(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6522914
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年5月29日
(54)【発明の名称】手持ち式電気器具
(51)【国際特許分類】
A45D 20/10 20060101AFI20190520BHJP
A45D 20/08 20060101ALI20190520BHJP
【FI】
A45D20/10 Z
A45D20/08 Z
【請求項の数】32
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-196285(P2014-196285)
(22)【出願日】2014年9月26日
(65)【公開番号】特開2015-66446(P2015-66446A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2014年9月26日
【審判番号】不服2017-6573(P2017-6573/J1)
【審判請求日】2017年5月9日
(31)【優先権主張番号】1317171.5
(32)【優先日】2013年9月27日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508032310
【氏名又は名称】ダイソン テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】エドワード セバート モーリス シェルトン
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル ウィリアム ソーンダース
(72)【発明者】
【氏名】パトリック ジョセフ ウィリアム モロニー
【合議体】
【審判長】
田村 嘉章
【審判官】
莊司 英史
【審判官】
窪田 治彦
(56)【参考文献】
【文献】
特表2005−532131(JP,A)
【文献】
特開2004−283549(JP,A)
【文献】
特開昭60−100902(JP,A)
【文献】
特表2000−506769(JP,A)
【文献】
米国特許第4323761(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0052877(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D19/00-20/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘヤケア電気器具であって、
第1の端および第2の端を有し、前記第1の端から前記第2の端まで延びる外側壁を有する本体と、
前記外側壁内で少なくとも部分的に前記本体に沿って延びる内側壁と、
前記外側壁内で前記本体の前記第1の端から前記第2の端まで延びるダクトと、
主流体流れを受け入れるために前記ダクトの周りに延びる内部通路と、
前記本体から前記主流体流れを放出するための主流体出口と、
を含み、
前記主流体出口は、単一の環状流体出口を形成するように前記ダクトと前記本体の前記内側壁とによって形成され、
少なくとも1つのスペーサが、前記内側壁と前記ダクトの間に設けられる、
ことを特徴とする電気器具。
【請求項2】
前記内側壁は、前記外側壁から前記ダクトに向けて延びることを特徴とする請求項1に記載の電気器具。
【請求項3】
前記内側壁は、前記ダクトの周りに半径方向に延びることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気器具。
【請求項4】
前記内側壁は、前記外側壁から前記主流体出口に向けて延びることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電気器具。
【請求項5】
前記少なくとも1つのスペーサは、互いに半径方向に離間した複数のスペーサを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項6】
前記少なくとも1つのスペーサは、支持リブであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項7】
前記ダクトは、前記内側壁に固定された第1部と該第1部に接続する第2部とである2つの部分から形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項8】
前記ダクトの前記第1部は、少なくとも1つの支持リブによって前記内側壁に固定されることを特徴とする請求項7に記載の電気器具。
【請求項9】
前記ダクトの前記第1部、前記内側壁、及び前記少なくとも1つの支持リブは、単一ユニットとして成形されることを特徴とする請求項8に記載の電気器具。
【請求項10】
前記ダクトの前記第1部は、該ダクトの前記第2部に1つの向きに接続することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項11】
前記ダクトの前記第1部と該ダクトの前記第2部の間の前記接続は、重ね継ぎを含むことを特徴とする請求項10に記載の電気器具。
