【実施例】
【0234】
F.実験
以下の実施例は、本明細書で特許請求される化合物、組成物、物品、装置および/または方法がなされおよび評価される仕方の完全な開示および説明を当業者に提供するために提示され、本発明の純粋に例示的なものであることが意図され、本発明者がそれらの発明とみなすものの範囲を限定することは意図されない。努力は、数字(例えば、量、温度など)に関して正確さを確保するように努めたが、一部の誤差および偏差が、説明されるべきである。特に断りがない限り、部は、重量部であり、温度は、℃であるまたは周囲温度であり、圧力は、大気圧であるまたは大気圧付近である。
【0235】
この発明の化合物を調製するためのいくつかの方法が、以下の実施例で例証される。出発材料および必須の中間体は、一部の場合に市販されているまたは文献の手順に従ってもしくは本明細書で例証されるとおりに調製され得る。
【0236】
本発明の以下の例示的な化合物を合成した。実施例は、本発明を例証するために本明細書で提供され、本発明を限定するとは決して解釈されるべきでない。実施例は、典型的には、IUPAC命名の慣例に従って、遊離塩基形態で示される。しかしながら、実施例の一部は、塩形態で得たまたは単離した。
【0237】
示されるとおりに、実施例の一部は、1種以上のエナンチオマーまたはジアステレオマーのラセミ混合物として得た。本化合物は、別個のエナンチオマーを単離するように当業者によって分離されてもよい。分離は、化合物のラセミ混合物を、エナンチオマー的に純粋な化合物にカップリングさせて、ジアステレオマー混合物を形成し、続いて、標準的な方法、例えば、分別結晶またはクロマトグラフィーにより別個のジアステレオマーを分離することにより行い得る。本化合物のラセミまたはジアステレオマー混合物も、キラル固定相を使用するクロマトグラフ法により、直接分離し得る。
【0238】
1.一般的な化学材料および方法
すべての分析または無水グレートの試薬を、商業的供給元から購入し、さらに精製することなく使用した。溶媒は、分析または無水グレード(Sigma−Aldrich)のものであった。いくつかの供給元から入手した特殊化学製品および成分は、最高の提供純度(常に≧95%)のものであった。
【0239】
NMR分光法は、5mmのブロードバンドプローブを備え、標準的なパルスシーケンスを使用するVarian Unity 400機器で行った。化学シフト(δ)は、溶媒基準からのパーツパーミリオン(ppm)低磁場で報告する。結合定数(J値)は、Hzで表す。
【0240】
質量分析は、Finnigan LCQ Duo LCMSイオントラップエレクトロスプレー(ESI)質量分析計で行った。すべての試料を、ポジティブESI−MSにより分析し、プロトン化分子イオンの質量対電荷比(m/z)を報告する。
【0241】
マイクロ波アシスト反応は、様々な出力でBiotage Initiator 2.5で行った。
【0242】
水素添加反応は、標準的なParr水素添加装置で行った。
【0243】
反応は、HPLCまたはTLCのいずれかによりモニターした。TLCによりモニターした場合、反応を、蛍光指示薬を含む200μmのシリカゲルで被覆されたBakerの柔軟裏打ちプレート上で分析した。分取TLCは、蛍光(UV 254)指示薬を含む1000または2000μmのシリカゲル層で被覆された、20cm×20cmのAnaltech Uniplate上で行った。溶出混合物は、v:vとして報告する。スポット視覚化は、UV光を使用して得た。
【0244】
フラッシュクロマトグラフィーは、適切なサイズのRedisep Rf Goldまたは標準的な順相シリカもしくは逆相C−18カラムを使用して、Teledyne lsco CombiFlash RF 200で行った。粗化合物は、シリカゲル、70−230メッシュ40Å(順相用)またはセライト503(逆相用)に吸着させ、固体カートリッジ中に充填した。溶出混合物は、v:vとして報告する。
【0245】
2.分子モデリングおよび仮想スクリーニング法
全てのコンピュータによる研究は、LSD1の構造座標のためにPDB ID 2Z5Uを用いた。仮想ドッキング法ICM、GlideおよびGOLDのプログラムを実行した。タンパク質の構造は、ICM力場および0.1のRMS勾配を有する距離依存性誘導電位を使用して、3Dプロトン化、水分子の欠失およびエネルギー最小化によって調製し;タンパク質中の重原子は固定したままとし、ヒスチジン残基は中性と見なした。仮想スクリーニング計算は、それぞれスコアリング関数としてICMおよびGlideスコアを有するデフォルトパラメータ(特に断りのない限り)を用いた。両方の場合で、FADは、配位子として規定し、活性部位領域は、LSD1との複合体における結合FADの周りの半径12Åの球により規定した。
【0246】
適用したドッキングプロトコルの正確さおよび効率の確認は、FAD補助因子アデニンジヌクレオチドフラグメントおよびフラビンフラグメントならびに正の対照として公知のLSD1阻害剤(デコイセット)を使用した。2つの別個のドッキングランを、ICMおよびGlideドッキングプログラムによって行い;GOLDドッキングを、再スコアリングに用いた。
【0247】
化合物データベースを、Ligprep 2.1.23(Schrodinger,LLC.,New York、New York)を使用して調製した。HTVSおよび標準的な精密(SP)ドッキングを含めた、VSの2ラウンドを採用した。Glideにより順位付け上位10000個の化合物を保存し、ICMドッキングを使用して、さらなるドッキング実験に供した。2000ヒットの最終セットを、ICMスコアに基づいて選択し、個々の化合物を、ドッキングポーズおよび配位子とLSD1との間の相互作用を点検するために視覚的に調べた。GOLDコンセンサススコアリング関数を、GlideおよびICMから選択された、さらにこれらの2000ヒットを再スコアリングするために用いた。最終的に、121個の化合物を、LSD1阻害研究のために購入した(可能であれば)または合成した。
【0248】
3.MDシミュレーション法
すべてのシミュレーションは、LSD1に対してAMBER ff99SB力場(Hornak,V.ら、Proteins 2006年、65(3)、712−25頁)、化合物12に対して一般的なAmber力場(「gaff」;Wang,J.ら、J Comput Chem 2004年、25(9)、1157−74頁参照)を使用して行い、水のためのTIP3P(Jorgensen,W.L.、Journal of Chemical Physics 1982年、(77)、4156−4163頁)モデルを用いた。particle−mesh Ewald法(PME)の手順(Essmann,U.ら、Journal of Chemical Physics 1995年、(103)、8577−8593頁;Darden,T.ら、Journal of Chemical Physics 1993年、(98)、10089−10092頁)を使用して、シミュレーションは、長距離静電相互作用の近似値を求めた。LEaPを使用して、LSD1との複合体におけるICMドッキングから生成した結合モードを、中性電荷に溶媒和化させ、前記複合体を、最初にPMEMD(Case,D.A.ら、AMBER11、San Francisco、2010年)で最小化した。最小化に続いて、9Åの非結合相互作用カットオフを使用する、200psの無制限分子動力学シミュレーションを、1atmの圧力を維持する定圧周期境界および2psの緩和時間による等方性位置スケーリングによって、両結合モードについて実行した。SHAKEを使用して、水素にかかわる結合を拘束し、ランジュバン動力学を使用して、温度を制御し(Case,D.A.ら、AMBER11、San Francisco、2010年)、300Kを維持した。2つの結合モード間の比較のための結合の相対自由エネルギーを、軌道中に1psまたは101psいずれかで開始する1ps間隔での100スナップショットによるMMPBSA.py
9を使用して、予測した。
【0249】
4.仮想スクリーニングの結果
重要な構造特性を解明するLSD1の第1の結晶構造は、後に、Stavropoulosら(Nat Struct Mol Biol 2006年、13(7):626−32頁;Protein Data BankまたはPDB ID 2H94;http://www.wwpdb.org/参照)、Yangら(Mol Cell 2006年、23(3)、377−87頁;PDB ID 2IW5)およびChenら(Proc Natl Acad Sci USA 2006年、103(38)、13956−61頁;PDB ID 2HKO)によった。これらの2.9Å、2.57Åおよび2.8Åの構造は、それぞれ、ヒストンH3のN末端尾部を受け入れるのに十分な広い、非常に負に荷電した基質結合キャビティを示す。さらに、N末端SWIRMドメイン、およびタワードメインと呼ばれるコア触媒ドメインにおける挿入を、酵素活性および補助因子、例えば、CoRESTとの相互作用に関する必要な構造モチーフとして確立した。本明細書に記載した研究に関して、構造PDB ID 2Z5Uを、コンピュータによる研究、例えば、仮想スクリーニング、ドッキングおよび分子動力学のために結合LSD1阻害剤トラニルシプロミンと共に使用した(Mimasu,S.ら、Biochem Biophys Res Commun 2008年、366(1)、15−22頁)。トラニルシプロミンおよびポリアミン誘導体を除いた化学的環境を評価するために、HTVSを、社内ライブラリと共に使用した。公的に利用可能なベンダーのライブラリからの合計約1300万個の化合物から、社内で開発したカスタムフィルタを使用して、ライブラリを精選した。62,000個の化合物のみで生じることを除いて、化合物をリピンスキールールオブファイブに基づいてフィルタした。さらに、得られたライブラリが、約200万個の化合物の多様であるが、管理可能なセットを含むように、構造的に重複した化合物を除去した。スクリーニングの前に、生理的に関連するプロトン化状態が使用されるように、Schrodinger SuiteのLigPrepモジュールおよび3次元(3D)配位子のICM固有の調製を使用して、化合物を調製した。
【0250】
次いで、LSD1上の3つの異なる部位;アミンオキシダーゼドメインに位置するFAD部位ならびにこのポケットのアデニンジヌクレオチドおよびフラビンフラグメントに対して、調製された配位子をドッキングさせた。ICMおよびGlideの両方によって使用したドッキングプロトコルを、正確性を確認するために、FAD、アデニンジヌクレオチド、フラビンフラグメントおよび公知のLSD1阻害剤に関して実行した。ドッキングアルゴリズムの順位付けに加えて、ドッキング結果の視覚的な検査を、結合部位、適切なポーズおよび配向性を評価するために使用した。これらを基に、ICMおよびGlideに由来するスコアリング関数は、使用したデコイセットの上位2%内の既知の阻害剤を正確に特定可能であった。GOLDを、再スコアリングするために使用し、GOLDの適合度関数は、類似のエンリッチメントを生成した。
【0251】
