(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記伸縮アームの前記横断、ならびに前記伸縮アームの前記伸長および収縮をもたらすために、前記伸縮アームに接続された3自由度の駆動装置をさらに備える、請求項1記載の自律型移送車両。
各伸縮アームが、自由端および前記自由端に取り付けられた回転可能なフィンガを含み、前記回転可能なフィンガが、前記少なくとも1つのピッキングフェイスに接触しないような収縮位置と、前記少なくとも1つのピッキングフェイスの鉛直面に係合し、前記少なくとも1つのピッキングフェイスの前記積載領域への移送を少なくとももたらすような展開位置との間で移動可能である、請求項1記載の自律型移送車両。
各伸縮アームが、前記フィンガに対向する、移動可能な押出部材を含み、前記押出部材は前記移動可能な押出部材とフィンガとの間で前記ピッキングフェイスを少なくとも挟持および解放するために、前記フィンガに向かって、および前記フィンガから離れるように直線移動するように構成されている、請求項5記載の自律型移送車両。
前記少なくとも1つのピッキングフェイスのサイズに関わりなく前記少なくとも1つのピッキングフェイスの全積載領域における位置調整をもたらすために、各伸縮アームが、前記積載領域のピッキングフェイス支持平面に略平行な平面において横断する、請求項1記載の自律型移送車両。
各伸縮アームが、前記伸縮アームから前記伸長軸に略垂直な第2の軸に沿って延伸するフィンガを含み、前記フィンガが前記少なくとも1つのピッキングフェイスを前記少なくとも1つのピッキングフェイスの下から支持するように構成される、請求項1記載の自律型移送車両。
前記フィンガが、ピッキングフェイス支持棚の支持表面の間のピッチに相当する所定のピッチで、前記フィンガが支持表面の間に位置する空間を通過するように互いに離間している、請求項10記載の自律型移送車両。
前記フィンガが、延伸位置および収縮位置間における移動のために、前記少なくとも1つの伸縮アームに移動可能に取り付けられ、前記延伸位置にあるとき、前記フィンガが前記少なくとも1つの移送アームから前記第2の軸に沿って延伸する、請求項10記載の自律型移送車両。
前記少なくとも1つの保管棚が、前記少なくとも1つのピッキング通路の共通の走行表面からアクセス可能である、2つ以上の積み重ねられた保管棚を含む、請求項15記載の保管および取出システム。
前記少なくとも1つの自律型搬送車両が、前記伸縮アームの前記横断、ならびに前記伸縮アームの前記伸長および収縮をもたらすために、前記伸縮アームに接続された3自由度の駆動装置を含む、請求項15記載の保管および取出システム。
各伸縮アームが、前記伸縮アームから前記伸長軸に略垂直な第2の軸に沿って延伸するフィンガを含み、前記フィンガが前記少なくとも1つのピッキングフェイスを前記少なくとも1つのピッキングフェイスの下から支持するように構成される、請求項15記載の保管および取出システム
少なくとも1つの自律型移送車両と、少なくとも1つのピッキング通路と、少なくとも1つの保管棚を含む、保管および取出システム内においてピッキングフェイスを移送する方法であって、前記少なくとも1つのピッキング通路が、前記少なくとも1つの自律型移送車両が前記少なくとも1つのピッキング通路に沿って走行することを可能にするように構成されたピッキング通路デッキを有し、前記少なくとも1つの保管棚が前記少なくとも1つのピッキング通路に隣接して設置され、
前記少なくとも1つの自律型搬送車両のフレームの積載領域に対し、少なくとも1つの軸に沿って、前記少なくとも1つの自律型搬送車両の伸縮アームを、前記伸縮アームが前記少なくとも1つの保管棚の所定の場所に応じた位置に設置されるように、位置決めすることであって、前記伸縮アームが、前記フレームの前記積載領域に取り付けられ、前記フレームの前記積載領域にのみ従属する少なくとも1つのマスト部材に沿って、位置決めされる、前記少なくとも1つの自律型搬送車両の伸縮アームを位置決めすることと、
前記伸縮アームがピッキングフェイスの対向する側面をまたいで伸長するように、前記フレームの積載領域に対し、前記少なくとも1つの軸と交差する他の軸に沿って前記伸縮アームを伸長させることと、
前記他の軸に沿った前記伸縮アームの収縮によって、前記少なくとも1つの自律型搬送車両の積載領域内に前記ピッキングフェイスを移送することと、
を含む、
方法。
前記ピッキングフェイスを前記積載領域内に移送することが、前記伸縮アームに取り付けられた回転可能なフィンガを用いて前記ピッキングフェイスを前記積載領域に引き込むことを含む、請求項21記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、開示される実施形態の態様による保管および取出システムを概略的に示している。開示される実施形態の態様が、図面に関連して説明されるが、開示される実施形態の態様は、多くの代替形態で具現化され得ることが理解されるべきである。加えて、任意の適切なサイズ、形状または種類の、構成部分または材料が使用され得る。
【0008】
開示される実施形態の態様による保管および取出システム100は、たとえば、小売店から受けた、ケースユニットの注文を履行するために、小売流通センタまたは倉庫において稼動してもよく、たとえばこれらは、2011年12月15日に出願された米国特許出願第13/326,674号明細書、および2010年4月12日に出願された、「Storage and Retrieval System」(WO Pub.2010/118412)と題されたPCT特許出願PCT/US10/30669号明細書に記載され、その開示内容の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
【0009】
保管および取出システム100は、インフィード移送ステーション170およびアウトフィード移送ステーション160、搬入鉛直方向リフト150Aおよび搬出鉛直方向リフト150B(典型的に、リフト150と呼ばれる)、保管構造130、ならびに、多数の自律型ローバーまたは自律型搬送車両110(ボットとも呼ばれる)を含んでいてもよい。保管構造130は、たとえば、複数レベルの保管ラックモジュールを含み、各レベルは、ケースユニットを保管構造130の任意の保管区域とリフト150の任意の棚との間で移送するために、それぞれの保管またはピッキング通路130Aおよび移送デッキ130Bを含んでいる。保管通路130A、および移送デッキ130Bはまた、ローバー110が、ケースユニットをピッキングストックの中に配置するために保管通路130Aおよび移送デッキ130Bを横断し、注文されたケースユニットを取り出すことを可能にするように構成される。
【0010】
ローバー110は、たとえば、保管および取出システム100の全体に亘ってケースユニットを運搬および移送することが可能な、任意の適切な自律型車両である。ローバー110は、上述の小売商品のようなケースユニットを保管構造130の1つまたは複数のレベル内のピッキングストックの中に配置し、そして、注文されたケースユニットを、たとえば店や他の適切な場所に出荷するために、注文されたケースユニットを選択的に取り出すように構成される。
【0011】
ローバー110および保管および取出システム100の他の適切な機構は、たとえば、任意の適切なネットワーク180を通じて、たとえば、1つまたは複数の中央システム制御コンピュータ(たとえば、制御サーバ)120によって制御される。ある態様では、ネットワーク180は、任意の適切な種類および/または適切な数の通信プロトコルを用いた、有線ネットワーク、無線ネットワーク、または有線および無線ネットワークの組み合わせである。ある態様では、制御サーバ120は、ただ例示的な目的のために、稼働中の全てのシステム構成要素を制御、スケジューリング、モニタリングすること、在庫およびピッキングフェイス(pickface)を管理すること、および倉庫管理システム2500とインターフェイスで接続することを含む、保管および取出システム100の管理をするように構成された、実質的に同時に実行されるプログラムの集合を含む。
【0012】
次に
図2を参照すると、ローバー110は、第1端部110E1、および第1端部110E1から縦方向(longitudinally)に離間した第2端部110E2を有するフレーム110Fを含んでいる。フレーム110Fは、任意の適切な方法で積載ベッド200内部のピッキングフェイス210を支持するように構成された積載ベッド200を形成する。ある態様では、横方向(laterally)に配列されたローラ(示されず)がピッキングフェイスを支持し、ピッキングフェイス210が積載ベッドの内部で縦方向に移動することを可能にするが、他の態様では、積載ベッドは、積載ベッドの内部でピッキングフェイス210を支持するために、本明細書に説明されるもののような、1つまたは複数の、任意の適切な支持表面を有する。さらに別の態様では、エンドエフェクタ200Eが、積載ベッド200内でピッキングフェイス210を支持する。ローバー110は、保管および取出システム中におけるローバー110、エンドエフェクタ200E、およびローバーの任意の適切な移動可能な構成要素の移動を制御するために、ローバー110の1つまたは複数の駆動部に接続された、任意の適切な制御装置110C(
図1)を含んでいる。本明細書において使用される「ピッキングフェイス」という用語は、たとえば、前後に、横並びに、またはその組み合わせで配置される、1つまたは複数の商品用ケースユニットである。開示される実施形態の態様を組み入れたローバー110の適切な例は、米国特許第8,425,173号明細書、および2014年3月17日に出願された、「Automated Storage and Retrieval System」と題された米国特許出願番号第14/215,310号明細書、2011年12月12日に出願された米国特許出願番号第13/236,423明細書(PG Pub.No.2012/0189409)、2011年12月15日に出願された米国特許出願番号第13/327,040明細書(PG Pub.No.2012/0197431)、2011年12月15日に出願された米国特許出願番号第13/326,952明細書(PG Pub.No.2012/0189416)、2011年12月15日に出願された米国特許出願番号第13/326,993明細書(PG Pub.No.2012/0185082)、2011年12月15日に出願された米国特許出願番号第13/326,447明細書(PG Pub.No.2012/0185122)、2011年12月15日に出願された米国特許出願番号第13/326,505明細書(PG Pub.No.2012/0195724)、に記載されたものであり、その開示内容の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
【0013】
さらに
図2A、2B、および
図3Aを参照すると、ローバー110は、積載ベッド200から、および積載ベッド200へピッキングフェイス210を移送するために、移動可能にフレーム110Fに接続された、任意の適切なエンドエフェクタ200Eを含んでいる。ある態様では、エンドエフェクタは、ピッキングフェイス210の対向する側面をまたいで伸長するように、および任意の適切な数のフィンガ250またはピッキングフェイス支持部材を用いて、各ピッキングフェイスの、たとえば底を(たとえば下から)上昇させ、支持することによってピッキングフェイス210を操作するように構成された、伸縮アーム220A、220Bを含んでいる。以下において説明されるように、ある態様では、フィンガ250はそれぞれのアーム220A、220Bに対して静止している(たとえば固定される)が、他の態様では(以下において説明されるように)、フィンガ250はそれぞれのアーム220A、220Bに対して作動される(たとえば移動可能である)。各アームは、保管棚の保管空間内に、エンドエフェクタ200Eの任意の適切な伸長または到達範囲を提供するために、任意の適切な数の伸縮部材を有する。たとえば、エンドエフェクタの各アーム220A、220Bの入れ子式の伸長および収縮のために、少なくとも伸縮部材300は、エンドエフェクタの伸長軸299に沿って別の伸縮部材301に摺動可能に連結される。各アームは、任意の適切な方法で、フレーム110Fに適切に取り付けられる。たとえば、ある態様では、レールまたはトラックなどの、任意の適切な数のガイド310が、任意の適切な方法でフレーム110Fに取り付けられる。各ガイド310がフレーム110Fに対して横方向に延在するように、レールは積載ベッド200の長手方向の各側面に取り付けられる、または近接している。ピッキングフェイス210を積載ベッド200から、および積載ベッド200へ移送するために、1つまたは複数の伸縮部材300、301が矢印299の方向で横方向に伸長するように、1つまたは複数の伸縮部材300、301は、ガイド310に摺動可能に取り付けられる。エンドエフェクタ200Eが、ローバー110の一方の側面のみから伸長されて図示されているが、他の態様では、エンドエフェクタ200Eは、ローバーのどちらの側面110S1、110S2(
