特許第6525295号(P6525295)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6525295画像入力装置及びその制御方法、並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6525295
(24)【登録日】2019年5月17日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】画像入力装置及びその制御方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/04 20060101AFI20190527BHJP
   H04N 1/028 20060101ALI20190527BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20190527BHJP
   G03B 27/54 20060101ALI20190527BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20190527BHJP
   G03G 15/043 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
   H04N1/04 101
   H04N1/028 G
   G06T1/00 430G
   G03B27/54 A
   G03G21/14
   G03G15/043
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-50755(P2018-50755)
(22)【出願日】2018年3月19日
【審査請求日】2018年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】沼田 純
(72)【発明者】
【氏名】武田 誠進
【審査官】 花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−022263(JP,A)
【文献】 特開2012−238721(JP,A)
【文献】 特開2010−166499(JP,A)
【文献】 特開2012−124345(JP,A)
【文献】 特開平08−174901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/04 − 1/207
G03G 13/04 −13/056
15/00
15/04 −15/047
15/056
G03B 27/52 −27/56
27/66 −27/70
G03G 15/00
15/36
21/00
21/02
21/14
21/20
G06T 1/00
G06T 1/60
H04N 1/024− 1/036
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED素子から構成されるLED照明と、
前記LED照明の温度を検出する温度センサと、
前記LED照明の光量を検出する光量センサと、
前記温度センサで検出された前記LED照明の温度及び前記光量センサで検出された前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
画像入力装置。
【請求項2】
前記LED照明をブロック単位で分割し、
前記制御回路は、
各ブロック毎に、前記温度センサで検出された前記LED照明の温度及び前記光量センサで検出された該当ブロックの光量に基づいて、該当ブロックに供給する前記供給電流を制御する、
請求項1に記載の画像入力装置。
【請求項3】
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
請求項2に記載の画像入力装置。
【請求項4】
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になっても、前記供給電流の制御を終了せず、装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後に、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になった時点で、前記供給電流の制御を終了する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の画像入力装置。
【請求項5】
前記制御回路は、
前記供給電流の制御を終了した時点の前記供給電流を保存し、
次回の装置起動直後は、前記保存した前記供給電流を前記LED照明に供給する、
請求項4に記載の画像入力装置。
【請求項6】
複数のLED素子から構成されるLED照明を備える画像入力装置の制御方法であって、
前記LED照明の温度を検出する温度検出ステップと、
前記LED照明の光量を検出する光量検出ステップと、
前記LED照明の温度及び前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
画像入力装置の制御方法。
【請求項7】
前記制御ステップでは、
前記LED照明をブロック単位で分割し、
各ブロック毎に、前記LED照明の温度及び該当ブロックの光量に基づいて、該当ブロックに供給する前記供給電流を制御する、
請求項6に記載の画像入力装置の制御方法。
【請求項8】
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
請求項7に記載の画像入力装置の制御方法。
【請求項9】
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になっても、前記供給電流の制御を終了せず、装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後に、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になった時点で、前記供給電流の制御を終了する、
請求項6から8のいずれか1項に記載の画像入力装置の制御方法。
【請求項10】
複数のLED素子から構成されるLED照明を備えるコンピュータに、
