特許第6526766号(P6526766)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6526766
(24)【登録日】2019年5月17日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】玩具の部品取外し構造
(51)【国際特許分類】
   A63H 1/00 20190101AFI20190527BHJP
   A63H 1/02 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
   A63H1/00 F
   A63H1/02 Z
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-201196(P2017-201196)
(22)【出願日】2017年10月17日
(65)【公開番号】特開2019-72250(P2019-72250A)
(43)【公開日】2019年5月16日
【審査請求日】2018年4月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(73)【特許権者】
【識別番号】591056846
【氏名又は名称】株式会社東京ユニーク
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村木 誠
(72)【発明者】
【氏名】前田 竹明
【審査官】 比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−106932(JP,A)
【文献】 特開2016−87409(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00−37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有し、係止位置及び係止解除位置を取り得る弾性係止爪が設けられた第1部品と、前記第1部品に一の方向から接近させた際に前記弾性係止爪が摺接によって係止解除位置まで動作した後に係止位置まで動作して前記第1部品に係止される第2部品と、を備え、前記第1部品に前記第2部品が係止された玩具における部品取外し構造であって、
押圧片と、弾性を有し保持部が保持位置及び保持解除位置を取り得る複数の弾性保持片とが設けられた部品取外しツールを前記玩具とは別個に備え、
前記部品取外しツールは、前記玩具に前記一の方向から接近させた際に、前記押圧片と摺接して前記弾性係止爪が係止解除位置まで動作し、前記弾性係止爪が係止解除位置にある間に、前記保持部が前記第2部品との摺接を通じて前記保持位置まで動作して前記第2部品を保持し、当該部品取外しツールと一体的に前記第2部品を前記第1部品から離間できるように構成されていることを特徴とする玩具の部品取外し構造。
【請求項2】
前記第1部品には前記弾性係止爪が複数設けられ、前記部品取外しツールには、前記弾性係止爪に対応した位置それぞれに前記押圧片が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の玩具の部品取外し構造。
【請求項3】
前記第2部品には、前記玩具に前記一の方向から接近させた際に前記押圧片が挿入される孔が形成され、前記孔内に前記弾性係止爪によって係止される被係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の玩具の部品取外し構造。
【請求項4】
前記複数の弾性保持片は、前記保持部として爪を有し、前記第2部品の取外しの際に、前記第2部品の少なくとも一部を抱持するように構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の玩具の部品取外し構造。
【請求項5】
前記複数の弾性保持片は、前記第2部品の取外しの際に、弾性力によって前記第2部品の少なくとも一部を挟持するように構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の玩具の部品取外し構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は玩具の部品取外し構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、弾性を有し爪が係止位置及び係止解除位置を取り得る弾性係止爪が設けられた第1部品と、第1部品に一の方向から接近させた際に弾性係止爪が摺接によって係止解除位置まで動作した後に係止位置まで動作して第1部品に係止される第2部品と、を備え、第1部品に第2部品が係止された構造を持つ玩具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような構造によれば、第2部品を第1部品に一方向から接近させるだけで、弾性爪が第2部品に係止されるので、簡単に、第1部品に第2部品を取り付けることができる。そのため、このような構造が玩具の部品の取付けに多く採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4580289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような部品の取付け構造を持つ玩具においては、上述のように第1部品に第2部品を取り付けることは簡単ではあるが、一旦第1部品に第2部品が取り付けられた後に第1部品から第2部品を取り外すことは容易でない。すなわち、取外しにあたっては、爪を係止解除位置に移動させる作業と、爪を係止解除位置に保つ作業と、爪を係止解除位置に保っている間に第2部品に手をかけて第2部品を第1部品から取り外す作業とが必要となり、作業が面倒であった。
【0006】
本発明は、部品を簡単に取り外すことができる玩具の部品取外し構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段は、
弾性を有し、係止位置及び係止解除位置を取り得る弾性係止爪が設けられた第1部品と、前記第1部品に一の方向から接近させた際に前記弾性係止爪が摺接によって係止解除位置まで動作した後に係止位置まで動作して前記第1部品に係止される第2部品と、を備え、前記第1部品に前記第2部品が係止された玩具における部品取外し構造であって、
押圧片と、弾性を有し保持部が保持位置及び保持解除位置を取り得る複数の弾性保持片とが設けられた部品取外しツールを前記玩具とは別個に備え、
前記部品取外しツールは、前記玩具に前記一の方向から接近させた際に、前記押圧片と摺接して前記弾性係止爪が係止解除位置まで動作し、前記弾性係止爪が係止解除位置にある間に、前記保持部が前記第2部品との摺接を通じて前記保持位置まで動作して前記第2部品を保持し、当該部品取外しツールと一体的に前記第2部品を前記第1部品から離間できるように構成されていることを特徴とする。
なお、前記部品取外しツールは、一の方向から接近させた際に、押圧片を爪に摺接する位置まで導くガイドが設けられていることが好ましい。
【0008】
第2の手段は、第1の手段であって、
前記第1部品には前記弾性係止爪が複数設けられ、前記部品取外しツールには、前記弾性係止爪に対応した位置それぞれに前記押圧片が設けられていることを特徴とする。
【0009】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段であって、
前記第2部品には、前記玩具に前記一の方向から接近させた際に前記押圧片が挿入される孔が形成され、前記孔内に前記弾性係止爪によって係止される被係止部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
