特許第6523956号(P6523956)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6523956着色および不透明ガラスセラミック、関連する着色性のセラミック化可能ガラス、および関連方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6523956
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】着色および不透明ガラスセラミック、関連する着色性のセラミック化可能ガラス、および関連方法
(51)【国際特許分類】
   C03C 10/12 20060101AFI20190527BHJP
   C03C 3/085 20060101ALI20190527BHJP
   C03C 3/093 20060101ALI20190527BHJP
   C03C 3/097 20060101ALI20190527BHJP
   C03B 32/00 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
   C03C10/12
   C03C3/085
   C03C3/093
   C03C3/097
   C03B32/00
【請求項の数】12
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2015-529871(P2015-529871)
(86)(22)【出願日】2013年8月22日
(65)【公表番号】特表2015-529184(P2015-529184A)
(43)【公表日】2015年10月5日
(86)【国際出願番号】US2013056172
(87)【国際公開番号】WO2014035791
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2016年8月22日
(31)【優先権主張番号】61/693,875
(32)【優先日】2012年8月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100090468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 剛
(72)【発明者】
【氏名】ビール,ジョージ ハルゼー
(72)【発明者】
【氏名】デジネカ,マシュー ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ゴメス,シニュー
(72)【発明者】
【氏名】スミス,シャーリーン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ティエトジェ,スティーヴン アルヴィン
【審査官】 吉川 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−527105(JP,A)
【文献】 特開昭62−123043(JP,A)
【文献】 特開平05−208846(JP,A)
【文献】 特開昭48−026812(JP,A)
【文献】 特公昭49−010134(JP,B1)
【文献】 特開2005−325017(JP,A)
【文献】 特開2008−007398(JP,A)
【文献】 特表2009−531261(JP,A)
【文献】 米国特許第03775154(US,A)
【文献】 米国特許第04192665(US,A)
【文献】 米国特許第04212678(US,A)
【文献】 米国特許第05176961(US,A)
【文献】 米国特許第05212122(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0255983(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0213192(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0092353(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0035041(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/016724(WO,A1)
【文献】 牧島亮男 他,“ガラス材料設計支援システム:VitrES”,FUJITSU,日本,富士通株式会社,1993年11月10日,第44巻第6号,第560−565頁,ISSN:0016-2515
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 10/10 − 10/14
C03C 3/076 − 3/097
C03C 4/02
C03C 21/00
C03B 32/00 − 32/02
INTERGLAD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.β−リシア輝石固溶体および擬板チタン石
含んでなる結晶相を含み、
b.前記ガラスセラミックが、以下の範囲:
i.L=20〜45;
ii.a=−2〜+2;および
iii.b=−12〜+1
の、鏡面反射を含む分光光度計を使用した鏡面反射測定から決定されるCIELAB色空間の座標を有する不透明材料である、
ガラスセラミック。
【請求項2】
a.β−石英固溶体が前記結晶相に実質的に存在しないか、または
b.前記結晶相が、該結晶相の20質量%未満を構成するβ−石英固溶体をさらに含むか、
のいずれかである、請求項1記載のガラスセラミック。
【請求項3】
前記結晶相が、
a.尖晶石固溶体、
b.金紅石、
c.リン酸亜鉛マグネシウム、ならびに
d.尖晶石固溶体および金紅石、
のいずれかをさらに含んでなる、請求項1または2記載のガラスセラミック。
【請求項4】
a.前記ガラスセラミックが、少なくとも20μmのDOLを有する圧縮応力層において、少なくとも200MPaの平均表面圧縮応力(CS)を有するようにイオン交換可能である、請求項1記載のガラスセラミック。
【請求項5】
a.25℃において、0.5〜3.0ギガヘルツ(GHz)の範囲の周波数にわたり、0.05未満の損失正接
をさらに有する、請求項1、2または4記載のガラスセラミック。
【請求項6】
セラミック化して請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラスセラミックを製造するに適した着色性のセラミック化可能ガラス組成物であって、酸化物に基づく質量%で、95〜99.7のベース組成物と、残余の1種以上の着色剤とを含み、酸化物に基づく質量%で算出された以下の組成:
a.SiO:53.5〜70;
b.Al:16.9〜24.5;
c.B:0〜2;
d.LiO:3.3〜4.5;
e.NaO:0.3〜0.5;
f.TiO:2.5〜6.2;
g.MgO:1.5〜3;
h.ZnO:0〜2.2;
i.P:0〜7.7;
j.SnO:0〜1;
k.Fe:0.3〜5;
l.Co、Ni、Mn、Cr、およびCuからなる群より選択される1種以上の追加の遷移金属の1種以上の酸化物:0〜3.5;および
m.Bi、VおよびSnからなる群より選択される1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:0
を有する、組成物。
【請求項7】
前記ガラス組成物が、以下の範囲:
i.L=25〜40;
ii.a=−1.5〜+1;および
iii.b=−3.5〜−2
のCIELAB色空間の色座標を有する不透明材料にセラミック化可能である、
請求項6記載の着色性のセラミック化可能ガラス組成物。
【請求項8】
前記結晶相が、スズ、スズ含有化合物、硫黄、または硫黄含有化合物の1種以上を含む、請求項1記載のガラスセラミック。
【請求項9】
前記ガラスセラミックが、
0.3〜2.5質量%のFe
0超〜3.5質量%の、Co、Ni、Mn、Cr、およびCuからなる群より選択される1種以上の追加の遷移金属の1種以上の酸化物;および
0質量%の、Bi、VおよびSnからなる群より選択される1種以上の多価金属の1種以上の酸化物
を有する、請求項1または8記載のガラスセラミック。
【請求項10】
前記ガラスセラミックが、0.8ミリメートル(mm)の厚さを有し、かつ少なくとも20μmから150μmまでのDOLを有する圧縮応力層を有するようにイオン交換可能である、請求項1記載のガラスセラミック。
【請求項11】
25℃において、0.5〜3.0ギガヘルツ(GHz)の範囲の周波数にわたり、8未満の比誘電率をさらに有する、請求項1、2、4、5または10記載のガラスセラミック。
【請求項12】
セラミック化して請求項8または9記載のガラスセラミックを製造するに適した着色性のセラミック化可能ガラス組成物であって、酸化物に基づく質量%で、95〜99.7のベース組成物と、残余の1種以上の着色剤とを含み、酸化物に基づく質量%で算出された以下の組成:
a.SiO:53.5〜70;
b.Al:16.9〜24.5;
c.B:0〜2;
d.LiO:3.3〜4.5;
e.NaO:0.3〜0.5;
f.TiO:2.5〜6.2;
g.MgO:1.5〜3;
h.ZnO:0〜2.2;
i.P:0〜7.7;
j.SnO:0〜1;
k.Fe:0.3〜5;
l.Co、Ni、Mn、Cr、およびCuからなる群より選択される1種以上の追加の遷移金属の1種以上の酸化物:0〜3.5;および
m.Bi、VおよびSnからなる群より選択される1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:0
を有する、組成物。
【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本願は、米国特許法第119条の下、2012年8月28日出願の米国仮特許出願第61/693875号明細書に基づく優先権を主張する。なお、本願は上記米国仮特許出願の内容に依拠し、かつ上記米国仮特許出願は、全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態は、概してガラス材料技術の分野、より具体的には不透明ガラスセラミック材料技術の分野に関する。また、本開示の実施形態の態様および/または実施形態は、β−リシア輝石固溶体(β−リシア輝石ss)および(i)擬板チタン石または(ii)バナジウムもしくはバナジウム含有化合物のいずれかを含んでなる黒色または灰色および不透明ガラスセラミック(本明細書中、以下、「着色および不透明ガラスセラミック」という)にセラミック化可能な(ceramable)1種以上のガラス組成物(本明細書中、以下、「着色性のセラミック化可能ガラス」という)、着色および不透明ガラスセラミック、イオン交換表面処理を受ける着色および不透明ガラスセラミック、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミック、着色および不透明ガラスセラミックを含む機械または装置、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミックを含む機械または装置、着色および不透明ガラスセラミックにセラミック化可能な着色性のセラミック化可能ガラスを製造する方法、着色および不透明なガラスセラミックを製造する方法、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミックを製造する方法、ならびにセラミック化可能な着色ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびにイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックのいずれか1種を使用する1種以上の方法に関する。
