(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6522603
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】尻ポケットに入れるための折り畳み式湾曲形無線通信装置
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20190520BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
H04M1/02 C
H05K5/02 J
【請求項の数】17
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-524362(P2016-524362)
(86)(22)【出願日】2014年7月3日
(65)【公表番号】特表2016-525832(P2016-525832A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】US2014045338
(87)【国際公開番号】WO2015003105
(87)【国際公開日】20150108
【審査請求日】2017年6月13日
(31)【優先権主張番号】13/858,344
(32)【優先日】2013年7月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/143,117
(32)【優先日】2013年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516006482
【氏名又は名称】ランバード ジョン アシュモア
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ランバード ジョン アシュモア
【審査官】
山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第05838789(US,A)
【文献】
特開平08−317028(JP,A)
【文献】
特開2009−065281(JP,A)
【文献】
特開2004−266473(JP,A)
【文献】
特開2012−015815(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/044202(WO,A2)
【文献】
特開2008−011277(JP,A)
【文献】
特開2008−306244(JP,A)
【文献】
特開2002−278466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/00
1/16− 1/18
H04M 1/00− 1/82
99/00
H05K 5/00− 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1曲率半径を有する第1面と第2曲率半径を有する第2面とを有し、かつ、中央の厚さ及び一対の対向する端部の厚さを有している第1部材と、
第3曲率を有する第3面と第4曲率を有する第4面とを有し、かつ、中央の厚さ及び一対の対向する端部の厚さを有している第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材が開状態と閉状態との間で可動であるように、前記第1部材と前記第2部材の各端部を互いに対して枢動自在に接続するヒンジと、を備えた携帯通信装置であって、
前記第2面及び前記第3面の両方がディスプレイ画面を有し、前記第1部材の第1曲率半径と第2曲率半径の平均が、第1部材について第1部材平均曲率半径を形成し、前記第2部材の前記第3曲率半径と前記第4曲率半径の平均が、前記第2部材について第2部材平均曲率半径を形成し、
前記通信装置が閉状態となるように枢動されると、前記第1部材の前記第1部材平均曲率半径と前記第2部材の前記第2部材平均曲率半径が、前記通信装置をユーザの尻ポケット内で携帯しやすくするために5.08cm(2インチ)と243.8cm(8フィート)の間の前記通信装置の平均曲率半径を形成し、前記第4曲率半径が、前記第1曲率半径、前記第2曲率半径、前記第3曲率半径、前記第1部材平均曲率半径、前記第2部材平均曲率半径、及び前記通信装置の平均曲率半径のそれぞれよりも大きく、前記第2部材の前記中央の厚さが前記第2部材の前記端部の厚さよりも厚い、携帯通信装置。
【請求項2】
アンテナが、前記第1部材と前記第2部材によって収納されており、前記通信装置が開状態であるときに、前記第1部材と前記第2部材が互いから離れて、使用可能の状態とされて、前記アンテナの長さがほぼ2倍になる、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項3】
前記通信装置が前記ヒンジを中心にして折り畳まれて閉状態になっているときには、前記通信装置の長さは、前記通信装置の開状態での長さのほぼ半分である、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項4】
前記第1面と前記第2面は、前記第1部材の対向する側にそれぞれ配置されており、
前記第3面と前記第4面は、前記第2部材の対向する側にそれぞれ配置されており、
前記通信装置が閉状態のときには、前記第2面と前記第3面は互いに近接して配置されていて使用できず、前記通信装置が開状態のときには、前記第2面と前記第3面は互いから離れて配置されていて使用可能である、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項5】