第4の手段は、第1の手段〜第3の手段のいずれか一の手段であって、
前記複数の弾性保持片は、前記保持部として爪を有し、前記第2部品の取外しの際に、前記第2部品の少なくとも一部を抱持するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
第5の手段は、第1の手段〜第3の手段のいずれか一の手段であって、
前記複数の弾性保持片は、前記第2部品の取外しの際に、弾性力によって前記第2部品の少なくとも一部を挟持するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第1の手段によれば、部品取外しツールを玩具に接近・離間させるだけで、第2部品が第1部品から簡単に取り外せることになる。
【0013】
第2の手段によれば、複数の弾性係止爪の係止解除を一度で行えるので、頗る便利である。
【0014】
第3の手段よれば、孔内に爪によって係止される被係止部が形成されているので、爪が表面に露出することが防止される。
【0015】
第4の手段及び第5の手段によれば、第2部品の取外し中に第2部品を確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係るコマ玩具の一実施形態の遊び方を説明した図である。
図2】本実施形態のコマ玩具の分解斜視図である。
図3】本実施形態のコマ玩具の分解断面斜視図である。
図4】(a)及び(b)は、本実施形態のコマ玩具の軸部の分解斜視図である。
図5】本実施形態のコマ玩具の軸部の軸部上部の組み付き状態を示す模式的な断面図である。
図6】(a)から(c)は、本実施形態のコマ玩具の軸部における付属部品の一例を示す斜視図であり、(d)は、(a)から(c)に示す付属部品に補助部品を組み付けた調整部材の一例を示す斜視図である。
図7】(a)から(d)は、図6(d)に示す調整部材を段形成部材に係止させた状態を示す要部側面図である。
図8】(a)から(c)は、本実施形態のコマ玩具の軸部における付属部品の変形例を示す斜視図であり、(d)は、(a)から(c)に示す付属部品に補助部品を組み付けた調整部材の一例を示す斜視図である。
図9】(a)から(d)は、図8(d)に示す調整部材を段形成部材に係止させた状態を示す要部側面図である。
図10】本実施形態のコマ玩具を回転駆動させるランチャーの一例を示した斜視図である。
図11】本実施形態の部品取外しツールを示した斜視図である。
図12】(a)から(c)は、部品取外しツールの押圧片の作用を説明するための断面図である。
図13】(a)から(c)は、部品取外しツールの弾性保持片の作用を説明するための断面図である。
図14】(a)から(c)は、弾性保持片の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のコマ玩具を図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【0018】
《全体構成》
図1は、本発明に係るコマ玩具の一実施形態の遊び方を説明した図、図2は、本実施形態のコマ玩具の分解斜視図、図3は、本実施形態の軸部、コマ玩具の胴体及び性能可変リングの分解断面斜視図である。本明細書においては、上下、左右及び前後は図2及び図3に示した向きを言うものとする。
実施形態のコマ玩具1は、いわゆるバトルゲームに使用することが可能なコマ玩具である。具体的には、このコマ玩具1は、互いの衝突による衝撃力で相手方のコマ玩具1を図1の右側のように分解させて勝利とするようなバトルゲームに使用することができる。
このコマ玩具1は、図2に示すように、下部構造を構成しドライバとなる軸部10と、上部構造を構成するレイヤーとなる性能可変リング30及び胴体40とによって構成されている。
【0019】
《細部構成》
1.軸部10について
図4(a)は、本実施形態における軸部を上側から見た場合の分解斜視図であり、図4(b)は、本実施形態における軸部を下側から見た場合の分解斜視図である。
図2から図4(a)、図4(b)に示すように、軸部10は、下端部に回転軸11、上下方向中間部に鍔12、上部に円筒部13を備えている。
このうち鍔12と円筒部13とは一体に形成されて軸部上部を構成し、この鍔12及び円筒部13には図示しないビス孔が形成されており、後述するように鍔12及び円筒部13に設けられているビス孔にビス10a(図4(a)、図4(b)参照)を挿入することにより軸部下部に対して固定されている。
【0020】
ここでまず、軸部上部の構成について説明する。
鍔12及び円筒部13には、回転軸11の軸線(軸心)を挟み左右方向で対峙する部位2箇所それぞれに孔14(図2及び図4(a)参照)が形成されている。
また、円筒部13には、回転軸11の軸線を挟み前後方向で対峙する部位2箇所それぞれに突出部15が形成されている。この突出部15の外面は鍔12の外周面と面一となっている。
図5は、軸部上部の組み付き状態を示す模式的な断面図である。
また、図3及び図5に示すように、円筒部13の内側には円柱体16が立設されている。
円柱体16の上端は特に限定はされないが円筒部13の上端よりも高い位置に設定されている。この円柱体16の上端部には回転軸11の軸線を挟み左右方向で対峙する部位2箇所それぞれに半径方向外側に張り出す爪(係合部)17が形成されている。
円柱体16の下端であって回転軸11の軸中心に対応する位置には、孔16a(図4(b)参照)が形成されている。孔16aは後述する段形成部材51の円筒部514の形状に対応する形状となっており、軸部上部に軸部下部が組み付けられた際に孔16a内に円筒部514が挿入される。
また、円柱体16の下端であって鍔12及び円筒部13に設けられているビス孔(図示せず)に対応する位置には、孔16cが形成されており、前述のビス10aは、後述する段形成部材51の貫通孔513及び孔16cを介してビス孔に挿入され、軸部下部を軸部上部に対して固定するようになっている。
【0021】
また、軸部10は円筒状の押圧部材18を備えている。この押圧部材18は、円筒部13の内側に円柱体16の外周を取り囲むようにして設置されている。
図2から図5に示すように、押圧部材18の外周下端部には脚部18cが設けられている。この脚部18cは回転軸11の軸線を挟み左右方向で対峙する部位2箇所それぞれに形成されている。そして、この押圧部材18はスプリング20によって上方に付勢されている。この押圧部材18は、脚部18cが孔14の上縁で上方への移動が規制され、常態では、押圧部材18の上端は円筒部13の上端よりもやや高い高さ位置に配置される。
また、押圧部材18の天井部の上面には、回転軸11の軸線を挟み前後方向で対峙する部位2箇所それぞれに半径方向に延びる凸条(突起)21が形成されている。
【0022】
次に、軸部下部の構成について説明する。
軸部下部は、回転軸11(図4(a)、図4(b)及び図6(d)参照)と、段形成部材51(図4(a)及び図4(b)参照)と、調整部材52(図6(b)参照)とを備えている。
回転軸11には、その軸中心に軸本体部111が設けられており、軸本体部111の下側の先端部は軸先部112となっている。本実施形態では、軸先部112が錐状となっている例を示しているが(例えば図4(b)等参照)、軸先部112の形状は特に限定されず、単なる棒状や、先端に丸みのある形状等であってもよい。
また、回転軸11は、軸先部112に近い軸本体部111周りにフランジ部113を備えている。
【0023】
軸本体部111の外周には、付勢部材としてのコイルばね110が設けられている。
