【文献】
パ・リーグ6球団公式ライブ配信サービス リニューアルオープン,[online], 2012年2月29日, [2018年8月9日検索],URL,http://www.seibulions.jp/news/detail/5868.html
【文献】
実況パワフルプロ野球,デンゲキバズーカ!! ,株式会社KADOKAWA,2015年 5月21日,第2巻 第7号,p. 100
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記合成部は、進行中の一つのゲームが終了すると、終了したゲームとペアとなるゲームの動画データを、終了したゲームの動画データに割り当てられた表示領域と、終了したゲームとペアとなるゲームの動画データに割り当てられた表示領域を合わせた領域に割り当てる
ことを特徴とする請求項2に記載の動画配信サーバ。
前記合成部は、進行中の一つのゲームが終了すると、終了したゲームが属するリーググループの他のゲームの動画データを、終了したゲームが属するリーググループの各ゲームに割り当てられた表示領域に割り当てる
ことを特徴とする請求項4に記載の動画配信サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0019】
(ゲーム大会システム)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る動画配信サーバ1が用いられるゲーム大会システム9を説明する。ゲーム大会システム9は、動画配信サーバ1を備えるゲーム大会提供システム4、第1の配信者端末5a、第2の配信者端末5bおよび視聴者端末6を備える。本発明の実施の形態において、第1の配信者端末5aおよび第2の配信者端末5bを特に区別しない場合、単に配信者端末5と記載する場合がある。
【0020】
本発明の実施の形態に係るゲーム大会は、複数のプレイヤがゲームを繰り返しプレイし、最終的な勝者を決定する。各プレイヤは、勝ち抜き戦方式またはリーグ戦方式等で各プレイヤとプレイし、勝ち残った者が勝者となる。
【0021】
本発明の実施の形態に係るゲームは、典型的にはコンピュータを用いて、点数、時間、体力値などの所定の指標値等を競う対戦ゲームであるが、これに限らない。例えば、一人で行う非対戦ゲームを、時間や点数などの独自の判断基準を設けて、複数のプレイヤがそれぞれプレイして競うことで対戦させても良い。或いは同一空間に存在する複数人が対戦するリアルなゲームであっても良い。リアルなゲームは、例えば、実際の駒を用いる将棋、チェス、トランプなどのゲーム、サッカー、バスケットボール、柔道等のスポーツ等である。
【0022】
ゲーム大会提供システム4は、動画配信サーバ1およびゲーム大会制御サーバ2を備える。動画配信サーバ1およびゲーム大会制御サーバ2は、LAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続する。さらに動画配信サーバ1およびゲーム大会制御サーバ2は、インターネット等の通信ネットワーク7を介して、配信者端末5および視聴者端末6に接続する。
【0023】
動画配信サーバ1は、複数の対戦ゲームが行われるゲーム大会について、ゲーム大会の進行にあわせてゲームの動画データを視聴者端末6に配信する。動画配信サーバ1は、動画データを、リアルタイムに各視聴者端末6に配信しても良いし、既に蓄積された動画データを、リクエストした視聴者端末6にオンデマンドで配信しても良い。
【0024】
動画配信サーバ1は、ゲーム大会における複数の対戦ゲームのそれぞれについて、少なくとも1つの動画データを配信する。動画データは、コンピュータ上で行われるゲームの画面をキャプチャした動画であっても良いし、リアルなゲームの場合はそのゲームの様子を撮影した動画であっても良い。
【0025】
本発明の実施の形態において動画配信サーバ1は、複数のゲームの様子を合成した動画データを視聴者端末6に配信する。動画配信サーバ1は、複数のゲームの様子を合成する際に画質を落として生成することにより、ネットワーク帯域や各処理装置に負荷をかけることなく、合成した動画データを配信することができる。
