特許第6520249号(P6520249)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6520249
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】鉛蓄電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/68 20060101AFI20190520BHJP
   H01M 4/74 20060101ALI20190520BHJP
   H01M 10/06 20060101ALI20190520BHJP
   H01M 10/08 20060101ALI20190520BHJP
   H01M 2/18 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
   H01M4/68 A
   H01M4/74 D
   H01M10/06 L
   H01M10/08
   H01M2/18 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-50830(P2015-50830)
(22)【出願日】2015年3月13日
(65)【公開番号】特開2016-171018(P2016-171018A)
(43)【公開日】2016年9月23日
【審査請求日】2018年1月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】110002745
【氏名又は名称】特許業務法人河崎・橋本特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100117972
【弁理士】
【氏名又は名称】河崎 眞一
(74)【代理人】
【識別番号】100190713
【弁理士】
【氏名又は名称】津村 祐子
(72)【発明者】
【氏名】安藤 和成
(72)【発明者】
【氏名】泉 健治
(72)【発明者】
【氏名】千葉 毅
(72)【発明者】
【氏名】小島 優
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 悦子
(72)【発明者】
【氏名】杉江 一宏
【審査官】 小川 知宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−520607(JP,A)
【文献】 特開2004−165149(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第02528688(DE,A1)
【文献】 特開2008−243606(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/099020(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/68
H01M 2/18
H01M 4/74
H01M 10/06
H01M 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極格子と正極活物質とからなる正極板と、
負極格子と負極活物質とからなる負極板と、
正極板と負極板とをセパレータを介して積層した極板群と、
極板群と電解液とを収納するためのセル室を複数個有する電槽と、
電槽の開口部を封口する蓋と、を備える鉛蓄電池の製造方法であって、
前記正極格子あるいは前記負極格子の少なくとも一方は、1ppm以上300ppm以下のビスマスと700ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含む鉛合金シートに穴を穿つパンチング方式によって作製される、鉛蓄電池の製造方法。
【請求項2】
前記負極格子を、1ppm以上300ppm以下のビスマスと700ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含む鉛合金シートに穴を穿つパンチング方式によって作製する、請求項1に記載の鉛蓄電池の製造方法。
【請求項3】
前記電解液は、0.02mol/L以上0.2mol/L以下のアルミニウムイオンを含む、請求項1または2に記載の鉛蓄電池の製造方法
【請求項4】
袋状にした前記セパレータは、前記負極板を内包している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉛蓄電池の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車始動用の鉛蓄電池に関する。
【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池の発電要素である正極板および負極板は、それぞれ正極格子と正極活物質、および負極格子と負極活物質とからなる。この正極格子や負極格子の実用的な製造手段としては、鉛合金の溶湯を鋳込む鋳造方式(連続鋳造方式を含む)のほか、鉛合金シートに切り目を入れた後でシートの幅方向に広げ、最後に極板の形状に切断するエキスパンド方式(レシプロ法とロータリー法の双方を含む)がある。
