特許第6519722号(P6519722)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6519722エレベーターのセンタ側通信装置および通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6519722
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】エレベーターのセンタ側通信装置および通信システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/00 20060101AFI20190520BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
   B66B5/00 G
   B66B3/00 G
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-502408(P2019-502408)
(86)(22)【出願日】2017年3月3日
(86)【国際出願番号】JP2017008517
(87)【国際公開番号】WO2018158937
(87)【国際公開日】20180907
【審査請求日】2019年3月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】村上 博行
(72)【発明者】
【氏名】松枝 豊
(72)【発明者】
【氏名】濱田 恭平
(72)【発明者】
【氏名】西出 恭平
(72)【発明者】
【氏名】阪田 恒次
(72)【発明者】
【氏名】大瀧 尚厳
(72)【発明者】
【氏名】野村 雅司
(72)【発明者】
【氏名】久保山 祐紀
【審査官】 有賀 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−202916(JP,A)
【文献】 特開2005−206309(JP,A)
【文献】 特開2008−283448(JP,A)
【文献】 特開2008−150139(JP,A)
【文献】 特開2007−112557(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/079622(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 5/00─ 5/28
B66B 3/00─ 3/02
B66B 1/00─ 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーターのかごの内部において識別体から読み取られた識別情報を前記エレベーターのエレベーター側通信装置から受信する受信部と、
前記受信部が受信した識別情報に対応した一時アクセス情報を当該識別情報に対応した送信先に送信する送信部と、
前記受信部が受信した識別情報に対応した一時アクセス情報へのアクセスを検知した際に、当該一時アクセス情報が送信された送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信を中継する中継部と、
を備え
前記中継部は、複数の識別情報が読み取られている場合に、複数の識別情報に対応した複数の送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信において、映像情報を中継し、音声情報を中継しないエレベーターのセンタ側通信装置。
【請求項2】
前記中継部は、識別情報が読み取られなくなった場合に当該識別情報に対応した一時アクセス情報が送信された送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信の中継を遮断する請求項1に記載のエレベーターのセンタ側通信装置。
【請求項3】
エレベーターのかごの内部において識別体から読み取られた識別情報を送信するエレベーター側通信装置と、
前記エレベーター側通信装置から送信された識別情報を受信し、当該識別情報に対応した一時アクセス情報を当該識別情報に対応した送信先に送信し、当該一時アクセス情報へのアクセスを検知した際に、当該一時アクセス情報が送信された送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信を中継するセンタ側通信装置と、
を備え
前記センタ側通信装置は、複数の識別情報が読み取られている場合に、複数の識別情報に対応した複数の送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信において、映像情報を中継し、音声情報を中継しないエレベーターの通信システム。
【請求項4】
前記センタ側通信装置は、識別情報が読み取られなくなった場合に当該識別情報に対応した一時アクセス情報が送信された送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信の中継を遮断する請求項に記載のエレベーターの通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターのセンタ側通信装置および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エレベーターの通信システムを開示する。当該通信システムによれば、かごの内部の利用者の情報を外部の関係者に送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本特開2003−252540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の通信システムにおいては、外部の関係者からかごの内部の利用者に情報を送信しない。このため、外部の関係者からの情報をかごの内部の利用者に報知することができない。
【0005】