【0026】
ゲーム大会制御サーバ2は、本発明の実施の形態に係るゲーム大会で行われる各ゲームの進捗および結果、勝ち抜き戦またはリーグ戦の組み合わせ等のゲーム大会を進行するための各種情報を保持し、ゲーム大会を進行する。またゲーム大会制御サーバ2は、ゲームをプレイするプレイヤのハンドルネーム等の識別子、今回のゲーム大会の成績、過去のゲーム大会の成績などの各種情報等も保持する。
【0027】
配信者端末5は、ゲーム大会の様子を描画する動画データを、ゲーム大会提供システム4に提供する配信者が利用する端末である。配信者端末5は、ゲーム大会に参加してゲームをプレイするプレイヤの端末であっても良いし、ゲーム大会におけるゲームを提供する主催者の端末であっても良い。またリアルなゲームなどについては、そのゲームの様子を撮影した動画データを取得してゲーム大会提供システム4に送信する端末であっても良い。
【0028】
視聴者端末6は、動画配信サーバ1が配信した動画データを視聴する視聴者が利用する端末である。本発明の実施の形態において動画配信サーバ1は、複数のゲームの様子を合成した動画データを配信するので、視聴者は、複数のゲームの様子を俯瞰的に観察することができる。
【0029】
図2を参照して、本発明の実施の形態に係る大会システムにおける動画配信方法を説明する。
【0030】
ステップS1において第1の配信者端末5aは、第1の動画データを動画配信サーバ1に配信し、ステップS2において第2の配信者端末5bは、第2の動画データを動画配信サーバ1に配信する。
図2には示さないが、動画配信サーバ1は、第1の動画データおよび第2の動画データを、視聴者端末6に配信する。動画配信サーバ1が配信する各動画データには、タグと呼ばれる動画データの検索キーが対応づけられる。タグは、配信者または視聴者によって与えられる場合もあれば、動画配信サーバ1によって与えられる場合もある。
【0031】
ステップS3において動画配信サーバ1は、ステップS3においてゲーム大会制御サーバ2からゲーム状況を取得する。動画配信サーバ1は例えば、対象となるゲーム大会の各ゲームの情報を取得する。
【0032】
ステップS4において動画配信サーバ1は、ステップS3で取得したゲームの情報から、ゲームの動画データを特定する。動画配信サーバ1は、ゲーム大会制御サーバ2から、例えば現在開催中のゲーム大会における各ゲームについて、ゲームの識別子、プレイヤの識別子等の各ゲームを特定する情報を含むゲーム状況を取得する。動画配信サーバ1は、さらに各ゲームを特定する情報に基づいて、各ゲームの動画データを特定する。各ゲームを特定する情報と、動画データに与えられたタグまたは動画データのメタデータを比較して、各ゲームの動画データを特定する。動画配信サーバ1はさらに、例えば、現在進行中の動画データ、所定時刻において進行中の動画データなどのゲームの進行状況、所定のプレイヤが参加するゲームと、このプレイヤが将来対戦する可能性のある対戦者を決定するゲームなど、プレイヤに関連するゲームなどの所定条件に基づいて、合成動画データでの合成対象のゲームを特定する。また勝ち抜き戦またはリーグなどの所定の(複数の)ゲームなどのゲーム大会の進行に従って合成動画データでの合成対象のゲームを特定しても良い。
【0033】
動画配信サーバは、ステップS4において各ゲームの動画データを特定すると、ステップS5において、特定した動画データを合成して、合成動画データを生成する。このとき動画配信サーバ1は、合成動画データにおいて、各ゲームが属するゲーム大会のグループ(勝ち抜き戦の所定のトーナメントまたは所定のリーグ等)の進捗がわかるように、動画の表示領域に各ゲームを割り当てる。
【0034】
動画配信サーバ1は、ステップS6において視聴者端末6から合成動画データのリクエストを受け付けると、ステップS7において視聴者端末6に、ステップS5で生成した合成動画データを配信する。ここでは、第1の動画データと第2の動画データを合成した合成動画データが、配信されるとする。このような合成動画データについて、第1の動画データが割り当てられた領域に、第1の動画データを視聴するリクエストが対応づけられ、第2の動画データが割り当てられた領域に、第2の動画データを視聴するリクエストが対応づけられる。
