(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付した図面を参照して、本発明を製造して使用する方法について詳細に説明する。本発明の明細書において、同一の参照番号は、同一の部品または構成要素を示していることを留意しなければならない。次とは、順序上それより後であることを意味し、すぐ次とは、順序上すぐ次のことを意味する。前とは、順序上それより前であることを意味し、すぐ前とは、順序上すぐ前のことを意味する。
【0024】
一実施形態による表示装置について、
図1乃至
図4を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、一実施形態による表示パネルのブロック図(block diagram)であり、
図2は、
図1の表示パネルを含む平板表示装置の一例を示した概略的な平面図であり、
図3A及び
図3Bは、
図2の表示装置のIII−III線に沿った概略的な断面図であり、
図4は、一実施形態による画素のブロック図である。
【0026】
図1を参照すれば、一実施形態による表示パネル(display panel)1は、複数の画素(pixel)4と、これを駆動する画素駆動部(pixel driver)7とを含む。表示パネル1は、液晶表示装置(liquid crystal display、LCD)、有機発光表示装置(organic light emitting display、OLED)、電気湿潤装置(electro wetting display、EWD)などの平板表示装置(flat panel display、FPD)の一部であってもよい。
【0027】
図1乃至
図3Bを参照すれば、表示パネル1は、画像を表示する表示領域(display area)DAと、それ以外の領域の非表示領域(non−display area)NAに分かれている。表示領域DAは表示パネル1の中央部を含んでもよく、ユーザは表示領域DAに表示される画像を見ることができる。非表示領域NAは、
図2、
図3A及び
図3Bを参照すれば、遮光部材3a、3bなどによって覆われてもよい。
図3Aを参照すれば、遮光部材3aは表示パネル1の外部に配置し、表示パネル1を収容するフレーム2の一部であってもよい。
図3Bを参照すれば、遮光部材3bは表示パネル1の内部に配置してもよい。非表示領域NAは、表示領域DAを取り囲んだ表示パネル1の周縁に配置してもよく、そのために周辺領域(peripheral area)ともいう。表示領域DAはほぼ長方形であってもよいが、これに限られない。
【0028】
他の実施形態によれば、表示領域DAは複数の小領域に分けてもよく、非表示領域NAは表示領域DAの小領域の間に存在してもよい。
【0029】
画素4は表示領域DAに配置し、例えば、行と列の形態に配列してもよいが、これに限られない。
図4を参照すれば、画素4は、画素駆動部7と電気的に接続されているスイッチング部(switching unit)5、及びスイッチング部5に接続されている表示部(display unit)6を含んでもよい。スイッチング部5は、画素駆動部7からの信号によって開閉されるか、または画素駆動部7からの信号を選択的に伝達することができ、一つ以上のスイッチング素子(switching element)(図示せず)を含んでもよい。表示部6は、スイッチング部5からの信号によって画像を表示することができる。
【0030】
画素駆動部7は、二つ以上の画素4と電気的に接続されており、外部から信号を受けて画素4に伝達するか、または外部からの信号に基づいて新たな信号を生成して画素4に印加することができる。画素駆動部7は、非表示領域NAに位置する第1部分DU1(ふ符号8)と、表示領域DAに位置する第2部分DU2(符号9)とを含む。第1部分8と第2部分9は互いに電気的に接続されており、第1部分8と第2部分9のうちの少なくとも一つは画素4と電気的に接続されてもよい。第2部分9は画素4の間に配置されてもよい。
【0031】
画素駆動部7は、少なくとも一つの能動素子(active element)、例えば、トランジスタTransistor)またはダイオード(diode)などを含んでもよい。一実施形態によれば、第1部分8と第2部分9は、それぞれ一つ以上の能動素子を含んでもよい。他の実施形態によれば、一つの能動素子が第1部分8と第2部分9に分れて含まれてもよい。言い換えると、画素駆動部7に属する一つの能動素子の一部が表示領域DAに配置され、それ以外の部分が非表示領域NAに配置されてもよい。他の実施形態によれば、第2部分9は、少なくとも一つの受動素子(passiveelement)、例えば、キャパシタCapacitor)を含んでもよい。
【0032】
図1において、画素駆動部7の第1部分8は表示領域DAの左側に位置しているが、これに限られない。例えば、画素駆動部7の第1部分8は表示領域DAの右側、上側、下側のうちのいずれか一方に位置してもよい。画素駆動部7の第1部分8は、表示領域DAの上下左右のうちの二ケ所以上の位置に配置されてもよい。
【0033】
一実施形態によれば、画素4と画素駆動部7は、少なくとも一つの薄膜(thin film)で形成することができる。例えば、画素4のスイッチング部5は薄膜トランジスタThin film transistor)を含み、画素駆動部7の第2部分9も薄膜トランジスタを含んでもよい。一実施形態によれば、画素4の薄膜トランジスタと画素駆動部7の薄膜トランジスタは同一の製造段階で作られたものであってもよい。例えば、画素4の薄膜トランジスタと画素駆動部7の薄膜トランジスタは、一つまたは二つ以上の薄膜をパターニングして形成したそれぞれの部分を含んでもよい。例えば、画素4の薄膜トランジスタの電極と画素駆動部7の薄膜トランジスタの電極は、一つ以上の導電層から作られたものであってもよい。
【0034】
他の実施形態によれば、画素駆動部7のうちの少なくとも一部は、表示パネル1の内部でなく、表示パネル1の表面上に配置してもよい。
【0035】
他の実施形態によれば、画素駆動部7の全体を表示領域DAに配置してもよい。この場合、画素駆動部7の第1部分8が存在しないので、非表示領域NAにはいずれの能動素子も存在しなくてもよい。
【0036】
画素駆動部7の第2部分9が表示領域DAに移動することによって、第2部分9に隣接した画素4のサイズが他の画素4のサイズより小さくてもよい。他の実施形態によれば、全ての画素4のサイズが同一であってもよい。
【0037】
このように、画素駆動部7の少なくとも一部を表示領域DAに配置すれば、非表示領域NAを減らすことができる。また、表示パネル1のサイズも減らすことができる。
【0038】
図5を参照して、本発明の他の実施形態による表示パネルについて詳細に説明する。
【0039】
図5は、本発明の他の実施形態による表示パネルのブロック図である。
【0040】
図5を参照すれば、他の実施形態による表示パネル10は、画像を表示する複数の画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmと、これを駆動する画素駆動部70とを含み、表示領域20と周辺領域30に区切られている。表示領域20は画像が表示される領域であり、周辺領域30は映像が表示されない領域である。周辺領域30は、例えば、表示領域20の周辺に配置してもよく、ベゼルなどによって覆われてもよい。周辺領域30は、表示領域20を取り囲むか、または表示パネル10の周縁に配置されてもよい。
