(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1の図で、照明器具300の斜視図。
【
図2】実施の形態1の図で、照明器具300を器具本体100と光源ユニット200とに分解した分解斜視。
【
図3】実施の形態1の図で、電源装置260側を示す光源ユニット200の斜視図。
【
図4】実施の形態1の図で、器具本体100の分解斜視図。
【
図5】実施の形態1の図で、器具本体100の斜視図。
【
図6】実施の形態1の図で、光源ユニット200の分解斜視図。
【
図7】実施の形態1の図で、光源ユニット200の
図3に示す断面A−AにおけるA−A断面図。
【
図8】実施の形態1の図で、光源ユニット200の
図3に示す断面A−Aに相当する断面図。
【
図9】実施の形態1の図で、カバー部230の断面図。
【
図10】実施の形態1の図で、主部231の厚み変化を説明するための模式的なカバー断面図。
【
図11】実施の形態1の図で、主部231の厚み変化を説明するための図。
【
図12】実施の形態1の図で、主部231の厚み変化を説明するための別の図。
【
図13】実施の形態1の図で、主部231の厚み変化を説明するための、さらに別の図。
【
図14】実施の形態2の図で、照明器具300−1の斜視図。
【
図16】実施の形態2の図で、照明器具300−2の斜視図。
【
図18】実施の形態2の図で、照明器具300−3の斜視図。
【
図20】実施の形態2の図で、照明器具300−4の斜視図。
【
図22】実施の形態2の図で、照明器具300−5の斜視図。
【
図24】実施の形態2の図で、照明器具300−6の斜視図。
【0010】
実施の形態1.
図1は照明器具300の斜視図である。
図2は照明器具300を器具本体100と光源ユニット200とに分解した分解斜視図である。
図3は電源装置260側を示す光源ユニット200の斜視図である。
図4は器具本体110の分解斜視図である。
図5は器具本体100の斜視図である。
図6は光源ユニット200を構成する基本部品の分解斜視図である。
図7は、光源ユニット200の
図3のA−A断面図である。
図8は、
図3のA−A断面に相当する断面であり、ハーネスクランプ270を示す断面である。
図9は、カバー部230の断面図である。
【0011】
はじめに、
図1〜
図8を参照して照明器具300の構成を説明する。照明器具300は、長尺状の器具本体100と、器具本体100に着脱可能に取り付けられる長尺状の光源ユニット200とを備える。実施の形態1の照明器具300の構造的特徴は、カバー部230の主部231の厚みが、幅方向である短手方向において、幅中央部分(後述の中央領域237)が厚く、両側部分の(後述する両側領域23)が薄い点である。
【0012】
光源ユニット200は、器具本体100の後述する凹部111に一部を挿入された状態で、器具本体100に着脱可能に取り付けられる。器具本体100、光源ユニット200はいずれも長尺状であるが、以下では、その長手方向を長手方向Xとし、長手方向Xに対して幅方向となる短手方向を短手方向Y(
図1)とする。
【0013】
(光源ユニット200)
図6に示すように、光源ユニット200は、発光素子基板210、保持部220、光源カバーであるカバー部230、光源蓋部240を備える。
(1)発光素子基板210は発光素子212を有する。発光素子基板210は、長尺に形成された基板211の実装面211aに複数の発光素子212が実装される。以下の実施の形態では発光素子212はLEDである。
(2)保持部220は、発光素子基板210が取り付けられる。
図6〜
図8に示すように、保持部220は、長手形状で平板状をなす取付部221であって器具本体100の平板部112に対向する面221bの裏面221a(取付面221aともいう)に発光素子基板210が取り付けられる取付部221を有する。
