(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
開口が閉鎖された閉状態と前記開口が開放された開状態とに切替可能であり、互いに直交する三つの座標軸としてX軸,Y軸およびZ軸をもつ座標系において前記座標軸のそれぞれに沿った辺をもつ直方体の表面に沿った形状を前記閉状態でなすパッケージであって、
前記X軸および前記Y軸の双方に沿って延在するとともに前記Z軸に沿う方向の一側に配置された本体底面部を有し、前記X軸に沿う方向の一側に前記開口が配置された本体部と、
前記X軸および前記Y軸の双方に沿って延在するとともに前記Z軸に沿う方向の一側に配置された蓋底面部を有し、前記本体部に対して前記X軸に沿う方向の一側に連設され、前記開口を開閉する蓋部と、
前記本体部に対して前記蓋部を回動自在に連設し、前記本体底面部と前記蓋底面部との間に配置され、前記Y軸に沿う方向の軸心まわりの回動軸をなすヒンジ罫線と、を備え、
前記ヒンジ罫線は、前記X軸に沿う方向に凸の曲線状をなす
ことを特徴とするパッケージ。
前記ジッパ部は、前記Z軸に沿う方向から見て、前記箱天面部において前記Y軸に沿う方向の端縁部から中央部に向かうにつれて前記X軸に沿う方向の他側に位置する曲線状をなす
ことを特徴とする請求項2に記載されたパッケージ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態としてのパッケージを説明する。
本実施形態のパッケージは、チョコレートやビスケットをはじめとした種々の物品を収容し、かかる物品を包装する箱である。
このパッケージは、開口が本体部に設けられ、本体部に対して回動自在に連設された蓋部で開口が開閉される。すなわち、パッケージは、開口が開放された状態(以下「開状態」と称する)と開口が閉鎖された状態(以下「開状態」と称する)とが切替可能に設けられている。
【0011】
下記の実施形態では、パッケージの説明で用いる方向の基準として、互いに直交する三つの座標軸としてX軸,Y軸およびZ軸をもつ座標系(直交座標系)を用いる。
この座標系において、X軸に沿う方向を「X方向」と称し、Y軸に沿う方向を「Y方向」と称し、Z軸に沿う方向を「Z方向」と称する。
たとえば、X方向は、X軸の負から正に向かう方向とX軸の正から負に向かう方向とが互いに反対を向き、二種の方向を内在する。そこで、X方向について、一方を「X
1方向」と称し、他方を「X
2方向」と称する。同様に、Y方向について、一方を「Y
1方向」と称し、他方を「Y
2方向」と称する。Z方向についても、一方を「Z
1方向」と称し、他方を「Z
2方向」と称する。
【0012】
また、X方向およびY方向の双方に沿う平面を「XY平面」と称し、Y方向およびZ方向の双方に沿う平面を「YZ平面」と称し、X方向およびZ方向の双方に沿う平面を「XZ平面」と称する。
そのほか、パッケージは、平面状のシート材(ブランクシート)から組み立てられる。このシート材には、所定の形状に切り取られたシート状の包装資材が用いられる。この包装資材としては、厚紙や樹脂板などが挙げられる。なお、シート材の各構成については、パッケージにおいて対応する各構成と同様の符号および名称で示す。
【0013】
[I.一実施形態]
[1.構成]
以下に述べる一実施形態では、項目[1]で構成を述べる。この項目[1]では、小項目[1.1]でパッケージの構成を説明し、小項目[1.2]でパッケージに組み立てられるシート材の構成を説明する。そして、項目[2]で項目[1]の構成による作用および効果を述べる。
【0014】
[1.1.パッケージ]
図1に示すように、パッケージ10は、開状態において、物品の取り出し口をなす開口9が開放される。
パッケージ10には、開口9の設けられた本体部20と、開口9を開閉する蓋部30と、本体部20に対して蓋部30を回動自在に連設するヒンジ罫線Rとが設けられている。
【0015】
本体部20は、開口9がX
1方向側(一側)に配置された四角筒状をなす。この本体部20は、開状態および閉状態の双方で、物品のうちX