本実施形態では、図4(a)に示すように、フランジ部113の上側の面に軸本体部111の軸周りに沿って溝部114が形成されており、コイルばね110の一端側はこの溝部114内に配設されている。
軸本体部111の上部は、後述する補助部品53を貫通して段形成部材51に固定されており、付勢部材であるコイルばね110は、回転軸11のフランジ部113と補助部品53の上部内側面との間に配置されて、補助部品53を段形成部材51側に付勢(押圧)している。
【0024】
段形成部材51は、ほぼ円盤状に形成された平板部511と、平板部511の外周縁に沿って設けられた外側部515とを有している。
平板部511のほぼ中央部には貫通孔517が形成されている。貫通孔517は、回転軸11の軸本体部111の上部の形状に対応する形状に形成されており、補助部品53を貫通した軸本体部111の上部が貫通孔517に圧入されることにより、回転軸11が段形成部材51に固定されるようになっている。なお、回転軸11の軸本体部111を段形成部材51に固定する手法は圧入に限定されない。例えばビスやねじ等により固定されてもよいし、接着固定されてもよい。
【0025】
平板部511における貫通孔517を挟み左右方向で対峙する部位2箇所には、軸部上部の突出部15に対応する位置にそれぞれ張出部512が形成されている。
張出部512には、軸部上部に設けられたビス孔に対応する位置にそれぞれビス10aを挿通させる貫通孔513が形成されている。
段形成部材51を含む軸部下部は、ビス10aを貫通孔513から鍔12及び円筒部13に設けられているビス孔まで挿通させることで軸部上部に固定される。
平板部511の上面であって貫通孔517に対応する位置には上方に突出する円筒部514が形成されている。円筒部514は、前述のように、軸部上部に軸部下部が組み付けられた際に円柱体16の孔16a内部に嵌り込むようになっている。
【0026】
段形成部材51の外側部515は、平板部511の上下に張り出しており、平板部511のうち下側に張り出した部分には、後述する付属部品54を回転軸11の軸線方向における異なる複数位置でそれぞれ係止する係止手段が設けられている。
本実施形態において、係止手段は回転軸11の軸線方向における深さの異なる複数の凹部516(図7において、凹部516a,516b,516c)であり、複数の凹部516a,516b,516cは、回転軸11の軸周りに沿って配置されている。
後述するように、係止手段である凹部516(凹部516a,516b,516c)には、付属部品54(本実施形態では付属部品54と一体となって回転軸11の軸線方向に移動可能であり、付属部品54とともに調整部材52を構成する補助部品53の凸部534)が係止されるようになっており、各凹部516は、凸部534を係止可能な幅を有している。
なお、後述するように、本実施形態において凸部534は、回転軸11の軸線を挟んでほぼ対向する位置に2つ設けられており、凹部516a,516b,516cは、この2つの凸部534に対応して、回転軸11の軸線を挟んでほぼ対向する位置にそれぞれ設けられている。
【0027】
本実施形態では、凹部516(図7において、凹部516a,516b,516c)のいずれかに補助部品53の凸部534を係止させることによって、軸線方向における付属部品54の取付け位置を変更可能に構成されている。
図示例では、凹部516aが回転軸11の軸線方向における深さが最も深く、凹部516cが回転軸11の軸線方向における深さが最も浅く、凹部516bは、凹部516aと凹部516cとの中間的な深さとなっている。
なお、本実施形態で示す凹部516の形状や回転軸11の軸線方向における深さ、設ける数や設ける位置等は一例であり、適宜変更可能である。補助部品53の凸部534が係止可能な範囲内に位置するものであれば、どのような形状の凹部がいくつ(何段階)設けられていてもよい。
【0028】
本実施形態において、調整部材52は、付属部品と、この付属部品と一体となって回転軸11の軸線方向に移動可能に構成された補助部品53とを備えて構成されている。
付属部品は、軸部10に対して着脱可能に構成されていることが好ましい。
また、付属部品が着脱可能な構成である場合、付属部品は複数種類が交換可能に用意されて、ユーザが自由に選択して軸部10に装着できることが好ましい。
後述するように、本実施形態の付属部品は、軸部10から取り外すことなく軸線周りに回転させるだけでの回転軸11の軸線方向における取り付け位置(軸部10の高さ方向の取付け位置)を簡易に変更することができる。そして、付属部品の取付け位置の変更に伴って、軸部10の接地状態や軸部10の高さを変更可能に構成されているため簡易に多彩な改造が可能である。また、こうした付属部品を着脱可能とし、複数種類用意して適宜付け替えることができるようにした場合には、さらにバリエーション豊かな改造をコマ玩具1に加えることが可能となる。
本実施形態では、付属部品は、軸部10に対して着脱可能であって、図6(a)〜図6(d)に示す付属部品54及び図8(a)〜図8(d)に示す付属部品57の2種類が交換可能に用意されている場合を例に説明する。
なお、本実施形態において付属部品54と付属部品57とは、その下端部の構成のみが異なるものであるため、図2図3及び図4(a)、図4(b)においては、軸部10に付属部品54が設けられている場合を例として図示している。
なお、本実施形態において付属部品が軸部10に対して着脱可能に構成されていることは必須ではなく、また、付属部品が着脱可能である場合にも、複数種類の付属部品が交換可能に用意されていることは必須ではない。例えば付属部品として付属部品54,57のいずれか一方のみが用意されており、ゲームを繰り返す中で付属部品54,57が破損等した場合に、付属部品54,57を取り外して同じ種類の新しい付属部品54,57と交換できるようになっていてもよい。
【0029】
本実施形態において付属部品54は、回転軸11が上方から挿入可能であり、回転軸11の先端部である軸先部112を下方に突出可能であるとともに、回転軸11の少なくとも軸先部112を周囲から取り囲むように配設されたリング状部541を有している。リング状部541は、付属部品54の取付け位置の変更に伴って回転軸11を取り囲んでいる位置が変化することで回転軸11の軸先部112の出没量を調整し、回転軸11の軸先部112の出没具合に応じて接地可能となるように構成されている。
【0030】
ここで、図6(a)〜図6(d)を参照しつつ、付属部品54の構成について詳細に説明する。
図6(a)は、付属部品を斜め側方から見た斜視図であり、図6(b)は、付属部品を斜め上方から見た斜視図であり、図6(c)は、付属部品を斜め下方から見た斜視図である。また、図6(d)は、図6(a)〜図6(c)に示す付属部品に補助部品を組み付けて構成された調整部材を斜め上方から見た斜視図である。
図4(a)、図4(b)及び図6(a)〜図6(c)に示すように、付属部品54は全体がほぼ椀状又はすり鉢状に形成された部材であり、回転軸11が上方から挿入可能であり、回転軸11の先端部である軸先部112を下方に突出可能となっている。
具体的には、付属部品54の下端部には、回転軸11の少なくとも先端部である軸先部112を周囲から取り囲むように配設されたリング状部541が設けられている。このリング状部541の中心には貫通孔542が形成されており、回転軸11の軸先部112はこの貫通孔542に対して出没可能に構成されている。
なお、前述のように、回転軸11のフランジ部113の外径は貫通孔542の内径よりも大きいため、回転軸11はフランジ部113が貫通孔542を通過できずにリング状部541の内側に係止されることにより、付属部品54から抜け落ちないようになっている。
