(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の加熱調理器100上に炊飯ユニット90を載置した状態の説明図である。加熱調理器100の上に炊飯ユニット90が載置されている。そして、炊飯ユニット90の上部の開口は、蓋80により覆われている。蓋80には、温度センサユニット70aが取り付けられている。温度センサユニット70aの先端部には非接触型温度センサ71が内蔵されており、非接触型温度センサ71が温度を測定可能な領域である温度検出領域73を蓋80の上面及び炊飯ユニット90の内部へ向けている。
【0014】
(加熱調理器100)
加熱調理器100は、上面に載置プレート40が設けられている。炊飯ユニット90は、載置プレート40の上に載置される。加熱調理器100の内部で、載置プレート40の下部には中心から外周部にわたって誘導コイル30が配置されている。誘導コイル30は、加熱調理器100内部に配置された制御部20により制御され、高周波電流が流れることにより載置プレート40上のものを電磁誘導加熱する。
【0015】
載置プレート40の中心部の下部には、誘導コイル30は配置されておらず、サーミスタ等の底温度センサ50が配置されている。底温度センサ50は、載置プレート40上に載置された炊飯ユニット90の外側の底面の温度を載置プレート40を介し間接的に測定するものである。ただし、この形態だけに限定されず、例えば、底温度センサ50を載置プレート40の上面に露出させて直接炊飯ユニット90の外側の底面に接触させて温度を測定しても良い。また、底温度センサ50を載置プレート40よりも突出させ、可動できるようにして、炊飯ユニット90の外側の底面に接触させて温度を測定しても良い。
【0016】
加熱調理器100には受信部25が備えられている。受信部25は、非接触型温度センサ71が検知し送信部72から送信された温度情報を受信する。受信された情報は、制御部20に送られ、加熱調理器100の制御に利用される。実施の形態1においては、送信部72から受信部25までの通信は、無線通信で行われる。
【0017】
(炊飯ユニット90)
載置プレート40の上には、炊飯ユニット90が載置されている。炊飯ユニット90は、羽釜形状した釜91と外周面を覆う発泡シリコンゴム92から構成されている。釜91は、焼結炭素を素材としている。ただし、これには限られず、鉄等の金属を素材としても良い。釜91の形状も、羽釜形状に限られず、他の形状をとっても良い。
【0018】
釜91の外周面を覆う発泡シリコンゴム92は、釜91の外側の底面から羽部までを覆っている。発泡シリコンゴム92は、釜91の断熱、蓄熱効果を高める効果があり、また、クッション性がある材質であるため、釜91の割れ、傷つき等から保護する効果を有する。また、釜91に発泡シリコンゴム92が装着されていることにより、炊飯ユニット90は外観に優れ、炊飯ユニット90のみを食卓上に置いて使用することもできる。
【0019】
釜91の上部の開口の周辺部は、発泡シリコンゴム92により覆われていない。これにより、釜91は、発泡シリコンゴム92に覆われた羽部以下の部分よりも、発泡シリコンゴム92に覆われていない羽部より上の部分の方が放熱しやすくなっている。これにより羽部以下の部分と羽部より上の部分との間で温度差が生じ、炊飯中に発生するおねばの泡をつぶす効果を高めることができる。なお、実施の形態1では、発泡シリコンゴム92は、釜91の底面から羽部までの全域を覆っているが、底面を露出するような形状であっても良い。その場合は、底温度センサ50は、直接釜91の外側の底面に接触させることも可能である。
【0020】
(蓋80)
炊飯ユニット90の釜91の上部の開口部は、蓋80により覆われている。蓋80は、釜91の円形状の開口部より若干大きい平面部81と、平面部81の全周に平面部81から下方向に向かって立ち上がっている側壁部分82からなる。側壁部分82は、釜91の発泡シリコンゴムに覆われていない部分の外周を覆う程度の高さになっている。側壁部分82の一部分には温度センサユニット70aの取付部83が設置されている。取付部83は、温度センサユニット70aが着脱自在となるように構成されている。
【0021】
(温度センサユニット70a)
温度センサユニット70aは、蓋80の取付部83に取り付けられ、先端が蓋80の平面部81の上に来るようにされている。温度センサユニット70aの先端部の側面には、温度検出窓74が設けられている。温度検出窓74の内部には非接触型温度センサ71が配置されている。非接触型温度センサ71は、例えば赤外線センサである。非接触型温度センサ71を使用するため、調理用器等に接触することなく温度測定が可能であり、調理容器が炊飯ユニット90ではない他の物に変わっても温度測定が可能である。
