(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記指示部が、1又は2以上の前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力し、別の1又は2以上の前記監視装置に対しては、前記無人飛行機の飛行区域の側方で滞空するように指示を出力し、
前記位置推定部が、更に、側方で滞空するように指示した前記飛行体から第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記位置通知部が、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
請求項2または3に記載の位置管理装置。
前記位置推定部が、更に、前記無人飛行機の飛行空域の側方に位置して、前記無人飛行機を撮影する監視装置から、第2の撮影データを取得し、前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記位置通知部が、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
請求項1〜3のいずれかに記載の位置管理装置。
前記(c)のステップにおいて、1又は2以上の前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力し、別の1又は2以上の前記監視装置に対しては、前記無人飛行機の飛行区域の側方で滞空するように指示を出力し、
前記(a)のステップにおいて、更に、側方で滞空するように指示した前記飛行体から第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
請求項8または9に記載の位置管理方法。
前記(a)のステップにおいて、更に、前記無人飛行機の飛行空域の側方に位置して、前記無人飛行機を撮影する監視装置から、第2の撮影データを取得し、前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
請求項7〜10のいずれかに記載の位置管理方法。
前記(c)のステップにおいて、1又は2以上の前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力し、別の1又は2以上の前記監視装置に対しては、前記無人飛行機の飛行区域の側方で滞空するように指示を出力し、
前記(a)のステップにおいて、更に、側方で滞空するように指示した前記飛行体から第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
請求項14または15に記載のプログラム。
前記(a)のステップにおいて、更に、前記無人飛行機の飛行空域の側方に位置して、前記無人飛行機を撮影する監視装置から、第2の撮影データを取得し、前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
請求項13〜16のいずれかに記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における、位置管理装置、位置管理方法、及びプログラムについて、
図1〜
図4を参照しながら説明する。
【0013】
[装置構成]
最初に、
図1を用いて、本発明の実施の形態1における位置管理装置を用いた位置管理システムについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における位置管理装置を用いた管理システムの構成を示す構成図である。
【0014】
図1に示すように、位置管理システム100は、無人飛行機20の位置を管理する位置管理装置10と、無人飛行機を監視する監視装置30とを備えている。このうち、監視装置30は、無人飛行機20の飛行空域40よりも上空に位置して、無人飛行機20の撮影を行なっている。
【0015】
位置管理装置10は、監視装置30から、撮影データを取得し、取得した撮影データに基づいて、無人飛行機20の位置を推定し、更に、無人飛行機20に対して、推定した位置を通知する。
【0016】
このように、本実施の形態では、監視装置30から取得した撮影データに基づいて、無人飛行機20の位置が推定され、推定した位置が無人飛行機20に通知される。このため、無人飛行機20において、GPS信号を受信することができず、GPS信号による位置測定が困難な状況が発生しても、無人飛行機20は、自身の位置を特定することができる。本実施の形態によれば、複数の無人飛行機20が同じ空域を飛行する場合において、複数の無人飛行機20による衝突事故の回避の確実性を高めることができる。
【0017】
ここで、
図1に加え、更に
図2及び
図3を用いて、位置管理装置10の構成及び機能について更に具体的に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における位置管理装置の構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の実施の形態1で用いられる撮影データの一例を示す図である。
【0018】
