特許第6521622号(P6521622)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6521622起立状部を有する外設部材、及び太陽電池を用いた外装構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6521622
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】起立状部を有する外設部材、及び太陽電池を用いた外装構造
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/18 20180101AFI20190520BHJP
   E04D 13/16 20060101ALI20190520BHJP
   E04D 13/00 20060101ALI20190520BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20190520BHJP
【FI】
   E04D13/18ETD
   E04D13/16 V
   E04D13/00 J
   H02S20/23 B
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-255392(P2014-255392)
(22)【出願日】2014年12月17日
(65)【公開番号】特開2016-113851(P2016-113851A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2017年6月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000165505
【氏名又は名称】元旦ビューティ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082669
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 賢三
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100095061
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恭介
(72)【発明者】
【氏名】舩木 元旦
【審査官】 前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−003264(JP,A)
【文献】 実開平07−040868(JP,U)
【文献】 特開2014−066020(JP,A)
【文献】 特開2014−175391(JP,A)
【文献】 特開2014−181453(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0333305(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00、13/16、13/18
H02S 20/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設屋根に取り付ける取付面材と、該取付面材に一体的に連結する起立状材とからなる起立状部が立設する外設部材であって、
前記取付面材は、既設屋根への取付具が貫通する通孔と、前記起立状材を連結する一つ以上の半円弧状の突出部である連結受部とを備え、
前記起立状材は、前記取付面材の連結受部と弾性的に嵌合する逆L字状片の下端が楔状である嵌合部を備え、
既設屋根に前記取付面材を取り付けると共に、左右に隣接して取り付けられた前記取付面材に跨がって前記起立状材の嵌合部弾性的に嵌合させて取り付けることを特徴とする起立状部が立設する外設部材。
【請求項2】
太陽電池を用いた既設屋根に、請求項1に記載の外設部材を配設したことを特徴とする太陽電池を用いた外装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の太陽電池を用いた外装構造等に対し、容易に取り付けて起立状部を立設させることができ、立設させた起立状部の作用により、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気(または滞留する熱量)を速やかに排出(放出)することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐことができる起立状部を有する外設部材、及び太陽電池を用いた外装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池を用いた外装構造は、地球温暖化の緩和を目的として、二酸化炭素(CO2)の排出が少ない社会(低炭素社会)を構築するため、太陽光を用いた再生可能エネルギーを普及するという社会的気運の高まりやニーズに鑑み、大規模な施設や既存或いは新設の建築物や住宅等への太陽電池の設置が積極的に行われている。
【0003】
太陽電池の発電効率は、温度の上昇によって低下してしまうが、太陽光の照射により、太陽電池の表側からの温度上昇は避けられないし、裏面側からも空気が滞留する等して空気を媒体として温度が上昇してしまう。
【0004】
そこで、例えば特許文献1などには、太陽電池パネルの受光面などに水を噴出することにより、太陽電池セルを冷却しようとする散水システムが提案されている。
また、特許文献2には、軒先側から導入した空気を太陽電池の裏面側を通し、棟頂部に位置する小屋裏にてファンを稼働して排気する構成が記載されている。