【請求項12】
前記ダクトの前記第1部及び第2部の一方が、凹部を含み、該第1部及び第2部の他方が、前記接続を与えるために該凹部と協働するようになった突起を含むことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電気器具。
【請求項13】
前記内側壁は、密封部分及び流れ誘導部分を含むことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項14】
前記密封部分は、前記外側壁と前記内側壁の間を密封することを特徴とする請求項13に記載の電気器具。
【請求項15】
前記密封部分は、前記内側壁の端部から離間していることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の電気器具。
【請求項16】
前記内側壁、密封部分、及び前記外側壁の間に形成される領域が、冷却経路であることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項17】
前記流れ誘導部分は、前記ダクトと一緒に前記内部通路の一部を形成する前記内側壁の面を含むことを特徴とする請求項13から請求項16のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項18】
前記内側壁の前記面は、滑らかであることを特徴とする請求項17に記載の電気器具。
【請求項19】
前記ダクトの周りに延びる加熱器を含むことを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項20】
前記加熱器は、環状であることを特徴とする請求項19に記載の電気器具。
【請求項21】
前記加熱器は、スリーブ内に収容されることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の電気器具。
【請求項22】
前記スリーブは、一端で前記加熱器を越えて長さ方向に延びるスリーブ延長部を有することを特徴とする請求項21に記載の電気器具。
【請求項23】
前記スリーブ延長部は、前記加熱器を前記本体内に長さ方向に位置付けるために前記内側壁と協働するようになっていることを特徴とする請求項22に記載の電気器具。
【請求項24】
前記スリーブ延長部は、前記加熱器を前記本体内に半径方向に位置付けるために前記内側壁と協働するようになっていることを特徴とする請求項22又は請求項23に記載の電気器具。
【請求項25】
前記内側壁及び前記スリーブ延長部の一方が、凹部を含み、該内側壁及び該スリーブ延長部の他方が、該凹部と協働するようになった突起を含むことを特徴とする請求項23又は請求項24に記載の電気器具。
【請求項26】
前記主流体出口は、前記本体の下流端にあることを特徴とする請求項1から請求項25のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項27】
前記内側壁は、下流端及び上流端を有し、該下流端は、少なくとも部分的に前記主流体出口を形成することを特徴とする請求項26に記載の電気器具。
【請求項28】
前記内側壁の前記上流端は、前記外側壁に向けて延びることを特徴とする請求項27に記載の電気器具。
【請求項29】
前記内側壁は、前記外側壁まで延びる密封部分を含むことを特徴とする請求項27又は請求項28に記載の電気器具。
【請求項30】
前記密封部分は、前記内側壁の前記上流端及び下流端の間にあることを特徴とする請求項29に記載の電気器具。
【請求項31】
手持ち式電気器具であって、
第1の端および第2の端を有し、前記第1の端から前記第2の端まで延びる外側壁を有する本体と、
前記外側壁内で前記本体の前記第1の端から前記第2の端まで延びるダクトと、
主流体流れを受け入れるために前記ダクトの周りに延びる内部通路と、
前記本体から前記主流体流れを放出するための主流体出口と、
を含み、
前記主流体出口は、単一の環状流体出口を形成するように前記ダクトと前記本体の内側壁とによって形成され、
少なくとも1つのスペーサが、前記内側壁と前記ダクトの間に設けられる、
ことを特徴とする電気器具。
【請求項32】
ヘヤードライヤであることを特徴とする請求項1から請求項30のいずれか1項に記載の電気器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式電気器具、特に、ヘヤケア電気器具、及びそのような電気器具からの流体出口に関する。
【背景技術】
【0002】
送風機及び特に温風送風機は、塗料又は毛髪のような物質を乾燥させて表層を清掃し又ははぎ取るような様々な用途に対して使用される。これに加えて、温風整髪ブラシのような温風送風機は、髪を濡れた又は乾いた状態から整髪するのに使用される。
【0003】
