【文献】
youthkee,Lens+-30種類の個性的なフィルターを切り替えながら撮影できる!ライブフィルターに対応したレトロなカメラアプリ,2011年 9月27日,<URL:http:igfan.jp/2011/09/camcam/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
図2(a),(b)は、本実施の形態に係る撮影装置の概観を示す斜視図である。
図1において、本実施の形態に係る撮影装置1は、カメラ部2と、表示部3と、タッチパネル4と、鉛直センサ5と、CPU(Central Processing Unit)6とを備える。また、本実施の形態に係る撮影装置1は、
図2の(a)及び(b)に示すように、直方体状の筐体から成り、該筐体の一方の面(第1面)1A側にはカメラ部2が配置され、他方の面(第2面)1B側には表示部3とタッチパネル4が配置されている。表示部3及びタッチパネル4は、それぞれ長方形に形成されている。
【0024】
カメラ部2は、CCDやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子(図示略)を有し、該撮像素子に結像した被写体の画像信号を生成し出力する。表示部3は、バックライト31を供えた液晶表示器であり、カメラ部2で撮影された画像を表示する。表示部3には、被写体を撮影する前(即ち、シャッタを押す前)までは動画が表示され、被写体を撮影したときは一時的に静止画が表示される。また、撮影済みの動画を再生する場合は動画が表示され、撮影済みの静止画を再生する場合は静止画が表示される。なお、図示していないが、本実施の形態に係る撮影装置1は撮影した動画や静止画を記憶するフラッシュメモリ等のメモリを有している。表示部3の輝度は、バックライト31の輝度を変化させることで変化する。
【0025】
タッチパネル4は、表示部3のバックライト31と反対側の表示面側に重ねて配置され、人の指等が触れた位置の情報を出力する。鉛直センサ5は、撮影装置1の鉛直方向の検出に用いられ、撮影装置1の方向に応じたレベルの信号を出力する。鉛直センサ5のセンサ信号は、撮影装置1が鉛直方向に向いたときに最大となる。CPU6は、装置各部を制御するものであり、図示せぬROM及びRAMを有する。該ROMには、CPU6を制御するためのプログラムが記憶されている。該RAMは、CPU6の動作において使用される所謂ワークメモリである。
【0026】
CPU6は、タッチパネル4に所定の操作がなされた場合、表示部3のバックライト31の輝度を第1の輝度から該第1の輝度より明るい第2の輝度へ変化させる。また、CPU6は、バックライト31の輝度を第2の輝度へ変化させたときに輝度が明るくなった旨を表示部3に表示する。この場合、ユーザが第2の輝度に変化したことを見逃すことがないように、CPU6は、輝度が明るくなった旨の表示を第2の輝度に変化したときから所定時間継続させる。
【0027】
図3(a),(b)は、表示部3の輝度を変化させるときの操作の一例を示す図である。
図3の(a)に示すように、タッチパネル4に指先を当てて、表示部3の短手方向上向きに少しだけスライドさせると、表示部3のバックライト31の輝度が第1の輝度から第2の輝度へ変化する。また、表示部3のバックライト31の輝度が第2の輝度となっている状態で、
図3の(b)に示すように、タッチパネル4に指先を当てて、表示部3の短手方向下向きに少しだけスライドさせると、表示部3のバックライト31の輝度が第2の輝度から第1の輝度へ変化する。このような操作はフリック操作と呼ばれる。表示部3のバックライト31の輝度を上げるときは指先を上方向に動かし、輝度を下げるときは指先を下方向に動かすことで、直感的に輝度調整を行える。
本実施の形態において、前述のフリック操作については、スライドさせる速度(単位時間あたりの移動量)について、特徴をもたせてもよい。即ち、本実施の形態の撮影装置は、当該フリック操作の他に、例えば他のアプリケーション等を起動させる為の、他のフリック操作を有していてもよく、この場合、当該フリック操作のスライド速度を、他のフリック操作のスライド速度より速くしてもよい。
これにより、当該フリック操作と他のフリック操作を、スライド速度の違いによって、区別することができ、他のフリック操作(単純なタッチ操作を含む)により輝度が変換してしまうという誤動作を防止することができる。
【0028】
表示部3の輝度を変えるときのフリック操作は、本実施の形態では、鉛直センサ5で鉛直方向が検出されている間のみ有効としている。即ち、CPU6は、鉛直センサ5で鉛直方向を検出している間だけ表示部3の輝度を変えるためのフリック操作を有効にする。なお、撮影方向を下に向けて撮影する場合や上に向けて撮影する場合もあるので、鉛直センサ5による条件を解除できるようにしてもよい。
【0029】
図4は、表示部3の輝度が明るくなった旨の表示の一例を示す図である。同図に示すように、表示部3の輝度が明るくなった旨の表示はアイコン10で表示される。表示部3の輝度が明るくなった旨を表示することで、ユーザは、表示部3が第2の輝度に変化したことを容易に認識することができる。また、当該表示が所定時間継続することで、ユーザは、第2の輝度に変化したことを見逃すことがなくなり、表示部3の輝度が明るくなったことを確実に認識することができる。
また、当該所定時間は、輝度が明るくなる前から始まり、輝度が明るくなった後も継続するようにしてもよい。これにより、輝度が明るくなった直後にアイコン表示を認識することができる。
さらに、輝度は徐々に明るくするようにしてもよい。この場合、当該所定時間は、輝度が明るくなりきる前から始まり、輝度が明るくなりきった後(即ち、輝度が一定になった後)も継続するようにしてもよい。これにより、アイコン表示を認識できる程度に輝度が明るくなった直後にアイコン表示を認識することができる。
【0030】
次に、本実施の形態に係る撮影装置1の動作について説明する。
図5は、本実施の形態に係る撮影装置1における輝度調整時の動作を説明するためのフローチャートである。同図において、CPU6は、鉛直センサ5で鉛直方向を検出している状態で、鉛直方向に沿って下から上へのフリック操作が行われたことを検出すると、表示部3の輝度即ちバックライト31の輝度を第1の輝度から第2の輝度へ変化させる(ステップS1)。次いで、CPU6は、表示部3が明るくなった旨を表示部3に表示する(ステップS2)。即ち、
図4に示すアイコン10を表示部3に表示する。アイコン10を所定時間継続して表示した後、アイコン10の表示を消去し(ステップS3)、本処理を終える。
【0031】
このように本実施の形態に係る撮影装置1によれば、タッチパネル4に対し、鉛直方向に沿って下から上へのフリック操作が行われると、表示部3の輝度を第1の輝度から該第1の輝度より明るい第2の輝度に変化させ、かつ、アイコン10を用いて明るくなった旨を表示部3に表示し、さらに、アイコン10の表示を第2の輝度に変化した後も継続させるので、晴天下の野外などの周囲が明るい環境で撮影を行う場合でも表示部3の画面を容易にかつ確実に確認することができる。
【0032】
なお、本実施の形態に係る撮影装置1の表示部3は、バックライト31を供えた液晶表示器であったが、それぞれの画素が自発光する表示器であってもよい。この場合、表示部の輝度は、自発光の輝度を変化させることで、変化させる。画素が自発光する表示器として、例えばEL表示器がある。この表示器を用いることで、バックライトを必要とする液晶表示器と比べて省電力化が可能となる。
