した(化粧カバーに代えて天井仕上げ材を配設した)保持構造を示す断面図、(b)B部の拡大断面図、(c)用いた化粧材(天井仕上げ材)を示す正面図である。
図5】(a)第1実施例の保持材を用いた別の保持構造であり、型鋼同士を背中合わせに接続して用いた箇所には幅広の保持材及び幅広の化粧カバーを用いた断面図、(b)2種の化粧カバーに代えて天井仕上げ材及び化粧面がフラット状の繋ぎ用化粧材を配設した保持構造を示す断面図、(c)幅広の保持材を示す拡大正面図、(d)当該箇所に配する押さえ材を示す拡大正面図である。
図6】(a)第1実施例の保持材を用いた別の保持構造であり、化粧面が断面略V字状の化粧カバーを用いた断面図、(b)2種の化粧カバーに代えて天井仕上げ材及び化粧面が断面略V字状の繋ぎ用化粧材を配設した保持構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の保持材は、少なくともウェブ、下フランジ、リップを有する複数の型鋼に対して取り付けて建材板を型鋼間に保持することができる部材であって、取付状態において型鋼のウエブに沿う中央縦片部と、型鋼の下フランジに沿う横片部と、該横片部から立ち上がる内側縦片部と、外側縦片部と、該外側縦片部に設けられて型鋼の背面側に配設する建材板の端部を支持する支持部と、を有し、型鋼の下フランジに対して室内側から取付可能である。
【0017】
なお、内側縦片部は、型鋼の下フランジ側に形成される縦片を指すものであり、後述する図示実施例に示すように取付状態において型鋼の下フランジのリップに沿う規制片や上端が型鋼の下フランジのリップより低い係止部が含まれる。
【0018】
また、前記保持材を用いた本発明の保持構造は、建材板の一方の端部を型鋼の下フランジのリップに支持させ、建材板の他方の端部を、前記型鋼の下フランジ側に隣り合う型鋼に取り付けた当該保持材の前記支持部に支持させることを特徴とする。
【0019】
また、この保持構造では、建材板の他方の端部を、型鋼に沿う縦片部と、該縦片部から下方へ延在する押さえ片とを備える押さえ材で押さえ保持することが望ましい。
さらに、これらの保持構造では、型鋼の下フランジ及び保持材を被覆する化粧材を取り付けていることが望ましい。
なお、この化粧材としては、型鋼の下フランジ及び保持材を覆う「化粧カバー」と、建材板、或いは建材板と保持材、及び型鋼の下フランジを覆う「天井仕上げ材」とがあり、両者を併用するようにしてもよい。したがって、化粧カバーは覆うための面積、即ち化粧面部が小さく、天井仕上げ材は化粧面部が大きいため、新たな意匠性を加える目的には後者が適している。何れの化粧材においても特に形状、材質を限定するものではなく、例えば天井仕上げ材としては、後述する図示実施例にて説明するようなパンチングメタルに限定するものではない。
【0020】
以下、本発明の保持材、より安定な保持を目的として用いる押さえ材、室内側からの美観を向上する化粧材、及びこれらの取り付け対象である型鋼、またその保持対象である建材板についてそれぞれ説明する。
【0021】
本発明の保持材は、前述のように中央縦片部と、横片部と、内側縦片部と、外側縦片部と、支持部を有し、型鋼の下フランジに対して室内側から取付可能な構成である。この保持材は、型鋼の長さ方向に連続する長尺状でもよいが、後述する図示実施例のように所定長さ形成した部材を適宜間隔にて複数取り付けるようにしてもよい。
【0022】
前記中央縦片部は、前述のように取付状態において型鋼のウエブに沿うものであり、後述する図示実施例のように鉛直状の縦片に形成されることが多い。
この中央縦片部には、この保持材の配設以前に取り付けている押さえ材に、嵌合、ビス止め、締着、接着等で型鋼に取り付けられるものであればその取付方法を問うものではなく、併用してもよい。なお、この取付部としては、後述する図示実施例では、押さえ材に孔状に形成した取付受部に対して外側へ隆起する隆状取付部としたが、特にその構成を限定するものではない。
