(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6522346
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】クリノスタット
(51)【国際特許分類】
C12M 3/00 20060101AFI20190520BHJP
C12M 1/10 20060101ALI20190520BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
C12M3/00 Z
C12M1/10
C12M1/00 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-3837(P2015-3837)
(22)【出願日】2015年1月13日
(65)【公開番号】特開2016-129493(P2016-129493A)
(43)【公開日】2016年7月21日
【審査請求日】2017年12月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】513070484
【氏名又は名称】株式会社スペース・バイオ・ラボラトリーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100091719
【弁理士】
【氏名又は名称】忰熊 嗣久
(72)【発明者】
【氏名】神野 正嗣
【審査官】
濱田 光浩
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭62−294077(JP,A)
【文献】
特開2003−009852(JP,A)
【文献】
特開2010−193910(JP,A)
【文献】
特開2003−070458(JP,A)
【文献】
特開2000−334286(JP,A)
【文献】
特表2008−542789(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/130845(WO,A1)
【文献】
“新規のヒト間葉系幹細胞大量培養展示のお知らせ”, [online], 2014.2.25, 株式会社スペース・バイオ・ラ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 3/00
C12M 1/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に配置された回転駆動装置と、
前記回転駆動装置の回転力が伝達されるx回転軸と、
前記x回転軸の一端に取り付けられたx回転体と、
前記x回転体に取り付けられ、x方向と直交するy方向の軸心を有するy回転軸と、
前記y回転軸に取り付けられ、培養容器を収容するy回転体と、
前記x回転軸の内部の中空に同心に、かつ独立して回転可能に収容された中心軸と、
前記中心軸の回転を前記y回転軸に伝達する回転力伝達機構と、
前記x回転軸の他端側に前記x回転軸及び中心軸と同心に配置され、前記x回転軸と前記中心軸との間で回転力を伝達する状態と、前記中心軸を前記筐体に対して固定する状態とを切り替えるクラッチとを有し、
前記クラッチの状態を制御することにより、未分化維持培養の運転モード若しくは分化促進培養の運転モードを切り替えることを特徴とするクリノスタット。
【請求項2】
請求項1に記載のクリノスタットにおいて、前記クラッチは、前記x回転軸の回転を伝達せずかつ前記中心軸を前記筐体に対して固定しない状態を有することを特徴とするクリノスタット。
【請求項3】
請求項1に記載のクリノスタットにおいて、
前記回転駆動装置の出力軸方向に前記回転駆動装置の長さが重なるように、前記x回転軸及び前記クラッチが前記筐体内に配置されていることを特徴とするクリノスタット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞の培養に用いられるクリノスタットに関する。
【背景技術】
【0002】
再生医学においては、細胞を未分化のまま培養して増殖させ、適切な分化誘導をして生体への移植を行う。
多能性幹細胞は、無重力の状態において培養することで、分化を抑えた状態で増殖可能であることが知られている(未分化維持培養)。また、骨や軟骨などに分化させる場合、地球の重力加速度よりも大きい過重力において適当な培地と共に培養すると分化が促進されることも知られている(分化促進培養)。地上において、このような培養を行うために、無重力状態で多能性幹細胞を培養する重力分散型培養装置や、過重力状態で多能性幹細胞を培養する過重遠心培養装置が用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、本体に取り付けられたモータにより外側フレームを回転し、外側フレームに取り付けられたモータによりさらに内側フレームを回転させて、内側フレームに同体に接続された培養容器を回転させる技術が開示されている。多能性幹細胞の分化を押さえて培養する場合には2軸回転させ、一方、分化を誘導する場合には、内側フレームの回転を止めた状態で外側フレームを回転させる1軸回転を行う。これにより、未分化維持培養と分化促進培養とを1つの装置により実現している。