まず、本実施の形態1では、無人飛行機20は、複数のローターを備えたマルチコプターであり、いわゆるドローンと呼ばれている。無人飛行機20は、自身の位置(例えば、緯度及び経度)を特定しながら、コンピュータ制御によって飛行可能なもの、即ち、自動操縦機能を備えたものであれば良い。また、無人飛行機20は、遠隔操縦によって飛行する機能を備えていても良い。加えて、無人飛行機20は、位置管理装置10によって位置推定されている際において、自動操縦されていても良いし、遠隔操縦されていても良い。なお、遠隔操縦時の送信機は、位置管理装置10に組み込まれていても良いし、位置管理装置10とは別の装置であっても良い。
【0019】
また、本実施の形態1では、監視装置30は、無人飛行機20と同様の複数のローターを備えた無人飛行機である。従って、例えば、複数の無人飛行機のうち、一部が、監視装置30として用いられ、残りが、位置管理の対象となる無人飛行機20として用いられても良い。
【0020】
加えて、監視装置30となる無人飛行機は、下方を撮影するためのカメラを備えており、撮影データを位置管理装置10に送信する。また、撮影データは、静止画データであっても良いし、動画データであっても良い。静止画データの場合、撮影データの送信は、設定間隔で実行される。動画データの場合は、撮影データの送信は、ストリーミングによって行なわれる。また、監視装置30は、無人飛行機以外の飛行体、例えば、バルーン、球形のフレーム内にプロペラと補助翼とを収めて構成された球形の飛行体、等であっても良い。
【0021】
更に、本実施の形態1では、位置管理装置10は、上述した位置推定部11及び位置通知部12に加えて、指示部13と、無線通信部14とを備えている。このうち、無線通信部14は、監視装置30との間で、位置推定部11、位置通知部12、及び指示部13の指示に応じて、無線によるデータ通信を実行する。具体的には、無線通信部14は、例えば、Wi−Fi通信用の通信デバイスによって実現される。
【0022】
また、指示部13は、無人飛行機である監視装置30の制御に用いられる。指示部13は、例えば、監視装置30に対して、無人飛行機20の飛行空域40よりも上空で滞空するように指示を出力する。出力された指示は、無線通信部14を介して、監視装置30へと送信される。監視装置30は、指示を受け取ると、飛行空域40の上空に移動し、着陸指示があるまで滞空状態となり、
図3に示すように上空から撮影して得られた撮影データを監視装置30に送信する。
【0023】
位置推定部11は、本実施の形態1では、無線通信部14を介して、上空で滞空している監視装置30から送信されてきた撮影データを取得する。また、本実施の形態1では、地上には、位置検出の目安となるマーカ41が予め配置され、無人飛行機20の上面には、位置検出用のマーカ21が設けられている。
【0024】
このため、位置推定部11は、撮影データから、地上に予め配置されているマーカ41と、無人飛行機20に設けられているマーカ21とを抽出し、抽出したマーカ41及びマーカ21を用いて、無人飛行機20の位置を推定する。具体的には、地上の各マーカ41の位置は、位置管理装置10において、予め登録されているので、位置推定部11は、無人飛行機20毎に、マーカ21と地上の各マーカ41との距離を算出し、算出した各距離に基づいて、無人飛行機20の位置(面方向における位置)を推定する。
【0025】
また、位置通知部12は、本実施の形態1では、位置推定部11によって推定された位置を特定する位置データを作成し、作成した位置データを、無線通信部14を介して、無人飛行機20に送信する。
【0026】
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態1における位置管理装置10の動作について
図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における位置管理装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜
図1〜
図3を参酌する。また、本実施の形態1では、位置管理装置10を動作させることによって、位置管理方法が実施される。よって、本実施の形態1における位置管理方法の説明は、以下の位置管理装置10の動作説明に代える。
【0027】
図4に示すように、最初に、位置管理装置10において、指示部13が、監視装置30に対して、無人飛行機20の飛行空域40よりも上空で滞空するように指示を出力する(ステップA1)。
【0028】
ステップA1で出力された指示は、無線通信部14を介して、監視装置30へと送信される。監視装置30は、指示を受け取ると、飛行空域40の上空に移動し、着陸指示があるまで滞空状態となる。そして、監視装置30は、上空から撮影を行ない、撮影データを監視装置30に送信する。
【0029】
次に、位置推定部11は、無線通信部14を介して、監視装置30から送信されてきた撮影データを取得する(ステップA2)。続いて、位置推定部11は、ステップA2で取得した撮影データから、地上に予め配置されているマーカ41と、無人飛行機20に設けられているマーカ21とを抽出し、抽出したマーカ41及びマーカ21を用いて、各無人飛行機20の位置を推定する(ステップA3)。