【0023】
前記横片部は、前述のように取付状態において型鋼の下フランジに沿うものであり、前記中央縦片部の下端から下フランジ側へ延在するばかりでなく、逆方向にも延在し、後述する図示実施例のように水平状の横片に形成されることが多い。この横片部には、下方からビス止めすることにより、型鋼の下フランジに強固に固定することができる。
この横片部の下フランジ側への延在部分には前記内側縦片部が形成され、逆方向の延在部分には前記支持部が設けられる外側縦片部が形成される。
【0024】
前記内側縦片部は、前述のように前記横片部の下フランジ側への延在部分から立ち上がる縦片を指し、より具体的には取付状態において型鋼の下フランジのリップに沿う規制片や上端が型鋼の下フランジのリップより低い係止部が含まれるが、これらを必須とするものではなく、何れか一方のみが形成されるものでもよい。
【0025】
前記支持部は、前述のように前記横片部の下フランジ側とは逆方向の延在部分から立ち上がる外側縦片部に設けられて、型鋼の背面側に配設する建材板の端部を支持するものであって、一方の端部を支持する型鋼の下フランジのリップ上端と支持高さを略同一とすることが望ましい。
この支持部は、後述する図示実施例では、外側への傾斜状縦片の上端に設けられているが、特にその構成を限定するものではない。また、この支持部の下方には、後述する化粧材を嵌合状に取り付けるための取付部位として、外方が開放する嵌合溝を形成しているが、特にその構成を限定するものではない。
【0026】
前記内側縦片部の一つである規制片は、取付状態において型鋼の下フランジのリップ(の外側)に沿うものであって、前記中央縦片部と前記横片部とこの規制片とで上方が開放する略U字状が形成される。そのため、この保持材を、型鋼の下フランジに対して下方から嵌合状に仮止めすることができ、前記横片部の下方からのビス止め作業を安定に行うことができる。
【0027】
前記内側縦片部の一つである係止部は、前述のように上端が型鋼の下フランジのリップより低く形成される。
この係止部は、後述する図示実施例では、外側への傾斜状縦片の上端を内側上方へ折り曲げた形状に形成され、前記支持部が形成される傾斜状縦片と左右対称状に形成されているが、特にその構成を限定するものではない。即ちこの係止部は、化粧カバーや天井仕上げ材等の化粧材の取付部位として用いるものであって、上端が型鋼の下フランジのリップより低く形成されために、リップの上端に支持させる建材板に干渉を受けずに化粧材を係止させることができる。
【0028】
前記押さえ材は、より安定な建材板の保持を目的として用いられるものであって、型鋼のウエブに沿う縦片部と、該縦片部から下方へ延在する押さえ片とを備える構成である。
この押さえ材としては、前記縦片部の上端に型鋼の上フランジに掛止する掛止部を備えることが望ましい。この掛止部は、側方から前記縦片部にビスを打ち込んでこの押さえ材を型鋼に固定する際の仮止めとして利用することができる。
【0029】
前記縦片部は、型鋼のウエブに沿う略垂直状の縦片であって、前記保持材の中央縦片部に設けた係止部を取り付け可能な係止受部を設けていることが望ましい。なお、この係止受部としては、孔状に形成し、中央縦片部に設けた隆状係止部を係止できる構成としたが、特にその構成を限定するものではない。
【0030】
前記押さえ片は、前記縦片部から下方へ延在して建材板の表面に臨むものであって、建材板の表面を押さえ保持するものである。この押さえ片の形状については特に限定するものではなく、建材板の表面に当接してもよいし、当接していなくてもよい。即ち常に建材板の端部表面を上方から圧接している態様に限定されず、何らかの負荷が掛かった際には端部を押さえる態様を含むものであるが、取付安定性を考慮した場合には、建材板の端部を継続的に且つ弾性的に上方から押さえることが望ましいことは説明するまでもない。