【0033】
また、本実施の形態に係る撮影装置1では、カメラ部2を、表示部3及びタッチパネル4が配置された側の面とは反対側の面に配置したが、同一の面に配置してもよいし、カメラ部2を2個用いて、その一方を表示部3とタッチパネル4が配置された側の面に配置し、他方を反対側の面に配置するようにしてもよい。
図6は、カメラ部2を、表示部3及びタッチパネル4が配置された側の面側に配置した撮影装置1Cの概観を示す斜視図である。
【0034】
また、本実施の形態に係る撮影装置1における処理を記述したプログラムを、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して配布したり、インターネット等のネットワーク上のサーバ(図示略)に保存するようにして、電気通信回線を利用してダウンロードできるようにしたりすることも可能である。
【0035】
図7は、本実施の形態に係る撮影装置1の応用例である撮影装置の概略構成を示すブロック図である。同図に示す撮影装置20は、上述した撮影装置1に通信部21と記憶部22を追加して、インターネット上のサーバに保存されたプログラムをダウンロードできるようにしたものである。CPU6は、通信部21を介してインターネット40上のサーバ50にアクセスし、サーバ50に保存されたプログラム(
図5に示すフローチャートを具現化したプログラム)をダウンロードする。そして、ダウンロードしたプログラムを記憶部22に記憶させる。CPU6は、インターネットなどのネットワークを利用したデータのやりとりに必要なプロトコルとして、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)及びHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用いる。CPU6は、TCP/IPを使用して通信路を開設し、HTTPを使用してデータの送受信を行う。
【0036】
また、本実施の形態に係る撮影装置1と同等の機能を表示装置に持たせることも可能である。
図8は、本実施の形態に係る撮影装置1の応用例である表示装置60の概略構成を示すブロック図である。なお、この図において前述した
図1と共通する部分には同一の符号を付けている。この図に示す表示装置60は、画像を表示する表示部3と、該表示部3に重ねて配置されたタッチパネル4と、を備え、タッチパネル4に所定の操作がなされた場合、表示部3の輝度を第1の輝度から該第1の輝度より明るい第2の輝度へ変化させるとともに、明るくなった旨を表示部3に表示し、さらに、明るくなった旨の表示を、少なくとも第2の輝度に変化した後も継続する。なお、表示部3には、例えばテレビジョン放送を受信して得られる動画を表示するようにしてもよい。
【0037】
また、本発明の撮影装置は、スマートフォン等の撮影機能以外の機能を備える装置に適用してもよい。即ち、このような撮影装置は、撮影モードとその他の機能のモードを持つことになる。
撮影モードにおいては、これまで説明してきたように、タッチパネルに所定の操作がなされた場合、表示部の輝度を、第1の輝度から、第1の輝度より明るい第2の輝度へ変化させた後は、継続して第2の輝度にするが、継続して第2の輝度にしている間に、他の機能モードに遷移した場合は、第2の輝度より暗い輝度(例:第1の輝度)にするようにしてもよい。これにより、撮影モード以外の他の機能モードでは、輝度が暗くなり、撮影装置の消費電力を小さくすることができ、電池で動作する撮影装置の場合、動作時間を長くすることができる。
更に、再び撮影モードに遷移した場合、暗い輝度(例:第1の輝度)のままにしてもよい。これにより、第2の輝度になる頻度を少なくすることができ、更に撮影装置の消費電力を小さくすることができ、電池で動作する撮影装置の場合、更に動作時間を長くすることができる。
【0038】
(実施の形態2)
また、他の実施の形態の撮影装置として、カメラ部と、前記カメラ部で撮影した画像を表示する表示部と、前記表示部に重ねて配置されたタッチパネルと、を備え、前記タッチパネルに所定の操作がなされた場合、前記表示部のガンマ特性を、第1のガンマ特性から、第2のガンマ特性へ変化させ、前記表示部のガンマ特性を変化させた旨を前記表示部が表示する撮影装置であって、前記ガンマ特性を変化させた旨の表示は、少なくとも前記第2のガンマ特性に変化した後も継続するようにしてもよい。
この構成によれば、タッチパネルに所定の操作がなされると、表示部のガンマ特性が、第1のガンマ特性(暗い環境下で認識性の高いガンマ特性)から、第2のガンマ特性(明るい環境下で認識性の高いガンマ特性)に変化し、かつ、表示部のガンマ特性が変化した旨が表示部に表示され、ガンマ特性が変化した旨の表示は、少なくとも第2のガンマ特性に変化した後も継続するので、晴天下の野外などの周囲が明るい環境で撮影を行う場合に、表示部の画面を容易にかつ確実に確認することができるとともに、明るい環境下で認識性の高いガンマ特性になった後に、ガンマ特性が変化した旨の表示を基に、ガンマ特性が変化したことを確実に認識することができる。
【0039】
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3に係る撮影装置の概略構成を示すブロック図である。なお、同図において、前述した実施の形態1に係る撮影装置1と共通する部分には同一の符号を付けている。実施の形態3に係る撮影装置70は、カメラ部2と、表示部3と、タッチパネル4と、鉛直センサ5と、CPU6と、フラッシュライト部7と、記憶部8と、操作判定部9と、合成部11とを備える。
【0040】
カメラ部2は、CCDやCMOS等の撮像素子(図示略)を有し、該撮像素子に結像した被写体の画像信号を生成し出力する。表示部3は、バックライト31を供えた液晶表示器(LCD)であり、カメラ部2で撮影された画像を表示する。表示部3には、被写体を撮影する前(即ち、シャッタを押す前)までは動画が表示され、被写体を撮影したときは一時的に静止画が表示される。また、撮影済みの動画を再生する場合は動画が表示され、撮影済みの静止画を再生する場合は静止画が表示される。
【0041】
フラッシュライト部7は、CPU6によって発光制御される。記憶部8は、タッチパネル4に対するフリック操作と実行される機能を対応づけて記憶する。記憶部8には、書き換え可能な不揮発性の半導体メモリ(例えば、フラッシュメモリ)が用いられる。操作判定部9は、CPU6より出力されるタッチパネル4の出力情報に基づいてフリック操作を判定し、判定したフリック操作に対応する機能が記憶部8に記憶されていれば、当該機能をCPU6に出力する。また、操作判定部9は、タッチパネル4上の設定操作により、タッチパネル4に対するフリック操作と実行される機能を対応づけて記憶部8に記憶させる。
【0042】
