特許第6520222号(P6520222)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6520222サーバ装置、画像共有制御方法、及び画像共有制御プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6520222
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】サーバ装置、画像共有制御方法、及び画像共有制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20190520BHJP
【FI】
   G06F13/00 540E
   G06F13/00 510G
【請求項の数】4
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-41576(P2015-41576)
(22)【出願日】2015年3月3日
(65)【公開番号】特開2016-162295(P2016-162295A)
(43)【公開日】2016年9月5日
【審査請求日】2018年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】318012780
【氏名又は名称】富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100105407
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100175190
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 裕明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智美
【審査官】 佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−247841(JP,A)
【文献】 特開2011−024196(JP,A)
【文献】 特開2012−247840(JP,A)
【文献】 特開2013−105422(JP,A)
【文献】 特開2002−183742(JP,A)
【文献】 特開2012−133526(JP,A)
【文献】 特開2008−146174(JP,A)
【文献】 特開2009−146079(JP,A)
【文献】 特開2015−073277(JP,A)
【文献】 特開2011−106864(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置であって、
携帯端末装置が定期的に取得して蓄積した時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報の組を、ネットワークを介して接続された前記携帯端末装置から受信する受信部と、
画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報の組を画像毎に記憶する記憶部と、
受信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報の組と前記記憶部に記憶された前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報の組との比較に基づき、前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち前記携帯端末装置に送信する画像を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記画像を、前記携帯端末装置に送信する送信部と、
前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報に基づき、前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像をグループ分けする分類部と、を有し、
前記選択部は、
前記第1の位置情報が示す位置と前記第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ前記第1の時刻情報が示す時刻と前記第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像を選択し、
前記1又は複数の画像の各々が属するグループを示す分類情報を、前記1又は複数の画像を生成した携帯端末装置である第2の携帯端末装置から受信した場合、受信した前記分類情報に基づき、前記条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択する、
サーバ装置。
【請求項2】
前記分類情報と、前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報とに基づき、同じグループに属する1又は複数の画像を1又は複数のサブグループに分類するグループ分けを行う分類部
をさらに有し、
前記選択部は、
前記分類部による前記グループ分けの結果に基づき、前記条件を満たす画像と同じサブグループに属する画像をさらに選択する、
請求項記載のサーバ装置。
【請求項3】
携帯端末装置が定期的に取得して蓄積した時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報の組を、ネットワークを介して接続された前記携帯端末装置から受信し、
受信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報の組と、画像毎に当該画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報の組との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち前記携帯端末装置に送信する画像を選択し、
選択された前記画像を、前記携帯端末装置に送信する、処理を前記サーバ装置が実行し、
前記選択する処理は、
前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報に基づき、前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像をグループ分けし、
前記第1の位置情報が示す位置と前記第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ前記第1の時刻情報が示す時刻と前記第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像を選択し、
前記1又は複数の画像の各々が属するグループを示す分類情報を、前記1又は複数の画像を生成した携帯端末装置である第2の携帯端末装置から受信した場合、受信した前記分類情報に基づき、前記条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択する、処理を含む、
画像共有制御方法。
【請求項4】
携帯端末装置が定期的に取得して蓄積した時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報の組を、ネットワークを介して接続された前記携帯端末装置から受信し、
受信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と、画像毎に当該画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報の組との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち前記携帯端末装置に送信する画像を選択し、