仮想スクリーニングを、確立されたドッキングプロトコルおよび200万個の化合物データベースを使用して、LSD1のFAD結合ポケットに対してセットした。上位10,000個の化合物を、さらなる分析のために、ICMおよびGlideのスコアリング関数の両方から選択した。少数の同一の化合物を、2つのアルゴリズム間で同様にスコアリングし;この重複性を除去した。さらに、類似の化合物を除去し、最終的な選択の多様性を向上させるために、視覚的な検査を行った。視覚的な分析によっても、LSD1のFAD結合ポケット内の重要な相互作用を特定した。これらは、Ser289、Arg310およびArg316と結合する水素、Val590およびLeu625とのファンデルワールス相互作用ならびにTrp756とのΠ相互作用を含む。さらに、ヒドロキシルおよび疎水性電子吸引基を有する化合物は、最初のドッキング結果において、向上したエンリッチメントを示すと見なした。LSD1のFAD結合ポケットは、タンパク質内部において、深く狭い凹部であり、疎水性アミノ酸残基に取り囲まれている。このため、化合物の疎水特性は、活性部位内での化合物のランダムウォークにおいて重要な役割を果たし得る。
【0252】
上で検討した選択基準に基づいて、121個の構造的に区別できる化合物を取得し、LSD1に対する生化学的スクリーニングに供した。実験の項で説明したように、生化学的アッセイは、ペプチド基質の酸化的脱メチル化から生じたH
2O
2を測定する。121個の化合物から、生化学的アッセイにおいて強力な活性を示した一連の関連する化合物を特定した。一連のドッキングスコア、順位および付随する生化学的アッセイ結果を表1、表2および表6−表9に表す。
【0253】
仮想スクリーニング法を使用して発見した、表1における10個の活性な化合物(ならびに、生化学的および細胞のデータを提供する関連する表、表6、表8および表9)、例えば、化合物1、2、4および5は、LSD1のFAD結合部位内において、類似の結合モードを示した。さらに、化合物1、2、4および5のドッキングスコアを、観察された生化学的活性に十分に関連付けた。これらの結果は、LSD1のアミンオキシダーゼドメインにおけるアデニンジヌクレオチドポケットを標的とする、改善された阻害剤が利用できることを示唆した。
【0254】
Glideスコアは、予測的であり、p−OHまたはm−Clアリール置換を有する化合物(化合物1および5)に十分関連付けた。疎水性電子吸引基、例えば、−Clが許容されることは、これらの研究から明らかであるが、一方で小さなアルキル置換基、例えば、メチル(例えば、化合物8)または縮合ビシクロ含有化合物10は、より低い活性を有する。第2の部位への任意の供与基、具体的には、−OCH
3官能基の導入は、Gly314のH結合相互作用の欠失により、活性を失った(例えば、化合物6)。化合物6の生化学的活性の欠失は、ドッキングスコアから非常に予測され、ここで、ICMおよびGlideは、それぞれ、−18.39および−6.63kcal/molのエネルギーを与えた。その後のドッキング分析で、さらなるベンゾヒドラジンの一連の化合物を、仮想ヒット化合物9に例示されるように、ヒドラジン−Cメチルまたはアリール4−置換スルホン含有化合物に関して特定した。化合物9は、19nMのIC
50を有する、強力なLSD1阻害活性を示した。化合物9の低いドッキングスコアは、主に、2−OHアリール環部位におけるシフトによる。スルホン/モルホリン置換基を有する化合物9を、ある程度、この化学的安定性のために、さらなる最適化のための骨格として選択した。
【0255】
スルホン/モルホリンを有する化合物12の結合モードを、
図1にICMから予測されるドッキングポーズによって示す。このモデルにおいて、フェノール基は、残基Ser289、Gly314およびArg316から構成されるポケットに十分適合する。中心のカルボニル基は、Arg310のアミノ基との強力なH結合相互作用に関与するように見える。モルホリンの酸素は、Val590とのH結合相互作用を示す。これらのセットの水素結合相互作用は、GlideおよびGOLDのドッキング実験によっても観察された。さらなる実験は、Trp756残基とのΠ−Π相互作用に関与するモルホリン置換アリール環を示したが、モルホリンの酸素は、Val590とのH結合に保持された。
【0256】
化学的最適化は、化合物12のいずれかの側における、ヘテロアリール環を含む化合物の設計にも注目した。各種の化学的に納得のいく骨格を生成したこれらの結果を使用するコンピュータモデルから、置換されたピリジンを、Ser289、Gly314およびArg316、周囲の残基および理想の特性との相互作用が可能な適切な部分と特定した。代表例は、化合物24であり、強力なLSD1活性(28nM)を有し、化合物12のこれと類似の結合モードも示した(
図2参照)。
【0257】
代表的な化合物の多くは、シリーズの代謝安定性を増加させるC−アルキルヒドラジンを含む。しかしながら、化合物21のエチル基などのより嵩高い基は、化合物12および化合物21の種々の生化学的活性において例示されるとおりに、結合ポケットに十分受け入れられない。メチルスルホンによるアリール置換(化合物25)およびモルホリン環で置換されたアリール(化合物12)は、化合物11と比較した場合、おおよそ一桁の生化学的効力を増加させた。化合物23で例証されるとおりに、モルホリン環のみの付加が、一部の生化学的活性を維持する。化合物18で例証されるとおりに、スルホノ−モルホリンをスルホノ−N−ジメチルで置き換えることも、生化学的活性を維持した。さらに、2−OH基のクロロでの置き換えは、十分に受け入れられないことが見出され、化合物12と化合物16との間で活性の著しい低下を示した。化合物24の結果は、置換されたピリジンの使用が、酵素に受け入れられるが、種々の他の置換および複素環は、一般的に、化合物13、14、15、17、19、20および22で説明するように、生化学的活性の低下をもたらしたことを示唆する。
【0258】
表2の代表的な化合物の多くは、シリーズの代謝安定性を増加させるC−アルキルヒドラジンを含んだ。しかしながら、化合物21のエチル基などのより嵩高い基は、化合物12および化合物21の種々の生化学的活性において例証されるとおりに、結合ポケットに十分に受け入れられない。メチルスルホンでのアリール置換(例えば、化合物25)およびモルホリン環で置換されたアリール(化合物12)は、化合物11と比較した場合、おおよそ一桁の生化学的効力を増加させた。複素環、例えば、モルホリン環の付加は、化合物23で例証されるとおりに、生化学的活性を維持する。スルホノ−モルホリンをスルホノ−N−ジメチルで置き換えることも、化合物18で例証されるとおりに、生化学的活性を維持した。さらに、2−OH基のクロロでの置き換えは、化合物12と化合物16との間での活性の著しい低下によって受け入れられないことが見出された。上で検討したとおりに、化合物24は、置換ピリジンの使用が、酵素に受け入れられることを示唆する。さらなる分析は、化合物12のヒドロキシルが、生化学的活性の増加に関連することを示唆する。例えば、この置換基が塩素で置換された場合(化合物16)、活性は低下した。
【0259】
【表1】
【0260】
【表2】
【0261】
5.分子動力学シミュレーション結果
分子動力学(「MD」)シミュレーションを、化合物12の2つの異なるドッキングポーズを使用して実行し、一方のドッキングポーズが他方より優先するかどうかを決定した。これらのデータは、合成された化合物により得られた結果において、どの相互作用が役割を果たすかについて、より良好な情報を提供し得る。ドッキングの結果は、化合物12による、より高く順位付けられたポーズが、ジヌクレオチド結合ポケットに、このヒドロキシル部分を介した、Ser289またはArg316との直接的なH結合相互作用により結合したことを示す(結合モード1、
図3および表3参照)。しかしながら、化合物12のモルホリン環によって、好ましくスコアされた別のポーズが、Ser289およびArg316と相互作用する(結合モード2、
図3および表3参照)。
【0262】
AMBERスイートを使用するMDを、両方の予測される結合モードに関する結合エネルギーを評価するために使用した。結合モード1に関するシミュレーションは、化合物12とArg316との間のΠ共役電子相互作用およびヒドロキシルとSer289との間の水素結合に関する可能性を示した。結合モード2の分析は、Arg310およびArg316とのより好ましい水素結合による、化合物12とTrp756との間の可能性のあるΠ−Π相互作用を示した。さらに、結合モード1は、Val590との水素結合を有すると予測される。一方で、結合モード2は、クロロ基に関するファンデルワールス相互作用を有する。シミュレーションの最後の100psのMMPBSA分析は、結合モード2が、約−40.8kcal/molの結合自由エネルギーを有すると予測されたことを示した。自由エネルギーは、結合モード1に関する、約−21.0よりほぼ20kcal/mol好ましい。最初の100psのシミュレーションは、算出された結合自由エネルギーが好ましくないように、おそらくある程度、複合体の平衡を反映する。この発見は、ドッキング工程中の結合ポーズの順位付けと対照的である。この差は、ドッキングプロトコルのスピードを向上させるために使用される硬い構造およびMDに使用される柔軟な構造によってドッキングおよびMD中における、タンパク質の構造の差から生じる可能性がある。
【0263】
【表3】
【0264】
6.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ベンゾヒドラジドの調製
【0265】
【化15】
【0266】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(100mg、0.586mmol)およびベンゾヒドラジド(80mg、0.586mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(90mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ7.95 (m, 2H), 7.67-7.62 (m, 2H), 7.56 (m, 2H), 7.35 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.8 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 3.35 (s, 3H). ESI-MS: 289.0 [M+H]
+.
【0267】
7.(E)−N’−(1−(2,6−ジヒドロキシフェニル)エチリデン)ベンゾヒドラジドの調製
【0268】
【化16】
【0269】
1−(2,6−ジヒドロキシフェニル)エタノン(100mg、0.657mmol)およびベンゾヒドラジド(89mg、0.657mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固形物として表題の化合物(100mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ7.59 (m, 2H), 7.49 (m, 1H), 7.39 (m, 2H), 7.11 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 6.45 (m, 2H), 2.35 (s, 3H). ESI-MS: 271.1 [M+H]
+.
