(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6522804
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】キャンプコンテナ
(51)【国際特許分類】
B60P 3/34 20060101AFI20190520BHJP
E04B 1/344 20060101ALI20190520BHJP
E04B 1/343 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
B60P3/34 Z
E04B1/344 J
E04B1/343 Q
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-567026(P2017-567026)
(86)(22)【出願日】2015年3月10日
(65)【公表番号】特表2018-512337(P2018-512337A)
(43)【公表日】2018年5月17日
(86)【国際出願番号】KR2015002288
(87)【国際公開番号】WO2016143918
(87)【国際公開日】20160915
【審査請求日】2018年2月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】517316672
【氏名又は名称】カン,シング
【氏名又は名称原語表記】KANG, Singu
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】カン,シング
【審査官】
林 政道
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2007−0003392(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0057475(US,A1)
【文献】
特開昭51−020319(JP,A)
【文献】
特開平05−155285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 3/00− 9/00
E04B 1/00− 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置されたり連結されるキャンプコンテナにおいて、
床を構成する床パネルと、
「┗」字状に形成されて互いに対向するように前記床パネルに連結され、前記床パネルの外側または内側方向に摺動可能な一対の側壁構造体と、
一対が互いに対向するように設置されて、前記側壁構造体にそれぞれヒンジ連結され、「┓」字状を有するように屈折部が形成され、前記屈折部を中心として一側に位置する一側部と、他側に位置して前記一側部より前記屈折部から末端までの長さが長い他側部とを含んで構成され、前記他側部が相互ヒンジ連結される屋根構造体と、
前記他側部に連結されて、前記キャンプコンテナの高さ方向に昇降され、上昇時に前記屋根構造体を広げて前記一側部が前記側壁構造体と一緒に前記キャンプコンテナの側壁になるようにし、前記他側部が前記キャンプコンテナの屋根になるようにし、前記屋根構造体の動作に応じて前記側壁構造体が前記床パネルの外側方向に摺動されるようにして前記キャンプコンテナの内部空間が拡張されるようにする昇降手段と、を含むキャンプコンテナ。
【請求項2】
前記側壁構造体には第1ドア部材が形成され、
前記一側部には前記第1ドア部材にヒンジ連結される第2ドア部材が形成され、
前記屋根構造体が広がる場合、前記第1ドア部材と前記第2ドア部材が前記キャンプコンテナの内部に出入り可能なドアを形成することを特徴とする請求項1に記載のキャンプコンテナ。
【請求項3】
前記床パネルには、
前記車両の運転席側または運転席の反対側の何れか一つまたは両側に装着される隔壁を含むことを特徴とする請求項2に記載のキャンプコンテナ。
【請求項4】
前記側壁構造体及び前記屋根構造体の両側端には補助パネルが付着されることを特徴とする請求項3に記載のキャンプコンテナ。
【請求項5】
前記昇降手段は、
前記床パネルに設置されて油圧または空圧によって昇降動作する多段式シリンダー、2つのリンクバーがヒンジ軸を介してX字状に交差して昇降されるリフト、スクリュージャッキ(screw jack)の中の何れか一つであることを特徴とする請求項1〜4の中の何れか一項に記載のキャンプコンテナ。
【請求項6】
前記昇降手段は、
前記床パネルに設置されて昇降動作される昇降棒と、
前記昇降棒に連結される第1ローラーと、前記第1ローラーから離れて配置される第2ローラーとが装着され、前記昇降棒の動作に応じて昇降され、昇降される方向に沿って昇降ガイドが形成される昇降板と、
前記第1ローラーと前記第2ローラーとの間に配置され、前記昇降ガイドに沿って昇降可能であり、前記他側部に連結されて前記屋根構造体を動作させる昇降ローラーと、
一側末端と他側末端が前記床パネルに固定され、前記第1ローラーと前記昇降ローラー及び前記第2ローラーの間にかけて構成され、前記昇降板の動作に応じて前記第1ローラーと前記昇降ローラー及び前記第2ローラーにかけられた長さが変化して前記昇降ローラーを昇降させるワイヤと、を含むことを特徴とする請求項1〜4の中の何れか一項に記載のキャンプコンテナ。