選択された前記画像を、前記携帯端末装置に送信する、処理を前記サーバ装置のプロセッサに実行させ、
前記選択する処理は、
前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報に基づき、前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像をグループ分けし、
前記第1の位置情報が示す位置と前記第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ前記第1の時刻情報が示す時刻と前記第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像を選択し、
前記1又は複数の画像の各々が属するグループを示す分類情報を、前記1又は複数の画像を生成した携帯端末装置である第2の携帯端末装置から受信した場合、受信した前記分類情報に基づき、前記条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択する、処理を含む、
画像共有制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データの共有技術に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやデジタルカメラなどの携帯端末で撮影された画像のデータをクラウド上に保存しておくことで、画像を閲覧したい複数の者が画像のデータを共有できるようにする技術が知られている。例えば、或る文献においては、複数のユーザ通信端末のうちいずれかのユーザ通信端末によって、画像管理サーバに画像のデータがアップロードされる。そして、画像管理サーバにアップロードされた画像のデータを、複数のユーザ通信端末の各々がダウンロードできるようにすることで、複数のユーザが画像のデータを共有できるようにする。
【0003】
しかし、画像管理サーバにアップロードされた画像のデータの中には、実際に画像を閲覧しようとする者に関係が無い画像のデータが含まれることがある。その場合には、実際の画像を閲覧しようとする者に、アップロードされた画像のデータの中から自身に関係するものを選び出す操作を強いることになる。
【0004】
画像のデータをクラウド上に保存するのではなく、画像の閲覧を要求する者の端末にメールの添付ファイルとして送ることも一般的に行われている。しかし、この場合には、写真撮影などを行った撮影者に、画像のデータを添付したメールを送信するための操作を強いることになる。また、メールの添付ファイルには容量の制限があるので、何度も送信操作を行うことになったり、送信すべき画像のデータを選び出す操作を撮影者が行うことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−85588号公報
【特許文献2】特開2013−191035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、1つの側面では、画像の共有を簡便に行うための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る携帯端末装置は、時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を記憶する記憶部と、ネットワークを介して接続されたサーバ装置に、記憶部に記憶された第1の時刻情報及び第1の位置情報を送信する送信部と、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち、送信した第1の時刻情報及び第1の位置情報と、画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報との比較に基づき選択された画像を、サーバ装置から受信する受信部とを有する。
【0008】
本発明の第2の態様に係るサーバ装置は、時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続された携帯端末装置から受信する受信部と、画像毎に、当該画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の時刻情報を記憶する記憶部と、受信した第1の時刻情報及び第1の位置情報と記憶部に記憶された第2の時刻情報及び第2の位置情報との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち携帯端末装置に送信する画像を選択する選択部と、選択部により選択された画像を、携帯端末装置に送信する送信部とを有する。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、画像の共有を簡便に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本実施の形態のシステム概要を示す図である。
図2図2は、クラウドサーバの機能ブロック図である。
図3図3は、携帯端末のハードウエア構成例を示す図である。
図4図4は、携帯端末の機能ブロック図である。
図5図5は、本実施の形態の概要を説明するための図である。
図6図6は、本実施の形態の概要を説明するための図である。
図7図7は、本実施の形態の概要を説明するための図である。
図8図8は、本実施の形態の概要を説明するための図である。
図9図9は、第1の実施の形態における携帯端末が日時データ及び位置データを取得する処理の処理フローを示す図である。
図10図10は、携帯端末の端末データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
図11図11は、携帯端末が自動送信についての設定の入力を受け付ける処理の処理フローを示す図である。
図12図12は、携帯端末が画像のデータを生成する際に実行する処理の処理フローを示す図である。
図13図13は、送信処理の処理フローを示す図である。
図14図14は、クラウドサーバが画像データを受信した際に実行する処理の処理フローを示す図である。
図15図15は、第1の実施の形態におけるクラウドサーバの端末データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
図16図16は、携帯端末がクラウドサーバに閲覧要求を送信した際に実行される処理の処理フローを示す図である。
図17図17は、クラウドサーバから携帯端末へ送信されるデータの一例を示す図である。
図18図18は、携帯端末からクラウドサーバへ送信されるデータの一例を示す図である。
図19図19は、第2の実施の形態におけるクラウドサーバの端末データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
図20図20は、第2の実施の形態における携帯端末の端末データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
図21図21は、第3の実施の形態における携帯端末が日時データ及び位置データを取得する処理の処理フローを示す図である。
図22図22は、第4の実施の形態におけるクラウドサーバの端末データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
図23図23は、第4の実施の形態におけるクラウドサーバの端末データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
図24図24は、コンピュータの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態1]