図6に示すように、取付部221は、取付長手方向(長手方向X)に基板211の基板長手方向(長手方向X)をそろえた状態で発光素子基板210が一方の面である取付面221aに取り付けられる。
(3)カバー部230は発光素子基板210を覆うように保持部220に取り付けられる。カバー部230は保持部220に取り付けられて保持部220に保持される。カバー部230は、主部231と、一対として設けられたカバー側壁部232とを有する。主部231は、平板部112の長手方向Xに沿う長尺状をなし発光素子基板210を覆う。対となるカバー側壁部232は、主部231の長手方向Xに沿う一方の端部231a(短手方向Yにおける一方の端部)と他方の端部231b(短手方向Yにおける他方の端部)とから間に保持部220を挟んでそれぞれ平板部112の位置する方向に立ち上がる側壁部であり、対となるカバー側壁部232である。つまり、対となるカバー側壁部232は、主部231の長手方向Xに沿い主部231の短手方向Yにおける両側端部となる一方の端部231aと他方の端部231bとを基端部として凸となる方向(Z方向)の反対方向にそれぞれ立ち上がる。平板部112の位置する方向は、保持部220の一方の面221aから一方の面221aの反対側の他方の面221bに向かう方向である。
(4)光源蓋部240は光源ユニット200の長手方向両端を塞ぐ。
(5)また、光源ユニット200は、器具本体100に取り付けられたバネ部130と係合する連結金具250を有する。
【0014】
(発光素子基板210)
発光素子基板210は、長尺に形成された基板211と、基板211に直線状に実装される複数の発光素子212とれる複数の発光素子212を備えている。なお、発光素子212を直線状に実装する列は一列でも良く、複数列でも良い。
【0015】
(保持部220)
保持部220は、発光素子基板210が取り付けられる略矩形状をした取付部221と、取付部221の長手両側辺より発光素子基板210が取り付けられる面221aから裏面221bの方向に立設した第一の側面部222−1、第二の側面部222−2とを有している。
【0016】
(カバー部230)
図6〜
図10を参照してカバー部230の詳細を説明する。カバー部230は、
図9に示すように、中心軸11を対称軸として略対象に形成されている。中心軸11の左側側を主体として説明するが、カバー部230は中心軸11に線対称で形成されているので、説明する構成は中心軸11の右側にも当てはまる。
【0017】
カバー部230は、主部231、カバー側壁部232、第一の支持部である上側支持部233、第二の支持部である下側支持部234を備える。ここで、主部231およびカバー側壁部232の全体をカバー本体部230aと称する。主部231、一対のカバー側壁部232及び一対の傾斜部232−1は、全体が同じ材料、例えば透光性材料で形成されている。この材料は、光の拡散性と、透光性とを有する。なお一対の傾斜部232−1は、光を反射する反射材料で形成されてもよい。また、上側支持部233及び下側支持部234は、全体が同じ材料、例えば反射材料で形成されている。この材料は遮光性と高反射性を有し、主部231等を形成する材料とは異なる。
図9に示すように、主部231は、長手方向Xを法線方向とする断面の形状が、カバー側壁部の立ち上がる方向と反対方向(Z方向)に凸となる凸断面形状230Dをなす。凸断面形状230Dとは
図9の主部231の断面形状をいう。
(1)主部231は発光素子基板210から照射される光を拡散する。
(2)カバー側壁部232は、主部231の両端に一対として配設され、カバー部230の側面をなす。
(3)上側支持部233は、保持部220の第一の側面部222−1、第二の側面部222−2の先端部と当接する第一の支持部である。
(4)下側支持部234は、取付部221に当接する第二の支持部である。
【0018】
(主部231)