【0022】
温度センサユニット70aは、検知した温度情報を加熱調理器100の制御部20へ送る。そのために、温度センサユニット70aには送信部72が設けられている。送信部72から送信された温度情報は、無線通信により受信部25へ送信され、受信部25から制御部20へと送られる。無線通信により検知した温度情報を加熱調理器100の制御部20へ送ることが可能にできるため、非接触型温度センサを調理容器の形状に応じた都合の良い位置へ取り付けることができ、多くの調理容器に可能な加熱調理器100が提供できる。
【0023】
実施の形態1において、非接触型温度センサ71による温度測定する部分は、蓋80の上面の中央部である。温度検出領域73は、非接触型温度センサ71による温度測定可能な範囲を示している。非接触型温度センサ71は、温度検出領域73(図中の一点鎖線で挟まれた領域)を蓋80の上面の中心付近を覆うようにされている。温度検出領域73は、この範囲のものに限られず、測定の指向性を高くしてもっと範囲の狭いものに変更してもよい。また、温度検出領域73の範囲に応じて内蔵されている非接触型温度センサ71の数を複数にしても良い。非接触型温度センサ71の温度検出領域73及び数量は、必要とされる温度測定精度に応じて適宜設定することができる。温度検出領域73を表す図中の一点鎖線は、釜91の内部まで延びているが、蓋80がある場合は内部の温度までは測定できない。しかし、蓋80の上面及び釜91の外側の底面の両方の温度を取ることにより、炊飯時の釜91の内部の温度が精度良く予測できる。
【0024】
なお、実施の形態1において、蓋80の上面の一部を赤外線透過材質の窓を設け赤外線の透過部86とすることにより、釜91の内部の被加熱物の温度を直接確認することもできる。これにより、蓋80の上面の温度測定による調理容器内部の温度の予測よりも、さらに精度よく釜91の内部の温度が測定できる。例えば、
図1に示されるように温度検出領域73と蓋80とが交わる部分の蓋80の一部分のみ材質を赤外線透過材質に変更すればよい。
【0025】
また、蓋80の上面の赤外線の透過部86以外である非透過部84に蓋温度センサ85を取り付けても良い。蓋温度センサ85の測定結果は、例えば無線通信により、加熱調理器100の制御部20に送られる。また、非接触型温度センサ71の温度検出領域73で検出された温度分布も、例えば無線通信により制御部20へ送られる。そして、非接触型温度センサ71により測定された温度分布から蓋温度センサ85での温度測定結果を差し引くことにより、非接触型温度センサ71が測定した透過部86部分のみの温度を求める。これにより、調理容器内部の被加熱物の温度を精度良く求めることができる。
【0026】
(温度センサユニット70aの装着方向を変えた使用例)
図2は、
図1の温度センサユニット70aの装着方向を変えた場合の説明図である。
図2においては、温度センサユニット70aを取付部83に取り付ける際に、非接触型温度センサ71を炊飯ユニット90の外側の側面に向けて取り付けてある。その他の構成要素については
図1と同じである。
【0027】
図2に示された温度センサユニット70aの配置の場合、非接触型温度センサ71は、釜91の外側の側面の発泡シリコンゴム92の上から温度測定を行うことになる。このような状態でも、炊飯ユニット90の外側の側面と外側の底面との2箇所の温度を取ることができるため、炊飯時の釜91の内部の温度が精度良く予測できる。また、
図1に表された温度センサユニット70aの状態よりも、釜91の上部の領域を使用することなく、全体として小さいスペースで加熱調理が可能である。
【0028】
また、実施の形態1では、蓋80に設けられた取付部83に温度センサユニット70aを取り付けているが、蓋80に限らない。例えば、実施の形態2で述べる加熱調理器100に設けられた取付部13に温度センサユニット70aを取り付けても良い。温度センサユニット70aを伸縮自在に構成すれば、加熱調理器100の取付部13に温度センサユニット70aを取り付けて、蓋80の上方から温度検出することもできる。また、温度センサユニット70aを取付部13に取り付けて、例えば温度センサユニット70aを縮めることにより釜91の側部の温度検出も可能である。このような構成でも、
図1及び
図2に示されている形態と同様な効果が得られる。
【0029】
(誘導コイル30による調理容器の材質と大きさの判定)
