(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6525304
(24)【登録日】2019年5月17日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】不揮発性メモリセル、高電圧トランジスタ、ならびに高k金属ゲートトランジスタの一体化
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11573 20170101AFI20190527BHJP
H01L 27/11546 20170101ALI20190527BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20190527BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20190527BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
H01L27/11573
H01L27/11546
H01L29/78 371
【請求項の数】20
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-156652(P2014-156652)
(22)【出願日】2014年7月31日
(65)【公開番号】特開2015-37191(P2015-37191A)
(43)【公開日】2015年2月23日
【審査請求日】2017年6月23日
(31)【優先権主張番号】13/969,180
(32)【優先日】2013年8月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504199127
【氏名又は名称】エヌエックスピー ユーエスエイ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NXP USA,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アサンガ エイチ.ペレラ
(72)【発明者】
【氏名】チョン ミン ホン
(72)【発明者】
【氏名】スン−テグ カン
【審査官】
加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−245046(JP,A)
【文献】
特開2011−187562(JP,A)
【文献】
特開2004−228358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11573
H01L 21/336
H01L 27/11546
H01L 29/788
H01L 29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分を有する基板を使用して半導体構造を製造するための方法において、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び論理部分内の前記基板の主面上に第1の酸化物を成長させる工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内の前記第1の酸化物の上方に第1の導電層を堆積させる工程と、
前記高電圧部分及び前記中電圧部分を露出させるために、前記第1の導電層をパターニング及びエッチングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内に第2の酸化物を成長させる工程と、
前記高電圧部分にマスクを設ける工程と、
前記高電圧部分にマスクを設ける間に、前記不揮発性メモリ部分、中電圧部分、及び前記論理部分から前記第2の酸化物をエッチングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内に第3の酸化物を成長させる工程と、
前記高電圧部分及び前記中電圧部分にマスクを設ける工程と、
前記高電圧部分及び前記中電圧部分にマスクを設けたままにしながら、前記不揮発性メモリ部分及び前記論理部分内の前記第3の酸化物及び前記第1の導電層をエッチングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内に第4の酸化物を成長させる工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分の上方に第2の導電層を堆積させる工程と、
前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分の上方に保護層を形成する工程と、
前記不揮発性メモリ部分内の前記第2の導電層にインプラントを実行することによって前記不揮発性メモリ部分内にドーピングした導電層を形成する工程と、
前記不揮発性メモリ部分内に動作中に高電圧を必要とするメモリセルを作製する工程と、
前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分の上方の前記保護層を除去する工程と、
前記高電圧部分及び前記中電圧部分内のトランジスタゲートをパターニングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分及び前記論理部分内に保護マスクを堆積する工程と、
前記保護マスクをパターニングする工程であって、前記論理部分から前記保護マスクの第1の部分を除去し、その間、前記保護マスクの第2の部分は前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、及び前記中電圧部分に形成された状態にある、前記保護マスクをパターニングする工程と、
前記保護マスクの前記第2の部分が前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分及び前記中電圧部分内に形成された状態で前記論理部分内に論理デバイスを形成する工程であって、前記論理部分の上方に高k絶縁体を形成する工程と、前記高k絶縁体の上方にバリア層を形成する工程と、前記バリア層をパターニングする工程とを含んでなる、論理デバイスを形成する工程とを備える、方法。
【請求項2】