前記LED照明の温度を検出する温度検出手順と、
前記LED照明の光量を検出する光量検出手順と、
前記LED照明の温度及び前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御手順と、を実行させ、
前記制御手順では、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、LED(Light Emitting Diode)照明を用いる画像入力装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のLED素子から構成されるLED照明を用いて、画像を入力する画像入力装置が知られている。LED照明を用いる画像入力装置の一例として、スキャナ装置が挙げられる。スキャナ装置は、LED照明から原稿に光を照射して、原稿の画像をCCD(Charge Coupled Device)センサで読み取ることで、原稿の画像を入力する。
【0003】
LED照明を用いる画像入力装置は、LED照明の光量が低下すると、入力する画像の輝度を確保することができなくなる。そのため、LED照明を用いる画像入力装置は、入力する画像の輝度を確保するために、LED照明の光量調整を行うことが一般的である。
【0004】
例えば、特許文献1には、画像読取装置が、起動時に、LED照明の光量調整を行う技術が記載されている。特許文献1に記載の技術によれば、LED照明の光量が目標値に達するまで、LED照明に供給する電流を増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−330266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、特許文献1に記載の技術は、起動時に、LED照明の光量が目標値に達するまで、LED照明に供給する電流を増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
しかし、本発明者等は、LED照明の光量は、LED照明の温度が一定になるまで安定しないことを知見した。例えば、LED照明の点灯を開始してから、2〜3時間後に、LED照明の光量が安定することもあった。
【0007】
そのため、LED照明を用いる画像入力装置は、起動時に、特許文献1に記載の技術を用いて、LED照明の光量調整を行ったとしても、LED照明の光量が安定するまで時間がかかってしまうおそれがある。
【0008】
本開示の目的は、上述した課題を解決し、起動時に、LED照明の光量が安定するまでの時間の短縮化を図ることができる画像入力装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様による画像入力装置は、
複数のLED素子から構成されるLED照明と、
前記LED照明の温度を検出する温度センサと、
前記LED照明の光量を検出する光量センサと、
前記温度センサで検出された前記LED照明の温度及び前記光量センサで検出された前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0010】
一態様による画像入力装置の制御方法は、
複数のLED素子から構成されるLED照明を備える画像入力装置の制御方法であって、
前記LED照明の温度を検出する温度検出ステップと、
前記LED照明の光量を検出する光量検出ステップと、
前記LED照明の温度及び前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0011】
一態様によるプログラムは、
複数のLED素子から構成されるLED照明を備えるコンピュータに、
前記LED照明の温度を検出する温度検出手順と、
前記LED照明の光量を検出する光量検出手順と、
前記LED照明の温度及び前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御手順と、を実行させ、
前記制御手順では、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
上述の態様によれば、起動時に、LED照明の光量が安定するまでの時間の短縮化を図ることができる画像入力装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態に係る画像入力装置が適用されるスキャナ装置の構成の一例を示す側面図である。
図2】実施の形態に係る画像入力装置のブロック構成の一例を示すブロック図である。
図3】LED照明の温度と光量との相関データの一例を示すグラフである。
図4】実施の形態に係る画像入力装置におけるLED照明の光量調整動作の一例を示すフロー図である。
図5図4に示したステップS106におけるLED照明の光量調整1の処理の一例を示すフロー図である。
図6図4に示したステップS108におけるLED照明の光量調整2の処理の一例を示すフロー図である。
図7図4に示したステップS105,S107における処理の一例を示す図である。
図8】実施の形態を概念的に示した画像入力装置のブロック構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0015】
<実施の形態>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る画像入力装置100が適用されるスキャナ装置110の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像入力装置100が適用されるスキャナ装置110の構成の一例を示す図である。
【0016】
図1を参照すると、スキャナ装置110は、筐体11の上面にセットされた原稿Mの画像を読み取る(入力する)ものである。筐体11の内部には、矢印D方向に移動可能にCCDモジュール12が設けられている。また、CCDモジュール12には、LED照明13、CCDセンサ14、及びミラー15が収容されている。
【0017】