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、かごの内部の利用者の情報を外部の関係者に報知するだけでなく、外部の関係者からの情報をかごの内部の利用者に報知することができるエレベーターのセンタ側通信装置および通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターのセンタ側通信装置は、エレベーターのかごの内部において識別体から読み取られた識別情報を前記エレベーターのエレベーター側通信装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した識別情報に対応した一時アクセス情報を当該識別情報に対応した送信先に送信する送信部と、前記受信部が受信した識別情報に対応した一時アクセス情報へのアクセスを検知した際に、当該一時アクセス情報が送信された送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信を中継する中継部と、を備え、前記中継部は、複数の識別情報が読み取られている場合に、複数の識別情報に対応した複数の送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信において、映像情報を中継し、音声情報を中継しない
【0007】
この発明に係るエレベーターの通信システムは、エレベーターのかごの内部において識別体から読み取られた識別情報を送信するエレベーター側通信装置と、前記エレベーター側から送信された識別情報を受信し、当該識別情報に対応した一時アクセス情報を当該識別情報に対応した送信先に送信し、当該一時アクセス情報へのアクセスを検知した際に、当該一時アクセス情報が送信された送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信を中継するセンタ側通信装置と、を備え、前記センタ側通信装置は、複数の識別情報が読み取られている場合に、複数の識別情報に対応した複数の送信先と前記エレベーター側通信装置との間の双方向通信において、映像情報を中継し、音声情報を中継しない
【発明の効果】
【0008】
これらの発明によれば、センタ側通信装置は、一時アクセス情報が送信された送信先とエレベーター側通信装置との間の双方向通信を中継する。このため、かごの内部の利用者の情報を外部の関係者に報知するだけでなく、外部の関係者からの情報をかごの内部の利用者に報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムが適用されるエレベーターの構成図である。
図2】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムの構成図である。
図3】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムの利用者データベースを説明するための図である。
図4】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのセンタ側通信装置が送信する一時アクセス情報を説明するための図である。
図5】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムの機能構成を説明するためのブロック図である。
図6】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのエレベーター側通信装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図7】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのセンタ側通信装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図8】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのエレベーター側通信装置とセンタ側通信装置とのハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムが適用されるエレベーターの構成図である。
【0012】
図1のエレベーターにおいて、昇降路1は、建築物の各階を貫く。複数の乗場2の各々は、建築物の各階に設けられる。かご3は、昇降路1の内部に設けられる。例えば、制御装置4は、昇降路1の内部の上部に設けられる。制御装置4は、かご3の動作を制御する。
【0013】
次に、図2を用いて、エレベーターの通信システムの概要を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムの構成図である。
【0014】
図2に示されるように、カメラ5は、かご3の内部に設けられる。カメラ5は、かご3の内部を撮影し得るように設けられる。マイク6は、かご3の内部に設けられる。マイク6は、緊急通信等に使用し得るように設けられる。表示装置7は、かご3の内部に設けられる。表示装置7は、かご3の内部の映像等を表示し得るように設けられる。スピーカ8は、かご3の内部に設けられる。スピーカ8は、アナウンス等を流すように設けられる。
【0015】
読取装置9は、かご3に設けられる。エレベーター側通信装置10は、エレベーターに対応して設けられる。例えば、エレベーター側通信装置10は、制御装置4に設けられる。
【0016】
例えば、センタ側通信装置11は、エレベーターが設けられた建築物の外部に設けられる。例えば、エレベーターの保守会社の監視センタに設けられる。例えば、利用者データベース12は、エレベーターが設けられた建築物の外部に設けられる。例えば、利用者データベース12は、エレベーターの保守会社の監視センタに設けられる。
【0017】
関係者端末13は、エレベーターの利用者の関係者に所持される。例えば、利用者の家族の自宅に設けられる。例えば、関係者端末13は、パーソナルコンピュータである。例えば、関係者端末13は、スマートフォン等の携帯端末である。
【0018】
識別体14は、エレベーターの利用者に携帯される。例えば、識別体14は、RFIDタグである。例えば、識別体14は、スマートフォン等の携帯端末である。
【0019】
利用者が識別体14を携帯してかご3に乗り込むと、読取装置9は、当該識別体14から識別情報を読み取る。エレベーター側通信装置10は、エレベーター監視網を介して読取装置9が読み取った識別情報を監視センタに送信する。
【0020】
