特許第6518330号(P6518330)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6518330配列基板及びその配列基板の断線補修方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6518330
(24)【登録日】2019年4月26日
(45)【発行日】2019年5月22日
(54)【発明の名称】配列基板及びその配列基板の断線補修方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20190513BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20190513BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20190513BHJP
【FI】
   G02F1/1368
   H01L29/78 612A
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-538679(P2017-538679)
(86)(22)【出願日】2015年4月1日
(65)【公表番号】特表2018-508818(P2018-508818A)
(43)【公表日】2018年3月29日
(86)【国際出願番号】CN2015075674
(87)【国際公開番号】WO2016119303
(87)【国際公開日】20160804
【審査請求日】2017年8月22日
(31)【優先権主張番号】201510042169.8
(32)【優先日】2015年1月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲珊▼
【審査官】 越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第101666948(CN,A)
【文献】 特開2004−077718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/136−1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列基板の断線補修方法であって、
前記配列基板は、
基板10と、
前記基板10上において、第1方向に延在し、かつ、前記第1方向に直交する第2方向に間隔をあけて複数本設けられたゲート電極走査線4と、
前記基板10上に設けられた共通電極線と、
前記ゲート電極走査線4と前記共通電極線2との上に設けられたゲート電極絶縁層と、
前記ゲート電極絶縁層7上に設けられ、前記第2方向に延在し、かつ、前記第1方向に間隔をあけて複数本設けられたソースドレイン電極データ線と、
前記ソースドレイン電極データ線1の上に設けられた第一不動態化層と、
前記第一不動態化層に設けられた有機層と、
前記第一不動態化層8と前記有機層6との上に設けられた第二不動態化層9と、からなり、
前記共通電極線
複数個のクローズドループ21
複数本の連結回路22と、からなり、
各前記クローズドループ21は、隣り合う二本の前記ゲート電極走査線4の間にあって、かつ、前記ゲート電極絶縁層7を間にして前記ソースドレイン電極データ線1の直下にあり、
各前記クローズドループ21は、閉じた矩形状のループ配線であって、
各前記クローズドループ21は、
前記第1方向に平行であって前記第2方向に互いに離間した第1辺配線および第2辺配線と、
前記第2方向に平行であって前記第1方向に互いに離間し、前記第1辺配線の端点と前記第2辺配線の端点とを繋ぐ第3辺配線および第4辺配線と、を有し、
平面視したときに、前記第1辺配線および前記第2辺配線は前記ソースドレイン電極データ線1に重なり、かつ、前記第3辺配線と前記第4辺配線とは前記ソースドレイン電極データ線1を間にして反対側にあり、
各前記連結回路22は、前記第1方向に平行な配線であり、かつ、隣り合う二本の前記ゲート電極走査線4の間にあって、互いに隣り合う二つの前記クローズドループ21同士を連結しており、
前記有機層6は、平面視したときに前記クローズドループ21と前記ソースドレイン電極データ線1とが交差する点の直上に対応する位置ごとに一つの通り穴5を有し、
前記通り穴5の部分おいて前記有機層を介さずに前記ソースドレイン電極データ線1の直上に前記第一不動態化層8と前記第二不動態化層9とが堆積していて、この箇所を開口部5とし、
当該配列基板の断線補修方法は、