スキャナ装置110において、筐体11の上面にセットされた原稿Mの画像を読み取る(入力する)場合には、LED照明13を点灯させて、原稿Mへ光を発射する。この光は、原稿Mで反射され、ミラー15を介してCCDセンサ14に入射される。CCDセンサ14は、入射された光を光電変換して、LED照明13の光量を表す光量データを生成し、生成した光量データを後述の画像処理回路に出力する。以上の動作は、CCDモジュール12を矢印D方向に移動させながら行う。そのため、CCDセンサ14は、1ラインずつ光量データを生成し、生成した光量データを出力することを継続することになる。これにより、原稿Mの全ライン分の光量データが画像処理回路に出力され、画像処理回路は、原稿Mの全ライン分の光量データを基に、画像データを生成する。
【0018】
続いて、図2を参照して、本実施の形態に係る画像入力装置100のブロック構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る画像入力装置100のブロック構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
図2を参照すると、本実施の形態に係る画像入力装置100は、LED照明1、CCDセンサ2、温度センサ3、画像処理回路4、DAC(Digital Analog Converter)回路5、及びLEDドライバ回路6を備えている。LED照明1及びCCDセンサ2は、図1に示したLED照明13及びCCDセンサ14にそれぞれ対応する。
【0020】
LED照明1は、複数のLED素子から構成される照明である。
CCDセンサ2は、LED照明1から照射された光が入射され、入射された光を光電変換して、LED照明1の光量を表す光量データを生成し、生成した光量データを画像処理回路4に出力する。
温度センサ3は、LED照明1の温度を検出し、検出した温度を表す温度データを画像処理回路4に出力する。
【0021】
画像処理回路4は、画像データを生成する役割や、LED照明13に供給する供給電流を制御する役割を持つ。本実施の形態は、画像処理回路4が供給電流を制御する点に特徴があるため、以下では、この点に特化して、画像処理回路4の説明を行う。
【0022】
上述のように、本発明者等は、LED照明の光量は、LED照明の温度が一定になるまで安定しないことを知見した。
図3は、LED照明の温度と光量との相関データの一例を示すグラフである。図3は、温度が0℃の時の光量を100%として、各温度時の光量を%表示している。
図3を参照すると、LED照明の光量は、ある温度範囲内にならないと安定(飽和)しないことが分かる。図3の例では、LED照明の光量は、50℃〜60℃の温度範囲内でようやく安定している。
【0023】
そのため、画像入力装置100の起動時に、LED照明1の光量だけを用いて、LED照明1の光量が規格範囲内に収まるように、LED照明1に供給する供給電流を少しずつ増加又は減少させて、LED照明1の光量調整を行っても、LED照明1の光量が安定するまで時間がかかってしまうおそれがある。
【0024】
そこで本実施の形態においては、画像処理回路4は、画像入力装置100の起動時に行うLED照明1の光量調整において、LED照明1の光量だけでなく、LED照明1の温度も用いて、LED照明1に供給する供給電流を制御する。
【0025】
具体的には、画像処理回路4は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内(図3の例では、50℃〜60℃の範囲内)になるまでは、LED照明1の光量が規格範囲内になければ、LED照明1に供給する供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0026】
また、画像処理回路4は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内になった後は、LED照明1の光量が規格範囲内になければ、LED照明1に供給する供給電流を第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0027】
このように、画像処理回路4は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明1に供給する供給電流を、大きく増加又は減少させる処理を繰り返すため、LED照明1の光量を規格範囲内に速く収めることができる。これにより、画像入力装置100の起動時に、LED照明1の光量が安定するまでの時間の短縮化を図ることができる。
【0028】
画像処理回路4は、LED照明1に供給する供給電流を、第1電流量分又は第2電流量分、増加又は減少させる場合、DAC回路5に設定する設定値を増加又は減少させる。
【0029】
DAC回路5は、画像処理回路4に設定された設定値をDA変換し、設定値のアナログ信号をLEDドライバ回路6に出力する。LEDドライバ回路6は、DAC回路5から出力された設定値のアナログ信号に応じた供給電流をLED照明13に供給する。そのため、LEDドライバ回路6からLED照明13に供給される供給電流は、DAC回路5の設定値に応じて、第1電流量分又は第2電流量分、増加又は減少することになる。
LED照明1は、LEDドライバ回路6から供給される供給電流が、第1電流量分又は第2電流量分、増加又は減少することに応じて、光量が増加又は減少する。
【0030】
続いて、図4を参照して、本実施の形態に係る画像入力装置100におけるLED照明1の光量調整動作について説明する。図4は、本実施の形態に係る画像入力装置100におけるLED照明1の光量調整動作の一例を示すフロー図である。
【0031】
図4を参照すると、画像入力装置100が起動されると、まず、画像処理回路4は、画像処理回路4に保存されている設定値をDAC回路5に設定して、LED照明1を点灯させる(ステップS101)。この時点で画像処理回路4に保存されている設定値は、工場出荷後の最初の起動であれば、工場出荷時に保存された設定値であり、そうでなければ、前回の起動時に保存された設定値である。
【0032】
次に、CCDセンサ2は、LED照明1から光を入射し、LED照明1の光量を表す光量データを画像処理回路4に出力する(ステップS102)。また、温度センサ3は、LED照明1の温度を検出し、LED照明1の温度を表す温度データを画像処理回路4に出力する(ステップS103)。