前記論理部分に前記論理デバイスを形成した後で、前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、及び前記中電圧部分から前記保護マスクの前記第2の部分を除去する工程をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メモリセルを作製する工程は、
前記不揮発性メモリ部分の前記ドーピングした導電層及び前記第4の酸化物をパターニングすることによって選択ゲートを形成する工程と、
前記選択ゲート、ならびに、前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内の前記基板の上方に電荷蓄積層を形成する工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内の前記電荷蓄積層の上方に第3の導電層を堆積する工程と、
前記不揮発性メモリ部分内の、前記電荷蓄積層の残った部分、及び、前記選択ゲートの一部の上に制御ゲートを形成し、前記高電圧部分、前記中電圧部分、及び前記論理部分内の前記電荷蓄積層及び前記第3の導電層を除去するために前記第3の導電層及び前記電荷蓄積層をパターニングする工程とをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電荷蓄積層は、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の個別の蓄積素子と、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の連続した蓄積素子とから成る群のうちのいずれか1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記保護層はフォトレジストを含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記保護マスクは窒化物層及び酸化物層を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記論理デバイスを形成する工程は、
前記バリア層の上方にポリシリコン層を形成する工程と、
前記ポリシリコン層及び前記高k絶縁体をパターニングする工程であって、ゲートスタックを残すために前記バリア層を前記パターニングする工程と整合して行う、前記ポリシリコン層及び前記高k絶縁体をパターニングする工程とをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の導電層としてポリシリコンの層を堆積させる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記メモリセルを作製する工程は、
前記第3の導電層のためにポリシリコンの層を堆積させる工程をさらに備える、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の酸化物は、前記不揮発性メモリ部分及び前記論理部分内の前記第1の導電層上に成長される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
不揮発性メモリ部分、第1の高電圧部分、第2の高電圧部分及び論理部分を有する基板を使用して半導体構造を製造する方法において、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに論理部分内の前記基板の主面上の酸化物層の上に第1の導電層を形成する工程と、
前記第1の導電層の第2の部分が前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分ならびに前記論理部分内に形成された状態で、前記第1の導電層の第1の部分から前記不揮発性メモリ部分内にメモリセルを作製する工程と、
前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内にトランジスタゲートを形成するために前記第1の導電層をパターニングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、及び前記論理部分の上方に保護マスクを形成する工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分、及び前記第2の高電圧部分の上方に前記保護マスクの前記第2の部分が形成された状態で、前記論理部分から前記保護マスクの前記第1の部分を除去する工程と、
前記保護マスクが前記不揮発性メモリ部分ならびに前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内に形成された状態で前記論理部分内にトランジスタゲートを形成する工程であって、前記論理部分内にトランジスタゲートを形成する工程は、高k絶縁体を形成する工程を含んでなる、前記論理部分内にトランジスタゲートを形成する工程とを備える、方法。
【請求項12】
前記メモリセルを作製する工程は、
前記第1の導電層の一部分を注入し、前記第1の導電層をパターニングすることによって選択ゲートを形成する工程と、
前記選択ゲート、ならびに、前記不揮発性メモリ部分、ならびに前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに前記論理部分内の前記基板の上に電荷蓄積層を形成する工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに前記論理部分内の前記電荷蓄積層の上に第2の導電層を堆積する工程と、