主部231は、発光素子基板210が照射する光を透過させ拡散させるものであり、発光素子基板210を覆う凸形状をしている。主部231は、一方のカバー側壁部232の端部B(端部231aに一致)、他方のカバー側壁部232の端部B(端部231bに一致)を繋ぐように配設されている。言い換えれば、カバー側壁部232は端部Aと端部Bとの間に形成されている。
【0019】
(カバー側壁部232)
カバー側壁部232は、主部231の両端(端部B)に対になるよう配設され、主部231の両端(端部B)を基端部として主部231の凸となる方向と反対方向にそれぞれ立ち上がる。カバー側壁部232は、器具本体100の凹部111の第一の側壁部113−1、第二の側壁部113−2と略平行に形成されている。また、対になるカバー側壁部232の外側の面の距離である寸法L1(
図9)は、
図8に示す凹部111の巾である寸法L2(第一の側壁部113−1の内側面113−1aと、第二の側壁部113−2の内側面113−2aとの短手方向の距離)に対して、器具本体100の凹部111に挿入可能に略同等の寸法に形成される。なお、挿入可能に略同等の寸法とは、光源ユニット200が凹部111との間に形成される隙間をなるべく抑え、挿入できる寸法である。例えば寸法L1が59mmに対して寸法L2が60mmなどである。つまり、照明器具300は、器具本体100に光源ユニット200が取り付けられた状態において、凹部111の短手方向Yにおける内側面113−1aと、内側面113−2aとの距離である凹部内側巾寸法L2から、カバー部230の短手方向Yにおける一方の先端部232bの外側面232cと他方の先端部232bの外側面232cとの距離である先端部外側巾寸法L1(
図9)を引いた寸法が、0mm以上3mm以下である。つまり、照明器具300は、器具本体100に光源ユニット200が取り付けられた状態において、
図8の断面において、左右の各隙間を同じとすれば、各隙間は0mm以上1.5mm以下の範囲である。
【0020】
また、
図8に示すように、カバー側壁部232は、光源ユニット200の器具本体100への取り付けが完了して光源ユニット200の一部が器具本体100の凹部111に収納された際に、凹部111の開口部111a(
図2の矩形abcd)から外側に露出する。器具本体100への取付完了時に光源ユニット200の一部が凹部111に収納された状態において、各上側支持部233が凹部111に収納される。
【0021】
また、
図8に示すように、各カバー側壁部232は、少なくとも一部が、発光素子212よりもZ方向に位置する。このため発光素子212の発した光を各カバー側壁部232で拡散できるので、照明効果が向上する。光源ユニット200は、各カバー側壁部232をつかまれて方向Zに引っ張られた場合、凹部111から引き出される。
【0022】
図7に示すように、カバー側壁部232の周辺には破線で示す操作空間500が確保されている。操作空間500によって、着脱時に容易に光源ユニット200のカバー側壁部232を掴むことができる。
【0023】
(上側支持部233)
カバー部230は、上側支持部233を有する。
図9に示すように、上側支持部233は、主部231の長手方向Xに沿う各カバー側壁部232の立ち上がりの終わる端部Aの上方に端部A(終端部)から相手のカバー側壁部232の方向に傾斜して形成される傾斜部232−1の先端部(終端部)から、対になるように形成される。傾斜部232−1は側壁部232の端部A(終端部)を基端部として、短手方向における中央部に向って傾斜して立ち上がっており、傾斜した立ち上がりが終わる終端部に上側支持部233が繋がっている。上側支持部233は、
図9に示すように、側壁部233a,係合部233b,反射リブ233cを備える。
(1)
図9に示すように、側壁部233aは傾斜部232−1の先端部(終端部)に中心軸と平行な壁形状に形成される。
(2)係合部233bは、側壁部233aの上端部(終端部)から水平方向に伸びるように形成されて、第一の側壁部222−1の上端部と係合する。