CPU6は、タッチパネル4にフリック操作がなされたことを認識すると、カメラ部2における撮影条件を、現在の撮影条件(第1の撮影条件)から、現在の撮影条件とは異なる撮影条件(第2の撮影条件)へ変化させる。この場合、撮影条件には、例えば、“シーン”や“エフェクト”がある。“シーン”には、“人物”、“ポートレート”、“風景”、“パーティ”などの各モードがあり、“エフェクト”には、“セピア”、“ソフト”、“モノクローム”、“ハイキー”、“ローキー”など各モードがある。CPU6は、タッチパネル4にてフリック操作がなされたことを認識すると、例えばフラッシュライト部7の設定を変化させる。フラッシュライト部7の設定には、“自動発光”、“強制発光(フラッシュON)”、“発光禁止(フラッシュOFF)”、“常時点灯”がある。フラッシュライト部7の設定をフリック操作に対応させることで、ハードキーの操作やメニューを開くことなく即座に設定変更ができ、シャッターチャンスを逃す機会が大幅に減少するという効果が得られる。また、下方向のフリック操作を常に“発光禁止”に設定しておくことで、簡単に発光禁止にでき、撮影時に発光させて迷惑をかけることがない。
【0043】
合成部11は、現在の撮影条件(第1の撮影条件に対応)で撮影された画像(第1の画像に対応)及び撮影条件変更後の撮影条件(第2の撮影条件に対応)で撮影された画像(第2の画像に対応)に対して合成又はアニメーションの処理を施す。即ち、合成部11は、撮影条件の変更の際に、ページをめくるような効果を出すために、現在の撮影条件の画像と、変更後の撮影条件の画像を用いて合成又はアニメーション処理を施す。なお、合成処理とアニメーション処理は、そのいずれか一方のみ行っても良いし、両方行っても良い。
【0044】
CPU6は、合成部11で合成又はアニメーションの処理が施された2つの画像(第1の画像及び第2の画像)を表示部3に表示する。合成部11の処理によって、ページめくりのように、撮影条件の変化(変更前と変更後の効果)が表示部3に表示される画像の変化で分かるので、撮影条件の変化を直感的に認識することができる。また、アニメーションさせることによってアミューズメント効果も得られる。
【0045】
図10(a)〜(e)は、撮影条件変更とフラッシュライト設定変更の一例を示す模式図である。
図10の(a)に示すように、“通常モード”が設定されている状態で、
図10の(b)に示すように、タッチパネル4にて右方向にフリック操作すると、ページをめくる感覚で、“通常モード(第1の撮影条件に対応)”を示す画像から“セピアモード(第2の撮影条件に対応)”を示す画像に変わって行き、最終的に、
図10の(c)に示すように、“セピアモード”を示す画像になり、“セピアモード”が設定される。なお、“セピアモード”から“通常モード”に戻す場合はタッチパネル4にて左方向にフリック操作すればよい。このように、左右のフリック操作を、撮影条件の変更に設定しておくことで、右方向にフリック操作することで、撮影条件を“通常モード”から“セピアモード”、“ソフト”、“モノクローム”と存在する撮影条件に次々に変化させることができる。また、“セピアモード”の状態で、左方向にフリック操作することで、“セピアモード”から“通常モード”に撮影条件が逆順に変化する。
【0046】
一方、
図10の(a)に示すように、“フラッシュOFF”の状態で、
図10の(d)に示すように、タッチパネル4にて上方向にフリック操作すると、“フラッシュON”を示すアニメーションが表示され、最終的に、
図10の(e)に示すように、“フラッシュON”が設定される。“フラッシュON”に設定された状態から、“フラッシュOFF”に戻す場合は、下方向にフリック操作すればよい。このように、上下のフリック操作を、“フラッシュOFF”と”フラッシュON”に設定しておくことで、上方向にフリック操作することで、フラッシュライト設定が、“フラッシュOFF”から“フラッシュON”に変化する。また、“フラッシュON”の状態で、下方向にフリック操作することで、フラッシュライト設定が、“フラッシュON”から“フラッシュOFF”に変化する。
フリック操作と実行される機能は、これらを対応させて記憶部8に保持しておけば、メニューを出さなくても簡単に設定変更ができる。
【0047】
図11(a)〜(e)は、フリック機能変更操作の一例を示す模式図である。同図は、上下方向のフリック操作に表示部3の輝度を設定した例である。まず
図11の(a)に示すように、初期画面においてMenu(メニュー)ボタン80をタッチする。これにより、
図11の(b)に示すように、フリック機能変更画面が表示される。このフリック機能変更画面において上下方向ボタン81をタッチすると、
図11の(c)に示すように、上下方向設定画面が表示される。この上下方向設定画面においてLCD輝度ボタン82をタッチすると、フリック操作の上下方向にLCD輝度が設定される。LCD輝度設定が完了すると、初期画面に戻る。
【0048】
設定した機能を確認する場合は、
図11の(d)に示すように、初期画面においてタッチパネル4を長押しする(タッチパネル4上の任意の位置を長押しする)。これにより、
図11の(e)に示すように、フリック設定状態が表示される。同図では、上下方向にLCD輝度が設定されており、左右方向にシーンが設定されている。LCD輝度設定は、上方向がLCD輝度ON、下方向がLCD輝度OFFに設定されている。フリック設定状態が表示された後、所定時間経過後に初期画面に戻る。
図12は、
図11の(d)、(e)の拡大図であり、初期画面においてタッチパネル4を長押しすることでフリック設定状態が表示され、所定時間経過後に初期画面に戻る。
【0049】
タッチパネル4を長押ししたときの動作は次のようになる。
操作判定部9が、タッチパネル4の出力が一定時間同じ値を取ったことを認識すると、記憶部8からタッチパネル4に対するフリック操作と実行される機能を読み出し、それを現在の設定メニュー状態としてCPU6に出力する。CPU6は、操作判定部9から出力された現在の設定メニュー状態を表示部3に一覧表示する。
【0050】
図13(a)〜(e)は、フリック機能変更操作の他の例を示す模式図である。同図は、左右方向のフリック操作にカメラ部2の露出を設定した例である。まず
図13の(a)に示すように、初期画面においてMenu(メニュー)ボタン80をタッチする。これにより、
図13の(b)に示すように、フリック機能変更画面が表示される。このフリック機能変更画面において左右方向ボタン83をタッチすると、
図13の(c)に示すように、左右方向設定画面が表示される。この左右方向設定画面において露出変更ボタン84をタッチすると、フリック操作の左右方向に露出(+、−)が設定される。露出(+、−)設定が完了すると、初期画面に戻る。
【0051】
設定した機能を確認する場合は、
図13の(d)に示すように、初期画面において任意の位置を長押しする(タッチパネル4上の任意の位置を長押しする)。これにより、
図13の(e)に示すように、フリック設定状態が表示される。同図では、上下方向にLCD輝度が設定されており、左右方向に露出(+、−)が設定されている。露出(+、−)設定は、右方向が露出+、左方向が露出−である。フリック設定状態が表示された後、所定時間経過後に、初期画面に戻る。
【0052】
タッチパネル4が長押しされた場合、上記同様に、操作判定部9が、タッチパネル4の出力が一定時間同じ値を取ったことを認識すると、記憶部8からタッチパネル4に対するフリック操作と実行される機能を読み出し、それを現在の設定メニュー状態としてCPU6に出力する。CPU6は、操作判定部9から出力された現在の設定メニュー状態を表示部3に一覧表示する。