前記不揮発性メモリ部分内の、前記電荷蓄積層の残った部分、及び、前記選択ゲートの一部の上に制御ゲートを形成し、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分ならびに前記論理部分内の前記電荷蓄積層及び前記第2の導電層を除去するために前記第2の導電層及び電荷蓄積層をパターニングする工程とをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記電荷蓄積層は、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の個別の蓄積素子、及び、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の連続した蓄積素子から成る群から選択されたいずれか1つを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記メモリセルを作製する工程のための前記第1の導電層をパターニングする工程と、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内に前記トランジスタゲートを形成するために前記第1の導電層をパターニングする工程は同時に実行される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記メモリセルを作製する工程は、前記メモリセルのゲートを形成するために前記第1の導電層をパターニングする工程を含み、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内に前記トランジスタゲートを形成するために前記第1の導電層をパターニングする工程は、前記メモリセルの前記ゲートを形成するために前記第1の導電層をパターニングする工程と同時に実行される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記保護マスクは窒化物層及び酸化物層を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記論理部分内にトランジスタゲートを形成する工程はさらに、
前記高k絶縁体の上方にバリア層を形成する工程と、
前記バリア層の上方にポリシリコン層を形成する工程と、
前記高k絶縁体、前記バリア層、及び前記ポリシリコン層をパターニングする工程とを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の導電層はポリシリコンの層である、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記メモリセルを作製する工程よりも前に、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、及び前記論理部分の上方に第2の導電層を堆積させる工程と、
前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分ならびに前記論理部分の上方に保護層を形成する工程と、
前記不揮発性メモリ部分内の第2の導電層にインプラントを実行することによって前記不揮発性メモリ部分内にドーピングした導電層を形成する工程とを含んでなる、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の導電層を形成する前、かつ前記メモリセルを作製する前に、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、及び前記論理部分の上方にポリシリコンの層を堆積させる工程と、
前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分を露出させるために前記ポリシリコンの層をパターニング及びエッチングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに前記論理部分内に第2の酸化物を成長させる工程と、
前記第1の高電圧部分をマスキングする工程と、
前記第1の高電圧部分がマスキングされている間に前記不揮発性メモリ部分、前記第2の高電圧部分、及び前記論理部分から前記第2の酸化物をエッチングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに前記論理部分内に第3の酸化物を成長させる工程と、
前記第1の高電圧部分及び前記第2の高電圧部分にマスクを設ける工程と、
前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分にマスクを設けたままである間に、前記不揮発性メモリ部分及び前記論理部分内の前記第3の酸化物及び前記ポリシリコンの層をエッチングする工程と、
前記不揮発性メモリ部分、前記第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに前記論理部分内に第4の酸化物を成長させる工程とをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して不揮発性メモリ(NVM)セル及び他のトランジスタタイプに関し、より詳細には、不揮発性メモリセルを、高k絶縁体及び金属ゲートを有する論理トランジスタならびに高電圧であるトランジスタと一体化することに関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性メモリ(NVM)と論理トランジスタとを一体化することは、電荷を蓄積する不揮発性メモリトランジスタ、及び、一般的に高速動作のために意図されている論理トランジスタに対して要件が異なることに起因して常に問題になっていた。電荷を蓄積する必要性は、ほとんどは、フローティングゲートを使用することによって対処されてきたが、ナノ結晶又は窒化物も用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5614746号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの場合のいずれにおいても、この特有の層が必要であることによって、不揮発性メモリトランジスタと論理トランジスタとを一体化することが困難になる。特定のタイプの電荷蓄積層が、一体化を達成するのに利用可能である選択肢に大きな影響を及ぼす可能性もある。さらに複雑になるのが、論理トランジスタが高k金属ゲートトランジスタ及び高電圧トランジスタであるときである。高k絶縁体は一般的に、概して不揮発性メモリセル及び高電圧トランジスタにとって最良である高温に耐えることができない。さらに、高電圧トランジスタは一般的に、ゲート絶縁体のために相対的に厚い酸化物層を有し、これは、エッチングされると、それに応じて絶縁酸化物に陥凹が生じ、論理トランジスタチャネル領域の側壁表面が露出する可能性がある。トランジスタ領域側壁表面が露出することによって、トランジスタの閾値電圧を制御することが困難になり、したがって、これらのトランジスタの漏れ問題をもたらす。
