(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、実施形態に係る予約システムの一例を示すブロック図である。
図1に示すように、予約システムは、サーバ10(予約装置)及び端末20により構成される。例えば、サーバ10は、鉄道会社の特急券等の予約サーバであり、1又は複数台のコンピュータにより構成することができる。例えば、端末20は、ユーザが所持するモバイル端末(スマートフォンなど)、コンピュータである。サーバ10は、複数のユーザからのアクセス、つまり複数の端末20からのアクセスを受け付け、複数の端末20からの入力に基づき、各端末20に対して予約情報を発行する。
【0011】
例えば、サーバ10は、情報記憶部(予約部、発行部)11、情報処理部(予約部、発行部)12、通信部(予約部、発行部)13、表示部14、制御部(予約部、発行部)15を備える。
【0012】
情報記憶部11は、複数種類の車両(複数タイプの車両)に対応する複数種類のアイコン、列車運行情報、予約情報、予約画面を構成する予約フォーム等を記憶する。例えば、アイコンは、車両特徴(色、形状、デザイン)に応じた画像である。アイコンは、車両特徴をデフォルメした画像であってもよい。例えば、ユーザが、アイコンを見ると、アイコンに対応する車両をイメージできる。流線型の車両に対応するアイコンは流線型の車両イメージを含み、二階建て車両に対応するアイコンは二階建て車両イメージを含み、展望席車両に対応するアイコンは展望席車両イメージを含む。列車運行情報は、各列車名、各列車の運行日、各列車の停車駅(発駅、着駅含む)と各停車駅の発着時刻を含み、各列車名にアイコンが対応付けられる。
【0013】
情報処理部12は、予約フォームを生成したり、予約フォームを更新(変更)したり、入力情報を処理したり、出力情報を生成したり、予約情報を生成したりする。通信部13は、端末20と通信し、端末20からの予約の要求(予約フォームの要求)を受信したり、端末20に対して予約画面を構成する予約フォームを出力したり、端末20からの入力情報を受信したり、端末20に対して予約情報を発行したりする。
【0014】
例えば、表示部14は、サーバ管理者向けの表示画面を表示する。制御部15は、列車の予約に関する処理を統括制御する。
【0015】
また、端末20は、情報記憶部21、情報処理部22、通信部23、表示部24、制御部25を備える。
【0016】
情報記憶部21は、サーバ10から発行される予約情報を記憶する。情報処理部22は、予約フォームにより構成される予約画面上に情報を入力する。通信部23は、サーバ10と通信し、サーバ10に対して予約を要求したり、サーバ10からの予約画面を構成するための予約フォームを受信したり、サーバ10に対して入力情報を送信したり、サーバ10からの予約情報を受信したりする。表示部24は、予約画面、入力情報、予約情報等を表示する。また、表示部24は、タッチパネルを備え、タッチパネルを介して情報の入力、選択が可能な構成であってもよい。制御部25は、列車の予約に関する処理を統括制御する。
【0017】
図2は、予約画面の第1例を示す図である。例えば、端末20が、サーバ10に対して、予約を要求すると、サーバ10は、予約フォームを送信し、端末20は、予約フォームに基づく予約画面(
図2)を表示する。予約画面(
図2)は、現在日時、乗車日時範囲指定項目30、発着駅指定項目40、複数の車両アイコン指定項目50を含む。例えば、複数の車両アイコン指定項目50は、複数の車両アイコン51a〜51hを含む。なお、車両アイコンが予約画面に収まりきらない場合は、上下スクロールキーで画面をスクロールさせることにより、他の車両アイコンを表示することができる。本実施形態では、同一の符号が割り当てられた車両アイコンは、同じ画像のアイコンである。
【0018】
予約画面(
図2)から、日時(乗車日時範囲)、発駅、着駅を指定して予約する第1の予約例、発駅、着駅、車両アイコンを指定して予約する第2の予約例、日時(乗車日時範囲)、発駅、着駅、車両アイコンを指定して予約する第3の予約例について説明する。
【0019】
(第1の予約例)
図2→
図3→
図4→
図5の順に遷移する予約画面で予約するケースについて説明する。
【0020】
例えば、端末20に表示される予約画面(
図2)を介して、乗車日時範囲として、3/1、12:00の前後60分発を入力し、さらに、発駅A、着駅Bを入力し、決定操作を行う。サーバ10は、これら入力情報(乗車日時範囲と発着駅の指定)を受信し、乗車日時範囲と発着駅に基づき、予約画面(
図3)を構成するための予約フォームを生成し、端末20へ送信する。予約画面(
図3)は、乗車日時範囲と発着駅に基づき検索された複数列車の運行リストを含む。
【0021】
