特許第6521987号(P6521987)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6521987
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】開封機能部を有するカートン
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/60 20060101AFI20190520BHJP
   B65D 81/34 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
   B65D75/60
   B65D81/34 U
【請求項の数】37
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-549302(P2016-549302)
(86)(22)【出願日】2015年1月30日
(65)【公表番号】特表2017-504537(P2017-504537A)
(43)【公表日】2017年2月9日
(86)【国際出願番号】US2015013648
(87)【国際公開番号】WO2015116883
(87)【国際公開日】20150806
【審査請求日】2017年10月10日
(31)【優先権主張番号】61/965,492
(32)【優先日】2014年1月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504075588
【氏名又は名称】グラフィック パッケージング インターナショナル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】フィッツウォーター,ケリー,アール.
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03580466(US,A)
【文献】 国際公開第00/012407(WO,A1)
【文献】 特開2013−249127(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0004626(US,A1)
【文献】 特開2008−213889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00−79/02
B65D 81/18−81/30
B65D 81/38
B65D 85/88
B65D 83/00
B65D 83/08−83/76
B65D 81/32−81/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を保持するパッケージであって、該パッケージは、
ライナー及び該ライナーに取り付けられる構築物であって、
該ライナーは、物品を保持する内部空間を有し、
該構築物は、該ライナーの一部において少なくとも部分的に強化する複数のパネルを備え、該複数のパネルは、トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、及びボトムパネルを含む、ライナー及び構築物と、
前記トップパネル及び前記ボトムパネルのうちの少なくとも一方にある、該パッケージからの前記物品の取り出しを可能にする取り出し機能部を含むディスペンサーであって、前記取り出し機能部は、前記構築物において引き裂き線により少なくとも部分的に画定されるディスペンサーパネルを含み、該ディスペンサーパネルは、前記引き裂き線に沿って前記構築物から少なくとも部分的に分離されてディスペンサー開口を形成するものである、ディスペンサーと、
を備え
前記第2のサイドパネルは、第1の折り曲げ線に沿って前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されているとともに、第2の折り曲げ線に沿って前記ボトムパネルに折り曲げ可能に接続されており、前記第1のサイドパネルは、第3の折り曲げ線に沿って前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されているとともに、第4の折り曲げ線に沿って取付パネルに折り曲げ可能に接続されており、
前記第1の折り曲げ線、前記第2の折り曲げ線、前記第3の折り曲げ線、及び前記第4の折り曲げ線は、それぞれ弧状である、パッケージ。
【請求項2】
前記ディスペンサーパネルは第1のディスペンサーパネルであり、前記引き裂き線は第1の引き裂き線であり、前記取り出し機能部は、第2の引き裂き線により少なくとも部分的に画定される、前記ライナーにおける第2のディスペンサーパネルを含む、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記第1のディスペンサーパネルと前記第2のディスペンサーパネルとは位置合わせされる、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記第1のディスペンサーパネルと前記第2のディスペンサーパネルとは対面接触している、請求項3に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記第1の引き裂き線は、前記第2の引き裂き線から離間している、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記第1の引き裂き線及び前記第2の引き裂き線は弧状であり、前記第1の引き裂き線は前記第2の引き裂き線を囲む、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記ディスペンサーパネルはアクセスタブを含む、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記取付パネルは、前記ボトムパネルに対面接触して接着される、請求項に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記アクセスタブは、前記第1のサイドパネル及び前記第2のサイドパネルのうちの一方へと延びる、請求項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記第1のサイドパネルは、第5の折り曲げ線に沿って第2の部分に折り曲げ可能に接続されている第1の部分を有し、前記第2のサイドパネルは、第6の折り曲げ線に沿って第4の部分に折り曲げ可能に接続されている第3の部分を有する、請求項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記トップパネルは、ノッチを伴う自由縁を有し、前記アクセスタブは、前記自由縁まで延在する、請求項に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記第1のディスペンサーパネルは、前記トップパネル及び前記ボトムパネルのうちの前記少なくとも一方において、折り曲げ線により少なくとも部分的に画定される、請求項2に記載のパッケージ。
