(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技媒体使用機から補給要求用配線に伝達される補給要求信号に基づいて、制御部が補給管路を介して上記遊技媒体使用機に遊技媒体を補給する遊技媒体補給システムの、上記補給要求用配線に接続する補給要求無効化装置であって、
上記遊技媒体使用機に対する上記補給管路の接続状態を検出する接続状態検出部と、
上記補給管路が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を上記補給要求用配線に伝達する無効信号伝達部と、を備え、
上記補給管路は、管状内面を有する継手を介して、上記遊技媒体使用機の裏面に配設された補給器具に接続されるものであり、
上記補給要求無効化装置は、上記継手に配設されており、上記接続状態検出部は、上記継手の管状内面に上記補給管路又は上記補給器具が挿入された際に物理的接触により作動する接触式スイッチを備える、
ことを特徴とする補給要求無効化装置。
遊技媒体使用機から補給要求用配線に伝達される補給要求信号に基づいて、制御部が補給管路を介して上記遊技媒体使用機に遊技媒体を補給する遊技媒体補給システムの、上記補給要求用配線の中継に用いる下流端接続器における補給要求無効化装置であって、
上記下流端接続器に対する上流端接続器の接続状態を検出する接続状態検出部と、
上記上流端接続器が未接続である場合に、上記補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を上記補給要求用配線に伝達する無効信号伝達部と、を備え、
上記補給要求信号は、上記遊技媒体使用機内部の貯留部に所定量の遊技媒体が貯留されていない場合に、上記貯留部に配置される第1接点と第2接点との間が電気的導通をしていないことで、上記補給要求用配線に伝達される信号であり、
上記接続状態検出部は、上記第1接点に接続する第3接点と、上記第2接点に接続する第4接点とを備え、
上記補給要求無効信号は、上記上流端接続器が未接続の場合に、上記第3接点と上記第4接点との間が電気的導通をする信号である、
ことを特徴とする補給要求無効化装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係る補給要求無効化装置(第1補給要求無効化装置30,第2補給要求無効化装置70)について、図面を参照して説明する。ここでは、既存のメダル補給システム6(スロットマシン2(メダル貸出機3)から補給管路12が外れた場合に補給管路12からメダルMが遊技機島1内に散乱するのを抑制する機能を備えていないメダル補給システム6)に第1補給要求無効化装置30及び第2補給要求無効化装置70を後付けして実装する場合について説明する。
【0024】
図1を参照して、遊技機島1について説明する。
図1は、遊技機島を示す概略正面図である。遊技機島1は、スロットマシン2(遊技媒体使用機)と、メダル貸出機3(遊技媒体使用機)が交互に複数列設された遊技媒体使用機列同士が背中合わせにして連設した両面形式で構成されている。そして、遊技媒体使用機列に挟まれた間隙には、遊技機島1の長手方向に沿ってメダル循環システム4(詳細は後述する)が組み込まれている。
【0025】
(スロットマシン2の説明)
図1,2,3,6を参照して、スロットマシン2について説明する。
図1には、スロットマシン2の正面が示されている。
図2には、スロットマシン2の裏面が示され、貯留部2a,補給器具2b等が示されている。
図3には、スロットマシン2の貯留部2a及び補給器具2bが断面で示されている。
図6には、スロットマシン2の一部を切り欠いた後方斜視図が示されている。
【0026】
スロットマシン2は、遊技者がメダルMを用いて遊技を行うものである。遊技者は、スロットマシン2内にメダルMを投入し、レバー等の操作手段を操作した結果、3列のリール2cの図柄が予め入賞設定された組み合わせとなったときに、内蔵された貯留部2aからメダルMをトレイ2dに払い出す。
【0027】
スロットマシン2の貯留部2aは、遊技者が投入したメダルMと、裏面に配設される補給器具2bを介してメダル補給システム6から補給されるメダルMを貯留する容器である。貯留部2aの貯留量が最大貯留量を超えると、余剰メダルMは、管路を介して筐体の下面に設けられた落下口から、スロットマシン2外のメダル回収システム7に排出される。
【0028】
(メダル貸出機3の説明)
図1,2を参照して、メダル貸出機3について説明する。
図1には、メダル貸出機3の正面が示されている。
図2には、メダル貸出機3の裏面が示され、貯留部3a及び補給器具3b等が示されている。
【0029】
メダル貸出機3は、遊技者の所定の操作、例えば遊技者の貨幣投入口3cへの貨幣の投入に応じて、貯留部3aからノズルシュート3dを介して所定数のメダルMをスロットマシン2のトレイ2d内に貸し出す。また、例えばメダル貸出機3には、メダルMを計数する計数装置(図示せず)が内蔵されており、ノズルシュート3dの計数投入口3eから投入されたメダルMを計数することができる。計数装置による計数を終えたメダルMは、管路を介して筐体の下面に設けられた落下口から、メダル貸出機3外のメダル回収システム7に排出される。
【0030】