【0041】
画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmは、表示領域20に配置され、画素駆動部70の一部分は周辺領域30に位置し、他の部分は表示領域20に位置する。画素駆動部70は、画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmに印加される電気的信号、例えば、ゲート信号(gate signal)またはデータ信号(data signal)などの一つまたは二つ以上の信号を生成または伝達することができる。画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmは、画素駆動部70から信号を受けて画像またはデータを表示することができる。
【0042】
画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmは、行(row)と列(column)形態に配列されてもよい。
図5を参照すれば、例えば、第1行にはm個の画素PX11、PX12、PX13、...、PX1mが配置され、第n行にもm個の画素PXn1、PXn2、PXn3、...、PXnmが配置されてもよい。
【0043】
画素駆動部70は、複数のステージ(Stage)70−1、...、70−n(nは、自然数)を含む。
【0044】
それぞれのステージ70−1、...、70−nは、隣接したステージ70−1、...、70−nと電気的に接続されてもよい。一実施形態によれば、それぞれのステージ70−1、...、70−nは、最隣接(nearest)ステージ70−1、...、70−nと接続される。
【0045】
他の実施形態によれば、それぞれのステージ70−1、...、70−nは、一つ以上離れたステージ70−1、...、70−nと電気的に接続されてもよい。例えば、それぞれのステージ70−1、...、70−nは、最隣接ステージ70−1、...、70−nと電気的に接続されてもよく、k番目[3<k<(n−2)]ステージは、(k−2)番目ステージ及び(k+2)番目ステージと接続されてもよい。しかし、ステージ70−1、...、70−nの間の接続関係はこれに限られない。
【0046】
最初のステージ70−1と最後のステージ70−nとは互いに接続されてもよい。
【0047】
それぞれのステージ70−1、...、70−nは、周辺領域30に位置する第1副ステージ71−1、...、71−n、及び表示領域20に位置する第2副ステージ73−1、...、73−nを含む。第1副ステージ71−1、...、71−nと第2副ステージ73−1、...、73−nとは電気的に互いに接続されている。
【0048】
各ステージ70−1、...、70−nは、複数の画素PX11、PX12、PX13、...、PX1m、...、PXn1、PXn2、PXn3、...、PXnmと直接接続している。
【0049】
一実施形態によれば、ステージ70−1、...、70−nは、縦方向または列方向に配列してもよい。各ステージ70−1、...、70−nは、一行の画素PX11、PX12、PX13、...、PX1m/.../PXn1、PXn2、PXn3、...、PXnmに対応してもよく、各ステージ70−1、...、70−nは、対応する行の画素PX11、PX12、PX13、...、PX1m、...、PXn1、PXn2、PXn3、...、PXnmと接続してもよい。各ステージ70−1、...、70−nの第2副ステージ73−1、...、73−nは、対応する画素行に沿って横方向に延在されてもよく、対応する画素行の下側に配置されてもよいが、これに限られない。例えば、少なくとも一つの第2副ステージ73−1、...、73−nは、対応する画素行の上側に配置されてもよい。
【0050】
他の実施形態によれば、ステージ70−1、...、70−nは、横方向または行方向に配列されてもよく、各ステージ70−1、...、70−nは、一列の画素PX11、...、PXn1/.../PX1m、...、PXnmに対応してもよい。各ステージ70−1、...、70−nは、対応する列の画素PX11、...、PXn1、...、PX1m、...、PXnmと接続されてもよい。
【0051】
一実施形態によれば、各画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmは、
図4に示すようにスイッチング部5と表示部6を含んでもよい。スイッチング部5は少なくとも一つのスイッチング素子、例えば、薄膜トランジスタを含んでもよい。薄膜トランジスタは、ゲート(gate)、ソース(source)、及びドレイン(drain)を含んでもよい。
【0052】
一実施形態によれば、画素駆動部70の副ステージ71−1、...、71−n、73−1、...、73−nそれぞれは、少なくとも一つの薄膜トランジスタを含んでもよい。画素駆動部70の薄膜トランジスタと、画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmの薄膜トランジスタは、共通の薄膜から形成してもよい。
【0053】
本発明の一実施形態によれば、画素駆動部70は、画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmの薄膜トランジスタのゲートにゲート信号を供給するゲート駆動部であってもよい。他の実施形態によれば、画素駆動部70は、画素PX11、PX12、PX13、...、PXnmの薄膜トランジスタのソースまたはドレインにデータ信号を供給するデータ駆動部であってもよい。
【0054】
このような表示パネル10は、平板表示装置、例えば、液晶表示装置、有機発光表示装置、及び電気湿潤表示装置などの一部を構成することができる。
【0055】
以下、
図6を参照して、本発明の一実施形態による液晶表示装置について詳細に説明する。
【0056】
図6は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の概略的なブロック図である。
【0057】
図6を参照すれば、本発明の一実施形態による液晶表示装置700は、表示パネル800、ゲート駆動部400、データ駆動部500、及び信号制御部600を含む。一実施形態によれば、ゲート駆動部400は表示パネル800の一部であってもよい。
【0058】
表示パネル800は、複数の画素PX11、PX21、PX31、...、複数のゲート線G1、G2、G3、及び複数のデータ線D1、D2、D3を含んでもよい。上述した実施形態と同様に、表示パネル800は、画像を表示する表示領域820と、画像を表示しない周辺領域830に区切られてもよい。周辺領域830は、例えば、表示領域820の周辺に配置してもよく、ベゼルなどによって覆われてもよい。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、表示領域820にはゲート駆動部400の一部、画素PX11、PX21、PX31、...、...、ゲート線G1、G2、G3、...データ線D1、D2、D3、...が配置されてもよく、表示領域820を除いた周辺領域830にはゲート駆動部400の他の一部、データ駆動部500及び複数の信号線VSL、CK、CKB、STVが配置されてもよい。ゲート線G1、G2、G3、...及びデータ線D1、D2、D3、...は周辺領域830まで延長されてもよい。
