特許第6526780号(P6526780)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6526780I/Q不均衡較正の装置、方法および、それを用いたトランスミッタシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6526780
(24)【登録日】2019年5月17日
(45)【発行日】2019年6月5日
(54)【発明の名称】I/Q不均衡較正の装置、方法および、それを用いたトランスミッタシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/36 20060101AFI20190527BHJP
   H04L 27/20 20060101ALI20190527BHJP
   H04B 1/04 20060101ALI20190527BHJP
【FI】
   H04L27/36
   H04L27/20 Z
   H04B1/04 Z
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-245431(P2017-245431)
(22)【出願日】2017年12月21日
【審査請求日】2017年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】514173696
【氏名又は名称】國家中山科學研究院
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100125874
【弁理士】
【氏名又は名称】川端 純市
(72)【発明者】
【氏名】クワン・イェンチェン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ・フンティン
【審査官】 北村 智彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−372246(JP,A)
【文献】 特表2005−510930(JP,A)
【文献】 特開2015−032841(JP,A)
【文献】 特開2006−050331(JP,A)
【文献】 特開2013−207575(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/018263(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/00−27/38
H04B 1/04
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
I/Q不均衡較正モードで運転されるトランスミッタシステムで使用されるI/Q不均衡較正装置であって、
較正信号生成器で、第1同相較正信号、第1直交較正信号、もしくは、前記第1同相較正信号及び前記第1直交較正信号の両方を選択的に生成するために使用される較正信号生成器と、
I/Q不均衡較正器で、前記較正信号生成器に電子的に接続され、前記第1同相および直交較正信号でI/Qゲイン不均衡補正を実行するために使用し、I/Qゲイン不均衡を受信後に第2同相較正信号及び第2直交較正信号を生成し、前記第1同相較正信号、前記第1直交較正信号、前記第2同相較正信号、もしくは、前記第2同相較正信号と前記第2直交較正信号の両方を前記トランスミッタシステムのフロントエンド回路に選択的に出力するI/Q不均衡較正器と、
信号強度獲得回路で、前記トランスミッタシステムのフロントエンド回路に電子的に接続され、第1〜第4較正信号強度のいずれかを選択的に獲得し出力するために使用され、前記第1〜第4較正信号強度は第1〜第4較正信号にそれぞれ対応し、前記第1〜第4較正信号は処理済み信号で前記フロントエンド回路は前記第1同相較正信号、前記第1直交較正信号、前記第2同相較正信号、並びに、前記第2同相較正信号及び第2直交較正信号の両方をそれぞれ処理する信号強度獲得回路と、
I/Q不均衡予測器で、前記信号強度獲得回路に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号強度のいずれかをデルタ予測により選択的に予測し、予測第1および第2較正信号強度にしたがって前記I/Qゲイン不均衡を計算し、予測第3および第4較正信号強度にしたがってI/Q位相不均衡を計算するために使用されるI/Q不均衡予測器と、
から構成されるI/Q不均衡較正装置で、
前記信号強度獲得回路が、
自乗計算回路で、前記フロントエンド回路に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号のいずれかの受信時に自乗計算を実行するために使用される自乗計算回路と、
ロウパスフィルタで、前記自乗計算回路と前記I/Q不均衡予測器に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号強度のいずれかを生成するように、前記第1〜第4較正信号のいずれか自乗されたものについてロウパスフィルタ処理を実行するために使用されるロウパスフィルタと、から構成され、
前記I/Q不均衡予測器が、
デルタ予測器で、前記信号強度獲得回路に電子的に接続され、累積データ信号にしたがって参照信号強度を生成し、前記参照信号強度を前記第1〜第4較正信号強度のいずれかと比較し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかに近似であるかこれより小さくなるまで前記累積データ信号が徐々に増分されるために使用されるデルタ予測器と、
コントローラで、前記デルタ予測器に電子的に接続され、前記I/Q不均衡較正器および前記較正信号生成器に電子的に接続され、前記予測第1および第2の較正信号強度にしたがって前記I/Qゲイン不均衡を計算し、前記予測第3および第4の較正信号強度にしたがって前記I/Q位相不均衡を計算するために使用されるコントローラと、
から構成されるI/Q不均衡較正装置。
【請求項2】
請求項1に係るI/Q不均衡較正装置で、I/Q位相不均衡の計算は、前記I/Qゲイン不均衡の計算後に実施され、前記I/Qゲイン不均衡は前記I/Q不均衡較正器に伝送され、I/Qゲイン不均衡の計算後にI/Qゲイン不均衡の補正を設定し、前記I/Q位相不均衡は前記I/Q不均衡較正器に伝送されI/Q位相不均衡の計算後にI/Q位相不均衡補正が設定されるI/Q不均衡較正装置。
【請求項3】
請求項1に係るI/Q不均衡較正装置で、前記デルタ予測器が、