【0270】
8.3−(モルホリノスルホニル)安息香酸の調製
【0271】
【化17】
【0272】
3−(クロロスルホニル)安息香酸(250mg、1.133mmol)をモルホリン(99mg、1.133mmol)に、THF(5mL)中炭酸カリウム(313mg、2.266mmol)の存在下にて室温で添加し、この反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(160mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.34 (m, 1H), 8.32 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.99 (m, 1H), 7.76 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.70 (m, 4H), 2.98 (m, 4H). ESI-MS: 272.0 [M+H]
+.
【0273】
9.メチル−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾエートの調製
【0274】
【化18】
【0275】
3−(モルホリノスルホニル)安息香酸(100mg、0.369mmol)を、触媒濃H
2SO
4の存在下にてメタノール中65℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得た(60mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.38 (t, 1H, J = 1.6 Hz), 8.27 (m, 1H), 7.92 (m, 1H), 7.64 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.95 (s, 3H), 3.73 (m, 4H), 3.00 (m,4H). ESI-MS: 286.1 [M+H]
+.
【0276】
10.3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0277】
【化19】
【0278】
メチル3−(モルホリノスルホニル)ベンゾエート(120mg、0.421mmol)を、メタノール中ヒドラジン(17.52mg、0.547mmol)に添加し、65℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および反応混合物の冷却後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得た(90mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.16 (m, 1H), 8.12 (m, 1H), 8.04 (m, 1H), 7.85 (m, 1H), 7.63 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 4.19 (m, 2H), 3.71 (m, 4H), 2.97 (m, 4H). ESI-MS: 286.1 [M+H]
+.
【0279】
11.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0280】
【化20】
【0281】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(20mg、0.117mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(33.5mg、0.117mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させた。この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。冷却後、溶媒を真空により除去し、次いで、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2% CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(16mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.26 (m, 1H), 8.17 (d, 1H, J = 8.0Hz), 7.92 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.72 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.48 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.22 (m, 1H), 6.91 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.72 (m, 4H), 3.01 (m, 4H), 2.43 (s, 3H). ESI-MS: 438.1 [M+H]
+.
【0282】
12.(E)−N’−(1−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0283】
【化21】
【0284】
1−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノン(20mg、0.116mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(33.1mg、0.116mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(22mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ9.43 (s, 1H), 8.37 (m, 1H), 8.16 (m, 1H), 7.87 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.65 (m, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.10 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.71 (m, 4H), 2.95 (m, 4H), 2.38 (s, 3H). ESI-MS: 440.1 [M+H]
+.
【0285】
13.(E)−N’−(1−(2−クロロピリジン−4−イル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0286】
【化22】
【0287】
1−(2−クロロピリジン−4−イル)エタノン(20mg、0.129mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(36.7mg、0.129mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、60%の収率で表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ9.43 (m, 1H), 8.39 (m, 2H), 8.15 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.93 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.70 (t, 1H, J= 7.6 Hz), 7.52 (m, 1H), 3.73 (m, 4H), 3.02 (m, 4H), 2.35 (s, 3H). ESI-MS: 423.1 [M+H]
+.
【0288】
14.(E)−N’−(1−(2,5−ジクロロフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0289】
【化23】
【0290】
1−(2,5−ジクロロフェニル)エタノン(20mg、0.106mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(30.2mg、0.106mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、10mgの収量で表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.29 (m, 1H), 8.09 (m, 1H), 7.81 (m, 1H), 7.57 (m, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.26 (m, 2H), 3.52 (m, 4H), 2.91 (m, 4H), 2.28 (s, 3H). ESI-MS: 456.1 [M+H]
+.
【0291】
15.メチル4−ヒドラジニル−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾエートの調製
【0292】
【化24】
【0293】
メチル4−フルオロ−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾエート(30mg、0.099mmol)を、メタノール(8mL)中ヒドラジン(4.44mg、0.138mmol)に添加し、65℃で5時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(20mg)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.15 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.03 (dd, 1H, J = 2.4 & 9.2 Hz), 7.48 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 3.86 (s, 3H), 3.67 (m, 4H), 3.04 (m, 4H). ESI-MS: 316.1 [M+H]
+.
【0294】
16.メチル4−フルオロ−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾエートの調製
【0295】
【化25】
【0296】
4−フルオロ−3−(モルホリノスルホニル)安息香酸(50mg、0.173mmol)を、メタノール(8mL)中濃硫酸(1.117mg、8.64μmol)の存在下にて70℃で、一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(20mg)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.42 (dd, 1H, J = 2.0 & 6.4 Hz), 8.33 (m, 1H), 7.49 (t, 1H, J = 8.8 Hz), 3.94 (s, 3H), 3.71 (m, 4H), 3.16 (m, 4H).
【0297】
17.メチル3−ブロモ−4−クロロベンゾエートの調製
【0298】
【化26】
【0299】
3−ブロモ−4−クロロ安息香酸(200mg、0.849mmol)を、メタノール(10mL)中濃硫酸(5.49mg、0.042mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(130mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.29 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.91 (dd, 1H, J = 2.0 & 8.4 Hz), 7.52 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 3.92 (s, 3H). ESI-MS: 250.9 [M+H]
+.
【0300】
18.メチル3−(N,N−ジメチルスルファモイル)ベンゾエートの調製
【0301】
【化27】
【0302】
3−(N,N−ジメチルスルファモイル)安息香酸(200mg、0.872mmol)を、メタノール(10mL)中濃硫酸(5.64mg、0.044mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(125mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.42 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.97 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.65 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.96 (s, 3H), 2.74 (s, 6H). ESI-MS: 244.0 [M+H]
+.
【0303】
19.3−ブロモ−4−クロロベンゾヒドラジドの調製
【0304】
【化28】
【0305】
メチル3−ブロモ−4−クロロベンゾエート(120mg、0.481mmol)を、メタノール(8mL)中ヒドラジン(23.12mg、0.721mmol)に添加し、70℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(30mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.02 (d, 1H, J = 1.6 Hz), 7.60 (dd, 1H, J = 2.0 & 8.0 Hz), 7.52 (d, 1H, J = 8.0 Hz). ESI-MS: 250.9 [M+H]
+.
【0306】
20.3−(ヒドラジンカルボニル)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミドの調製
【0307】
【化29】
【0308】
メチル3−(N,N−ジメチルスルファモイル)ベンゾエート(150mg、0.617mmol)を、メタノール(10mL)中ヒドラジン(29.6mg、0.925mmol)に添加し、65℃で8時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(60mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.11 (s, 1H), 8.01 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.92 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.65 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 2.73 (s, 6H). ESI-MS: 244.0 [M+H]
+.
【0309】
21.(E)−3−ブロモ−4−クロロ−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ベンゾヒドラジドの調製
【0310】
【化30】
【0311】
3−ブロモ−4−クロロベンゾヒドラジド(30mg、0.120mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(20.51mg、0.120mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、表題化合物を得た(15mg)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d
6):δ8.30 (s, 1H), 7.98 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.73 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.61 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.29 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.4 Hz), 6.93 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 2.55 (s, 3H). ESI-MS: 402.9 [M+H]
+.
【0312】
22.(E)−3−(2−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ヒドラジンカルボニル)−N,N−ジメチルベンゼンスルホン−アミドの調製
【0313】
【化31】
【0314】
3−(ヒドラジンカルボニル)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(50mg、0.206mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(35.1mg、0.206mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2% CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(15mg)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d
6):δ8.29 (m, 2H), 8.01 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.83 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 7.62 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.32 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.8 Hz), 6.96 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 2.73 (s, 6H), 2.58 (s, 3H). ESI-MS: 396.0 [M+H]
+.
【0315】
23.5−ブロモ−6−クロロニコチノヒドラジドの調製
【0316】
【化32】
【0317】
メチル5−ブロモ−6−クロロニコチネート(100mg、0.399mmol)を、メタノール(8mL)中ヒドラジン(19.19mg、0.599mmol)に添加し、70℃で一晩加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(20mg)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.33 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 8.01 (d, 1H, J = 2.4 Hz).
【0318】
24.(E)−5−ブロモ−6−クロロ−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ニコチノヒドラジドの調製
【0319】
【化33】
【0320】
5−ブロモ−6−クロロニコチノヒドラジド(15mg、0.060mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(10.22mg、0.060mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(8mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ8.39 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 8.28 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.32 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.8 Hz), 7.06 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 6.92 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 6.81 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 2.47 (s, 3H). ESI-MS: 404.0 [M+H]
+.
【0321】
25.メチル−5−クロロニコチネートの調製
【0322】
【化34】
【0323】
5−クロロニコチン酸(200mg、1.269mmol)を、メタノール(10mL)中濃硫酸(8.20mg、0.063mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(120mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ9.07 (d, 1H, J = 1.6 Hz), 8.72 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.26 (m, 1H), 3.95 (s, 1H).
【0324】
26.メチル5−クロロニコチネートの調製
【0325】
【化35】
【0326】
5−クロロニコチン酸(200mg、1.269mmol)を、メタノール(8mL)中濃硫酸(8.20mg、0.063mmol)の存在下にて70℃で一晩還流した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空で除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(120mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ9.07 (d, 1H, J = 1.6 Hz), 8.72 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.26 (m, 1H), 3.95 (s, 1H).
【0327】
27.5−クロロニコチノヒドラジドの調製
【0328】
【化36】
【0329】
ヒドラジン(17.93mg、0.560mmol)を、メタノール(8mL)中メチル−5−クロロニコチネート(80mg、0.466mmol)に添加し、70℃で一晩加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(40mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.85 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.70 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 8.22 (t, 1H, J = 2.0 Hz). ESI-MS: 172.0 [M+H]
+.
【0330】
28.(E)−5−クロロ−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ニコチノヒドラジドの調製
【0331】
【化37】
【0332】
5−クロロニコチノヒドラジド(30mg、0.175mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(29.8mg、0.175mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(20mg)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d
6):δ9.06 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.62 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 7.31 (dd, 1H, J = 2.0 & 8.4 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 2.58 (s, 3H). ESI-MS: 324.0 [M+H]
+.
【0333】
29.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)プロピリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0334】
【化38】
【0335】
3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(40mg、0.140mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(25.9mg、0.140mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(20mg)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d
6):δ8.26 (m, 2H), 8.00 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.84 (t, 1H,J = 8.0 Hz), 7.64 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.33 (m, 1H), 6.98 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 3.69 (m, 4H), 3.10 (q, 2H, J = 7.6 Hz), 2.99 (m, 4H), 1.26 (t, 3H, J = 7.6 Hz). ESI-MS: 452.1 [M+H]
+.