メダル貸出機3の貯留部3aは、裏面に配設される補給器具3bを介してメダル補給システム6から補給されるメダルMを貯留する容器である。
【0031】
(メダル循環システム4の説明)
図2を参照して、メダル循環システム4について説明する。
図2は、遊技機島1を構成するメダル循環システム4の概略全体構成図である。メダル循環システム4は、遊技機島1内でメダルMを循環するための装置であり、貯留タンク5と、メダル補給システム6と、メダル回収システム7と、制御部100を主に備えている。
【0032】
(貯留タンク5の説明)
図2を参照して、貯留タンク5について説明する。
図2には、遊技機島1の端に備えられた収納ボックス8内に収納される貯留タンク5が示されている。貯留タンク5は、後述するメダル回収システム7が回収してきたメダルMを貯留する容器である。
【0033】
(メダル補給システム6の説明)
図2,3を参照して、メダル補給システム6について説明する。
図2は、メダル循環システム4の一部を構成するメダル補給システム6の構成図が示されている。
図3は、メダル補給システム6を構成する補給管路12及び補給要求伝達部9が示されている。メダル補給システム6は、貯留タンク5に貯留されたメダルMをスロットマシン2,メダル貸出機3に補給する装置であって、補給要求伝達部9と、補給用搬送コンベア10と、分配装置11と、補給管路12を主に備えている。
【0034】
図2,3を参照して、補給要求伝達部9について説明する。
図2には、メダル補給システム6の一部を構成する補給要求伝達部9の構成図が示されている。
図3には、補給要求伝達部9を構成する導通センサ13及び補給要求用配線14が示されている。補給要求伝達部9は、スロットマシン2,メダル貸出機3(以下、特に区別しないときは、スロットマシン2と記す。)内部の貯留部2a、3a(以下、特に区別しないときは、貯留部2aと記す。)に所定量のメダルMが貯留されていない場合に、制御部100に対し補給要求信号を伝達するための装置であって、導通センサ13と、補給要求用配線14と、中継基板15を主に備えている。
【0035】
導通センサ13は、スロットマシン2の貯留部2a内の側壁に間隙を介して垂直に並設される2本の金属棒13aを備える。2本の金属棒13aは、貯留部2aに配置される第1接点と第2接点となる。
【0036】
補給要求用配線14は、2本の電線であり、一端が導通センサ13に接続され、他端は中継基板15に接続されている。補給要求用配線14は、上流側コネクタ16及び下流側コネクタ17で中継されている。
【0037】
中継基板15は、サブ制御部として機能するもので、例えば、CPU等のマイクロプロセッサとその周辺回路を有する演算処理部を備えたコンピュータを含む。中継基板15では、補給要求用配線14を介して接続されている導通センサ13の2本の金属棒13a間の導通状態を判定し、電気的導通がないと判定した場合に、制御部100に対して通信線18を介して補給要求信号を伝達する。また、中継基板15は分配装置11と電気的に接続されており、制御部100から伝達される制御信号に基づいて、分配装置11の遮蔽板の下降動作を制御する。
【0038】
中継基板15における導通状態の判定について詳細を説明すると、導通センサ13の2本の金属棒13a間に電気的導通が無い場合には、導通センサ13にメダルMが接触していないと判定する。すなわち、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていないと判定する。一方で、導通センサ13の2本の金属棒13a間に電気的導通がある場合には、導通センサ13にメダルMが接触していると判定する。すなわち、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。そして、中継基板15は、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていないと判定した場合には、制御部100に対して通信線18を介して補給要求信号を伝達する。なお、中継基板15は、導通センサ13の電気抵抗値、電流、電圧などを測定することによって、導通状態を判定することができる。
【0039】
なお、補給要求伝達部9については、貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されているか否かを検出して、制御部100に対して補給要求を伝達できるものであればよく、例えば、メダルMの近接により貯留量を検出する近接センサや、光の遮断によりメダルMの貯留量を検出する光センサ等を備えるものであってもよい。
【0040】
補給用搬送コンベア10は、リフタ装置(図示せず)により貯留タンク5から揚送されたメダルMを遊技機島1内に搬送するための装置で、遊技機島1の長手方向に沿って配設されたレール(図示せず)と、レールに巻回される無端のコンベアベルト(図示せず)と、コンベアベルトを一定方向に走行させる駆動部(図示せず)と、を主に備えている。
【0041】
分配装置11は、補給用搬送コンベア10により搬送されるメダルMを補給管路12に案内するための装置で、レール上面を斜めに塞き止めることができる遮蔽板(図示せず)と、遮蔽板を上昇及び下降させる駆動部(図示せず)と、を主に備えている。
【0042】