【0003】
一方、正極格子や負極格子の生産性を高めるため、鉛合金シートに穴を穿ち、最後に極板の形状に切断するパンチング方式の実用化が試みられつつある。特許文献1には、鋳造方式、エキスパンド方式およびパンチング方式のいずれにも有効な方法として、強度を増加させる目的で他の元素と共に適量のビスマスを含ませた鉛合金を正極格子の出発材料として用いることが示されている。なお特許文献1には、腐食を抑制するために、正極格子の出発材料とする鉛合金に含ませるカルシウムは100ppm以下とすべきことが、併せて示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−522275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のようにビスマス等の元素を添加したとしても、相対的に鉛合金は軟らかい。したがって鉛合金の組成を十分に検討せずにパンチング方式を導入すると、鉛合金シートに穴を穿つ際に、打ち抜き刃の上下によってヒケ(シートにおける刃に接した箇所が上下方向に立ち上がった形状)が生じてしまう。このヒケは円滑な打ち抜きを妨げることで生産性に影響を及ぼすだけでなく、過剰なヒケを持った正極格子あるいは負極格子を用いて鉛蓄電池を構成すると、両者を隔てるセパレータを破壊して内部短絡を引き起こす原因ともなり得る。
【0006】
本発明は上記課題を鑑みたものであり、生産性が高いパンチング方式による正極格子あるいは負極格子を用いて、信頼性の高い鉛蓄電池を構成し提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る鉛蓄電池の製造方法は、正極格子と正極活物質とからなる正極板と、負極格子と負極活物質とからなる負極板と、正極板と負極板とをセパレータを介して積層した極板群と、極板群と電解液とを収納するためのセル室を複数個有する電槽と、電槽の開口部を封口する蓋と、を備える鉛蓄電池の製造方法であって、正極格子あるいは負極格子の少なくとも一方は、1ppm以上300ppm以下のビスマスと700ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含む鉛合金シートに穴を穿つパンチング方式によって作製される
【0008】
ある好適な実施形態において、負極格子は1ppm以上300ppm以下のビスマスと700ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含む鉛合金シートに穴を穿つパンチング方式によって作製される
【0009】
ある好適な実施形態において、電解液は0.02mol/L以上0.2mol/L以下のアルミニウムイオンを含む。
【0010】
ある好適な実施形態において、袋状にしたセパレータは負極板を内包している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、生産性が高いパンチング方式による正極格子あるいは負極格子を用いて、信頼性の高い鉛蓄電池を構成し提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の鉛蓄電池を模式的に示した概観図
図2】本発明の鉛蓄電池の要部の一例を示した図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の鉛蓄電池を模式的に示した概観図であり、図2は本発明の鉛蓄電池の要部である負極板の一例を示した図である。正極板1と負極板2とをセパレータ3を介して積層した複数の極板群4は、電解液(図示せず)とともにセル室5aを複数個有する電槽5に収納され、電槽5の開口部は、蓋6によって封口される。なお正極板1は正極格子1aと正極活物質1bとからなり、負極板2は負極格子2aと負極活物質2bとからなる。
【0015】
本発明の特徴は2つある。第1に、正極格子1aあるいは負極格子2aの少なくとも一方が鉛合金シートに穴を穿つパンチング方式によって作製されたものである(本実施形態では、図2に示すように、負極格子2aがパンチング方式によって作製されたものである)。第2に、この鉛合金シートが1ppm以上300ppm以下のビスマスと400ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含む。
【0016】
パンチング方式によって格子を作製する場合、所定の組成を有する鉛合金シートに対し、打ち抜き刃を上下させて穴を穿つことで、図2に示すように、集電性を考慮した格子骨の形態を有しつつ頑丈な枠骨で四周を囲まれた鋳造方式のような格子を、エキスパンド方式のような生産速度で得ることが可能になる。ところが相対的に軟らかい鉛合金の組成を十分に検討せずにパンチング方式を導入すると、鉛合金シートに穴を穿つ際に、打ち抜き刃の上下によってヒケが生じてしまう。発明者らが鋭意検討した結果、鉛合金シートに400ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含ませることで、この課題が解決することを知見した。