【0030】
次に、位置通知部12は、本実施の形態1では、無人飛行機毎に、位置推定部11によって推定された位置を特定する位置データを作成し、作成した位置データを、無線通信部14を介して、各無人飛行機20に送信する(ステップA4)。
【0031】
ステップA4が実行されると、各無人飛行機20は、位置データを受信する。そして、各無人飛行機20は、GPS信号によって自身の位置を特定できない場合は、受信した位置データによって自身の位置を特定する。
【0032】
その後、位置推定部11は、全ての無人飛行機20が着陸しているかどうかの判定を行なう(ステップA5)。判定の結果、全ての無人飛行機20が着陸していない場合は、位置推定部11は、再度、ステップA2を実行する。一方、判定の結果、全ての無人飛行機20が着陸している場合は、位置管理装置10における処理は終了する。
【0033】
以上のように本実施の形態1では、各無人飛行機20は、位置管理装置10からの位置の通知により、GPS信号を受信できない場合でも、自身の位置を特定することができる。よって、本実施の形態1によれば、複数の無人飛行機20が同じ空域を飛行する場合における衝突事故の発生を抑制できる。
【0034】
また、上述した例では、監視装置30は1つであるが、本実施の形態1では、監視装置30は2つ以上であっても良い。例えば、本実施の形態1は、2つ以上の無人飛行機が監視装置30として用いられる態様であっても良い。
【0035】
この態様では、指示部13は、監視装置30それぞれに対して、無人飛行機20の飛行空域40よりも上空の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力する。そして、各監視装置30から撮影データが送信されてくると、位置推定部11は、各撮影データを取得し、取得した撮影データ毎に、無人飛行機20の仮位置を推定する。続いて、位置推定部11は、撮影データ毎に推定した仮位置を用いて、無人飛行機20の位置を推定する。
【0036】
また、仮位置からの位置の推定は、例えば、無人飛行機20毎に、複数の仮位置の平均座標を求めることによって行なうことができる。また、監視装置30が3つ以上あり、1つの無人飛行機20に対して3つ以上の仮位置が求められている場合は、多数決によって位置の推定が行なわれていても良い。
【0037】
[プログラム]
本発明の実施の形態1におけるプログラムは、コンピュータに、
図4に示すステップA1〜A5を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態1における位置管理装置と位置管理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、位置推定部11、位置通知部12、及び指示部13として機能し、処理を行なう。
【0038】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における、位置管理装置、位置管理方法、及びプログラムについて、
図5及び
図6を参照しながら説明する。
図5は、本発明の実施の形態2における位置管理装置を用いた管理システムの構成を示す構成図である。
図6は、本発明の実施の形態2で用いられる撮影データの一例を示す図である。
【0039】
図5に示すように、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、位置管理システム200は、位置管理装置50と、監視装置30とを備えている。但し、本実施の形態2では、監視装置30は2つ以上備えられており、そのうちの少なくとも1つは、無人飛行機20の飛行空域40の側方に位置して、無人飛行機20の撮影を行なっている。以下、実施の形態1との相違点を中心に具体的に説明する。なお、位置管理装置50の構成は、
図2に示した位置管理装置10の構成と同様であるため、以下においては、
図2〜
図4を参照する。
【0040】
まず、本実施の形態2においても、監視装置30として、無人飛行機20と同様の無人飛行機が用いられている。但し、本実施の形態2では、位置管理装置10において、指示部13は、一部の監視装置30に対しては、無人飛行機20の飛行空域40よりも上空で滞空するように指示を出力する。また、指示部13は、残りの監視装置30に対しては、無人飛行機20の飛行空域40の側方で滞空するように指示を出力する。
【0041】
この場合、上空で滞空している監視装置30は、
図3の例と同様に、上空からの撮影で得た撮影データ(以下「上空撮影データ」と表記する。)を送信する。一方、側方で滞空している監視装置30は、
図6に示すように、側方からの撮影で得た撮影データ(以下「側方撮影データ」と表記する。)を送信する。
【0042】
位置推定部11は、無線通信部14を介して、上空で滞空している監視装置30から送信されてきた上空撮影データだけでなく、側方で滞空している監視装置30から送信されてきた側方撮影データも取得する。
【0043】
そして、位置推定部11は、実施の形態1と同様に、上空撮影データから、地上に予め配置されているマーカ41と、無人飛行機20の上面に設けられているマーカ21とを抽出し、各無人飛行機20の面方向における位置を推定する。