補給管路12は、補給用搬送コンベア10とスロットマシン2の間に介設され、メダルMを補給用搬送コンベア10からスロットマシン2に流下する屈曲自在な菅体である。補給管路12は、金属線を螺旋状に巻いて断面略円形に形成したチューブなどを用いることができる。補給管路12の下端は、補給器具2bの上流側に固定された継手19Zの管状内面に挿入して、スロットマシン2に接続する。
【0043】
(メダル回収システム7の説明)
図2を参照して、メダル回収システム7について説明する。
図2は、メダル循環システム4の一部を構成するメダル回収システム7の構成図が示されている。メダル回収システム7は、スロットマシン2から排出されたメダルM及び落下菅20を流下したメダルMを貯留タンク5に回収する装置であって、メダルMを回収して貯留タンク5に搬送する回収用搬送コンベア21と、スロットマシン2と回収用搬送コンベア21の間に介設され、メダルMをスロットマシン2から回収用搬送コンベア21に流下する流下装置22と、により主に構成されている。
【0044】
(制御部100の説明)
図2を参照して、制御部100について説明する。制御部100は、遊技機島1の端に備えられた収納ボックス8内に収納されている。制御部100は、例えば、CPU等のマイクロプロセッサとその周辺回路を有する演算処理部を備えたコンピュータにより構成され、メダル循環システム4を構成する各装置と電気的に接続して、所定プログラムの実行によりそれら装置の動作制御を行うものである。具体的には、制御部100は、スロットマシン2からの補給要求信号に応じて、収納ボックス8内のタンクコンベアや、補給用搬送コンベア10によるメダル搬送動作等を制御する。また、制御部100は、中継基板15を制御して、分配装置11の遮蔽板の下降動作を制御する。
【0045】
(第1補給要求無効化装置30の説明)
図4を参照して、第1補給要求無効化装置30について説明する。
図4には、第1無効化ユニット50の一部を構成する第1補給要求無効化装置30の概略断面図が示されている。
【0046】
第1補給要求無効化装置30は、スロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出し、スロットマシン2と補給管路12が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達する装置である。第1補給要求無効化装置30は、センサブラケット31と、接触式スイッチ32と、バイパス配線33を主に備えている。
【0047】
センサブラケット31は、中空矩形状箱体であり、配線作業を行うのを容易にするため一側面に開口が形成されている。センサブラケット31の上面には、補給要求用配線14を中継するプラグ61が上方に接続方向を向けた状態で固定される貫通孔34が形成され、下面には、プラグ61に接続された補給要求用配線14が挿通するための貫通孔35が形成されている。センサブラケット31の開口面と対向する側面には、後述する接触式スイッチ32のスイッチボックス38の先端側が突出した状態で固定されると共に、後述する接触式スイッチ32の板ばね42の開放片47がセンサブラケット31内外を出入りするための貫通孔36が形成されている。
【0048】
接触式スイッチ32は、継手19の管状内面に補給管路12が挿入された際に物理的接触により作動して、スロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出する接続状態検出部として機能すると共に、補給管路12が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達するための無効信号伝達部として機能する。接触式スイッチ32は、プランジャ37と、スイッチボックス38と、戻しばね39と、金属板40と、一対の金属片41と、板ばね42と、を主に備えている。
【0049】
プランジャ37は、絶縁素材により形成される棒体である。プランジャ37は、基端側が金属板40に固定されており、金属板40を介して伝達される戻しばね39の弾発力により、スイッチボックス38の貫通孔43から先端側が突出して配置されている。プランジャ37は、後述する板ばね42の押圧力を受けると、水平方向に移動してスイッチボックス38内に収容される。
【0050】
スイッチボックス38は、絶縁素材により形成された中空矩形状箱体である。スイッチボックス38の側面には、プランジャ37が水平方向に移動しスイッチボックス38内外に出入りするための貫通孔43が形成されている。
【0051】
戻しばね39は、バネ体であって、一端がスイッチボックス38の貫通孔43が形成される側面と対向する側面の内側に固定され、他端が金属板40に固定されており、水平方向に弾発力を発揮する。戻しばね39は、金属板40を貫通孔43方向に付勢している。
【0052】
金属板40は、導通素材により形成された矩形状の板材であって、一面に戻しばね39が固定され、他面にプランジャ37が固定されている。金属板40は、スイッチボックス38の貫通孔43を通過できない大きさでスイッチボックス38内に配置されており、戻しばね39の弾発力,プランジャ37からの押圧力を受けてスイッチボックス38内を水平方向に移動する。金属板40は、プランジャ37からの押圧力より戻しばね39の弾発力が勝る状態では、スイッチボックス38の貫通孔43が形成される側面側に配置された後述する一対の金属片41に押し付けられる。このように構成される金属板40は、接触式スイッチ32における可動接点として機能する。