【0060】
このように、ゲート駆動部400の一部が表示領域820に配置されることによって、周辺領域830を狭くすることができる。周辺領域830が狭くなれば、表示パネル800のベゼルを狭くすることができる。
【0061】
画素PX11、PX21、PX31、...は、
図5を参照して上述した通り、行と列に配列してもよい。それぞれの画素PX11、PX21、PX31、...、...は、薄膜トランジスタTR、液晶キャパシタClc、及び維持キャパシタCstを含む。
【0062】
薄膜トランジスタTRの制御端子は、一つのゲート線G1、G2、G3に接続され、入力端子は一つのデータ線D1、D2、D3に接続され、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstに接続される。維持キャパシタCstは第1共通電圧Vcom1と薄膜トランジスタTRの間に接続されてもよく、液晶キャパシタClcは第2共通電圧Vcom2と薄膜トランジスタTRの間に接続されてもよい。第1共通電圧Vcom1と第2共通電圧Vcom2は同一であるか、または異なってもよく、信号制御部600またはデータ駆動部500から印加されてもよい。
【0063】
ゲート線G1、G2、G3、...は、ゲート駆動部400から出力されるゲート信号を画素PX11、PX21、PX31、...、...に伝達することができる。ゲート線G1、G2、G3は行方向に延在してもよく、当該画素行の画素PX11、PX21、PX31、...、...と接続されてもよい。データ線D1、D2、D3は、データ駆動部500から出力されるデータ信号を画素PX11、PX21、PX31、...、...に伝達することができる。データ線D1、D2、D3は列方向に延在してもよく、当該画素列の画素PX11、PX21、PX31、...、...と接続されてもよい。ゲート線G1、G2、G3とデータ線D1、D2、D3とは、互いに絶縁され、交差してもよい。
【0064】
信号制御部600は、各種信号、例えば、映像信号DAT及び制御信号CNTを出力する。制御信号CNTは、低電圧VSS、クロック信号CK、CKB及びスキャン開示信号STVなどを含んでもよい。
【0065】
データ駆動部500は、信号制御部600から受けた信号、例えば、映像信号DATまたは制御信号CNTの制御によってデータ信号を生成することができる。信号制御部600は、フレキシブル印刷回路膜などのフィルム(図示せず)に形成されている導電線を通して信号DAT、CNTをデータ駆動部500に伝達することができ、データ駆動部500は、フレキシブル印刷回路膜などのフィルムから形成されている導電線を通して信号STV、CK、CKB、VSSをゲート駆動部400に伝達することができる。
【0066】
ゲート駆動部400は、データ駆動部500から一つ以上の低電圧VSS、クロック信号CK、CKB、及びスキャン開示信号STVを受けて、例えば、ゲートオン電圧及びゲートオフ電圧からなるゲート信号を生成し、ゲート線G1、G2、G3にゲート信号を印加する。ゲートオン電圧は薄膜トランジスタTRをターンオンさせることができる電圧であり、ゲートオフ電圧は薄膜トランジスタTRをターンオフさせることができる電圧である。
【0067】
ゲート駆動部400は、互いに接続された複数のステージSR1、SR2、SR3、...を含む。複数のステージSR1、SR2、SR3、...は、一方向、例えば、縦方向に配列してもよい。各ステージSR1、SR2、SR3、...は、一つのゲート信号を生成して、
対応するゲート線G1、G2、G3、...に印加することができる。各ステージSR1、SR2、SR3、...は、それぞれのゲート線G1、G2、G3、...に接続され、ゲート信号を出力するそれぞれのゲート信号出力端子GSout1、GSout2、GSout3、...を有してもよい。
【0068】
本発明の一実施形態によれば、各ステージSRi(i=1,2,3,…)は、前段ステージSR(i−1)及び後段ステージSR(i+1)のゲート信号出力端子GSout(i−1)、GSout(i+1)と接続してもよい。前段ステージがない第1ステージSR1は、前段ステージのゲート信号出力端子と接続する代わりに、1フレームの開始を知らせるスキャン開示信号STVを受信することができる。後段ステージがない最後のステージは、後段ステージの出力端子と接続する代わりに、他の信号を受信してもよい。
【0069】
本発明の一実施形態によれば、各ステージSR1、SR2、SR3、...は、ゲートオフ電圧に準ずる低電圧を有する配線と接続される。各ステージSR1、SR2、SR3、...は、また、ゲートオフ電圧より低い他の低電圧を有する配線と接続されてもよい。
【0070】
各ステージSR1、SR2、SR3、...は、クロック信号CK、CKBを受ける。クロック信号は、互いに異なる第1クロック信号CK及び第2クロック信号CKBを含んでもよく、奇数番目のステージSR1、SR3、...は、第1クロック信号CKを出力する配線と接続されてもよく、偶数番目のステージSR2、...は、第2クロック信号CKBを出力する配線と接続されてもよい。第2クロック信号CKBの位相は、第1クロック信号CKの位相と反対であってもよい。
【0071】
ゲート駆動部400は、ゲート線G1、G2、G3、...と接続しない一つ以上のダミーステージ(図示せず)をさらに含んでもよい。ダミーステージは、クロック信号CK、CKB及び低電圧VSSと最後のステージのゲート信号などを受けてダミーゲート信号を生成することができ、生成されたダミーゲート信号は最後のステージにさらに入力されてもよい。表示パネル800は、映像表示と関連ないダミーゲート線(図示せず)をさらに含むことができ、ダミーゲート線はダミーステージと接続されてもよい。ダミーステージ及びダミーゲート線は周辺領域830に配置されてもよい。
【0072】
本発明の一実施形態によれば、各ステージSR1、SR2、SR3、...は第1副ステージ440及び第2副ステージ470を含む。第2副ステージ470は表示領域820に配置され、第1副ステージ440は周辺領域830に配置される。第1副ステージ440と第2副ステージ470は電気的に互いに接続されている。第1副ステージ440はゲート線G1、G2、G3と接続されて、ゲート線G1、G2、G3、...にゲート信号を印加する。
【0073】
第2副ステージ470は、ゲート線G1、G2、G3、...に沿って横方向に延在してもよい。一実施形態によれば、第2副ステージ470の長さL1は、ゲート線G1、G2、G3、...の長さL2の約5%乃至約20%であってもよい。第2副ステージ470の長さL1は、ゲート線G1、G2、G3、...の抵抗及びキャパシタンス、ゲート信号のサイズ、表示パネル800のサイズ、または画素PX11、PX21、 PX31、...のサイズに応じて異なってもよい。
【0074】
本発明の他の実施形態によれば、ゲート駆動部400のステージSR1、SR2、SR3、...は、表示パネル800の左右に分けて配置されてもよい。例えば、奇数番目ゲート線G1、G3、...に接続する奇数番目ステージSR1、SR3、...は、表示パネル800の左側に主に配置され、偶数番目ゲート線G2に接続する偶数番目ステージSR2は、表示パネル800の右側に主に配置されてもよい。具体的には、奇数番目ステージSR1、SR3、...の第1副ステージ440は、表示領域820左側周縁付近に位置した周辺領域830の左側部に配置され、偶数番目ステージSR2の第1副ステージ440は、表示領域820右側周縁付近に位置した周辺領域830の右側部に配置されてもよい。これとは異なって、奇数番目ステージSR1、SR3、...は表示パネル800の右側に主に配置され、偶数番目ステージSR2は表示パネル800の左側に主に配置されてもよい。