【0031】
リング状部541は、付属部品54の取付け位置の変更に伴って回転軸11を取り囲んでいる位置が変化することで回転軸11の軸先部112の出没量を調整可能となっている。そして、リング状部541は、回転軸11の軸先部112の出没具合に応じて接地可能となるように構成されている。
すなわち、回転軸11に対する付属部品54の取付け位置が上がるにしたがって、回転軸11の軸先部112のうち貫通孔542からの突出する部分が多くなる(例えば図7(a)及び図7(c)参照)。逆に、回転軸11に対する付属部品54の取付け位置が下がるにしたがい、リング状部541が回転軸11を取り囲んでいる位置が徐々に下側(回転軸11の先端側)に下がっていき、リング状部541の下端部が回転軸11の軸先部112と同じかこれよりも低い位置まで下がると(例えば図7(d)参照)、回転軸11の軸先部112とともに、又は回転軸11の軸先部112に代わってリング状部541が接地する。
なお、図6(a)等では、リング状部541が、軸部10の先端側に行くほど外径が小さくなる側面視においてテーパ形状となっている場合を例示しているが、リング状部541の形状は図示例に限定されない。リング状部541の外形状を変えることにより、リング状部541が接地した場合のコマ玩具1の動作の仕方を変えることができる。
【0032】
付属部品54の底面には、リング状部541を取り囲むように、複数の係止孔543が形成されている。
係止孔543は、軸部10を組み立てた際に、後述する補助部品53の係止脚部533が挿入され係止される部分であり、本実施形態では、補助部品53の係止脚部533の数及び配置に合せてリング状部541からほぼ等距離の前後左右にほぼ等間隔で4つの係止孔543が設けられている。
係止孔543には、段部543aが形成されており、補助部品53の係止脚部533が挿入された際に、係止脚部533先端に設けられた爪533aが段部543aに係止されるようになっている。
補助部品53の係止脚部533が係止孔543に挿入され、爪533aが段部543aに係止されることにより、付属部品54と補助部品53とが係合し一体化されて調整部材52を構成する。
なお、係止孔543の形状や数、設けられる位置等は、補助部品53の係止脚部533に対応するものであればよく、図示例に限定されない。
【0033】
また、付属部品54の底面であって係止孔543が設けられている位置とは異なる位置には、複数の係止孔544が形成されている。本実施形態では、リング状部541を挟んで、ほぼ対向する位置に2つの係止孔544が設けられている。
本実施形態では例えば爪や治具等を係止孔544に差し込んで付属部品54を下方に引っ張ることにより、付属部品54と補助部品53との係合状態が解除され、付属部品54を軸部10から取り外すことができるようになっている。
なお、係止孔544の形状や数、設けられる位置等は、図示例に限定されない。
また、付属部品54と補助部品53との係合状態を解除して付属部品54を取り外す手法はここに例示したものに限定されず、各種の冶具や手法を用いることができる。
【0034】
また、本実施形態における付属部品54の上面には、後述する補助部品53の凹部535に対応する位置に突起部545が設けられている。
本実施形態では、回転軸11の軸線を挟んでほぼ対向する位置に2つの突起部545が設けられている例を図示しているが、突起部545の形状や数、設けられる位置等は、図示例に限定されない。
【0035】
次に、図8(a)〜図8(d)を参照しつつ、付属部品57の構成について詳細に説明する。なお、図8(d)では、図6(d)と異なり、回転軸11を図示していない。
図8(a)は、付属部品を斜め側方から見た斜視図であり、図8(b)は、付属部品を斜め上方から見た斜視図であり、図8(c)は、付属部品を斜め下方から見た斜視図である。また、図8(d)は、図8(a)〜図8(c)に示す付属部品に補助部品を組み付けて構成された調整部材を斜め上方から見た斜視図である。
図8(a)〜図8(c)に示すように、付属部品57は、付属部品54と同様に全体がほぼ椀状又はすり鉢状に形成された部材であり、回転軸11が上方から挿入可能となっている。
付属部品57の下端部には、付属部品54とは異なり、回転軸11の先端部である軸先部112を下方から被覆して新たな回転軸を構成する被覆部571が設けられており、回転軸11の軸先部112は被覆部571の内側に配置されて外部に露出しない。
また、被覆部571の内側は、軸先部112を受け入れる凹部572(図8(b)参照)となっている。
【0036】
付属部品57は、その取付け位置の変更に伴って、軸部10の高さを変更可能に構成されている。
すなわち、回転軸11に対する付属部品57の取付け位置が一番高い位置となった場合には、被覆部571の内側面(すなわち凹部572の内面)は回転軸11の軸先部112に接するかこれに近い位置となり、被覆部571と軸先部112との高さ位置はほぼ同程度となっている(例えば図9(a)参照)。これに対して、回転軸11に対する付属部品57の取付け位置が下がるにしたがい、被覆部571の内側面(凹部572の内面)が回転軸11の軸先部112よりも下方に離間していき、軸部10における軸線方向の長さが長くなる(例えば図9(d)参照)。これにより、回転軸11の軸先部112が接地する場合よりも、付属部品57の被覆部571の外側面で接地する場合の方が、コマ玩具1全体の高さが高くなり、コマ玩具1の重心位置が変化することでコマ玩具1の動作の仕方を変えることができる。
なお、図8(a)及び図8(c)等では、被覆部571が、軸部10の先端側に行くほど外径が小さくなる側面視においてテーパ形状となっている場合を例示しているが、被覆部571の形状は図示例に限定されない。被覆部571の外形状を変えることにより、被覆部571が接地した場合のコマ玩具1の動作の仕方を変えることができる。
なお、付属部品57のその他の構成は、付属部品54と同様であるため、同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0037】
補助部品53は、ほぼ円盤状の平板部531と、この平板部531のほぼ中央部に形成され回転軸11を挿通させる貫通孔532を有し、回転軸11の軸本体部111の上側を貫通孔532から上方に突出させるとともに、回転軸11のフランジ部113を付属部品54との間に挟み込むように付属部品54の上方に配置される。
前述のように、補助部品53は、回転軸11の軸周りに設けられているコイルばね110により、上方(すなわち、軸部上部及びこれに固定されている段形成部材51)に向かって付勢(押圧)されている。
補助部品53の平板部531の周面であって回転軸11の軸線を挟んでほぼ対向する位置2箇所には、凹部535が形成されている。凹部535には、前述のように付属部品54の上面に設けられた突起部545が凹部535に嵌め込まれるようになっている。これにより、補助部品53と付属部品54とが回転方向(回転軸の周方向)にずれるのが防止される。
なお、凹部535の形状や数、設けられる位置等は、付属部品54の突起部545と対応するものであればよく、図示例に限定されない。
【0038】
また、補助部品53の平板部531の下側面には、下方に向かって垂設された4つの係止脚部533が設けられている。
係止脚部533は、前述の付属部品の係止孔543に係止されるようになっており、係止孔543に応じた位置に配設されている。
係止脚部533は、ある程度弾性を有するように形成されており、先端部には軸線(軸心)方向に向かって突出する爪533aが設けられている。