【0053】
一対の金属片41は、導通素材により形成された矩形状の片である。一対の金属片41は、接触式スイッチ32における固定接点として機能する。一対の金属片41は、スイッチボックス38の貫通孔43が形成される側面の内側に貫通孔43を挟んで対向する位置に配置されている。なお、上記の接触式スイッチ32の構成に代えて、マイクロスイッチ、リミットスイッチ、押しボタンスイッチ、その他B接点スイッチ等を用いることができる。
【0054】
板ばね42は、弾性力を備えた金属板を屈曲して形成されている。板ばね42は、センサブラケット31の上面外周に面接合した状態で固定ねじ44により固定される固定片45と、固定片45の端から補給管路12の挿入方向(下方向)に対して登り傾斜に屈曲された傾斜片46と、傾斜片46の端から補給管路12の放射方向に屈曲される開放片47と、開放片47の端から補給管路12の挿入方向に屈曲される係合片48と、が連設されている。開放片47は、貫通孔36に遊挿されており、係合片48が貫通孔36周縁に面接触することにより開放片47の移動を規制している。
【0055】
板ばね42の傾斜片46は、プランジャ37の先端側を裏面で覆うように配置されている。傾斜片46の表面に補給管路12の挿入方向の摺動力が働くと、固定片45と傾斜片46の間の屈曲点を支点として、傾斜片46が直立姿勢に弾性変形する。この際、傾斜片46の裏面は、プランジャ37を押圧してスイッチボックス38内に収納する。
【0056】
バイパス配線33は、補給管路12が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達するための無効信号伝達部として機能する。バイパス配線33は、接触式スイッチ32の一対の金属片41のそれぞれを補給要求用配線14と接続する2本の電線である。上述したように、補給要求用配線14は、2本の金属棒13a(第1接点,第2接点)と接続されており、一対の金属片41は、第3接点と第4接点になる。
【0057】
(第1無効化ユニット50の説明)
図4を参照して、第1無効化ユニット50について説明する。
図4には、第1無効化ユニット50の概略断面図が示されている。上記のように構成される第1補給要求無効化装置30は、継手19とプラグユニット60が連結されている。第1補給要求無効化装置30は、継手19とプラグユニット60により第1無効化ユニット50を形成している。
【0058】
継手19は、略矩形状の管状内面を有する菅体であり、補給管路12と補給器具2bをジョイントする機能を有する。継手19は、上端に形成される開口に補給管路12の下端を挿入して補給管路12と接続される。継手19は、下端を補給器具2bの開口に挿入して接続される。
【0059】
継手19の一側面は、センサブラケット31のスイッチボックス38が固定される側面が接合して連結されている。継手19のセンサブラケット31との接合面には、板ばね42の固定片45が挿通される貫通孔51が形成されている。板ばね42は、継手19の内部から、貫通孔51から固定片45を外側に突出した状態でセンサブラケット31の上面外周に固定されており、継手19の管内に傾斜片46が配置されている。また、継手19のセンサブラケット31との接合面には、センサブラケット31から突出した状態で配置されるスイッチボックス38を固定するための貫通孔52が形成されている。スイッチボックス38の端面は、継手19の接合面内面と面一になるように配置されており、プランジャ37のみが継手19の管内に突出している。また、貫通孔52は、センサブラケット31の貫通孔36と連通しており、板ばね42の開放片47が遊挿可能に形成されている。
【0060】
プラグユニット60は、プラグ61と、補給要求用配線14と、下流側コネクタ67により構成されている。プラグ61は、下流端接続器(ジャック71)に接続される上流端接続器として機能し、プラグ側第1極62と、絶縁リング63と、プラグ側第2極64を主に備えている。プラグ側第1極62は、補給要求用配線14の1本の電線と接続され、プラグ側第2極64は、補給要求用配線14の他の1本の電線と接続されている。
【0061】
プラグユニット60は、センサブラケット31の貫通孔34にプラグ61が上方に接続方向を向けた状態で固定され、補給要求用配線14が貫通孔35に挿通された状態で、第1補給要求無効化装置30と連結されている。また、第1補給要求無効化装置30のバイパス配線33が、センサブラケット31内で補給要求用配線14と接続されている。
【0062】
(第1補給要求無効化装置30の接続状態の検出機能について)
図9(a),(b)を参照して、第1補給要求無効化装置30が備える、スロットマシン2と補給管路12の接続状態を検出する機能について説明する。
図9(a)には、第1無効化ユニット50が装着されたスロットマシン2に補給管路12を接続する前の第1補給要求無効化装置30付近の断面が示されている。
図9(b)には、第1無効化ユニット50が装着されたスロットマシン2に補給管路12を接続した後の第1補給要求無効化装置30付近の断面が示されている。