一般的に、流体を本体内へ引き込むモーター及びファンが与えられ、流体は、本体から出る前に加熱することができる。モーターは、ほこり又は毛髪のような異物によって損傷し易いので、従来、送風機の流体取入端にフィルタが設けられる。従来、そのような電気器具には、電気器具に取り付けてそこから取り外すことができ、かつ電気器具から出る流体流れの形状及び速度を変更するノズルが備えられる。そのようなノズルは、その時点のユーザの要求に応じて電気器具の流出流れを集束させるか又は流出流れを拡散させるのに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様により、本発明は、外側壁を有する本体と、外側壁内で少なくとも部分的に本体に沿って延びるダクトと、主流体流れを受け入れるためにダクトの周りに延びる内部通路と、本体から主流体流れを放出するための主流体出口とを含む手持ち式電気器具を提供し、主流体出口は、ダクトと本体の内側壁とによって形成される。
【0005】
すなわち、内部通路を通って流れる流体は、電気器具の内部壁を用いて主流体出口に向けて誘導される。これは、外側壁の外観が、内部通路の形状及び大きさの変更に影響されず、従って、電気器具の外部特徴部をきれいで単純にすることができ、かつ電気器具の内部作動がユーザから隠されたままになることを意味する。
【0006】
好ましくは、内側壁は、外側壁からダクトに向けて延びる。すなわち、内側壁は、流体流れをダクトに向けて収束させる。
【0007】
内側壁は、ダクトの周りに放射状に延びることが好ましい。
【0008】
好ましくは、内側壁は、外側壁から流体出口に向けて延びる。
【0009】
内側壁とダクトの間に少なくとも1つのスペーサを設けることが好ましい。スペーサは、内側壁とダクトの間に支持体を提供し、かつダクトに対する内側壁の相対場所を保つ。
【0010】
好ましくは、少なくとも1つのスペーサは、互いに放射状に離間した複数のスペーサを含む。少なくとも1つのスペーサは、支持リブであることが好ましい。
【0011】
好ましくは、ダクトは、内側壁に固定された第1の部分及び第1の部分に接続する第2の部分である2つの部分から形成される。ダクトの第1の部分は、少なくとも1つの支持リブによって内側壁に固定されることが好ましい。好ましくは、ダクトの第1の部分、内側壁、及び少なくとも1つの支持リブは、単一ユニットとして成形される。この単一ユニットは、電気器具のための空気出口であり、それを単一ユニットとして成形することは、空気出口の各特徴部間の許容誤差が、単一空気出口及び空気出口の複数の複製品の両方に対して固定されることを意味する。すなわち、電気器具の信頼性が改善する。
【0012】
同じく開示するのは、外側壁を有する本体と、外側壁内で少なくとも部分的に本体に沿って延びるダクトと、主流体流れを受け入れるためにダクトの周りに延びる内部通路と、本体から主流体流れを放出するための主流体出口とを含むヘヤケア電気器具であり、主流体出口は、ダクトと本体の内側壁とによって形成され、ダクトは、内側壁に固定された第1の部分及び第1の部分に接続する第2の部分である2つの部分から形成される。
【0013】
ダクトの第1の部分は、ダクトの第2の部分に1つの向きで接続することが好ましい。これは、特に、ダクトの第1の部分、すなわち、支持リブと、内側壁とが単一ユニット(空気出口)として成形される時に電気器具の構成に有用であり、その理由は、ダクト及び従って内側壁が1つの固定向きを有するからである。
【0014】
好ましくは、ダクトの第1の部分とダクトの第2の部分の間の接続部は重ね継ぎを含む。ダクトの第1の部分及び第2の部分の一方は凹部を含み、第1の部分及び第2の部分の他方は、少なくとも2つの凹部と協働するようになった突起を含み、接続部を提供することが好ましい。
【0015】
3つの凹部及び突起が設けられることが好ましい。好ましくは、3つの凹部及び突起は、不均一に角度的に離間する。これに代えて又はこれに加えて、凹部及び突起は、異なる構成のものである。異なる構成は、凹部及び突起対の異なる大きさ及び/又は形状を含む。これは、ここでもまた、接続部のそれぞれの対を接続する方法が1つだけであることを保証する。
【0016】
内側壁は、密封部分及び流れ誘導部分を含むことが好ましい。密封部分は、主流れの漏れを防止し、流れ誘導部分は、主流体流れを主流体出口に向けて誘導する。
【0017】
好ましくは、密封部分は、外側壁と内側壁の間を密封する。密封部分は、内側壁の周りに延びる可撓性ガスケットであることが好ましい。
【0018】
密封部分は、内側壁の端部から離間することが好ましい。好ましくは、内側壁、密封部分、及び外側壁の間に形成される領域は、冷却経路である。
【0019】
流れ誘導部分は、ダクトと一緒に内部通路の一部を形成する内側壁の面を含むことが好ましい。好ましくは、内側壁の面は滑らかである。これは、主流れを内部通路の断面積が縮小する主流れ出口に向けて誘導する時に生じる乱流を最小にする。
【0020】
好ましい実施形態において、電気器具は、ダクトの周りに延びる加熱器を含む。好ましくは、加熱器は環状である。これは、主流体流路を通って流れる主流体のより均等な加熱を与える。
【0021】
加熱器は、スリーブ内に収容されることが好ましい。好ましくは、スリーブは、一端で加熱器を超えて縦方向に延びる。スリーブ延長部は、加熱器を本体内に縦方向に位置付けるために内側壁と協働するようになっていることが好ましい。好ましくは、スリーブ延長部は、加熱器を本体内に半径方向に位置付けるために内側壁と協働するようになっている。これは、内側壁及びダクトに対して加熱器の位置を位置付ける。