前記第1曲率半径、前記第2曲率半径、前記第3曲率半径、及び前記第4曲率半径のうちの少なくとも2つが243.8cm(8フィート)以下である、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項6】
前記第1曲率半径、前記第2曲率半径、前記第3曲率半径、及び前記第4曲率半径のうちの少なくとも3つが243.8cm(8フィート)以下である、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項7】
前記第1曲率半径、前記第2曲率半径、前記第3曲率半径、及び前記第4曲率半径の各々が243.8cm(8フィート)以下である、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項8】
前記第1曲率半径、前記第2曲率半径、前記第3曲率半径、及び前記第4曲率半径のうちの少なくとも1つが約15.25から約60.96cm(約6インチから約24インチ)である、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項9】
前記第1曲率半径が約15.25から約60.96cm(約6インチから約24インチ)であり、前記第4曲率半径がほぼ無限大に等しい、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項10】
前記アンテナの長さは約17.78cmから約21.59cm(約7インチから約8.5インチ)である、請求項2に記載の携帯通信装置。
【請求項11】
前記第2面と前記第4面のうちの少なくとも1つは、湾曲した凹形面と、一続きに隣接する平坦面同士が一体に接合して凹形面を形成したものとのうちのいずれかである、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項12】
前記第1面と前記第3面のうちの少なくとも1つは、湾曲した凸形面と、一続きに隣接する凹形平坦面同士が一体に接合して凸形面を形成したものとのうちのいずれかである、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項13】
前記通信装置はさらに、プロセッサと、メモリと、送信器と、少なくとも1つの堅いディスプレイ画面を備えている、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項14】
前記アンテナの長さは約17,78cm(約7.0インチ)以下である、請求項2に記載の携帯通信装置。
【請求項15】
前記第1部材に配置されたカメラが、前記第1部材の角部から突出したハウジングによって囲まれており、前記通信装置が枢動して閉状態になったときには、前記第2部材に設けられた窪み又は凹部に収まる、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項16】
前記部材のうちの少なくとも1つにおける端縁は可撓性を有し、該可撓性を有する縁端は、前記装置を落下させてしまった場合に衝撃を吸収するという利点をもたらす、請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項17】
前記アンテナの長さは少なくとも17.78cm(7インチ)である、請求項2に記載の携帯通信装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
[背景技術]
「折り畳み式電話機」又は「クラムシェル」型手持ち式携帯通信装置といった携帯通信装置は、当技術分野において周知である。このような装置は通常、第1本体部材と第2本体部材とを備えており、両部材は、収納時の「閉」位置又は「閉」状態と使用時の「開」位置又は「開」状態との間で第1部材が第2部材に対して回動可能であるように、従来のヒンジ又は連結機構によって、第1端縁に沿って枢動自在に連結又は接続されている。第1本体部材は通常は蓋部材と称され、第2部材は一般にベース部材と称されている。
【0002】
蓋部材は一般に画像ディスプレイを有し、ベース部材は通常、キーボード又は他の英数字入力機構を有している。画像ディスプレイ及びキーボードは通常、それぞれの部材の内向き面上に配置されている。閉状態では、蓋部材とベース部材の内向き面同士が互いに向き合っており、このため、一般的には、携帯通信装置のユーザが使用できるようにはなっていない。しかしながら、開状態では、蓋部材とベース部材の内向き面は、一般的には、互いに対して約120度〜180度の間の角度をなし、これにより携帯通信装置のユーザが使用可能/視認可能な状態になるため、使用しやすくなる。
【0003】
折り畳み式電話装置等の携帯通信装置にとって、携帯通信装置が閉状態のときに、1つ以上の入力ボタン又はディスプレイが使用可能であることが望ましい場合もあることは理解されるべきである。例えば、携帯通信装置のユーザは、携帯通信装置が閉状態のままで、装置の状態の確認、情報媒体の制御、着信音の停止、ゲームのプレイ、内蔵カメラの使用、又は他の情報の送受信を行いたいこともある。よって、携帯通信装置はさらに、折り畳み式電話機が閉状態のときに使用可能であるように、露出した外向き面上又は携帯通信装置の周端縁に沿って配置されたインターフェイス面上に、外側タッチスクリーンといった1つ以上のインターフェイス要素を有していてもよい。
【0004】
