(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6523462
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】蓄熱保温性フリース及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
D04B 1/04 20060101AFI20190527BHJP
D01F 6/92 20060101ALI20190527BHJP
D03D 15/00 20060101ALI20190527BHJP
D03D 27/00 20060101ALI20190527BHJP
C01G 41/00 20060101ALI20190527BHJP
A41D 13/005 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
D04B1/04
D01F6/92 301M
D03D15/00 E
D03D27/00 D
C01G41/00 A
A41D13/005
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-533896(P2017-533896)
(86)(22)【出願日】2015年11月27日
(65)【公表番号】特表2018-504531(P2018-504531A)
(43)【公表日】2018年2月15日
(86)【国際出願番号】KR2015012812
(87)【国際公開番号】WO2016104968
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2017年6月22日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0186335
(32)【優先日】2014年12月22日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】319001455
【氏名又は名称】ヒョスン ティエヌシー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オ,ソン チン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ミン ソク
【審査官】
小石 真弓
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/069935(WO,A1)
【文献】
実開平02−087098(JP,U)
【文献】
特開平04−002304(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2012−0076909(KR,A)
【文献】
特開昭63−227828(JP,A)
【文献】
特開2001−207373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D04B 1/00− 1/28
D04B 21/00−21/20
D01F 1/00−6/96
D03D 1/00−27/18
A41D 13/005
C01G 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グランド糸にループが固定されたパイル糸が起毛されたフリース組職を有するように構成されるフリースであって、
前記パイル糸は、ポリエステル糸で構成され、
前記グランド糸は、WO30.02〜0.35重量%、Cs2O0.01〜0.15重量%、TiO20.02〜2.5重量%で組成された複合金属酸化物微粒子を0.05〜3.0重量%の原糸内の含量として含むポリエステル繊維が混用されたことを特徴とする、蓄熱保温性フリース。
【請求項2】
前記複合金属酸化物微粒子は、平均粒径が0.05〜2.0μmであり、原糸内での微粒子の数平均分布は、平均粒径が0.05〜1.0μm以下の粒子を有する微粒子が、全体微粒子の50〜65%を占めることを特徴とする、請求項1に記載の蓄熱保温性フリース。
【請求項3】
前記複合金属酸化物微粒子を含む原糸は、中空部を含む原糸断面を有し、中空率が10〜40%であることを特徴とする、請求項1に記載の蓄熱保温性フリース。
【請求項4】
前記原糸は、中空型、十字型、円形、半円形、楕円形、C型、D型またはシース−コア型(Sheath−Core type)、またはクローバー型の中空断面形状を有するようにする断面形状の紡糸ノズルを介して紡糸されたものであることを特徴とする、請求項3に記載の蓄熱保温性フリース。
【請求項5】
パイル糸部とグランド糸部で構成されるフリース編物を製造することにおいて、
前記グランド糸として、WO30.02〜0.35重量%、Cs2O0.01〜0.15重量%、TiO20.02〜2.5重量%で組成された複合金属酸化物微粒子を0.05〜3.0重量%の原糸内の含量として含むポリエステル繊維を混用すると同時に、前記パイル糸部にポリエステル糸を配して製編した後、熱処理することを特徴とする、フリース編物の製造方法。