【請求項7】
前記昇降板の上側には屋根カバーが配置されて、一対の前記屋根構造体の間に形成される隙間を塞ぐことを特徴とする請求項6に記載のキャンプコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動型住居空間を提供するキャンプコンテナに関し、より詳しくは、簡単で且つ容易に拡張される簡単な構造で形成して、縮小された状態では移動と保管(駐車)時に使用者の便利性を向上させ、拡張して使用するときは住居空間として十分な容積と住宅に必要な断熱機能など住居空間として十分な安定性を提供することができ、簡単で且つ迅速に内部空間を拡張したり縮小して活用することができるキャンプコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、車両にベッド及びキッチンなどの生活道具が完備された函体状のキャンプコンテナ(トレーラー)を設置して、使用者が場所に制限されず所望の場所で宿泊することができるようにしたキャンプコンテナが急速に普及して使用されている。
【0003】
しかしながら、従来のキャンプコンテナは移動の便宜のために、様々な便宜設備や住宅設備を必要とする人々が広い空間を利用することができないという空間の使用に制限があるという問題点があった。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に開示されている「折畳型拡張キャンプコンテナ」や特許文献2に開示されている「キャンピングカー」などではキャンプコンテナの内部空間を拡張することができるようにしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような従来技術の場合、キャンプコンテナの内部空間の拡張時に高さや幅方向のみに拡張することができる構造であるか、高さと幅方向の両方に拡張するが、この場合、住居空間として断熱と安定性に問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述したような問題点を解決補完するためのものであり、本発明の目的は、簡単で且つ容易に拡張される簡単な構造で形成して、縮小された状態では移動と保管(駐車)時に使用者の便利性を向上させ、拡張して使用するときは住居空間として十分な容積と住宅に必要な断熱機能など住居空間として十分な安定性を提供することができるキャンプコンテナを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、簡単で且つ迅速に内部空間を拡張したり縮小して活用することができるキャンプコンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した課題を達成するための本発明によれば、車両に設置されたり連結されるキャンプコンテナにおいて、床を構成する底パネルと、「┗」字状に形成して互いに対向するように床パネルに連結され、床パネルの外側または内側の方向に摺動可能な一対の側壁構造体と、一対が互いに対向するように設置されて側壁構造体にそれぞれヒンジ連結され、「┓」字状を有するように屈折部が形成され、屈折部を中心として一側に位置する一側部と他側に位置して一側部より屈折部から末端までの長さが長い他側部とを含んで構成され、他側部が相互ヒンジ連結される屋根構造体と、他側部に連結されてキャンプコンテナの高さ方向に昇降し、上昇時に屋根構造体を広げて一側部が側壁構造体と一緒にキャンプコンテナの側壁になるようにし、他側部がキャンプコンテナの屋根になるようにし、屋根構造体の動作に応じて側壁構造体が床パネルの外側方向に摺動されるようにしてキャンプコンテナの内部空間が拡張されるようにする昇降手段とを含むキャンプコンテナを提供する。
【0009】
側壁構造体には第1ドア部材が形成され、一側部には第1ドア部材にヒンジ連結される第2ドア部材が形成され、屋根構造体を広げる場合、第1ドア部材と第2ドア部材がキャンプコンテナの内部に出入り可能なドアを形成するように構成されることができる。
【0010】
床パネルには、車両の運転席側または運転席の反対側の何れか一つまたは両方に装着される隔壁を含むように構成されることができる。
【0011】
側壁構造及び屋根構造体の両側端には補助パネルが付着されるように構成されることができる。
【0012】
昇降手段は、床パネルに設置されて油圧または空圧によって昇降動作する多段式シリンダー、2つのリンクバーがヒンジ軸を介してX字状に交差してて昇降されるリフト、スクリュージャッキ(screw jack)の中のいずれか一つで構成されることができる。
【0013】
昇降手段は、床パネルに設置されて昇降動作する昇降棒と、昇降棒に連結される第1ローラーと第1ローラーから離れて配置される第2ローラーとが装着されて昇降棒の動作に応じて昇降され、昇降される方向に沿って昇降ガイドが形成される昇降板と、第1ローラーと第2ローラーとの間に配置され、昇降ガイドに沿って昇降可能であり、他側部に連結されて、屋根構造体を動作させる昇降ローラーと、一側末端と他側末端が底パネルに固定され、第1ローラーと昇降ローラー及び第2ローラーの間にかけて構成され、昇降板の動作に応じて第1ローラーと昇降ローラー及び第2ローラーにかけられた長さが変化して昇降ローラーを昇降させるワイヤとを含んで構成することができる。
