(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6521438
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】運搬用補助ベルト
(51)【国際特許分類】
B62B 5/06 20060101AFI20190520BHJP
B62B 1/18 20060101ALI20190520BHJP
B62B 5/00 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
B62B5/06 Z
B62B1/18
B62B5/00 L
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-82826(P2015-82826)
(22)【出願日】2015年3月27日
(65)【公開番号】特開2016-185802(P2016-185802A)
(43)【公開日】2016年10月27日
【審査請求日】2018年3月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】515103076
【氏名又は名称】三宅 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100145861
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 薫
(72)【発明者】
【氏名】三宅 信夫
【審査官】
林 政道
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−148585(JP,A)
【文献】
実開平07−018504(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0183263(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 1/00− 5/08
B65G 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一輪荷車の手押しによる走行を改善するために、3本のベルトを具備し、その牽引により一輪荷車を走行させる運搬用補助ベルトであって、その構造は一輪荷車の左右のハンドル付近に管取り付け具をアイナットで固定し更に管取り付け具にスプリングフックを其れ其れ取り付ける、左右のハンドル間でベルトを可動式にアイナットに結び設ける、左右2本のベルトを人体の前側に配置されるリングに通し左のベルトを左の肩に掛けるとともに、右のベルトを右の肩に掛ける構成とし、その両端末を其れ其れ可動式にアジャスタで結ぶ、リングを介した2つの輪を設ける、その輪を各スプリングフックに掛ける、運搬作業する際は両肩にベルトを掛け両手でハンドルを持ち立ち上がる、荷重は2本のベルトの張力によりリングは最も安定した所でベルトを対角にし、荷重を分散させ両肩に均等にかける、走行すると体重は3本のベルトに押しかかり 牽引力により前進する、車体の横揺れはリングを通した2本のベルトの張力により暖和される、利便性を損なうことなく両腕の労力を軽減する構造よりなる運搬用補助ベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一輪荷車の使用にあたり両腕の労力軽減と車体の横揺れを暖和する為、3本のベルトを具備し荷重により2本のベルトは張力によりリングは最も安定した所でベルトを対角にし、荷重を分散し両肩に均等にかける、走行すると体重はベルト3本に押しかかり牽引力により前進する、両腕の労力は軽減され、車体の横揺れはリングを介した2本のベルトの張力により暖和する、運搬用補助ベルトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来一輪荷車は狭隘な所でも小回りのきく利便性から農作業、土木工事等々広範囲に利用されている、手押しにより両腕の労力で走行するがその労力を軽減する為に改善策がいくつか考案され車体に構造物を取り付けさらにショルダーベルトを片方の肩に掛けて牽引する方法などがある。
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2008−13154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一輪荷車は運搬作業する際狭隘な所でも小廻りのきく利便性を損なわず、両腕にかかる労力軽減及び車体の横揺れを暖和するには従来の技術では困難である、ショルダーベルトを利用する方式は車体に取り付ける構造物が複雑で身体をその内に入れて一部束縛しベルトは片掛であり身体の首部に接触するなど安全上も問題があり利便性に欠ける、本発明は以上の問題点を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一輪荷車の手押しによる走行を改善し、3本のベルトを具備することによりその牽引による一輪荷車の走行方法を提供する、その構造は一輪荷車のハンドル付近に各管取り付け具をアイナットで固定し更に管取り付け具にスプリングフックを其れ其れ取り付ける、ハンドルとの間にベルトを可動式にアイナットに結び設ける、2本のベルトをリングに通しその両端末を其れ其れ可動式にアジャスタで結ぶ、リングを介した2つの輪を設けるその輪を各スプリングフックに掛ける、運搬作業する際は両肩にベルトを掛け両手でハンドルを持ち立ち上がる、荷重は2本のベルトの張力により、リングは最も安定した所でベルトを対角にし荷重を分散させ両肩に均等にかける、走行すると体重は3本のベルトに押しかかり牽引力により前進する、車体の横揺れはリングを通した2本のベルトの張力により暖和される、利便性を損なうことなく両腕の労力は軽減される。
【発明の効果】
【0006】
従来一輪荷車は手押しのため運搬作業する際に両腕の労力でおこないその負荷は計りしれないものがあった、一輪荷車の利便性を損なわず解決することは困難であったが2本のベルトをリングに通し最も安定した所で対角となり荷重を分散させ両肩に均等にかかり両腕の負荷を軽減することができた、又ベルトは首部に接触することなく肩からずり落ちることもないハンドルの間に設けたベルトは肩に掛けた2本のベルトと共に体重の押しかかりによる牽引力で前進する、積載の量にもよるが多少の上り斜面でも可能である、車体の横揺れはリングを通した2本のベルトの張力により暖和され利便性は損なわれず両腕の労力を軽減することになった、運搬用補助ベルトは人体や物を運搬するタンカーにも応用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)
図3に示すように、一輪荷車のハンドルに接するように各管取り付け具(1)にアイナット(2)が其れ其れ内側に向くように下部の穴にボルト(3)で固定する(管取り付け具には縦列に貫通した2ヶ所の穴がある)。
(ロ)
図3に示すように、各スプリングフック(4)を開閉部より各管取り付け具(1)の上部の貫通した穴に掛ける。
(ハ)
図1に示すように、ベルト(5)の端末をアイナット(2)に固定し、もう一方の端末をアイナット(2)に通し、折り返してアジャスタ(6)で可動式に結ぶ。
(ニ)
図4に示すように、2本のベルト(7)(8)をリング(9)に通し、
図1に示すように両端末を其れ其れアジャスタ(10)で可動式に結ぶ、アジャスタ(10)の下部約20cm位の所で各ベルトを折り返しサルカン(11)に通し、
図3に示すように、スプリングフック(4)の開閉部より掛ける。本発明は以上のような構造である。
本発明を使用する時は、図(2)のように身長に合わせ、ベルト(7)(8)の長さを同一になるよう、アジャスタ(10)で調整する、車体が接地面から20cmくらい上がったところが良い、
図1のように、ベルト(5)は緩みのないようにアジャスタ(6)で調整する、一輪荷車に積載したら、
図2のように、2本のベルト(7)(8)のアジャスタ(10)の上部にリング(9)がくるようにし、更に身体の前面にくるようにして、左右のベルト(7)(8)は左右の肩に掛け装着する、両手で車体ハンドルを握り立ち上がる、ベルト(7)(8)に荷重がかかり張力によりリング(9)は最も安定した所でベルトを対角にし、これにより荷重は分散され両肩に均等にかかる、走行すると装着したベルト(7)(8)とベルト(5)に体重が押しかかり牽引力により前進する、横揺れはリング(9)を通したベルト(7)(8)の張力により緩和される、両腕と両手は専らハンドル操作をする、以上により両腕の労力は大幅に軽減され、利便性も損なうことはない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】
図3は管取り付け具に金具を取り付けた斜視図
【符号の説明】
【0009】
(1)管取り付け具、(2)アイナット、(3)ボルト、
(4)スプリングフック、(5)ベルト、(6)アジャスタ、
(7)ベルト、(8)ベルト、(9)リング、(10)アジャスタ、
(11)サルカン。