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特許6516685データレート制御情報通知方法、及び基地局
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6516685
(24)【登録日】2019年4月26日
(45)【発行日】2019年5月22日
(54)【発明の名称】データレート制御情報通知方法、及び基地局
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/10 20090101AFI20190513BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20190513BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20190513BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20190513BHJP
【FI】
   H04W28/10
   H04W72/04 111
   H04W72/04 110
   H04W92/20
   H04W16/32
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-560042(P2015-560042)
(86)(22)【出願日】2015年1月30日
(86)【国際出願番号】JP2015052706
(87)【国際公開番号】WO2015115606
(87)【国際公開日】20150806
【審査請求日】2017年12月4日
(31)【優先権主張番号】特願2014-18047(P2014-18047)
(32)【優先日】2014年1月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】ウリ アンダルマワンティ ハプサリ
(72)【発明者】
【氏名】内野 徹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀明
【審査官】 青木 健
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−521074(JP,A)
【文献】 特開2011−135145(JP,A)
【文献】 ZTE Corporation,Discussion on control plane issues,3GPP TSG-RAN WG2#83bis R2-133145,2013年10月 7日
【文献】 BlackBerry UK Limited,Further Discussion on U-Plane Protocol Architecture Design Options,3GPP TSG-RAN WG2#83bis R2-133332,2013年10月 7日
【文献】 Samsung,Dual Connectivity Impact to S1/X2,3GPP TSG-RAN WG3♯83 R3-140144,2014年 1月31日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおけるデータレート制御情報通知方法であって、
前記第1基地局が、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定ステップと、
前記第1基地局が、前記決定ステップで決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するデータレート制御情報送信ステップと、を備え、
前記第1基地局、及び、前記データレート制御情報を受信した前記第2基地局において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われる
ことを特徴とするデータレート制御情報通知方法。
【請求項2】
前記データレート制御情報は、前記第1基地局から、前記移動通信システムにおける移動管理装置に送信され、当該移動管理装置から前記ゲートウェイ装置に送信される
ことを特徴とする請求項1に記載のデータレート制御情報通知方法。
【請求項3】
前記第1基地局は、前記第2基地局から、前記比を決定するために使用される補助情報を受信する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータレート制御情報通知方法。
【請求項4】
前記補助情報は、前記第1基地局と前記第2基地局がそれぞれサポートしている無線帯域、前記第1基地局と前記第2基地局のそれぞれにおける前記ユーザ装置のデータバッファ量、前記第1基地局と前記第2基地局のそれぞれにおける前記ユーザ装置に対する実効スループット、前記第1基地局と前記第2基地局のそれぞれにおける前記ゲートウェイ装置との間のバックホール帯域のうちのいずれか1つ又は複数である
ことを特徴とする請求項3に記載のデータレート制御情報通知方法。
【請求項5】
前記データレート制御情報は、前記比を示す値、又は、データレートの上限値を示す所定値と前記比とから算出された値である
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のデータレート制御情報通知方法。
【請求項6】