図6)からも伸長するように構成される。ある態様では、第1伸縮部材300は、たとえば、ガイド310上で適切なトラックに係合するガイドローラまたはスライダを用いるなどの任意の適切な方法で、ガイド310に摺動可能に取り付けられる。アーム220A、220Bの第1伸縮部材300は、ガイド310に関して上記のものと実質的に類似の方法で第2伸縮部材301を第1伸縮部材300に移動可能に取り付けるために、ガイド311を含む。図面には2つの伸縮部材が図示されているが、他の態様では、任意の適切な数の伸縮部材が、たとえば、伸長および収縮のために、上記のものと実質的に類似の方法で、互いに直列に取り付けられることが理解されるべきである。理解できるように、この場合第2伸縮部材301である、各アーム220A、220Bの直列に最も遠位に取り付けられた伸縮部材(たとえば、各アーム220A、220Bが伸長されると、各アーム220A、220Bの近位端部がフレーム110Fに最も近くなり、遠位端部がフレーム110Fから最も遠くなる)はフィンガ250を含むが、他の態様では、アームの任意の適切な伸縮部材がフィンガ250を含む。
【0014】
伸縮部材300、301のそれぞれは、伸縮部材300、301の少なくとも1つが、保管棚240上に配列された隣り合うピッキングフェイス210の間の空間SP(
図2C)に伸長可能であるような、任意の適切な断面を有する。ある態様では、アーム220A、220Bの剛性を高めるために(たとえば、伸長時のアームの弛みを最小にし、より大きなアームの積載容量を可能にするために)、各伸縮部材300、301の高さHは伸縮部材の幅Wよりもかなり大きく、これにより、たとえば奥行きのある保管も容易となる(たとえば、1つまたは複数の商品用ケースユニットが前後に配置される場合)。アーム220A、220Bが、ピッキングフェイスの対向する側面をまたいで伸長するように、積載ベッド200の前部200Fおよび後部200Rに位置するため(前部および後部とは、例示目的のためにのみ本明細書で用いられ、他の態様では、積載ベッド200の長手方向における側面を参照するために、任意の適切な空間識別子が使用されてもよい)、二面でのピッキングも可能である。
【0015】
次に
図3Aを参照すると、この態様では第2伸縮部材301である、各アーム220A、220Bの最も遠位の伸縮部材は、表面301Sを含み、フィンガ250が表面301Sから積載ベッド200の中心線に向かって延在している。理解できるように、各アームのフィンガ250は、ピッキングフェイスの下に延伸するために、互いに対向している。理解できるように、フィンガ250は、伸縮部材300、301の少なくとも1つ、およびフィンガ250が、ピッキングフェイス210間の空間SP(
図2C)に延伸可能であるような、任意の適切な長さLを有する。この態様では、フィンガ250は、最も遠位の伸縮部材に対して固定されている(たとえば、フィンガは第2伸縮部材に対して移動不可能である)。しかし、他の態様では、
図3Bおよび3Cに見られるように、たとえば、フィンガ250’、250’’は、最も遠位の伸縮部材301’に対して移動可能である。たとえば、ある態様では、フィンガ250’は、収縮位置と延伸位置との間で移動可能であるように、最も遠位の伸縮部材301’に回転可能に取り付けられる。収縮位置において、フィンガ250’は、たとえば、表面301Sと略平行であるが、延伸位置においては、フィンガ250’は、たとえば、1つまたは複数のピッキングフェイス210の下に延伸するため、表面301Sと略垂直である(または、表面301Sに対して、他の任意の適切な角度で配列される)。この態様では、フィンガ250’はそれぞれ、エンドエフェクタ200Eの伸長および収縮の方向299(
図2A)と略垂直に延びる、それぞれの回転軸363の周りで回転可能である。別の態様では、フィンガ250’’は、たとえば、エンドエフェクタ200Eの伸長および収縮の方向299と略平行である、回転軸364の周りで回転可能である。たとえば、
図3Bに見られるように、フィンガ250’’は、収縮位置と延伸位置との間で移動可能である。収縮位置において、フィンガ250’’は、表面301Sと略平行となるように、表面301S内に、または表面301Sに近接するように折り畳まれる。延伸位置において、フィンガ250’’は、1つまたは複数のピッキングフェイス210の下に延伸するために、表面301Sと略垂直に展開される。さらに他の態様では、フィンガは、収縮位置と延伸位置との間で移動するように、任意の適切な方法で、最も遠位の伸縮部材に対して移動可能である。
【0016】
次に
図2Cおよび
図2Dを参照すると、フィンガ250が対向する配列では、たとえば、アーム220A、220Bが保管棚140内に伸長されるとき、フィンガは、保管棚140の支持表面140Sの間に位置する。たとえば、ある態様では、保管棚140は、エンドエフェクタ200Eの伸長および収縮の方向299と略垂直な(たとえば、交差する)方向297(
図2A)に延在する、互いに離間した支持表面140Sを含んでいる。保管棚140に挿入されたときに、フィンガ250が、エンドエフェクタ200Eの伸長軸299を交差する方向に、棚構造物(たとえば、支持表面140S)に挟みこまれるように、たとえば、支持表面140S間のピッチP1(
図2A)は、たとえば、フィンガ250間のピッチP2(
図3A)に実質的に類似であるが、他の態様では、フィンガ間の間隔は、フィンガが支持表面の間の隙間を通過することを可能にする、任意の適切な間隔である。
【0017】
ふたたび
図2Aを参照すると、ローバー110は、任意の適切な数の駆動装置を含む、駆動部260を有している。たとえば、駆動部260は、伸長/収縮の際にエンドエフェクタを軸299に沿って移動させるための、積載ベッドの中心線CL(
図2Aおよび
図5A参照)に向かってまたは離れるように、矢印297の方向にアームが共に、または別々に移動させられるように1つまたは複数のアーム220A、220Bを移動させるための、(たとえば、積載ベッド200および/または保管領域に対するピッキングフェイス210の位置調整のために)アーム220A、220Bが一体となって、積載ベッドの中心線CLに対して矢印297の方向に共に移動させられるようにアームを移動させるための、および、エンドエフェクタ200Eの伸長および収縮の軸(たとえば、方向299)と略垂直な方向298でアームを上昇/下降させるために構成された、1つまたは複数のエンドエフェクタ駆動装置260A、260B、260Cを含んでいる。ある態様では、少なくとも1つのピッキングフェイスのサイズと関わりなく、少なくとも1つのピッキングフェイスの全積載領域における位置調整(たとえば、アーム220A、220Bがアクセス可能である、積載ベッド内の任意の場所、および保管棚領域内の任意の場所における積載物の位置調整)をもたらすために、各移送アーム220A、220Bは、積載ベッド/積載領域のピッキングフェイス支持平面と略平行な平面において、横断する。
図4も参照すると、ある態様では、(たとえば、アーム220A、220Bを矢印299の方向に移動させる)エンドエフェクタ伸長/収縮駆動部260Aは、ローバー110の各アーム220A、220Bを伸長および収縮させるために、任意の適切なベルト伝動部400を含んでいる。各伸縮部材300、301(
図2Aおよび
図3A参照)は、それぞれの伸縮部材300、301を連続して伸長させるように構成された(たとえば、伸長の第1段階において伸縮部材300、301が一体となって共に移動し、伸長の第2段階において伸縮部材300、301の一方のみが移動するように、伸長の第1段階において伸縮部材300、301の1つが、所定の距離/範囲を伸長し、そして伸長の第2段階において伸縮部材の他方が、所定の距離/範囲を伸長する)、任意の適切なベルトおよびプーリ装置400P1、400P2、400P3、400B1、400B2を含んでいる。他の態様では、ベルトおよびプーリ装置400P1、400P2、400P3、400B1、400B2は、たとえば、それぞれの伸縮部材300、301を実質的に同時に伸長させるように構成される(たとえば、伸縮部材300が積載ベッド200に対して移動し、伸縮部材301が伸縮部材300および積載ベッド200の両方に対して移動するように、伸縮部材300が所定の距離/範囲を伸長すると、伸縮部材301もまた対応する所定の距離/範囲を伸長する)。理解できるように、アーム220A、220Bの収縮は、上記のものの実質的に逆の方法で行われる。他の態様では、アーム220A、220Bを伸長および収縮させるために、たとえば、ボールおよびねじ装置、チェーン、油圧または空気圧アクチュエータ、伝動アクチュエータ、磁気駆動などのような任意の適切な駆動連結部が使用される。同様に、(たとえば、1つまたは複数のアームを297の方向に移動させる)アーム把持駆動装置260Bおよび(たとえば、アーム220A、220Bを矢印298の方向に移動させる)エンドエフェクタ上昇駆動装置260Cは任意の適切な構成を有し、上述の伝動部のような、アームを駆動するための任意の適切な伝動部を含む。理解できるように、ある態様では、アーム把持駆動装置260Bは、本明細書において説明されるように、1つまたは複数のアーム220A、220Bを移動させるために、1つまたは複数の駆動装置260B1、260B2を含んでいる。ある態様では、把持部駆動装置260Bは、アーム220A、220Bの一方をアーム220A、220Bの他方に対して移動させるために、アーム220A、220Bの1つまたは両方に連結された、単一駆動モータ260B1を含む(たとえば、以下において説明されるものと類似の方法で、共通の駆動モータによって、互いに向かって、または離れるように駆動するために、一方のアームの移動が他方のアームの移動に連結されるように、一方のアーム220A、220Bが移動する、または両方のアームが移動する間、アーム220A、220Bの他方は静止している)。他の態様では、把持駆動装置260Bは、少なくとも2つの駆動装置260B1、260B2を含み、各アーム220A、220Bは、他方のアーム220A、220Bから独立して移動するように、それぞれの駆動装置260B1、260B1によって駆動されている。理解できるように、たとえば保管空間または他のピッキングフェイス保持位置に対して、矢印297の方向にピッキングフェイス210の位置調整をもたらすために、各アームの独立移動は、ピッキングフェイス210の把持だけでなく、ピッキングフェイス210の矢印297の方向への移動も可能にする。さらに別の態様では、アーム220A、220Bは、任意の適切な数の駆動モータによって、任意の適切な方法で、矢印297の方向に移動可能である。
【0018】
上記のように、フィンガ250が棚140の支持表面140Sの下方に位置決めされるように、保管棚140は、たとえばアーム220A、220Bのフィンガ250が棚140を通過することを可能にするように構成される。ある態様では、保管棚140は、支持表面140Sが棚のワイヤで形成されるような、ワイヤ棚である。ワイヤ棚140は、ワイヤ棚の上部部材が支持表面140Sを形成し、ピッキングフェイスが棚140へ、および棚140から移送される方向299を実質的に交差する方向297に方向づけられた、および整列された、ワイヤメッシュ構成のような任意の適切な構成を有する。ワイヤ棚140は、任意の適切な方法で、保管ラック構造物(たとえば、水平支持部282など)および/またはピッキング通路デッキ/レールに留められる。ある態様では、ワイヤ棚140が、実質的に留め具または他の固定手段(たとえば、接着剤、溶接など)なしに、保管ラック構造物および/またはピッキング通路デッキ/レールに取り外し可能に固定されるように、ワイヤ棚140は、保管ラック構造物および/またはピッキング通路デッキ/レールに巻き付く。他の態様では、ワイヤ棚140は、取外し可能の留め具を用いて、保管ラック構造物および/またはピッキング通路デッキ/レールに取り外し可能に固定される。他の態様では、棚140は取外し可能でなくてもよい。
【0019】
他の態様では、保管棚140’は、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる、2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,381号明細書に記載されたものと実質的に類似である。たとえば、
図2Eを参照すると、各保管棚140’は、たとえば、保管棚140’の水平支持部282から延在する、1つまたは複数の支持脚部280L1、280L2を含んでいる。支持脚部280L1、820L2は、任意の適切な構成を有し、たとえば、チャネル部280Bによって脚部が互いに接続されるように、略U字型のチャネル280の一部であってもよい。チャネル部280Bは、チャネル280と1つまたは複数の水平支持部282との間に取付点を提供する。他の態様では、各支持脚部280L1、280L2は、水平支持部282に個別に取り付けられるように構成される。この態様では、各支持脚部280L1、280L2は、棚140’上に保管されたピッキングフェイスを支持するように構成された、適切な支持表面140S領域を有する、屈曲部280H1、280H2を含んでいる。屈曲部280H1、280H2は、たとえば、棚上に保管されたピッキングフェイスの変形を実質的に防止するように構成される。他の態様では、脚部280H1、280H2は、棚上に保管されたケースユニットを支持するために、適切な厚さを有する、または他の任意の適切な形状および/または構成を有する。
図2Eに見られるように、支持脚部280L1、280L2またはチャネル280は、スラットを有するまたは波形の棚構造を形成してもよく、以下において説明されるように、たとえば支持脚部280L1、280L2の間の空間SP2は、エンドエフェクタ200Eのフィンガ250が、ピッキングフェイスを棚へ、および棚から移送するために、棚の中にまで届くことを可能にしている。