DACで、前記コントローラに電子的に接続され、累積信号にしたがって前記コントローラから生成された前記累積データ信号を受け取るために使用され、前記DACは前記コントローラからの第1クロック信号により起動し、前記累積データ信号でデジタル/アナログ変換を実行して参照信号強度を生成するために使用されるDACと、
比較器で、信号強度獲得回路と前記DACに電子的に接続され、前記参照信号強度を前記第1〜第4較正信号強度のいずれかと比較し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかとより小さい場合にデルタ信号を出力し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかよりも小さくない場合に0を出力する比較器と、
遅延ユニットと、
加算器で、前記遅延ユニットと前記比較器に電子的に接続され、前記遅延ユニットは前記コントローラからの第2クロック信号により起動して前記加算器からの前記累積信号出力を遅延させ、前記加算器は前記遅延ユニットの出力信号と前記比較器の出力信号を加算して前記累積信号を生成する加算器と、から構成されるI/Q不均衡較正装置。
【請求項4】
請求項1に係る前記I/Q不均衡較正装置において、前記予測第1較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記予測第2較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記I/Qゲイン不均衡はΔGと示され、ΔG=SQRT(M/M)−1であり、前記予測第3較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記予測第4較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記I/Q位相不均衡はΔΘと示され、ΔΘ=sin−1{[1−(K/2K)]}となるI/Q不均衡較正装置。
【請求項5】
トランスミッタシステムであって、
べースバンドトランスミッタで、較正信号生成器を有し、I/Q均衡較正モードにおいて、前記較正信号生成器は第1同相較正信号、第1直交較正信号、もしくは、前記第1同相較正信号及び前記第1直交較正信号の両方を選択的に生成するために使用されるベースバンドトランスミッタと、
I/Q不均衡較正器で、前記較正信号生成器に電子的に接続され、前記I/Q均衡較正モードにおいて、前記第1同相および直交較正信号でI/Qゲイン不均衡補正を実行するために使用し、I/Qゲイン不均衡を受信後に第2同相較正信号及び第2直交較正信号を生成し、前記第1同相較正信号、前記第1直交較正信号、前記第2同相較正信号、もしくは、前記第2同相較正信号及び前記第2直交較正信号の両方を選択的に出力するI/Q不均衡較正器と、
フロントエンド回路で、前記I/Q不均衡較正器に電子的に接続され、前記I/Q均衡較正モードにおいて、前記第1同相較正信号、前記第1直交較正信号、前記第2同相較正信号、もしくは、前記第2同相較正信号及び第2直交較正信号の両方を選択的に受け取り処理して、第1〜第4較正信号のいずれかを相応に生成するために使用されるフロントエンド回路と、
信号強度獲得回路で、前記トランスミッタシステムの前記フロントエンド回路に電子的に接続され、前記I/Q均衡較正モードにおいて、第1〜第4較正信号強度のいずれかを選択的に獲得して出力し、前記第1〜第4較正信号強度は前記第1〜第4較正信号にそれぞれ対応する信号強度獲得回路と、
I/Q不均衡予測器で、前記信号強度獲得回路に電子的に接続され、前記I/Q均衡較正モードにおいて、前記第1〜第4較正信号強度のいずれかをデルタ予測により選択的に予測し、予測第1および第2較正信号強度にしたがって前記I/Qゲイン不均衡を計算し、予測第3および第4較正信号強度にしたがってI/Q位相不均衡を計算するために使用されるI/Q不均衡予測器と、
から構成され、
前記信号強度獲得回路が、
自乗計算回路で、前記フロントエンド回路に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号のいずれかの受信時に自乗計算を実行するために使用される自乗計算回路と、
ロウパスフィルタで、前記自乗計算回路と前記I/Q不均衡予測器に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号強度のいずれかを生成するように、前記第1〜第4較正信号のいずれか自乗されたものについてロウパスフィルタ処理を実行するために使用されるロウパスフィルタと、から構成される前記信号強度獲得回路で、
このとき、前記I/Q不均衡予測器は、
デルタ予測器で、前記信号強度獲得回路に電子的に接続され、累積データ信号にしたがって参照信号強度を生成し、前記参照信号強度を前記第1〜第4較正信号強度のいずれかと比較し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかに近似であるかこれより小さくなるまで前記累積データ信号が徐々に増分されるために使用されるデルタ予測器と、
コントローラで、前記デルタ予測器に電子的に接続され、前記I/Q不均衡較正器および前記較正信号生成器に電子的に接続され、前記予測第1および第2の較正信号強度にしたがって前記I/Qゲイン不均衡を計算し、前記予測第3および第4の較正信号強度にしたがって前記I/Q位相不均衡を計算するために使用されるコントローラと、から構成される前記I/Q不均衡予測器であるトランスミッタシステム。
【請求項6】
請求項5に係るトランスミッタシステムで、I/Q位相不均衡の計算は、前記I/Qゲイン不均衡の計算後に実施され、前記I/Qゲイン不均衡は前記I/Q不均衡較正器に伝送され、I/Qゲイン不均衡の計算後にI/Qゲイン不均衡の補正を設定し、前記I/Q位相不均衡は前記I/Q不均衡較正器に伝送されI/Q位相不均衡の計算後にI/Q位相不均衡補正が設定されるトランスミッタシステム。
【請求項7】
請求項5に係るトランスミッタシステムで、前記デルタ予測器が、
DACで、前記コントローラに電子的に接続され、累積信号にしたがって前記コントローラから生成された前記累積データ信号を受け取るために使用され、前記DACは前記コントローラからの第1クロック信号により起動し、前記累積データ信号でデジタル/アナログ変換を実行して参照信号脳強度を生成するために使用されるDACと、
比較器で、信号強度獲得回路と前記DACに電子的に接続され、前記参照信号強度を前記第1〜第4較正信号強度のいずれかと比較し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかとより小さい場合にデルタ信号を出力し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかよりも小さくない場合に0を出力する比較器と、