【請求項6】
前記複合金属酸化物微粒子は、平均粒径が0.05〜2.0μmであり、原糸内での微粒子の数平均分布は、平均粒径が0.05〜1.0μm以下の粒子を有する微粒子が、全体微粒子の50〜65%を占めることを特徴とする、請求項5に記載のフリース編物の製造方法。
【請求項7】
前記複合金属酸化物微粒子を含む原糸は、中空部を含む原糸断面を有し、中空率が10〜40%であることを特徴とする、請求項5に記載のフリース編物の製造方法。
【請求項8】
前記原糸は、中空型、十字型、円形、半円形、楕円形、C型、D型またはシース−コア型(Sheath−Core type)、またはクローバー型の中空断面形状を有するようにする断面形状の紡糸ノズルを介して紡糸されたものであることを特徴とする、請求項7に記載のフリース編物の製造方法。
【請求項9】
前記方法が編物地の片面または両面を起毛するステップを更に含むことを特徴とする、請求項5に記載のフリース編物の製造方法。
【請求項10】
請求項1乃至請求項4のうち、いずれか一項に記載の蓄熱保温性フリースによって製作される、防寒衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄熱保温性フリース及びその製造方法に関し、より詳細には、グランド糸にタングステンセシウム系の金属酸化物微粒子を混入した原糸を混用して、蓄熱保温性に優れた蓄熱保温性フリース及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発達で合成繊維も天然繊維に匹敵する物性を有するように改良され、様々な機能性の合成繊維が用いられている。特に、ポリエチレンテレフタレートとして代表されるポリエステルは、多くの優れた特性を有しており、繊維用としてはもちろん、産業用としても広範囲に用いられている。
【0003】
従来から、フリース(fleece)は、保温性に優れるため、羊毛と類似しており、柔らかくて、起毛した生地として衣類などの用途に対して使用されている。特に、ピリング(pilling)、強度、水分率、耐光堅牢度、洗濯堅牢度などの物性面で優れているので、ポリエステル素材を利用したフリースが普及している。
【0004】
最近、ポリエステル繊維業界では、高付加価値を有する差別化素材の開発が活発に進行されているが、ポリエステルが有する欠点を改善し、新たなメリットを開発しようとする努力の一環として、ポリエステル繊維の蓄熱保温性を向上させるための研究などが遂行されている。
【0005】
一例として、ヨーロッパ特許第302141号は、炭化ジルコニウム微粒子を配合した蓄熱保温性ポリエステル繊維を開示している。しかし、炭化ジルコニウム系微粒子は、混糸に混入時に灰色または黒色を帯びているので、様々な色相の布帛を提供することができない欠点を有する。
【0006】
一方、日本国特開平3−69675号は、酸化ジルコニウム、酸化シリコーン、酸化アルミニウムなどの遠赤外線放射性セラミックス微粉末をポリマーに対して0.5〜9.0wt%添加し、高速ミキサー機を用いてエチレングリコールをスラリー化した後、エステル反応管に投入して混練することを特徴とする遠赤外線放射性ポリエステル繊維の製造方法を開示している。このような方法によって得られるポリエステル繊維は、白色度は良好であるが、多量のセラミックス粒子の分散性が不良であるので、フィラメントの生産が難しい問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した従来技術の問題点を克服するためのものであって、本発明の一つの目的は、蓄熱保温性、染色性、遠赤外線放出性能に優れた蓄熱保温性フリースを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、蓄熱保温性、染色性、遠赤外線放出性能に優れた蓄熱保温性フリースを提供する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を果たすための本発明の一つの態様は、グランド糸にループが固定されたパイル糸が起毛されたフリース組職を有するように構成されるフリースであって、前記パイル糸は、ポリエステル糸で構成され、前記グランド糸は、WO
30.02〜0.35重量%、Cs
2O0.01〜0.15重量%、TiO
20.02〜2.5重量%で組成された複合金属酸化物微粒子を0.05〜3.0重量%の原糸内の含量として含むポリエステル繊維が混用されたことを特徴とする蓄熱保温性フリースに関する。
【0010】
本発明の他の態様は、パイル糸部とグランド糸部で構成されるパイル編物において、前記グランド糸として、WO
30.02〜0.35重量%、Cs
2O0.01〜0.15重量%、TiO
20.02〜2.5重量%で組成された複合金属酸化物微粒子を0.05〜3.0重量%の原糸内の含量として含むポリエステル繊維を混用すると同時に、前記パイル糸部にポリエステル糸を配して製編した後、熱処理することを特徴とするフリース編物の製造方法に関する。
