特許第6526710号(P6526710)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6526710
(24)【登録日】2019年5月17日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】填料入り繊維
(51)【国際特許分類】
   D21H 11/18 20060101AFI20190527BHJP
   D21H 15/02 20060101ALI20190527BHJP
   C08B 16/00 20060101ALI20190527BHJP
   C08J 5/18 20060101ALI20190527BHJP
   D21C 5/02 20060101ALI20190527BHJP
   D01F 6/14 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
   D21H11/18
   D21H15/02
   C08B16/00
   C08J5/18CEX
   D21C5/02
   D01F6/14 Z
【請求項の数】27
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-561860(P2016-561860)
(86)(22)【出願日】2015年4月6日
(65)【公表番号】特表2017-514026(P2017-514026A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】US2015024507
(87)【国際公開番号】WO2015157168
(87)【国際公開日】20151015
【審査請求日】2018年2月7日
(31)【優先権主張番号】61/978,323
(32)【優先日】2014年4月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/677,011
(32)【優先日】2015年4月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517310924
【氏名又は名称】ジーピーシーピー アイピー ホールディングス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サムニクト ダニエル ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】シュルツェ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ニームツ フランク−グンター
【審査官】 春日 淳一
(56)【参考文献】
【文献】 英国特許出願公開第02467392(GB,A)
【文献】 国際公開第2011/051882(WO,A1)
【文献】 特開平10−121400(JP,A)
【文献】 特開2004−250533(JP,A)
【文献】 特開平08−183909(JP,A)
【文献】 特開平11−198970(JP,A)
【文献】 特開2010−236099(JP,A)
【文献】 特開2011−074528(JP,A)
【文献】 特開2011−208293(JP,A)
【文献】 米国特許第05332474(US,A)
【文献】 米国特許第05928741(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D21B−D21J
C08B1/00−37/18
C08J5/00−5/22
D01F1/00−6/96
9/00−9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダおよび填料を含み、前記バインダがセルロースナノフィブリルであり、前記填料が灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である製造物品であって、
前記物品は、繊維またはフィルムであり、前記セルロースナノフィブリルは、前記繊維又は前記フィルムを形成するために、前記脱インキ廃固形分に含浸しているか又は前記脱インキ廃固形分を封入していることを特徴とする製造物品
【請求項2】
請求項1に記載の物品であって、前記填料が前記物品の全重量に対して約1重量%から約80重量%の間の範囲で存在することを特徴とする物品。
【請求項3】
請求項1に記載の物品であって、ポリビニルアルコール(PVOH)を更に含み、前記PVOHが前記物品の全重量に対して約20重量%から約99重量%の間の範囲で存在することを特徴とする物品。
【請求項4】
請求項1に記載の物品であって、前記セルロースナノフィブリルが前記物品の全重量に対して約1重量%から約80重量%の間の範囲で存在することを特徴とする物品。
【請求項5】
請求項1に記載の物品であって、前記灰分が沈降炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、石膏、二酸化チタン、粘土、シリカ、またはそれらの任意の組合せであることを特徴とする物品。
【請求項6】
請求項1に記載の物品であって、前記填料が、直径で約20マイクロメートル未満の平均寸法を有する粒子を含むことを特徴とする物品。
【請求項7】
請求項1に記載の物品であって、さらに加工助剤を含むことを特徴とする物品。
【請求項8】
請求項7に記載の物品であって、前記加工助剤が前記物品の全重量に対して約0.5重量%から約10重量%の間の範囲で存在することを特徴とする物品。
【請求項9】
請求項7に記載の物品であって、前記加工助剤が、カルボキシメチルセルロース、デンプン、グリオキサール、グルタルアルデヒド、ジアルデヒドホウ酸炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、グリオキサル化ポリアクリルアミド、ポリアミド−エピクロロヒドリン、ポリアミン−エピクロロヒドリン、尿素−ホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ポリエチレンイミン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、またはそれらの任意の組合せであることを特徴とする物品。
【請求項10】
請求項1に記載の前記物品を含むペーパーウェブであって、前記物品が前記繊維であることを特徴とするペーパーウェブ。
【請求項11】
請求項1に記載の前記物品を含むペーパーウェブであって、前記ペーパーウェブが表面を有するセルロース系基体を含み、前記物品が、前記表面上に実質的に配置されているか、または前記セルロース系基体で含浸していることを特徴とするペーパーウェブ。
【請求項12】
請求項11に記載のペーパーウェブであって、前記物品は前記セルロース系基体で含浸し、約1マイクロメートルと約80マイクロメートルとの間の範囲の平均直径の粒径を有することを特徴とするペーパーウェブ。
【請求項13】
灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である填料と、
ナノフィブリル化されたセルロースまたはセルロースフィブリドの少なくとも1種と、を含むことを特徴とする物品。
【請求項14】
請求項13に記載の物品であって、前記物品が繊維またはフィルムであることを特徴とする物品。
【請求項15】
請求項14に記載の物品であって、前記ナノフィブリル化されたセルロース又は前記セルロースフィブリドの少なくとも1種は、前記填料で含浸されていることを特徴とする物品。
【請求項16】