さらに、特許文献3は、本出願人が提案したものであり、太陽電池間の目地部分に配する固定部材に、起立状部を立設させた構造の外装構造を提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−146442号公報
【特許文献2】特開2001−90296号公報
【特許文献3】特開2014−3264号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1の水で太陽電池セルを冷却しようとする構成では、所定の効果を得ようとすると、極めて多量の散水量、長い散水時間が必要となり、更に周囲に水を飛散させたり、太陽電池モジュールの表面に水垢が付くなどの問題もあった。
また、前記特許文献2のファンで太陽電池の裏面空間に滞留する空気を排出しようとする構成では、所定の効果を得ようとすると、ファンの稼働時間も長くなり、ファンの稼働に伴う熱量も発生するため、有効な方法とは言えないものであった。
これに対し、本出願人が提案した特許文献3の外装構造では、立設させた起立状部が、太陽電池の裏面空間にて温められた空気を太陽電池表面へ排出することができ、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セルの温度上昇を抑えることで発電効率の低下を防ぐことができる。
但し、この特許文献3では、起立状部を固定部材に、即ち下地上に太陽電池を取り付けるための部材に取り付けるという制限があるため、より広い範囲の外装構造への適用が望まれる。
【0007】
そこで、本発明は、既設の太陽電池を用いた外装構造等に対し、容易に取り付けて起立状部を立設させることができ、この起立状部の作用により、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気(または滞留する熱量)を速やかに排出(放出)することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐことができる起立状部を有する外設部材、及び太陽電池を用いた外装構造を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、既設屋根に取り付ける取付面材と、該取付面材に一体的に連結する起立状部とからなる外設部材であって、前記取付面材は、既設屋根への取付具が貫通する通孔と、前記起立状部を連結する一つ以上の半円弧状の突出部である連結受部とを備え、前記起立状材は、前記取付面材の連結受部と弾性的に嵌合する逆L字状片の下端が楔状である嵌合部を備え、既設屋根に前記取付面材を取り付けると共に、左右に隣接して取り付けられた前記取付面材に跨がって前記起立状部の嵌合部弾性的に嵌合させて取り付けることを特徴とする起立状部を有する外設部材に関するものである。
【0009】
さらに、本発明は、太陽電池を用いた既設屋根に、前記外設部材を配設したことを特徴とする太陽電池を用いた外装構造をも提案するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の外設部材は、太陽電池を備える既設屋根に容易に取り付けられる取付面材と、該取付面材に弾性的に嵌合させて容易に一体的に連結することができる起立状材とからなり、各種の太陽電池パネルに対して容易に起立状部を立設させることができる。立設された起立状部は、太陽電池の裏面空間にて温められた空気を排出して、太陽電池セルの温度上昇を抑え、発電効率の低下を防ぐことができる。
なお、前記取付面材は、固定部材を兼ねなくてもよいので、少なくとも前記特許文献3より広い範囲の既設屋根に適用することができる。
【0011】
さらに、太陽電池を用いた既設屋根に、前記外設部材を配設した外装構造は、立設させた起立状部が、太陽電池の裏面空間にて温められた空気を太陽電池表面へ排出でき、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セルの温度上昇を抑えることで発電効率の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】(a)本発明の外設部材を取り付けた太陽電池を備える外装構造の風上側から見た正面図、(b)その平面図、(c)その側面図、(d)取付面材に対する起立状材の取付を示す拡大側面図である。
図2】(a)用いた取付面材を示す斜視図、(b)その平面図、(c)その側面図、(d)取り付けた起立状材を点線で示す側面図、(d)風上側から見た正面図、(e)風下側から見た正面図、(f)その裏面側から見た平面図である。
図3】(a)本発明の外設部材を取り付ける外装構造の構築手順を示し、ハゼ組み式の折板屋根に支持金具を取り付けた状態を示す斜視図、(b)更に受け金具を取り付けた状態を示す斜視図、(c)取り付けた受け金具を挟むように太陽電池パネルを敷設した状態を示す斜視図、(d)配設した太陽電池パネル間に取付面材を取り付けた状態を示す斜視図、(e)固定した取付面材に起立状材を取り付ける様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の外設部材は、既設屋根に取り付ける(A)取付面材と、該取付面材に一体的に連結する(B)起立状材とからなり、既設屋根に取付具を用いて容易に取付面材を取り付けることができ、該取付面材に容易に起立状材を嵌合させて一体的に連結することができる。
前記取付面材は、既設屋根への取付具が貫通する通孔と、前記起立状材を連結する一つ以上の半円弧状の突出部である連結受部とを備え、前記起立状材は、前記取付面材の連結受部と弾性的に嵌合する逆L字状片の下端が楔状である嵌合部を備え、既設屋根に前記取付面材を取り付けると共に、左右に隣接して取り付けられた前記取付面材に跨がって前記起立状材の嵌合部弾性的に嵌合させて取り付ける構成である。