【0044】
また、本実施の形態2では、
図6に示すように、無人飛行機20には、上面だけでなく、 下面にもマーカ22が設けられている。このため、位置推定部11は、側方撮影データから、マーカ22を抽出し、抽出したマーカ22の側方撮影データ上での位置と撮影時の監視装置30の高度とから、無人飛行機20の高さ方向における位置を推定する。
【0045】
位置通知部12は、本実施の形態2では、無人飛行機20の面方向における位置だけでなく、高さ方向における位置も特定する位置データを作成する。更に、位置通知部12は、作成した位置データを、無線通信部14を介して、無人飛行機20に送信する。
【0046】
この結果、本実施の形態2では、各無人飛行機20は、位置管理装置10からの位置の通知により、面方向だけなく、高さ方向においても、自身の位置を特定することができる。このため、本実施の形態2によれば、無人飛行機20は、GPS信号を受信できない場合に、より正確に自身の位置を特定することができるので、衝突事故の発生がいっそう抑制される。
【0047】
また、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、上空に位置する監視装置30は2つ以上であっても良い。この場合、位置推定部11は、各無人飛行機20について、面方向における仮位置を推定し、推定した面方向における仮位置を用いて、各無人飛行機20の面方向における位置を推定する。
【0048】
更に、本実施の形態2においては、側方に位置する監視装置も2つ以上であって良い。この場合は、各監視装置30から側方撮影データが送信されてくると、位置推定部11は、各側方撮影データを取得し、取得した側方撮影データ毎に、各無人飛行機20の高さ方向における仮位置を推定する。続いて、位置推定部11は、側方撮影データ毎に推定した仮位置を用いて、各無人飛行機20の高さ方向における位置を推定する。
【0049】
また、本実施の形態2においても、
図4に示したステップA2〜A5が実施され、これにより、本実施の形態2における位置管理方法が実施される。更に、本実施の形態2におけるプログラムも、コンピュータに、
図4に示すステップA1〜A5を実行させるプログラムであれば良い。
【0050】
但し、本実施の形態2においては、ステップA2において、上空撮影データだけでなく、側方撮影データも取得される。また、ステップA3において、高さ方向における位置の推定も行なわれる。更に、ステップA4においては、高さ方向における位置も通知される。
【0051】
(物理構成)
ここで、実施の形態1及び2におけるプログラムを実行することによって、位置管理装置を実現するコンピュータについて
図7を用いて説明する。
図7は、本発明の実施の形態1及び2における位置管理装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0052】
図7に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0053】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0054】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
【0055】
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0056】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0057】
ところで、上述の実施の形態1及び2においては、監視装置と位置管理装置とは、互いに別の装置であるが、これらの実施の形態は、この態様に限定されるものではない。例えば、位置管理装置が、監視装置に組み込まれた態様であっても良い。
【0058】
具体的には、監視装置に搭載されているコンピュータが、位置推定部及び位置通知部を構築している態様であっても良い。この態様では、監視装置が、無人飛行機に対して、推定した位置を特定する位置データを送信する。更に、この態様では、指示部のみが、監視装置とは別のコンピュータによって構築されていても良く、この場合は、監視装置に構築された位置通知部は、指示部を構築するコンピュータを経由して、無人飛行機に位置データを送信しても良い。
【0059】
また、実施の形態2においては、複数の監視装置のうちの1つの監視装置に、位置管理装置が組み込まれていても良いし、全ての監視装置に、位置管理装置が組み込まれていても良い。また、本実施の形態2においても、指示部のみが、各監視装置とは別のコンピュータによって構築されていても良い。
【0060】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記21)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0061】
(付記1)
無人飛行機の位置を管理するための装置であって、