【0075】
一実施形態によれば、ゲート駆動部400の各ステージSR1、SR2、SR3、...は、少なくとも一つの薄膜トランジスタを含んでもよい。ゲート駆動部400の薄膜トランジスタは、画素PX11、PX21、PX31、...の薄膜トランジスタTRと実質的に同一の工程を経て形成されてもよい。
【0076】
一実施形態によれば、ゲート駆動部400の一つの薄膜トランジスタの一部は第1副ステージ440に含まれ、それ以外の一部は第2副ステージ470に含まれてもよい。他の実施形態によれば、各ステージSR1、SR2、SR3、...が二つ以上の薄膜トランジスタを含み、第1副ステージ440と第2副ステージ470がそれぞれ一つ以上の薄膜トランジスタを含んでもよい。周辺領域830の面積を減らすために、第2副ステージ470に含まれる薄膜トランジスタは、第1副ステージ440の薄膜トランジスタに比べて面積が大きくてもよい。
【0077】
図6は、液晶表示装置を例に挙げて説明したが、実施形態によるゲート駆動部400は、有機発光ダイオード(OLED)、電気湿潤ディスプレイ(EWD)、及びその他の表示装置にも適用される。
【0078】
以下、
図7を上記の
図6と共に参照して、
図6に示したゲート駆動部の各ステージの一例について詳細に説明する。
【0079】
図7は、一実施形態による
図6に示したゲート駆動部ステージの回路図の一例である。
【0080】
図7を参照すれば、ゲート駆動部の各ステージSRは、伝達信号(carry signal)CR及びゲート信号GSを生成して出力し、クロック端子CKin、第1乃至第3信号入力端子IN1、IN2、IN3、第1及び第2低電圧入力端子Vin1、Vin2、ゲート信号出力端子GSout、伝達信号出力端子CRout、及び複数の薄膜トランジスタ、例えば、第1乃至第17薄膜トランジスタTr1、...、Tr17を含む。
【0081】
図6及び
図7を参照すれば、クロック端子CKinには互いに異なるクロック信号である第1クロック信号CK及び第2クロック信号CKBのいずれか一つが入力される。例えば、
図6において、奇数番目ステージSR1、SR3、...の場合、第1クロック信号CKが印加されてもよく、偶数番目ステージSR2、...の場合、第2クロック信号CKBが印加されてもよい。
【0082】
第1信号入力端子IN1には、前段ステージのゲート信号GSpが入力されてもよい。前段ステージがない第1ステージの場合、第1信号入力端子IN1にスキャン開示信号STVが入力されてもよい。
【0083】
第2信号入力端子IN2には、後段ステージの伝達信号、特に、すぐ次段ステージの伝達信号CR1が入力されてもよい。
【0084】
第3信号入力端子IN3には、後段ステージの伝達信号、特に、次の次段ステージの伝達信号CR2が入力されてもよい。
【0085】
第1低電圧入力端子Vin1と第2低電圧入力端子Vin2には、それぞれ互いに異なるサイズの低電圧である第1低電圧VSS1と第2低電圧VSS2が入力される。一実施形態によれば、第2低電圧VSS2は第1低電圧VSS1より低くてもよい。第1低電圧VSS1及び第2低電圧VSS2の値は場合により変化し、約−5V以下であってもよい。
【0086】
薄膜トランジスタTr1、...、Tr17は、機能によって入力部451、インバータ部453、伝達信号部455、プルアップ部457、及びプルダウン部459にまとめることができる。
【0087】
入力部451は、第1信号入力端子IN1と接続して、前段ステージのゲート信号GSp[但し、最初のステージの場合、スキャン開示信号STV]を受信する。前段ステージのゲート信号GSpがゲートオン電圧になれば、入力端と出力端を互いに接続してゲートオン電圧をそのまま出力し、前段ステージのゲート信号GSpがゲートオフ電圧になれば、入力端と出力端を分離させる。本発明の一実施形態によれば、入力部451は、第4薄膜トランジスタTr4を含む。第4薄膜トランジスタTr4の入力端子及び制御端子は第1信号入力端子IN1に共通接続(ダイオード接続)しており、出力端子は接続点Q1と接続する。
【0088】
インバータ部453は、クロック端子CKin及び接続点Q2、Q4と接続しており、ゲート信号GSと反対位相の信号を出力する。言い換えれば、インバータ部453の出力と接続する接続点Q2における信号の位相は、ゲート信号出力端子GSoutに接続した接続点Q3における信号の位相と反対である。そのためにインバータ部453の出力信号または接続点Q2における信号をインバータ信号ともいう。本発明の一実施形態によれば、インバータ部453は第7薄膜トランジスタTr7及び第12薄膜トランジスタTr12を含んでもよい。第12薄膜トランジスタTr12の制御端子と入力端子はクロック端子CKinと共通接続し、出力端子は接続点Q4と接続する。第7薄膜トランジスタTr7の制御端子は接続点Q4と接続し、入力端子はクロック端子CKinと接続し、出力端子は接続点Q2と接続する。第7薄膜トランジスタTr7の入力端子と制御端子の間、及び制御端子と出力端子の間に、それぞれ寄生キャパシタ(図示せず)が形成されていることがある。クロック端子CKinからの入力CK/CKBがハイ(high)であれば、第12薄膜トランジスタTr12がターンオンされ、第7薄膜トランジスタTr7もターンオンされて、これによって接続点Q2の電圧がハイになる。クロック端子CKinからの入力CK/CKBがロー(low)であれば、第12薄膜トランジスタTr12がターンオフされ、接続点Q4の電圧によって第7薄膜トランジスタTr7の動作が変化する。接続点Q4の電圧がハイであれば、第7薄膜トランジスタTr7はターンオンされて低い電圧を接続点Q2に伝達し、接続点Q4の電圧がローであれば、第7薄膜トランジスタTr7がターンオフされる。
【0089】
伝達信号部455は、クロック端子CKin、接続点Q1、及び伝達信号出力端子CRoutと接続しており、伝達信号出力端子CRoutを通じて伝達信号CRを出力する。一実施形態によれば、伝達信号部455は第15薄膜トランジスタTr15を含んでもよい。第15薄膜トランジスタTr15の入力端子にはクロック端子CKinが接続され、制御端子は接続点Q1に接続し、出力端子は伝達信号出力端子CRout及び接続点Q3と接続する。接続点Q1の電圧がハイであれば、クロック端子CKinからの入力CK/CKBが伝達信号出力端子CRoutに出力され、接続点Q1の電圧がローであれば、接続点Q3の電圧が伝達信号出力端子CRoutに出力される。第15薄膜トランジスタTr15の制御端子と出力端子の間には、寄生キャパシター(図示せず)が形成されていることがある。
【0090】