【0014】
そして、各種の既設屋根に対して容易に起立状部を立設させることができる。前記起立状材に当たった風は、上方に乱流を起こし、その裏面側の上端を減圧状態とするため、既設屋根に取り付けた太陽電池パネルの裏面空間の空気が表面側へ吸い出す作用が果たされ、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下を防ぐ。更に、前記起立状材は、雪止めとしても機能し、太陽電池パネル上での滑雪を防ぐ作用も果たす。これらの作用、効果を確実に果たすには、太陽電池パネルは裏面側に空間を有すると共に、該空間に連通する開口部を設けることが望ましい。
【0015】
前記(A)取付面材は、前述のように既設屋根への取付具が貫通する通孔と、前記起立状材を連結する一つ以上の連結受部とを備える構成である。
この取付面材は、既設屋根上に起立状部を取り付けるための部材であって、太陽電池パネルを保持する固定部材に限定されない。即ち既設屋根に固定部材が取り付けられていれば、それを取り外してこの取付面材を取り付けてもよいし、取り外すことなくこの取付面材を取り付けてもよく、特に限定されるものではない。
【0016】
また、前記通孔は、既設屋根への取付具を取り付けるための孔であり、その形状を限定するものではない。なお、取付具とは、上方から打ち込んで締着するボルトやビス等でもよいし、既設屋根に取り付けられている締着具を流用してもよい。
さらに、前記連結受部は、起立状材を嵌合させて取り付ける箇所であって、起立状材の裏面を支持する起立状片に弾性的に嵌合させる連結受部を設ける。
【0017】
前記(B)起立状材は、前述のように前記取付面材の連結受部と嵌合する嵌合部を備える構成である。
この起立状材は、既設屋根の表面に対して略鉛直状であっても、内側、外側への傾斜状であってもよく、配設状態において風を受ける表面である起立状部も、略平坦状でも段状でも流線形(曲面状)でもよい。また、前記取付面材がピース材(=短幅)として形成されるのに対して、一般的に長尺材(=広幅)として形成される。
【0018】
また、前記嵌合部は、前記取付面材に設けた連結受部に嵌合させて取り付ける箇所であり、起立状部の裏面側に形成することが多いが特に限定するものではない。例えば後述する図示実施例のように裏面側に突出する略L字状片を形成し、該略L字状片に嵌合部を設けるようにしてもよいし、起立状部を切り欠いて嵌合部を形成するようにしてもよい。
【0019】
前記構成の外設部材を取り付ける既設屋根は、特に太陽電池を用いているか否かを限定するものではないが、太陽電池を用いた既設屋根に適用することにより、前述の格別の効果(立設させた起立状部の作用にて、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気や熱量を速やかに排出(放出)することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐ)を奏することができる。
また、太陽電池の有無に関わらず、立設させた起立状部の作用にて雪止め作用をも果たす。
【実施例1】
【0020】
本発明の外設部材1は、既設屋根5に取り付ける取付面材2と、該取付面材2に一体的に連結する起立状材3とからなり、既設屋根5に取付具(7C)を用いて容易に取付面材2を取り付けることができ、該取付面材2に容易に起立状材3を嵌合させて一体的に連結することができる。
図1(a)に示す図示実施例は、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネル4を敷設した外装構造(=既設屋根5)に、図示しない固定部材に代えて本発明の外設部材1を構成する取付面材2を固定部材兼用として用いた例である。
【0021】
前記取付面材2は、既設屋根5への取付具7Cが貫通する通孔211と、前記起立状材3を連結する一つ以上の連結受部231とを備える構成である。
図示実施例における取付面材2は、前述のように太陽電池パネル4を保持する固定部材を兼用するものであり、図2に示すように中央に通孔211を有する略平坦状の固定部21を備える略矩形状のピース材であり、その水上側(図面右側)及び水下側(図面左側)の端縁をそれぞれ折り上げ(折り上げ片212)、その左右の端縁をそれぞれ折り下げ(折り下げ片213)ている。また、前記折り上げ片212の中央部分の上端から外方へ略水平状に延在させて保持部22,22が形成され、該保持部22の下面にはアース221が三箇所ずつに設けられている。さらに、水下側の保持部22の左右には、やや内向き傾斜状に立ち上がる起立状片23,23が形成され、各起立状片23には、起立状材3を取り付ける連結受部231が設けられている。
【0022】
前記起立状材3は、前記取付面材2の連結受部231と嵌合する嵌合部321を備える構成である。
図示実施例における起立状材3は、図1(d)及び図3(g)に拡大して示すように風を受ける表面である起立状部31が流線形(曲面状)であり、該起立状部31の裏面側に逆L字状片32が長さ方向に亘って形成され、該逆L字状片の下端に前記取付面部2の連結受部231と嵌合する嵌合部321が設けられている。また、この起立状材3は、図1(a),(b)や図3(e)などから明らかなように短幅(ピース状)の取付面材2に対して広幅(長尺材)に形成されている。
【0023】
なお、前記連結受部231は、図2(a),(b),(e)などから明らかなように起立状片23の水下側からスリットを入れて略半円弧状に水上側へ突出させた形状であり、前記嵌合部321は、起立状部31の裏面に形成した逆L字状片32の下端に設けた断面略鏃状である。