次に、画像処理回路4は、温度センサ3から出力された温度データを基に、LED照明1の温度が所定の温度範囲内であるか否かを判定する(ステップS104)。
【0033】
ステップS104において、LED照明1の温度が所定の温度範囲内でない場合(ステップS104のNO)、続いて、画像処理回路4は、CCDセンサ2から出力された光量データを基に、LED照明1の光量が規定範囲内であるか否かを判定する(ステップS105)。なお、ステップS105の詳細は後述する。ステップS105において、LED照明1の光量が規定範囲内である場合(ステップS105のYES)、ステップS102に戻る。一方、ステップS105において、LED照明1の光量が規定範囲内でない場合(ステップS105のNO)、LED照明1の光量調整1が行われる(ステップS106)。
【0034】
図5は、ステップS106におけるLED照明の光量調整1の処理の一例を示すフロー図である。ステップS106におけるLED照明1の光量調整1は、LED照明1の光量が規格範囲に達していなければ、LED照明1に供給する供給電流を、第1電流量(第1電流量>第2電流量)分増加させ、LED照明1の光量が規格範囲を超えていれば、LED照明1に供給する供給電流を、第1電流量分減少させる処理となる。具体的には、図5を参照すると、画像処理回路4は、LED照明1に供給する供給電流を、第1電流量分増加又は減少させるために、DAC回路5に設定する設定値を増加又は減少させる(ステップS1061)。すると、DAC回路5の設定値に応じて、LEDドライバ回路6からLED照明1に供給される供給電流は、第1電流量分増加又は減少する(ステップS1062)。すると、LEDドライバ回路6から供給される供給電流に応じて、LED照明1の光量は、増加又は減少する(ステップS1063)。その後、ステップS102に戻る。
【0035】
一方、ステップS104において、LED照明1の温度が所定の温度範囲内である場合(ステップS104のYES)、続いて、画像処理回路4は、CCDセンサ2から出力された光量データを基に、LED照明1の光量が規定範囲内であるか否かを判定する(ステップS107)。なお、ステップS107の詳細は後述する。ステップS107において、LED照明1の光量が規定範囲内でない場合(ステップS107のNO)、LED照明1の光量調整2が行われる(ステップS108)。
【0036】
図6は、ステップS108におけるLED照明の光量調整2の処理の一例を示すフロー図である。ステップS108におけるLED照明1の光量調整2は、LED照明1の光量が規格範囲に達していなければ、LED照明1に供給する供給電流を、第2電流量(第1電流量>第2電流量)分増加させ、LED照明1の光量が規格範囲を超えていれば、LED照明1に供給する供給電流を、第2電流量分減少させる処理となる。具体的には、図6を参照すると、画像処理回路4は、LED照明1に供給する供給電流を、第2電流量分増加又は減少させるために、DAC回路5に設定する設定値を増加又は減少させる(ステップS1081)。すると、DAC回路5の設定値に応じて、LEDドライバ回路6からLED照明1に供給される供給電流は、第2電流量分増加又は減少する(ステップS1082)。すると、LEDドライバ回路6から供給される供給電流に応じて、LED照明1の光量は、増加又は減少する(ステップS1083)。その後、ステップS102に戻る。
【0037】
一方、ステップS107において、LED照明1の光量が規定範囲内である場合(ステップS107のYES)、続いて、画像処理回路4は、その時点でDAC回路5に設定されている設定値を保存し(ステップS109)、LED照明13に供給する供給電流の制御を終了する。
【0038】
画像処理回路4は、画像入力装置100の次回の起動直後のステップS101では、ステップS109で保存した設定値をDAC回路5に設定して、LED照明1を点灯させることになる。
【0039】
なお、ステップS105,S107のLED照明1の光量の判定を行う際は、例えば、1ライン上をブロック単位(LED照明1のブロック単位に相当)に分割し、各ブロック毎に、該当ブロックの光量を判定しても良い。その詳細を図7に示す。
【0040】
図7を参照すると、入力する画像は、N個の画素で1ラインを構成し、N個のラインがあるものとする。この場合、まず、画像処理回路4は、ライン間のばらつきを考慮し、画素番地毎に、Nライン分の光量データを平均化して、1ライン分の光量データとする(ステップS201)。次に、画像処理回路4は、画素間のばらつきを考慮し、画素を予め定められた画素数分のブロックに分割し(ステップS202)、各ブロック毎に、該当ブロックの光量データを平均化する(ステップS203)。その後、画像処理回路4は、各ブロック毎に、該当ブロックの平均化された光量が規格範囲内であるか否かを判定する(ステップS204)。
【0041】
この場合、ステップS105,S107においては、全てのブロックについて、光量が規定範囲内である場合に、YESと判定しても良いし、所定数以上のブロックについて、光量が規定範囲内である場合に、YESと判定しても良い。
【0042】
上述したように本実施の形態によれば、画像入力装置100は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明1の光量が規格範囲内になければ、LED照明1に供給する供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0043】
また、画像入力装置100は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内になった後は、LED照明1の光量が規格範囲内になければ、LED照明1に供給する供給電流を第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0044】