プルアップ部457は、クロック端子CKin、接続点Q1、及びゲート信号出力端子GSoutと接続しており、ゲート信号出力端子GSoutを通じてゲート信号GSを出力する。一実施形態によれば、プルアップ部457は第1薄膜トランジスタTr1及びキャパシタC1を含む。第1薄膜トランジスタTr1の制御端子は接続点Q1に接続し、入力端子はクロック端子CKinと接続し、出力端子はゲート信号出力端子GSoutと接続する。キャパシタC1は、第1薄膜トランジスタTr1の制御端子と出力端子の間に接続している。接続点Q1の電圧がハイであれば、クロック端子CKinからの入力CK/CKBがゲート信号出力端子GSoutに出力される。接続点Q1の電圧がローに下がれば、第1薄膜トランジスタTr1はターンオフされて、他のところから受けた低い電圧がゲート信号出力端子GSoutに出力される。
【0091】
プルダウン部459は、接続点Q1、Q2、伝達信号CR、またはゲート信号GSの電位を低くして、安定的にゲート信号GSと伝達信号CRが出力されるようにする。プルダウン部459は、第2薄膜トランジスタTr2、第3薄膜トランジスタTr3、第5薄膜トランジスタTr5、第6薄膜トランジスタTr6、第8薄膜トランジスタTr8乃至第11薄膜トランジスタTr11、第13薄膜トランジスタTr13、第16薄膜トランジスタTr16、及び第17薄膜トランジスタTr17を含む。
【0092】
接続点Q1をプルダウンさせる回路について説明する。第6薄膜トランジスタTr6、第9薄膜トランジスタTr9、第10薄膜トランジスタTr10、及び第16薄膜トランジスタTr16は、接続点Q1をプルダウンさせる。
【0093】
第6薄膜トランジスタTr6は、次の次段ステージの伝達信号CR2によってターンオンされて、接続点Q1の電圧を第2低電圧VSS2に低める。第6薄膜トランジスタTr6の制御端子は第3信号入力端子IN3と接続し、入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続し、出力端子は接続点Q1と接続する。
【0094】
第9薄膜トランジスタTr9及び第16薄膜トランジスタTr16は、次段ステージの伝達信号CR1によってターンオンされて接続点Q1をプルダウンさせ、例えば、第2低電圧VSS2に低くする。第9薄膜トランジスタTr9の制御端子は第2信号入力端子IN2と接続し、第1入出力端子は接続点Q1と接続し、第2入出力端子は第16薄膜トランジスタTr16と接続する。第16薄膜トランジスタTr16の制御端子及び出力端子が、第9薄膜トランジスタTr9の第2入出力端子と共通接続(ダイオード接続)し、入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続する。
【0095】
第10薄膜トランジスタTr10は、接続点Q2の信号がハイである時、接続点Q1の電圧を第2低電圧VSS2に低める。第10薄膜トランジスタTr10の制御端子は接続点Q2と接続し、入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続し、出力端子は接続点Q1と接続する。
【0096】
次に、接続点Q2をプルダウンさせる回路について説明する。接続点Q2をプルダウンさせる薄膜トランジスタは、第5薄膜トランジスタTr5、第8薄膜トランジスタTr8、及び第13薄膜トランジスタTr13である。
【0097】
第5薄膜トランジスタTr5は、前段ステージのゲート信号GSpによって接続点Q2の電圧を第2低電圧VSS2に低める。第5薄膜トランジスタTr5の制御端子は第1信号入力端子IN1と接続しており、入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続し、出力端子は接続点Q2と接続する。
【0098】
第8薄膜トランジスタTr8及び第13薄膜トランジスタTr13は、接続点Q3の電圧または伝達信号CRによって接続点Q2の電圧を第1低電圧VSS1に低める。第8薄膜トランジスタTr8の制御端子は伝達信号出力端子CRoutまたは接続点Q3と接続し、入力端子は第1低電圧入力端子Vin1と接続し、出力端子は接続点Q2と接続する。第13薄膜トランジスタTr13の制御端子は伝達信号出力端子CRoutまたは接続点Q3と接続し、入力端子は第1低電圧入力端子Vin1と接続し、出力端子は接続点Q4と接続する。第13薄膜トランジスタTr13は、接続点Q3の電圧または伝達信号CRによって接続点Q4の電位を第1低電圧VSS1に低めて、第7薄膜トランジスタTr7をターンオフさせる。このことにより、接続点Q2に入るクロック信号CK/CKBを遮断して、接続点Q2の電圧が第8薄膜トランジスタTr8を通じて入る第1低電圧VSS1に維持されるようにする。
【0099】
次に、伝達信号CRの電圧を下げる回路について説明する。伝達信号CRの電圧を下げる薄膜トランジスタは、第11薄膜トランジスタTr11及び第17薄膜トランジスタTr17である。
【0100】
第11薄膜トランジスタTr11は、接続点Q2の電圧がハイである場合、伝達信号CRの電圧を第2低電圧VSS2に低める。第11薄膜トランジスタTr11の制御端子は接続点Q2と接続し、入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続し、出力端子は伝達信号出力端子CRoutと接続する。
【0101】
第17薄膜トランジスタTr17は、次段ステージの伝達信号CR1によって伝達信号出力端子CRoutの電圧を第2低電圧VSS2に低める。第17薄膜トランジスタTr17は第11薄膜トランジスタTr11の動作を補助する。第17薄膜トランジスタTr17の制御端子は第2信号入力端子IN2と接続し、入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続し、出力端子は伝達信号出力端子CRoutと接続する。
【0102】
次に、ゲート信号GSの電圧を安定化させる回路について説明する。ゲート信号GSの電圧を下げる薄膜トランジスタは、第2薄膜トランジスタTr2及び第3薄膜トランジスタTr3である。
【0103】
第2薄膜トランジスタTr2は、次段ステージの伝達信号CR1によって本段ゲート信号GSを第1低電圧VSS1に変える。第2薄膜トランジスタTr2の制御端子は第2信号入力端子IN2と接続し、入力端子は第1低電圧入力端子Vin1と接続し、出力端子はゲート信号出力端子GSoutと接続する。本発明の他の実施形態によれば、第2薄膜トランジスタTr2の入力端子は第2低電圧入力端子Vin2と接続する。
【0104】
第3薄膜トランジスタTr3は、接続点Q2の電圧がハイである場合、本段ゲート信号GSを第1低電圧VSS1に変える。第3薄膜トランジスタTr3の制御端子は接続点Q2と接続し、入力端子は第1低電圧入力端子Vin1と接続し、出力端子はゲート信号出力端子GSoutと接続する。
【0105】
このような構造のステージSRにおいて、プルアップ部457に含まれている第1薄膜トランジスタTr1またはプルダウン部459の第2薄膜トランジスタTr2は、ゲート信号GSを安定的に印加または生成するために、一つのステージ面積で約50%以上を占めてもよい。したがって、第1薄膜トランジスタTr1と第2薄膜トランジスタTr2のうちの少なくとも一つを表示領域820に形成すれば、周辺領域830及びベゼルのサイズを小さくすることができる。
【0106】
図7のステージSRは、液晶表示装置だけでなく、有機発光表示装置、電気湿潤表示装置など他の表示装置に用いることができる。
【0107】
それでは、第2薄膜トランジスタTr2が表示領域830に配置された液晶表示装置用表示パネルの例について、
図8を参照して詳細に説明する。