また、実施の形態1においては、加熱調理器100の載置プレート40の下部に配置されている誘導コイル30を例えば同心円状に配置してある。載置プレート40上に例えば炊飯ユニット90を置くと、加熱調理器100は、誘導コイルに所定の電圧をかける。その際に、誘導コイル30に流れる電流量が求まる。この電流量は、載置プレート40上に載置された調理容器の材質により異なるため、調理容器の材質が加熱調理器100に適した物かが判定できる。そして、例えば、載置プレート40上に載置された調理容器がアルミ製の場合は、加熱調理器100は運転を開始できず、エラーの表示を出す等して、ユーザーに加熱ができないことを知らせる。これにより、加熱調理器100の安全性が確保できる。更に、同心円状に配置された誘導コイルのうち、内側に配置されたものから外側に配置されたものまでの複数の誘導コイル30の電流量を見ることにより、載置プレート40上の調理容器の大きさが判定できる。調理容器の大きさを判定することにより、調理容器の大きさに合わせた加熱ができ、エネルギー効率の良い加熱調理をすることができる。
【0030】
(効果)
実施の形態1に係る加熱調理器100は、加熱調理器100本体と、加熱調理器100本体の上面に配置され、炊飯ユニット90を載置する載置プレート40と、炊飯ユニット90の底面の温度を検出する底温度センサ50と、載置プレート40の面より上に位置し、温度を検出可能な領域である温度検出領域73に存在する物の温度を測定する非接触型温度センサ71と、を備える。なお、炊飯ユニット90は、本願発明において「調理容器」に相当する。このような構成にすることにより、釜91の底面の温度だけでなく、蓋80の上面又は釜91の外側の側面といった複数箇所の温度を測定することが可能となり、炊飯時の釜91の内部の温度が精度良く予測できる。また、実施の形態2で説明するが、非接触型温度センサ71を使用し温度測定するため、調理容器が他の異なる形状の物に変わっても温度測定が可能となり、炊飯ユニット90に限らず精度良く温度を検知し、その温度情報を利用した制御により加熱調理が可能となる。
【0031】
加熱調理器100において、さらに非接触型温度センサ71は、温度検出領域73を調理容器の内部としたものである。または、さらに非接触型温度センサ71は、温度検出領域73を調理容器の外側の側面としたものである。または、さらに調理容器の開口を覆う蓋80を備え、非接触型温度センサ71は、温度検出領域73を蓋80の上面としたものである。
上記の何れかに示される構成にすることにより、複数箇所で温度を測定することが可能となり、精度良く温度を検知し、その温度情報を利用した制御により加熱調理が可能となる。
【0032】
さらに蓋80の上面は、赤外線が透過する透過部と、赤外線が透過しない非透過部と、を備える。非接触型温度センサ71は、温度検出領域73を透過部が含まれる範囲としたものである。
このような構成にすることにより、炊飯する場合のように、蓋80を必要とする加熱調理においても、内部の被加熱物の温度を精度良く検出することができ、その温度情報を利用した制御により加熱調理が可能となる。
【0033】
さらに蓋80は、非透過部に蓋温度センサを備える。
このような構成にすることにより、蓋80の非透過部の温度を直接測定した結果を求められる。上記の非接触型温度センサ71により赤外線透過部を含む領域を温度測定した結果から非透過部の温度を差し引くことにより、非接触型温度センサ71が測定した透過部の温度のみを算出することができる。つまり、蓋80の透過部を通した調理容器内部の被加熱物の温度をより精度良く求めることができる。
【0034】
さらに非接触型温度センサ71を内蔵する温度センサユニット70aを備える。そして、温度センサユニット70aは、蓋80に着脱可能とされている。
このような構成にすることにより、炊飯ユニット90のように高さがあり、蓋80を必要とする調理容器であっても、非接触型温度センサ71を蓋80の上部に配置することができる。温度センサユニット70aが長手方向に長くできる構成にしなくとも、非接触型温度センサ71を蓋80の上部に配置させることができるため、温度センサユニット70aを大きくしたり、複雑な構成を取らずに様々な調理容器に対応できる。特に、高さが異なる調理器具に対応することが可能な加熱調理器を提供できる。
【0035】
さらに非接触型温度センサ71が測定した温度情報を受信する受信部25を備える。そして、温度センサユニット70aは、温度情報を送信する送信部72を備える。
このような構成にすることにより、無線通信により検知した温度情報を加熱調理器100の制御部20へ送ることが可能にできるため、非接触型温度センサを調理容器の形状に応じた都合の良い位置へ取り付けることができ、多くの調理容器に可能な加熱調理器100が提供できる。
【0036】
実施の形態2.