【0035】
ここでステップS8において視聴者端末6において、合成動画データ中の第1の動画データが割り当てられた表示領域が選択されると、第1の動画データを視聴するリクエストが、動画配信サーバ1に送信される。動画配信サーバ1は、ステップS9において第1の動画データを視聴者端末6に配信する。視聴者は、合成動画データにおいて、ゲーム大会全体の進行やゲーム状況を確認するとともに、そのうちの一つを選択することで、その選択したゲームの動画データを表示領域の全体に再生して、視聴することができる。
【0036】
(動画配信サーバ)
図3を参照して、本発明の実施の形態に係る動画配信サーバ1を説明する。動画配信サーバ1は、記憶装置10、処理装置20、通信制御装置30を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが変換ロジック生成プログラムを実行することにより、
図3に示す機能を実現する。
【0037】
記憶装置10は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)、ハードディスク等であって、処理装置20が処理を実行するための入力データ、出力データおよび中間データなどの各種データを記憶する。処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)であって、記憶装置10に記憶されたデータを読み書きしたり、通信制御装置30とデータを入出力したりして、動画配信サーバ1における処理を実行する。通信制御装置30は、動画配信サーバ1が、ゲーム大会制御サーバ2、配信者端末5および視聴者端末6と通信可能に接続するためのインタフェースである。
【0038】
記憶装置10は、動画データ群11、ゲーム状況データ12および合成動画データ13を記憶する。
【0039】
動画データ群11は、配信者端末5から配信された複数の動画データである。各動画データは、検索キーとなるタグが対応づけられる。また図示しないが、記憶装置10は、動画データ群11を併せて各動画データの識別子に、配信者の識別子、タイトルなどのメタデータを対応づけたデータを記憶しても良い。
【0040】
ゲーム状況データ12は、ゲーム大会制御サーバ2が動画配信サーバ1に提供するデータである。ゲーム状況データ12は、ゲーム大会における各ゲームについて、ゲームの識別子、プレイヤの識別子、ゲームが終わった場合は結果などの情報を含む。ゲーム状況データ12は、各ゲームに関する動画データを特定するための識別子を含んでも良い。ゲーム状況データ12はさらに、各プレイヤの過去の成績などの、視聴者が動画データを検索するためのキーとなる周辺情報を含んでも良い。ゲーム状況データ12は、後述の合成部23が合成対象の動画データを特定したり、動画情報提供部25が提供する画面を生成したりするために必要なデータを含めばよく、ゲーム大会の種別やゲームの構成等に応じて適宜設定される。
【0041】
合成動画データ13は、ゲーム状況データ12に基づいて、後述の合成部23が動画データ群11の複数の動画データを合成して生成したデータである。合成動画データ13は、視聴者端末6に配信される。
【0042】
処理装置20は、動画取得部21、ゲーム状況取得部22、合成部23、配信部24および動画情報提供部25を備える。
【0043】
動画取得部21は、配信者端末5から動画データを取得する。本発明の実施の形態において動画取得部21は特に、複数のゲームの動画データをそれぞれ取得する。動画取得部21は、取得した動画データを、合成動画データ13の素材にするなどの必要に応じて動画データ群11に記憶する。
【0044】
ゲーム状況取得部22は、ゲーム大会制御サーバ2から、ゲーム状況データ12を取得して記憶装置10に記憶する。ゲーム状況取得部22は、合成動画データ13を生成するタイミングなど、所定のタイミングで、ゲーム大会制御サーバ2からゲーム状況データ12を取得する。
【0045】