組み立て時には、係止脚部533が付属部品54の係止孔543に挿入され、爪533aが付属部品54の段部543aに係止されることにより、係止脚部533が4方向から付属部品54を抱持する。これにより付属部品54と補助部品53とが係合し、一体となって動作可能となる。
なお、係止脚部533の形状や数、設けられる位置等は、付属部品54の係止孔543に対応するものであればよく、図示例に限定されない。
【0039】
また、補助部品53の平板部531の上側面には、軸部10側(本実施形態では段形成部材51)に設けられた凹部516(凹部516a,516b,516c)と嵌合可能な係止手段としての凸部534が設けられている。
本実施形態では、前述のように、凹部516(凹部516a,516b,516c)が、回転軸11の軸線を挟んでほぼ対向する位置にそれぞれ設けられており、凸部534は、この一対の凹部516a,516b,516cに対応して、回転軸11の軸線を挟んでほぼ対向する位置に2つ設けられている。
なお、凸部534の形状、配置される数や位置等は、凹部516a,516b,516cに対応するものであればよく、図示例に限定されない。例えば、凹部516(凹部516a,516b,516c)は回転軸11の軸線を挟んだ対向位置に一対設けられていなくてもよく、凹部516(凹部516a,516b,516c)が段形成部材51の周方向の一か所のみに設けられている場合には、凸部534も補助部品53における周方向のいずれか一か所に設けられる。
【0040】
2.性能可変リング30について
この実施形態では、性能可変リング30としてフライホイールが用いられている。この性能可変リング30は板状を成している。図3に示すように、この性能可変リング30の底面には軸部10の鍔12が下方から収容可能な環状段部31が形成されている。また、図2及び図3に示すように、この性能可変リング30の上面には、回転軸11の軸線を挟み左右方向で対峙する部位2箇所それぞれに上方に向けて張り出す突出部32が形成されている。各突出部32の下側部分には、軸部10の突出部15を下方から収容可能な凹部33が形成されている。また、性能可変リング30の上面には、各突出部32の直ぐ外側に上方に延びる舌片34が形成されている。舌片34は突出部32よりも上方に突出している。なお、この性能可変リング30としては、フライホイールに代えて或いはフライホイールと一体的で、外周面に突出部があって相手方のコマ玩具1を攻撃し易くしたものや、外周面に凹部があって相手方のコマ玩具1からの攻撃を受け難いものであってもよい。
【0041】
3.胴体40について
胴体40は円盤状を成している。この胴体40は、図2に示すように、基体400と、上面視で基体400と略同形で基体400の上に被せられた透明カバー体401とを備えている。
胴体40の外周には凹凸40aが形成されている。また、基体400の中央には円孔41が形成されている。上記透明カバー体401は円孔41及び後述の弧状スリット46を除いた部分に被せられている。さらに、胴体40の下面には、性能可変リング30の突出部32を下方から収容可能な環状凹部42が形成されている。
この環状凹部42を区画形成する内周壁43aの内周面下端には、回転軸11の軸線を挟み前後方向で対峙する部位2箇所それぞれに半径方向内側に向けて張り出す爪(係合部)44が突設されている。
また、内周壁43aの内周面の上下方向中間部には、回転軸11の軸線を挟み左右方向で対峙する部位2箇所それぞれに半径方向内側に向けて張り出す突起47が突設されている。
さらに、内周壁43aの下端面には、回転軸11の軸線を挟み左右方向で対峙する部位2箇所それぞれに、凹凸が連続して形成され上記凸条21に噛み合う起伏部45が形成されている。
また、胴体40の環状凹部42を区画形成する天井壁43bには、性能可変リング30の舌片34を下方から挿入可能な弧状スリット46が形成されている。この弧状スリット46の長さは舌片34が十分に移動し得る長さとなっている。
【0042】
4.識別用部品60について
識別用部品60は円孔41に取り付けられている。この識別用部品60はコマ玩具1の識別やプレイヤの識別のために使用される。
この識別のため、実施形態では、図示はしないが、この識別用部品60として互いに異なる模様及び/又は色を有するものが用意され、その中からプレイヤが選択した1つの識別用部品60が円孔41に溝60a及び突起47を利用してねじ式で取り付けられる。
【0043】
《組立方法》
次に、コマ玩具1の組立方法の一例を説明する。なお、ここでは、軸部10の組立は既に終了しているものとする。また、識別用部品60の円孔41への取付けも終了しているものとする。
まず、軸部10の突出部15を下方から性能可変リング30の凹部33に合致させるようにして、軸部10と性能可変リング30を嵌合状態に組み付ける。次に、この組付け体を胴体40に下方から近付ける。この際、上記組付け体の性能可変リング30の舌片34を胴体40の弧状スリット46の所定の端に合致させる(図3参照)。この状態は、軸部10の爪17と胴体40の爪44とは上下方向で重なっていない状態である。この状態が係合解除状態である。その後、上記組付け体の軸部10を胴体40側に押圧する。すると、まず、性能可変リング30が胴体40の下面に押し当てられる。さらに、スプリング20が縮み、軸部10の爪17が胴体40の爪44よりも上方に相対的に押し上げられる。そして、軸部10を性能可変リング30と一体的に胴体40に対して舌片34が上記所定の端とは反対側の端まで移動するまで回転させる。この場合の回転は、胴体40及び性能可変リング30と軸部10との相対的な回転である。すると、図5に示すように、軸部10の爪17と胴体40の爪44とが上下で重なった状態となる。そして、軸部10から手を離すと、スプリング20の付勢力によって、軸部10の爪17の下面と胴体40の爪44の上面とが当接される。
軸部10の爪17の下面と胴体40の爪44の上面とが当接された状態が係合状態である。これにより、軸部10と、性能可変リング30及び胴体40が結合され、コマ玩具1が組み立てられる。
【0044】
《回転特性の変更方法》
次に、図7(a)から図7(d)を参照しつつ、付属部品54が軸部10に取り付けられている場合における回転特性の変更方法について説明する。
【0045】
補助部品53の凸部534がいずれかの凹部516(例えば凹部516a)に係止されている場合、補助部品53がコイルばね110によって上側に付勢されていることにより、常態において凹部516に嵌め込まれたまま動かない状態となっている。
前述のように、本実施形態では、凹部516aが回転軸11の軸線方向における深さが最も深く、図7(a)に示すように、補助部品53の凸部534が凹部516aに係止された状態において軸線方向における付属部品54の取付け位置が最も高くなり、回転軸11の軸先部112がリング状部541の孔542から突出する突出量が最も多くなる。
この場合、コマ玩具1が接地面に対して垂直又はこれに近い状態で回転しているときには、回転軸11の軸先部112のみが接地する。そして、コマ玩具1が接地面に対して大きく傾いた場合のみ軸先部112とともに、又は軸先部112に代わってリング状部541が接地する。
【0046】
コマ玩具1の回転特性を変えたい場合には、ユーザは、図7(b)に示すように、一旦調整部材52を下方(図7(b)において白抜き矢印で示す方向)に引き下げる。そして、凸部534が凹部516aを構成する張出部518(518a)を乗り越える高さ位置まで調整部材52を引き下げた状態で、調整部材52を軸周り(本実施形態では図7(a)〜図7(d)において右方向)に回転させる。