前記データレート制御情報は、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと、前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートとの和が、データレートの上限値を示す所定値を超えないように決定されるとともに、前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の通信のデータレートと、前記第2基地局と前記ユーザ装置との間の通信のデータレートとの和が、データレートの上限値を示す前記所定値を超えないように決定される
ことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のデータレート制御情報通知方法。
【請求項7】
前記第1基地局は、LTEにおけるMeNBとなる基地局であり、前記第2基地局は、LTEにおける1つ又は複数のSeNBとなる1つ又は複数の基地局であり、前記ゲートウェイ装置はS−GWである
ことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載のデータレート制御情報通知方法。
【請求項8】
第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおいて、前記第1基地局として使用される基地局であって、
前記ゲートウェイ装置と前記基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定部と、
前記決定部で決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するデータレート制御情報送信部と、を備え、
前記基地局、及び、前記データレート制御情報を受信した前記第2基地局において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われる
ことを特徴とする基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムにおけるデータレートの制御に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
LTEシステムでは、複数のコンポーネントキャリア(以下、CC)を同時に使用して通信を可能とするキャリアアグリゲーション(以下、CA)が導入されている。図1に示すように、LTEのRel−10までのCAでは、同一基地局eNB配下の複数のCCを用いて同時通信を行うことで高スループットを実現することが可能である。
【0003】
一方、Rel−12ではこれをさらに拡張し、異なる基地局eNB配下のCCを用いて同時通信を行い、高スループットを実現するDual connectivity(二重接続)が提案されている。Dual connectivityにおいて、Pcellを形成する基地局をMaster−eNB(MeNB)と呼び、Scellを形成する基地局をSecondary−eNB(SeNB)と呼ぶ。図2に、Dual connectivityの例を示す。図2の例では、基地局MeNBがCC#1(PcellのCC)でユーザ装置UEと通信を行い、基地局SeNBがCC#2(ScellのCC)でユーザ装置UEと通信を行うことでCAを実現している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TR 36.842 V12.0.0 (2013−12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Dual Connectivityを実現するアーキテクチャの一つとして、図3に示すアーキテクチャがある(非特許文献1参照)。図3は例として下り方向の通信を示しており、複数のベアラがS−GW1で分離され、それぞれMeNB2とSeNB3に送信される。つまり、U−planeのオフロードはベアラ毎で実施され、それぞれのベアラは異なる基地局eNBから送信される。このアーキテクチャでは、スループットの向上を目的としたベアラスプリット(一つのベアラを複数の基地局eNBから送信すること)を行わない。
【0006】
Rel−8 LTEでは、データレート制御のためにUE−AMBR(UE−Aggregate Maximum Bit Rate)パラメータが規定されている。UE−AMBRは、MMEからS−GWにGTP−Cにて通知され、MMEから各基地局eNBにS1−APシグナリングにて通知される。UE−AMBRを受信した装置では、ユーザ装置UEの通信に関して、当該ユーザ装置UEのNon−GBRベアラ全体のデータレートが上限値(UE−AMBR)を超えないように制御が行われる。本明細書ではこのような制御をUE−AMBR制御と呼ぶ。
【0007】
図4はLTEシステムにおいてUE−AMBR制御が行われる例を示す図である。図4に示すように、S−GW6は、S1−Uに流れるデータをUE−AMBRにより制御し、eNB7は、無線に流れるデータをUE−AMBRにより制御する。
【0008】