【0031】
前記化粧材は、前述のように型鋼の下フランジ及び保持材を覆う「化粧カバー」と、建材板、或いは建材板と保持材、及び型鋼の下フランジを覆う「天井仕上げ材」とがあり、型鋼の下フランジ及び前記保持材を被覆する化粧面部を有するものであって、型鋼の長さ方向に連続する長尺状に形成される。
なお、これらの化粧材には、前記保持材と型鋼との取付を補助(強化)する構成を具備させてもよい。
【0032】
前記保持材の取り付け対象である型鋼は、少なくともウェブ、下フランジ、リップを有するものであればよく、具体的にはC型鋼(=リップ溝型鋼)、リップZ型鋼等が相当し、屋根を構成する母屋等であっても、躯体を構成する鉄骨やRCに対して新たに取り付けられるものであってもよい。なお、これらの型鋼同士を背中合わせに接続して用いるようにしてもよい。特にC型鋼を用いる場合には、ほとんどのC型鋼は下フランジが同一方向に延在するように配設されているが、背中合わせ状に組み合わされて取り付けられている箇所も存在する。
【0033】
前記建材板は、天井板や化粧板等を指すものであって、隣り合う型鋼間に架け渡されるように配設されるボード状であって、略平坦状でも曲面状でもよく、その端部を支持することで継続的に支持構造を維持できる強度(硬度)を有するものであれば、特にその材質についても限定するものではない。
また、この建材板の端部についても、その表面から
略垂直状に断裁したものに限らず、例えば端部を、下面側を切り欠いた段状に形成してもよい。
【実施例1】
【0034】
図1(a)に示す本発明の第1実施例の保持材1は、取付状態〔同図(c),(d)に示す〕においてC型鋼である型鋼4のウエブ42に沿う中央縦片部11と、型鋼4の下フランジ41に沿う横片部12と、該横片部12から立ち上がる内側縦片部13と、外側縦片部14と、該外側縦片部14に設けられて型鋼4の背面側に配設する建材板5の端部51yを支持する支持部141と、を有し、型鋼4の下フランジ41に対して室内側から取付可能である。
【0035】
先に、図1に示される保持材1以外の部材(型鋼4、化粧材3、押さえ材2、建材板5)について説明すると、型鋼4は縦方向に配されるウエブ42の両端(上下端)にフランジ43,41を有するリップ溝型鋼(C型鋼)であって、先端に上向き片411を備える下フランジ41は図面右方へ延在している。
【0036】
また、図1(b)に示す化粧材3は、型鋼4の下フランジ41及び保持材1の取付部11を下方側から被覆する化粧カバーであって、底面である化粧面31の左右が立ち上がる断面略樋状の長尺材であり、この第1実施例では左右略対称状に形成されている。
そして、一方の側面(右側面)32には、前記保持材1の係止部13Bの上端に係合する係合片321が内向きに設けられ、他方の側面(左側面)33には、前記保持材1の横片部12の端縁から立ち上がる縦片14の外側に沿って前記支持部141の下方に設けられる嵌合溝142に側方から係合する係合片331が内向きに設けられ、前記保持材1に下方から嵌合状に取り付けることができる。
【0037】
また、前記建材板5は、隣り合う型鋼4,4間に架け渡されるように配設されるボード状の天井材であって、この第1実施例における両端に位置する端部51x,51yは、その表面から略垂直状に断裁されたものである。なお、便宜的に図面上、左端に位置する端部を51x、右方に位置する端部を51yとした。
【0038】
この第1実施例の保持材1について詳細に説明すると、図1(a)に示すように取付状態において型鋼4のウエブ42に沿う中央縦片部11と、型鋼4の下フランジ41に沿う横片部12と、該横片部12から立ち上がる二片の内側縦片部13と、外側への傾斜片状の外側縦片部14と、該外側縦片部14の上端に設けられて型鋼4の背面側に配設する建材板5の端部51yを支持する支持部141と、を備えている。
【0039】