また、特許文献2には、回転枠にモータを取り付けることによるモータ故障を回避するために、モータの固定枠に取り付けられたモータにより、2軸回転を実現して未分化維持培養を行うクリノスタットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-9852号公報
【特許文献2】特許第4974283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術においては、外側フレーム、内側フレームそれぞれにモータを配置し、さらに内側フレームを回転させるモータは、外側フレームに取り付けられているため、外側フレームの回転半径が大きく、外形の寸法も大きくなる。通常、細胞培養は温度、湿度、二酸化炭素濃度を適切な条件に維持したインキュベータの中で行われる。各研究機関で使用されているインキュベータのサイズは、160〜170Lクラスが一般的である。特許文献1の装置を160〜170Lクラスのインキュベータに入れると、インキュベータ内の空間をほぼ占有してしまい、空いたスペースでディッシュなどを用いて細胞培養をすることができにくかった。
【0006】
特許文献2の技術は、2軸回転の装置であるため、重力分散型培養専用であり、1軸回転をさせることができない。従って、過重遠心培養ができない。また、露出状態にある円板の弾性体を介して回転力を内側の回転体に伝達させるため、長期間使用すると摩耗し回転不良を引き起こす。
尚、本出願人は、特願2014−121939号により、小型化を図ったクリノスタットを提案した。これに開示されたクリノスタットは、y回転軸を回転させるモータの回転方向の変更、若しくは回転速度の増加により、モータの回転力がx回転軸へ伝達したり切断されたりするクラッチを設けて未分化維持培養と分化促進培養を1台のクリノスタットで行うことができる。
【0007】
本発明はクリノスタットをさらに小型化して、クリノスタットが設置されるべきインキュベータ内を有効に利用できるようにし、かつ、未分化維持培養と分化促進培養を1台のクリノスタットで行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、筐体内に配置された回転駆動装置と、前記回転駆動装置の回転力が伝達されるx回転軸と、前記x回転軸の一端に取り付けられたx回転体と、前記x回転体に取り付けられ、x方向
と直交するy方向の軸心を有するy回転軸と、前記y回転軸に取り付けられ、培養容器を収容するy回転体と、前記x回転軸の内部の中空に同心に、かつ独立して回転可能に収容された中心軸と、前記中心軸の回転を前記y回転軸に伝達する回転力伝達機構と、前記x回転軸の他端側に前記x回転軸及び中心軸と同心に配置され、前記x回転軸と前記中心軸との間で回転力を伝達する状態と、前記中心軸を前記筐体に対して固定する状態とを切り替えるクラッチとを有し、前記クラッチの状態を制御することにより、未分化維持培養の運転モード若しくは分化促進培養の運転モードを切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、クラッチの状態により、1台の回転駆動装置で、未分化維持培養(x回転体とy回転体をそれぞれx回転軸、y回転軸を中心に回転させる)と分化促進培養(x回転体とy回転体をx回転軸を中心に回転させる)ができ、かつ、回転駆動装置が1台となるため、クリノスタットの小型化が可能となり、クリノスタットがインキュベータ内を占有する容積が小さくなる。そのため、空いた空間で他の培養が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】インキュベータに格納されたクリノスタットを示す図である。
【
図2】クリノスタットの側面断面(
図2A)とx1−x1断面(
図2B)を示す図である。
【
図3】ハウジング内の動力伝達系を示す斜視図である。
【
図4】分化促進培養の運転モード(
図4A)とアイドル状態(
図4B)のクリノスタットを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1において、本実施例によるクリノスタット100は、筐体23、x回転体1、及び培養容器30を収容するy回転体3を有している。培養容器30には、細胞と培地とが封入される。クリノスタット100は、温度、湿度、二酸化炭素濃度を適切な条件に維持可能なインキュベータ200の内部に設置される。
【0012】
x回転体1は図中x方向の軸心を有するx回転軸2により回転可能であり、y回転体3はx回転体1内においてx方向とは異なる方向のy方向の軸心を有するy回転軸16により回転可能である。y回転体3がx回転軸2及びy回転軸16により回転するので、クリノスタット100は2軸回転を実現可能となっている。尚、31は、培養容器30をy回転体3に収容したときに、培養容器30の脱落を防止するストッパである。
【0013】
図2は、クリノスタット100の側面断面(
図2A)とx1−x1断面(
図2B)を示している。
図2Aにおいて、筐体23内には、回転駆動装置22とハウジング6が固定されている。回転駆動装置22はステッピングモータであり、ハウジング6は、x回転軸2、および後述するクラッチレバー15、クラッチ7等の動力伝達系を収容する中空状の部材である。ハウジング6の内周側には、ドーナッツ状の円板6aが突出している。ハウジング6は、回転駆動装置22の出力軸22a方向に平行に、かつ回転駆動装置22の長さ範囲にほぼ重なり合うように筐体23内に配置されている。回転駆動装置22の出力軸22aにはプーリ19が取り付けられ、タイミングベルト24を介して、出力軸22aの回転力をハウジング6内のx回転軸2に伝達する。