上記のようにUE−AMBRによる制御は、ユーザ装置UEの通信に係るベアラ全体に対して行われる。しかし、図3に示すように、S−GW1から異なるeNB2、3にベアラを張って、データを送信する方式において、各ノード装置で適切にUE−AMBR制御を行う技術は規定されておらず、従来技術では図3のような方式において適切にUE−AMBR制御を行うことができないという問題があった。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザ装置と同時通信を行う複数の基地局において、適切にデータレート制御を行うための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施の形態によれば、第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおけるデータレート制御情報通知方法であって、
前記第1基地局が、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定ステップと、
前記第1基地局が、前記決定ステップで決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するデータレート制御情報送信ステップと、を備え、
前記第1基地局、及び、前記データレート制御情報を受信した前記第2基地局において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われるデータレート制御情報通知方法が提供される。
【0011】
また、本発明の実施の形態によれば、第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおいて、前記第1基地局として使用される基地局であって、
前記ゲートウェイ装置と前記基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定部と、
前記決定部で決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するデータレート制御情報送信部と、を備え、
前記基地局、及び、前記データレート制御情報を受信した前記第2基地局において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われる、基地局が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施の形態によれば、ユーザ装置と同時通信を行う複数の基地局において、適切にデータレート制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】Rel−10までのCAを示す図である。
図2】Dual Connectivityの例を示す図である。
図3】Dual Connectivityのアーキテクチャ(1A)を示す図である。
図4】UE−AMBR制御の概要を説明するための図である。
図5】本発明の実施の形態に係る通信システムの構成図である。
図6】データレート制御情報(例1)を説明するための図である。
図7】データレート制御情報(例2)を説明するための図である。
図8】MME30がデータレート割合を決定する場合におけるデータレート制御情報の通知を示すシーケンス図である。
図9】MME30がデータレート割合を決定する場合における補助情報の通知を示すシーケンス図である。
図10】MeNB10がデータレート割合を決定する場合におけるデータレート制御情報の通知を示すシーケンス図である。
図11】MeNB10がデータレート割合を決定する場合における補助情報の通知を示すシーケンス図である。
図12】割合決定ノード装置100の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。なお、本実施の形態では、LTEの移動通信システムを対象とするが、本発明はLTEに限らず他の移動通信システムにも適用可能である。また、本明細書及び特許請求の範囲では、特に断らない限り、「LTE」の用語は3GPPのRel−12、もしくは、Rel−12以降の方式の意味で使用する。
【0015】
(システムの全体構成、実施の形態の概要)
図5に、本発明の実施の形態に係る移動通信システムの全体構成図を示す。図5に示すように、本実施の形態の移動通信システムは、LTEのEPCを構成するMME30、S−GW40、及び、無線ネットワークを構成するMeNB10、SeNB20を備える。また、UE50は、MeNB10、SeNB20と通信することで、Dual Connectivity通信が可能である。
【0016】
MME30と各eNB間は、S1−MMEインタフェースにより接続され、S−GW40と各eNB間はS1−Uインタフェースにより接続される。MME30は、各eNBを収容し、UEの移動管理、認証、UEに設定するベアラ管理等を行うとともに、データレート割合決定、通知処理を行うノード装置である。S−GW40は、ユーザデータの伝送を行う在圏パケットゲートウェイ装置であり、各eNBと外部装置との間でユーザデータの中継を行う。
【0017】
MeNB10、SeNB20は、前述したように、Dual Connectivityにおいて、マスターeNB、セカンダリeNBとなる基地局である。なお、SeNB20は複数であってもよい。UE50は、ユーザが保持するユーザ装置であり、例えば携帯電話機、スマートフォン等である。
【0018】
本実施の形態では、Dual Connectivityを実行する際に、MME30もしくはMeNB10が、データレート制御情報を生成し、UE−AMBR制御を実行する各ノード装置に通知することとしている。UE−AMBR制御を実行する各ノード装置では、当該データレート制御情報に基づいて、UE−AMBR制御を実行する。つまり、UE50の通信に係るnon−GBRベアラ全体におけるデータレートを制限する制御を実行する。