図1に、本実施の形態におけるシステムの概要を示す。例えばインターネットであるネットワーク10には、クラウドサーバ1と、例えばスマートフォンである携帯端末A及びBとが接続される。クラウドサーバ1は物理サーバであってもよいし、仮想サーバであってもよい。図1において携帯端末の数は2であるが、数に限定は無い。
【0012】
図2に、クラウドサーバ1の機能ブロック図を示す。クラウドサーバ1は、通信部101と、管理部103と、分類部105と、画像データ格納部107と、端末データ格納部109とを含む。
【0013】
通信部101は、他の装置(例えば携帯端末A及びB)からデータを受信する処理、及び、他の装置にデータを送信する処理を実行する。管理部103は、携帯端末A及びBから受信したデータ及び端末データ格納部109に格納されたデータに基づき処理を実行し、処理結果に応じて、画像データ格納部107に格納された画像のデータを携帯端末A及びBに送信する。分類部105は、端末データ格納部109に格納されたデータに基づき、画像をグループ分けする処理を実行する。
【0014】
図3に、携帯端末A及びBのハードウエア構成例を示す。携帯端末A及びBは、アプリケーションプロセッサ301と、メモリ303と、カメラ305と、表示部307と、操作入力部309と、外部記憶装置311と、ベースバンドプロセッサ313と、無線通信部315と、位置データ取得部317と、アンテナ319及び321とを有する。
【0015】
アプリケーションプロセッサ301は、メモリ303と、カメラ305と、表示部307と、操作入力部309と、外部記憶装置311と、ベースバンドプロセッサ313とに接続される。アプリケーションプロセッサ301は、アプリケーションプログラムを実行する処理装置(例えばCPU(Central Processing Unit))である。メモリ303は、例えばRAM(Random Access Memory)である。カメラ305は、撮像処理を行い画像のデータを生成する。表示部307は、例えばディスプレイであり、表示されるべきデータを表示する。操作入力部309は、例えばボタン又はタッチパネルであり、ユーザによる操作を受け付ける。外部記憶装置311は、例えばSD(Secure Digital)メモリカードであり、ユーザによる取り外しが可能である。
【0016】
ベースバンドプロセッサ313は、アプリケーションプロセッサ301と、アンテナ319に接続された無線通信部315と、アンテナ321に接続された位置データ取得部317とに接続される。ベースバンドプロセッサ313は、例えばCPUであり、無線通信部315及び位置データ取得部317を制御する。無線通信部315は、無線通信を行う。位置データ取得部317は、例えばGPS(Global Positioning System)により位置データを取得する。但し、説明を簡単にするため、以下ではベースバンドプロセッサ313の処理に関する詳細な説明を省略する。
【0017】
アプリケーションプロセッサ301は、本実施の形態における処理を実行するためのプログラムを実行することによって、図4に示すような機能を実現する。図4に、携帯端末A及びBの機能ブロック図を示す。携帯端末A及びBは、管理部351と、設定データ格納部353と、端末データ格納部355と、画像データ格納部357とを含む。設定データ格納部353及び端末データ格納部355は、メモリ303又は外部記憶装置311に設けられる。画像データ格納部357は、外部記憶装置311に設けられる。
【0018】
管理部351は、設定データ格納部353に格納されたデータ及び端末データ格納部355に格納されたデータに基づき、画像のデータの送信を制御する処理、及び日時データ及び位置データの送信を制御する処理等を実行する。
【0019】
次に、図5乃至図8を用いて、本実施の形態の概要について説明する。ここでは、携帯端末Aを操作するユーザ(ここでは、ユーザaとする)と携帯端末Bを操作するユーザ(ここでは、ユーザbとする)とが一緒に観光地に行き、ユーザaは携帯端末Aのカメラ305によって撮影を行ったとする。すると、図5に示すように、携帯端末Aは、携帯端末Aにおいて生成された画像のデータに、画像を生成した日時を示す日時データ及び画像を生成した位置を示す位置データを例えばEXIF(EXchangeable Image File Format)情報として付加し、ユーザaの画像のデータを管理するクラウドサーバ1に送信する。クラウドサーバ1は、ユーザa用の記憶領域に、携帯端末Aから受信した画像のデータを保存する。
【0020】
後日、ユーザaが観光地で撮影した画像の閲覧を希望するユーザbは、携帯端末Bを操作する。ここで、ユーザbが行う操作は、ユーザaの画像のデータを管理するクラウドサーバ1を指定する操作(例えば、タップによる選択)だけであり、パスワードの入力など、煩雑な操作を含まない。これに応じ、携帯端末Bは、図6に示すように、ユーザaの画像の閲覧を要求する閲覧要求を、ユーザaの画像のデータを管理するクラウドサーバ1に送信する。なお、携帯端末Bには、ユーザaの画像のデータを管理するクラウドサーバ1にアクセスするための情報(例えば、アドレス又はURL(Uniform Resource Locater)など)が予め登録されているものとする。また、日時を示す日時データ及びその日時における位置を示す位置データが携帯端末Bにおいて定期的に取得されているものとする。
【0021】
すると、図7に示すように、閲覧要求を受信したクラウドサーバ1は、携帯端末Bの過去の位置を示す位置データ及びその位置にいた時刻を示す日時データを携帯端末Bから取得する。この取得に際して、ユーザbは操作を何も行わない(すなわち、自動で取得が行われる)。そして、クラウドサーバ1は、携帯端末Bから取得した位置データ及び日時データとユーザaの画像のデータに付加された位置データ及び日時データとを比較することで、ユーザaとユーザbが一緒にいたときに撮影されたと推定される画像のデータを特定する。ここでは、画像のデータ701及び画像のデータ702が特定される。
【0022】
そして、図8に示すように、クラウドサーバ1は、特定された画像のデータ701及び702を携帯端末Bに送信する。これにより、ユーザbは、携帯端末Bの表示部307に表示された画像を確認することができる。従って、ユーザbは、画像の選択などの煩雑な入力操作を行うことなく、ユーザaの画像のデータのうちユーザaとユーザbが一緒にいたときに撮影した画像のデータを閲覧することができる。
【0023】
次に、図9乃至図18を用いて、携帯端末A及びBが実行する処理並びにクラウドサーバ1が処理について説明する。
【0024】
はじめに、図9及び図10を用いて、携帯端末が日時データ及び位置データを取得する処理について説明する。まず、ユーザが起動ボタンを押下することによって、携帯端末が起動される(図9:ステップS1)。
【0025】
携帯端末の管理部351は、位置データ取得部317に、位置データの取得指示を出力する。これに応じ、位置データ取得部317は、基地局から位置データを取得、又は、GPSにより位置データを取得する(ステップS3)。基地局から取得できる位置データは、基地局に登録された位置データである。位置データ取得部317は2つの方法を使い分けることができ、例えば、GPSによる位置データの取得が困難な屋内又は地下などに携帯端末が有る場合に基地局から位置データを取得してもよい。
【0026】
管理部351は、例えばOS(Operating System)のシステム時計から、日時データを取得する(ステップS5)。
【0027】
なお、管理部351は、ステップS3の処理及びステップS5の処理を、前回の実行時刻から所定の時間が経過した場合に実行するようにしてもよい。これにより、位置データ及び日時データの取得を定期的に行えるようになる。
【0028】