前記ソースドレイン電極データ線1の断線位置を検出し、
平面視したときに前記断線位置を内側に含む前記クローズドループ21を特定し、当該クローズドループ21の前記第1辺配線と前記第2辺配線とを特定するとともに当該第1辺配線および当該第2辺配線の直上にある前記開口部5にレーザー熔接を行って前記ソースドレイン電極データ線1と当該クローズドループ21を継ぎ合わせ、さらに、当該クローズドループ21の両側にある前記連結回路22をレーザーで切断し、当該クローズドループ21を用いて前記ソースドレイン電極データ線1の断線位置をバイパスし、
前記ソースドレイン電極データ線1の断線修復を達成する
ことを特徴とする配列基板の断線補修方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配列基板の断線補修方法において、
前記開口部の大きさは7μm×7μmであ
ことを特徴とする配列基板の断線補修方法。
【請求項3】
請求項1に記載の配列基板の断線補修方法において、
前記有機層は色レジスト層または平坦層である
ことを特徴とする配列基板の断線補修方法。
【請求項4】
請求項1に記載の配列基板の断線補修方法において、
前記第一不動態化層と前記第二不動態化層は無機材料からな
ことを特徴とする配列基板の断線補修方法。
【請求項5】
請求項1に記載の配列基板の断線補修方法において、
前記有機層の厚さは前記第一不動態化層と前記第二不動態化層の厚さより厚
ことを特徴とする配列基板の断線補修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ技術に関し、特に、配列基板及び配列基板の断線補修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ技術の発展に伴い、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)などの平面ディスプレイ装置は、高画質かつ省電力であり、機械の本体が薄く、活用範囲が広いなどの優れた点を備えているため、テレビ、個人向けの情報端末(PDA)、デジタルカメラ、ノートパソコン、デスクトップコンピューターなどの各種家電製品に広く活用されており、ディスプレイ装置において主流となっている。
【0003】
現在市場に出回っている液晶ディスプレイの大部分は、バックライト形式の液晶ディスプレイであり、ケースと、ケース内に設けられた液晶ディスプレイパネルと、ケース内に設けられたバックライトモジュールと、からなっている。液晶ディスプレイパネルは液晶ディスプレイの主要な部品であるが、液晶ディスプレイパネルそのものが光を発するわけではなく、正しく映像を映し出すためには、バックライトモジュールの光源が必要である。
【0004】
通常、液晶ディスプレイパネルは二枚のガラス基板を貼り合わせてなり、さらに二枚のガラス基板の間には、液晶が注入されている。二枚のガラス基板それぞれの向かい合う内側には、画素電極と共通電極線が設けられ、通電の有無により液晶分子の方向を変え、バックライトモジュールの光線が屈折して出てくることで画面となる。
【0005】
液晶パネルにおいて、液晶の画素電極電圧は主に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)スイッチを通して制御されている。TFTのスイッチ部品の中で、とりわけ超高解像度の液晶パネルは、映像信号のデータ線の線幅を狭くするが、製造加工の過程において断線が発生しやすく、レーザー光を用いて断線を補修することが必要である。広視野角な液晶パネルの技術上、口径比及び液晶の反応速度を高めるためには、通常は液晶パネルの配列基板上に色レジスト層または平坦層などの有機層を作り出す。データ線が断線の異常を起こすと、有機層の厚さが厚く、直接断線補修を行うことができないため、まずある種のレーザーを用いて有機層を取り除く作業が必要であり、そののち溶接して線をつなげる作業が必要である。