この第1実施例における前記中央縦片部11は、前述のように取付状態において型鋼4のウエブ42(の外面)に沿うものであって、鉛直状の縦片に形成され、外側(図中の左側)へ隆起する隆状係止部111を備えている。
【0040】
また、この第1実施例における前記横片部12は、前述のように取付状態において型鋼4の下フランジ41(の下面)に沿うものであって、前記中央縦片部11の下端から左右方向へ水平状に延在する横片である。この横片部12には、下方からビス止め(ビス1b)することにより、型鋼4の下フランジ41に強固に固定することができる。
この横片部12の下フランジ41側への延在部分には前記内側縦片部13が形成され、逆方向の延在部分には前記支持部141が設けられる外側縦片部14が形成される。
【0041】
この第1実施例における前記内側縦片部13は、前述のように前記横片部の下フランジ側への延在部分から立ち上がる二片の縦片を指し、より具体的には取付状態において型鋼の下フランジのリップに沿う規制片13Aと、上端が型鋼4の下フランジ41のリップより低い係止部13Bとを指している。
前記規制片13Aは、前記中央縦片部11と前記横片部12とこの規制片13Aとで上方が開放する略U字状を形成するための構成であり、この略U字状を型鋼4の下フランジ41に対して下方から嵌合状に仮止めすることができ、前記横片部12の下方からのビス止め作業を安定に行うことができる。
また、前記係止部13Bは、外側(図中の右側)への傾斜状縦片の上端を内側上方へ折り曲げた形状に形成されている。
【0042】
また、この第1実施例における前記支持部141は、前述のように前記横片部12の端縁から立ち上がって型鋼4の背面側に配設する建材板5の端部51yを支持するものであって、一方の端部51xを支持する型鋼4の下フランジ41のリップ411上端と支持高さを略同一としている。
この支持部141は、外側(図中の左側)への傾斜状縦片14の上端に設けられ、この支持部141の下方には、前記化粧カバー3の係合片331が嵌合状に取り付ける取付部位として、外方(図中の左方)が開放する嵌合溝142を設けている。
【0043】
なお、前記係止部13Bと前記支持部141が形成される傾斜状縦片14とは、左右対称状に形成されているので、前述のように左右略対称状に形成される化粧カバー3を前記保持材1の下方から容易に嵌合状に取り付けることができる。
【0044】
図1(e)は、前記各部材1〜3を用いて前記型鋼4に建材板5を保持する構造の施工手順の一例を示すものであって、この第1実施例では、まず各型鋼4に対して前記押さえ材2を固定している。
【0045】
次に、図面左側の型鋼4のリップ411に、建材板5の一方の端部51xを支持させる。
同図では、図面左側の型鋼4には前記保持材1及び前記化粧材(化粧カバー)3が既に取り付けられているが、取り付けていなくても同様であり、傾斜状に臨ませた建材板5の一方の端部51xの裏面を係合片321(及びその裏面側の係止部13B)に支持させ、端面を型鋼4のウエブ42に当接させる。
【0046】
続いて、建材板5の他方の端部51yを保持材1の支持部141に支持させつつ、建材板5が略水平状となるように回動(傾動)させると共に保持材1を図面右側の型鋼4に取り付ける。
この保持材1は、前述のように前記中央縦片部11と前記横片部12と前記規制片13Aとで上方が開放する略U字状を形成しているので、型鋼4の下フランジ41に対して下方から嵌合状に仮止めできる。また、保持材1の中央縦片部11には、押さえ材2の縦片部21に形成した孔状の係止受部211に係止する隆状係止部111を有するので、仮止め状態はより安定なものとなる。そして、その後の前記横片部12の下方からのビス止め作業を安定に行うことができ、建材板5も略水平状に保たれるものとなる。
【0047】
なお、建材板5は、略水平状に保たれる状態で保持されるが、両端面が隣り合う型鋼4,4のウエブ42,42に突き合わせ状に保持される。