【0336】
30.(E)−3−(モルホリノスルホニル)−N’−(1−(ピリジン−3−イル)エチリデン)ベンゾヒドラジドの調製
【0337】
【化39】
【0338】
3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(40mg、0.140mmol)および1−(ピリジン−3−イル)エタノン(16.98mg、0.140mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(15mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ9.53 (bs, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.59 (m, 1H), 8.39 (m, 1H), 8.17 (m, 1H), 7.98 (m, 1H), 7.89 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.67 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.32 (m, 1H), 3.70 (m, 4H), 3.00 (m, 4H), 2.39 (s, 3H). ESI-MS: 389.0 [M+H]
+.
【0339】
31.3−モルホリノベンゾヒドラジドの調製
【0340】
【化40】
【0341】
メチル3−モルホリノベンゾエート(100mg、0.452mmol)を、メタノール(10mL)中ヒドラジン(14.48mg、0.452mmol)に添加し、65℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、化合物をカラムクロマトグラフィー(2%CH3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(52mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ9.69 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.27 (m, 2H), 7.07 (m, 1H), 4.45 (bs, 2H), 3.74 (m, 4H), 3.14 (m, 4H). ESI-MS: 222.1 [M+H]
+.
【0342】
32.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−モルホリノベンゾヒドラジドの調製
【0343】
【化41】
【0344】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(40mg、0.234mmol)および3−モルホリノベンゾヒドラジド(51.9mg、0.234mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(60mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ7.65 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.42-7.32 (m, 4H), 7.20 (m, 1H), 6.94 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.77 (m, 4H), 3.19 (m, 4H), 2.48 (s, 3H). ESI-MS: 374.1 [M+H]
+.
【0345】
33.5−(メチルスルホニル)ニコチノヒドラジドの調製
【0346】
【化42】
【0347】
メチル5−(メチルスルホニル)ニコチネート(100mg、0.465mmol)を、メタノール(10mL)中ヒドラジン(17.87mg、0.558mmol)に添加し、70℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(83mg、収率80%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ9.20 (d, 1H,J = 2.0 Hz), 9.17 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.61 (s, 1H), 3.11 (s, 3H). ESI-MS: 216.1 [M+H]
+.
【0348】
34.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−5−(メチルスルホニル)ニコチノヒドラジドの調製
【0349】
【化43】
【0350】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(50mg、0.293mmol)および5−(メチルスルホニル)ニコチノヒドラジド(63.1mg、0.293mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(4mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(70mg、収率63.0%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ11.86 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 9.27 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 6.97 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.42 (s, 3H), 2.53 (s, 3H). ESI-MS: 368.8 [M+H]
+.
【0351】
35.3−(メチルスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0352】
【化44】
【0353】
メチル3−(メチルスルホニル)ベンゾエート(100mg、0.467mmol)を、メタノール(10mL)中ヒドラジン(22.44mg、0.700mmol)に添加し、70℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(80mg、収率80%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3):δ8.28 (s, 1H), 8.07 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 8.01 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.62 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 3.04 (s, 3H). ESI-MS: 215.1 [M+H]
+.
【0354】
36.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(メチルスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0355】
【化45】
【0356】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(55mg、0.322mmol)および3−(メチルスルホニル)ベンゾヒドラジド(69.1mg、0.322mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(5mL)に溶解させ、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了および冷却後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た(75mg、収率63.4%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.49 (s, 1H), 8.26 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 8.18 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.80 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.60 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.27 (m, 1H), 6.93 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.19 (s, 3H), 2.49 (s, 3H). ESI-MS: 367.8 [M+H]
+.
【0357】
37.3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)安息香酸の調製
【0358】
【化46】
【0359】
4−メチルピペリジン(180mg、1.813mmol)を3−(クロロスルホニル)安息香酸(200mg、0.906mmol)に、THF(容量:5ml)中炭酸カリウム(251mg、1.813mmol)の存在下にて室温で添加し、この反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物を得た。1H NMR (CD
3OD, 400 MHz):δ8.32 (m, 1H), 8.27 (m, 1H), 7.96 (m, 1H), 7.72 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.72 (m, 2H), 2.27 (m, 2H), 1.68 (m, 2H), 1.29 (m, 1H), 1.21 (m, 2H), 0.88 (d, 3H, J = 6.4 Hz). ESI-MS: 284.1 [M+H]+
【0360】
38.メチル3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾエートの調製
【0361】
【化47】
【0362】
3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)安息香酸(120mg、0.424mmol)を、メタノール中濃硫酸(2.74mg、0.021mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、メチル3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾエートを得た(100mg、0.319mmol、収率75%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.39 (m, 1H), 8.25 (m, 1H), 7.94 (m, 1H), 7.62 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 3.95 (s, 3H), 3.77 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.67 (m, 2H), 1.29 (m, 3H), 0.90 (d, 3H, J = 4.8 Hz). ESI-MS: 298.1[M+H]+
【0363】
39.2−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0364】
【化48】
【0365】
ヒドラジン(22.46mg、0.701mmol)を、メタノール中メチル2−(モルホリノスルホニル)ベンゾエート(100mg、0.350mmol)に添加し、70℃で12時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、固体として表題化合物2−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(40mg、0.129mmol、収率36.8%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.86 (m, 1H), 7.66-7.56 (m, 2H), 7.52 (dd, 1H, J = 1.2 & 7.6 Hz), 7.40 (m, 1H), 4.09 (m, 2H), 3.70 (m, 4H), 3.15 (m, 4H). ESI-MS: 286.1[M+H]+
【0366】
40.3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0367】
【化49】
【0368】
メチル3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾエート(100mg、0.336mmol)を、メタノール中ヒドラジン(21.55mg、0.673mmol)に添加し、65℃で8時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジドを得た(70mg、0.217mmol、収率64.4%)。1H NMR (CD3OD, 400 MHz):δ8.16 (m, 1H), 8.05 (m, 1H), 7.91 (m, 1H), 7.70 (t, 1H, J = 7.6Hz), 3.74 (m, 2H), 2.28 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.32-1.16 (m, 3H), 0.90 (d, 3H, J = 6.0 Hz). ESI-MS: 298.1[M+H]+
【0369】
41.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0370】
【化50】
【0371】
3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジド(70mg、0.235mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(40.2mg、0.235mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この前記反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−((4−メチルピペリジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジド(15mg、0.032mmol、収率13.60%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.11 (m, 2H), 7.81 (m, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.19 (m, 1H), 6.89 (m, 1H), 3.69 (m, 2H), 2.41 (m, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.63 (m, 2H), 1.24 (m, 4H), 0.87 (d, 3H, J = 4.4 Hz). 質量 [M+H]+ :450.2
【0372】
42.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0373】
【化51】
【0374】
1−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノン(20mg、0.116mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(33.1mg、0.116mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(10mg、0.022mmol、収率19.22%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.26 (m, 1H), 8.09 (m, 1H), 7.80 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.58 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.37 (m, 1H), 7.21 (m, 1H), 6.95 (m, 1H), 3.61 (m, 4H), 2.90 (m, 4H), 2.29 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :440.1
【0375】
43.メチル3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾエートの調製
【0376】
【化52】
【0377】
3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)安息香酸(200mg、0.783mmol)を、メタノール中濃硫酸(5.06mg、0.039mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、メチル3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾエートを得た(150mg、0.535mmol、収率68.3%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.47 (m, 1H), 8.25 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 8.02 (dt, 1H, J = 1.2 & 8.0 Hz), 7.63 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 3.96 (s,3H), 3.27 (m, 4H), 1.77 (m, 4H). 質量 [M+H]+ :270.1