【0022】
内側壁は、出っ張りを含み、出っ張りは、スリーブ延長部を支持することが好ましい。好ましくは、内側壁及びスリーブ延長部の一方は凹部を含み、内側壁及びスリーブ延長部の他方は、凹部と協働するようになった突起を含む。好ましくは、3つの凹部及び突起が設けられる。3つの凹部及び突起は、不均一に角度的に離間することが好ましい。これに代えて又はこれに加えて、凹部及び突起は、異なる構成のものである。
【0023】
すなわち、加熱器は、内側壁に1つの向きだけで接続することができることが好ましく、この特徴を本発明の他の好ましい特徴と組み合わせて用いれば、結果として電気器具の本体内に収容される異なる構成要素を組み立てる方法が1つだけである。加熱器は、例えば電源に接続する必要があるので、これは、これらの接続部が常に本体の同じ場所で半径方向に位置付けられることになり、組立てをより迅速に、より効率的に、かつ費用効果的にすることを意味する。
【0024】
好ましくは、流体出口は、本体の下流端にある。内側壁は、下流端及び上流端を有し、下流端は、少なくとも部分的に流体出口を形成することが好ましい。
【0025】
好ましくは、内側壁の上流端は、外側壁に向けて延びる。好ましくは、内側壁は、外側壁まで延びる密封部分を含む。密封部分は、内側壁の上流端と下流端の間にあることが好ましい。
【0026】
好ましくは、内側壁の上流端は、加熱器に接続するためのコネクタを含む。コネクタは、内側壁の周りに半径方向に延びることが好ましい。好ましくは、コネクタは、内側壁から半径方向外向きに延びる止め具を含む。止め具は、外側壁に向けて半径方向外向きに延びることが好ましい。
【0027】
好ましくは、加熱器は、加熱器の周りに半径方向に延びるハウジングを含む。ハウジングは、加熱器の下流端で加熱器から縦方向に離れて延びることが好ましい。好ましくは、加熱器ハウジングの延長部は、コネクタ及び止め具と係合し、電気器具の内側壁、ダクト、及び外側壁に対して加熱器を位置付けるようになっている。
【0028】
内側壁は、加熱器からの流れを流体出口に向けて誘導するための流れ誘導部分を含むことが好ましい。
【0029】
好ましくは、内部通路の直径は、内側壁に沿って内側壁の上流端から内側壁の下流端にある流体出口に向けて減少する。
【0030】
流れ誘導部分は、内側壁の滑らかな湾曲面であることが好ましい。
【0031】
第2の態様により、本発明は、外側壁を有する本体と、外側壁内で少なくとも部分的に本体に沿って延びるダクトと、主流体流れを受け入れるためにダクトの周りに延びる内部通路と、本体から主流体流れを放出するための主流体出口とを含むヘヤケア電気器具であり、主流体出口は、ダクトと本体の内側壁とによって形成される。
【0032】
好ましくは、主流体出口は、本体の前端にあり、本体の前端は、本体から半径方向内向きに延びる端壁を含み、端壁は、少なくとも1つの磁石を含む。端壁は、複数の磁石又は磁性材料のリングに当接することが好ましい。複数の磁石又は磁性材料のリングは、好ましくは、端壁の周りに延びる。好ましくは、端壁は、外面及び内面を含み、外面は、電気器具の外部面であり、複数の磁石は、内面に隣接している。複数の磁石は、好ましくは、本体の内側壁に受け入れられる。本明細書で上述したように、好ましくは、内側壁は、空気出口の一部を形成する。好ましくは、内側壁は、ダクトと一緒に内部通路の一部を形成する流れ誘導面である内向き面を含む。これに加えて、内側壁は、好ましくは、複数の磁石を受け入れるために外向き面の周りに配置された複数の受け入れユニットを含む。
【0033】
ここで、本発明を添付図面を参照して一例として以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図4a】本発明による電気器具の本体を通る断面図である。
【
図4b】
図4aの本体の一部を通る等角断面図である。
【
図14a】更に別の電気器具の本体の構成要素の分解側面図である。
【
図16】ヘヤードライヤのための付属品の例を示す図である。
【
図19】
図16の付属品を有するヘヤードライヤの等角投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1及び
図2は、本発明で適切に使用することができるヘヤードライヤ10の例を示している。ヘヤードライヤ10は、ハンドル20及び本体30を有する。ハンドルは、本体30に接続された第1の端部22と、本体30から離れた第2の端部24とを有し、主入口40を含む。ヘヤードライヤ10には、ケーブル50を通して電力が供給される。
【0036】
本体30は、第1の端部32及び第2の端部34を有し、かつ2つの部分を有すると考えられる。第1の端部32から延びる第1の部分36は、ほぼ管状であり、第2の端部34から延びる第2の部分38は、第1の部分36に接合している。第2の部分38は、円錐形であり、本体30の第1の部分36の直径から本体の第2の端部34のより小さい直径へと、直径がその長さに沿って変化している。この例では、第2の部分38は、一定の勾配を有し、本体30の第1の部分36の外側壁360に対する角度αは、約40°である。