【0020】
理解できるように、ある態様では、本明細書に説明される保管棚は略平坦であり、保管および取出システム100の構造コストを低減させながら、保管および取出システム100の保管密度の増加を可能にしている。
【0021】
上記のように、単一のピッキング通路デッキ130ADから複数の保管棚がアクセス可能であるように、(保管棚140、140’に実質的に類似の)保管棚140A、140B、140Cは、
図7A〜7Cに示されているように上下に積み重ねられてもよい。ここでは、2つの保管棚140A、140Bが上下に積み重ねられ、単一のピッキング通路デッキ130ADからアクセス可能である。他の態様では、単一のピッキング通路デッキ130ADからアクセス可能である、3つ以上の保管棚が積み重ねられる。ある態様では、エンドエフェクタリフト駆動装置260Cは、エンドエフェクタの、保管および取出システムの複数の保管レベル間における走行を提供するように構成される。たとえば、
図7A、7C、および7Cを参照すると、保管棚140により、移送デッキ130B(
図1)のサイズの減少を可能にし、ピッキング通路デッキ130ADごとの複数レベルの保管部を提供することによってデッキ(たとえば、移送デッキ130Bおよびピッキング通路デッキ130ADの両方)の減少を可能にする、ピッキング通路130A(
図1)の数の減少が可能になる。棚140の構成もまた、水平および鉛直方向のケース密度の増加を可能にする一方で、アーム220A、220Bを用いたケースユニットまたはピッキングフェイスの位置決め/位置揃えは、ピッキングフェイスを互いに近づくように移動させる(たとえば、上記のようにピッキングフェイスの間隔を減少させる)ことを可能にしてもよい。上記のように、ケースユニット間またはピッキングフェイス間の間隔は、1つまたは複数のケースユニットまたはピッキングフェイスを保管棚140へ、および保管棚140から移送するために、アーム220A、220Bが隣り合うケースユニットまたはピッキングフェイスの間に挿入されるための空間をもたらす。
【0022】
さらに
図7A〜7Cを参照すると、上記のように、ローバー110Aは、単一のピッキング通路デッキ130ADから積み重ねられた保管棚140A、140Bにアクセスするように構成されてもよい。この態様では、例示目的のみのため、各ピッキング通路デッキ130ADは、保管部の2つのレベル140A、140Bへのアクセスを提供しているが、他の態様では、各ピッキング通路は、保管部の3つ以上のレベルへアクセスを提供してもよい。各ピッキング通路からアクセスされる保管部のレベルはピッキング通路デッキごとに異なってもよい(たとえば、あるデッキは第1の数の保管レベルへのアクセスを提供してもよく、一方では、別のデッキは第2の数の保管レベルへのアクセスを提供してもよく、第2の数は第1の数とは異なっている)。上記のように、ローバー110は、本明細書で説明されるものに実質的に類似の方法でケースユニットまたはピッキングフェイスがピッキングまたは配置される保管レベルに応じた所定の高さに、アーム220A、220Bを上昇または下降させるエンドエフェクタリフト駆動装置260C(
図2A)を含んでいてもよい。エンドエフェクタリフト駆動装置260Cは、たとえば、リニアアクチュエータ、スクリュードライブ、シザーリフト777(
図7A)、磁気駆動部などの、アーム220A、220Bを持ち上げる、または下降させるように構成された任意の適切な駆動部である。
【0023】
次に
図2B、2Dおよび5A〜5Dを参照し、ピッキングフェイス210のピッキング動作が説明される。ローバー110は、たとえば、制御サーバ120(
図1)のような、任意の適切な制御装置から、ピッキングフェイスを移送させるという命令を受ける。ローバーは移送デッキ130Bに沿って所定のピッキング通路130Aへ走行する。ローバー110はピッキング通路130Aに進入し、所定の保管位置で停止する(
図5D、ブロック500)。上記のように、ローバー110は、ピッキングフェイス210の対向する側面210S1、210S2をまたいで伸長し、接合するように、および積載ベッド200へ、および積載ベッド200からピッキングフェイス210を移送するように構成されたアーム220A、220Bを有する、エンドエフェクタ200Eを含んでいる。理解できるように、アーム220A、220Bが積載ベッド200内に収縮され、ローバー110がピッキングフェイスを運搬していないとき、アーム220A、220Bは、ローバーが運搬可能であり、および/または保管および取出システム100に保管されている最も幅の広いピッキングフェイスの幅Wよりもかなり大きい距離D1だけ隔てられる。ローバー制御装置110Cは、たとえば、ピッキングフェイス210の幅W(
図2B)に従ってアーム220A、220Bを保管位置に位置合せするために、アーム220A、220Bの1つまたは複数を長手方向に移動させるように、エンドエフェクタ駆動部260を動作させる。ある態様では、ローバー110は、ローバーが1つまたは複数のピッキング通路130A(
図1)に沿って移動する時に、保管棚140上に位置する1つまたは複数のピッキングフェイスの側面210S1、210S2を検知するように構成された、(以下において説明されるような)任意の適切なセンサを含む。他の態様では、センサが、ピッキングフェイス(およびピッキングフェイスの側面)の位置を判定するために、保管棚の所定の特徴を検知し得るように、ピッキングフェイス210は、保管棚の所定の特徴に対して、保管棚140上に位置決めされる。ある態様では、ケースセンサは、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる、2011年12月15日に出願された米国特許出願番号第13/327,035号明細書(PG Pub.2012/0189410)、および2012年9月10日に出願された、「Storage and Retrieval System Case Unit Detection」と題された、米国特許出願番号第13/608,877号明細書に記載されたものに実質的に類似である。伸長したときに、アーム220A、220Bが、積載ベッド200に移送されるピッキングフェイス210のどちらかの側面側の空間SP(
図2C)内に位置決めされるように、ローバー110は、アーム220A、220Bの間の距離D1を調節するために、アーム220A、220Bの1つまたは複数を移動させる。ある態様では、ローバー110は矢印297の方向における位置調整を含み、ローバーの伸縮アームが、伸縮アーム220A、220Bをさらに1つまたは複数のピッキングフェイス210に位置合せするために(または保管位置にピッキングフェイスを配置する時にピッキングフェイスを保持位置に位置合せするために)、一体となって矢印297の方向に移動させられる、たとえば、ピッキングフェイス保持位置に対する、伸縮アームの高精度位置決めを含む(
図5D、ブロック501A)。フィンガ250が1つまたは複数のピッキングフェイス210に実質的に位置合せされるように、およびフィンガが棚支持表面140S間の空間SP2内に位置決めされるように、ローバー110制御装置110C(
図1)は、ピッキングフェイス保持位置の支持表面140Sと実質的に同等またはそれ以上のレベルにアーム220A、220Bを持ち上げ、保管棚140内に所定の距離、アーム220A、220Bを伸長させるように駆動装置260A、260Cに命令する(
図5D、ブロック502)。ある態様では、アーム220A、220Bは、積載ベッド200の支持表面から独立して方向298に移動させられるが、他の態様では、その開示内容の全てが参照により既に本明細書に組み込まれた、米国特許仮出願第61/790,801号明細書に記載されたものに実質的に類似の方法で、積載ベッド支持表面が、ピッキングフェイスの移送先/移送元である支持表面140Sに近接するように、積載ベッドの支持表面もまた、(駆動装置260Cによって、または積載ベッドリフト駆動装置を用いて)方向298に移動するように構成される。ある態様では、任意の適切なセンサ257が、どの程度の深さまでアーム220A、220Bが保管位置内に伸縮されたかを判定するために、および(ピッキングフェイスの位置調整に関して、以下において説明されるように)ピッキングフェイスの(アーム220A、220Bの伸長方向に関する)前縁および後縁の境界線を判定するために、制御装置110Cにフィードバックを提供する。フィンガが、棚支持表面140Sの下方、所定の距離D2で位置決めされるように、駆動装置260Cを用いてアーム220A、220Bは下降される(
図5D、ブロック503)。たとえば、伸縮部材301の表面301Sがピッキングフェイスを軽く把持し(たとえば、軽く把持するとは、ピッキングフェイスの位置合せのためにピッキングフェイスに触れることを意味し、ピッキングフェイスを保管棚から離して上昇させるためにピッキングフェイスを保持するための充分な把持力は触れることによって提供されない)、フィンガ250がピッキングフェイス210の下に位置するように、アーム220A、220Bの1つまたは複数は、駆動部260Bを用いてピッキングフェイス210の側面210S1、210S2に向かって、矢印297の方向に移動させられる(
図5D、ブロック504)。他の態様では、表面301Sは、ピッキングフェイスを上昇させるための充分な把持力を提供してもよい。ピッキングフェイスの重量を支持するため、フィンガ250がピッキングフェイスの底部210B(
図2A)と接触するように持ち上げられるように(たとえば、ピッキングフェイスが、フィンガ250とピッキングフェイスの底部との間の接触を可能にするように、表面301Sに沿って摺動してもよい)、駆動装置260Cを用いてアーム220A、220Bを上昇させることによって、ピッキングフェイス210が保管棚140から矢印298の方向に任意の適切な距離D3上昇されてもよい(
図5D、ブロック505)。ピッキングフェイスが積載ベッド200の上方に配置されるように、アーム220A、220Bは矢印299の方向に収縮されてもよく(
図5D、ブロック506)、ピッキングフェイス210が積載ベッド200内に矢印298の方向に下降されてもよい(
図5D、ブロック507)。ある態様では、積載ベッド内に位置するとき、ピッキングフェイス210は、フィンガおよび/または任意の適切な積載ベッド200の支持表面によって支持される。理解できるように、ある態様では、ピッキングフェイスの位置調整のために、1つまたは複数のアーム220A、220Bが矢印297の方向に移動させられる、以下において説明されるもののような任意の適切な方法で、積載ベッド内でピッキングフェイスを位置調整する(たとえば、積載ベッドの1つまたは複数の基準面に対する所定の位置にピッキングフェイスを置く)ために、表面301Sが使用される(
図5D、ブロック508)。
【0024】
ある態様では、ピッキングフェイス210の搬送の間、ピッキングフェイスは、アーム220A、220Bの表面301S、または他の任意の適切な、ローバーの位置合せ/把持表面によって、保持または挟持される。ピッキングフェイス210を任意の適切なピッキングフェイス保持位置に配置するために、ローバー110は、ピッキングフェイス保持位置に対する所定の場所に位置決めされてもよい。ある態様では、ピッキングフェイス210が位置調整される場合、ピッキングフェイス210をピッキングフェイス保持位置と位置合せするために、ピッキングフェイス210はアーム220A、220Bによって、積載ベッド200内で矢印297の方向に移動させられる。他の態様では、ローバー110の位置決めは、ピッキングフェイス210のピッキングフェイス保持位置との位置合せをもたらす。アーム220A、220Bは、ピッキングフェイスをピッキングフェイス保持位置の支持表面140Sと同等またはそれ以上のレベルに持ち上げ、アームは、上記のピッキングフェイスを積載ベッド200上に移送するためのものと実質的に反対の方法で、ピッキングフェイス210をピッキングフェイス保持位置の支持表面140S上に移送する。理解できるように、ローバー110へ、およびローバー110からの積載物の移送がピッキングフェイス210に関して説明されているが、上記の説明は、ローバー110へ、およびローバー110からの個別のケースユニットの移送にも適用されることが理解されるべきである。さらに、保管棚140、140’、140A、140Bについて言及されたが、ローバーは、ケースユニットおよび/またはケースユニットから形成されるピッキングフェイスを、保管棚140、140’、140A、140B、リフト150A、150Bの棚、などの任意の適切なピッキングフェイス保持位置、または他の任意の適切な場所に移送してもよいことが理解されるべきである。
【0025】
ふたたび
図2B、2D、および5A〜5Dを参照して、ローバー110の例示的なピッキングフェイス構築動作が説明される。ローバー110は、上記のものと実質的に類似の方法で1つまたは複数の第1のピッキングフェイスを棚からローバー110に移送するために位置決めされる(
図17、ブロック8000)。
図2Cに図示されているように、アーム220A、220Bを、(隣り合うケースユニット/ピッキングフェイス間の空間SPに合うように)1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210と位置合せするために、アーム220A、220B間の間隔D1は、矢印297の方向に調節される(