凸部534が凹部516aを構成する張出部518(518a)を乗り越えて、これとは異なる凹部516(例えば図7(a)〜図7(d)において凹部516aの右隣に配置された凹部516b)に対応する位置まで調整部材52を回転させてユーザが調整部材52から手を離すと、図7(c)に示すように、補助部品53を含む調整部材52は、コイルばね110の付勢力(押圧力)によって上に押し上げられ、凸部534が凹部516bに嵌る。
凹部516bは、凹部516aよりも回転軸11の軸線方向における深さが浅いため、図7(c)に示すように、補助部品53の凸部534が凹部516bに係止された状態において、軸線方向における付属部品54の取付け位置が凹部516bが浅くなった分だけ少し下がり、回転軸11の軸先部112がリング状部541の孔542から突出する突出量が少し少なくなる。
この場合、コマ玩具1が接地面に対して垂直又はこれに近い状態で回転しているときには、回転軸11の軸先部112のみが接地するが、コマ玩具1が接地面に対して少しでも傾くと軸先部112とともに、又は軸先部112に代わってリング状部541が接地する。
【0047】
さらに、再度ユーザが、図7(b)に示すように、一旦調整部材52を下方(図7(b)において白抜き矢印で示す方向)に引き下げ、凸部534が凹部516bを構成する張出部518(518b)を乗り越えて、これとは異なる凹部516(例えば図7(a)〜図7(d)において凹部516bの右隣に配置された凹部516c)に対応する位置まで調整部材52を軸周り(本実施形態では図7(a)〜図7(d)において右方向)に回転させ、ユーザが調整部材52から手を離すと、図7(d)に示すように、補助部品53を含む調整部材52は、コイルばね110の付勢力(押圧力)によって上に押し上げられ、凸部534が凹部516cに嵌る。
凹部516cは、凹部516bよりも回転軸11の軸線方向における深さがさらに浅く、凸部534が凹部516cに嵌り込んだ状態では、図7(d)に示すように、軸線方向における付属部品54の取付け位置が、凹部516cが浅くなった分だけ少し下がり、回転軸11の軸先部112がリング状部541の孔542から突出しない状態となる。
この場合、コマ玩具1の回転角度に関わらず、リング状部541のみが接地する。
なお、ユーザがさらに凹部516c以外の凹部516に凸部534を嵌め込みたい場合には、凸部534が凹部516cを構成する張出部518(518c)を乗り越えて凹部516cの右隣に配置された凹部516aに嵌る位置まで調整部材52を回転させてもよいし、逆に調整部材52を左側に回転させて、凸部534が凹部516bを構成する張出部518(518b)を乗り越えて凹部516cの左隣に配置された凹部516bに嵌る位置まで戻してもよい。
【0048】
コマ玩具1は、接地面積の小さい軸先部112が接地している状態では安定して回転するが、接地面積の大きいリング状部541が接地すると、回転角度が不規則に変化したり、コマ玩具1が大きく移動する等、動きが不規則となり、予想外の攻撃等を対戦相手のコマ玩具に加えることができる。
【0049】
なお、本実施形態では、図7(a)〜図7(d)に示すように、調整部材52の凸部534を係止させる凹部516の位置(種類)により、回転軸11の軸先部112がリング状部541の孔542から突出した状態から軸先部112がリング状部541の孔542から突出しない状態までの3段階の調整を行うことができる例を示したが、調整可能な状態はここに示した3段階に限定されない。
例えば、図7(d)に示す凹部516cよりもさらに浅い凹部516を設けて、リング状部541の下端部の位置が、回転軸11の軸先部112の位置よりも下方に位置する高さまで付属部材54の取付け位置を下げることができるようにしてもよい。
この場合には、付属部品54の取付け位置の変更に伴って、軸部10の高さを変更する(すなわち、回転軸11の軸先部112が接地する場合よりも軸部10の長さを長くする)ことが可能となる。
【0050】
次に、図9(a)から図9(d)を参照しつつ、付属部品57が軸部10に取り付けられている場合における回転特性の変更方法について説明する。
【0051】
付属部品57を軸部10に取り付けた場合には、回転軸11の軸線方向における深さが最も深い凹部516aに補助部品53の凸部534が係止された状態において軸線方向における付属部品57の取付け位置が最も高くなり、図9(a)に示すように、付属部品57の被覆部571の下端部内側に回転軸11の軸先部112が当接した状態となって、コマ玩具1の軸部10の長さが最も短い状態となる。
【0052】
コマ玩具1の回転特性を変えたい場合には、ユーザは、図9(b)に示すように、一旦調整部材52を下方(図9(b)において白抜き矢印で示す方向)に引き下げる。そして、凸部534が凹部516aを構成する張出部518(518a)を乗り越える高さ位置まで調整部材52を引き下げた状態で、調整部材52を軸周り(本実施形態では図9(a)〜図9(d)において右方向)に回転させる。
凸部534が凹部516aを構成する張出部518(518a)を乗り越えて、これとは異なる凹部516(例えば図9(a)〜図9(d)において凹部516aの右隣に配置された凹部516b)に対応する位置まで調整部材52を回転させてユーザが調整部材52から手を離すと、図9(c)に示すように、補助部品53を含む調整部材52は、コイルばね110の付勢力(押圧力)によって上に押し上げられ、凸部534が凹部516bに嵌る。
凹部516bは、凹部516aよりも回転軸11の軸線方向における深さが浅いため、図9(c)に示すように、補助部品53の凸部534が凹部516bに係止された状態において、軸線方向における付属部品54の取付け位置が凹部516bが浅くなった分だけ少し下がり、被覆部571の下端部の位置が、回転軸11の軸先部112の位置よりも少し低くなる。
この場合、コマ玩具1の軸部10の長さが長くなり、コマ玩具の回転特性が変わる。
そして、さらに同様の手順で凸部534を凹部516cに嵌め込むと、凹部516cは、回転軸11の軸線方向における深さが最も浅いため、図9(d)に示すように、補助部品53の凸部534が凹部516cに係止された状態において、軸線方向における付属部品54の取付け位置が、凹部516cが浅くなった分だけ少し下がり、被覆部571の下端部の位置が回転軸11の軸先部112の位置よりも少し低くなる。
この場合、コマ玩具1の軸部10の長さがさらに長くなる。
コマ玩具1は、軸部10の長さが変化すると、コマ玩具1の重心位置も変化するため、回転特性が変わり、予想外の攻撃等を対戦相手のコマ玩具に加えることができる。
【0053】
《部品取外しツール》
本実施形態のコマ玩具1は付属部品54,57の部品取外しツール70を備えている。
図11に示すように、部品取外しツール70は有底円筒状の基体71を備えている。基体71の底71aには舌片状の摘み72が立設されている。また、基体71の円筒部分71bには同一形状の4つの押圧片73が円周方向に所定間隔で立設されている。この4つの押圧片73は、コマ玩具1の4つの係止孔543,573に対応した位置に設けられている。
各押圧片73の先端部は外面側が先端側に向けて当該部品取外しツール70の中心に向かうような傾斜面73aとなっている。4つの押圧片73は、付属部品54,57の取外しの際に、4つの係止孔543又は573に同時に挿入される。
また、部品取外しツール70の円筒部分71bの内側には、4つの押圧片73とは異なる位置に同一形状の2つの保持片74が立設されている。各保持片74の先端部には部品取外しツール70の中心に向けて張り出す爪74aが形成されている。この2つの保持片74は、付属部品54,57の取外しの際に、2つの係止孔544又は574に同時に挿入される。なお、各保持片74の内側に形成された孔は、成型によって保持片74を作る際に形成された喰い切りである。