【0005】
したがって、上記で提起された問題のうちの1つ以上を改善する一体化を提供することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、集積回路の不揮発性メモリ(NVM)部分内の不揮発性メモリセルと集積回路の論理部分内の論理トランジスタとの一体化は、論理部分をマスキングしながら、電荷蓄積層を含む、不揮発性メモリ部分内の不揮発性メモリセルのゲート構造を形成することを含む。論理ゲートは、その後不揮発性メモリ部分内の側壁スペーサを形成するのに使用されるハードマスクを用いて不揮発性メモリ部分をマスキングしながら形成される。ソース/ドレインインプラントが、不揮発性メモリ及び論理部分内で同時に実行される。このことは、図面及び以下の記載を参照することによって、より良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態に応じた処理の一段階における不揮発性メモリ構造及び論理トランジスタ構造を有する半導体構造の断面図。
【
図2】
図1の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図3】
図2の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図4】
図3の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図5】
図4の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図6】
図5の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図7】第2の実施形態による処理の一工程を示す半導体構造の断面図。
【
図8】
図7の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図9】
図8の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図10】
図9の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図11】
図10の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図12】
図11の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図13】
図12の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図14】
図13の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図15】
図14の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図16】
図15の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図17】
図16の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図18】
図17の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【
図19】
図18の後続の工程の処理を示す半導体構造の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は例として示されており、添付の図面によって限定されない。図面において、同様の参照符号は類似の要素を示す。図面内の要素は簡潔かつ明瞭にするために示されており、必ずしも原寸に比例して描かれてはいない。
【0009】
本明細書において記載される半導体基板は、ガリウムヒ素、シリコンゲルマニウム、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)、シリコン、単結晶シリコンなど、及び上記の組み合わせのような、任意の半導体材料又は材料の組み合わせであることができる。酸化物層は、別途指摘しない限り、シリコン酸化物層を指す。同様に、窒化物層は、別途指摘しない限り、シリコン窒化物層を指す。
【0010】
図1には、基板12と、基板12内の分離領域14と、基板12内の分離領域16と、基板12内の分離領域18と、基板12内の分離領域20と、基板12内の分離領域22とを有する集積回路の半導体構造10が示されている。分離領域14と16との間に不揮発性メモリ部分24があり、分離領域16と18との間に第1の高電圧部分26があり、分離領域18と20との間に第2の高電圧部分28があり、分離領域20と22との間に論理部分30がある。基板12は、不揮発性メモリ部分24内のウェル32と、第1の高電圧部分26及び第2の高電圧部分28内のウェル34と、論理部分30内のウェル36とを有する。ウェル32、34及び36はP型ウェルであってもよく、基板12はP型であってもよい。図示されていないが、N型ウェルも存在してもよい。
【0011】
図2には、不揮発性メモリ部分24内の基板12上の酸化物層38、第1の高電圧部分26内の基板12上の酸化物層40、第2の高電圧部分28内の基板12上の酸化物層42、論理部分30内の基板12上の酸化物層44、分離領域14,16,18,20,22ならびに酸化物層38,40,42,44上のポリシリコン層46が成長された後の半導体構造10が示されており、これらの酸化物層は相対的に薄く、約30オングストローム厚であってもよい。酸化物層は、高品質になるように成長され、摂氏900度又はさらにはそれ以上の温度において成長される。ポリシリコン層46は約600オングストローム厚であってもよい。
【0012】
図3には、ポリシリコン層46がパターニングされて、酸化物層38、ならびに分離領域14及び16の一部の上にポリシリコン層46の一部が残され、酸化物層44、ならびに分離領域20及び22の一部の上にポリシリコン層46の一部が残された後の半導体構造10が示されている。このパターニングは、パターン化エッチングで一般であるように、フォトレジストをマスクとして使用する。
【0013】