請求項14に記載の物品であって、前記ナノフィブリル化されたセルロース又は前記セルロースフィブリドの少なくとも1種は、前記填料を封入することを特徴とする物品。
【請求項17】
請求項14に記載の物品であって、前記填料が前記物品の全重量に対して約5重量%から約50重量%の間の範囲で存在することを特徴とする物品。
【請求項18】
PVOHおよび填料を含み、前記PVOHが全重量に対して約20重量%から約85重量%の間の範囲で存在し、前記填料が灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分であり、前記PVOHが前記脱インキ廃固形分に含浸しているか又は前記脱インキ廃固形分を封入していることを特徴とする物品。
【請求項19】
請求項18に記載の物品であって、前記物品が繊維またはフィルムであることを特徴とする物品。
【請求項20】
請求項18に記載の物品であって、前記PVOHが約500から約3,000の間の範囲の重合度を有することを特徴とする物品。
【請求項21】
請求項20に記載の物品であって、前記重合度が約1,000から約1,600の間の範囲であることを特徴とする物品。
【請求項22】
請求項18に記載の物品であって、前記PVOHが約95%よりも大きい加水分解度を有することを特徴とする物品。
【請求項23】
請求項22に記載の物品であって、前記PVOHが約98%よりも大きい加水分解度を有することを特徴とする物品。
【請求項24】
製造物品を作製する方法であって、
バインダを填料で含浸または封入し、填料含浸バインダ又は填料封入バインダを形成すること、前記填料が灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分であり、前記バインダがPVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せであること、および押出し可能な紡糸原液を調製することを含み、前記物品は繊維又はフィルムであることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、前記繊維または前記フィルムを形成するための押出し可能な紡糸原液を、湿式紡糸、乾式紡糸、剪断紡糸、またはスリット押出しすることをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法であって、前記セルロースナノフィブリルがセルロースナノフィブリルまたはセルロースフィブリドの少なくとも1種であることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項24に記載の方法であって、前記セルロースナノフィブリルを形成するために、木材パルプ繊維または他のフィブリル化可能なセルロースを均質化処理することをさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して繊維、フィルムおよび紙に向けたものである。より詳細には、本発明は填料を含む繊維、フィルムおよび紙に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、本願にその全体を援用する米国特許仮出願第61/978,323号、2014年4月11日出願に基づく。
【0003】
紙の再生は、古紙を使用可能な紙製品に変換するプロセスである。紙の再生は、未使用パルプ用の木々を切り倒す必要性を低下させることにより、環境および社会に利益をもたらす。「脱インキ」は、印刷インキおよび他の汚染物質を再生される紙から除去して、薄葉紙などの紙製品の製造に使用できる「脱インキパルプ」を製造するための、工業的な紙の再生プロセスの1種である。
【0004】
再生紙の約3分の2は使用可能な繊維をもたらすが、残りの3分の1は廃固形分、すなわち「スラッジ」である。廃固形分は、紙の填料からの灰分を約50%含み、「微細繊維」と呼ばれる小さなセルロース系粒子を50%含む。他の汚染物質は、インキ粒子および粘着剤などの「粘着性異物」を含む。廃固形分は、小さな寸法と、填料を直接に再利用することを妨げる黒ずんだインキ粒子のために、紙製品に適していない。従来廃固形分は、埋立、焼却および地中への分散を含む、様々な方法で捨てられていた。しかしながら、埋立のコストは経時的に増加してきた。さらに環境維持への関心の集中が増加したために、いくつかの機関により埋立が不認可となってきた。その後、多くの顧客は製紙企業から環境維持の証明書を求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2011/051882号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述に基づけば、廃固形分などの廃棄された古紙材料の実際的な応用の必要性がある。したがって、この点や他の必要性を解決することを本発明は目指している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は製造物品に向けたものである。一態様では、その物品は繊維またはフィルムである。本発明によれば、その物品はバインダおよび填料を含む。バインダはポリビニルアルコール(PVOH)、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せであり、填料は灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である。バインダは、填料で含浸されてもよく、またはバインダが填料を封入してもよい。一態様では、ペーパーウェブはその物品を含む。場合によっては、加工助剤、例えばカルボキシメチルセルロースが含まれる。
【0008】
別の態様では、製造物品はセルロースナノフィブリルおよび填料を含む。填料は灰分およびセルロース微細繊維を有する脱インキ廃固形分であり、セルロースナノフィブリルは、ナノフィブリル化したセルロースまたはセルロースフィブリドの少なくとも1種である。セルロースナノフィブリルは、填料で含浸されてもよく、またはセルロースナノフィブリルが填料を封入してもよい。その物品は繊維またはフィルムでもよい。
【0009】
さらに別の態様では、製造物品はPVOHおよび填料を含む。PVOHは全繊維重量に対して約20重量%から約85重量%の間の範囲で存在する。填料は灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である。その物品は繊維またはフィルムでもよい。
【0010】
さらに別の態様では、フィルムはバインダ、填料、および場合によっては木材パルプ繊維を含む。バインダは、PVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せであり、填料は灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である。
【0011】
さらに別の態様では、製造物品の作製方法は、バインダを填料で含浸または封入すること、押出し可能な紡糸原液を調製することを含む。填料は灰分およびセルロース微細繊維を有する脱インキ廃固形分であり、バインダはPVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せである。その物品は繊維またはフィルムでもよい。
【0012】
