特許第6522016号(P6522016)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6522016リアルタイム通勤・通学活動に基づくアプリケーションエンジンを提供する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6522016
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】リアルタイム通勤・通学活動に基づくアプリケーションエンジンを提供する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20190520BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20190520BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20190520BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20190520BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20190520BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20190520BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20190520BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20190520BHJP
【FI】
   A63F13/65
   A63F13/216
   G01C21/26 P
   A63F13/53
   A63F13/30
   G09B29/10 A
   H04M1/00 R
   G06Q50/10
【請求項の数】12
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2017-39(P2017-39)
(22)【出願日】2017年1月4日
(62)【分割の表示】特願2015-538518(P2015-538518)の分割
【原出願日】2013年10月7日
(65)【公開番号】特開2017-131636(P2017-131636A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2017年1月4日
(31)【優先権主張番号】13/669,116
(32)【優先日】2012年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】クラムラ ドン ヤマト
(72)【発明者】
【氏名】ビニアク ブライアン トーマス
【審査官】 前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−198268(JP,A)
【文献】 特開2003−175281(JP,A)
【文献】 特開2009−240628(JP,A)
【文献】 特開2009−195294(JP,A)
【文献】 特開2007−050154(JP,A)
【文献】 特開2001−070656(JP,A)
【文献】 特開2009−153696(JP,A)
【文献】 特開2008−039676(JP,A)
【文献】 特開2008−073265(JP,A)
【文献】 特開2010−005133(JP,A)
【文献】 特開平11−295088(JP,A)
【文献】 特開2012−215446(JP,A)
【文献】 特表2010−512850(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0064712(US,A1)
【文献】 英国特許出願公開第02424842(GB,A)
【文献】 英国特許出願公開第02417694(GB,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0005140(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00−13/98
A63F 9/24
G09B23/00−29/14
G01C21/00−21/36
G01C23/00−25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプレイを提供する装置の動作方法であって、
情報ソースから、前記装置の現在位置に関する地図データを取得することと;
前記取得した地図データに含まれる関心地点情報に基づいて、前記ゲームプレイに用いられるパラメータを変更することと;
前記ゲームプレイに関連して行われる生物の捕獲に関する情報を記録することと;
を含むと共に、
第3の情報ソースから気象情報を取得することと;
前記気象情報に基づいて、前記ゲームプレイ中にどの生物に遭遇するかを決定することと;
外部から受信したテレマティクス情報に基づいて、ゲームプレイの難易度を変更することと;
を含み、ここで前記難易度は、生物との戦いに関連する方法。
【請求項2】
前記取得した地図データに含まれる現実世界の地図要素を、前記ゲームプレイのテーマやモチーフに合わせて変換することと;
前記変換した地図要素を、前記ゲームプレイを提供する画面に表示することと;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ゲームプレイを提供する装置の動作方法であって、
情報ソースから、ナビゲーション情報を取得することと;
前記取得した情報に基づいて、目的地までの到着時間を推定することと;
前記推定した到着時間に基づいて、前記装置が前記ゲームプレイを提供する時間を決定することと;
前記ゲームプレイに関連して行われる生物の捕獲に関する情報を記録することと;
を含むと共に、
第3の情報ソースから気象情報を取得することと;
前記気象情報に基づいて、前記ゲームプレイ中にどの生物に遭遇するかを決定することと;
外部から受信したテレマティクス情報に基づいて、ゲームプレイの難易度を変更することと;
を含み、ここで前記難易度は、生物との戦いに関連する方法。
【請求項4】
ゲームプレイ中の活動報告を送信することを更に含み、ここで前記活動報告は、前記生物の捕獲に関する前記情報を含む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記活動報告は前記装置の位置情報を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記活動報告は他のユーザ装置に送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記取得した気象情報を、前記ゲームプレイを提供する画面に表示すること;
前記取得した気象情報に基づいて、前記ゲームプレイに登場するアイテムの効果を変更すること;
前記取得した気象情報に基づいて、前記ゲームプレイに用いられるパラメータを変更すること;
の少なくともいずれかを含む、請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記装置の位置情報に基づいて対象物を決定することと;
前記対象物が選択されたことに基づいて、ゲームイベントをトリガーすることと;
を含む、請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項9】
他のユーザ装置から、前記ゲームプレイに登場するキャラクターの音声を制御する命令を受信することと;
前記命令に基づいて、前記キャラクターの音声を制御することと;
を更に含む、請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記装置とは別の装置により、前記ゲームプレイに参加している他のユーザを表す標示情報を、前記画面に表示することを更に含む、請求項1からのいずれかに記載の装置。
【請求項11】
ゲームプレイを提供する装置であって、前記装置は処理手段及び記憶手段を備え、前記記憶手段はプログラム命令を格納し、前記プログラム命令は、前記処理手段に実行されると、前記装置に、請求項1から10のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成される、装置。
【請求項12】
ゲームプレイを提供する装置の処理手段に実行されると、前記装置に、請求項1から10のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【背景】
【0001】
ワイヤレス技術や携帯電話などのサービスプロバイダやデバイス製造業者は、魅力的なネットワークサービスなどを通じて、顧客に価値や利便性を提供しようと日々努力している。開発領域の一つは位置情報サービス(例えば、マッピングやナビゲーション、地理的タグ、位置情報データ、ハイパーローカル検索等)に関連するものであって、ユーザが利用可能な位置関連サービス及びアプリケーションが益々多様になっている。例えば、ユーザは、通勤・通学、あるいは移動に関連する活動を行うとき、通常ナビゲーションサービスを(例えば、車載ナビゲーションシステムやパーソナルナビゲーションデバイス、携帯デバイス等を介して)利用する。しかし、こうしたナビゲーションサービスや他の位置情報サービスに携わる場合、ユーザは、他のユーザとのやり取りの負担を伴ってサービスに携わるようになる。その結果、サービス提供者とデバイスメーカーは、通勤・通学や移動活動をサポートする位置情報サービス及び/又はアプリケーションを提供する一方、通勤・通学又は移動環境だけでなく他のユーザとのやり取りする感覚も高めるという、重大な技術的課題に直面している。
【例示的実施形態】
【0002】
したがって、アプリケーションエンジン又はプラットフォーム(例えば、ゲームエンジン)であって、その要素又は機構(例えば、ゲームプレイ機構)が、通勤・通学又は移動活動中に決定されたリアルタイム位置情報データを反映する、アプリケーションエンジン/プラットフォームを提供する取組みが必要とされる。
【0003】
ある実施形態に従う方法は、少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定することを含む。前記1つ又は複数の位置情報データソースは、少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される。前記方法は、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定することも含む。前記方法は更に、前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素を提示することも含む。実施形態によっては、前記方法は更に、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づく、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換を少なくとも部分的に行うことも含む。
【0004】
別の実施形態に従う装置は、少なくとも1つのプロセッサと1つ又は複数のコンピュータプログラムのためのコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリを備え、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に、少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定することを、少なくとも実行させるように構成される。前記1つ又は複数の位置情報データソースは、少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される。前記装置はまた、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定させられる。前記装置は更に、前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素の提示をさせられる。実施形態によっては、前記装置は更に、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換をさせられる。
【0005】
別の実施形態に従うコンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを担持し、前記1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスは、1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、装置に、少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定する1つ又は複数の位置情報ログの処理を行う、及び/又は容易にすることを、少なくとも部分的に実行させる。前記1つ又は複数の位置情報データソースは、少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される。前記装置はまた、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定させられる。前記装置は更に、前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素の提示をさせられる。実施形態によっては、前記装置は更に、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換をさせられる。
【0006】
ある実施形態に従う装置は、少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定する手段を備える。前記1つ又は複数の位置情報データソースは、少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される。前記装置は、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定する手段も備える。前記装置は更に、前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素を提示する手段も備える。実施形態によっては、前記装置は更に、前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づく、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換を少なくとも部分的に行う手段も備える。
【0007】
加えて、本発明の様々な例示的実施形態において、次のことが適用されてもよい:(1)データ、および/または(2)情報、および/または(3)少なくとも1つの信号の処理を容易にすること、および/または、前記(1)〜(3)を処理することを含む方法であって、(1)データおよび/または(2)情報および/または(3)少なくとも1つの信号は、本発明の実施形態に関連して本願に開示された方法やプロセスの何れかまたはこれらの組み合わせに基づく、またはその少なくとも一部が上記方法やプロセスの何れかまたはこれらの組み合わせから少なくとも一部導かれる、方法。
【0008】
本発明の様々な例示的実施形態において、少なくとも1つのサービスへのアクセスを可能にするように構成される少なくとも1つのインタフェースへのアクセスを容易にする方法を適用することができる。この方法において、前記少なくとも1つのサービスは、本願に開示されるネットワークやサービスプロバイダによる方法やプロセスのいずれかまたはこれらの組み合わせを実行するように構成される。
【0009】
本発明の様々な例示的実施形態において、次のことが適用されてもよい:(1)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース要素、及び/又は;(2)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース機能;を形成すること及び/又は変形することを含む方法であって、(1)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース要素及び/又は(2)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース機能は、本発明の実施形態に関連して本願に開示された方法やプロセスの何れかまたはこれらの組み合わせによって得られたデータ及び/又は情報、及び/又は、本発明の実施形態に関連して本願に開示された方法やプロセスの何れかまたはこれらの組み合わせによって得られた少なくとも1つの信号に少なくとも部分的に基づいている、方法。