図4には、酸化物層40及び42が除去され、酸化物層48及び50が約100オングストロームまで成長された後の半導体構造10が示されている。酸化物層40及び42が薄いことによって、酸化物層40及び42を除去するエッチングに起因する分離領域16,18,20に対する影響は最小限である。分離領域16,18,20、ならびに分離領域14,22の深さは、約2500オングストロームであってもよい。さらに、酸化物層48及び50の酸化物成長は、それらが成長される基板12をいくらか消費する。これには、高電圧部分26及び28内の基板12の上面が、高電圧部分26及び28と接合している分離領域18、ならびに分離領域16及び20の一部とほぼ同一平面上にあるままであるという効果がある。酸化物48及び50が成長している間、酸化物層52が、ポリシリコン層46の、不揮発性メモリ部分24内の部分上に成長され、酸化物層54が、ポリシリコン層46の、論理部分30内の部分上に成長される。
【0014】
図5には、酸化物層50、52及び54のパターン化エッチングを実行した後の半導体構造10が示されている。これは、第1の高電圧部分26内に酸化物層48を残す。
図6には、第2の高電圧部分28内の基板12の上面上に酸化物層60が成長され、また、第1の高電圧部分26内に追加の酸化物が成長されて、結果として、第1の高電圧部分26の酸化物層48よりも厚く、酸化物層60よりも厚い酸化物層58がもたらされた後の半導体構造10が示されている。酸化物層60は125オングストロームまで成長されてもよく、それによって、酸化物層58の結果としての厚さは約200オングストロームである。酸化物の成長速度は、厚さが増大するにつれて低減する。この酸化物成長によって、酸化物層56及び62も厚くなる。高電圧部分26及び28内の基板12の上面がいくらか消費される。この酸化物成長の直前に、露出した酸化物をエッチングすることになる事前洗浄が行われる。この事前洗浄中、不揮発性メモリ部分24内の基板12の上面と一致する分離領域14及び16、ならびに、論理部分30内の基板12の上面と一致する分離領域20及び22は、ポリシリコン層46の残った部分によって保護される。酸化物層58が酸化物層60よりも厚いことによって、第2の高電圧部分28は、中電圧部分と考えられ得る。
【0015】
図7には、パターン化エッチングが実行されて、酸化物層56及び62ならびにポリシリコン層46の残った部分が除去された後の半導体構造10が示されている。このエッチング中、第1の高電圧部分26内の基板12の上面と一致する分離領域16及び18、ならびに、第2の高電圧部分28内の基板12の上面と一致する分離領域18及び20は、フォトレジストマスクを使用して保護される。
【0016】
図8には、パターン化エッチングが行われて、両方とも非常に薄く、約30オングストロームのみの酸化物層38及び44が除去された後の半導体構造10が示されている。その後、酸化物の成長が不揮発性メモリ部分24、高電圧部分26及び28、ならびに論理部分30上で実行される。その結果、両方とも約26〜32オングストローム厚の、不揮発性メモリ部分24内の酸化物層64及び論理部分30内の酸化物層70がもたらされる。これによって、高電圧部分26及び28内で酸化物がさらに15〜20オングストロームまで成長して、結果として第1の高電圧部分26内の酸化物層66及び第2の高電圧部分28内の酸化物層68がもたらされる。
【0017】
図9には、不揮発性メモリ部分24、高電圧部分26及び28、ならびに論理部分30内にポリシリコン層72が堆積されて、酸化物層64,66,68,70ならびに分離部分14,16,18,20,22が被覆された後の半導体構造10が示されている。ポリシリコン層72は、約800オングストローム厚であってもよい。
【0018】
図10には、高電圧部分26及び28ならびに論理部分30の上にパターン化フォトレジスト層74が形成されて、ポリシリコン層72からドーピングポリシリコン層78が形成されるようにインプラントが実行された後の半導体構造10が示されている。これによって、ドーピングポリシリコン層78からその後形成される制御ゲートが十分に導電性になることが保証される。
【0019】
図11には、ドーピングポリシリコン層78がパターニングされて、ドーピングポリシリコン層78の、分離領域14に近い方の部分から第1の選択ゲートが形成され、ドーピングポリシリコン層78の、分離領域16に近い方の部分から第2の選択ゲートが形成された後の半導体構造10が示されている。
【0020】
図12には、不揮発性メモリ部分24、高電圧部分26及び28、ならびに論理部分30内に電荷蓄積層80が形成された後の半導体構造10が示されている。電荷蓄積層80は、下部酸化物82、ナノ結晶84を代表とする複数のナノ結晶、及び、ナノ結晶の間及び上にある上部酸化物86から形成される。電荷蓄積層は、高電圧部分26及び28内ならびに論理部分30内ではポリシリコン層72の上にある。不揮発性メモリ部分24内では、電荷蓄積層80は、ドーピングポリシリコン層78から形成された第1の選択ゲート及び第2の選択ゲートの上にあり、間にあり、それらのゲートの側壁に沿ったところにある。電荷蓄積層は、分離領域14及び16と、ドーピングポリシリコン層78から形成された選択ゲートとの間の領域内の不揮発性メモリ24部分においては基板12の上にある。
【0021】
図13には、不揮発性メモリ部分24、高電圧部分26及び28、ならびに論理部分30内の電荷蓄積層80の上にポリシリコン層88が形成された後の半導体構造10が示されている。
【0022】
図14には、ポリシリコン層88及び電荷蓄積層80のパターン化エッチングが実行されて、ポリシリコン層78の第1の部分の上及びその右側に沿ったところにポリシリコン層88の第1の部分を制御ゲートとして残し、ポリシリコン層78の第2の部分の上及びその左側に沿ったところにポリシリコン層88の第2の部分を制御ゲートとして残すことによって制御ゲートが形成された後の半導体構造10が示されている。ポリシリコン層88は、高電圧部分26及び28ならびに論理部分30の上では除去される。ポリシリコン層88の第1の部分はポリシリコン層78の第1の部分から右に側方に延在し、ポリシリコン層88の第2の部分はポリシリコン層78の第2の部分から左に側方に延在する。電荷蓄積層80は、ポリシリコン層78及び88の第1の部分の間とポリシリコン層78及び88の第2の部分の間にある。その結果、各々が、酸化物層64の上の選択ゲート、電荷蓄積層の上の、電荷蓄積層が基板12の上面上にある部分、選択ゲートの片側に沿った部分、及び、選択ゲートの上の、電荷蓄積層が選択ゲートと制御ゲートとの間にある部分を有する制御ゲートから成る2つのゲートスタックがもたらされる。