このように、ユーザがカスタマイズしたフリック機能の割り当てやデフォルト機能をグラフィカルに一覧表示することで、ユーザは、どのような機能が実行されるか容易に把握することができる。
【0053】
次に、実施の形態3に係る撮影装置70の動作について説明する。
図14は、実施の形態3に係る撮影装置70のフリック操作でのページめくり処理と、上下方向のフリック操作によるフラッシュライト変更処理を示すフローチャートである。当該処理においては、主としてCPU6と操作判定部9で行われ、特にこれらは共同して行われることがあるため、主語の記載を省略する。
【0054】
図14において、タッチパネル4にフリック操作が行われたかどうか判定し(ステップS11)、フリック操作が行われていないと判断した場合(即ち、ステップS11の判定で「NO」と判断した場合)、現在の操作に対して機能が割り当てられているかどうか判定する(ステップS12)。ステップS12の判定において、現在の操作に対して機能が割り当てられていると判断した場合(即ち、ステップS12の判定で「YES」と判断した場合)、当該機能に対応するカメラ機能を実行する(ステップS13)。カメラ機能としては、例えばタッチパネル4をタッチすることで、タッチAF(Auto Focus)を実行する機能がある。
【0055】
カメラ機能を実行した後、本処理を終える。これに対して、現在の操作に対して機能が割り当てられていないと判断した場合(即ち、ステップS12の判定で「NO」と判断した場合)、何も処理をすることなく本処理を終える。
【0056】
一方、上記ステップS11の判定で、タッチパネル4にフリック操作が行われたと判断した場合(即ち、ステップS11の判定で「YES」と判断した場合)、記憶部8から設定された機能を読み出す(ステップS14)。記憶部8から設定された機能を読み出した後、アニメーション効果が必要かどうか判定する(ステップS15)。即ち、ページめくりで撮影条件を変更するかどうか判定する。この判定において、アニメーション効果が必要と判断した場合(即ち、ステップS15で「YES」と判断した場合)、撮影条件の変更前の画像を取得し(ステップS16)、次いで、カメラ部2における撮影条件を変更する(ステップS17)。例えば、通常モードからセピアモードに変更する。
【0057】
次いで、撮影条件の変更後の画像を取得し(ステップS18)、次いで、取得した撮影条件の変更前の画像と変更後の画像を合成してアニメーション表示する(ステップS19)。
【0058】
上記ステップS15の判定で、アニメーション効果が必要でないと判断した場合(即ち、ステップS15で「NO」と判断した場合)、フラッシュライト部7の設定を変更する(ステップS20)。そして、設定変更後の画像を取得し(ステップS21)、取得した画像を表示する(ステップS22)。この画像を表示する処理を行った後、本処理を終える。
【0059】
図15は、フリック操作による設定変更処理を示すフローチャートである。本処理においても主としてCPU6と操作判定部9で行われ、特にこれらは共同して行われることがあるため、主語の記載を省略する。
図15において、まず設定変更メニューを表示する(ステップS30)。設定変更メニューは、例えば、
図11の(b),(c)に示すようなものである。次いで、フリックの設定機能を変更する(ステップS31)。ユーザが設定変更メニューに従って操作を行うことで、上下方向のフリック操作を「液晶の輝度変更」に、左右方向のフリック操作を「シーン」に設定したり、上下方向のフリップ操作を「フラッシュライトのON/OFF設定」に、左右方向のフリック操作を「露出補正の変更」に設定したりすることができる。フリックの設定機能を変更した後、記憶部8に設定機能を保存する(ステップS32)。記憶部8に設定機能を保存した後、本処理を終える。
【0060】
図16は、長押し操作によるガイド表示処理を示すフローチャートである。本処理においても主としてCPU6と操作判定部9で行われ、特にこれらは共同して行われることがあるため、主語の記載を省略する。
図16において、まずタッチパネル4の出力から長押し操作が行われたかどうか判定する(ステップS40)。長押し操作が行われていないと判断した場合(即ち、ステップS40で「NO」と判断した場合)、何も処理をせず本処理を終える。これに対し、長押し操作が行われたと判断した場合(即ち、ステップS40で「YES」と判断した場合)、記憶部8から設定された機能を読み出し(ステップS41)、設定されたフリック操作をガイド表示する(ステップS42)。ガイド表示後、本処理を終える。但し、前述したように、ガイド表示した後、所定時間経過後に、ガイド表示を終了する。
【0061】
このように実施の形態3に係る撮影装置70によれば、タッチパネル4にフリック操作がなされた場合、カメラ部2における撮影条件を、第1の撮影条件から、該第1の撮影条件とは異なる第2の撮影条件へ変化させるので、フリック操作によってカメラ部2における撮影条件を素早く切り替えることができる。これにより、シャッターチャンスを逃す機会が大幅に減少するなど、操作性向上が図れる。
【0062】
また、撮影された画像に対して合成又はアニメーションの少なくとも一方の処理を施すので、撮影条件の変化を直感的に認識でき、操作性の向上が図れる。また、アニメーションさせることによってアミューズメント効果も得られる。
【0063】
また、タッチパネル4にフリック操作がなされた場合、フラッシュライト部7の設定を変化させるので、フリック操作によってフラッシュライト部7の設定をハードキーの操作やメニューを開くことなく即時に変更できる。これにより、シャッターチャンスを逃す機会が大幅に減少するなど、操作性向上が図れる。
【0064】
また、タッチパネル4に対するフリック操作と実行される機能とを対応づけて記憶部8に記憶させるので、フリック操作によって実現される機能を自由にカスタマイズすることができ、操作性の向上が図れる。
【0065】
また、タッチパネル4を長押しすると、タッチパネル4に対するフリック操作と実行される機能を表示部3に一覧表示するので、機能の設定状態を容易に把握することができ、操作性の向上が図れる。
【0066】
なお、長押しを検出した場合以外にも、例えば同時に複数指を検出した場合や、所定のガイドアイコンをタッチした場合や所定の接触の軌跡を検出した場合等も含まれる。
【0067】
なお、実施の形態3において、フリック操作の検出以外にも、スライド操作やドラッグ操作を検出した場合も含まれる。
【0068】
なお、実施の形態3に係る撮影装置70においても、前述した各処理(ページめくり処理、フラッシュライト変更処理、設定変更処理及びガイド表示処理)を記述したプログラムを、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して配布したり、インターネット等のネットワーク上のサーバ(図示略)に保存するようにして、電気通信回線を利用してダウンロードできるようにしたりすることも可能である。
【0069】
(実施の形態4)
図17は、本発明の実施の形態4に係る撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
図18(a),(b)は、本実施の形態に係る撮影装置の概観を示す斜視図である。