【0011】
本発明のまた他の態様は、前記本発明の蓄熱保温性フリースによって製造される防寒衣服に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明による蓄熱保温性フリースは、優れた遠赤外線放出性能、蓄熱/保温性能と優れた紡糸操業性を提供する。
【0013】
本発明の様々な実施例の蓄熱保温性フリースは、グランド糸の繊維中に分布された遠赤外線放射特性を有する複合金属酸化物微粒子から遠赤外線を放射して保温及び健康増進効果を有し、繊維内に空気層を含んで蓄熱/保温性能に優れており、紡糸操業性及び染色性に優れた利点を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例によって製造された複合蓄熱保温性フリースの断面の写真である。
【
図2】本発明の一実施例によるフリース生地の断面模式図である。
【
図3】本発明の実施例で製造されたフリースの蓄熱保温性測定装備の概路図である。
【
図4】本発明の実施例で製造されたフリースの機能性測定結果を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下で、本発明を添付図面を参照してより詳細に説明する。
【0016】
図2は、本発明の一実施例のフリース生地の断面模式図である。
図2を参照すると、本発明のフリースは、パイル丸編によって形成された編物であって、ポリエステル素材で構成され得る。パイル編物は、編物の基布にパイル糸パイルが編まれている特殊な布であって、独特の光沢、感触、弾力性、保温性が豊かである。
【0017】
本発明の一実施例の蓄熱保温性フリースは、グランド糸100にループが固定されたパイル糸110が起毛されたフリース組職を有するように構成されるフリースであって、前記パイル糸110は、ポリエステル糸で構成され、前記グランド糸100は、WO
30.02〜0.35重量%、Cs
2O0.01〜0.15重量%、TiO
20.02〜2.5重量%で組成された複合金属酸化物微粒子を0.05〜3.0重量%の原糸内の含量として含むポリエステル繊維が混用されたことを特徴とする。
【0018】
図2を参照すると、本発明によるフリースは、起毛される前には左側に示された構造を有し、起毛された後には右側に示されたような構造を有する。具体的に、本発明のフリースは、編織構造とパイル糸ループとが結合された形態を有する。先ず、編織構造は、水平的構造として、一般的なシングルニッティング(Single knitting)のような構造を成すに応じてグランド糸ループ(Ground loop)100などが行列を有するように一定に配されながら、これらの間は互いに結合される。このような編織構造にパイルに連結されるパイルループ(Pile loop)110は、各グランド糸ループ100に対応される形状で環をなして編織構造に含まれる。パイル糸ループ110の端部には、起毛された後のフリース110cが形成される。
【0019】
前記複合金属酸化物微粒子の添加剤の原糸内の含量は、0.05〜3.0重量%が適当であり、より好ましくは、0.3〜2.5重量%が適当である。金属酸化物混合添加剤を0.05重量%の未満で混入時、蓄熱保温性能が低下し、3.0重量%を超えて混入時、パック圧上昇、紡糸工程性低下、原糸の外観不良(単糸切り及びループ糸)及びコスト上昇幅が高くなる欠点がある。
【0020】
また、本発明でのフリース丸編物において、パイル糸は、通常のポリエステル繊維で構成され、生地内の混用率は55〜80重量%である。グランド糸は、複合金属酸化物微粒子が混入された蓄熱保温ポリエステル繊維単独または蓄熱保温ポリエステルと通常のポリエステルとが1:1〜1:10重量%で交編(mixed knitting)された形態であって、生地内の混用率は20〜45重量%であり、このうち、蓄熱保温ポリエステルの生地内の混用率は5〜45重量%である。
【0021】
前記複合金属酸化物微粒子が混入された蓄熱保温ポリエステル繊維の混用率は、5〜45%が適当であり、より好ましくは10〜20%が適当である。蓄熱保温ポリエステル繊維を5%未満で混用時、蓄熱保温繊維含量が低すぎて、その蓄熱保温性能が不足になり、これと反対に、45%を超えて混用する場合には、パイル糸にも蓄熱保温繊維を適用しなければならないので、製造コストが高くなる欠点がある。
【0022】
本発明による蓄熱保温性能に優れたフリースは、タングステンセシウム酸化物系の複合金属酸化物微粒子が混入された蓄熱保温繊維をフリースのグランド糸として45%以下だけ使用しても優れた蓄熱保温性能を発現し、編織性及び染色性に優れた布帛製品を提供することができる。
【0023】
グランド糸に含まれる前記複合金属酸化物微粒子の大きさは、0.05〜2.0μmの粒子大きさを有することが好ましい。
【0024】
グランド糸に含まれる前記複合金属酸化物微粒子の大きさが0.05μmよりも小さいと、機能性低下が発生し、分散性確保が難しく、2.0μmよりも大きくなると、紡糸操業性、特に、単糸繊度1デニール級以下の細繊度の紡糸操業性に問題が発生することができる。
