【実施例1】
【0020】
本発明の外設部材1は、既設屋根5に取り付ける取付面材2と、該取付面材2に一体的に連結する起立状材3とからなり、既設屋根5に取付具(7C)を用いて容易に取付面材2を取り付けることができ、該取付面材2に容易に起立状材3を嵌合させて一体的に連結することができる。
図1(a)に示す図示実施例は、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネル4を敷設した外装構造(=既設屋根5)に、図示しない固定部材に代えて本発明の外設部材1を構成する取付面材2を固定部材兼用として用いた例である。
【0021】
前記取付面材2は、既設屋根5への取付具7Cが貫通する通孔211と、前記起立状材3を連結する一つ以上の連結受部
231とを備える構成である。
図示実施例における取付面材2は、前述のように太陽電池パネル4を保持する固定部材を兼用するものであり、
図2に示すように中央に通孔211を有する略平坦状の固定部21を備える略矩形状のピース材であり、その水上側(図面右側)及び水下側(図面左側)の端縁をそれぞれ折り上げ(折り上げ片212)、その左右の端縁をそれぞれ折り下げ(折り下げ片213)ている。また、前記折り上げ片212の中央部分の上端から外方へ略水平状に延在させて保持部22,22が形成され、該保持部22の下面にはアース221が三箇所ずつに設けられている。さらに、水下側の保持部22の左右には、やや内向き傾斜状に立ち上がる起立状片23,23が形成され、各起立状片23には、起立状材3を取り付ける連結受部231が設けられている。
【0022】
前記起立状材3は、前記取付面材2の連結受部
231と嵌合する嵌合部321を備える構成である。
図示実施例における起立状材3は、
図1(d)及び
図3(g)に拡大して示すように風を受ける表面である起立状部31が流線形(曲面状)であり、該起立状部31の裏面側に逆L字状片32が長さ方向に亘って形成され、該逆L字状片の下端に前記取付面部2の連結受部231と嵌合する嵌合部321が設けられている。また、この起立状材3は、
図1(a),(b)や
図3(e)などから明らかなように短幅(ピース状)の取付面材2に対して広幅(長尺材)に形成されている。
【0023】
なお、前記連結受部231は、
図2(a),(b),(e)などから明らかなように起立状片23の水下側からスリットを入れて略半円弧状に水上側へ突出させた形状であり、前記嵌合部321は、起立状部31の裏面に形成した逆L字状片32の下端に設けた断面略鏃状である。
そのため、固定された前記取付面材2に対し、その起立状片23が、起立状部31と逆L字状片32との間に挿入されるように上方から起立状材3を落とし込むようにすることにより、前記連結受部231と嵌合部321とが嵌合して一体的に取り付けられる。なお、前述のように取付面材2は短幅に、起立状材3は広幅に形成され、左右に隣接して取り付けられる前記取付面材2,2に跨がって起立状材3を嵌合させて取り付けている。
【0024】
なお、前述のように既設屋根5は、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネル4を敷設した外装構造であるが、
図3(a)〜(c)に示す施工手順にて施工される。
図3(a)に示すように折板屋根60は、山部と谷部とを構成する外装材6Aと、図示しない下地材に固定されて前記外装材6Aを保持する保持部材とからなる。この折板屋根60を構成する外装材Aは、略平坦状の平板部の左右に傾斜状に立ち上がる立ち上がり部62,62を有し、各立ち上がり部62の外側へ延在させ、略鉛直状に起立させた構成であり、隣接する外装材6A,6Aの当該部分を重合させてカシメてハゼ部61としたものである。
前記折板屋根60には、左右分割型の(支持金具の)本体7Aと略ハット型の連結枠体7Bと上向きの縦ボルト7Cとを一体化してなる支持金具7が取り付けられ、さらにその上面には、断面略低ハット状の受け金具9が取り付けられている。
【0025】
前記支持金具7を構成する本体7Aは、上端に略平坦状の受けフランジ71が設けられ、その下方に通孔を有する縦片部分を介して外方へ膨出状の包持部72が設けられ、さらにその他方に着座部73が設けられている。
この本体7Aと連結枠体7Bと縦ボルト7Cとは、係合状に組み合わされ、その着座部73を折板屋根60の載置部63上に受支させると共に、その包持部72がハゼ部65,65'を覆うように配置した状態で前記縦片部分に設けた通孔に連結具74を締着することにより一体化される。
そして、
図3(a)に示すようにハゼ組み式の折板屋根60上に、前記構成の支持金具7を一体状に取り付ける。この支持金具7の取付は、予め本体7Aと連結枠体7Bと縦ボルト7Cとを一体状に組んだ状態で、前記折板屋根60に形成されたハゼ部65,65'の左右から本体7Aを組み付けることで半ば自動的に一体化され、縦ボルト7Cが支持金具7に立設されるものとなる。
【0026】
前記受け金具9は、前後の端縁が前記支持金具7の受けフランジ71に沿わせる受支部91,91であり、その間に隆状に形成された固定受部92が形成され、該固定受部92の略中央には、前記支持金具7の縦ボルト7Cが挿通する孔921が形成される構成である。
そして、
図3(b)に示すように取り付けた前記支持金具7の縦ボルト7Cに、前記構成の受け金具9を挿通させるが、この時点ではナット7Dを止着しない。この受け金具9は、太陽電池パネル4の敷設を容易にするものであって、受支部91,91と固定受部92との間の段差が、太陽電池パネル4,4の端縁を係止する位置規制作用を果たす。
【0027】
前記太陽電池パネル4は、太陽電池セルをガラス等に積層させてモジュール化し、周縁に枠体(フレーム)を配して敷設したものである。このフレームは、上端に略コ字状の保持部分を有し、該保持部分から下方へ沿在する縦片部分を有し、下端には前記受け金具9の受支部91上に沿わせる接地部分が形成され、この下端(接地部分)が前記受け金具9の受支部91上に支持される状態で敷設されている。
そして、
図3(c)に示すように取り付けた前記受け金具9の受支部91上に太陽電池パネル4を配設する。
【0028】
このように、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネル4を敷設した既設屋根5に対し、太陽電池パネル4を保持するための固定部材に代えて前記構成の取付面材2を固定し、該取付面材2に対して起立状材3を一体的に連結すれば、既設屋根5に起立状部31を有する外設部材1が一体的に接続された構造が構築されるものとなる。
したがって、図示実施例における前記構成の外設部材1を取り付ける既設屋根5とは、太陽電池パネル4及び固定部材を指すが、取付箇所としては、受け金具9上となる。
【0029】
このように施工される本発明の外設部材1は、各種の既設屋根に容易に取り付けられる取付面材2と、該取付面材2に嵌合させて容易に一体的に連結することができる起立状材3とからなり、既設屋根5に容易に起立状部31を立設させることができる。立設された起立状部31は、太陽電池パネル4の裏面空間50にて温められた空気を排出して、太陽電池セルの温度上昇を抑え、発電効率の低下を防ぐことができる。
【0030】
そして、本発明の外設部材1にて立設された起立状部3により、起立状部31に当たった風が上方に乱流を起こし、起立状部31の上端を減圧状態とするため、裏面空間50の空気が表面側へ吸い出す作用が果たされるので、裏面空間50の空気の流れを著しく速め、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下を防ぐ。更に、起立状部31は、雪止めとしても機能し、太陽電池上での滑雪を防ぐ作用も果たす。