本明細書で採用した表現法および用語法は、説明の目的のためであると理解されるべきであり、限定するものとみなされるべきでは無い。当業者は、本開示が立脚する概念が、本発明を実行するための他の構造、方法およびシステムの設計のための基礎として容易に使用することができると認識することになるからである。そこで、そのような均等な構成が本発明の精神および範囲から離れない程度または範囲で、それらが特許請求の範囲に含まれるとみなされることは、重要である。
【0013】
本発明の他の利点および可能性は、本発明の態様を示す実施例と関連してなされる以下の説明から、明らかとなるであろう。
【0014】
以下の詳細な説明を考慮するとき、本発明はより良く理解され、上記の目的ならびに上記により明らかにされたそれら以外の目的が明白になるであろう。そのような説明は添付の図に言及するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ナノフィブリル化したセルロースの乾燥した表面の顕微鏡写真である。
図2A】廃固形分の填料およびナノフィブリル化したセルロースのバインダを含む繊維の顕微鏡写真である(実施例1)。
図2B】廃固形分の填料およびナノフィブリル化したセルロースのバインダを含む繊維の顕微鏡写真である(実施例1)。
図3A】(実施例2)廃固形分の填料およびPVOHのバインダを含む繊維の顕微鏡写真である。
図3B】(実施例3)廃固形分の填料およびPVOHのバインダを含む繊維の顕微鏡写真である。
図3C】(実施例4)廃固形分の填料およびPVOHのバインダを含む繊維の顕微鏡写真である。
図4】(実施例5)剪断凝固により製造されたフィブリドの顕微鏡写真である。
図5】(実施例6)廃固形分および木材パルプの填料、ならびにPVOHのバインダを含む、スリット押出しにより製造された、粉砕されたフィルムの顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の性質および所望の目的をより完全に理解するために、添付の図に関連してなされる上記および以下の詳細な説明に、参照がなされるべきである。図に参照がなされるときは、参照番号のようなものが、いくつかの図を通して対応する部分を明示する。
【0017】
本明細書で使用する用語法は、この直後に明らかにする例示的な定義と調和して、その通常の意味を与えるものである。mgはミリグラムを意味し、mは平方メートルを意味する等である。そうでないと明記しない限り、%は重量パーセントを意味する。
【0018】
本明細書で用いる用語「製造物品」または「物品」は、繊維、フィルムおよび他の形状物を意味する。製造物品にはバインダおよび填料を含む。バインダはポリビニルアルコール(PVOH)、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せである。填料は、灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である。
【0019】
本明細書で用いる用語「繊維」は、その長さ対直径の比が約10よりも大きい物品を意味する。あるいは、繊維は約10と約300マイクロメートルとの間の範囲の平均直径を有することができる。
【0020】
本明細書で用いる用語「フィルム」は、薄く、柔軟性のある細片の物品を意味する。フィルムは約10と約200マイクロメートルとの間の範囲の平均厚さを有することができる。
【0021】
本明細書で用いる用語「木材パルプ」および「パルプ」はセルロース系材料を意味し、亜硫酸蒸解、クラフト蒸解、多硫化物蒸解およびソーダ蒸解のプロセスを含むが、これらに限定されず、化学的蒸解プロセスにより製造された木材から得られる。木材パルプの非限定的な例には、広葉樹クラフトパルプ、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ、またはそれらの任意の組合せが含まれる。本発明のセルロース繊維は、任意の種類の木材パルプから得ることができる。パルプは化学的手段、例えば二酸化塩素、酸素、アルカリ性過酸化物などによって漂白することができる。
【0022】
本明細書で用いる用語「製紙用繊維」は、未使用パルプ由来繊維、再生(二次)セルロース系繊維、およびセルロース系繊維を含む繊維混合物を含む。好適な製紙用繊維には以下:綿繊維または綿由来繊維、マニラ麻繊維、ケナフ繊維、サバイ草繊維、竹、亜麻繊維、エスパルト草繊維、わら繊維、ジュート麻繊維、バガス繊維、トウワタ繭綿繊維およびパイナップル葉繊維などの非木材繊維;ならびに、北方および南方の針葉樹クラフト繊維などの針葉樹繊維を含む、落葉性および球果植物の木から得られるものなどの木材繊維;ユーカリ繊維、カエデ繊維、カンバ繊維、ポプラ繊維などの広葉樹繊維を含むが、これらに限定されるものでは無い。
【0023】
クラフト針葉樹繊維は、球果植物材料からクラフト(硫酸塩)蒸解プロセスにより作製される低収率繊維であり、北方および南方の針葉樹クラフト繊維、アメリカトガサワラのクラフト繊維等を含む。クラフト広葉樹繊維は、例えばユーカリの広葉樹原料からクラフトプロセスによって作製される。天然起源パルプ由来繊維は、本明細書では単純に「パルプ由来」製紙用繊維と呼ぶ。本発明の繊維、フィルム、紙および製品は通常の繊維(未使用パルプまたは再生原料に由来)のブレンドを含むことができる。
【0024】
本明細書で用いる用語「薄葉紙用完成紙料」は、本発明の繊維、セルロース繊維、製紙用繊維、またはそれらの任意の組合せを含む水性組成物を意味する。場合によって、薄葉紙用完成紙料は紙製品作製用の湿潤強力樹脂、剥離剤などを含む。
【0025】
本明細書で用いる用語「古紙」は、使用後に再生繊維の形態で回収され、その後紙、板紙、または何か他の工業目的用の紙製品を製造するために再使用される、紙または板紙を意味する。したがって「再生」繊維は、紙または板紙製品として過去に使用された繊維材料を意味する。
【0026】
本明細書で用いる用語「セルロースナノフィブリル」は、「ナノフィブリル化されたセルロース」(NFC)、「ミクロフィブリル化されたセルロース」(MFC)、セルロースフィブリド、フィブリル化されたリヨセル、またはそれらの任意の組合せを意味する。本明細書で使用するように、NFCおよびMFCの用語は互換的に使用される。セルロースナノフィブリルは植物の細胞壁由来で有り、個々のセルロース鎖で構成されたミクロフィブリルまたはナノフィブリルを含む。ミクロフィブリルまたはナノフィブリルは単離でき、個々の単離されたセルロースのミクロフィブリルまたはナノフィブリルの収集または結束として、後述する。セルロースナノフィブリルは、広葉樹クラフトパルプ、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプまたはそれらの任意の組合せを含むことができる。MFCおよびNFCは、約300ナノメートル(nm)から約4,500nmの間の範囲の平均長さを有することができる。加えて、MFCおよびNFCは、約3nmから約100nmの間の範囲の平均直径を有することができる。アスペクト比は約100から約150である。NFCの重要な特性は、それがバインダとして作用できること、乾燥によりそれ自身を強固に結合するその能力であり、再湿潤により個々のナノフィブリルに再分散しないことである。
【0027】
本明細書で用いる用語「セルロースフィブリド」は、セルロースを再生することにより製造された微細なセルロース繊維を意味する(詳細は後述する)。セルロースフィブリドは、約300nmから約4,500nmの間の範囲の平均長さを有することができる。加えて、セルロースフィブリドは、約3nmから約100nmの間の範囲の平均直径を有することができる。アスペクト比は約100から150である。
【0028】
