(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
識別情報送信装置と、移動体端末と、対象施設に関連する情報である対象情報を含む対象情報信号を前記移動体端末に送信する情報提供装置とを備える情報提示システムであって、
前記識別情報送信装置は、
当該識別情報送信装置を一意に識別するための送信装置識別情報を記憶する識別側記憶手段と、
送信条件が充足した際に、発電手段にて発電された電力を用いて、前記識別側記憶手段にて記憶された前記送信装置識別情報を含む識別側信号を無線にて送信する識別側送信手段と、を備え、
前記移動体端末は、
当該移動体端末を一意に識別するための端末識別情報を記憶する端末側記憶手段と、
前記識別情報送信装置の前記識別側送信手段から送信された前記識別側信号を受信する端末側受信手段と、
前記端末側受信手段にて受信された前記識別側信号に含まれている前記送信装置識別情報と、前記端末側記憶手段にて記憶された前記端末識別情報とを含む端末側信号を無線にて送信する端末側送信手段と、を備え、
前記情報提供装置は、
送信した前記対象情報信号の送信先の前記移動体端末の前記端末識別情報と、送信した前記対象情報信号に含まれている前記対象情報を特定する情報と、当該対象情報に関連する前記対象施設を特定する情報と、当該対象施設に設けられている前記発電手段を備える前記識別情報送信装置の前記送信装置識別情報と、を互いに対応付けて記憶する提供側記憶手段と、
前記移動体端末の前記端末側送信手段から送信された前記端末側信号を受信する提供側受信手段と、
前記提供側受信手段にて受信された前記端末側信号に含まれている前記送信装置識別情報及び前記端末識別情報と、前記提供側記憶手段が記憶している情報とに基づいて、送信した前記対象情報信号に含まれている前記対象情報が、前記移動体端末のユーザによって利用されたか否かを判定する提供側判定手段と、
前記提供側判定手段の判定結果に基づいて、送信するべき前記対象情報を決定する提供側決定手段と、
前記提供側決定手段が決定した前記対象情報を含む前記対象情報信号を、前記移動体端末に無線にて送信する提供側送信手段と、を備え
前記情報提供装置の前記提供側決定手段は、前記提供側判定手段の判定結果に基づいて、前記移動体端末のユーザが属するものと推定される区分を更新し、更新した区分に対応する前記対象情報を、当該ユーザの前記移動体端末に送信するべき前記対象情報として決定する、
情報提示システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る情報提示システムの実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0010】
本発明に係る情報提示システムは、識別情報送信装置と、移動体端末と、情報提供装置とを備えるシステムであって、移動体端末のユーザに対して対象情報を提示するシステムである。
【0011】
ここで、「対象情報」とは、情報提供装置から移動体端末に送信されて提示される情報であって、対象施設に関連しており移動体端末のユーザに付加価値を提供するであり、具体的には、音声情報、静止画像情報、動画情報、スピーカによるアラート音、バイブレータによる振動、移動体端末にインストールされるプログラム、移動体端末にインストールされたプログラムを制御するための制御コマンドや制御パラメータ、及びこれらを複合した情報である。この対象情報については、例えば、移動体端末が対象施設としての店舗、テーマパーク、あるいは空港等で利用される場合におけるこれら、店舗、テーマパーク、あるいは空港に関する情報(商品情報、営業時間、フロアガイド、テーマパークのキャラクターの画像、フライト情報)等が挙げられる。「対象施設」とは、対象情報に関連する施設であり、具体的には、対象情報を提供された移動体端末のユーザが訪問する対象となる施設であり、例えば、店舗、あるいはテーマパーク等が挙げられる。以下では、対象施設が店舗であり、店舗に関する対象情報を提供する場合について説明する。
【0012】
「識別情報送信装置」とは、識別側信号を無線にて送信する装置であり、具体的には、屋外や屋内を問わず、対象施設を訪問したユーザの移動体端末と無線通信可能となるように、対象施設に設置される。この識別情報送信装置の具体的な構成は任意であり、例えば、公知の汎用情報装置に識別側信号の送信機能を付加してもよく、あるいは、識別側信号の送信を行う専用装置として構成してもよい。特に、識別情報送信装置は、環境エネルギーを利用して発電された電力を用いて識別情報の送信を行うように構成されており、このことによって、識別情報送信装置を、商用電源を利用することが困難な場所に設置したり、電池寿命に関する問題を気にすることなく設置したりすることができる。「識別側信号」とは、識別情報送信装置によって送信される無線信号であり、具体的には、識別情報送信装置を一意に識別するための送信装置識別情報を、少なくとも含んでいる信号である。「環境エネルギー」とは、環境において様々な形態で存在するエネルギーを意味し、例えば、光、熱、圧力(水力や波力を含む)、音、振動、及び電波等を含む概念である。このような環境エネルギーを利用した発電(環境発電)により取得した電力であれば、その種類や原理を問わず、利用することが可能である。以下では、環境エネルギーを利用して発電手段を、人が発電手段を直接的又は間接的に踏んだ際の圧力によって当該発電手段が発電を行う「床型発電手段」として構成した場合について説明する。
【0013】
「移動体端末」とは、端末側信号を無線にて送信する装置であって、移動可能な情報端末であり、例えば、スマートフォンを含む携帯電話端末、タブレット型コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)、メガネ型コンピュータや腕時計型コンピュータの如きウェアラブルデバイス、及び車両に搭載されたカーナビゲーション装置を含む概念である。以下では、情報端末がスマートフォンである場合について説明する。「端末側信号」とは、移動体端末によって送信される無線信号であり、具体的には、送信装置識別情報と、移動体端末を一意に識別するための端末識別情報とを、少なくとも含んでいる信号である。
【0014】
「情報提供装置」とは、対象情報信号を無線にて送信する装置であり、具体的には、屋外や屋内を問わず、移動体端末と無線通信可能となるように設置される。この情報提供装置の具体的な構成は任意であり、例えば、公知の汎用情報サーバ装置に対象情報信号の送信機能を付加してもよく、あるいは、対象情報信号の送信を行う専用装置として構成してもよい。「対象情報信号」とは、情報提供装置によって送信される無線信号であり、具体的には、対象情報を少なくとも含んでいる信号である。以下では、情報提供装置が対象情報信号の送信を行う専用装置である場合について説明する。
【0015】
そして、識別情報送信装置、移動体端末、及び情報提供装置の対応関係は任意に決定することができるが、これらをそれぞれ少なくとも1台設ければよいが、以下では、複数台の識別情報送信装置及び複数台の移動体端末に対して1台の情報提供装置を対応させて設置した場合について説明する。
【0016】
(構成)
最初に、本実施の形態に係る情報提示システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る情報提示システムの設置状況を示す側面図、
図2は、情報提示システムを例示するブロック図である。これら
図1、2に示すように、情報提示システム1は、複数台の識別情報送信装置10、複数台の移動体端末20、及び1台の情報提供装置30を備えて構成されている。識別情報送信装置10は、対象施設に設置されており、具体的には、店舗R1の床部と、当該店舗R1とは異なる店舗R2の床部にそれぞれ1台設置されている。なお、識別情報送信装置10の設置についてより具体的には、床部である限りにおいて任意の場所であり、つまり、例えば、店舗R1、R2の出入口の床部、廊下の床部、特定の商品の周辺の床部、又は代金を支払うためのいわゆるレジスタの周辺の床部等に設置することができるが、ここでは、レジスタの周辺の床部に設置しているものとして、以下説明する。複数台の移動体端末20は、対象情報を提供されるユーザによって1台ずつ保持されている。情報提供装置30は、情報管理センターのサーバルーム(図示省略)に設置されている。なお、複数台の識別情報送信装置10は、記憶される送信装置識別情報を除いて相互に同様に構成することができ、複数台の移動体端末20は、記憶される端末識別情報を除いて相互に同様に構成することができるので、以下の構成の説明においては、1台の識別情報送信装置10と1台の移動体端末20を対象に説明する。
【0017】
(構成−識別情報送信装置)
まず、識別情報送信装置10について説明する。
図3は、
図1の識別情報送信装置10の拡大断面図であって可動板が変位していない状態を示す図であり、
図4は、
図1の識別情報送信装置10の拡大断面図であって可動板が変位している状態を示す図であり、
図5は、
図1の識別情報送信装置10の斜め上方からの斜視図である。この識別情報送信装置10は、筐体11の内部に、発電ユニット12、
図2の識別側記憶部13、識別側通信部14、及び識別側制御部15を収容して構成されている。
【0018】
(構成−識別情報送信装置−筐体)
図5の筐体11は、利用者が歩行可能なものであって、当該歩行による外力を受けて変位するものである。この筐体11は、全体として中空直方体状に形成されており、
図3の固定板11aと、支持板11bと、可動板11cとを備えて構成されている。固定板11aは、図示しない設置面に対して固定的に配置された板状体であり、その上面は平坦面とされている。支持板11bは、固定板11aから可動板11cに向けて立ち上がるように配置された板状体である。可動板11cは、固定板11aに対して可動可能なように配置された板状体であり、筐体11の上端において、水平方向に沿って並設されている。この可動板11cの各々は、その四周において支持板11bによって公知の嵌合構造によって支持されている。このような構造において、可動板11cが外力を受けていない状態(非押圧状態)では、
図3に示すように可動板11cが水平状態となる。一方、可動板11cが外力を受けている状態では、