【0023】
図15には、ポリシリコン層72のパターン化エッチングが実行されて、第1の高電圧部分26内の、高電圧トランジスタのゲートとしての部分、及び、第2の高電圧部分28内の、高電圧トランジスタのゲートとしての部分が残された後の半導体構造10が示されている。酸化物層66が第1の高電圧部分26の高電圧トランジスタのゲート絶縁体であり、酸化物層68が第2の高電圧部分28の高電圧トランジスタのゲート絶縁体である。ポリシリコン層72は論理部分30の上ではそのままである。このように、不揮発性メモリ部分24ならびに高電圧部分26及び28のゲート構造が完成される。
【0024】
図16には、酸化物層90、窒化物層92、及び酸化物層94が堆積され、その後、パターニングされて、論理部分30から酸化物層90、窒化物層92、酸化物層94、及びポリシリコン層72が除去された後の半導体構造10が示されている。酸化物層90は、拡張インプラントのためのマスクとして機能することになる側壁スペーサを形成するために選択される厚さを有する。その結果、NVM部分24ならびに高電圧部分26及び28のゲート構造は酸化物層90、窒化物層92、及び酸化物層94によって保護され、論理部分30は、酸化物層94も除去する事前洗浄によって容易に除去される酸化物層70のみを有することになる。
【0025】
図17には、高k絶縁体98、仕事関数金属100、及びポリシリコン層であってもよい上側ゲート102を有するゲート構造96が形成された後の半導体構造10が示されている。これは、不揮発性メモリ部分24、高電圧部分26及び28ならびに論理部分30の完成されたゲート構造を示している。これらは、分離領域20及び22の、ウェル36に隣接している部分に最小限にしか影響を与えないエッチングによって達成される。酸化物層70が除去された後、
図17に示す結果に達するのに酸化物エッチングは必要とされない。
図1に示す共面構造に始まって、ゲート構造96を形成する前の、ウェル36に隣接する分離領域20及び22と接するわずかな酸化物エッチングは、両方とも非常に薄く、論理部分30内の基板12の上面と分離領域20及び22の上面との間の共平面性にほとんど影響を及ぼさない酸化物層44及び酸化物層70を除去するものである。ゲート構造96が形成された後、ゲートはすでに分離領域と交差しており、それによって、後続のエッチングは、あったとしても、分離領域と活性領域との間の共平面性からの大幅な逸脱を結果としてももたらすエッチングによって引き起こされるタイプの漏れに最小限の影響しか及ぼさないため、分離領域20及び22に影響を与え得る酸化物エッチングは最小限の影響しか及ぼさない。ウェル32、34、及び36の、表面にある領域及び表面付近の領域は、活性領域と考えられ得る。
【0026】
図18には、
図17及び
図18に示すような酸化物層90を使用して不揮発性メモリ部分24ならびに高電圧部分26及び28のゲート構造の周囲に側壁スペーサが形成された後の半導体構造10が示されている。酸化物層90から側壁スペーサが形成される前に、ゲート構造96の周囲の窒化物から成る側壁スペーサ104及び側壁スペーサ104の周囲の酸化物から成る側壁スペーサ106を形成するのに使用するために窒化物層及び酸化物層が堆積される。
【0027】
図19には、拡張インプラントが実行され、不揮発性メモリ部分24、高電圧部分26及び28、ならびに論理部分30のゲート構造の周囲に酸化物から成る側壁スペーサ108が形成され、ディープソース/ドレインインプラントが実行された後が示されている。これらのソース/ドレインインプラントは、十分に導電性のゲートを作成するのに有効である。その結果、不揮発性メモリ部分24内のソース/ドレイン領域110、112、及び114、第1の高電圧部分26内のソース/ドレイン領域115及び116、第2の高電圧部分28内のソース/ドレイン領域118及び120、ならびに論理部分30内のソース/ドレイン領域122及び124がもたらされる。
【0028】
図15に示す構造は、ゲート絶縁体のための高k絶縁体及びゲート絶縁体の直上の金属を使用して形成されることになる論理トランジスタの周縁を画定する分離領域に最小限の影響しか及ぼさずに、様々な厚さの成長酸化物を有するゲートを含むゲートがどのように達成され得るかを示している。活性部と分離部との間の共平面性からの大きな逸脱を引き起こす可能性が最も高い酸化物は、この場合は、酸化物66及び68である、高電圧動作のための厚い酸化物を形成するためのものである。対応する酸化物は論理部分30内には成長されなかった。これらの酸化物のエッチングも、論理部分30の活性部/分離部接合面において阻害されなかった。
【0029】
以上に、半導体デバイスを作成する方法が提供された。方法は、不揮発性メモリ(NVM)部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分を有する基板を使用する工程を含む。方法は、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内の基板の主面上に第1の酸化物を成長させる工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内の第1の酸化物の上に第1の導電層を堆積する工程をさらに含む。方法は、高電圧部分及び中電圧部分を露出させるために、第1の導電層をパターニング及びエッチングする工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内に第2の酸化物を成長させる工程をさらに含む。方法は、高電圧部分をマスキングする工程をさらに含む。方法は、高電圧部分がマスキングされている間に、不揮発性メモリ部分、中電圧部分、及び論理部分から第2の酸化物をエッチングする工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内に第3の酸化物を成長させる工程をさらに含む。