【0025】
また、原糸内での複合金属酸化物微粒子の平均粒径が0.05〜1.0μmの粒子を有する微粒子が全体粒子対比数平均分布上50〜65%であることが好ましい。無機微粒子を混合時の粒子大きさの散布度は、分散性に直接的な影響を及ぼす。複合金属酸化物微粒子のうち、平均粒径以下の粒子大きさを有する粒子が多すぎると、微粒子などの凝集に応じる紡糸操業性低下及び圧力上昇問題が発生することができる。一方、平均粒径以下の大きさを有した無機粒子の分布が少なすぎると、分子間の引力によって凝集化現象が非常に早く発生し、これにより、紡糸操業性が大きく低下する。従って、凝集現象を防止するためには、平均粒径以下の大きさを有したタングステンセシウム酸化物系の複合金属酸化物微粒子の分布が前記範囲内であることが好ましい。
【0026】
本発明のフリースのグランド糸に混入される複合金属酸化物微粒子を含むポリエステル原糸は、単糸纎度が0.5〜3.0デニールであり、中空部を含む原糸断面を有し、中空率が10〜40%であり、5〜20μm波長領域で遠赤外線放射率が0.88以上であり、ランプ法によって測定された蓄熱保温性が1.5℃以上であり、蓄熱保温効果が非常に優れている。
【0027】
本発明のフリースのグランド糸のポリエステル繊維は、空気層が形成される間に、中空部分の占める比率が10〜40%、好ましくは20〜30%である。ここで、前記中空部分の比率が10%未満の場合、目的とする空気層含有による保温効果を期待することができず、40%を超える場合、製造工程での工程性低下、軽すぎる着心地及び発色性が低下される問題点が生じることができる。
【0028】
本発明の蓄熱保温性フリースは、内部に分布された遠赤外線放射特性を有した粒子から遠赤外線を放射して保温及び健康増進効果を有し、繊維内部に空気層が形成されて、優れた蓄熱/保温性を提供する。従って、本発明のフリースを目的とする布帛製品(織編物)で構成して、防寒服、スキー服、冬季ユニホーム、ブラウス、コート、作業服、カーテンなどを製作することができる。
【0029】
前記原糸は、中空型、十字型、円形、半円形、楕円形、C型、D型またはシースコア型(Sheath−Core type)、またはクローバー型の中空断面形状を有するようにする断面形状の紡糸ノズルを介して紡糸される。
【0030】
本発明の他の態様は、フリースの製造方法に関するものであって、本発明では、パイル糸部とグランド糸部で構成されるフリース編物を製造することにおいて、前記グランド糸としてWO
30.02〜0.35重量%、Cs
2O0.01〜0.15重量%、TiO
20.02〜2.5重量%で組成された複合金属酸化物微粒子を0.05〜3.0重量%の原糸内の含量として含むポリエステル繊維を混用すると同時に、前記パイル糸部にポリエステル糸を配して製編した後、熱処理する。
【0031】
以後、製造された生地に対して汎用の起毛機を用いて起毛作業を行うことにより、両面をパイル処理した両面起毛生地を製造する。起毛作業は、生地の片面または両面に行うことができる。この時、必要に応じて起毛された生地のパイルの長さを一定にするために、シャーリング作業を行い、また、必要に応じて前記生地を必要な色に、通常的な方法で染色する。
【0032】
本発明では、放射性セラミックス微粉末を重合ではない別のマスターバッチチップを製造した後、混合紡糸法によって蓄熱/保温及び遠赤外線繊維を製造し、遠赤外線放出及び蓄熱効果を極大化するために、原糸及び布帛内の空気層含有を最大化にしようとして、原糸断面を改造して、中空型断面の異型断面蓄熱/保温及び遠赤外線の原糸を製造することができる。
【0033】
本発明の一実施例の方法では、タングステンセシウム酸化物系の複合金属酸化物微粒子とポリエステルとを溶融混合してポリエステルマスターバッチチップを製造し、次いで、得られたマスターバッチチップと一般ポリエステルチップとを混合した後、中空断面形状を有するようにする断面形状の紡糸ノズルを用いて紡糸する。紡糸した後、中央環状排出型冷却装置及びノズル保温ヒーターを備える冷却装置を用いて冷却させ、蓄熱保温性フリースのグランド糸に含まれるポリエステル糸を製造することができる。
【0034】
本発明のフリースのグランド糸に使用される原糸は、繊維が空気層を含有することができるように中空断面形状を有する紡糸ノズルを使用することができる。一例として、前記原糸は、断面形状が中空型、十字型、円形、半円形、楕円形、D型またはシース−コア型(Sheath−Core type)、クローバー型など空気層を含有することができるようにする繊維断面が形成されるようにする複合糸紡糸ノズルを使用して製造され得る。
【0035】
以下で、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、これらはただ説明の目的のためのものであって、本発明の保護範囲がこれらに制限されるのではない。
【0036】
実施例1
WO
30.1重量%、Cs
2O0.03重量%、TiO
20.3重量%