図4に示すように、可動板11cが固定板11aに近接する方向に変形して非水平状態となる。このように構成された筐体11は、例えば、金属、樹脂、木材を用いて、外力による繰り返し荷重に耐え得る十分な強度を持って形成される。
【0019】
(構成−識別情報送信装置−発電ユニット)
発電ユニット12は、環境エネルギーを利用して電力を発電する発電手段であり、特にこの実施の形態においては、人が発電部を直接的又は間接的に踏んだ際の圧力によって当該発電部が発電を行う「床型発電手段」として構成されている。この発電ユニット12は、筐体11の可動板11cに対応する位置に配置されている。
【0020】
(構成−識別情報送信装置−発電ユニット−発電モジュール)
発電ユニット12は、少なくとも1つ(
図3、4では2つ)の発電モジュール12aを備えて構成されており、外力によって可動板11cが固定板11aに近接する方向に移動した状態において、当該可動板11cを介して発電モジュール12aの後述する圧電素子12dが押圧され変形することにより発電するものである。
【0021】
図6、7は、発電モジュール12aの分解斜視図である。これら各図に示すように、発電モジュール12aは、一対の発電体12bを重合して構成されている。各発電体12bは、振動板12cと、一対の圧電素子12dと、周辺スペーサ12eと、中心スペーサ12fとを備えている。
【0022】
振動板12cは、圧電素子12dに応力を加える支持体であると共に、圧電素子12dの割れ強度を補強する補強材を兼ねるものであり、可撓性と耐久性を有する材質(例えば、ステンレス薄板)より形成される。この振動板12cの平面形状は任意であるが、外力に対して均等に変形することが好ましく、本実施の形態においては振動板12cの平面形状を円形板状体としている。
【0023】
一対の圧電素子12dは、筐体11の内部に配置され、筐体11の変位に伴って変形されることで発電する発電体であり、例えば、チタン酸バリウム、ジルコニア等の圧電セラミックス、リチウムタンタレート(LiTaO3)等の圧電単結晶からなる。各圧電素子12dは、振動板12cの両面において、当該振動板12cに対して接着剤等にて固定されている。これら圧電素子12dの平面形状は任意であるが、振動板12cと相似形状とすることが好ましく、本実施の形態においては圧電素子12dの平面形状を、振動板12cより小径の円形板状体としている。振動板12cに対する圧電素子12dの平面的な配置位置も任意であるが、振動板12cの平面中心位置における変形量が最も大きくなることから、当該平面中心位置に圧電素子12dを配置することが好ましく、本実施の形態においては振動板12cと同心となる位置に圧電素子12dを配置している。なお、図示は省略するが、圧電素子12dは、一方の面にプラス端子、他方の面にマイナス端子を有し、プラス端子と結線されたプラスリード線と、マイナス端子と結線されたマイナスリード線が引き出され、これらが図示しない電源回路を介して識別情報送信装置10の各部に供給される。ただし、圧電素子12dと電源回路との相互間に公知のブリッジ回路等の各種電気素子を配置してもよい。あるいは、圧電素子12dとして、若しくは圧電素子12dに代えて、外力(歪み、屈曲、若しくは圧縮を生じさせる力を含む)により発電が可能な任意の素材を用いることができ、例えば、イオン導電性高分子の膜(ゲル)の両面に金属(金等)をメッキしたイオン高分子金属複合材料(IPMC:Ionic Polymer−Metal Composite)や、イオン導電性高分子ゲル膜(ICPF:Ionic Conducting Polymergel Film)、あるいは、これらIPMCやICPFを用いた人工筋肉を使用することができる。
【0024】
周辺スペーサ12eは、振動板12c及び圧電素子12dと固定板11aとの相互間隔を形成するためのものである。このことにより、周辺スペーサ12eは、振動板12cと共に圧電素子12dが変形して発電することを可能にすると共に、振動板12c及び圧電素子12dが所定量以上変形して破損等することを防止するストッパとして機能する。この周辺スペーサ12eは、振動板12cの外縁近傍位置に当接するように配置され、振動板12cに接着剤にて固定されている。また、周辺スペーサ12eは、振動板12cと共に圧電素子12dが変形可能となるように、当該圧電素子12dの肉厚よりも高くなるように形成されている。この周辺スペーサ12eの具体的な形状は任意であるが、振動板12cに対して均等に当接して力を分散することが好ましいため、本実施の形態においては、圧電素子12dを取り巻くように形成されたものであって、振動板12cと同心位置に配置された環状体として形成されている。
【0025】
このような構成において発電パネル10を利用者が歩行することにより、当該発電パネル10に外力が加わった場合、可動板11cが固定板11aに近接する方向に移動し、この可動板11cによって周辺スペーサ12eが下方に押圧されて振動板12cが変形し、これに伴って圧電素子12dが変形することで、発電を行う。
【0026】
また、中心スペーサ12fは、発電体12bの相互間隔を形成するためのものであると共に、可動板11cの押圧力を一方の発電体12bから他の発電体12bに伝達するためのものである。この中心スペーサ12fは、振動板12cに固定された一対の圧電素子12dの一方(ここでは、周辺スペーサ12eから遠い方の圧電素子12d)に当接するものであって、当該圧電素子12dの中央近傍に配置され、当該圧電素子12dに対して接着剤等にて固定されている。なお、ここでは、下方の発電体12bの中心スペーサ12fと、上方の発電体12bの中心スペーサ12fとを別々に示しているが、これらを相互に一つの中心スペーサとして一体的に形成してもよい。
【0027】
(構成−識別情報送信装置−識別側記憶部)
図2の識別側記憶部13は、識別情報送信装置10の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この識別側記憶部13は、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されているが、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、EEPROMやDRAM等の半導体記録媒体、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(後述する、移動体端末20の端末側記憶部24と情報提供装置30の提供側記憶部32についても同様とする)。
【0028】
特に、識別側記憶部13は、識別情報送信装置10を一意に識別するための送信装置識別情報を記憶する識別側記憶手段として構成されている。
【0029】
(構成−識別情報送信装置−識別側通信部)
識別側通信部14は、移動体端末20との間で通信を行う通信手段であり、特に、送信条件が充足した際に、発電ユニット12にて発電された電力を用いて、識別側記憶部13にて記憶された送信装置識別情報を含む識別側信号を無線にて送信する識別側送信手段である。この識別側通信部14の具体的な構造や通信方法は任意であるが、本実施の形態においては、識別側通信部14は、公知の構造によりBluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy)、又はiBeacon(登録商標)のような近距離無線通信規格による近距離無線通信を行う。なお、「送信条件」については、後述する。
【0030】
(構成−識別情報送信装置−識別側制御部)
図2の識別側制御部15は、識別情報送信装置10を制御する制御手段である。この識別側制御部15は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(後述する移動体端末20の端末側制御部25と情報提供装置30の提供側制御部33についても同様とする)。この識別側制御部15に対しては識別情報送信装置用プログラムが、任意の記録媒体又はネットワークを介してインストールされることで、識別側制御部15の各部を実質的に構成する。この識別側制御部15の各部によって実行される処理の詳細については後述する。
【0031】
(構成−移動体端末)
次に、移動体端末20について説明する。
図1に示すように、この移動体端末20は、端末側通信部21、入力部22、出力部23、端末側記憶部24、及び端末側制御部25を備える。
【0032】
(構成−移動体端末−端末側通信部)
端末側通信部21は、識別情報送信装置10との間、及び情報提供装置30との間で通信を行う通信手段であり、特に、識別情報送信装置10の識別側通信部14から送信された識別側信号を受信する端末側受信手段であり、また、端末側通信部21にて受信された識別側信号に含まれている送信装置識別情報と、端末側記憶部24にて記憶された端末識別情報とを含む端末側信号を無線にて送信する端末側送信手段である。この端末側通信部21の具体的な構造や通信方法は任意であるが、本実施の形態においては、端末側通信部21は、識別側通信部14との間で、公知の構造によりBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信規格による近距離無線通信を行うと共に、後述する提供側通信部31との間で、公知の構造によりインターネットの如きネットワークを介した無線通信を行う。
【0033】
(構成−移動体端末−入力部)
入力部22は、ユーザから移動体端末20に対して情報を入力するための入力手段である。この入力部22の具体的な構成は任意であるが、例えば、入力部22は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種手動入力を受け付ける公知のタッチパッドとして構成されている。このタッチパッドは、透明又は半透明状に形成され、後述する出力部23を構成するディスプレイの前面において当該ディスプレイの表示面と重畳するように設けられてタッチパネルとして形成されている。このタッチパッドとしては、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のタッチパッドを使用することができる。
【0034】
(構成−移動体端末−出力部)
