(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の自動改札機を、図面を参照して説明する。自動改札機は、例えば、鉄道の駅等に設置され、利用者の通過を許可または禁止する。以下の説明では、「媒体」の一例として交通系のICカードを例示するが、「媒体」は、交通系のICカードと同様の決済機能を有する携帯電話等の電子媒体であってもよい。
【0008】
[自動改札機]
図1は、実施形態の自動改札機1を上方から見た図である。自動改札機1は、通路を挟んで対向配置される主機10と従機30とを備える。主機10は、例えば、リーダライタ11と、上面表示部12と、正面表示部13と、扉部14および15と、制御部20とを備える。また、従機30は、リーダライタ31と、上面表示部32と、正面表示部33と、扉部34および35とを備える。
【0009】
主機10のリーダライタ11は、
図1のa方向に通過しようとする利用者によって翳された電子媒体に記憶された情報を読み取って、読み取った情報を制御部20に送信する。また、リーダライタ11は、制御部20によってSF(Stored Fare)処理、すなわち電子マネーからの料金収受処理がなされた結果を電子媒体に書き込む。リーダライタ11は、例えばアンテナを備え、13.56[MHz]の周波数帯を利用してICカードと無線通信を行う。上面表示部12は、リーダライタ11に電子媒体が翳された場合に、制御部20によって処理された結果を表示する。正面表示部13は、
図1のa方向に通過可能であるか否かを示すマークや図形、文字等を表示する。正面表示部13の表示内容または表示の有無は、制御部20によって決定される。
【0010】
一方、従機30のリーダライタ31は、
図3のb方向に通過しようとする利用者によって翳された電子媒体に記憶された情報を読み取って、読み取った情報を主機10の制御部20に送信する。また、リーダライタ31は、主機10の制御部20によってSF処理がなされた結果を電子媒体に書き込む。上面表示部32は、リーダライタ31に電子媒体が翳された場合に、主機10の制御部20によって処理された結果を表示する。正面表示部33は、
図1のb方向に通過可能であるか否かを示すマークや図形、文字等を表示する。正面表示部33の表示内容または表示の有無は、主機10の制御部20によって決定される。
【0011】
主機10の制御部20は、自動改札機1が
図1のa方向への利用者の通過を許可する動作モードに設定されている場合には、扉部15および35を開放状態に維持すると共に、扉部14および34を開放状態または閉止状態に制御することで、a方向の利用者の通過を許可または禁止する。また、制御部20は、自動改札機1が
図3のb方向への利用者の通過を許可する動作モードに設定されている場合には、扉部14および34を開放状態に維持すると共に、扉部15および35を開放状態または閉止状態に制御することで、b方向の利用者の通過を許可または禁止する。
【0012】
また、自動改札機1の動作モードには、
図1のa方向の通過とb方向の通過との双方を許可する動作モードが含まれてもよい。この場合、主機10の制御部20は、例えば、利用者が通過中でなければ正面表示部13と正面表示部33の双方に通過を許可することを示すマークや図形、文字等を表示させ、利用者がいずれかの側から進入し、リーダライタ11とリーダライタ31のいずれか一方に電子媒体が翳されると、他方のリーダライタを無効化すると共に、利用者が進入してきていない側の表示部(正面表示部13または正面表示部33)に、通過を禁止することを示すマークや図形、文字等を表示させるといった制御を行う。なお、
図1では、自動改札機1がICカード専用機であるものとして説明したが、自動改札機1は、ICカードと磁気券の併用機であってもよい。また、自動改札機1は、利用者が双方向に通過可能なものに限らず、主機と補機により構成される、利用者が一方向にのみ通過可能なものであってもよい。
【0013】
図2は、実施形態の自動改札機1の機能構成図である。以下、説明を簡略化するために、自動改札機は
図1のa方向への通過を許可する動作モードに設定されているものとし、a方向への通過に関する機能部についてのみ説明する。図示するように、自動改札機1は、エンコード/デコード部17を更に備える。また、制御部20は、子カード判定部(第1の特定媒体判定部)22と、SF(Stored Fare)処理部24と、親カード判定部(第2の特定媒体判定部)26とを備える。制御部20が備える各機能部は、例えば、プログラムメモリに格納されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、制御部20が備える各機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。また、エンコード/デコード部17は、制御部20のプロセッサにより実現されるソフトウェア機能部であってもよい。