【請求項13】
前記第1の引き裂き線は、前記折り曲げ線のそれぞれの端の間に延びる、請求項12に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記折り曲げ線の幅は、前記トップパネルの前記幅よりも小さく、該折り曲げ線が前記構築物の縁から離間するようになっている、請求項12に記載のパッケージ。
【請求項15】
ライナーと構築物との組合せであって、該組合せは、
前記ライナーに取り付けられる前記構築物であって、
該ライナーは、物品を保持する内部空間を有し、
該構築物は、該ライナーの一部を少なくとも部分的に強化する複数のパネルを備え、該複数のパネルは、トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、及びボトムパネルを含む、構築物と、
前記トップパネル及び前記ボトムパネルのうちの少なくとも一方にある、該組合せからの前記物品の取り出しを可能にする取り出し機能部を含むディスペンサーであって、前記取り出し機能部は、前記構築物において引き裂き線により少なくとも部分的に画定されるディスペンサーパネルを含み、該ディスペンサーパネルは、前記引き裂き線に沿って前記構築物から少なくとも部分的に分離されてディスペンサー開口を形成するものである、ディスペンサーと、
を含
前記第2のサイドパネルは、第1の折り曲げ線に沿って前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されているとともに、第2の折り曲げ線に沿って前記ボトムパネルに折り曲げ可能に接続されており、前記第1のサイドパネルは、第3の折り曲げ線に沿って前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されているとともに、第4の折り曲げ線に沿って取付パネルに折り曲げ可能に接続されており、
前記第1の折り曲げ線、前記第2の折り曲げ線、前記第3の折り曲げ線、及び前記第4の折り曲げ線は、それぞれ弧状である、組合せ。
【請求項16】
前記ディスペンサーパネルは第1のディスペンサーパネルであり、前記引き裂き線は第1の引き裂き線であり、前記取り出し機能部は、第2の引き裂き線により少なくとも部分的に画定される、前記ライナーにおける第2のディスペンサーパネルを含む、請求項15に記載の組合せ。
【請求項17】
前記第1のディスペンサーパネルと前記第2のディスペンサーパネルとは位置合わせされる、請求項16に記載の組合せ。
【請求項18】
前記第1のディスペンサーパネルと前記第2のディスペンサーパネルとは対面接触している、請求項17に記載の組合せ。
【請求項19】
前記第1の引き裂き線は、前記第2の引き裂き線から離間している、請求項16に記載の組合せ。
【請求項20】
前記第1の引き裂き線及び前記第2の引き裂き線は弧状であり、前記第1の引き裂き線は前記第2の引き裂き線を囲む、請求項16に記載の組合せ。
【請求項21】
前記ディスペンサーパネルはアクセスタブを含む、請求項16に記載の組合せ。
【請求項22】
前記取付パネルは、前記ボトムパネルに対面接触して接着される、請求項15に記載の組合せ。
【請求項23】
前記アクセスタブは、前記第1のサイドパネル及び前記第2のサイドパネルのうちの一方へと延びる、請求項21に記載の組合せ。
【請求項24】
前記第1のサイドパネルは、第5の折り曲げ線に沿って第2の部分に折り曲げ可能に接続されている第1の部分を有し、前記第2のサイドパネルは、第6の折り曲げ線に沿って第4の部分に折り曲げ可能に接続されている第3の部分を有する、請求項15に記載の組合せ。
【請求項25】
前記トップパネルは、ノッチを伴う自由縁を有し、前記アクセスタブは、前記自由縁まで延在する、請求項21に記載の組合せ。
【請求項26】
前記第1のディスペンサーパネルは、前記トップパネル及び前記ボトムパネルのうちの前記少なくとも一方において、折り曲げ線により少なくとも部分的に画定される、請求項16に記載の組合せ。
【請求項27】
前記第1の引き裂き線は、前記折り曲げ線のそれぞれの端の間に延びる、請求項26に記載の組合せ。
【請求項28】
前記折り曲げ線の幅は、前記トップパネルの前記幅よりも小さく、該折り曲げ線が前記構築物の縁から離間するようになっている、請求項26に記載の組合せ。
【請求項29】
パッケージを形成する方法であって、
トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、及びボトムパネルを含む複数のパネルを備える構築物と、前記トップパネル及び前記ボトムパネルのうちの少なくとも一方にある、前記パッケージからの物品の取り出しを可能にする取り出し機能部を含むディスペンサーであって、前記取り出し機能部は、前記構築物において引き裂き線により少なくとも部分的に画定されるディスペンサーパネルを含む、ディスペンサーとを得ることと、
前記構築物をライナーに取り付けることと、
前記複数のパネルにより少なくとも部分的に画定される前記パッケージの内部空間を形成することと、
前記ディスペンサーパネルを前記引き裂き線に沿って引き裂いて前記構築物から少なくとも部分的に分離することにより、ディスペンサー開口を形成することと、
を含
