【実施例】
【0026】
図1は本発明のパイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)の全体図を示し詳細を説明すると本スクリュウポンプは太陽光発電装置に繋がる一方向回転クラッチ付主軸11dと一方向回転クラッチ付風車羽根ユニット30と一方向回転クラッチ付水車40装置(波力、河川の水流)などの自然エネルギーを同時に又は個々に利用可能なものすべてを一つのスクリュウホンプ10の回転力に変換し回転するスクリュウポンプ10は連続して揚水する、この回転力がすべて停止した時スクリュウポンプは回転停止し揚水機能も停止するもスクリュウポンプは構造的に逆止弁作用が有る為揚水中の揚水は落下しない、太陽光,風力、水力いずれか個々に又は同時に回転可能トルクが発生した時停止状態から回転し始める、スクリュウポンプ10の設置角度は縦型で概ね水平面から80°前後に立ち上がって設置し最上部接続リングD14は一方向回転クラッチ付主軸11dと連結し主軸受箱軸受11によって支持されている、スクリュウポンプ10は一方向回転クラッチ付主軸11dから少し傾斜して吊り下がった状態で回転する一定の傾斜角を保って下部一方向回転クラッチ付水力伝達車輪41にスクリュウポンプ10の接続リング10b、10cの外径を載せて姿勢を保持する下部水車40を設置しない場合で有ってもスクリュウポンプ支持用車輪41は必要となる、この様にスクリュウポンプ10は前記上部一方向回転クラッチ付主軸11dと下部一方向回転クラッチ付水力伝達車輪41で支持した姿勢を保持する。
【0027】
図2の本体パイプ10e外周にスクリュウ羽根10dをねじ状に固着し一体化したスクリュウ本体10gに於いてこの本体パイプ10e外径とスクリュウ羽根10dの形状寸法割合を目安として本体パイプ10e外径をdとしスクリュウ羽根10dの高さをKとするとK=d×(0.15〜0.2)スクリュウ羽根10dの外径をDとするとD=d+2K、スクリュウ羽根10dのピッチをPとするとP=K×(0.6〜0.9)程度とするとスクリュウ羽根10dの高さKの中心直径(d+K)に於いてスクリュウリード角はおおむね2°〜2.5°と成る小リードのスクリュウ本体10gを形成する。
【0028】
図2の上記スクリュウ本体10gは必要長さに複数作成し連結する為の接続リングを作成する、その1段目上方端に接続リングA10aを下方端に接続リングB10bを2段目以降の上方端に接続リングC10cを下方端に接続リングB10bをそれぞれ固着し接続リング付スクリュウ本体10gと成る、この接続リング付スクリュウ本体外径に外周分割カバー17を装着する、外周分割カバー17は湾曲カバー部とその両端が角棒状で締付機構を有するもので2分割以上の分割数を必要とする、接続リングA、C、Bの形状は一部スクリュウ本体10g外径(スクリュウ羽根外径)と同一直径部を設け外周分割カバーはスクリュウ羽根10dと各接続リングに掛けて外周をカバーしスクリュウ溝10hを形成しスクリュウ溝10hからの揚水漏れを防止する又接続リングA,B,Cはスクリュウ羽根10dの1ピッチ長さを2分割に輪切りした断面形状と同様のスクリュウ溝10hを有してスクリュウ溝が連続して繋がる構造と成る、接続リングA10a又は接続リングC10cと接続リングB10bは芯出しインローを設けて嵌合する、接続リングA又はCと接続リングBは外周直径を前記外周分割カバー17より大な外径とし連結ボルト穴を有しその外周面をパイプ状スクリュウポンプユニット10の回転ガイドとして又風車羽根ユニット30の回転ガイド及び外部入出力インターフェース等に使用する、又接続リングA10a、C10c、B10bの内径はパイプ状のポンプ本体内径より小さくしスクリュウポンプユニット10の荷重受け連結ボルト16a、16bを接続リング10bに周設する。
【0029】
次に
図1、
図4に於いて、パイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)の最下端の接続リングB10bに接続リングC10cを固着した取水スクリュウ20を連結する、この取水スクリュウ20は下方に螺旋状に2周程度広がり終端はオープンで広がるスクリュウ溝でその溝上部もオープンな取水溝20aを形成する取水溝がオープンの場合、水の取り入れ方向は限定されない利点がある。
【0030】
又、取水溝20aと取水水面との高さの関係は、河川の水流の場合、海の波浪場合に於いても水面に出ない事が望ましい。
【0031】
図2に於いて、接続リングA10aはパイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)の最上段一か所のみ使用とする最上段は揚水排出口10fを設け揚水が上部貯水槽に入り外部に漏れないよう接続リングA10aの下側面にフローカバーA61を装着する事で外周に流出する水隗及び水滴をフローカバーB62と上部貯水漕60に流出させる、上部貯水漕60にはスクリュウポンプ10と接続リングA10aとが通せる半円形の逃げ溝を設けその反対側に同様の逃げ溝を設けたフローカバーB62を設け水漏れの無い様取付けることで揚水排出口10fから出た揚水水量がすべて上部貯水漕60に流出する様フローカバーB62を勾配を付けて設置する。