センタ側通信装置11は、当該識別情報を受信する。センタ側通信装置11は、当該識別情報に対応した一時アクセス情報を生成する。センタ側通信装置11は、利用者データベース12から当該識別情報に対応した関係者の送信先の情報を取得する。センタ側通信装置11は、インターネット等を介して当該一時アクセス情報を当該送信先に送信する。
【0021】
関係者端末13は、当該一時アクセス情報を受信する。関係者端末13は、当該一時アクセス情報に応じた表示を行う。
【0022】
利用者が関係者端末13を用いて当該一時アクセス情報を選択した場合、センタ側通信装置11は、当該一時アクセス情報へのアクセスを検知する。この際、センタ側通信装置11は、関係者端末13とエレベーター側通信装置10との間の双方向通信を中継する。
【0023】
この際、かご3の内部の映像情報は、エレベーター側通信装置10とセンタ側通信装置11とを介して関係者端末13により出力される。かご3の内部の音声情報は、エレベーター側通信装置10とセンタ側通信装置11とを介して関係者端末13により出力される。
【0024】
これに対し、関係者端末13からの映像情報は、センタ側通信装置11とエレベーター側通信装置10とを介して表示装置により出力される。例えば、関係者端末13からの音声情報は、センタ側通信装置11とエレベーター側通信装置10とを介してスピーカ8により出力される。
【0025】
次に、図3を用いて、利用者データベース12の例を説明する。
図3はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムの利用者データベースを説明するための図である。
【0026】
例えば、利用者データベース12は、識別情報として「タグID」の情報を記憶する。利用者データベース12は、関係者の送信先の情報として「メールアドレス」の情報を記憶する。利用者データベース12は、「タグID」の情報と「メールアドレス」の情報とを対応付けて記憶する。
【0027】
例えば、利用者データベース12は、「タグID」としての「0123456789」の情報と「メールアドレス」としての「XXXXX@yy.zz.com」の情報とを対応付けて記憶する。例えば、利用者データベース12は、「タグID」としての「9876543210」の情報と「メールアドレス」としての「aaaaa@bb.ccc.jp」の情報とを対応付けて記憶する。
【0028】
次に、図4を用いて、一時アクセス情報の例を説明する。
図4はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのセンタ側通信装置が送信する一時アクセス情報を説明するための図である。
【0029】
図4において、一時アクセス情報は、関係者の送信先へのメールに含まれる。メールは、一時アクセス情報に加えてエレベーター情報も含む。関係者端末13は、エレベーター情報と一時アクセス情報との内容を表示する。
【0030】
例えば、エレベーター情報として、「エレベーターへの乗車を検知しました(AAビル1F)」との文字が関係者端末13の表示画面の上部に表示される。例えば、エレベーター情報として、かご3の内部の画像が関係者端末13の表示画面の中央部に表示される。例えば、一時アクセス情報として、「<通話を開始する>」が関係者端末13の表示画面の下部に表示される。
【0031】
図4において、「<通話を開始する>」は、一時アクセス用URIへのリンクとなっている。関係者が関係者端末13を用いて当該リンクを選択した場合、関係者端末13とセンタ側通信装置11との間の双方向通信が確立される。その結果、外部の関係者とかご3の内部の利用者とは、映像を含む通話を開始し得る。
【0032】
次に、図5を用いて、通信システムの機能構成を説明する。
図5はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムの機能構成を説明するためのブロック図である。
【0033】
図5に示されるように、エレベーター側通信装置10は、乗降車検出部10aと乗降車情報送信部10bと音声・映像情報送受信部10cとを備える。
【0034】
乗降車検出部10aは、読取装置9からの情報に基づいて利用者の乗降車を検出する。乗降車情報送信部10bは、乗降車検出部10aからの乗降車情報をセンタ側通信装置11に送信する。音声・映像情報送受信部10cは、カメラ5で収集した映像情報とマイク6で収集した音声情報をセンタ側通信装置11に送信する。音声・映像情報送受信部10cは、センタ側通信装置11から送信された映像情報を表示装置7で再生する。音声・映像情報送受信部10cは、センタ側通信装置11から送信された音声情報をスピーカ8で再生する。
【0035】
センタ側通信装置11は、乗降車情報受信部11aと一時アクセス情報生成部11bと音声・映像情報中継部11cとを備える。
【0036】
乗降車情報受信部11aは、エレベーター側通信装置10から送信された乗降車情報を受信する。一時アクセス情報生成部11bは、乗降車情報受信部11aが受信した乗降車情報の内容に基づいて一時アクセス情報を生成する。一時アクセス情報生成部11bは、当該一時アクセス情報を対応した送信先に送信する。音声・映像情報中継部11cは、送信先に対応した関係者端末13とエレベーター側通信装置10との間の双方向通信において映像情報と音声情報とを中継する。
【0037】
次に、図6を用いて、エレベーター側通信装置10の動作を説明する。
図6はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのエレベーター側通信装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【0038】
ステップS1では、エレベーター側通信装置10は、識別情報が読み取られたか否かを判定する。ステップS1で識別情報が読み取られていない場合、エレベーター側通信装置10は、ステップS1の動作を行う。ステップS1で識別情報が読み取られている場合、エレベーター側通信装置10は、ステップS2の動作を行う。
【0039】