それゆえ、レーザーを消耗し、時間の無駄であり、レーザーを用いて接触面の凸凹を取り除くと、接触不良を招きやすく、製品の歩留まり率にも直接影響するのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ソースドレイン電極データ線と共通電極線の交差する箇所で対応する有機層に通し穴を設けることにより、前記第二不動態化層において通り穴に堆積している箇所に開口部を形成し、断線補修時のレーザー熔接点とすることができる配列基板を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、有機層を取り除く工程を減らすことができ、断線補修の効率を上げることができ、レーザーの消耗量を減らすことができ、かつレーザー熔接時に、接触する界面が平坦であるため、効果的に断線補修の成功率を高めることができる配列基板の断線補修方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明による配列基板は、基板と、基板に設けられたゲート電極走査線及び共通電極線と、前記ゲート電極走査線及び共通電極線に設けられたゲート電極絶縁層と、前記ゲート電極絶縁層に設けられたソースドレイン電極データ線と、前記ソースドレイン電極データ線に設けられた第一不動態化層と、前記第一不動態化層に設けられた有機層と、前記有機層と第一不動態化層に設けられた第二不動態化層と、からなる。
【0009】
前記共通電極線は複数個のクローズドループと複数本の連結回路からなり、前記複数個のクローズドループは複数本の連結回路で連結され、前記クローズドループとソースドレイン電極データ線は交差して設けられ、前記有機層の対応する交差点ごとに一つずつ通り穴が設けられ、第二不動態化層の通り穴に堆積している箇所は開口部を形成し、前記開口部はソースドレイン電極データ線断線時にレーザーの熔接点として用いる。
【0010】
前記開口部の大きさは7μm×7μmである。
【0011】
前記有機層は、色レジスト層または平坦層である。
【0012】
前記第一不動態化層と及び第二不動態化層は、無機質の材料からなる。
【0013】
前記有機層の厚さは、前記第一不動態化層及び第二不動態化層の厚さよりも厚い。
【0014】
また、本発明による配列基板は、基板と、基板に設けられたゲート電極走査線及び共通電極線と、前記ゲート電極走査線及び共通電極線に設けられたゲート電極絶縁層と、前記ゲート電極絶縁層に設けられたソースドレイン電極データ線と、前記ソースドレイン電極データ線に設けられた第一不動態化層と、前記第一不動態化層に設けられた有機層と、前記有機層と第一不動態化層に設けられた第二不動態化層と、からなる。
【0015】
前記共通電極線は、複数本のクローズドループと複数本の連結回路とからなり、前記複数本のクローズドループは、複数本の連結回路によって連結され、前記クローズドループとソースドレイン電極データ線は交差して設けられ、前記有機層の対応する一つの交差点ごとに一つの通り穴が設けられ、前記第二不動態化層における通り穴に堆積している箇所は開口部を形成し、前記開口部はソースドレイン電極データ線断線時にレーザーの熔接点とする。
【0016】
そのうち、前記開口部の大きさは7μm×7μmである。
【0017】
そのうち、前記有機層は、色レジスト層または平坦層である。
【0018】
また、本発明による配列基板の断線補修方法は、以下の手順からなる。
【0019】
手順1、基板と、基板に設けたゲート電極走査線及び共通電極線と、前記ゲート電極走査線及び共通電極線に設けたゲート電極絶縁層と、前記ゲート電極絶縁層に設けたソースドレイン電極データ線と、前記ソースドレイン電極データ線に設けた第一不動態化層と、前記第一不動態化層に設けられた有機層と、前記有機層及び第一不動態化層に設けられた第二不動態化層とからなる配列基板を提供する。
【0020】
前記共通電極線は複数個のクローズドループと複数本の連結回路からなり、前記複数個のクローズドループは、複数本の連結回路によって連結され、前記クローズドループとソースドレイン電極データ線は交差して設けられ、前記有機層の対応する一つの交差点ごとに一つの通り穴を設けられ、前記第二不動態化層における通り穴に堆積している箇所は開口部を形成し、前記開口部はソースドレイン電極データ線が断線した時のレーザーの熔接点とする。
【0021】
手順2、ソースドレイン電極データ線の断線位置を検出し、断線箇所の両端の開口部にレーザー熔接を行い、ソースドレイン電極データ線と共通電極線のクローズドループを継ぎ合わせる。
【0022】
手順3、共通電極線のクローズドループ両側の連結回路をレーザーで切断し、共通電極線のクローズドループを利用してソースドレイン電極データ線の断線部分の代わりとして、ソースドレイン電極データ線の断線修復を達成する。
【0023】
前記手順1において、前記開口部の大きさは7μm×7μmである。
【0024】
前記手順1において、前記有機層は、色レジスト層または平坦層である。
【0025】
前記手順1において、前記第一不動態化層と第二不動態化層は、無機材料からなる。