合成部23は、ゲーム大会における表示対象のゲーム数に応じて表示領域を区分し、区分された表示領域のそれぞれにゲームの動画データを割り当てて、合成動画データ13に合成する。合成部23が生成する合成動画データ13は、合成対象の各動画データの同じタイミングのフレームデータを連結して、合成動画データ13のフレームデータを生成する。このとき、合成前のフレームデータの画質を落とすなどにより、合成動画データ13の配信が適切に行われるように調整される。
【0046】
合成部23は、ゲーム状況データ12を参照して、合成対象の動画データを特定する。合成部23は、ゲーム大会において現在進行中の全てのゲームの動画データを合成対象としても良いし、現在進行中のゲームのうち、所定の条件を満たすゲームの動画データを合成対象としても良い。例えば、ゲーム状況データ12を参照して、勝ち抜き戦の同じトーナメントまたはリーグに属するゲームの動画データ、将来的に対戦するプレイヤを決定するためのゲームの動画データなど、関連の高いゲームの動画データを、合成対象として特定する。このとき、より関連が高いゲームの動画データが、より近くに割り当てられるように、合成部23は、各動画データを表示領域に割り当てる。
【0047】
合成部23は、進行中のゲームについてリアルタイムに配信される動画データのみを合成対象としても良いし、既に終了したゲームについて配信される動画データのみを合成対象としても良いし、これらを混ぜて合成対象としても良い。また既に終了したゲームについては、主要部分のみで構成されるダイジェスト動画データなど、元々の動画データを加工した動画データであっても良い。また合成部23は、視聴者が指定した条件に従って合成対象の動画データを指定しても良い。
【0048】
合成部23は、表示領域に割り当てられたゲームが終了すると、終了したゲームの動画データに割り当てられた表示領域に隣接する表示領域に割り当てられた動画データを、終了したゲームの動画データに割り当てられた表示領域と、隣接する表示領域をあわせた領域に割り当てても良い。例えば
図4(a)に示すように、ゲームが進行中のゲームの動画データAないしDが合成対象である場合、動画データの表示領域V1の上方左側の表示領域V11に動画データAを割り当て、上方右側の表示領域V12に動画データBを割り当て、下方左側の表示領域V13に動画データCを割り当て、下方右側の表示領域V14に動画データDを割り当てる。ここで動画データAにおいてゲームが終了したとする。その場合、
図4(b)の表示領域V2に示すように、動画データAが割り当てられた表示領域V11と、動画データBが割り当てられた表示領域V12を合わせた表示領域V15に、動画データBが割り当てられる。表示領域V13およびV14について変更はない。他の例として、表示領域V11と縦方向に隣接する表示領域V13を結合して、表示領域V15を生成しても良い。このように、終了した動画データを表示せず、他の動画データの表示領域を、終了した動画データが表示された領域まで拡張することにより、視聴者は、動画データAのゲームが終了したことが直感的に理解することができる。
【0049】
他の実施例として、表示領域に割り当てられたゲームが終了すると、合成部23は、終了したゲームの表示領域に、終了したゲームの動画データのダイジェスト動画データを割り当てても良い。例えば
図4(a)に示す表示領域V1において、表示領域V11に割り当てられた動画データAにおいてゲームが終了したとする。その場合、
図4(c)に示すように、表示領域V11に動画データAのゲームのダイジェスト版の動画データを割り当てる。これにより、視聴者は、動画データAのゲームが終了したことを把握するとともに、そのゲームのダイジェストによりゲーム内容の概要を理解することができる。なお、動画データが割り当てられる各表示領域は、等面積に割り当てられる必要はなく、任意の大きさであっても良い。
【0050】
図5を参照して、合成部23の処理の概要を説明する。ステップS101において合成部23は、ゲーム状況取得部22が取得したゲーム状況データ12を読み出し、ステップS102において合成対象の動画データを特定する。ステップS103において合成部23は、ステップS102で特定した動画データを、各動画データの属性に従って配置して合成動画データ13を生成し、ステップS104において、ステップS103で生成した合成動画データ13を配信部24に配信させる。