【0054】
続いて、この部品取外しツール70の作用を図12及び図13を用いて説明する。なお、図12及び図13は取外し構造の要部だけを示している。また、この部品取外しツール70は付属部品54,57の取外しに使用されるが、付属部品54,57の取外し構造は同じであるので、以下では、付属部品54の取外しに使用した場合を説明する。
付属部品54の取外しにあたり、部品取外しツール70を図12(a)及び図13(a)に示すように、コマ玩具1へ一方向から接近させると、部品取外しツール70の4つの押圧片73が4つの係止孔543に同時に挿入され、これに伴って、2つの保持片74も2つの係止孔544に同時に挿入される。4つの押圧片73の4つの係止孔543への挿入タイミングと、2つの弾性保持片74の2つの係止孔544への挿入タイミンとは同じであっても、互いに異なっていてもよい。要は、最終的に、付属部品54の取外しの際に、係止脚部533の爪533aと段部(被係止部)543aとの係止が解除されている間に、2つの保持片74が付属部品54を保持し、取り外せることである。
本実施形態の場合、各押圧片73は係止孔543の壁によってガイドされながら係止脚部(弾性係止爪)533の爪先に突き当たる。その後、各押圧片73は係止脚部533をコマ玩具1の半径方向外方に押圧する。これにより係止脚部533が弾性変形して係止脚部533の爪533aと段部(被係止部)543aとの係止が解除される(図12(b))。この係止解除は、4つの押圧片73を最深部まで押し込む直前になされ、その後は最深部まで係止解除状態を保持する(図12(c))。
一方、保持片74は、部品取外しツール70のコマ玩具1への接近に伴って、まず、保持片74の爪先がリング状部541のテーパ部分に当接する(図13(a))。そして、部品取外しツール70のコマ玩具1へのさらなる接近に伴って、保持片74が弾性変形により撓み(図13(b))、遂には、リング状部541の最大径部分を乗り越え、保持片74が復元位置を取り、保持片74の爪74aがリング状部541の裏側の被被保持部541aに係止される(図13(c))。このとき、上述したように、係止脚部533の爪533aと段部543aとが係止解除された状態にある。
【0055】
この状態で、部品取外しツール70をコマ玩具1の本体から離間させると、保持片74の爪74aがリング状部541の裏側の被被保持部541aを係止した状態にあり、一方、係止脚部533の爪533aと段部543aとが係止解除の状態にあるので、部品取外しツール70と付属部品54が一体となり、コマ玩具1の本体から離間し始める。そして、係止脚部533の爪533aと段部543aとが係止解除の状態にある間に、付属部品54の段部543aは係止脚部533の爪先を乗り越える。これによって、部品取外しツール70と付属部品54とをコマ玩具1の本体から取り外すことができる。そして、コマ玩具1の本体から取り外した部品取外しツール70と付属部品54とを取り外す。
【0056】
このように部品取外しツール70を用いて付属部品54,57を取り外すことにすれば、次のような効果が得られる。
すなわち、部品取外しツール70をコマ玩具1の本体に接近させた後離間させるだけで、付属部品54,57を簡単に取り外すことができる。
また、取外しの際に、複数の弾性保持片74の爪74aによって付属部品54,57が抱持されるので、より簡単に付属部品54,57を取り外すことができる。
なお、弾性保持片74が1つの場合であっても、付属部品弾性保持片74を取り外すことができる。ただし、付属部品54,57を弾性保持片74で確実に保持するためには、弾性保持片74が複数あることが好ましい。
【0057】
なお、本実施形態では、部品取外しツール70の保持片74の爪74aは、コマ玩具1の本体から付属部品54,57を引き剥がす機能を持つが、引き剥がしの開始時には、係止脚部533の爪533a等と段部543aとが係止解除の状態にあるので、弾性係止爪73と段部543a等が係止される程には、保持片74の爪74aをリング状部材541の裏側の被保持部541a等に強固に係止させておく必要がない。つまり、弾性保持片74の爪74aを、付属部品54を引き剥がせる程度に、係止脚部533の爪よりも小さくしたり、保持片74の爪先の形状を側面視で2等辺三角状、台形状又は半円状にしたりして(図14(a)〜(c))、被保持部541aに軽く係止させておくだけでよい。このようにすれば、コマ玩具1の本体から取り外した部品取外しツール70と付属部品54,57とを簡単に取り外すことができる。或いは、弾性係止爪に代えて、弾性を有する爪無しの弾性棒状部材を弾性によって付属部品54,57の一部に圧接させるようにしてもよい。この場合、複数の弾性棒状部材で付属部品54,57の一部を挟持するように構成することが好ましい。さらに、スプリングによって爪部分を付勢することで付属部品54,57を保持するようにしてもよい。
また、部品取外しツール70はコマ玩具1に限らず、弾性係止爪を利用した取付け構造を持つ玩具等一般に利用することができる。
【0058】
《遊び方》
続いて、このコマ玩具1を使用しての遊び方の一例を説明する。
この遊び方の一例では、コマ玩具1を回転させて、相手方のコマ玩具1と戦いを行う。
この場合、コマ玩具1の回転力のチャージは、図10に示すようなランチャー90によって行われる。このランチャー90は、内部に図示しない円板を備え、その円板を図示しないゼンマイばねで一の回転方向に付勢するとともに、円板の周囲に卷回させた図示しない紐をハンドル91で引くと、円板が回転され、コマホルダー93が回転されるように構成されている。このコマホルダー93の回転は、下方に突設されたフォーク94によってコマ玩具1に伝達され、コマ玩具1を回転する。この場合、フォーク94は胴体90の弧状スリット46(図3参照)に差し込まれる。そして、ランチャー90のハンドル91を引き切ると、円板ひいてはコマホルダー93の回転が停止する一方で、コマ玩具1は慣性力によって尚も回転するので、フォーク94の傾斜面94aを倣ってコマ玩具1がコマホルダー93から外れる。なお、図10において符号92はコマホルダー93に対して出没可能なロッドである。このロッド92はコマホルダー93にコマ玩具1を装着した際にコマ玩具1の上面に押されてコマホルダー93に没する。このロッド92は例えばコマ玩具1の着脱の検出に使用される。
【0059】
このようにして発射されたコマ玩具1は所定のフィールドで回転させられ、相手方のコマ玩具1に衝突すると、衝突による衝撃力や擦れ等によって、胴体40には、軸部10及び性能可変リング30の回転方向とは反対の方向の力が作用し、それによって、胴体40が軸部10及び性能可変リング30の回転方向に対して反対の方向に相対的に回転する。
すると、胴体40の起伏部45に凸条21が噛合する。この場合、凸条21にはスプリング20の付勢力が作用するので、衝突による衝撃力が作用する毎に、胴体40に対して軸部10が相対回転して噛み合い位置を変更することにより、係止解除位置に達すると、胴体40の爪44が軸部10の爪17から外れるため、スプリング20の付勢力によって胴体40が軸部10から離反する。そして、図1において、右側に示すように、コマ玩具1は分解される。
【0060】
《本実施形態の効果》
以上のように、本実施形態によれば、コマ玩具1が、軸部10と、軸部10に取り付けられ、軸部10の回転軸11の軸線方向に移動可能な付属部品54と、付属部品54を回転軸11の軸線方向における異なる複数位置でそれぞれ係止する係止手段(本実施形態では、凹部516と凸部534)とを備えており、係止手段(凹部516と凸部534)により付属部品54を係止させることによって付属部品54の取付け位置を変更可能となっている。