【0063】
補給管路12が継手19に挿入される(補給管路12がスロットマシン2に接続される)と、補給管路12の下端部が板ばね42の傾斜片46と接触し、更に挿入されると、傾斜片46の表面に補給管路12の挿入方向の摺動力が働く。傾斜片46の表面に働く摺動力は、傾斜片46を継手19の管内から放射方向に向けて押圧して直立姿勢に弾性変形する。この際、傾斜片46の裏面が、プランジャ37を押圧してスイッチボックス38内に収納する。この結果、接触式スイッチ32は、プランジャ37に対する押圧力を受けて金属板40が一対の金属片41から離れるため、電気的導通をしない。一方で、接触式スイッチ32は、補給管路12が継手19に挿入されていないと、プランジャ37に対する押圧力が生じないので、戻しばね39の弾発力により金属板40が一対の金属片41に押し付けられて接触するため、電気的導通をする。以上より、第1補給要求無効化装置30は、一対の金属片41と金属板40の電気的導通の有無によりスロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出する。
【0064】
(第1補給要求無効化装置30を接続された状態における中継基板15の判定の説明)
第1補給要求無効化装置30が補給要求用配線14に接続された状態における中継基板15の判定について説明する。中継基板15では、接触式スイッチ32の電気的導通がない場合には、第1補給要求無効化装置30より下流側に接続された導通センサ13の電気的導通の有無により判定する。一方で、接触式スイッチ32の電気的導通がある場合には、導通センサ13の2本の金属棒13a間に電気的導通がある場合と同様に、導通センサ13にメダルMが接触していると判定する。すなわち、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0065】
したがって、中継基板15は、導通センサ13の電気的導通、又は、接触式スイッチ32の電気的導通、の少なくとも一方の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0066】
(第2補給要求無効化装置70の説明)
図5(a),(b)を参照して、第2補給要求無効化装置70について説明する。
図5(a)には、第2無効化ユニット80の一部を構成する第2補給要求無効化装置70の概略断面図が示されている。
図5(b)には、第2補給要求無効化装置70を構成するジャック71にプラグ61を接続した状態の概略断面図が示されている。
【0067】
第2補給要求無効化装置70は、下流端接続器(ジャック71)に対する上流端接続器(プラグ61)の接続状態を検出し、ジャック71とプラグ61が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達する装置である。第2補給要求無効化装置70は、ジャック71を主に備えている。ジャック71は、ジャックボックス72と、ジャック側第1極73と、ジャック側第2極74と、金属板75と、第2バイパス配線76を主に備えている。
【0068】
ジャックボックス72は、絶縁素材により形成された筒体である。一の開口には補給要求用配線14が挿入されている。また、他の開口には、プラグ61の端子が挿入される。
【0069】
ジャック側第1極73は、導通素材により形成された略U字状の金属板である。ジャック側第1極73は、プラグ61のプラグ側第1極62に弾性変形しつつ接触する可動片73aと、補給要求用配線14の1本の電線と接続される固定片73bとを備えている。
【0070】
ジャック側第2極74は、導通素材により形成された略U字状の金属板である。ジャック側第2極74は、プラグ61のプラグ側第2極64に弾性変形しつつ接触する可動片74aと、補給要求用配線14の1本の電線と接続される固定片74bとを備えている。ジャック側第2極74は、第3接点になる。
【0071】
金属板75は、導通素材により形成された平板状の金属板である。金属板75は、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形していない状態では可動片74aに接触するが、ジャック側第2極74の可動片74aがプラグ61の接触により弾性変形している状態では可動片74aに接触しない位置に配設されている。金属板75は、第4接点になる。
【0072】
第2バイパス配線76は、1本の電線であって、一端がジャック側第1極73に接続され、他端が金属板75に接続されている。
【0073】
(第2無効化ユニット80の説明)
図5(a)を参照して、第2無効化ユニット80について説明する。
図5(a)には、第2無効化ユニット80の概略断面図が示されている。上記のように構成される第2補給要求無効化装置70は補給要求用配線14の一端に固定されており、補給要求用配線14の他端には上流側コネクタ78が固定されている。第2補給要求無効化装置70は、補給要求用配線14と、上流側コネクタ78により第2無効化ユニット80を形成している。
【0074】
(第2補給要求無効化装置70の接続状態の検出機能について)
図5(a),(b)を参照して、第2補給要求無効化装置70(ジャック71)に対するプラグ61の接続状態を検出する検出する機能について説明する。