(3)反射リブ233cは、カバー側壁部232の外側に形成される。
【0024】
(下側支持部234)
下側支持部234は、下側凸部234a,下側押圧部234bを備えている。
(1)
図9に示すように、下側凸部234aは、側壁部233aの下端部から他方の側壁部233aの方向に伸びるように形成される。下側凸部234aは発光素子基板210が取り付けられる保持部220の面221aを覆うZ方向に凸となる形状である。
(2)下側凸部234aの短手方向Yの縁部は、取付部221の面221aを押圧する下側押圧部234bをなす。
【0025】
上側支持部233の係合部233bと、下側支持部234の下側押圧部234bとが、保持部220の第一の側面部222−1の先端部および取付部221を挟持することで、カバー部230は保持部220に固定される。
【0026】
(器具本体100)
次に器具本体100の構成を説明する。
図4に示すように、器具本体100は、凹部111、傾斜部114−1、114−2、蓋部120−1,120−2を備える。
(1)凹部111は長手方向Xに沿って略中央に形成される。
(2)斜部114−1、114−2は、凹部111の開口部111aの長手側辺それぞれから被取付部方向へ互いに離れ,広がるように傾斜する。
(3)蓋部120−1,120−2は、長手方向の両端に配設され、長手方向Xの端部において、凹部111および傾斜部114−1、114−2を覆う。
(4)器具本体100は、バネ部130、端子台140を備える。バネ部130は平板部112に配置され、光源ユニット200に配置された連結金具250と連結する。
【0027】
器具本体100は、凹部111を備える。
図4に示すように、凹部111は、長尺状の平板部112と、平板部112の長手方向Xに沿う一方の平板端部112aと他方の平板端部112bとからそれぞれ立ち上がる第一の側壁部113−1及び第二の側壁部113−2とを有する凹形状をなし光源ユニット200の一部を収納する。平板部112は天井などの取付部に当接する。開口部111aの周部には開口縁部111b(
図8)が配設されている。平板部112には、バネ部130と端子台140が配設されている。また平板部112には、商用電源からの電力供給を受ける為の電源線を引き込む電源引込孔112cと、ボルトなどの取付材により被取付部へ固定する為の固定孔112dが形成されている。
【0028】
図10は、主部231の厚み変化を説明するための模式的なカバー断面図である。
図11〜
図13は、いずれも、主部231の厚み変化を説明するための図である。
【0029】
(1)
図10に示すように、カバー部230の主部231は、両側領域236の厚みが、中央領域237よりも薄い。この構成により、主部231から出射される光の照射を主部231の短手方向Yにおいて、簡易な構成で均一に近づけることができる。中央領域237とは、主部231の凸断面形状230Dの短手方向Yにおいて、両側領域236に挟まれる領域である。
両側領域236は、中央領域237の両側に存在する。両側領域236は、左側の両側領域236は一方の端部231aを含み、右側の両側領域236は他方の端部231bを含む領域である。
(2)
図10は、主部231の厚みという構造から、主部231から出射される光の照射を主部231の短手方向Yにおいて簡易な構成で均一に近づける構成であるが、主部231は、一方の端部231aと他方の端部231bとを含む短手方向Yの両側領域236の光の拡散度が、短手方向Yの中央領域237よりも小さい構成であればよい。拡散度の調整は、主部231の厚み変化に限らず、あるいは厚みの変化に加え、主部231の表面加工や、主部231を構成する材料の成分構成で拡散度を調整してもよい。