従来の携帯通信装置において、装置の外面にある任意のインターフェイス要素が、携帯通信装置が開状態のときに容易に使用することができない場合もある。例えば、携帯通信装置が開状態のときに、インターフェイス要素を有する外面の向きが、例えば画像ディスプレイ及び/又はキーボードを担持する内向き面と同じ方向ではないこともある。よって、携帯通信装置が開状態のときに、このようなインターフェイス要素が、蓋部材及び/又はベース部材によって部分的に、又は完全に隠されていることもある。したがって、携帯通信装置が開状態のときにインターフェイス要素を使用可能にするための従来の手法では、これらのインターフェイス要素の1つ以上を複製する、つまり例えば、このようなインターフェイス要素を、携帯通信装置の内向き面だけではなく外向き面にも配置する。しかしながら、その結果、携帯通信装置のコスト、寸法、及び/又は複雑度の増加を招いてしまう。
【0005】
携帯通信装置は常に妥協を伴ってきたが、そのほとんどが、持ち運びしやすいように、比較的小型の筐体に収まる、たくさんのアプリケーションや機能を有する複雑な装置を製造したいという思いに起因する。タッチスクリーン式スマートフォンの登場によりこの問題がより深刻になってきたのは、消費者が大画面ディスプレイを有する電話機を望んだためである。この葛藤は、携帯電話のトップ企業が、周波数帯域が700MHzであるLTE製品を展開することを選択した北米において、最近明らかになってきた。この周波数帯域(704〜746MHzであるバンド17及び746〜786MHzであるバンド13)は、北米でよく使用されている従来の携帯電話の周波数帯域(824〜894MHzであるバンド5)よりも低い。しかしながら、消費者のより小型でポケットに入れやすい装置への需要のために、現行の携帯通信装置の設計では、使用可能なアンテナ長や全体積又は内部空間が削減されてきた。アンテナ長を短くすると、それに応じてアンテナの帯域幅や全体効率も低減する傾向にある。このようなアンテナ長の短縮化は、問題を引き起こす大幅な妥協を生じさせる。なぜなら、周波数が低いほど波長が長くなり、その結果、放射効率を維持するためには一般的により長いアンテナが必要になるからである。
[発明の概要]
今日、多種多様な携帯電話機/通信装置が市販されて入手可能であるにもかかわらず、最新の機能を内蔵しているだけではなく、それらを消費者に扱いやすく、持ち運びが容易で、快適に行える通信装置の必要性が未だに存在している。携帯通信装置は平均的な消費者のライフスタイルの不可欠な一面となっており、そのため、消費者が行くところであればどこでも携帯されている。しかしながら、両手を自由にしておくために、多くの消費者は通信装置を、フィット感が悪く不快であるにもかかわらず、尻ポケットに入れて携帯している。こういった不快感を少なくするために、通信装置を尻ポケットの中に完全には入れないユーザもいるが、その結果脱落しやすくなることにより、重大な損傷を生じさせる可能性がある。
【0006】
本発明の主目的の1つは、携帯通信装置に対して、「使いなじんだ」財布によって実現されるフィット感と同様の、持ち主又はユーザの尻ポケットの中に容易かつ快適にフィットする設計を提供することである。本発明の一実施形態は、閉状態のときに全体として湾曲した本体を有し、これにより携帯通信装置の持ち主又はエンドユーザの背面の尻ポケット内に、顕著な不快感もなく容易かつ快適に滑り込んでフィットする堅い通信装置である。
【0007】
本発明の別の目的は、今日の無線式装置よりもかなり厚い付属物を提供し、開状態のときに表面積を増大させることである。
本発明のさらに別の目的は、通信装置が開状態のときに送信/受信長さが長くなるアンテナを実現できる付属物を提供することであり、これにより、波長が長くなる、より低い周波数を許容することができ、よって通信装置の放射効率を維持できる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、携帯通信装置は、フルQWERTYキーボードと、ディスプレイ画面と、脱着可能な電池と、アンテナと、少なくとも1つのスピーカーとを備えている。この好適な実施形態は、これらの構成要素のすべてを、堅牢なクラムシェル型筐体内に収納し、この筐体は、意図しない落下の衝撃を、現在入手可能なスマートフォン/通信装置のディスプレイ画面によく発生するディスプレイへの「くもの巣状の」損傷及び/又は内部電子部品への損傷もなく吸収するように設計されている。
【0009】
好適な実施形態によると、2つのディスプレイ画面、例えば、大画面のタッチスクリーンとメッセージを書き込むための小型の電子ペーパー画面が設けられている。電子ペーパー画面は、通常、消費する電力が非常に少なく、そのため、例えばメッセージ通信には大画面ディスプレイを消して小型ディスプレイだけを使用することにより、電池の使用可能時間を延ばすことができる。電池電源は今日のスマートフォンで見られるものよりも大型であり、取り外して充電済の予備電池に交換することができるため、ユーザが何日間も充電を行わずに旅行することが可能になる。
【0010】
本発明の好適な形態において、携帯通信装置は、従来のスマートフォン/通信装置内にこれまで設けられてきたものよりも長い、700MHz帯域アンテナを有しており、これにより受信が良好になるとともに、送信/受信音質が向上する。
【0011】
最後に、好適な実施形態では、装置の平均曲率半径を大きくするために、湾曲したガラス面を有するディスプレイ画面が使用されている。今では、堅い湾曲タッチスクリーンガラスを製造することができるため、消費者の身体にぴったりとなじむ装置が可能になる。
【0012】
この財布のような形態の要因により、現状の設計と比較してかなりの厚さをもたせることが可能になり、かつ、画面とフル装備のキーパッドのための表面積を非常に大きくすることが可能になる。携帯通信装置の追加された体積を用いて、より大型の脱着可能な電池、より良質のスピーカー、より効率の良いアンテナ、及びその他の機能部を許容することができる。