方法は、高電圧部分及び中電圧部分をマスキングする工程をさらに含む。方法は、高電圧部分及び中電圧部分がマスキングされたままにしながら、不揮発性メモリ部分及び論理部分内の第3の酸化物及び第1の導電層をエッチングする工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内に第4の酸化物を成長させる工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分内に動作中に高電圧を必要とするメモリセルを作製する工程をさらに含み、作製する工程は、不揮発性メモリ部分内の第2の導電層内のインプラントを実行するときに、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分の上で保護層を使用する工程を含む。方法は、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分の上の保護層を除去する工程をさらに含む。方法は、高電圧部分及び中電圧部分内のトランジスタゲートをパターニングする工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、及び中電圧部分内に保護マスクを堆積する工程をさらに含む。方法は、保護マスクが不揮発性メモリ部分、高電圧部分及び中電圧部分内にあるままである間に論理部分内に論理デバイスを形成する工程をさらに含む。方法は、メモリセルを作製する工程が、第2の導電層を注入し、第2の導電層及び第4の酸化物をパターニングすることによって選択ゲートを形成する工程と、選択ゲート、ならびに、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内の基板の上に電荷蓄積層を形成する工程と、不揮発性メモリ部分、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内の電荷蓄積層の上に第3の導電層を堆積する工程と、不揮発性メモリ部分内の、電荷蓄積層の残った部分、及び、選択ゲートの一部の上に制御ゲートを形成し、高電圧部分、中電圧部分、及び論理部分内の電荷蓄積層及び第3の導電層を除去するために第3の導電層及び電荷蓄積層をパターニングする工程とをさらに含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、ことをさらに特徴としてもよい。方法は、電荷蓄積層が、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の個別の蓄積素子、及び、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の連続した蓄積素子から成る群のうちの1つを含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、保護層がフォトレジストを含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、保護マスクが窒化物層及び酸化物層を含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、論理デバイスを形成する工程が、論理部分の上に高k絶縁体を形成する工程と、高k絶縁体の上にバリア層を形成する工程と、バリア層をパターニングする工程とを含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、論理デバイスを形成する工程が、バリア層の上にポリシリコン層を形成する工程と、ポリシリコン層及び高k絶縁体をパターニングする工程であって、ポリシリコン層及び高k絶縁体をパターニングする工程は、ゲートスタックを残すためにバリア層をパターニングする工程と並列される、パターニングする工程とをさらに含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、メモリセルを作製する工程が、第3の導電層のためにポリシリコンの層を堆積する工程をさらに含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、第2の酸化物が、不揮発性メモリ部分及び論理部分内の第1の導電層上に成長されることをさらに特徴としてもよい。
【0030】
不揮発性メモリ(NVM)部分、第1の高電圧部分、第2の高電圧部分及び論理部分を有する基板を使用して半導体構造を作成する方法も開示される。方法は、不揮発性メモリ部分、第1の高電圧部分、第2の高電圧部分及び論理部分内の基板の主面上の酸化物層の上に第1の導電層を形成する工程を含む。方法は、第1の導電層が第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分ならびに論理部分内にあるままである間に、不揮発性メモリ部分内にメモリセルを作製する工程をさらに含む。方法は、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内にトランジスタゲートを形成するために第1の導電層をパターニングする工程をさらに含む。方法は、不揮発性メモリ部分ならびに第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分の上に保護マスクを形成する工程をさらに含む。方法は、保護マスクが不揮発性メモリ部分ならびに第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内にあるままである間に論理部分内にトランジスタゲートを形成する工程をさらに含む。