実施の形態2においては、実施の形態1の加熱調理器100に対し、炊飯ユニット90とは異なる調理容器を使用した場合について説明する。実施の形態2では、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。
【0037】
(フライパン90a)
図3は、本発明の実施の形態2における加熱調理器100上にフライパン90aを載置した状態の説明図である。フライパン90aは、底面93aの外周部全周から上方に立ち上がる側壁部94aを備えている。フライパン90aの側壁部94aの上端、すなわちフライパン90aの開口は、実施の形態1における釜91と比較して低い。
【0038】
(温度センサユニット70b)
実施の形態2においては、温度センサユニット70bは、加熱調理器100の取付部13に取り付けられている。取付部13は、温度センサユニット70bが着脱自在となるように構成されている。取付部13は、加熱調理器100の載置プレート40の周囲に配置されている。温度センサユニット70bは、取付部13から上方へ長手方向を向けて取り付けられている。温度センサユニット70bの先端に取り付けられている非接触型温度センサ71は、フライパン90aの内部へ向けられている。温度検出領域73は、底面93aを覆っている。このような構成により、フライパン90aで加熱調理をするときに、フライパン90aの底面93aの温度だけでなく、フライパン90a内部の被加熱物の温度を直接測定することができるため、精度の高い温度測定が可能となる。被加熱物を直接温度測定することにより、加熱調理器100の精度の高い制御により調理が可能である。
【0039】
図4は、
図3の温度センサユニット70bを長手方向に短くした場合の図である。温度センサユニット70cは、例えば長手方向に伸縮自在に構成されている。なお、温度センサユニット70bと同様に取付部13に取り付けが可能である。温度センサユニット70cも取付部13から上方へ長手方向を向けて取り付けられている。温度センサユニット70cの先端に取り付けられている非接触型温度センサ71は、フライパン90aの外側の側面、つまり側壁部94aの外側の面へ向けられている。フライパン90aの底面93aと外側の側面の両方の温度を取ることにより、調理時のフライパン90aの内部の温度が精度良く予測でき、精度の高い制御により調理が可能である。
【0040】
なお、実施の形態2のフライパン90aは、実施の形態1の釜91に被せられる蓋80と同形状であり、釜91の蓋80として使用することができる。また、取付部83は、フライパン90aの柄の取付部83であるが、温度センサユニット70a〜70eの取付部83としても利用可能である。
【0041】
(鍋90b)
図5は、
図3のフライパン90aを鍋90bに変更した場合の図である。加熱調理器100は、フライパン90aよりも深い調理容器である鍋90bにも対応することができる。鍋90bは、底面93bの外周部全周から上方に立ち上がる側壁部94bを備えている。
図5においては、温度センサユニット70dが加熱調理器100の取付部13に取り付けられている。温度センサユニット70dも、例えば伸縮自在に構成されており、非接触型温度センサ71は、鍋90bの開口部より上から鍋90bの内部に向けられている。このような構成により、鍋90bで加熱調理をするときに、鍋90bの底面93bの温度だけでなく、鍋90b内部の被加熱物の温度を直接測定することができるため、精度の高い温度測定が可能となる。
【0042】
図6は、
図5の温度センサユニット70dを長手方向に短くした場合の図である。温度センサユニット70eは、例えば伸縮自在に構成されたものである。
図4における温度センサユニット70cと同じく、非接触型温度センサ71は、鍋90bの外側の側面、つまり側壁部94bの外側の面へ向けられている。
図6の場合においても、鍋90bの底面93bと外側の側面の両方の温度を取ることにより、調理時の鍋90bの内部の温度が精度良く予測でき、精度の高い制御により調理が可能である。