【0013】
旧式の携帯電話機は、今もなお快適に手持ちで会話を行える標準型である。入念に成形された尻ポケットサイズの折り畳み式電話機は、匹敵するレベルの秘話性と音質を提供可能であり、通話中に空中に向かって大声を出す習慣を終わらせることができる。本発明によれば、この設計は、ユーザの声の音をキーボード内に吸収して、ユーザの顔面に向かって反射し返す。また、画面の湾曲形状が消費者の顔面とディスプレイとが接触することを防ぐため、画面が汚れることを防止する。
【0014】
携帯通信装置は、スピーカーフォンモードで使用するために、又は内蔵のMP3プレーヤーで音楽を聴くために、シャツのポケット内で携帯可能である。
通話の終了後にクラムシェル型電話機を閉じることによって、電話接続が終了し、確実かつ最終的にディスプレイの電源が消されるが、これは今日のスマートフォンでは見られないことである。後者は、通常では同じ動作を完了するには2つのステップを必要とし、このことが意図しないダイヤル発信が多発する原因となっている。
【0015】
クラムシェル型設計は、閉じたときに、2つのディスプレイを、頻繁に起こりすぎている擦り傷や「くもの巣状の」ひび割れから保護してくれる。各ディスプレイは、炭素繊維製、又は他の強度があって軽量で堅く耐久性のある材料製の、湾曲しているが堅いシート上に実装されている。一方、電話の外側シェルは堅く、頂部とヒンジにパッドを付けているが、胸の高さからの落下を、着地した時の携帯通信装置の向きに関係なく端縁で吸収できるだけの可撓性もある。
【0016】
本発明は、添付図面とともに読むべきである、以下の詳細な説明を参照することにより理解されるであろう。以下の種々の実施形態の詳細な説明は単に例示のためであり、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではないことは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、第1部材と第2部材を備えた携帯通信装置の開状態を示す正面側から見た斜視概略図である。
【
図2】
図2は
図1の携帯通信装置の閉状態を示す正面側から見た斜視概略図である。
【
図3】
図3は
図2の携帯通信装置の閉状態を示す背面側から見た斜視概略図である。
【
図4】
図4は
図2の携帯通信装置の閉状態を示す側面概略図である。
【
図5】
図5は第1部材と第2部材の各内向き面を示す正面概略図である。
【
図6】
図6は本発明に係る700MHz帯域アンテナの1つの可能な構成を示す概略図である。
【
図7A】
図7Aは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7B】
図7Bは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7C】
図7Cは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7D】
図7Dは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7E】
図7Eは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7F】
図7Fは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7G】
図7Gは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7H】
図7Hは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【
図7I】
図7Iは本発明に係る携帯通信装置の一実施形態の側面概略図であり、第1部材と第2部材との合成曲率半径及び通信装置の合成曲率半径を図示するために、閉状態で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[好適な実施形態の詳細な説明]
図1は本発明の開状態での実施形態を例示したものであり、第1部材1を第2部材2に対してヒンジを中心に枢動又は回動させて開状態にした状態を示している。第1部材1の大画面タッチスクリーン又は他のディスプレイ画面3は、炭素繊維等の強度があり堅い材料製の湾曲シートによって裏打ちされている。本実施形態では、第2部材2上にも小型の電子ペーパー画面4が設けられているため、アプリケーション装置として使用する場合、消費者はオンラインで文書を閲覧しながらメッセージを打ち込むことができる。装置をこのように使用しやすくするために、本実施形態はまた、小型画面4の下方に配置されたフルQWERTYキーボード5を提供している。このキーボード5は、最も一般的に使用されている記号一式を用いて、好適には速いタイピングを行いやすくする触知できるゴム引きされたボタンをすべてにおいて用いて示されている。
【0019】
この開状態は、携帯通信装置として使用するためのものでもある。通話時、消費者は通常、例えば
図1に示されているように、第1部材の内面の上方の角部から突出した受話部6に耳を当てて、第2部材2の内面の中央部の近くに配置された第1マイク7に向かって通話する。本実施形態は、従来技術と比較していくつかの利点を提供する。まず、ディスプレイ画面の湾曲によって、ディスプレイ画面3を、今日の装置のほとんどによく見られる汚れがない状態に保てる。次に、以下にさらに詳細に述べるように、第1部材1及び第2部材2の平均曲率のために、消費者には、旧式の電話送受話器によって実現されるものと同様に、高い秘話性が得られる。このような構成は、特にレストラン内、航空機内、及び/又は他の公共の場所において、より安全で私的な会話を行うのに役に立つ。つまり、本発明に係る通信装置10によって、受話口6を介して会話を聞くことが大幅に容易になるとともに、第1マイク7に向かって発せられた音を受信しやすくする。第1部材は従来のカメラ19も担持している。