【0108】
図8は、本発明の一実施形態による液晶表示装置用表示パネルにおけるゲート駆動部及び画素の等価回路図である。
【0109】
図8を参照すれば、本実施形態による表示パネルは、ステージSRを含むゲート駆動部、画素PX、ゲート線GL、及びデータ線DLを含み、表示領域920と周辺領域930に分かれている。
【0110】
ゲート線GLは、ゲート信号を伝達し、データ線DLはデータ信号を伝達する。
【0111】
画素PXは、第1スイッチング素子Qa、第2スイッチング素子Qb、第3スイッチング素子Qc、第1液晶キャパシタClca、及び第2液晶キャパシタClcbを含む。第1スイッチング素子Qa、第2スイッチング素子Qb、及び第3スイッチング素子Qcは、薄膜トランジスタなどの三端子素子であってもよい。第1スイッチング素子Qa及び第2スイッチング素子Qbの制御端子はゲート線GLに接続し、入力端子はデータ線DLと接続し、第1スイッチング素子Qaの出力端子は第1液晶キャパシタClcaと接続し、第2スイッチング素子Qbの出力端子は第2液晶キャパシタClcbと接続する。第3スイッチング素子Qcの制御端子はゲート線GLと接続し、入力端子は基準電圧Vrefと接続し、出力端子は第2液晶キャパシタClcbと接続する。第1液晶キャパシタClcaは第1スイッチング素子Qaと共通電圧Vcomの間に接続する。第2液晶キャパシタClcbの一端子は、第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcと接続し、他側端子は共通電圧Vcomと接続してもよい。
【0112】
本実施形態によるステージSRは、
図7に示したものと実質的に同一の構造を有する。即ち、ステージSRはクロック端子CKin、第1乃至第3信号入力端子IN1、IN2、IN3、第1及び第2低電圧入力端子Vin1、Vin2、ゲート信号出力端子GSout、伝達信号出力端子CRout、及び第1乃至第17薄膜トランジスタTr1、...、Tr17を含む。但し、
図8でゲート信号出力端子GSoutは別に示さず、当該地点がゲート線GLと直ちに接続するようにした。
【0113】
第2薄膜トランジスタTr2は表示領域920に配置され、他の薄膜トランジスタTr1、Tr3、...、Tr17は周辺領域930に配置されている。本発明の一実施形態によれば、第2薄膜トランジスタTr2は画素PXの下側に配置してもよい。第2薄膜トランジスタTr2のチャネル幅Wとチャネル長さLの比(W/L)は、第1スイッチング素子Qa、第2スイッチング素子Qb、及び第3スイッチング素子Qcより大きくてもよい。
【0114】
ステージSRに接続されたゲート線GLに印加されるゲート信号がゲートオン電圧になれば、これに接続された第1スイッチング素子Qa、第2スイッチング素子Qb、及び第3スイッチング素子Qcがターンオンされる。そのためにデータ線DLに印加されたデータ電圧は、ターンオンされた第1スイッチング素子Qa及び第2スイッチング素子Qbを通じてそれぞれ第1液晶キャパシタClca及び第2液晶キャパシタClcbに印加される。この時、第1スイッチング素子Qaの出力端子電圧はデータ電圧と同一であるが、第2スイッチング素子Qbの出力端子電圧はデータ電圧と異なる。これは、直列に接続された第2スイッチング素子Qbと第3スイッチング素子Qcが、データ電圧と基準電圧Vrefの間に接続して抵抗として作用して、データ電圧を分圧するためである。したがって、第2液晶キャパシタClcbに印加される電圧は、第1液晶キャパシタClcaに印加される電圧よりさらに小さくなる。これによって、第1液晶キャパシタClcaに充電された電圧と第2液晶キャパシタClcbに充電された電圧は互いに異なる。第1液晶キャパシタClcaに充電された電圧と第2液晶キャパシタClcbに充電された電圧が互いに異なるので、第1液晶キャパシタClcaに相当する第1副画素と、第2液晶キャパシタClcbに相当する第2副画素において、液晶分子が傾く角度が異なるようになり、そのために二つの副画素の輝度が異なる。したがって、このように作動した画素を有する液晶表示装置は、良い側面視認性を有することができる。
【0115】
図7または
図8に示したステージSRは、二つ以上のゲート線と接続してもよい。その例について、
図9及び
図10を参照して詳細に説明する。
【0116】
図9は、本発明の一実施形態による表示パネルにおけるゲート駆動部及び画素の等価回路図であり、
図10は、本発明の他の実施形態による表示パネルにおける表示領域の等価回路図である。
【0117】
図9を参照すれば、本実施形態による表示パネルは、ステージSRを含むゲート駆動部、画素PX11、PX21、ゲート線G1、G2、及びデータ線D11、D12などを含み、表示領域920と周辺領域930に分かれている。
【0118】
図9に示したゲート駆動部のステージSRは、
図8に示したゲート駆動部のステージSRと類似している。即ち、ステージSRは、クロック端子CKin、第1乃至第3信号入力端子IN1、IN2、IN3、第1及び第2低電圧入力端子Vin1、Vin2、ゲート信号出力端子GSout、伝達信号出力端子CRout、及び第1乃至第17薄膜トランジスタTr1、...、Tr17を含む。
【0119】
しかし、
図8のステージSRは、一つのゲート線GLに接続しており、一つの第2薄膜トランジスタTr2を含むが、
図9のステージSRは、二つのゲート線G1、G2と接続しており、互いに離れている少なくとも一対の第2薄膜トランジスタTr21、Tr22を含む。また、
図9のステージSRは、二つの画素行に対応する縦長さを占めてもよい。
【0120】
一例の画素PX11、PX12の左右両側には一対のデータ線D11、D12が配置されており、二つの画素PX11、PX12が互いに異なるデータ線D11、D12に接続している。
【0121】
第2薄膜トランジスタTr21、Tr22は表示領域920に配置されており、他の薄膜トランジスタTr1、Tr3、...、Tr17は周辺領域930に配置されている。それぞれの第2薄膜トランジスタTr21、Tr22は、対応するゲート線G1、G2に隣接した位置、画素PX11、PX21の間、例えば、画素PX11、PX21の下側に配置してもよい。
【0122】
一つのステージSRに属する第2薄膜トランジスタの数は、3つ以上であってもよいが、例えば、
図10に示したように各ステージSRが含む第2薄膜トランジスタTr211、Tr212、...、Tr21n、Tr221、Tr222、...、Tr22n)の数が、対応する画素行に属する画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nの総数と同一であってもよい。この時、各画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nの下/上には、一つの第2薄膜トランジスタTr211、Tr212、...、Tr21n、Tr221、Tr222、...、Tr22nを配置してもよい。
【0123】