(3)また、主部231は拡散度の観点からではなく光の透過率の観点から構成されてもよい。つまり両側領域236の光の透過率が中央領域237よりも大きい構成でもよい。透過率の場合も、主部231の厚みの他、主部231の表面加工や、主部231を構成する材料の成分構成で拡散度を調整してもよい。拡散度、透過率、厚みのいずれか一つ、あるいはいずれか二つ、あるいは三つ全部によって、簡易な構成で、短手方向Yの光の照射の均一化を向上させることができる。
【0030】
図11は、主部231の厚み変化を説明するための図である。
図11は、
図8に相当する断面図である。「相当する」としたのは、
図8ではハーネスクランプ270が現れている断面であるが
図11では連結金具250が現れている断面であるためである。カバー部230としては同じ断面である。
(1)
図11では、主部231は、凸断面形状230Dの外側表面231−2の曲率半径R2が、凸断面形状230Dの内側表面231−1の曲率半径R1と異なる断面図である。
図11の場合、一方の端部231aと他方の端部231bとの間に挟まれる1点鎖線の上側(曲率半径R1)と下側(曲率半径R2)とが、それぞれ主部231の内側表面231−1と、外側表面231−2をなす。
図11では主部231の中央領域237の厚みが、両側領域236の厚みよりも厚い。
(2)
図11に示す主部231では、凸断面形状230Dの外側表面231−2の曲率半径R2が、凸断面形状230Dの内側表面231−1の曲率半径R1よりも小さい。つまりR2<R1である。
(3)
図11に示す主部231では、凸断面形状230Dの外側表面231−2の曲率中心O(R2)が、凸断面形状230Dの内側表面231−1の曲率中心O(R1)と異なる位置する。具体的には、曲率中心O(R2)は中心軸11上において、曲率中心O(R1)の下側にある。
図11の主部231では、両側領域236の厚みが、中央領域237よりも薄くなるので、主部231から出射される光の照射を主部231の短手方向Yにおいて、均一に近づけることができる。
【0031】
図12は、主部231の厚み変化を説明するための図である。
図12は、
図11と同じ断面図である。
図12の場合も
図11と同様に、一方の端部231aと他方の端部231bとの間に挟まれる1点鎖線の上側(曲率半径R1)と下側(曲率半径R2)とが、それぞれ主部231の内側表面231−1と、外側表面231−2をなす。
図12の主部231は、凸断面形状230Dの外側表面231−2の曲率半径R2が、凸断面形状230Dの内側表面231−1の曲率半径R1と同じ長さであり、図示はしていなが曲率半径R2の曲率中心O(R2)は、中心軸11上において、曲率半径R1の曲率中心O(R1)の下側にある。
図12の主部231でも、両側領域236の厚みが、中央領域237よりも薄くなるので、主部231から出射される光の照射を主部231の短手方向Yにおいて、均一に近づけることができる。
【0032】
図13は、主部231の厚み変化を説明するための、さらに別の図である。
図13は、
図11と同じ断面図である。
図13では、前述のように主部231は、断面の形状が、カバー側壁部232の立ち上がる方向と反対のZ方向に凸となる凸断面形状230D形状である。主部231は、短手方向Yを左右方向とした場合に中心軸11を対象軸とする左右対称の形状となる上記の凸断面形状230Dをなす。発光素子212は、
図13に示す断面において、凸断面形状230Dの中心軸11と交わる。主部231は、
図13の断面において、中心軸11が発光素子212の発光面212Sと交わる交点Pと、凸断面形状230Dの内側表面231−1との距離Lk(L1,L2等)に応じて、距離Lkをなす内側表面231−1の箇所Lp1,Lp2における厚みtk(k=1,2)が変化する。
図13では距離L1における箇所Lp1での厚みをt1、距離L2における箇所Lp2でお厚みをt2とすると、t1>t2である。なお距離Lkをなす箇所Lpk(k=1,2、・・・)における主部231の厚みtkとは、距離Lkをなす内側表面231−1の箇所Lpkにおける接線に対する直角方向の厚みである。距離Lkは