【0020】
例示されている本発明の別の態様はクラムシェル型設計であり、これはスマートフォンが導入される前に普及していた折り畳み式電話機に類似している。しかしながら、
図1の通信装置は、従来技術のものよりもかなり大きく設計されている。このような寸法の追加は、以下に詳細に説明される、持ち主の標準的な尻ポケットに快適に入れ込むことを可能にする通信装置の平均曲率によって実現できる。通信装置10の幅、長さ、及び厚さをより大きくすると、ディスプレイ面積を広げ、フルQWERTYキーボード5を許容し、従来技術に対して他の利点の実現を可能にする。触知できるボタンを有するフルQWERTYキーボード5は、句読点や記号、削除ボタンやバックスペースボタン、及びカーソルを簡単に所望の場所に置くナビゲーションボタンを有している。
【0021】
上述したように、周波数帯が低い(704〜746MHzのバンド17や746〜786MHzのバンド13等)ほど波長が長くなり、したがって、十分な放射効率を維持するためにはより長いアンテナが必要になる。LTE送信において最も一般的に使用される周波数帯域は700MHz帯域である。700MHz帯域での受信に用いられるアンテナ素子は理想的には7.4インチから8.5インチの長さでなくてはならないが、3Gの場合は、対応するアンテナは一般にこれより短い長さであり、通常は約7.0インチよりも短い。このため、アンテナは通常、数インチ(例えば3〜5インチ)から約9.0インチ程度までの範囲の長さである。現在のスマートフォンは、一般的に、この長さのアンテナを適切に収納するために十分な長さ及び/又は幅を有しておらず、このような通信装置が小型であることによって電子部品からの干渉が増加している傾向にある。本発明のクラムシェル型設計は、操作して開状態にすると、長さ、幅、表面積、及び体積がより大きく、その結果、受信が大幅に改善される。
【0022】
また、ほとんどの消費者が一般的に、例えば直方体の製品を三日月形の入り口を有する半球形のポケット内にフィットさせようとすることに起因するあらゆる収まりの悪さ及び/又は不快感を感じているにもかかわらず、通信装置10を尻ポケットに入れて携帯している。
図1に示されているように、湾曲した堅い画面3は、尻ポケットによって楽に持ち運ぶのに通常必要な大きめの曲率が与えられるとともに、快適性かつ耐久性を持たせるための可撓性を有する端縁を有する折り畳み装置によって、十分に保護することができる。
図1の実施形態は、今日最も普及しているスマートフォンの画面に匹敵する大画面だけではなく、電池電力を過度に消費せずに電子メールやテキストメッセージを作成するために使用可能な、キーボード5の上方に配置された小型の電子ペーパー画面4も提供している。あるいは、文書又はウェブページを閲覧しながら、電子メール又はテキストメッセージを作成するために、両画面を同時に使用してもよい。
【0023】
図2及び
図3は、閉状態の携帯通信装置10を、第1部材1の外観図を用いて示したものである。必要に応じて、通信装置10を意図せずに、又は偶発的に落下させてしまった場合に衝撃を吸収するのに役立つように、通信装置のヒンジ11及び/又は端縁を被覆し、かつ/又は、パッド装着を行ってもよい。必要に応じて、カメラ19のレンズを覆うために、第2部材2の左下角部に概略が示されているカバー12を設けてもよい。消費者は通常、スマートフォン/通信装置10を、ヒンジ11が上方を向いた状態で自身の尻ポケットに入れると考えられる。
【0024】
通信装置が閉状態であるとき、エンドユーザ/持ち主は、通信装置の、ヒンジ11に近接する端部に設けられた第2マイク13を介して通信装置へ通話可能である。さらに、通信装置10の側壁又は端壁に1つ以上のスピーカー14を形成してもよく、これにより、装置を胸ポケット内に携帯しながら、スピーカーフォンモードで使用できる。
【0025】
図4は、第1部材1の外側の長手方向の曲率と、第2部材2の外側の面の携帯通信装置10の長手方向軸Aに沿った長手方向の複合曲率とを示す側面図である。
図5は、通信装置の両方の内面が視認可能となっている開状態を示す、通信装置の正面図である。小型の電子ペーパー画面4は第2部材2のキーボード5の上方に配置されており、主マイク7はキーボード5上に支持されている。キーボード5の下方には、数字キーパッド20と、通信装置10が閉状態のときにカメラ19を受容する凹部又は窪み23が配置されている。カメラ19は、第1部材1の大画面タッチスクリーン又は他のディスプレイ画面3に近接して配置されている。
【0026】
図6は2つのシート材料21,22上に印刷された700MHz帯域の半波長アンテナの1つの可能なレイアウトを示す概略図である。この向きでは見えるようにするのは難しいが、両シート21,22とも部材1,2のそれぞれの全長と全幅にほぼ沿って広がっていることを理解されるべきである。さらに、(薄い)第1部材1の2つのシート21,22の間にはほとんど間隙がないが、第2部材2のより厚みのある本体では、2つのシート21,22の間にはるかに広い間隙が存在する。第2部材2は半球形のアンテナも保持している。通信装置10の電子部品からの干渉はほとんど第2部材2に集中するようになっており、したがって、第1部材1は相対的に、他のスマートフォンと比較してアンテナ干渉がない。
【0027】
次に