例えば、運行リストは、車両アイコン51aに対応付けられた3/1、A駅11:35発、B駅12:35着、車両アイコン51cに対応付けられた3/1、A駅11:45発、B駅12:45着、車両アイコン51cに対応付けられた3/1、A駅12:00発、B駅13:00着、車両アイコン51dに対応付けられた3/1、A駅12:05発、B駅13:05着、…を含む。
【0022】
例えば、端末20により、車両アイコン51c(所望アイコン)を選択すると、サーバ10は、車両アイコン51cの選択に対応して、車両アイコン51cに対応付けられた複数列車の運行情報を、他のアイコンに対応付けられた複数列車の運行情報よりも優先表示し、予約画面(
図3)を予約画面(
図4)へ遷移させる。すなわち、サーバ10は、車両アイコン別に運行情報をソートする。
図4では、3つの車両アイコン51cは同じ画像のアイコンである。
【0023】
例えば、端末20により、運行リストから、車両アイコン51cに対応付けられた運行情報(3/1、A駅12:00発、B駅13:00着)が選択されると、サーバ10は、選択に対応して、選択された運行情報に対応する予約情報を発行する。端末20は、発行される予約情報(
図5)を受信し、購入操作に対応して、車両アイコン51cを含む予約情報(
図5)を記憶する。また、サーバ10は、購入操作に対応して、発行される予約情報を記憶する。
【0024】
以上により、ユーザは、車両をイメージしながら、列車を予約することができ、また、乗車当日、予約情報に含まれる車両アイコンを目視しながら列車を探すことができる。
【0025】
(第2の予約例)
図2→
図6→
図7の順に遷移する予約画面で予約するケースについて説明する。
【0026】
例えば、端末20に表示される予約画面(
図2)を介して、発駅A、着駅Bを入力し、1つの車両アイコン(例えば車両アイコン51b(所望アイコン))を選択し、決定操作を行う。サーバ10は、これら入力情報(発着駅と車両アイコンの指定)を受信し、現在日時(例えば3/1、8:00)と発着駅と選択された車両アイコンに基づき、予約画面(
図6)を構成する予約フォームを生成し、端末20へ送信する。予約画面(
図6)は、現在日時と発着駅と選択された車両アイコンに基づき検索された複数列車の運行リストを含む。
【0027】
例えば、運行リストは、車両アイコン51bに対応付けられた3/1、A駅9:00発、B駅10:30着、車両アイコン51bに対応付けられた3/1、A駅11:30発、B駅13:00着、車両アイコン51bに対応付けられた3/1、A駅16:00発、B駅17:30着、車両アイコン51bに対応付けられた3/2、A駅9:00発、B駅10:30着、…を含む。
【0028】
例えば、端末20により、運行リストから、車両アイコン51bに対応付けられた運行情報(3/1、A駅16:00発、B駅17:30着)が選択されると、サーバ10は、選択に対応して、選択された運行情報に対応する予約情報を発行する。端末20は、発行される予約情報(
図7)を受信し、購入操作に対応して、車両アイコン51bを含む予約情報(
図7)を記憶する。また、サーバ10は、購入操作に対応して、発行される予約情報を記憶する。
【0029】
以上により、ユーザは、発着駅と所望の車両を指定し、発着駅と所望の車両の条件から検索された運行リストから、所望の運行情報の列車を選択することができる。また、乗車当日、予約情報に含まれる車両アイコンを目視しながら列車を探すことができる。
【0030】
なお、端末20に表示される予約画面(
図2)を介して、発駅A、着駅Bを入力し、1つの車両アイコン(例えば車両アイコン51b)を選択するケースについて説明したが、発駅A、着駅Bの入力を省略し、単に1つの車両アイコン(所望アイコン)を選択して、目的の列車を予約するようにしてもよい。例えば、1つの車両アイコンが選択されると、選択された車両アイコンの列車の運行情報を含む運行リストを出力する。例えば、現在日時を基準として、選択された車両アイコンの列車の予約可能な運行情報を含む運行リストを出力する。なお、運行情報は、発駅から着駅までの全ての停車駅を含む。例えば、ユーザは、運行リストから、乗車日時と乗車駅と降車駅を指定し、所望の車両の列車を予約することができる。つまり、最初に車両を選択し、選択された車両で絞り込まれた運行リストから、乗車日時、乗車駅、降車駅を指定する。例えば、特別な車両の列車(臨時列車)等を予約する際に便利である。
【0031】
(第3の予約例)
図2→
図8→
図9の順に遷移する予約画面で予約するケースについて説明する。
【0032】
例えば、端末20に表示される予約画面(