管理部351は、ステップS3において取得した位置データ及びステップS5において取得した日時データを、端末データ格納部355に追加する(ステップS7)。
【0029】
図10に、端末データ格納部355に蓄積されるデータの一例を示す。図10の例では、日時データと、日時データが表す日時における携帯端末の位置を示す位置データとが蓄積される。但し、携帯端末のメモリ容量には制限があるので、一定の時間より前に追加された日時データ及び位置データを削除してもよい。
【0030】
図9の説明に戻り、位置データ取得部317は、現在の基地局の範囲外に携帯端末が移動した場合には、位置データを登録する基地局を変更する(ステップS9)。そしてステップS3の処理に戻る。なお、現在の基地局の範囲内である場合には、ステップS9の処理は省略される。
【0031】
以上のような処理を実行すれば、携帯端末の日時データ及び位置データを蓄積し、後の処理に利用できるようになる。
【0032】
次に、図11を用いて、携帯端末Aが自動送信についての設定の入力を受け付ける処理について説明する。
【0033】
まず、携帯端末Aの操作入力部309は、自動送信についての設定の入力をユーザから受け付ける(図11:ステップS11)。自動送信についての設定とは、携帯端末Aが画像のデータを生成した場合に画像のデータを自動でクラウドサーバ1に送信するか否かについての設定である。
【0034】
管理部351は、ステップS11において入力を受け付けた設定のデータである設定データを設定データ格納部353に格納する(ステップS13)。そして処理を終了する。
【0035】
以上のような処理を実行すれば、画像のデータを自動で送信できるようになるので、携帯端末Aのユーザは画像のデータの送信を意識しなくてもよくなる。これにより、画像のアップロードのために行う操作によってユーザが感じるストレスを軽減できるようになる。
【0036】
次に、図12及び図13を用いて、携帯端末Aが画像のデータを生成する際に実行する処理について説明する。
【0037】
携帯端末Aのユーザは、撮影スポットに到着すると、携帯端末Aを操作することでカメラ305を起動する(図12:ステップS31)。
【0038】
カメラ305が起動されると、管理部351は、位置データ取得部317に、位置データの取得指示を出力する。これに応じ、位置データ取得部317は、基地局から位置データを取得、又は、GPSにより位置データを取得する(ステップS33)。また、管理部351は、例えばOS(Operating System)のシステム時計から、日時データを取得する(ステップS35)。
【0039】
カメラ305は、操作入力部309が受け付けた入力(例えば、シャッターボタンに相当する部分のタップ)に応じ撮像処理を実行し、画像のデータを生成する(ステップS37)。生成された画像のデータは、管理部351に出力される。
【0040】
管理部351は、ステップS37において生成された画像のデータに日時データ及び位置データをEXIF情報として付加し、画像データ格納部357に保存する(ステップS39)。
【0041】
管理部351は、送信処理を実行する(ステップS41)。そして処理は終了する。送信処理については、図13を用いて説明する。
【0042】
まず、管理部351は、設定データ格納部353に格納された、自動送信についての設定が、「自動送信」を示しているか判断する(図13:ステップS51)。
【0043】
設定が「自動送信」を示している場合(ステップS51:Yesルート)、管理部351は、ステップS39において画像データ格納部357に保存された画像のデータを、無線通信部315に出力する。これに応じ、無線通信部315は、画像のデータ(この画像のデータには、日時データ及び位置データが付加されている)を、携帯端末Aのユーザの画像を管理するクラウドサーバ1に送信する(ステップS53)。そして呼び出し元の処理に戻る。
【0044】
一方、設定が「自動送信」を示していない場合(ステップS51:Noルート)、管理部351は、送信可否についての指示の入力を促すデータを、表示部307に表示させる(ステップS55)。ユーザは、表示部307に表示されたデータに従い、送信可否についての指示を操作入力部309を介して入力する。
【0045】
管理部351は、ユーザからの指示が「送信」を示している場合に、ステップS39において画像データ格納部357に保存された画像のデータを、無線通信部315に出力する。これに応じ、無線通信部315は、画像のデータ(この画像のデータには、日時データ及び位置データが付加されている)を、携帯端末Aのユーザの画像を管理するクラウドサーバ1に送信する(ステップS57)。そして呼び出し元の処理に戻る。
【0046】
なお、ステップS55及びS57の処理は、カメラ305が停止した後に実行してもよい。このようにすれば、カメラ305によって生成された複数の画像のデータを一括してクラウドサーバ1に送信できるようになる。その場合、ステップS55において、ユーザに画像を選択させてもよい。
【0047】
以上のような処理を実行すれば、携帯端末Aにおいて生成された画像のデータに日時データ及び位置データを付加した上でクラウドサーバ1に保存できるようになる。
【0048】
次に、図14及び図15を用いて、クラウドサーバ1が画像データを受信した際に実行する処理について説明する。
【0049】
まず、クラウドサーバ1の通信部101は、日時データ及び位置データが付加された画像のデータを携帯端末Aから受信し(図14:ステップS61)、管理部103に出力する。
【0050】
管理部103は、ステップS61において受信した画像のデータに付加されている日時データ及び位置データを、画像データ番号に対応付けて端末データ格納部109に格納する(ステップS63)。なお、画像のデータは画像データ番号と関連付けて画像データ格納部107に格納される。
【0051】
図15に、端末データ格納部109に格納されるデータの一例を示す。図15の例では、画像データ番号と、日時データと、位置データと、グループ番号とが格納される。但し、直前のステップS63において格納されたデータについては、グループ番号は付与されず、ステップS65の処理によって付与される。
【0052】
図14の説明に戻り、管理部103は、分類部105にグルーピングの実行を指示する。これに応じ、分類部105は、予め定められたルールに従い画像のグルーピングを実行する(ステップS65)。端末データ格納部109に格納されているグループ番号は、ステップS65の処理結果に基づき更新される。そして処理を終了する。
【0053】
予め定められたルールとは、例えば、連続して生成された複数の画像であって、(1)最も早く生成された画像の日時と最も後に生成された画像の日時との差が30分以内であるという条件、及び(2)複数の画像の生成位置が半径100メートルの円に収まるという条件の両方を満たす複数の画像が同じグループにグループ分けするというルールである。但し、ここで示したルールに限られるわけではない。
【0054】
以上のようにして生成されたグループに属する画像を一括して送信すれば、関連性が高いと推定される複数の画像を携帯端末に漏れなく送信できるようになる。
【0055】
次に、図16乃至図18を用いて、携帯端末Bがクラウドサーバ1に閲覧要求を送信した際に実行される処理について説明する。
【0056】