出力部23は、移動体端末20から外部(ユーザ)に対して情報を出力するための出力手段である。この出力部23の具体的な構成は任意であるが、例えば、出力部23は、ディスプレイ及びスピーカとして構成されている。ディスプレイの具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。スピーカの具体的な構成も任意であり、公知のピエゾフィルムスピーカを使用することができる。
【0035】
(構成−移動体端末−端末側記憶部)
端末側記憶部24は、移動体端末20の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、特に、移動体端末20を一意に識別するための端末識別情報を記憶する端末側記憶手段として構成されている。
【0036】
(構成−移動体端末−端末側制御部)
端末側制御部25は、移動体端末20を制御する制御手段である。この端末側制御部25に対しては移動体端末用プログラムが、任意の記録媒体又はネットワークを介してインストールされることで、端末側制御部25の各部を実質的に構成する。この端末側制御部25の各部によって実行される処理の詳細については後述する。
【0037】
(構成−情報提供装置)
次に、情報提供装置30について説明する。
図2に示すように、この情報提供装置30は、提供側通信部31、提供側記憶部32、及び提供側制御部33を備える。
【0038】
(構成−情報提供装置−提供側通信部)
提供側通信部31は、移動体端末20との間で通信を行う通信手段であり、特に、移動体端末20の端末側通信部21から送信された端末側信号を受信する提供側受信手段であり、また、後述する提供側決定部33bが決定した対象情報を含む対象情報信号を、移動体端末20に無線にて送信する提供側送信手段である。この提供側通信部31の具体的な構造や通信方法は任意であるが、本実施の形態においては、提供側通信部31は、端末側通信部21との間で、公知の構造によりインターネットの如きネットワークを介した無線通信を行う。
【0039】
(構成−情報提供装置−提供側記憶部)
提供側記憶部32は、情報提供装置30の動作に必要なプログラム及び各種のデータ(対象情報自体を含むデータ)を記録する記録手段であり、特に、集合情報テーブル32a、要素情報テーブル32b、推定情報テーブル32c、送信済情報テーブル32d、及び集計情報テーブル32eを記憶する提供側記憶手段である。
【0040】
ここで、「集合情報テーブル」32aとは、移動体端末20のユーザが属する集合(つまり、区分)に関する情報であり、具体的には、所定の分類基準に基づいてユーザを複数の集合に分類した場合における、各集合に対応する情報を特定する情報である。「所定の分類基準」とは、ユーザを分類するために予め定められている基準であり、任意の基準を用いることができるが、ここでは、例えば、要素情報の値の範囲に基づいて分類する基準を用いるものとして、以下説明する。ここで、「要素情報」とは、ユーザを分類するための要素となる情報であり、性別情報、年代情報、購買志向情報、外観好み情報、複雑さ情報、又は利用場所情報等を含む任意の情報を用いることができるが、ここでは、例えば、性別情報、及び年代情報を用いるものとして、以下説明する。「性別情報」とは、ユーザの性別について特定する情報であり、例えば、性別自体(例えば、男性又は女性)を特定する情報、又は、性別の傾向(例えば、男性寄り又は女性寄り等)を特定する情報等が用いられる。また、「年代情報」とは、ユーザの年代について特定する情報であり、例えば、年代自体(若者(例えば、15歳以上30歳未満)、中年(例えば、30歳以上55歳未満)、又は高齢者(例えば、55歳以上))を特定する情報、又は、年代の傾向(例えば、若者寄り又は高齢者寄り等)を特定する情報等が用いられる。また、「購買志向情報」とは、ユーザの購買の対象のものである購買対象物の価格についての志向を特定する情報であり、例えば、志向自体(低価格(例えば、2000円未満のものを購入する志向)又は高級品(例えば、2000円以上のものを購入する志向))を特定する情報、又は、志向の傾向(例えば、低価格寄り又は高級品寄り等)を特定する情報等が用いられる。また、「外観好み情報」とは、ユーザの購買対象物の外観の好みについて特定する情報であり、例えば、好み自体(例えば、派手好み又は地味好み)を特定する情報、又は、好みの傾向(例えば、派手め又は地味め等)を特定する情報等が用いられる。また、「複雑さ情報」とは、ユーザの購買対象物の複雑さについて特定する情報であり、例えば、複雑さ自体(例えば、操作の複雑さとしての、簡単又は複雑)を特定する情報、又は、複雑さの傾向(例えば、簡単な方又は複雑な方等)を特定する情報等が用いられる。また、「利用場所情報」とは、ユーザの購入対象物を利用する場所を特定する情報であり、例えば、利用場所自体(例えば、屋内又は屋外)を特定する情報、又は、利用場所の傾向(例えば、屋内側又は屋外側等)を特定する情報等が用いられる。そして、以下では、「要素情報」の「性別情報」が性別の傾向を特定する情報である場合において、具体的には、性別の傾向を正又は負の実数にて特定し、「要素情報」の「年代情報」が「年代の傾向」を特定する情報である場合において、具体的には、年代の傾向を正又は負の実数にて特定するものとして説明する。より詳細には、「性別情報」については、下限値を「−10」とし上限値を「+10」(以下では、正の数値を示す「+」については、適宜省略する)とした数値範囲を用いるものとし、男性寄りの傾向が強くなる従って数値が大きくなり(つまり、「+10」が男性寄りの傾向が最も強い値)、また、女性寄りの傾向が強くなるに従って数値が小さくなる(つまり、「−10」が女性寄りの傾向が最も強い値)ものとして、以下説明する。また、「年代情報」についても、「性別情報」と同様に下限値を「−10」とし上限値を「+10」とした数値範囲を用いるものとし、高齢者寄りの傾向が強くなる従って数値が大きくなり(つまり、「+10」が高齢者寄りの傾向が最も強い値)、つまり、若者寄りの傾向が強くなるに従って数値が小さくなる(つまり、「−10」が若者寄りの傾向が最も強い値)ものとして、以下説明する。なお、ここので「若者」及び「高齢者」については、一般的に、単独で確実に購買活動を行える程度の年齢の者を示しており、例えば、最も「若者寄り」の者が10歳程度の者を示しており、最も「高齢者寄り」の者が90歳程度の者を示しているものとする。
【0041】
図8は、集合情報テーブル32aの構成例を示す図である。この集合情報テーブル32aは、項目「集合情報」、項目「対象情報特定情報」、項目「要素情報」、項目「対象情報種別情報」、項目「対象施設特定情報」、及び項目「送信装置識別情報」を含み、これら各項目に対応する情報を関連付けて構成されている。項目「集合情報」に対応する情報は、前述した所定の分類基準に基づいてユーザが分類される集合を特定する集合情報である(
図8では、各集合を一意に識別するための集合識別情報であり、「CID1」等)。また、項目「対象情報特定情報」に対応する情報は、
図2の移動体端末20に送信する対象である対象情報を一意に特定するための対象情報特定情報である(
図8では、
図2の提供側記憶部32に記憶されている対象情報のファイル名であり、「File1」等)。また、項目「要素情報」は、項目「性別情報」、及び項目「年代情報」を含んでいる。項目「要素情報」の項目「性別情報」に対応する情報は、性別情報である(
図8では、前述の実数であり「−7」等)。項目「要素情報」の項目「年代情報」に対応する情報は、年代情報である(
図8では、前述の実数であり「1」等)。また、項目「対象情報種別情報」に対応する情報は、対象情報の種別を特定するための情報ある(
図8では、「広告」、「クーポン」等)。なお、「広告」とは、対象情報が店舗における売出し商品又は新商品等を告知することを示しており、「クーポン」とは、対象情報が店舗における商品の購入割引きに利用できることを示している。また、項目「対象施設特定情報」に対応する情報は、対象施設を一意に特定するための対象施設特定情報ある(
図8では、対象施設の名称であり、「AAスーパーマーケット」等)。なお、この「AAスーパーマーケット」が、
図1の店舗R1の名称であるものとして、以下説明する。また、
図8の項目「送信装置識別情報」は、送信装置識別情報である(
図8では、「IDA1」等)。なお、「IDA1」は、
図2において各部が具体的に示されている識別情報送信装置10の送信装置識別情報であり、「IDA2」〜「IDA7」は、その他の識別情報送信装置10の送信装置識別情報を示している。そして、この集合情報テーブル32aについては、前述の所定の分類基準に基づくユーザへのアンケート、又はコンピュータを介して当該ユーザにより行われる検索の履歴等に基づいて記録される。
【0042】
また、
図2の「要素情報テーブル」32bとは、ユーザを分類するための要素情報に関する情報であり、つまり、集合情報を定義する情報である。
図9は、要素情報テーブル32bの構成例を示す図である。この要素情報テーブル32bは、項目「集合情報」、及び項目「要素情報」を含み、これら各項目に対応する情報を関連付けて構成されている。項目「集合情報」に対応する情報は、
図8の同一名称の項目に対応する情報と同一である。また、項目「要素情報」は、項目「性別情報」、及び項目「年代情報」を含んでいる。項目「要素情報」の項目「性別情報」に対応する情報は、性別情報である(
図9では、前述の実数の範囲であり「−10以上〜−5未満」等)。項目「要素情報」の項目「年代情報」に対応する情報は、年代情報である(
図9では、前述の実数の範囲であり「−3以上〜3未満」等)。そして、この要素情報テーブル32bについては、
図2の情報提供装置30の不図示の入力手段を介して入力されて記録される。
【0043】
また、
図2の「推定情報テーブル」32cとは、推定した情報であり、具体的には、移動体端末20のユーザが属するものと推定した集合に関する情報である。
図10は、推定情報テーブル32cの構成例を示す図である。この推定情報テーブル32cは、項目「端末識別情報」、及び項目「推定集合情報」を含み、これら各項目に対応する情報を関連付けて構成されている。項目「端末識別情報」に対応する情報は、端末識別情報である(
図10では、「IDB1」等)。なお、「IDB1」は、