しかし、これとは異なって、第2薄膜トランジスタの数が、対応する画素行に属する画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nの総数より小さくてもよい。この場合には、一部画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2n)の上/下側には第2薄膜トランジスタがあるが、それ以外の画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nの上/下側には第2薄膜トランジスタがなくてもよい。したがって、第2薄膜トランジスタの上に位置した一部画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nのサイズが、それ以外の画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nのサイズより小さくてもよい。しかし、全ての画素PX11、PX12、...、PX1n、PX21、PX22、...、PX2nのサイズが実質的に同一であってもよい。
【0124】
次に、
図11乃至
図13を参照して、
図9及び/または
図10に示したような等価回路を有する液晶表示装置用表示パネルの一例について詳細に説明する。
【0125】
図11は、本発明の一実施形態による液晶表示装置用表示パネルの下部表示板の概略的な配置図であり、
図12は、
図11に示した下部表示板における一画素と、その下に位置したゲート駆動部の一部を示す配置図であり、
図13は、
図12に示した下部表示板を有する表示パネルのXIII−XIII線に沿った断面図である。
【0126】
図13を参照すれば、本実施形態による液晶表示装置用表示パネルは、互いに対向する下部表示板100と上部表示板200、これら二つの表示板100、200の間に介されている液晶層300、及び表示板100、200の外側面に付着している一対の偏光子(図示せず)を含む。表示パネルの画素は、
図8に示したように、第1、第2及び第3スイッチング素子Qa、Qb、Qcと、第1及び第2液晶キャパシタClca、Clcbを含み、下部表示板100に位置した部分(以下、「画素下部」という)、上部表示板200に位置した部分、及びその間の液晶層300部分から構成してもよい。
図13において、図面符号31は液晶分子を示す。
【0127】
まず、下部表示板100について詳細に説明する。
【0128】
図11を参照すれば、下部表示板100は、第1乃至第17薄膜トランジスタTr1、Tr21、Tr22、Tr3、...、Tr17を含むステージを含むゲート駆動部、複数のクロック信号線CKL1、...、CKL6、複数の低電圧線VSL1、VSL2、スキャン開示信号線STVL、共通電圧線VCLなどを含む入力信号線、及び複数の画素下部PXLなどを含む。
図11に示したゲート駆動部のステージは、
図9に示したゲート駆動部のステージSRと実質的に同一であってもよい。
【0129】
下部表示板100は、表示領域920と周辺領域930に区切られており、画素下部PXL及び第2薄膜トランジスタTr21、Tr22は表示領域920に配置し、ステージの他の薄膜トランジスタTr1、Tr3、...、Tr17及び入力信号線は周辺領域930に配置する。
【0130】
下部表示板100は、下部基板110と、その上に配置する複数の薄膜から形成してもよい。
【0131】
図11乃至
図13を参照すれば、下部基板110の上にゲート層部材を配置する。ゲート層部材は、ゲート線G1、第1信号線127、第2信号線128、第1乃至第3スイッチング素子Qa、Qb、Qcの制御端子、例えば、第1及び第2スイッチング素子Qa、Qb、Qcの共通制御端子124ab、第2薄膜トランジスタTr21の制御端子124d、維持電極125h、125v、及び維持電極線(storage electrode line)125などを含む。
【0132】
ゲート線G1、第1及び第2信号線127、128及び維持電極線125は、ほぼ行方向に延在している。ゲート線G1は、第1及び第2スイッチング素子Qa、Qbの制御端子124ab、及びステージのゲート信号出力端子GSoutと接続する。第1信号線127は第1低電圧入力端子Vin1と接続し、第2信号線128は第2薄膜トランジスタTr21の制御端子124d及び第2信号入力端子IN2と接続する。維持電極線125は、横維持電極(longitudinal storage electrode)125h)及び縦維持電極(transverse storage electrode)125vと電気的に接続している。維持電極線125は、また、共通電圧線VCLと電気的に接続している。
【0133】
ゲート層部材は、チタニウム(Ti)またはチタニウム合金から形成された第1ゲート導電層(図示せず)と、銅(Cu)または銅(Cu)合金から形成された第2ゲート導電層(図示せず)とを含む2重層構造を有してもよい。
【0134】
ゲート層部材の上にゲート絶縁膜(gate insulating layer)140を配置する。ゲート絶縁膜140は、有機絶縁物及び無機絶縁物のうちの少なくとも一つを含んでもよい。無機絶縁物は、窒化ケイ素(SiN
x)、酸化ケイ素(SiO
x)、酸化チタン(TiO
2)、アルミナ(Al
2O
3)、ポリシロキサン(poly siloxane)、フェニルシロキサン(phenyl siloxane)またはジルコニア(ZrO
2)のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0135】
ゲート絶縁膜140の上に複数の半導体、例えば、第1半導体154ab及び第2半導体154dを配置する。第1半導体154ab、第2半導体154dは、水素化非晶質シリコン、ポリシリコン、または酸化物半導体を含んでもよい。酸化物半導体は、インジウムガリウム亜鉛系酸化物(InGaZnO)、ZTO(zinc tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含んでもよい。
【0136】
第1半導体154ab及び第2半導体154dの上に複数のオーミックコンタクト部材163a、165a、163d、165dを配置してもよい。本発明の他の実施形態によれば、オーミックコンタクト部材163a、165a、163b、165bは省略してもよい。
【0137】
ゲート絶縁膜140、オーミックコンタクト部材163a、165a、163d、165d、または半導体154ab、154c、154dの上に、ソース−ドレイン電極層部材を配置する。ソース−ドレイン電極層部材は、データ線D1、D2、第1乃至第3スイッチング素子Qa、Qb、Qcの入力端子及び出力端子、例えば、第1スイッチング素子Qaの出力端子173a及び入力端子175a、第2薄膜トランジスタTr21の出力端子173d及び入力端子175dなどを含む。第1スイッチング素子Qaの入力端子175aはデータ線D1と接続する。スイッチング素子Qa、Qb、Qc及び第2薄膜トランジスタTr21のチャネル(channel)は、入力端子と出力端子の間の半導体154ab、154dに形成される。ソース−ドレイン電極層部材は、ガリウム亜鉛系酸化物(GaZnO)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、チタニウム(Ti)またはマンガン(Mn)を含んでもよい。
【0138】
ソースドレイン電極層部材及びゲート絶縁膜140の上に保護膜180を配置する。保護膜180は、酸化チタン(TiO
2)、アルミナ(Al
2O
3)、ジルコニア(ZrO
2)、酸化ケイ素(SiO
x)または窒化ケイ素(SiN