まず、携帯端末Bの無線通信部315は、携帯端末Aが生成した画像を閲覧することを要求する閲覧要求を、携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1に送信する(図16:ステップS71)。上で述べたように、携帯端末Bのユーザは、携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1にアクセスするための情報を予めメール等により通知されており、その情報は携帯端末Bに登録されているものとする。そのため、携帯端末Bのユーザの操作は、携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1を指定する操作(例えば、ユーザアカウント情報やパスワードの入力)だけであり、画像の選択など、煩雑な操作を含まない。なお、クラウドサーバ1が複数の携帯端末について画像のデータを管理している場合に対処するため、閲覧要求が携帯端末Aの識別子を含んでもよい。
【0057】
携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1の通信部101は、閲覧要求を携帯端末Bから受信する(ステップS73)。通信部101は、閲覧要求を管理部103に出力する。
【0058】
管理部103は、携帯端末Aに関する各グループの日時データのうち最先の日時データを読み出す(ステップS75)。例えば図15に示した例であれば、画像データ番号「DSC_0001」に対応する日時データ、画像データ番号「DSC_0002」に対応する日時データ、画像データ番号「DSC_0003」に対応する日時データ、画像データ番号「DSC_0004」に対応する日時データ、画像データ番号「DSC_0006」に対応する日時データ、及び画像データ番号「DSC_0007」に対応する日時データが読み出される。
【0059】
管理部103は、読み出した日時データを通信部101に出力する。これに応じ、通信部101は、管理部103から受け取った日時データを携帯端末Bに送信する(ステップS77)。図17に、ステップS77において送信されるデータの一例を示す。図17の例においては、グループ番号と、そのグループ番号のグループにおいて最先の日時データとが送信される。但し、グループ番号は含まれていなくてもよい。
【0060】
携帯端末Bの無線通信部315は、携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1から、日時データを受信し(ステップS79)、管理部351に出力する。
【0061】
管理部351は、各グループについて、受信した日時データに最も近い日時データとその日時データに対応する位置データとを端末データ格納部355から読み出す(ステップS81)。管理部351は、読み出した日時データ及び位置データを無線通信部315に出力する。
【0062】
無線通信部315は、管理部351から受け取った日時データ及び位置データを、携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1に送信する(ステップS83)。図18に、ステップS83において送信されるデータの一例を示す。図18の例では、グループ番号と、受信した最先の日時データに最も近い日時データと、その日時データに対応する位置データとが含まれる。
【0063】
携帯端末Aが生成した画像のデータを管理するクラウドサーバ1の通信部101は、各グループについての日時データ及び位置データを携帯端末Bから受信する(ステップS85)。通信部101は、受信した日時データ及び位置データを管理部103に出力する。
【0064】
管理部103は、各グループについて、受信した位置データが示す位置との距離が所定距離(例えば500メートル)以内である位置を示す位置データが端末データ格納部109に有るか判定する(ステップS87)。
【0065】
管理部103は、受信した位置データが示す位置との距離が所定距離以内である位置を示す位置データが端末データ格納部109に有ると判定されたグループについて、そのグループに属する画像のデータを読み出す(ステップS89)。管理部103は、読み出した画像のデータを含むプレビュー画面のデータを生成し通信部101に出力する。
【0066】
通信部101は、管理部103から受け取ったプレビュー画面のデータを、携帯端末Bに送信する(ステップS91)。
【0067】
携帯端末Bの無線通信部315は、プレビュー画面のデータをクラウドサーバ1から受信し、管理部351に出力する。管理部351は、無線通信部315から受け取ったプレビュー画面のデータを表示部307に表示させる(ステップS93)。
【0068】
以上のようにすれば、携帯端末Bのユーザは、簡単な操作を行うだけで携帯端末Aのユーザの画像を閲覧できるようになる。一方、携帯端末Aのユーザは、公開する画像を指定しなくても、適切なユーザに対してのみ画像を公開できるようになる。
【0069】
[実施の形態2]
携帯端末A及びBのメモリ容量には制限があるため、日時データ及び位置データを端末データ格納部355に蓄積し続けることはできない。そのため、古いデータから順に削除することが考えられるが、日時データ及び位置データを削除してしまうと、クラウドサーバ1に保存されている画像を閲覧できなくなる可能性がある。
【0070】
そこで第2の実施の形態においては、携帯端末A及びB並びにクラウドサーバ1のメモリ使用量を抑制しつつ、画像を閲覧できなくなることを防止する方法について説明する。
【0071】
1つめの方法として、クラウドサーバ1における端末データ格納部109において、図19に示すようなデータを管理する。図19の例では、画像データ番号と、日時データと、位置データと、グループ番号と、画像のデータを受信すべき携帯端末のID(IDentifier)とが管理される。例えば、携帯端末Bから閲覧要求を受信した場合において、グループ番号1及び4についてはステップS87において「受信した位置データが示す位置との距離が所定距離以内である位置を示す位置データが端末データ格納部109に有る」と判定されたとする。この場合、グループ番号1及び4に対応する携帯端末のIDの欄に、携帯端末BのIDであるID−Bを格納するようにする。そして、携帯端末Bから閲覧要求を再度受信した際、たとえ携帯端末Bの日時データ及び位置データが失われていたとしても、画像データ番号が「DSC_0001」、「DSC_0004」及び「DSC_0005」である画像については、携帯端末Bに送信する。このようにすることで、携帯端末Bが画像を閲覧できなくなることを防止できる。
【0072】
2つめの方法として、携帯端末Bにおける端末データ格納部355において、図20に示すようなデータを管理する。図20の例では、日時データと、位置データと、クラウドサーバのIDとが格納される。ここでは、プレビュー画面のデータを取得した際に使用された日時データ及び位置データに対応付けて、プレビュー画面のデータの送信元であるクラウドサーバ1のIDを格納しておく。そして、クラウドサーバ1のIDが格納された行については、データを削除しないようにする。これにより、携帯端末Bが画像を閲覧できなくなることを防止できる。
【0073】
[実施の形態3]
第1の実施の形態においては、携帯端末A及びBが起動している間、日時データ及び位置データの取得が行われる。しかし、携帯端末の起動中に常にこれらのデータが取得されることを望まないユーザも存在する。また、電池や記憶領域を節約すべき状況にある場合には、これらのデータを取得し続けることは好ましくない。
【0074】
そこで第3の実施の形態においては、図21に示すような処理を実行することでデータの取得を制限する。
【0075】
まず、携帯端末Aが日時データ及び位置データを取得する処理について説明する。まず、ユーザが起動ボタンを押下することによって、携帯端末Aが起動される(図21:ステップS101)。
【0076】
携帯端末Aの管理部351は、ユーザからデータ取得指示の入力を操作入力部309を介して受け付けたか判断する(ステップS103)。データ取得指示の入力を受け付けていない場合(ステップS103:Noルート)、ステップS103の処理に戻る。
【0077】