図5(a)には、第2無効化ユニット80にプラグユニット60を接続する前の第2無効化ユニット80の断面が示されている。
図5(b)には、第2無効化ユニット80にプラグユニット60を接続した後の接続部付近の断面が示されている。
【0075】
ジャック71にプラグ61が接続されると、プラグ61のプラグ側第2極64の接触により、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形すると共に金属板75から離れるため、電気的導通をしない。一方で、ジャック71にプラグ61が接続されていないと、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形しないので金属板75と接触するため、電気的導通をする。以上より、第2補給要求無効化装置70のジャック71は、ジャック側第2極74の可動片74aと金属板75の電気的導通の有無によりジャック71に対するプラグ61の接続状態を検出する。
【0076】
(第2補給要求無効化装置70が接続された状態における中継基板15の判定の説明)
第2補給要求無効化装置70のジャック71が、補給要求用配線14に接続された状態における中継基板15の判定について説明する。中継基板15では、ジャック71の電気的導通がない場合には、ジャック71より下流側に接続された導通センサ13の電気的導通の有無により判定する。一方で、ジャック71の電気的導通がある場合には、導通センサ13の2本の金属棒13a間に電気的導通がある場合と同様に、導通センサ13にメダルMが接触していると判定する。すなわち、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0077】
したがって、中継基板15は、導通センサ13の電気的導通、又は、ジャック71の電気的導通、の少なくとも一方の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0078】
(第1無効化ユニット50及び第2無効化ユニット80をメダル補給システム6に後付けする手順の説明)
図3,6〜8を参照して、上記のように構成されるメダル補給システム6に、上記のように構成される第1無効化ユニット50及び第2無効化ユニット80を後付けする手順について説明する。
図3には、第1無効化ユニット50及び第2無効化ユニット80を取り付ける前のメダル補給システム6における補給管路12とスロットマシンの接続部付近の断面図が示されている。
図6には、第1無効化ユニット50が装着されたスロットマシン2に補給管路12及び第2無効化ユニット80を接続する前の後方斜視図が示されている。
図7には、スロットマシン2に装着された第1無効化ユニット50に対し補給管路12及び第2無効化ユニット80を接続する前の接続部付近の断面図が示されている。
図8には、スロットマシン2に装着された第1無効化ユニット50に対し補給管路12及び第2無効化ユニット80を接続した後の接続部付近の断面図が示されている。
【0079】
まず、作業員は、スロットマシン2の扉を開けて補給要求用配線14の上流側コネクタ16と下流側コネクタ17とを分離する。次いで、スロットマシン2と膳板を固定するための設置ねじを外し、スロットマシン2を水平方向に90度回転した後、継手19Zに挿入された補給管路12を持ち上げて外し、固定ねじを外して継手19Zを撤去する。
【0080】
次いで、第2無効化ユニット80を中継基板15側の補給要求用配線14に接続する。作業員は、前の工程で分離された下流側コネクタ17に、第2無効化ユニット80の上流側コネクタ78を連結して、中継基板15側の補給要求用配線14を第2無効化ユニット80に接続する。
【0081】
次いで、第1無効化ユニット50をスロットマシン2に固定する。作業員は、第1無効化ユニット50の継手19の下端を補給器具2bに挿入した状態で、固定ねじによりスロットマシン2の筐体に固定する。
【0082】
次いで、第1無効化ユニット50の継手19の管内に補給管路12を挿入する。補給管路12が継手19に挿入されると、補給管路12の下端部が板ばね42の傾斜片46と接触し、更に挿入されると、傾斜片46の表面に補給管路12の挿入方向の摺動力が働く。傾斜片46の表面に働く摺動力は、傾斜片46を継手19の管内から放射方向に向けて押圧して直立姿勢に弾性変形する。この際、傾斜片46の裏面が、プランジャ37を押圧してスイッチボックス38内に収納する。この結果、接触式スイッチ32は、プランジャ37に対する押圧力を受けて金属板40が一対の金属片41から離れるため、電気的導通をしない状態となる。
【0083】
次いで、第2無効化ユニット80のジャック71を第1無効化ユニット50のプラグ61に接続する。ジャック71にプラグ61が接続されると、プラグ61のプラグ側第2極64の接触により、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形し金属板75から離れ、ジャック側第2極74の可動片74aと金属板75の間が電気的導通をしない状態となる。
【0084】