【0378】
44.メチル3−(N−メチルスルファモイル)ベンゾエートの調製
【0379】
【化53】
【0380】
3−(N−メチルスルファモイル)安息香酸(200mg、0.929mmol)を、メタノール中濃硫酸(6.01mg、0.046mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、メチル3−(N−メチルスルファモイル)ベンゾエートを得た(120mg、0.497mmol、収率53.5%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.51 (m, 1H), 8.25 (m, 1H), 8.06 (dt, 1H, J = 1.2 & 8.0 Hz), 7.63 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 3.96 (s, 3H), 2.69 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :230.1
【0381】
45.3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0382】
【化54】
【0383】
メチル3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾエート(150mg、0.557mmol)を、メタノール中ヒドラジン(35.7mg、1.114mmol)に添加し、65℃で12時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジドを得た(110mg、0.396mmol、収率71.1%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.18 (m, 1H), 8.03 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.97 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.78 (bs, 1H), 7.63 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 4.17 (bs, 2H), 3.25 (m, 4H), 1.77 (m, 4H). 質量 [M+H]+: 270.1
【0384】
46.3−(ヒドラジンカルボニル)−N−メチルベンゼンスルホンアミドの調製
【0385】
【化55】
【0386】
ヒドラジン(43.3mg、1.352mmol)を、メタノール中メチル3−(N−メチルスルファモイル)ベンゾエート(155mg、0.676mmol)に添加し、65℃で12時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−(ヒドラジンカルボニル)−N−メチルベンゼンスルホンアミドを得た(120mg、0.502mmol、収率74.3%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.25 (m, 1H), 8.01 (m, 2H), 7.64 (m, 2H), 4.63 (m, 1H), 4.17 (m, 2H), 2.69 (d, 3H, J = 5.2 Hz). ESI-MS: 230.0 [M+H]+
【0387】
47.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−2−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0388】
【化56】
【0389】
2−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(30mg、0.105mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(17.94mg、0.105mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この前記反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−2−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(10mg、0.022mmol、収率21.28%)を得た。1H NMR (CD
3OD, 400 MHz):δ7.95 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.95-7.70 (m, 2H), 7.66 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.56 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 7.25 (dd, 1H, J = 2.8 & 8.8 Hz), 6.91 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 3.66 (m, 4H), 3.2(m, 4H), 2.36 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :438.1
【0390】
48.(E)−3−(2−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ヒドラジンカルボニル)−N−メチルベンゼンスルホンアミドの調製
【0391】
【化57】
【0392】
3−(ヒドラジンカルボニル)−N−メチルベンゼンスルホンアミド(120mg、0.523mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(89mg、0.523mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題の化合物(E)−3−(2−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ヒドラジンカルボニル)−N−メチルベンゼンスルホンアミド(75mg、0.192mmol、収率36.8%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.21 (m, 1H), 8.06 (m, 1H), 7.95 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.59 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.39 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.18 (m, 1H), 6.90 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 2.56 (s, 3H), 2.36 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :382.1
【0393】
49.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0394】
【化58】
【0395】
3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジド(105mg、0.390mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(66.5mg、0.390mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジド(70mg、0.163mmol、収率41.7%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.18 (m, 1H), 8.13 (m, 1H), 7.95 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.65 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.41 (m, 1H), 7.21 (m, 1H), 6.93 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.23 (m, 4H), 2.39 (s, 3H), 1.75 (m, 4H). 質量 [M+H]+ :422.1
【0396】
50.メチル−3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾエートの調製
【0397】
【化59】
【0398】
3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)安息香酸(100mg、0.392mmol)を、メタノール(5mL)中濃硫酸(2.53mg、0.020mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、メチル−3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾエートを得た(99mg、0.353mmol、収率90%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.58 (m, 2H), 7.36 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.09 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.89 (m, 4H), 3.11 (m, 4H). 質量 [M+H]+: 270.1
【0399】
51.3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾヒドラジドの調製
【0400】
【化60】
【0401】
メチル−3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾエート(95mg、0.353mmol)を、メタノール中ヒドラジン(22.61mg、0.705mmol)に添加し、65℃で12時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(2%CH3OH/CH2Cl2)により精製して、固体として表題化合物3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾヒドラジド(32mg、0.109mmol、収率31.0%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.34 (m, 1H), 7.29 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 7.18 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 6.70 (dd,1H, J = 4.8 & 8.0 Hz), 3.85 (m, 4H), 3.05 (m, 4H). 質量 [M+H]+ :270.1
【0402】
52.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾヒドラジドの調製
【0403】
【化61】
【0404】
3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾヒドラジド(30mg、0.111mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(19.00mg、0.111mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)ベンゾヒドラジド(15mg、0.035mmol、収率31.3%)を得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz):δ7.65 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.47 (m, 1H), 7.41 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.36-7.27 (m, 3H), 6.94 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.87 (m, 4H), 3.17 (m, 4H), 2.48 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :422.2
【0405】
53.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0406】
【化62】
【0407】
1−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)エタノン(30mg、0.150mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(42.9mg、0.150mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として生成物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(15mg、0.030mmol、収率20.09%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.20 (m, 1H), 8.07 (m, 1H), 7.88 (m, 1H), 7.66 (m,1H), 7.51 (m, 2H), 7.39 (m, 1H), 3.69 (m, 4H), 2.99 (m, 4H), 2.29 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :468.0
【0408】
54.メチル3−スルファモイルベンゾエートの調製
【0409】
【化63】
【0410】
3−スルファモイル安息香酸(150mg、0.746mmol)を、メタノール(5mL)中濃硫酸(4.82mg、0.037mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、固体としてメチル−3−スルファモイルベンゾエート(115mg、0.524mmol、収率70.2%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.53 (m, 1H), 8.18 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 8.08 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.57 (t,1H, J = 8.0 Hz), 3.92 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :216.0
【0411】
55.メチル4−(モルホリノスルホニル)ベンゾエートの調製
【0412】
【化64】
【0413】
4−(モルホリノスルホニル)安息香酸(150mg、0.553mmol)を、メタノール中濃硫酸(3.57mg、0.028mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、メチル4−(モルホリノスルホニル)ベンゾエートを得た(135mg、0.464mmol、収率84%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.21 (m, 2H), 7.82 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.4 (m, 4H), 3.02 (m, 4H). 質量 [M+H]+ :286.0
【0414】
56.3−(ヒドラジンカルボニル)ベンゼンスルホンアミドの調製
【0415】
【化65】
【0416】
メチル3−スルファモイルベンゾエート(110mg、0.511mmol)を、メタノール中ヒドラジン(32.8mg、1.022mmol)に添加し、65℃で8時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィー(5%メタノール/DCM)により精製して、白色の固体として3−(ヒドラジンカルボニル)ベンゼンスルホンアミド(57mg、0.260mmol、収率50.8%)を得た。1H NMR (CD3OD, 400 MHz):δ8.32 (m, 1H), 8.04 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.97 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.63 (t, 1H, J = 8.0 Hz). 質量 [M+H]+ :216.0
【0417】
57.4−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0418】
【化66】
【0419】
メチル4−(モルホリノスルホニル)ベンゾエート(135mg、0.473mmol)を、メタノール中ヒドラジン(30.3mg、0.946mmol)に添加し、65℃で8時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)により精製して、白色の固体として4−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(102mg、0.350mmol、収率74.0%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.94 (m, 2H), 7.79 (m, 2H), 3.72 (m, 4H), 2.99 (m, 4H). 質量 [M+H]+ :286.0