【0017】
カルシウムを400ppm以上含ませることで、鉛合金シートに適度の剛性を付与できるので、穴を穿つ際にヒケが生じにくくなる。しかしカルシウムの含有量が1000ppmを超えると、カルシウムの一部がビスマスと金属間化合物を形成する。そうすると、以下に詳述するビスマスによる特段の効果を発揮させないようにしてしまうので、好ましくない。
【0018】
ビスマスの適正な含有量の決定に関しては、優先的に負極格子2aに本発明を活用する理由と併せて、以下に詳述する。
【0019】
近年、アイドリングストップ制御(ISS)と、SOCが100%に満たない充電制御の双方を行う自動車が増加している。このような自動車に搭載された鉛蓄電池は、SOCが100%に満たない環境下で充放電を繰り返すうちに、上層部の電解液の硫酸イオン濃度が下層部の電解液の硫酸イオン濃度よりも低くなる、いわゆる成層化といわれる現象が発生する。そうすると、硫酸イオン濃度が相対的に枯渇している上層部は放電生成物である硫酸鉛を生成しにくくなる(放電が困難になる)一方、硫酸イオン濃度が相対的に過剰な下層部は硫酸鉛から硫酸イオンを乖離しにくくなる(充電が困難になる)というアンバランスが生じ、下層部の過剰な硫酸鉛が析出することで放電反応が全体的に鈍化して、結果的にサイクル寿命特性が低下する。この成層化は、充電末期に起こる電解液の加水分解(ガス発生)の際に発生したガスが電解液を撹拌することによって解消される。しかし意図的にSOCが100%未満となるように制御された環境下では、充電末期を迎えることができないため、上述した効果が見込めない。
【0020】
ここで負極格子2aに適量のビスマスが存在することで水素過電圧が低下し、SOCが100%に満たなくても水素ガスが発生しやすくなって、電解液の拡散が起こりやすくなり、結果的に成層化が解消されるようになる。この効果を得るためには負極格子2aにビスマスを1ppm以上含ませる必要があるが、300ppmを超えて含ませると、水素過電圧が下がり過ぎて電解液の加水分解が過剰に発生し、電解液が急激に減少することで電解液から露出した正極板1および負極板2の集電部(耳)の腐食が加速される。さらに過充電電気量が増えることで、正極格子1aの腐食も加速される。その結果、かえってサイクル寿命特性が低下する。
【0021】
なお、ISSとSOCが100%に満たない充電制御の双方を行う自動車に搭載する鉛蓄電池に本発明を用いる場合、次の2つの構成うち少なくとも1つを併用すると、より好ましい。
【0022】
ISSを行う自動車に搭載される鉛蓄電池は、従来の鉛蓄電池よりも高い充電受入性(短時間でのSOCの回復)が求められる。このような場合、電解液にアルミニウムを0.02mol/L以上含ませることで、高い充電受入性を実現させることができるようになる。一方、アルミニウムの含有量が過剰でも充電受入性は不十分となるため、アルミニウムの含有量の上限は0.2mol/Lとすることが好ましい。
【0023】
負極板2を袋状のセパレータ3に内包することで、サイクル寿命特性をより高めることができる。負極格子2aに適量のビスマスを含ませることで水素ガスが発生しやすくなれば、電解液が拡散しやすくなる反面、負極活物質2bが負極板2から脱落するのを促進させることにもなる。負極板2から負極活物質2bが脱落するという課題は、負極板2の最下部から徐々に負極活物質2bの層が脱落し続けることで起こる。したがってこの課題のトリガーが「最初に負極板2の最下部から負極活物質2bが脱落する」という不具合モードであることを知見した発明者らは、鋭意検討の結果、負極板2を袋状のセパレータ3に内包して、袋状のセパレータ3の綴じられた下辺の上に負極板2の最下部を載せることで、上述した不具合のトリガーを排除して、サイクル寿命特性をより高めるようにした。
【0024】
以下、本発明の効果について、実施例を用いて説明する。
【0025】
(1)鉛蓄電池の作製
本実施例で作製した鉛蓄電池は、JISD5301に規定するD26Lタイプの大きさの鉛蓄電池である。各セル室5aには、7枚の正極板1と8枚の負極板2とが収容され、負極板2は、袋状のポリエチレン製のセパレータ3に収容されている。
【0026】
正極板1は、酸化鉛粉を硫酸と精製水とで混練して作製した正極活物質1bの前駆体であるペーストを、カルシウムを含む鉛合金シートからなる正極格子1a(エキスパンド格子)に充填して作製した。
【0027】
負極板2は、酸化鉛粉に対し、カーボンと有機添加剤を添加して、硫酸と精製水とで混練して作製した負極活物質2bの前駆体であるペーストを、(表1)に示す組成を有する鉛合金シートに打ち抜き刃で穴を穿ったパンチング方式の負極格子2aに充填して作製した。
【0028】
作製した正極板1及び負極板2を熟成乾燥した後、負極板2をポリエチレンの袋状のセパレータ3に収容し(一部は板状のセパレータ3に挟み込み)、正極板1と交互に重ね、7枚の正極板1と8枚の負極板2とがセパレータ3を介して積層された極板群4を作製した。この極板群4を、6つに仕切られたセル室5aにそれぞれ収容し、6つのセルを直接接続した上で、蓋6によって電槽5の開口部を封口した。