【0037】
特に
図2を参照して、ハンドル20は、本体30からハンドルの遠位端24まで延びる外側壁200を有する。ハンドルの遠位端24で、外側壁200を横切って端壁210が延びる。この端壁210を貫通してケーブル50がハンドドライヤー内に入っている。ハンドル20の主入口40は、ハンドルの外側壁200の周りにかつそれに沿って延びる第1の開口42と、ハンドル20の端壁210を横切ってかつそれを通って延びる第2の開口46とを有する。ケーブル50は、端壁210のほぼ中央に位置付けられ、ハンドル20の中心から延びる。端壁210は、ハンドルの外側壁200及び内側壁220と直交している。
【0038】
ケーブル50は、ハンドル20の中心から延びることが好ましく、こうすれば、ユーザが手に有するハンドル20の向きに関係なくヘヤードライヤが平衡を保つ。同じく、ユーザがハンドル20上で彼ら/彼女らの手の位置を変えても、移動した手の位置に対するケーブルの位置は変わらないので、ケーブル50からの引っ張りはないことになる。仮にケーブルがオフセットしてハンドルの一方の側面により近くなれば、ヘヤードライヤの重量分布が向きに応じて変化し、ユーザの気がそらされる。
【0039】
主入口40の上流にはファンユニット70が設けられる。ファンユニット70はファン及びモーターを含む。ファンユニット70は主入口40を通して流体を引き込み、流体は、主入口40から本体30まで延びる流体流路400を通って本体30に向かい、ハンドル20と本体30との接合部90で本体30に入る。流体流路400は、本体の第2の端部34に向かい加熱器80を取り囲み主流体出口440へ至るように本体30を通って続き、ファンユニットが引き込んだ流体は、主流体出口で主流体流路400から出る。主流体流路400は、非直線状であり、ハンドル20を第1の方向に通り、本体30を第1の方向と直交する第2の方向に通って延びる。
【0040】
本体30は、外側壁360及び内側ダクト310を含む。主流体流路400は、ハンドル20と本体30との接合部90から外側壁360とダクト310との間を本体30の第2の端部にある主流体出口440へ向けて本体に沿って延びる。
【0041】
本体には別の流体流路が設けられ、この流れは、ファンユニット又は加熱器によって直接処理されず、ファンユニットの作用によってヘヤードライヤ内へ引き込まれ、ヘヤードライヤを通る主流れを生成する。この流体流れは、主流体流路400を通って流れる流体によってヘヤードライヤ内へ同伴される。
【0042】
本体の第1の端部32は流体入口320を含み、本体の第2の端部34は流体出口340を含む。流体入口320及び流体出口340は両方とも、
本体30内でかつ本体30に沿って延びる内側ダクト310によって少なくとも部分的に形成される。流体流路300は、ダクト内で流体入口320から流体出口340まで延びる。本体30の第1の端部32で、外側壁360と内側ダクト310の間に側壁350が延びる。この側壁350は、流体入口320を少なくとも部分的に形成する。本体の第2の端部34では、外側壁360とダクトの間に間隙が設けられ、この間隙は主流体出口440を形成している。主流体出口440は、環状であって流体流路300を取り囲んでいる。主流体出口440は内部にあることができ、そうすれば主流体流路400は、本体30内で流体流路300と合流する。これに代えて、主流体出口440は、外部にあって流体出口340で流体流路300から出る流体とは別々に本体30から出る。
【0043】
本体の外側壁360は、ダクト310及び本体30の中心線A−Aに向けて収束する。ダクト310に向けて収束する外側壁360を有することにより、主流体出口440から出る主流れが本体30の中心線A−Aに向けて誘導される利点がある。流体が主流体出口440から出ると、この流体の運動に起因して、ヘヤードライヤの外側から一部の流体の外部同伴490が生じる。この効果は、ダクト310に向けて収束する外側壁360によって強められる。効果が強まるのは、部分的には、主流れが発散ではなく集束するからであり、かつ部分的には、本体30の外側壁360がヘヤードライヤの第2の端部34に向けて傾斜しているからである。
【0044】
ダクト310は、ヘヤードライヤの外側からアクセス可能なヘヤードライヤの内部壁である。従って、ダクト310は、ヘヤードライヤの外部壁である。ダクト310は、本体30内の凹部に置かれるので、外側壁360とダクト310との間を接続する側壁350は、外側壁360に対して角度を成している。角度βは、本体30の外側壁360で決まる線から約115°である(
図2)。
【0045】
本体30内で側壁350及び流体入口320の近くに、ヘヤードライヤのための制御電子機器を含むPCB75が位置付けられる。PCB75は、リング形状を有してダクト310と外側壁360との間でダクト310の周りに延びる。PCB75は主流体流路400と流体連通している。PCB75は、流体流路300の周りに延びかつダクト310によって流体流路300から隔離される。
【0046】