図17に示すように、本実施の形態に係る撮影装置101は、2台のカメラ102A,102Bを有するカメラ部102と、カメラ部102で撮影された画像を表示する表示部103と、撮影装置101を動作させる各種操作を行うためのタッチパネル104と、装置各部を制御するCPU(Central Processing Unit)105とを備える。
【0070】
また、本実施の形態に係る撮影装置101は、
図18の(a),(b)に示すように、第1の面110Aと第2の面110Bを有する横長の長方形状の筐体110を有し、表示部103とタッチパネル104は第1の面110Aに配置され、第1の面110Aと第2の面110Bの角110Cと表示部103との間に縁部110Dを備えている。また、
図18の(a)に示すように、第1の面110A側の縁部110Dの左上部分110Daにカメラ部102のカメラ102Aが配置されている。また、
図18の(b)に示すように、筐体110の第2の面110Bの左上部分110Baにカメラ部102のカメラ102Bが配置されている。第1の面110A側の縁部110Dは表示部103の大型化に伴い狭くなっている。表示部103及びタッチパネル104はそれぞれ長方形に形成されている。縁部110Dの幅は、例えば0mmより大きく、3.5mmより小さい値である。或いは、縁部110Dの幅は、この例を含み、以下の(1)〜(9)のいずれかであっても良い。
(1)0mmより大きく、4.2mmより小さい値
(2)0mmより大きく、3.5mmより小さい値
(3)0mmより大きく、3.0mmより小さい値
(4)0mmより大きく、2.5mmより小さい値
(5)0mmより大きく、2.0mmより小さい値
(6)0mmより大きく、1.5mmより小さい値
(7)0mmより大きく、1.0mmより小さい値
(8)0mmより大きく、0.5mmより小さい値
(9)0mm(即ち、本撮影装置が縁部を持たない場合)
【0071】
カメラ部102は、カメラ102A又はカメラ102Bで撮影された被写体の画像信号を出力する。カメラ部102は、撮影時に、オートフォーカス(AF)、オートエクスポージャー(AE、自動露出)、オートホワイトバランス(AWB)、電子ズーム、撮影(シャッター)等の撮影に必要な制御を行う。カメラ102A,102Bは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子(図示略)を有し、該撮像素子に結像した被写体の画像信号を生成し出力する。
【0072】
表示部103は、バックライト131を備えたLCD(液晶表示器)であり、カメラ部102で撮影された画像や撮影装置101の各種機能を実行させるためのアイコンを表示する。表示部103には、被写体を撮影する前(即ち、シャッター操作の前)までは動画が表示され、被写体を撮影したときは一時的に静止画が表示された後、動画が表示される。また、撮影済みの動画を再生する場合は当該動画が表示され、撮影済みの静止画を再生する場合は当該静止画が表示される。なお、図示していないが、撮影装置101は、撮影した動画や静止画を保存するためのフラッシュメモリ等のメモリを有している。
【0073】
タッチパネル104は、表示部103のバックライト131と反対側の表示面側に重ねて配置されている。タッチパネル104は、人の指等が触れた位置の情報を出力する。タッチパネル104は、表示部103がカメラ部102で撮影された画像を表示する第1のモードにおいて、表示部103の周辺部において所定の幅で不感領域を備え、所定の画像(例えば、ホームページ閲覧時の画像やメール入力時の画像等)を表示する第2のモードにおいて不感領域を備えない。タッチパネル104の大きさ(面積)は、本実施の形態では表示部103の面積の90%以上100%以下としている。なお、表示部103の大きさをタッチパネル104より小さくしても構わない。例えばタッチパネル104の面積の90%以上100%以下としても良い。また、タッチパネル104は、感圧方式でも、静電容量方式でも良く、或いは他の方式でも良い。
【0074】
CPU105は、図示せぬROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有しており、該ROMにはCPU105を制御するためのプログラムが記憶されており、該RAMはCPU105の動作において使用される(所謂ワークメモリ)。CPU105は、装置各部を制御するための複数のモードを有する。複数のモードのうち、第1のモードでは、カメラ部102で撮影された画像を表示部103に表示させる。この場合、カメラ部102で撮影される画像の表示面積は、表示部103の全面積に対して80%以上となり、表示部103の略全面で表示される。第2のモードでは、第1のモードで表示する画像とは異なる画像(所定の画像)を表示部103に表示させる。また、CPU105は、第1のモード時にタッチパネル104に対し、表示部103の周辺部において所定の幅で不感領域を設定させる。第2のモード時では当該不感領域の設定はさせない。
【0075】
図19は、撮影装置101の第1のモード時に設定される不感領域を示す図である。同図に示すように、タッチパネル104において、第1のモード時には表示部103の周辺部に不感領域115が設定される。この不感領域115は、縁部110Dと表示部103の境から表示部103の中心に向かった所定距離の帯状の領域であり、長方形の表示部103の四辺に沿って配置される。この場合、長方形の表示部103の各辺に対応する不感領域は全て同じ幅になっている。
図20は、撮影装置101の第2のモード時における表示状態を示す図である。同図に示すように、第2のモード時には不感領域115は設定されない。
【0076】
第1のモード時に表示部103の周辺部に不感領域115が設定されることで、カメラ撮影時にユーザの手指が筐体110の端に触れても、触れた箇所が不感領域115内であれば、触れた位置に対応する処理は実行されない。通常、カメラ撮影時には筐体110の両方の短辺側を両手で持つことになるが、その際、
図21に示すように左右の親指200L,200Rがタッチパネル104に触れてしまうことがある(必ずしも親指が触れるとは言えないが、親指が触れる割合が高いと言える)。タッチパネルに触れることによるカメラのオートフォーカス、オートエクスポージャー、オートホワイトバランス、電子ズーム、撮影(シャッター)を行う仕組みを採用している撮影装置の場合、カメラ撮影時に左右の親指のいずれか一方でもタッチパネルに触れてしまうことで撮影等をしてしまう可能性が高いが、本実施の形態の撮影装置101では、第1のモードにおいて表示部103の周辺部に不感領域115を設定するので、不感領域115に触れても撮影等は行われない。即ち、カメラ撮影時に筐体の端を触れることで起こる誤動作を防止することができる。
【0077】
一方、アイコン120(
図19参照)については、不感領域115に入っていても有効であり、アイコン120へのタッチは受け付けられる。即ち、CPU105は、不感領域115内にあるアイコン120へのタッチを受け付ける。アイコン120は不感領域115に入っていても有効であるので、不感領域115の大きさに関係せず、アイコン120の一部が不感領域115よりはみ出ていても構わない。
【0078】
CPU105は、タッチパネル104の不感領域115以外の領域が触られたことを検知すると、以下の(1)〜(5)の各機能の入力を受け付ける。この場合、(1)〜(5)を組み合わせた機能、あるいはその一部の機能の入力を受け付ける。