図14の角度θで決まる長さである。角度θが大きいほど距離Lkは長くなり、距離Lkが長いほど、距離Lkにおける主部231の厚みtkは薄くなる。よって、
図13の主部231でも、両側領域236の厚みが、中央領域237よりも薄くなるので、主部231から出射される光の照射を主部231の短手方向Yにおいて、均一に近づけることができる。なお、
図11、
図12のL1,L2、θ等も
図13と同じ意味であり、
図14の説明は
図11、
図12にも当てはまる。
【0033】
(下側支持部234の形状)
図9において、中心軸11の左側にある側壁部233aは、傾斜部232−1の立ち上がりの終端部Eに形成された上下壁形状部2233aである。上下壁形状部2233aは、終端部EにおいてZ方向の反対方向に延びる壁形状の上側壁形状部2233−1と、Z方向に延びる壁形状の下側壁形状部2233−2とを有する。中心軸11の右側にも中心軸11に対象な上下壁形状部2233aが形成されており、上下壁形状部2233aは一対である。中心軸11の左の下側壁形状部2233−2のZ向の終端部からは、相手(中心軸11の右側)の下側壁形状部2233−2に向かって延びる下側支持部234(延出部)が形成されており、中心軸11の右側も同じである。そして、カバー側壁部232は、相手のカバー側壁部232に対向する対向面に接続する部材が存在しない。
図9の中心軸11の右側を例に説明すれば、下側支持部234とカバー側壁部232のカバー側壁部232の対向面との間には、空間238が存在する。つまり、下側支持部234には二点鎖線で示すような、カバー側壁部232と接続する方向に延びる逆向延出部は存在しない。
よって
図8に示すように、発光素子212から出た光は空間238から傾斜部232−1へ到達する。よって傾斜部232−1と器具本体100との隙間(
図8)が暗部になることを防止できる。
【0034】
図8に示すh1、
図9に示すh2、W、Rにより、光源ユニット200は、次のように寸法を規定することができる。
凸断面形状230Dは、
条件(1):h2/h1≧0.340、かつ、h1<R、
と、
条件(2):h1/W≧0.245、かつ、h1<R、
との2つの条件(1)、条件(2)のうち、いずれかの条件が成立するものとする。
ここで、h1は
図8に示す寸法であり、h2、Wは
図9に示す寸法である。
図8に示す寸法h1は、Z方向(中心軸11方向)における、発光素子212の発光面212Sと中心軸11との交点Pから、中心軸11上における主部231の外側表面までの距離である。
図9に示す寸法h2は、カバー側壁部232の端部Bと、端部Bに対して反対方向(Z方向の反対方向)に位置するカバー側壁部232の立ち上がりの終端部である端部Aとの、中心軸11方向における距離である。
Rは、主部231の外側表面の曲率半径であり、曲率中心O(R)は中心軸11上にある。
Wは短手方向Yにおける、一対のカバー側壁部232の立ち上がりのそれぞれの終端部である端部Aどうし外側距離である。
条件(1)、条件(2)のいずれかの条件が成立することで、カバー側壁部232における上方(Z方向と反対向き方向)の照射を増やすことができる。
【0035】
図6、
図8、
図9に示すように、カバー部230は反射リブ233c(リブ部)を有する。反射リブ233cは、上側壁形状部2233−1から長手方向Xにわたり相手の上側壁形状部2233−1の方向と反対方向に突き出している。
反射リブ233cをカバー部230に設け、カバー部230を出た光を反射リブ233cで反射させることで、カバー部230と器具本体100との隙間(