また、特に建材板5の一方側の端部51xは、押さえ材2を固定するために用いたビス2bの先端が表面側に延在しているので、他端側の端部51yにおける押さえ片22と同様に押さえ保持する役割を果たす。
【0048】
その後、取り付けた保持材1に対し、前記化粧材(化粧カバー)3を下方から嵌合状に取り付ける。
この化粧カバー3は、前述のように一方(右方)の側面32に係合片321が内向きに設けられ、他方(左方)の側面33に係合片331が内向きに設けられているので、前記保持材1の係止部13B、嵌合溝142に下方から嵌合状に取り付けることができる。
【0049】
このように本発明の保持材1は、一方の端部51xを型鋼4の下フランジ41のリップ411に支持させた建材板5の他方の端部51yを支持することにより、建材板5を隣り合う型鋼4,4間に保持することができ、実質的にこの保持材1の一部材のみで保持構造を構築できる。
【0050】
また、この保持材1にて保持される建材板5は、その端面を隣り合う型鋼4,4のウエブ42,42に突き合わせ状に配設できる。そのため、断熱性能の弱点部を生ずることもない。
しかもこの第1実施例では、建材板5の一方側の端部51xも他方側の端部51yもそれぞれビス21b、押さえ片22にて押さえ保持する構成としたので、室内側(下方側)から建材板5を押し上げるような応力が作用した際にも、該応力に抗する作用を果たし、建材板の外れや落下等を防ぐことができる。
【0051】
さらに、この保持材1を用いた保持構造では、型鋼4の下フランジ41等を下方側から被覆する化粧カバー3は、建材板5の支持に関わっていないため、保持材1の施工が終わっていれば随時取り付けを行うことができ、施工に支障を生ずるものでもない。
【0052】
図2(a)に示す保持構造は、より安定な建材板5の保持を目的として押さえ材2を用いた例であって、前記構成の保持材1を配設する以前に各型鋼4に押さえ材2を取り付けておくことにより、より安定な建材板5の保持が得られるものである。
【0053】
前記押さえ材2は、図2(d)に示すように押さえ材2は、前記型鋼4のウエブ42に沿う縦片部21と、該縦片部21から下方へ延在する押さえ片22とを備える。
また、前記縦片部21の上端には、略水平状に折曲されて型鋼4の上フランジ43に掛合する掛合片23が設けられ、側方から前記縦片部21にビス2bを打ち込んでこの押さえ材2を型鋼4に固定する際の仮止めとして利用できる。なお、前記押さえ片22は、複数の矩形状の切り込みによる切り起こしにて外側へ突出するように複数箇所に形成され、この押さえ片22の下端は取付状態において建材板5の表面に近接している。また、前記縦片部21の下方には、孔状に形成した係止受部211を設けている。
この押さえ材2の取付は、前記縦片部21を型鋼4のウエブ42に沿わせると共に前記掛止部23を型鋼4の上フランジ43に掛止させた仮止め状態とし、この状態でビス2bを側方(図面の左方)から打ち込んで固定する。
【0054】
図3(a)に示す保持構造は、リップZ型鋼4Cに対して前記構成の保持材1を配設して建材板5を保持する例であって、この型鋼4Cは、屋根構造を構成するコンクリート躯体6Cにアンカー6dを打ち込んで吊り下げ状に支持させたものである。
【0055】
この型鋼4Cは、図3(c)に示すように縦方向に配されるウエブ44の両端(上下端)にフランジ46,45を有するリップZ型鋼であって、先端に上向き片451を備える下フランジ45は図面右方へ延在している(上フランジ46は左方へ延在している)。
またこの例では、図3(d)に示す縦片部21cを前記図2における押さえ材2の縦片部21に比べて短く形成した小幅状の押さえ材2Cを用いた。この押さえ材2Cは、前記図2における押さえ材2とは異なり、型鋼4Cへの仮止め構成を有していないが、ビス2bを側方(図面の左方)から打ち込んで固定する点や建材板5の表面を押さえ片22にて押さえ保持する点などは同様である。