このように、本実施の形態によれば、画像入力装置100は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明1に供給する供給電流を、大きく増加又は減少させる処理を繰り返すため、LED照明1の光量を規格範囲内に速く収めることができる。これにより、画像入力装置100の起動時に、LED照明1の光量が安定するまでの時間の短縮化を図ることができる。また、画像入力装置100の設置環境の温度変化にも対応することができるため、環境変動に左右されずに、安定した光量を確保することができる。
【0045】
また、画像入力装置100は、画像入力装置100の起動後にLED照明1の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明1の光量が規格範囲内になっても、LED照明1の供給電流の制御を終了せず、LED照明1の温度が所定の温度範囲内になった後に、LED照明1の光量が規格範囲内になった時点で、LED照明1の供給電流の制御を終了する。
【0046】
LED照明1の温度が所定の温度範囲内になる前に、LED照明1の光量が規格範囲内になったとしても、その時点ではLED照明1の光量は未だ安定していない。そのため、その時点でLED照明1の供給電流の制御を終了してしまうと、その後に、LED照明1の光量が規格範囲から外れる可能性がある。本実施の形態によれば、LED照明1の温度が所定の温度範囲内になった後に、すなわち、LED照明1の光量が安定した後に、LED照明1の光量が規格範囲内になった時点で、LED照明1の供給電流の制御を終了する。そのため、その後に、LED照明1の光量が規格範囲から外れる可能性が低減される。
【0047】
なお、本実施の形態においては、LED照明1のブロック全体に供給する供給電流を一様に制御しても良い。また、LED照明1の各ブロック毎に、該当ブロックに供給する供給電流を制御しても良い。各ブロック毎に、該当ブロックに供給する供給電流を制御する場合、該当ブロックの光量の判定は、図7に示したように行えば良い。
【0048】
<実施の形態の概念>
続いて、図8を参照して、上述の実施の形態を概念的に示した画像入力装置200のブロック構成について説明する。図8は、上述の実施の形態を概念的に示した画像入力装置200のブロック構成の一例を示すブロック図である。
【0049】
図8を参照すると、画像入力装置200は、LED照明10、光量センサ20、温度センサ30、及び制御回路40を備えている。
LED照明10は、複数のLED素子から構成される照明である。LED照明10は、図2に示したLED照明1に対応する。
【0050】
光量センサ20は、LED照明10の光量を検出する。光量センサ20は、図2に示したCCDセンサ2に対応する。
温度センサ30は、LED照明10の温度を検出する。温度センサ30は、図2に示した温度センサ3に対応する。
【0051】
制御回路40は、温度センサ30で検出された温度及び光量センサ20で検出された光量に基づいて、LED照明10に供給する供給電流を制御する。制御回路40は、図2に示した画像処理回路4、DAC回路5、及び、LEDドライバ回路6に対応する。
【0052】
具体的には、制御回路40は、画像入力装置200の起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明10の光量が規格範囲内になければ、LED照明10に供給する供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0053】
また、制御回路40は、画像入力装置200の起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になった後は、LED照明10の光量が規格範囲内になければ、LED照明10に供給する供給電流を第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0054】
また、制御回路40は、画像入力装置200の起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明10の光量が規格範囲内になっても、LED照明10に供給する供給電流の制御を終了しない。制御回路40は、LED照明10の温度が所定の温度範囲内になった後に、LED照明10の光量が規格範囲内になった時点で、LED照明10に供給する供給電流の制御を終了する。
【0055】
また、制御回路40は、LED照明10に供給する供給電流の制御を終了した時点の供給電流を保存し、次回の画像入力装置200の起動直後は、上記で保存した供給電流をLED照明10に供給する。
【0056】
なお、制御回路40は、LED照明10をブロック単位で分割した各ブロック毎に、温度センサ30で検出されたLED照明10の温度及び光量センサ20で検出された該当ブロックの光量に基づいて、該当ブロックに供給する供給電流を制御しても良い。
【0057】
この場合、制御回路40は、画像入力装置200の起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になるまでは、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0058】
また、制御回路40は、画像入力装置200の起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になった後は、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する供給電流を第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【0059】
以上、実施の形態を参照して本開示について説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0060】
例えば、上記の実施の形態では、本開示をハードウェアの構成として説明したが、本開示は、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0061】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、CD−R(CD-Recordable)、CD−R/W(CD-ReWritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0062】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