【0032】
図2に於いて、接続リングD14の内側円周上に2か所以に長尺の荷重受けボルトA16aを螺着しそのボルト先部は下側に取付けるスクリュウポンプ10の下側接続リングB10bの内側フランジ部にもう設けたバカ穴に通し接続リングB10bの外側から締付ナットで締着した後にその円周配置の中間に前記と同様に荷重受けボルトB16bを螺着する、次のスクリュウポンプ10の上側接続リングC10cの内径は荷重受けボルトA,Bの締付ナットに干渉しない内径とする、前記接続リングB10b内側フランジ部に螺着した荷重受けボルト16bのボルト先端部はその次のスクリュウポンプ10の下側接続リングB10b内側フランジ部に設けたバカ穴に通し接続リングB10bの外側から締付ナットで締着した後にその円周配置の中間に前記と同様に荷重受けボルトA16aを螺着する、以下同様に順次下側に必要数を連結し最下端は接続リングC10cを固着した板取水スクリュウ20を取付け連結する。
【0033】
図1、
図2に於いて、太陽光発電装置50又は図示していない風力発電装置による発電電力を使用し減速機付直流モータ13を駆動しその出力軸に結合する一方向回転クラッチ11aを介して主軸受箱11に軸支する一方向回転クラッチ付主軸11dはその下端で結合するユバーサルジョイント11bにて懸吊する接続リングD14及びパイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)を回転し揚水する、この動力伝達系に於いて、夜間など太陽光発電装置50が停止する場合に他の風力、水力による回転力が発生している場合に停止している減速機付直流モータ13が抵抗と成らない様に一方向回転クラッチ11a機能が働き空転し抵抗力と成らない構造とする事で他の回転力によるスクリュウポンプの回転を妨げない。
【0034】
図1、
図5、
図6に於いて、パイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)の上側接続リングC10cと下側接続リングB10bの外径をガイドとして装着する風車羽根ユニット30は上下2か所の連結リング31にガイド軸32と加圧ガイド板34とそれに滑合する回転力伝達軸33を各々円周3カ所以上等配置に固定しその連結リング31に風車羽根39を3カ所以上等配置に取付けた風車羽根支持シャフト36と風車羽根支持アーム37と支持アーム固定ボルト38から成る、ガイド軸32と同軸に取付けたガイド調整軸32aは偏芯軸でガイドローラ32cと接続リングC、Bの外径ガイドとのスキマと風車羽根ユニット30の同軸度を調整する、又連結リング31に固着した加圧ガイド板34に廻り止め軸33aと回転伝達軸33と結合した状態で廻り止め用2面巾を設け滑合する、回転力伝達ローラ33dは軸受33cと一方向回転クラッチ33bを嵌合し廻り止め軸に軸着し加圧ガイド板34に装着した加圧ばね35の加圧力を調整する事で回転力伝達ローラが一方向回転クラッチ33bの機能で回転が固定されスクリュウポンプに固着した接続リングC10cと接続リング10bの外径ガイド面との摩擦力で風車回転力をスクリュウポンプに伝達する事でスクリュウポンプ10を回転する、この動力伝達系に於いて、風力が無い時又は少ない時に風車羽根ユニットは停止した時、太陽光発電装置50又は水車40による回転力が作動しスクリュウポンプ10の回転力がある場合一方向回転クラッチ33bの機能により回転力伝達ローラ33dは空転し抵抗力は極小で、太陽光発電装置によるモータ回転力、又は水車40の回転力によるスクリュウポンプユニット10の回転を妨げない。
【0035】
図1、
図3、
図4、
図8、
図9に於いて、前記、前々記と同様一方向に回転する水車40による回転力を水車外周リング40a上方に設けた中継車輪保護ケース44g内に固定した加圧ガイド軸44bはガイドブッシュ44cと上部に加圧ばね44dと加圧フランジ44eから成る加圧力調整機構を備え、前記ガイドブッシュ44cに装着した中継車輪ベース44は、ブロック軸受44hに軸着する車輪シャフト45に止着する水力中継車輪46を備え前記加圧ばねを調整する事で前記水車外周リング40aに加圧されその摩擦力で水力中継車輪46は係回するベベルギヤボックス47とユバーサルジョイント48と水力伝達車輪軸49を係回させる、この水力伝達車輪軸49は水力伝達車輪軸保護ケース41cに勘合する軸受A49a軸受B49bに軸支する、又水力伝達車輪41に固設する車輪軸41aとそれと勘合する軸受41dと一方向回転クラッチ41eは前記水力伝達車輪軸49と軸着する為に水力伝達車輪軸49の一方向の回転力のみ水力伝達車輪41を回転してパイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)に固着した接続リングC10cと接続リングB10bの外径ガイド面との摩擦力が外径ガイドを回転しスクリュウポンプ10が回転し揚水する、この一方向に回転する水車40に回転力が無い場合この水車に繋がる水力伝達車輪は停止する、この時太陽光発電装置50又は風力による風車羽根ユニット30の回転力が有る場合スクリュウポンプ10と固着した接続リングC、Bの外径ガイド面の回転力は水力伝達車輪41とこれに固設する車輪軸41aに嵌合した一方向回転クラッチ41eの機能が水車40から繋がる水力伝達車輪軸49と空転し抵抗力は極小で、太陽光発電装置50によるモータ回転力又は風車羽根ユニット30の回転力によるスクリュウポンプユニット10の回転を妨げない。