遅延ユニットと、
加算器で、前記遅延ユニットと前記比較器に電子的に接続され、前記遅延ユニットは前記コントローラからの第2クロック信号により起動して前記加算器からの前記累積信号出力を遅延させ、前記加算器は前記遅延ユニットの出力信号と前記比較器の出力信号を加算して前記累積信号を生成する加算器と、から構成されるトランスミッタシステム。
【請求項8】
請求項5に係る前記トランスミッタシステムにおいて、前記予測第1較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記予測第2較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記I/Qゲイン不均衡はΔGと示され、ΔG=SQRT(M/M)−1であり、
前記予測第3較正信号強度に対応する累積データ信号はK0と示され、前記予測第4較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記I/Q位相不均衡はΔΘと示され、ΔΘ=sin−1{[1−(K/2K)}}となるトランスミッタシステム。
【請求項9】
I/Q不均衡較正モードで運転されるトランスミッタシステムで使用されるI/Q不均衡較正方法であって、
第1同相較正信号を前記トランスミッタシステムのフロントエンド回路に入力して第1較正信号を生成し、第1較正信号強度を獲得し、デルタ予測を使用して前記第1較正信号強度を予測し、
第1直交較正信号を前記トランスミッタシステムの前記フロントエンド回路に入力して第2較正信号を生成し、第2較正信号強度を獲得し、前記デルタ予測を使用して前記第2較正信号強度を予測し、
I/Q不均衡予測器が、第1および第2較正信号強度に基づいてI/Qゲイン不均衡を予測し、
第2同相較正信号を前記トランスミッタシステムの前記フロントエンド回路に入力して第3較正信号を生成し、第3較正信号強度を獲得し、前記デルタ予測を使用することで前記第3較正信号強度を予測し、I/Qゲイン不均衡補正は、前記第1同相較正信号及び前記第2同相較正信号に基づいてI/Qゲイン不均衡較正器により実行され、
第2同相較正信号と前記第2直交較正信号の両方を前記トランスミッタシステムの前記フロントエンド回路に入力して第4較正信号を生成し、第4較正信号強度を獲得し、前記デルタ予測を使用することで前記第4較正信号強度を予測し、前記I/Qゲイン不均衡補正は、前記第1直交較正信号及び前記第2直交較正信号に基づいて前記I/Qゲイン不均衡較正器により実行され、
前記I/Q不均衡予測器が、第3および第4較正信号強度に基づいてI/Q位相不均衡を計算し、
このとき自乗計算は、前記第1〜第4較正信号強度のいずれかを生成するよう、前記第1〜第4較正信号のいずれかを受け取ると実施され、ロウパスフィルタ処理は前記第1〜第4較正信号のいずれかが自乗されると実施され、
このとき参照信号強度は、累積データ信号にしたがって参照信号強度を生成され、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかと比較され、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかに近似であるかこれより小さくなるまで前記累積データ信号が徐々に増分されるために使用される
I/Q不均衡較正方法。
【請求項10】
請求項9に係る前記I/Q較正方法において、前記予測第1較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記予測第2較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記I/Qゲイン不均衡はΔGと示され、ΔG=SQRT(M/M)−1であり、
前記予測第3較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記予測第4較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記I/Q位相不均衡はΔΘと示され、ΔΘ=sin−1{[1−(K/2K)}}となる
I/Q不均衡較正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トランスミッタシステム、特にIQ(In−Phase/Quadrature)不平衡較正の装置、方法および、それを用いたトランスミッタに関係する。
【背景技術】
【0002】
トランスミッタシステムでは、ベースバンド信号は、無線周波(RF)信号を生成するよう、デジタルーアナログ変換、ロウパスフィルタ処理、局部発振(LO)信号混合、同相信号と直交信号の合成、バンドパスフィルタリングと中間周波(IF)信号混合で処理される。こうした推移は複数の回路で実装可能であり、同相直交チャネル(IチャネルおよびQチャネル)の回路により処理される前記同相直交ベースバンド信号は半導体処理の変動によりオフセットしてもよい。前記オフセットはI/Q不均衡と呼ばれ、較正または訂正はI/Q不均衡(I/QゲインとI/Q位相の不均衡)を処理するために行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
アナログ/デジタル変換器(ADC)は、I/Q不均衡較正用に処理済みRF信号をサンプリングするために使用できADCのサンプリングレートはRF信号の信号帯域幅より大きくなければならない。しかしながらミリメートル波の通信バンドを採用するトランスミッタシステムの場合、例として数ギガヘルツ(GHz)など前記信号帯域幅は非常に大きく、したがって、前記SDCのサンプリングレートは毎秒数ギガビット(Gb/s)でなければならない。超高サンプリングレートADCの設計は困難であり、前記超高サンプリングレートADCをよく設計できても、前記超高サンプリングレートによる大量の電力消費が前記トランスミッタシステムの熱放散に影響する。
【0004】
本開示の目的は、コストと電力消費を低減できるよう、前記超高サンプリングレートADCを用いずにIチャネルとQチャネルのゲイン不均衡と位相不均衡(I/Qゲイン位相不均衡)を予測して補正できるI/Q不均衡較正の装置と方法を提供することにある。
【0005】