図7A〜7Iに移って、折り畳まれた閉状態で示されている通信装置の種々の実施形態を説明する。
図7A〜7Iの各図は、面40,43,45,47,曲率C1,C2,C3,C4,平均曲率A1,A2,A3,曲率半径R1,R2,R4,R5,及び平均曲率半径R3,R6,R7を有する、種々の代替的な実施形態を例示したものであることは理解されるべきである。これらの実施形態は単に、本発明の主旨と範囲の範疇にある、数多くの様々な実施例を代表するものにすぎないことは理解されるべきである。
【0028】
図7A〜7Iの各図について、第1部材1は、第1曲率C1を規定する外向きの第1面40を有し、第1曲率C1は対応する第1曲率半径R1を有する。第1部材1の反対側には、第2曲率C2を規定する内向きの第2面43を有し、第2曲率C2は対応する第2曲率半径R2を有する。第1曲率C1と第2曲率C2が互いに組み合わされることによって、第1部材1の第1平均曲率A1を形成する。同様に、第1曲率半径R1と第2曲率半径R2が互いに組み合わされることによって、第1部材1の第1平均曲率半径R3を形成する。
【0029】
第2部材2は、第3曲率C3を規定する内向きの第3面45を有し、第3曲率C3は対応する第3曲率半径R4を有する。第2部材2の反対側は、第4曲率C4を規定する外向きの第4面47を有し、第4曲率C4は対応する第4曲率半径R5を有する。第3曲率C3と第4曲率C4が互いに組み合わされることによって、第2部材2の第2平均曲率A2を形成する。同様に、第3曲率半径R4と第4曲率半径R5が互いに組み合わされることによって、第2部材2の第2平均曲率半径R6を形成する。
【0030】
さらに、第1部材1の第1平均曲率A1と第2部材2の第2平均曲率A2が互いに組み合わされることによって、通信装置10の装置平均曲率A3を形成する。同様に、第1部材1の第1平均曲率半径R3と第2部材2の第2平均曲率半径R6が互いに組み合わされることによって、通信装置10の装置平均曲率半径R7を形成する。
【0031】
次に
図7Aにおいて、概要が示されているように、第1部材1は、全体として湾曲した外向きの第1面40と、全体として湾曲した第2面43とを有し、一方、第2部材2は、全体として湾曲した第3面45と、全体として平面の外向きの第4面47を有する。第1面40,第2面43,及び第3面45はそれぞれ、第1曲率C1,第2曲率C2,及び第3曲率C3を有し、第1曲率C1,第2曲率C2,及び第3曲率C3はそれぞれ対応する曲率半径R1,R2,R4を有し、曲率半径R1,R2,R4の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2部材2の第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。第4面47は、ほぼゼロである曲率C4と、したがってほぼ無限大に等しい対応する曲率半径R5を有する。
【0032】
次に
図7Bにおいて、第1部材1は全体として湾曲した外向きの第1面40を有し、一方、第2部材2は全体として平面の外向きの第4面47を有する。第1面40は第1曲率C1を有し、第1曲率C1は、通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、対応する曲率半径R1を有する。第4面47と同様に、第2面43及び第3面45はそれぞれ、ほぼゼロに等しい曲率C2,C3を有し、例えば、これらの面は両方ともほぼ平面である。したがって、第2面43,第3面45,及び第4面47の対応する曲率半径R2,R4,R5はそれぞれ、ほぼ無限大に等しい。
【0033】
得られた第2部材2の平均曲率R6はほぼゼロであり、ほぼ無限大に等しい対応する第2平均曲率半径R6を有する。本実施形態によれば、第1部材1の外向きの第1面40のみが第1曲率C1で湾曲している。したがって、第1曲率半径R1は唯一の曲率半径であり、その大きさはほぼ無限大に等しい値ではなく、大体2インチから8フィートの間、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである。得られた第1部材1の第1平均曲率A1は、2インチから8フィートの間、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、対応する第1平均曲率半径R3を有する。最後に、通信装置は平均曲率A3を有し、平均曲率A3は、2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、対応する平均曲率半径R7を有する。
【0034】
次に
図7Cにおいて、概要が示されているように、第1部材1は全体として湾曲した外向きの第1面40を有し、一方、第2部材2は全体として湾曲した外向きの第4面47を有する。第1面40と第4面47はそれぞれ第1曲率C1と第4曲率C4を有し、第1曲率C1と第4曲率C4はそれぞれ、通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、対応する曲率半径R1,R5を有する。第2面43及び第3面45はそれぞれほぼゼロに等しい曲率C2,C3を有し、例えばこれらの面は両方ともほぼ平面である。したがって、第2面43及び第3面45の対応する曲率半径R2,R4はそれぞれほぼ無限大に等しい。
【0035】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2部材2の第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0036】
次に