本明細書で用いる用語「フィブリル化リヨセル」は、有機溶媒紡糸プロセスとそれに続く機械的処理により最初に得られるセルロース繊維を意味し、結果としてセルロースナノフィブリルとなる。その有機溶媒は、有機化学品と水との混合物を含み、溶媒紡糸プロセスでは、セルロースの誘導体を形成すること無しに繊維を製造するために、紡糸口金を通して吸い上げられる溶液を形成するための有機溶媒中に溶解したセルロースが必要である。
【0029】
本明細書で用いる用語「填料」は、副次的な再生紙由来の脱インキ「廃固形分」を意味する。用語「脱インキ」または「脱インキ化」は、工業的な紙の再生プロセスの種類に言及しており、そこでは印刷インキおよび他の汚染物質が再生紙から除去され、脱インキ化パルプおよび廃固形分を製造する。脱インキ「廃固形分」または「スラッジ」の用語は、脱インキ化した紙の従来は使用不能な部分を言っており、それらは主として灰分および非灰分成分(セルロース微細繊維)を含む。
【0030】
本明細書で用いる用語「灰分」は、例えば525℃の高温での酸化後に残る、廃固形分の無機部分を意味する。灰分は、沈降炭酸カルシウムなどの廃棄された紙の填料、およびカオリン粘土などのある種の紙の塗料の無機部分から構成されている。セルロース微細繊維、ポリマー、インキ、接着剤などの廃固形分の有機成分は、例えば525℃の高温で消費される。
【0031】
本明細書で用いる用語「バインダ」は、セルロース繊維またはセルロースフィブリドからのセルロースナノフィブリルなどの、セルロースナノフィブリルの形状の任意のセルロース系粒子を意味し、それは乾燥により固体を形成し、もはや水中でフィブリルとして分散しない。セルロースナノフィブリルをバインダとして使用する場合、カルボキシメチルセルロースなどの他の加工助剤も使用できる。ポリビニルアルコール(PVOH)は別のバインダであり、それは初め水溶性であるが、後処理を通してほとんどまたは完全に不溶性になることができ、後処理には熱処理、熱延伸またはホルマール化を通したアルコール基のアセテート基への転換を含むことができる。バインダと填料との組合せは、繊維およびフィルムの形成に使用できる。さらに、填料とバインダとの混合物は紙に塗布でき、または紙の中に含ませることができる。
【0032】
本明細書で用いる用語「重合度」(DP)は、ポリマー中のモノマー単位の数を意味する。PVOHなどのホモポリマーでは、モノマー単位が1種類のみであり、したがって数量平均DPは、M/Mで与えられる。Mはポリマーの平均分子量であり、Mはモノマー単位の分子量である。
【0033】
本明細書で用いる用語「加水分解度」は、ポリビニルアルコールを形成するためにアルコール基に変換されたポリ酢酸ビニル中のアセテート基の比率を意味する。
【0034】
本明細書で用いる用語「押出し可能な紡糸原液」および「押出し可能な紡糸マス」は、互換的に使用され、バインダ、填料、および場合により加工助剤を含む組成物を意味し、その組成物は紡糸口金などの開口部を通して押出しが可能であり、例えば繊維およびフィルムの成形された製造物品を形成する。バインダはポリビニルアルコール(PVOH)、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せであり、填料は灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である。
【0035】
新聞紙、雑誌、上質紙および他の紙など、様々な種類の印刷物の製造のために使用する紙は、多数の添加剤を含むことができる。添加剤は、塗料、填料、顔料および着色剤が可能であり、種々の添加剤の相対的比率は印刷紙の種類に応じて変化する。
【0036】
再生される印刷紙(古紙)から再生繊維を回収するとき、紙は、繊維の脱色および脱インキ、ならびに不純物除去のための洗浄プロセスを受ける。古紙は、通常約3分の2が使用可能な繊維となる。種々の廃棄物である残りの3分の1は、その後脱インキ「廃固形分」、または「スラッジ」とするために、比較的水分量の高い状態で結合される。「灰化」は、高温(例えば525℃)での加熱プロセスを意味する。従来、廃固形分は埋立、焼却、大地への分散または他の種々の方法で廃棄された。しかしながら、時が経ち、埋立は高価になった。さらに、環境の持続可能性の観点から、埋立が望まれることは無い。したがって、廃固形分を利用可能な繊維に取り込むことは有益である。
【0037】
PVOHまたはセルロースナノフィブリルなどのバインダは、廃固形分と結合して(填料として)、繊維、フィルム、または他の形状物を含む製造物品を形成できる。それらは再生材料を含んでいるため、その物品は、未使用材料を使用する他の繊維、フィルムまたは形状物と比べて黒ずんだ色彩を有することになる。廃固形分は、寸法が小さいために、薄葉紙用完成紙料中に低いパーセンテージで保持されると思われるが、本発明の填料入り繊維は、薄葉紙または他の製品などの紙の中に非常に高い割合で保持できる。加えて廃固形分は、薄葉紙用完成紙料中で廃固形分がバインダを含むことにより、直接的に紙製品中に取り込まれることができる。あるいは、廃固形分はバインダと結合でき、その後紙製品の表面上に配置される。さらに別の代替法では、廃固形分はバインダ中に取り込まれて乾燥したフィルムを形成でき、ペーパーウェブ中に保持できる粒径に砕かれる。ペーパーウェブおよび紙製品は、これに限定されないが、薄葉紙、浴用紙、ナプキン、紙タオル、ティッシュペーパー、濾紙などを含む。
【0038】
本明細書で説明したように、本発明はバインダおよび填料を含む製造物品を提供する。その物品は繊維またはフィルムでもよい。バインダは、填料で含浸されてもよく、またはバインダが填料を封入してもよい。バインダはポリビニルアルコール(PVOH)、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せであり、填料は灰分およびセルロース微細繊維を主として含む脱インキ廃固形分である。
【0039】
一態様では、繊維またはフィルムでもよい製造物品は、セルロースナノフィブリルおよび填料を含む。セルロースナノフィブリルは填料で含浸され、またはセルロースナノフィブリルが填料を封入する。填料は、灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分であり、セルロースナノフィブリルは、ナノフィブリル化されたセルロースまたはセルロースフィブリドの少なくとも1種である。
【0040】
別の態様では、製造物品はPVOHおよび填料を含む。その物品は繊維またはフィルムでもよい。PVOHは全繊維重量に対して約20重量%から約85重量%の間の範囲で存在し、填料は灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分である。その物品は繊維またはフィルムでもよい。
【0041】
本発明の繊維の平均直径は、用途に応じて任意の直径でよい。一態様では、繊維は約300マイクロメートル未満の平均直径を有する。別の態様では、繊維は約100マイクロメートルから約250マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する。さらに別の態様では、繊維は約50マイクロメートルから約100マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する。さらに別の態様では、繊維は約10マイクロメートルから約50マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する。さらに別の態様では、繊維は、概ねまたは約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290および300マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する。