図8)が長手方向Xにわたり「暗部すじ」になることを低減できる。よって照明器具300の意匠性を向上できる。一対の傾斜部232−1、一対のカバー側壁部232及び主部231は乳白色とし、一対の反射リブ233c及び内側面113−2a,113−1aは白色とする。また、一対の傾斜部232−1、一対のカバー側壁部232及び主部231は光透過性と光拡散性を有し、一対の反射リブ233c及び内側面113−2a,113−1aは高い反射特性を有する。なお、この実施の形態では反射リブ233cは一対の上側壁形状部2233−1の両方に形成されているが、反射リブ233cは、一対の上側壁形状部2233−1のうちの少なくとも一方に形成されることでもよい。そして、一対の傾斜部232−1は白色として高い反射特性を有するようにしてもよい。反射リブ233cは反射材料で形成される。
【0036】
図8、
図9に示すように、一対のカバー側壁部232は、相手のカバー側壁部232に向かって凹形状に凹んでいる。つまり
図8の中心軸11の左側のカバー側壁部232に着目すれば、このカバー側壁部232は端部A,端部BをZ方向の両端として、中心軸11右側のカバー側壁部232に向かって凹む形状である。
このように、カバー部230は、一対のカバー側壁部232が相手のカバー側壁部232に向かって凹形状に凹む形状である。よって、この凹形状を作業者がつかむことで、器具本体100への光源ユニット200の取付時の作業性、器具本体100からの光源ユニット200の取り外し時の作業性が向上する。
カバー側壁部232の凹形状に関する寸法は、次のように規定することができる。
カバー側壁部232の凹形状は、例えば、
条件(3):D≦5mm、
を基本とし、
条件(4):h2/W≧0.09、かつ、R2≦5mm、
または、
条件(5):h2/W≧0.09、かつ、R2≧5mm、
と規定することができる。h2,D,W,R2は、いずれも
図9に示す寸法である。
図9に示すように、寸法h2は、カバー側壁部232の端部Bと、端部Bに対して反対方向(反Z方向)に位置するカバー側壁部232の立ち上がりの終端部である端部Aとの、中心軸11方向における距離である。Dは前記カバー側壁部の凹形状の最大の深さである。R2は、カバー側壁部232の外側表面の曲率半径である。またWは短手方向Yにおける、一対のカバー側壁部232の立ち上がりのそれぞれの終端部である端部Aどうしの外側距離である。
上述した凹形状に関する寸法は、器具本体100への光源ユニット200の取付時の作業性と器具本体100からの光源ユニット200の取り外し時の作業性を考慮して規定されており、具体的には凹形状をつかむ作業者の手指の形状と寸法を考慮した寸法である。 そして、条件(4)、条件(5)のいずれの条件を選択するかについては、器具本体100に光源ユニット200を取り付ける取付強度を考慮する。
さらに、カバー側壁部232は、端部A,端部BをR2より小さい曲面形状として、作業時に指先に加わるストレスを緩和することが好ましい。
【0037】
図8、
図9に示すように、係合部233bの下方で、上下壁形状部2233aに傾斜部232−1が接続するので、カバー部230が保持部220に装着状態では、カバー部230が保持部220からより脱落しにくくなる。
図8、
図9に示す断面における傾斜部232−1が立ち上がる方向と、上側壁形状部2233−1とのなす角θ1は鈍角である(θ1>90°)。また、
図8、
図9に示す断面における傾斜部232−1が立ち上がる方向と、下側壁形状部2233−2とのなす角θ2は鋭角である(θ2<90°)。このため、カバー部230が保持部220からより脱落しにくくなるという効果とともに、上下壁形状部2233aと傾斜部232−1との接続箇所の破壊のおそれを低減できる。そして、器具本体100から光源ユニット200の取り外しを行う際に、カバー部230が保持部220から外れてしまったり、カバー部230を破損させてしまったりするおそれが少ないため、器具本体100から光源ユニット200の取り外しを行う際の作業性が向上する。
なお、上側壁形状部2233−1と傾斜部232−1の終端部(端部A)との接続箇所は、成形性などを考慮して直角、鈍角、鋭角のいずれかを選択できる。
【0038】
実施の形態2.