【0026】
前記手順1において、前記有機層の厚さは、前記第一不動態化層と第二不動態化層の厚さより厚い。
【発明の効果】
【0027】
本発明の効果:本発明の配列基板及び配列基板の断線補修方法は、ソースドレイン電極データ線と共通電極線の交差点で対応する有機層に一つの通り穴を開け、前記第二不動態化層における通り穴に堆積している箇所は開口部を形成し、断線補修時のレーザーの熔接点とし、前記ソースドレイン電極データ線の断線箇所を検出してから、ソースドレイン電極データ線断線箇所の両側の開口部でレーザー熔接を行うことで、ソースドレイン電極データ線と共通電極線のクローズドループを継ぎ合わせ、同時に共通電極線のクローズドループの両側の連結回路をレーザーで切断し、共通電極線のクローズドループを用いてソースドレイン電極データ線の断線部分を修復することができる。前記開口部ソースドレイン電極データ線上方には大きな有機層を設けていないので、断線補修時、レーザーで有機層を取り除く工程を減らし、現存の工程中のレーザーの消耗、時間の無駄、レーザーを用いて有機層を除いた後の接触部の凸凹や、接触不良を招きやすいこと、それによる製品の歩留まり率に直接与える影響などの問題を解決し、有効的に断線補修の効率と成功率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
さらに詳しく本発明の特徴及び技術内容が理解できるように、以下の本発明に関する詳しい説明図を参照。しかし図は参考及び説明用として提供するに過ぎず、決して本発明の請求範囲を限定するものではない。
【0029】
以下の図において、本発明の具体的な実施方式について詳しく説明することで、本発明の技術考案及びその他有用な効果をはっきりと示す。
【0030】
図1】本発明の配列基板を示した概略図である。
図2図1に示した配列基板開口部5のA−A線における断面図である。
図3】本発明の配列基板の断線補修方法を示した概略図である。
図4】本発明の配列基板の断線補修方法手順2の断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明が採用している技術手段及びその効果について、以下では、最適な実施例と図を示して、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0032】
図1図2を参照する。本発明による配列基板は、基板10と、基板10に設けられたゲート電極走査線4及び共通電極線2と、前記ゲート電極走査線4及び共通電極線2に設けられたゲート電極絶縁層7と、前記ゲート電極絶縁層7に設けられたソースドレイン電極データ線1と、前記ソースドレイン電極データ線1に設けられた第一不動態化層8と、前記第一不動態化層8に設けられた有機層6と、前記有機層6及び第一不動態化層8に設けられた第二不動態化層9と、からなる。
【0033】
具体的には、前記共通電極線2は複数個のクローズドループ21と複数本の連結回路22とからなり、前記複数個のクローズドループ21は複数本の連結回路22によって連結され、前記クローズドループ21とソースドレイン電極データ線1は交差して設けられ、前記有機層6の対応する交差点ごとに一つずつ通り穴が設けられ、前記第二不動態化層9における前記通り穴に堆積している箇所は開口部5を形成し、前記開口部5をソースドレイン電極データ線1の断線時にレーザーの熔接点とし、連結ソースドレイン電極データ線1と共通電極線2のクローズドループ21を接合させる。
【0034】
前記開口部5の最適な大きさは7μm×7μmである。
【0035】
具体的には、前記有機層6は、色レジスト層、または平坦層であり、前記第一不動態化層8及び第二不動態化層9は無機材料からなり、前記有機層6の厚さは前記第一不動態化層8及び第二不動態化層9の厚さより厚い。
【0036】
ソースドレイン電極データ線1と共通電極線2との交差点で対応する有機層6に一つの通り穴を開け、前記第二不動態化層9における前記通り穴に堆積している箇所は開口部5を形成し、断線補修時のレーザー熔接点とし、開口部5の箇所、前記ソースドレイン電極データ線1の上方には厚さの厚い有機層6が設けられていないため、断線補修の作業時、レーザーで有機層6を取り除く工程を減らすことができ、既存の工程中に見られる、レーザーの消耗、時間の無駄、レーザーを用いて有機層6の接着面の凸凹を除くと発生しやすい接触不良や、それに伴う製品の歩留まり率にも直接影響する問題をも解決することができ、断線補修の効率及び成功率を効果的に高めることができる。