(1)オートフォーカスの対象物選択
(2)シャッター(静止画撮影の場合は、少なくとも一枚の静止画撮影開始指示であり、動画撮影の場合は、動画撮影開始の指示である。)
(3)電子ズームの対象物選択
(4)露出を合わせる対象物選択
(5)ホワイトバランスを合わせる対象物選択
【0079】
次に、本実施の形態に係る撮影装置101の動作を説明する。
図22は、本実施の形態に係る撮影装置101の動作を説明するためのフローチャートである。同図において、CPU105は、電源スイッチ(図示略)がオンに投入されたことを検出することでカメラ部102を起動する(ステップS101)。CPU105は、カメラ部102を起動させた後、タッチ操作を受け付ける(ステップS102)。そして、タッチ操作を受け付けると、タッチされた領域が不感領域であるかどうか判定する(ステップS103)。不感領域以外の領域でタッチ操作が行われた場合(即ち、ステップS103の判定で「No」と判断した場合)、CPU105は、当該操作に応じた処理を行う(ステップS104)。例えば、オートフォーカス(AF)、オートエクスポージャー(AE)、オートホワイトバランス(AWB)、電子ズーム、撮影開始等を実行する。当該処理を行った後、本処理を終える。
【0080】
上記ステップS103の判定で、不感領域内でタッチ操作が行われた場合(即ち、ステップS103の判定で「Yes」と判断した場合)、CPU105は、アイコンを表示しているかどうか判定し(ステップS105)、アイコンを表示していない場合(ステップS105の判定で「No」と判断した場合)、処理を行わない(ステップS106)。例えば、オートフォーカス(AF)、オートエクスポージャー(AE)、オートホワイトバランス(AWB)、電子ズーム、撮影開始を行わない。当該処理を行った後、本処理を終える。
【0081】
上記ステップS105の判定で、アイコンを表示している場合(ステップS105の判定で「Yes」と判断した場合)、CPU105は、タッチポイントがアイコンの場所かどうか判定する(ステップS107)。タッチポイントがアイコンの場所でない場合(ステップS107の判定で「No」と判断した場合)、ステップS106の処理を行い、本処理を終える。これに対し、タッチポイントがアイコンの場所である場合(ステップS107の判定で「Yes」と判断した場合)、CPU105は、タッチされたアイコンの機能を実行する(ステップS108)。当該処理を行った後、本処理を終える。
【0082】
このように本実施の形態に係る撮影装置101によれば、表示部103がカメラ部102で撮影した画像を表示する第1のモードと、所定の画像を表示する第2のモードを有し、第1のモードにおいてタッチパネル104は、表示部103の周辺部において所定の幅で不感領域115を備えるので、表示部103の大型化に伴う筐体110の狭額縁化が進んでも、筐体110の端を触れることで起こる誤動作を防止することができる。
【0083】
なお、本実施の形態において、長方形の表示部103の四辺に沿って不感領域115を配置したが、このパターンに限定されるものではなく、長方形の表示部103の向かい合う二辺に沿って配置する等、表示部103の少なくとも一辺に沿って配置すると良い。また、長方形の表示部103の長辺と短辺とで幅を変えるようにしても良い。例えば、
図23に示すように、長方形の表示部103の短辺の不感領域115Aの幅W1を表示部103の長辺の不感領域115Bの幅W2より広くするようにしても良い。
【0084】
また、不感領域115を第2のモード時にも設定するようにしても良い。この場合、不感領域の幅を第1のモード時の不感領域の幅より狭くすると良い。
図24は、第2のモード時の筐体110の第1の面110A側を示す図である。同図に示すように、タッチパネル104において、第2のモード時には第1のモード時より幅の狭い不感領域116が設定される。
【0085】
また、本実施の形態では、タッチパネル104が不感領域115を設定するようにしたが、CPU105がタッチ操作に対して不感領域115を設定するようにしても良い。即ち、CPU105は、第1のモードにおいて、タッチ操作に対し、表示部103の周辺部において所定の幅で不感領域とし、第2のモードにおいて、タッチ操作に対し、当該不感領域を設定しない。
【0086】
また、本実施の形態では、
図22のフローチャートで示す処理を記述したプログラムをCPU105に持たせたが、当該プログラムを、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して配布したり、インターネット等のネットワーク上のサーバ(図示略)に保存するようにして、電気通信回線を利用してダウンロードできるようにしたりすることも可能である。
【0087】
(実施の形態5)
図25は、本発明の実施の形態5に係る撮影装置の概略構成を示すブロック図である。同図において、本実施の形態に係る撮影装置301は、カメラ部302と、カメラ部302で撮影された画像を表示する表示部303と、撮影装置301を動作させる各種操作を行うためのタッチパネル304と、無線を用いてインターネット等のネットワーク400上のマーケットサイト410と通信を行う通信部305と、装置各部を制御するCPU(Central Processing Unit)306と、を備える。
【0088】
カメラ部302は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子(図示略)を有し、該撮像素子に結像した被写体の画像信号を出力する。カメラ部302では、撮影時に、オートフォーカス、オートエクスポージャ、オートホワイトバランス、電子ズーム、撮影(シャッター)等の撮影に必要な制御が行われる。
【0089】
表示部303は、バックライト(図示略)を備え、長方形状の液晶表示器であり、撮影装置301を操作するための表示や、撮影装置301で撮影された画像等の表示に使用される。タッチパネル304は、表示部303と略同じ長方形状を成し、表示部303のバックライト(図示略)が設けられた側と反対側の表示面側に重ねて配置される。タッチパネル304は、人の指等が触れた位置の座標情報を出力する。タッチパネル304から出力される座標情報はCPU306に取り込まれる。本撮影装置301では、タッチパネル304の大きさ(即ち面積)を表示部303の面積の90%以上100%以下としている。なお、表示部303の大きさをタッチパネル304より小さくしても構わない。例えば、タッチパネル304の面積の90%以上100%以下としても良い。通信部305は、無線を用いてネットワーク400上のマーケットサイト410と通信を行う。
【0090】
CPU306は、図示せぬROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有している。該ROMにはCPU306を制御するためのプログラムが記憶されている。該RAMはCPU306の動作において使用される所謂ワークメモリである。CPU306は、本撮影装置301の起動直後(即ち、電源をオンした直後)、表示部303にホーム画面を表示する。
【0091】