次いで、作業員は、スロットマシン2を90度水平方向に逆回転した後、設置ねじでスロットマシン2と膳板を固定し、次いで、初期の工程で分離された上流側コネクタ16に、第1無効化ユニット50の下流側コネクタ67を連結して、第1無効化ユニット50の補給要求用配線14を導通センサ13に接続した後にスロットマシン2の扉を閉める。以上で第1無効化ユニット50及び第2無効化ユニット80をメダル補給システム6に後付けする作業は終了である。
【0085】
このように、既存のメダル補給システム6に第1補給要求無効化装置30及び第2補給要求無効化装置70を後付けする際には、中継基板15までの新たな配線の追加や新たな制御プログラムの追加等をしなくても後付けが可能になる。
【0086】
(第1無効化ユニット50を実装したメダル補給システム6の動作の説明)
第1無効化ユニット50を実装したメダル補給システム6の動作について説明する。スロットマシン2と補給管路12が接続されている場合、上述したように、接触式スイッチ32では、プランジャ37の押圧力を受けて金属板40が一対の金属片41から離れるため、電気的導通をしない。このため、中継基板15は、下流に接続された導通センサ13の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。一方で、導通センサ13の電気的導通がなければ、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていないと判定し、制御部100に対して通信線18を介して補給要求信号を伝達する。
【0087】
一方で、スロットマシン2と補給管路が接続されていない場合、接触式スイッチ32では、プランジャ37の押圧力が生じないので、戻しばね39の弾発力により金属板40が一対の金属片41に押し付けられて接触するため、電気的導通をし続ける。上述したように、中継基板15は、導通センサ13の電気的導通、又は、接触式スイッチ32の電気的導通、の少なくとも一方の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定するので、導通センサ13の電気的導通の有無に関わらず、常時スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0088】
このため、スロットマシン2と補給管路12が未接続である場合は、中継基板15が制御部100に対して補給要求信号を伝達せず、スロットマシン2にメダルMが補給されないので、補給管路12からメダルMが落下し遊技機島1内に散乱することはない。
【0089】
第1実施形態の第1補給要求無効化装置30によれば、簡素な構造であると共に、既存のメダル補給システム6に容易に後付け可能であって、スロットマシン2と補給管路12が未接続である場合に補給管路12からメダルMが遊技機島1内に落下するのを抑制する機能をメダル補給システム6に付加することができる。
【0090】
(第2無効化ユニット80を実装したメダル補給システム6の動作の説明)
第2無効化ユニット80を実装したメダル補給システム6の動作について説明する。ジャック71にプラグ61が接続されている場合、上述したように、ジャック71は、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形し金属板75から離れるため、電気的導通をしない。このため、中継基板15は、下流に接続された導通センサ13の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。一方で、導通センサ13の電気的導通がなければ、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていないと判定し、制御部100に対して通信線18を介して補給要求信号を伝達する。
【0091】
一方で、ジャック71にプラグ61が接続されていない場合、ジャック71は、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形しないので金属板75と接触するため、電気的導通をする。上述したように、中継基板15は、導通センサ13の電気的導通、又は、ジャック71の電気的導通、の少なくとも一方の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定するので、常時スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0092】
このため、ジャック71にプラグ61が未接続である場合は、中継基板15が制御部100に対して補給要求信号を伝達せず、スロットマシン2にメダルMが補給されないので、補給管路12からメダルMが落下し遊技機島1内に散乱することはない。
【0093】
第1実施形態の第2補給要求無効化装置70によれば、簡素な構造であると共に、既存のメダル補給システム6に容易に後付け可能であって、ジャック71にプラグ61が未接続である場合に補給管路12からメダルMが遊技機島1内に落下するのを抑制する機能をメダル補給システム6に付加することができる。
【0094】