ステップS2では、エレベーター側通信装置10は、乗車情報を監視センタに送信する。その後、エレベーター側通信装置10は、ステップS3の動作を行う。ステップS3では、エレベーター側通信装置10は、音声・映像情報送受信部10cの機能を起動する。その後、エレベーター側通信装置10は、ステップS4の動作を行う。
【0040】
ステップS4では、エレベーター側通信装置10は、当該識別情報が読み取られたか否かを判定する。ステップS4で当該識別情報が読み取られている場合、エレベーター側通信装置10は、ステップS4の動作を行う。ステップS4で当該識別情報が読み取られていない場合、エレベーター側通信装置10は、ステップS5の動作を行う。
【0041】
ステップS5では、エレベーター側通信装置10は、降車情報を監視センタに送信する。その後、エレベーター側通信装置10は、ステップS6の動作を行う。ステップS6では、エレベーター側通信装置10は、音声・映像情報送受信部10cの機能を終了する。その後、エレベーター側通信装置10は、ステップS1の動作を行う。
【0042】
次に、図7を用いて、センタ側通信装置11の動作を説明する。
図7はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのセンタ側通信装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【0043】
ステップS11では、センタ側通信装置11は、乗車情報が受信されたか否かを判定する。ステップS11で乗車情報が受信されていない場合、センタ側通信装置11は、ステップS11の動作を行う。ステップS11で乗車情報が受信された場合、センタ側通信装置11は、ステップS12の動作を行う。
【0044】
ステップS12では、センタ側通信装置11は、一時アクセス情報を生成する。その後、センタ側通信装置11は、ステップS13の動作を行う。ステップS13では、センタ側通信装置11は、利用者データベース12から識別情報に対応する送信先の情報を取得する。その後、センタ側通信装置11は、ステップS14の動作を行う。
【0045】
ステップS14では、センタ側通信装置11は、当該送信先に一時アクセス情報を含むメールを送信する。その後、センタ側通信装置11は、ステップS15の動作を行う。ステップS15では、センタ側通信装置11は、当該一時アクセス用情報へのアクセスが検知されたか否かを判定する。
【0046】
ステップS15で当該一時アクセス情報へのアクセスが検知されていない場合、センタ側通信装置11は、ステップS16の動作を行う。ステップS16では、センタ側通信装置11は、降車情報が受信されたか否かを判定する。ステップS16で降車情報が受信されていない場合、センタ側通信装置11は、ステップS15の動作を行う。ステップS16で降車情報が受信された場合、センタ側通信装置11は、ステップS11の動作を行う。
【0047】
ステップS15で当該一時アクセス情報へのアクセスが検知された場合、センタ側通信装置11は、ステップS17の動作を行う。ステップS17では、センタ側通信装置11は、音声・映像情報中継部11cの機能を起動する。その後、センタ側通信装置11は、ステップS18の動作を行う。
【0048】
ステップS18では、センタ側通信装置11は、降車情報が受信されたか否かを判定する。ステップS18で降車情報が受信されていない場合、センタ側通信装置11は、ステップS18の動作を行う。ステップS18で降車情報が受信された場合、センタ側通信装置11は、ステップS19の動作を行う。
【0049】
ステップS19では、センタ側通信装置11は、音声・映像情報中継部11cの機能を終了する。その後、センタ側通信装置11は、ステップS20の動作を行う。ステップS20では、センタ側通信装置11は、当該一時アクセス情報を無効にする。その後、センタ側通信装置11は、ステップS11の動作を行う。
【0050】
以上で説明した実施の形態1によれば、センタ側通信装置11は、一時アクセス情報が送信された送信先とエレベーター側通信装置10との間の双方向通信をリアルタイムで中継する。このため、かご3の内部の利用者の情報を外部の関係者に報知するだけでなく、外部の関係者からの情報をかご3の内部の利用者に報知することができる。その結果、かご3の内部の利用者と外部の関係者との双方に安心感を与えることができる。
【0051】
例えば、親は、子供が利用したエレベーターの場所と時刻を知ることもできる。例えば、かご3の内部の映像情報と音声情報を親のスマートフォンで確認することもできる。この場合、親に対して安心感を与えることができる。
【0052】
例えば、親のスマートフォンからの映像情報および音声情報を子供が乗っているかご3で再生することもできる。この場合、子供に対して安心感を与えることができる。さらに、不審者に対して抑止力を与えることもできる。
【0053】
また、センタ側通信装置11は、識別情報が読み取られなくなった場合に当該識別情報に対応した一時アクセス情報を無効にする。その結果、当該一時アクセス情報が送信された送信先とエレベーター側通信装置10との間の双方向通信の中継が遮断される。このため、必要なときのみ、送信先とエレベーター側通信装置10との間の双方向通信を維持することができる。その結果、かご3の内部の映像が常に外部から閲覧し得る状態になることを防止できる。
【0054】
なお、複数の識別情報が読み取られている場合に、複数の識別情報対応した複数の送信先の各々とエレベーター側通信装置10との間の双方向通信において、映像情報だけを中継し、音声情報を中継しなければよい。この場合、複数の関係者の各々に対し、かご3の内部の映像を見せることができる。その結果、複数の関係者の各々に対し、安心感を与えることができる。
【0055】
次に、図8を用いて、エレベーター側通信装置10とセンタ側通信装置11との例を説明する。
図8はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの通信システムのエレベーター側通信装置とセンタ側通信装置とのハードウェア構成図である。
【0056】
エレベーター側通信装置10の各機能は、処理回路により実現される。例えば、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ15aと少なくとも1つのメモリ15bとを備える。例えば、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア16を備える。