前記第2のサイドパネルは、第1の折り曲げ線に沿って前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されているとともに、第2の折り曲げ線に沿って前記ボトムパネルに折り曲げ可能に接続されており、前記第1のサイドパネルは、第3の折り曲げ線に沿って前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されているとともに、第4の折り曲げ線に沿って取付パネルに折り曲げ可能に接続されており、
前記第1の折り曲げ線、前記第2の折り曲げ線、前記第3の折り曲げ線、及び前記第4の折り曲げ線は、それぞれ弧状である、方法。
【請求項30】
前記ディスペンサーパネルは第1のディスペンサーパネルであり、前記引き裂き線は第1の引き裂き線であり、前記取り出し機能部は、第2の引き裂き線により少なくとも部分的に画定される、前記ライナーにおける第2のディスペンサーパネルを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のディスペンサーパネルと前記第2のディスペンサーパネルとを位置合わせすることを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のディスペンサーパネルと前記第2のディスペンサーパネルとは対面接触している、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の引き裂き線は、前記第2の引き裂き線から離間している、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の引き裂き線及び前記第2の引き裂き線は弧状であり、前記第1の引き裂き線は前記第2の引き裂き線を囲む、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記取付パネルは、前記ボトムパネルに対面接触して接着される、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記第1のサイドパネルは、第5の折り曲げ線に沿って第2の部分に折り曲げ可能に接続されている第1の部分を有し、前記第2のサイドパネルは、第6の折り曲げ線に沿って第4の部分に折り曲げ可能に接続されている第3の部分を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記第1のディスペンサーパネルは、前記トップパネル及び前記ボトムパネルのうちの前記少なくとも一方において、折り曲げ線により少なくとも部分的に画定される、請求項30に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2014年1月31日に出願された米国仮特許出願第61/965492号の利益を主張する。
【0002】
[参照による援用]
2014年1月31日に出願された米国仮特許出願第61/965492号の開示は、その全体が本明細書に提示されているかのように、全ての目的で引用することにより本明細書の一部をなす。
【0003】
本開示は、包括的には、製品を保持するパッケージに関する。本開示は、より詳細には、袋を支持及び開封する開封機能部を有する強化用スリーブを備えるパッケージに関する。
【発明の概要】
【0004】
1つの態様において、本開示は、包括的には、物品を保持するパッケージに関する。本パッケージは、ライナー及びこのライナーに取り付けられる構築物(construct)を備える。ライナーは、物品を保持する内部空間を有する。構築物は、ライナーの一部において少なくとも部分的に強化する複数のパネルを備える。複数のパネルは、トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、及びボトムパネルを含む。構築物は、トップパネル及びボトムパネルのうちの少なくとも一方にある、本パッケージからの物品の取り出しを可能にする取り出し機能部(dispensing features)を含むディスペンサーを更に備える。取り出し機能部は、構築物において引き裂き線により少なくとも部分的に画定されるディスペンサーパネルを含み、ディスペンサーパネルは、引き裂き線に沿って構築物から少なくとも部分的に分離されてディスペンサー開口を形成するものである。
【0005】
別の態様において、本開示は、包括的には、ライナーと構築物との組合せに関する。本組合せは、ライナーに取り付けられる構築物を含む。ライナーは、物品を保持する内部空間を有する。構築物は、ライナーの一部を少なくとも部分的に強化する複数のパネルを備える。複数のパネルは、トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、及びボトムパネルを含む。構築物は、トップパネル及びボトムパネルのうちの少なくとも一方にある、本組合せからの物品の取り出しを可能にする取り出し機能部を含むディスペンサーを更に備える。取り出し機能部は、構築物において引き裂き線により少なくとも部分的に画定されるディスペンサーパネルを含み、ディスペンサーパネルは、引き裂き線に沿って構築物から少なくとも部分的に分離されてディスペンサー開口を形成するものである。
【0006】
別の態様において、本開示は、包括的には、パッケージを形成する方法に関する。本方法は、複数のパネルを備える構築物を得ることを含む。複数のパネルは、トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、及びボトムパネルを含む。構築物は、トップパネル及びボトムパネルのうちの少なくとも一方にある、パッケージからの物品の取り出しを可能にする取り出し機能部を含むディスペンサーを更に備える。取り出し機能部は、構築物において引き裂き線により少なくとも部分的に画定されるディスペンサーパネルを含む。本方法は、構築物をライナーに取り付けることと、複数のパネルにより少なくとも部分的に画定される内部空間を形成することと、ディスペンサーパネルを引き裂き線に沿って引き裂いて構築物から少なくとも部分的に分離することにより、ディスペンサー開口を形成することとを更に含む。
【0007】