図17、ブロック8001)。上記のように、ある態様では、ローバー110は矢印297の方向における位置調整を含み、ローバーの伸縮アームが、伸縮アーム220A、220Bをさらに1つまたは複数のピッキングフェイス210に位置合せするために、一体となって矢印297の方向に移動させられる、たとえば、ピッキングフェイス保持位置に対する、伸縮アームの高精度位置決め、を含む(
図17、ブロック8001A)。伸縮アーム220A、220Bは、
図5Dのブロック502〜508に関する上記の方法で、1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210を積載ベイに移送する(
図17、ブロック8003)ために、矢印299A、299Bの方向に伸長および収縮する。1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210が積載ベッド200内に位置決めされると、1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210X(
図2C)の積載ベイ200への移送のために、ローバー110はピッキング構造物を横断し、別のピッキングフェイス保持位置に対して位置決めされる(
図17、ブロック8000)。他のピッキングフェイス保持位置において伸縮アーム220A、220Bを1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xに位置合せするために、積載ベイ内の1つまたは複数のピッキングフェイス210は非挟持とされ、伸縮アーム220A、220Bの間の間隔は調節され(
図17、ブロック8001)、および/または位置調整される(
図17、ブロック8001A)。理解できるように、積載ベッド200上ですでに保持されている1つまたは複数の第1のピッキングフェイスは、伸縮アームが位置調整される時に、伸縮アーム220A、220Bを用いて矢印297の方向に移動させられる。
図5Dのブロック502〜508に関する上記の方法で、1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xを積載ベイに移送するために、伸縮アーム220A、220Bは、矢印299A、299Bの方向に伸長および収縮される(
図17、ブロック8003)。理解できるように、1つまたは複数の第2のピッキングフェイスの積載ベイ200内への移送の間、フィンガ250が積載ベイ200内の1つまたは複数の第1のピッキングフェイスに接触しないように(および/または
図3Bおよび3Cを参照すると、1つまたは複数のフィンガ250’、250’’は、積載ベイ200内でピッキングフェイス210と接触しないように、位置決めされる、たとえば、収縮される)、伸縮アーム220A、220Bは、1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210の側面から離間していてもよい。他の態様では、1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xのピッキングの間、アーム220A、220Bが保持位置に伸長される時に、接触せずに1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xをまたいで伸長するように、アーム220Aと220Bが離間することを可能にしながらも、1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210がアーム220A、220Bによって保持されるように、アーム220A、220Bの自由端から最も遠位のフィンガ250(
図2D)は、自由端FEに近接するフィンガ250よりも長い。ピッキングフェイス210、210Xの積載ベッド200への移送に関する上記のものと実質的に反対の方法で、1つまたは複数の第1および第2のピッキングフェイス210、210Xは、ローバー110によって一体となって移送され、ピッキングフェイス保持位置に一体となって(または、個々に、1つまたは複数のピッキングフェイス保持位置に)配置される。
【0026】
ある態様では、上記のように、ローバー110は、その開示内容の全てが参照により既に本明細書に組み込まれた、2014年3月17日に出願された、「Automated Storage and Retrieval System」と題された米国特許仮出願番号第14/215,310号明細書に記載されたもののような位置調整機能を含んでいる。たとえば、ある態様では、ローバー110は、(上記のように、一方のアーム220A、220Bが固定され、他方のアーム220A、220Bが方向297で移動可能である、または両方のアーム220A、220Bが方向297で移動可能である)能動型側面位置調整を含む。ケースの境界を物理的に確認するための、任意の適切なセンサ257(
図2A)もまた、積載ベッド200の近傍または内部に、および/または1つまたは複数のアーム220A、220B上に位置してもよい。ある態様では、センサ257は、ローバーのアーム220A、220B上に設置されたビームライン式またはカーテン式センサである。センサ257によって、ローバーが、ピッキングフェイスを配置する時に、たとえば、ピッキングフェイスのための保管棚140、140’、140A、140Bなどの、任意の適切なピッキングフェイス保持位置に、充分な、空いている空間が存在することを確認すること、およびピッキングフェイスが正確な後退(たとえば、ピッキングフェイス保持位置ピッキング通路エッジから、または他の任意の適切な基準面からピッキングフェイスが位置する距離)を有して配置されることを確認することが可能になる。保持位置からピッキングフェイス210をピッキングする際、センサ257は、ケースの標的化、およびアーム220A、220Bが保管位置内に伸長される深さの確認を可能にする。ある態様では、アーム220A、220Bは、保管位置の深い場所に(たとえば、保管棚140のエッジから遠い保管位置に)配置されるピッキングフェイスのための案内も行う。
【0027】
ピッキングフェイスの位置調整が提供される場合、ある態様では、ローバー110の積載ベッド200は、ピッキングフェイス210(およびピッキングフェイスを形成するケースユニット)の、積載ベッド200の表面に沿った、多自由度の摺動移動を可能にするように構成される。ある態様では、積載ベッドは、低摩擦係数を有する任意の適切な材料で構成された、略平坦な表面であるが、他の態様では、積載ベッドは、上にピッキングフェイスが乗る複数のボールベアリングを含み、さらに他の態様では、積載ベッド200は、上記のもののような、ピッキングフェイス210(およびピッキングフェイスを形成するケースユニット)の、積載ベッド200の表面に沿った多自由度の摺動移動を可能にする、任意の適切な構成を有する。他の態様では、ピッキングフェイスは、フィンガ250によって積載ベッド表面の上方に保持されている間に位置調整される。
【0028】
図6を参照すると、上記のように、ある態様では、ローバー110は、保管棚140上に位置する1つまたは複数のピッキングフェイス210の位置を検知するための、任意の適切なセンサを含んでいる。開示される実施形態のある態様では、保管棚140の水平支持部282上に、または水平支持部282内に設置された所定の特徴または標的611、612、613(たとえば、溝、突出部など)を感知するために、ローバーは、積載ベッド200の下でローバー110のフレーム110F上に位置決めされてもよい、1つまたは複数のビーム式センサ600、601および/または近接センサ602、603を含む。たとえば、米国特許仮出願番号61/790,801号明細書に記載されたものと実質的に類似の方法でローバーの位置を判定するために、各標的611、612、613がそれぞれのセンサ600、601、602、603によって感知されると、そのセンサがオン/オフの信号を提供するように、たとえば、センサ600、601、602、603は、たとえば水平支持部282上の標的611、612、613を感知するために、位置決めされる。理解できるように、標的611、612、613がピッキング通路130Aの水平支持部282上、しかし一方の水平支持部上に位置する場合、センサ600、601、602、603が、ローバーの走行方向にかかわらず標的611、612、613を感知するように、ローバーは、ローバーの横方向の両側面110S1、110S2上に、センサ700、701を有する。理解できるように、センサが、標的ではなく、保管棚140上に位置するピッキングフェイス210を検知するためのものである場合、センサはピッキングフェイス210を検知するために、任意の適切な高さでローバー上に位置する。ある態様では、ビームセンサ600、601および1つまたは複数の近接センサ602、603が、保管構造物内でのローバーの位置を判定するために、互いに併せて使用される。ある態様では、ピッキング通路130A内でのローバーの場所を判定するために、近接センサ602、603が使用されるが、ローバー110と保管棚140との間でピッキングフェイス210を移送させるために、ローバー110のアーム220A、220Bをピッキングフェイス210間の空間SPと位置合せするため、標的611、612、613の間の領域でのローバーの場所を判定するためにビームセンサ600、601が使用され、他の態様では、保管構造物内でのローバーの場所を判定するために、およびローバー110と保管棚140との間でピッキングフェイスを移送するために、ビームセンサ600、601および近接センサ602、603が任意の適切な方法で使用される。
【0029】
次に
図8を参照すると、開示される実施形態の態様に従って、ローバー110が図示される。ローバー110は、指摘される所を除いて上記のものと実質的に類似である。ここで、ローバー110は、第1端部110E1および第1端部から長手方向に離間した第2端部110E2を有するフレーム110Fを含んでいる。フレーム110Fは、カーテシアン型伸縮マニピュレータ800Eが取り付けられた積載領域200Aを形成する。以下において説明されるように、マニピュレータ800Eは、たとえば、任意の適切な保管棚とローバー110の積載ベイとの間で、ピッキングフェイス210を押すまたは引くことによって、様々な長さおよび幅のピッキングフェイス210(
図2A)を操作するように構成される。ある態様では、保管棚は、上記の保管棚140(
図2A)に実質的に類似であってもよいが、他の態様では、保管棚は、ワイヤラックピッキングフェイス支持表面ではなく、略平坦なピッキングフェイス支持表面、またはスラットを有するピッキングフェイス支持表面を含んでもよい。
【0030】
この態様では、マニピュレータ800Eは、(以下において説明されるような)少なくとも3自由度の駆動装置を有する駆動部、1つまたは複数の伸縮アーム802A、802B(たとえば、典型的にはエンドエフェクタ802)、積載ベイ200、および少なくとも1つのマスト組立体またはマスト部材801A、801Bを含む。ある態様では、積載ベイ200は、フレーム110Fの積載領域200Aに取り付けられた、2つのマスト組立体またはマスト部材801A、801B間で吊設されるが、他の態様では、積載ベイ200は、(マスト部材801A、801Bの1つなどの)単一のマスト部材から片持ちされてもよい。以下においてより詳細に説明されるように、マスト部材801A、801Bは、積載ベイ200の矢印298の方向(たとえば、ローバーが走行する表面に対して垂直)における移動をもたらすために、ガイドを含む。積載ベイ200と棚140との間でピッキングフェイス210を移送するため、エンドエフェクタ802が、積載ベイ200の外まで届く/伸長するように、矢印299の方向に伸長および収縮するために、積載ベイ200内に少なくとも部分的に取り付けられる。ここで、エンドエフェクタ802は、実質的に積載ベイ200の(たとえば、矢印297の方向において)両側に設置された2つの伸縮アーム802A、802Bを含む。伸縮アーム802A、802Bは、積載ベイ内において矢印297の方向で、互いに向かって、または互いから離れるように移動可能であるように、積載ベイ200内に少なくとも部分的に取り付けられる。理解できるように、積載ベイ200は、積載ベッド200内で略平坦な表面またはプレート200Sなどの任意の適切な方法で、ピッキングフェイス210を支持するように構成される。
【0031】
次に
図9を参照すると、ある態様では、マスト部材801A、801B(一般的にマスト部材801と呼ばれる)は、実質的に同じ構成を有するが、他の態様では、マスト部材801A、801Bは、それぞれ任意の適切な構成を有する。ここで、各マスト部材801は、フレーム801F、キャリッジ803、および駆動装置810(たとえば鉛直駆動装置)を含んでいる。フレーム801Fは、フレーム801Fの両鉛直面に設置された、2つの対向するチャネル801Cを形成する。キャリッジ803は、矢印298の方向に鉛直移動するために、チャネル801Cの間に延在する、およびチャネル801C内に取り付けられる。たとえば、
図10も参照すると、キャリッジ803は、キャリッジ803の両端部803E1、803E2に取り付けられたガイドホイール部材またはガイドホイールアセンブリ803Gを含んでいる。各ガイドホイール部材は、それぞれのチャネル801Cの1つまたは複数の側面に係合する、1つまたは複数のガイドホイール803R1A、803R1B、803R2を含んでいる。たとえば、各ガイド部材803Gは、1つまたは複数の方向297、299においてキャリッジを安定させる、ガイドホイール803R1A、803R1B、803R2を含む。ここでは、