【0042】
填料
廃固形分の灰分部分は、紙の填料などの脱インキ残留物を含む。灰分は、これに限定されないが、沈降炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、石膏、二酸化チタン、粘土、シリカ、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、水和ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、滑石、雲母、カオリン粘土、絹雲母、白雲母、リシア雲母、黒雲母、バーミキュライト、ゼオライト、硫酸バリウム、か焼硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、セラミック粉末、コロイド状二酸化ケイ素、窒化ホウ素またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0043】
廃固形分の非灰分部分は、セルロース微細繊維を含むが、それは微小なセルロース粒子を意味し、約20から約200マイクロメートルの間の範囲の長さを有する。別の態様では、セルロース微細繊維は約1マイクロメートルから約40マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有することができる。さらに別の態様では、セルロース微細繊維は、概ねまたは約1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190および200マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する。填料の灰分部分は、直径で約20マイクロメートル未満の平均寸法を有する粒子を含むことができる。一態様では、填料は約0.5マイクロメートルから約18マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する粒子を含む。別の態様では、填料は約1マイクロメートルから約5マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する粒子を含む。さらに別の態様では、填料は概ねまたは約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17および18マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する粒子を含む。
【0044】
填料は、繊維の全重量に対して約1重量%から約80重量%の間の範囲で繊維中に存在することができる。別の態様では、填料は、繊維の全重量に対して約5重量%から約50重量%の間の範囲で存在する。さらに別の態様では、填料は、繊維の全重量に対して約20重量%から約60重量%の間の範囲で存在する。さらに別の態様では、填料は、繊維の全重量に対して約30重量%から約50重量%の間の範囲で存在する。さらに別の態様では、填料は、繊維の全重量に対して概ねまたは約1、2.5、5、7.5、10、12.5、15、17.5、20、25、30、35、40、42.4、45、47.5および50重量%の間の範囲の量で存在する。
【0045】
本発明のバインダ(セルロースナノフィブリルおよびPVOH)の物理的特性は、填料との結合で固体の物品の形成を可能にすることである。乾燥および後処理で、その後の物品は限られた溶解度を有する。特に、その物品は乾燥して繊維、フィルム、または他の形状物になることができる。廃固形分と結合したとき、バインダは廃固形分中の微小粒子を捕捉し、封入し、結合することが可能で、紡糸原液として紡糸口金を通して押出しされて、物品を形成する。水または水性環境中に浸漬されたときに、繊維およびフィルムは、ほぼそれらが成形された状態を保つ。その物体はその後、容易にペーパーウェブ内で形成し、残留し、結合することができる。
【0046】
上述したように、本発明の物品はバインダおよび填料を含む。バインダは、PVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せであり、填料は灰分、セルロース微細繊維、および木材パルプ繊維を含む脱インキ廃固形分である。バインダは、填料で含浸されてもよく、またはバインダが填料を封入してもよい。一態様では、物品はフィルムである。そのフィルムは、用途に応じて任意の平均厚さを有することができる。一態様では、フィルムは約10マイクロメートルから約200マイクロメートルの間の範囲の平均厚さを有する。別の態様では、フィルムは約50マイクロメートルから約150マイクロメートルの間の範囲の平均厚さを有する。さらに別の態様では、フィルムは約40マイクロメートルから約100マイクロメートルの間の範囲の平均厚さを有する。
【0047】
本発明の繊維はペーパーウェブを形成するために使用することができる。本発明の別の態様では、ペーパーウェブは表面を有するセルロース系基体を有し、本発明の物品はその基体の表面上に実質的に配置される。あるいは、物品はセルロース系基体で含浸できる。物品は、填料およびバインダを含む混合物を形成することにより形成できる。填料は脱インキ廃固形分であり、バインダはPVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せである。混合物を乾燥させ、約1から約80マイクロメートルの間の範囲の平均直径を有する粒径に粉砕する。
【0048】
ナノフィブリル化セルロース
NFCを含むセルロースナノフィブリルは、紡糸原液を形成するために、填料(廃固形分)と任意の好適な添加剤または加工助剤とを結合させ、または混合することができる。NFCは木材パルプ中の植物の細胞壁の機械的な粉砕により単離できる。機械的な力に加えて、強力な加水分解などの種々の化学的前処理を使用できる。セルロース原料、セルロースパルプ、木材パルプまたは精製パルプからのNFCの機械的粉砕は、精砕機、粉砕機、ホモジナイザー、コロイダー、摩擦粉砕機、超音波処理器、マイクロ流動化装置、マクロ流動化装置または流動化装置型ホモジナイザーなどの流動化装置、などの任意の好適な装置で行われる。ヘイスカネン(Heiskanen)らの米国特許公開第2012/0214979A1号(現在は米国特許第8,747,612号)は、NFCの単離のための例示的方法を開示しており、その全体を本願に引用して援用する。
【0049】
NFCはまた、セルロースまたはミクロフィブリル結束体の誘導体を形成するために、化学的または物理的に修飾できる。化学的修飾は、例えばセルロース分子のカルボキシメチル化、酸化、エステル化、またはエーテル化の反応に基づくことができる。修飾はまた、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性の物質、またはそれらの任意の組合せがセルロース表面上に物理吸着することにより成される。説明した修飾は、NFCの製造の前、後、または途中において実施できる。
【0050】
上述した任意のセルロースナノフィブリル製造のための方法は、本発明で使用できる。加えて、当技術分野で公知の他の任意の好適な方法が、セルロースナノフィブリルを製造するのに使用できる。
【0051】
セルロースフィブリド