一方、データ取得指示の入力を受け付けた場合(ステップS103:Yesルート)、管理部351は、位置データ取得部317に、位置データの取得指示を出力する。これに応じ、位置データ取得部317は、基地局から位置データを取得、又は、GPSにより位置データを取得する(ステップS107)。
【0078】
管理部351は、例えばOS(Operating System)のシステム時計から、日時データを取得する(ステップS109)。
【0079】
なお、管理部351は、ステップS107の処理及びステップS109の処理を、前回の実行時刻から所定の時間が経過した場合に実行するようにしてもよい。これにより、位置データ及び日時データの取得を定期的に行えるようになる。
【0080】
管理部351は、ステップS107において取得した位置データ及びステップS109において取得した日時データを、端末データ格納部355に追加する(ステップS111)。
【0081】
位置データ取得部317は、現在の基地局の範囲外に携帯端末Aが移動した場合には、位置データを登録する基地局を変更する(ステップS113)。そしてステップS107の処理に戻る。なお、現在の基地局の範囲内である場合には、ステップS113の処理は省略される。
【0082】
管理部351は、ユーザからデータ取得停止指示の入力を操作入力部309を介して受け付けたか判断する(ステップS115)。データ取得停止指示の入力を受け付けていない場合(ステップS115:Noルート)、取得を継続するため、ステップS107の処理に戻る。
【0083】
一方、データ取得停止指示の入力を受け付けた場合(ステップS115:Yesルート)、ステップS103の処理に戻る。
【0084】
以上のような処理を実行すれば、日時データ及び位置データの取得にユーザの意向を反映できるようになる。
【0085】
[実施の形態4]
第4の実施の形態においては、グループ分けをより柔軟に行う方法について説明する。
【0086】
例えば、クラウドサーバ1は、ユーザにより行われたグループ分けを示すデータを携帯端末Aから受信する。そして、クラウドサーバ1は、端末データ格納部109に、図22に示すようなデータを格納する。図22の例では、画像データ番号と、日時データと、位置データと、グループ番号と、ユーザにより指定されたグループを表すグループ番号とが格納される。そして、クラウドサーバ1は、ユーザにより行われたグループ分けに従って画像のデータの送信を行うようにする。
【0087】
このようにすれば、クラウドサーバ1により行われたグループ分けをユーザが修正したいと考えた場合には、ユーザの意向を反映したグループ分けを行えるようになる。
【0088】
また、クラウドサーバ1は、携帯端末Aからグループ分けを示すデータを受信し、ユーザにより行われたグループ分けに対して、第1の実施の形態と同様の方法でさらにグループ分けを行うことでサブグループを生成してもよい。そして、図23に示すようなデータを端末データ格納部109に格納してもよい。図23の例では、画像データ番号と、日時データと、位置データと、ユーザにより指定されたグループを表すグループ番号と、サブグループを表すグループ番号とが格納される。図23の例では、ユーザが指定したグループ(ここでは、グループ番号1のグループ)に属する画像が、さらに2つのサブグループにグループ分けされている。クラウドサーバ1は、サブグループが生成された場合には、サブグループに従って画像のデータの送信を行うようにする。
【0089】
このようにすれば、ユーザがおおまかなグループ分けを行ったうえで、クラウドサーバ1が詳細なグループ分けを行うことが可能になる。これにより、ユーザの意向を反映しつつ、日時及び位置に基づくグループ分けを行えるようになる。
【0090】
[実施の形態5]
第1の実施の形態においては、携帯端末Bは閲覧要求に対する応答を受信した後に、日時データ及び位置データをクラウドサーバ1に送信する。しかし、閲覧要求をクラウドサーバ1に送信する際に、端末データ格納部355に格納されている日時データ及び位置データを閲覧要求と一緒にクラウドサーバ1に送信してもよい。そして、クラウドサーバ1は、例えば、受信した日時データが示す日時との差が所定時間以内である日時を示す日時データに対応付けられ且つ受信した位置データが示す位置との距離が所定距離以内である位置を示す位置データに対応付けられたグループ番号を特定する。そして、クラウドサーバ1は、特定されたグループ番号が示すグループに属する画像のデータを含むプレビュー画面のデータを生成するようにする。
【0091】
このような方法であっても、携帯端末Bは、携帯端末Aのユーザの画像を簡便に閲覧できるようになる。
【0092】
以上本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上で説明した携帯端末A及びB並びにクラウドサーバ1の機能ブロック構成は実際のプログラムモジュール構成に一致しない場合もある。
【0093】
また、上で説明したデータ保持構成は一例であって、上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。さらに、並列に実行させるようにしても良い。
【0094】
また、上ではクラウドサーバ1がプレビュー画面のデータを生成する例を示したが、クラウドサーバ1は画像のデータをそのまま携帯端末Bに送信し、携帯端末Bがプレビュー画面のデータを生成してもよい。
【0095】
また、携帯端末A及びBにおいては、アプリケーション或いはブラウザから、ユーザの操作を受け付けるようにしてもよい。
【0096】
また、ステップS75においては最先の日時データを読み出しているが、最後の日時データでもよいし、中間の日時データでもよい。また、端末データ格納部109に格納された全日時データを送信するようにしてもよい。
【0097】
なお、上で述べたクラウドサーバ1は、コンピュータ装置であって、図24に示すように、メモリ2501とCPU(Central Processing Unit)2503とハードディスク・ドライブ(HDD:Hard Disk Drive)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施例における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。CPU2503は、アプリケーション・プログラムの処理内容に応じて表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、所定の動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、主としてメモリ2501に格納されるが、HDD2505に格納されるようにしてもよい。本発明の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはコンピュータ読み取り可能なリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及びアプリケーション・プログラムなどのプログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【0098】
以上述べた本発明の実施の形態をまとめると、以下のようになる。
【0099】
本実施の形態の第1の態様に係る携帯端末装置は、(A)時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を記憶する記憶部と、(B)ネットワークを介して接続されたサーバ装置に、記憶部に記憶された第1の時刻情報及び第1の位置情報を送信する送信部と、(C)サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち、送信した第1の時刻情報及び第1の位置情報と、画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報との比較に基づき選択された画像を、サーバ装置から受信する受信部とを有する。