x)を含んでもよい。保護膜180及び/またはゲート絶縁膜140には複数のコンタクトホール、例えば、第1スイッチング素子Qaの出力端子173aを露出する第1コンタクトホールCNTH1、第2薄膜トランジスタTr21の出力端子173d及びゲート線G1を露出する第2コンタクトホールCNTH2などを形成してもよい。
【0139】
保護膜180の上に画素電極層部材を配置する。画素電極層部材は、画素電極191、基準電圧線RL、及び複数の接触接続部材193a、193bを含む。画素電極層部材は、ITO(indium tin oxide)またはIZOなどの透明な導電物質や、アルミニウム、銀、クロムまたはその合金などの反射性金属で形成してもよい。
【0140】
画素電極191は、第1副画素電極191a及び第2副画素電極191bを含む。第2副画素電極191bは第1副画素電極191aの一部辺を取り囲んでいてもよい。第1副画素電極191aまたは第2副画素電極191bは、ゲート線G1またはデータ線D1、D2の方向に対して傾斜して延在した微細幹194を含んでもよい。
【0141】
基準電圧線RLは、データ線D1、D2と平行な縦部RLaと、縦部RLaを互いに接続する横部RLbを含む。基準電圧線RLの縦部RLaを横部RLbに接続することによって、基準電圧線RLに流れる信号の遅延を防止することができる。
【0142】
画素電極層部材は、保護膜180及び/またはゲート絶縁膜140に形成されたコンタクトホールを通じてゲート層部材及び/またはソース−ドレイン電極層部材と接続してもよい。例えば、第1副画素電極191aは、第1コンタクトホールCNTH1を通じて第1スイッチング素子Qaの出力端子173aと接続し、接触接続部材193aは、第2薄膜トランジスタTr21の出力端子173dとゲート線G1を、第2コンタクトホールCNTH2を通じて接続する。接触接続部材193bは、コンタクトホールを通じて第2薄膜トランジスタTr21の入力端子175dと第1信号線127とを接続し、基準電圧線RLは、コンタクトホールを通じて第3スイッチング素子Qcの出力端子と接続してもよく、第2副画素電極191bは、コンタクトホールを通じて第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcの出力端子と接続してもよい。
【0143】
図12を参照すれば、第2薄膜トランジスタTr21のチャネル幅(W)とチャネル長さLの比W/Lは、第1スイッチング素子Qa、第2スイッチング素子Qb、及び第3スイッチング素子QcのW/L比より大きくてもよい。このために、
図12に示したように、第2薄膜トランジスタTr21は複数のトランジスタが並列接続した形態を有するとよい。
【0144】
以下、上部表示板200について詳細に説明する。
【0145】
上部表示板200は、上部基板210と、その上に配置する複数の薄膜で形成してもよい。
【0146】
図13を参照すれば、上部基板210の上に光漏れを減らしたり遮断したりする遮光部材(light blocking member)220を配置してもよい。基板210または遮光部材220の上に、画素電極191と対向する複数のカラーフィルタ230を配置してもよい。カラーフィルタ230は、赤色、緑色、及び青色の三原色など原色(primary color)のうちの一つを含んでもよいが、三原色に制限されず、青緑色(cyan)、紫紅色(magenta)、黄色(yellow)、ホワイト系の色のいずれか一つを含んでもよい。本発明の他の実施形態によれば、遮光部材220またはカラーフィルタ230は下部基板110の上に配置してもよい。カラーフィルタ230及び遮光部材220の上には、蓋膜(overcoat)250が配置されてもよい。蓋膜250は絶縁物質を含んでもよい。蓋膜250はカラーフィルタ230が露出するのを防止するか、または平坦面を提供することができる。本発明の他の実施形態によれば、蓋膜250は省略されてもよい。蓋膜250の上に共通電極270が配置される。
【0147】
下部表示板100の画素電極191または上部表示板200の共通電極270の上に、配向膜(alignment layer)(図示せず)が配置されてもよい。
【0148】
以下、
図14を参照して、他の実施形態による表示装置について詳細に説明する。
【0149】
図14は、他の実施形態による表示装置の概略図である。
【0150】
図14を参照すれば、本発明の一実施形態による表示装置は、表示パネル800、表示パネル800に集積されているゲート駆動部、及びデータ駆動部500を含む。
【0151】
表示パネル800は、複数の画素RP、GP、BP、複数のゲート線G1、G2、複数のデータ線DR、DG、DB、及び複数の入力線VSS、CK、CKB、STVを含む。表示パネル800は、画像を表示する表示領域820と、画像を表示しない周辺領域830に区切られており、周辺領域830は、表示領域820の左側に位置する左側領域832と、表示領域820の右側に位置する右側領域834とを含む。
【0152】
画素RP、GP、BPは、行と列に配列されている赤色画素RP、緑色画素GB、及び青色画素BPの群を含む。赤色画素RP、緑色画素GB、及び青色画素BPの各群は、当該列を形成し、赤色画素RP、緑色画素GB、及び青色画素BPの列は、交互に配列されている。しかし、赤色画素RP、緑色画素GB、及び青色画素BPの配列はこれに限られない。
【0153】
赤色画素RP、緑色画素GB、及び青色画素BPの列は、該当するデータ線DR、DG、DBに接続している。画素RP、GP、BPの列は、該当するゲート線G1、G2に接続している。
【0154】
ゲート駆動部は、該当るゲート線G1、G2に接続している複数のステージSR1、SR2を含み、各ステージSR1、SR2は、第1副ステージ442、444、及びこれに直列に接続している複数の第2副ステージ472、474を含む。
【0155】
第1副ステージ442、444は周辺領域830に配置され、第2副ステージ472、474は表示領域820に配置される。一実施形態によれば、一部ステージSR1の第1副ステージ442は周辺領域830の左側領域832に配置され、他のステージSR2の第1副ステージ444は右側領域834に配置される。例えば、奇数番目ステージSR1の第1副ステージ442は周辺領域830の左側領域832に配置され、偶数番目ステージSR2の第1副ステージ444は右側領域834に配置される。
【0156】
本発明の一実施形態によれば、第2副ステージ472、474は、青色画素BPに隣接しているが、例えば、青色画素BP列の青色画素BPの間に配置する。このように青色画素BPに隣接するように第2副ステージ472、474を配置することによって、表示領域820にゲート駆動部を配置することによる透過率の減少を減らすことができ、これによって画質が良くなる。第2副ステージ472、474を接続する複数の導電線480は、赤色画素RPまたは緑色画素GPに隣接してもよい。
【0157】
本発明の一実施形態によれば、第2副ステージ472、474の数は、青色画素BP数の約50%以下であってもよい。しかし、2副ステージ472、474の数はこれに限られない。例えば、2副ステージ472、474の数が青色画素BPの数と実質的に同一であってもよい。
【0158】
本実施形態による表示装置の他の構造及び機能は、上述した実施形態と類似しているので、詳細な説明を省略する。
【0159】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。