図2において各部が具体的に示されている移動体端末20の端末識別情報であり、「IDB2」及び「IDB3」は、その他の移動体端末20の端末識別情報を示している。また、項目「推定集合情報」に対応する情報は、
図8の項目「集合情報」に対応する集合のうちの、ユーザが属するものと推定した集合を特定する推定集合情報である(
図10では、集合識別情報であり、「CID1」等)。そして、この推定情報テーブル32cについては、
図2の情報提供装置30の不図示の入力手段を介して初期値が入力された後、後述する情報更新処理によって更新される。
【0044】
また、
図2の「送信済情報テーブル」32dとは、送信した情報に関する情報であり、具体的には、送信した対象情報信号に含まれている対象情報についての情報である。
図11は、送信済情報テーブル32dの構成例を示す図である。この送信済情報テーブル32dは、項目「送信」、及び項目「受信」を含み、これら各項目において対応する情報を関連付けて構成されている。
【0045】
まず、
図11の項目「送信」は、項目「端末識別情報」、項目「対象情報特定情報」、項目「対象施設特定情報」、項目「送信装置識別情報」、及び項目「送信日時情報」を含んでいる。項目「送信」の項目「端末識別情報」に対応する情報は、
図10の同一名称の項目に対応する情報と同一である。また、項目「送信」の項目「対象施設特定情報」、及び項目「送信」の項目「送信装置識別情報」に対応する情報は、
図8の同一名称の項目に対応する情報と同一である。また、項目「送信」の項目「対象情報特定情報」に対応する情報は、
図2の移動体端末20に実際に送信された対象情報を一意に特定するための対象情報特定情報である(
図11では、
図8の場合と同様な情報であり、ファイル名であり、「File1」等)。また、項目「送信」の項目「送信日時情報」に対応する情報は、対象情報を送信した日時を特定する送信日時情報である(
図11では、年月日及び時分であり、「201502011300」等である)。なお、この「201502011300」については、対象情報を送信した日時が2015年02月01日の13時00分であることを示している。
【0046】
次に、
図11の項目「受信」は、項目「送信装置識別情報」、及び項目「受信日時情報」を含んでいる。項目「受信」の項目「送信装置識別情報」に対応する情報は、送信装置識別情報であり、具体的には、
図2の情報提供装置30が受信した端末側信号のうちの、
図11の項目「送信」の項目「端末識別情報」の端末識別情報を含んでいる端末側信号(以下、ユーザ一致端末側信号)に含まれている送信装置識別情報である(
図11では、
図8の場合と同様な情報である「IDA1」、又は「NULL」等)。なお、「NULL」とは、「ユーザ一致端末側信号」を受信しなかったことを示している。また、項目「受信」の項目「受信日時情報」に対応する情報は、送信装置識別情報を受信した日時を特定する受信日時情報であり、具体的には、「ユーザ一致端末側信号」を受信した日時を特定する情報である(
図11では、項目「送信」の項目「送信日時情報」に対応する情報と同様の情報である「201502021300」、又は前述の「NULL」等である)。なお、この「201502021300」については、ユーザ一致端末側信号(つまり、送信装置識別情報)を受信した日時が2015年02月02日の13時00分であることを示している。そして、この送信済情報テーブル32dについては、後述する情報提供処理によって記録される。
【0047】
また、
図2の「集計情報テーブル」32eとは、情報提供装置30が受信した端末側信号に含まれている情報に基づいて、要素情報を集計した情報である。
図12は、集計情報テーブル32eの構成例を示す図である。この集計情報テーブル32eは、項目「端末識別情報」、及び項目「集計値情報」を含み、これら各項目に対応する情報を関連付けて構成されている。項目「端末識別情報」に対応する情報は、
図11の同一名称の項目に対応する情報と同一である。また、項目「集計値情報」は、項目「性別集計値情報」、及び項目「年代集計値情報」を含んでいる。項目「性別集計値情報」に対応する情報は、性別情報の集計値を特定する性別集計値情報である(
図12では、後述する平均値であり「−8」等)。また、項目「年代集計値情報」に対応する情報は、年代情報の集計値を特定する年代集計値情報である(
図12では、後述する平均値であり「1」等)。そして、この集計情報テーブル32eについては、後述する情報更新処理によって記録される。
【0048】
(構成−情報提供装置−提供側制御部)
図2の提供側制御部33は、情報提供装置30を制御する制御手段である。この提供側制御部33に対しては情報提供装置用プログラムが、任意の記録媒体又はネットワークを介してインストールされることで、提供側制御部33の各部を実質的に構成する。この提供側制御部33は、機能概念的に、提供側判定部33a、及び提供側決定部33bを備える。この提供側判定部33aは、提供側通信部31にて受信された端末側信号に含まれている送信装置識別情報及び端末識別情報と、提供側記憶部32が記憶している情報とに基づいて、送信した対象情報信号に含まれている対象情報が、移動体端末20のユーザによって利用されたか否かを判定する提供側判定手段である。また、提供側決定部33bは、提供側判定部33aの判定結果に基づいて、送信するべき対象情報を決定する提供側決定手段である。この提供側制御部33の各部によって実行される処理の詳細については後述する。
【0049】
(処理)
次に、このように構成された情報提示システム1によって実行される情報提供処理及び情報更新処理について説明する。
【0050】
(処理−情報提供処理)
まず、情報提供処理について説明する。
図13は、情報提供処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「情報提供処理」とは、対象情報を提供する処理である。この情報提供処理を起動するタイミングは任意であるが、ここでは、例えば、識別情報送信装置10、移動体端末20、及び情報提供サーバ30の各々に電源が投入された後に、所定期間(ここでは、1日、1週間、2週間等)毎に繰り返し起動して実行を開始するものとして、起動した後から説明する。また、ここでは、
図2において各部が具体的に示されている識別情報送信装置10及び、各部が具体的に示されている移動体端末20の処理を、「例示の場合」と称して、例示して説明する。
【0051】
まず、
図13に示すように、SA1において情報提供装置30の提供側決定部33bは、送信するべき対象情報を決定する。具体的には、
図2の集合情報テーブル32a及び推定情報テーブル32cに基づいて、送信先の移動体端末20に送信するべき対象情報を決定する。より具体的には、
図10において、送信先の移動体端末20の端末識別情報に対応する推定集合情報を特定し、
図8において、前述の特定した推定集合情報に対応する対象情報特定情報を取得し、取得した対象情報特定情報が特定する対象情報を、送信するべき対象情報として決定する。なお、「特定した推定集合情報に対応する対象情報特定情報」が複数存在する場合には、任意の手法を用いて、1つのみ又は複数の対象情報特定情報を取得してもよいが、ここでは、例えば、情報提供処理を実行する毎に、
図8の図面上側から下側に向かって、1つずつ順次取得するものとして以下説明する。ここでは、例えば、例示の場合、
図10において、「送信先の移動体端末20の端末識別情報」=「IDB1」に対応する「推定集合情報」=「CID1」を特定し、
図8において、前述の特定した「推定集合情報」=「CID1」に対応する「対象情報特定情報」=「File1」を取得し、取得した「対象情報特定情報」=「File1」が特定する対象情報を、送信するべき対象情報として決定する。
【0052】
図13に戻って、SA2において情報提供装置30の提供側制御部33は、対象情報信号を送信する。具体的には、SA1で送信するべき対象情報が決定された送信先の移動体端末20の端末識別情報を取得し、また、当該取得した端末識別情報の移動体端末20についてSA1で送信するべきものと決定した対象情報を取得した上で、これらの取得した端末識別情報及び取得した対象情報を含む対象情報信号を生成し、生成した対象情報信号を、
図2の提供側通信部31を介して、移動体端末20に無線にて送信する。ここでは、例えば、例示の場合、「SA1で送信するべき対象情報が決定された送信先の移動体端末20の端末識別情報」=「IDB1」を取得し、また、「当該取得した端末識別情報の移動体端末20についてSA1で送信するべきものと決定した対象情報」=「File1の対象情報」を取得した上で、これらの「IDB1」及び「File1の対象情報」を含む対象情報信号を生成し、生成した対象情報信号を、
図2の提供側通信部31を介して、移動体端末20に無線にて送信する。
【0053】
図13に戻って、SA3において情報提供装置30の提供側判定部33aは、
図2の送信済情報テーブル32d(具体的には、
図11の項目「送信」に対応する情報)を更新する。具体的には、まず、SA2で送信した対象情報信号から端末識別情報を取得する。次に、SA2で送信した対象情報信号に含まれている対象情報を特定する対象情報特定情報を特定し、
図8を参照して、特定した対象情報特定情報に対応する対象施設特定情報、及び送信装置識別情報を取得する。次に、情報提供装置30の不図示の計時手段の計時結果に基づいて、SA2おいて対象情報信号を送信した日時を特定する。そして、これらの後に、
図11の項目「送信」に対応する情報として
図11の「端末識別情報」=「取得した端末識別情報」、
図11の「対象情報特定情報」=「特定した対象情報特定情報」、
図11の「対象施設特定情報」=「取得した対象施設特定情報」、
図11の「送信装置識別情報」=「取得した送信装置識別情報」、及び
図11の「送信日時情報」=「計時手段を用いて特定した日時」を反映して、
図2の送信済情報テーブル32dを更新する。ここでは、例えば、例示の場合、まず、SA2で送信した対象情報信号から「端末識別情報」=「IDB1」を取得する。次に、SA2で送信した対象情報信号に含まれている「対象情報」=「File1の対象情報」を特定する「対象情報特定情報」=「File1」を特定し、