【0100】
このようにすれば、携帯端末装置のユーザによる煩雑な入力操作は不要なので、画像の共有を簡便に行えるようになる。
【0101】
また、サーバ装置から受信する画像は、第1の位置情報が示す位置と第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ第1の時刻情報が示す時刻と第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像であってもよい。画像が上記条件を満たす場合、携帯端末装置のユーザは画像の生成に立ち会っていた可能性が高い。よって、上で述べたようにすれば、画像を共有すべきユーザが画像を共有できるようになる。
【0102】
また、上で述べた送信部は、(b1)携帯端末装置のユーザによる指示の入力に応じて、第1の位置情報及び第1の時刻情報を送信する処理を開始又は停止してもよい。位置情報及び時刻情報をできる限り秘匿したいユーザも存在する。上で述べたような構成であれば、位置情報及び時刻情報を他の装置に送信するか否かについて、ユーザの意向を反映できるようになる。
【0103】
また、上で述べた送信部は、(b2)携帯端末装置が生成した画像をサーバ装置に自動で送信することを指示する第1の指示が携帯端末装置のユーザにより入力された場合、携帯端末装置が生成した画像を、当該画像が生成された時に又は所定のタイミングにおいてサーバ装置に送信してもよい。これにより、ユーザが画像の送信を意識しなくてもよくなるので、画像の共有をより簡便に行えるようになる。
【0104】
本実施の形態の第2の態様に係るサーバ装置は、(D)時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続された携帯端末装置から受信する受信部と、(E)画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の時刻情報を画像毎に記憶する記憶部と、(F)受信した第1の時刻情報及び第1の位置情報と記憶部に記憶された第2の時刻情報及び第2の位置情報との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち携帯端末装置に送信する画像を選択する選択部と、(G)選択部により選択された画像を、携帯端末装置に送信する送信部とを有する。
【0105】
このようにすれば、時刻情報及び位置情報で画像の共有を制御できるので、簡便な画像共有が可能になる。
【0106】
また、上で述べた選択部は、(f1)第1の位置情報が示す位置と第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ第1の時刻情報が示す時刻と第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像を選択してもよい。画像が上記条件を満たす場合、携帯端末装置のユーザは画像の生成に立ち会っていた可能性が高い。よって、上で述べたようにすれば、画像を共有すべきユーザが画像を共有できるようになる。
【0107】
また、本サーバ装置は、(H)第2の時刻情報及び第2の位置情報に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像をグループ分けする分類部をさらに有してもよい。そして、上で述べた選択部は、(f2)分類部によるグループ分けの結果に基づき、条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択してもよい。このようにすれば、同じグループに属する画像を携帯端末装置が一括して受信できるので、利便性が向上する。
【0108】
また、上で述べた選択部は、(f3)1又は複数の画像の各々が属するグループを示す分類情報を、1又は複数の画像を生成した携帯端末装置である第2の携帯端末装置から受信した場合、受信した分類情報に基づき、条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択してもよい。このようにすれば、同じグループに属する画像を携帯端末装置が一括して受信できるので、利便性が向上する。
【0109】
また、本サーバ装置は、(I)分類情報と、第2の時刻情報及び第2の位置情報とに基づき、同じグループに属する1又は複数の画像を1又は複数のサブグループに分類するグループ分けを行う分類部をさらに有してもよい。そして、上で述べた選択部は、(f4)分類部によるグループ分けの結果に基づき、条件を満たす画像と同じサブグループに属する画像をさらに選択してもよい。このようにすれば、より細かいグループ分けになるので、利便性がさらに向上する。
【0110】
また、上で述べた選択部は、(f5)選択された画像の識別情報と携帯端末装置の識別情報とを対応付けて保存してもよい。このようにすれば、たとえ携帯端末装置の第1の時刻情報及び第1の位置情報が失われた場合であっても、携帯端末装置に画像を送信できるようになる。
【0111】
本実施の形態の第3の態様に係る画像共有制御方法は、(J)記憶装置に記憶された、時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続されたサーバ装置に送信し、(K)サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち、送信した第1の時刻情報及び第1の位置情報と、画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報との比較に基づき選択された画像を、前記サーバ装置から受信する処理を含む。
【0112】
本実施の形態の第4の態様に係る画像共有制御方法は、(L)時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続された携帯端末装置から受信し、(M)受信した第1の時刻情報及び第1の位置情報と、(N)画像毎に当該画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の時刻情報を記憶部に記憶された第2の時刻情報及び第2の位置情報との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち携帯端末装置に送信する画像を選択し、(O)選択された画像を、携帯端末装置に送信する処理を含む。
【0113】
なお、上記方法による処理をプロセッサに行わせるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【0114】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0115】
(付記1)
携帯端末装置であって、
時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を記憶する記憶部と、
ネットワークを介して接続されたサーバ装置に、前記記憶部に記憶された前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報を送信する送信部と、
前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち、送信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と、画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報との比較に基づき選択された画像を、前記サーバ装置から受信する受信部と、