【背景技術】
【0003】
過去10年間、ノートパソコン、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、ポータブルナビゲーションデバイス(PND)、メディアプレーヤー、携帯電話、ポータブルインベントリーデバイス(PID)(しばしば「ポータブルコンピュータ」と呼ばれる)などの電子デバイスは、小型化、軽量化、および機能的によりパワフルになりながら、収束されてきた。そのようなより小型化されたデバイスの開発および可用性に寄付する1つのファクターは、縮小の一途をたどる電子部品サイズによって、計算密度および動作速度を増加する能力である。しかしながら、より小型化され、より軽量化され、機能的によりパワフルな電子デバイスへの傾向は、ポータブルコンピュータのいくつかの部品のデザインに関する継続的な課題を提示する。
【0004】
特定のデザイン上の課題を生じるポータブルコンピュータと関連する部品には、様々な内部/電子部品を収納するために使用されるエンクロージャまたはハウジングが含まれる。このデザイン上の課題は、一般に、2つの矛盾するデザイン目標、すなわち、より軽量かつ薄型のエンクロージャまたはハウジングを製造することが望ましいこと、およびより強く、より剛性のエンクロージャまたはハウジングを製造することが望ましいことに起因する。軽量のエンクロージャまたはハウジング、典型的に締め具の少ないより薄型のプラスチック構造ほど、より可撓性となる傾向があるが、歪んで曲がる傾向を有し、これは、より強く、より剛性のエンクロージャまたはハウジング、典型的により重量が大きく、締め具がより多いより厚いプラスチック構造とは対照的である。都合の悪いことに、より強く、より剛性のプラスチック構造の増加した重量は、使用者の不満の原因となり、曲がって歪むより軽量の構造は、ポータブルコンピュータの内部/電子部品に損害を与えることがあり、ほぼ確実に使用者の不満の原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既知の種類の材料の中でも、様々な他の用途で広範囲に使用されるガラスセラミックが挙げられる。例えば、調理用レンジ、調理器具、およびボウル、ディナープレートなどの食器などとして、ガラスセラミックは台所で広範囲に使用される。透明ガラスセラミックは、オーブンおよび/または炉窓、光学エレメント、ミラー基板などの製造において使用される。ガラスセラミックは、典型的に、特定の温度で特定の時間、前駆体ガラス組成物をセラミック化して、ガラスマトリックス中で核形成し、結晶相を成長させることによって製造される。SiO−Al−LiOガラス系に基づく2ガラスセラミックは、主な結晶相としてβ−石英固溶体(β−石英ss)または主な結晶相としてβ−リシア輝石固溶体(β−リシア輝石ss)のいずれかを有するものを含んでなる。ポータブルコンピュータのエンクロージャまたはハウジングに、改善された黒色または灰色を提供する着色性のセラミック化可能ガラス、ならびに/または着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックが必要とされている。また、軽量で強く剛性のエンクロージャまたはハウジングを作製することのデザインの課題に対処しながら、そのような改善された着色を提供するような材料が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態のいくつかの態様および/または実施形態は、以下の範囲:L=約20〜約45;a=約−2〜約+2;およびb=約−12〜約+1のCIELAB色空間で鏡面反射を含む全反射測定から決定される座標を有する着色および不透明ガラスセラミックとなるように、β−リシア輝石ssおよび(i)擬板チタン石または(ii)バナジウムもしくはバナジウム含有化合物のいずれかを含む結晶相を有するガラスセラミックに関する。有利には、CIELAB色空間におけるそのような座標は、着色および不透明なガラスセラミックを通して実質的に均一であることが可能である。一態様において、追加的な構成要素は、擬板チタン石を含む結晶相を含んでなる。別の態様において、追加的な構成要素は、バナジウムまたはバナジウム含有化合物、および任意選択で、スズまたはスズ含有化合物、硫黄または硫黄含有化合物のいずれか1種、ならびに上記の任意の2種以上を含んでなる。上記態様のそれぞれにおいて、β−石英ssは、結晶相に実質的に存在しないことが可能であるが、存在する場合、β−石英ssは、結晶相の約20質量パーセント(質量%)未満、あるいは約15質量%未満であることが可能である。また上記態様のそれぞれにおいて、さらなる結晶相は、尖晶石ss(例えば、ヘルシン石および/または亜鉛尖晶石−ヘルシン石ss)、金紅石、リン酸亜鉛マグネシウムまたは尖晶石ss(例えば、ヘルシン石および/または亜鉛尖晶石−ヘルシン石ss)および金紅石を含み得る。
【0007】
本開示の実施形態の他の態様および/または実施形態は、前段落のイオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミック、またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する。一態様において、イオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミックは、少なくとも約200メガパスカル(MPa)の平均表面圧縮応力(CS)下で層を有するように処理することが可能である。そのような圧縮応力を受けた層は、ガラスセラミックの表面からガラスセラミックに向かって少なくとも約20マイクロメートル(μm)の深さ(層の深さおよびDOLとしても知られる)まで延在することができ、あるいはそのような圧縮応力を受けた層は、少なくとも約60μmのDOLを有する。別の態様において、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミックは、少なくとも約20μmのDOLあるいは少なくとも約60μmのDOLを有する圧縮応力を受けた層において、少なくとも約200MPaの平均表面圧縮応力(CS)を有するように処理することが可能である。厚さ約0.8ミリメートル(mm)のイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する態様において、圧縮応力を受けた層は、少なくとも約20μmから約150μmまでのDOL、あるいは少なくとも約40μmから約150μmまでのDOL、その上さらに少なくとも約80μmから約120μmまでのDOLを有することができる。
【0008】
本開示の実施形態のなお他の態様および/または実施形態は、黒色または灰色および不透明ガラスセラミックにセラミック化するために適切な着色性のセラミック化可能ガラスに関する。そのようなガラスの組成物は、酸化物に基づいて、約95〜約99.7質量%のベース組成物および残余の1種以上の着色剤を含んでなる。様々な態様において、1種以上の着色剤は、1種以上の鉄をベースとする材料;または1種以上の鉄をベースとする材料と、1種以上の追加的な遷移金属をベースとする材料;または1種以上の多価金属をベースとする材料であることが可能である。上記態様のそれぞれにおいて、着色性のセラミック化可能ガラスは、酸化物に基づく質量%で算出された組成で、SiO:約53.5〜約70;Al:約16.9〜約24.5;B:約0〜約2;LiO:約3.3〜約4.5;NaO:約0.3〜約0.5;TiO:約2.5〜約6.2;MgO:約1.5〜約3;ZnO:約0〜約2.2;P:約0〜約7.7;SnO:約0〜約1;Fe:約0〜約5;1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物:約0〜約4;および1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:約0〜約4を含んでなる。そのような着色性のセラミック化可能ガラスが、核形成および結晶相の成長のため、相当する予め選択された時間で、予め選択された温度におけるセラミック化時に、前段落に記載される不透明ガラスセラミックおよび/またはイオン交換可能なイオンと不透明なガラスセラミックを生じさせることができることは明らかである。また、そのような着色性のセラミック化可能ガラスが、相当する予め選択された時間で、相当する予め選択された温度において、1種以上の予め選択されたイオン交換技術を使用する処理時に、前段落に記載されるイオン交換された不透明ガラスセラミックを生じさせることができることも明らかである。
【0009】
本開示の実施形態のなお追加的な態様および/または実施形態は、セラミック化可能な着色ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、イオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミック、ならびにイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックのいずれか1つの製造方法に関する。そのために、いくつかの態様は、黒色または灰色および不透明ガラスセラミックにセラミック化するために適切なセラミック化可能な着色ガラスを得るために、相当する予め選択された量で混合された、予め選択されたカラーパッケージを含む、予め選択された組成物の原材料を溶融することによるセラミック化可能な着色ガラスの製造方法に関する。1種以上の着色剤を着色および不透明ガラスセラミックおよび/またはセラミック化可能な着色ガラスに提供するために使用される特定のカラーパッケージの原材料または成分の構成要素が、それらの量および/または化学的特徴(例えば、化合物対元素および/またはその逆、カルボネート対酸化物、混合された酸化物対酸化物および/またはその逆、価電子状態など)、ならびに/または物理的特徴(例えば、結晶質対非晶質および/またはその逆、単相対多相および/またはその逆、沈殿対溶液および/またはその逆、存在する対変化するなど)が上記1種以上の着色剤とは異なる、相当する予め選択された量で混合された、予め選択された組成物を含み得るおよび含むことができることは明らかである。
【0010】
カラーパッケージに関する上記の態様において、本開示は、酸化剤に基づき算出された質量%で、以下のいずれか1種を含んでなる、1種以上の着色剤レベルを得ることが可能である、相当する予め選択された量で混合される、予め選択された組成物の原材料または成分を使用することを考察する:
Fe:約0.3〜約5;
Fe:約0.3〜約5、および1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物:約0〜約4;または