【0051】
ここでステップS105において合成部23が、合成対象の動画データのゲームのいずれかが終了したことを検知すると、ステップS106において、終了したゲームの表示領域まで、隣接した表示領域のゲームの動画データを拡張する。具体的には、
図4(b)に示すように、動画データBの表示領域を、ゲームが終了した動画データAの表示領域まで拡張して表示する。拡張された合成動画データ13は、ステップS104において、配信部24によって配信される。
【0052】
またステップS107において動画の配信を終了する場合、合成部23による合成処理を終了する。
【0053】
配信部24は、動画データ群11を構成する個々の動画データのほか、合成動画データ13を、視聴者端末6に配信する。配信部24は、視聴者端末6において合成動画データ13が再生される表示領域のうちの所定領域が選択されると、その選択された領域に割り当てられた動画データを配信する。ここで配信される動画データは、表示領域全面に1つのゲームの動画データが割り当てられており、視聴者は、合成動画データに比べて、広い領域で鮮明にゲームの様子を視聴することができる。
【0054】
動画情報提供部25は、視聴者に、ゲーム大会に関する所望の動画データを選択させるための画面を表示し、視聴者に所望の動画データを配信する。動画情報提供部25は、ゲーム状況データ12の情報に従って、ゲーム大会の各ゲームの動画データを特定する。動画情報提供部25は、各動画データの属性等の情報に視聴可能なURI(Uniform Resource Identifier)のリンクを対応づけたリストを表示する。視聴者は、リストから選択することで、所望の動画データを視聴することができる。
【0055】
動画情報提供部25は、
図6に示す動画選択画面V100を視聴者端末6に表示して、視聴者に、視聴を希望する動画データのフィルタリング条件または検索結果のソートキーなどを指定させて、動画データの検索結果を表示しても良い。フィルタリング条件としては、ゲーム中、ゲーム終了などのゲーム終了状況、決勝、準決勝、予選などのゲーム種別、前回入賞、初登場、5回以上出場、5回以上勝利などのゲームのプレイヤに関する属性、プラットフォームの指定などが挙げられる。視聴者はこれらのフィルタリング条件に対応づけて設けられたチェックボックスを適宜チェックして、設定した条件に従う動画のリストを確認することができる。また動画選択画面V100によって視聴者は、検索結果をソートするソートキーとして、動画におけるコメント数、視聴者数、プレイヤの勝利数および出場者数などを指定することができる。
【0056】
動画情報提供部25は、複数の動画のサムネイル画像を表示し、各サムネイル画像に、各動画を視聴可能なURIを対応づけたリストを生成しても良い。このようなリストが視聴者端末6に表示され動画のサムネイル画像が選択されると、選択されたサムネイル画像に対応づけられた動画データが再生される。動画情報提供部25が生成した動画のリストは、動画配信サーバ1からゲーム大会制御サーバ2を介して或いは直接に、視聴者端末6に配信される。同様に動画のリストは、動画配信サーバ1から他の動画配信サーバ(他のプラットフォーム)を介して或いは直接に、他の動画配信サーバの視聴者端末に配信されても良い。
【0057】
図6に示す動画選択画面V100において視聴者がチェックした条件に従って、合成部23は、合成動画データ13における合成対象の動画データを特定しても良い。換言すると、動画選択画面V100においてフィルタリングされた各動画データを、合成部23で説明した手法で合成して視聴者端末6に配信しても良い。
【0058】
なお動画情報提供部25は、動画配信サーバ1が配信する動画データの情報のみならず、他事業主体が運営するなどの他の動画配信サーバが配信する動画データであって、対象となるゲーム大会に関する動画データの情報についても、提供しても良い。これにより視聴者は、動画データが提供されるプラットフォームに関わらず、所定のゲーム大会に関する多くの動画データを視聴することができる。
【0059】