2方向側(他側)の大部分を収容する。
蓋部30は、X
2方向側(他側)の開口9に臨んで配置され、本体部20に対してX
1方向側に配置された四角筒状をなす。この蓋部30は、閉状態で物品のうちX
1方向側の一部を収容する。
【0016】
図2に示すように、パッケージ10は、閉状態において、開口9(
図1参照)が閉鎖され、物品が内部に収容される。さらに、X方向,Y方向およびZ方向のそれぞれに沿った辺をもつ直方体の表面に沿った形状をなす。すなわち、パッケージ10は、箱底面部1,箱天面部2,箱前面部3,箱後面部4,箱左面部5,箱右面部6の六つに大別される。
【0017】
箱底面部1および箱天面部2は、XY平面に沿って配置される。パッケージ10において、Z
1方向側(一側)に箱底面部1が配置され、Z
2方向側(他側)に箱天面部2が配置される。
箱前面部3および箱後面部4は、YZ平面に沿って配置される。パッケージ10において、X
1方向側に箱前面部3が配置され、X
2方向側に箱後面部4が配置される。
【0018】
箱左面部5および箱右面部6は、XZ平面に沿って配置される。パッケージ10において、Y
1方向側(一側)に箱右面部6が配置され、Y
2方向側(他側)に箱左面部5が配置される。
なお、ここで例示するパッケージ10は、Y方向対称に設けられている。
上記の面部1〜6のうち少なくともX方向に延在する箱底面部1,箱天面部2,箱左面部5および箱右面部6は、X
2方向側の部位が箱後面部4とともに本体部20を構成し、X
1方向側の部位が箱前面部3とともに蓋部30を構成する。
【0019】
そこで、面部1〜6のうち本体部20を構成する部位については、面部1〜6の各名称に冠された「箱」を「本体」に置換するとともに「20」を加算した符号で示す。
具体的に言えば、「箱底面部1」,「箱天面部2」,「箱左面部5」および「箱右面部6」のうちX
2方向側の部位については、「本体底面部21」,「本体天面部22」,「本体左面部25」および「本体右面部26」と示す。また、本体部20をなす「箱後面部4」を「本体後面部24」と示す。
【0020】
上記の本体部20にかかる名付けと同様に、蓋部30を構成する部位についても、面部1〜6の各名称に冠された「箱」を「蓋」に置換するとともに「30」を加算した符号で示す。
具体的に言えば、「箱底面部1」,「箱天面部2」,「箱左面部5」および「箱右面部6」のうちX
1方向側の部位については、「蓋底面部31」,「蓋天面部32」,「蓋左面部35」および「蓋右面部36」と示す。また、蓋部30をなす「箱前面部3」を「蓋前面部33」と示す。
【0021】
図1に示すように、本体部20に対する蓋部30の連設は、ヒンジ罫線Rが担う。ヒンジ罫線Rは、本体底面部21と蓋底面部31との間に配置され、箱底面部1においてY方向に沿って設けられる。このヒンジ罫線Rは、Y方向の軸心まわりの回動軸をなし、本体部20に対する蓋部30の回動軸をなす。このようなヒンジ罫線Rを介して、本体底面部21と蓋底面部31とが連設される。
【0022】
本実施形態のヒンジ罫線Rは、X
1方向(X方向)に凸の曲線状に設けられている。
上記のような凸形状をなすヒンジ罫線Rは、Y方向に沿って直線状に設けられたヒンジ罫線と比較して、本体底面部21に対する蓋底面部31を開状態から閉状態へ付勢する反発力が大きくなる傾向にある。
ここでは、ヒンジ罫線RにおけるY方向の端部Reに対してY方向の中心部Rcが2mm〜3mmだけX
1方向側に配置されている。
【0023】
なお、パッケージ10が一度も開封されたことのない未開封状態では、
図2に示すように、箱天面部2において断続的に切り込まれたジッパ部JのつなぎJ
0によって、本体天面部22と蓋天面部32とが部分的に連設される。すなわち、本体天面部22と蓋天面部32との間にジッパ部Jが配置される。
同様に、箱左面部5,箱右面部6における断続的な切込部CのつなぎC