前記無人飛行機の飛行空域よりも上空に位置して、前記無人飛行機の撮影を行なう監視装置から、撮影データを取得し、取得した前記撮影データに基づいて、前記無人飛行機の位置を推定する、位置推定部と、
前記無人飛行機に対して、推定した位置を通知する、位置通知部と、
を備えていることを特徴とする、位置管理装置。
【0062】
(付記2)
前記位置推定部が、前記撮影データから、地上に予め配置されている第1のマーカと、前記無人飛行機に設けられている第2のマーカとを抽出し、抽出した前記第1のマーカ及び前記第2のマーカを用いて、前記無人飛行機の位置を推定する、
付記1に記載の位置管理装置。
【0063】
(付記3)
前記監視装置が、無人の飛行体であり、
当該位置管理装置が、前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力する、指示部を更に備え、
前記位置推定部が、前記無人飛行機よりも上空で滞空している前記飛行体から、前記撮影データを取得する、
付記1に記載の位置管理装置。
【0064】
(付記4)
前記指示部が、2以上の前記監視装置それぞれに対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力し、
前記位置推定部が、2以上の前記飛行体それぞれから前記撮影データを取得し、取得した前記撮影データ毎に、前記無人飛行機の仮位置を推定し、そして、推定した前記仮位置を用いて、前記無人飛行機の位置を推定する、
付記3に記載の位置管理装置。
【0065】
(付記5)
前記指示部が、1又は2以上の前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力し、別の1又は2以上の前記監視装置に対しては、前記無人飛行機の飛行区域の側方で滞空するように指示を出力し、
前記位置推定部が、更に、側方で滞空するように指示した前記飛行体から第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記位置通知部が、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
付記3に記載の位置管理装置。
【0066】
(付記6)
前記指示部が、別の2以上の前記監視装置それぞれに対して、前記無人飛行機の飛行空域の側方の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力し、
前記位置推定部が、前記無人飛行機の飛行空域の側方で滞空する2以上の前記飛行体それぞれから前記第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データ毎に、前記無人飛行機の高さ方向における仮位置を推定し、そして、推定した前記仮位置を用いて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定する、
付記5に記載の位置管理装置。
【0067】
(付記7)
前記位置推定部が、更に、前記無人飛行機の飛行空域の側方に位置して、前記無人飛行機を撮影する監視装置から、第2の撮影データを取得し、前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記位置通知部が、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
付記1に記載の位置管理装置。
【0068】
(付記8)
無人飛行機の位置を管理するための方法であって、
(a)前記無人飛行機の飛行空域よりも上空に位置して、前記無人飛行機の撮影を行なう監視装置から、撮影データを取得し、取得した前記撮影データに基づいて、前記無人飛行機の位置を推定する、ステップと、
(b)前記無人飛行機に対して、推定した位置を通知する、ステップと、
を有することを特徴とする、位置管理方法。
【0069】
(付記9)
前記(a)のステップにおいて、前記撮影データから、地上に予め配置されている第1のマーカと、前記無人飛行機に設けられている第2のマーカとを抽出し、抽出した前記第1のマーカ及び前記第2のマーカを用いて、前記無人飛行機の位置を推定する、
付記8に記載の位置管理方法。
【0070】
(付記10)
前記監視装置が、無人の飛行体であり、
(c)前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力する、ステップを更に有し、
前記(a)のステップにおいて、前記無人飛行機よりも上空で滞空している前記飛行体から、前記撮影データを取得する、
付記8に記載の位置管理方法。
【0071】
(付記11)
前記(c)のステップにおいて、2以上の前記監視装置それぞれに対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力し、
前記(a)のステップにおいて、2以上の前記飛行体それぞれから前記撮影データを取得し、取得した前記撮影データ毎に、前記無人飛行機の仮位置を推定し、そして、推定した前記仮位置を用いて、前記無人飛行機の位置を推定する、
付記10に記載の位置管理方法。
【0072】
(付記12)