【0036】
図10は接続リングB10b、
図11は接続リングC10cの平面図でスクリュウポンプの1ピッチ長さを2分割したスクリュウ形状を有し約1/2は貫通部と成る事を表した単品平面図。
【0037】
図13は従来のスクリュウポンプと揚水限界の関係図で本体パイプ外径dとスクリュウ羽根との交点をP1とし、その対角に有る外側カバー内径Dとスクリュウ羽根の交点をP2とするとP1とP2を結ぶ直線を水平に置く時、水を溜め置く事が出来ない揚水限界線P0−P0とする、
図12は
図13のG矢視図で有り斜線は1ピッチに溜る揚水の範囲である。
【0038】
図14は
図13のスクリュウポンプの点P1とP2を結ぶ揚水限界線P0−P0を水平にした時の揚水する水が溜らない揚水限界角度を図示した参考図。
【0039】
図16は本発明のパイプ状スクリュウポンプ10の揚水限界の関係図で大径本体パイプ外径dとスクリュウ羽根との交点をP1とし、その対角に有る外側カバー内径Dとの交点をP2とするとP1とP2を結ぶ直線P0−P0を水平に置く時水を溜め置く事が出来ない揚水限界線、
P0−P0は本体パイプを大径にして外側カバー内径Dを小さくしてスクリュウピッチPを小さくすることで揚水限界角度が小さくなり揚水角度を小さくする事(揚水可能角度が水平面に対して大きくなる)が可能。
d=本体パイプ:D=外側カバー内径:P=スクリュウピッチ
揚水限界角度=ATAN((P/2)/((d+D)/2))
図15は
図16のH矢視図で有り斜線は1ピッチに溜る揚水の範囲である。
【0040】
図1の上部水槽60はパイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)の最上部から揚水が排水される水を一時貯水するもので上部水槽と
図2のフローカバーB62は水漏れの無い様装着し、荷重受けブラケット71に固着した荷重受け支点軸12から吊設するスクリュウポンプ10とその接続リングA10aに装着したフローカバーA61とスクリュウポンプユニット10とは隙間を持って非接触に固設する、上部水槽は支柱本体70の上部に載設する、上部水槽60の底部から係合する放水管91と流量調整弁92と水力発電機90と排水管93に通じ給水面より上位に放水される。又、貯水漕には図示しない上限下限センサー又は水位計を取り付ける。
【0041】
前記の1上部貯水漕60の容量は使用条件により設定、複数の前記パイプ状スクリュウポンプユニット10を設置可能な間隔に並設し同時に上部貯水漕を連設可。上部貯水漕深さは浅いものとし水圧を減少しフレーム上部の質量を減少する、又貯水量は1日に使い切る程度が望ましい、水槽下部の空間は他の目的に使用又は解放空間とする又、上部貯水漕から送水管を通し遠隔の大貯水漕又は溜池等に送水し一か所の放水管と流量調整弁と水力発電機と排水管と電気制御機器と蓄電装置とを備え貯水量に応じて発電量をコントロール可能な各装置を備えることが可能。送水方法は逆サイホンとすると遠隔でも水位減少が少ない。
【0042】
本発明のパイプ状スクリュウポンプユニット10は太陽光発電装置50とそれに繋がる直流モータ13と風力による風車羽根ユニット30又風力発電装置とそれに繋がる直流モータ13、水力(波力、河川の水流)など水車40による自然エネルギーをそれぞれの動力伝達系に内蔵する一方向回転クラッチの機能が働き同時に又は個々に利用可能なものをすべて一つのパイプ状スクリュウホンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)の回転力に変換しスクリュウポンプ10の回転は連続又は間欠で揚水する、しかし上記駆動源となる太陽光発電装置、風力又風力発電装置、水力(波力、河川の水流)などの内どれか一つの駆動源で有っても揚水は可能である。
【0043】
前記の3種の自然エネルギーを自然水を利用して1つのパイプ状スクリュウポンプユニット10(以下スクリュウポンプと言う)を介して水の位置エネルギーに変換するもので各エネルギー単体の稼働時間に対して3系統並列入力によるスクリュウポンプ10の稼働時間は大幅に長くなり可動効率が上がると予想される。
【0044】
なお、本発明のパイプ状スクリュウポンプユニット10の設置は沖合に於いて浮体係留式を念頭にするものの海岸部に於いて基礎固定式、又水循環式で有るので河川から導水、雨水を利用し陸上に取水部を設け設置、又、池、湖沼に於いては岸より張り出したコンクリート基礎上に設置、地域の気象、地理条件等により設置方法は異なる。