1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:約0〜約4。
【0011】
さらに他の態様は:
着色性のセラミック化可能ガラスに、予め選択された第1の速度で、予め選択された核形成温度(TEMPn)まで加熱し、予め選択された第1の時間で、予め選択された核形成温度(TEMPn)に保持することによって、核形成熱処理を受けさせる工程と;
熱処理されたガラスに、予め選択された第2の速度で、予め選択されたセラミック化温度(TEMPc)まで加熱し、予め選択された第2の時間で、予め選択されたセラミック化温度(TEMPc)に保持することによってセラミック化熱処理を受けさせる工程と;予め選択された第3の速度で、予め選択された収量温度(TEMPe)まで冷却する工程と
による、β−リシア輝石固溶体(β−リシア輝石ss)および(i)擬板チタン石または(ii)バナジウムもしくはバナジウム含有化合物のいずれかを含んでなる着色および不透明ガラスセラミックの製造方法に関する。
【0012】
そのような予め選択された核形成温度(TEMPn)は、約700℃〜約850℃を含んでなることができ、相当する予め選択された第1の時間は、約15分〜約4時間を含んでなることができる。また、そのような予め選択されたセラミック化温度(TEMPc)は、約850℃〜約1150℃を含んでなることができ、相当する予め選択された第2の時間は、約15分〜約16時間を含んでなることができる。上記のそれぞれにおいて、そのような予め選択された第1の速度および第2の速度は、同一であることも異なることもでき、約1℃/分〜約10℃/分を含むことができる。
【0013】
美学的に適切な黒色または灰色を示すことに加えて、出願人らは、結果として生じる着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックは、例えば、以下などの有利な特性を有することができると考える:
約0.05未満、あるいは約0.03未満、ひいてはまた約0.02未満の約25℃での約0.5〜約3.0ギガヘルツ(GHz)の範囲の周波数における損失正接;
約8未満、あるいは約7未満、またはひいてはまた約6未満の約25℃での約0.5〜約3.0ギガヘルツ(GHz)の範囲の周波数における比誘電率;
0.3MPa・m1/2より高い、あるいは0.5MPa・m1/2より高い、またはひいてはまた約1MPa・m1/2より高い破壊靱性;ならびに
約135MPaより高い、あるいは275MPaより高い、またはひいてはまた約340MPaより高い破断係数(MOR);
少なくとも約400kg/mm、あるいは少なくとも約550kg/mm、またはひいてはまた少なくとも約700kg/mmのヌープ硬度;または
より多くの上記の組合せおよび2種。
【0014】
そのため、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックを、マウス、キーボード、モニター、ゲームコントローラー、タブレット、ホワイトボードなどのコンピュータおよびコンピュータアクセサリー;パーソナルディジタルアシスタント(PDA);ポータブルナビゲーションデバイス(PND);ポータブルインベントリーデバイス(PID);チューナー、メディアプレーヤー(例えば、レコード、カセット、ディスクなど)、ケーブルおよび/またはサテライトレシーバー(キーボード)モニター、ゲームコントローラーなどのエンターテイメントセンターおよびセンターアクセサリー;電子リーダーデバイスまたはe−リーダー;携帯電話および/またはスマートフォンなどの無線通信用に構成することができる様々な電子デバイスまたはポータブルコンピュータにおいて使用することができる。
【0015】
本開示の数多くの他の実施形態の態様、実施形態、特徴および利点は、以下の記載および添付の図面から明らかである。記載および/または添付の図面において、個々に、またはいずれかの形態で互いに組み合わせて適用することができる本開示の例示的な実施形態の態様および/または実施形態が参照される。そのような実施形態の態様および/または実施形態は、本開示の完全な範囲を表さない。したがって、本開示の完全な範囲を解釈するためには、本明細書の請求項が参照されなければならない。簡潔さのために、本明細書で定められるいずれの値の範囲も、範囲内の全ての値を考察し、当該の特定された範囲内の実際的な数値である、終点を有する任意の部分範囲を列挙する請求の範囲を支持するものとして解釈される。仮定的な実例として、約1〜5の範囲の本開示の説明は、以下の範囲のいずれかに請求の範囲を支持するように考えられるであろう:1〜5、1〜4、1〜3、1〜2、2〜5、2〜4、2〜3、3〜5、3〜4、および4〜5。また簡潔さのため、「である」、「含む」、「有する」、「含んでなる」などの用語は、便宜的な用語であって、用語を限定するものとしては解釈されず、適切に、「含でなる」、「から実質的になる」、「からなる」などの用語を包含してもよいことは理解されるであろう。
【0016】
本開示のこれらおよび他の態様、利点および顕著な特徴は、以下の説明、添付の図面および添付の請求の範囲から明白になる。
【0017】
本明細書で参照される図面は、本明細書の一部分を形成する。図面に示される特徴は、他に明示されない限り、また反対の意味が他に示されない限り、本開示の実施形態の、全てではないが、いくつかの実例となるように意図される。同様の参照番号は、図面中、簡潔さのために、必ずしも同一ではないが同様の構成要素および/または特徴に相当するが、前述した機能を有する参照番号または特徴は、そのような構成要素および/または特徴が現れる他の図面と関連して、必ずしも記載されなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本開示の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造された着色および不透明ガラスセラミックに関して得られたX線(XRD)回折パターンを示す(5℃/分のランプ速度で加熱され、780℃で2時間、950℃で4時間の熱処理を使用して実施された、表1Aおよび1Bに記載される実施例3)。
図2図2は、本開示の他の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造された着色および不透明ガラスセラミックに関して得られたXRDパターンを示す(5℃/分のランプ速度で加熱され、780℃で2時間、900℃で4時間の熱処理を使用した、表1に記載される実施例5)。
図3図3は、本開示のなお他の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造された着色および不透明ガラスセラミックに関して得られたXRD回折パターンを示す(5℃/分のランプ速度で加熱され、780℃で2時間、1000℃で4時間の熱処理を使用した、表1Aおよび1Bに記載される実施例13)。
図4図4は、430℃におけるNaNO溶融塩浴のイオン交換後の、各試料が5℃/分で780℃で2時間、1000℃で4時間熱処理された、本開示のなお他の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造された黒色および不透明ガラスセラミック、ならびに類似の白色および不透明ガラスセラミックに関する電子マイクロプローブによって測定されたナトリウムプロフィールを示す。本開示の他の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造された黒色および不透明ガラスセラミック、ならびに類似の白色および不透明ガラスセラミックに関して、同様のNaO化学プロフィールが得られるため、同様の強度改善が予想される。
図5図5は、イオン交換された試料の概略断面図、ならびに特徴パラメーター:平均表面圧縮応力(CS);平均中心張力(CT);試料の厚さ(t);および試料の表面から、表面圧縮および中心張力から得られ、かつ図4のナトリウムプロフィールから決定できる応力がサインを変化する試料内の位置(すなわちゼロ)までの垂直な距離である層の深さ120(DOL)を示す。
図6図6は、商業的に入手可能なGORILLA(登録商標)ガラス2317、ならびに類似の白色および不透明(無着色)ガラスセラミックと比較して、本開示の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造されたいくつかの着色および不透明ガラスセラミックに関する周波数の関数としての損失正接を示す。
図7図7は、本開示の実施形態の態様および/または実施形態に従って製造された着色性のセラミック化可能ガラス、ならびに類似のセラミック化可能ガラスに関する温度の関数としての粘度を示す。これは、SiO量を減少させることによって粘度が低下し、それによって、本開示の着色性のセラミック化可能ガラスは溶融および形成がより容易となることを実証する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の例示的な実施形態の態様および/または実施形態の以下の記載において、本開示が実施されてもよい具体的な実施形態の態様および/または実施形態が例示される、その一部を形成する添付の図面が参照される。これらの実施形態の態様および/または実施形態は、当業者が本開示を実施することができように十分詳細に記載されるが、それにもかかわらず、本開示の範囲の限定がそれによって意図されないことは理解される。本開示の関連技術の当業者が思いつく、本明細書に例示される特徴の変更形態およびさらなる修正形態、ならびに本明細書に例示される原理の追加的な適用形態は、本開示の範囲内で考えられる。具体的には、他の実施形態の態様および/または実施形態が利用されてもよく、論理的変化(例えば、限定されずに、化学的、組成的{例えば、限定されずに、化学物質、材料などのいずれか1つ以上}、電気的、電気化学的、電気機械的、電気光学的、機械的、光学的、物理的、生理化学的などのいずれか1つ以上)および他の変化は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく製造されてもよい。したがって、以下の記載は限定的に解釈されず、本開示の実施形態の態様の範囲および/または実施形態は、添付された請求の範囲によって定義される。また、「上部」、「底部」、「外側」、「内側」などの用語は、便宜上の用語であり、限定的な用語として解釈されないことは理解されるべきである。
【0020】