本開示の更なる態様、特徴、及び利点は、以下の記載及び添付図面から明らかとなる。
【0008】
当業者は、添付図面を参照して実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって、上記の利点、並びに種々の更なる実施形態の他の利点及び利益を理解するであろう。個々に、また様々な組合せで与えられる上述の態様が本開示の範囲内にある。
【0009】
本発明の種々の特徴、利点及び態様は、添付図面と併せて本発明の以下の説明を検討することにより記載することができる、すなわち明らかにすることができる。さらに、本開示の更なる理解をもたらすように含まれている添付図面は、本明細書に組み込まれるとともに本明細書の一部をなし、本開示の種々の態様、利点、及び利益を示し、また、以下の説明とともに本発明及び本開示の原理を説明する役割を果たすことが理解されるであろう。加えて、当業者は、慣行に従って、以下で論じられる図面の種々の特徴部は必ずしも一定の縮尺で描かれていないこと、及び、図面の種々の特徴部及び要素の寸法は、本開示の実施形態をより明確に示すために拡大又は縮小されている場合があることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の第1の実施形態に係るカートンを形成するブランクの外面図である。
図1A図1のブランクの内面図である。
図2】非起立形態にある、本開示の1つの実施形態に係る図1のブランクから形成されるカートンの斜視図である。
図3図1のブランクから形成される部分的に閉鎖したカートンの斜視図である。
図3A図1のブランクから形成されるカートンの斜視図である。
図4】開放形態にある、図3Aのカートンの斜視図である。
図5】本開示の別の実施形態に係るカートンを形成するブランクの外面図である。
図5A】本開示の1つの実施形態に係るライナーの外面図である。
図6】非起立形態にある、本開示の1つの実施形態に係る図5のブランクから形成されるカートンの斜視図である。
図7図5のブランクから形成されるスリーブの斜視図である。
図8図5のブランクから形成されるカートンの斜視図である。
図9】部分的に開放形態にある、図8のカートンの斜視図である。
図10】本開示の別の実施形態に係るカートンを形成するブランクの外面図である。
図11図10のブランクから形成されるスリーブの斜視図である。
図12】部分的に開放形態にある、図11のカートンの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
対応する部分は、図面を通して対応する参照符号によって示されている。
【0012】
本開示は、包括的には、製品を保持するカートン及びパッケージに関する。製品とは、すぐにアクセスして使用できるように(for quick access and use)パッケージ又は袋内に保持するのに適した、任意の好適な消費者製品等である。そのような製品としては、ポップコーン、キャンディ、及び、乳児、幼児、児童、若しくは成人向けのスナック等の食品、又は任意の他の好適な食品を挙げることができる。また、おしぼり、拭取り布(wipes)等の非食品、又は任意の他の好適な製品を、パッケージ又は袋内に保持することができる。本開示に係るパッケージは、多数の様々な形状の物品又は容器を収容することができ、また電子レンジ用途に用いてもよい。本明細書において、「下側」、「ボトム」、「上側」、「トップ」、「サイド」、「フロント」、及び「バック」という用語は、完全に起立したカートンに関して決まる向きを示す。そのような用語に本開示の範囲を限定する意図はない。
【0013】
図1は、袋B又はライナー19を保持する、すなわち袋B又はライナー19に取り付けられてパッケージ17(図3)を強化するスリーブ15(すなわち構築物)を形成する、本開示の一実施形態に係るブランク13の外面11の平面図である。ブランク13は、ブランクの幅方向に概ね延びる横軸L1と、ブランクの長さ方向に概ね延びる縦軸L2とを有する。図示の実施形態では、ブランク13は、それぞれ弧状の折り曲げ線33及び35に沿って第1のガセットサイドパネル25及び第2のガセットサイドパネル27に折り曲げ可能に接続されているトップパネル21を備える。第1のガセットサイドパネル25は、横折り曲げ線26に沿って互いに折り曲げ可能に接続されている2つの個々のパネル部分(すなわち第1の部分及び第2の部分)25A、25Bを有する。第2のガセットサイドパネル27は、横折り曲げ線28に沿って互いに折り曲げ可能に接続されている2つの個々のパネル部分(すなわち第3の部分及び第4の部分)27A、27Bを有する。
【0014】
1つの実施形態において、ボトムパネル23が、第3の弧状の折り曲げ線37において第2のガセットサイドパネル27に折り曲げ可能に接続されている。図1に示すように、取付フラップ31が、第4の弧状の折り曲げ線39において第1のガセットサイドパネル25に折り曲げ可能に接続されている。1つの実施形態において、折り曲げ線33、39は、横折り曲げ線26から離間するとともに横折り曲げ線26に対して凹状になっている。同様に、折り曲げ線35、37は、横折り曲げ線28から離間するとともに横折り曲げ線28に対して凹状になっている。代替的な実施形態において、ブランク13は、別様な形状とすることができ、代替的なパネル、フラップ、折り曲げ線、及び/又はパネル部分構成を有することができる。さらに、他の実施形態によれば、折り曲げ線33、35、37、及び39は、本開示から逸脱することなく、別様な形状、構成、又は形態とすることができ、それぞれのトップパネル及び/又はボトムパネルに対して凸状とすることができる。
【0015】
図1図4に示す1つの実施形態によれば、強化パッケージ17は、ブランク13のトップパネル21に延在する外側取り出し機能部53と、袋B又はライナー19に延在する内側取り出し機能部55とを含むディスペンサー51を更に備える。強化パッケージ17は、本開示から逸脱することなく種々の取り出し機能部を有することができる。ディスペンサー51の外側取り出し機能部53は、横折り曲げ線54においてトップパネル21に折り曲げ可能に接続されているとともに、少なくともトップパネル21に延びる引き裂き線63により画定されるディスペンサーパネル61を含むことができる。1つの実施形態において、本開示から逸脱することなく、横折り曲げ線54を省くことができ、またディスペンサーパネル61を完全に除去することができる。ディスペンサーパネル61は、引き裂き線63の引き裂きを開始する際に把持するアクセスタブ65を含むことができる。ディスペンサーパネル61及びアクセスタブ65は、本開示から逸脱することなく、代替的な形状、構成、及び/又は配置とすることができる。