本開示の別の目的は、前記ミリメートル波の通信バンドの応用のため、第5世代モバイル通信システムなど前記I/Q不均衡較正装置または方法を用いるトランスミッタシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくとも上記目標を達成するため、本開示は、I/Q不均衡較正モードで運転されるトランスミッタシステムで使用されるI/Q不均衡較正装置であって、
選択的に第1同相較正信号、第1直交較正信号、または前記第1同相および直交較正信号を選択的に生成するために使用される較正信号生成器と、
前記較正信号生成器に電子的に接続され、I/Qゲイン不均衡補正を前記第1同相直交較正信号で実施して第2同相直交較正信号を生成するために使用され、前記第1同相較正信号、前記第1直交較正信号、前記第2同相較正信号または前記第2同相と直交の較正信号の両方を選択的にトランスミッタシステムのフロントエンド回路に出力するI/Q不均衡較正器と、
前記トランスミッタシステムの前記フロントエンド回路に電子的に接続され、第1〜第4較正信号強度のいずれかを選択的に獲得して出力するために使用され、前記第1〜第4較正信号は、前記フロントエンド回路が前記同相較正信号、前記第1直交較正信号、前記第2同相較正信号および前記第2同相直交較正の両方の信号をそれぞれ処理する処理済み信号である信号強度獲得回路と、
前記信号強度獲得回路に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号強度のいずれかを選択的に予測し、予測された第1および第2較正信号強度に従ってI/Qゲイン不均衡を計算し、予測された第3および第4較正信号強度に従ってI/Q同相不均衡を計算するI/Q不均衡予測器と、
から構成され、
前記信号強度獲得回路は、
前記フロントエンド回路に電子的に接続され前記第1〜第4較正信号のいずれかの受信時に自乗計算を実行するために使用される自乗計算回路と、
前記第1〜第4較正信号強度のいずれかを生成するため、前記自乗計算回路と前記I/Q不均衡予測器に電子的に接続され、前記第1〜第4較正信号のいずれかの自乗時にロウパスフィルタ処理を実行するために使用されるロウパスフィルタと、から構成され、
前記I/Q不均衡予測器は、
前記信号強度に電子的に接続され、
前記信号強度獲得回路に電子的に接続され、累積データ信号に従って参照信号強度を生成するために使用され、前記参照信号強度と前記第1〜第4較正信号強度のいずれかと比較し、前記累積データ信号が前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかに近似し、少なくとも同等になるまで徐々に増分されるデルタ予測器と、
前記デルタ予測器、前記I/Q不均衡較正器と前記較正信号生成器に電子的に接続され、予測された前記第1および第2較正信号強度に従って前記I/Qゲイン不均衡を計算し、予測された前記第3および第4較正信号強度に従って前記I/Q位相不均衡を計算するために使用されるコントローラと、
から構成されるI/Q不均衡較正装置を提供する。
【0007】
少なくとも上記目標を達成するため、本開示は、前記フロントエンド回路と前記I/Q不均衡構成装置から構成されるトランスミッタシステムを提供する。
【0008】
少なくとも上記目標を達成するため、本開示は、前記I/Q不均衡構成較正モードで運転されるトランスミッタシステムで使用されるI/Q不均衡較正方法を提供する。
【0009】
本開示の1つの実施形態において、I/Q位相不均衡の計算は、前記I/Qゲイン不均衡の計算後に実施され、前記I/Qゲイン不均衡は前記I/Q不均衡較正器に伝送され、I/Qゲイン不均衡の計算後にI/Qゲイン不均衡の補正を設定し、前記I/Q位相不均衡は前記I/Q不均衡較正器に伝送されI/Q位相不均衡の計算後にI/Q位相不均衡補正が設定される。
【0010】
本開示の1つの実施形態において、前記デルタ予測器は、
前記コントローラに電子的に接続され、累積信号に従ってコントローラから生成される累積済みデータ信号を受け取るために使用されるDACで、前記DACは前記コントローラから第1クロック信号で引き起こされて前記累積データ信号上でデジタル/アナログ変換を実施して前記参照信号強度を生成するDACと、
信号強度獲得回路と前記DACに電子的に接続され、前記参照信号強度と前記第1〜第4較正信号強度のいずれかを比較し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかよりも小さい場合にデルタ信号を出力し、前記参照信号強度が前記第1〜第4較正信号強度のいずれかよりも小さくない場合は0を出力する比較器と、
遅延ユニットと、
前記遅延ユニットと前記比較器に電子的に接続される加算器で、前記遅延ユニットは前記コントローラから第2クロック信号により引き起こされて前記累世信号出力を前記加算器から遅延させ、前記加算器は前記遅延ユニットの出力信号と前記累積信号を生成するための比較器の出力信号を追加する加算器と、
から構成される。
【0011】
本開示の1つの実施形態において、前記予測第1較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記予測第2較正信号強度に対応する累積データ信号はMと示され、前記I/Qゲイン不均衡はΔGと示され、ΔG=SQRT(M/M)−1(例:ΔG=(M/M1/2−1)であり、前記予測第3較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記予測第4較正信号強度に対応する累積データ信号はKと示され、前記I/Q位相不均衡はΔΘと示され、ΔΘ=sin−1{[1−(K/2K)]}となる。
【0012】
要約すると、提供される前記I/Q不均衡較正装置はコストを削減、電力消費を低減、ハードウェアの複雑さを軽減する利点を有し、提供される前記I/Q不均衡較正の装置および方法を用いる提供される前記トランスミッタシステムは前記ミリメーター波の通信バンドを採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】開示の1つの実施形態に従ってI/Q不均衡較正装置を有するトランスミッタシステムのブロック図を示す。
図2】本開示の1つの実施形態に従う累積信号のオシログラフを示す。
図3】本開示の1つの実施形態に従ったI/Q不均衡較正方法の流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
審査官が目標を理解しやすくなるよう、本開示の特徴および効果、実施形態には本開示の詳細な説明のための図面が添付される。
【0015】
本開示の実施形態は、I/Qゲインと位相の不均衡を超高サンプリングレートADCを用いることなく補正できるI/Q不均衡較正装置で、DACは本開示で使用され、低いサンプリングレートと複雑さの軽減を可能にするI/Q不均衡較正装置を提供する。