【0014】
昇降板の上側には屋根カバーが配置されて一対の屋根構造体の間に形成される隙間を塞ぐように構成されることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るキャンプコンテナによれば、簡単で且つ容易に拡張される簡単な構造で形成して、縮小された状態では移動と保管(駐車)時に使用者の便利性を向上させ、拡張して使用するときは住居空間として十分な容積と住宅に必要な断熱機能など住居空間として十分な安定性を提供することができるという効果を奏する。
【0016】
また、本発明は簡単で且つ迅速に内部空間を拡張したり縮小して活用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施例に係るキャンプコンテナが車両に設置された状態を示した斜視図である。
【
図2】
図1に示したキャンプコンテナの分解図である。
【
図3】
図1に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図である。
【
図4】
図1に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図である。
【
図5】
図1に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図である。
【
図7】
図1に示したキャンプコンテナの内部空間が拡張された状態を示した斜視図である。
【
図8】本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナの斜視図である。
【
図9】
図8に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図である。
【
図10】
図8に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図である。
【
図11】
図8に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図である。
【
図12】
図8に示したキャンプコンテナの内部空間が拡張された状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して詳細に説明する。しかし、これらの図面は例示的な目的で用いただけであって、本発明がこれに限定されるのではない。
【0019】
図1は本発明の第1実施例に係るキャンプコンテナが車両に設置された状態を示した斜視図であり、
図2は
図1に示したキャンプコンテナの分解図である。
【0020】
図1〜
図2によれば、本発明の第1実施例に係るキャンプコンテナ100は車両200に設置されるもので、大体床パネル110と、側壁構造体120と、屋根構造体130と、昇降手段140とを含んで構成される。
【0021】
床パネル110はキャンプコンテナ100の底を構成する構成要素であり、後述する側壁構造体120の一部が床パネル110の内側に挿入されたり、床パネル110に載せられて摺動可能に引き出しなどを開閉するために用いられる構成、例えば、
図3に示すように、側壁構造体120の移動をガイドする移動ガイド124(ガイドレールと側壁構造体が移動可能に支持し、原位置回転される回転ローラーなど)が備えられることができる。その他に、側壁構造体120が円滑に摺動することができるように油圧や空圧で側壁構造体120を押し出したり引っ張るシリンダーなどが配置されて用いられることができる。
【0022】
このような床パネル110には、車両200の運転席側または運転席の反対側の中の何れか一つまたは両方に隔壁112が装着されて、キャンプコンテナ100の内部空間が拡張されたとき、側壁構造体120によって遮られない前方側と後方側を遮ることができる。前記隔壁112は、
図1のように、キャンプコンテナ100が車両200に設置され、キャンプコンテナ100の前方側(車両の運転席側)が車両200によって遮られる場合は、後方側(車両の運転席の反対側)のみに装着されて構成されることができる。
【0023】
側壁構造体120は一対で構成され、「┗」字状に形成されて互いに対向するように床パネル110に連結されて床パネル110の外側または内側の方向に摺動可能な構成要素で、キャンプコンテナ100の両側壁を構成する。側壁構造体120の中の何れか一つまたは両方には第1ドア部材122が形成される。第1ドア部材122は後述する屋根構造体130に形成される第2ドア部材134aと一緒にキャンプコンテナ100の内部に出入り可能なドアDを構成する。
【0024】
屋根構造体130は、一対が互いに対向するように設置されて、側壁構造体120にそれぞれヒンジ連結され、「┓」字状をなすように屈折部132が形成され、屈折部132を中心として一側に位置する一側部134と他側に位置して一側部より屈折部132から末端までの長さが長い他側部136とを含んで構成され、他側部136が相互ヒンジ連結される構成要素である。このように一側部134よりも長く形成される他側部136は後述する昇降手段140によって屋根構造体130が広がった時キャンプコンテナ100の屋根を構成してキャンプコンテナ100の内部空間が拡張される。また、一側部134には前述した第1ドア部材122にヒンジ連結される第2ドア部材134aが形成されて、屋根構造体130が広がる場合、第1ドア部材122と一緒にドアDを形成することになる。