セルロースフィブリドは、セルロースの再生によって製造でき、例えば、初めにセルロース紡糸原液を製造するための溶媒中にセルロースまたはセルロース誘導体を溶解させる。好適な溶媒中への溶解に続いて、高剪断混合機中での混合で、微細に分散したセルロースフィブリドを製造できる。これらのフィブリドは、NFCと同様に十分に微細であり、それらはフィルムおよび他の構造を形成し、水中での湿潤で再分散することは無い。セルロースフィブリドは、紡糸原液を形成するために、廃固形分と任意の好適な添加剤または加工助剤とを結合させ混合することができる。続いて、紡糸原液は紡糸口金を介して押出しされ、繊維およびフィルムを形成することができる。
【0052】
セルロースフィブリド形成の例示的方法は、モーガン(Morgan)の米国特許第2,999,788号およびコーエン(Cowen)らの米国特許第6,451,884号に開示されており、それら両方はその全体を本願に引用して援用する。米国特許第2,999,788号に開示されているように、セルロースフィブリドは、セルロースの紡糸溶液と凝固液とを共に乱流条件下で混合することにより作製できる。そのような紡糸溶液の一例は、セルロースキサントゲン酸ナトリウムを含むビスコースである。ビスコース用の凝固液の例には、これに限定されないが、水性塩溶液および水性酸溶液を含む。
【0053】
カナダ国特許第CA2,313,213号は、N−メチルモルホリンN−オキシド(NMMOまたはNMMNO)を用いて作製されたセルロース紡糸原液の剪断凝固を用いるフィブリド製造の例示的方法を記載しており、その全体を本願に引用して援用する。手短には、反応性繊維様セルロース凝固物の製造方法は、水とNMMOを含む混合物中のセルロースの溶液を用意するステップと、その後、その溶液を水とNMMOとを含む沈殿浴中で剪断場で処理するステップとを含む。本方法は、繊維の軸に沿ってセルロース分子を配向させるために、空気中への伸張または延伸が無く、別の沈殿媒体を必要としない利点を有する。その代わり凝固物は、剪断場発生器を使用して沈殿経路中に直接得ることができる。剪断場は、接近して並んで配置され、相互に相対的に移動可能である表面によって生成できる。
【0054】
セルロース紡糸原液を製造するためのセルロースの溶解方法は、マッコージー(McCorsiey)の米国特許第4,246,221号に開示されており、その全体を本願に引用して援用する。加えて、紡糸原液を製造するために、セルロースは第3級アミンN−オキシドの溶液中で溶解できる。第3級アミンN−オキシド中でセルロースを溶解するための1つのプロセスは、例えば、グレナッハー(Graenacher)らの米国特許第2,179,181号に開示されており、その全体を本願に引用して援用する。その開示によれば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノメチルジエチルアミン、ジメチルモノエチルアミン、モノメチルジプロピルアミン、N−ジメチル−、N−ジエチルまたはN−ジプロピルシクロヘキシルアミン、N−ジメチルメチルシクロヘキシルアミンおよびピリジンの酸化物を使用できる。ジョンソン(Johnson)の米国特許第3,447,939号は、無水第3級アミンN−オキシド中でのセルロース溶解のためのプロセスを開示しており、その全体を本願に引用して援用する。NMMOなどの環状モノ(N−メチルアミン−N−オキシド)化合物は溶媒として用いられる。
【0055】
セルロースフィブリド製造のための任意の上述した方法は、本発明で使用できる。加えて、当技術分野で公知の任意の他の好適な方法が、セルロースフィブリドを製造するのに使用できる。
【0056】
任意の上述した本発明のセルロースナノフィブリルは、約800マイクロメートル未満の平均長さを有することができる。別の態様では、セルロースナノフィブリルは約300マイクロメートルから約700マイクロメートルの間の範囲の平均長さを有する。さらに別の態様では、セルロースナノフィブリルは約100マイクロメートルから約500マイクロメートルの間の範囲の平均長さを有する。さらに別の態様では、セルロースナノフィブリルは約200マイクロメートル未満の平均長さを有する。一態様では、セルロースナノフィブリルは、概ねまたは約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750および800マイクロメートルの間の範囲の平均長さを有する。
【0057】
任意のセルロースナノフィブリルは、繊維またはフィルムも可能である本発明の物品中に、物品の全重量に対して約1重量%から約80重量%の間の範囲で存在することができる。別の態様では、セルロースナノフィブリルは、物品の全重量に対して約5重量%から約70重量%の間の範囲で、物品中に存在することができる。さらに別の態様では、セルロースナノフィブリルは、物品の全重量に対して約20重量%から約50重量%の間の範囲で存在することができる。さらに別の態様では、セルロースナノフィブリルは物品の全重量に対して、概ねまたは約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75および80重量%の間の範囲の量で存在することができる。
【0058】
PVOH
PVOHは約500から約3,000の間の範囲の平均重合度を有することができる。一態様では、PVOHは約1,000から約1,600の間の範囲の平均重合度を有する。さらに別の態様では、PVOHは約1,400の平均重合度を有する。さらに別の態様では、PVOHは概ねまたは約500、750、1000、1250、1350、1400、1500、1600、1700、2000、2500および3000の間の範囲の平均重合度を有する。
【0059】
PVOHは約95%よりも大きい平均加水分解度を有することができる。別の態様では、PVOHは約98%よりも大きい平均加水分解度を有する。さらに別の態様では、PVOHは約95%から約99%の間の範囲の平均加水分解度を有する。さらに別の態様では、PVOHは概ねまたは約95、96、97、98、99または100%の間の範囲の平均加水分解度を有する。
【0060】
PVOHは、物品の全重量に対して約20重量%から約80重量%の間の範囲で物品中に存在することができる。その物品は繊維またはフィルムでもよい。一態様では、PVOHは約20重量%から約99重量%の間の範囲で存在する。さらに別の態様では、PVOHは約40重量%から約60重量%の間の範囲で存在する。さらに別の態様では、PVOHは約20重量%から約99重量%の間の範囲で存在することができる。別の態様では、PVOHは、概ねまたは約20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、および99重量%の間の範囲の量で存在する。
【0061】
一態様では、本発明の物品は繊維の形状である。別の態様では、物品はフィブリドの形状である。PVOHフィブリドは、紡糸マスを形成するためのPVOHと填料との混合により、およびその後PVOHフィブリドを形成するための、飽和硫酸ナトリウム溶液などの凝固浴槽中での、剪断場状態における紡糸マスの処理により製造できる。例えば、セルロースフィブリドのためのカナダ国特許第CA2,313,213号の上記開示した方法は、填料入りPVOHフィブリドを製造するために使用できる。填料入りPVOHフィブリドは、約200から約2500マイクロメートルの平均長さを有することができる。別の態様では、填料入りPVOHフィブリドは、約600から約2000マイクロメートルの平均長さを有することができる。さらに別の態様では、填料入りPVOHフィブリドは、約800から約1500マイクロメートルの平均長さを有することができる。
【0062】
加工助剤