【0019】
(データレート制御情報について)
以下、データレート制御情報についてより詳しく説明する。以下では、データレート制御情報を生成し、通知を行うノード装置を割合決定ノード装置100とする。本実施の形態では、割合決定ノード装置100はMME30もしくはMeNB10であるが、これに限られるわけではない。
【0020】
割合決定ノード装置100は、まず、それぞれのノード装置(M/SeNB)における該当UE50の全ベアラにどれくらいの割合でデータを流すかを示す割合を決定する。例えば、割合決定ノード装置100は、(1)MeNB、SeNBがそれぞれサポートしている無線帯域(例:10M,20M)、(2)MeNB、SeNBのそれぞれにおけるUE50のデータバッファ量、(3)MeNB、SeNBのそれぞれにおけるUE50に対する実効スループット、(4)MeNB、SeNBのそれぞれにおけるS1−Uのバックホール帯域のいずれか、又は、これらのうちの複数に基づいて、MeNB対SeNBで流すデータレートの割合(比と呼んでもよい)を決定する。上記の情報を補助情報と呼ぶことができる。
【0021】
一例として、割合決定ノード装置100は、MeNB:SeNB=3:7と決定する。これは、UE50に関する、S−GW40とMeNB10との間の通信のデータレートとS−GW40とSeNB20との間の通信のデータレートの比が3:7であることを意味する。なお、例えば、SeNBが2つある場合、MeNB:SeNB1:SeNB2=3:7:4のように決定することができる。SeNBが2つより多い場合も同様である。
【0022】
割合決定ノード装置100は、上記のようにして決定した割合からデータレート制御情報を生成し、UE−AMBR制御を行う各ノード装置に通知する。
【0023】
本実施の形態では、2種類のデータレート制御情報を使用することができる。以下、それぞれをデータレート制御情報例1、データレート制御情報例2として説明する。
【0024】
<データレート制御情報例1>
データレート制御情報例1を図6を参照して説明する。なお、図6は、割合決定ノード装置100が、MeNB10と別装置であるように描かれているが、割合決定ノード装置100が、MeNB10である場合を含む。
【0025】
データレート制御情報例1では、割合決定ノード装置100は、上記のようにして決定した割合(比)を示す情報をデータレート制御情報UE−AMBR_fractionとして各ノード装置に通知する。
【0026】
例えば、UE−AMBR_fraction=3:7は、MeNB対SeNBで流すデータレートの割合は3対7であることを示す。また、接続するSeNBが2つの場合、UE−AMBR_fraction=3:7:4という形であってもよい。SeNBが2つ以上の場合も同様である。また、通知する情報は、3:7のように比の形式に限られず、当該比を示す値(比そのものを含む)であればどのような形式でもよい。例えば、3/10を通知することでもよい。
【0027】
各ノード装置にはUE−AMBRは既存の方法あるいはその他の方法で通知されているとする。UE−AMBR_fractionを受信した各ノード装置では、図6に例示するレートの計算を行う。つまり、MeNB10は、MeNB10で流すレート、すなわち、MeNB10におけるUE50の全ベアラ合計の上限のデータレートを3/10×UE−AMBRと算出する。SeNB20は、SeNB20におけるUE50の全ベアラ合計の上限のデータレートを7/10×UE−AMBRと計算する。また、S−GW40は、MeNB10に流すUE50の全ベアラ合計の上限のデータレートを3/10×UE−AMBRと算出し、SeNB20に流すUE50の全ベアラ合計の上限のデータレートを7/10×UE−AMBRと算出する。
【0028】
各ノード装置においては、算出されたデータレートを超えないようにデータレートの制御がなされる。
【0029】
なお、割合決定ノード装置100(例えばMeNB10)は、決定したUE−AMBR_fractionをS−GW40に送信しないこととしてもよい。この場合、割合決定ノード装置100以外の装置からS−GW40に対してUE−AMBR_fractionが通知されてもよいし、S−GW40に対してUE−AMBR_fractionを通知せず、S−GW40がUE−AMBR_fractionを用いたデータレートの制御を行わないこととしてもよい。
【0030】
<データレート制御情報例2>
データレート制御情報例2を図7を参照して説明する。図6と同様に、図7は、割合決定ノード装置100が、MeNB10と別装置であるように描かれているが、割合決定ノード装置100が、MeNB10である場合を含む。
【0031】
データレート制御情報例2では、割合決定ノード装置100は、上記のようにして決定した割合から、UE−AMBR制御を行う各ノード装置で使用するデータレート上限値を算出し、算出した値を各ノード装置に通知する。すなわち、データレート制御情報例2では、データレート制御情報例1において各ノード装置が算出していた値を割合決定ノード装置100において算出するのである。
【0032】