を有する携帯端末装置。
【0116】
(付記2)
前記サーバ装置から受信する画像は、前記第1の位置情報が示す位置と前記第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ前記第1の時刻情報が示す時刻と前記第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像である、
付記1記載の携帯端末装置。
【0117】
(付記3)
前記送信部は、
前記携帯端末装置のユーザによる指示の入力に応じて、前記第1の位置情報及び前記第1の時刻情報を送信する処理を開始又は停止する、
付記1又は2記載の携帯端末装置。
【0118】
(付記4)
前記送信部は、
前記携帯端末装置が生成した画像を前記サーバ装置に自動で送信することを指示する第1の指示が前記携帯端末装置のユーザにより入力された場合、前記携帯端末装置が生成した画像を、当該画像が生成された時に又は所定のタイミングにおいて前記サーバ装置に送信する、
付記1乃至3のいずれか1つ記載の携帯端末装置。
【0119】
(付記5)
サーバ装置であって、
時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続された携帯端末装置から受信する受信部と、
画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の時刻情報を画像毎に記憶する記憶部と、
受信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と前記記憶部に記憶された前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報との比較に基づき、前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち前記携帯端末装置に送信する画像を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記画像を、前記携帯端末装置に送信する送信部と、
を有するサーバ装置。
【0120】
(付記6)
前記選択部は、
前記第1の位置情報が示す位置と前記第2の位置情報が示す位置との間の距離が所定距離以内であり且つ前記第1の時刻情報が示す時刻と前記第2の時刻情報が示す時刻との差が所定時間以内であるという条件を満たす画像を選択する、
付記5記載のサーバ装置。
【0121】
(付記7)
前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報に基づき、前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像をグループ分けする分類部
をさらに有し、
前記選択部は、
前記分類部によるグループ分けの結果に基づき、前記条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択する、
付記6記載のサーバ装置。
【0122】
(付記8)
前記選択部は、
前記1又は複数の画像の各々が属するグループを示す分類情報を、前記1又は複数の画像を生成した携帯端末装置である第2の携帯端末装置から受信した場合、受信した前記分類情報に基づき、前記条件を満たす画像と同じグループに属する画像をさらに選択する、
付記6記載のサーバ装置。
【0123】
(付記9)
前記分類情報と、前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報とに基づき、同じグループに属する1又は複数の画像を1又は複数のサブグループに分類するグループ分けを行う分類部
をさらに有し、
前記選択部は、
前記分類部による前記グループ分けの結果に基づき、前記条件を満たす画像と同じサブグループに属する画像をさらに選択する、
付記8記載のサーバ装置。
【0124】
(付記10)
前記選択部は、
選択された前記画像の識別情報と前記携帯端末装置の識別情報とを対応付けて保存する、
付記5乃至9のいずれか1つ記載のサーバ装置。
【0125】
(付記11)
記憶装置に記憶された、時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続されたサーバ装置に送信し、
前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち、送信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と、画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報との比較に基づき選択された画像を、前記サーバ装置から受信する、
処理を前記携帯端末装置が実行する画像共有制御方法。
【0126】
(付記12)
時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続された携帯端末装置から受信し、
受信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と、画像毎に当該画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の時刻情報を記憶部に記憶された前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち前記携帯端末装置に送信する画像を選択し、
選択された前記画像を、前記携帯端末装置に送信する、
処理を前記サーバ装置実行する画像共有制御方法。
【0127】
(付記13)
記憶装置に記憶された、時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続されたサーバ装置に送信し、
前記サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち、送信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と、画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の位置情報との比較に基づき選択された画像を、前記サーバ装置から受信する、
処理を前記携帯端末装置のプロセッサに実行させる画像共有制御プログラム。
【0128】
(付記14)
時刻を示す第1の時刻情報及び当該時刻における前記携帯端末装置の位置を示す第1の位置情報を、ネットワークを介して接続された携帯端末装置から受信し、
受信した前記第1の時刻情報及び前記第1の位置情報と、画像毎に当該画像が生成された時刻を示す第2の時刻情報及び当該画像が生成された位置を示す第2の時刻情報を記憶部に記憶された前記第2の時刻情報及び前記第2の位置情報との比較に基づき、サーバ装置が管理する1又は複数の画像のうち前記携帯端末装置に送信する画像を選択し、
選択された前記画像を、前記携帯端末装置に送信する、
処理を前記サーバ装置のプロセッサに実行させる画像共有制御プログラム。
【符号の説明】
【0129】
1 クラウドサーバ 101 通信部
103 管理部 105 分類部
107 画像データ格納部 109 端末データ格納部
10 ネットワーク A,B 携帯端末
301 アプリケーションプロセッサ 303 メモリ
305 カメラ 307 表示部
309 操作入力部 311 外部記憶装置
313 ベースバンドプロセッサ 315 無線通信部
317 位置データ取得部 319,321 アンテナ
351 管理部 353 設定データ格納部
355 端末データ格納部 357 画像データ格納部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24