本開示の実施形態のいくつかの態様および/または実施形態は、以下の範囲:L=約20〜約45;a=約−2〜約+2;およびb*=約−12〜約+1のCIELAB色空間で鏡面反射を含む全反射測定から決定される座標を有する着色および不透明ガラスセラミックとなるように、β−リシア輝石ssおよび(i)擬板チタン石または(ii)バナジウムもしくはバナジウム含有化合物のいずれかを含む結晶相を有するガラスセラミックに関する。有利には、CIELAB色空間におけるそのような座標は、着色および不透明なガラスセラミックを通して実質的に均一であることが可能である。一態様において、追加的な構成要素は、擬板チタン石を含む結晶相を含んでなる。別の態様において、追加的な構成要素は、バナジウムまたはバナジウム含有化合物、および任意選択で、スズまたはスズ含有化合物、硫黄または硫黄含有化合物のいずれか1種、ならびに上記の2種以上を含んでなる。上記態様のそれぞれにおいて、β−石英ssは、結晶相に実質的に存在しないことが可能であるが、存在する場合、β−石英ssは、結晶相の約20質量%未満、任意選択で約15質量%未満であることが可能である。また上記態様のそれぞれにおいて、さらなる結晶相は、尖晶石ss(例えば、ヘルシン石および/または亜鉛尖晶石−ヘルシン石ss)、金紅石、リン酸亜鉛マグネシウムまたは尖晶石ss(例えば、ヘルシン石および/または亜鉛尖晶石−ヘルシン石ss)および金紅石を含み得る。
【0021】
本開示の実施形態のなお他の態様および/または実施形態は、前段落のイオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミック、またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する。一態様において、イオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミックは、少なくとも約200メガパスカル(MPa)の平均表面圧縮応力(CS)下で層を有するように処理することが可能である。そのような圧縮応力を受けた層は、ガラスセラミックの表面からガラスセラミックに向かって少なくとも約20マイクロメートル(μm)の深さ(層の深さおよびDOLとしても知られる)まで延在することができ、任意選択でそのような圧縮応力を受けた層は、少なくとも約60μmのDOLを有する。別の態様において、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミックは、少なくとも約20μmのDOL、および任意選択で少なくとも約60μmのDOLを有する圧縮応力を受けた層において、少なくとも約200MPaの平均表面圧縮応力(CS)を有するように処理することが可能である。厚さ約0.8ミリメートル(mm)のイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する態様において、圧縮応力を受けた層は、少なくとも約20μmから約150μmまでのDOL、あるいは少なくとも約40μmから約150μmまでのDOL、ひいてはまた少なくとも約80μmから約120μmまでのDOLを有することができる。
【0022】
本開示の実施形態のさらになお他の態様および/または実施形態は、黒色または灰色および不透明ガラスセラミックにセラミック化するために適切な着色性のセラミック化可能ガラスに関する。そのようなガラスの組成物は、酸化物に基づいて、約95〜約99.7質量%のベース組成物および残余の1種以上の着色剤を含んでなる。様々な態様において、1種以上の着色剤は、1種以上の鉄をベースとする材料;または1種以上の鉄をベースとする材料と、1種以上の追加的な遷移金属をベースとする材料;または1種以上の多価金属をベースとする材料であることが可能である。上記態様のそれぞれにおいて、着色性のセラミック化可能ガラスは、酸化物に基づく質量%で算出された組成で、SiO:約53.5〜約70;Al:約16.9〜約24.5;B:約0〜約2;LiO:約3.3〜約4.5;NaO:約0.3〜約0.5;TiO:約2.5〜約6.2;MgO:約1.5〜約3;ZnO:約0〜約2.2;P:約0〜約7.7;SnO:約0〜約1;Fe:約0〜約5;1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物:約0〜約4;および1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:約0〜約4を含んでなる。そのような着色性のセラミック化可能ガラスが、核形成および結晶相の成長のため、相当する予め選択された時間で、予め選択された温度におけるセラミック化時に、前段落に記載される不透明ガラスセラミックおよび/またはイオン交換可能なイオンと不透明なガラスセラミックを生じさせることができることは明らかである。また、そのような着色性のセラミック化可能ガラスが、相当する予め選択された時間で、相当する予め選択された温度において、1種以上の予め選択されたイオン交換技術を使用する処理時に、前段落に記載されるイオン交換された不透明ガラスセラミックを生じさせることができることも明らかである。
【0023】
1種以上の着色剤に関するいくつかの態様において、着色性のセラミック化可能ガラスの組成物は、Fe:約0.3〜約5を有することができるが、1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物、および1種以上の多価金属の1種以上の酸化物を実質的に含まない(例えば、実質的に約0)。これらの態様において、相当する予め選択された時間で、予め選択された温度においてセラミック化することによって、以下の範囲:L=約20〜約45;a=約−1.2〜約+0.5;およびb*=約−6〜約+1のCIELAB色空間の色座標を有する不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換可能な不透明ガラスセラミックを生じることができる。
【0024】
1種以上の着色剤に関するいくつかの態様において、着色性のセラミック化可能ガラスの組成物は、Fe:約0.3〜約2.5、および1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物:約3.5までを有することができるが、1種以上の多価金属の1種以上の酸化物を実質的に含まない(例えば、実質的に約0)。さらなる態様において、1種以上の追加的な遷移金属は、Co、Ni、Mn、Cr、Cuまたはそれらの組合せであることができる。これらの他の態様において、相当する予め選択された時間で、予め選択された温度においてセラミック化することによって、以下の範囲:L=約25〜約40;a=約−1.5〜約+1;およびb*=約−3.5〜約−2のCIELAB色空間の色座標を有する不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換可能な不透明ガラスセラミックを生じることができる。
【0025】
1種以上の着色剤に関するなお他の態様において、着色性のセラミック化可能ガラスの組成物は、Fe:約0.3まで、および1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:約3までを有することができるが、1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物を実質的に含まない(例えば、実質的に約0)。さらなる態様において、1種以上の多価金属は、Bi、V、Sn、Tiまたはそれらの組合せを含んでなる。また、なおさらなる態様において、1種以上の多価金属の少なくとも一部の1つまたは複数の原子価を低下させることが可能なより多くの構成要素の1種を含む1種以上の化合物からの1種以上の元素の痕跡が存在してもよい。これらのさらなる態様のいくつかにおいて、痕跡は、約2質量%までの量であってよい。1以上の原子価が低下した化合物がC、Sまたはそれらの組合せを含んでなる場合、1種以上の元素のいくつかまたは全てが変化可能であることは明らかである。これらのなお他の態様において、相当する予め選択された時間で、予め選択された温度においてセラミック化することによって、以下の範囲:L=約26〜約33;a=約−0.1〜約1;およびb*=約−1〜約−6.4のCIELAB色空間の色座標を有する不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換可能な不透明ガラスセラミックを生じることができる。
【0026】
本開示の実施形態のなお追加的な態様および/または実施形態は、セラミック化可能な着色ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、イオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミック、ならびにイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックのいずれか1つの製造方法に関する。そのために、いくつかの態様は、黒色または灰色および不透明ガラスセラミックにセラミック化するために適切なセラミック化可能な着色ガラスを得るために、相当する予め選択された量で混合された、予め選択されたカラーパッケージを含む、予め選択された組成物の原材料を溶融することによるセラミック化可能な着色ガラスの製造方法に関する。1種以上の着色剤を着色および不透明ガラスセラミックおよび/またはセラミック化可能な着色ガラスに提供するために使用される特定のカラーパッケージの原材料または成分の構成要素が、それらの量および/もしくは化学的特徴(例えば、化合物対元素および/もしくはその逆、カルボネート対酸化物、混合された酸化物対酸化物および/もしくはその逆、価電子状態など)、ならびに/または物理的特徴(例えば、結晶質対非晶質および/もしくはその逆、単相対多相および/もしくはその逆、沈殿対溶液および/もしくはその逆、存在する対変化するなど)が上記1種以上の着色剤とは異なる、相当する予め選択された量で混合された、予め選択された組成物を含むことができることは明らかである。そのために、いくつかの態様は、予め選択されたカラーパッケージが得られるように、相当する予め選択された量で混合される、予め選択された組成物の原材料または成分を提供および/または溶融することによる、カラーパッケージの製造方法に関する。
【0027】
他の態様は、1種以上の着色剤を含んでなる黒色または灰色および不透明ガラスセラミックへのセラミック化に適切なセラミック化可能な着色ガラスを得ることが可能な原材料の溶融による着色性のセラミック化可能ガラスの製造方法に関する。これらの他の態様において、原材料は、少なくともセラミック化可能ベースガラスまたはベースガラスが得られるように、相当する第1の群の予め選択された量で混合される、予め選択された組成物の原材料の第1の群、および相当する特定の量の特定のカラーパッケージ、または相当する特定の量の特定のカラーパッケージを得ることができる相当する第2の群の予め選択された量で混合される、予め選択された組成物の原材料または成分の第2の群を含むことができる。
【0028】
上記態様のそれぞれにおいて、溶融によって、酸化物に基づく質量%で算出された組成で、約95〜約99.7のベースガラスおよび残余の1種以上の着色剤を含んでなる着色性のセラミック化可能ガラスが得られる。また、上記態様のそれぞれにおいて、着色性のセラミック化可能ガラスは、酸化物に基づく質量%で算出された組成で、SiO:約53.5〜約70;Al:約16.9〜約24.5;B:約0〜約2;LiO:約3.3〜約4.5;NaO:約0.3〜約0.5;TiO:約2.5〜約6.2;MgO:約1.5〜約3;ZnO:約0〜約2.2;P:約0〜約7.7;SnO:約0〜約1;Fe:約0〜約5;1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物:約0〜約4;ならびに1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:約0〜約4を含んでなる。