データレート制御情報例2では、割合決定ノード装置100は、MeNB10におけるUE50の全ベアラ合計の上限のデータレートを3/10×UE−AMBRと算出し、これをUE−AMBR_MeNBとする。また、割合決定ノード装置100は、SeNB20におけるUE50の全ベアラ合計の上限のデータレートを7/10×UE−AMBRと計算し、これをUE−AMBR_SeNBとする。なお、SeNBが複数である場合には、割合決定ノード装置100は、UE−AMBR_SeNB1、UE−AMBR_SeNB2、…を算出する。
【0033】
そして、割合決定ノード装置100は、UE−AMBR_MeNBとUE−AMBR_SeNBを各ノード装置に通知する。なお、算出した値の全てを各ノード装置に通知してもよいし、各ノード装置で使用する値のみを通知することとしてもよい。
【0034】
UE−AMBR_MeNBとUE−AMBR_SeNBを受信したS−GW40は、MeNB10へのUE50の全ベアラ合計のデータレートがUE−AMBR_MeNBを超えないようにデータレート制御を行い、SeNB20へのUE50の全ベアラ合計のデータレートがUE−AMBR_SeNBを超えないようにデータレート制御を行う。
【0035】
また、UE−AMBR_MeNBを受信したMeNB10は、UE50の全ベアラ合計のデータレートがUE−AMBR_MeNBを超えないようにデータレート制御を行い、UE−AMBR_SeNBを受信したSeNB10は、UE50の全ベアラ合計のデータレートがUE−AMBR_SeNBを超えないようにデータレート制御を行う。
【0036】
なお、割合決定ノード装置100(例えばMeNB10)は、算出したUE−AMBR_MeNBとUE−AMBR_SeNBをS−GW40に送信しないこととしてもよい。この場合、割合決定ノード装置100以外の装置からS−GW40に対してUE−AMBR_MeNBとUE−AMBR_SeNBが通知されてもよいし、S−GW40に対してUE−AMBR_MeNBとUE−AMBR_SeNBを通知せず、S−GW40がUE−AMBR_MeNBとUE−AMBR_SeNBを用いたデータレートの制御を行わないこととしてもよい。
【0037】
上記の説明は、下り方向を意識した説明であるが、本実施の形態の制御は、上り方向でも同様に行うことができる。
【0038】
上記のように、データレート制御情報は、割合決定ノード装置100において、S−GW40とMeNB10との間(S1−U I/F)の通信のデータレートと、S−GW40とSeNB20と間(S1−U I/F)の通信のデータレートとの和が、大元のUE−AMBRを超えないように決定されるとともに、MeNB10とUE50との間(Uu I/F)の通信のデータレートと、SeNB20とUE50との間(Uu I/F)の通信のデータレートとの和が、大元のUE−AMBRを超えないように決定されるのである。
【0039】
(動作シーケンス)
次に、データレート制御情報の通知に関するシーケンスの例を説明する。本実施の形態では、MeNB10が、例えばUE50の受信品質情報等に基づいて、Scell(SeNB20)を追加してDual Connectivityを行うことを決定した場合、もしくは、SeNB20のModify(リソースの変更等)を行うことを決定し、そのためのシグナリングが行われるタイミングでデータレート制御情報の通知を行うこととしている。
【0040】
MME30がデータレート割合を決定する場合のシーケンスを図8図9で説明し、MeNB10がデータレート割合を決定する場合のシーケンスを図10図11で説明する。なお、いずれのケースもSeNB追加の場合を示しているが、SeNBのModifyの場合も同様のシーケンスとなる。
【0041】
なお、データレート制御情報の通知をSeNB追加/Modifyのタイミングで実行することは一例に過ぎず、他のタイミングでデータレート制御情報の通知を行ってもよい。
【0042】
また、以下で示す例では、SeNB追加のシグナリングメッセージにデータレート制御情報を含めているが、データレート制御情報を、SeNB追加のシグナリングメッセージとは別のメッセージで送信することとしてもよい。
【0043】
<シーケンス例1>
図8は、MME30がデータレート割合を決定する場合におけるデータレート制御情報の通知を示すシーケンス図である。
【0044】
図8に示すように、MeNB10がSeNB追加を決定すると、SeNB追加要求をSeNB20に送信する(ステップ101)。SeNB追加要求には、UE Capability等が含まれる。SeNB20は、SeNB追加responseをMeNB10に返す(ステップ102)。
【0045】
続いて、MeNB10は、SeNB追加要求をMME30に送信する(ステップ103)。SeNB追加要求には、SeNB20のIPアドレス、GTP−U TEIDが含まれる。SeNB追加要求を受信したMME30は、データレート割合(前述した3:7等の比)を決定し、データレート制御情報を生成して(ステップ104)、当該データレート制御情報を含むSeNB追加要求をS−GW40に送信する(ステップ105)。
【0046】
データレート制御情報を含むSeNB追加要求を受信したS−GW40は、データレート制御情報を保持するとともに、SeNB追加ACKをMME30に返す(ステップ106)。
【0047】
SeNB追加ACKを受信したMME30は、データレート制御情報をSeNB追加ACKに含め、当該SeNB追加ACKをMeNB10に送信する(ステップ107)。なお、S−GW40が、データレート制御情報を含むSeNB追加ACKをMME30に返し、MME30がそのデータレート制御情報を含むSeNB追加ACKをMeNB10に送信してもよいし、MME30は、ステップ104で生成したデータレート制御情報をSeNB追加ACKに含めて送信してもよい。