【0056】
図4(a)に示す保持構造は、前記化粧材(化粧カバー)3に代えて、隣り合う型鋼4,4間に跨がって配設される別の化粧材(天井仕上げ材)7を用いた例であって、前記化粧カバー3と同様に前記保持材1等による建材板5の支持構造を形成した後、取り付けた保持材1に対してこの天井仕上げ材7を取り付ければよい。なお、図中に示される符号8は、屋根構造の端部に配設されるH型鋼である。
【0057】
この保持構造に用いられる化粧材(天井仕上げ材)7は、図4(c)に示すように開口部711を備える化粧面部71と、該化粧面部71の左右から内側へ延在して前記保持材1の横片部12に沿う固定用横片部72,73とを有し、隣り合う保持材1,1間に亘って取り付けられる構成である。また、この図示実施例では、前記固定用横片72,73には、前記保持材1に仮止めするためのL字状片(係合横片721,731、縦片722,732)が設けられ、前記化粧面部71と前記固定用横片部72との間には縦片状の当接部74,74が形成されている。前記化粧カバー3を除く全ての部材(保持材1、押さえ材2、型鋼4、及び建材板5)については全く同様であるから、図面に同一符号を伏して説明を省略する。
なお、この天井仕上げ材7は、パンチングメタル製の成形板であって、前記開口部711とは、固定用ビス7bを取り付けるための穴を指している。即ちこの天井仕上げ材7には、無数の穴が形成されているが、固定用ビス7bを取り付ける穴のみを開口部711とするものである。
【0058】
前記構成の天井仕上げ材7を取り付ける保持材1については、既に説明した通りであるが、隣り合う保持材1,1間に亘って天井仕上げ材7を取り付ける点が前記化粧カバー3とは異なる。この図4(a)の中央に配される天井仕上げ材7は、図中の左側に配設された保持材1の横片部12に、自身の左側に位置する固定用横片部73が沿い、図中の右側に配設された保持材1の横片部12に、自身の右側に位置する固定用横片部72が沿うように取り付けられる。
また、この実施例では、自身の左側に位置する固定用横片73に延設されたL字状片(731,732)が左の保持材1の係止部13Bに嵌合状に取り付けられ、自身の右側に位置する固定用横片72に延設されたL字状片(721,722)が右の保持材1の嵌合溝142に嵌合状に取り付けられるが、これらは仮止め用であって、開口部711から治具等を挿入して固定用ビス7bを打ち込んで固定する。
【0059】
なお、前記天井仕上げ材7の化粧面部71の左右に設けられる当接部74,74は、それに隣り合う天井仕上げ材7の配設を補助する役割を果たす。例えば図の左方の天井仕上げ材7を先に配設した場合には、その右方に位置する天井仕上げ材7は、当接部74,74同士を突き合わせるように前述の嵌合状の仮固定を行えばよく、より安定な仮固定を行うことができる。
【0060】
図5に示す保持構造及び図6に示す保持構造では、中央2カ所に型鋼4の下フランジ41が同一方向に延在するように配設され、その外側2カ所には型鋼4,4'同士を背中合わせに接続して用いた例を示している。また、この保持構造では、中央2カ所の型鋼4に対しては前記保持材1を取り付けているが、その外側2カ所の型鋼4,4'同士を背中合わせに接続して用いている箇所には、図5(c)に示す横片部12'の長さが約2倍の保持材1'を用いている。
この保持材1'は、前記隆状係止部111の代わりに逆の外側(図中の右側)へ隆起する隆状係止部112を備える中央縦片部11'が設けられ、前記規制片13Aの代わりに型鋼4,4間に配置される起立片15が設けられる以外は同様であるから図面に同一符号を付して説明を省略する。なお、前記隆状係止部112は、型鋼4'の下フランジ41のリップ411に係合する構成である。
また、この保持構造においては、中央2カ所の型鋼4,4の間隔より、この型鋼4からその外側の型鋼4,4'同士を背中合わせに接続した箇所までの間隔が小さく形成されているので、当該間隔においては、建材板5よりその分寸法が短い建材板5Bを用い、型鋼4'の内部には短尺の補助断熱材5Cを配設(収納)した。
