特許第6524539号(P6524539)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6524539リフィルまたはカートリッジタイプの内容物包装容器とこれを収容するためのケースが同時に収納されるブリスター包装構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6524539
(24)【登録日】2019年5月17日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】リフィルまたはカートリッジタイプの内容物包装容器とこれを収容するためのケースが同時に収納されるブリスター包装構造
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/32 20060101AFI20190527BHJP
【FI】
   B65D75/32
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-537027(P2016-537027)
(86)(22)【出願日】2014年12月10日
(65)【公表番号】特表2017-501088(P2017-501088A)
(43)【公表日】2017年1月12日
(86)【国際出願番号】KR2014012095
(87)【国際公開番号】WO2015088232
(87)【国際公開日】20150618
【審査請求日】2017年12月8日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0153303
(32)【優先日】2013年12月10日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513259470
【氏名又は名称】ブリスパック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】アン,ジョン−ウォン
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3126816(JP,U)
【文献】 特開昭51−096655(JP,A)
【文献】 特表2008−514516(JP,A)
【文献】 韓国公開実用新案第20−1996−0022407(KR,U)
【文献】 米国特許第03083821(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00−79/02
B65D 81/18−81/30
B65D 81/38
B65D 85/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の成形シート(1)上に構成され、蓋(C’)を有するケース(C)を収容するためのケース収容部(3)を備え、上記成形シート(1)の裏面には蓋フィルム(2)が付着する公知の構造において、
上記成形シート(1)上に構成され、内容物(A)を充填収容するための内容物収容部(10)と、
上記内容物収容部(10)の下側縁部に沿って構成され、内容物収容部(10)にフランジ部(11)を構成させるとともに、選択的に成形シート(1)と蓋フィルム(2)上から個別的な分離切取りが可能なようにして、独立的なカートリッジまたはリフィル包装容器(10A)を構成できるようにし、一部に連結用切欠部(21)を備えるカートリッジまたはリフィルカッティング線(20)を各々含み、
上記成形シート(1)上に構成され、販促用製品、開発試作品や開発の完了した未販売製品のサンプル内容物(A’)を充填収容するためのサンプル内容物収容部(30)と、
上記成形シート(1)上に構成され、選択的に上記サンプル内容物収容部(30)を成形シート(1)と蓋フィルム(2)上から個別的な分離切取りが可能なようにして、独立的なサンプル包装容器(30A)を構成できるようにするサンプル切欠線(40)を追加的に構成してなることを特徴とする、リフィルまたはカートリッジタイプ内容物包装容器とこれを収容するためのケースが同時に収納されるブリスター包装構造。
【請求項2】
上記成形シート(1)上に突出構成され、上記カートリッジまたはリフィルカッティング線(20)の一部が上面部に通過するようにして、上記カートリッジまたはリフィル包装容器(10A)の切取り時、通過部分の成形シート(1)と蓋フィルム(2)の間に離隔空間が形成されるようにする開封案内用隆出部(50)を追加的に構成してなることを特徴とする、請求項1項に記載のリフィルまたはカートリッジタイプ内容物包装容器とこれを収容するためのケースが同時に収納されるブリスター包装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を携帯と保管が容易なように挿脱可能に収納することができるように構成される任意のケースと、このケース内に挿脱可能に収納使用されるカートリッジタイプの内容物が充填されたブリスター包装容器またはブリスター型リフィル包装容器を、一つの包装体に同時に構成させるためのブリスター包装構造に関する。さらに具体的には、成形シートにケースが収容されるケース収容部と、カートリッジ包装容器またはリフィル包装容器の内容物が充填されることができる別途の内容物収容部を同時に成形構成し、各収容部が蓋フィルムでシーリングされた状態で、内容物収容部の縁部にカッティング線を構成して、使用時に内容物収容部のみを独立的に切り取ってケース内に収納したり、リフィル包装容器を開封してこれをケース内に投入して使用することができるようにしたもので、ケースの包装工程とカートリッジ包装容器またはリフィル包装容器の製造工程が一工程内でなされることができるようにして、包装工程の短縮による生産性の向上と製造費用の節減を期することができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