【0029】
さらに、密度が1.28g/cmの希硫酸からなる電解液を入れて化成を行い、鉛蓄電池を得た。この時、化成後の電解液に含まれるアルミニウムイオンの量は、(表1)の値となるように適宜調整した。
【0030】
(2)寿命特性
作製した鉛蓄電池に対し、SOCを90%にしてから、次の手順で評価した。
A.45Aで59秒間放電する
B.300Aで1秒間放電する
C.制限電流100A条件下で60秒間14.0V定電圧充電する
D.A、B、Cの順に行う充放電サイクルを3600回繰り返した後、リフレッシュ充電として30分間、制限電流50Aで14.0V定電圧充電する
E.48時間放置した後、再度SOCを90%に調整する
上述したA〜Eの手順を繰り返す中で、放電電圧が7.2Vを下回った時に寿命に到達したと判断し、この判断に沿って3600サイクル毎に試験を継続するか否かを決定した。試験の継続を断念したサイクル数を、構成条件と共に(表1)に記す。
【0031】
(3)パンチング方式の負極格子2aの加工性
パンチング方式にて負極格子2aを100枚作製する際、ヒケの発生によって打ち抜き刃の上下動が1度でも停止した条件を「×」、短絡には至らないが明確なヒケ(負極格子2aの厚さの0.2倍以上0.4倍以下)が目視観察できた条件を「△」、目視観察上は問題ないが触れることでヒケ(負極格子2aの厚さの0.05倍以上0.2倍未満)が確認できた条件を「○」、これらのいずれにも該当しなかった条件を「◎」として、(表1)に併記する。
【0032】
(4)充電受入性
本発明例及び比較例の各電池について、JIS D5301記載の充電受入性試験を実施した。具体的には、25℃雰囲気下で2.5時間、5時間率電流での放電を行った後、0℃雰囲気下で12時間以上静置してから0℃雰囲気下で14.4V定電圧充電(最大電流100A)を10分間行った。この際の10分目の電流値を、充電受入性の指標として(表1)に併記する。
【0033】
【表1】
【0034】
電池A−1からA−7を対比する。負極格子2aに含ませるカルシウムが400ppm未満である電池A−1は、パンチング方式による加工性が著しく低下している。一方で負極格子2aに含ませるカルシウムが1000ppmを超過した電池A−7は、サイクル寿命特性が低下している。この電池A−7を分解したところ、電解液の成層化が顕著化していることが確認できた。さらに電池A−7の負極格子2aを解析したところ、鉛とビスマスとは殆ど共存しておらず、代わりにカルシウムとビスマスとからなる金属間化合物が確認できた。このことから、ビスマスは実質的にカルシウムとの金属間化合物の形成に費やされたため、本来の効果が発揮できなかったと推定できる。よって負極格子2aに含ませるカルシウムの適正な範囲は400ppm以上1000ppm以下であることがわかる。
【0035】
電池B−1からB−9を対比する。負極格子2a中のビスマス量が1ppm未満の電池B−1と300ppmを超過した電池B−9は、共にサイクル寿命特性が低下している。各々の電池を分解したところ、電池B−1は電解液の成層化が顕著化しており、電池B−9は電解液が極端に減少していることが、それぞれ確認できた。よって負極格子2aに含ませるビスマスの適正な範囲は1ppm以上300ppm以下であることがわかる。
【0036】
電池A−1からA−8の評価結果と電池B−1からB−9の評価結果を併せて考察すると、負極格子2aに含ませるビスマス量とカルシウム量の双方を適正な範囲にすべきことがわかる。
【0037】
電池C−1からC−7を対比する。電解液中のアルミニウムイオンが0.02mol/L未満の電池C−1も0.2mol/Lを超過した電池C−7も、ともに充電受入性がやや低下している。よって電解液に含ませるアルミニウムイオンは、0.02mol/L以上0.2mol/L以下が好ましいことがわかる。
【0038】
電池Dと電池A−4とを対比する。電池Dは電池A−4に対し、ポリエチレン製のセパレータ3の下辺を綴じずに平板2枚の状態にしたこと以外は、全て電池A−4と同様に構成しているが、サイクル寿命特性は僅かながら低下している。電池Dを分解したところ、負極板2から剥がれて導電ネットワークから外れた負極活物質2bが各々のセル室5aの底に堆積していることが確認できた。よって負極板2を袋状のセパレータ3に内包する方が好ましいことがわかる。
【0039】
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。例えば、正極格子1aにも負極格子2aと同様、1ppm以上300ppm以下のビスマスと400ppm以上1000ppm以下のカルシウムを含む鉛合金シートに穴を穿つパンチング方式によって作製されたものを用いても良いことは、言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、アイドリングストップ制御を行う自動車に用いられる鉛蓄電池において有用である。
【符号の説明】
【0041】
1 正極板
1a 正極格子
1b 正極活物質
2 負極板
2a 負極格子
2b 負極活物質
3 セパレータ
4 極板群
5 電槽
5a セル室
6 蓋
図1
図2