【0016】
図1を参照すると、ディスペンサー51の内側取り出し機能部55は、袋B又はライナー19に延びるとともに、外側取り出し機能部53と位置合わせすることができる内側ディスペンサーパネル69(図5Aを参照)を画定する切れ目線67を含むことができる。切れ目線67は、切れ目線67の略全長にわたってライナーの全厚みを貫通する、ライナー19にある実質的に連続する切れ目とすることができる。切れ目線67は、切断プロセスが不完全に行われる結果として又は設計によって内側ディスペンサーパネル69をライナー19の残りの部分に脆弱に接続する、何らかのポリマーブリッジ(polymer bridging)、ニック、又は他の構造を有することができる。ソフトウェア駆動レーザーカットシステム若しくは他のレーザーシステム、ルールダイカットツール若しくは他の機械的な切断システム、ヒートスタンプ、又は任意の他の好適な方法によって、切れ目線67を袋B又はライナー19に形成することができる。内側取り出し機能部55は、本開示から逸脱することなく代替的な方法で(alternatively)袋B又はライナー19に形成することができる。
【0017】
図1Aに示す1つの実施形態では、ブランク13は、トップパネル21及びボトムパネル23に、接着剤を受けるとともに袋Bの外面に固定して取り付けられる接着剤領域60を有する。さらに、ブランク13は、取付フラップ31に、接着剤を受けるとともにバックパネル23の内面に固定して取り付けられる接着剤領域62を有することができる。接着剤領域60、62は、本開示の範囲から逸脱することなく、別様の構成、形状とすることができ、変更又は省略することができる。
【0018】
図1に示すように、強化パッケージ17の袋Bを形成するブランクすなわちライナー材料19の外面77の平面図が示されている。ブランクすなわちライナー材料19は、第1の折り曲げ線84に沿って第1のサイドパネル83に折り曲げ可能に接続されているとともに、第2の折り曲げ線86に沿って第2のサイドパネル85に折り曲げ可能に接続されているトップパネル79を備えてもよい。第1のサイドパネル83は、横折り曲げ線87に沿って互いに折り曲げ可能に接続されている2つの個々のパネル部分83A、83Bを有する。同様に、第2のサイドパネル85は、横折り曲げ線88に沿って互いに折り曲げ可能に接続されている2つの個々のパネル部分85A、85Bを有する。ボトムパネル81が、第3の折り曲げ線89において第2のサイドパネル85に折り曲げ可能に接続されている。取付パネル91が、第4の折り曲げ線92において第1のサイドパネル83に折り曲げ可能に接続されている。1つの実施形態において、内側取り出し機能部55は、トップパネル79において切れ目線67により画定される。
【0019】
1つの実施形態において、折り曲げ線84、92は横折り曲げ線87から離間する。同様に、折り曲げ線86、89は横折り曲げ線88から離間する。代替的な実施形態において、ライナー19は、本開示から逸脱することなく、別様な形状とすることができ、また代替的なパネル、フラップ、折り曲げ線、及び/又はパネル部分構成を有することができ、例えば、ボトムパネル81を第1のサイドパネル83に折り曲げ可能に接続してもよく、取付パネル91を第2のサイドパネル85に折り曲げ可能に接続してもよい。さらに、他の実施形態によれば、折り曲げ線84、86、89、及び92は、本開示から逸脱することなく、別様な形状、構成、又は形態とすることができ、分割された折り曲げ線又は弧状の折り曲げ線とすることができる。
【0020】
1つの実施形態において、ライナー19の少なくとも一部には、調理、加熱、焦げ目付け(browning)、及び/又は遮蔽に使用される要素(図示せず)(例えば、限定はしないがサセプタ等のマイクロ波エネルギー相互作用要素)が取り付けられていてもよい。サセプタは可撓性サセプタ材料としてもよい。さらに、サセプタは、本開示の趣旨から逸脱することなく、中実とするか又はパターンにすることができる。
【0021】
ブランク13を強化パッケージ17に形成する1つの例示的な方法では、まず、ブランク13のトップパネル21を袋B又はライナー19の外面上に配置する。図1に示すように、外側取り出し機能部53が内側取り出し機能部55を囲むように外側取り出し機能部53を内側取り出し機能部55と位置合わせする。次に、トップパネル21及びディスペンサーパネル61を、接着剤領域60において袋B又はライナー19に接着する。ボトムパネル81が取付パネル91と重なり合う及び/又は整合されるように、ボトムパネル81及びサイドパネル85の部分85Aを折り曲げ線88に沿って折り曲げることができ、取付パネル91及びサイドパネル83の部分83Aを折り曲げ線87に沿って折り曲げることができる。袋B(図3)の端部71、72のうちの一方(One)をその縁にわたってシールして、一方の側部が開放した袋を形成することができる。本開示から逸脱することなく代替的に、双方の端部71、72を開放したままとしてもよい。ブランク13は、(例えば、ライナーと同時に又はライナー19を折り曲げた後に)折り曲げ線26、28を中心に折り曲げて、強化用スリーブ構成体を形成することができる。例えば、取付フラップ31は、ボトムパネル23が取付フラップ31と少なくとも部分的に重なり合うとともに、図1Aに示す接着剤領域62において取付フラップ31に取付けられるように、ボトムパネル23と重なり合う及び/又は整合することができる。このシーケンス中、ブランク13又は強化用スリーブは、接着剤領域60を介して袋Bに取り付けられる。
【0022】