前記(c)のステップにおいて、1又は2以上の前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力し、別の1又は2以上の前記監視装置に対しては、前記無人飛行機の飛行区域の側方で滞空するように指示を出力し、
前記(a)のステップにおいて、更に、側方で滞空するように指示した前記飛行体から第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
付記10に記載の位置管理方法。
【0073】
(付記13)
前記(c)のステップにおいて、別の2以上の前記監視装置それぞれに対して、前記無人飛行機の飛行空域の側方の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力し、
前(a)のステップにおいて、前記無人飛行機の飛行空域の側方で滞空する2以上の前記飛行体それぞれから前記第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データ毎に、前記無人飛行機の高さ方向における仮位置を推定し、そして、推定した前記仮位置を用いて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定する、
付記12に記載の位置管理方法。
【0074】
(付記14)
前記(a)のステップにおいて、更に、前記無人飛行機の飛行空域の側方に位置して、前記無人飛行機を撮影する監視装置から、第2の撮影データを取得し、前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
付記8に記載の位置管理方法。
【0075】
(付記15)
コンピュータによって無人飛行機の位置を管理するためのプログラ
ムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記無人飛行機の飛行空域よりも上空に位置して、前記無人飛行機の撮影を行なう監視装置から、撮影データを取得し、取得した前記撮影データに基づいて、前記無人飛行機の位置を推定する、ステップと、
(b)前記無人飛行機に対して、推定した位置を通知する、ステップと、
を実行させ
る、プログラ
ム。
【0076】
(付記16)
前記(a)のステップにおいて、前記撮影データから、地上に予め配置されている第1のマーカと、前記無人飛行機に設けられている第2のマーカとを抽出し、抽出した前記第1のマーカ及び前記第2のマーカを用いて、前記無人飛行機の位置を推定する、
付記15に記載の
プログラム。
【0077】
(付記17)
前記監視装置が、無人の飛行体であり、
前記コンピュータに、
(c)前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力する、ステップを
更に実行さ
せ、
前記(a)のステップにおいて、前記無人飛行機よりも上空で滞空している前記飛行体から、前記撮影データを取得する、
付記15に記載の
プログラム。
【0078】
(付記18)
前記(c)のステップにおいて、2以上の前記監視装置それぞれに対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力し、
前記(a)のステップにおいて、2以上の前記飛行体それぞれから前記撮影データを取得し、取得した前記撮影データ毎に、前記無人飛行機の仮位置を推定し、そして、推定した前記仮位置を用いて、前記無人飛行機の位置を推定する、
付記17に記載の
プログラム。
【0079】
(付記19)
前記(c)のステップにおいて、1又は2以上の前記監視装置に対して、前記無人飛行機の飛行空域よりも上空で滞空するように指示を出力し、別の1又は2以上の前記監視装置に対しては、前記無人飛行機の飛行区域の側方で滞空するように指示を出力し、
前記(a)のステップにおいて、更に、側方で滞空するように指示した前記飛行体から第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
付記17に記載の
プログラム。
【0080】
(付記20)
前記(c)のステップにおいて、別の2以上の前記監視装置それぞれに対して、前記無人飛行機の飛行空域の側方の互いに異なる位置で滞空するように指示を出力し、
前(a)のステップにおいて、前記無人飛行機の飛行空域の側方で滞空する2以上の前記飛行体それぞれから前記第2の撮影データを取得し、取得した前記第2の撮影データ毎に、前記無人飛行機の高さ方向における仮位置を推定し、そして、推定した前記仮位置を用いて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定する、
付記19に記載の
プログラム。
【0081】
(付記21)
前記(a)のステップにおいて、更に、前記無人飛行機の飛行空域の側方に位置して、前記無人飛行機を撮影する監視装置から、第2の撮影データを取得し、前記第2の撮影データに基づいて、前記無人飛行機の高さ方向における位置を推定し、
前記(b)のステップにおいて、前記無人飛行機に対して、更に、推定した高さ方向における位置を通知する、
付記15に記載の
プログラム。
【0082】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。