実施の形態2では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2は、実施の形態1で説明した照明器具300の6つのバリエーションである300−1,300−2,300−3,300−4,300−5,300−6について説明する。6つのバリエーションを照明器具300−1〜照明器具300−6と記す。実施の形態2において、実施の形態1と同様の構成部については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
実施の形態2に係る照明器具300−1〜300−6では、実施の形態1で説明した光源ユニット200と同一の光源ユニットを備える。照明器具300−1〜300−6が実施の形態1と異なる点は、器具本体200−k(kは1〜6)の形状である。ただし、器具本体100−kの凹部111の構成は、実施の形態1で説明した凹部111の構成と同一である。よって、光源ユニット200と凹部111との取付構造は、実施の形態1で説明した取付構造と同一であり、実施の形態1で説明した構成及び効果は実施の形態2の照明器具300−1〜300−6についても適用することができる。
【0040】
実施の形態1で説明した照明器具300は、
図7に示す器具本体100の上面を天井面等の取付部に直付けする直付けタイプの照明器具である。
図7の器具本体100の短手方向の幅L(0)は、例えば、150mmである。また、照明器具10の傾斜部水平面から角度θ傾斜している。
【0041】
(バリエーション1)
図14は、照明器具300−1の斜視図である。
図15は、
図14のB−B断面図である。照明器具300−1は、直付けタイプである。照明器具300−1は、器具本体100−1の形状が器具本体100と異なる。照明器具300−1の短手方向の幅L(1)は照明器具300の短手方向の幅L(0)の1.4〜1.7倍である。照明器具300−1の短手方向の幅L(1)は、例えば、230mmである。照明器具300−1の傾斜部の水平面からの角度θは、
図7の角度θよりも小さい。
【0042】
(バリエーション2)
図16は、照明器具300−2の斜視図である。
図17は
図16のB−B断面図である。
照明器具300−2は、直付けタイプである。照明器具300−2は、器具本体100−2の形状が照明器具300の器具本体100と異なる。照明器具300−2は、器具本体100−2が光を反射させる構成を備えていないトラフタイプの照明器具である。
【0043】
(バリエーション3)
図18は、照明器具300−3の斜視図である。
図19は
図18のB−B断面図である。照明器具300−3は、直付けタイプである。照明器具300−3は、器具本体100−3の形状が照明器具300の器具本体100と異なる。照明器具300−3は、器具本体100−3の傾斜部が凹部111の下方に向かって広がるように形成された反射笠タイプの照明器具である。
【0044】
(バリエーション4)
図20は、照明器具300−4の斜視図である。
図21は、
図20のB−B断面図である。照明器具300−4は、天井面等の取付部に形成された取付孔に埋め込まれて取り付けられる埋込タイプの照明器具である。照明器具300−4は、器具本体100−4の形状が照明器具10の器具本体100と異なる。照明器具300−4の短手方向の幅L(4)は、例えば150mmである。
【0045】
(バリエーション5)
図22は、照明器具300−5の斜視図である。
図23は、
図22のB−B断面図である。照明器具300−5は、埋込タイプの照明器具である。照明器具300−5は、器具本体100−5の形状が照明器具300の器具本体100と異なる。照明器具300−5の短手方向の幅L(5)は、器具本体100−4の短手方向の幅L(4)の0.6〜0.7倍である。照明器具300−5の短手方向の幅L(5)は、例えば、100mmである。
【0046】
(バリエーション6)
図24は、照明器具300−6の斜視図である。
図25は、
図24のB−B断面図である。照明器具300−6は、埋込タイプの照明器具である。照明器具300−6は、器具本体100−6の形状が照明器具300の器具本体100と異なる。照明器具300−6は、Cチャンネル回避型の照明器具である。照明器具300−6は、埋め込まれる器具本体100−6の高さH(6)が、
図21に示す器具本体100−4の高さH(4)や
図23に示す器具本体100−5の高さH(5)よりも低い。照明器具300−6の短手方向の幅L(6)は、照明器具300−5の短手方向の幅L(5)の1.8〜2.2倍である。照明器具300−6の短手方向の幅L(6)は、例えば、220mmである。
【0047】
上述したように、光源ユニット200と凹部111との取付構造は、実施の形態1で説明した取付構造と同一である。よって実施の形態1で説明した構成及び効果は実施の形態2の照明器具300−1〜300−6についても当てはまる。
なお、上述した光源ユニット、器具本体、および照明器具は、いずれも長手形状の例であるが、これ限らず、正方形、円形、多角形など他の形状であっても本願発明が適用できる。