【0420】
58.(E)−3−(2−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ヒドラジンカルボニル)ベンゼンスルホンアミドの調製
【0421】
【化67】
【0422】
3−(ヒドラジンカルボニル)ベンゼンスルホンアミド(50mg、0.232mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(39.6mg、0.232mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として生成物(E)−3−(2−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)ヒドラジンカルボニル)ベンゼンスルホンアミド(36mg、0.094mmol、収率40.4%)を得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz):δ8.34 (s, 1H), 8.15 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 8.02 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.73 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.64 (m, 1H), 7.51 (bs, 2H), 7.32 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.4 Hz), 6.92 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 2.49 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :368.0
【0423】
59.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン−4−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0424】
【化68】
【0425】
4−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(100mg、0.350mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(59.8mg、0.350mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として生成物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン−4−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド(80mg、0.177mmol、収率50.6%)を得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz):δ8.16 (m, 2H), 7.89 (m, 2H), 7.67 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.35 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.8 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 3.64 (m, 4H), 2.92 (m, 4H), 2.49 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :438.0
【0426】
60.3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)安息香酸の調製
【0427】
【化69】
【0428】
3−(クロロスルホニル)安息香酸(200mg、0.906mmol)を1−メチルピペラジン(100mg、0.997mmol)に、THF(容量:5ml)中炭酸カリウム(251mg、1.813mmol)の存在下にて室温で添加し、この反応混合物を、室温で12時間撹拌した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として生成物3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)安息香酸(100mg、0.320mmol、収率35.3%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.77 (m, 2H), 7.63-7.55 (m, 2H), 3.04 (m, 4H), 2.46 (m 4H), 2.31 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :285.1
【0429】
61.メチル3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾエートの調製
【0430】
【化70】
【0431】
3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)安息香酸(250mg、0.879mmol)を、メタノール中濃硫酸(5.68mg、0.044mmol)の存在下にて70℃で一晩還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、粗物質を、精製することなくさらなる反応に使用した。
【0432】
62.3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0433】
【化71】
【0434】
メチル3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾエート(200mg、0.670mmol)を、メタノール中ヒドラジン(43.0mg、1.341mmol)に添加し、65℃で8時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)により精製して、白色の固体として3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジド(125mg、0.406mmol、収率60.6%)を得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz):δ10.08 (s, 1H), 8.12 (m, 2H), 7.84 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.72 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 4.57 (m, 1H), 2.88 (m, 4H), 2.32 (m, 4H), 2.10 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :298.9
【0435】
63.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0436】
【化72】
【0437】
3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジド(85mg、0.285mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(48.6mg、0.285mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として生成物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ベンゾヒドラジド(70mg、0.152mmol、収率53.4%)を得た。1H NMR (CD3OD, 400 MHz):δ8.29 (s, 1H), 8.21 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.99 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.78 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.59 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.27 (dd, 1H, J = 2.4 & 9.2 Hz), 6.92 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.09 (m, 4H), 2.54 (m, 4H), 2.48 (s, 3H), 2.28 (s, 3H). 質量 [M+H]+ :450.9
【0438】
64.3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0439】
【化73】
【0440】
メチル3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンゾエート(150mg、0.529mmol)を、メタノール中ヒドラジン(50.9mg、1.588mmol)に添加し、65℃で8時間還流させた。冷却後、反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をフラッシュクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)により精製して、白色の固体として3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジド(70mg、0.245mmol、収率46.2%)を得た。1H NMR (CD3OD, 400 MHz):δ8.17 (t, 1H, J = 1.2 Hz), 8.05 (dt, 1H, J = 1.2 & 8.0 Hz), 7.90 (dt, 1H, J = 1.2 & 8.0 Hz), 7.69 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 2.99 (m, 4H), 1.62 (m, 4H), 1.43 (m, 2H). 質量 [M+H]+ :284.1
【0441】
65.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジドの調製
【0442】
【化74】
【0443】
3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジド(65mg、0.229mmol)および1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(39.1mg、0.229mmol)を、触媒としての酢酸の存在下でメタノール(容量:4ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を、マイクロ波照射により120℃に30分間加熱した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として生成物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンゾヒドラジド(55mg、0.124mmol、収率53.9%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.09 (m, 2H), 7.85 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.62 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.41 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.22 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.93 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 2.97 (m, 4H), 2.41 (s, 3H), 1.61 (m, 4H), 1.40 (m, 2H). 質量 [M+H]+ :436.9
【0444】
66.4−クロロ−2−(4−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)フェノールの調製
【0445】
【化75】
【0446】
(E)−3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2−メチルアクリルアルデヒド(40.0mg、0.203mmol)および4−メチルベンゼンスルホノヒドラジン(41.7mg、0.224mmol)のアセトニトリル(3mL)中混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、アセトニトリル(2mL)、水酸化ナトリウム(8.95mg、0.224mmol)を添加し、この混合物を還流で16時間加熱した。生成物を、精製することなくさらなる反応に使用した。
【0447】
67.3−(モルホリノスルホニル)安息香酸の調製
【0448】
【化76】
【0449】
3−(クロロスルホニル)安息香酸(250mg、1.133mmol)をモルホリン(99mg、1.133mmol)に、THF(容量:5ml)中炭酸カリウム(313mg、2.266mmol)の存在下にて室温で添加し、この反応混合物を室温で12時間撹拌させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(3%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(160mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD):δ8.34 (m, 1H), 8.32 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.99 (m, 1H), 7.76 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.70 (m, 4H), 2.98 (m, 4H). ESI-MS: 272.0 [M+H]
+
【0450】
68.(3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)(3−(モルホリノスルホニル)フェニル)メタノンの調製
【0451】
【化77】
【0452】
アセトニトリル(3mL)中(E)−3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2−メチルアクリルアルデヒド(40mg、0.203mmol)および4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(41.7mg、0.224mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌し、次いで、アセトニトリル(2mL)、水酸化ナトリウム(8.95mg、0.224mmol)を添加し、この混合物を還流で16時間加熱し、次いで、水酸化ナトリウム(12.21mg、0.305mmol)および3−(モルホリノスルホニル)ベンゾイルクロリド(88mg、0.305mmol)(3−(モルホリノスルホニル)安息香酸から製造した)をその後に添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、生成物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を真空により除去した。得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として所望の生成物(3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)(3−モルホリノスルホニル)フェニル)メタノン(30mg、0.064mmol、31.3%収率)を得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3):δ8.28 (m, 2H), 8.20 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.95 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.70 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.59 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.18 (dd, 1H, J = 2.8 & 8.8 Hz), 6.87 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 3.68 (m, 4H), 3.02 (m, 4H), 2.40 (s, 3H). ESI-MS: 462.0 [M+H]+
【0453】
69.4−クロロ−2−(1H−ピラゾロ−3−イル)フェノールの調製
【0454】
【化78】
【0455】