【0043】
なお、実施の形態2における温度センサユニット70b〜70eのように加熱調理器100の取付部13に取り付けられる場合は、取付部13を温度センサユニット70b〜70eの非接触型温度センサ71を駆動するための電力を供給できる構成にすると良い。さらに温度センサユニット70b〜70eは、取付部13に取り付けられた状態で充電が可能な構成にすると良い。例えば、温度センサユニット70b〜70eには通電手段76を設け、取付部13には本体側通電手段16を設けてある。交流電源から供給された電力は、加熱調理器100内で直流に変換され、本体側通電手段16と通電手段76とを経て蓄電手段75に充電される。または、本体側通電手段16と通電手段76を経て供給された電力は、そのまま非接触型温度センサ71及び送信部72の駆動に使用される。実施の形態1の温度センサユニット70aのように、着脱自在に構成されており、使用時に蓋80のように電力を供給できない位置に取り付けられて使用される場合があるからである。
【0044】
図7は、
図3の加熱調理器100を上面から見た図である。実施の形態2における温度センサユニット70b〜70eは、
図7に示されるように、上面から見たときに略正方形の加熱調理器100の角部に立てて配置される。載置プレート40上に載置されるフライパン90aは上面から見たときは円形であり、加熱調理器100の角部はスペースが空いている。ここに配置することにより、加熱調理器100を大きくする必要無く、温度センサユニット70b〜70eを配置することができる。また、例えば
図3において、取付部13は、載置プレート40と同じ高さの面に設けられているが、取付部13を設ける面を載置プレート40よりも高い位置にすることもできる。この構造により、温度センサユニット70b〜70eを伸縮自在な構成、又は長手方向に大きくすることなく、高さのある調理容器の内部を非接触型温度センサ71により測定することができる。
【0045】
(効果)
実施の形態2に係る加熱調理器100においては、非接触型温度センサ71は、高さ方向の位置を変更することができる。
このような構成にすることにより、深さのある鍋90bのような調理容器においても、非接触型温度センサ71を調理容器の開口よりも高い位置に配置することができる。これにより、調理容器内部の被加熱物の温度を直接測定することができるため、精度の高い温度測定が可能となり、その温度情報を利用して精度の高い制御により調理が可能である。また、非接触型温度センサ71の位置を低くすれば、調理容器の側面でも温度測定が可能である。
【0046】
さらに、温度センサユニット70b〜70eを取り付けられる取付部13を備える。そして、温度センサユニット70b〜70eは、取付部13に着脱可能とされている。
このような構成にすることにより、実施の形態1のように温度センサユニット70aを取り付けられる蓋80を使用しない調理の場合であっても温度センサユニット70b〜70eを加熱調理器100の取付部13に固定して温度測定が可能である。これにより、調理容器が変わっても、非接触型温度センサ71による温度測定が可能であり、複数箇所の温度を測定することが可能となり精度良く温度を検知でき、その温度情報を利用した制御により加熱調理が可能となる。
【0047】
さらに、取付部13は、取り付けられた温度センサユニット70b〜70eへ電力を供給する本体側通電手段16を備え、温度センサユニット70b〜70eは、本体側通電手段16から電力が供給される通電手段76と、供給された電力を蓄える蓄電手段75と、を備える。そして、蓄電手段75は、取付部13に取り付けられた時に充電される。
このような構成にすることにより、温度センサユニット70b〜70eは、実施の形態1の温度センサユニット70aのように、着脱自在に構成され使用時に蓋80のように電力を供給できない位置に取り付けられて使用することができるようになる。