0によって本体左面部25,本体右面部26と蓋左面部35,蓋右面部36とが部分的に連設され、本体左面部25,本体右面部26と蓋左面部35,蓋右面部36との間に切込部Cが配置される。
【0024】
ジッパ部Jは、Z方向視で、箱天面部2におけるY方向の端縁部2EからY方向の中央部2Cに向かうにつれて、X
2方向側に位置する曲線状をなす。このジッパ部Jは、直線状の部位が形成されておらず、全てが曲線状に延設される。そのため、ジッパ部Jは、Y方向の端縁部2Eに向かうほどX
1方向側に位置する連続的な曲線状をなしている。
そのほか、X
1方向へ向けて(端縁部2Eへ向けて)破断される切れ込みの向きがジッパ部Jに設定されている。
【0025】
上記のジッパ部JにおけるY方向の端部(
図2に符号「P」で示す)は、切込部CにおけるZ
2方向側の端部(
図2に符号「P」で示す)とX方向位置が一致するように設けられる。端部PのX方向位置は、回動する蓋部30と摺接する位置に設定される。
切込部Cは、Y方向視で、箱左面部5,箱右面部6においてZ
2方向側に向かうほどX
1方向側に位置する。この切込部Cは、直線状であってもよいし曲線状であってもよい。
【0026】
上記の切込部C,ジッパ部JのつなぎC
0,J
0によって、未開封状態における閉状態が保持される。
未開封状態から初めて開口9が開放されるときには、蓋部30の回動にともなってジッパ部JのつなぎJ
0が破断され、それから、切込部CのつなぎC
0が破断される。その後の状態(以下「開封済状態」と称する)では、蓋部30の回動だけで開口9が開閉される。
【0027】
本体底面部21および蓋底面部31ならびにヒンジ罫線Rは、箱底面部1において一体に設けられる。一方、開封済状態では、ジッパ部JのつなぎJ
0が破断されていることから、本体天面部22と蓋天面部32とが別体をなす。同様に、開封済状態では、切込部CのつなぎC
0が破断されていることから、本体左面部25と蓋左面部35とが別体をなし、本体右面部26と蓋右面部36とが別体をなす。
上記のヒンジ罫線Rならびに破断されたジッパ部Jおよび切込部Cは、開状態で開口9の輪郭をなし、本体部20と蓋部30とを区分する。
【0028】
本パッケージ10では、ジッパ部Jや切込部Cを外側から覆うように蓋部30が設けられている。言い換えれば、閉状態において開口9の輪郭を被覆するオーバーフラップ型の蓋部30が採用されている。
この蓋部30は、ジッパ部Jや切込部CよりもX
1方向側の部位が二重のシート材で形成される。詳細に言えば、蓋部30には、ジッパ部Jや切込部Cに対してX
1方向側に内側のシート材が配置され、ジッパ部Jや切込部CをX
2方向側に跨いで外側のシート材が配置される。閉状態では、蓋部30において外側のシート材が内側のシート材に対してX
2方向側に延出する部位が本体部20の外側に重合する。
【0029】
さらに、本パッケージ10には、箱天面部2に穴部Hが設けられている。
穴部Hは、箱天面部2をZ方向に貫通し、閉状態で蓋部30に被覆される。すなわち、本体天面部22と蓋天面部32との間には、Y方向の端部側に上記のジッパ部Jが配置されるほか、Y方向の中央側に穴部Hが配置される。
【0030】
ここでは、穴部Hよりもジッパ部JのほうがX
1方向側に配置される。反対に言うと、ジッパ部Jよりも穴部HのほうがX
2方向側に配置される。
この穴部Hは、Z方向視において、X
1方向側の上底よりもX
2方向側の下底のほうが短い台形状に形成される。この下底に着目して言えば、穴部HのX
2方向側では、Y方向に沿う直線部Sが穴部Hの輪郭の一部をなしている。
【0031】
[1.2.シート材]
つぎに、
図3を参照して、上記のパッケージ10に組み立てられるシート材10Sの構成を説明する。
このシート材10Sには、箱天面部2,箱後面部4,箱底面部1,箱前面部3,蓋天面部32のうち外側のシート材をなす外面部320がこの順に並んで連設されている。この連設方向に対して直交する方向に、箱左面部5および箱右面部6が延出して設けられている。
【0032】
箱天面部2と箱後面部4との間には後上罫線L