繊維、フィルム、または他の形状の物品でもよい本発明の物品は、任意の好適な加工助剤または添加剤を含むことができ、それらは紡糸可能または押出し可能な紡糸原液の形成を助けることができる。加工助剤は、約0.5重量%から約10重量%の間の範囲で存在することができる。別の態様では、添加剤は紡糸マス中に約0.3重量%から約5重量%の間の範囲で存在することができる。さらに別の態様では、添加剤は約0.5重量%から約2重量%の間の範囲で存在することができる。さらに別の態様では、加工助剤は概ねまたは約0.1、0.2、0.5、0.7、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5および5.0重量%の間の範囲の量で存在する。好適な加工助剤の非限定的な例としては、カルボキシメチルセルロース、デンプン、グリオキサール、グルタルアルデヒド、ホウ酸炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、グリオキサル化ポリアクリルアミド、ポリアミド−エピクロロヒドリン、ポリアミン−エピクロロヒドリン、尿素−ホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ポリエチレンイミン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン(グリセロールトリアセテート)、ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、トリプロピオニン、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリエチル、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0063】
場合によって、COを発生させるためにバインダと填料との組合せに酸を添加でき、結果として繊維を膨張させ、よりかさばったペーパーウェブをもたらすことができる。別法として、より多くのCOを発生させるために炭酸水素ナトリウムを添加できる。任意の酸には、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0064】
作製方法
本発明によれば、本発明の物品の作製方法は、バインダを填料で含浸または封入し、その後押出し可能な紡糸原液または紡糸マスを調製することを含む。その方法は繊維またはフィルムの作製に使用できる。填料は、廃棄灰分(すなわち古紙の填料)およびセルロース微細繊維を有する脱インキ廃固形分であり、バインダはPVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せである。廃固形分は、上述しているが、再生された紙または木材パルプを脱インキする脱インキ粉砕機で製造する。
【0065】
初めに、バインダを填料および加工助剤と混合し、押出し可能な紡糸マスを形成する。セルロースナノフィブリル、セルロースナノ結晶、またはセルロースフィブリドをバインダとして使用する場合、カルボキシメチルセルロースなどの添加剤を、紡糸マスの伸展性を増加させるために添加できる。PVOHがバインダの場合、所望のレオロジー特性を得るためにPVOHの特性を選択する。繊維は、例えば、湿式紡糸、乾式紡糸、剪断紡糸、またはスリット押出しを含めて種々の方法を用いて紡糸マスから形成できる。フィルムはまた、押出しプロセスにより形成できる。溶液紡糸プロセスでは、押出し可能な紡糸原液は紡糸口金の開口部に送られる。当業者は、紡糸口金が、外部環境中に押し出すための開口部を通して、溶融、液状または溶解物質を送出する繊維形成装置の部分を意味することを理解するであろう。紡糸口金は、紡糸口金の長さのメートル当たり、約1から約500,000の開口部を備える。紡糸口金は、板を貫通する穿孔またはエッチングされた穴、または所望の繊維を発する能力のある任意の他の構造を実装できる。フィルムは溝形状の開口部を通した押出しにより製造する。
【0066】
バインダ−填料の組合せは、紡糸口金から出現した際に、凝固して繊維またはフィルムを形成する。湿式の溶液紡糸プロセスでは、紡糸口金を離脱した1つ以上の物質が析出して固体の繊維を形成できるように、紡糸口金は凝固浴または紡糸浴(例えば、化学浴)中に冠水できる。紡糸浴の組成は、生成した繊維の所望の用途に応じて変えることができる。例えば、紡糸浴は水、酸性溶液(例えば、硫酸を含む弱酸性溶液)、アミンオキシドの溶液、または例えば硫酸ナトリウムを使用する塩浴であることが可能である。乾式の溶液紡糸プロセスでは、1つ以上の材料が紡糸口金から暖気中に出現し、溶媒(例えばアセトン)が暖気中で蒸発することにより凝固できる。
【0067】
紡糸口金からの出現後、繊維はゴデットまたは吸引器を使用して引き出され、または引き伸ばされ得る。例えば、紡糸口金から出現した繊維は、下方に移動する繊維の垂直に配向したカーテンを形成でき、糸巻きに巻かれる前、または短繊維に切断される前に、可変速ゴデットロール間を引き出される。紡糸口金から出現する繊維はまた、紡糸浴内で水平に配向するカーテンを形成でき、可変速ゴデットロール間で引き出すことができる。別の例では、紡糸口金から出現した繊維は、紡糸口金の下方に位置する長い溝形状の空気吸引器に入る前に、少なくとも部分的に急冷できる。吸引器は、1つ以上の空気吸引噴射からの圧縮された空気により作られた、高速の下方に移動する空気流をもたらすことができる。空気流は繊維に対して引っ張る力を作り出すことができ、紡糸口金と空気噴射との間で繊維が引かれる原因となり、繊維を細くする。繊維形成のこの部分の間に、繊維を形成する1種以上のポリマー材料が凝固できる。
【0068】
紡糸口金からの押出しに続いて、成形された繊維またはフィルムは任意の好適な方法で乾燥できる。例えば、繊維またはフィルムは、空気乾燥できる。別法として、繊維またはフィルムは熱空気流中で乾燥できる。これらの繊維はペーパーウェブ中に組み込まれることができる。
【0069】
紙の特性に有益な独特のセルロース形状を作製するために、繊維は、追加の填料を加えるまたは加えずに形成できる。ヘジウッド(Hagewood)らの米国特許公開第2006/0012072号は、種々の成形された繊維を形成するための方法を開示しており、その全体を本願に引用して援用する。
【0070】
本発明の一態様では、製紙の方法は、初めに填料とバインダとの混合物(または複合体)を形成することを含む。その後、その方法では、その混合物を薄葉紙用完成紙料中に取り込み(または薄葉紙用完成紙料に複合体を加える)、初期のウェブを形成し、その後初期のウェブを乾燥して紙を形成することを含む。別法として、その方法は、初期のウェブの形成、初期のウェブの水切り、初期のウェブの表面上に実質的に混合物を配置し、その後初期のウェブを乾燥して紙を形成することを含む。填料は灰分およびセルロース微細繊維を含む脱インキ廃固形分であり、バインダはPVOH、セルロースナノフィブリル、またはPVOHとセルロースナノフィブリルとの組合せである。
【0071】
場合によっては、填料入り繊維を、薄葉紙用完成紙料に添加する前に短繊維に切断する。短繊維を使用する1つの潜在的な利点は、より等方性のウェブが形成できることであり、短繊維はウェブ中で、より長い繊維よりも一層不規則に配向することができるからである。
【0072】
別の態様では、セルロース繊維を含む薄葉紙用完成紙料は、初期のウェブを形成するための形成途中の表面上に堆積できる。その後、バインダと填料との混合物は、吹付または任意の好適な塗布方法によって、初期のウェブの表面上に実質的に配置され得る。別法として、混合物は、最初の乾燥プロセスの後に紙の表面上に実質的に配置され得る。例えば、混合物は、ヤンキードライヤーでの乾燥の後、しかし第2の乾燥方法による乾燥の前に、すなわち吹付により、紙の表面上に実質的に配置できる。