【0037】
図3図4を参照する。本発明は以下の手順からなる配列基板の断線補修方法を提供する。
【0038】
手順1、配列基板を提供する。前記配列基板は基板10と、基板10に設けたゲート電極走査線4及び共通電極線2と、前記ゲート電極走査線4及び共通電極線2に設けたゲート電極絶縁層7と、前記ゲート電極絶縁層7に設けたソースドレイン電極データ線1と、前記ソースドレイン電極データ線1に設けた第一不動態化層8と、前記第一不動態化層8に設けた有機層6と、前記有機層6及び第一不動態化層8に設けた第二不動態化層9と、からなる。
【0039】
具体的には、前記共通電極線2は複数個のクローズドループ21及び複数本の連結回路22とからなり、前記複数個のクローズドループ21は複数本の連結回路22によって連結され、前記クローズドループ21とソースドレイン電極データ線1は交差して設けられ、前記有機層6に対応する交差点ごとに一つの通り穴が設けられ、第二不動態化層9における前記通り穴に堆積している箇所は開口部5を形成し、前記開口部5は、ソースドレイン電極データ線1の断線時にレーザーの熔接点とし、ソースドレイン電極データ線1と共通電極線2を接合させる。
【0040】
前記開口部5の適切な大きさは7μm×7μmである。
【0041】
具体的には、前記有機層6は色レジスト層または平坦層であり、前記第一不動態化層8及び第二不動態化層9は無機材料からなり、前記有機層6の厚さは、前記第一不動態化層8と第二不動態化層9の厚さより厚い。
【0042】
手順2、ソースドレイン電極データ線1の断線位置を検出し、断線箇所の両端の開口部5においてレーザー熔接を行い、ソースドレイン電極データ線1と共通電極線2のクローズドループ21を継ぎ合わせて、断線したソースドレイン電極データ線を修復することにより連続したソースドレイン電極データ線とする。
【0043】
手順3、共通電極線2のクローズドループ21両側の連結回路22をレーザーで切断するが、切断位置は図3が示す位置20であり、共通電極線2のクローズドループ21を使ってソースドレイン電極データ線1の断線部分11の代わりとし、ソースドレイン電極データ線1の断線修復を可能とし、ソースドレイン電極データ線の断線していない部分及びクローズドループ21が形成する新しいソースドレイン電極データ線を通してデータ信号が伝送され、さらにクローズドループ21両側の連結回路22を切断することによって、修復後の新しいソースドレイン電極データ線の信号伝送経路と設計経路が同じであることが保証されるため、その他の信号に干渉することがない。
【0044】
前記配列基板の断線補修方法はIPS(In−Plane Switching、インプレイン・スイッチング型)方式、FFS(Fringe Field Switching, フリンジ・フィールド・スィッチング)方式、及びCOA(Color Filter On Array、カラーフィルター・オン・アレイ)方式の液晶パネルの断線補修において用いることができる。
【0045】
本発明の配列基板の断線補修方法は、ソースドレイン電極データ線1断線箇所の両側の開口部5でレーザー熔接を行い、ソースドレイン電極データ線1と共通電極線2のクローズドループ21を継ぎ合わせ、同時に共通電極線2のクローズドループ21両側の連結回路22をレーザーで切断し、共通電極線2のクローズドループ21を用いてソースドレイン電極データ線1断線部分を修復することにより行う。前記開口部5にあるソースドレイン電極データ線1上方には大きな有機層6を設けていないので、断線補修を行うとき、レーザーで有機層6を取り除く工程を減らすことができ、既存の工程中の、レーザーの消耗、時間の無駄、レーザーを用いて有機層6の接着面の凸凹を除くと発生しやすい接触不良や、それに伴う製品の歩留まり率にも直接影響する問題をも解決し、有効的に断線補修の効率及び成功率を高めることができる。
【0046】
以上前記は、本領域の一般的な技術者にとって、本発明の技術考案と技術構想に基づいてその他各種適切な変更と修正が可能なものであり、これらすべての変更と修正はすべて本発明の権利請求の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
1 ソースドレイン電極データ線
2 共通電極線
4 ゲート電極走査線
5 開口部
6 有機層
7 ゲート電極絶縁層
8 第一不動態化層
9 第二不動態化層
10 基板
11 断線部分
20 切断箇所
21 クローズドループ
22 連結回路
図1
図2
図3
図4