図9Aにも見られるように、各ガイド部材803Gは、矢印297の方向においてキャリッジ803の移動を安定させるために、共通のチャネル801Cの両側面801CS1、803CS2に係合する(たとえば、ホイール803R1Aが側面803CS2に係合し、ホイール803R1Bが側面803CS1に係合する、またはその逆である)、1つまたは複数のガイドホイール803R1A、803R1B、および矢印299の方向においてキャリッジ803の移動を安定させるために、(両側面に亘って及ぶ)チャネル801Cの反対側の側面に係合する1つまたは複数のガイドホイール803R2を含んでいる。理解できるように、チャネル801C内において、矢印299の方向に延在する軸の周りのキャリッジの捩れ動作TM1を実質的に排除するために、(たとえば、矢印298の鉛直方向において)最上部の(端部803E2の)ホイール803R1A、(端部803E1の)803R1Bがそれぞれのチャネルの両側面に係合し、最下部の(端部803E2の)ホイール803R1B、(端部803E1の)803R1Aがそれぞれのチャネルの両側面に係合するように、ガイドホイール部材803Gは、互いに対する鏡像である。矢印297の方向に延在する軸の周りの、キャリッジ803の捩れ動作TM2は、ワイヤロープリービングにより実質的に排除され、ワイヤロープリービングは、ワイヤ803W1、803W2およびプーリ803P1、803P2を含み、プーリ803Pa、803P2がキャリッジ803に取り付けられ、ワイヤ803W1、803W2の端部803WEが、たとえば、それぞれのマスト部材801に定着されている。
図10に見られるように、ワイヤロープリービングは、ワイヤロープ802W1、803W2が、反対側の側面および/またはフレーム803Fの端部でリービングと交差し、抜け出るようにプーリを通過するように、配列される。たとえば、ワイヤロープ803W1は、端部803E2においてフレームに入り、プーリ803P1に係合し、フレームの長さに沿って進行し、プーリ803P2に係合し、そして反対側の端部803E1において反対側からフレームを抜け出る。同様に、ワイヤロープ803W2は、端部803E1においてフレームに入り、プーリ803P2に係合し、ワイヤロープ803W1と交差しながらフレームの長さに沿って進行し、プーリ803P1に係合し、そして反対側の端部803E2において反対側からフレームを抜け出る。この交差リービング配列は、キャリッジを、マスト801に沿った走行のために、所定の方向付け(たとえば、水平方向)に限定する。
【0032】
キャリッジ803は矢印298の方向に、ベルトおよびプーリ駆動システムを含む駆動装置810(たとえば、鉛直駆動装置)によって、などの任意の適切な方法で駆動されるが、他の態様では、リードスクリュー駆動部または他のリニアアクチュエータがキャリッジを矢印298の方向に駆動する。駆動装置810は、マスト801に取り付けられたフレーム810Fを含んでいる。駆動モータ260Cは、駆動装置260Cの出力軸に取り付けられたプーリ810P2を用いてベルト810Bを駆動するために、フレーム810Fに取り付けられる。ベルト810Bは、フレーム810Fに取り付けられた、1つまたは複数のプーリ801P1、801P3、801P2に巻きつけられ、ガイドされる。ベルト810Bが移動すると、キャリッジ803がベルト810Bとともに矢印298の方向に移動するように、ベルト810Bは、キャリッジの取付け台803Bを介してキャリッジ803に固定される。理解できるように、各マスト部材801A、801Bはそれぞれの鉛直駆動装置を含み、マスト部材801A、801Bの間に吊設された積載ベイ200のレベルが維持されるように、駆動装置810は制御装置110C(
図1)のような、マスタ−スレーブ制御システムによって駆動される。たとえば、少なくともマスト部材801によって区切られた走行の範囲内の、積載ベイ200の鉛直方向の位置決めは無制限である。理解できるように、チャネル801Cの高さおよび/またはフレーム801Fの幅(たとえば、両側のチャネル801Cの間の距離)は、積載ベイ200の走行時の高さHおよび/または深さDに応じて適切にサイズ決めされる。
図9に見られるように、1つまたは複数のキャリッジ803が積載ベイ200を支持する、あるいは運搬するように(たとえば、積載ベイが1つまたは複数のキャリッジ803から吊り下げられる)、キャリッジ803および積載ベイ200が互いに連結され得るように、各マスト部材801はチャネル801Aを含んでいる。
【0033】
次に
図8および11を参照すると、積載ベイ200は、フレーム200Fおよびフレーム200Fに取り付けられたピッキングフェイス支持表面200S(
図11に示されず)を含んでいる。フレーム200Fは、2つのエフェクタキャリッジ200G1、200G2が、矢印297の方向に走行するように取り付けられた、対向するチャネル200C1、200C2を画定する。
図12Aおよび12Bも参照すると、各エフェクタキャリッジ(全体的にはエフェクタキャリッジ200G)は、両側端部200GE1、200GE2に設置されたガイドホイールキャリッジ200RCを有するフレーム200GFを含んでいる。各ガイドホイールキャリッジ200RCは、矢印298、299の方向における移動からエフェクタキャリッジ200Gの移動を安定させるために、チャネル200Cの1つまたは複数の壁に係合するように構成された、1つまたは複数のガイドホイール200GP1A〜200GP1Dを含んでいる。たとえば、
図11Aを参照すると、各ガイドホイールキャリッジ200RCは、矢印298の方向におけるエフェクタキャリッジ200Gの移動を安定させるために(および方向299と略平行である軸の周りの、エフェクタキャリッジ200Gの捩じり動作TM3を実質的に排除するために)それぞれのチャネル200Cの対向する側面200CS1、200CS2に係合する1つまたは複数のガイドホイール、および矢印299方向におけるエフェクタキャリッジ200Gの移動を安定させるために、それぞれのチャネル200Cの他の壁200CS3に係合する1つまたは複数のガイドホイールを含んでいる。矢印298の方向と略平行である軸の周りの、エフェクタキャリッジ200Gの捩れ動作TM4は、キャリッジ803に関する上記のものと実質的に類似の方法で、(上記のものと実質的に類似の)ワイヤロープリービングによって、実質的に排除され、ワイヤロープリービングはワイヤ200W1、200W2およびフレーム200GFに取り付けられたプーリ200P1〜200P4を含み、ワイヤ200W1、200W2の端部200WEがたとえば、積載ベッドのフレーム200F、またはローバー110の他の任意の適切な部分に留められる、あるいは固定される。各エフェクタキャリッジは、それぞれのエフェクタキャリッジ200Gを駆動ベルト260DBに固定するための、駆動ベルト連結部材200GBAも含んでいる。フレーム260Fに取り付けられたモータ260Dは、エフェクタキャリッジ200G1、200G2を互いに向けて、および互いから離れるように移動させるために、(プーリ260DP1、260DP2とともにフレーム200Fに取り付けられた)駆動ベルト260DBを駆動させ、一方のエフェクタキャリッジ200G1は、(プーリ260DP1、260DP2の周りで輪になる)駆動ベルト260DBの上部260DBTに取り付けられており、他方のエフェクタキャリッジ200G2は、駆動ベルト260DPループの底部260DBBに取り付けられている。エフェクタキャリッジ200G1、200G2の位置はそれらの走行の範囲の間において無制限である。積載ベイ200の長さおよび幅は、任意の適切な長さおよび幅を有するピッキングフェイスを支持するようにサイズ決めされてもよく、エフェクタキャリッジ200G1、200G2は様々なサイズのピッキングフェイスを収容するように調節される。理解できるように、伸縮アーム802A、802Bがキャリッジ200G1、200G2のそれぞれ1つに取り付けられるように、1つまたは複数のアーム取付け台200Mが各エフェクタキャリッジ200G1、200G2に固定される。アーム取付け台200Mは、ピッキングフェイス支持表面200Sに形成された溝または開口200SA内を進行するように、積載ベイ200のピッキングフェイス支持表面200Sを通過して延在する。他の態様では、1つまたは複数のピッキングフェイスがフレーム110Fおよび/またはピッキングフェイス保持位置に対し、矢印297の方向に位置調整されるように、各エフェクタキャリッジ200G1、200G2は、上記のものに類似の方法で、他のエフェクタキャリッジから独立して移動可能である。たとえば、この態様では、エフェクタキャリッジ200G1、200G2の一方は、モータ260Dによる矢印297の方向における移動のために、駆動ベルト260DBに連結される。他方のエフェクタキャリッジ200G1、200G2は、(モータ260Dに実質的に類似である)第2のモータ260D2による矢印297の方向における移動のために、(上記のものに実質的に類似の方法で)第2の駆動ベルト260DB2に連結される。ここで、1つまたは複数の伸縮アーム802A、802Bを移動させることによってピッキングフェイスが矢印297の方向に位置調整され得るように、各エフェクタキャリッジ、および、したがって各伸縮アーム802A、802Bは、独立して移動可能であり、および共に移動可能である。
【0034】
次に
図13、14Aおよび14Bを参照すると、伸縮アーム802A、802Bのそれぞれは、3つのリンク802FL、802CL、802ILを含んでいるが、他の態様では、各伸縮アーム802A、802Bは3つ以上または1つのリンク、のような任意の適切な数のリンクを含む。ここでは、各伸縮アームは、アーム取付台200Mに取り付けられた固定リンク802FL、中央リンク802CL、および内側リンク802ILを含んでいる。中央リンク802CLは、固定リンク802FLに対し、矢印299の方向に移動可能となるように、任意の適切な直線スライド802CRまたは他の直線移動可能な結合部によって、固定リンク802FLに取り付けられている。内側リンク802ILは、中央リンク802CLに対し、矢印299の方向に移動可能となるように、任意の適切な直線スライド802IRまたは他の直線移動可能な結合部によって、中央リンク802CLに取り付けられている。駆動ベルト501Bはプーリ501P1、501P2によって固定リンク802FL上に取り付けられ、プーリ501P1は駆動連結部501を有する従動プーリである。駆動モータ260Aは、フレーム200Fに取り付けられ、たとえば、ベルトおよびプーリ伝動部、ギヤ駆動伝動部、チェーン駆動伝動部、または他の任意の適切な駆動連結部などの任意の適切な伝動部260ATによって1つまたは複数の駆動軸500A、500Bに動作可能に連結される(図面には2つの駆動軸が示されているが、他の態様では、3つ以上または1つの駆動軸が使用される)。1つまたは複数の駆動軸500A、500Bは、プーリ501P1を、そしてベルト501Bを駆動するために、モータを駆動連結部501に接続させる。ベルト501Bが移動すると、中央リンク802CLがベルト501Bにより矢印299の方向に移動するように、中央リンク8012CLは、連結部501Cによりベルト501Bに連結される。別の駆動ベルト501B2が、ベルト501Bに関する上記のものと類似の方法で、プーリとともに中央リンク802CL上に取り付けられる。中央リンク802CLが矢印299の方向に駆動されると、ベルト501B2の従動する性質によって内側リンク802ILと中央リンク802CLとの間の相対移動が引き起こされ、それによって、内側リンク802ILも矢印299の方向に移動し、リンク802FL、802CL、802ILが入れ子式に伸長するように、ベルト501B2は固定リンク802FLおよび内側リンク802ILの両方に固定される。
【0035】
ある態様では、ピッキングフェイス係合または押出部材900Tが、矢印299の方向に移動可能となるように、内側リンク802ILに取り付けられる。別のピッキングフェイス係合またはフィンガ部材900Fが、矢印299の方向と略平行である軸FAXの周りで回転可能となるように、展開位置(
図14B参照)と収縮位置(
図14A参照)との間で回転されるように、内側リンク802IL上に取り付けられる。押出部材900Tは、内側リンク802ILの開口900TA内で矢印299の方向に往復移動するように、リニアドライブまたはリニアアクチュエータ900TMによって駆動される。押出部材900Tは、矢印299Aの方向に移動させられたとき、ピッキングフェイスを所定の棚140上に押し出すために、矢印297の方向で積載ベイ200の中心線PBCLに向かって延在するピッキングフェイス係合表面900TSを含む。ある態様では、押出部材900Tは、ピッキングフェイス保持位置に配置されたとき、たとえば、ピッキングフェイスのサイズ、保管ラック構造物(たとえば、ピッキングフェイス保管位置)および伸縮アーム802A、802Bの伸長/収縮のうちの、1つまたは複数とは関わりなく、矢印299の方向において、1つまたは複数のピッキングフェイスの位置調整をもたらす。言い換えると、矢印299の方向における押出部材の移動は、保管ラック(ピッキングフェイス保管位置)を横切る伸長および収縮の方向に沿った、および伸縮アーム802A、802Bの伸長/収縮とは関わりなく、独立的に可変のピッキングフェイスの位置調整をもたらす。理解できるように、ある態様では、少なくとも1つのピッキングフェイスのサイズとは関わりなく、少なくとも1つのピッキングフェイスの全積載領域における位置調整(たとえば、上記のような、積載ベッド内の任意の場所およびアーム220A、220Bがアクセス可能である保管棚領域内の任意の場所における積載物の位置調整)をもたらすために、矢印299、297の1つまたは複数の方向におけるアーム802A、802Bに加えて、矢印299方向における1つまたは複数の押出部材900Tは、積載ベッド/積載領域のピッキングフェイス支持平面と略平行である平面において移動する。