また、視聴者の課金の有無などによって、視聴者に許可する動画の検索方法を制限できるようにしても良い。例えば、課金した視聴者に対してのみ、動画選択画面V100を表示するようにしても良い。
【0060】
(合成部)
図7ないし
図9を参照して、合成部23が生成する合成動画データ13の例を詳述する。
【0061】
図7を参照して、ゲーム大会が勝ち抜き戦方式(ノックアウトシステム)で行われる場合の合成動画データ13の例を説明する。
【0062】
合成部23は、ゲーム大会が勝ち抜き戦で行われる場合、所定のトーナメントグループのゲーム数または複数のトーナメントグループのゲーム数に応じて、表示領域を区分し、勝ち抜きにより行われるゲームの対戦相手を決めるペアのゲームの動画データを、隣接する表示領域に割り当てる。合成部23は、表示対象のゲームの数に応じて、合成動画データ11における表示領域を区分する。合成部23は、表示対象のゲーム数以上の数で、表示領域を区分すればよい。各ゲームの動画データが割り付けられていない表示領域がある場合、その表示領域に、動画データの割り付け状況、過去のダイジェスト動画など、表示対象のゲームに関連する情報を表示しても良い。
【0063】
また合成部23は、進行中の一つのゲームが終了すると、終了したゲームとペアとなるゲームの動画データを、終了したゲームの動画データに割り当てられた表示領域と、終了したゲームとペアとなるゲームの動画データに割り当てられた表示領域を合わせた領域に割り当てる。将来的に行われるゲームについて、そのゲームの対戦相手を決めるための2つのゲームの動画データを、それぞれ動画データAおよび動画データBとする。動画データAのゲームが終了すると、動画データBを、動画データAが割り当てられた表示領域まで拡張して表示する。これにより、所定の表示領域に、将来的に行われるゲーム毎に、その対戦相手を決めるための1以上のゲームを表示することができるので、ゲーム大会におけるトーナメントの進行状況を、合成動画データ13から俯瞰的に把握することができる。また、動画データAおよびBの各勝者が戦うゲームが始まると、そのゲームの動画データを、動画データAが割り当てられた表示領域と、動画データBが割り当てられた表示領域を連結した領域に、表示しても良い。
【0064】
合成部23が、
図7(a)に示すトーナメントグループについて、合成動画データ13を生成する場合を説明する。
図7(a)に示すトーナメントグループは、第1回戦で、4つのゲームが行われ、それぞれのゲームの動画データは、動画データAないしDである。準決勝として、動画データAおよびBの各ゲームの各勝者が競うゲームの動画データは、動画データEであり、動画データCおよびDの各ゲームの各勝者が競うゲームの動画データは、動画データFである。換言すると、動画データAおよびBの各ゲームは、動画データEのゲームの対戦相手を決めるためのペアのゲームであって、動画データCおよびDの各ゲームは、動画データFのゲームの対戦相手を決めるためのペアのゲームである。決勝として、動画データEおよびFの各ゲームの各勝者が競うゲームの動画データは、動画データGである。換言すると、動画データEおよびFの各ゲームは、動画データGのゲームの対戦相手を決めるためのペアのゲームである。
【0065】
図7(a)に示すトーナメントグループにおいて、第1回戦の対戦中、
図7(b)に示す表示領域V3を有する合成動画データ13が配信される。表示領域V3について、左側上方の表示領域V31に動画データAが割り当てられ、右側上方の表示領域V32に動画データBが割り当てられ、左側下方の表示領域V33に動画データCが割り当てられ、左側下方の表示領域V34に動画データAが割り当てられる。
【0066】
ここで、動画データAのゲームが終了すると、
図7(c)に示す表示領域V4を有する合成動画データ13が配信される。表示領域V4は、