【0016】
提供されるI/Q不均衡較正の装置と方法はトランスミッタシステム、とりわけ、ミリメートル波の通信幅を採用するトランスミッタシステムにおいてトランスミッタシステムで使用できる。データ信号の送信前に前記トランスミッタシステムはI/Q不均衡較正モードで運転される。I/Q不均衡較正モードの完了後は、前記トランスミッタシステムは通常モードで運転されデータ信号を送信する。
【0017】
I/Q不均衡較正モードでは、まず第1同相較正信号同相チャネル(Iチャネル)への入力で第1較正信号を生成し、前記第1較正信号強度を予測するためにデルタ予測が使用されるにすぎない。次に、第1直交信号は直交チャネル(Qチャネル)への入力で第2較正信号を生成し、前記第2較正信号を予測するために前記デルタ予測が使用されるに過ぎない。I/Qゲイン不均衡は前記予測第1および第2較正信号強度に従って補正することができる。
【0018】
次に、第2同相較正信号はIチャネルへの入力で第3較正信号を生成し、前記第3較正信号強度を予測するために前記デルタ予測が使用されるに過ぎず、前記I/Qゲイン不均衡補正は前記第1同相較正信号で実行されて前記第2同相較正信号を生成する。次に、第2同相直交の両方の較正信号はそれぞれIチャネルとQチャネルへの入力で第4較正信号を生成し、前記第4較正信号強度を予測するために前記デルタ予測が使用されるに過ぎず、前記I/Qゲイン不均衡補正は前記第1直交較正信号で実行されて前記第2直交較正信号を生成する。I/Q位相不均衡は前記予測第3および第4較正信号強度に従って補正することができる。
【0019】
次に、図1を参照すると、図1は、本開示の1つの実施形態に従ってI/Q不均衡較正装置を有するトランスミッタシステムのブロック図を示す。前記トランスミッタシステム1は、ベースバンドトランスミッタ11、I/Q不均衡較正器12、フロントエンド回路13、信号強度獲得回路14、およびI/Q不均衡予測器15から構成される。前記ベースバンドトランスミッタ11は前記I/Q不均衡較正器12に電子的に接続され、前記フロントエンド回路13は前記I/Q不均衡較正器および前記信号強度獲得回路14に電子的に接続される。前記I/Q不均衡予測器15は前記ベースバンドトランスミッタ11、前記I/Q不均衡較正器12および前記信号強度獲得回路14に電子的に接続される。
【0020】
前記ベースバンドトランスミッタ11は、前記トランスミッタシステム1が前記I/Q不均衡較正モードで運転されるとき、前記第1同相および/または直交の較正信号を前記I/Q不均衡較正器12に伝送するために使用される較正信号生成器111を有する。前記トランスミッタシステム1が通常モードで運転されるとき、前記較正信号生成器111は無効になり、前記ベースバンドトランスミッタ11は同相直交データ信号をI/Q不均衡較正器12に伝送する。ただし、前記較正信号生成器111、前記I/Q不均衡較正器12、前記信号強度獲得回路14および前記I/Q不均衡予測器1は、前記トランスミッタシステム1のI/Q不均衡較正装置を形成する。
【0021】
前記通常モードおよび前記I/Q不均衡較正モードの両方において、前記I/Q不均衡較正器12は出力信号I(n)およびQ(n)を前記ベースバンドトランスミッタ11から受けとり、前記受信信号I(n)およびQ(n)上でI/Qゲイン不均衡補正およびI/Q位相不均衡補正を実行し、信号I’(n)およびQ’(n)それぞれを、前記フロントエンド回路13の前記IおよびQのチャネルに対してそれぞれ生成する。
【0022】
前記通常モードおよび前記I/Q不均衡較正モードの両方において、前記フロントエンド回路13のIチャネルは一般に前記フロントエンド回路13の前記信号I’(n)上でデジタル/アナログ変換、ロウパスフィルタ処理および同相LO信号混合を実行し、前記フロントエンド回路13の前記Qチャネルは一般に、前記フロントエンド回路13の前記信号Q’(n)上でデジタル/アナログ変換、ロウパスフィルタ処理および直交LO信号混合を実行し、その後、前記フロントエンド回路13は前記IチャネルおよびQチャネルから前記処理信号を混合して信号S(t)を前記信号強度獲得回路14に出力する。ただし、前記フロントエンド回路13は更に、前記信号S(t)上でバンドパスフィルタ処理および(IF)信号の混合を実行し、前記トランスミッタシステム1が前記通常モードで運転されるときに無線周波信号RF(t)を生成する。
【0023】
前記信号強度獲得回路14は、前記I/Q不均衡較正モードで有効になり、信号強度S(t)LPを生成するよう、前記信号S(t)上で自乗計算とロウパスフィルタ処理を実行する。
【0024】
前記I/Q不均衡予測器15は前記I/Q不均衡較正モードで有効になり、前記ベースバンドトランスミッタ11を制御して第1同相および/または直交較正信号を、前記同相直交データ信号ではなく前記較正信号生成器111から出力する。前記I/Q不均衡予測器15は、デルタ予測により信号強度S(t)LPを予測し、前記I/Qゲイン不均衡を補正することなく前記第1同相直交較正信号に関係する前記予測信号強度にしたがってI/Qゲイン不均衡を計算できる。前記I/Q不均衡予測器15は、前記I/Q不均衡較正器12が、もって前記信号I(n)およびQ(n)上で前記I/Qゲイン不均衡補正を実行できるよう前記I/Qゲイン不均衡を前記I/Q不均衡較正器12に伝送する。
【0025】
更に、前記I/Q不均衡予測器15は、前記I/Qゲイン不均衡補正で前記第1同相較正信号に関係する前記予測信号強度と、前記IQゲイン不均衡補正で前記第1同相直交較正信号に関係する前記予測信号強度にしたがってI/Q位相不均衡を計算できる。前記I/Q不均衡予測器15は、前記I/Q不均衡較正器12が、もって前記信号I(n)およびQ(n)上で前記I/Q位相不均衡補正を実行できるよう前記I/Q位相不均衡を前記I/Q不均衡較正器12に伝送する。
【0026】
上記デルタ予測は前記信号強度S(t)LPを参照信号強度と比較して前記参照信号強度を増分すべきか否かを決定する。前記参照信号強度が前記信号強度に近似であるとき、前記参照信号強度S2(t)LPは前記信号強度S(t)LPに関連づけられる前記予測信号強度である。
【0027】