【0014】
エンコード/デコード部17は、リーダライタ11によってICカードから読み取られた情報を復号して制御部20に出力すると共に、制御部20により指示された情報を暗号化してリーダライタ11に出力する。リーダライタ11は、エンコード/デコード部17から入力された情報をICカードに書き込む。
【0015】
子カード判定部22は、リーダライタ11からエンコード/デコード部17を介して入力される情報に基づいて、利用者によってリーダライタ11に翳されたICカードが、乗車区間制限情報を保持する第1の特定媒体であるか否かを判定する。このような乗車区間制限情報は、例えば、親が子に与えるICカードに付与されるものであるため、以下、この第1の特定媒体のことを子カードと称する。
【0016】
図3は、実施形態の子カードが保持する情報の一例を示す図である。子カードは、ICカードの識別情報(ID)、電子マネーの残高を示すチャージ金額、入場駅および入場時刻、経由駅および経由時刻、出場駅および出場時刻、並びに入出場の履歴情報を記憶部に保持している。更に、子カードは、乗車区間制限情報を保持している。
【0017】
SF処理部24は、子カード判定部22により、利用者によってリーダライタ11に翳されたICカードが子カードでないと判定された場合、ICカードが保持する電子マネーのチャージ残高に基づいて、通常のSF処理を行う。
【0018】
SF処理部24は、通常のSF処理として入場処理を行う場合には、ICカードが保持する電子マネーのチャージ残高が初乗り運賃以上であれば利用者の通過を許可し、初乗り運賃未満であれば利用者の通過を禁止する。利用者の通過を許可する場合、SF処理部24は、扉部14および34を開放状態に制御すると共に、上面表示部に電子マネーのチャージ残高を表示させる。利用者の通過を禁止する場合、SF処理部24は、扉部14および34を閉止状態に制御すると共に、上面表示部に電子マネーのチャージ残高が不足している旨を表示させる。
【0019】
また、SF処理部24は、通常のSF処理として出場処理を行う場合には、ICカードが保持する電子マネーのチャージ残高が、入場駅の情報から当該駅(自動改札機1が設置された駅、以下同じ)までの運賃以上であれば、運賃をチャージ残高から差し引いた額をICカードに書き込むように、エンコード/デコード部17およびリーダライタ11に指示し、扉部14および34を開放状態に制御すると共に、上面表示部に運賃を差し引いた後の電子マネーのチャージ残高を表示させる。利用者の通過を禁止する場合、SF処理部24は、扉部14および34を閉止状態に制御すると共に、上面表示部に電子マネーのチャージ残高が不足している旨を表示させる。
【0020】
一方、SF処理部24は、子カード判定部22により、利用者によってリーダライタ11に翳されたICカードが子カードであると判定された場合、当該駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にあるか否かを判定する。SF処理部24は、当該駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にあると判定した場合、上記説明した通常のSF処理を行う。
【0021】
また、SF処理部24は、子カード判定部22により、利用者によってリーダライタ11に翳されたICカードが子カードであると判定され、且つ当該駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間外にあると判定した場合、他媒体情報判定部26により、子カードが、対応する親カード(第2の特定媒体)に続いてリーダライタ11に翳されたか否かを判定する。SF処理部24は、当該駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間外にある場合において、子カードが、対応する親カードに続いてリーダライタ11に翳されたと判定した場合は、上記説明した通常のSF処理を行い、子カードが、対応する親カードに続いてリーダライタ11に翳されなかったと判定した場合は、子カードの利用者の通過を禁止する。
【0022】
ここで、親カードについて説明する。