【0029】
カラーパッケージに関する上記の態様において、本開示は、酸化剤に基づき算出された質量%で、以下のいずれか1種を含んでなる、1種以上の着色剤レベルを得ることが可能である、相当する予め選択された量で混合される、予め選択された組成物の原材料または成分を使用することを考察する:
Fe:約0.3〜約5;
Fe:約0.3〜約5、および1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物:約0〜約4;ならびに
1種以上の多価金属の1種以上の酸化物:約0〜約4。
【0030】
Feとしての酸化物に基づく質量%で表される、1種以上の着色剤を生じる原材料または成分に関する態様において、予め選択された原材料または成分は、1種以上のFe2+供給源、1種以上のFe3+供給源、または1種以上のFe2+供給源および1種以上のFe3+供給源を含んでなる1種以上の鉄化合物を含んでなる。そのような1種以上の鉄化合物の例には、限定されないが、酸化物(例えば、FeO、Fe、Fe、Fe2+Al、(Fe3+,Mn3+など)、水酸化物(例えば、Fe(OH)、Fe(OH)、FeOOH、FeOOH・0.4HOなど)、炭酸塩(例えば、FeCO、FeCなど)、硫酸塩(例えば、FeSO、FeSO・HO、FeSO・4HO、FeSO・5HOなど)、硫化物(例えば、Fe1−xS、FeS、Fe1+xS、Fe、CuFeSなど)など、またはそれらの組合せが含まれる。態様において、1種以上の鉄化合物を含んでなる、そのような予め選択された原材料または成分は、酸化物に基づく質量%で算出されたFe:約0.1〜約3.5を含んでなる量で提供される。
【0031】
Feおよび1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物としての酸化物に基づく質量%で表される、1種以上の着色剤が生じる原材料または成分に関する態様において、Feとしての酸化物に基づき生じる、予め選択された原材料または成分は、上記の1種以上の鉄化合物であることができるが、1種以上の追加的な遷移金属の1種以上の酸化物としての酸化物に基づき生じる、予め選択された原材料または成分は、例えば、Co、Ni、Mn、Cr、Cuまたはそれらの組合せを含んでなる1種以上の化合物などの1種以上の追加的な遷移金属の供給源であることができる。鉄化合物と同様に、Co、Ni、Mn、Cr、Cuまたはそれらの組合せを含んでなる1種以上のこれらの化合物には、限定されないが、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硫化物など、またはそれらの組合せが含まれる。態様において、Co、Ni、Mn、Cr、Cuまたはそれらの組合せを含んでなる1種以上の化合物を含んでなる、そのような予め選択された原材料または成分は:
酸化物に基づく質量%で算出されたCo:約0.7まで;
酸化物に基づく質量%で算出されたCr:約0.3まで;
酸化物に基づく質量%で算出されたMnO:約2.4まで;
酸化物に基づく質量%で算出されたCuO:約0.5まで;
酸化物に基づく質量%で算出されたNiO:約0.6まで;
のいずれか1種、およびそれらの組合せを含んでなる量で提供される。
【0032】
1種以上の多価金属の1種以上の酸化物としての酸化物に基づく質量%で表される、1種以上の着色剤が生じる原材料または成分に関する態様において、1種以上の多価金属の1種以上の酸化物としての酸化物に基づき生じる、予め選択された原材料または成分は、例えば、Bi、V、Sn、Tiまたはそれらの組合せを含んでなる1種以上の化合物などの1種以上の多価金属の供給源であることができる。鉄化合物と同様に、Bi、V、Sn、Tiまたはそれらの組合せを含んでなる1種以上のこれらの化合物には、限定されないが、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硫化物など、またはそれらの組合せが含まれる。1種以上の多価金属の1種以上の酸化物としての酸化物に基づく質量%で表される、1種以上の着色剤が生じる原材料または成分とともに、炭素含有化合物、硫黄含有化合物、または化合物含有炭素および硫黄含有化合物のいずれか1種などの、1種以上の多価金属の少なくとも一部の1つまたは複数の原子価を低下させることが可能なより多くの構成要素の1つを含む、1種以上の化合物が含まれる。態様において、Bi、V、Sn、Tiまたはそれらの組合せを含んでなる1種以上の化合物を含んでなる、そのような予め選択された原材料または成分は、酸化物に基づく質量%で約0.1〜約3を含んでなる量で提供されるが、炭素含有化合物および/または硫黄含有化合物は:
質量%でS:約0〜約1;または
質量%でC;(Sの質量%およびCの質量%の合計が約0.9〜約2を含んでなる)
を含んでなる量で提供される。
【0033】
さらに他の態様は:
着色性のセラミック化可能ガラスに、予め選択された第1の速度で、予め選択された核形成温度(TEMPn)まで加熱し、予め選択された第1の時間で、予め選択された核形成温度(TEMPn)に保持することによって、核形成熱処理を受けさせる工程と;
熱処理されたガラスに、予め選択された第2の速度で、予め選択されたセラミック化温度(TEMPc)まで加熱し、予め選択された第2の時間で、予め選択されたセラミック化温度(TEMPc)に保持することによってセラミック化熱処理を受けさせる工程と;予め選択された第3の速度で、予め選択された収量温度(TEMPe)まで冷却する工程と
による、β−リシア輝石固溶体(β−リシア輝石ss)および(i)擬板チタン石または(ii)バナジウムもしくはバナジウム含有化合物のいずれかを含んでなる着色および不透明ガラスセラミックの製造方法に関する。
【0034】
そのような予め選択された核形成温度(TEMPn)は、約700℃〜約850℃を含んでなることができ、相当する予め選択された第1の時間は、約15分〜約4時間を含んでなることができる。また、そのような予め選択されたセラミック化温度(TEMPc)は、約850℃〜約1150℃を含んでなるが、相当する予め選択された第2の時間は、約15分〜約16時間を含んでなることができる。上記のそれぞれにおいて、そのような予め選択された第1の速度および第2の速度は、同一であっても異なることもでき、約1℃/分〜約10℃/分を含むことができる。
【0035】
本開示の上記実施形態の態様および/または実施形態のそれぞれにおいて、以下の1つ以上が適用される:
適切な種類および量の1種以上の核形成剤が着色性のセラミック化可能ガラス組成物に含まれ、核形成および/またはセラミック化熱処理の間に、核形成および/または1つ以上のセラミック相の成長を促進する。1種以上の核形成剤の適切な種類は、中でも、TiO、ZrOなどであるが、適切な量は、質量(質量%)で、TiO:約1〜約4以上;もしくはZrO:約0.8〜約2.5以上;またはTiO+ZrO:約0.8〜約4.5以上などである;
着色性のセラミック化可能ガラス組成物中の適切な量のLiOは、β−リシア輝石ss結晶相の形成を促進する。中でも、適切な量は、質量(質量%)で、LiO:約3.3〜約4.5以上である;
β−リシア輝石ss結晶相は、望ましくは、1:1:5〜1:1:8のLiO:Al:nSiOのモル比を示す。そのようなモル比を維持することは、1:1:5のモル比未満で生じ得る不安定な残留相の過度のレベルの形成を回避するために、およびモル比が1:1:8を超える場合の起こり得る溶融性の問題を回避するために望ましい;
1種以上の着色剤が1種以上の鉄化合物を含み、1種以上の追加的な遷移金属がMnを含む場合、ガラスセラミック形成時に不透明材料が得られるように、Fe対MnOは、質量(質量%)で、着色性のセラミック化可能ガラス組成物中、望ましくは約0.6〜約1に維持される;または
より多くの上記の組合せおよび2つ。
【0036】
美学的に適切な黒色または灰色を示すことに加えて、結果として生じる着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックは、例えば、以下などの有利な特性を有することができる。
【0037】
約0.05未満、あるいは約0.03未満、ひいてはまた約0.02未満の約25℃での約0.5〜約3.0ギガヘルツ(GHz)の範囲の周波数における損失正接;
約8未満、あるいは約7未満、ひいてはまた約6未満の約25℃での約0.5〜約3.0ギガヘルツ(GHz)の範囲の周波数における比誘電率;
0.3MPa・m1/2より高い、あるいは0.5MPa・m1/2より高い、またはひいてはまた約1MPa・m1/2より高い破壊靱性;ならびに
約135MPaより高い、あるいは275MPaより高い、ひいてはまた約340MPaより高い破断係数(MOR);
少なくとも約400kg/mm、あるいは少なくとも約550kg/mm、またはひいてはまた少なくとも約700kg/mmのヌープ硬度;または
より多くの上記の組合せおよび2種。
【0038】
そのため、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックを、ノートブックコンピュータ、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、ポータブルナビゲーションデバイス(PND)、メディアプレーヤー、携帯電話、ポータブルインベントリーデバイス(PID)、ゲームコントローラー、コンピュータ「マウス」、コンピュータキーボード、電子ブックリーダーおよび他のデバイスなどの無線通信用に構成することができる様々な電子デバイスにおいて使用することができる。
【0039】
本開示の着色および不透明ガラスセラミックは、その最終的な意図された使用の前にさらに加工されてもよい。そのような後処理の1つとしては、ガラスセラミック物品を形成するためのガラスセラミックのイオン交換が含まれる。ここで、1つのイオン交換された(「IX」)表面が、全体的な物品の厚さの2%以上の層の深さ(DOL)を有し、かつ一態様において少なくとも約200メガパスカル(MPa)および他の態様において少なくとも約300MPaの平均表面圧縮応力(CS)を示す圧縮層を示すように、ガラスセラミック物品の少なくとも1つの表面にイオン交換プロセスが施される。上記DOLおよび圧縮強度が達成される限り、当業者に既知のいずれのイオン交換プロセスも適切となる。いくつかの態様において、約2ミリメートル(mm)の全体的な厚さを有するハウジングまたはエンクロージャは、約40μmのDOLを示し、かつ少なくとも500MPaの平均表面圧縮(CS)を示す圧縮層を示し得る。再び、これらの特徴を達成するいずれのイオン交換方法も適切である。
【0040】
本開示の実施形態の他の態様および/または実施形態は、前段落のイオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミック、またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する。一態様において、イオン交換可能な着色および不透明ガラスセラミックは、少なくとも約200メガパスカル(MPa)の平均表面圧縮応力(CS)下で層を有するように処理することが可能である。そのような圧縮応力を受けた層は、ガラスセラミックの表面からガラスセラミックに向かって少なくとも約20マイクロメートル(μm)の深さ(層の深さおよびDOLとしても知られる)まで延在することができ、任意選択でそのような圧縮応力を受けた層は、少なくとも約60μmのDOLを有する。
【0041】
別の態様において、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミックは、少なくとも約20μmのDOL、および任意選択で少なくとも約60μmのDOLを有する圧縮応力を受けた層において、少なくとも約200MPaの平均表面圧縮応力(CS)を有するように処理することが可能である。厚さ約0.8ミリメートル(mm)のイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する態様において、圧縮応力を受けた層は、少なくとも約20μmから約150μmまでのDOL、あるいは少なくとも約40μmから約150μmまでのDOL、ひいてはまた少なくとも約80μmから約120μmまでのDOLを有することができる。
【0042】
単一工程イオン交換プロセスに加えて、向上された性能のために設計されたIXプロフィールを作製するために、複数のイオン交換手順を利用することができる。すなわち、異なる濃度のイオンのイオン交換浴を使用することによって、または異なるイオン半径を有する異なるイオン種を使用する複数の浴を使用することによって、応力プロフィールが選択された深さまで作製される。
【0043】
本明細書で使用される場合、「イオンを交換された」という用語は、ガラスセラミック表面および/またはバルクに存在するイオンとは異なるイオン半径を有するイオンを含有する加熱された溶液によって、着色および不透明ガラスセラミックを処理すること、したがって、イオン交換温度条件次第で、より小さいイオンをより大きいイオンに置き換えるか、またはその逆を意味すると理解される。カリウムイオンは、例えば、イオン交換温度条件次第で、ガラス中のナトリウムイオンを置き換えること、またはガラス中のナトリウムイオンによって置き換えられることが可能である。あるいは、ルビジウムまたはセシウムなどのより大きい原子半径を有する他のアルカリ金属イオンは、開示されたガラスセラミック材料中で、より小さいアルカリ金属イオンを置き換えることができる。同様に、限定されないが、硫酸塩、ハロゲン化物などの他のアルカリ金属塩がイオン交換プロセスで使用されてもよい。
【0044】
本方法において、両種のイオン交換が生じることができ、すなわち、より小さいイオンのためにより大きいイオンが置き換えられ、より大きいイオンのためにより小さいイオンが置き換えられると考えられる。一態様において、この方法は、10時間までの時間で、310〜430℃の温度でNaNO浴中にガラスセラミック物品を配置することによってガラス物品をイオン交換する工程と(特に、ナトリウムのためのリチウムイオン交換)を含む。別の態様において、IOXは、同様の温度および時間で、混合されたカリウム/ナトリウム浴、例えば、同様の温度で、80/20 KNO/NaNO浴またはあるいは60/40 KNO/NaNOを利用して達成することができる。なお別の態様において、第1の工程がLi含有塩浴で達成される2工程IOXプロセスにおいて、例えば、溶融塩浴は、主成分としてLiSOから構成されるが、溶融浴を作製するために十分な濃度でNaSO、KSOまたはCsSOで希釈された高温硫酸塩塩浴であることができる。このイオン交換工程は、ガラス構造中のより大きいナトリウムイオンをLi含有塩浴に見出されるより小さいリチウムイオンと置き換えるように機能する。第2のIOXは、ガラスセラミックにNaを交換するように機能し、かつ310℃〜430℃の温度で、NaNO浴によって上記の通りに達成することができる。
着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの特徴決定
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの色を記載するためのCIELAB色空間座標(例えば、CIE L;CIE a;およびCIE b;またはCIE L、aおよびb;またはL、aおよびb)は、本明細書に参照によって組み込まれる、http://www.xphotonics.com/tech/Color%20Measurement/Current%20American%20Practice%20in%20Color%20Measurement.pdfの、F.W.Billmeyer,Jr.による、“Current American Practice in Color Measurement,”Applied Optics,Vol.8,No.4,pp.737−750(1969年4月)に記載の方法などの当業者に既知の方法によって、鏡面反射を含む全反射測定から決定される。すなわち、鏡面反射を含む全反射測定は、約33mmφ×厚さ8mmの試料ディスクを使用して、光学磨きに調製された表面から実施された。鏡面反射を含む全反射測定を実施するため、ならびにL、aおよびb色空間座標を得るために結果を変換するための装置および供給には、以下が含まれる:
250〜3300nm(例えば、紫外(UV:300〜400nm)、可視(Vis:400〜700nm)および赤外(IR:700〜2500nm)の波長範囲での鏡面反射を含む全反射測定が可能であるように適切に備えられ、構成された、商業的に入手可能なVarian Cary 5GまたはPerkinElmer Lambda 950 UV−VIS−NIR分光光度計(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、それぞれ、http://www.perkinelmer.com.cn/CMSResources/Images/46−131732BRO_Lambda950850650Americas.pdf;http://www.perkinelmer.com/CMSResources/Images/44−74191APP_LAMBDA650IntegratingSpheres.pdf;およびhttp://www.labsphere.com/uploads/LambdaSpectroscopyBrochure.pdfの、LAMBDA(商標)UV/Vis/NIR and UV/Vis spectrophotometers−950,850,and 650;Applications and Use of Integrating Spheres;およびHigh Performance Lambda Spectroscopy Accessories brochuresを参照のこと)などの積分球を備えた紫外−可視−近赤外(UV−VIS−NIR)分光光度計;ならびに
F02発光体および10度標準観測者に基づく、CIELAB色空間座標(L、aおよびb)に測定結果を変換する、UV−VIS−NIR分光光度計と組み合わせた比色測定のための分析ソフトウェア(Thermo Scientific West Palm Beach,FL,USから商業的に入手可能なGRAMS分光法ソフトウェアの組合せのUV/VIS/NIRアプリケーションパック;例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、https://www.thermo.com/eThermo/CMA/PDFs/Product/productPDF_24179.pdfのGRAMS−UG1009 brochureを参照のこと)。
【0045】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラスの粘度は、ASTM C965−96(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Standard Practice for Measuring Viscosity of Glass Above the Softening Point”;ASTM C1351M−96(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Standard Test Method for Measurement of Viscosity of Glass Between 10E4 Pa・s and 10E8 Pa・s by Viscous Compression of a Solid Right Cylinder”;ならびにASTM C1350M−96(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Standard Practice for Measuring Viscosity of Glass Between Softening Point and Annealing Range(Approximately 10E8 Pa・s to Approximately 10E13 Pa・s)”,ASTM International,Conshohocken,PA,USに記載の方法などの当業者に既知の方法によることが可能である。
【0046】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの誘電パラメーター(例えば、損失正接、比誘電率など)、色は、参照によって本明細書に組み込まれる、http://whites.sdsmt.edu/classes/ee692gwmm/notes/Baker−Jarvis_IMM_2010.pdf;http://www.eeel.nist.gov/advanced_materials_publications/Baker−Jarvis%20IM%2094.pdf;http://www.eeel.nist.gov/advanced_materials_publications/Baker−Jarvis%20TN%201355−R.pdfおよびhttp://whites.sdsmt.edu/classes/ee692gwmm/additional/NIST_Tech_Note_1520.pdfの、J.Baker−Jarvis et al.,“High−Frequency Dielectric Measurements,”IEEE Instrum.Meas.Mag.,pp.24−31,2010年4月;J.Baker−Jarvis et al.,“Analysis of an Open−Ended Coaxial Probe,”IEEE Trans.Instrum.Meas.,vol.43.no.5,pp.711−718(1994年11月);J.Baker−Jarvis et al.,“Transmission/Reflection and Short−Circuit Line Methods for Measuring Permittivity and Permeability,”Natl.Inst.Stand.Technol.Tech.Note 1355−R,236ページ(1993年12月);およびJ.Baker−Jarvis et al.,“Dielectric and Conductor−Loss Characterization and Measurements on Electronic Packaging Materials,”Natl.Inst.Stand.Technol.Tech.Note 1520,156ページ(2001年7月)に概説される方法と類似の開放終端同軸プローブによって実施される方法などの当業者に既知の方法によって、室温で特徴付けられる。当業者は、実験室で、誘電パラメーターは、様々な試料サイズおよび形状を利用して、様々な方法で測定することができることを認識するであろう(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、J.Baker−Jarvis et al.,“High−Frequency Dielectric Measurements,”IEEE Instrum.Meas.Mag.,pp.24−31,2010年4月;Agilent Application Note:“Basics of Measuring the Dielectric Properties of Materials,”Brochure No:5989−2589EN,Agilent Technologies,Inc., 28,2005(http://whites.sdsmt.edu/classes/ee692gwmm/additional/Agilent_Basics_dielectric_properties.pdf);H.E.Bussey,“Measurement of RF Properties of Materials.A Survey”,Proc.IEEE,vol.55,pp.1046−1053,1967(http://ieeexplore.ieee.org/xpl/login.jsp?reload=true&tp=&arnumber=1447649&url=http%3A%2F%2F);J.Baker−Jarvis et al.,“Measuring the Permittivity and Permeability of Lossy Materials:Solids,Liquids,Metals,Building Materials,and Negative−index Materials”,Natl.Inst.Stand.Technol.Tech.Note 1536,2004(http://www.eeel.nist.gov/advanced_materials_publications/Baker−Jarvis%20TN1536.pdf)を参照のこと)。測定技術は、目的とする周波数次第である。数MHzまでの周波数で、容量性技術が典型的に利用される。材料は蓄電器のプレートの間に配置され、静電容量の測定から、比誘電率を算出することができる。波長が導体分離より非常に長い場合、静電容量モデルは良好に作用する。
【0047】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに関する相集合および/または結晶径の同一性は、Philips,Netherlandsによって製造されたPW1830(Cu Kα放射線)回折計などの商業的に入手可能な装置を使用して、当該技術において既知のX線回折(XRD)分析技術によって決定された。スペクトルは、典型的に2θで5〜80度から得た。
【0048】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの表面の特徴決定のために測定される元素プロフィールは、電子マイクロプローブ(EMP);x光線光ルミネセンス分光法(XPS);二次イオン質量分光法(SIMS)などの当業者に既知の分析技術によって決定された。
【0049】
透明なイオン交換された材料の平均表面圧縮応力(CS)および層の深さ(DOL)は、株式会社ルケオおよび/または折原製作所(両方とも日本、東京)から入手可能な、商業的に入手可能な表面応力メーターモデル、FSM−30、FSM−60、FSM−6000LE、FSM−7000Hなどの従来の光学的技術および機器類を使用して都合よく測定することができる(例えば、全て参照によって本明細書に組み込まれる、http://www.orihara−ss.co.jp/catalog/fsm/fsm−30−Ecat.pdfのFSM−30 Surface Stress Meter Brochure,Cat no.FS−0013E;http://www.luceo.co.jp/english/pdf/FSM−60LE%20Ecat.pdfのFSM−60 Surface Stress Meter Brochure,Cat no.FS−0013E;http://www.luceo.co.jp/english/pdf/FSM−6000LE%20Ecat.pdfのFSM−6000LE Surface Stress Meter Brochure,Revision 2009.04;http://www.luceo.co.jp/catalog/catalog−pdf/FSM−7000H_cat.pdfのFSM−7000H Surface Stress Meter Brochure,Cat no.FS−0024 2009.08;http://www.orihara−ss.co.jp/data/literature01/A034.pdfのT.Kishii,“Surface Stress Meters Utilising the Optical Waveguide Effect of Chemically Tempered Glasses,”Optics & Lasers in Engineering 4(1983) pp.25−38;およびhttp://www.orihara−ss.co.jp/data/literature01/A001.pdfのK.Kobayashi et al.,“Chemical Strengthening of Glass and Industrial Application,”昭和52年(1997)[52(1977)],pp.109−112を参照のこと)。本開示の着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの不透明度のため、上記のような表面応力メーターを使用してCSを測定するための技術は、現在は利用可能ではないが、将来は可能となるであろう。したがって、試料に湾曲が誘導されるように、イオン交換されたガラスセラミックの試料を選択的にエッチングすることによって、CSを得ることができる。エッチングされた試料によって表される誘導された湾曲の範囲は、応力に関する。連続的に試料を選択的にエッチングすること、誘導された湾曲を測定すること、および相当する応力を決定することによって、試料の応力プロフィールを作成することができる。DOLもこのように得ることができる(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、http://www.sciencedirect.com/で入手可能なV.M.Sglavo et al.,“Procedure for Residual Stress Profile Determination by Curvature Measurements,”Mechanics of Materials,37(2005)pp.887−898を参照のこと)。同時に、試料中の化学組成と応力との関係を得るために濃度プロフィールを作成するため、それぞれの連続エッチング後の試料の化学組成を測定することができる。高結晶質材料の応力緩和は、ガラス質材料と比較して微小であるため、単純な比例定数は、濃度プロフィールおよび応力プロフィールに連結することができる。特定のイオン交換処理を受けた、特定の出発組成および形状(例えば、厚さなど)のイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの試料に関して、繰り返されたエッチング/湾曲方法を使用してCSが決定されたら、推定CSおよびDOLを得るため、相当するイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの試料の濃度プロフィール(すなわち、深さの関数としての組成)を測定することができる。そのために、本開示の実施形態の態様および/または実施形態によるイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの試料表面の平均表面圧縮応力(CS)、釣合引張応力の結果として試料の中央における平均中心張力(CT)、および層の深さ(DOL)は、EMP、XPS、SIMSなどの当業者に既知の分析技術を使用して、置換するイオンおよび/または置換されるイオンの濃度プロフィールから決定することができる。上記のようなイオン交換プロセスの間、ガラスセラミック表面および/またはバルクに存在するより小さいイオン半径を有するイオンを、より大きいイオン半径を有するイオンと交換することができる。図5に概略的に例示されるように、これが試料100の表面110において圧縮応力をもたらす場合、釣合引張応力は試料100の中心領域130で誘導され、試料100を通して釣合いがとられる。平均表面圧縮応力(CS)は、以下の関係によって平均中心張力(CT)と関連する。
CS=CT×(t−2DOL)/DOL
式中、tは着色および不透明ガラスセラミック試料100の厚さであり、かつ
DOL(層の深さ120)は、試料100の表面110から、表面110への垂線に沿って、試料100内の応力がサインを変化する位置(すなわちゼロ)までの距離である。
【0050】
試料100に関して、積分された中心張力(ICT)は、応力プロフィールの引張部分(すなわち、試料100の中心領域130)全体の応力の積分によって与えられる。ICTは、以下の関係:ICT=CT×(t−2DOL)によって、試料100の完全な厚さ(t)、圧縮応力層の層の深さ(DOL)120、平均中心張力(CT)、および圧縮応力層の形状またはプロフィールと関連する。なお、式中、中心領域130の厚さ(t−2DOL)は、表面に対して垂直方向である。試料100内で力の釣合いをとるため、積分された表面圧縮応力(ICS)はICTと同じ大きさを有するが、試料の全体的な積分された応力がゼロとならなければならないため、反対側の(負の)サインを有する:−IC+ICT=0。ICSは、以下の関係:ICS=CS×DOLによって、圧縮応力層の層の深さ(DOL)120、平均表面圧縮応力(CS)、および圧縮応力層の形状またはプロフィールと関連する。なお、式中の圧縮応力領域の層の深さ(DOL)は、上記に定義されている(すなわち、試料100の表面110から、表面110への垂線に沿って、試料100内の応力がサインを変化する位置(すなわちゼロ)までの距離である)。適切な置換をすること、および平均表面圧縮応力(CS)に関して解析することによって、上記の関係が与えられる。拡散および応力の標準的な記載を使用し、様々なプロセス条件機能モデル(例えば、温度、時間、置換するイオン、置換されるイオンなど)を作成することができ、作成されている。相互拡散率(すなわち、反対方向の置換するイオンおよび置換されるイオンの移動と関連する有効な拡散率または拡散係数)は、既知のプロセス条件からそれらの測定された濃度プロフィールに適合される。これらの相互拡散率は、当業者に既知であるように、逆数温度に対する指数関数的依存を有するアレニウスの関係に従う(相互拡散率の対数は、1/Tと比例している)。拡散計算のための境界条件は、イオン交換浴組成および試料の出発組成に基づく。所与の拡散率、試料の形状(例えばプレート)、試料またはプレートの厚さ、およびイオン交換浴組成(例えば塩浴組成)に関して、得られた一次元拡散方程式の解は、例えば、J.Crankによる“The Mathematics of Diffusion,”第2版,1975に与えられた線に沿って進展する。次いで、例えば、A.K.Varshneyaによる“Fundamentals of Inorganic Glasses,”第2版,2006に記載される通り、応力は、イオン交換処理工程が完了した後、試料中の置換するイオンまたは置換されるイオンの濃度と比例する。力平衡に従うために、得られた応力曲線がゼロまで積分するように、定数を差し引くことが必要となり得る。より高い温度では、応力緩和の影響がガラスにおいて重要となり得るが、ガラスセラミックにおいては重要ではないように見える。上記の繰り返されたエッチング/湾曲法からのようなCSの推定値とともに、EMP、XP、SIMSなどの当業者に既知の分析技術を使用する濃度プロフィールの知識によって、2つの測定間の相関が得られる。CS決定のための繰り返されたエッチング/湾曲法は労働集約型であり、かつイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックに破壊的であることを認識して、この相関は、イオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの濃度プロフィールの測定によってCSを推定するために使用することができる。これは、予測された濃度プロフィールを測定された濃度プロフィールと比較することによって試験され、利用可能な場合は、圧縮応力および層の深さ(DOL)の測定によって、平均表面圧縮応力(CS)との比較が決定された。
【0051】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの表面において亀裂が開始する閾値を識別するために実施されるビッカーズ押込み亀裂閾値測定は当該技術において既知であり、例えば、参照によって本明細書に組み込まれるWilliam D.Callisterによる“Materials Science and Engineering(第4版)”(John Wiley & Sons,New York,1997)の第130〜134ページに記載されている。他に明記されない限り、本明細書に記載のビッカーズ押込み亀裂閾値測定は、0.2mm/分でガラス表面にビッカーズインデンター(a=68.00°)を使用して押込み負荷を適用し、次いで、除去することによって実施される。押込み最大負荷は、10秒間保持される。押込み亀裂閾値は、10個の押込みのうちの50%より多くが、押込みの角から放射するいずれかの数のラジアル/メディアン亀裂を示す押込み負荷として定義される。そのような閾値が所与のガラス組成に適合するまで、最大負荷は増やされる。ビッカーズ押込み亀裂閾値測定は、50%の相対湿度で室温で実施される。
【0052】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックの曲げ強度は、ASTM C1499(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Determination of Monotonic Equibiaxial Flexural Strength Advanced Ceramics,”ASTM International,Conshohocken,PA,USに記載の方法などの当業者に既知の方法によって特徴付けることが可能である。
【0053】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックのヤング率、剪断弾性率およびポアソン比は、ASTM C1259(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Standard Test Method for Dynamic Young’s Modulus,Shear Modulus,and Poisson’s Ratio for Advanced Ceramics by Impulse Excitation of Vibration,”ASTM International,Conshohocken,PA,USに記載の方法などの当業者に既知の方法によって特徴付けることが可能である。
【0054】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックのヌープ硬度は、ASTM C1326(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Standard Test Methods for Vickers Indentation Hardness of Advanced Ceramics,”ASTM International,Conshohocken,PA,USに記載の方法などの当業者に既知の方法によって特徴付けることが可能である。
【0055】
本開示の実施形態の態様および/または実施形態による着色性のセラミック化可能ガラス、着色および不透明ガラスセラミック、ならびに/またはイオン交換された着色および不透明ガラスセラミックのビッカーズ硬度は、ASTM C1327(およびその後継、全て参照によって本明細書に組み込まれる)“Standard Test Methods for Vickers Indentation Hardness of Advanced Ceramics,”ASTM International,Conshohocken,PA,USに記載の方法などの当業者に既知の方法によって特徴付けることが可能である。
【実施例】
【0056】
以下の実施例は、本開示の利点および特徴を例示するが、本開示を限定するように意図されない。
【0057】
個々の成分の合計が100になるか、100に非常に近くなるため、実際上は、報告された値は、質量パーセント(質量%)を表すとみなされてもよい。実際の前駆体ガラスバッチ成分は、いずれかの材料、酸化物、または他のバッチ成分と一緒に溶融されたときに適切な割合で所望の酸化物へと変換される他の化合物のいずれかを含んでなってもよい。
実施例1〜40
表I−Aに列挙された例示的な前駆体ガラス(そのほとんどは、着色性のセラミック化可能ガラス組成物である)は、約2200gの適切にバッチ処理された原材料を白金るつぼに導入して、溶融時に合計2000gを得ることによって調製した。次いで、ほぼ室温から約1400℃の温度を有する炉にるつぼを配置した。以下の溶融サイクルを使用した:
1600℃まで120分;および
1600℃で300分。
【0058】
【表1A-1】
【0059】
【表1A-2】
【0060】
【表1A-3】
【0061】
【表1A-4】
【0062】
【表1B-1】
【0063】
【表1B-2】
【0064】
次いで、各ガラスを鋼シート上に注ぎ入れ、1つ以上のガラスのパティへと形成し、600℃で1時間焼きなました。いくつかの着色性のセラミック化可能ガラス試料(すなわち、表1Aおよび1Bの実施例37、39および40)、ならびに比較試料(すなわち、表1Aおよび1Bの比較例03)に関して、温度の関数としての粘度を決定し、これを図7に示す。図7は、SiO量を減少させることによって、粘度が低下し、それによって、着色性のセラミック化可能ガラスが商業的溶融および/または形成技術に適合するものとなることを実証する。次いで、着色性のセラミック化可能ガラス組成物のパティまたはパティの一部分を、表I−Bに列挙したセラミック化サイクルに従って静的炉で熱処理した:
室温(RT)または500℃までの温度で炉に導入;
TEMPnまで5℃/分;
TIMEnの間、TEMPnで保持;
5℃/分でTEMPnからTEMPcまで加熱;
TIMEcの間、TEMPcで保持;および
5℃/分でTEMPcからほぼ室温まで冷却。その後、それぞれを取り出し、分析および/またはさらなる加工処理を行う。
【0065】
分析は、中でも、表1B(例えば、実施例1〜24)に要約される、CIELAB色空間座標(例えば、CIE L、CIE a、およびCIE b、またはCIE L、aおよびb、またはL、aおよびb)測定、ならびにX線回折による相識別であった。図1〜3は、表1Aおよび1Bの実施例3、5および13に関するX線回折パターンを示す。誘電パラメーター(例えば、損失正接、比誘電率など)は、図6に示すように、いくつかの着色および不透明ガラスセラミック(すなわち、表1Aおよび1Bの実施例21および28〜37)に関して、周波数の関数として損失正接によって決定し、商業的に入手可能なGORILLA(登録商標)ガラス2317、ならびに類似の白色および不透明(無着色)ガラスセラミック(すなわち、表1Aおよび1Bの比較例02)と比較した場合、それによって驚くべきことに適合性である。
【0066】
さらなる加工処理は、中でも、イオン交換処理であった。ガラスセラミック材料は、イオン交換評価のために適切な形状に切断される。このイオン交換処理の目的のために、ガラスセラミック材料は、適切にサイズ設定された試料に切断された。各試料は適切な寸法に粉砕されて、次いで全ての表面で光学磨きが行われる。次いで、試料は、いずれの残留有機汚染物も排除するために、クリーニングされる。ガラスセラミックとホルダーまたは浴容器との間の接点を最小化するために、それぞれのクリーニングされた試料を溶融NaNO浴中に入れ、430℃で保持する。K、RbおよびCsの硝酸塩およびハロゲン化物などの他のアルカリ塩が使用されてもよい。浴中、適切な時間後(例えば、約8時間)、試料を取り出し、冷却し、脱イオン水で洗浄して、いずれかの残留塩を除去する。イオン交換処理(すなわち、430℃でのNaNO)の後、いくつかの試料(すなわち、表1Aおよび1Bの実施例25、26および27)、ならびに比較試料(すなわち、表1Aおよび1Bの比較例01)を、電子マイクロプローブを使用して分析して、図4で示すようにナトリウムプロフィールを得る。次いで、これを使用して、図5に概略的に例示されて、上記される特徴的なパラメーターの平均表面圧縮応力(CS)および層の深さ(DOL)を決定することができる。
【0067】
したがって、当業者は、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、様々な修正形態、適応形態および代替形態を考えてもよい。全てのそのような修正形態および改良形態は、簡潔さおよび読みやすさのために本明細書から削除されているが、適切に以下の請求の範囲内であることは理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7