BUが設けられ、箱後面部4と箱底面部1との間には後下罫線L
BDが設けられる。箱底面部1と箱前面部3との間には前下罫線L
FDが設けられ、箱前面部3と外面部320との間には前上罫線L
FUが設けられる。
これらの罫線L
BU,L
BD,L
FD,L
FUは、連設方向に対して直交する方向に延び、パッケージ10に組み立てられた状態でY方向に沿う端縁(直方体においてY方向に沿う辺)をなす。
【0033】
箱底面部1には、連設方向に対して直交する方向に箱左面部5および箱右面部6が延出するように連設されている。同様に、箱天面部2にも、連設方向に対して直交する方向に箱左面部5および箱右面部6が延出するように連設されている。外面部320からも、連設方向に対して直交する方向に箱左面部5および箱右面部6が延出するように連設されている。
【0034】
箱底面部1に対して、箱左面部5との間に左下罫線L
LDが設けられ、箱右面部6との間に右下罫線L
RDが設けられる。また、箱天面部2に対して、箱左面部5との間に左上罫線L
LUが設けられ、箱右面部6との間に右上罫線L
RUが設けられる。さらに、外面部320に対して、箱左面部5との間に左上罫線L
LU2が設けられ、箱右面部6との間に右上罫線L
RU2が設けられる。
【0035】
これらの罫線L
LD,L
RD,L
LU,L
RU,L
LU2,L
RU2は、連設方向に延び、パッケージ10に組み立てられた状態でX方向に沿う端縁(直方体においてX方向に沿う辺)をなす。
ここでは、箱底面部1に連設された面部5,6が箱天面部2および外面部320に連設された面部5,6の内側に貼合され、箱左面部5および箱右面部6のそれぞれが二重構造に組み立てられる。
【0036】
そのほか、箱前面部3および箱後面部4には、連設方向に対して直交する方向に左糊代部91および右糊代部92が延出するように連設されている。
箱前面部3に対して、左糊代部91との間に左前罫線L
LFが設けられ、右糊代部92との間に右前罫線L
RFが設けられる。また、箱後面部4に対して、左糊代部91との間に左後罫線L
LBが設けられ、右糊代部92との間に右後罫線L
RBが設けられる。
【0037】
これらの罫線L
LF,L
RF,L
LB,L
RBは、連設方向に延び、パッケージ10に組み立てられた状態でZ方向に沿う端縁(直方体においてZ方向に沿う辺)をなす。
ここでは、箱底面部1または箱天面部2に連設された箱左面部5に左糊代部91が貼合され、同様に、箱底面部1または箱天面部2に連設された箱右面部6に右糊代部92が貼合される。
【0038】
さらに、箱底面部1には、箱前面部3側(連設方向側)に向けて凸の曲線状をなすヒンジ罫線Rが設けられている。このヒンジ罫線Rと連続するようにして、箱左面部5および箱右面部6のそれぞれに切込部Cが設けられている。
箱天面部2には、箱後面部4に向けて凸の仮想的な曲線上にジッパ部Jが断続的に切り込まれ、このジッパ部Jよりも箱後面部4側に穴部Hが形成されている。
ジッパ部Jに対して箱後面部4と反対側には、蓋天面部32のうち内側のシート材をなす内面部321が配置される。この内面部321は、外面部320の内側に貼合される。
【0039】
[2.作用および効果]
本実施形態のパッケージ10は、上述のように構成されるため、以下のような作用および効果を得ることができる。
(1)仮に、本体部と蓋部とを連設するヒンジ罫線が直線状に設けられる場合には、蓋部の閉じ方向への反発力が確保されず、パッケージの開口を閉鎖し難いという課題が挙げられる。
これに対し、ヒンジ罫線Rは、X
1方向(X方向)に凸の曲線状に設けられることにより、直線状のヒンジ罫線と比べて、本体底面部21に対して蓋底面部31を開状態から閉状態へ付勢する反発力を確保することができる。そのため、直線状のヒンジ罫線が設けられたパッケージよりも、蓋部30で開口9を閉じやすくすることができる。
【0040】
(2)仮に、本体部と蓋部とが重合する領域において箱天面部の全てに面部が延在する場合には、蓋天面部を把持する指が箱天面部に干渉するため、蓋部を把持しづらく、パッケージを開封しにくいという課題が挙げられる。