【0036】
フィンガ部材900Fは、回転モータ900FMのような任意の適切な駆動装置によって、内側リンク80IL上に回転可能に取り付けられる。また、
図13Aを参照すると、たとえば、各伸縮アームが、棚140上に位置するピッキングフェイスに干渉せずに、ピッキングされるピッキングフェイスをまたいで伸長するために、隣り合うピッキングフェイスの間に伸長されるように、ピッキングフェイス210が棚140上に押し出されるとき、またはエンドエフェクタ802が棚140上のピッキングフェイス保管位置内に伸長している間、ピッキングフェイス210が自由端を超えて進行することが可能になるように、フィンガ部材900Fは収縮位置に設置される。フィンガ部材900Fは、伸縮アーム802A、802Bが棚の外に向かって移動し、ピッキングフェイスを積載ベイ200内に搬送する時に棚140からピッキングフェイスを引き出すために所定のピッキングフェイスに係合する、ピッキングフェイス係合表面900FSを含む。
図13、14A、14Bに見られるように、フィンガ部材900Fは内側リンク802ILの自由端FEに位置し、軸FAXの周りで回転する。作動中、ピッキングフェイス210をピッキングするために伸縮アーム802A、802B(たとえばエンドエフェクタ802)が棚140内に伸長されるとき、ピッキングフェイス係合表面900FSがピッキングフェイスの後ろに設置されるように、フィンガ部材900Fはピッキングフェイス210の端部210Eを超えて位置決めされ、そして展開位置へと回転される。エンドエフェクタ802が矢印299Bの方向に収縮されると、フィンガ900Fのピッキングフェイス係合表面900FSはピッキングフェイス210に係合し、積載ベイ200内にピッキングフェイス210を引き込む。
【0037】
理解できるように、押出部材900Tは、矢印299の方向に、フィンガ部材900Fに向かって、またはフィンガ部材900Fから離れるように移動可能である。フィンガ部材900Fに対する、この押出部材900Tの往復移動は、フィンガ部材900Fと押出部材900Tとの間での、ピッキングフェイス(たとえば異なる深さ/サイズDPを有するピッキングフェイス)の把持(たとえば捕捉)および解除をもたらす。たとえば、エンドエフェクタ802の伸長の長さに応じた、無制限の数の所定の位置においてピッキングフェイスが棚上に押し出されるように、押出部材900Tとフィンガ部材900Fとの間の相対移動もまた、伸縮アーム802A、802B(たとえばエンドエフェクタ802)の自由端FEにおけるピッキングフェイスの位置調整をもたらす。
【0038】
ある態様では、1つまたは複数のアーム802A、802Bは、アーム802A、802Bのそれぞれの1つまたは両方の押出部材用モータ900TMおよびフィンガ用モータ900FMを制御するための無線制御モジュール910を含む。理解できるように、ある態様では、各伸縮アーム802A、802Bは、それぞれのモータ900TM、900FMを制御するためのそれぞれの無線制御モジュール910を含むが、他の態様では、共通の無線制御モジュール910が伸縮アーム802A、802B上の両方のモータ900TM、900FMを制御してもよい。1つまたは複数の無線制御モジュール910はそれぞれの伸縮アーム802A、802Bの内側リンク802ILに取り付けられるが、他の態様では、無線制御モジュール910はそれぞれの伸縮アーム802A、802Bの任意の適切な場所に取り付けられる。無線制御モジュール910は、たとえばブルートゥース(登録商標)、赤外線、無線周波数、または他の任意の形態の無線通信などの任意の適切な方法で、たとえば、ローバー制御装置110C(
図1)との無線通信のために構成される。無線制御モジュール910は、モータ900TM、900FMに動力を供給するバッテリ910B、およびバッテリ910Bを充電するための接触部910Cを含む。たとえば、伸縮アーム802A、802Bがホームまたは完全に収縮された構成/位置にあるとき、
図8および13に図示されているように、バッテリが再充電されるように、接触部910Cは積載ベイ200の接触部200CTに係合する。ここでは、接触部は機械的接触部として図示されているが、他の態様では、バッテリ910Bの再充電は、電磁誘導のような非接触型充電によって実施されてもよい。理解できるように、押出部材用モータ900TMおよびフィンガ用モータ900FMの無線制御は、たとえば、空間を大きく占有し、信頼性にかかわる問題となり得る、積載ベイ200と伸縮アーム802A、802Bの各リンクとの間の屈曲式ワイヤを実質的になくす。
【0039】
ある態様では、
図13に最も良く図示されているように、モータ260Aのような単一のモータが伸縮アームの両方を駆動する。上記のように、モータ260Aは、たとえば、積載ベイ200の中央後部において、積載ベイ200のフレーム200Fに取り付けられるが、他の態様では、モータ260Aは、積載ベイ200に対して任意の適切な場所に取り付けられてもよい。モータ260Aは、ベルトおよびプーリ伝動部260AT、チェーン駆動伝動部、ギヤ駆動伝動部、または他の任意の伝動部などの任意の適切な伝動部に連結される。伝動部260ATは、モータ260Aの出力軸を、たとえば伝動部260ATからどちらかの方向に伸長するように、たとえば伸縮アーム802A、802Bと略垂直に方向付けされた駆動軸500A、500Bに連結する。2つの駆動軸500A、500Bが図示されているが、他の態様では、単一の駆動装置が使用される。駆動軸500A、500Bは、たとえば、スプライン継手、六角継手、フランジ継手、ビームカップリング、リジッドカップリング、または以下において説明されるような、駆動軸500A、500Bを伝動部260ATおよびプーリ501P1に連結するための他の任意の継手などの、任意の適切な駆動係合部または連結部を含む、任意の適切なシャフトであってもよい。たとえば、上記のように、プーリ501P1は、駆動軸500A、500Bのそれぞれの1つの駆動連結部とかみ合う駆動連結部501を含んでいる。ある態様では、たとえば非整列による結着を避けるために、駆動軸500A、500Bが固定アームリンク802FLに設置されたプーリ501PSの駆動連結部501によって支持されるように、駆動軸500A、500Bとプーリ501P1との間の連結は、浮動連結である。各プーリ501P1がそれぞれの駆動軸500A、500Bによって駆動されると、アーム802A、802Bの伸縮運動に動力を供給するため、あるいは駆動するために、次に各プーリ501P1は、各アーム802A、802Bの固定アームリンク802FL上のベルト501Bを駆動する。ある態様では、プーリ501P1が駆動軸500A、500Bとの駆動係合を維持しながら、それぞれの駆動軸500A、500Bの長さに沿って摺動可能であるように、駆動軸500A、500Bは、駆動連結が駆動軸500A、500Bの長さに沿って延在するように構成される。たとえば、アーム802A、802Bが矢印297の方向に互いに向かってまたは互いから離れるように移動させられると、各プーリ501P1の連結部501は駆動軸500A、500Bに沿って摺動し、矢印297の方向に沿った走行の範囲内の無制限の数の位置において、アームの伸長および収縮を可能にする。
【0040】
理解できるように、マニピュレータ800E内で荷重が分散される方法により、(本明細書において説明されるように)マニピュレータ800Eの構造は非常に軽量になり得る。たとえば、マスト801A、802B、積載ベイ200および積載ベイ上の構成要素は、(たとえば、伸縮アーム802A、802Bを矢印298、297の方向に駆動するために)強力な接着力で結合された、標準のアルミニウム製チャネルおよびアルミニウム製スキンを使用する。この様式の構造によって、個々のフレーム200F、200GF、801F、803Fの、操作されるピッキングフェイスの多様性に応じた大型または小型の積載物のための構成が可能になる。伸縮アーム802A、802Bもまた、様々な走行の深さに合わせて容易に構成される。
【0041】
ふたたび
図8を参照して、マニピュレータの例示的な動作が説明される。ローバーは、上記のものと実質的に類似の方法で、ピッキングフェイスを棚からローバー110に移送するように位置決めされる(
図15、ブロック5000)。
図13に図示されているように、(隣り合うピッキングフェイスの間の空間SPに合うように)アーム802A、802Bをピッキングフェイスと位置合せするため、アーム802A、802B間の間隔D1’が矢印297の方向に調節される(
図15、ブロック5001)。上記のように、ある態様では、ローバー110は、ピッキングフェイスを保持位置にさらに位置合せするために(またはアームをピッキングフェイスに位置合せするために)矢印297の方向にローバーの伸縮アームが一体となって移動させられる、たとえば、ピッキングフェイス保持位置に対する伸縮アームの高精度位置決めである、矢印297の方向における位置調整を含む(
図15、ブロック5001A)。
図13Bに図示されているように、積載ベイ200のピッキングフェイス支持表面200Sを棚140の支持表面(または平面)140SPLと実質的に位置合せするために、積載ベイ200が矢印298の方向に移動させられる(
図15、ブロック5002)。
図13Aに図示されているように、フィンガ900Fが(ローバー110に対して)ピッキングフェイス210の端部210Eの後ろに、または端部210Eを超えて配置されるように、伸縮アーム802A、802Bは(たとえば、収縮位置にあるフィンガ900Fとともに)矢印299Aの方向に伸長される(
図15、ブロック5003)。フィンガ900Fが(
図13Aおよび14Bに図示されているように)展開位置にまで回転され(
図15、ブロック5004)、およびフィンガ900Fがピッキングフェイス210に係合し、ピッキングフェイスを棚140から積載ベイ200のピッキングフェイス支持表面200Sへと引く(たとえば摺動させる)ように伸縮アーム802A、802Bが矢印299Bの方向に収縮される(
図15、ブロック5005)。理解できるように、ピッキングフェイスを内側アームリンク802IL間で移動可能にするために、内側アームリンク802ILとピッキングフェイス210との間に適切なクリアランスが提供されるが、ある態様では、内側アームリンク802ILが積載ベイ内部でピッキングフェイスの移動をガイドし、(矢印297の方向に)位置調整するように、クリアランスはごく小さいものであることが理解されるべきである。他の態様では、ピッキングフェイスは、積載ベイ200内において、たとえば積載ベイ200の中心線CL(
図13)に沿って矢印297の方向に位置調整され、積載ベイ200では、ピッキングフェイス210の中心線を積載ベイ200の中心線CLに沿って位置決めするために、伸縮アーム802A、802Bが矢印297の方向に互いに向かって移動させられる(
図15、ブロック5006)。押出部材900Tは、たとえば、ピッキングフェイスの搬送を可能にするために、1つまたは複数の押出部材900Tと1つまたは複数のフィンガ900Fとの間にピッキングフェイスを捕捉または挟持する(
図15、ブロック5007)ようにピッキングフェイス210をフィンガ900Fに向かって移動させるため、矢印299Aの方向に作動される。理解できるように、ピッキングフェイスが所定の棚140または他の保持位置上の任意の適切な深さに配置され得るように(
図15、ブロック5008)、1つまたは複数の押出部材900Tとフィンガ900Fとの間にピッキングフェイスを挟持することでまた、ピッキングフェイス210が矢印299の方向に位置調整される。他の態様では、所定の棚140上または他の保管位置上の任意の適切な深さにピッキングフェイスが配置され得るように、フィンガ900Fはピッキングフェイスから係合を解除され、矢印299の方向における1つまたは複数の押出部材900Tの移動のみで、矢印299の方向におけるピッキングフェイス210の位置調整をもたらす。理解できるように、積載ベイ200内で複数のピッキングフェイスが矢印299の方向に沿って配列されるように、上記のピッキング処理が繰り返される。
【0042】
ピッキングフェイス210を配置するために、ローバー110は、上記のものと実質的に類似の方法でピッキングフェイスを棚からローバー110に移送するように位置決めされる(
図16、ブロック6001)。上記のように、ある態様では、ローバー110は、ピッキングフェイスを保持位置にさらに位置合せするために(またはアームをピッキングフェイスに位置合せするために)矢印297の方向にローバーの伸縮アームが一体となって移動させられる、たとえば、ピッキングフェイス保持位置に対する伸縮アームの高精度位置決めである、矢印297の方向における位置調整を含む(
図16、ブロック6001A)。