図7Dにおいて、概要が示されているように、第1部材1は全体として湾曲した外向きの第1面40を有し、一方、第2部材2は、連続して配列された複数の平面セグメントを備えている、全体として湾曲した凹形である、外向きの第4面47を有する。第1面40及び第4面47はそれぞれ第1曲率C1及び第4曲率C4を有し、第1曲率C1及び第4曲率C4はそれぞれ、通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、対応する曲率半径R1,R5を有する。第2面43及び第3面45はそれぞれほぼゼロに等しい曲率C2,C3を有し、例えばこれらの面は両方ともほぼ平面である。したがって、第2面43及び第3面45の対応する曲率半径R2,R4はそれぞれほぼ無限大に等しい。
【0037】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2部材2の第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0038】
次に
図7Eにおいて、概要が示されているように、第1部材1は、全体として平面の外向きの第1面40と、全体として平面の第2面43とを有し、一方、第2部材2は、全体として平面の第3面45と、全体として湾曲した外向きの第4面47とを有する。つまり、第1面40,第2面43,及び第3面45は、それぞれがほぼゼロに等しい、対応する第1曲率C1,第2曲率C2,及び第3曲率C3を有し、例えば、これらの面の各々はほぼ平面である。したがって、第1面40,第2面43,及び第3面45の対応する曲率半径R1,R2,R4はそれぞれ、ほぼ無限大に等しい。第4面47は対応する第4曲率C4を有し、第4曲率C4は、通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、曲率半径R5を有する。
【0039】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常はほぼ無限大に等しい。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0040】
次に
図7Fにおいて、概要が示されているように、第1部材1は、全体として平面の外向きの第1面40と、全体として平面の第2面43とを有し、一方、第2部材2は、全体として平面の第3面45と、全体として湾曲した凹形である、外向きの第4面47とを有する。図示されているように、外向きの第4面47は、全体として平坦な面同士が一続きに連続して接続された状態で形成されており、それらが一体となって、全体として湾曲した外向きの第4面47を構成し、かつ形成している。第1面40,第2面43,及び第3面45は、それぞれがほぼゼロに等しい、対応する第1曲率C1,第2曲率C2,及び第3曲率C3を有し、例えば、これらの面の各々はほぼ平面である。したがって、第1面40,第2面43,及び第3面45の対応する曲率半径R1,R2,R4はそれぞれ、ほぼ無限大に等しい。第4面47は第4曲率C4を有し、第4曲率C4は、通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、曲率半径R5を有する。
【0041】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常はほぼ無限大に等しい。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2部材2の第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0042】
次に
図7Gにおいて、概要が示されているように、第1部材1は、全体として湾曲した外向きの第1面40と、全体として平面の第2面43とを有し、一方、第2部材2は、全体として平面の第3面45と、全体として湾曲した外向きの第4面47とを有する。図示されているように、外向きの第1面40は、全体として平坦な面同士が一続きに連続して接続された状態で形成されており、それらが一体となって、全体として湾曲した外向きの第1面40を構成し、かつ形成している。つまり、第2面43及び第3面45は、ほぼゼロに等しい第2曲率C2及び第3曲率C3を有し、例えば、これらの面の各々はほぼ平面である。したがって、第2面43及び第3面45の対応する曲率半径R2,R4はそれぞれ、ほぼ無限大に等しい。第1面40及び第4面47はそれぞれ第1曲率C1及び第4曲率C4を有し、第1曲率C1及び第4曲率C4は、それぞれが通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、曲率半径R1,R5を有する。
【0043】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2部材2の第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0044】
次に
図7Hにおいて、概要が示されているように、第1部材1は、全体として湾曲した外向きの第1面40と、全体として平面の第2面43とを有し、一方、第2部材2は、全体として平面の第3面45と、全体として平面の外向きの第4面47とを有する。図示されているように、外向きの第1面40は、全体として平坦な面同士が一続きに連続して接続された状態で形成されており、それらが一体となって、全体として湾曲した外向きの第1面40を構成し、かつ形成している。したがって、第1部材1の外向きの第1面40の第1曲率C1が、本実施形態では、ゼロよりも大きい唯一の曲率である。同様に、第1曲率半径R1は唯一の曲率半径であり、その大きさはほぼ無限大に等しい値ではなく、大体2インチから8フィートの間、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである。