前記フロントエンド回路13は、同相デジタル/アナログ変換器(DAC)I−DAC、同相ロウパスフィルタI−LPF、同相混合器I−MIX、直交DAC Q−DAC、直交ロウパスフィルタQ−LPF、直交混合器Q−MIX、同相および直交の位相ロックループ回路IQ−PLL、I/Q混合器COMB、IEバンドパスフィルタIFーBPF、IF混合器IF−MIXおよびIF位相ロックループ回路IFーPLLから構成される。前記同相DAC I−DAC、前記位相ロウパスフィルタI−LPFおよび前記同相混合器I−MIXは、前記フロントエンド回路13の前記Iチャネルを形成し、直交DAC Q−DAC、直交ロウパスフィルタQ−LPFおよび前記直交混合器Q−MIXは前記フロントエンド回路13の前記Qチャネルを形成する。
【0028】
前記同相DAC I−DACは前記I/Q不均衡較正器12に電子的に接続され前記信号I’(n)を受け取り、前記デジタル/アナログ変換を前記信号I’(n)で実行する。前記同相ロウパスフィルタIーLPFは、前記同相DAC I−DACに電子的に接続され、前記同相DAC I−DACの前記出力信号上で前記ロウパスフィルタ処理を実行する。前記同相混合器IーMIXは前記同相ロウパスフィルタIーLPFと前記同相直交位相ロックロープ回路IQ−PLLに電子的に接続され、前記同相ロウパスフィルタIーLPFの前記出力信号と、前記同相直交位相ロックロープ回路IQ−PLLからの同相LO信号を混合するために使用される。
【0029】
前記直交DAC Q−DACは前記I/Q不均衡較正器12に電子的に接続され前記信号Q’(n)を受け取り、前記デジタル/アナログ変換を前記信号Q’(n)で実行する。前記直交ロウパスフィルタQーLPFは、前記直交DAC Q−DACに電子的に接続され、前記直交DAC Q−DACの前記出力信号上で前記ロウパスフィルタ処理を実行する。前記直交混合器QーMIXは前記直交ロウパスフィルタQーLPFと前記同相直交位相ロックロープ回路IQ−PLLに電子的に接続され、前記直交ロウパスフィルタQーLPFの前記出力信号と、前記同相直交位相ロックロープ回路IQ−PLLからの直交LO信号を混合するために使用される。
【0030】
前記I/Q混合器COMBは前記同相直交混合器I−MIX、Q−MIXに電子的に接続され、信号S(t)を出力するよう、前記同相直交混合器I−MIX、Q−MIXの出力信号で同相直交信号の混合を実行する。前記I/Q混合器COMBは例えば減算器(例:前記信号S(t)は前記同相直交混合器I−MIX、Q−MIXの出力信号の減算である)であるが、本開示はこれに限定されるものではない。
【0031】
前記IFバンドパスフィルタIF−BPFは前記I/Q混合器COMBに電子的に接続され、前記信号S(t)上で前記バンドパスフィルタ処理を実行する。前記IF混合器IF−MIXは前記IF混合器IF−MIXは前記バンドパスフィルタIF−BPFおよび前記IF位相ロックループ回路IF−PLLに電子的に接続され、前記IFバンドパスフィルタIFーBPFの前記出力信号および前記IF同相ロックループ回路IF−PLLからのIF信号を混合して前記無線周波信号RF(t)を生成するために使用される。
【0032】
前記信号強度獲得回路14は、自乗計算回路SQと自乗信号ロウパスフィルタSQ−LPFから構成される。前記自乗計算回路SQは前記I/Q混合器COMBに電子的に接続され、前記信号S(t)において自乗計算を実行し信号S(t)を生成する。前記自乗信号ロウパスフィルタSQ−LPFは自乗計算回路SQに電子的に接続され、前記信号上で前記ロウパスフィルタ処理を実行して信号強度S(t)LPを生成する。
【0033】
前記I/Q不均衡予測器15は、コントローラCTRLとデルタ予測器151から構成される。前記デルタ予測器151は前記自乗信号ロウパスフィルタSQ−LPFに電子的に接続され、前記デルタ予測を使用することにより前記信号強度S(t)LPを予測する。前記コントローラCTRLは、前記較正信号生成器111を制御し前記I/Qゲインと位相不均衡を前記I/Q不均衡較正器12に伝送するよう、前記デルタ予測器151、前記較正信号生成器111及び前記I/Q不均衡較正器12に電子的に接続される。
【0034】
とりわけ、前記I/Q不均衡較正モードでは、まず前記較正信号生成器111は前記第1同相較正信号(前提としてA*cos(w*n))を前記I/Q不均衡較正器12に伝送するに過ぎず、I(n)=A*cos(w*n)、Q(n)=0であり、このときnは離散時間変数、Aは振幅、wはラジアル周波である。前記I/Q不均衡較正器12はこのとき前記I/Qゲインと位相不均衡を受け取っておらず、そのため前記I/Q不均衡較正器12は前記信号I(n)、Q(n)を回避する、つまりI(n)=I’(n)、Q(n)=Q’(n)である。
【0035】
前記信号I’(n)、Q’(n)が前記フロントエンド回路13により処理されると、前記第1同相較正信号に関係する前記信号強度S(t)LPは前記デルタ予測器151に出力される。前記コントローラCTRLはそのため、前記デルタ予測器151を使用することで前記第1同相較正信号に関係する前記予測信号強度を獲得する。
【0036】
次に、前記較正信号生成器111は前記第1直交較正信号(前提としてA*cos(w*n))を前記I/Q不均衡較正器12に伝送するに過ぎず、I(n)=0、Q(n)=A*cos(w*n)である。前記I/Q不均衡較正器12はこのとき前記I/Qゲインと位相不均衡を受け取っておらず、そのため前記I/Q不均衡較正器12は前記信号I(n)、Q(n)を回避する、つまりI(n)=I’(n)、Q(n)=Q’(n)である。
【0037】
前記信号I’(n)、Q’(n)が前記フロントエンド回路13により処理されると、前記第1直交較正信号に関係する前記信号強度S(t)LPは前記デルタ予測器151に出力される。前記コントローラCTRLはそのため、前記デルタ予測器151を使用することで前記第1直交較正信号に関係する前記予測信号強度を獲得する。前記コントローラCTRLは、前記第1同相および直交の較正信号に関係する前記予測信号強度のそれぞれにしたがって前記I/Qゲイン不均衡を計算できる。
【0038】
次に、前記較正信号生成器111は前記第1同相較正信号(前提としてA*cos(w*n))を前記I/Q不均衡較正器12に伝送するに過ぎず、I(n)=A*cos(w*n)、Q(n)=0である。前記I/Q不均衡較正器12はこのとき前記I/Qゲイン不均衡を受け取っており、そのため前記I/Q不均衡較正器12は前記信号I(n)、Q(n)上で前記I/Qゲイン不均衡補正を実行し、つまり前記信号I’(n)は、前記第1同相較正信号上で前記I/Qゲイン不均衡補正を実行することにより生成される第2同相較正信号である。
【0039】
前記信号I’(n)、Q’(n)が前記フロントエンド回路13により処理されると、前記第2同相較正信号に関係する前記信号強度S(t)LPは前記デルタ予測器151に出力される。前記コントローラCTRLはそのため、前記デルタ予測器151を使用することで前記第2同相較正信号に関係する前記予測信号強度を獲得する。