【0048】
データレート制御情報を含むSeNB追加ACKを受信したMeNB10は、データレート制御情報を保持するとともに、データレート制御情報を含むSeNB追加完了をSeNB20に送信する(ステップ108)。データレート制御情報を含むSeNB追加完了を受信したSeNB20は、当該データレート制御情報を保持する。
【0049】
前述したように、MME30がデータレート割合を決定するにあたっては、MeNB10、SeNB20における補助情報が必要である。本実施の形態では、図9に示すシーケンスで補助情報の通知を行うこととしている。
【0050】
すなわち、まず、SeNB20が、SeNB補助情報をMeNB10に送信する(ステップ201)。SeNB20からSeNB補助情報を受信したMeNB10は、当該SeNB補助情報と、MeNB補助情報とをMME30に送信する(ステップ202)。SeNB補助情報と、MeNB補助情報を受信したMME30は、これらの情報に基づいてデータレート割合を決定することができる(ステップ203)。
【0051】
上記通知を行うタイミングは、OAM(保守運用)に基づきスタティックに決められた定期的タイミングでもよいし、SeNB20もしくはMeNB10において、補助情報に関連する状態に変更があったタイミングでもよいし、その他のタイミングでもよい。
【0052】
<シーケンス例2>
次に、MeNB10がデータレート割合を決定する場合におけるシーケンス例を説明する。図10は、MeNB10がデータレート割合を決定する場合におけるデータレート制御情報の通知を示すシーケンス図である。
【0053】
図10に示すように、MeNB10がデータレート割合を決定し、データレート制御情報を生成する(ステップ301)。MeNB10がSeNB追加を決定すると、SeNB追加要求をSeNB20に送信する(ステップ302)。SeNB追加要求には、UE Capability等に加えて、データレート制御情報が含まれる。SeNB20は、データレート制御情報を保持し、SeNB追加responseをMeNB10に返す(ステップ303)。
【0054】
続いて、MeNB10は、SeNB追加要求をMME30に送信する(ステップ304)。SeNB追加要求には、SeNB20のIPアドレス、GTP−U TEIDに加えて、データレート制御情報が含まれる。
【0055】
SeNB追加要求を受信したMME30は、MeNB10から受信したデータレート制御情報を含むSeNB追加要求をS−GW40に送信する(ステップ305)。
【0056】
データレート制御情報を含むSeNB追加要求を受信したS−GW40は、データレート制御情報を保持するとともに、SeNB追加ACKをMME30に返す(ステップ306)。
【0057】
SeNB追加ACKを受信したMME30は、当該SeNB追加ACKをMeNB10に送信する(ステップ307)。SeNB追加ACKを受信したMeNB10は、SeNB追加完了をSeNB20に送信する(ステップ308)。
【0058】
前述したように、データレート制御情報をS−GW40に通知することは必須ではない。従って、図10のステップ304、305において、SeNB追加要求の中にデータレート制御情報を含まないこととしてもよい。
【0059】
前述したように、MeNB10がデータレート割合を決定するにあたっては、MeNB10、SeNB20における補助情報が必要である。MeNB10はMeNB補助情報については自分で保持しているので通知の必要はないが、SeNB補助情報は通知が必要である。
【0060】
本実施の形態では、図11に示すシーケンスで補助情報の通知を行うこととしている。すなわち、SeNB20が、SeNB補助情報をMeNB10に送信する(ステップ401)。SeNB補助情報を受信したMeNB10は、受信したSeNB補助情報と自分で保持するMeNB補助情報に基づいてデータレート割合を決定する(ステップ402)。
【0061】
上記通知を行うタイミングは、OAM(保守運用)に基づきスタティックに決められた定期的タイミングでもよいし、SeNB20もしくはMeNB10において、補助情報に関連する状態に変更があったタイミングでもよいし、その他のタイミングでもよい。
【0062】
(装置構成)
図12に、データレート割合を決定する割合決定ノード装置100の機能構成図を示す。本実施の形態において、割合決定ノード装置100は、MME30もしくはMeNB10であるが、これらに限られるわけではなく、他の装置が割合決定ノード装置100として機能してもよい。
【0063】
図12に示すように、割合決定ノード装置100は、補助情報受信部101、データレート割合決定部102、データレート制御情報生成部103、データレート制御情報送信部104を備える。
【0064】
なお、MeNB100を割合決定ノード装置100として使用する場合、割合決定ノード装置100は、ユーザ装置UE50の通信に係るデータレートが、データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御を行うデータレート制御部を含む。
【0065】