【0057】
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ15aと少なくとも1つのメモリ15bとを備える場合、エレベーター側通信装置10の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ15bに格納される。例えば、少なくとも1つのプロセッサ15aは、少なくとも1つのメモリ15bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、エレベーター側通信装置10の各機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ15aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ15bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。
【0058】
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア16を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、PLD、CPLDまたはこれらの組み合わせで実現される。例えば、エレベーター側通信装置10の各機能は、それぞれ処理回路で実現される。例えば、エレベーター側通信装置10の各機能は、まとめて処理回路で実現される。
【0059】
エレベーター側通信装置10の各機能について、一部を専用のハードウェア16で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、音声・映像情報送受信部10cの機能については専用のハードウェア16としての処理回路で実現し、音声・映像情報送受信部10cの機能以外の機能については少なくとも1つのプロセッサ15aが少なくとも1つのメモリ15bに格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現してもよい。
【0060】
このように、処理回路は、ハードウェア16、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせでエレベーター側通信装置10の各機能を実現する。
【0061】
センタ側通信装置11の各機能は、処理回路により実現される。例えば、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ17aと少なくとも1つのメモリ17bとを備える。例えば、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア18を備える。
【0062】
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ17aと少なくとも1つのメモリ17bとを備える場合、センタ側通信装置11の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ17bに格納される。少なくとも1つのプロセッサ17aは、少なくとも1つのメモリ17bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、センタ側通信装置11の各機能を実現する。例えば、少なくとも1つのプロセッサ17aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ17bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。
【0063】
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア18を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、PLD、CPLDまたはこれらの組み合わせで実現される。例えば、センタ側通信装置11の各機能は、それぞれ処理回路で実現される。例えば、センタ側通信装置11の各機能は、まとめて処理回路で実現される。
【0064】
センタ側通信装置11の各機能について、一部を専用のハードウェア18で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、音声・映像情報中継部11cの機能については専用のハードウェア18としての処理回路で実現し、音声・映像情報中継部11cの機能以外の機能については少なくとも1つのプロセッサ17aが少なくとも1つのメモリ17bに格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現してもよい。
【0065】
このように、処理回路は、ハードウェア18、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせでセンタ側通信装置11の各機能を実現する。
【産業上の利用可能性】
【0066】
以上のように、この発明に係るエレベーターのセンタ側通信装置および通信システムは、かごの内部の利用者の情報を外部の関係者に報知するだけでなく、外部の関係者からの情報をかごの内部の利用者に報知するシステムに利用できる。
【符号の説明】
【0067】
1 昇降路、 2 乗場、 3 かご、 4 制御装置、 5 カメラ、 6 マイク、 7 表示装置、 8 スピーカ、 9 読取装置、 10 エレベーター側通信装置、 10a 乗降車検出部、 10b 乗降車情報送信部、 10c 音声・映像情報送受信部、 11 センタ側通信装置、 11a 乗降車情報受信部、 11b 一時アクセス情報生成部、 11c 音声・映像情報中継部、 12 利用者データベース、 13 関係者端末、 14 識別体、 15a プロセッサ、 15b メモリ、 16 ハードウェア、 17a プロセッサ、 17b メモリ、 18 ハードウェア
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