【0014】
ハウジング6内の動力伝達系の主な構成部品として、x回転軸2、クラッチ7、クラッチレバー15及び中心軸10が設けられている。x回転軸2は、x回転軸支持軸受13を介してハウジング6に対して回転可能に取り付けられている。x回転軸2の中央に位置するプーリ部2bには、タイミングベルト24が掛け回されている。x回転軸2の一端側(図中右側)にはx回転体1が固定され、これを回転させる。x回転軸2の他端側(図中左側)は、フランジ状に半径方向に拡幅されたホイール部2aが設けられている。また、x回転軸2は中空であり、同心に中央軸10が軸受21により支持されている。中央軸10は、x回転軸2とは独立して回転できるようになっている。
【0015】
クラッチ7は、x回転軸2の他端側であって、x回転軸2及び中央軸10と同心に設けられ、図面において左側にフランジ状に半径方向に拡幅されたホイール部7aと、右側にディスク部7bを有している。右側のディスク7bは、中心に6角形状の透孔7cを有している。クラッチレバー15は、側面視においてC字状であり、対向状に内側に設けられた爪部15a、15bを有している。爪部15a、15bは、ホイール部7aに当接する。クラッチレバー15は、カム5が回転することにより押されて、図面において左右に移動可能である。また、クラッチレバー15には、外側に向けて爪部15c、15dが設けられている。爪部15c、15dには、スプリング6bの一端が当接して、クラッチレバー15は、図面右方向に付勢された状態になっている。スプリング6bの他端は、係止片6cにより、ハウジング6に止められている。
【0016】
中心軸10は、図面の右側にプーリ4が固定され、左側には断面6角形状の軸部10aが、透孔7cを貫通している。また、貫通した反対側においては、ストップリング10bとディスク部7bとの間にスプリング8が配置されている。スプリング8は、クラッチ7を図中右方向に付勢するように作用する。
図2Bにおいて、クラッチレバー15は、ハウジング6に設けられた案内溝6d内を摺動する。カム5は、筐体23の外側に設けられたノブ14を回すことによりシャフト9を介して回転される。
【0017】
図3は、
図2で示したハウジング6内の動力伝達系を構成するx回転軸2、クラッチ7、クラッチレバー15、カム5及び中心軸10の斜視図である。クラッチ7は、ドーナッツ形状のホイール部7aと円板形状のディスク部7bとを有し、ディスク部7bの外周側の対向面にそれぞれ、ドーナッツ状の摩擦材7e、7gが設けられている。ホイール部7aとディスク部7bとの間の胴部7fは円筒形状である。ディスク部7bの6角形状の透孔7cに、中心軸10の6角形状の軸部10aが挿入されることにより、クラッチ7の回転が中心軸10へ伝達され、かつクラッチ7は軸部10aを摺動する。中心軸10の図面左右方向の位置は、ハウジング6に対して一定なので、クラッチ7が左右に移動する。
【0018】
ディスク部7bの一方の面に設けられた摩擦材7eは、ホイール部2aに当接されることにより、クラッチ7にx回転軸2の回転が伝達される。ディスク部7bの他方の対向面に設けられた摩擦材7gは、ハウジング6の内周側に突出したドーナッツ状の円板6aに当接して、クラッチ7をハウジング6に対して固定させた状態にする。
【0019】
図2に戻り、y回転体3はy回転軸16に取り付けられており、y回転軸16は、y回転軸支持軸受20を介してx回転体1に取り付けられている。本実施例では、x回転軸2とy回転軸16は直交している。
【0020】
中心軸10からy回転軸16までの回転力の伝達は、プーリ4、タイミングベルト25、プーリ17、伝達軸18a、傘歯車11a、11b、からなるx回転体1内に配置された回転力伝達機構40によりなされる。y回転軸16から上流に向けて説明すると、y回転軸16へは傘歯車11a、11bを介して回転力が伝達されている。傘歯車11bは、軸受18bに支持された伝達軸18aに取り付けられている。伝達軸18aはプーリ17が取り付けられている。プーリ17とプーリ4の間には、タイミングベルト25がかけ回されている。プーリ4は、中心軸10に取り付けられている。
【0021】
次に、クリノスタット100の動作について説明する。
クリノスタット100を未分化維持培養の運転モードを行う場合は、ノブ14を回転させ、
図2Aに示すようにカム5が、クラッチレバー15を最も左側に移動させた状態にする。そして、x回転軸2が水平になるように筐体23を、インキュベータ200内に設置する。この状態においては、クラッチ7が爪部15a、15bにより左側に移動し、クラッチ7のディスク7bに設けられた摩擦材7gが、円板6aに押しつけられた状態になっている。一方、ディスク部7bに設けられた摩擦材7eはホイール部2aから離れた状態になり、x回転軸2からクラッチ7への回転力の伝達は途絶えた状態になっている。この状態で、回転駆動装置22を起動すると、回転駆動装置22の回転は、プーリ19、タイミングベルト24、x回転軸2のプーリ部2bに伝えられて、x回転軸2はx回転体1を回転させる。一方、クラッチ7は、ハウジング6及び筐体23に対して固定された状態になっている。この状態で、x回転体1が回転すると、プーリ17がプーリ4の回りを回転することになり、x回転体1に対して相対的にプーリ17が回転する。この回転力は、伝達軸18a、傘歯車11a、11bによってy回転軸16およびy回転体3に伝えられる。