【0025】
一方、側壁構造体120と屋根構造体130の両側端部には補助パネルSPが取り付けられる。補助パネルSPは、キャンプコンテナ100の内部空間の拡張時に隔壁112によって遮られていない部分を遮る。
【0026】
昇降手段140は、屋根構造体130の他側部136に連結されてキャンプコンテナ100の高さ方向に昇降する構成要素である。昇降手段140は、上昇時にヒンジ連結された一対の屋根構造体130と屋根構造体130にヒンジ連結された側壁構造体120を動作させてキャンプコンテナ100の内部空間を拡張する。このような昇降手段140は、底パネル110に設置されて油圧または空圧によって昇降動作する多段式シリンダーや2つのリンクバーがヒンジ軸を介してX字状に交差して昇降されるリフト、スクリュージャッキ(screw jack)またはバーが床パネル110に倒された状態で、バーの長さ方向側に押す力によって屋根構造体130に連結された末端が徐々に上昇する構造などを利用することができる。
【0027】
図3〜
図5は
図1に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図であり、
図6は
図3の「A」部分の拡大図であり、
図7は
図1に示したキャンプコンテナの内部空間が拡張された状態を示した斜視図である。この時、
図3〜
図5は本発明の動作状態を理解しやすいように側壁構造体と屋根構造体の両側端に取り付けられる補助パネルは省略して示した。
【0028】
まず、
図3は
図1に示したキャンプコンテナ100の断面図で、キャンプコンテナ100が拡張される前の状態を示したものである。このような状態では、屋根構造体130の一側部134がキャンプコンテナ100の屋根になり、側壁構造体120がキャンプコンテナ100の側壁をなし、隔壁112がキャンプコンテナ100の前方側と後方側を遮る役割を果たす。ここで、側壁構造体120と底パネル110との間には側壁構造体120が円滑に摺動可能にする移動ガイド124が用いられる。これは、引き出しなどを開閉するときに用いられる構成などに広く用いられている構成であるため、詳細な説明は省略する。
図3では簡略な拡大図として移動ガイドを示したが、
図1と
図4及び
図5は移動ガイドを省略した。その他にも側壁構造体120を押したり引っ張るシリンダー構造のように側壁構造体120が円滑に摺動可能な構成であれば使用可能である。
【0029】
次に、
図4はキャンプコンテナ100が拡張される状態を示したものであり、昇降手段140の昇降に応じて昇降手段140に連結されている一対の屋根構造体130の他側部136が押し上げられながら屋根構造体130が広がる。この時、屋根構造体130が広がる力はヒンジ連結された側壁構造体120に伝達され、この力によって側壁構造体120は床パネル110に対して外側方向に摺動される。
【0030】
昇降手段140が側壁構造体120の高さまで上昇すると、側壁構造体120は床パネル110に対して外側方向に最も遠く摺動、すなわち幅方向への拡張が最大となり、昇降手段140が側壁構造体120の高さを過ぎて上昇すると、側壁構造体120は床パネル110に対して内側方向へ若干摺動される。このために、底パネル110に挿入されている側壁構造体120の末端に原位置回転可能な転がり部材を設置し、この転がり部材が斜面に沿って上がったり下りながら側壁構造体120の動作を補助することができる構造、例えばカム構造を適用することができる。
【0031】
最終的には、
図5及び
図7に示すように、昇降手段140が最大限に上昇すると、屋根構造体130の一側部134は、側壁構造体120と一緒にキャンプコンテナ100の側壁になり、屋根構造体130の一側部134より屈折部132から末端までの長さが長い屋根構造体130の他側部136がキャンプコンテナ100の屋根になって、キャンプコンテナ100は、
図1に示したキャンプコンテナ100に比べて上側と両側の内部空間が拡張されるので、使用者がより広い空間を利用することができる。また、側壁構造体120に形成された第1ドア部材122と屋根構造体130の一側部134に形成された第2ドア部材134aが一緒にキャンプコンテナ100の側壁にドアDを形成するので、キャンプコンテナ100への出入りが可能になる。
【0032】
このように拡張された状態のキャンプコンテナ100を使用した後、キャンプコンテナ100の内部空間を縮小しようとする場合には、上述したのと反対に昇降手段140を下降させると、屋根構造体130が折られながら側壁構造体120が床パネル110に対して内側方向に摺動されて、最終的に
図1のような状態に戻る。
【0033】
図8は、本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナの斜視図である。
【0034】
図8によれば、本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナ100は、第1実施例とは異なり、車両200に連結されるトレーラーに用いられるもので、このように、本発明に係るキャンプコンテナ100は車両200に設置したりまたは車両200に連結して使用可能である。