通常、ブリスター包装構造(Blister package)は、熱可塑性プラスチックフィルムまたはシートとしての包装方法の一種であり、包装しようとする商品の形状に大略合わせた輪郭の膨らみとして圧空または真空成形した、プラスチックラミネート成形シートで構成される容器体の膨らんだ空間部分に、内容物を入れた後、紙やプラスチックラミネートフィルムで構成される蓋フィルムで容器体の平らなフランジ部分のみをヒートシール(heat seal)、高周波、超音波等で接着する方法であって、食品、日用品、雑貨、工産品、錠剤薬品、液状の化粧品等の包装に広く使用されている。
【0003】
一方、上記のようなブリスター包装体は、内容物の種類によって一回か短期で消耗され、変質しやすい内容物の場合は、別途のケースに収納されず使い捨て用として販売され使用されており、ワックス状の固体形態の香水や芳香剤、化粧品のように比較的長期間にわたって反復的な使用がなされ変質に強い内容物の場合には、携帯や保管の容易性のためにプラスチックや金属のケース内に収納させた状態で開封して使用しまた閉じることができる構造で使用されている。
【0004】
また、一部製品の場合には、携帯性または使用性をよくするために、金属製、プラスチック、またはセラミックやガラス容器にカートリッジ型の包装体を収納したり、リフィル包装体から内容物を容器に入れて使用する場合も多くなっている。このような製品の流通と販売のためには、これらの容器とカートリッジ包装体やリフィル包装体を、紙ケース、透明プラスチックケースや金属製、プラスチックまたはセラミックやガラス容器と、カートリッジまたはリフィル容器が見えるように透明なブリスターパッケージに再度収納してこれを販売するようになる。
【0005】
図7は、このようにケースCと、すでにブリスター包装方式によって構成される内容物包装体ACが、ブリスター包装によってセット化で構成される状態であって、
図7でのような既存のブリスター包装体を構成するためには、図8でのように、
第一に、容器部A1が備えられた成形シートA2と蓋フィルムA3によって内容物Aをブリスター包装する過程(容器形成−内容物充填−蓋シーリング)が要求され、
第二に、包装が完成した内容物包装体ACをまた別途のケースC内に収納する過程、
第三に、内容物包装体ACが収納されたケースCを、2次的に容器部C1が備えられた成形シートC2と蓋フィルムC3によってブリスター包装する過程(容器形成−ケース投入−蓋シーリング)が要求されるもので、
このような図7でのような既存の包装方式は、ケースCの包装工程と内容物包装体ACの製造工程がそれぞれ別個の工程によって構成されるものであるため、二回のブリスター包装工程が要求される関係から、包装工程の増加によって製造原価の上昇と生産性の低下をもたらすようになるのである。
【0006】
また図7でのような既存の包装体は、市販中の内容物が充填された内容物包装体ACとケースCのみを収容するようになるもので、例えば開発試作品や開発の完了した未販売製品、または販売促進のための既存製品の消費者反応を確認するための製品サンプルを消費者に紹介するために別途のパッケージを構成して消費者に伝達する場合が一般的であり、一般的なブリスターパッケージにはサンプルを収容するための付加的な機能と構造がない場合が大部分である。この場合には、サンプル伝達のための費用の発生が不可避となる。
【0007】
したがって、開発試作品や開発の完了した未販売製品の消費者反応を確認するためには、別途のサンプルを構成して所定の体験団に配布したりする方式なので、多様な意見の回収が難しく、サンプルの配布範囲が制限的なので、反応の正確度と実効性、多様性を確保するのが難しい問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような問題点を解決するための本発明は、使用時に内容物収容部のみを独立的に切り取ってケース内に収納して使用したり、リフィル内容物が入っている内容物収容部を切取り/開封してケースに内容物を入れて使用することができるようにしたもので、ケースの包装工程と、カートリッジやリフィル包装容器の製造工程が一工程内でなされることができるようにして、包装工程の短縮による生産性の向上と製造費用の節減を期することができるリフィルまたはカートリッジタイプの内容物包装容器と、これを収容するためのケースが同時に収納されるブリスター包装構造を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような本発明の目的を達成するために案出された本発明は、
成形シートにケースが収容されるケース収容部と、カートリッジ用またはリフィル用内容物が充填されることができる別途の内容物収容部を同時に成形構成し、各収容部が蓋フィルムでシーリングされた状態で、内容物収容部のみの独立的な切取りが可能なように内容物収容部の縁部に切欠線を構成することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、成形シートに開発試作品や開発の完了した未販売製品のサンプル内容物を包装することができるサンプル内容物収容部を追加的に備えるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のような本発明は、ブリスター包装体の開封時、ケースを引き出し、内容物収容部を切り取ってケース内に収納したり、内容物収容部を開封してケース内に投入して使用することができるものであり、ケースの包装工程とカートリッジ包装容器の製造工程が一工程内でなされることができるようにして、包装工程の短縮による生産性の向上と製造費用の節減を期することができる効果があり、
また不特定多数に販売される製品に、今後発売開始予定である開発試作品や開発の完了した未販売製品または販売促進のためのサンプルを収容させることより、サンプルの特性をあらかじめ消費者に知らせることが可能で、消費者の期待心理増加と製品選択に対する決定に有利な告知を先占することができる効果があり、サンプルに対する多様な意見の回収が可能で市販製品の品質改善に役立ち、サンプルの配布範囲が無制限的であるため反応の正確度と実効性、多様性を確保することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一構成例を示す平面例示図である。
図2図1の斜視図である。
図3図1の断面例示図である。