方法は、メモリセルを作製する工程が、第1の導電層の一部分を注入し、第1の導電層をパターニングすることによって選択ゲートを形成する工程と、選択ゲート、ならびに、不揮発性メモリ部分、ならびに第1の電圧部分及び第2の電圧部分、ならびに論理部分内の基板の上に電荷蓄積層を形成する工程と、不揮発性メモリ部分、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに論理部分内の電荷蓄積層の上に第2の導電層を堆積する工程と、不揮発性メモリ部分内の、電荷蓄積層の残った部分、及び、選択ゲートの一部の上に制御ゲートを形成し、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分ならびに論理部分内の電荷蓄積層及び第2の導電層を除去するために第2の導電層及び電荷蓄積層をパターニングする工程とをさらに含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、電荷蓄積層が、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の個別の蓄積素子、及び、上部絶縁体層と下部絶縁体層との間の連続した蓄積素子から成る群のうちの1つを含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、メモリセルを作製する工程のための第1の導電層をパターニングする工程と、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内にトランジスタゲートを形成するために第1の導電層をパターニングする工程が同時に実行されることをさらに特徴としてもよい。方法は、メモリセルを作製する工程が、メモリセルのゲートを形成するために第1の導電層をパターニングする工程を含み、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分内にトランジスタゲートを形成するために第1の導電層をパターニングする工程が、メモリセルのゲートを形成するために第1の導電層をパターニングする工程と同時に実行されることをさらに特徴としてもよい。方法は、保護マスクが窒化物層及び酸化物層を含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、トランジスタゲートを形成する工程が、高k絶縁体を形成する工程と、高k絶縁体の上にバリア層を形成する工程と、バリア層の上にポリシリコン層を形成する工程と、高k絶縁体、バリア層、及びポリシリコン層をパターニングする工程とを含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、第1の導電層がポリシリコンの層であることをさらに特徴としてもよい。方法は、作製する工程が、不揮発性メモリ部分内の第2の導電層内でインプラントを実行するときに第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分ならびに論理部分の上の保護層を使用する工程を含むことをさらに特徴としてもよい。方法は、メモリセルを作製する前に、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分を露出させるために第1の導電層をパターニング及びエッチングする工程と、不揮発性メモリ部分、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに論理部分内に第2の酸化物を成長させる工程と、第1の高電圧部分をマスキングする工程と、第1の高電圧部分がマスキングされている間に不揮発性メモリ部分、第2の高電圧部分、及び論理部分から第2の酸化物をエッチングする工程と、不揮発性メモリ部分、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに論理部分内に第3の酸化物を成長させる工程と、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分をマスキングする工程と、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分がマスキングされたままである間に、不揮発性メモリ部分及び論理部分内の第3の酸化物及び第1の導電層をエッチングする工程と、不揮発性メモリ部分、第1の高電圧部分及び第2の高電圧部分、ならびに論理部分内に第4の酸化物を成長させる工程とをさらに含んでもよい。
【0031】
その上、本明細書及び特許請求の範囲における「正面(front)」、「裏(back)」、「上部(top)」、「底(bottom)」、「上(over)」、「下(under)」などの用語は、存在する場合、説明を目的として使用されており、必ずしも永久的な相対位置を記述するために使用されてはいない。このように使用される用語は、本明細書に記載されている本発明の実施形態がたとえば、本明細書において例示又は他の様態で記載されている以外の方向で動作することが可能であるように、適切な状況下で置き換え可能であることが理解される。
【0032】
本明細書において、具体的な実施形態を参照して本発明を説明したが、添付の特許請求の範囲に明記されているような本発明の範囲から逸脱することなくさまざまな改変及び変更を為すことができる。たとえば、さらなるレベルの高電圧ならびに異なるウェル型及び対応するトランジスタ型のような、異なる又は追加の型の活性領域が使用されてもよい。したがって、本明細書及び図面は限定的な意味ではなく例示とみなされるべきであり、すべてのこのような改変が本発明の範囲内に含まれることが意図されている。本明細書において具体的な実施形態に関して記載されているいかなる利益、利点、又は問題に対する解決策も、任意の又はすべての請求項の重要な、必要とされる、又は基本的な特徴又は要素として解釈されるようには意図されていない。
【0033】
さらに、本明細書において使用される場合、「1つ(“a”or“an”)」という用語は、1つ又は2つ以上として定義される。さらに、特許請求の範囲における「少なくとも1つの」及び「1つ以上」のような前置きの語句の使用は、不定冠詞「1つの(“a”or“an”)」による別の請求項要素の導入が、このように導入された請求項要素を含む任意の特定の請求項を、たとえ同じ請求項が前置きの語句「1つ以上」又は「少なくとも1つの」及び「1つの(“a”or“an”)」のような不定冠詞を含む場合であっても、1つだけのこのような要素を含む発明に限定することを暗示するように解釈されるべきではない。同じことが、定冠詞の使用についても当てはまる。
【0034】
別途記載されない限り、「第1の」及び「第2の」のような用語は、そのような用語が説明する要素間で適宜区別するように使用される。したがって、これらの用語は必ずしも、このような要素の時間的な又は他の優先順位付けを示すようには意図されていない。