図8を参照して、特定した「File1」に対応する「対象施設特定情報」=「AAスーパーマーケット」、及び「送信装置識別情報」=「IDA1」を取得する。次に、情報提供装置30の不図示の計時手段の計時結果に基づいて、SA2おいて対象情報信号を送信した「日時」=「2015年02月01日の13時00分」を特定する。そして、これらの後に、
図11の項目「送信」に対応する情報として、
図11の項目「送信」の情報のうちの、図面最上段の情報を記録して更新する。
【0054】
図13に戻って、一方、SB1において移動体端末20の端末側制御部25は、対象情報信号を受信する。具体的には、SA2で送信された対象情報信号を、
図2の端末側通信部21を介して無線にて受信し、受信した対象情報信号から端末識別情報を取得し、取得した端末識別情報と自己の端末側記憶部24の端末識別情報とを比較し、これらの端末識別情報が一致した場合に、対象情報信号を受け付ける。ここでは、例えば、例示の場合、SA2で送信された対象情報信号を、
図2の端末側通信部21を介して無線にて受信し、受信した対象情報信号から「端末識別情報」=「IDB1」を取得し、取得した「IDB1」と「自己の端末側記憶部24の端末識別情報」=「IDB1」とを比較し、これらの端末識別情報が一致しているので、対象情報信号を受け付ける。
【0055】
図13に戻って、SB2において移動体端末20の端末側制御部25は、対象情報を出力する。具体的には、SB2で受け付けた対象情報信号から対象情報を取得し、取得した対象情報を、
図2の出力部23を介して出力して、移動体端末20のユーザに提示する。なお、対象情報の出力手法については任意であるが、ここでは、例えば、出力部23であるディスプレイに対象情報の画像を表示したり、出力部23であるスピーカから対象情報を音声出力したりするものとして、以下説明する。ここでは、例えば、例示の場合、SB2で受け付けた対象情報信号から「対象情報」=「File1の対象情報」を取得し、取得した「File1の対象情報」を、出力部23であるディスプレイに(例えば、「AAスーパーマーケットの売出し商品は、・・・です」のメッセージ等)の画像を表示したり、出力部23であるスピーカから(例えば、「AAスーパーマーケットの売出し商品は、・・・です」のメッセージ等)を音声出力したりして、移動体端末20のユーザに提示する。
【0056】
図13に戻って、一方、SC1において識別情報送信装置10の識別側制御部15は、送信条件を充足したか否かを判定する。ここで「送信条件」とは、送信装置識別情報を送信する条件である。例えば、送信条件は、ユーザによって
図3の可動板11cが踏まれたこと(発電ユニット12にて電力が発電されたこと)であってもよく、あるいは、ユーザによって可動板11cが踏まれてから(発電ユニット12にて電力が発電されてから)所定時間が経過したことであってもよい。以下では、送信条件が、利用者によって可動板11cが踏まれたこと(発電ユニット12にて電力が発電されたこと)である場合について説明する。そして、利用者によって可動板11cが踏まれておらずに、発電されていない場合、送信条件を充足していないものと判定し(SC1のNO)、送信条件を充足したものと判定するまで、繰り返しSC1を実行する。また、利用者によって可動板11cが踏まれて、発電された場合、送信条件を充足しているものと判定し(SC1のYES)、SC2に移行する。ここでは、例えば、例示の場合、移動体端末20のユーザが、
図13のSB2で出力された広告である対象情報を確認した上で、確認した当該対象情報が示す利益を享受するために(例えば、対象情報が示す売出し商品又は新商品を購入するために)、
図1の店舗R1を訪問して、
図3の可動板11cを踏んだ場合、送信条件を充足しているものと判定する。
【0057】
図13に戻って、SC2において識別情報送信装置10の識別側制御部15は、識別側信号を送信する。具体的には、
図2の自己の識別側記憶部13の送信装置識別情報を取得し、取得した送信装置識別情報を含む識別側信号を生成し、生成した識別側信号を、識別側通信部14を介して、移動体端末20に対して、SC1で発電ユニット12にて発電された電力を用いて、無線にて送信する。ここでは、例えば、例示の場合、「自己の識別側記憶部13の送信装置識別情報」=「IDA1」を取得し、取得した「IDA1」を含む識別側信号を生成し、生成した識別側信号を、
図2の識別側通信部14を介して、移動体端末20に対して、SC1で発電ユニット12にて発電された電力を用いて、無線にて送信する。
【0058】
図13に戻って、一方、SB3において移動体端末20の端末側制御部25は、識別側信号を受信する。具体的には、SC2で送信された識別側信号を、
図2の端末側通信部21を介して無線にて受信する。ここでは、例えば、例示の場合、SC2で送信された「IDA1」を含む識別側信号を、
図2の端末側通信部21を介して無線にて受信する。
【0059】
図13に戻って、SB4において移動体端末20の端末側制御部25は、端末側信号を送信する。具体的には、SB3で受信した識別側信号から送信装置識別情報を取得し、また、
図2の自己の端末側記憶部24の端末識別情報を取得し、これらの取得した送信装置識別情報及び取得した端末識別情報を含む端末側信号を生成し、生成した端末側信号を、端末側通信部21を介して、情報提供装置30に無線にて送信する。ここでは、例えば、例示の場合、「SB3で受信した識別側信号から送信装置識別情報」=「IDA1」を取得し、また、「自己の端末側記憶部24の端末識別情報」=「IDB1」を取得し、これらの取得した「IDA1」及び「IDB1」を含む端末側信号を生成し、生成した端末側信号を、端末側通信部21を介して、情報提供装置30に無線にて送信する。
【0060】
図13に戻って、一方、SA4において情報提供装置30の提供側制御部33は、端末側信号を受信する。具体的には、SB4で送信された端末側信号を、
図2の提供側通信部31を介して無線にて受信する。ここでは、例えば、例示の場合、SB4で送信された「IDA1」及び「IDB1」を含む端末側信号を、
図2の提供側通信部31を介して無線にて受信する。
【0061】
図13に戻って、SA5において情報提供装置30の提供側判定部33aは、
図2の送信済情報テーブル32d(具体的には、
図11の項目「受信」に対応する情報)を更新する。具体的には、まず、SA4で受信した端末側信号から送信装置識別情報及び端末識別情報を取得する。次に、情報提供装置30の不図示の計時手段の計時結果に基づいて、SA4おいて端末側信号を受信した日時を特定する。次に、前述の取得した端末識別情報に対応する
図2の移動体端末20を、端末側信号の送信元であるものと特定する。そして、この後に、
図11の項目「送信」における端末識別情報のうちの、送信元であるものと特定した移動体端末20に対応するものに対して、
図11の項目「受信」に対応する情報として、
図11の「送信装置識別情報」=「取得した送信装置識別情報」、及び
図11の「受信日時情報」=「計時手段を用いて特定した日時」を反映して、
図2の送信済情報テーブル32dを更新する。ここでは、例えば、例示の場合、SA4で受信した端末側信号から「送信装置識別情報」=「IDA1」及び「端末識別情報」=「IDB1」を取得する。次に、情報提供装置30の不図示の計時手段の計時結果に基づいて、SA4おいて端末側信号を受信した「日時」=「2015年02月02日の13時00分」を特定する。次に、前述の取得した「IDB1」に対応する
図2の移動体端末20を、端末側信号の送信元であるものと特定する。そして、この後に、「
図11の項目「送信」における端末識別情報のうちの、送信元であるものと特定した移動体端末20に対応するもの」=「IDB1」に対して、
図11の項目「受信」に対応する情報として、
図11の「送信装置識別情報」=「IDA1」、及び
図11の「受信日時情報」=「2015年02月02日の13時00分」を反映して、
図2の送信済情報テーブル32dを更新する(つまり、
図11の項目「受信」の情報のうちの、図面最上段の情報を記録して更新する)。これにて、情報提供処理を終了する。
【0062】
(処理−情報更新処理)
次に、情報更新処理について説明する。
図14は、情報更新処理のフローチャートである。「情報更新処理」とは、
図2の推定情報テーブル32cを更新する処理である。この情報更新処理を起動するタイミングは任意であるが、ここでは、例えば、識別情報送信装置10、移動体端末20、及び情報提供サーバ30の各々に電源が投入された後に、所定時間(ここでは、10分、1時間、又は10時間等)毎に繰り返し起動して実行を開始するものとして、起動した後から説明する。
【0063】
まず、
図14に示すように、SD1において情報提供装置30の提供側判定部33aは、情報を取得する。具体的には、
図2の送信済情報テーブル32dを参照して、
図11の項目「送信」の各情報及び項目「受信」の各情報を取得する。ここでは、例えば、
図11において図面左右方向に表示されている各情報を、互いに対応付けられた状態で取得する。
【0064】
図14に戻って、SD2において情報提供装置30の提供側判定部33aは、
図13のSA2において送信した対象情報信号に含まれている対象情報(以下、単に「送信した対象情報」とも称する)が、
図2の移動体端末20のユーザによって利用されたか否かを判定する。なお、対象情報が利用されたか否かの判定(以下、利用判定)の判定手法については、
図14のSD1で取得した情報(例えば、送信済情報テーブル32dの情報)に基づいている限りにおいて任意であるが、以下に示すように
図11の項目「送信」及び項目「受信」の送信装置識別情報に着目して、ユーザ毎(つまり、
図11の項目「送信」の端末識別情報が同一のもの毎)に判定する手法を用いるものとして以下説明する。利用判定について具体的には、
図11の項目「送信」の端末識別情報毎に、以下に示す第1〜第4のステップを実行する。より詳細には、まず、第1のステップとして、
図11の項目「送信」の送信装置識別情報を1つ取得する。次に、第2のステップとして、