【0040】
次に、前記較正信号生成器111は前記第1同相と直交の両方の較正信号(前提としてA*cos(w*n))を前記I/Q不均衡較正器12に伝送するに過ぎず、I(n)=A*cos(w*n)、Q(n)=A*cos(w*n)である。前記I/Q不均衡較正器12はこのとき前記I/Qゲイン不均衡を受け取っており、そのため前記I/Q不均衡較正器12は前記信号I(n)、Q(n)上で前記I/Qゲイン不均衡補正を実行し、つまり前記信号I’(n)は、前記第1同相較正信号上で前記I/Qゲイン不均衡補正を実行することにより生成される第2同相較正信号であり、前記信号Q’(n)は、前記第1直交較正信号上で前記I/Qゲイン不均衡補正を実行することで生成される第2直交較正信号である。
【0041】
前記信号I’(n)、Q’(n)が前記フロントエンド回路13により処理されると、前記第2同相および直交の両方の較正信号に関係する前記信号強度S(t)LPは前記デルタ予測器151に出力される。前記コントローラCTRLはそのため、前記デルタ予測器151を使用することで前記第2同相と直交の両方の較正信号に関係する前記予測信号強度を獲得する。コントローラCTRLは、前記第2同相較正信号に関係する前記予測信号強度、および前記第2同相と直交の両方の較正信号に関係する前記予測信号強度にしたがって前記I/Q位相不均衡を計算できる。
【0042】
さらに、前記デルタ予測器151の詳細は以下のように図示される。デルタ予測器151は比較器COMP、加算器ACC−ADD、遅延ユニットDおよびDAC DAC−1から構成される。比較器COMPは、前記自乗信号ロウパスフィルタSQーLPFに電子的に接続される正入力端と、前記DAC DAC−1に電子的に接続される負入力端を有し、前記信号強度S(t)LPと、前記DAC DAC−1により出力される前記参照信号強度を比較する。
【0043】
前記加算器ACCーADDは、遅延ユニットDおよび前記比較器COMPの出力端に電子的に接続され、前記加算器ACCーADDは前記比較器COMPの前記出力信号と前記遅延ユニットDの前記出力信号を加算する。前記遅延ユニットDは前記コントローラCTRLに電子的に接続され、前記加算器ACCーADDにより生成される累積信号ACC(n)を遅延させるため、クロック信号REG−CLKにより起動する。前記DAC DAC−1は、前記累積信号ACC(n)に関係する累積データ信号DACーDATA(n)上でデジタル/アナログ変換を実行し、前記参照信号強度を生成するよう、前記コントローラに接続されクロック信号DACーCLKにより起動する。
【0044】
ただし、前記デルタ予測はADCなしで使用される。また、前記DAC DAC−1は、電力消費、ハードウェアの複雑さおよびコストを抑えるために超高サンプリングレートを有する必要はない。
【0045】
前記比較器COMPは、前記参照信号強度が前記信号強度S(t)LPより小さい場合にデルタ信号を出力し、前記比較器COMPは、前記参照信号強度が前記信号強度S(t)LPより小さくない場合は0を出力する。図1および図2を参照すると、図2は本開示の1つの実施形態に従う累積信号のオシログラフを示す。したがって、前記累積信号ACC(n)は、前記参照信号強度(または前記累積信号ACC(n))が前記信号強度S(t)LPに近似かこれより小さくない場合に飽和し、前記参照信号強度(または前記累積データ信号DAC−DATA(n))が前記信号強度S(t)LPに関連づけられる前記予測信号強度となることができるよう、前記参照信号強度(または前記累積信号ACC(n))は増分しない。
【0046】
次に、図1図3を参照すると、図3は、本開示の1つの実施形態に従ったI/Q不均衡較正方法の流れ図を示す。前記I/Q不均衡較正方法は前記I/Q不均衡較正モードで実行される。ステップS301では、前記累積信号ACC(n)および前記累積データ信号DACーDATA(n)は初期化され(すなわちDACーDATA(n)=0、ACC(n)=0)、前記第1同相較正信号(すなわちI(n)=A*cos(w*n)、Q(n)=0)は前記デジタル/アナログ変換、前記ロウパスフィルタ処理および前記フロントエンド回路13のIチャネルによる前記同相LO信号混合で処理され、前記フロントエンド回路13の前記I/Q混合で処理され、第1較正信号(すなわち前記信号S(t)は前記第1較正信号)を生成するに過ぎない。さらにステップS301では、前記第1較正信号は、前記信号強度獲得回路14により前記自乗計算および前記ロウパスフィルタ処理で処理され、第1較正信号強度を獲得する(すなわち前記信号強度S(t)LPは前記第1較正信号強度である)。
【0047】
その後ステップS302では、前記I/Q不均衡予測器15は前記デルタ予測を使用することで前記第1較正信号を予測するために使用され、つまり前記累積データ信号DAC−DATA(n)は前記累積信号ACC(n)が図2に示されるように飽和するまで徐々に増分される。次にステップS303では、前記コントローラCTRLは前記予測第1較正信号強度または前記予測第1較正信号強度に対応する前記累積データ信号(すなわちM=DAC−DATA(n))を記録する。
【0048】
ステップS304では、前記累積信号ACC(n)および前記累積データ信号DACーDATA(n)は初期化され(すなわちDACーDATA(n)=0、ACC(n)=0)、前記第1直交較正信号(すなわちI(n)=0、Q(n)=A*cos(w*n))は前記デジタル/アナログ変換、前記ロウパスフィルタ処理および前記フロントエンド回路13のQチャネルによる前記直交LO信号混合で処理され、前記フロントエンド回路13の前記I/Q混合で処理され、第2較正信号(すなわち前記信号S(t)は前記第2較正信号)を生成するに過ぎない。さらにステップS304では、前記第2較正信号は、前記信号強度獲得回路14により前記自乗計算および前記ロウパスフィルタ処理で処理され、第2較正信号強度を獲得する(すなわち前記信号強度S(t)LPは前記第2較正信号強度である)。
【0049】
その後ステップS305では、前記I/Q不均衡予測器305は前記デルタ予測を使用することで前記第2較正信号を予測するために使用され、つまり前記累積データ信号DAC−DATA(n)は前記累積信号ACC(n)が図2に示されるように飽和するまで徐々に増分される。次にステップS306では、前記コントローラCTRLは前記予測第2較正信号強度または前記予測第2較正信号強度に対応する前記累積データ信号(すなわちM=DAC−DATA(n))を記録する。