図13Bに図示されているように、積載ベイ200のピッキングフェイス支持表面200Sを棚140の支持表面(または平面)140SPLと実質的に位置合せするために、積載ベイ200が矢印298の方向に移動させられる(
図16、ブロック6002)。フィンガ900Fが、たとえば
図14Aに示されている収縮位置にまで回転される(理解できるように、1つまたは複数の押出部材900Tと1つまたは複数のフィンガ900Fとの間におけるピッキングフェイスの把持は、1つまたは複数のフィンガ900Fの移動を可能にするために充分に解除される)(
図16、ブロック6003)。押出部材900Tがピッキングフェイス210を積載ベイのピッキングフェイス支持表面200Sから棚140または他のピッキングフェイス保持位置の支持表面140SPLへ押し出す、または摺動させるように伸縮アーム802A、802Bが矢印299Aの方向に伸長される(
図16、ブロック6004)。ある態様では、押出部材900Tは、ピッキングフェイスを矢印299Aの方向にさらに位置決めするために、伸縮アーム802A、802Bの伸縮中および/または伸縮後に矢印299Aの方向に移動させられる。ふたたび
図8を参照して、ローバー110の例示的なピッキングフェイス構築動作が説明される。ローバー110は、上記のものと実質的に類似の方法で1つまたは複数の第1ピッキングフェイス210(
図2C)を棚からローバー110に移送するように位置決めされる(
図18、ブロック7000)。
図13Aに図示されているように、アーム802A、802Bを、(隣り合うケースユニット/ピッキングフェイスの間の空間SPに合うように)1つまたは複数の第1ピッキングフェイス210と位置合せするために、アーム802A、802B間の間隔D1’は、矢印297の方向に調節される(
図18、ブロック7001)。上記のように、ある態様では、ローバー110は、伸縮アーム802A、802Bを1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210にさらに位置合せするために矢印297の方向にローバーの伸縮アームが一体となって移動させられる、たとえば、ピッキングフェイス保持位置に対する伸縮アームの高精度位置決めである、矢印297の方向における位置調整を含む(
図18、ブロック7001A)。
図13Bに図示されているように、積載ベイ200のピッキングフェイス支持表面200Sを棚140の支持表面(または平面)140SPLと実質的に位置合せするために、積載ベイ200が矢印298の方向に移動させられる(
図18、ブロック7002)。伸縮アーム802A、802Bは、
図15のブロック5003〜5007に関する上記の方法で、1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210を積載ベイに移送するために、矢印299A、299Bの方向に伸長および収縮する(
図18、ブロック7003)。1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210が積載ベッド200内に位置決めされると、1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xの積載ベイ200への移送(
図2C)のために、ローバー110はピッキング構造物を横断し、別のピッキングフェイス保持位置に対して位置決めされる(
図18、ブロック7000)。伸縮アーム802A、802Bを他のピッキングフェイス保持位置の1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xに位置合せするために、積載ベイ内の1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210が非挟持とされ、伸縮アーム802A、802B間の間隔が調節される(
図18、ブロック7001)および/または位置調整される(
図18、ブロック7001A)。理解できるように、既に積載ベッド200上で保持されている1つまたは複数の第1のピッキングフェイス210は、伸縮アームが位置調整される時に、伸縮アームにより矢印297の方向に移動させられる。
図13Bに図示されているように、積載ベイ200のピッキングフェイス支持表面200Sを棚140の支持表面(または平面)140SPLと実質的に位置合せするために、積載ベイ200が矢印298の方向に移動させられる(
図18、ブロック7002)。伸縮アーム802A、802Bは、
図15のブロック5003〜5007に関する上記の方法で、1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xを積載ベイに移送するために、矢印299A、299Bの方向に伸長および収縮する(
図18、ブロック7003)。理解できるように、押出部材900Tが積載ベイ200内の1つまたは複数の第1のピッキングフェイスに接触しないように(および/または押出部材900Tが、積載ベイ200内のピッキングフェイスに接触しないように位置決めされるように)1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xの積載ベイ200への移送中に、伸縮アーム802A、802Bは1つまたは複数の第1のピッキングフェイスの側面から離間してもよい。1つまたは複数の第2のピッキングフェイス210Xが積載ベッド200内に位置するとき、押出部材900Tおよび/またはフィンガ900Fは、矢印299A、299Bの方向に1つまたは複数の第1および第2のピッキングフェイスを互いに寄せる(snug)ために使用される。ピッキングフェイス210、210Xの積載ベッドへの移送に関する上記のものと実質的に反対の方法で、1つまたは複数の第1および第2のピッキングフェイス210、210Xがローバーによって、一体となって移送され、ピッキングフェイス保持位置に一体となって(または2つ以上のピッキングフェイス保持位置に別々に)配置される。
【0043】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型搬送車両が提供される。自律型搬送車両は、積載ベッド、および積載ベッド内に設置され、積載ベッドへおよび積載ベッドからピッキングフェイスを搬送するために、第1の軸に沿って伸長するように構成されたエンドエフェクタを含み、エンドエフェクタは、少なくとも1つの移送アーム、および少なくとも1つの移送アームから第1の軸と略垂直な第2の軸に沿って延伸するフィンガを含み、フィンガはピッキングフェイスの下からピッキングフェイスを支持するように構成されている。
【0044】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの移送アームが、ピッキングフェイスの対向する側面をまたいで伸長するように構成された2つの移送アームを含む。
【0045】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの移送アームが伸縮移送アームである。
【0046】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの移送アームのそれぞれが、少なくとも1つの移送アームの伸長および収縮をもたらすように構成されたベルト駆動部を含む。
【0047】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、ピッキングフェイス支持棚の支持表面間のピッチに相当する所定のピッチだけ互いに離間し、それによってフィンガが支持表面間に位置する空間を通過する。
【0048】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型移送車両が、少なくとも1つの移送アームを自律型移送車両の長手方向軸に沿って移動させるように構成された駆動部を含む。
【0049】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型移送車両が、少なくとも1つの移送アームのそれぞれを、他の少なくとも1つの移送アームから独立して自律型移送車両の長手方向軸に沿って移動させるように構成された駆動部を含む。
【0050】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型移送車両が、エンドエフェクタを第1の軸に略垂直な方向に移動させるように構成された駆動部を含む。
【0051】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、駆動部が、自律型移送車両を積み重ねられた保管棚の複数のレベルにアクセス可能にするために、エンドエフェクタを第1の軸に略垂直な方向に移動させるように構成される。
【0052】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、少なくとも1つの搬送アームに固定されて取り付けられる。
【0053】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、延伸位置および収縮位置間における移動のために、少なくとも1つの移送アームに移動可能に取り付けられ、延伸位置にあるとき、フィンガは少なくとも1つの移送アームから第2の軸に沿って延伸する。
【0054】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、保管および取出システムが提供される。保管および取出システムは、積載ベッド、および積載ベッド内に設置され、積載ベッドへおよび積載ベッドからピッキングフェイスを搬送するために、第1の軸に沿って伸長するように構成されたエンドエフェクタを含む、少なくとも1つの自律型移送車両、少なくとも1つの自律型移送車両がピッキング通路を通って走行することを可能にするように構成された、少なくとも1つのピッキング通路、および少なくとも1つのピッキング通路に近接して位置する、少なくとも1つの保管棚を含み、少なくとも1つの保管棚は、第2の軸に沿って延在する、互いに離間したピッキングフェイス支持表面を有し、第2の軸は第1の軸に略垂直であり、エンドエフェクタは、第2の軸に沿って延伸し、フィンガをピッキングフェイス支持表面で挟みこむことを可能にするように構成されたフィンガを含む。
【0055】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタが、少なくとも1つの移送アーム、および少なくとも1つの移送アームから延伸するフィンガを含む。
【0056】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの移送アームが、ピッキングフェイスの対向する側面をまたいで伸長するように構成された2つの移送アームを含む。
【0057】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの自律型移送車両が、少なくとも1つの移送アームを自律型移送車両の長手方向軸に沿って移動させるように構成された駆動部を含む。
【0058】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの自律型移送車両が、少なくとも1つの移送アームのそれぞれを、他の少なくとも1つの移送アームから独立して自律型移送車両の長手方向軸に沿って移動させるように構成された駆動部を含む。
【0059】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタが伸縮エンドエフェクタである。
【0060】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタが少なくとも1つの移送アームを含み、少なくとも1つの移送アームのそれぞれは、エンドエフェクタの伸長および収縮をもたらすように構成されたベルト駆動部を含む。
【0061】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが支持表面間に位置する空間を通過するように、フィンガが、ピッキングフェイス支持表面間のピッチに相当する所定のピッチだけ互いに離間する。
【0062】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの自律型移送車両が、エンドエフェクタを第1の軸に略垂直な方向に移動させるように構成された駆動部を含む。
【0063】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、駆動部が、少なくとも1つの自律型移送車両を積み重ねられた保管棚の複数のレベルにアクセス可能にするために、エンドエフェクタを第1の軸に略垂直な方向に移動させるように構成される。
【0064】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガがエンドエフェクタに固定されて取り付けられる。
【0065】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、延伸位置および収縮位置間における移動のためにエンドエフェクタに移動可能に取り付けられ、延伸位置にあるとき、フィンガはエンドエフェクタから第2の軸に沿って延伸する。