ボトムパネル23及び取付フラップ31を折り曲げると、図2に示すように、強化用パッケージ17が第1の位置すなわち非起立位置(例えば略平坦位置又は半平坦位置)になる。この第1の位置において、個々のパネル部分25A、25B、27A、及び27Bは、全体的に又は少なくとも部分的に対面整合状態としてもよい。図示の第1の位置すなわち非起立位置では、袋Bの内部空間42の容積は減少する及び/又は最小になり、強化パッケージが非起立状態又は半平坦状態であるようになっている。非起立状態は、複数のパッケージを例えば出荷コンテナーに簡単に積載することと、その後の出荷先施設における整理とを容易にすることができる。一方で、図2に示すように、非起立状態は、内部容積に製品を少なくとも部分的に詰めるのを依然として容易にすることができる。その後、内部容積42は、任意の実施可能な方法でシールすることができる。
【0023】
個々のパネル部分25A、25B、27A、及び27Bは、(内部容積がシールされているか又はシールされていない状態で)第1の位置すなわち非起立位置にある強化パッケージ17を受けると、図3及び図4に示すパッケージの第2の位置すなわち起立位置においてパッケージの第1の側部29及び第2の側部30を形成するように屈曲又は配置することができる。第2の位置すなわち起立位置では、内部空間42の容積は増大する及び/又は最大になる。いくつかの実施形態によれば、パッケージが完全には起立しない中間状態を含むパッケージ17の他の介在状態も適用可能である。さらに、例えば、加熱されると膨張するポップコーン等の膨張性食品が袋Bに詰められている場合、調理プロセス中にサイドパネル25、27を少なくとも部分的に形成するように、自動的に起立する強化パッケージ17も適用可能である。
【0024】
図4に示すように、ディスペンサーパネル61のアクセスタブ65を把持して、引き裂き線63及び67に沿ってディスペンサーパネル61及び内側ディスペンサーパネル69を引き裂くことにより、ディスペンサー51を開き、ディスペンサー開口131を形成することができる。消費者は、ディスペンサー開口131から製品(図示せず)を取り出すことができる。代替的には、ディスペンサー51は、1つ又は複数のディスペンサーを含んでもよく、ディスペンサー開口又はディスペンサーは、他の形状及びサイズの1つ又は複数の開口を有するように別様な形態とすることができる。さらに、ディスペンサー51は、本開示から逸脱することなく代替的に、1つ又は複数のディスペンサーパネルを備え、使用者がサイドパネルにあるディスペンサー開口(複数の場合もある)を通して容器を取り出すことを可能にすることができる。また、ディスペンサー51は、本開示から逸脱することなく、ボトムパネル23の少なくとも一部を構成する1つ又は複数のディスペンサーパネルを含むことができる。
【0025】
図5図9は、前述の実施形態と同様である本開示の代替的な一実施形態を示しており、類似又は同様の特徴は、類似又は同様の参照符号が付されている。図5は、強化パッケージ117の袋19を形成するブランク113及びライナー119の外面111の平面図である。トップパネル121は、アクセスタブ65と位置合わせされる、アクセスタブ65にアクセスするためのアクセス用カットアウト118を有してもよい。ライナー119をブランク113に取り付けてからパッケージに形成してもよいし、代替的には、ブランク113を取り付ける前に予めライナー119を袋19に形成してもよい。袋19は、シール端部114、開放端部116、又はそれらの任意の組合せを有してもよい。
【0026】
図5Aに示すように、強化パッケージ117の袋19を形成するライナー材料119の外面177の平面図が示されている。ライナー材料119は、第1の折り曲げ線184に沿って第1のパネル183に折り曲げ可能に接続されているとともに第2の折り曲げ線86に沿って第2のパネル185に折り曲げ可能に接続されているトップパネル179を備えてもよい。1つの実施形態において、内側取り出し機能部55は、ライナー119のトップパネル179において切れ目線67によって画定される。
【0027】
ブランク113を強化パッケージ117に形成する別の例示的な方法では、ブランク113を、取付フラップ31がボトムパネル23と重なり合って及び/又は整合してボトムパネル23に接着されるように折り曲げ線26、28を中心に折り曲げて、強化用スリーブ構成体15を形成することができる。袋19は、それぞれ折り曲げ線184、86に沿って第1のパネル183及び第2のパネル185を対面接触するように折り曲げることにより形成することができる。代替的には、袋19を予め形成してからスリーブに挿入してもよく、トップパネル121の外側取り出し機能部53が袋19の内側取り出し機能部55を囲むように、外側取り出し機能部53を内側取り出し機能部55と位置合わせしてもよい。強化用スリーブ15は、接着剤(図示せず)を用いて袋19に取り付けてもよい。
【0028】
ボトムパネル23及び取付フラップ31を折り曲げると、図6に示すように、強化用パッケージ117が第1の位置すなわち非起立位置(例えば略平坦位置又は半平坦位置)になる。この第1の位置において、個々のパネル部分25A、25B、27A、及び27Bは、全体的に又は少なくとも部分的に対面整合状態としてもよい。図示の第1の位置すなわち非起立位置では、袋Bの内部空間42の容積は減少する及び/又は最小になる。一方で、図6に示すように、非起立状態は、内部容積に製品を少なくとも部分的に詰めるのを依然として容易にすることができる。その後、内部容積42は、任意の実施可能な方法でシールすることができる。
【0029】
個々のパネル部分25A、25B、27A、及び27Bは、(内部容積がシールされているか又はシールされていない状態で)第1の位置すなわち非起立位置にある強化パッケージ117を受けると、図8に示すパッケージの第2の位置すなわち起立位置においてパッケージの第1の側部29及び第2の側部30を形成するように屈曲又は配置することができる。第2の位置すなわち起立位置では、内部空間42の容積は増大する及び/又は最大になる。
【0030】