図4は、実施形態の親カードが保持する情報の一例を示す図である。親カードは、ICカードの識別情報(ID)、電子マネーの残高を示すチャージ金額、入場駅および入場時刻、経由駅および経由時刻、出場駅および出場時刻、並びに入出場の履歴情報を記憶部に保持している。更に、親カードは、指定子カード情報を保持している。指定子カード情報は、親カードに続いて、指定子カード情報に示される識別情報を保持する子カードがリーダライタ11に翳された場合、子カードの乗車区間制限情報に示される乗車区間外であっても、子カードのチャージ残高が十分であれば、例外的に通過が許可されるというものである。なお、親カードであり同時に子カードであるICカード、すなわち乗車区間制限情報と指定子カード情報の双方を保持するICカードは存在しないものとする。
【0023】
親カード判定部26は、リーダライタ11からエンコード/デコード部17を介して入力される情報に基づいて、利用者によってリーダライタ11に翳されたICカードが、親カードであるか否かを判定する。親カード判定部26は、例えば、指定子カード情報としてICカード(子カード)の識別情報が記憶されている場合に、当該ICカードが親カードであると判定する。
【0024】
図5は、実施形態の制御部20により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、リーダライタ11にICカードが翳されたときに開始される。
【0025】
まず、親カード判定部26が、リーダライタ11に翳されたICカードが親カードであるか否かを判定する(ステップS110)。リーダライタ11に翳されたICカードが親カードであると判定した場合、SF処理部24が、指定子カード情報をメモリ(不図示)に記憶させる(ステップS102)。そして、SF処理部24は、電子マネーのチャージ残高に基づく通過判定を行う(ステップS104)。ステップS104の処理は、前述した「通常のSF処理」の通りである。
【0026】
一方、親カード判定部26により、リーダライタ11に翳されたICカードが親カードでないと判定された場合、子カード判定部22が、リーダライタ11に翳されたICカードが子カードであるか否かを判定する(ステップS106)。子カード判定部22により、リーダライタ11に翳されたICカードが子カードでないと判定された場合、SF処理部24が、電子マネーのチャージ残高に基づく通過判定を行う(ステップS104)。
【0027】
子カード判定部22により、リーダライタ11に翳されたICカードが子カードであると判定された場合、SF処理部24は、当該駅が、子カードの保持する乗車区間制限情報に示される乗車区間内であるか否かを判定する(ステップS108)。当該駅が、子カードの保持する乗車区間制限情報に示される乗車区間内であると判定した場合、SF処理部24は、電子マネーのチャージ残高に基づく通過判定を行う(ステップS104)。
【0028】
当該駅が、子カードの保持する乗車区間制限情報に示される乗車区間外であると判定した場合、SF処理部24は、メモリに記憶されている指定子カード情報の示す識別情報と、子カードが保持する識別情報(ID)とが一致するか否かを判定する(ステップS110)。メモリに記憶されている指定子カード情報の示す識別情報と、子カードが保持する識別情報(ID)とが一致すると判定した場合、SF処理部24は、電子マネーのチャージ残高に基づく通過判定を行う(ステップS104)。一方、これらが一致しないと判定した場合、SF処理部24は、子カードの利用者の通行を禁止する(ステップS112)。
【0029】
ステップS100からS112までの処理を行うと、SF処理部24は、今回の1ルーチンの処理(
図5のフローチャートが繰り返し実行される中で1回分の処理)で、指定子カード情報がメモリに記憶されたか否かを判定する(ステップS114)。今回の処理で指定子カード情報がメモリに記憶されなかったと判定した場合、SF処理部24は、指定子カード情報をメモリから消去する(ステップS116)。以上によって、本フローチャートの処理が終了する。
【0030】
以上説明した実施形態の自動改札機1によれば、リーダライタ11によって読み取られた情報に基づいて、利用者によって翳されたUCカードが乗車区間制限情報を保持する子カードであるか否かを判定する子カード判定部22と、子カード判定部22により利用者によって翳されたICカードが子カードであると判定された場合、自装置の設置された駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にあるか否かを判定し、自装置の設置された駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にある場合に、利用者によって翳された子カードが保持する電子マネーに基づいて利用者の通過判定を行うSF処理部24とを備えることにより、好適な乗車区間の制限を実現することができる。この結果、例えば子供である利用者が、親の意図せぬ遠隔地まで乗車してしまうことを抑制することができ、利用者の安全に寄与することができる。