PCB75は、加熱器80の温度及びファンユニット70の回転速度のようなパラメータを制御する。内部配線(図示しない)が、PCB75を加熱器80及びファンユニット70及びケーブル50へ電気的に接続している。制御ボタン62、64が設けられてPCB75に接続され、ユーザが、例えば、温度設定値及び流量の範囲を選択することができるようになっている。
【0047】
使用時に、流体は、ファンユニット70の作用によって主流体流路400内へ引き込まれ、任意的に加熱器80によって加熱され、主流体出口440から出る。この処理された流れは、流体入口320で流体を流体流路300内へ同伴される。流体は、処理された流れと本体の第2の端部34で合流する。図示の例では、処理された流れが主流体出口440及びヘヤードライヤから出るのは、同伴された流れを取り囲む環状流れが流体出口340を通ってヘヤードライヤから出る時である。従って、ファンユニット及び加熱器によって処理された流体は、同伴された流れによって増強される。
【0048】
図3は、本発明による空気出口110を使用したヘヤードライヤ100の分解側面図である。
図4a及び
図4bは、加熱器80と共に空気出口110を原位置に示すヘヤードライヤ100を通る断面図を示し、
図5から
図9は、空気出口110を通る様々な図及び断面を示している。各図間で共通する特徴には同じ参照番号が使用されている。
【0049】
空気出口110は、電気器具内の様々な特徴部に確かなロッキングを提供するように設計される。更に、確かなロッキングは一方向だけで達成することができることが好ましく、加熱器80からPCB75への電気的接続のような製造された製品毎に異なる特徴間の接続が同じ場所にありかつ再現可能であることが保証される。
【0050】
特に
図4aから
図12を参照して、空気出口110は、支持リブ130によって互いに接続された第1のダクト310a及び内側壁120を有する。内側壁120は、主流体流路400内を流れる流体を主流体出口440に向けて誘導する。内側壁120に含まれる流れ誘導部分132は、本体30の直径が本体30の第2の端部34に向けて減少するので、加熱器80を出る流体を主流体出口440に向けて誘導し又は向ける。第1のダクト310aは、第2のダクト310bに接続するようになって全体のダクト310を形成し、全体のダクト310は、側壁350から流体出口340及び流体出口440が位置付けられた本体30の下流端34まで延びる。接続部322は、第1のダクト310aと第2のダクト310bの間に重ね継ぎ(
図4)を形成する2つの協働する構成要素から形成される。
【0051】
特に
図4a、
図4b、
図8及び
図11を参照して、空気出口110は、接続部322の第1部322aを有し、第1部322aは、3つの離間した凹部324、326、328を有する重ね継ぎの外側リップを有する。第2のダクト310bは接続部322の第2部322bを有し、第2部322bは3つの離間した突起332、334、336を有する内側リップ330を有する。第1の対の凹部及び突起324、336は、それぞれ他の2対の凹部及び突起326、334及び336、332よりも小さいので、第1のダクト310aは第2のダクト310bへ1つの向きに挿入できるだけである。
【0052】
特に4a、
図4b、
図8、及び
図12を参照して、空気出口110は加熱器80への第2の接続部140を有する。第2の接続部140は、内側壁120と加熱器80の間に重ね継ぎを形成する2つの協働する部分から形成される。内側壁120は、第2の接続部140の第1部140aを有し、第1部140aが有する重ね継ぎの内側リップ122は、これから半径方向外向きに突出する3つの離間したヒップ124、126、128を有する。加熱器80は、接続部140の第2部140bを有する。加熱要素82は、マイカのような絶縁材料のリングである外側スリーブ84によって取り囲まれる。この外側スリーブ84は、加熱要素82(例えば、螺旋状に巻いた巻線)の長さに沿って延び、かつ本体30の流体出口340、440に向けて加熱要素82の下流まで延びる。加熱要素82の下流の延長部の一部が第2の接続部140の第2部140bを形成する。接続部140の第2部140bは、スリーブ84に3つの孔88、90、92又は凹部を形成する。
【0053】
図示の実施形態において、接続部140が押し及び捩り運動で適切に得られるように、3つの孔88、92、94は「L」形状である。これは好ましい特徴であり、そうすれば、単にピップ124、126、128を各孔88、92、94へ押し込むよりも接続が確実になる。
【0054】
各ピップ124、126、128及び各孔88、92、94の直径は同じであるが、それらは、重ね継ぎの周りに均等に角度的に離間していない。従って、加熱器80は、第2の接続部140によって空気出口110へ1つの向きで接続できるだけである。これは、加熱器80、空気出口110、ダクト310、及び側壁350は、全て、1つの予め決められた向きで互いに接続可能であることを意味する。これは非常に有用である。
図2に示すヘヤードライヤにおいて、側壁350はPCBから延びる制御ボタン64を含み、加熱器は、PCBに接続する配線(図示しない)を有する。説明した構成において、加熱器80はPCBに対して常に同じ向きにあり、それによってPCBへの加熱器の組み立て及び電気的接続がより単純になる。