図7(b)の表示領域V3と比較して、上方の表示領域V35に動画データBが割り当てられる点が異なる。表示領域V35は、終了したゲーム(動画データAのゲーム)の表示領域V31と、終了したゲーム(動画データAのゲーム)の勝者が競うゲーム(動画データEのゲーム)の対戦者を決定するゲームの動画データBの表示領域V32とを結合した領域である。このような合成動画データ13を配信することで、視聴者は、第1回戦の動画データAのゲームが終了し、動画データBないしDのゲームが行われていること、準決勝の4人の対戦者のうち、1人が決まっていることなどを、直感的に理解することができる。
【0067】
その後、動画データBないしDの各ゲームが終了すると、
図7(d)に示す表示領域V5を有する合成動画データ13が配信される。表示領域V5において、上方の表示領域V35に動画データEが割り当てられ、下方の表示領域V36に動画データFが割り当てられる。このような合成動画データ13を配信することで、視聴者は、第1回線のゲームが終了し、準決勝の動画データEおよびFが行われていることを、直感的に理解することができる。
【0068】
さらに動画データEおよびFの各ゲームが終了すると、
図7(e)に示す表示領域V6を有する合成動画データ13が配信される。表示領域V6において区分はなく、表示領域V6の全面において動画データGが表示される。このような合成動画データ13を配信することで、視聴者は、このトーナメントグループにおいて準決勝の各ゲームが終了し決勝が行われていることを、直感的に理解することができる。
【0069】
なお、
図7に示す例は、所定のトーナメントグループについて合成動画データ13を作成する場合を説明したが、ゲーム大会において、複数のトーナメントグループについて合成動画データ13を作成しても良い。例えば、4つのトーナメントグループのそれぞれの勝者が、さらに準決勝および決勝で勝ち抜き戦を行って勝者を決める場合、4つのトーナメントグループの各決勝のゲームの動画データを、
図7に示す動画データAないしDとする。このように、本発明の実施の形態に係る合成部23が合成対象とするゲームは、所定のトーナメントの一部分であっても良いし、複数のトーナメントの各一部分または各全体であっても良い。
【0070】
図8を参照して、リーグ戦方式で行われる場合の合成動画データ13の例を説明する。
【0071】
合成部23は、ゲーム大会が総当たり戦(リーグ戦)で行われる場合、所定数(1以上)のリーググループのゲーム数に応じて表示領域を区分し、各リーググループに属する複数のゲームの動画データを、隣接する表示領域に割り当てる。合成部23は、表示対象のゲームの数に応じて、合成動画データ11における表示領域を区分する。合成部23は、表示対象のゲーム数より多い数で、表示領域を区分すればよく、各ゲームの動画データが割り付けられていない表示領域に、動画データの割り付け状況、過去のダイジェスト動画など、表示対象のゲームに関連する情報を表示しても良い。
【0072】
また合成部23は、進行中の一つのゲームが終了すると、終了したゲームが属するリーググループの他のゲームの動画データを、終了したゲームが属するリーググループの各ゲームに割り当てられた表示領域に割り当てる。例えば、あるリーグについて2つのゲームが行われそのうちの1つが終了し1つが進行中の場合、進行中の一つのゲームを、終了したゲームの表示領域まで拡張して表示する。これにより、所定の表示領域に、各リーグのゲームを表示することができるので、ゲーム大会におけるリーグ戦の進行状況を、合成動画データ13から直感的に把握することができる。
【0073】
合成部23が、
図8(a)に示す4つのリーググループについて、合成動画データ13を生成する場合を説明する。
図8(a)に示す4つのリーググループは、Aリーグ、Bリーグ、CリーグおよびDリーグであって、Aリーグでは、動画データA1およびA2に対応する各ゲームが行われ、Bリーグでは、動画データB1およびB2に対応する各ゲームが行われ、Cリーグでは、動画データC1およびC2に対応する各ゲームが行われ、Dリーグでは、動画データD1およびD2に対応する各ゲームが行われる。後に、各リーグにおいて対戦相手を変更して、リーグ内で総当たりで対戦する。
【0074】
各ゲームが進行中の場合、