そのため、固定された前記取付面材2に対し、その起立状片23が、起立状部31と逆L字状片32との間に挿入されるように上方から起立状材3を落とし込むようにすることにより、前記連結受部231と嵌合部321とが嵌合して一体的に取り付けられる。なお、前述のように取付面材2は短幅に、起立状材3は広幅に形成され、左右に隣接して取り付けられる前記取付面材2,2に跨がって起立状材3を嵌合させて取り付けている。
【0024】
なお、前述のように既設屋根5は、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネル4を敷設した外装構造であるが、図3(a)〜(c)に示す施工手順にて施工される。
図3(a)に示すように折板屋根60は、山部と谷部とを構成する外装材6Aと、図示しない下地材に固定されて前記外装材6Aを保持する保持部材とからなる。この折板屋根60を構成する外装材Aは、略平坦状の平板部の左右に傾斜状に立ち上がる立ち上がり部62,62を有し、各立ち上がり部62の外側へ延在させ、略鉛直状に起立させた構成であり、隣接する外装材6A,6Aの当該部分を重合させてカシメてハゼ部61としたものである。
前記折板屋根60には、左右分割型の(支持金具の)本体7Aと略ハット型の連結枠体7Bと上向きの縦ボルト7Cとを一体化してなる支持金具7が取り付けられ、さらにその上面には、断面略低ハット状の受け金具9が取り付けられている。
【0025】
前記支持金具7を構成する本体7Aは、上端に略平坦状の受けフランジ71が設けられ、その下方に通孔を有する縦片部分を介して外方へ膨出状の包持部72が設けられ、さらにその他方に着座部73が設けられている。
この本体7Aと連結枠体7Bと縦ボルト7Cとは、係合状に組み合わされ、その着座部73を折板屋根60の載置部63上に受支させると共に、その包持部72がハゼ部65,65'を覆うように配置した状態で前記縦片部分に設けた通孔に連結具74を締着することにより一体化される。
そして、図3(a)に示すようにハゼ組み式の折板屋根60上に、前記構成の支持金具7を一体状に取り付ける。この支持金具7の取付は、予め本体7Aと連結枠体7Bと縦ボルト7Cとを一体状に組んだ状態で、前記折板屋根60に形成されたハゼ部65,65'の左右から本体7Aを組み付けることで半ば自動的に一体化され、縦ボルト7Cが支持金具7に立設されるものとなる。
【0026】
前記受け金具9は、前後の端縁が前記支持金具7の受けフランジ71に沿わせる受支部91,91であり、その間に隆状に形成された固定受部92が形成され、該固定受部92の略中央には、前記支持金具7の縦ボルト7Cが挿通する孔921が形成される構成である。
そして、図3(b)に示すように取り付けた前記支持金具7の縦ボルト7Cに、前記構成の受け金具9を挿通させるが、この時点ではナット7Dを止着しない。この受け金具9は、太陽電池パネル4の敷設を容易にするものであって、受支部91,91と固定受部92との間の段差が、太陽電池パネル4,4の端縁を係止する位置規制作用を果たす。
【0027】
前記太陽電池パネル4は、太陽電池セルをガラス等に積層させてモジュール化し、周縁に枠体(フレーム)を配して敷設したものである。このフレームは、上端に略コ字状の保持部分を有し、該保持部分から下方へ沿在する縦片部分を有し、下端には前記受け金具9の受支部91上に沿わせる接地部分が形成され、この下端(接地部分)が前記受け金具9の受支部91上に支持される状態で敷設されている。
そして、図3(c)に示すように取り付けた前記受け金具9の受支部91上に太陽電池パネル4を配設する。
【0028】
このように、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネル4を敷設した既設屋根5に対し、太陽電池パネル4を保持するための固定部材に代えて前記構成の取付面材2を固定し、該取付面材2に対して起立状材3を一体的に連結すれば、既設屋根5に起立状部31を有する外設部材1が一体的に接続された構造が構築されるものとなる。
したがって、図示実施例における前記構成の外設部材1を取り付ける既設屋根5とは、太陽電池パネル4及び固定部材を指すが、取付箇所としては、受け金具9上となる。
【0029】
このように施工される本発明の外設部材1は、各種の既設屋根に容易に取り付けられる取付面材2と、該取付面材2に嵌合させて容易に一体的に連結することができる起立状材3とからなり、既設屋根5に容易に起立状部31を立設させることができる。立設された起立状部31は、太陽電池パネル4の裏面空間50にて温められた空気を排出して、太陽電池セルの温度上昇を抑え、発電効率の低下を防ぐことができる。
【0030】
そして、本発明の外設部材1にて立設された起立状部3により、起立状部31に当たった風が上方に乱流を起こし、起立状部31の上端を減圧状態とするため、裏面空間50の空気が表面側へ吸い出す作用が果たされるので、裏面空間50の空気の流れを著しく速め、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下を防ぐ。更に、起立状部31は、雪止めとしても機能し、太陽電池上での滑雪を防ぐ作用も果たす。
【符号の説明】
【0031】
1 外設部材
2 取付面材
21 固定部
22 保持部
23 起立状片
231 連結受部
3 起立状材
31 起立状部
32 逆L字状片
321 嵌合部
4 太陽電池パネル
5 既設屋根
50 裏面空間
60 折板屋根
7 支持金具
9 受け金具
図1
図2
図3