補助情報受信部101は、補助情報を他のノード装置から受信し、割合決定ノード装置100内の記憶手段に保持する。例えば、図9のケースであれば、補助情報受信部101は、MeNB10から補助情報を受信し、図11のケースであればSeNB20から補助情報を受信する。
【0066】
データレート割合決定部102は、補助情報に基づきデータレート割合を決定する。データレート制御情報生成部103は、データレート割合決定部102により決定されたデータレート割合からデータレート制御情報を生成する。データレート制御情報は、図6のケースであれば、UE−AMBR_fractionであり、図7のケースであれば、UE−AMBR_MeNB、UE−AMBR_SeNB等である。
【0067】
データレート制御情報送信部104は、データレート制御情報生成部103により生成されたデータレート制御情報の送信を行う。この送信の処理は、例えば、SeNB追加等に関するシグナリングメッセージにデータレート制御情報を追加し、当該シグナリングメッセージを送信する処理である。また、データレート制御情報送信部104は、SeNB追加等に関するシグナリングメッセージにデータレート制御情報を含めずに、データレート制御情報単独のメッセージを送信することとしてもよい。
【0068】
例えば、図8のケースであれば、データレート制御情報送信部104は、データレート制御情報を含むメッセージをS−GW40に送信する。図10のケースであれば、データレート制御情報送信部104は、データレート制御情報を含むメッセージをSeNB20、及び、MME30に送信する。なお、データレート制御情報送信部104は、データレート制御情報をMME30を経由せずにS−GW40に送信することとしてもよい。また、データレート制御情報送信部104は、データレート制御情報をMME30とS−GW40のいずれにも送信しないこととしてもよい。
【0069】
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本実施の形態におけるデータレート制御情報通知方法は、第1基地局、第2基地局、移動管理装置、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおけるデータレート制御情報通知方法であって、前記移動管理装置が、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定ステップと、前記移動管理装置が、前記決定ステップで決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記ゲートウェイ装置及び前記第1基地局に送信するデータレート制御情報送信ステップと、を備え、前記データレート制御情報を受信した各装置において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われるデータレート制御情報通知方法である。
【0070】
前記データレート制御情報送信ステップにおいて、前記データレート制御情報を受信した前記第1基地局が、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信する。このようなシーケンスにより、例えば、SeNB追加のシグナリングのタイミングでデータレート制御情報を第2基地局に送信できる。
【0071】
また、前記移動管理装置は、前記第1基地局から、前記比を決定するために使用される補助情報を受信する。これにより、的確に前記比を決定できる。
【0072】
また、本実施の形態では、第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおけるデータレート制御情報通知方法であって、前記第1基地局が、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定ステップと、前記第1基地局が、前記決定ステップで決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するデータレート制御情報送信ステップと、を備え、前記第1基地局、及び、前記データレート制御情報を受信した前記第2基地局において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われるデータレート制御情報通知方法が提供される。
【0073】
前記データレート制御情報は、前記第1基地局から、前記移動通信システムにおける移動管理装置に送信され、当該移動管理装置から前記ゲートウェイ装置に送信される。このようなシーケンスにより、例えば、SeNB追加のシグナリングのタイミングでデータレート制御情報を第2基地局に送信できる。
【0074】
また、前記第1基地局は、前記第2基地局から、前記比を決定するために使用される補助情報を受信することができる。
【0075】
前記補助情報は、例えば、前記第1基地局と前記第2基地局がそれぞれサポートしている無線帯域、前記第1基地局と前記第2基地局のそれぞれにおける前記ユーザ装置のデータバッファ量、前記第1基地局と前記第2基地局のそれぞれにおける前記ユーザ装置に対する実効スループット、前記第1基地局と前記第2基地局のそれぞれにおける前記ゲートウェイ装置との間のバックホール帯域のうちのいずれか1つ又は複数である。
【0076】
前記データレート制御情報は、前記比を示す値、又は、データレートの上限値を示す所定値と前記比とから算出された値である。データレートの上限値を示す所定値とは、例えば、現状のUE−AMBRである。