【0031】
また、実施形態の自動改札機1によれば、リーダライタ11によって読み取られた情報に基づいて、利用者によって翳されたICカードが子カードの識別情報(指定子カード情報)を保持する親カードであるか否かを判定する親カード判定部26を更に備え、SF処理部24は、親カード判定部26により、利用者によって翳されたICカードが親カードであると判定された後、親カードに続いてリーダライタ11に翳された子カードについては、親カードが保持する指定子カード情報と、子カードが保持する識別情報とが一致した場合には、自装置の設置された駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にあるか乗車区間外にあるかに関わらず、利用者によって翳された子カードが保持する電子マネーに基づいて利用者の通過判定を行うことにより、親に同伴されている場合にまで乗車区間の制限が適用されるのを回避することができる。この結果、利用者にとっての利便性を高めることができる。
【0032】
[媒体処理装置]
以下、実施形態の媒体処理装置について説明する。媒体処理装置は、例えば、鉄道の駅等に設置される発券機である。また、媒体処理装置は、鉄道の駅等に設置されるチャージ機や精算機であってもよい。以下の説明では、媒体処理装置が発券機であるものとして説明する。
【0033】
図6は、実施形態の発券機(媒体処理装置)100の外観構成図である。発券機100は、例えば、カード挿入口102と、紙幣投入口104と、硬貨投入口106と、釣銭排出口108と、表示部110とを備える。
【0034】
カード挿入口102には、利用者によって交通系のICカードが挿入される。紙幣投入口104には、電子マネーとしてICカードに金額がチャージされる紙幣が投入される。硬貨投入口106には、電子マネーとしてICカードに金額がチャージされる硬貨が投入される。釣銭排出口108からは、釣銭のうち硬貨が排出される。なお、釣銭のうち紙幣は、紙幣投入口104から排出される。表示部110は、例えば、タッチパネル式表示装置であり、各種画像を表示すると共に、利用者による入力操作を受け付ける入力部として機能する。なお、これに代えて(或いは加えて)、発券機100は、操作用の機械式キーを備えてもよい。
【0035】
図7は、実施形態の発券機100の機能構成図である。発券機100は、
図1に示す構成に加えて、リーダライタ120と、エンコード/デコード部122と、検銭部124と、制御部130とを備える。なお、発券機100は、通信インターフェースを備え、駅サーバと通信可能な構成であってもよい。
【0036】
リーダライタ120は、カード挿入口102に挿入されたICカードと通信する。リーダライタ120は、例えばアンテナを備え、13.56[MHz]の周波数帯を利用してICカードと無線通信を行う。エンコード/デコード部122は、リーダライタ120によってICカードから読み取られた情報を復号して制御部130に出力すると共に、制御部130により指示された情報を暗号化してリーダライタ120に出力する。リーダライタ120は、エンコード/デコード部122から入力された情報をICカードに書き込む。
【0037】
検銭部124は、紙幣投入口104または硬貨投入口106に投入された金銭を計数し、計数結果を制御部130に出力する。
【0038】
制御部130は、例えば、通常発券部132と、親子カード発券部134と、親子カード登録部136とを備える。これらの機能部は、例えば、プログラムメモリに格納されたプログラムをCPU等のプロセッサが実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。また、エンコード/デコード部122は、制御部130のプロセッサにより実現されるソフトウェア機能部であってもよい。
【0039】
図8は、表示部110により表示される初期画面IM1の一例を示す図である。初期画面IM1には、スイッチA1、A2、およびA3を含む複数のGUI(Graphical User Interface)スイッチが設けられる。スイッチA1が操作されると、通常発券部132が起動する。通常発券部132は、表示部110に対してなされた入力操作に応じて、検銭部124によって計数された金額の範囲内で電子マネーがチャージされたICカードを発券する。