図26は、第1のモードにおけるタッチパネル304に設定された5つの感応領域を示す図である。同図において、5つの感応領域は、タッチパネル304の周縁部に沿って設定される4つの感応領域310〜313と、4つの感応領域310〜313で囲まれる感応領域314とからなる。4つの感応領域310〜313は、それぞれ所定の幅を有する台形状を成し、特に、タッチパネル304が長方形状に形成されていることから、タッチパネル304の長辺側の2つの感応領域311,313が短辺側の2つの感応領域310,312より長くなっている。
【0092】
CPU306は、5つの感応領域310〜314のそれぞれにおいて人の指のタッチを検出し、その後の指の動きに応じて5つの感応領域310〜314それぞれに対応して設定されたアプリ(プログラム)を実行する。ここで、タッチパネル304の周縁部に設定した4つの感応領域310〜313のうち、感応領域310を“アプリ(1)選択ボタン310S”、感応領域311を“アプリ(2)選択ボタン311S”、感応領域312を“アプリ(3)選択ボタン312S”、感応領域313を“アプリ(4)選択ボタン313S”と呼ぶ。アプリ(1)選択ボタン310S〜アプリ(4)選択ボタン313Sは、ダウンロードしたアプリ(プログラム)を起動するためのボタンである。また、4つの感応領域310〜313で囲まれた感応領域314をプリインアプリでの“メニュー314S”と呼ぶ。
【0093】
CPU306は複数のモードで動作し、特に、第1,第2のモードは撮影モードとして動作し、第3のモードはアプリ選択モードとして動作する。本撮影装置301に電源が投入され、ユーザが第1のモードとして動作するプリインのアプリを指定すると、CPU306は、第1のモードを実行する。同モードでタッチパネル304のプリインアプリでのメニュー314Sがタッチされたことを検出すると、第1のモードに対応する表示を行う。第1のモードに対応する表示は、図形、アイコン又は文言である。プリインアプリは、本撮影装置301に最初からインストールされているアプリであって、例えば“カメラアプリ”である。プリインアプリが起動することで、ユーザは当該アプリを楽しむことがで
きる。
【0094】
また、CPU306は、第1のモードで動作しているときに、タッチパネル304のアプリ(1)選択ボタン310S〜アプリ(4)選択ボタン313Sのいずれか1つがタッチされたことを検出すると、第2のモードに対応する表示を行う。第2のモードに対応する表示は、図形、アイコン又は文言である。当該表示を行うことで、上記同様に操作ミスの低減が図れる。ここで、アプリ(1)選択ボタン310Sがタッチされたとする。CPU306は、当該ボタンが所定の時間(例えば、1〜2秒)を超えてタッチされたことを検出し、さらに当該ボタンから離れる方向(感応領域310の長辺から離れる第1の方向)のフリック操作(第1フリック操作)を検出すると、第1のモードから第2のモードに切替えて、アプリ(1)選択ボタン310Sに設定されているアプリを起動する。
【0095】
アプリ(1)選択ボタン310Sに設定されているアプリが起動することで、ユーザは当該アプリを楽しむことができる。当該アプリが例えば“カメラのアプリ”であれば、ユーザはプリインのカメラアプリとは異なるカメラ機能を楽しむことができる。但し、ダウンロードしたアプリを楽しむ場合、予めネットワーク400上のマーケットサイト410からアプリをダウンロードしておく必要がある。本撮影装置301では、4つのアプリ(1)選択ボタン310S〜アプリ(4)選択ボタン313Sに対して、ダウンロードした4つのアプリを設定することができるようになっている。
【0096】
図27(a)〜(e)は、本撮影装置301のアプリ起動操作を示す図である。同図において、4つのアプリ(1)選択ボタン310S〜アプリ(4)選択ボタン313Sの全てにアプリが設定されているものとする。アプリ(2)選択ボタン311Sに設定されたアプリを起動させる場合、
図27の(b)に示すように、アプリ(2)選択ボタン311Sを所定の時間(例えば、1〜2秒)を超えてタッチした後、タッチパネル304の中心に向けてフリック操作する。これにより、アプリ(2)選択ボタン311Sに設定されたアプリが起動する。また、アプリ(3)選択ボタン312Sに設定されたアプリを起動させる場合、
図27の(c)に示すように、アプリ(3)選択ボタン312Sを所定の時間(例えば、1〜2秒)を超えてタッチした後、タッチパネル304の中心に向けてフリック操作する。これにより、アプリ(3)選択ボタン312Sに設定されたアプリが起動する。
【0097】
また、アプリ(1)選択ボタン310Sに設定されたアプリを起動させる場合、
図27の(d)に示すように、アプリ(1)選択ボタン310Sを所定の時間(例えば、1〜2秒)を超えてタッチした後、タッチパネル304の中心に向けてフリック操作する。これにより、アプリ(1)選択ボタン310Sに設定されたアプリが起動する。また、アプリ(4)選択ボタン313Sに設定されたアプリを起動させる場合、
図27の(e)に示すように、アプリ(4)選択ボタン313Sを所定の時間(例えば、1〜2秒)を超えてタッチした後、タッチパネル304の中心に向けてフリック操作する。これにより、アプリ(4)選択ボタン313Sに設定されたアプリが起動する。
【0098】
図28は、本撮影装置301の使用の具体例を示す図である。同図において、第1のモードとして動作するプリインアプリ上にて、カメラアプリAがアプリ(1)選択ボタン310Sに、カメラアプリBがアプリ(2)選択ボタン311Sに、ビューアアプリがアプリ(3)選択ボタン312Sに、加工・編集アプリがアプリ(4)選択ボタン313Sにそれぞれ設定されているものとする。プリインカメラアプリは、第1のモードで動作するアプリであり、カメラアプリA,Bとビューアアプリ及び加工・編集アプリは、第2のモードで動作するアプリである。特に、ビューアアプリは、第1の撮影モードで撮影した画像について表示するモードである。加工・編集アプリは、第1の撮影モードで撮影した画像について加工・編集するモードである。
【0099】
プリインアプリからダウンロードされたアプリへの切替えはフリック操作によって行われる。例えば、プリインアプリを選択してそれが起動している状態で、ダウンロードしたアプリを選択するフリック操作を検出すると、ダウンロードしたアプリが起動する。この処理過程を
図29のフローチャートに示す。また、ダウンロードしたアプリからプリインアプリへの切替えもフリック操作(第2フリック操作)で可能である。このダウンロードしたアプリからプリインアプリへ切替えるフリック操作の方向(第2の方向)は、プリインアプリからダウンロードしたアプリへ切替えるフリック操作と反対方向であれば良い。この場合、厳密に180度違う必要は無く、170度〜190度、或いは160度〜200度違えば良い。
【0100】
CPU306は、ダウンロードしたアプリが設定されている場合、ユーザ操作に応じて第1のモードから第2のモードに切替えるが、一方、ユーザが選択したアプリ(X)選択ボタン(X=1,2,3又は4)310S,311S,312S又は313Sに対してダウンロードしたアプリが設定されていなかった場合、第3のモードであるアプリ選択モードを実行する。CPU306は、アプリ選択モードを実行すると、まずアプリの設定を促す表示を行う。