このため、コマ玩具1の接地部分の構成を容易に複数段階で切り替えて、コマ玩具1の重心位置や回転特性を変化させることができ、1つのコマ玩具1によって様々なバリエーションのある攻撃、バトルを楽しむことができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、付属部品54が軸部10に対して着脱可能となっている。このため、複数種類の付属部品(本実施形態では付属部品54,57)を用意して、ユーザが所望の回転特性を得るのに適した付属部品を適宜選択して使い分けることができる。異なる働きをする付属部品(例えば、取り付け位置に応じて軸部10の先端部の接地状態を変えることのできる付属部品54や、取り付け位置に応じて軸部10の高さ(長さ)を変えることのできる付属部品57)を付け替えることができるため、簡易な手法によって1つのコマ玩具1を様々な特色ある攻撃を行うことのできるコマ玩具へと改造することが可能であり、改造のバリエーションを増やすことができ、これにより対戦相手のコマ玩具に対して多彩な攻撃を行うことが可能なコマ玩具を実現することができる。
また、付属部品54,57を消耗部品として単体で用意することで、例えば対戦相手のコマ玩具との衝突等により付属部品54,57が破損した際には、付属部品54,57のみを取り外し、新しいものと交換することも可能となり、コマ玩具1本体を長く使い続けることができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、付属部品54の取付け位置を変えるだけで回転軸11の軸先部112の出没量を調整し、回転軸の先端部の出没具合に応じて、回転軸11の軸先部112のみが接地する場合、回転軸11の軸先部112とリング状部541とがともに接地する場合、リング状部541のみが接地する場合という複数の接地パターンを容易に切り替えることができる。
接地する部分が変わることで接地面積が変化するため、コマ玩具1の回転特性を変化させることができ、対戦相手のコマ玩具に対して多彩な攻撃を行うことが可能となる。
【0063】
また、本実施形態によれば、付属部品57が新たな回転軸を構成する被覆部571を有しているため、付属部品57の取付け位置を変えるだけで、軸部10の高さを容易に変更することができる。
軸部10の高さが変えることでコマ玩具1の重心位置が変化させることができ、対戦相手のコマ玩具に対して多彩な攻撃を行うことが可能なコマ玩具1を実現できる。
【0064】
また、本実施形態によれば、付属部品54の取付け位置を変更するための係止手段は凹部516とこの凹部516に嵌り合う凸部534である。
これにより、凹部516と凸部534との嵌り合う位置を変えるだけで簡易に付属部品54の取付け位置を変化させてコマ玩具1の回転特性を変えることができ、誰でも簡易にバリエーション豊かなバトルゲームを楽しむことができる。
また、凹部516と凸部634とで噛み合って係止されるため、コマ玩具1が回ったり、相手のコマ玩具と激しくぶつかり合ったりした場合でも回転軸11に対する付属部品54の軸線方向の位置がずれず、ユーザがゲーム開始前に設定した状態を維持することができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、軸部10側である段形成部材51に、回転軸11の周方向に沿って、軸線方向の位置の異なる複数の凹部516が設けられており、調整部材52である補助部品53側にいずれかの凹部516と選択的に嵌合可能な凸部534が設けられている。
このため、調整部材52を回転軸11の周方向に移動させることで簡易に付属部品54の取付け位置を変更することができ、誰でも簡易にバリエーション豊かなバトルゲームを楽しむことができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、付属部品54の係止状態を維持するように付勢する付勢部材としてのコイルばね110を有している。
このため、コマ玩具1を用いてゲームを行っている中で他のコマ玩具と激しくぶつかり合ったりした場合でも付属部品54の取付け位置がずれたり、係止状態が解除されたりすることを防止することができる。
【0067】
《本発明の変形例》
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0068】
例えば、本実施形態では、係止手段が段形成部材51の外側部515に形成された凹部516とこれに係止される補助部品53の凸部534とで構成されている場合を例示したが、係止手段は、軸線方向における付属部品54の取付け位置を変更可能なものであればよく、凹部516及び凸部534に限定されない。
例えば、軸部10の外周面と付属部品54,57(又はこれを含む調整部材52)の内周面とに互いに噛み合う螺旋状のねじを形成し、軸部10に対して付属部品54,57(又はこれを含む調整部材52)をねじ込み、螺着される構成として、その螺着具合(すなわちねじ込み量)によって付属部品54,57を含む調整部材52を係止させる軸線方向における係止位置を徐々に移動させることができるようにしてもよい。
また、係止手段は凹部ではなく、階段状に設けられた段差部等、単に付属部品54,57の一部を突き当てることで係止位置を変えることができる構成でもよい。
【0069】
また、本実施形態では、軸部10に対して付属部品54を含む調整部材52を回転させることで凸部534を嵌め合わせる凹部516(係止手段)を変える例を示したが、係止手段を切り替える手法は調整部材52を回転させる手法でなくてもよい。
また、係止手段は軸部10側に設けられた凹部516と付属部品54を含む調整部材52側に設けられた凸部534の組み合わせに限定されない。例えばこれとは逆に軸部10側に凸部を設け、付属部品54を含む調整部材52側に凹部を設けてもよい。
【0070】
さらに、係止手段は凹部と凸部とが互いに嵌り合う構成でなくてもよい。例えば、凹部又は孔部にフックのようなものを引っ掛けることにより付属部品54,57を含む調整部材52を軸部10に係止する構成としてもよい。
また、例えば、軸部10の外周の周方向に高さ方向の位置の異なる突起を階段状に設けて、付属部品54,57を含む調整部材52がばね等の付勢部材の付勢力によって押し付けられることで固定されるようにしてもよい。
【0071】
また、本実施形態では、付属部品54,57の他に付属部品54,57と一体的に移動する補助部品53を設けて、付属部品54,57及び補助部品53で構成される調整部材52を軸部10に対して係止させることで、軸線方向における付属部品54,57の取付け位置を変更できるようにしたが、係止手段は、段形成部材51と補助部品53とに設けられていなくてもよく、補助部品53を設けることは必須ではない。
係止手段は軸部10側と、回転軸11の軸線方向に移動可能な付属部品54,57等とに設けられていればよく、例えば、付属部品54,57に凸部等の係止手段を設けて、軸部10の係止手段(例えば凹部)に係止されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 コマ玩具
10 軸部
51 段形成部材
52 調整部材
53 補助部材
54 付属部品
30 性能可変リング
40 胴体
70 部品取外しツール
73 押圧片
74 弾性保持片
74a 爪
90 ランチャー
516 凹部(係止手段)
534 凸部(係止手段)
図1
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