【0040】
図8に示すスイッチA2が操作されると、親子カード発券部134が起動する。親子カード発券部134は、表示部110に対してなされた入力操作に応じて、親カードと子カードとをセットで発券する。
図9は、親子カード発券部134により親カードと子カードとがセットで発券される際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンス図の処理は、
図8に示すスイッチA2が操作されたときに開始される。
【0041】
まず、利用者が、表示部110に対する操作と共に、親カードにチャージする金額を入金する(ステップS100)。次に、利用者が、表示部110に対する操作と共に、子カードにチャージする金額を入金する(ステップS102)。次に、利用者が、子カードに設定する乗車区間制限情報を表示部110に対して入力する(ステップS104)。発券機100は、親カードに指定子カード情報とチャージ金額を書き込み(ステップS106)、親カードをカード挿入口102から排出する(ステップS108)。また、発券機100は、子カードにステップS104で入力された乗車区間制限情報とチャージ金額を書き込み(ステップS110)、子カードをカード挿入口102から排出する(ステップS112)。
【0042】
一方、
図8に示すスイッチA3が操作されると、親子カード登録部136が起動する。親子カード登録部136は、表示部110に対してなされた入力操作に応じて、カード挿入口102に挿入された2つのICカードのうち一方を親カード、他方を子カードとして対応付ける。
図10は、親子カード登録部136により親カードと子カードとが対応付けられる際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンス図の処理は、
図8に示すスイッチA3が操作されたときに開始される。
【0043】
まず、利用者が親カードをカード挿入口102に挿入し(ステップS200)、次いで子カードをカード挿入口102に挿入する(ステップS202)。次に、利用者は、子カードに設定する乗車区間制限情報を表示部110に対して入力する(ステップS204)。発券機100は、親カードに指定子カード情報を書き込み(ステップS206)、親カードをカード挿入口102から排出する(ステップS208)。また、発券機100は、子カードにステップS204で入力された乗車区間制限情報を書き込み(ステップS210)、子カードをカード挿入口102から排出する(ステップS212)。なお、
図10のシーケース図で示す処理の中で、親カードと子カードに対する電子マネーのチャージを併せて行うことを可能にしてもよい。
【0044】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、リーダライタ11によって読み取られた情報に基づいて、利用者によって翳されたUCカードが乗車区間制限情報を保持する子カードであるか否かを判定する子カード判定部22と、子カード判定部22により利用者によって翳されたICカードが子カードであると判定された場合、自装置の設置された駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にあるか否かを判定し、自装置の設置された駅が乗車区間制限情報により示される乗車区間内にある場合に、利用者によって翳された子カードが保持する電子マネーに基づいて利用者の通過判定を行うSF処理部24とを持つことにより、好適な乗車区間の制限を実現することができる。
【0045】
上記実施形態は、以下のように表現することができる。
アンテナを有し、無線により媒体と通信することで、利用者によって翳された媒体から情報を読み取る読取部と、
前記読取部によって読み取られた情報に基づいて、前記利用者によって翳された媒体が乗車区間の制限情報を保持する第1の特定媒体であるか否かを判定する第1の特定媒体判定部と、
前記第1の特定媒体判定部により前記利用者によって翳された媒体が前記第1の特定媒体であると判定された場合、自装置の設置された駅が前記制限情報により示される乗車区間内にあるか否かを判定し、自装置の設置された駅が前記制限情報により示される乗車区間内にある場合に、前記利用者によって翳された第1の特定媒体が保持する電子マネーに基づいて前記利用者の通過判定を行う処理部と、
を備える自動改札機。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。