図8(b)に示す表示領域V7を有する合成動画データ13が配信される。表示領域V7において、左側上方の表示領域V71およびV72に、動画データA1およびA2が割り当てられ、右側上方の表示領域V73およびV74に、動画データB1およびB2が割り当てられ、左側下方の表示領域V75およびV76に、動画データC1およびC2が割り当てられ、右側下方の表示領域V77およびV78に、動画データD1およびD2が割り当てられる。
【0075】
ここで、動画データA1のゲームが終了すると、
図8(c)に示す表示領域V8を有する合成動画データ13が配信される。表示領域V8は、
図8(b)の表示領域V7と比較して、左側上方の表示領域V79に動画データBが割り当てられる点が異なる。表示領域V79は、終了したゲームの表示領域V71と、終了したゲームと同じリーグに属するゲームの動画データA2が割り当てられた表示領域V72とを結合した領域である。このような合成動画データ13を配信することで、視聴者は、Aリーグにおいて、動画データA1に対応するゲームが終了し、動画データA2に対応するゲームが行われていることなどを直感的に理解することができる。
【0076】
図9を参照して、ランダムに選択されたゲームに関する合成動画データ13の例を説明する。
図7および
図8の例では、動画データの1つのフレームデータを複数の動画データに割り当てて合成する場合を説明するが、
図9において、合成部23が、所定時間毎にフレームデータに割り当てる動画データAないしDを差し替えて合成動画データ13を生成する場合を説明する。合成動画データ13の表示領域V9は、所定時間単位で、動画データA→動画データB→動画データC→動画データD→動画データAと、所定の順序で入れ替わる。このような合成動画データ13を配信することで、視聴者は、広い一つの画面で各ゲームの状況を確認することができる。
【0077】
このように、ゲームの進捗によって動画の表示領域の大きさを変えるなど、各表示領域に割り当て方を工夫することにより、合成部23は、視聴者がゲームの進行を理解しやすい合成動画データ13を生成することができる。他にも、動画データの配列の工夫により、視聴者にわかりやすい合成動画データ13を生成する方法がある。例えば、所定のルールで選択された、ランダムに選択された、或いは視聴者が選択した複数のゲームの動画を、均等に割り当て、そのうちのゲームが終了した際に、終了したゲーム以外のゲームのうち、最も視聴者数の多いゲーム、最もコメント数の多いゲームなど人気の高いゲームの動画データを、拡張して表示しても良い。これにより、視聴者に人気の高いゲームを視覚的に示すことが可能になる。また視聴者数またはコメント数に限らず、直近の単位時間に大きく視聴者数またはコメント数が増えたゲームの動画など、急激に注目されたゲームの動画データを、拡張して表示するなど、適宜適用することができる。
【0078】
なお、
図7ないし
図9の例において、進行中のゲームのみを表示する場合を説明したが、ゲームが終了すると、その終了したゲームのダイジェスト版の動画データに差し替えても良い。
【0079】
このような本発明の実施の形態に係る動画配信サーバ1は、ゲーム大会における複数のゲームを俯瞰して視聴可能な動画データを配信することができる。
【0080】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0081】
例えば、本発明の実施の形態に記載した動画配信サーバは、
図3に示すように一つのハードウエア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウエア上に構成されても良い。また、既存のコンピュータ上に実現されても良い。
【0082】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【解決手段】動画配信サーバ1は、複数のプレイヤが対戦する複数のゲームが行われるゲーム大会について、ゲーム大会の進行にあわせてゲームの動画データを配信する。動画配信サーバ1は、複数のゲームの動画データをそれぞれ取得する動画取得部21と、ゲーム大会における表示対象のゲーム数に応じて表示領域を区分し、区分された表示領域のそれぞれにゲームの動画データを割り当てて、合成動画データに合成する合成部と、合成動画データを、視聴者端末に配信する配信部24を備える。