図11の項目「受信」の送信装置識別情報において、第1のステップで取得した1つの送信装置識別情報と一致するものがあるか否かの判定(以下、一致判定)、及び、互いに一致する送信送信装置識別情報(つまり、項目「送信」の送信装置識別情報及び項目「受信」の送信装置識別情報)についての、送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間(例えば、1週間)以内であるか否かの判定(以下、期間判定)を行う。次に、第3のステップとして、第2のステップの「一致判定」及び「期間判定」の判定結果に基づいて、送信した対象情報が利用されたか否かを判定する。この第3のステップについて詳細には、「一致判定」において、第1のステップで取得した1つの送信装置識別情報と一致するものがあると判定し、且つ、「期間判定」において、互いに一致する送信送信装置識別情報についての、送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間以内であると判定した場合、対象情報が利用されたものと判定し、また、「一致判定」において、第1のステップで取得した1つの送信装置識別情報と一致するものがないと判定した場合、又は、「期間判定」において、互いに一致する送信送信装置識別情報についての、送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間以内でない(つまり、所定の判断期間を超えている)と判定した場合、対象情報が利用されなかったものと判定する。次に、第4のステップとして、第3のステップにおいて送信した対象情報が利用されたと判定した場合にのみ、
図11の項目「受信」の送信装置識別情報において、第1のステップで取得した1つの送信装置識別情報と一致し、且つ、第1のステップで取得した1つの送信装置識別情報の送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間以内である、送信装置識別情報の個数を集計する。そして、第1のステップ〜第4のステップを、
図11の項目「送信」の送信装置識別情報の全てについて行い、つまり、送信した対象情報全てについて利用判定を行う。
【0065】
ここでは、例えば、
図11の項目「送信」の「端末識別情報」=「IDB1」については、第1のステップとして、
図11の項目「送信」の「送信装置識別情報」=「IDA1」を取得する。次に、第2のステップとして、「一致判定」にて、
図11の項目「受信」の「送信装置識別情報」において第1のステップで取得した「IDA1」と一致するもの(具体的には、
図11の項目「受信」の「送信装置識別情報」の図面最上段の「IDA1」及び図面最上段よりも2つ下の「IDA1」)があると判定し、且つ、「期間判定」にて、送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間以内であると判定する。次に、第3のステップとして、第2のステップの「一致判定」において、第1のステップで取得した1つの送信装置識別情報と一致するものがあると判定し、且つ、第2のステップの「期間判定」において、互いに一致する送信送信装置識別情報についての、送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間以内であると判定したので、
図11において「File1」の対象情報が利用されたものと判定する。次に、第4のステップとして、第3のステップにおいて送信した対象情報が利用されたと判定したので、
図11の項目「受信」の「送信装置識別情報」において、第1のステップで取得した「IDA1」と一致し、且つ、「IDA1」の送信装置識別情報の送信日時情報が特定する日時から受信日時情報が特定する日時までの期間が所定の判断期間以内である、送信装置識別情報(具体的には、
図11の項目「受信」の「送信装置識別情報」の図面最上段の「IDA1」及び図面最上段よりも2つ下の「IDA1」)の個数として2個を集計する。そして、
図11の項目「送信」の「送信装置識別情報」=「IDA2」についても、第1のステップ〜第4のステップを行って、第3のステップにおいて利用されたものと判定し、第4のステップにおいて、1個を集計する。
【0066】
図14に戻って、SD3において情報提供装置30の提供側判定部33aは、
図2の移動体端末20毎に要素情報を集計して、集計結果に基づいての集計情報テーブル32eを生成して記録する。ここでの集計手法については、SD2の判定結果を利用する限りにおいて、任意の手法を用いることができるが、ここでは、例えば、SD2で利用されたものと判定した対象情報に対応する要素情報については、第4のステップで集計した個数分だけ加算し、SD2で利用されなかったものと判定した対象情報に対応する要素情報については減算する演算を行った上で、「加減算の演算結果」=「被除数」として「加減算を行った回数」=「除数」とした除算を行って、除算結果を要素情報の平均値として集計する手法を用いる場合について、以下説明する。この手法について具体的には、要素情報における性別情報を集計する場合、
図8を参照して、SD2で利用されたと判定した対象情報に対応する性別情報の値、及び、SD2で利用されなかったと判定した対象情報に対応する性別情報の値を特定し、前述の加減算及び除算を行った上で平均値を集計する。なお、要素情報における年代情報を集計する場合も、要素情報における性別情報を集計する場合と同様にして、平均値を集計する。そして、これらの集計を
図2の移動体端末20毎(つまり、
図11の項目「送信」の「端末識別情報」毎)に行って、集計結果に基づいて、
図2の集計情報テーブル32eを生成して記録する。
【0067】
ここでは、例えば、
図14のSD2において「端末識別情報」=「IDB1」については、「File1の対象情報」及び「File2の対象情報」が利用されたものと判定したので、性別情報に関して、
図8を参照して、「「File1の対象情報」に対応する性別情報の値」=「−7」、及び、「「File2の対象情報」に対応する性別情報の値」=「−10」を特定し、「(−7)×2+(−10)×1(なお、「2」は、「File1の対象情報」について
図14のSD2の第4のステップで集計した個数であって、「File1の対象情報」についての「加減算の回数」に対応する値であり、「1」は、「File2の対象情報」について
図14のSD2の第4のステップで集計した個数であって、「File2の対象情報」についての「加減算の回数」に対応する値である)」の演算を行った上で、「加減算の演算結果」=「−24」を「被除数」として「加減算を行った回数」=「3」を「除数」とした除算を行って、「除算結果」=「−8」を性別情報の平均値として集計する。また、年代情報に関して、
図8を参照して、「「File1の対象情報」に対応する年代情報の値」=「1」、及び、「「File2の対象情報」に対応する年代情報の値」=「1」を特定し、「(1)×2+(1)×1」の演算を行った上で、「加減算の演算結果」=「3」を「被除数」として「加減算を行った回数」=「3」を「除数」とした除算を行って、「除算結果」=「1」を年代情報の平均値として集計する。そして、これらの集計を
図2の移動体端末20毎(つまり、
図11の項目「送信」の「端末識別情報」毎)に行って、集計結果に基づいて、例えば
図12に例示するように、
図2の集計情報テーブル32eを生成して記録する。
【0068】
図14に戻って、SD4において情報提供装置30の提供側判定部33aは、
図2の推定情報テーブル32cを更新する。具体的には、
図14のSD3で記録した
図2の集計情報テーブル32eに基づいて、移動体端末20のユーザが属する集合を推定し、推定した集合に基づいて、推定情報テーブル32cを更新する。より詳細には、まず、
図12において、端末識別情報と、当該端末識別情報に対応する性別集計値情報及び年代集計値情報とを取得し、
図9において、前述の取得した性別集計値情報及び年代集計値情報に該当する集合情報を特定し、前述の取得した端末識別情報が特定する移動体端末20のユーザが属する集合として、前述の特定した集合情報の集合を推定する。次に、これらの処理を
図12の端末識別情報全てについて行った上で、推定結果が反映されるように、
図10の推定集合情報を更新する(つまり、
図2の推定情報テーブル32cを更新する)。
【0069】
ここでは、例えば、まず、
図12において、「端末識別情報」=「IDB1」と、当該端末識別情報に対応する「性別集計値情報」=「−8」及び「年代集計値情報」=「1」とを取得し、
図9において、前述の取得した「性別集計値情報」=「−8」及び「年代集計値情報」=「1」に該当する「集合情報」=「CID1」を特定し、「端末識別情報」=「IDB1」が特定する移動体端末20のユーザが属する集合として、「集合情報」=「CID1」の集合を推定する。次に、これらの処理を
図12の端末識別情報全てについて行った上で、
図10において、「端末識別情報」=「IDB1」の推定集合情報として、「推定集合情報」=「CID1」を反映する等して
図10の推定集合情報を更新する。これにて、情報提供処理を終了する。
【0070】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、送信した対象情報信号に含まれている対象情報が、移動体端末20のユーザによって利用されたか否かを判定することにより、例えば、対象情報をユーザに対して提示すること、及び提示した対象情報についてのユーザによる利用を判定すること、を行うことができるので、ユーザに対して、当該ユーザの利用ニーズに適合した有用な対象情報を提示することができる。
【0071】
また、送信するべき対象情報を決定し、決定した対象情報を含む対象情報信号を無線にて送信することにより、例えば、提示した対象情報についてのユーザによる利用を判定すること、判定結果に基づいて送信するべき対象情報を決定すること、及び決定した対象情報を送信すること、を順次繰り返し実行することができるので、ユーザに対して、当該ユーザの利用ニーズに適合した、より有用な対象情報を提示することができる。
【0072】
また、移動体端末20のユーザが属する集合(区分)を推定し、推定した集合に基づいて、送信するべき対象情報を決定することにより、例えば、送信するべき対象情報を、推定した区分単位で決定することができるので、ユーザに対して有用な対象情報を区分単位で把握して利用することができ、区分単位でターゲット(つまり、対象情報の提示対象となるユーザ)を絞って有用な対象情報を提示することができる。