図9に示すように、カットアウト118を通してアクセスタブ65を把持して、引き裂き線63及び67に沿ってディスペンサーパネル161及び内側ディスペンサーパネル69を引き裂くことにより、ディスペンサー51を開き、ディスペンサー開口131を形成することができる。消費者は、ディスペンサー開口131から製品(図示せず)を取り出すことができる。代替的には、ディスペンサー51は、1つ又は複数のディスペンサーを含んでもよく、ディスペンサー開口又はディスペンサーは、他の形状及びサイズの1つ又は複数の開口を有するように別様な形態とすることができる。さらに、ディスペンサー51は、本開示から逸脱することなく代替的に、1つ又は複数のディスペンサーパネルを備え、使用者がサイドパネルにあるディスペンサー開口(複数の場合もある)を通して容器を取り出すことを可能にすることができる。また、ディスペンサー51は、本開示から逸脱することなく、ボトムパネル23の少なくとも一部を構成する1つ又は複数のディスペンサーパネルを含むことができる。
【0031】
図10は、強化パッケージ217(図11及び図12)の袋を形成するライナー材料219の一部を保持するスリーブ215(図11)を形成する、本開示の一実施形態に係るブランク213の外面211の平面図である。図示の実施形態では、ブランク213は、第1の折り曲げ線233に沿って第1のサイドパネル225に折り曲げ可能に接続されているトップパネル221を備える。ボトムパネル23が、第2の折り曲げ線237において第1のサイドパネル225に折り曲げ可能に接続されている。第2のサイドパネル227が、第3の折り曲げ線235に沿ってボトムパネル23に折り曲げ可能に接続されている。第2のサイドパネル227は、自由縁241に沿って弧状のノッチ230を有してもよい。図10に示すように、取付フラップ231は、第4の折り曲げ線239に沿ってトップパネル221に折り曲げ可能に接続されている。代替的な実施形態において、ブランク213は、別様な形状とすることができ、代替的なパネル、フラップ、折り曲げ線、及び/又はパネル部分構成を有することができる。さらに、他の実施形態によれば、折り曲げ線233、235、237、及び239は、本開示から逸脱することなく別様な形状、構成、又は形態とすることができる。
【0032】
図10図12に示すように、強化パッケージ217は、ブランク213に延在する外側取り出し機能部253a、253bと、袋24又はライナー219に延在する内側取り出し機能部255a、255bとを含むディスペンサー251を更に備える。強化パッケージ217は、本開示から逸脱することなく種々の取り出し機能部を有することができる。外側取り出し機能部253a、253bは、横折り曲げ線233において第1のサイドパネル225に折り曲げ可能に接続されているディスペンサーパネル261を画定する引き裂き線である。
【0033】
1つの実施形態において、ディスペンサーパネル261は、第1の部分272及び第2の部分273を有する。第1の部分272は、取付フラップ231にあり、ブランク213の縁265と、それぞれ引き裂き線253a、253bの斜め部分275a、275bと、横折り曲げ線239の一部とによって画定される。第2の部分273は、トップパネル221にあり、トップパネルにある引き裂き線253a、253bの斜め部分275a、275bと、縦引き裂き線291a、291bと、折り曲げ線239、233の部分とによって少なくとも部分的に画定される。第1の部分272及び第2の部分273のうちの一方又は複数を含むディスペンサーパネル261は、本開示から逸脱することなく別様な形状、構成、形態とすることができる。
【0034】
図10図12に示す1つの例示的な実施形態では、外側取り出し機能部253a、253bは、図10に示すそれぞれの引き裂き線の少なくとも一部に沿って内側取り出し機能部255a、255bに対して平行であるとともに離間する。他の実施形態において、外側取り出し機能部253a、253bと内側取り出し機能部255a、255bとは、略位置合わせされるか又は同一線状にあることができる。強化パッケージ217は、最初にライナー219をブランク213に接着し、第2のサイドパネル227を折り曲げ線235に沿って折り曲げるとともに、取付フラップ231が第2のサイドパネル227と重なり合うように取付フラップ231を折り曲げ線239に沿って折り曲げることにより、ブランク213から組み立てることができる。取付フラップ231は、取付フラップ231の内面又は第2のサイドパネル227の外面のいずれかに塗布される接着剤によって対面接触させて固定することができる。図11に示すように、サイドパネル225、227をトップパネル221及びボトムパネル23に相対して配置し、内部空間を少なくとも部分的に形成する、端部が開放した略筒状のスリーブ215を形成することができる。筒状のスリーブに製品(図示せず)を詰めてから強化パッケージ217の端部71、72を閉鎖することもできるし、端部のうちの一方を閉鎖してから製品を装填することもできる。製品が装填されると、ライナー219の端部71、72を閉鎖して、密閉された強化パッケージ217を形成することができる。
【0035】
図12に示すように、ディスペンサーフラップの第1の部分272を把持して、ライナー219にある引き裂き線253a、253b及び引き裂き線255a、255bのそれぞれの部分275a、275b、291a、及び291bに沿ってディスペンサーパネル261を引き裂くことにより、ディスペンサー251を開き、ディスペンサー開口131を形成することができる。消費者は、ディスペンサー開口131から製品を取り出すことができる。代替的には、ディスペンサー251は、1つ又は複数のディスペンサーを含んでもよく、ディスペンサー開口又はディスペンサーは、他の形状及びサイズの1つ又は複数の開口を有するように別様な形態とすることができる。さらに、ディスペンサー251は、本開示から逸脱することなく代替的に、第1のサイドパネル225において1つ又は複数のディスペンサーパネルを備え、使用者が他のサイドパネルにあるディスペンサー開口(複数の場合もある)を通して容器を取り出すことを可能にすることができる。また、ディスペンサー251は、本開示から逸脱することなく、ボトムパネル23の少なくとも一部を構成する1つ又は複数のディスペンサーパネルを含むことができる。