【0077】
すなわち、前記データレート制御情報は、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと、前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートとの和が、データレートの上限値を示す所定値を超えないように決定されるとともに、前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の通信のデータレートと、前記第2基地局と前記ユーザ装置との間の通信のデータレートとの和が、データレートの上限値を示す前記所定値を超えないように決定される。
【0078】
例えば、前記第1基地局は、LTEにおけるMeNBとなる基地局であり、前記第2基地局は、LTEにおける1つ又は複数のSeNBとなる1つ又は複数の基地局であり、前記ゲートウェイ装置はS−GWである。
【0079】
また、本実施の形態では、第1基地局、第2基地局、移動管理装置、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有する移動通信システムであって、前記移動管理装置が、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定し、前記移動管理装置が、前記決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記ゲートウェイ装置及び前記第1基地局に送信し、前記データレート制御情報を受信した各装置において、前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行うユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われる移動通信システムが提供される。
【0080】
また、本実施の形態では、第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有する移動通信システムであって、前記第1基地局が、前記ゲートウェイ装置と前記第1基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定し、前記第1基地局が、前記決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するとともに、前記ゲートウェイ装置に送信し、前記データレート制御情報を受信した各装置において、前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行うユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われる移動通信システムが提供される。
【0081】
また、本実施の形態においては、第1基地局、第2基地局、及び、各基地局と外部装置との間でデータの中継を行うゲートウェイ装置を有し、ユーザ装置が前記第1基地局及び前記第2基地局と通信を行う移動通信システムにおいて、前記第1基地局として使用される基地局であって、前記ゲートウェイ装置と前記基地局との間の通信のデータレートと前記ゲートウェイ装置と前記第2基地局との間の通信のデータレートの比を決定する決定部と、前記決定部で決定した比に基づいてデータレート制御情報を生成し、当該データレート制御情報を前記第2基地局に送信するデータレート制御情報送信部と、を備え、前記基地局、及び、前記データレート制御情報を受信した前記第2基地局において、前記ユーザ装置の通信に係るデータレートが、前記データレート制御情報に基づく上限値を超えないようにデータレート制御が行われる、基地局が提供される。
【0082】
本実施の形態で説明した割合決定ノード装置100(MME30又はMeNB10)は、CPUとメモリを備え、プログラムがCPU(プロセッサ)により実行されることで実現される構成であってもよいし、本実施の形態で説明する処理のロジックを備えたハードウェア回路等のハードウェアで実現される構成であってもよいし、プログラムとハードウェアが混在した構成であってもよい。
【0083】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。説明の便宜上、割合決定ノード装置100は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って割合決定ノード装置100が有するプロセッサにより動作するソフトウェアは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
【0084】
本国際特許出願は2014年1月31日に出願した日本国特許出願第2014−018047号に基づきその優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2014−018047号の全内容を本願に援用する。
【符号の説明】
【0085】
10 MeNB
20 SeNB
30 MME
40 S−GW
50 UE
100 割合決定ノード装置
101 補助情報受信部
102 データレート割合決定部
103 データレート制御情報生成部
104 データレート制御情報送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12