【0073】
また、人が対象施設に固定されている発電ユニット12を直接的又は間接的に踏んだ際の圧力によって発電を行った場合に、送信装置識別情報を含む識別側信号を送信するので、例えば、識別側信号に含まれている送信装置識別情報に基づいて、ユーザが対象施設に訪問したことを確認することができ、ユーザに提示される対象情報の有用性を向上させることができる。
【0074】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0075】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば、本発明に係る情報提示システムによって提示される対象情報の有用性が従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の有用性を有している場合には、本願発明の課題は解決されている。
【0076】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、識別情報送信装置10の各部、移動体端末20の各部、又は情報提供装置30の各部を、識別情報送信装置10、移動体端末20、又は情報提供装置30の何れに設けてもよい。
【0077】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0078】
(対象情報の出力について)
また、上記実施の形態の
図13のSC1において、移動体端末20のユーザが
図3の可動板11cを踏むのを促進するために、
図13のSB2において可動板11cを踏むことを案内し、移動体端末20のユーザが当該案内に従って可動板11cを踏んだ場合に、SB3において当該ユーザが利益を享受できるようにしてもよい。具体的には、対象施設の床における、
図2の識別情報送信装置10(具体的には、発電ユニット12)が設けられている部分に目印(以下、ユニット目印)を付した上で、対象情報が広告である場合、及び対象情報がクーポンである場合に、以下に示すように処理してもよい。
【0079】
対象情報が広告である場合について具体的には、ユニット目印を踏んで(つまり、
図3の可動板11cを踏んで)、
図13のSB3において識別側信号を受信した場合に、移動体端末20が、当該受信した識別側信号に含まれている送信装置識別情報を格納するように構成し、店舗のレジにて移動体端末20の送信装置識別情報についての情報を提示させて、送信装置識別情報が格納されている移動体端末20を有しているユーザ(つまり、送信装置識別情報についての情報を提示したユーザ)に対してのみに、対象情報の広告が示すメリット(例えば、売出し品の割引購入、又は、新製品の優先購入等)を享受させてもよい。
【0080】
また、対象情報がクーポンである場合について具体的には、ユニット目印を踏んで(つまり、
図3の可動板11cを踏んで)、
図13のSB3において識別側信号を受信した場合に、移動体端末20が、当該受信した識別側信号に含まれている送信装置識別情報を格納し、送信装置識別情報を格納した場合に、対象情報であるクーポンが有効化される(つまり、クーポンが利用可能になる)ように構成してもよい。
【0081】
また、対象施設に訪れたユーザの関心対象となっている対象情報を詳細に把握するために、1つの対象施設に複数の識別情報送信装置10が設けられている場合、当該複数の識別情報送信装置10に対する複数の「ユニット目印」の態様(例えば、色、形状、又は模様等)を互いに異ならせて、ユーザに対して踏むべきユニット目印(つまり、
図3の可動板11c)を識別させてもよい。この場合、例えば、広告の対象情報に対応する
図2の識別情報送信装置10のユニット目印については、赤色且つ円形のものを用いて、クーポンの対象情報に対応する識別情報送信装置10のユニット目印については、緑色且つ矩形のものを用いて、
図13のSB2において、広告の対象情報を出力する場合には、「AAスーパーマーケットの売出し商品は、・・・です。床の赤色且つ円形のユニット目印を踏んで下さい」等の情報を出力し、また、クーポンの対象情報を出力する場合には、「AAスーパーマーケットでクーポンを利用できます。床の緑色且つ矩形のユニット目印を踏んで下さい」等の情報を出力してもよい。
【0082】
(要素情報の集計について)
また、上記実施の形態の
図14のSD3において、実施の形態において示した手法以外の手法である以下の第1の手法又は第2の手法にて処理を行って、要素情報を集計してもよい。まず、「第1の手法」は、
図14のSD2で利用されたものと判定した対象情報のみに着目して、要素情報を集計する手法である。この手法について具体的には、SD2で利用されたものと判定した対象情報に対応する要素情報について、実施の形態に示した場合と同様にして、前述のSD2における第4のステップで集計した個数分だけ加算した上で、「加算結果」=「被除数」として「加算を行った回数」=「除数」とした除算を行って、除算結果を要素情報の平均値として集計する手法である。また、「第2の手法」は、
図14のSD2の判定結果を用いずに、要素情報を集計する手法である。この手法について具体的には、
図11の項目「受信」の送信装置識別情報のみに着目して、この送信装置識別情報に対応する対象情報に対応付けられている要素情報について加算した上で、「加算結果」=「被除数」として「加算を行った回数」=「除数」とした除算を行って、除算結果を要素情報の平均値として集計する手法である。
【0083】
(対象情報の決定について)
また、上記実施の形態では、
図13のSA1において、
図10において、送信先の移動体端末20の端末識別情報に対応する推定集合情報を特定し、
図8において、前述の特定した推定集合情報に対応する対象情報特定情報を取得し、取得した対象情報特定情報が特定する対象情報を、送信するべき対象情報として決定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、実施の形態の決定手法に加えて、以下に示す決定手法(以下、変形例の決定手法)を用いて送信するべき対象情報を決定してもよい。この手法について具体的には、
図10において、送信先の移動体端末20の端末識別情報に対応する推定集合情報を特定し、
図8において、前述の特定した推定集合情報に対応する対象情報特定情報以外の対象情報特定情報を取得し、取得した対象情報特定情報が特定する対象情報を、送信するべき対象情報として決定する手法である。そして、
図13の情報提供処理を繰り返し実行する場合において、例えば、所定回数(例えば、3回、5回、又は10回)毎に、この
図13のSA1において、「変形例の決定手法」を用いて送信するべき対象情報を決定することにより、推定集合情報に対応する対象情報以外の対象情報を送信して、ユーザに提示することができるので、
図14のSD2〜SD4において、推定集合情報に対応する対象情報以外の対象情報も考慮して処理することができ、
図14のSD4において行われる移動体端末20のユーザが属する集合の推定についての、推定精度を向上させることができる。また、この変形例の概念を用いて、
図13のSA1及びSA2において、推定集合情報に対応する対象情報と、推定集合情報に対応する対象情報以外の対象情報とを、所定の比率で送信してもよい。この比率について具体的には、1つの移動体端末20に対して、
図13のSA1及びSA2を繰り返し実行することとし、このSA1及びSA2の実行回数が増加するにつれて、「推定集合情報に対応する対象情報以外の対象情報」の個数に対する「推定集合情報に対応する対象情報」の個数の比率を増加させてもよい。
【0084】
(対象情報の表示について)
また、上記実施の形態の
図13のSA1〜SA3、SB1及びSB2において示した手法以外の手法を用いて、対象情報を出力してもよい。具体的には、
図2の移動体端末20が主体となって、対象情報を情報提供装置30から取得して、取得した対象情報において自己(つまり、移動体端末20)が属する集合情報に対応付けられている対象情報を選択して(つまり、フィルタリングして)、選択した対象情報を出力(つまり、表示等)してもよい。
【0085】
(集合情報テーブルについて)
また、上記実施の形態では、
図8の集合情報テーブルに集合情報が含まれている場合について説明したが、これに限られない。例えば、集合情報を省略してもよい。この場合、
図13のSA1においては、
図8を参照して、
図12の集計値情報に近い値の対象情報特定情報を特定した上で、送信するべき対象情報を決定してもよい。また、上記実施の形態では、集合情報テーブルがユーザへのアンケート等に基づいて記録される場合について説明したが、これに限られない。例えば、ユーザへのアンケートを行わずに、
図2の情報提供装置30の不図示の入力手段を用いて入力して記録してもよい。また、例えば、
図8の各情報のうちの少なくとも一部の情報(例えば、要素情報、送信装置識別情報等)については、対象施設の店主が決定した上で、自己の端末を用いてリモートにて、
図2の情報提供装置30に送信して記録するようにしてもよい。具体的には、店主の端末に対して、性別や対象年齢、バーゲン品、又はブランド品等の項目を含む任意の項目を入力できるインターフェースを提供するように構成した上で、当該インターフェースの各項目に入力された情報を、店主の端末から情報提供装置30に送信して記録するようにしてもよい。このように構成した場合、集合情報テーブルの情報を迅速且つ的確に記録することができる。
【0086】
(発電ユニットについて)
また、上記実施の形態では、
図2の発電ユニット12を、床に固定して設けられる床型発電手段として構成する場合について説明したが、これに限られない。例えば、対象施設に固定して設けられ、且つ、環境エネルギーを利用して発電する限りにおいて、任意に構成してもよい。具体的には、発電ユニット12を、対象施設の壁等に固定して設けられる押しボタンを備えており、当該押しボタンを人が押下した場合の押下圧力によって発電するスイッチ型発電手段として構成してもよい。また、発電ユニット12を、対象施設のドアノブに固定して設けられる発電機構を備えており、当該ドアノブを人が操作した場合の操作力によって発電するドアノブ型発電手段として構成してもよい。
【0087】
(推定情報テーブルの更新について(その1))