(E)−3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2−メチルアクリルアルデヒド(40mg、0.203mmol)および4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(41.7mg、0.224mmol)のアセトニトリル(3mL)中混合物を、室温で3時間撹拌し、次いで、アセトニトリル(2mL)、水酸化カリウム(8.95mg、0.224mmol)を添加し、この混合物を還流で16時間加熱した。生成物を、精製することなくさらなる反応に使用した。
【0456】
70.(3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)(3−モルホリノスルホニル)フェニル)メタノンの調製
【0457】
【化79】
【0458】
3−(モルホリノスルホニル)安息香酸(50mg、0.184mmol)、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−オール(37.4mg、0.276mmol)、EDC(53.0mg、0.276mmol)および重炭酸ナトリウム(17.03mg、0.203mmol)をTHF(10mL)に溶解させ、次いで、4−クロロ−2−(1H−ピラゾール−3−イル)フェノール(35.9mg、0.184mmol)を室温で添加し、この反応混合物を室温で一晩撹拌させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(3−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)(3−(モルホリノスルホニル)フェニル)メタノン(43mg、0.094mmol、収率51.0%)を得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3):δ8.68 (s, 1H), 8.39 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 8.01 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.80 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.70 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.53 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.38 (dd, 1H, J = 2.4 & 8.4 Hz), 7.27 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 6.52 (s, 1H), 3.75 (m, 4H), 3.05 (m, 4H). ESI-MS: 448.0 [M+H]+
【0459】
71.5−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ニコチノヒドラジドの調製
【0460】
【化80】
【0461】
ヒドラジン(11.78mg、0.367mmol)を、メタノール(10mL)中メチル5−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ニコチネート(55mg、0.184mmol)に添加し、一晩還流させた。反応をTLCによりモニターし、反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)により精製して、固体として表題化合物5−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ニコチノヒドラジド(45mg、0.147mmol、収率80%)を得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3):δ9.07 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.46 (bs, 1H), 4.09 (bs, 2H), 3.05 (m, 4H), 2.43 (m, 4H), 2.21 (s, 3H). ESI-MS: 300.1 [M+H]
+
【0462】
72.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−5−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ニコチノヒドラジドの調製
【0463】
【化81】
【0464】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(25.07mg、0.147mmol)および5−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ニコチノヒドラジド(40mg、0.134mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(10ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を70℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−5−((4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル)ニコチノヒドラジドを得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3):δ9.21 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.41 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.20 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 6.90 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 3.08 (m, 4H), 2.48 (m, 4H), 2.40 (s, 3H), 2.25 (s, 3H). ESI-MS: 452.0 [M+H]+
【0465】
73.メチル5−(モルホリノスルホニル)ニコチネートの調製
【0466】
【化82】
【0467】
メチル5−(クロロスルホニル)ニコチネート(35mg、0.149mmol)をモルホリン(25.9mg、0.297mmol)に、TMF(8ml)中炭酸カリウム(41.1mg、0.297mmol)の存在下にて室温で添加し、この反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応をTLCによりモニターし、反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(2%メタノール/DCM)により精製して、固体として生成物メチル5−(モルホリノスルホニル)ニコチネート(26mg、0.090mmol、収率60.5%)を得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3):δ9.41 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.60 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 4.01 (s, 3H), 3.76 (m, 4H), 3.07 (m, 4H).
【0468】
74.5−(モルホリノスルホニル)ニトチノヒドラジドの調製
【0469】
【化83】
【0470】
ヒドラジン(5.60mg、0.175mmol)をメタノール(10ml)中メチル5−(モルホリノスルホニル)ニコチネート(25mg、0.087mmol)に添加し、一晩還流させた。この反応をTLCによりモニターし、反応の完了後、溶媒を真空により除去し、次いで、化合物をカラムクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)により精製して、固体として表題化合物5−(モルホリノスルホニル)ニトチノヒドラジドを得た。1HNMR (400 MHz, CDCl3):δ9.15 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 3.71 (m, 4H), 3.02 (m, 4H)
【0471】
75.(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリジン)−5−(モルホリノスルホニル)ニコチノヒドラジドの調製
【0472】
【化84】
【0473】
1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(6.55mg、0.038mmol)および5−(モルホリノスルホニル)ニコチノヒドラジド(10mg、0.035mmol)を、触媒として酢酸の存在下でメタノール(3ml)に溶解させ、次いで、この反応混合物を70℃で12時間還流させた。反応をTLCによりモニターした。反応の完了後、冷却に続いて、溶媒を真空により除去し、得られた粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%CH
3OH/CH
2Cl
2)により精製して、固体として表題化合物(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリジン)−5−(モルホリノスルホニル)ニコチノヒドラジド(10mg、0.023mmol、収率65.2%)を得た。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6):δ11.82 (bs, 1H), 9.35 (s, 1H), 9.08 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.34 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 6.94 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 3.63 (m, 4H), 2.99 (m, 4H), 2.50 (s, 3H). ESI-MS: 439.1 [M+H]+
【0474】
76.一般的な生化学的および細胞材料ならびに方法
LSD1活性は、Cayman Chemical Company(Ann Arbor、Michigan)から購入したLSD1阻害剤スクリーニングアッセイキット(Cayman Chemical 商品番号700120)を使用して測定した。(バキュロウイルスに感染したBTI昆虫細胞において発現された)組換えモノアミンオキシダーゼAおよびモノアミンオキシダーゼB(それぞれ、カタログ番号M7316およびM7441)は、Sigma−Aldrich Co.LLC.(St.Louis、Missouri)から購入した。MAO−Glo(商標)アッセイキットは、Promega Corporation(Madison、Wisconsin)から購入した。ATPlite(商標)発光アッセイシステム(例えば、カタログ番号V1401)は、PerkinElmer Inc.(Waltham、Massachussetts)から購入した。
【0475】
77.細胞培養
がん細胞株を、ATCCから得た。提供された手順に基づいて、細胞を培養した。使用した細胞株としては、以下の表4に示されるものがあった。表4に示される補足に加えて、1%ペニシリン/ストレプトマイシン(100IU/mLペニシリンおよび100μg/mLストレプトマイシン)も、培地に添加した。細胞を、37℃および5%CO
2で培養した。ATCCは、アメリカ培養細胞系統保存機関(Manassas、Virginia)である。
【0476】
【表4】
【0477】
78.LSD1ヒストン脱メチル化酵素アッセイ
化合物の阻害活性に関する第1のアッセイを、LSD1阻害剤スクリーニングアッセイキット(Cayman Chemical Company、Ann Arbor、Michigan;Cayman Chemical 商品番号700120)とした。要約すると、試験化合物を、100% DMSOにおいて、20×所望の試験濃度に希釈し、2.5μLの希釈薬物試料を、ブラック384ウェルプレートに添加した。LSD1酵素ストックを、アッセイバッファーで17倍に希釈し、40μLの希釈LSD1酵素を、適切なウェルに添加した。反応混合物は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、ジメチルK4ペプチド(ヒストンH3のN末端尾部の最初の21個のアミノ酸に対応)から構成され、次いで、10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジンを、ウェルに添加した。レゾルフィンの発生(前記反応において生成したH
2O
2と反応することにより発生する)を、530nmの励起波長および595nmの発光波長によってEnvisionマイクロプレートリーダーで分析した。
【0478】
79.モノアミンオキシダーゼ(「MAO」)アッセイ
モノアミンオキシダーゼ活性の阻害を、MAO−Glo(商標)アッセイキットを使用して、製造元が提示するプロトコルに従って行った。要約すると、6.25μLの試験化合物を、384ウェルプレートの各ウェルに添加した。酵素(MAO AまたはBのいずれか)を添加し(1μgのタンパク質を含む2×バッファーにおいて、12.5μL)、5分間インキュベートした。最後に、6.25μLの4×MAO基質を、各ウェルに添加した。1時間のインキュベート後、25μLのルシフェリン検出試薬を、各ウェルに添加し、20分間インキュベートした。次いで、Envisionマイクロプレートリーダーで、発光を測定した。各MAOアイソフォームの阻害に関するIC
50を決定するのに使用した代表的なデータを、
図4に提供し、いくつかの化合物に関する代表的なデータを、以下の表8にまとめる。
【0479】
80.細胞生存性アッセイ
ATPlite(商標)発光アッセイシステム(PerkinElmer Inc.、Waltham、Massachussetts)を使用し、上記および表4に記載の種々の細胞株を使用して、細胞生存性を測定した。要約すると、細胞を、96ウェルプレートに播種し、次いで、種々の濃度の阻害剤(0.1%最終DMSO濃度)で処理した。96時間のインキュベート後、ATPlite検出試薬を、培養ウェルに直接添加した。Envisionマイクロプレートリーダーで、5分後に発光を読み取った。種々の細胞株についての細胞増殖の阻害に関する代表的なIC
50データを、以下の表6、7および9に提供する。
【0480】
81.リアルタイムPCR
要約すると、T−47D細胞を、96ウェルプレートに播種し、示した濃度の阻害剤で処理した。細胞ライゼート、逆転写および単色サイバーグリーンリアルタイムPCRを、Cells−to−Ctキット(Life Technologies)を使用して行った。ヘムオキシゲナーゼ(HMOX)の転写レベルを、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)およびβ−アクチンに正規化した。リアルタイムPCRに使用したプライマーを、以下の表5に示す。HMOX発現に対する開示の化合物の作用に関する代表的なデータを、表6および表7に提供する。
【0481】
【表5】
【0482】
82.IC
50の計算
GraphPad Prism5ソフトウェアを使用して、IC
50値を決定した。薬物の各濃度に関するパーセント阻害として、データを、X−Yプロットとして、ソフトウェアに入力した。薬物の濃度値を、log変換し、非線形回帰を、前記データをモデル化し、IC
50値を計算するために、GraphPadソフトウェア内の「シグモイドの用量−応答(可変勾配)」オプションを使用して行った。報告されたIC
50値は、50%阻害が達成される薬物の濃度である。
【0483】
83.化合物の活性
種々の生化学的および細胞の活性を調節する代表的な開示の化合物の能力を、上記アッセイを使用して決定した。結果を、以下の表に示す。T−47D細胞を使用した、LSD1活性または細胞増殖のいずれかの阻害についてのIC
50(μM)を、表6および7に示す。さらに、ヘムオキシゲナーゼ(HMOX)発現に対する代表的な化合物の作用も、表6および7に示す。対照化合物であるトラニルシプロミンと比較した、代表的な化合物による、モノアミンオキシダーゼA(「MAO A」)およびB(「MAO B」)の阻害についてのIC
50を、表8に示す。種々の細胞株に関する細胞増殖についての、化合物番号12(表7で使用される化合物番号を参照、または(E)−N’−(1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン)−3−(モルホリノスルホニル)ベンゾヒドラジド)の作用を、表9に示す。IC
50または他のアッセイ結果が「n.d.」と表される場合、それは示されたアッセイにおいて測定されなかった。
【0484】
化合物12を、がん細胞株の一団における感受性を評価するために使用した(表9)。この生存性アッセイにおける化合物12に対する細胞株感受性は、IC
50値に関して、300nM付近から3μM直下まで、1ログだけ異なった。代表的な化合物の中での比較に関して、IC
50値を、T−47D細胞において決定した(表6および7参照)。あまり例外なく、T−47D細胞は、LSD1の生化学的アッセイにおいて活性であった試験化合物に対して感受性であり、LSD1のアッセイにおいてあまり活性を示さない化合物に対して、あまり感受性がないことが観察された。
【0485】