【0022】
培養容器30は、任意の姿勢で回転され、培養容器30に作用する重力加速度は、培養容器30の全方向に作用する。一定の時間が経過すると、培養容器30に作用している重力加速度は、培養容器30の全方向に均一に作用することになり、重力加速度の時間平均値は、培養容器30の全方向に対して0となる。よって、未分化維持培養では、宇宙環境に近い模擬微小重力環境を得ることができる。このような模擬微小重力環境下で細胞培養を行うと、細胞は未分化を維持したまま培養することができる。
【0023】
クリノスタット100を分化促進培養の運転モードを行う場合は、未分化維持培養の運転モードの角度位置からノブ14を90度回転させ、
図4Aにおいてカム5が、クラッチレバー15を最も図面上側に移動させた状態にする。そして、
図4Aに示すようにx回転軸2が垂直になるように筐体23を、インキュベータ200内に設置する。この状態で、回転駆動装置22を起動すると、回転駆動装置22の回転は、プーリ19、タイミングベルト24、x回転軸2に伝えられて、x回転軸2はx回転体1を回転させる。一方、クラッチ7がスプリング8により、ホイール部2aに押しつけられて、x回転軸2と同体状に回転する状態になっている。一方、摩擦材7gは、円板6aから離れている。また、
図4Aにおいてスプリング6bは爪部15c、15dを上方向に押し上げて、爪部15a、15bがクラッチ7のホイール部7aに接触しないようにしている。この状態で、x回転体1が回転すると、プーリ17がプーリ4の回りを回転するが、プーリ4自体も回転しているため、x回転体1に対して相対的にプーリ17は停止している状態になる。従って、y回転軸16は回転せず、また、x回転軸2が垂直であるため、x回転軸2を中心に回転し、回転半径と、角速度の2乗に比例した遠心力が回転半径方向に作用する。培養容器には、この遠心力と重力加速度の合力が作用することになる。地球の重力加速度の3倍程度の合力を発生させるためには、y回転体3をおよそ100〜200回転/分程度で高速回転させる。
【0024】
ノブ14には、未分化維持培養の運転モードにおける角度位置と、分化促進培養の運転モードにおける角度位置との間に、ノッチが設けられており、この位置でノブ14の回転角度が一時的にホールドされるようになっている。
図4Bは、ノブ14が回転し、カム5が45度に傾いた状態になっていることを示している。この状態においては、ディスク部7bの摩擦材7eとホイール部2aとの接触が離れ、一方、ディスク部7bの摩擦材7gは円板6aも離れている状態(アイドル状態)である。このアイドル状態においては、クラッチ7はハウジング6(又は筐体23)に固定された状態ではなく、操作者が手動にてy回転体3に力を加えると、y回転体3をx回転体1とは独立して回転させることができる状態となっている。
y回転体3をx回転体1とは独立して手動にて回転させる状態のノブ14の角度位置を、アイドル位置と称する。アイドル位置においては、手動にてy回転体3の角度を自由に変更出来るため、培養容器30をy回転体3に対して搭載させやすい角度に向けて、搭載させることができる。
【0025】
本実施例によれば、クラッチ7により、クリノスタット100を未分化維持培養用の装置にしたり、分化促進培養用の装置にしたりすることができるという効果がある。
【0026】
本実施例によれば、クラッチレバー15、クラッチ7およびx回転軸2の長さ範囲の内に回転駆動装置22が収まるように、平行に筐体23内に配置されているため、回転駆動装置22の長さが、クリノスタット100全体を大きくしない
【0027】
また、x回転体1とy回転体3の回転に対して、1つの回転駆動装置22で回転力を与えることができるので、クリノスタットの小型化が可能となり、クリノスタットがインキュベータ内を占有する容積を小さくできる。そのため、空いた空間で他の培養が可能となる。
【0028】
上記実施例においては、中心軸10の回転をy回転軸16に伝達するために、傘歯車11a、11b、プーリ4,17、伝達軸18a、タイミングベルト25等による回転力伝達機構40を用いているが、これ以外の周知の伝達要素を組み合わせた回転力伝達機構を用いても良い。例えば、タイミングベルト25の代わりに歯車を用いて中心軸10のy回転軸16へ伝達しても良く、また、傘歯車11a、11bの代わりに冠歯車やねじ歯車を用いても良い。または、中心軸10とy回転軸16の間をフレキシブルシャフトでつないでも良い。
【0029】
また、実施例においては、ディスク部7bの6角形状の透孔7c内を、6角形状の軸部10aが摺動させるようにしたが、中心軸10に対して回転力を伝達させた上でクラッチ7を摺動させるためには、透孔7c及び軸部10aの形状は6角形状に拘わらず他の多角形状や楕円形でも良い。
【符号の説明】
【0030】
1 x回転体
2 x回転軸
3 y回転体
4、17、19 プーリ
5 カム
6 ハウジング
7 クラッチ
8 スプリング
10 中心軸
14 ノブ
15 クラッチレバー
16 y回転軸
23 筐体
30 培養容器