で構成された複合金属酸化物微粒子が混入されたC型断面の蓄熱保温仮撚糸75d/72fの12本と一般円形断面の汎用ポリエステル仮撚糸75d/36fの30本とをグランド糸とし、一般円形断面の汎用ポリエステル仮撚糸75d/72fの42本をパイル糸として使用して、フリース用テリー編織機で編織した。この時、フリース用編織物内のグランド糸とパイル糸との重量比率は4:6とし、蓄熱保温繊維の混用率は、約11.4%の水準とした。フリース用テリー編織物を、通常の精錬剤2g/lの下で、95℃で30分間シリンダー精錬した後、通常の黒色分散染料でOWF11%の下で、130℃で40分間シリンダー染色した。染色されたフリース用テリー編織物を通常の還元洗浄剤2g/l、苛性ソーダ2g/lの下で、80℃で20分間還元洗浄した後、190℃の温度で前テンダー加工を実施した。前テンダー加工されたフリース用テリ編織物の片面のパイル糸を汎用の起毛機で起毛して片面起毛されたフリースを製造した後、起毛されたパイル糸の長さを一定にするために、シャーリング加工を実施した。最終的に、190℃で後テンダー加工を介して片面起毛されたフリースを製造した。製造された繊維の断面を写真を
図1に示し、得られた蓄熱保温機能性ポリエステルフリースの蓄熱保温性能を評価し、下記の表1に示した。
【0037】
実施例2
WO
30.1重量%、Cs
2O0.03重量%、TiO
20.3重量%
で構成された複合金属酸化物微粒子が混入されたC型断面の蓄熱保温仮撚糸75d/72fの36本と一般円形断面の汎用ポリエステル仮撚糸75d/36fの6本とをグランド糸とし、一般原型断面の汎用ポリエステル仮撚糸75d/72f42本をパイル糸として使用してフリース用テリー編織機で編織した。この時、フリース用編織物内のグランド糸とパイル糸との重量比率は4:6とし、蓄熱保温繊維の混用率は、約34%の水準とした。フリース用テリー編織物を、通常の精錬剤2g/lの下で、95℃で30分間シリンダー精錬した後、通常の黒色分散染料でOWF11%の下で、130℃で40分間シリンダー染色した。染色されたフリース用テリー編織物を通常の還元洗浄剤2g/l、苛性ソーダ2g/lの下で、80℃で20分間還元洗浄した後、190℃の温度で前テンダー加工を実施した。前テンダー加工されたフリース用テリ編織物の片面のパイル糸を汎用起毛機で起毛して片面起毛されたフリースを製造した後、起毛されたパイル糸の長さを一定にするために、シャーリング加工を実施し、最終的に、190℃で後テンダー加工を介して片面起毛されたフリースを製造した。得られた蓄熱保温機能性ポリエステルフリースの蓄熱保温性能を評価し、下記の表1に示した。
【0038】
比較例1
一般円形断面の汎用ポリエステル仮撚糸75d/36fの42本をグランド糸とし、一般円形断面の汎用ポリエステル仮撚糸75d/72f42本をパイル糸として使用して、フリース用テリー編織機で編織した。この時、フリース用編織物内のグランド糸とパイル糸との重量比率は4:6とし、蓄熱保温繊維を混用しなかった。フリース用テリー編織物を、通常の精錬剤2g/lの下で、95℃で30分間シリンダー精錬した後、通常の黒色分散染料でowf11%の下で、130℃で40分間シリンダー染色した。染色されたフリース用テリー編織物を通常の還元洗浄剤2g/l、苛性ソーダ2g/lの下で、80℃で20分間還元洗浄した後、190℃の温度で前テンダー加工を施した。前テンダー加工されたフリース用テリー編織物の片面のパイル糸を汎用の起毛機で起毛して片面起毛されたフリースを製造した後、起毛されたパイル糸の長さを一定にするために、シャーリング加工を実施し、最終的に、190℃で後テンダー加工を介して片面起毛されたフリースを製造した。得られたポリエステルフリースの性能を評価し、下記の表1に示した。
【0039】
[物性評価方法]
*蓄熱/保温性能(Ref.ランプ(Lamp)法):
図3の装置を用いて横(30cm)、縦(30cm)の生地を準備して、人工気候室(20±2℃、相対湿度65±4%)で2時間放置した後、生地の下の部分には、温度センサーを取り付け、生地から50cmの距離で500W光源を60分間照射し、1分単位で温度を測定した後、下記の計算式のように計算した。
1)温度上昇分(℃):光源の照射30分後の生地の温度−光源照射前の生地の温度
2)蓄熱/保温性(Temp、℃):測定試料の温度上昇分−一般試料の温度上昇分
【0041】
前記表1の結果及び
図4を介して確認されるように、本発明のフリース編物は、蓄熱保温性が1.5℃以上であって、優秀性を確認することができる。
【0042】
以上で本発明の好ましい具現例を例に挙げて詳細に説明したが、このような説明は、単純に本発明の例示的な実施例を説明及び開示するものである。当業者は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、前記説明及び添付図面から様々な変更、修正及び変形例が可能であることを容易に認識するだろう。従って、本発明のこのような変形や変更は、本発明の特許請求の範囲に属するものとして解釈されるべきである。