【0050】
次に、ステップS307において、前記コントローラCTRLは前記予測第1および第2較正信号強度(または前記予測第1および第2較正信号強度に対応する前記累積データ信号)にしたがって前記I/Qゲイン不均衡(ΔG)を決定し、つまりΔG=SQRT(M/M)−1となる。次にステップS308において、前記I/Qゲイン不均衡は前記I/Q不均衡較正器12に伝送され、そのため前記I/Q不均衡較正器12は前記受信I/Qゲイン不均衡に基づいて前記I/Qゲイン不均衡補正を設定できる。ただし、前記ステップ「S301〜S303」の実行順序および前記ステップ「S304〜306」の実行順序は交換可能であり、本開示はこれに限定されるものではない。または、ステップS301とS304は交換可能に過ぎず、ステップS307の式はΔG=SQRT(M/M)−1に修正する。
【0051】
次に、ステップS309では、前記累積信号ACC(n)および前記累積データ信号DACーDATA(n)は初期化され(すなわちDACーDATA(n)=0、ACC(n)=0)、前記第1同相較正信号(すなわちI(n)=A*cos(w*n)、Q(n)=0)は前記I/Q不均衡較正器12により前記I/Qゲイン不均衡補正で補正されて前記フロントエンド回路13の前記Iチャネルに前記第2同相較正信号を生成し、前記第2同相較正信号は前記デジタル/アナログ変換、前記ロウパスフィルタ処理および前記フロントエンド回路13のIチャネルによる前記同相LO信号混合で処理され、前記フロントエンド回路13の前記I/Q混合で処理され、第3較正信号(すなわち前記信号S(t)は前記第3較正信号である)を生成するに過ぎない。さらにステップS304では、前記第3較正信号は、前記信号強度獲得回路14により前記自乗計算および前記ロウパスフィルタ処理で処理され、第3較正信号強度を獲得する(すなわち前記信号強度S(t)LPは前記第2較正信号強度である)。
【0052】
その後ステップS310では、前記I/Q不均衡予測器303は前記デルタ予測を使用することで前記第3較正信号を予測するために使用され、つまり前記累積データ信号DAC−DATA(n)は前記累積信号ACC(n)が図2に示されるように飽和するまで徐々に増分される。次にステップS311では、前記コントローラCTRLは前記予測第3較正信号強度または前記予測第3較正信号強度に対応する前記累積データ信号(すなわちK=DAC−DATA(n))を記録する。
【0053】
次に、ステップS312では、前記累積信号ACC(n)および前記累積データ信号DACーDATA(n)は初期化され(すなわちDACーDATA(n)=0、ACC(n)=0)、前記第2同相直交の両方の較正信号(すなわちI(n)=A*cos(w*n)、Q(n)=A*cos(w*n))は前記I/Q不均衡較正器12により前記I/Qゲイン不均衡補正で補正されて前記フロントエンド回路13の前記IおよびQチャネルに前記第2同相直交較正信号を生成し、前記第2同相較正信号は前記デジタル/アナログ変換、前記ロウパスフィルタ処理および前記フロントエンド回路13のIチャネルによる前記同相LO信号混合で処理され、前記直交較正信号は前記デジタル/アナログ変換、前記ロウパスフィルタ処理および前記フロントエンド回路13のQチャネルによる前記直交LO信号混合で処理され、両方の前記処理済み信号は前記フロントエンド回路13の前記I/Q混合で処理され、第4較正信号(すなわち前記信号S(t)は前記第3較正信号である)を生成するに過ぎない。さらにステップS312では、前記第4較正信号は、前記信号強度獲得回路14により前記自乗計算および前記ロウパスフィルタ処理で処理され、第4較正信号強度を獲得する(すなわち前記信号強度S(t)LPは前記第4較正信号強度である)。
【0054】
その後ステップS313では、前記I/Q不均衡予測器15は前記デルタ予測を使用することで前記第4較正信号を予測するために使用され、つまり前記累積データ信号DAC−DATA(n)は前記累積信号ACC(n)が図2に示されるように飽和するまで徐々に増分される。次にステップS314では、前記コントローラCTRLは前記予測第4較正信号強度または前記予測第4較正信号強度に対応する前記累積データ信号(すなわちK=DAC−DATA(n))を記録する。
【0055】
次に、ステップS315において、前記コントローラCTRLは前記予測第3および第4較正信号強度(または前記予測第3および第4較正信号強度に対応する前記累積データ信号)にしたがって前記I/Q位相不均衡(ΔΘ)を決定し、つまりΔG=Sin−1{[1−(K/2K)]}となる。次にステップS316において、前記I/Q位相不均衡は前記I/Q不均衡較正器12に伝送され、そのため前記I/Q不均衡較正器12は前記受信I/Q位相不均衡に基づいて前記I/Q位相不均衡補正を設定できる。ただし、前記ステップ「S309〜S311」の実行順序および前記ステップ「S312〜314」の実行順序は交換可能であり、本開示はこれに限定されるものではない。または、ステップS309とS312は交換可能に過ぎず、ステップS307の式はΔG=Sin−1{[1−(K/2K)]}に修正する。
【0056】
結論として、提供された前記I/Q不均衡較正の装置および方法は超高サンプリングレートADCを必要とせず、したがってコスト、電力消費およびハードウェアの複雑さを抑えることが可能になる。さらに、提供された前記I/Q不均衡較正の装置および方法を用いる前記トランスミッタシステムは前記ミリメートル波の前記通信バンドを採用できる。
【0057】
本開示は、特定の実施形態、により説明されたものの、数多くの修正および変動は、本請求の範囲に係る本開示の範囲および精神から離れることなく当業者によりなされることができる。
【要約】
【課題】I/Q不均衡構成方法を提供する。
【解決手段】
I/Q不均衡構成方法であって、第1同相および直交信号較正信号を順次前記トランスミッタシステムのフロントエンド回路に入力して、第1および第2較正信号強度を順次獲得し、デルタ予測が採用され、予測第1および第2較正信号強度にしたがってI/Qゲイン不均衡を計算し、第2同相較正信号と、前記第2同相および直交較正信号の両方を前記トランスミッタシステムの前記フロントエンド回路に順次入力して、第3および第4較正信号強度を順次獲得して予測し、I/Qゲイン不均衡補正は前記第1同相直交較正信号に形成されて時第2同相直交較正信号を生成し、予測第3および第4較正信号強度にしたがってI/Q位相不均衡を計算する方法を提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3