図2)を介して、乗車日時範囲として、3/1、14:00の前後60分発を入力し、さらに、発駅A、着駅Bを入力し、さらに、1つの車両アイコン(例えば車両アイコン51d(所望アイコン))を選択し、決定操作を行う。サーバ10は、これら入力情報(乗車日時範囲と発着駅と車両アイコンの指定)を受信し、乗車日時範囲と発着駅と車両アイコンに基づき、予約画面(
図8)を構成する予約フォームを生成し、端末20へ送信する。予約画面(
図8)は、乗車日時範囲と発着駅と車両アイコンに基づき検索された複数列車の運行リストを含む。
【0033】
例えば、運行リストは、車両アイコン51dに対応付けられた3/1、A駅13:35発、B駅14:35着、車両アイコン51dに対応付けられた3/1、A駅13:45発、B駅14:45着、車両アイコン51dに対応付けられた3/1、A駅13:55発、B駅14:55着、車両アイコン51dに対応付けられた3/1、A駅14:10発、B駅15:10着、…を含む。
【0034】
例えば、端末20により、運行リストから、車両アイコン51dに対応付けられた運行情報(3/1、A駅13:55発、B駅14:55着)が選択されると、サーバ10は、選択に対応して、選択された運行情報に対応する予約情報を発行する。端末20は、発行される予約情報(
図9)を受信し、購入操作に対応して、車両アイコン51dを含む予約情報(
図9)を記憶する。また、サーバ10は、購入操作に対応して、発行される予約情報を記憶する。
【0035】
以上により、ユーザは、日時範囲と発着駅と所望の車両を指定し、日時範囲と発着駅と所望の車両の条件から検索された運行リストから、所望の運行情報の列車を選択することができる。また、乗車当日、予約情報に含まれる車両アイコンを目視しながら列車を探すことができる。
【0036】
図10は、車両アイコンの概念を説明するための図である。
【0037】
特急券等を予約する予約画面において、デフォルメされた車両特徴(色、形状、デザインなど)をアイコンに表示することにより、車両の特徴を視覚的に喚起し、乗車時の乗り間違いの防止、または、利用経験者への予約利便性向上を促すことができる。
【0038】
図10の(a)、(b)に示すように、形状が同一で色が異なるアイコン、また、
図10の(b)、(c)に示すように、色が同一で形状が異なるアイコン、また、
図10の(d)、(e)に示すように、デザインが異なるアイコンが考えられる。
【0039】
本実施形態のアイコンを利用した予約の概要は以下の通り。
・特急券等の予約の候補表示時に、発着時間や車型などの情報が表示されるのと同時に、該当車両の特徴を表したアイコンを表示する。
・アイコンの表示内容は、端末によっても左右されるが、最低限、色、模様など実際のものと判断できるレベルのものを表示する。
・検索条件を設定すると、候補車両の詳細が表示され、その際にその隣にはアイコンが表示される。
・アイコンは、車型の情報にひも付けされて引き出される。
・条件(乗車日時)検索に対応して、該当時間のダイヤより詳細を表示し、走行車両の情報に基づいてアイコンを表示する。
・予約時に、希望車両がある場合、視覚的に判断できるようになるために選択簡便性の向上が見込まれる。
・予約時に視覚的に車両の外観を把握することで乗車時の乗り間違え防止としての機能を期待できる。
・特定のアイコンから、視覚的に同種検索を行える。
【0040】
従来は、webで特急の座席等を予約をする際、予約画面には文字のみで車型が示されていた(
図11参照)。しかし、実際には文字による車型を理解している利用者は少なく、特に展望席の選択に対して不便であった。本実施形態の予約システムによれば、車両アイコンにより車型の認識が容易となり(
図12参照)、展望席等の選択も簡単になる。
【0041】
なお、本実施形態では、複数種類の車両に対応する複数種類のアイコンから目的の列車を予約(車両タイプ優先で予約)するケース等について説明したが、複数種類の座席に対応する複数種類の座席アイコンから目的の列車を予約するようにしてもよい。
【0042】
なお、サーバ10及び端末20における全ての手順はソフトウェアによって実行することが可能である。このため、上記処理の手順を実行するプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこのプログラムをサーバ10及び端末20へインストールして実行するだけで、予約処理を容易に実現することができる。例えば、サーバ10及び端末20は、上記プログラムをネットワーク経由でダウンロードし、ダウンロードしたプログラムを記憶し、プログラムのインストールを完了することができる。或いは、サーバ10及び端末20は、上記プログラムを情報記憶媒体から読み取り、読み取ったプログラムを記憶し、プログラムのインストールを完了することができる。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。