【0073】
別の態様では、填料およびバインダを結合して混合物を形成し、その後その混合物を乾燥させ、約1マイクロメートルから約80マイクロメートルの間の範囲の平均粒径に粉砕する。さらに別の態様では、混合物を乾燥させ、約5マイクロメートルから約50マイクロメートルの間の範囲の平均粒径に粉砕する。さらに別の態様では、混合物を乾燥させ、約10マイクロメートルから約25マイクロメートルの間の範囲の平均粒径に粉砕する。
【0074】
一態様では、混合物を乾燥させ、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75および80マイクロメートルの間の範囲の平均粒径に粉砕する。その後、混合物を紙料に添加できる。必要な場合、歩留剤を紙料に添加できる。別法として、混合物を、薄葉紙用完成紙料中で保持できる粒径に吹付乾燥する。吹付乾燥の方法は、ガードナー(Gardner)らの米国特許第8,372,320号に記載されており、その全体を本願に引用して援用する。
【実施例】
【0075】
(実施例1)
NFC(バインダ)、廃固形分(填料)、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)を5重量%含む押出し可能な紡糸原液から繊維を調製した。20ゲージの針を通して注射器で紡糸原液をアルミニウム箔上に押し出し、オーブンにより105℃で乾燥した。図2Aおよび図2Bに繊維の画像を例示する。繊維を水中で軽く攪拌することを少なくとも30分間持続した。
【0076】
(実施例2)
実施例2では、MOWIOL10/98(ポリビニルアルコール)(KURAREY Europe GmbH、Hattersheim am Main、ドイツから入手可能)(重合度:約1400、分子量:約60,000g/mol、粘度(水の4%溶液):10±1mPa・s、20℃)を、すべての紡糸試験の標準として使用した。
【0077】
細かいインキ粒子、廃棄紙填料および微細セルロース粒子(セルロース微細繊維)を含む脱インキ残渣を、古紙再生プロセスから収集した。脱インキ残渣を525℃で灰化した。灰分は主として、沈降炭酸カルシウム、カオリン粘土および二酸化チタンなどの廃棄紙填料であった。非灰分成分は実質的に、脱インキの間に除去されたセルロース微細繊維であった。填料の約99%が、76マイクロメートルの穴を有する200メッシュの網を通過した。表1に、この実施例で填料として使用した残渣のいくつかの特性を示す。
【0078】
【表1】
【0079】
填料の懸濁液は、最初に標準的な濾紙を用いて水切りし、その後湿ったろ過ケークの段階の固体を測定した。水切りした填料を、攪拌器、温度計および還流冷却器を備えた二重ジャケットの1.5リットルのガラス反応器に配置した。十分な脱イオン水を、固体の最終的な目標レベルに達するまで加えた。懸濁液を攪拌しながら60℃に加熱し、PVOHを、PVOH:填料の比率が1:1に達するまで加えた。混合物は、60℃での十分な混合で均一になって現れた。表2にプロセス条件を示す。
【0080】
【表2】
【0081】
湿式紡糸の後に、繊維は室温で乾燥させた。その後、繊維を200℃(循環空気)で10分間焼なまし、50℃の温水で洗浄し、室温で再度乾燥した。50%のPVOHと50%の填料を含む繊維の画像を図3Aに例示する。
【0082】
(実施例3)
実施例3では、填料の組成が異なる(表3)ことを除いて、実施例2で説明したようにPVOHと填料とを共に繊維に湿式紡糸した。填料の組成は、約2:1の、より高いPVOH:填料の比率で組み込んだ。加えて、より大きな紡糸口金を使用した(0.5mm)。表4は、紡糸マスからの湿式紡糸繊維用のプロセス条件の要約である。
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
湿式紡糸の後に、繊維を室温で乾燥させた。その後、繊維を200℃(循環空気)で10分間焼なまし、50℃の温水で洗浄し、室温で再度乾燥させた。69%のPVOHと31%の填料を含む繊維の画像を図3Bに例示する。
【0086】
(実施例4)
実施例4では、脱インキ廃固形分を有する湿式紡糸繊維を、PVOH:填料の比率が1:0.22(図3C)で調製した。脱インキプロセスからの廃棄物を、粒径を低減するために以下の条件で粉砕した。(粉砕条件:FRYMA MS−12型ボールミル、固体含有量:7.5%(w/w)、処理能力:270ml/分、2000rpm、球石:300ml ジルコニア−シリケート(0.8〜1mm)、持続時間:4時間(最終温度:60℃))。
【0087】
粉砕した廃棄材料を多量の水道水で均一に分散させ、PVOH:填料の比率が1:0.22で、PVOHがその後加えられたときに20%のポリマー濃度になるようにした(表5の組成を参照)。そのスラリーを、攪拌器、温度計および還流冷却器を備えた二重ジャケットの10リットルの鋼製反応器に移した。計算した量のPVOHチップを添加した後、ジャケット温度が98℃まで上昇する前に、懸濁液を60℃で20分間膨張させた。完全に溶解したことを認めた後に、形成された灰色の溶液/分散液を、外部の加熱サイクル温度が60℃に再設定される前に、95℃で10分間超攪拌した。内部温度が約65〜70℃に低下したとき、紡糸マスを紡糸装置の貯蔵タンクに移した。繊維を表5のパラメーターに従って紡糸した。
【0088】
【表5】
【0089】
湿式紡糸の後に、繊維を室温で乾燥させた。その後、繊維を200℃(循環空気)で10分間焼なまし、50℃の温水で洗浄し、室温で再度乾燥させた。82%のPVOHと18%の填料を含む繊維の画像を図3Cに例示する。
【0090】
(実施例5)
実施例4の紡糸マスを、表6のパラメーターに従って剪断凝固を用いてフィブリド(図4)に形成した。
【0091】
【表6】
【0092】
処理ステップは以下の様である:1)塩溶液からの分離(塩溶液中のフィブリドの接触時間は約20分間であり、凝固を完了させるために調整の間、定常的に攪拌した);2)室温での乾燥;3)焼なまし(15分間、200℃、少なくとも10分間の滞留時間を必要とする);4)洗浄(付着したNaSOの除去のため);5)最終乾燥。
【0093】
(実施例6)
実施例4の紡糸マスを、Fibrek Lighthouseと呼ばれる再生乾燥ラップパルプから得たパルプ繊維を加えた後に、表7のパラメーターに従ってフィルム(図5)に形成した。
【0094】
【表7】
【0095】
フィルムをドクターブレード(スリット幅50μm)によって調製し、75℃で15分間乾燥させた(図5)。その後、フィルムを支持板から取り除いて、200℃で5分間焼なまし、粉砕した。
【0096】
上記の説明について、成分、濃度、形状、形態、機能および製造方法、ならびに使用の変動を含めるために、本発明の各部分の最適な比例関係は、当業者にとって容易に明白で自明であると思われ、かつ本明細書中で例示されたものと均等な関係はすべて、本発明により包含されることを意図していると認識されたい。
【0097】
したがって、前述したことは、本発明の原理の単なる例示と考えられる。さらに、発明の範囲から離れる事無く、種々の変形が発明になされることになり、そのため従来技術によって課される制約のみがそれらの変形に置かれるものとすることが望まれ、それは添付の特許請求の範囲で明らかにする。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5