これらの化合物による細胞培養におけるLSD1阻害のさらなるレベルの分析を追加するために、発現アレイ実験を、化合物12により誘導される転写変化を評価するために行った(データを示さず)。これらのデータは、ヘムオキシゲナーゼ1(HMOX1)は、この化合物での処理後に、複数の細胞株にわたって、最も一貫して上方制御された遺伝子の1つであることを示した。HMOX1は、プロモータにおけるH3のメチル化により制御されることが公知であるので(Krieg,A.J.ら、Mol Cell Biol2010年、30(1)、344−53頁)、T−47D細胞におけるHMOX1発現に対する試験化合物の作用を、決定した(表6および表7参照)。データは、HMOX1発現の上方制御に関連する代表的な化合物が、LSD1アッセイおよび細胞生存性アッセイにおける阻害活性にも関連することを示す。
【0486】
LSD1は、モノアミンオキシダーゼファミリーの酵素に対して、高い構造相同性を有する(モノアミンオキシダーゼAおよびB;それぞれMAO AおよびBの両方に関して、17.6%;例えば、Gooden,D.M.ら、Bioorg Med Chem Lett 2008年、18(10)、3047−51頁参照)。MAO AまたはMAO Bのいずれかと比較したLSD1に関する、代表的な化合物の選択的活性は、LSD1を標的とする治療化合物に関する望ましい特性である。化合物1および化合物12の特異性を、本明細書に記載されるMAO生化学的アッセイにおいて試験した(表8にまとめた代表的な結果に関する
図3参照)。このアッセイでは、公知のMAO阻害剤であるトラニルシプロミンは、MAO AおよびBの両方に対して活性を示した。対照的に、化合物1は、MAO Bに対して、トラニルシプロミンに匹敵する活性を示したが、MAO Aに対して活性を示さなかった。しかしながら、化合物12は、いずれのMAO酵素に対しても活性を示さなかった(>300μM)。化合物18および24も試験し、MAO AまたはBに対する活性を示さなかった。結果を、表8に提供する。これらの結果は、代表的な化合物が、MAO酵素について著しく低下した作用を有する、LSD1に関する特異性を有することを実証する。MAO AおよびBは両方とも、FADが、Cys406およびCys397それぞれにチオエーテル結合により、前記酵素に共有結合される点において、LSD1とは異なることが留意されるべきである(Kearney,E.B.ら、European Journal of Biochemistry 1971年、(24)、321−327頁;および、Bach,A.W.ら、Proc Natl Acad Sci USA 1988年、(85)、4934−4938頁)。
【0487】
【表6】
【0488】
【表7】
【0489】
【表8】
【0490】
【表9】
【0491】
84.予測的なインビボにおける抗腫瘍作用:細胞株異種移植モデル
本開示の化合物のインビボ作用の以下の実施例は、予測的である。一般的に、クロマチンの制御を調節する作用物質、例えば、ヒストン脱メチル化酵素の阻害剤は、がんの前臨床モデルで効力を示す。先の実施例に記載した化合物のインビボ作用は、当業者に公知のがんの種々の動物モデル、例えば、腫瘍異種移植モデルにおいて示されると予測される。これらのモデルは、典型的には、げっ歯類において、ほとんどの場合、マウスにおいて行われるが、本研究の目的に都合がよいのであれば、他の動物種で行ってもよい。本明細書に開示の化合物、生成物および組成物は、当業者に公知のがんの種々の動物モデル、例えば、マウス腫瘍異種移植モデルにおいて、インビボ作用を示すことが予測される。
【0492】
化合物のインビボ作用は、マウス腫瘍異種移植研究により評価され得る。1つの可能性のある研究プロトコルを、本明細書に記載する。要約すると、細胞(100mLの培養培地において、2から5×10
6個)を、無胸腺nu/nuヌードマウス(5から6週齢、18−22g)の右後ろの脇腹に、例えば、皮下注射により皮下に移植する。本発明の試験化合物に関して、腫瘍異種移植研究に使用した典型的な細胞株は、AN3、CAまたはBT−20である。これらの研究に関する他の適切な細胞株は、BT−549、HCT 116、HER218、MCF7、MDA−MB−231、MDA−MB−235、MDA−MB−435S、MDA−MB−468、PANC−1、PC−3、SK−N−MC、T−47DおよびU−87 MGの細胞である。細胞を、本明細書に記載のこのプロトコル用に収集する前に培養する。
【0493】
移植後に、動物を、処理群(例えば、媒体、ポジティブコントロールおよび種々の用量レベルの試験化合物)にランダム化する前に、腫瘍を、典型的に移植後約6−18日で、約100mm
3に増殖させる。群あたりの動物の数は、典型的には、8−12匹とする。研究の1日目は、動物が、この最初の投与を受ける日に対応する。試験化合物の効力は、研究の目的に応じて、種々の長さの研究において決定され得る。典型的な研究期間は、14、21および28日間である。投与頻度(例えば、試験化合物を、毎日、1日おき、2日おきまたは他の頻度で動物に投与するかどうか)を、試験化合物の毒性および効力に応じて、各研究に関して決定する。典型的な研究設計は、週末での回収による、試験化合物で毎日(M−F)投与することを含む。研究全体を通して、腫瘍体積および体重を、1週間に2回測定する。研究の最後に、動物を安楽死させ、腫瘍を収集し、さらなる分析のために凍結させる。代わりに、分析のために、腫瘍を直ちに処理、例えば、緩衝ホルマリンにおいて固定し、パラフィン包埋し、ヘマトキシリン/エオシン染色および、所望の腫瘍学マーカーに関するさらなる免疫組織化学的な分析用に切片化してもよい。
【0494】
例えば、本発明の化合物またはこの医薬として許容される塩、溶媒和物、多形体、水和物および立体化学的な異性型は、このようなインビボ作用を示すと予測される。
【0495】
85.予測的なインビボにおける抗腫瘍作用:腫瘍移植片モデル
代わりに、腫瘍外植片モデルまたは腫瘍移植片動物モデル(例えば、Rubio−Viqueira B.ら、Clin Cancer Res.(2006年)12:4652−4661頁;Fiebig,H.H.、Maier,A.およびBurger,A.M.Eur.J.Canc.(2004)40:802−820;および、DeRose,Y.S.ら、「Patient−derived tumor grafts authentically reflect tumor pathology,growth,metastasis and disease outcomes.」(2011年)Nat.Med.、印刷中を参照)における、本開示の化合物のインビボにおける有用性を評価するのが望ましくあり得る。これらのモデルは、治療的な化合物のインビボ作用についての、より高い品質の情報を提供し得る。腫瘍移植片モデルは、多くの種類のがん、例えば、ヒトの乳がんの、腫瘍の生物学およびがんが転移する方法を試験するのに、より信頼性の高いインビボモデルであると考えられる。実際の患者の腫瘍組織の免疫不全のマウスへの移植(「腫瘍移植片」と呼ばれる)は、ヒトの腫瘍を表現型描写することおよび患者における薬物応答を予測することに関して、細胞株の移植を超える改善をもたらす(Clarke,R.Breast Cancer Res(2009年)11 Suppl 3、S22;Press,J.Z.ら、Gynecol Oncol(2008年)110:56−264頁;Kim,M.P.ら、Nat Protoc(2009年)4:670−1680頁;Daniel,V.C.ら、Cancer Res(2009年)69:3364−3373頁;およびDing,L.ら、Nature(2010年)464:999−1005頁)。
【0496】
要約すると、組織試料を、認可されたIRBプロトコルに基づいて、ユタ州のハンツマンガン病院/大学において、インフォームドコンセントした患者から収集する。試料を収集し、移植用に取得される前に、ハンツマンガン研究所の組織活用および応用コア施設により特定化する。すべての原発腫瘍は、組織収集の前に化学療法を受けていない個体に由来し、すべての転移性胸水は、化学療法、ホルモン療法および/または放射線療法で処置されている個体に由来すると見込まれる。ユタ大学研究所の動物治療および利用委員会が、すべてのマウスの実験を総説し、認可する。実験群あたりの最も小さい3匹のマウスを使用し、メスのマウスのみを、乳がん腫瘍に関する研究に使用することが見込まれる。新鮮または凍結させた腫瘍(約8mm
3)の1つの断片またはマトリゲルにおける約10
6個の細胞を、3−4週齢のメスのNOD/SCIDマウスのクリアな鼠径乳房脂肪体に移植する。同様に、肩甲骨間のエストロゲンペレットを、ER+の腫瘍と共に、マウスの皮下に移植する。腫瘍の増殖を、キャリパーを使用して週に1回測定する。腫瘍が約150−2,000mm
3に達する時点で、マウスを安楽死させ、組織断片を別のコホートのマウスに再移植し、後の使用のために凍結し、および/または、組織構造、遺伝子発現およびDNAコピー数を分析した。腫瘍体積を、式0.5×長さ×(幅)
2を使用して算出する。エストロゲン依存性を決定する実験に関して、ER
+の腫瘍を、肩甲骨間エストロゲンペレットの存在または不存在下において、および標準的な方法に基づいて行われる卵巣を取り除く同時外科手術の有無と共に、上記のようにマウスに移植する。
【0497】
患者またはマウスから新鮮に収集された腫瘍組織を、約8mm
3片に切断し、液体窒素において、後の移植のために、95%FBSおよび5%DMSOの溶液に保存する。代わりに、組織を、コラゲナーゼ溶液(2.5%FBS、10mM HEPES、10μg/mLペニシリン−ストレプトマイシンを補充したRPMI1640培地における、1mg/mlのコラゲナーゼ[IV型、Sigma])により、250rpmで振とうしながら、37℃で40−60分間消化する。消化された組織を、細片を除去するために引張り、ヒト乳房上皮細胞(HBEC)培地(10mM HEPES、5% FBS、1mg/mL BSA、0.5μg/mL ヒドロコルチゾン、50μ/mL ゲンタマイシン、1μg/mL ITS−X100を添加したDMEM F/12)において、3回洗浄する。ペレットを、凍結培地(HBEC培地における5%FBSおよび10%DMSO)に再懸濁させ、液体窒素において保存する。
【0498】
開示の化合物の作用を評価するために、動物を処理群(例えば、媒体、正の対照および種々の用量レベルの試験化合物)にランダム化する前に、マウスにおける腫瘍を、典型的に移植後約6−18日で、約100mm
3に増殖させる。群あたりの動物の数は、典型的には、8−12匹とする。研究の1日目は、動物が、この最初の投与を受ける日に対応する。試験化合物の効力は、研究の目的に応じて、種々の長さの研究において決定され得る。典型的な研究期間を、14、21および28日間とする。投与頻度(例えば、試験化合物を、毎日、1日おき、2日おきまたは他の頻度で動物に投与するかどうか)を、試験化合物の毒性および効力に応じて、各研究に関して決定する。典型的な研究設計は、週末での回収による、試験化合物で毎日(M−F)投与することを含む。研究全体を通して、腫瘍体積および体重を、1週間に2回測定する。研究の最後に、動物を安楽死させ、腫瘍を収集し、さらなる分析のために凍結させる。または、分析のために、腫瘍を直ちに処理、例えば、緩衝化ホルマリンにおいて固定し、パラフィン包埋し、ヘマトキシリン/エオシン染色および、所望の腫瘍学マーカーに関する更なる免疫組織化学的な分析用に切片化し得る。
【0499】
例えば、本発明の化合物またはこの医薬として許容される塩、溶媒和物、多形体、水和物および立体化学的な異性型は、このようなインビボ作用を示すと予測される。
【0500】
86.予測的な医薬組成物の実施例
これらの実施例全体を通して使用する場合の「活性成分」は、1種以上の本発明の化合物またはこの医薬として許容される塩、溶媒和物、多形体、水和物および立体化学的な異性型に関する。錠剤、懸濁剤、注射剤および軟膏剤における本発明の化合物おける製剤の以下の実施例が、予測される。
【0501】
本発明の製剤に関するレシピの典型的な実施例は、以下に示すとおりである。本発明によって所望の投与量におけて開示の化合物を用いる、種々の他の剤形、例えば、充填ゼラチンカプセル剤、液体状のエマルジョン剤/懸濁剤、軟膏剤、坐剤またはチュアブル錠剤の形態を、本明細書に適用し得る。適切な剤型を調製するための種々の従来の技術が、予測的な医薬組成物、例えば、本明細書に開示のものおよび標準的な参考テキスト、例えば、英国および米国の薬局方、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.)およびMartindale The Extra Pharmacopoeia(London The Pharmaceutical Press)におけるものを調製するために使用され得る。
【0502】
この参考文献の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0503】
a.経口投与用の医薬組成物
錠剤は、以下のとおりに調製し得る:
【0504】
【表10】
【0505】
代わりに、約100mgの開示の化合物、50mgのラクトース(一水和物)、50mgのとうもろこしデンプン(天然)、10mgのポリビニルピロリドン(PVP25)(例えば、BASF、Ludwigshafen、Germanyから)および2mgのステアリン酸マグネシウムを、錠剤あたりに使用する。活性成分、ラクトースおよびデンプンの混合物を、水におけるPVPの5%溶液(m/m)で顆粒化する。乾燥後、顆粒を、ステアリン酸マグネシウムと、5分間混合する。この混合物を、通常の錠剤プレス(例えば、錠剤の形状:直径8mm、曲率半径12mm)を使用して成形する。適用される成形力は、典型的には約15kNである。
【0506】
代わりに、開示の化合物は、経口用途に製剤化された懸濁剤において投与され得る。例えば、約100−5000mgの所望の開示の化合物、1000mgのエタノール(96%)、400mgのキサンタンガムおよび99gの水を、撹拌しながら合わせる。約10−500mgの所望の開示の化合物の1回の用量が、10mlの経口懸濁剤により提供され得る。
【0507】
これらの実施例では、活性成分は、同量の本発明による化合物のいずれかと、具体的には、同量の例示した化合物のいずれかにより置き換えられ得る。一部の状況では、錠剤に代えて、カプセル剤、例えば、充填ゼラチンカプセル剤の使用が望ましいことがある。錠剤またはカプセル剤の選択は、使用される具体的な開示の化合物の物理化学的な特徴に、ある程度依存する。
【0508】
経口調製物を製造するための代替となる有用な担体の例は、ラクトース、スクロース、デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、結晶性セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガムなどである。これらの代替となる担体は、所望の溶解性、吸収性および製造特性に必要であれば、上に示されたものと置換され得る。
【0509】
ヒトへの使用に関する医薬組成物の使用に関する、錠剤あたりの開示の化合物の量は、適切な動物モデル、例えば、ラットおよび少なくとも1つの非げっ歯類種において取得された毒性学データおよび薬物動態データの両方から決定され、ヒトの臨床試験データに基づいて調節される。例えば、開示の化合物は、錠剤の投与量単位あたりに、約10から1000mgのレベルで存在するのが適切であり得る。
【0510】
b.注射剤用途のための医薬組成物
非経口組成物は、以下の通りに調製し得る:
【0511】
【表11】
【0512】
代わりに、静脈内注射の医薬組成物は、場合により、約15%以下のCremophorEL、および場合によって、15%以下のエチルアルコール、および場合によって、2当量以下の医薬として適切な酸、例えば、クエン酸または塩酸が使用される生理食塩水における、約100−5000mgの開示の化合物、15gのポリエチレングリコール400および250gの水を含む組成物で使用され得る。このような注射剤組成物の調製は、以下のとおりに達成され得る:本開示の化合物およびポリエチレングリコール400を、撹拌しながら水に溶解させる。この溶液を、滅菌ろ過し(孔径0.22μm)、滅菌条件下において、加熱滅菌した注入ボトルに充填した。注入ボトルを、ゴム栓で密封する。
【0513】
さらなる例では、静脈内注射用の医薬組成物は、約10−500mgの開示の化合物、標準的な生理食塩水溶液、場合によって、15重量%以下のCremophor ELおよび場合によって、15重量%以下のエチルアルコールおよび場合によって、2当量以下の医薬として適切な酸、例えば、クエン酸または塩酸を含む組成物で使用され得る。調製は、以下のとおりに達成され得る:所望の開示の化合物を、撹拌しながら、生理食塩水溶液に溶解する。場合によって、Cremophor EL、エチルアルコールまたは酸を添加する。溶液を、滅菌ろ過し(孔径0.22μm)、滅菌条件下において、加熱滅菌した注入ボトルに充填した。注入ボトルを、ゴム栓で密封する。
【0514】
この実施例では、活性成分は、同量の本発明による化合物のいずれかと、具体的には、同量の例示した化合物のいずれかにより置き換えられ得る。
【0515】
ヒトへの使用に関する医薬組成物の使用に関する、アンプル剤当たりの開示の化合物の量は、適切な動物モデル、例えば、ラットおよび少なくとも1つの非げっ歯類種において取得された毒性学データおよび薬物動態データの両方から決定され、ヒトの臨床試験データに基づいて調整される。例えば、開示の化合物は、錠剤の投与単位あたりに、約10から1000mgのレベルで存在するのが適切であり得る。
【0516】
非経口調製物に適した担体は、例えば、溶解剤またはpH調整剤としての役割を果たす、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどと使用され得る、水、生理食塩水溶液などである。非経口調製物は、投与単位当たり、好ましくは、50から1000mgの開示の化合物を含む。
【0517】
本発明の範囲または精神を逸脱することなく、種々の変更および変形が本発明になされ得ることは、当業者に明らかである。本発明の他の実施形態は、本明細書の検討および本明細書に開示の発明の実施から当業者に明らかである。本明細書および実施例は、例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲により示されることが意図される。