図30は、アプリの設定を促す表示の一例を示す図である。同図において、例えばアプリ(1)選択ボタン310Sにアプリを設定していない状態で、アプリ(1)選択ボタン310Sに対する操作を行うと、CPU306は、表示部303に「アプリを設定してください。」という文字メッセージを表示するとともに、当該表示の下方に「インストール済みを設定する。」という文字メッセージのボタン317と、「ダウンロードして設定する。」という文字メッセージのボタン318をそれぞれ表示する。この表示を見たユーザは、アプリをダウンロード済みであればボタン317をタッチし、ダウンロード済みでなければボタン318をタッチする。
【0101】
CPU306は、ボタン317がタッチされたことを検出すると、インストール済みのアプリをアプリ(1)選択ボタン310Sに設定する。これに対し、ボタン318がタッチされたことを検出すると、通信部305を使用してネットワーク400に接続し、該当アプリを有しているマーケットサイト410にアクセスして当該アプリをダウンロードする。そして、ダウンロードしたアプリをアプリ(1)選択ボタン310Sに設定する。このように、アプリの設定がされていないアプリ(X)選択ボタン(X=1,2,3又は4)310S,311S,312S又は313Sをユーザが選択した場合、アプリの設定を
促す表示を行うので、アプリの設定を確実なものとすることができる。即ち、ユーザはこの表示を見ることで、忘れることなくアプリの設定を行うことになるので、アプリの設定を確実なものとすることができる。
【0102】
なお、アプリの設定を促す機能として表示を行う以外に、ブザーを鳴動させたり、音声メッセージを出力させたりすることも可能である。但し、ブザーを鳴動させるにはブザーと、ブザーの駆動回路を追加する必要があり、音声メッセージを出力させるにはスピーカと、音声出力回路を追加する必要がある。他にアプリの設定を促す機能があれば、その機能を起動させればよい。
【0103】
図25に戻り、CPU306は、ネットワーク400上のマーケットサイト410にアクセスするユーザ操作があると、通信部305を介してネットワーク400上のマーケットサイト410にアクセスし、マーケットサイト410が有しているアプリをダウンロードする。この場合、マーケットサイト410からダウンロードするアプリには、例えば上述したカメラアプリA、カメラアプリB、ビューアアプリ、加工・編集アプリがある。CPU306は、ダウンロードしたアプリをフラッシュメモリ等の記憶媒体に保存しておく(即ちインストールしておく)。CPU306は、ネットワーク400を利用したデータのやりとりに必要なプロトコルとして、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)及びHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用いる。CPU306は、TCP/IPを使用して通信路を開設し、HTTPを使用してデータの送受信を行う。
【0104】
次に、本実施の形態に係る撮影装置301の動作を説明する。
図31は、本実施の形態に係る撮影装置301のアプリ選択処理を説明するためのフローチャートである。同図において、第1のモードから第2のモードに切替える操作、例えば
図30に示すように、アプリ(1)選択ボタン310Sが所定の時間を超えてタッチされた後、タッチパネル304の中心に向けてフリック操作されると、CPU306は、第1のモードから第2のモードへ切替える(ステップS301)。次いで、ユーザが選択したアプリ(1)選択ボタン310Sに対してアプリが設定されているかどうか判定する(ステップS302)。アプリ(1)選択ボタン310Sにアプリが設定されていると判定した場合(即ち、ステップS302で「Yes」と判定した場合)、当該アプリ(1)を起動する(ステップS303)。
【0105】
一方、アプリ(1)選択ボタン310Sに対してアプリが設定されていないと判定した場合(即ち、ステップS302で「No」と判定した場合)、アプリ選択モードを実行する(ステップS304)。即ち、CPU306は、表示部303に「アプリを設定してください。」という文字メッセージを表示するとともに、当該表示の下方に「インストール済みを設定する。」という文字メッセージのボタン317と、「ダウンロードして設定する。」という文字メッセージのボタン318をそれぞれ表示する。この表示を見たユーザは、アプリをダウンロード済みであればボタン317をタッチし、ダウンロード済みでなければボタン318をタッチする。
【0106】
ユーザが「インストール済みを設定する。」という文字メッセージのボタン317をタッチした場合、CPU306は、保存しているアプリの一覧を表示部303に表示する(ステップS305)。そして、ユーザがそのアプリ一覧を見て所望のアプリを指定すると、フラッシュメモリ等の記憶媒体に保存しているアプリを読み出して、アプリ(1)選択ボタン310Sに設定する(ステップS306)。この処理を終えると、本処理を終了する。
【0107】
一方、ユーザが「ダウンロードして設定する。」という文字メッセージのボタン318をタッチした場合、CPU306は、通信部305を使用してマーケットサイト410にアクセスし(ステップS307)、当該アプリをダウンロードとインストールする(ステップS308)。次いで、インストールしたアプリをアプリ(1)選択ボタン310Sに設定する(ステップS309)。この処理を終えると、本処理を終了する。
【0108】
このように本実施の形態に係る撮影装置301によれば、カメラ部302と、カメラ部302で撮影した画像を表示する表示部303と、表示部303に重ねて配置されたタッチパネル304と、装置各部を制御するCPU306と、を備え、CPU306は、少なくとも第1のモードと第2のモードで動作し、ユーザ操作による第1の方向の第1フリック操作を検出することで、第1のモードから第2のモードに切替え、第2のモードで、ユーザが選択したアプリを起動するようにしたので、フリック操作という簡単な操作でアプリの切替えができ、利便性の向上が図れる。
【0109】
また、本実施の形態に係る撮影装置301によれば、インストール済みであるが、起動可能に設定されていないアプリがユーザによって選択された場合は、当該アプリを起動可能に設定し、さらに、インストール済みでないアプリについては、通信部305を使用してマーケットサイト410からダウンロードしてそれを起動可能に設定するので、操作性の向上が図れる。
【0110】
なお、本実施の形態では、
図31のフローチャートで示す処理を記述したプログラムをCPU306に持たせたが、当該プログラムを、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して配布したり、インターネット等のネットワーク上のサーバ(図示略)に保存するようにして、電気通信回線を利用してダウンロードできるようにしたりすることも可能である。
【0111】
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
【0112】
本出願は、2011年10月7日出願の日本特許出願(特願2011−223175)、2011年10月17日出願の日本特許出願(特願2011−228032)、2011年12月14日出願の日本特許出願(特願2011−273522)、及び2012年1月31日出願の日本特許出願(特願2012−018813)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。