【0066】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、保管および取出システム内においてピッキングフェイスを移送する方法が提供され、保管および取出システムは、少なくとも自律型移送車両、少なくとも1つの自律型移送車両が少なくとも1つのピッキング通路に沿って走行することを可能にするように構成されたピッキング通路デッキを有する、少なくとも1つのピッキング通路、および少なくとも1つのピッキング通路に近接して設置された、少なくとも1つの保管棚を含んでいる。方法は、エンドエフェクタのアームがピッキングフェイスの対向する側面をまたいで伸長するように、少なくとも1つの自律型移送車両のエンドエフェクタを少なくとも1つの保管棚内に所定の距離だけ伸長させること、エンドエフェクタのフィンガが、エンドエフェクタの伸長軸に略垂直な方向で、少なくとも保管棚のピッキングフェイス支持表面にさしはさまれ、ピッキングフェイス支持表面の下方にあるように、エンドエフェクタを下降させること、フィンガをピッキングフェイスの下に位置決めすること、およびフィンガがピッキングフェイスの重量を支持して、ピッキングフェイスを少なくとも1つの保管棚から上昇させることを含む。
【0067】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガをピッキングフェイスの下に位置決めすることが、エンドエフェクタの1つまたは複数のアームをピッキングフェイスのそれぞれの側面に向けて移動させることを含む。
【0068】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタがアームを含み、方法は、アームがピッキングフェイスの対向する側面に沿って設置された棚の空間内に接触せずに挿入されるように、アーム間の間隔を調節することをさらに含む。
【0069】
1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの保管棚は積み重ねられた保管棚を含み、方法は、エンドエフェクタを積み重ねられた保管棚の1つのレベルへと持ち上げるまたは下降させることをさらに含む。
【0070】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、複数の積み重ねられた保管棚が、共通のピッキング通路デッキから少なくとも1つの自律型移送車両によってアクセス可能である。
【0071】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型移送車両が、積載領域を形成するフレームと、フレームに移動可能に取り付けられた伸縮アームであって、各伸縮アームが、積載領域への、または積載領域からの少なくとも1つのピッキングフェイスの移送をもたらすために、伸長軸に沿って、フレームに対して伸長および収縮するように、伸長軸に対して傾斜した少なくとも1つの方向において、フレームに対して横断するように構成された、伸縮アームと、各伸縮アームから延伸する少なくとも1つのタブと、を備え、少なくとも1つのタブが伸長および収縮の方向と交差する方向に延伸し、伸縮アームのうちの1つの少なくとも1つのタブが、もう1つの伸縮アームの少なくとも1つのタブに対向している。
【0072】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの方向が、鉛直および水平方向の1つまたは複数である。
【0073】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型移送車両が、伸縮アームの横断、ならびに伸縮アームの伸長および収縮をもたらすために、伸縮アームに接続された3自由度の駆動装置をさらに備える。
【0074】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、変化可能な伸長および収縮の位置を有するように、伸縮アーム間の距離は変化な距離である。
【0075】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが自由端および自由端に取り付けられた回転可能なフィンガを含み、回転可能なフィンガが、少なくとも1つのピッキングフェイスに接触しないような収縮位置と、少なくとも1つのピッキングフェイスの鉛直面に係合し、少なくとも1つのピッキングフェイスの積載領域への移送を少なくとももたらすような展開位置との間で移動可能である。
【0076】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、少なくともそれぞれのフィンガの作動をもたらすために、無線制御モジュールを含む。
【0077】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、フィンガに対向する、移動可能な押出部材を含み、押出部材は移動可能な押出部材とフィンガとの間でピッキングフェイスを少なくとも挟持および解放するために、フィンガに向かって、およびフィンガから離れるように直線移動するように構成されている。
【0078】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、少なくとも、移動可能な押出部材の作動をもたらすための無線制御モジュールを含む。
【0079】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つのピッキングフェイスのサイズに関わりなく少なくとも1つのピッキングフェイスの全積載領域における位置調整をもたらすために、各移送アームが、積載領域のピッキングフェイス支持平面に略平行な平面において横断する。
【0080】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、伸縮アームから伸長軸に略垂直な第2の軸に沿って延伸するフィンガを含み、フィンガが少なくとも1つのピッキングフェイスを少なくとも1つのピッキングフェイスの下から支持するように構成される。
【0081】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、ピッキングフェイス支持棚の支持表面の間のピッチに相当する所定のピッチで、前記フィンガが支持表面の間に位置する空間を通過するように互いに離間している。
【0082】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、少なくとも1つの搬送アームに固定されて取り付けられる。
【0083】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、フィンガが、延伸位置および収縮位置間における移動のために、少なくとも1つの移送アームに移動可能に取り付けられ、延伸位置にあるとき、フィンガは少なくとも1つの移送アームから第2の軸に沿って延伸する。
【0084】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つのタブが、伸縮アームの鉛直移動によってピッキングフェイスに係合する。
【0085】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、保管および取出システムが、少なくとも1つの自律型搬送車両と、少なくとも1つのピッキング通路と、少なくとも1つの保管棚とを含み、少なくとも1つの自律型搬送車両が、積載領域を形成するフレームと、フレームに移動可能に取り付けられた伸縮アームであって、各伸縮アームが、伸長軸に沿って、フレームに対して伸長および収縮するように、伸長軸に対し傾斜した少なくとも1つの方向において、フレームに対して横断するように構成された、伸縮アームと、を含み、少なくとも1つのピッキング通路が、少なくとも1つ自律型搬送車両の、ピッキング通路を通る走行を可能にするように構成され、少なくとも1つの保管棚が、少なくとも1つのピッキング通路に隣接して位置し、伸縮アームの伸長および収縮が、少なくとも1つの保管棚と積載領域との間における少なくとも1つのピッキングフェイスの移送をもたらす。
【0086】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの保管棚が、少なくとも1つのピッキング通路の共通の走行表面からアクセス可能である、2つ以上の積み重ねられた保管棚を含む。
【0087】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの方向が、鉛直および水平方向の1つまたは複数である。
【0088】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの自律型搬送車両が、伸縮アームの横断、ならびに伸縮アームの伸長および収縮をもたらすために、伸縮アームに接続された3自由度の駆動装置を含む。
【0089】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、変化可能な伸長および収縮の位置を有するように、伸縮アーム間の距離は変化可能な距離である。
【0090】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、各伸縮アームが、伸縮アームから伸長軸に略垂直な第2の軸に沿って延伸するフィンガを含み、フィンガが、少なくとも1つのピッキングフェイスを少なくとも1つのピッキングフェイスの下から支持するように構成される。
【0091】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの自律型移送車両と、少なくとも1つのピッキング通路と、少なくとも1つの保管棚を含む保管および取出システム内においてピッキングフェイスを移送する方法であって、少なくとも1つのピッキング通路が、少なくとも1つの自律型移送車両が少なくとも1つのピッキング通路に沿って走行することを可能にするように構成されたピッキング通路デッキを有し、少なくとも1つの保管棚が少なくとも1つのピッキング通路に隣接して設置され、方法が、少なくとも1つの自律型搬送車両のフレームに対し、少なくとも1つの軸に沿って、少なくとも1つの自律型搬送車両の伸縮アームを、伸縮アームが少なくとも1つの保管棚の所定の場所に応じた位置に設置されるように、位置決めすることと、少なくとも1つの軸が他の軸に対して傾斜し、伸縮アームがピッキングフェイスの対向する側面をまたいで伸長するように、フレームに対し、他の軸に沿って伸縮アームを伸長させることと、他の軸に沿った伸縮アームの収縮によって、少なくとも1つの自律型搬送車両の積載領域内にピッキングフェイスを移送することと、を含む。
【0092】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、ピッキングフェイスを積載領域内に移送することが、伸縮アームに取り付けられた回転可能なフィンガを用いてピッキングフェイスを積載領域に引き込むことを含む。
【0093】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、方法が、伸縮アーム上に設置された移動可能な押出部材を用いて、フィンガに対してピッキングフェイスを挟持することをさらに含む。
【0094】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、方法が、少なくとも回転可能なフィンガの作動を、無線を通じてもたらすことをさらに含む。
【0095】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、伸縮アームを位置決めすることが、伸縮アームを2つの軸に沿って位置決めすることを含み、2つの軸は互いに対して略垂直である。
【0096】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、自律型搬送車両が、積載領域を形成するフレームと、フレームに移動可能に取り付けられた伸縮アームであって、各伸縮アームが、積載領域への、または積載領域からの少なくとも1つのピッキングフェイスの移送をもたらすために、伸長軸に沿って、フレームに対して伸長および収縮するように、伸長軸に対して傾斜した少なくとも1つの方向において、フレームに対して横断するように構成された、伸縮アームと、各伸縮アームから延伸する少なくとも1つのタブと、を備え、前記少なくとも1つのタブが、前記伸縮アームの伸長および収縮の方向に移動可能であり、前記伸縮アームの伸長および収縮と関わりなく、前記伸長および収縮の方向において、前記少なくとも1つのピッキングフェイスの位置調整をもたらすために、それぞれの伸縮アームに取り付けられている。
【0097】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つのタブが伸長および収縮の方向に交差する方向に延伸し、伸縮アームのうちの1つの少なくとも1つのタブが、もう1つの伸縮アーム上の少なくとも1つのタブに対向している。
【0098】
上記記載は、開示される実施形態の態様の例示にすぎないことが理解されるべきである。当業者によって、様々な代替例および修正例が、開示される実施形態の態様から逸脱することなく案出され得る。従って、開示された実施形態の態様は、添付の請求項の範囲に該当する、そのような代替例、修正例、および変形例のすべてを含むことを意図している。さらに、異なる特徴が、相互に異なる従属または独立請求項に詳述されるという一事実は、これらの特徴の組み合わせを有利に使用することが出来ないということを意味せず、そのような組み合わせは、本発明の態様の範囲内に留まる。