【0036】
1つの実施形態において、ライナー19、119、及び219は、略浸透性の材料で形成してもよい。ライナー材料は、本開示から逸脱することなく、紙、クラフト紙、積層紙、又は任意の他の好適な紙材料を含むことができる。代替的には、ライナー材料は、不浸透性の材料又は材料層を含むことができ、また比較的柔軟で比較的流体不浸透性の任意の好適な材料を含むことができる。代替的には、ライナー材料は、本開示から逸脱することなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチック、又は任意の他の好適な材料を含むことができる。
【0037】
図示の実施形態では、ブランク13、113、及び213は、本開示から逸脱することなく、板紙、クレーコートされた板紙、同質漂白板(SBB:solid bleached board)板紙、同質漂白硫酸塩(SBS:solid bleached sulphate)板紙、クラフトライナー(正:liner)板紙、又は任意の他の好適な材料等の比較的硬質の任意の材料を含むことができる。
【0038】
概して、本明細書に記載したように、袋は袋素材によって形成することができるが、種々のプラスチック材料又は他の袋材料を用いることもでき、所望の材料でライニング又はコーティングすることもできる。本明細書に記載の強化用カートンは、クレーコーティング天然クラフト(「CCNK」)等のより硬質の材料で作製することができる。本明細書に記載のパッケージの構成部材を形成するのに、種々の厚紙、普通紙、プラスチック、若しくは他の合成材料又は天然材料等の他の材料を用いることもできる。
【0039】
本開示によるブランクは、例えば、コーティングされた板紙及び同様の材料から形成することができる。例えば、ブランクの内面及び/又は外面をクレーコートでコーティングすることができる。次に、クレーコート上に製品、広告、価格コード、及び他の情報又は画像を印刷してもよい。次に、ブランクに印刷されているあらゆる情報を保護するように、ブランクをワニスでコーティングすることができる。ブランクの片面又は両面を、例えば防湿層でコーティングすることもできる。上述の実施形態に応じて、ブランクは、通常の紙よりも重く硬質であるような厚さの板紙で作成してもよい。ブランクは、ボール紙、硬化紙等の他の材料、又はカートンが少なくとも概して上述したように機能することができるようにするのに適した特性を有する任意の他の材料で作成することもできる。ブランクは、選択されたパネル又はパネルセクションに1つ又は複数のシート状材料を積層又はコーティングすることもできる。
【0040】
本開示の上述の実施形態によれば、折り曲げ線は、それに沿った折り曲げを容易にする、必ずしも直線状ではないが実質的に線状の任意の弱化形態とすることができる。本開示の範囲を狭めるためではないが、より詳細には、折り曲げ線は、所望の弱化線に沿って材料に圧潰部分を作る鈍いスコアリングナイフ等で形成される線等のスコア線、所望の弱化線に沿って材料に部分的に入れ込んだ切れ目、及び/又は所望の弱化線に沿って材料を部分的に貫通する一連の切れ目及び/又は材料を完全に貫通する一連の切れ目、並びにこれらの機能部の種々の組合せを含む。折り曲げ線を形成するのに切れ目付けが用いられる状況では、通常、切れ目付けは、分別ある使用者が折り曲げ線を誤って引き裂き線又は他の破断線とみなす可能性があるほど過度には深くない。
【0041】
一例として、引き裂き線は、所望の弱化線に沿って材料に部分的に入れ込んだスリット、及び/又は所望の弱化線に沿って材料に部分的に入れ込むか、及び/又は完全に貫通する一連の離間したスリット、又はこれらの機能部の種々の組合せを含むことができる。より具体的な例としては、1つのタイプの引き裂き線は、引き裂き線を挟んで材料を通常は一時的に連結するようニック(例えば、ブリッジにやや似た材料の小片)が間に画成されるように隣接するスリットを僅かに離間させた、材料を完全に貫通する一連の離間したスリットの形態である。ニックは、引き裂き時に引き裂き線に沿って破断される。ニックは通常、引き裂き線において比較的僅かな割合を占めるものであり、代替的に、引き裂き線が連続した切れ目線であるように、ニックを引き裂き線から省くことができるか、又は引き裂き線上で破っておくことができる。すなわち、引き裂き線のそれぞれを連続したスリット等で置き換えることは、本開示の範囲内にある。例えば、本開示から逸脱することなく、切れ目線は、連続したスリットとすることができるか、又はスリットよりも幅広とすることができる。
【0042】
上記実施形態は、カートンの実施形態を組み立てる間に糊によってともに接着される1つ又は複数のパネルを有するものとして説明することができる。「糊」という用語は、カートンパネルを適所に固定するのに一般的に用いられる全ての態様の接着剤を包含することが意図される。
【0043】
本開示の前述の説明は、本開示の種々の実施形態を例示及び説明する。本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更を上記構成内でなし得るので、上記説明に含まれるか又は添付図面に示されている全ての事項が、限定的な意味ではなく例示として解釈されることが意図される。さらに、本開示の範囲は、特許請求の範囲の範囲内にある上述の実施形態の種々の変更形態、組合せ、変形形態等をカバーする。加えて、本開示は、本開示の選択された実施形態のみを図示及び説明しているが、本開示は、種々の他の組合せ、変更形態、及び環境で用いることが可能であり、本明細書で述べられているような発明概念の範囲内の変形若しくは変更、上記教示と同等の変形若しくは変更、及び/又は関連技術分野の技術若しくは知識内にある変形若しくは変更を行うことが可能である。さらに、本開示の範囲から逸脱することなく、各実施形態のいくつかの機能部及び特徴を、選択的に入れ替えて、本開示の他の説明された実施形態及び説明されていない実施形態に適用することができる。
図1
図1A
図2
図3
図3A
図4
図5
図5A
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12