【0035】
そして、本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナ100には、屋根を構成する一対の屋根構造体130の間の隙間を塞ぐように屋根カバー144dが用いられる。
【0036】
一方、本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナ100は、第1実施例に係るキャンプコンテナ100と類似するように構成されるが、油圧または空圧によって昇降動作される多段式シリンダーまたはスクリュージャッキ(screw jack)などのような昇降手段140を用いる第1実施例とは異なり、間接式油圧昇降機などに用いられるローピング方式の昇降手段140を用いるという点で相違する。
【0037】
図9〜
図11は
図8に示したキャンプコンテナが拡張される状態を示した断面図であり、
図12は
図8に示したキャンプコンテナの内部空間が拡張された状態を示した斜視図である。
【0038】
まず、
図9は本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナ100が拡張される前の状態を示したものであり、本発明の第2実施例で用いられる昇降手段140は、大体昇降棒142、昇降板144、昇降ローラー146及びワイヤ148を含んでなる。
【0039】
昇降棒142は底パネル110に設置されて昇降動作する構成要素で、第1実施例で用いられる昇降手段140である油圧または空圧によって昇降動作される多段式シリンダーまたはスクリュージャッキ(screw jack)を用いることができる。
【0040】
昇降板144は、昇降棒142に連結される第1ローラー144a、第1ローラー144aから離れて配置される第2ローラー144bが装着されて、昇降棒142の動作に応じて昇降され、昇降される方向に沿って昇降ガイド144cが形成される構成要素である。昇降板144の上側には、ゴムや合成樹脂などの材質からなる屋根カバー144dが配置されて一対の屋根構造体130の間に形成される隙間を塞いで雨などがキャンプコンテナ100の内側に流入されることを防止する。
【0041】
昇降ローラー146は第1ローラー144aと第2ローラー144bとの間に配置され、昇降板144の昇降ガイド144cに沿って昇降可能であり、屋根構造体130の他側部136に連結されて屋根構造体130を動作させる構成要素である。
【0042】
ワイヤ148は、一側末端と他側末端が底パネル110に固定され、第1ローラー144aと昇降ローラー146及び第2ローラー144bの間にかけて構成され、昇降板144の動作に応じて、第1ローラー144aと昇降ローラー146及び第2ローラー144bにかけられた長さが変化して昇降ローラー146を昇降させる構成要素である。
【0043】
これは、
図10のように昇降棒142が上昇すると、これに連結されている第1ローラー144aを押し上げ、さらに第1ローラー144aが装着されている昇降板144を上昇させる。昇降板144の上昇に応じて、第1ローラー144aと昇降ローラー146及び第2ローラー144bにかけられているワイヤ148の長さが短くなり、それにより昇降ローラー146が上昇する。昇降ローラー146は、一対の屋根構造体130の他側部136に連結されているので、昇降ローラー146の上昇とともに屋根構造体130の他側部136が押し上げられて、屋根構造体130が昇降板144の上側に配置されている屋根カバー144dを通りながら広がる。そして、屋根構造体130の広がる動作に応じて側壁構造体120は床パネル110に対して外側方向に摺動される。
【0044】
その後、屋根構造体130が完全に広がると、
図11及び
図12に示すように、屋根構造体130の一側部134は、側壁構造体120と一緒にキャンプコンテナ100の側壁になり、一側部134より屈折部132から末端までの長さが長い他側部136がキャンプコンテナ100の屋根になり、他側部136の間の隙間は、屋根カバー144dによって塞がれて雨などが内部に流入されることを防止することになる。
【0045】
一方、本明細書では、本発明の第2実施例に係るキャンプコンテナ100で屋根カバー144dが用いられることで説明したが、第1実施例の場合、屋根カバー144dを着脱式に構成して、
図1のような状態で屋根カバー144dを取り付けて雨等が浸透しないようにし、キャンプコンテナを拡張するときは、屋根カバー144dを取り外して拡張した後再度取り付けて用いることもできる。
【0046】
このように、本発明が属する技術分野における当業者は、本発明の技術的思想や必須特徴を変更せず他の具体的な形で実施され得ることを理解すべきである。
【0047】
従って、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないことと理解すべきであり、本発明の範囲は前述した詳細な説明ではなく、後述する特許請求の範囲によって定められ、特許請求範囲の意味及び範囲そしてその等価概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈すべきである。