(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6523970
(24)【登録日】2019年5月10日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】遠心コンプレッサ用の内的冷却ダイアフラムの構築方法
(51)【国際特許分類】
F04D 29/44 20060101AFI20190527BHJP
F04D 29/58 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
F04D29/44 L
F04D29/58 M
F04D29/58 S
F04D29/44 N
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-560299(P2015-560299)
(86)(22)【出願日】2014年2月27日
(65)【公表番号】特表2016-514228(P2016-514228A)
(43)【公表日】2016年5月19日
(86)【国際出願番号】US2014018909
(87)【国際公開番号】WO2014134266
(87)【国際公開日】20140904
【審査請求日】2017年2月22日
(31)【優先権主張番号】61/770,240
(32)【優先日】2013年2月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/190,931
(32)【優先日】2014年2月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594077596
【氏名又は名称】ドレッサー ランド カンパニー
【氏名又は名称原語表記】DRESSER−RAND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】カース,ジェイソン
【審査官】
新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】
西独国特許第01093040(DE,B)
【文献】
特開平06−294398(JP,A)
【文献】
実開昭64−046498(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0089095(US,A1)
【文献】
特開昭56−162298(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0063882(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/44
F04D 29/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に段入口および段出口を画定する筐体と、
前記筐体内に配置されたダイアフラムとを有し、
前記ダイアフラムは、
複数の箱部品から形成されたダイアフラム箱と、
複数のバルブ部品から形成されたバルブと、
前記ダイアフラム箱およびバルブと流体的に連通した状態で連結する複数の戻り流路翼とを有し、
前記複数の箱部品の1または2以上は複数の箱流路を画定し、
前記複数のバルブ部品の第1のバルブ部品は複数の第1のバルブ流路を画定し、前記複数のバルブ部品の第2のバルブ部品は複数の第2のバルブ部品開口部を画定し、前記複数のバルブ部品の第3のバルブ部品は複数の第2のバルブ流路を画定し、
前記複数の戻り流路翼の各々は、前記複数の箱流路および前記複数の第1のバルブ流路と流体的に連通するように連結された複数の戻り翼導管を画定し、それによって、冷却用経路の第1の区域を形成し、
該冷却用経路は、
外部の冷却液源から前記ダイアフラム箱に導入されかつ第1の箱流路を通って流れる冷却剤の一部が、第1の戻り翼導管を通りかつ第1のバルブ流路に流れ込みかつ通過して、前記外部の冷却液源に逆流する前に第2の戻り翼導管を通って逆流しかつ第2の箱流路に流れ込むように、かつ、
前記外部の冷却液源から前記ダイアフラム箱に導入され得かつ前記第1の箱流路を通って流れる前記冷却剤の残りの部分が、前記第1の戻り翼導管を通りかつ別の前記第1のバルブ流路に流れ込みかつ通過して、前記第2のバルブ部品開口部を通りかつ前記第2のバルブ流路に流れ込みかつ通過して、前記外部の冷却液源に逆流する前に前記第1のバルブ流路に戻って第2の戻り翼導管を通って逆流しかつ第2の箱流路に流れ込むように、
形成され、
前記冷却剤の一部のための前記第1のバルブ流路と前記冷却剤の残りの部分のための前記第1のバルブ流路とが異なる流路である、内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項2】
前記ダイアフラム箱は、ろう付け物質を前記複数の箱部品の少なくとも2つの間に含有する請求項1に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項3】
前記バルブは、少なくとも2つの前記複数のバルブ部品の間にロウ付け物質を含有する請求項1に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項4】
前記複数のバルブ部品の1のバルブ部品は1または2以上の拡散器翼を形成する請求項1に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項5】
前記複数のバルブ流路の1または2以上は、前記1または2以上の拡散器翼の底区域に隣接して画定された請求項4に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項6】
前記冷却用経路は、前記複数の箱部品の1の箱部品のうち当該コンプレッサの回転軸に沿う前記段入口側である前側に画定された入口流体通路および第1の半円状流体通路と、
前記箱部品のうち当該コンプレッサの前記回転軸に沿う前記段出口側である後側に画定された出口流体通路および第2の半円状流体通路とを有する請求項1に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項7】
前記冷却剤は、水、エチレン・グリコールまたはこれらの組み合わせを有する請求項1に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項8】
複数の開口部が前記ダイアフラム箱に画定されかつ前記ダイアフラム箱の周囲の周りでかつ隣接して配列され、それによって前記冷却用経路の第2の区域を形成する請求項1に記載の内的に冷却されるコンプレッサ。
【請求項9】
作業流体をコンプレッサの単一の段入口に供給する工程と、
冷却剤を外部の冷却液源からダイアフラムに供給する工程と
前記冷却剤を前記外部の冷却液源に帰還させる工程と、
前記作業流体をさらなる処理のために段出口を通って供給する工程とを有し、
前記コンプレッサは、
少なくとも部分的に前記段入口と段出口を画定する筐体と、
前記筐体内に配置されたダイアフラムとを有し、
該ダイアフラムは、
複数の箱部品から形成されたダイアフラム箱と、
複数のバルブ部品から形成されたバルブと、
前記ダイアフラム箱とバルブを流体的に連通した状態で連結する複数の戻り流路翼とを有し、
前記複数の箱部品の1または2以上は複数の箱流路を画定し、前記複数のバルブ部品の第1のバルブ部品は複数の第1のバルブ流路を画定し、前記複数のバルブ部品の第2のバルブ部品は複数の第2のバルブ部品開口部を画定し、前記複数のバルブ部品の第3のバルブ部品は複数の第2のバルブ流路を画定し、
前記複数の戻り流路翼の各々は、前記複数の箱流路および前記複数の第1のバルブ流路とを流体的に連通した状態で連結した複数の戻り翼導管を画定しそれによって冷却用経路の第1の区域を形成し、
前記冷却剤の一部は、第1の箱流路を通りかつ第1の戻り翼導管を通って第1のバルブ流路に流れ込みかつ通過して第2の戻り翼導管を通って逆流しかつ第2の箱流路に流れ込み、前記冷却剤の残りの部分が、前記第1の箱流路を通りかつ前記第1の戻り翼導管を通って前記第1のバルブ流路に流れ込みかつ通過し、前記第2のバルブ部品開口部を通りかつ前記第2のバルブ流路に流れ込みかつ通過して、前記第1のバルブ流路に戻り、前記第2の戻り翼導管を通って逆流しかつ前記第2の箱流路に流れ込み、前記冷却剤の一部のための前記第1のバルブ流路と前記冷却剤の残りの部分のための前記第1のバルブ流路とが異なる流路であり、熱が前記作業流体と前記冷却剤との間を移動するコンプレッサ内の作業流体の冷却方法。
【請求項10】
前記複数の箱部品の少なくとも2つをろう付けして前記ダイアフラム箱を形成する工程をさらに有する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記冷却剤は、水、エチレン・グリコールまたはこれらの組み合わせを有する請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のバルブ部品の少なくとも2つをろう付けして前記バルブを形成する工程をさらに有する請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のバルブ部品の1のバルブ部品は1または2以上の拡散器翼を形成する請求項9に記載の方法。
【請求項14】
複数のバルブ部品を形成する工程であって、前記複数のバルブ部品は複数の戻り流路翼を形成する第1のバルブ部品を有する、工程と、
複数のダイアフラム箱部品を形成する工程と、
前記複数のダイアフラム箱部品の1または2以上で複数の箱流路を画定する工程と、
前記複数のバルブ部品の前記第1のバルブ部品で複数の第1のバルブ流路を画定し、前記複数のバルブ部品の第2のバルブ部品に複数の第2のバルブ部品開口部を画定し、前記複数のバルブ部品の第3のバルブ部品で複数の第2のバルブ流路を画定する工程であって、前記複数の第1のバルブ流路の一部が前記第2のバルブ部品開口部を介して前記複数の第2のバルブ流路と流体的に連通するように形成されており、前記第1のバルブ部品のうち前記第2のバルブ部品開口部と流体的に連通する一部と前記第1のバルブ部品のうちの残りの部分とが、異なる流路である、工程と、
前記複数のダイアフラム箱部品の各々の間、前記複数のバルブ部品の各々、および複数の戻り流路翼を形成する前記バルブ部品と前記複数の第1のダイアフラム箱部品開口部を形成する第1の前記ダイアフラム箱部品との間にろう付け物質を挿入する工程と、
前記ろう付け物質と前記複数のダイアフラム箱部品とバルブ部品を加熱器の中で加熱する工程と、
前記ろう付け物質と前記複数のダイアフラム箱部品とバルブ部品を冷却し、その結果前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品が相互に連結されて内的に冷却されるコンプレッサのダイアフラムの前記少なくとも1の区域を形成する工程とを有し、
前記複数のダイアフラム箱部品は複数の第1のダイアフラム箱部品開口部を形成する第1のダイアフラム箱部品を有し、第1のダイアフラム箱部品開口部の各々は、実質的に、前記複数の戻り流路翼の各々によって画定された複数の戻り流路翼導管の各1と実質的に揃えて形成かつ配列されている内的に冷却されるコンプレッサ用のダイアフラムの少なくとも1の区域を製造する方法。
【請求項15】
前記複数のダイアフラム箱部品の第2のダイアフラム箱部品で入口流体通路および出口流体通路を画定する工程をさらに有し、前記入口流体通路は供給用配管を介して外部の冷却液源と流体的に連通するように形成されかつ前記出口流体通路は戻り配管を介して前記外部の冷却液源と流体的に連通するように形成された請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のバルブ部品の少なくとも1および/または前記複数のダイアフラム箱部品の少なくとも1は鋳造よって形成された請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記複数のバルブ部品の少なくとも1および/または前記複数のダイアフラム箱部品の少なくとも1は機械加工によって形成された請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のバルブ部品は複数の拡散器翼を形成する第3のバルブ部品を有する請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のダイアフラム箱部品は、複数の凹部を画定し、各凹部は前記複数の戻り流路翼の各1の一部を受け入れるように形成された請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記複数のバルブ部品の1または2以上の前記バルブ部品および前記複数のダイアフラム箱部品の1または2以上の前記ダイアフラム箱部品の周りでかつ隣接して複数の周辺開口部を画定する工程をさらに有する請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2014年2月26日に提出された米国特許出願第14/190,931号および2013年2月27日に提出された米国仮特許出願第61/770,240号に対する優先権を主張する。これらの先の出願は、ここをもって、全体として参照により本願と矛盾しない程度において本願に含まれる。
【連邦により後援された調査または開発に関する声明】
【0002】
本発明は、米国エネルギー省によって授与されたDE−FC26−05NT42650に基づき政府の援助でなされたといって差し支えない。政府は本発明についてある種の権利を有することがある。
【背景技術】
【0003】
コンプレッサは種々の応用および産業の多様性の中で、気体の圧力を増大させるために用いられる。前記気体の圧力をコンプレッサを通して増大させることは、同時に前記気体の前記温度を増大させる。したがって、単一段のコンプレッサでは、前記コンプレッサの前記流出の際の気体の前記温度は、該コンプレッサの前記流入口での前記気体の前記温度よりも非常に高いことがある。多段を含むコンプレッサでは、第2およびそれに続くコンプレッサ段では、これらのより後の段によって取り扱われる前記気体の前記上昇した温度のために、装置の圧力増加当り益々大きな仕事を要求する。
【0004】
多段のコンプレッサにおける前記上昇した温度と取り組むために、該分野で追及されている1つの方法が等温圧縮のその実行であった。等温圧縮は、前記気体圧縮工程の間に実質的に一定温度であることを可能とし、その結果、必要な前記圧縮力を削減する。これは、熱的エネルギーまたは熱を、前記機構的な圧縮作業によって追加されるのと同等の率で除去することによって成し遂げられることがある。実際上は、段間の冷却器が使用されて前記コンプレッサ段の間の前記気体を冷却していた。段間の冷却器で採用される共通の設計は外部の熱交換器を使用し、該熱交換器を通して前記気体が第1のコンプレッサ段から第2のコンプレッサ段にまで流れるように通過する。
【0005】
しかしながら、段間の冷却器の前記使用は、一般的には前記圧縮システムの前記大きさおよび複雑さを増大させる。概して、段間冷却器は、例えば、熱交換器や関連の配管のような追加の装置を要求し、そのことは、特に多段の圧縮システムにおいては、追加の空間を必要とすることがある。さらに、そのような追加の装置は、追加の出費を加え、かつより頻繁で高価なメンテナンスを必要として、前記圧縮システムの構造基盤としての前記建造物及びメンテナンスのための増大する予算の必要性に帰着する。
【0006】
したがって、必要なことは効率的で、信頼性が高く、かつコンパクトなコンプレッサ用冷却システムであって、前記圧縮ガスからの熱を移動することができて単位圧力当たり要求される仕事量を削減することである。
【発明の概要】
【0007】
本開示の実施の形態は、内的冷却コンプレッサを提供することがある。前記内的冷却コンプレッサは、少なくとも部分的に段入口および段出口を画定する筐体および該筐体に配置されたダイアフラムを含有することがある。前記ダイアフラムは、複数の箱部品から形成されたダイアフラム箱を含有することがあり、その結果、前記複数の箱部品の1または2以上は複数の箱流路を画定する。前記ダイアフラムは、また、複数のバルブ部品から形成されたバルブを含有することもあり、その結果、前記複数のバルブ部品の1または2以上は、複数のバルブ流路を画定する。前記ダイアフラムはさらに前記ダイアフラム箱とバルブを流体的に連通するように連結する複数の戻り流路翼を含有することがあり、その結果、前記複数の戻り流路翼の各々は、前記複数の箱流路および前記複数のバルブ流路と流体的に連通するように連結された複数の戻り翼導管を画定し、それによって冷却用経路の第1の区域を形成する。前記冷却用経路は、外部の冷却液源から前記ダイアフラム箱に導入されかつ第1の箱流路を通って流れる冷却剤は、第1の戻り翼導管を通して第1のバルブ流路内に流れ込みかつそれを通過しかつ第2の戻り翼導管を通して逆流し、前記外部の冷却液源に逆流する前に第2の箱流路に流れ込む。
【0008】
本開示の実施の形態は、さらに、コンプレッサ内での作業流体を冷却する方法を提供することがある。前記方法は、前記作業流体を前記コンプレッサの入口段に供給する工程を含有することがある。前記コンプレッサは、少なくとも部分的に前記段入口および段出口を画定する筐体および該筐体内に配置されたダイアフラムを含有することがある。前記ダイアフラムは、複数の箱部品から形成されたダイヤフラム箱を含有することがあり、その結果前記複数の箱部品の1または2以上が複数の箱流路を画定する。前記ダイアフラムは、複数のバルブ部品から形成されたバルブを含有することもあり、その結果前記複数のバルブ部品の1または2以上が複数のバルブ流路を画定する。前記ダイアフラムは、さらに、前記ダイアフラム箱とバルブを、流体的に連通するように連結する複数の戻り流路翼を含有することがあり、その結果、前記複数の戻り流路翼の各々は、前記複数の箱流路および前記複数のバルブ流路と流体的に連通した状態で連結された複数の戻り翼導管を画定し、それによって冷却用経路の第1の区域を形成する。前記方法は、外部の冷却液源からの冷却剤を前記ダイアフラムに供給する工程を含有することもあり、その結果、前記冷却剤が第1の箱流路を通って流れかつ第1の戻り翼導管を通って第1のバルブ流路に流れ込みかつ第1のバルブ流路を通過しかつ第2の戻り翼導管を通って逆流して第2の箱流路に流れ込み、その結果熱が前記作業流体と前記冷却剤との間を移動する。前記方法は、さらに、前記冷却剤を前記外部冷却液源に帰還させる工程および、さらなる処理のために前記段出口を通して前記作業流体を供給する工程を含有することがある。
【0009】
本開示の実施の形態は、さらに内的に冷却されるコンプレッサ用ダイヤフラムの少なくとも1の区域を製造する方法を提供することがある。前記方法は複数のバルブ部品を形成する工程を含有することがあり、その結果前記複数のバルブ部品は、複数の戻り流路翼を形成する第1のバルブ部品を含有することがある。前記方法は、また、複数のダイアフラムの箱部品を形成する工程を含有することもあり、その結果前記複数のダイアフラム箱部品は複数の第1のダイアフラム箱部品の開口部を定める第1のダイヤフラム箱部品を含有することがある。各第1のダイアフラム箱部品の開口部は、前記複数の戻り流路翼の各々によって定められた複数の戻り流路翼導管の各1と実質的に揃えるように形成かつ配列されることがある。前記方法は、さらに、前記複数のダイアフラム箱部品の1または2以上で複数の箱流路を画定する工程、および前記複数のバルブ部品の1または2以上における複数のバルブ流路を画定する工程を含有することがさらにある。前記方法は、また、前記複数のダイアフラムの箱部品の各々の間、前記複数のバルブ部品の各々、および前記複数の戻り流路翼を形成する前記バルブ部品と前記複数の第1のダイアフラム箱部品開口部との間にろう付け用物質を挿入させる工程を含有することもある。前記方法は、さらに、前記ろう付け用物質および前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品を加熱器内で加熱する工程、および、前記ろう付け用物質および前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品を冷却する工程を含有することがあり、その結果前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品が相互に連結して前記内的に冷却されるコンプレッサの前記ダイアフラムの前記少なくとも1の区域を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示は、添付した図面とともに読む場合には、次の詳細な説明から最も良く理解される。前記工業上における標準的な運用に従って、種々の構成要素が一定の縮尺で描かれていないことを強調する。実際、前記種々の構成要素の大きさは、説明の都合上、任意に拡大されまたは縮小されることがある。
【0011】
【
図1】は、実施の形態に係る内的冷却ダイアフラムを含有する典型的な遠心コンプレッサの断面図を例示する。
【0012】
【
図2】は、前記内的冷却ダイアフラムを含有する
図1の遠心コンプレッサのある区域の拡大された部分断面図を例示する。
【0013】
【
図3】は、実施の形態に係る内的冷却ダイアフラムの上流に面する側の拡大図を例示する。
【0014】
【
図4】は、
図3の前記内的冷却ダイアフラムの下流に面する側の拡大図を例示する。
【0015】
【
図5】は、
図3および
図4の前記内的冷却ダイアフラムの断面図を例示する。
【0016】
【
図6a】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの第1のバルブ部品の前側の平面図を例示する。
【0017】
【
図6b】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの前記第1のバルブ部品の後側の平面図を例示する。
【0018】
【
図7a】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの第2のバルブ部品の前側の平面図を例示する。
【0019】
【
図7b】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの前記第2のバルブ部品の後側の平面図を例示する。
【0020】
【
図8a】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの第3のバルブ部品の前側の平面図を例示する。
【0021】
【
図8b】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの前記第3のバルブ部品の後側の平面図を例示する。
【0022】
【
図9a】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの第1の箱部品の前側の平面図を例示する。
【0023】
【
図9b】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの前記第1の箱部品の後側の平面図を例示する。
【0024】
【
図10a】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの第2の箱部品の前側の平面図を例示する。
【0025】
【
図10b】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの前記第2の箱部品の後側の平面図を例示する。
【0026】
【
図11a】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの第3の箱部品の前側の平面図を示す。
【0027】
【
図11b】は、
図3−5の前記内的冷却ダイアフラムの前記第3の箱部品の後側の平面図を例示する。
【0028】
【
図12】は、実施の態様に係る遠心コンプレッサを通して流れる作業流体を冷却する方法の流れ図である。
【0029】
【
図13】は、実施の形態に係る内的に冷却される遠心コンプレッサを製造する方法の流れ図である。
【0030】
次の開示は、本発明の種々の構成要素、構造または機能を実施するためのいくつかの典型的な実施の形態を記述することが理解されるべきである。構成部分、配列及び構造の典型的な実施の形態が以下に記述されて本開示を単純化しているけれども、これらの典型的な実施の形態は、単に例として提供されて本発明の前記範囲を限定する意図はない。加えて、本開示は、種々の典型的な実施の形態においてここに提供された図面に亘って、参照符号および/または文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、平易さおよび明瞭さのためであって種々の図面において取り上げられている種々の典型的な実施の形態および/または構造の間の関係を述べているものではない。さらに、以下に続く前記説明において第2の構成要素の上方またはそれに接触した第1の構成要素の前記構成は、前記第1および第2の構成要素が直接的に接触するように形成された実施の形態を含有することがあり、また、追加の構成要素が前記第1および第2の構成要素間に挿入するように形成されることがある。その結果前記第1および第2の構成要素は直接的に接触していないことがある。最後に、以下に提示される前記典型的な実施の形態は、任意の方法で組み合わされることがある。すなわち、本開示の前記範囲から逸脱することなく、1の典型的な実施の形態から任意の要素が他の任意の典型的な実施の形態で使用されることがある。
【0031】
加えて、ある種の語句は、次の説明及び請求の範囲を通じて使用されて、特定の構成部分に言及する。いわゆる当業者が認めるように、種々の団体が、異なる名称によって、同一の構成部分を言及することがあり、そうであるので、ここに記載された前記要素に対する命名の伝統的手法は、ここでそうでないように特に規定しない限りは、本発明の前記範囲を制限する意図はない。さらに、ここで用いられた前記命名の伝統的手法は、名称において異なるが機能において異ならない構成部分間を識別する意図はない。加えて、下記の考察及び請求の範囲において、前記語句「含有すること」および「有すること」は、開放型様式で使用され、したがって、「(それ)を有するが、(それ)に限定されない」ことを意味するように解釈すべきである。本開示での全ての数値は、もしそうでないと特に記述しない限りは、厳密または近似的な値である可能性がある。したがって、本開示の種々の実施の形態は、前記意図した範囲から逸脱することなく、ここに開示された前記数値、値及び範囲から外れることがある。さらに、前記請求の範囲又は明細書で使用されているように、前記語句「または」は、排他的及び包括的な場合の両方を含有するように意図している。すなわち、「AまたはB」は、そうでないようにここに明示していない限りは、「AおよびBの内の少なくとも1つ」と同義語であることを意図している。
【0032】
図1,2は、実施の形態に係る内的に冷却される部品を有する遠心コンプレッサ100を例示する。簡単化のために前記遠心コンプレッサ100の単一段が例示されかつ以下に記述されるが、いわゆる当業者によって、前記遠心コンプレッサ100は、多段の構造で使用されることがあり、そこでは、実質的に同一の圧縮段が流体的に連通し、その結果各段はそれに続く下流側段に対しより冷えた気体を提供することがあることが理解されることになる。
【0033】
遠心コンプレッサ100は多くの応用で使用されることがあり、そこには炭素捕獲および除去計画と関連するCO
2の前記圧縮およびエネルギーを保存しながら放出を削減する他の同様の試みを含有するがそれに限定されないことがいわゆる当業者によって認められるだろう。前記遠心コンプレッサ100はまた、メタン、天然ガス、エア、酸素、窒素、水素または任意の他の希望する気体のような任意の他の作業流体を圧縮するために使用されることがある。典型的な実施の形態では、前記遠心コンプレッサ100は、CO
2を含有する前記作業流体または気体の圧縮に関連した要求される駆動体の動力の顕著な削減を提供することがある。したがって、前記遠心コンプレッサ100は段間冷却器の前記必要性を削減することがある。
【0034】
典型的な実施の形態では、前記気体は、前記遠心コンプレッサ100を通して概して段入口106から段出口108の矢印方向104に流れることがある。前記段入口106は前記気体を気体源(図示せず)からそれを通して前記気体を流すように形成された管路と連結することがあり、その結果前記気体源は、コンプレッサ筐体110及び関連するコンプレッサ部品をその中に有する前記遠心コンプレッサ100と流体的に連通することがある。前記段出口108は、配管を通して1または2以上の下流側部品(図示せず)と連結することがあり、その結果前記遠心コンプレッサ100および前記下流側部品は流体的に連通することがあり、その結果前記遠心コンプレッサ100を通して流れる気体は前記加圧された気体のさらなる処理のために前記下流の部品へ送られることがある。
【0035】
前記遠心コンプレッサ100は前記コンプレッサ筐体110内で回転するように形成された回転翼112を含有することがある。典型的な実施の形態では、前記回転翼112はハブ113および側板115を含有し、回転シャフト114と動作可能に連結されることがあり、その結果前記回転シャフト114は回転駆動力源(図示せず)によって力が及ぼされる場合には回転し、それによって前記回転翼112を回転させ、その結果前記段入口106に流れ込む気体が前記回転翼112内に引き込まれ前記回転翼112の先端116で駆り立てられ、それによって前記気体の前記速度を増大させる。前記遠心コンプレッサ100はまた前記後側の半分または前記コンプレッサ筐体110の下流側端内に収容された前記種々の全部品を含有するダイアフラム102を有することもある。前記ダイアフラム102は、少なくとも部分的に前記遠心コンプレッサ100の前記気体の流路を形成することがある。
【0036】
典型的な実施の形態では、前記ダイアフラム102は、前記回転翼112の前記先端116の近傍でそれと流体的に連通する拡散器120を含有する。前記拡散器120は、前記回転翼112から受けた前記気体の前記速度を圧力エネルギーに変換するように形成され、それによって、前記気体の圧縮に帰着する。前記ダイアフラム102はさらに前記拡散器120と流体的に連通しかつ該拡散器120からの前記圧縮気体を受け入れかつ前記段出口108を通して前記気体流路から前記圧縮気体を噴出しまたはそうでないならば前記圧縮気体を続くコンプレッサ段(図示せず)に注入するように形成された戻り流路122を含有する。
【0037】
前記ダイアフラム102は、さらに前記拡散器120内に配列された複数の拡散翼124および前記戻り流路122内に配列された複数の戻り流路翼126を含有することがある。さらに、典型的な実施の形態では、前記遠心コンプレッサ100の前記ダイアフラム102は気体側面および冷却液側面を含有する。前記気体側面は前記遠心コンプレッサ100の前記気体流路と呼ぶことがあり、前記拡散器120を通る前記気体流路および戻り流路122を含有することがある一方、前記冷却液側面は、冷却剤がダイアフラム内をそこを通って流れることがある冷却用経路と呼ぶことがありさらに前記ダイアフラム102によって定められかつ前記戻り流路122および前記気体側面の前記拡散器120の近傍に位置することがさらにある。前記ダイアフラム102は、前記冷却用経路の一部および前記気体流路を定めるダイアフラム箱128を含有することがあり、該ダイアフラム102は、さらに、前記気体流路の少なくとも一部および前記冷却用経路の一部を定めるように形成されたバルブ130を含有することがある。
【0038】
さて、
図3,4を参照すると、実施の形態に係る前記ダイアフラム102の少なくとも一部を形成する複数の部品132,134,136,138,140,142の前側および後側の拡大図が各々例示されている。特に、前記複数の部品132,134,136,138,140,142は、
図5に最も明瞭に示されているように、前記ダイアフラム102の前記ダイアフラム箱128および前記バルブ130を形成することがある。
図3−5の前記複数の部品132,134,136,138,140,142は、
図6a−11bに、より詳細に示されているが、前記ダイアフラム102が内部に配置されることがある前記遠心コンプレッサ100に基づいて形成されかつ配置されることがある。前記例示された実施の形態は、6つの部品を含有するけれども、いわゆる当業者は前記部品の個数が例えば、コンプレッサのサイズ、前記作業流体の速度および/または前記冷却剤の速度のようなコンプレッサの特性に依存して変化することがあることを認めることになる。本開示の目的のために、各部品132,134,136,138,140,142は、前側および後側を含有することがあり、その結果、各部品の前記前側は、前記コンプレッサ100の前記上流側に面するように向けられることがある。したがって、各部品の前記後側は、前記前側の反対側となることがあり、かつ前記コンプレッサ100の前記下流側に面するように向けられることがある。
【0039】
さらに、
図3−5の前記複数の部品132,134,136,138,140,142は、
図6a−11bにより詳細に示されるが、複数の平面123a−dまたは翼を形成し、部分的に前記冷却用経路を形成する複数の冷却用通路を画定し、
図1および2に示すように前記コンプレッサ100の軸Aに概して垂直である。方向づけられたように、前記平面123a−dは、前記拡散器120および前記戻り流路122に平行であって、前記拡散器120の前記流路と戻り流路122の各側面に隣接することがある。特に、前記複数の平面123a−dは、前記上流側段(図示せず)の前記戻り流路の囲い板側に隣接しかつ熱的に連通する第1の冷却平面123aと、前記上流段の前記戻り流路のハブ側に隣接しかつ熱的に連通する第2の冷却平面123bとを含有することがある。前記複数の平面は、さらに前記上流段の前記拡散器のハブ側に隣接しかつ熱的に連通する第3の冷却平面123c、および前記下流段(図示せず)の前記拡散器の前記囲い板側に隣接しかつ熱的に連通する第4の冷却平面123dをさらに有することがある。
【0040】
下記にさらに詳しく取り上げるように、前記希望する冷却用経路を生み出すために必要なので、前記戻り流路翼126、前記箱128または前記バルブ130に位置した開口部を通して前記冷却剤は、前記平面123a−d、ある典型的な実施の形態では、前記部品132,134,136,138,140,142の間を、通過することがある。ある典型的な実施の形態では、前記冷却用経路は、そこを通して前記冷却剤の前記速度を最大化するように形成され、その結果、前記気体からの前記希望するエネルギー量を吸収するのに必要な所定の冷却液流速のために前記熱移動が最大化される。前記冷却用経路はまた逆流熱交換構造を産み出すように形成されることがあり、その結果、前記冷却用経路での全ポイントにおける前記気体と前記冷却剤との間の温度差が最大化され、それによって前記全熱伝達率を最大化する。冷却されるダイアフラムをもった多段の遠心コンプレッサにあっては、前記最も冷たい気体は、前記上流段の戻り流路の出口に存在することになる。前記上流段の前記拡散器内の前記気体はより熱いことになり、前記下流段の前記拡散器内の前記気体は最も熱いことになる。したがって、前記冷却剤は、前記冷却剤が対応する順序でこれらの気体流路に曝されることがあるように経路が定められることがある。気体、流速、操作圧力及び温度の多様性を包含する本開示が適用可能な遠心コンプレッサテクノロジーの潜在的応用の広い列挙を考慮すると、前記冷却されるダイアフラムの前記サイズ、要求される流体の流速、したがって、前記種々の冷却平面間の工程の順序を含有する前記流路の配列および前記量は前記冷却用経路の前記意図した目的を達成するために変わることがある。
【0041】
典型的な実施の形態にあっては、前記ダイアフラム102の前記バルブ130は前記複数の部品の少なくともいくつかから形成されることがあり、前記部品は前記第1のバルブ部品132、前記第2のバルブ部品134および前記第3のバルブ部品136を含有する。
図3−5、
図6a、6bに示されているように、前記第1のバルブ部品132は、前側144および反対側の後側146を含有することがある。前記第1のバルブ部品132の前記後側146は、
図6bに示されているように、前記後側146の後側表面148から外側に延びかつ前記戻り流路122での気体流の方向を変えるように形成された複数の戻り流路翼126を形成することがある。前記複数の戻り流路翼126の各々は複数の戻り翼導管150を画定する。前記戻り翼導管150の各々は、前記戻り流路翼126で前記第1のバルブ部品132の前記前側144および後側146が前記複数の戻り翼導管150の各々によって形成された前記冷却用流路の一部を介して流体的に連通するように配列されかつ形成されることがある。
【0042】
典型的な実施の形態では、前記第1のバルブ部品132の前記前側144は、
図6aに示されるように、複数の主要なバルブ流路
(第1のバルブ流路)152を画定し、その結果1または2以上の主要なバルブ流路152は複数の戻り翼区域154に配列されている。各戻り翼区域154は、前記第1のバルブ部品132の前記後側146に形成された各戻り流路翼126の実質的に反対側の前記第1のバルブ部品132の前記前側144に形成され、さらに、前記各戻り流路翼126に画定された前記複数の戻り翼導管150の各々の前記端部を画定する。各戻り翼区域154に配置された1または2以上の前記主要なバルブ流路152の各端は、配列されて流体的に連通する1対の戻り翼導管150を並べ、それによって前記冷却用経路の一部を形成している。前記第1のバルブ部品132は、さらに、1または2以上の主要なバルブ流路152を画定し、各々は、前記第1のバルブ部品132の前記周囲に配列された端を有し、1または2以上の前記主要バルブ流路端156は、戻り翼区域154の近傍にある。前記主要なバルブ流路端156の各々はさらに各戻り翼区域154の主要なバルブ流路152の前記端に配列され、その結果前記主要なバルブ流路152および前記主要なバルブ流路端156は、前記冷却用経路の一部を形成する。
【0043】
前記バルブ130は、さらに、
図3−5および
図7a,7bに例示された前記第2のバルブ部品134によって形成されることがある。前記第2のバルブ部品134は、
図7bに示されている後側158、および
図7aに示され、実質的に後側158と同一に形成された反対側の前側160を含有する。前記第2のバルブ部品134は、前記第2のバルブ部品134の前記周辺にそれを通して配列されかつ前記冷却用経路の一部を形成するように設けられた複数の周辺開口部または第2のバルブ部品開口部162を画定する。前記複数の第2のバルブ部品開口部162は前記第1のバルブ部品132の前記周辺に配列された前記主要バルブ流路端156と同様の態様で前記第2のバルブ部品134の前記周辺に配列されている。
【0044】
図3−5および
図8a,8bに示されるように、前記バルブ130は、さらに、前側164および反対側の後側166を有する前記第3のバルブ部品136から形成されることがある。
図8aに示された前記第3のバルブ部品136の前記前側164は、前記複数の拡散器翼124を形成することがある。前記拡散器翼124は、前記バルブ130上に形成されることがあり、その結果前記バルブ130は、前記拡散器120に配置された場合、前記回転翼112から半径方向に流れる気体が、前記拡散器120内で方向を変えるように定める。前記拡散器翼124は、典型的な実施の形態にあっては、低い剛率の拡散器翼のことがあり、その結果前記拡散器翼124は、前記バルブ130に沿って半径方向に一定の距離延びる。
【0045】
他の実施の形態にあっては、前記拡散器翼124はさらに、各々1または2以上の拡散器翼導管(図示せず)を形成することがあり、その結果、前記拡散翼導管は前記バルブ130と流体的に連通しかつそこを通る冷却液の流れを可能にするように形成される。典型的な実施の形態にあっては、前記拡散器翼導管は、入口側区域および出口側区域を有するU字形に形成されることがあり、その結果前記バルブ130の一部から各拡散器翼導管への冷却液の流れは前記入口側区域に流れ込みかつ前記拡散器翼導管の前記出口側区域を通って前記バルブ130の前記部分に戻されることがある。
【0046】
図8bに示されるように、前記第3のバルブ部品136の前記後側166は、複数の第2のバルブ流路170を画定し、その結果1または2以上の前記第2のバルブ流路170が少なくとも部分的に前記反対側の前側164に形成された各拡散器翼124の前記底を囲む。前記第2のバルブ流路170の各端168は、前記複数の第2のバルブ部品開口部162が前記第2のバルブ部品134の前記周囲に配列されることがあるのと同様な態様で前記第3のバルブ部品136の前記周囲に配列されることがある。前記第2のバルブ流路170の各端168はさらに各第2のバルブ部品開口部162と流体的に連通することがあり、それによって前記冷却用経路の一部を形成する。前記拡散器翼124は、各拡散器翼124が各戻り流路翼126に対して横切ることがあるように向けられることがあるが、各拡散翼124が、各流路翼126を横切らないように向けられる実施の形態がここで是認される。
【0047】
典型的な実施の形態にあっては、前記ダイアフラム102の前記ダイアフラム箱128は、前記第1の箱部品138、前記第2の箱部品140、および前記第3の箱部品142を含有する前記複数の部品の少なくともいくつかから形成されることがある。
図3−5および
図9aおよび9bに示されるように、前記第1の箱部品138は前側172および反対の後側174を含有することがある。前記第1の箱部品138の前記前側172は、実質的に平面状のことがあり、または
図9aに示すように、複数の凹部176を画定することがあり、その結果、各凹部176は、前記第1のバルブ部品132に形成された各戻り流路翼126の一部を受け入れるように形成されることがある。前記第1の箱部品138は、さらに、複数の第1のダイアフラム箱部品開口部または凹部開口部178を、そこを通してかつ各凹部176に画定することがあり、その結果前記複数の凹部開口部178は、前記各戻り流路翼126に形成された前記戻り翼導管150と同様な態様で、各凹部176に配列される。各凹部開口部178は、さらに、前記第2の箱部品140が前記戻り翼導管150と流体的に連通することがあるように画定され、それによって、前記戻り流路翼126が前記第1の箱部品138の前記各凹部176に配置された場合には、前記冷却用経路の一部を形成する。
【0048】
図3−5および
図10aおよび10bに示されるように、前記ダイアフラム箱128は、さらに、前側180および反対の後側182を有する前記第2の箱部品140から形成されることがある。前記第2の箱部品140の前記前側180は前記冷却剤または冷却液を前記ダイアフラム102に供給するように形成された供給用配管(図示せず)と流体的に連通するように連結された入口流体通路184を画定することがある。前記第2の箱部品140の前記前側180はさらに前記遠心コンプレッサ100の前記回転軸114の一部の周りに延びる第1の半円状流体通路186を画定することがある。前記第1の半円状流体通路186は、前記入口流体通路184によって横切られることがあり、その結果前記入口流体通路184および第1の半円状流体通路186は、流体的に連通しかつさらに前記冷却用経路の一部を形成することがある。
【0049】
前記第2の箱部品140の前記前側180は、
図10aに示されるように、さらに複数の主要箱部品流路区域190に配列された複数の主要箱部品流路188を画定する。各主要箱部品流路区域190は前記第2の箱部品140の前記前側180上に配列されて、前記第1の箱部品138が前記第2の箱部品140に隣接して配置される場合には各凹部176と揃える。前記主要箱部品流路188の1または2以上の端は、各戻り流路翼126における前記戻り翼導管150と同様な態様で前記主要箱部品流路区域190に配列されることがあり、その結果戻り翼導管150と主要箱部品流路188の一対が、前記ダイアフラム箱128とバルブ130が連結される場合に前記冷却用経路の一部を形成することがある。
【0050】
各主要箱部品流路区域190には、1または2以上の前記戻り翼導管150が各第1の延長流路192を通って前記第1の半円流体通路186と流体的に連通することがあり、それによって前記冷却用経路の一部を形成する。前記第2の箱部品140はさらに、前記第2の箱部品140の前記周囲に配列された複数の周辺開口部または第2の箱部品孔194を画定し、その結果前記第2の箱部品孔194の1または2以上は、主要箱部品流路区域190に隣接している。前記第2の箱部品孔194の各々はさらに各主要箱部品流路区域190の主要箱部品流路188の前記端に配列され、その結果前記部品が連結される場合には、前記主要箱部品流路188は前記第2の箱部品140の前記後側182および前記第1の箱部品138と流体的に連通し、それによって前記冷却用経路の一部を形成することがある。
【0051】
前記第2の箱部品140の前記後側182は、
図10bに示されるように、複数の第2の箱流路区域198に配列された複数の第2の箱流路196を画定することがある。各第2の箱流路196は、各第2の箱部品孔194と流体的に連通することがある。各第2の箱流路区域198は、前記第2の箱部品140の前記後側182に配列されることがあり、かつ前記遠心コンプレッサ100の前記回転軸114の一部の周りに延びる第2の半円状流体通路200と流体的に連通することがあって、前記第2の箱部品140の前記後側182によって画定されることがある。前記第2の半円状流体通路200は、前記第2の箱部品140の前記後側182に画定された出口流体通路202によって横切られることがあり、その結果前記出口流体通路202および第2の半円状流体通路200は流体的に連通しかつ前記冷却用経路の一部を形成する。前記出口流体通路202は流体的に連通するように、外部の冷却液源に冷却剤を戻すように形成された戻り配管(図示せず)と連結することがある。
【0052】
図3−5および
図11aおよび11bに示されるように、前記ダイアフラム箱128はさらに、前側204および反対の後側206を含有する第3の箱部品142によって形成されることがある。典型的な実施の形態では、前記第3の箱部品142は、前記前側204が前記第2の箱部品140の前記後側182によって封止する関係を形成することがあるように形成されることがある。
【0053】
典型的な実施の形態では、前記ダイアフラム箱128およびバルブ130を形成する部品は、コンピュータ数値制御(CNC)作業技術によるような、機械加工によって組み立てられることがありかつアルミニウム、鋼または他の合金から形成されることがある。他の実施の形態では、前記部品の1または2以上は、砂型鋳造、石膏型鋳造、焼流し精密鋳造、または圧力鋳造によって鋳造されることがある。いわゆる当業者は、前記部品132,134,136,138,140,142が、組み立てのための前記部品の各々を実質的に揃えることができる分野で知られた任意の配列方法によって配列されることがある。
【0054】
典型的な実施の形態では、前記ダイアフラム箱128、バルブ130および前記ダイアフラム箱128およびバルブ130を形成する前記ダイアフラム102の前記部分は前記ろう付け工程によって形成されることがある。ろう付け工程はろう付け物質を、前記複数のダイアフラム箱部品の各々の間、前記複数のバルブ部品の各々、および前記複数の戻り流路翼126を形成する前記第1のバルブ部品132と前記複数の戻り流路翼126の前記部分を受け入れるように形成されかつ配列された前記複数の凹部176を形成する前記第1の箱部品138との間に挿入する工程を含有することがある。前記ろう付け物質は、アルミニウム・シリコン、銅、銅・燐、銅・亜鉛、金・銀、ニッケル合金、銀、およびこれらの組み合わせを含有することがあるが、それに限定されない。前記部品132,134,136,138,140,142は、相互に押圧されて炉(図示せず)に供給され、加熱されて前記ろう付け物質を溶かし、引き続いて冷却されることがあり、それによって前記部品132,134,136,138,140,142を相互に連結して前記内的に冷却されたコンプレッサの前記ダイアフラムの少なくとも1区域を形成する。前記部品132,134,136,138,140,142の前記ろう付けの前記指示が実行されると種々の部品が一度に前記炉内で加熱されることがあり、例えば、前記ダイアフラム箱128及び前記バルブ130の前記部品の各々は同時に前記炉内で加熱されることがあり、またはある部品は1の他の1の部品のみに一度で連結されかつ前記炉内で加熱されることがあることはいわゆる当業者によって承認されることになる。
【0055】
しかしながら、製造の他の形式が、本開示の前記範囲を逸脱することなく、採用されることがあることは承認されることになる。例えば、前記部品132,134,136,138,140,142を拡散接合法によって連結することも是認される。
【0056】
さて、前記内的に冷却される遠心コンプレッサ100の前記動作に戻ると、前記内的に冷却される遠心コンプレッサ100の実施の形態の典型的な動作が、ここで提示されることになる。動作の従来の態様では、作業流体は、気体源から段入口106を通ってコンプレッサ筐体110に供給される。前記気体は、エンジンによって駆動される回転軸114によって駆動される回転翼112に導入される。動作の従来の態様では、前記気体の前記速度は前記回転翼112によって増大し該回転翼の先端116を通って拡散器120に放出され、該拡散器120では前記気体の前記速度エネルギーが圧縮エネルギーに変換され、それによって前記気体を圧縮する。前記気体の前記温度は、前記気体が圧縮されるにつれて上昇する。前記圧縮された気体は前記拡散器120から戻り流路122に押し込められ前記気体流路から段出口108を通りかつ下流側処理部品内に噴出され、またはそうでなければ続くコンプレッサ段に注入される。
【0057】
さて典型的な実施の形態に戻ると、
図1,2に例示されるように、前記コンプレッサの筐体110内に配置された前記ダイアフラム箱128および前記バルブ130から形成された前記ダイアフラム102を含有する遠心コンプレッサ100の使用によって、前記気体は冷却されることがある。前記気体が前記コンプレッサ筐体110の前記段入口106に供給されると、前記冷却剤または冷却液が、外部の冷却液源から供給されることがありかつ供給配管を通して前記ダイアフラム102に形成された冷却用経路に供給されることがあり、その結果前記熱は、前記気体流路を通って流れる前記気体から前記冷却用経路を通って流れる前記冷却液に移動することがある。上昇した温度を有する前記冷却液は前記ダイアフラム102から戻り配管を通って前記外部の冷却液源にまで流れることがあり、該外部の冷却液源では前記冷却液は再び冷却されて、前記供給配管に戻らされることがある。
【0058】
より詳細には、典型的な実施の形態では、前記冷却用経路は前記遠心コンプレッサ100の前記ダイアフラム102で少なくとも部分的に形成されることがある。典型的な実施の形態における前記冷却用経路は、ここに記述されているように前記ダイアフラム102を通る前記冷却液の前記流れとして提示されることがある。前記冷却液は前記供給配管を通って前記外部の冷却液源から前記ダイアフラム102に供給される。前記供給配管は前記ダイアフラム102の前記ダイアフラム箱128の前記第2の箱部品140に画定された前記入口流体通路184と流体的に連通して連結されることがある。前記冷却液は前記入口流体通路184を通って前記第1の半円状流体通路186にまで流れることがある。前記第1の半円状流体通路186内の前記冷却液は脇へ逸れることがあり、その結果前記冷却液の一部は、各主要箱部品流路区域190の前記第1の半円状流体通路186と流体的に連通した状態で連結された前記第1の延長流路192の各々に供給されることがある。前記冷却液は各主要箱部品流路区域190の前記第1の延長流路192を通りかつ各第1の延長流路192の前記端に隣接して配置された前記凹部開口部178に流れ込むことがある。前記冷却液は、前記第1の箱部品138の前記各凹部開口部178を通りかつ前記バルブ130の前記第1のバルブ部品132内の各戻り翼導管150に流れ込むことがある。
【0059】
前記冷却液は、前記各戻り翼導管150を通って主要バルブ流路152に送り込まれかつ前記冷却液が前記第2の箱部品140内に逆流しかつ主要箱部品流路188を通って流れる前記一対の戻り翼導管150に流れることがある。
前記第2の箱部品140から前記第1のバルブ部品132への戻り翼導管150を通り、該冷却液を他の戻り翼導管150を通り前記第2の箱部品140へ戻る前記冷却液のそのような流れは通路として言及されることがある。典型的な実施の形態にあっては、前記ダイアフラム102は、複数の通路を含有することがある。他の実施の形態にあっては、前記ダイアフラム102は6つの通路を含有することがある。いわゆる当業者は、前記ダイアフラム102における前記通路の個数は変わることがあり、例えば使用された前記遠心コンプレッサ100の前記種類および大きさに基づくことがあることを認めることになる。
【0060】
前記冷却液は、前記戻り流路翼126の各々によって画定された前記戻り翼導管150の前記個数に応じて、前記第2の箱部品140と前記第1のバルブ部品132との間を前記主要な箱部品流路188および前記戻り翼導管150を通って通過することがある。前記冷却液は、各戻り流路翼126に通路を形成する前記最後の戻り翼導管150を通り前記第1のバルブ部品132にまで移るので、前記冷却液は前記主要バルブ流路152を通り各主要バルブ流路端156にまで流れる。前記冷却液は前記各主要バルブ流路端156、前記第2のバルブ部品134によって画定された前記各第2のバルブ部品開口部162および前記第3のバルブ部品142によって画定された前記各第2のバルブ流路端168を通って流れることがある。
【0061】
前記第2のバルブ流路端168を通って流れる前記冷却液は各第2のバルブ流路170の経路を通ることがあり、その結果、前記冷却用経路の一部を形成する前記第2のバルブ流路170の1または2以上は少なくとも部分的に各拡散器翼124の前記底を覆うことがある。前記冷却液は、前記各第2のバルブ流路170の前記他端に配置された他の一対の第2のバルブ流路端168を通って戻りかつ前記第1のバルブ部品132に逆流しかつ各主要バルブ流路152に流れ込む。前記冷却液は、前記各主要バルブ流路152から各翼導管150に流れ込みかつ主要箱部品流路188を通って流出しかつ各第2の箱部品孔194に流れ込み、その結果、前記冷却液は前記第2の箱部品140を通って前記第2の箱部品140の前記後側182に流れる。
【0062】
前記冷却液は、後側182にある前記各第2の箱部品孔194から前記各第2の箱部品孔194で前記冷却用経路の一部を形成しかつ流体的に連通する各第2の箱流路196に供給されることがある。前記冷却液は前記各第2の箱流路196と流体的に連通しかつ前記遠心コンプレッサ100の前記回転軸114の一部の周りを延びかつ前記第2の箱部品140の前記後側182によって画定された第2の半円状流体通路200に流れ込むことがある。前記第2の半円状流体通路200は、前記第2の箱部品140の前記後側182に画定された出口流体通路202によって横切られることがあり、その結果前記出口流体通路202および第2の半円状流体通路200は流体的に連通しかつ前記冷却用経路の一部を形成する。前記冷却液は前記第2の半円状通路200および前記出口流体通路202を通って前記出口流体通路202と流体的に連通しかつ連結された戻り配管に流れ込むことがある。前記戻り配管は前記冷却液を外部の冷却液源に戻すように形成されることがある。
【0063】
ある実施の形態にあっては、前記冷却液源は前記冷却剤からの熱を移動することができる1または2以上の部品であることがある。例えば、前記冷却源は、閉回路型のことがあり、そこでは熱が空冷式熱交換器を通してその周囲のエアにまたは第2の熱交換器を通して第2の冷却流体のいずれかに移動される。前記第2の冷却流体は、グリコールが加えられた水またはグリコールが加えられない水、冷媒、合成熱伝導流体等のことがある。他の実施の形態にあっては、前記冷却源は水循環システムであって、そこでは熱が直接的な蒸発工程、すなわち冷却塔内の周囲のエアに対して捨てられる。典型的な実施の形態では、前記冷却液源は、1または複数の熱交換器(図示せず)を含有する。ある実施の形態では、前記冷却剤は、前記ダイアフラム箱128の前記入口流体通路184に再導入される前に1または2以上の前記熱交換器によって循環されかつ回復されることがある。
【0064】
1または2以上の実施の形態では、前記冷却剤は、HCFC、水、エチレン・グリコール等のような、任意の適当な熱伝達流体のことがある。ある実施の形態では、前記作業流体の一部は、前記流路、前記コンプレッサ100の上流または下流のいずれから流れ出て、前記冷却剤用に調整されかつ使用されることがある。他の実施の形態では、封入気体、ベアリング冷却用流体、または任意の他の適当なシステム流が前記冷却剤として採用されることがある。さらに、いわゆる当業者によって、前記冷却剤は、液体、気体またはこれらの組み合わせであり得ることが理解されるだろう。
【0065】
本開示は、前記ダイアフラム102の特定の構造、例えば、前記部品または流路の個数、および/または、前記拡散器翼124、戻り流路翼126、構成している流路または孔
/開口部を形成する前記特定の部品に限定されない。代わりに、本開示は、気体圧力に強い悪影響を与えずに前記コンプレッサ100の内部の前記ダイアフラム102の前記冷却用経路の前記表面積を最大化することによって内的な冷却が提供されるコンプレッサ100の前記効率的な動作に関係する独特で新規な実施態様を包含する。したがって、種々の構成要素が前記ダイアフラム102内で使用されて効率性を増進しかつ前記コンプレッサ100の前記性能への強い悪影響を回避することができる。
【0066】
図12は、コンプレッサ内の作業流体を冷却する方法300の流れ図を例示する。典型的な実施の形態では、ステップ302におけるように、前記方法300は、前記作業流体を前記コンプレッサの入口段に供給する工程を含有することがある。前記コンプレッサは、前記段入口および段出口を画定している筐体および前記筐体内に配置されたダイアフラムを含有することがある。
【0067】
前記ダイアフラムは、複数の箱部品から形成されたダイアフラム箱を含有することがあり、その結果、前記複数の箱部品の1または2以上が複数の箱流路を画定する。前記ダイアフラムも複数のバルブ部品から形成されたバルブを含有することがあり、その結果、前記複数のバルブ部品の1または2以上は複数のバルブ流路を画定する。前記ダイアフラムは、さらに、前記ダイアフラム箱およびバルブと流体的に連通した状態で連結する複数の戻り流路翼を含有することがあり、その結果前記複数の戻り流路翼の各々は、前記複数の箱流路および前記複数のバルブ流路と流体的に連通しかつ連結した複数の戻り翼導管を画定しそれによって冷却用経路の第1の区域を形成する。
【0068】
ステップ304におけるように、前記方法300は、また、外部の冷却液源から前記ダイアフラムに冷却剤を供給する工程を有し、その結果、前記冷却剤は第1の箱流路を通りかつ第1の戻り翼導管を通り第1のバルブ流路に流れ込みかつ通過して、第2の戻り翼導管を通って逆流しかつ第2の箱流路に流れ込み、その結果、熱が前記作業流体と前記冷却剤との間で移動することがある。ステップ306におけるように、前記方法はさらに前記冷却剤を前記外部の冷却液源に帰還させる工程、および、ステップ308におけるように、前記作業流体を前記段出口を通って更なる工程のために供給する工程を含有することがある。
【0069】
図13は、遠心コンプレッサの内的冷却ダイアフラムの少なくとも1の区域を製造する方法400の流れ図を例示する。典型的な実施の形態では、ステップ402におけるように、前記方法400は複数のバルブ部品を形成する工程を含有することがあり、その結果、前記複数のバルブ部品は、複数の戻り流路翼を形成するバルブ部品を含有する。ステップ404におけるように、前記方法400は、また、複数のダイアフラム箱部品を形成する工程を含有することがあり、その結果、前記複数のダイアフラム箱部品は複数の第1のダイアフラム箱部品開口部を画定する第1のダイアフラム箱部品を含有し、前記複数の第1のダイアフラム箱部品開口部の各々は、前記複数の戻り流路翼の各々によって画定された複数の戻り流路翼導管の各1と実質的に揃うように形成されかつ配列されている。
【0070】
ステップ406におけるように、前記方法400はさらに前記複数のダイアフラム箱部品の1または2以上において複数の箱流路を画定する工程、およびステップ408におけるように、前記複数のバルブ部品の1または2以上における複数のバルブ流路を画定する工程を含有することがある。ステップ410におけるように、前記方法は、また、前記複数のダイアフラム箱部品の各々の間、前記複数のバルブ部品の各々、および前記複数の戻り流路翼を形成する前記バルブ部品と前記複数の第1のダイアフラム箱部品開口部を形成する前記第1のダイアフラム箱部品との間にろう付け物質を挿入する工程を含有することがあり、前記複数の第1のダイアフラム箱部品開口部の各々は、前記複数の戻り流路翼の各々によって画定された前記複数の戻り流路翼導管の各1と実質的に揃うように形成されかつ配列されている。
【0071】
ステップ412におけるように、前記方法は、さらに前記ろう付け物質および前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品を、加熱器内で加熱する工程、および、ステップ414におけるように、前記ろう付け物質および前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品を冷却する工程を含有することがあり、その結果、前記複数のダイアフラム箱部品およびバルブ部品が相互に連結されて前記内的に冷却されるコンプレッサの前記ダイアフラムの少なくとも前記区域を形成する。
【0072】
前述のことはいくつかの実施の形態の構成要素を概略したので、いわゆる当業者が本開示をより良く理解することができるであろう。いわゆる当業者は、ここに導入された前記実施の形態と同一の目的を実行しおよび/または同じ利益を達成するために他の工程および構造を設計しまたは変更するための基礎として本開示を喜んで使用することがあることを承認すべきである。いわゆる当業者は、また、そのような等価な構造が、本開示の前記主旨および範囲を逸脱することがなく、かつ彼らが、本開示の前記主旨および範囲を逸脱することなく種々の変更、置き換え、および代替を行うことがあることも十分に理解すべきである。