また、上記実施の形態において示した手法以外の手法を用いて、
図10の推定情報テーブルを更新してもよい。具体的には、移動体端末20のユーザを適切に区分するために、ユーザが訪問した対象施設(つまり、利用した対象情報)についての情報を、
図10の推定情報テーブルを更新するのに適切に反映するべく、以下の手法を用いてもよい。手法について具体的には、分散分布を考慮した統計処理を行う手法であり、詳細には、
図14のSD3において各要素情報の分散を演算して、演算した分散を考慮して
図10の推定情報テーブルを更新する手法である。この手法を用いた場合、例えば、ユーザが主婦であり、「性別情報」=「+10」(つまり、男性寄りの傾向が最も強い値)の対象情報(例えば、ユーザの夫の衣服に関する情報)と、「性別情報」=「−10」(つまり、女性寄りの傾向が最も強い値)の対象情報(例えば、ユーザ自身の衣服に関する情報)と、を頻繁に利用する場合においても、「性別情報」の値と頻度(分散)に基づいて、
図10の推定情報テーブルを更新するので、単に平均値としての例えば「性別情報」=「0」を集計する(つまり、実施の形態の手法を用いて集計する)よりも、適切に
図10の推定情報テーブルを更新することが可能となる場合がある。また、実施の形態の手法、又はこの変形例の手法と共に、又は代わり、公知の人工知能又は公知のディープラーニングの手法を適用して、
図10の推定情報テーブルを更新してもよい。
【0088】
(推定情報テーブルの更新について(その2))
また、上記実施の形態の
図14のSD2の利用判定を行わずに、
図10の推定情報テーブルを更新してもよい。具体的には、
図11の項目「送信」の「端末識別情報」、及び項目「受信」の「送信装置識別情報」のみを記憶するように構成した(つまり、実施の形態において示した、対象情報を利用したか否かの履歴についての情報については記憶しないように構成した)上で、公知の遺伝的アルゴリズムにおいて規定される要素(例えば、いわゆる初期集団の生成、評価、選択、交叉、突然変異、又は終了条件判定等)を含む手法を適用して、
図10の推定情報テーブルを更新してもよい。この適用手法については任意であるが、例えば、推定情報テーブルを評価する場合の評価関数としては、クラスタの一致度と全体としての来店件数とに関する要素を含むものを利用してもよい。
【0089】
(情報提示システムの利用について(その1))
また、上記実施の形態の
図2の情報提示システム1において、実施の形態又は変形例に記載の処理を繰り返し行うことにより、提示する対象情報のユーザに対する有用性を向上させた上で、当該対象情報を、所定のアプリケーションを介して送信してもよい。ここで、「特定のアプリケーション」とは、移動体端末20にインストールされて利用されるアプリケーションであって、移動体端末20と情報提供装置30との間の無線通信機能を有効(つまり、通信可能な状態)にしておくことが必要なアプリケーションであり、例えば、検索対象人物の位置管理を行うための位置管理アプリケーション等である。そして、このように構成した場合、特定のアプリケーションのインストール及び無線通信機能の有効化を促進することができ、特定のアプリケーションを普及させることができる。
【0090】
(情報提示システムの利用について(その2))
また、上記実施の形態の
図2の集計情報テーブル32eを用いて、集合についての傾向を把握して、把握結果に基づいて、対象情報を提示してもよい。具体的には、
図13の情報提供処理及び
図14の情報更新処理を繰り返し実行することにより、
図2の集計情報テーブル32eの精度を向上させた上で、
図2の情報提示システム1のユーザ全体において、各集合(各要素情報の組み合わせ各々)に属するユーザの人数を把握したり、また、各集合に属するユーザの人数の経時的な変化を把握したりすることができる。そして、この把握結果及び
図8の情報を参照して、情報提示システム1のユーザ全体における、対象情報の利用ニーズを判断して、判断した利用ニーズに応じて対象対象情報を提示してもよい。このように構成した場合、ユーザに提示される対象情報の有用性を、一層向上させることができる。また、情報提示システム1のユーザ全体における、対象情報の利用ニーズを判断して、判断した利用ニーズの情報を、対象施設(例えば、店舗等)に提示することにより、当該対象施設側で、品揃え又は広告に関する情報を作成するために利用することもできる。
【0091】
(付記)
付記1の情報提示システムは、識別情報送信装置と、移動体端末と、対象施設に関連する情報である対象情報を含む対象情報信号を前記移動体端末に送信する情報提供装置とを備える情報提示システムであって、前記識別情報送信装置は、前記対象施設に固定して設けられている発電手段であって、環境エネルギーを利用して電力を発電する発電手段と、当該識別情報送信装置を一意に識別するための送信装置識別情報を記憶する識別側記憶手段と、送信条件が充足した際に、前記発電手段にて発電された電力を用いて、前記識別側記憶手段にて記憶された前記送信装置識別情報を含む識別側信号を無線にて送信する識別側送信手段と、を備え、前記移動体端末は、当該移動体端末を一意に識別するための端末識別情報を記憶する端末側記憶手段と、前記識別情報送信装置の前記識別側送信手段から送信された前記識別側信号を受信する端末側受信手段と、前記端末側受信手段にて受信された前記識別側信号に含まれている前記送信装置識別情報と、前記端末側記憶手段にて記憶された前記端末識別情報とを含む端末側信号を無線にて送信する端末側送信手段と、を備え、前記情報提供装置は、送信した前記対象情報信号の送信先の前記移動体端末の前記端末識別情報と、送信した前記対象情報信号に含まれている前記対象情報を特定する情報と、当該対象情報に関連する前記対象施設を特定する情報と、当該対象施設に設けられている前記発電手段を備える前記識別情報送信装置の前記送信装置識別情報と、を互いに対応付けて記憶する提供側記憶手段と、前記移動体端末の前記端末側送信手段から送信された前記端末側信号を受信する提供側受信手段と、前記提供側受信手段にて受信された前記端末側信号に含まれている前記送信装置識別情報及び前記端末識別情報と、前記提供側記憶手段が記憶している情報とに基づいて、送信した前記対象情報信号に含まれている前記対象情報が、前記移動体端末のユーザによって利用されたか否かを判定する提供側判定手段と、を備える。
【0092】
付記2の情報提示システムは、付記1に記載の情報提示システムにおいて、前記情報提供装置は、前記提供側判定手段の判定結果に基づいて、送信するべき前記対象情報を決定する提供側決定手段と、前記提供側決定手段が決定した前記対象情報を含む前記対象情報信号を、前記移動体端末に無線にて送信する提供側送信手段と、を備える。
【0093】
付記3の情報提示システムは、付記2に記載の情報提示システムにおいて、前記情報提供装置の前記提供側決定手段は、前記移動体端末のユーザが属する区分を推定し、推定した区分に基づいて、送信するべき前記対象情報を決定する。
【0094】
付記4の情報提示システムは、付記1から3のいずれか一項に記載の情報提示システムにおいて、前記識別情報送信装置の前記発電手段は、人が前記発電手段を直接的又は間接的に踏んだ際の圧力によって当該発電手段が発電を行う床型発電手段である。
(付記の効果)
【0095】
付記1に記載の情報提示システムによれば、送信した対象情報信号に含まれている対象情報が、移動体端末のユーザによって利用されたか否かを判定することにより、例えば、対象情報をユーザに対して提示すること、及び提示した対象情報についてのユーザによる利用を判定すること、を行うことができるので、ユーザに対して、当該ユーザの利用ニーズに適合した有用な対象情報を提示することができる。特に、このような処理を繰り返し行うことによって、有用な対象情報を選択する精度が一層向上し、そのためにユーザの利便性が一層向上し、そのために有用な対象情報を選択する精度がさらに一層向上するというサイクルを構築することができ、商業的にも有意なポジションを確立することが可能になる。
【0096】
付記2に記載の情報提示システムによれば、送信するべき対象情報を決定し、決定した対象情報を含む対象情報信号を無線にて送信することにより、例えば、提示した対象情報についてのユーザによる利用を判定すること、判定結果に基づいて送信するべき対象情報を決定すること、及び決定した対象情報を送信すること、を順次繰り返し実行することができるので、ユーザに対して、当該ユーザの利用ニーズに適合した、より有用な対象情報を提示することができる。
【0097】
付記3に記載の情報提示システムによれば、移動体端末のユーザが属する区分を推定し、推定した区分に基づいて、送信するべき対象情報を決定することにより、例えば、送信するべき対象情報を、推定した区分単位で決定することができるので、ユーザに対して有用な対象情報を区分単位で把握して利用することができ、区分単位でターゲット(つまり、対象情報の提示対象となるユーザ)を絞って有用な対象情報を提示することができる。
【0098】
付記4に記載の情報提示システムによれば、人が対象施設に固定されている発電手段を直接的又は間接的に踏んだ際の圧力によって発電を行った場合に、送信装置識別情報を含む識別側信号を送信するので、例えば、識別側信号に含まれている送信装置識別情報に基づいて、ユーザが対象施設に訪問したことを確認することができ、ユーザに提示される対象情報の有用性を向上させることができる。
識別情報送信装置10と、移動体端末20と、情報提供装置30とを備える情報提示システム1であって、送信した対象情報信号の送信先の移動体端末の端末識別情報と、送信した対象情報信号に含まれている対象情報を特定する情報と、当該対象情報に関連する対象施設を特定する情報と、当該対象施設に設けられている識別情報送信装置10の送信装置識別情報と、を互いに対応付けて記憶する提供側記憶部32と、移動体端末20の端末側通信部21から送信された端末側信号を受信する提供側通信部31と、提供側通信部31にて受信された端末側信号に含まれている送信装置識別情報及び端末識別情報と、提供側記憶部32が記憶している情報とに基づいて、送信した対象情報信号に含まれている対象情報が、移動体端末20のユーザによって利用されたか否かを判定する提供側判定部33aとを備える。