【0061】
図5(a)では、化粧カバー3,3'の化粧面31,31'が略平坦状であって、型鋼4,4'同士を背中合わせに接続して用いている箇所には、化粧面31'の長さが約2倍の(幅広の)化粧カバー3'を用いている。
ここで用いる化粧カバー3'は、前記化粧カバー3と全く同様に施工できる。
また、型鋼4,4'同士を背中合わせに接続して用いている箇所に用いる押さえ材2'は、図5(d)に示すように型鋼4'の下フランジ側へ取り付けるものであるが、その縦片部21には、型鋼4'の上フランジ43のリップ(下向き片)431に係合する係合部24が設けられている。
さらに、型鋼4'の内部には短尺の補助断熱材5Cが配設(収納)されているので、断熱性能の弱点部を生ずることもない。なお、この補助断熱材5Cは、前記建材板5,5Bと同質の素材であることが望ましく、その端材を充填してもよい。
【0062】
図5(b)では、前記化粧カバー3,3'に代えて、天井仕上げ材7を用いる点では前記図4と同様であるが、型鋼4,4同士を背中合わせに接続して用いている箇所には逆ハット状の繋ぎ用化粧材9Aを併用している。
ここで用いる繋ぎ用化粧材9Aは、断面フラット状の化粧面91の左右を折り曲げ、フランジ状横片92を延設した構成であって、このフランジ状横片92に両面テープ9bを用いて固定部材1'の横片部12'に仮止めすることができる。また、このフランジ状横片92は、天井仕上げ材7の取付により、固定用横片部72,73と固定部材1'の横片部12'との間に挟着されるので、強固に取り付けられるものとなる。
なお、前述のようにこの保持構造においては、中央2カ所の型鋼4,4の間隔より、この型鋼4からその外側の型鋼4,4'同士を背中合わせに接続した箇所までの間隔が小さく形成されているので、天井仕上げ材7は、当該間隔においても同一のものを用いているが、間隔が短い分だけ下方へ大きく湾曲させることで調整しており、これを天井仕上げ材7'及び化粧面部71'として区別した。
【0063】
図6(a)では、化粧カバー3D,3Eの化粧面31d,31eが断面略V字状であって、型鋼4,4同士を背中合わせに接続して用いている箇所には、化粧面31eの長さが約2倍の(幅広の)化粧カバー3Eを用いている。
ここで用いる化粧カバー3D,3Eは、前記化粧カバー3,3'と全く同様に施工できる。
【0064】
図6(b)では、前記図5(b)と同様に天井仕上げ材7を用いる構成であるが、型鋼4,4同士を背中合わせに接続して用いている箇所には断面略V字状の化粧面91cを有する繋ぎ用化粧材9Cを併用している。
ここで用いる繋ぎ用化粧材9Cは、前記図5(b)における繋ぎ用化粧材9Aと全く同様に取り付けることができる。
【0065】
このように前記図5(a),(b)の保持構造は、天井仕上げ材7を除く化粧カバー3,3'、及び繋ぎ用化粧材9Aの化粧面が全てフラット(略水平)状の意匠性を有し、前記図6(a),(b)の保持構造は、天井仕上げ材7を除く化粧カバー3D,3E、及び繋ぎ用化粧材9Cの化粧面が全て断面略V字状で角波状の意匠性を有するものとなる。
【符号の説明】
【0066】
1,1' 保持材
11 中央縦片部
111 隆状係止部
12 横片部
13 内側縦片部
13A 規制片
13B 係止部
14 傾斜状縦片
141 支持部
2 押さえ材
2b ビス
21 縦片部
211係止受部
22 押さえ片
23 掛合片
3,3' 化粧材(化粧カバー)
31 化粧面
4 型鋼
41 下フランジ
411 上向き片(リップ)
42 ウエブ
43 上フランジ
431 下向き片(リップ)
5 建材板
51x,51bx(一方側の)端部
6 屋根断熱材
7 化粧材(天井仕上げ材)
71 化粧面部
8 H型鋼
9A,9C 繋ぎ用化粧材
図1
図2
図3
図4
図5
図6