【0055】
また、空気出口110が、第1又は第2の接続部の一方の内側リップと他方の接続部の外側リップとを含むことは、加熱器80、空気出口110、及びダクト310を半径方向で互いに拘束するので有利であるが、必須ではない。重ね継ぎ322は反転することができ、すなわち、内側リップ及び外側リップは、突起及び凹部の場所ができるように、各それぞれの重ね継ぎ322、140の反対側の部分上に形成することができる。実際、第1及び第2の接続部の各々は、不均等な角度的間隔及び/又は異なる構成の突起及び凹部を使用することができる。各対の突起及び凹部の形状又はプロフィール及び大きさが構成に含まれる。
【0056】
特に4a、
図4b、
図8、及び
図13を参照すると、空気出口110の下流端110aに向けて、空気出口110の内側壁120と本体30の外側壁360の間に密封ガスケット116が設けられる。ガスケット116は、いくつかの機能を有し、すなわち、主流体流路400に沿って内側壁120と外側壁360との間を本体30の第2の端部34へ流れる流体に対して密封すること、及び主流体出口440を迂回することを含む。ガスケット116の第2の機能は、外側壁360に対する内側壁120の位置を保持することであり、及び従って外側壁360に対して空気出口110を所定位置に保持することである。
【0057】
特に
図5から
図7を参照して、内側壁120は2つの部分を有し、第1の部分136は、第2の接続部140の第1部140aを含み、外側壁360、第1のダクト310a、及び加熱器80の1つ又はそれよりも多くに対してほぼ平行である。第2の部分138は、流れ誘導部分132を含む。第2の部分138は湾曲したプロフィールを有し、主流体流路400を通る流れ方向で、第2の部分は、ダクト及び流体出口320の中心線A−Aに向けて湾曲している。流れ誘導部分132は湾曲し、主流体流路400を通って流れる流体と接触する滑らかな面を有する。
【0058】
ヘヤードライヤの本体36の各内側構成要素の相対的場所を半径方向で拘束することは、本体36内の各構成要素を同心にすることができるので有用である。特に
図13及び
図14を参照すると、本体36は、第1の端部32から第2の端部34へ長さ方向に延び、本体内に収容されたいくつかの異なる構成要素の各々は、本体の長さに沿って延びる。第1に、本体内にあるダクト310は、その長さの少なくとも一部が加熱器80によって取り囲まれ、加熱器80は、本体36の外側壁360によって取り囲まれている。加熱器80は、ダクト310及び外側壁360のいずれにも接触しないことが重要であり、その理由は、接触すると加熱器80からの熱を電気器具の外部面へ直接伝達可能な高温箇所が発生し、また接触は加熱器80の寿命を縮める可能性があるからである。本体36内の各構成要素間の間隔は非常に小さいので、同心性を損なうと、加熱器が内側ダクト310又は外側本体360に接触する可能性がある。
【0059】
本体36に沿って延びる主流体流路400は、環状であり本体36の長さに沿ってほぼ均一の内径及び外径を有する必要があり、そうでなければ主流体流路400の周りの流れが不均一になり、不均一な流れは、加熱器80の周りで加熱器80の温度が半径方向において変動することをもたらす。外側壁360及びダクト310は、本体の長さに沿ってほぼ平行である。加熱器80が位置する空間を形成する内側ダクト310及び外側壁360の一方に加熱器80が接触すれば、加熱器80の長さに沿って温度が変動する可能性がある。これらの温度変動は、両方とも、電気器具の効率を損ない、一部の構成要素を損傷させる可能性がある。
【0060】
本体36への内側ダクト310の接続は、本体36の第1の端部32で側壁によって行われ、内側ダクト310を本体36の第2の端部34の近くで空気出口110及び加熱器80に固定することにより、主流体流路400の断面プロフィールと共に、これらの構成要素の間隔及び同心性が確保される。
【0061】
図4a及び
図4bを参照すると、加熱器80と外側壁360の間に第1の間隙112が設けられ、加熱器80と内側ダクト310の間に第2の間隙114が設けられる。第1の間隙112及び第2の間隙114は、加熱器80とそれぞれの外部からアクセス可能な面との間に冷たい壁をもたらす。主流体流路400を通って流れる流体の一部は、これらの間隙112、114に沿って流れ、この流れは、加熱器80の長さに沿う流体絶縁体を与えて外側壁360及び内側ダクト310の温度を低下させる。第2の間隙114を通って流れる流体は、空気出口110で主な主流体流路(それは加熱器80を直接流通する)と再び一緒になる。第1の間隙112は、加熱器80を超えて本体30の第2の端部34、及び空気出口110の内側壁120と本体36の外側壁360との間を密封する密封ガスケット116に向けて延びて、内側壁と外側壁360の間に流体絶縁体をもたらす。
【0062】