図4】本発明の製造過程を説明するための図である。
図5】本発明に適用される内容物収容部の使用過程を説明するための図である。
図6】本発明に適用されるサンプル内容物収容部の使用過程を説明するための図である。
図7】内容物包装体とケースが共に包装される既存のブリスター包装体を示す断面例示図である。
図8図7の製造過程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明について図面を参照して詳しく説明する。
【0014】
図1は本発明の一構成例を示す平面例示図で、図2図1の斜視図であり、
図示されたように、本発明の包装体Pは、一枚の成形シート1上に構成され、蓋C’を有するケースCを収容するためのケース収容部3を備え、上記成形シート1の裏面には蓋フィルム2が付着される公知の構造において、
上記成形シート1上に構成され、内容物Aを充填収容するための内容物収容部10と、
上記内容物収容部10の下側縁部に沿って構成され、内容物収容部10にフランジ部11を構成させるとともに、選択的に成形シート1と蓋フィルム2上から個別的な分離切取りが可能なようにして、独立的なカートリッジまたはリフィル包装容器10Aを構成できるようにし、一部に連結用切欠部21を備えるカートリッジまたはリフィルカッティング線20と、
上記成形シート1上に構成され、開発試作品や開発の完了した未販売製品のサンプル内容物A’を充填収容するためのサンプル内容物収容部30と、
上記成形シート1上に構成され、選択的に上記サンプル内容物収容部30を成形シート1と蓋フィルム2上から個別的な分離切取りが可能なようにして、独立的なサンプル包装容器30Aを構成できるようにするサンプル切欠線40と、
上記成形シート1上に突出構成され、上記カートリッジまたはリフィルカッティング線20の一部が内部に通過するようにして、上記カートリッジまたはリフィル包装容器10Aの切取り時、通過部分の成形シート1と蓋フィルム2の間に離隔空間が形成されるようにする開封案内用隆出部50を各々含んでなったものである。
【0015】
このように構成された本発明の作用を説明すれば次のとおりである。
【0016】
本発明のブリスター包装体は、図4でのように、透明の成形シート1上にケース収容部3と内容物収容部10、及びサンプル内容物収容部30を任意形態で隆出させて成形するようになり、次の工程でケース収容部3内には長期間使用が可能な軟膏型の香水等のような任意の内容物Aを充填収容し、ケース収容部3には金属やプラスチック、セラミックまたはガラスで構成されることができる蓋C’を有するケースCを収納するようになり、サンプル内容物収容部30内には発売開始予定である開発試作品や開発の完了した未販売製品のサンプル内容物A’を充填するようになる。
【0017】
内容物AとケースC及びサンプル内容物A’の充填が終われば、ケース収容部3と内容物収容部10及びサンプル内容物収容部30の入口をシーリングする状態に、透明または不透明の蓋フィルム2を成形シート1の裏面に付着するようになる。
この後、内容物収容部10とサンプル内容物収容部30の縁部にカートリッジまたはリフィルカッティング線20とサンプル切欠線40を加工して、必要時にケース収容部3が位置する本体から個別的に切取り分離できるようにして、カートリッジまたはリフィル包装容器10Aとサンプル包装容器30Aが構成されるようにする。
【0018】
以上の全工程は、一製造工程上でなされるもので、カートリッジまたはリフィル包装容器10Aの製造とケースCの包装、サンプル包装容器30Aの製造が一工程のライン内で一構成体によって全て備えられることができるようになるものである。
【0019】
上記で、カートリッジまたはリフィルカッティング線20は、カートリッジまたはリフィル包装容器10Aの切取りの便宜性のために若干の外力でも完全な分離が可能な構造を適用するようになり、取り扱い上で勝手にカートリッジまたはリフィル包装容器10Aが分離離脱されることを防止するように、カートリッジまたはリフィルカッティング線20の一部には複数の連結用切欠部21を置いて、容易に離れず、意図的に強く切り取るまでくっ付いているようにする。
【0020】
上記のサンプル切欠線40は、連結用切欠部21と同一の構造で加工して、小さな外力で容易に分離せず、使用者が人為的に切り取ろうと比較的強い切取り力を加える場合にだけ切り取られるようにする。
【0021】
一方、カートリッジまたはリフィルカッティング線20のうち、切取りが開始される部分の一部が通過するように、成形シート1上には、図2及び図3でのように、開封案内用隆出部50を構成するようになるもので、この際、開封案内用隆出部50は、内部に構成される空間を介して蓋フィルム2から離隔された状態を維持するものである。
【0022】
上記カートリッジまたはリフィル包装容器10Aの切取りのためにカートリッジまたはリフィルカッティング線20を分離させる場合、カートリッジまたはリフィルカッティング線20が通過する内側に位置する開封案内用隆出部50の通過部分も共に切断分離され、分離された後には、図5でのように、蓋フィルム2から離れた状態となって、蓋フィルム2の破紙が可能になるため、内容物の使用時、蓋フィルム2の除去が迅速容易になされることができ、取り扱いの便宜性を図るようになる。
【0023】
一方、使用時には、図5でのように、カートリッジまたはリフィル包装容器10Aを切断分離させた後、引き出したケースCの蓋C’を開き、その内部に収納した後、蓋フィルム2を除去した後に内容物Aを使用するか、リフィル包装容器を開封してケースに投入して使用するようになるものであり、
サンプル包装容器30Aの使用時には、サンプル切欠線40を利用して切り取った後、図6でのように、蓋フィルム2を除去した後、サンプル内容物A’を使用するようになるものである。
【0024】
以上では、本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で変更及び変形したものも本発明の権利範囲に属することは当然である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8