複数のLED素子から構成されるLED照明と、
前記LED照明の温度を検出する温度センサと、
前記LED照明の光量を検出する光量センサと、
前記温度センサで検出された前記LED照明の温度及び前記光量センサで検出された前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
画像入力装置。
(付記2)
前記LED照明をブロック単位で分割し、
前記制御回路は、
各ブロック毎に、前記温度センサで検出された前記LED照明の温度及び前記光量センサで検出された該当ブロックの光量に基づいて、該当ブロックに供給する前記供給電流を制御する、
付記1に記載の画像入力装置。
(付記3)
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
付記2に記載の画像入力装置。
(付記4)
前記制御回路は、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になっても、前記供給電流の制御を終了せず、装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後に、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になった時点で、前記供給電流の制御を終了する、
付記1から3のいずれか1項に記載の画像入力装置。
(付記5)
前記制御回路は、
前記供給電流の制御を終了した時点の前記供給電流を保存し、
次回の装置起動直後は、前記保存した前記供給電流を前記LED照明に供給する、
付記4に記載の画像入力装置。
(付記6)
複数のLED素子から構成されるLED照明を備える画像入力装置の制御方法であって、
前記LED照明の温度を検出する温度検出ステップと、
前記LED照明の光量を検出する光量検出ステップと、
前記LED照明の温度及び前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
画像入力装置の制御方法。
(付記7)
前記制御ステップでは、
前記LED照明をブロック単位で分割し、
各ブロック毎に、前記LED照明の温度及び該当ブロックの光量に基づいて、該当ブロックに供給する前記供給電流を制御する、
付記6に記載の画像入力装置の制御方法。
(付記8)
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、各ブロック毎に、該当ブロックの光量が前記規格範囲内になければ、該当ブロックに供給する前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
付記7に記載の画像入力装置の制御方法。
(付記9)
前記制御ステップでは、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になっても、前記供給電流の制御を終了せず、装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後に、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になった時点で、前記供給電流の制御を終了する、
付記6から8のいずれか1項に記載の画像入力装置の制御方法。
(付記10)
前記制御ステップでは、
前記供給電流の制御を終了した時点の前記供給電流を保存し、
次回の装置起動直後は、前記保存した前記供給電流を前記LED照明に供給する、
付記9に記載の画像入力装置の制御方法。
(付記11)
複数のLED素子から構成されるLED照明を備えるコンピュータに、
前記LED照明の温度を検出する温度検出手順と、
前記LED照明の光量を検出する光量検出手順と、
前記LED照明の温度及び前記LED照明の光量に基づいて、前記LED照明に供給する供給電流を制御する制御手順と、を実行させ、
前記制御手順では、
装置起動後に前記LED照明の温度が所定の温度範囲内になるまでは、前記LED照明の光量が規格範囲内になければ、前記供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行い、
装置起動後に前記LED照明の温度が前記所定の温度範囲内になった後は、前記LED照明の光量が前記規格範囲内になければ、前記供給電流を前記第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う、
プログラム。
【符号の説明】
【0063】
100 画像入力装置
1 LED照明
2 CCDセンサ
3 温度センサ
4 画像処理回路
5 DAC回路
6 LEDドライバ回路
110 スキャナ装置
11 筐体
12 CCDモジュール
13 LED照明
14 CCDセンサ
15 ミラー
200 画像入力装置
10 LED照明
20 光量センサ
30 温度センサ
40 制御回路
【要約】
【課題】起動時に、LED照明の光量が安定するまでの時間の短縮化を図ること。
【解決手段】画像入力装置200は、LED照明10と、LED照明10の温度を検出する温度センサ30と、LED照明10の光量を検出する光量センサ20と、LED照明10の温度及びLED照明10の光量に基づいて、LED照明10に供給する供給電流を制御する制御回路40と、を備える。制御回路40は、装置起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になるまでは、LED照明10の光量が規格範囲内になければ、供給電流を、第2電流量よりも大きい第1電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。また、制御回路40は、装置起動後にLED照明10の温度が所定の温度範囲内になった後は、LED照明10の光量が規格範囲内になければ、供給電流を第2電流量分増加又は減少させる処理を繰り返し行う。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8