これに対し、閉状態において蓋天面部32で被覆される穴部Hが箱天面部2に設けられることから、未開封状態のパッケージ10を開封するときに、たとえばユーザの指を穴部Hに滑り込ませることができ、蓋天面部32を把持する指が箱天面部2に対する干渉が抑えられる。このような蓋部30の把持性の向上により、パッケージ10を開封しやすくすることができる。
さらに、ジッパ部JよりもX
2方向側に穴部Hが配置されることから、蓋天面部32を把持する指への干渉が更に抑えられ、パッケージ10の開封性を高めることができる。
【0041】
また、穴部Hよりもジッパ部JのほうがX
1方向側に配置されることから、ジッパ部Jにおいてパッケージ10を開封するときに破断されるつなぎJ
0の位置もX
1方向側に配置される。このような配置により、ジッパ部JのつなぎJ
0を容易に破断することができ、パッケージ10の開封性を向上させることができる。
そのほか、穴部HのX
2方向側に直線部Sの輪郭がY方向に沿って設けられることから、X
2方向側に凸の曲線状の輪郭に比べて、本体天面部22によって物品が覆われる面積を抑えることができる。よって、開状態のパッケージ10において物品を取り出しやすくすることができる。
【0042】
(3)仮に、本体天面部においてジッパ部の延在方向の端縁部が直線状である場合には、本体天面部によって物品が覆われる面積を抑えにくく、物品の取出性を低下させるという課題が挙げられる。
これに対し、ジッパ部Jは、箱天面部2における端縁部2Eから中央部2Cに向かうにつれてX
2方向側に位置する曲線状をなすことから、端縁部がY方向に沿う直線状のジッパ部と比べて、本体天面部22によって物品が覆われる面積を抑えることができる。よって、開状態のパッケージ10において、物品を取り出しやすくすることができる。
【0043】
仮に、ジッパ部がY方向に沿って延びる直線部の全てが蓋部と摺接する場合には、蓋部を回動させるときの負荷が高まり、開口を開閉させ難い。
これに対し、ジッパ部JにおけるY方向の端部PのX方向位置は、回動する蓋部30と摺接する位置に設定される。すなわち、ジッパ部Jのうち端部Pは蓋部30と摺接するものの、他の部位は蓋部30と摺接しない。よって、直線部をもつジッパ部と比べて、開口9の開閉性を高めることができる。
更に言えば、ジッパ部Jの端部Pだけが蓋部30に摺接することから、蓋部30の開閉動作にかかる負荷を抑えつつ、蓋部30の開閉を安定させることができる。
【0044】
[II.その他]
上述した実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
たとえば、ヒンジ罫線は、X
1方向に凸の曲線状に限らず、X
2方向(X方向)に凸の曲線状であってもよい。
【0045】
また、箱天面部に設けられた穴部は、閉状態で蓋部に被覆される箇所であれば、任意の箇所に配置することができる。
そのほか、ジッパ部は、箱天面部が少なくとも断続的に切り込まれていればよく、破断される向きの設定は必須ではない。あるいは、箱左面部や箱右面部の切込部に破断される向きが設定されてもよい。
なお、上述したシート材に限らず、パッケージに組み立てられるのであれば、他の展開パターンをなすさまざまなシート材を用いることができる。
【解決手段】パッケージ10は、X軸およびY軸の双方に沿って延在するとともにZ軸に沿う方向の一側に配置された本体底面部21を有し、X軸に沿う方向の一側に開口9が配置された本体部20と、X軸およびY軸の双方に沿って延在するとともにZ軸に沿う方向の一側に配置された蓋底面部31を有し、本体部20に対してX軸に沿う方向の一側に連設され、開口9を開閉する蓋部30と、本体部20に対して蓋部30を回動自在に連設し、本体底面部21と蓋底面部31との間に配置され、Y軸に沿う方向の軸心まわりの回動軸をなすヒンジ罫線Rと、を備え、ヒンジ罫線Rは、X軸に沿う方向に凸の曲線状をなす。