【0045】
第2面43,第3面45,及び第4面47はそれぞれ、ほぼゼロに等しい第2曲率C2,第3曲率C3,及び第4曲率C4を有し、例えば、これらの面は各々ほぼ平面である。したがって、第2面43,第3面45,及び第4面47の対応する曲率半径R2,R4,R5はそれぞれ、ほぼ無限大に等しい。第1面40は第1曲率C1を有し、第1曲率C1は、通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、曲率半径R1を有する。
【0046】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は、ほぼ無限大に等しい第2平均曲率半径R6を有する。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0047】
次に
図7Iにおいて、概要が示されているように、第1部材1は、全体として湾曲した外向きの第1面40と、全体として平面の第2面43とを有し、一方、第2部材2は、全体として平面の第3面45と、全体として平面の外向きの第4面47とを有している。図示されているように、外向きの第1面40は、全体として平坦な面同士が一続きに連続して接続された状態で形成されており、それらが一体となって、全体として湾曲した外向きの第1面40を構成し、かつ形成している。また、外向きの第4面47も、全体として平坦な面同士が一続きに連続して接続された状態で形成されており、それらが一体となって、全体として湾曲した外向きの第4面47を構成し、かつ形成している。したがって、第1部材1の外向きの第1面40の第1曲率C1と、第2部材2の内向きの第4面47の第4曲率C4だけが、本実施形態では、ゼロよりも大きい曲率を有する湾曲面である。同様に、第1曲率半径R1及び第4曲率半径R5の両者のみが、大きさがほぼ無限大に等しい値ではなく、それぞれが2インチから8フィートの間、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲の大きさである、曲率半径である。
【0048】
第2面43及び第3面45は、それぞれほぼゼロに等しい第2曲率C2及び第3曲率C3を有し、例えば、これらの面の各々はほぼ平面である。したがって、第2面43及び第3面45の対応する曲率半径R2,R4はそれぞれ、ほぼ無限大に等しい。
【0049】
第1部材1の第1平均曲率A1は第1部材1の第1平均曲率半径R3を有し、第1平均曲率半径R3の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。一方、第2部材2の第2平均曲率A2は第2平均曲率半径R6を有し、第2平均曲率半径R6の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。さらに、装置平均曲率A3は装置平均曲率半径R7を有し、装置平均曲率半径R7の大きさは通常は2インチから8フィートの間の範囲、より好適には約6インチから約24インチ程度の間の範囲である。
【0050】
図7A〜7Iの各図では、全体として携帯通信装置の長手方向軸に並行して延びる湾曲を有する面を有しているとして説明されたが、携帯通信装置は、携帯通信装置の長手方向軸にほぼ垂直に延びる湾曲を有する面を有していてもよいことは理解されるべきである。例えば、湾曲は、第1部材1と第2部材2の端部から端部までではなく、第1部材1と第2部材2の端縁から端縁までである。さらに、携帯通信装置はまた、(1)携帯通信装置の長手方向軸に並行して延びる湾曲を有する面と、(2)携帯通信装置の長手方向軸にほぼ垂直に延びる湾曲を有する面の両方を備えていてもよいことは理解されるべきである。
【0051】
携帯通信装置は、電子ペーパー技術、e−ペーパー技術、電子インクディスプレイ技術のうちの1つを利用している、少なくとも1つのディスプレイ画面を有していてもよい。このようなディスプレイ技術は技術的に従来からあって周知であるため、本明細書では同技術に関するさらなる説明は行われない。
【0052】
携帯通信装置に衝撃吸収性能又は機能を与えるために、第1部材1と第2部材2のうちの少なくとも1つにおける、周辺にある端縁、辺、及び/又は面のうちの1つ以上には可撓性、弾力性等があり、それによって、携帯通信装置がユーザによって意図せずに落とされてしまった場合には、第1部材1と第2部材2のうちの少なくとも1つに衝撃吸収機能が与えられる。
【0053】
上述の説明及び添付図面において、「からなる」及び「のみからなる」という語のみが限定的な意味で解釈されるべきであり、他の全ての語は、限定的なものではないと解釈され、可能な限り最も広義な意味が与えられるべきであることは理解されるべきである。
【0054】
本発明の種々の実施形態を詳細に説明してきたが、これらの実施形態の様々な改変や変更が当業者には考えられ、かつ簡単に明らかになることは明白である。しかしながら、このような改変や変更は添付請求項に記載の本発明の範囲と精神の範疇にあることは明確に理解されるべきである。さらに、本明細書にて説明された発明は、他の実施形態でも可能であり、様々な他の関連する手法で実施又は達成することも可能である。また、本明細書にて用いられた表現や用語は説明するためのものであって、本発明を限定するためのものと考えるべきではないことは理解されるべきである。本明細書内の「含む」「備える」又は「有する」という語やその変形語は、その後に列挙される要素やその同等物だけでなく、追加の要素も包含することを意味する。