【0010】
様々な例示的実施形態において、こうした方法(又は処理)は、サービスプロバイダ側や携帯デバイス側で達成されることもあり、両方の側で実行されるべき動作を両者間で共有するあらゆる方法によって達成されることもある。
【0011】
ある例示的実施形態に従う方法は、ゲームプレイを提供する装置の動作方法であって、情報ソースから、前記装置の現在位置に関する地図データを取得することと;前記取得した地図データに含まれる関心地点情報に基づいて、前記ゲームプレイに用いられるパラメータを変更することとを含む。
ある例示的実施形態に従う方法は、ゲームプレイを提供する装置の動作方法であって、情報ソースから、ナビゲーション情報を取得することと;前記取得した情報に基づいて、目的地までの到着時間を推定することと;前記推定した到着時間に基づいて、前記装置が前記ゲームプレイを提供する時間を決定することとを含む。
【0012】
本発明のさらなる側面や特徴、利点が、以下の詳細説明によって容易に明らかになる。以下の詳細説明では、本発明を実施するための最良の形態であると考えられているものも含め、種々の具体的な実施形態や実装形態が例示される。本発明はまた、さらに多くの様々な異なる実施形態を取りうることができ、そのいくつかのディテールは、本発明の思想や範囲を逸脱することなく、多くの自明な観点から修正可能なものである。本明細書による説明や図面は例示的な性質を有するものと考えられるべきであり、制限的なものとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付の図面には、本発明の実施形態が例示されている。これらはあくまでも例示を目的とするものであって、限定の目的のためのものではない。
図1A】ある実施形態に従い、リアルタイム通勤・通学活動に基づいてアプリケーションエンジンを提供できるシステムの略図である。
図1B】ある実施形態に従う、地理データベースの略図である。
図2】ある実施形態に従う、アプリケーションエンジンのコンポーネントの略図である。
図3】ある実施形態に従い、リアルタイム位置情報データソースに基づいてアプリケーションエンジンの要素を決定する処理のフローチャートである。
図4】ある実施形態に従い、リアルタイム位置情報データソースに基づいてデータ要素を変換する処理のフローチャートである。
図5】ある実施形態に従い、アプリケーションエンジンの要素を決定するために、複数ユーザ間でやり取りする処理のフローチャートである。
図6】ある実施形態に従い、リアルタイム位置情報データソースに基づいてアプリケーションエンジンでユーザのやり取りを報告する処理のフローチャートである。
図7A】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7B】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7C】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7D】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7E】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7F】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7G】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7H】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図7I】種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。
図8】本発明の実施形態を実装するために使用できるハードウェアの略図である。
図9】本発明の実施形態を実装するために使用できるチップセットの略図である。
図10】本発明の実施形態を実装するために使用できる携帯端末(ハンドセット等)の略図である。
【いくつかの実施形態の説明】
【0014】
ここから、リアルタイム通勤・通学活動に基づいてアプリケーションエンジンを提供する方法、装置及びコンピュータプログラムの実施例を開示する。以下の説明において、説明の目的のために、多くの具体的な詳細構成が紹介される。これらは、本発明の実施形態を詳細に理解するのに資するためのものである。
【0015】
なお、本発明の実施形態はこれらの詳細構成がなくとも実施可能であって、同等な構成によっても実施可能であるが、こうしたことは当業者にとって自明なことである。また、既知の構成やデバイスがブロック図の形で示されるが、これは、本発明の実施形態をいたずらに不明瞭にすることを避けるためである。
【0016】
通勤・通学活動中に決定される位置情報データソースに関して様々な実施形態が議論されているが、こうした様々な実施形態は、どの様な移動関連活動にも適用可能であると考えられる。そうした移動が仮に通勤・通学活動から決定される通常の移動パターンとは関連しないものであっても、適用可能である。加えて、ゲームエンジンやプラットフォームであるアプリケーションエンジンに関して様々な実施形態が議論されているが、こうした様々な実施形態は、位置情報データを用いる又は関連するどの様なアプリケーションエンジンにも適用可能であると考えられる。そうしたアプリケーションは例えば、位置情報データのモデリングアプリケーションや、地理タグ付きメディアデータを消費するアプリケーション、位置情報データを用いる製品アプリケーション等を含む。
【0017】
図1Aは、ある実施形態に従い、リアルタイム通勤・通学活動に基づいてアプリケーションエンジンを提供できるシステムの略図である。歴史的には、アプリケーションエンジン又はプラットフォームは、単体アプリケーション又はアプリケーション群における機構やデータ、ユーザインタフェース、メディア資産等を定義するために、機能やルーチン、コード、アプリケーション・プログラミング・インタフェース、データ構造等を提供する。アプリケーションエンジンの一例は、ゲーム世界及び/又は、そのゲーム世界の中で機能する機構を開発するツールを提供するゲームエンジン又はプラットフォームである。従来、ゲームアプリケーションは、ユーザに基本的なゲーム世界を提供するために、所定の仮想世界を用いたり、特定の場所に関する現実世界をモデル化したりするアプリケーションエンジンに頼っている。典型的には、こうしたゲーム世界は自己完結していて、実際の現実世界の状況からユーザを遠ざけられる没入環境を提供する。このような没入環境はかなり説得力があるものであるが、ユーザは従来のゲームやアプリケーションのように、切り離されて周囲の環境とのやり取りを失うようになることを度々経験する。
【0018】
こうした課題に対処するために、図1のシステム100では、ユーザが移動又は通勤・通学するときに収集される生(live)の位置情報データソースの影響を受けるアプリケーションエンジンを提供する機能が導入される。ある実施形態では、システム100は、アプリケーション機構が影響を受けるアプリケーションエンジン/プラットフォームを提供する。ここで、アプリケーション機構(例えば、ゲームエンジンであればゲームプレイ機構)は、生のテレマティクス(例えば、車載テレマティクスデータ)や生のナビゲーションデータ(例えば、ルート情報や推定到着時刻等)、現実世界のファクタ(例えば、天気、ローカルイベント等)、人の振舞い(例えば、ユーザの振舞いや近くに居る他のユーザの振舞い)の影響を(例えば、実質的にリアルタイムで)受ける。本明細書で用いられる「実質的にリアルタイム」という用語は、リアルタイムのデータソースの反映をアプリケーションエンジンに行わせることを意味する。これは、リアルタイムのイベントが生じたとき、アプリケーションエンジンがそのイベントに応答しているとユーザに見せるために、リアルタイムデータソースが十分短時間で収集されるために実現される。その結果、システム100は、通勤・通学や他の移動活動中に生じるような現実世界の体験との繋がりを反映又は維持しながら、没入アプリケーションやゲーム環境を可能にする。
【0019】
ある例示的使用例では、ゲームエンジンの場合、親と一緒に移動する(例えば、通学する)子供は、ゲームアプリケーションの視覚的なテーマ地図に従って進むことで、アクティブに取り組む移動者となりうる。例えば、システム100は変換用に複数のコンテンツレイヤを提供する。こうしたコンテンツレイヤは、ゲームエンジンに組込まれるような通りや道路、交通、天気、正確な時計、カレンダー情報、車内テレマティクスデータ、ナビゲーションデータ、地形等を含む。実施形態によっては、通勤・通学中に地図や地形が変わるため、システム100は、ゲームに適したテーマやモチーフに従って、基本地図データ(例えば、ナビゲーションアプリケーションに通常表示される地図データ)を動的に変換する。こうして、ゲームイベントやゲーム機構は、位置や通勤・通学過程に基づいて決定されうる。例えば、システム100は、通勤・通学の道での関心地点によって、又は親や子供が通り道にある対象物をタップしたとき、ゲームイベントをトリガーすることができる。実施形態によっては、通勤・通学中のユーザの実際の位置や環境によって、ゲームイベントや対象物(例えば、アプリケーション要素)が決定される。
【0020】
ある実施形態において、アプリケーションイベントや機構は、そのアプリケーション(又はゲームアプリケーションであればゲームプレイ)を補完する追加コンテンツの提供に関連してもよい。例えば、追加コンテンツは、関連注釈(例えば、ランドマークや他の関心地点の記述の提供)や広告、宣伝情報(例えば、関連製品やサービスの割引情報)等を含んでもよい。実施形態によっては、こうした追加コンテンツがユーザの友達に関する追跡情報(例えば、GPSデータと生のゲームデータ)だけではなく、ユーザ作成の関心地点(POI)データ(例えば、アプリケーション固有又は現実世界のPOIデータ)やユーザ作成アプリケーションデータ/ゲームデータ(例えば、宝物のような追加ゲームアイテム)のような、ユーザが作成したコンテンツを含んでもよい。
【0021】
ある実施形態において、ゲームプレイに影響を及ぼす外部要因(例えば、リアルタイムの又は実質的にリアルタイムの位置情報データソースから決定される外部要因)は、限定的ではないが、速度や位置、天気、交通、推定到着時刻等を含む。実施形態によっては、システム100は、現実世界の位置情報データをアプリケーション又はゲームのコンテキストに断絶なく没入できるように適応させる。実施形態によっては、システム100は、大きなユーザグループ(例えば、オンラインゲームプレイヤーのコミュニティ)の範囲からのゲーム参加者の間で行われる複数ユーザ(例えば、マルチプレイヤー)のやり取りを、一緒に移動する親子間でのより緊密なやり取りのようにすることができる。例えば、親子のやり取りは、子供がゲームアプリケーションにおけるゲームイベント又はアプリケーションイベントに携われるように、そうしたイベントをトリガーする親を含んでもよい。その結果、システム100は、子供がそのゲームに一人で熱中し続けることなく、通勤・通学中やこうしたやり取り方法を通じて移動中でも、親子のやり取りを働きかける。
【0022】
図1に描かれるように、システム100はユーザ装置(UE)101a−101n(まとめてUE 101とする)を有し、UE 101は通信ネットワーク105を介してアプリケーションエンジン103(例えば、ゲームエンジン又はプラットフォーム)へ接続する。ある実施形態において、アプリケーションエンジン103は、複数の異なる生のデータソースを同化(assimilate)し、UE 101の位置が(例えば、通勤・通学又は他の移動活動中に)変わるとアプリケーション機構(例えば、ゲームプレイ機構)に影響を及ぼせる、生の位置情報データモデルにすることができる。例えば、アプリケーション機構に影響を及ぼすことは、アプリケーションのユーザインタフェース(例えば、やり取りの視聴覚的特徴や状態等)を決定するだけでなく、起動する又は利用可能な機能や動作を決定することも含んでもよい。
【0023】
例として、種類の異なる生の又はリアルタイムの位置情報データソースは、限定的ではないが、(a)テレマティクスデータソース107;(b)サービスプラットフォーム111及び/又はサービス113a-113k(まとめてサービス113とする)のサービスデータソース109a-109m(まとめてサービスデータソース109とする);(c)位置情報アプリケーションプロバイダ117に関連するユーザログ115;(d)地理データベース119;又は(e)これらの組合せを含む。
【0024】
ある実施形態において、テレマティクスデータソース107は、車載テレマティクス情報とUE 101に関連するナビゲーション情報の両方を有する。例えば、テレマティクスデータソース107は、目的地までの距離や掛る時間、目的地までの道順、移動速度等のようなルート/ナビゲーション情報だけでなく、UE 101の現在ルートにおける交通状況を含むことができる。テレマティクスデータソース107が提供する他のタイプのデータは、乗り物の方向や向き(例えば、ピッチやヨー、高度を含む)、運転挙動を含む。実施形態によっては、システム100は、UE 101の1つ又は複数のセンサ121a-121n(まとめてセンサ121とする。例えば、加速度計やGPSセンサ、コンパスセンサー等)から、テレマティクスデータソース107のテレマティクスデータを決定する。加えて、システム100は、位置情報アプリケーション123a-123n(まとめて位置情報アプリケーション123とする)を通じ、乗り物と(OBD II接続を介して車と)やり取りすることで、テレマティクスデータを決定してもよい。こうした位置情報アプリケーションは、ナビゲーションアプリケーションや地図アプリケーション、又はそれらの組合せのようなものである。
【0025】
ある実施形態において、サービスデータソース109は、サービスプラットフォーム111及び/又はサービス113が作成した位置情報データを含む。例として、サービス113は、現在の気象状態やローカルニュースイベント、地理タグメディア(例えば、地理タグ写真やビデオ)等のようなリアルタイムデータを提供してもよい。別の実施形態では、サービス113がソーシャルネットワーキングサービスを含んでもよい。その結果、サービスデータソース109は、ソーシャルネットワーキングサービスや他の位置チェックイン/追跡サービスを通じて収集された友達に関する位置情報(例えば、位置やルート、道等)を有してもよい。サービス113とその結果であるサービスデータソース109は、UE 101の位置やナビゲーションルート、通勤・通学ルート、移動に関連付けられる位置ベース情報及び/又は他のコンテキスト情報を提供しうる、あらゆるタイプのサービスを含んでもよいと考えられる。
【0026】
ある実施形態において、ユーザログ115は、ユーザの挙動、プロファイル、及び/又は好みに関する情報を提供する。こうした情報は例えば、ユーザによる、UE 101で実行されるアプリケーション及び/又はゲームとのやり取り(例えば、ゲームプレイ中に決定されるやり取りや挙動)から、位置情報アプリケーションプロバイダ117によって収集される。実施形態によっては、こうしたやり取りは、例えばマルチプレイヤーゲームをプレイするときや、子供がゲームをプレイしたりアプリケーションを使用したりするために親がゲームプレイ機構を構成するとき等における複数ユーザのやり取りを含んでもよい。例として、位置情報アプリケーションプロバイダ117は、特定のアプリケーションに関連する開発者や販売者、出版者等を含んでもよい。あるいは、又は加えて、位置情報アプリケーションプロバイダ117はオンラインアプリケーションストアや他のアプリケーションレポジトリの運営者でもよい。ある実施形態において、ユーザログ115は、ユーザの年齢や性別、学年、誕生日、言語、住所、主要目的地、趣味、好きな物/嫌いな物、好みのキャラクター等のようなプロファイル情報も含む。実施形態によっては、位置情報アプリケーションプロバイダ117はオンラインストアを運営してもよい。そこでユーザは、アプリケーションエンジン103によって対応するアプリケーションやゲームの中で表示される仮想アイテムや商品を購入してもよい。例として、購入される仮想アイテム又は商品は、アプリケーションエンジン103によって処理されるアプリケーション要素の一部となる。
【0027】