本体30の前部又は第2の端部32には、複数の磁石150が主流体出口440の周りに半径方向に離間して配置される。これらの磁石150は、集中器又は拡散器のような付属品(図示しない)への磁力結合の一部を含み、付属品は対応する磁石又は磁性材料を含み、磁石又は磁性材料は、この付属品をヘヤードライヤ10の本体30へ接続するために磁石150へ引き付けられる。本体30の外側壁360は、外側壁360から本体30の中心線A−Aに向けて半径方向内向きに延びる端壁362を有する。この例では、各磁石150は、空気出口110に収容されて本体30の端壁362に当接又は近接する。各磁石150は、空気出口110の前面の周りに半径方向に離間して位置付けられた受け入れユニット152内に押し込まれるか又は締まり嵌めされた円筒体である。従って、内側壁120は、流れ誘導面132である第1の内向き面と、磁石150のための受け入れユニット152を含む第2の外向き面134とを有する。
【0063】
各受け入れユニット152は1対のアーム154、156を含み、両アーム間に、磁石150が空気出口の前面118と同一平面になるまで、磁石150が押し込まれる。同一平面があることにより、空気出口110は本体30の端壁362に当接することができ、磁石150のアレイが生じる磁力が最大になる。更に、空気出口110と同一平面の前面118を有すれば、本体30の外側壁360に対する空気出口110の位置決めが助けられる。
【0064】
ガスケット116は、空気出口110の内側壁120に沿ってどこかに位置付けられる。ガスケット116が重ね継ぎ140又は磁石150の機能と干渉しない限り、その正確な位置決めは重要ではない。
【0065】
図14及び
図15に代わりのガスケット316が示されている。この実施形態において、磁石150は、上述と同様に流体出口440の周りに半径方向に離間しているが、空気出口410内ではなくガスケット316に収容される。ガスケット316は、複数の受け入れユニット352を含み、各受け入れユニット352は、円筒形磁石150の1つを受け入れるように設計される。各受け入れユニット352は1対のアーム354、356を含み、磁石150は、ガスケット316の前面318と同一平面になるまで両アーム間に押し込まれる。同一平面を有することは、磁石150が、本体30の外側壁360の端壁362に当接することができ、本体と付属品の間の磁力が最大になることを意味する。
【0066】
ガスケット116、316は、両方ともそれぞれ密封面116a、316aを有し、ガスケット116、316が空気出口110、410及び本体30の外側壁360に対して位置決めされた時に、密封面は、外側壁360に対して密封して、主流体流路400からの流体が電気器具から主流体出口440以外のどこかへ出ることを防止する。
【0067】
図16から
図19は、磁石150によってヘヤードライヤ10を取外可能に取り付けることができる付属品の様々な図である。この例では、付属品は、使用されていないヘヤードライヤ10のためのドッキングポート450である。ドッキングポート450は、例えば、壁、化粧ユニット、又は洋服だんすのような面460へ取り付けることが便利である。
【0068】
ドッキングユニット450は、3つの部分、すなわち、面360へ取り付けるための基部452、磁性材料又は磁化材料のリング454、及びヘヤードライヤ10のダクト310と係合するための円錐456を含む。基部452は、リング454が所定位置にある時に円錐456が螺合されるネジ山458を含む。磁性材料又は磁化材料のリング454は、エポキシのような樹脂又は当業者に明らかな他の材料内へ成形された鉄、鋼、又は磁性材料の薄片から作られる。
【0069】
内側ダクト310はほぼ管状であり、第1のダクト310aを形成する壁312には、下流端又は流体出口340に向けて半径方向外向きにテーパがつくことが好ましい(
図4)。従って、壁312は、出口340に向けて薄くなり、流体流路300の直径が出口340で僅かに大きくなっている。従って、流体流路300を通って流れる液体は、外側壁360及び主流体出口440に向けて角度を成している。
【0070】
ガスケット116、316は、内側壁110、410をそれぞれ外側壁360に対して密封する。シールは完全なシールである必要はなく、何らかの状況では、ガスケット116、316の下流で外側壁360に冷却流れをもたらすために、ガスケット116、316を通る何らかの制御された漏れがあることが望ましいからである。これを達成するために、ガスケット116、316は、半径方向に離間したいくつかの抽気口又は凹部を含むことができると考えられる。
【0071】
本発明は、ヘヤードライヤに関して詳しく説明したが、それは、流体を引き込み、電気器具からその流体の流出流れを誘導するあらゆる電気器具に適用可能である。
【0072】
電気器具は、加熱器と共に又は加熱器なしで使用することができ、高速での流体の流出流れの作用は、乾燥効果を有する。
【0073】
電気器具を通って流れる流体は、一般的に空気であるが、1つ又は複数の気体の異なる組合せとすることができ、かつ電気器具の性能又は例えば毛髪及びその毛髪の整髪に出力が向けられる物体に対して電気器具が有する影響を改善する添加物を含むことができる。
【0074】
本発明は、上述の詳しい説明に限定されない。変形は、当業者に明らかであろう。
【符号の説明】
【0075】
120 内側壁
130 支持リブ
300 流体流路
340 流体出口
440 主流体出口