ある実施形態において、UE 101の位置及び/又はそれに結び付くユーザに関連する、別のタイプのコンテキスト情報は、アプリケーション機構や他のアプリケーション要素に影響を与えるために、システム100によって使用されてもよい。例えば、こうしたコンテキスト情報は、時刻や曜日、季節、今後の休日、今後の特別イベント、ユーザカレンダ情報等を含んでもよい。
【0028】
ある実施形態において、地理データベース119は、アプリケーション要素の決定に用いられる地図データを有する。例えば、こうした地図データは、道路種別(例えば、舗装道路や未舗装道路、自転車道、高速道路、有料道路等)や地形特徴(例えば、河川や海、湖沼、山地、丘陵等)、道幅(例えば、車線数を含む)、街区情報(例えば、面積、方向、密集度等)、市街情報(例えば、人口、都会か田舎か等)、関心地点等を含んでもよい。例えば、ゲームプレイ中にガソリンスタンドやレストラン、又は他のランドマークのような関心地点を通過することで、プレイヤーは自分のパワーを上げたり、ゲームポイントを稼いだりすることができる。
【0029】
前述のように、システム100は、こうしたリアルタイム位置情報データソースを同化し、そのソースがどのようにアプリケーション要素及び/又は機構に影響を及ぼしうるかを決定する。ある実施形態において、システム100は、UE 101のアプリケーションエンジンクライアント125a-135n(まとめてアプリケーションエンジンクライアント125とする)を介して、アプリケーション要素及び/又は機構をユーザに示す。例として、アプリケーションエンジンクライアント125は独立したアプリケーション又はゲームの場合もありうる。実施形態によっては、アプリケーションエンジンクライアント125は、アプリケーションエンジン103に関して記述される1つ又は複数の機能を提供するために、UE 101で実行動作する独立コンポーネントでもよい。別の実施形態では、アプリケーションエンジンクライアント125は、アプリケーションエンジン103の機能の全て又は一部を実行してもよい。また別の実施形態では、アプリケーションエンジンクライアント125は、アプリケーション及び/又はゲームの機能の実行に関連するリソース負担を開放する又はバランスを取るために、アプリケーションエンジン103と協働してもよい。
【0030】
ある実施形態において、ユーザ間でのやり取りの双方向性を提供するために、システム100は、(例えば、アプリケーションエンジン103を介して)あるユーザが別のユーザに対してアプリケーション要素を表示するよう制御できるようにする、又は影響を与えられるようにする。例えば、親(例えば、第1のユーザ)が子供(例えば、第2のユーザ)と移動していて、アプリケーションエンジン103がサポートする位置情報ゲームを子供がプレイしている場合、その親は、子供のゲームプレイに影響を与えられる入力を提供できる。ある実施形態において、親は、ゲームプレイ中、又はゲームプレイが始まる前の事前入力設定で、(例えば、音声命令や、アプリケーションエンジン103と接続する別のUE 101を介する入力として)入力を提供できる。別の実施形態では、システム100は、より大きなアプリケーション/ゲームコミュニティの一部として、複数のユーザ及び/又はプレイヤーの間の双方向性をサポートしてもよい。例えば、双方向性は単独の家族や一緒に移動するグループに限られない。本願に記載される様々な実施形態は、大規模多人数同時参加型オンラインRPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)環境や、多数の参加ユーザのいる他の環境のようなものにも適用可能であると考えられる。こうした環境では、アプリケーションエンジン103は、ユーザがアプリケーション又はゲーム世界においてどの様に表示されるべきか、そしてユーザがアプリケーション又はゲーム世界の要素とどの様にやり取りするのかを決定するために、大規模ユーザグループからリアルタイム位置情報データを受け取る。
【0031】
別の実施形態では、アプリケーションエンジン103は、アプリケーション又はゲームにおけるユーザの進捗を監視できる。こうして、アプリケーションエンジン103は、あるユーザから別のユーザに進捗を報告できる。例えば、子供がゲームをプレイしていて、そのゲームにおいて位置情報ベースの成果を上げる(例えば、宝物を探し当てたり、スコアを獲得したりする等の)場合、アプリケーションエンジンは、こうした情報を位置情報と共に別のユーザ(例えば、遠隔地の父母や祖父母等)に報告できる。実施形態によっては、ユーザ進捗はリーダーボードや他のスコアボードで追跡されることもある。またある実施形態では、リーダーボードは、年齢/学年、所在、言語、地位、国、難易度等のようなユーザ特性に基づいていることもある。
【0032】
ある実施形態において、アプリケーションエンジン103の機能は、リアルタイム位置情報データソースに応答して、地図データ要素変換の提供を含む。例えば、地図変換は、アプリケーションエンジンが決定するモチーフやテーマで確認するために、地図のタイルや他の地図データ要素の物理的な現れ方の変更を含んでもよい。
【0033】
例として、システム100の通信ネットワーク105は、1つ又は複数のネットワークを含む。このネットワークはデータネットワークや電話ネットワーク、またはそれらを組合せのようなものでもよい。データネットワークは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)やメトロポリタン エリア ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、公衆データネットワーク(例えばインターネット)、近距離無線ネットワーク(例えば、ブルートゥース(登録商標)やワイヤレス・フィディリティー(WiFi)、ワイマックス(WiMAX)、近距離無線通信(NFC)等)、又は他の好適なパケット交換ネットワークでもよい。こうしたパケット交換ネットワークには、商業的に利用可能なものもあれば、個人の光ケーブルや光ファイバネットワークのような、私有のパケット交換ネットワークもあり、又はそれらの組合せ等もある。無線ネットワークは、例えばセルラネットワークであることができ、これは、EDGE(enhanced data rates for global evolution)やGPRS(general packet radio service),GSM(登録商標),IMS(Internet protocol multimedia subsystem),UMTS(universal mobile telecommunications system)など、様々な技術を利用したものであることができる。また、セルラネットワークで使用されうる無線媒体としては、WiMAXやLTE(Long Term Evolution),CDMA(符号分割多元接続),WCDMA(登録商標),WiFi,無線LAN(WLAN),ブルートゥース(登録商標),IPデータ放送,衛星,モバイルアドホックネットワークなどがあり、又はそれらを組み合わせたものであってもよい。
【0034】
UE 101は如何なるタイプの端末であってもよく、移動端末や固定端末、可搬型端末であってもよい。例えば、携帯ハンドセットや局,ユニット,デバイス,マルチメディアコンピュータ,マルチメディアタブレット,インターネットノード,ノートブックコンピュータ,ネットブック,タブレットコンピュータ,パーソナル通信システム(PCS),パーソナルナビゲーションシステム,携帯情報端末(PDA),音楽やビデオのプレイヤー,デジタルカメラやデジタルビデオカメラ,位置同定機器,テレビ受像機,無線放送受信機,電子ブック機器,ゲーム機器,及びこれらを組み合わせたものであってもよい。さらに、これらのアクセサリーや周辺機器を含んでもよく、またそれらの組合せを含んでもよい。UE 101はまた、あらゆる種類の(ウェアラブル回路等のような)対ユーザインタフェースを備えてもよい。
【0035】
例として、UE 101及びアプリケーションエンジン103は、互いに通信したり、通信ネットワーク105の他のコンポーネントと通信したりすることができる。この通信には、よく知られたプロトコルを用いることができるが、新しいプロトコルや開発中のプロトコルを用いてもよい。これに関連して、プロトコルは、ネットワーク105の各ネットワークノードが通信リンクを介して送信される情報に基づいてどのように相互作用するかを定義する、一連の規則を含む。プロトコルは、種々のタイプの物理信号の生成や受信から、これらの信号を送信するためのリンクの選択、これらの信号により提供される情報のフォーマット、コンピュータ上で動作しているとのソフトウェアアプリケーションが情報を送受信するかの識別など、各ノードの動作の種々のレイヤにおいて使用される。ネットワークで情報交換する複数の概念上異なるプロトコルレイヤは、OSI参照モデルで記述される。
【0036】
ネットワークノード間の通信は通常、パケットに分割したデータを交換することで実現される。各パケットは、通常、(1)特定のプロトコルに関するヘッダ情報と、(2)ヘッダ情報の次に位置するペイロード情報とを有する。ペイロード情報は、プロトコルによって個々に処理される。プロトコルによっては、(3)ペイロード情報の次に位置するトレーラ情報も有する。この情報は、ペイロード情報の終わりを示す。ヘッダはパケットの送信元や送信先、ペイロード長、その他プロトコルが使用する特性のような情報を含む。しばしば、あるプロトコルのペイロードに含まれるデータは、OSI参照モデルにおけるより高次のレイヤのプロトコルに関連するヘッダとペイロードを含んでいる。特定のプロトコルに関するヘッダは通常、そのペイロードに含まれる次のプロトコルに関する種類を示す。上位層プロトコルは下位層プロトコルにカプセル化されていると呼ばれる。複数の異なるネットワークであってインターネットのようなものを通るパケットに含められるヘッダは、通常、OSI参照モデルで記述されるような次のヘッダを含む:物理ヘッダ(レイヤ1);データリンクヘッダ(レイヤ2);インターネットワークヘッダ(レイヤ3);トランスポートヘッダ(レイヤ4);各種アプリケーションヘッダ(レイヤ5、レイヤ6、レイヤ7)。
【0037】
ある実施形態では、アプリケーションエンジンクライアント125とアプリケーションエンジン103は、クライアント−サーバモデルに従ってやり取りすることができる。クライアント−サーバモデルは、コンピュータ処理のやり取りにおいて広く知られており、また使われていることに留意されたい。クライアント−サーバモデルに従って、クライアントプロセスはリクエストを含むメッセージをサーバプロセスに送信し、サーバプロセスはサービスの提供によって応答する。サービスプロセスは、クライアントプロセスに応答してメッセージを返すこともできる。しばしば、クライアントプロセスとサーバプロセスは異なるコンピュータ装置で実行される。このような装置は、例えばホストと呼ばれ、ネットワーク通信のための1つ又は複数のプロトコルを用い、ネットワークを介して相互に通信する。「サーバ」という用語は通常、サービスを提供するプロセスや、そのプロセスが動作するホストコンピュータを表わすのに用いられる。同様に、「クライアント」という用語も通常、リクエストをするプロセスや、そのプロセスが動作するホストコンピュータを表わすのに用いられる。本明細書で用いられるように、「クライアント」及び「サーバ」という用語は、文脈から明らかである場合を除き、ホストコンピュータでなくプロセスを表わしている。サーバによって実行されるプロセスは、複数のプロセスや複数のホストに分解されることができる。この場合の複数のホストのそれぞれを、ティア(tier)と呼ぶことがある。分解する理由は、例えば、信頼性やスケーラビリティ、冗長性などである。
【0038】
図1Bは、ある実施形態に従う、地理データベースの略図である。ある実施形態において、地図データ要素及び/又は変換地図データ要素は、地理データベース119又はそのデータに格納されたり、関連付けられたり、及び/又はリンクされたりしてもよい。ある実施形態では、地理又は地図データベース119は、ナビゲーション関連サービスに用いられる(又は、そのために用いられるようコンパイルされて構成された)地理データ141を有する。例えば、地理データベース119は、ノードデータレコード143やロードセグメント/リンクデータレコード145、POIデータレコード147、イベントデータレコード149、及び他のデータレコード151を有する。データレコードはこれより多くても少なくてもよく、これとは異なるデータレコードが提供されてもよい。ある実施形態では、他のデータレコード151が地図製作(カルト)データレコードやルートデータ、操縦データを含む。POI又はイベントデータの1つ又は複数の部分やコンポーネント、領域、階層、特徴、テキスト、及び/又はシンボルは、こうしたデータレコードの1つ又は複数に格納されたり、リンクされたり、及び/又は関連付けられたりしてもよい。例えば、POI又はイベントデータの1つ又は複数の部分は、地点又はGPSデータの関連を介して、(既知の、又は将来の地図マッチング技術又はジオコーディング技術を用いるようにして)関連する地図又は地理レコードに適合されてもよい。
【0039】
ある実施形態では、ロードセグメントデータレコード145は、道路や通り、通路を表現するリンクやセグメントである。ノードデータレコード143は、ロードセグメントデータレコード145の各リンク又はセグメントにそれぞれ対応する終端である。ロードリンクデータレコード145及びノードデータレコード143は、乗り物や自動車、及び/又は他のエンティティが使うような道路網を表わす。あるいは、地理データベース119は、車道レコードデータに加え又はその代替として、歩道や歩行者区域を表わす通路セグメント・ノードデータレコード又は他のデータを含む。
【0040】
ロード/リンクセグメント及びノードは、ガソリンスタンドやホテル、レストラン、スタジアム、オフィス、自動車ディーラー、自動車修理店、建物、店舗、公園等のようなPOIだけでなく、地理座標や通りの名称、住所範囲、制限速度、交差点での進行方向規制、他のナビゲーション関連属性のような属性情報にも関連付けられてもよい。地理データベース119は、POIデータレコード147にPOI及びそれぞれの位置に関するデータを有していてもよい。地理データベース119は、都市や町、他のコミュニティのような場所に関するデータや、水域や山脈等のような地理的特徴も有していてもよい。こうした場所や特徴のデータは、POIデータ147の一部でもよく、(例えば、都市のある位置を表示又は提示するのに用いられるデータ点のような)POI又はPOIデータ147に関連付けられてもよい。加えて、地理データベース119は、イベントデータレコード147に位置情報ベースのイベント及びそれぞれの位置に関するデータを有していてもよい。例として、位置情報ベースイベントは、例えば交通や事件・事故、建造物、集会等を含む特定の場所に関連付けられる、あらゆるタイプのイベントを含む。
【0041】
地理データベース119は、サービス113(例えば、地図作成者)によって維持されてもよい。例えば、地図作成者は、データベース119を作成・増強するために、地理データを収集することができる。地図作成者がデータを収集するのに用いる方法には様々なものがあり、こうした方法は、地方自治体やそれぞれの地域当局のような他のソースからデータを取得することも含む。加えて、地図作成者は、地理領域の特徴の観測、及び/又はそれに関する情報の記録のために、その地理領域の通り道に沿って車両で移動するフィールド職員(field personnel)を使ってもよい。また、空中写真や衛星写真のようなリモート検知が用いられてもよい。
【0042】
地理データベース119は、更新・保守・開発を容易にするフォーマットで格納されたマスター地理データベースであってもよい。例えば、マスター地理データベース119又はマスター地理データベース119のデータは、例えば開発・製造を目的として、Oracle spatialフォーマットや他の空間フォーマットで格納される。Oracle spatialフォーマット又は開発/製造データベースは、GDF形式のような配信フォーマットにコンパイルされてもよい。製品及び/又は配信フォーマットのデータは、地理データベース製品又はデータベースを形成するために、コンパイル又は追加コンパイルされてもよい。こうした製品又はデータベースは、エンドユーザのナビゲーションデバイス又はシステムで使用されてもよい。
【0043】
例えば、地理データは、ナビゲーションデバイスがナビゲーション関連機能及び/又はサービスやその他の機能を実行するデータを体系化及び/又は構成するために、(例えばPSF形式に)コンパイルされる。こうした機能及び/又はサービスは、ルート計算やルート案内、地図表示、速度計算、距離・移動時間計算の各種機能のようなものである。ナビゲーション関連機能は、車両ナビゲーションや歩行者ナビゲーション、又は他のタイプのナビゲーションに対応していてもよい。エンドユーザデータベースを作成するコンパイルは、地図作成者とは別の機関又は団体によって行われてもよい。例えば、ナビゲーションデバイス開発者や他のエンドユーザデバイスの開発者のような地図作成者の顧客は、1つ又は複数のコンパイル済みナビゲーションデータベースを作成するために、配信フォーマットで受信した地理データベースをコンパイルしてもよい。
【0044】
前述したように、データベース119はマスター地理データベースでもよい。しかし別の実施形態では、データベースは、ナビゲーション関連機能を提供するエンドユーザデバイス(例えば、UE 101)で用いられる、又はそれと共に用いられる、コンパイル済みナビゲーションデータベースを表現してもよい。例えば、データベース119は、エンドユーザにナビゲーション機能を提供したり、アプリケーションエンジン103とやり取りしたりするために、エンドユーザデバイス101と共に使用されてもよい。このような場合、データベースはダウンロードされてエンドユーザデバイス101に格納されてもよく、エンドユーザデバイス101が(例えばサーバ及び/又はネットワーク105を介して)無線又は有線接続でデータベース119にアクセスしてもよい。
【0045】
ある実施形態において、エンドユーザデバイス又はUE 101は、車載ナビゲーションシステムやパーソナルナビゲーションデバイス(PND)、携帯ナビゲーションデバイス、セルラ電話、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、腕時計、カメラ、コンピュータ、及び/又はデジタルルーティング及び地図表示のようなナビゲーション関連機能を実行できる他のデバイスである。
【0046】
実施形態によっては、ナビゲーションデバイス101は携帯電話である。エンドユーザは、アプリケーションエンジン103によってサポートされるアプリケーションにアクセスするためだけでなく、案内や地図表示のようなナビゲーション機能のためにデバイス101を使用してもよい。
【0047】
図2は、ある実施形態に従う、アプリケーションエンジン103のコンポーネントの略図である。例として、アプリケーションエンジン103は、リアルタイム位置情報データソースに基づいて、要素(例えば、アプリケーション機構やアプリケーションインタフェース、アプリケーション機能等)に影響を与える1つ又は複数のコンポーネントを有する。こうしたコンポーネントの機能が1つ又は複数のコンポーネントで結合されたり、同等の機能を有する他のコンポーネントによって実行されたりすることもあると考えられる。この実施形態では、アプリケーションエンジン103は、制御ロジック201とデータ同化モジュール203、アプリケーション要素モジュール205、地図変換モジュール207、インタラクションモジュール209、クライアントインタフェース211を備える。
【0048】
ある実施形態において、制御ロジック201は、アプリケーションエンジン103の1つ又は複数の機能する1つ又は複数のアルゴリズムを実行する。例えば、制御ロジック201は、UE 101が利用できるリアルタイムデータソース213を決定及び/又は処理するために、データ同化モジュール203とやり取りする。実施形態によっては、リアルタイムデータソース213は、テレマティクスデータソース107とサービスデータソース109、ユーザログ115、地理データベース119を含む。実施形態によっては、データ同化モジュール203は、リアルタイムデータソース213に接続するためのインタフェース(例えば、ハードウェア及び/又はソフトウェアインタフェース)を有する。例えば、アプリケーションエンジン103のデータ同化機能がUE 101だけで使える場合、データ同化モジュール203は、例えば、UE 101のセンサ121からリアルタイムデータを取得するための1つ又は複数のハードウェアインタフェースとアプリケーション・プログラミング・インタフェース(例えば、API)を備えていてもよい。
【0049】
別の実施形態では、データ同化モジュール203は、サービスプラットフォーム111及び/又はサービス113を介してサービスデータソース109にアクセスするためのアプリケーション・プログラミング・インタフェースを備える。例えば、サービス113が所定場所の気象データを提供する場合、データ同化モジュール203は、APIコールを介してそのサービスから気象情報を照会又は要求できる。また、実施形態によっては、データ同化モジュール203は、(例えば、アプリケーション/ゲームのユーザ又はプレイヤーに対応する)1つ又は複数のUE 101の適切なリアルタイム位置での気象情報を取得するために、UE 101の位置情報(例えば、GPS位置情報)を(例えば、テレマティクスデータソース107から)利用することもできる。同様に、データ同化モジュール203は、UE 101の位置に関するリアルタイムデータ及び/又はコンテキスト情報を取得するために、他のあらゆるタイプのサービス113(例えば、ソーシャルネットワーキングサービスやジオタグメディアサービス、イベントサービス、ニュースサービス等)とやり取りできる。実施形態によっては、データ同化モジュール203は、スケジュールや要求、又はそれらの組合せに従って、継続的かつ定期的にリアルタイムデータソース213からリアルタイムデータを取得してもよい。
【0050】
リアルタイム位置情報を取得した後、データ同化モジュール203は、そのリアルタイムデータによって影響が及ぶべきアプリケーションエンジン103の要素を決定するために、アプリケーション要素モジュール205とやり取りする。ある実施形態において、アプリケーションエンジン103の要素は、アプリケーション機構(例えば、ゲームプレイ機構)やアプリケーション機能(例えば、どの機能がリアルタイムデータに依存して有効又は無効になるか)、アプリケーションユーザインタフェース(例えば、音声/ビジュアルのテーマ及び資産;タッチや音声、画像認識等といったインタラクションモード等)、アプリケーションデータ(例えば、使用するデータソースやモデル)、及び/又は、アプリケーションエンジン103及び/又はアプリケーションエンジン103を利用するアプリケーションにおけるその他のあらゆるアプリケーション資産を、少なくとも部分的に含む。特定タイプの要素とその要素のリアルタイムデータ依存性は、図3から6のフローチャートと図7Aから7Iのユーザインタフェース例に関連して後で詳述される。
【0051】
ある実施形態において、アプリケーション要素モジュール205は、リアルタイムデータソース213を反映するのに必要な地図データ要素の変換を決定してもよい。この場合、アプリケーション要素モジュール205は、地図変換処理を実行するために地図変換モジュール207とやり取りする。例として、アプリケーションエンジン103はゲームエンジンであって、そのゲームプレイの世界を実世界のマッピング情報(例えば、マッピングからの地図タイル)に基づいて構成しているものでもよい。アプリケーション又はゲームのテーマやモチーフを合わせるために、変換モジュール207は、例えば、様々な地図属性又は要素(例えば、通りや高速道路、一方通行道路、河川、自転車通行帯、私道、駐車場、関心地点、地形特徴等)をゲーム又はアプリケーションの世界に変換する方法を決定するために、ルールベースのエンジンを用いてもよい。例えば、空想世界をテーマとしたゲームでは、オフィスビルを城に変換したり、レストランを食糧貯蔵庫に変換したりしてもよい。実施形態によっては、こうした変換を行う変換方法と変換規則がアプリケーション開発者によって定義されていてもよい。
【0052】
ある実施形態において、アプリケーションエンジン103のインタラクションモジュール209は、アプリケーション要素をユーザ及び/又はプレイヤーに提示する際、どの要素が影響を受けるか、及び/又は変換されるかを決定するために、複数のユーザがアプリケーションエンジン103とやり取りできるようにする。その結果、インタラクションモジュール209は、ユーザがどのアプリケーション要素(例えば、ゲームプレイ機構や機能等)を他のユーザに提示するかを決定できるようにする。こうしたユーザ間のやり取りによって、参加者達との関わりがより強められる。例えば、前述したように、ゲームをプレイする子供を乗せて車を運転する親は、そのゲームの要素を何時、何処で、どの様に表示するか等を決定するための入力又は命令を与えて、その子供のゲームとやり取りすることができる。例えば、親は思いがけない宝物を与えてもよく、ゲームの難易度がその子供には高過ぎる場合は、攻撃している怪物を排除したりしてもよい。MMORPGや大規模ユーザコミュニティ環境では、ユーザグループが、特定のユーザやユーザコミュニティ全体に表示すべき要素を決定する入力を提供してもよい。
【0053】
ある実施形態において、インタラクションモジュール209は、あるユーザ又はプレイヤーの成果物を別のユーザと共有及び報告できるようにもする。例えば、遠隔の親や祖父母が非常に難易度の高いレベルを完成させたり、特定のルートで珍しいアイテム又は品物に遭遇したりしたという報告を、子供が親・祖父母と共有してもよい。実施形態によっては、こうした報告が、その報告又は成果が生じた場所の位置情報を伴っていてもよい。この様にして、こうした報告が、遠隔の親や祖父母、その他のユーザに位置追跡・報告機能を提供することもできる。
【0054】
図3は、ある実施形態に従い、リアルタイム位置情報データソースに基づいてアプリケーションエンジンの要素を決定する処理のフローチャートである。ある実施形態において、アプリケーションエンジン103は処理300を実行し、例えば、図9に示されるようにプロセッサ及びメモリを備えるチップセットとして実装される。 あるいは又は加えて、アプリケーションエンジンクライアント125が処理300の全て又は一部を実行してもよい。
【0055】
ステップ301で、アプリケーションエンジン103は、少なくとも1つのデバイス(例えば、UE 101)に関連付けられる1つ又は複数の位置情報データソース213を決定する。ある実施形態では、1つ又は複数の位置情報データソースは、少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動(例えば、通勤・通学)に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される。実施形態によっては、1つ又は複数の位置情報データソースは、ナビゲーション情報やテレマティクス情報、位置コンテキスト情報、ユーザコンテキスト情報、ローカルイベント情報、ソーシャルネットワーキング情報、又はそれらの組合せを含む。
【0056】
ステップ303で、アプリケーションエンジン103は、1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定する。実施形態によっては、アプリケーションエンジンはゲームエンジンを少なくとも部分的に含む。別の実施形態では、1つ又は複数の要素は、ゲームプレイ機構の1つ又は複数の要素を少なくとも部分的に含む。実施形態によっては、アプリケーションエンジン103は、どのリアルタイムデータソースによってどの要素が影響を受けるかを規定する規則(例えば、アプリケーション開発者によって設計又は定義されたもの)を有していてもよい。こうした規則によって、例えば、気象データがゲーム内のアイテムの性能特性だけでなく、ゲーム内の天気への影響をレンダリングすることにも影響を及ぼしうると規定してもよい。例えば、リアルタイムの天気がUE 101の場所で雨になると示される場合、松明や火に関連するアイテムが効果を発揮できなくなってもよく、あるいは短時間だけ持続するのでもよい。
【0057】
ステップ305で、アプリケーションエンジン103は、少なくとも1つの移動活動中に、少なくとも1つのデバイスにおいて1つ又は複数の要素の提示を少なくとも部分的に行う。実施形態によっては、1つ又は複数の要素は地図ユーザインタフェースで提示される。別の実施形態では、1つ又は複数の要素は、1つ又は複数の地図データ要素を少なくとも部分的に含む。例えば、UE 101又はそのユーザが移動している場所のリアルタイム地図を複製するために、ゲームプレイ地図が用いられることもある。
【0058】
ある実施形態において、アプリケーションエンジン103は、1つ又は複数の位置情報データソースからナビゲーション情報やテレマティクス情報、又はそれらの組合せを決定する。次にアプリケーションエンジン103は、1つ又は複数の位置情報やルート情報、又はそれらの組合せの間での推定到着時間を決定するために、ナビゲーション情報やテレマティクス情報、又はそれらの組合せを処理する及び/又はその処理を進める。その次にアプリケーションエンジン103は、推定到着時間やルート情報、又はそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンやそのアプリケーションエンジンが利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せとやり取りする持続時間を決定する。実施形態によっては、前述の提示は、この決定された持続時間に少なくとも部分的に基づいている。例えば、ナビゲーション情報が目的地までの到着時間を15分と推定する場合、アプリケーションエンジン103は、ゲームプレイも15分間継続するように提供してもよい。こうして、ユーザはその目的地に到着する時刻までにゲームプレイを完了しようと期待できる。例えば、通学時は、学校に到着するときにゲームが完了するか、適切な終了ポイントに到達できるように、子供のゲームプレイを合わせることができる。
【0059】
図4は、ある実施形態に従い、リアルタイム位置情報データソースに基づいてデータ要素を変換する処理のフローチャートである。ある実施形態において、アプリケーションエンジン103は処理400を実行し、例えば、図9に示されるようにプロセッサ及びメモリを備えるチップセットとして実装される。 あるいは又は加えて、アプリケーションエンジンクライアント125が処理400の全て又は一部を実行してもよい。ある実施形態において、処理400では、処理300がアプリケーションエンジン103によって実行されていて、リアルタイムデータソース213を反映するために地図変換が実行されなくてはならないことをアプリケーションエンジン103が決定したと仮定している。
【0060】
ステップ401で、アプリケーションエンジン103は、変換されるべき地図要素を決定する。実施形態によっては、アプリケーションエンジン103は、処理で識別されなくてはならない地図要素(例えば、地図タイルや関心地点等)を識別するために、ユーザ位置情報とナビゲーション情報(例えば、目的地やウェイポイント、ルート等)を決定する。実施形態によっては、アプリケーションエンジンは、どの地図要素が必要と見込まれるかの予測を与えるだけでなく、現在位置情報も利用できる。必要と見込まれる要素は例えば、過去の移動パターンや現在の移動軌跡、意図された移動目的、現在時刻、曜日、季節等である。
【0061】
ステップ403で、アプリケーションエンジン103は、地図要素を変換するためのリアルタイムデータを決定するために、リアルタイムデータソース213を処理する及び/又はその処理を進める。実施形態によっては、1つ又は複数の位置情報データソース213は、ナビゲーション情報やテレマティクス情報、位置コンテキスト情報、ユーザコンテキスト情報、ローカルイベント情報、ソーシャルネットワーキング情報、又はそれらの組合せを含む。実施形態によっては、リアルタイムデータは、スケジュールや要求、又はそれらの組合せに従って、継続的かつ定期的に更新されることもある。
【0062】
ステップ405で、アプリケーションエンジン103は、1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数の地図データ要素の変換を少なくとも部分的に行う。実施形態によっては、アプリケーションエンジン103は、次の事項に少なくとも部分的に基づいて、変換を決定する:(a)アプリケーションエンジンやアプリケーションエンジンを利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せに関連する1つ又は複数のモチーフ;(b)1つ又は複数の地図データ要素に関連するタイプや大きさ、構造、関心地点、又はそれらの組合せ;(c)1つ又は複数の変換規則;(d)前記事項の組合せ。例えば、アプリケーションエンジン103を介して実行している各アプリケーション又はゲームは、ゲームプレイを反映するために、異なるモチーフ/テーマやメディア資産(例えば、グラフィックスやサウンド、ファイル等)を特定してもよい。実施形態によっては、アプリケーション又はゲームのテーマやモチーフをユーザが選択してもよい。
【0063】
図5は、ある実施形態に従い、アプリケーションエンジンの要素を決定するために、複数ユーザ間でやり取りする処理のフローチャートである。ある実施形態において、アプリケーションエンジン103は処理500を実行し、例えば、図9に示されるようにプロセッサ及びメモリを備えるチップセットとして実装される。 あるいは又は加えて、アプリケーションエンジンクライアント125が処理500の全て又は一部を実行してもよい。
【0064】
従来の通勤・通学又は移動の1つの態様は、グループで移動中のときであっても、あるユーザが没入アプリケーション又はゲームに携わっているときには、そのユーザは同じ移動グループや同乗している他のユーザから切り離されるようになる傾向にあるということである。例えば、親は、子供がゲームに熱中しているとき、その子供が自分離れ、関わり合いを持とうとしないようになっていることに気付くこともある。アプリケーションエンジン103は、複数のユーザ又はプレイヤーの間でのインタラクション機構を提供することで、こうした懸念に対応する。ある実施形態では、こうしたインタラクション機構はまた、MMORPG環境のような大規模ユーザコミュニティにも適用できる。
【0065】
ステップ501で、アプリケーションエンジン103は、アプリケーションエンジン103において影響を受けるべき1つ又は複数の要素を特定するために、第1のユーザからの入力を決定する。この使用例では、第1のユーザ(例えば、親)は、アプリケーションを使用する第2のユーザ(例えば、子供)に対して必要なやり取りを行う入力を、アプリケーションエンジン103に提供できる。例えば、ゲームアプリケーションでは、子供のゲームプレイにおいてアイテムが何時出現するか、どの機能を呼び出すかを親が特定してもよい。例えば、親は、(例えば、音声命令や別のデバイスを通じて)ゲームアプリケーション内のキャラクターに大声を言わせたり動かしたり、又はアプリケーションの他の機能を呼び出したりしてもよい。
【0066】
ある実施形態において、子供のUE 101のマイクロホンが有効で音声入力を捉えられる場合、音声命令がUE 101に直接出されてもよい。別の実施形態では、ヘッドセットや車載ハンドフリーシステムを用いた短距離無線接続(例えば、ブルートゥース(登録商標))を介して、音声命令が出されてもよい。また別の実施形態では、親又は第1のユーザが自分の所有するデバイスを介して命令を出してもよい。それで、命令を伝送するために、親のデバイスが子供のデバイスに(例えば、ピアツーピアを介して直接に、又はサーバ越しに)接続してもよい。
【0067】
さらにまた別の実施形態では、第1のユーザ又は親が、移動前にゲーム構成を事前に計画してもよい。例えば、ナビゲーションシステム(例えば、車載ナビゲーションシステムやパーソナルナビゲーションデバイス等)でルートが入力されると同時に、親が子供用にゲームパラメータを設定してもよい。
【0068】
ステップ503で、アプリケーションエンジン103は、少なくとも1つのデバイスとやり取りする第2のユーザに対して1つ又は複数の要素の提示を行う。ある実施形態では、アプリケーションに応じて、命令を出すと要素が提示されてもよい。他の実施形態では、アプリケーションエンジン103は要素をキューイングし、子供や第2のユーザに適切であるときにその要素を提示することができる。
【0069】
図6は、ある実施形態に従い、リアルタイム位置情報データソースに基づいてアプリケーションエンジンでユーザのやり取りを報告する処理のフローチャートである。ある実施形態において、アプリケーションエンジン103は処理600を実行し、例えば、図9に示されるようにプロセッサ及びメモリを備えるチップセットとして実装される。 あるいは又は加えて、アプリケーションエンジンクライアント125が処理600の全て又は一部を実行してもよい。
【0070】
やり取りのもう1つの形態として、アプリケーションエンジン103は、ユーザ間で成果や他のインタラクションの共有を可能にする。例えばステップ601で、アプリケーションエンジン103は、第1のユーザがアプリケーションエンジン103の1つ又は複数の要素に対して行う1つ又は複数のインタラクションを決定する。この実施例では、インタラクションは、ゲームプレイ中に第1のユーザ(例えば、子供)が行うあらゆるタイプの活動でありうる。こうしたインタラクションには、例えば、アイテムや生物(creature)の捕獲や特定レベルへの到達、隠された宝物の発見等が含まれる。実施形態によっては、アプリケーションエンジン103はこうしたインタラクションを記録し、第1のユーザがそのインタラクションを第2のユーザと共有できるようにする。例として、第2のユーザ(例えば、親や祖父母、友達等)は、同乗者であることもあり、近くにいたり、離れていたりすることもある。
【0071】
ステップ603で、アプリケーションエンジン103は、第2のユーザに対して、1つ又は複数のインタラクションに関する1つ又は複数の報告の伝送を少なくとも部分的に行う。ある実施形態では、こうしたインタラクション報告はジオタグされたものでもよく、特定の位置を参照してもよい。こうして、報告は、第1のユーザ(例えば、子供)の所在確認としての機能を果たす。例えば、子供が通学中である場合、その子供の通常の通学路に沿って発生する成果の報告は、その子供が通常の通学路にいることの追加保証をする機能を果たすことができる。
【0072】
図7Aから7Iは、種々の実施形態に従う、図1-6の処理で利用されるユーザインタフェースの略図である。図7Aは、従来の地図インタフェース701を表示するUE 101を描いている。図で示されるように、インタフェース701は地図の上空からの眺めを表示し、ユーザの現在位置が矢印703で示されている。加えて、関心地点(POI)705(例えば、レストラン)ともう1つのPOI 707(例えば、庁舎)が現実世界で自然に見えるような形態で描かれている。
【0073】
図7Bは、図7Aの地図インタフェース701の変形であるゲームユーザインタフェース711を描いている。この実施例では、アプリケーションエンジン103は、空想世界モチーフに従って、地図インタフェース701をゲームユーザインタフェース711に変換している。例えばこのゲームプレイでは、変換されたゲームユーザインタフェース711によって生じるような空想世界において、宝物の収集と他の生物との戦いとが含まれる。例えば、ユーザの位置を示す矢印703は、そのゲームにおけるユーザのキャラクターを表わす鷲713に変換されている。同様に、レストランPOI 705は食糧場(food station)715に、庁舎POI 707は城717に、それぞれ変換されている。こうした変換POI 715・717は、ユーザキャラクタ713との固有のやり取りを提供する。例えば、ユーザが(例えば、ナビゲーションデータ及び/又は車両テレマティクスから来る現実世界での移動データによって示されるように)食糧場715に近づく場合、ユーザは追加パワー又はポイントを受け取ることになる。
【0074】
図7Bで示されるように、ゲームユーザインタフェース711は、ゲームプレイに影響を及ぼしうるリアルタイムデータを提示する区域719も有する。例えば、区域719はユーザの実際の速度(例えば、時速25マイル)や目的地までの残り時間(例えば、15分)、ユーザ周辺の現在の気象状態(例えば、寒冷)を表示する。図で示されているように、アプリケーションエンジン103は、寒冷の気象を表わす雪の結晶721をレンダリングできる。また、この寒冷の気象は、ゲーム世界でユーザ713がどの生物に遭遇するかだけでなく、ユーザ713の持つパワーや特性も決定するのに利用できる。さらに、アプリケーションエンジンは、利用可能時間内にゲームが完了されるようにゲームを構築するために、残り時間情報(例えば、15分)を利用できる。同様に、アプリケーションエンジン103は、ユーザの鷲713の特性を決定するために、ナビゲーションにおける実際の速度(例えば、時速25マイル)を利用できる。交通量(図示せず)のような他のリアルタイム条件も、ゲームプレイに影響を与えるのに利用できる(例えば、交通量が多いほど、ゲーム内で他の生物と戦うのが困難になるようにしてもよい)。
【0075】
ある実施形態において、宝物723はユーザ713が発見できる環境に隠すことができる。例として、宝物723は、前述したような他のプレイヤーや親といった他のユーザによって特定されたり隠されたりすることができる。別のプレイヤーが近くにいる場合、アプリケーションエンジン103は、そのプレイヤーを表わす別の鷲725をゲームユーザインタフェース711にレンダリングできる。
【0076】
別の実施形態では、アプリケーションエンジンは、市街区(例えば、図7Aの市街区709)をどの地域タイプに変換するかを決定する地図変換アルゴリズムを利用できる。実施形態によっては、地図変換アルゴリズムは、ゲームタイプや市街区の大きさ、市街区に現存する建物の構造、ランドマーク、ユーザがカスタマイズできるPOI、交通条件等に基づくことができる。この場合、市街区709は略空なので、アプリケーションエンジン103は、市街区709をそれと同じ大きさの公園727に変換する。前述したように、アプリケーションエンジン109は、特定の地図要素(例えば、市街区709)がどの様に変換されるべきかを決定するルールベースアルゴリズムを使用できる。
【0077】
図7Cは、ゲームプレイ中におけるユーザの実際の位置を追跡するのに利用できる変換ゲームユーザインタフェース731を描いている。図で示されるように、ユーザインタフェース731はゲーム世界に変換されている。しかし、このゲーム世界は実際の位置に基づくため、アプリケーションエンジン103は、実際のルート及びナビゲーション情報もゲームユーザインタフェース731にレンダリングできる。この実施例では、アプリケーションエンジンは現在の通学ルートをレンダリングしている。このように、ゲームに参加しているユーザ(例えば、子供)は、そのまま、目印としての自分のキャラクタ(例えば、鷲713)でルートに沿って進むことができる。
【0078】
加えて、ゲームユーザインタフェース731は、要素(例えば、宝物や生物、食糧等)にタップしたり、何か別のやり取りをしたりして、ゲームプレイ用ユーザインタフェースを介して提示されるサイドチャレンジ(side challenge)を提示できる、インタラクティブな没入体験を提供する。
【0079】
図7Dは、サイドチャレンジを起動する、ユーザインタフェース741に描かれる別のプレイヤーとのやり取りの実施例を示す。図で示されるように、ユーザインタフェース741はテーマ地図を描き、(例えば、鷲743で示される)プレイヤー2が鷲713で示されるユーザに接近している。ある実施形態では、この接近はユーザ及びプレイヤー2に関連するリアルタイム位置情報データを反映する。アプリケーションエンジン103は、プレイヤー2が近くにいることをユーザに通知する警告745を提示する。それに続いてユーザは、戦闘サイドチャレンジゲームを起動するためにプレイヤー2の鷲743をタップできる。ユーザインタフェース747に示されるように、この戦闘サイドチャレンジゲームが自分のユーザインタフェースに提示され、ユーザとプレイヤー2をこの戦闘ゲームに参加させることができる。
【0080】
図7Eはサイドチャレンジに関する別の実施例を示している。この場合、アプリケーションエンジンは、リアルタイム位置情報データに基づく視点及び視界を持つ拡張現実ユーザインタフェース751を描いている。この場合、ユーザは、トロフィーの鷲755が(例えば、親ユーザや他のユーザによって)置かれている道路753に接近している。例えば、道路753は、ユーザの現在位置に基づいて、対応する現実世界の位置に在る道路の変換バージョンである。ユーザが(例えば、リアルタイム位置情報データから決定されたように)接近することで、アプリケーションエンジン103がユーザにチャレンジ(例えば、「あなたの照準線(crosshair)にあるアイテムを素早く捕まえろ!」)を警告するようトリガーする。この場合、ユーザは、このチャレンジを完了させるために、鷲755を照準線759内に位置合わせるようにUE 101を動かすことができる。
【0081】
図7Fは、図7Eのチャレンジにユーザが成功したことを記念するユーザインタフェース761を描いている。 この場合、ユーザは、(例えば、UE 101の前面カメラで)自分自身の写真を撮影できる。それに続いて、アプリケーションエンジン103は、獲得したトロフィー鷲755を写真に重ね合わせ、ユーザがその写真を共有するオプション763を提供する。実施形態によっては、写真を共有するオプション763の選択で、アプリケーションエンジンは、ユーザが選択した受信相手と写真を共有するメッセージ(例えば、電子メールやインスタントメッセージ、ソーシャルネットワーキングポスト等)を作成する。実施形態によっては、こうした写真が、成果が得られた時刻に決定された位置情報を伴ってジオタグされることもできる。
【0082】
図7Gは、図7Hのユーザインタフェース781に描かれたような子供のデバイスに提示されるゲームプレイに対するペアレント・インタラクションを提供するユーザインタフェース771を描いている。図7Gに示すように、ユーザインタフェース771は、子供のユーザインタフェース781におけるゲームプレイ要素を起動するオプション773a-773d(まとめてオプション773とする)を提供する。この実施例では、オプション773a-773dはそれぞれ次のゲームプレイ要素を起動する機能を提供する:(773a)鷲の甲高い鳴き声サウンド(eagle screech sound)の再生起動、(773b)鷲の攻撃の起動、(773c)攻撃者の排除、(773d)宝物の追加。前述したように、ペアレント・インタラクション入力は、例えば、親が別個のデバイスを持たなくても、音声命令で子供のデバイスに直接動作させることができる。この実施例では、親は鷲の鳴き声を出すオプション773aを選択する。その結果、アプリケーションエンジン103は、ユーザインタフェース781の鷲713から発せられる甲高い鳴き声を再生する。
【0083】
図7Iは、通学や移動活動を始める前に親が子供のデバイスでゲーム又はアプリケーションの設定を事前に計画できるようにするユーザインタフェース791を描いている。この実施例では、ユーザインタフェース791は、例えば、親がナビゲーションアプリケーションでルート設定を起動するときに提示される。それに続いて、アプリケーションエンジン103は、通学中に子供のデバイスで動作する複数のゲームパラメータを入力するフォーム793を親に提示する。例えば、親は、通学又は移動活動中に子供がゲームをする際に出現する怪物の数や宝物の数、食糧の量等を指定してもよい。
【0084】
本明細書で説明される、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するための処理は、ソフトウェアやハードウェア、ファームウェア、又はこれら何れか2つ以上の組合せによって実装することが有利であろう。例えば、本明細書で説明される処理は、1つ又は複数のプロセッサやデジタル信号処理チップ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などによって有利に実装されてよい。前述の機能を実行するための、このような例示的なハードウェアが以下に説明される。
【0085】
図8は、本発明の実施形態が実装されうるコンピュータシステム800を示す。コンピュータシステム800は、特定のデバイスや装置を描いているが、ネットワーク要素やサーバなどの図8中の他のデバイスや装置が、システム800に描かれたハードウェアやコンポーネントを加えることも可能であると考えられる。コンピュータシステム800は、コンピュータプログラムコードや命令などによって、本明細書で説明されるような、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するようにプログラムされており、バス810などの通信機構を有している。通信機構は、コンピュータシステム800の他の内部及び外部コンポーネントとの間で情報を流す。「データ」とも呼ばれる「情報」は、測定可能な現象の物理的表現として表わされ、典型的には電圧であるが、実施形態よっては、磁気的、電磁気的、圧力的、化学的、生物学的、分子的、原子的、亜原子的、量子的相互作用のような現象で表わされる。例えば、N極・S極の磁極やゼロ・非ゼロの電圧は、2進数ビットの2つの状態(0,1)を表す。その他の現象で、より大きい基数の数を表現することもできる。観測前における複数の量子状態の同時重ね合わせ状態は、量子ビット(キュービット)を表現する。1つ又は複数の数(digit)のシーケンスはデジタルデータを構成し、数や文字コードを表すことができる。実施形態によっては、特定の範囲内で測定可能であるほぼ連続な値により、アナログデータと呼ばれる情報が表現される。コンピュータシステム800又はその一部は、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するための1つ又は複数のステップを実行する手段を構成する。
【0086】
バス810は、それに接続するデバイスの間で高速に情報伝達できるように、1つ又は複数の並行的な情報伝達手段を有する。1つ又は複数の情報処理用プロセッサ802がバス810に接続されている。
【0087】
プロセッサ(又は複数のプロセッサ)802は、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供することに関連するコンピュータプログラムコードによって特定されるような処理のセットを情報に対して実行する。コンピュータプログラムコードとは、プロセッサ及び/又はコンピュータシステムに特定機能を実行させる動作命令を与える一連の命令又は記述である。このコードは例えば、プロセッサ固有の命令セットにコンパイルされるコンピュータプログラム言語で書かれてもよい。このコードはまた、固有の命令セット(機械語等)を用いて直接書かれてもよい。処理のセットは、バス810から情報を取り出したり、バス810に情報を流したりすることを含む。処理のセットはまた、通常、2つ以上の情報ユニットを比較したり、情報ユニットの位置をシフトしたり、2つ以上の情報ユニットを結合したりすることを含み、例えば加算や乗算、論理和、排他的論理和、論理積等の論理演算を含む。プロセッサにより実行可能な処理のセットの各処理は、1つ又は複数のデジット(digit)による処理コードのような、命令と呼ばれる情報によってプロセッサに提供されることができる。処理コードのシーケンスなどの、プロセッサ802により実行される処理のシーケンスは、プロセッサ命令を構成し、これはまた、コンピュータシステム命令や、より簡単にコンピュータ命令などと呼ばれる。プロセッサは、機械的、電気的、磁気的、光学的、化学的、量子的、または他の方法で、単独で又はこれらを組み合わせて、実装されてもよい。
【0088】
コンピュータシステム800はまた、バス810に接続されるメモリ804を備える。メモリ804は、ランダムアクセスメモリ(RAM)や他のダイナミックなストレージデバイスであることができ、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するためのプロセッサ命令を含む情報を格納する。動的メモリは、コンピュータシステム800が格納されている情報を変更することを可能とする。RAMはメモリアドレスと呼ばれる場所に格納されるべき情報ユニットを格納することを可能とし、また隣接するアドレスの情報とは独立に、当該情報ユニットが読み出しされることを可能とする。メモリ804は、プロセッサ802によって、プロセッサ命令を実行する間に一時的な値を格納するためにも用いられる。コンピュータシステム800は、読み出し専用メモリ(ROM)806や他の静的記憶デバイスをも備えてもよい。これらもバス810に接続されており、コンピュータシステム800によっては変更されない静的な情報を格納する。メモリによっては、電源が切られると格納された情報が失われる揮発性記憶装置から成るものもある。バス810には、不揮発性(持続性)記憶デバイス808も接続されている。このデバイスは例えば、磁気ディスクや光ディスク、フラッシュカードのような、コンピュータシステム800の電源が切られたり、その他の理由で電源を失ったりする場合でも保持されるべき情報(命令を含む)を格納する。
【0089】
リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するための命令を含む情報は、人間によって操作される英数字キーを含むキーボードやセンサなどの外部入力装置812から、バス810に供給されプロセッサによって使用される。センサは、その周辺で生じた状況を検出し検出結果を物理的表現に変換する。この物理的表現は、コンピュータシステム800で情報を表現するのに用いられる測定可能な現象と合っている。その他の外部機器もバス810に接続され、特に人間とのやり取りのために使用される。このような外部デバイスには、例えば、ブラウン管(CRT)や液晶ディスプレイ(LED)、有機LED(OLED)、プラズマスクリーン等の表示装置814、テキストや画像を提示するためのプリンタ、マウスやトラックボール、カーソル指示キー、モーションセンサ等のポインティングデバイス816等がある。モーションセンサは表示装置814に表示された小さなカーソルの画像の位置を制御したり、ディスプレイ814表示されたグラフィックス要素に関連する命令を発行したりするために使用される。実施形態によっては、例えば、コンピュータシステム800が、人間の入力なしに全ての機能を自動的に実行することもあり、外部入力デバイス812や表示装置814、ポインティングデバイス816のうち1つ又は複数が省略されることもある。
【0090】
例示された実施形態では、特定用途向け集積回路(ASIC)820のような特殊用途ハードウェアがバス810に接続されている。こうした特殊用途ハードウェアは、プロセッサ802ではその特殊用途に見合う速度で実行できないような処理を実行するように構成される。こうしたASICの例として、表示装置814上にイメージを生成するグラフィックアクセラレータカードや、ネットワークを介して送信されるメッセージの暗号化や解読を行う暗号化ボード、音声認識装置、また特殊な目的の外部デバイスとのインタフェースなどがある。そのようなインタフェースは、例えば、ロボットアームや医療用スキャン装置など、複雑なシーケンスの動作を繰り返し行うような装置がある。このような動作はハードウェアによってより効率的に実行されることができる。
【0091】
コンピュータシステム800は更に、バス810に接続される通信インタフェース870の1つ又は複数のインスタンスを有する。 通信インタフェース870は、それぞれ自身のプロセッサを有する種々の外部デバイスに接続されて、一方向又は双方向の通信を提供する。このような外部デバイスとして、プリンタやスキャナ、外部ディスク装置などがある。一般的に、接続はネットワークリンク878によって行われ、ネットワークリンク878はローカルネットワーク880に接続される。ローカルネットワーク980には、自身でプロセッサを有する種々の種類の外部デバイスが接続されている。通信インタフェース870は、例えば、パーソナルコンピュータのパラレルポートやシリアルポート、ユニバーサルシリアル(USB)ポートであることができる。実施形態によっては、通信インタフェース870は、ISDNカードやDSLカードや電話モデムなど、対応する種類の電話通信ラインと情報通信接続を確立するようなものであることができる。実施形態によっては、通信インタフェース870は、ケーブルモデムであることができ、これは、バス810上の信号を、同軸ケーブルを用いた通信接続のための信号や、光ケーブルを用いた通信接続のための光信号に変換する。別の例では、通信インタフェース870は、ローカルエリアネットワーク(LAN)カードであり、これは、イーサネット(登録商標)などの互換性のあるLANとのデータ通信接続を提供する。ワイヤレスリンクが用いられる場合もある。ワイヤレスリンクとして、通信インタフェース870は、例えば電気的、音声的、電磁的な信号を、送信したり受信したり送受信したりする。このような信号には、デジタルデータなどの情報ストリームを運ぶこともできる赤外線や光信号も含まれる。例えば、携帯電話等の無線ハンドセットデバイスにおいて、通信インタフェース870はRF送受信機と呼ばれる、RF帯域の電磁波信号の送信機および受信機を備える。特定の実施形態では、通信インタフェース870は、UE 101に対してリアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するために、通信ネットワーク105との接続を可能にする。
【0092】
本明細書で用いられる「コンピュータ可読媒体」という用語は、プロセッサ802に情報(例えば実行命令)を提供しうるいかなる媒体であってもよい。このような媒体は様々な形態をとりうるものであり、揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体や、伝送媒体が含まれる。ただし、これらに限定されない。不揮発性の媒体のような非一時的媒体は、例えば記憶デバイス808のような光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性の媒体は、例えば動的メモリ804を含む。伝送媒体は、例えば、ツイストペアケーブルや同軸ケーブル、銅線、光ファイバーケーブル、ワイヤやケーブルを介さずに空間を伝う搬送波などであることができ、搬送波としては音波や電磁波があり、電磁波には無線電波、可視光、赤外線などがある。信号には、伝送媒体を介して伝送される、振幅,周波数,位相,偏極やその他の物理特性に関する人為的かつ過渡的変動を含む。コンピュータ可読媒体のよく知られた形態は、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープなどの磁気的媒体、CD-ROMやCDRW、DVDなどの光媒体、パンチカードや紙テープ、光マークシートなどの、孔によるパターンやその他の光学的認識可能な目印を有する物理媒体、RAMやPROM、EPROM、フラッシュEPROM、EEPROMなどのメモリチップやカートリッジ、搬送波などであり、コンピュータが読み取りを行うことのできる種々の媒体が存在する。本明細書においてコンピュータ可読記憶媒体との用語は、伝送媒体を除くどのようなコンピュータ可読な媒体をも言及する。
【0093】
1つ又は複数の有形の媒体に符号化されたロジックは、コンピュータ可読記憶媒体のプロセッサ命令と、ASIC 820のような特定用途向けハードウェアの一方又は両方を含む。
【0094】
典型的に、ネットワークリンク878は、伝送媒体を用いて情報通信を提供する。1つ又は複数のネットワークを通じて、情報を使用したり処理したりする他のデバイスへの情報通信が行われる。例えばネットワークリンク878は、ローカルネットワーク880通じてホストコンピュータ882への接続を提供する。また、インターネットサービスプロバイダ(ISP)によって運営される設備884への接続を提供してもよい。ISP設備884も同様に、一般的にインターネットと称される、ワールドワイドな公衆パケット交換通信ネットワーク890を通じて、データ通信サービスを提供する。
【0095】
インターネットに接続される、サーバホスト892と称されるコンピュータは、インターネット通じて受信した情報に応答して、サービスを提供するプロセスをホストする。例えば、サーバホスト892は、表示用ビデオデータをディスプレイ814に表わす情報を提供する処理をホストする。なお、システム800の諸要素は、ホスト882やサーバ892など他のコンピュータシステムにおいて様々な構成をとりうると考えられる。
【0096】
本発明の少なくともある実施形態は、コンピュータシステム800を、本明細書で説明される一部又は全ての技術を実装するために使用することに関している。本発明のある実施形態では、これらの技術は、メモリ804に格納されている1つ又は複数のプロセッサ命令の1つ又は複数のシーケンスをプロセッサ802が実行することによって、コンピュータシステム800により実行される。このような命令は、コンピュータ命令やソフトウェア、プログラムコード等と呼ばれ、記憶デバイス808やネットワークリンク878などの他のコンピュータ可読媒体からメモリ804に読み込まれてもよい。メモリ804に格納された命令シーケンスの実行により、プロセッサ802は本明細書で開示された方法ステップの1つ又は複数を実行する。別の実施形態では、ASIC 820のようなハードウェアが、上記の手法の代わり、またはソフトウェアと組み合わされて、本発明を実装するために使用される。したがって、本発明の実施形態は、本明細書で明示されない限り、ハードウェア及びソフトウェアに関する如何なる特定の組合せにも限定されない。
【0097】
ネットワークリンク878や通信インタフェース870を介する他のネットワークを通じて伝送される信号は、コンピュータシステム800対して送受信される情報を伝達する。コンピュータシステム800は情報を送受信することができる。このような情報にはプログラムコードが含まれ、とりわけネットワーク880や890を通って、ネットワークリンク878や通信インタフェース870を介して、送受信される。インターネット890を用いるある実施例では、特定のアプリケーションのためのプログラムコードであって、コンピュータ800から送信されたメッセージによってリクエストされたプログラムコードをサーバホスト892が送信する。この送信は、インターネット890やISP設備884、ローカルネットワーク880、通信インタフェース870を通じて行われてもよい。受信されたコードは、受信時にプロセッサ802によって実行されてもよく、後で実行されるようにメモリ804や記憶デバイス808、その他任意の非揮発性媒体に格納されてもよい。あるいは、これら両方でもよい。こうした方法で、コンピュータシステム800は、搬送波による信号の形態でアプリケーションプログラムコードを取得してもよい。
【0098】
種々の形態のコンピュータ可読媒体が、プロセッサ802により実行される命令やデータの1つ又は複数のシーケンスを担持するのに使用されることができる。例えば、命令やデータは、最初にホスト882のようなリモートコンピュータの磁気ディスクに担持されてもよい。リモートコンピュータは、命令及びデータを動的メモリにロードし、その命令及びデータを、モデムを使って電話線で送信する。コンピュータシステム800に設置されるモデムは、電話線で命令及びデータを受信し、その命令及びデータを信号に変換する赤外線トランスミッタを使用する。この信号は、ネットワークリンク878の役割を果たす赤外線搬送波で送られる。通信インタフェース870の役割を果たす赤外線検出器は、赤外線信号で運ばれる命令及びデータを受信し、その命令及びデータを表現する情報をバス810に配置する。バス810は、情報をメモリ804へ運び、プロセッサ802はメモリ904からこれらの情報を読み出して、上記の命令を実行する。メモリ804に受信された命令及びデータは、プロセッサ802による実行前または実行後の何れかで、記憶デバイス808に格納されてもよい。
【0099】
図9は、本発明の実施形態が実装されうるチップセットやチップ900を描いたものである。チップセット900は、本明細書に説明されるように、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するようにプログラムされており、例えば、図8に関連して説明されたようなプロセッサやメモリを備え、これらが1つ又は複数の物理的パッケージ(例えば、チップ)に組み込まれている。例として、物理的パッケージは、1つ又は複数の部材やコンポーネント、及び/又は基板などの構造物アセンブリ上のワイヤなどを含み、物理的強度、サイズの保持、及び/又は電気的相互作用の抑制などを提供する。実施形態によっては、チップセット900が単一のチップとして実装されうることも考えられる。実施形態によっては、チップセット又はチップ900が、単一の「システム・オン・チップ」に実装されうることも考えられる。さらに実施形態によっては、個別ASICが用いられず、例えば、本明細書で説明される全ての重要な機能が1つ又は複数のプロセッサで実行されることも考えられる。チップセット又はチップ900、またはその一部は、機能の利用可能性に関連付けられたユーザインタフェース・ナビゲーション情報を提供する1つ又は複数のステップを実行する手段の一例を構成する。チップセット又はチップ900、またはその一部は、機能の利用可能性に関連付けられたユーザインタフェース・ナビゲーション情報を提供する1つ又は複数のステップを実行する手段の一例を構成する。
【0100】
ある実施形態において、チップセット又はチップ900は、チップセット900の要素間で情報をやり取りするためのバス901のような通信機構を備える。プロセッサ903は、メモリ905などに格納される命令を実行したり情報を処理したりするべく、バス901に接続可能に構成される。プロセッサ903は1つ又は複数のプロセッシングコアを有することができ、それぞれのコアは独立に実行されるように構成されており。マルチコアプロセッサは単一の物理的パッケージによって複数のプロセスを実行できる。マルチコアプロセッサには、2、4、8又はそれ以上のプロセッシングコアを有するものがある。あるいは、または加えて、プロセッサ903はバス901を介して直列に配される1つ又は複数のマイクロプロセッサを備え、独立に命令を実行できてもよく、パイプラインやマルチスレッドプロセスを実行できてもよい。プロセッサ903は、1つ又は複数の特定用途の要素を備えてもよい。それらは特定のプロセス機能やタスクを実行するために用いられる。このような特定用途の要素の例は、1つ又は複数のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)907や、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)909でもよい。DSP 907は、通常、プロセッサ903とは独立に、音声などの現実世界の信号をリアルタイムでプロセスするように構成される。同様に、ASIC 909は、より汎用のプロセッサでは容易に実行することができない特定の機能を実行するように構成されてもよい。本明細書で説明された発明性を有する機能を実行する助けとなりうるその他の特定用途コンポーネントとしては、1つ又は複数のFPGA(field programmable gate arrays)や1つ又は複数の特定用途のコンピュータチップ(何れも図示せず)がある。
【0101】
ある実施形態において、チップセット又はチップ900は、1つ又は複数のプロセッサと、これらをサポートする及び/又はこれらに関連するいくつかのソフトウェア及び/又はファームウェアのみを備える。
【0102】
プロセッサ903および付随するコンポーネントは、バス901を介してメモリ905に接続できるように構成される。メモリ905はダイナミックメモリとスタティックメモリの両方を有する。ダイナミックメモリの例としては、RAMや磁気ディスク,書き込み可能な光ディスク等があり、スタティックメモリの例としては、ROMやCD-ROM等がある。これらのメモリは実行可能命令を格納するために使用され、これら実行可能命令は、実行されると、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供する、本明細書で説明された発明性を有するステップを実行する。メモリ905はまた、これらの発明性を有するステップの実行に関連するデータや当該ステップの実行により生成されたデータを格納する。
【0103】
図10は、ある実施形態に従う携帯端末の例示的な要素の略図である。この携帯端末は、例えばハンドセットであり、通信機能を有し、図1のシステムで動作する機能を有する。 実施形態によっては、携帯端末1001又はその一部は、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するための、1つ又は複数のステップを実行する手段を構成する。一般に、無線レシーバは通常、フロントエンド特性及びバックエンド特性の観点で規定される。受信機のフロントエンドはRF回路の全て含み、バックエンドはベースバンドプロセス回路の全てを含む。本願において使用されているように、「回路」という用語は、(1)ハードウェアのみによる実装と、(2)回路及びソフトウェア(及び/又はファームウェア)の組み合わせによる実装とを含む。前者は、アナログ回路のみの実装やデジタル回路のみの実装、またはこれらの両方を含む実装がある。後者は、特定のコンテキストで適用可能である場合は、1つ又は複数プロセッサ(デジタルシグナルプロセッサを含む)やソフトウェア、1つ又は複数のメモリを含み、またはこれらの組み合わせを含み、これらは協働して、携帯電話やサーバなどの装置に様々な機能を実行させる。この「回路」の定義は、本願において当該用語を使う全ての場合において適用される。特許請求の範囲においても同様である。さらなる例として、本願で使われているように、また特定のコンテキストで適用可能である場合は、「回路」との語句は、プロセッサと付随するソフトウェアやファームウェアのみの実装をもカバーしてもよい。なおプロセッサはマルチプロセッサでもよい。「回路」という語句はまた、特定の意味を含むことが可能な場合がある。例えば、携帯電話のベースバンド集積回路やアプリケーションプロセッサ集積回路を包含してもよく、セルラネットワークデバイスやそのネットワークデバイスにおける同様の集積回路を意味してもよい。
【0104】
電話機の重要な内部コンポーネントには、メインコントロールユニット(MCU)1003,デジタルシグナルプロセッサ(DSP)1005,送受信ユニットがあり、送受信ユニットには、マイク利得制御ユニットやスピーカ利得制御ユニットが含まれる。メインディスプレイユニット1007は、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供するステップを実行したりサポートしたりする、様々なアプリケーションや携帯端末機能をサポートするための表示をユーザに提供する。ディスプレイ1007は、携帯端末(携帯電話等)のユーザインタフェースの少なくとも一部を表示するように構成される表示回路を備える。加えてディスプレイ1007およびディスプレイ回路は、携帯電話の少なくとも一部の機能に対するユーザ制御を容易にする。音声機能回路1009はマイクロホン1011と、マイクロホン1011から出力されるスピーチ信号を増幅するマイクロホンアンプとを備える。マイクロホン1011から出力された、増幅されたスピーチ信号は、符号化・復号回路(CODEC)1013に供給される。
【0105】
無線セクション1015は、信号のパワーを増幅し、アンテナ1017を介して基地局と通信するために、周波数変換を行う。パワーアンプ(PA)1019や送信変調回路は、MCU 1103に制御されて応答可能である。本技術分野で周知の通り、PAの出力は、デュプレクサ1021やサーキュレータ、アンテナスイッチに組み合わされる。PA 1019はバッテリインタフェースやパワーコントロールユニット1020に組み合わされる。
【0106】
使用時において、携帯端末1001のユーザはマイクロホン1011に向かって話し、そのユーザの声は拾われたバックグラウンドノイズと共にアナログ電圧に変換される。このアナログ電圧はアナログ・デジタルコンバータ(ADC)1023によってデジタル信号に変換される。コントロールユニット1003は、このデジタル信号を処理するためにDSP 1005に提供する。この処理には、音声符号化やチャネル符号化、暗号化、インタリーブなどが含まれる。ある実施形態において、処理された音声信号はセルラ転送プロトコルを用いて符号化される。この符号化は独立した要素として図示されていないユニットによって行われる。符号化方式としてはEDGE(enhanced data rates for global evolution)やGSM(登録商標)、IMS(Internet protocol multimedia subsystem)、UMTS(universal mobile telecommunications system)等であってよく、いずれかの好適な無線媒体、例えばWiMAX(microwave access)やLTE(Long Term Evolution)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(登録商標)、WiFi(wireless fidelity)、衛星通信等、またはそれらの組合せを使用できる。
【0107】
符号化された信号は、無線送信中に生じる周波数依存の損傷、例えば位相や振幅の歪みを補償するために、等価器1025に送られる。ビットストリームを等価した後、変調機1027が当該信号を、RFインタフェース1029で生成されたRF信号と結合する。変調機1027は、周波数又は位相変調により正弦波を生成する。信号を送信準備するため、アップコンバータ1031は、変調機1027から出力された正弦波をシンセサイザ1033により生成された別の正弦波と結合し、送信に望ましい周波数を達成する。この信号はPA 1019に送られ、信号の強さを適切なレベルまで増幅する。実際のシステムにおいて、PA 1019は、ネットワークの基地局から受信した情報に基づいてDSP 1005によって利得が制御される、可変利得増幅器として動作する。信号は、デュプレクサ1021でフィルタされ、場合によってはアンテナカプラ1035に送られ、インピーダンスが合わされて、最大パワーでの送信が実現される。最後に信号はアンテナ1017から現地の基地局へ送信される。受信機における最後のステージの利得を制御するために、自動利得制御機構(AGC)が提供されてもよい。信号は、そこからリモートの電話機と伝送される。当該リモートの電話機は、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)や他の電話ネットワークに接続される、セルラ電話機や他の携帯電話機、固定電話機であってもよい。
【0108】
携帯端末1001に送信された音声信号は、アンテナ1017を介して受信され、直ちに低ノイズアンプ(LNA)1037によって増幅される。ダウンコンバータ1039が搬送周波数を下げ、復調器1041がRFを取り去ってデジタルビットストリームのみを残す。この信号は等価器1025を通された後、DSP 1005によって処理される。その後、デジタル・アナログコンバータ(DAC)1043が信号を変換し、その出力はスピーカ1045を通じてユーザに届けられる。これらは全てメインコントロールユニット(MCU)1003の制御下にある。MCU 1103は、中央演算装置(CPU,図示せず)によって実装されうる。
【0109】
MCU 1003は様々な信号を受け取るが、その中にはキーボード1047からの信号も含まれる。キーボード1047及び/又はMCU 1003は、マイクロホン1011など他のユーザ入力要素と共に、ユーザ入力を管理するユーザインタフェース回路を形成する。MCU 1003は、ユーザインターフェース・ソフトウェアを実行し、携帯端末1001の少なくとも一部の機能をユーザが制御することを助け、リアルタイム位置情報データに基づくアプリケーションエンジンを提供する。MCU 1003はまた、表示命令や切り替え命令をディスプレイ1007や音声出力切り替えコントローラにそれぞれ提供する。さらにMCU 1003は、DSP 1005と情報の交換を行い、搭載されている場合があるSIMカード1049やメモリ1051へアクセスすることも可能である。さらにMCU 1003は、端末によって必要な各種の制御機能を実行する。DSP 1005は、実装に応じて、音声信号についてのよく知られた各種のデジタル処理機能を実行してもよい。さらにDSP 1005は、マイクロホン1011によって検出された信号から周辺環境の背景ノイズレベルを決定し、携帯端末1001のユーザの声が自然に聞こえるようにマイクロホン1011のゲインのレベルを設定する。
【0110】
CODEC 1013は、ADC 1023およびDAC 1043を含む。メモリ1051は、着信音データを含む様々なデータを格納し、また例えばグローバルなインターネットを介して受信した音楽データなどの他のデータを格納する能力を有する。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリやフラッシュメモリ、レジスタなど、技術分野で知られたいかなる形態の書き込み可能な記憶媒体に存在してもよい。メモリデバイス1051は、単一のメモリ、CD、DVD、ROM、RAM、EEPROM、光記憶装置、磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ記憶装置など、デジタルデータを記憶する能力を有する不揮発性のいかなる記憶媒体であってもよい。
【0111】
オプションで搭載される場合があるSIMカード1049は、例えば、セルラ電話機の番号やキャリアによって提供されたサービス、加入情報の詳細なセキュリティー情報などの重要な情報を担持する。SIMカード1049の主要な役目は、無線ネットワークにおいて移動端末1001を識別することである。カード1049はまた、個人の電話帳やテキストメッセージ、ユーザ固有の携帯端末設定を格納するためのメモリも備える。
【0112】
本発明を種々の実施形態や実装例を用いて説明してきたが、本発明の範囲はそのように限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に包含される多くの明らかな変形や均等な構成を包含する。本発明の特徴は特許請求の範囲における特定の組合せで表現されるが、こうした特徴はあらゆる組合せ及び順序で構成されうると考えられる。
【0113】
本願の原出願(特願2015-538518)の出願当初の特許請求の範囲に記載されていた、本願に開示される発明の好適な実施形態は、次の通りである。
[1](1)データ及び/又は(2)情報及び/又は(3)少なくとも1つの信号の処理を容易にすることを含む方法であって、前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は、次のこと:
少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースであって、前記少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される、前記1つ又は複数の位置情報データソースと;
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素についての少なくとも1つの決定と;
前記少なくとも1つの移動活動中における、前記少なくとも1つのデバイスでの前記1つ又は複数の要素の提示と;
に少なくとも部分的に基づく、方法。
[2]前記アプリケーションエンジンはゲームエンジンを少なくとも部分的に含み、前記1つ又は複数の要素はゲームプレイ機構の1つ又は複数の要素を少なくとも部分的に含む、[1]に記載の方法。
[3]前記ゲームエンジンは、シングルユーザゲームプレイヤー、マルチユーザゲームプレーヤー、グループゲームプレーヤー、又はそれらの組合せを少なくとも部分的にサポートする、[2]に記載の方法。
[4]前記1つ又は複数の要素の提示は地図ユーザインタフェースで行われ、前記1つ又は複数の要素は1つ又は複数の地図データ要素を少なくとも部分的に含む、[1]に記載の方法。
[5]前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は更に:
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づく、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換
に少なくとも部分的に基づく、[4]に記載の方法。
[6]前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は更に:
前記変換の少なくとも1つの決定に少なくとも部分的に基づき、前記変換の少なくとも1つの決定は、次のこと:(a)前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンを利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せに関連する1つ又は複数のモチーフ;(b)前記1つ又は複数の地図データ要素に関連するタイプ、大きさ、構造、関心地点、又はそれらの組合せ;(c)1つ又は複数の変換規則;(d)前記事項の組合せに少なくとも部分的に基づく、[5]に記載の方法。
[7]前記1つ又は複数の位置情報データソースは、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、位置コンテキスト情報、ユーザコンテキスト情報、ローカルイベント情報、ソーシャルネットワーキング情報、又はそれらの組合せを含む、[1]に記載の方法。
[8]前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は更に:
1つ又は複数の位置情報やルート情報、又はそれらの組合せの間での推定到着時間を決定するための、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、又はそれらの組合せの処理と;
前記推定到着時間、前記ルート情報、又はそれらの組合せに少なくとも部分的に基づく、前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンが利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せとやり取りする持続時間の少なくとも1つの決定と;
に少なくとも部分的に基づく、[1]に記載の方法。
[9]前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は更に:
前記1つ又は複数の要素を特定する、第1のユーザからの入力
に少なくとも部分的に基づき、
前記1つ又は複数の要素の提示は、前記少なくとも1つのデバイスとやり取りする第2のユーザに対して行われる、[1]に記載の方法。
[10]前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は更に:
第1のユーザによる、前記1つ又は複数の要素との1つ又は複数のインタラクションの少なくとも1つの決定と;
第2のユーザに対して、前記1つ又は複数のインタラクションに関する1つ又は複数の報告の伝送と;
に少なくとも部分的に基づく、[1]に記載の方法。
[11]少なくとも1つのプロセッサと;
1つ又は複数のプログラムのためのコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に少なくとも:
少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定することであって、前記1つ又は複数の位置情報データソースは、前記少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される、前記決定することと;
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定することと;
前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素を提示することと;
を実行させる、装置。
[12]前記アプリケーションエンジンはゲームエンジンを少なくとも部分的に含み、前記1つ又は複数の要素はゲームプレイ機構の1つ又は複数の要素を少なくとも部分的に含む、[11]に記載の装置。
[13]前記ゲームエンジンは、シングルユーザゲームプレイヤー、マルチユーザゲームプレーヤー、グループゲームプレーヤー、又はそれらの組合せを少なくとも部分的にサポートする、[12]に記載の装置。
[14]前記1つ又は複数の要素の提示は地図ユーザインタフェースで行われ、前記1つ又は複数の要素は1つ又は複数の地図データ要素を少なくとも部分的に含む、[11]に記載の装置。
[15]前記装置は更に、
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づく、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換を少なくとも部分的に行わせる、
[14]に記載の装置。
[16]前記装置は更に、
次のこと:(a)前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンを利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せに関連する1つ又は複数のモチーフ;(b)前記1つ又は複数の地図データ要素に関連するタイプ、大きさ、構造、関心地点、又はそれらの組合せ;(c)1つ又は複数の変換規則;(d)前記事項の組合せに少なくとも部分的に基づいて、前記変換を決定させる、
[15]に記載の装置。
[17]前記1つ又は複数の位置情報データソースは、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、位置コンテキスト情報、ユーザコンテキスト情報、ローカルイベント情報、ソーシャルネットワーキング情報、又はそれらの組合せを含む、[11]に記載の装置。
[18]前記装置は更に、
1つ又は複数の位置情報やルート情報、又はそれらの組合せの間での推定到着時間を決定するための、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、又はそれらの組合せの処理を行う、及び/又は容易にすることと;
前記推定到着時間、前記ルート情報、又はそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンが利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せとやり取りする持続時間を決定することと;
を実行させる、[11]に記載の装置。
[19]前記装置は更に、
前記1つ又は複数の要素を特定する、第1のユーザからの入力を決定させ、
前記1つ又は複数の要素の提示は、前記少なくとも1つのデバイスとやり取りする第2のユーザに対して行われる、[11]に記載の装置。
[20]前記装置は更に、
第1のユーザによる、前記1つ又は複数の要素との1つ又は複数のインタラクションを決定することと;
第2のユーザに対して、前記1つ又は複数のインタラクションに関する1つ又は複数の報告の伝送を少なくとも部分的に行うことと;
を実行させる、[11]に記載の装置。
[21]少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定することであって、前記1つ又は複数の位置情報データソースは、前記少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される、前記決定することと;
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定することと;
前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素を提示することと;
を含む、方法。
[22]前記アプリケーションエンジンはゲームエンジンを少なくとも部分的に含み、前記1つ又は複数の要素はゲームプレイ機構の1つ又は複数の要素を少なくとも部分的に含む、[21]に記載の方法。
[23]前記ゲームエンジンは、シングルユーザゲームプレイヤー、マルチユーザゲームプレーヤー、グループゲームプレーヤー、又はそれらの組合せを少なくとも部分的にサポートする、[22]に記載の方法。
[24]前記1つ又は複数の要素の提示は地図ユーザインタフェースで行われ、前記1つ又は複数の要素は1つ又は複数の地図データ要素を少なくとも部分的に含む、[21]から[23]の何れか1項に記載の方法。
[25]前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づく、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換を少なくとも部分的に行うこと
を更に含む、[24]に記載の方法。
[26](a)前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンを利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せに関連する1つ又は複数のモチーフ;(b)前記1つ又は複数の地図データ要素に関連するタイプ、大きさ、構造、関心地点、又はそれらの組合せ;(c)1つ又は複数の変換規則;(d)前記事項の組合せに少なくとも部分的に基づいて、前記変換を決定すること
を更に含む、[24]又は[25]に記載の方法。
[27]前記1つ又は複数の位置情報データソースは、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、位置コンテキスト情報、ユーザコンテキスト情報、ローカルイベント情報、ソーシャルネットワーキング情報、又はそれらの組合せを含む、[21]から[26]の何れか1項に記載の方法。
[28]1つ又は複数の位置情報やルート情報、又はそれらの組合せの間での推定到着時間を決定するための、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、又はそれらの組合せの処理を行う、及び/又は容易にすることと;
前記推定到着時間、前記ルート情報、又はそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンが利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せとやり取りする持続時間を決定することと;
を更に含む、[21]から[27]の何れか1項に記載の方法。
[29]前記1つ又は複数の要素を特定する、第1のユーザからの入力を決定することを更に含み、
前記1つ又は複数の要素の提示は、前記少なくとも1つのデバイスとやり取りする第2のユーザに対して行われる、[21]から[28]の何れか1項に記載の方法。
[30]第1のユーザによる、前記1つ又は複数の要素との1つ又は複数のインタラクションを決定することと;
第2のユーザに対して、前記1つ又は複数のインタラクションに関する1つ又は複数の報告の伝送を少なくとも部分的に行うことと;
を更に含む、[21]から[29]の何れか1項に記載の方法。
[31]少なくとも1つのプロセッサと;
1つ又は複数のプログラムのためのコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリを備える装置であって、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に少なくとも:
少なくとも1つのデバイスに関連する1つ又は複数の位置情報データソースを決定することであって、前記1つ又は複数の位置情報データソースは、前記少なくとも1つのデバイスが少なくとも1つの移動活動に携わっている間、少なくとも実質的にリアルタイムで決定される、前記決定することと;
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションエンジンの1つ又は複数の要素を決定することと;
前記少なくとも1つの移動活動中に、前記少なくとも1つのデバイスに前記1つ又は複数の要素を提示することと;
を実行させる、装置。
[32]前記アプリケーションエンジンはゲームエンジンを少なくとも部分的に含み、前記1つ又は複数の要素はゲームプレイ機構の1つ又は複数の要素を少なくとも部分的に含む、[31]に記載の装置。
[33]前記ゲームエンジンは、シングルユーザゲームプレイ、マルチユーザゲームプレイ、グループゲームプレイ、又はそれらの組合せを少なくとも部分的にサポートする、[32]に記載の装置。
[34]前記1つ又は複数の要素の提示は地図ユーザインタフェースで行われ、前記1つ又は複数の要素は1つ又は複数の地図データ要素を少なくとも部分的に含む、[31]から[33]の何れか1項に記載の方法。
[35]前記装置は更に、
前記1つ又は複数の位置情報データソースに少なくとも部分的に基づく、前記1つ又は複数の地図データ要素の変換を少なくとも部分的に行わせる、
[34]に記載の装置。
[36]前記装置は更に、
次のこと:(a)前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンを利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せに関連する1つ又は複数のモチーフ;(b)前記1つ又は複数の地図データ要素に関連するタイプ、大きさ、構造、関心地点、又はそれらの組合せ;(c)1つ又は複数の変換規則;(d)前記事項の組合せに少なくとも部分的に基づいて、前記変換を決定させる、
[36]に記載の装置。
[37]前記1つ又は複数の位置情報データソースは、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、位置コンテキスト情報、ユーザコンテキスト情報、ローカルイベント情報、ソーシャルネットワーキング情報、又はそれらの組合せを含む、[31]から[36]の何れか1項に記載の装置。
[38]前記装置は更に、
1つ又は複数の位置情報やルート情報、又はそれらの組合せの間での推定到着時間を決定するための、ナビゲーション情報、テレマティクス情報、又はそれらの組合せの処理を行う、及び/又は容易にすることと;
前記推定到着時間、前記ルート情報、又はそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、前記アプリケーションエンジン、前記アプリケーションエンジンが利用する1つ又は複数のアプリケーション、又はそれらの組合せとやり取りする持続時間を決定することと;
を実行させる、[31]から[37]の何れか1項に記載の装置。
[39]前記装置は更に、
前記1つ又は複数の要素を特定する、第1のユーザからの入力を決定させ、
前記1つ又は複数の要素の提示は、前記少なくとも1つのデバイスとやり取りする第2のユーザに対して行われる、[31]から[38]の何れか1項に記載の装置。
[40]前記装置は更に、
第1のユーザによる、前記1つ又は複数の要素との1つ又は複数のインタラクションを決定することと;
第2のユーザに対して、前記1つ又は複数のインタラクションに関する1つ又は複数の報告の伝送を少なくとも部分的に行うことと;
を実行させる、[31]から[39]の何れか1項に記載の装置。
[41]前記装置は携帯電話であって、
前記携帯電話の機能の少なくとも一部のユーザ制御を、ディスプレイを使用して容易にするように、かつユーザ入力に応答するように構成される、ユーザインタフェース回路およびユーザインターフェース・ソフトウェアと;
前記携帯電話のユーザインタフェースの少なくとも一部を表示するように、かつ前記携帯電話の機能の少なくとも一部のユーザ制御を容易にするように構成される、ディスプレイおよびディスプレイ回路と;
を更に備える、[1]から[10]及び[21]から[30]の何れか1項に記載の装置。
[42]1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、装置に、[1から10又は21から30の何れか]に記載の少なくとも1つの方法を実行させる、1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを担持する、コンピュータ可読記憶媒体。
[43][1]から[10]及び[21]から[30]の何れか1項に記載の方法を実行する手段を備える、装置。
[44]前記装置は携帯電話であって、
前記携帯電話の機能の少なくとも一部のユーザ制御を、ディスプレイを使用して容易にするように、かつユーザ入力に応答するように構成される、ユーザインタフェース回路およびユーザインターフェース・ソフトウェアと;
前記携帯電話のユーザインタフェースの少なくとも一部を表示するように、かつ前記携帯電話の機能の少なくとも一部のユーザ制御を容易にするように構成される、ディスプレイおよびディスプレイ回路と;
を更に備える、[43]に記載の装置。
[45]1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、装置に、[1]から[10]及び[21]から[30]の何れか1項に記載の方法を少なくとも実行させる、1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを含む、コンピュータプログラム製品。
[46]少なくとも1つのサービスへのアクセスを可能にするように構成される少なくとも1つのインタフェースへのアクセスを容易にする方法であって、前記少なくとも1つのサービスは、[1]から[10]及び[21]から[30]の何れか1項に記載の方法を少なくとも実行するように構成される、方法。
[47](1)データ及び/又は(2)情報、及び/又は(3)少なくとも1つの信号の処理を容易にすること、及び/又は、処理することを含む方法であって、前記(1)データ及び/又は前記(2)情報及び/又は前記(3)少なくとも1つの信号は、[1]から[10]及び[21]から[30]の何れか1項に記載の方法に少なくとも部分的に基づいている、方法。
[48](1)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース要素及び/又は(2)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース機能を形成することを容易にすること、及び/又は、変形することを容易にすることを含む方法であって、前記(1)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース要素及び/又は前記(2)少なくとも1つのデバイスユーザインタフェース機能は、[1]から[10]及び[21]から[30]の何れか1項に記載の方法に少なくとも部分的に基づいている、方法。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図8
図9
図10