また、本発明の第2補給要求無効化装置70によれば、例えば、遊技機島1を構成する複数のスロットマシン2の内の一部にスロットマシン2を設置せずに蓋をしておく場合や、メダルMを使用しないスロットマシン2(メダルMの補給が不要)を設置する場合においても、補給要求用配線14に第2補給要求無効化装置70を装着しておけば、制御部100に何ら設定の変更を加えずともメダルMの供給がなされなくなる。したがって、遊技機島1にメダルMを使用するスロットマシン2とメダルMを使用しないスロットマシン2とが混在する場合等であっても、制御部100の設定等の面倒な作業をしなくとも、下端が未接続で開放状態となっている補給管路12の下端からメダルMが遊技機島1内に散乱する不具合を解消できる。
【0095】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態に係る補給要求無効化装置(第1補給要求無効化装置30A,第2補給要求無効化装置70)について、図面を参照して説明する。第2実施形態の第1補給要求無効化装置30Aは、第1実施形態の第1補給要求無効化装置30の接触式スイッチ32の構造を変更したものである。
【0096】
(第1補給要求無効化装置30Aの説明)
図10,11,12を参照して、第1補給要求無効化装置30Aについて説明する。
図10,11,12には、第1無効化ユニット50Aの一部を構成する第1補給要求無効化装置30Aの概略断面図が示されている。
【0097】
第1補給要求無効化装置30Aは、センサブラケット31Aと、接触式スイッチ32Aと、バイパス配線33と、を主に備えている。
【0098】
センサブラケット31Aは、開口面と対向する側面には、後述する接触式スイッチ32Aの板ばね42Aの開放片47がセンサブラケット31A内外を出入りするための貫通孔36Aが形成されている。
【0099】
接触式スイッチ32Aは、継手19Aの管状内面に補給管路12が挿入された際に物理的接触により作動して、スロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出する接続状態検出部として機能すると共に、補給管路12が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達するための無効信号伝達部として機能する。接触式スイッチ32Aは、金属板40Aと、板ばね42Aを主に備えている。
【0100】
金属板40Aは、導通素材により形成された矩形状の板材であって、センサブラケット31Aの貫通孔36Aが形成される側面の内面かつ貫通孔36Aの周縁に固定されている。金属板40Aの表面には、凸部が形成されており、接触式スイッチ32Aにおける固定接点として機能する。
【0101】
板ばね42Aは、弾性力を備えた金属板を屈曲して形成されている。板ばね42Aは、センサブラケット31Aの上面外周に当接した状態で固定ねじ44により固定される固定片45と固定片45の端から補給管路12の挿入方向に対して登り傾斜に屈曲された傾斜片46と、傾斜片46の端から補給管路12の放射方向に屈曲される開放片47と、開放片47の端から補給管路12の挿入方向に屈曲される係合片48Aと、が連設されている。係合片48Aの裏面には、凸部が形成されており、接触式スイッチ32Aにおける可動接点として機能する。板ばね42Aは、弾性力により係合片48Aの凸部を金属板40Aの凸部に押し付けている。
【0102】
バイパス配線33は、金属板40Aと板ばね42Aの係合片48Aのそれぞれを補給要求用配線14と接続する2本の電線である。上述したように、補給要求用配線14は、2本の金属棒13a(第1接点,第2接点)と接続されており、金属板40Aと係合片48Aは、第3接点と第4接点になる。
【0103】
(第1無効化ユニット50Aの説明)
図10,11,12を参照して、第1無効化ユニット50Aについて説明する。
図10,11,12には、第1無効化ユニット50Aの概略断面図が示されている。上記のように構成される第1補給要求無効化装置30Aは、継手19Aとプラグユニット60により第1無効化ユニット50Aを形成している。
【0104】
継手19Aは、継手19Aの第1補給要求無効化装置30Aとの接合面には、センサブラケット31Aの貫通孔36Aと連通して板ばね42Aの開放片47が挿通可能な貫通孔52Aが形成されている。
【0105】
(第1補給要求無効化装置30Aの接続状態の検出機能について)
図12(a),(b)を参照して、第1補給要求無効化装置30Aが備える、スロットマシン2と補給管路12の接続状態を検出する機能について説明する。
図12(a)には、第1無効化ユニット50Aが装着されたスロットマシン2に補給管路12を接続する前の第1補給要求無効化装置30A付近の断面が示されている。
図12(b)には、第1無効化ユニット50Aが装着されたスロットマシン2に補給管路12を接続した後の第1補給要求無効化装置30A付近の断面が示されている。
【0106】
補給管路12が継手19Aに挿入される(補給管路12がスロットマシン2に接続される)と、補給管路12の下端部が板ばね42Aの傾斜片46と接触し、更に挿入されると、傾斜片46の表面に補給管路12の挿入方向の摺動力が働く。傾斜片46の表面に働く摺動力は、傾斜片46を継手19Aの管内から放射方向に向けて押圧して直立姿勢に弾性変形する。この際、傾斜片46の登り傾斜側に開放片47を介して連設される係合片48Aは、放射方向に向けて移動される。この結果、接触式スイッチ32Aは、係合片48Aの凸部が金属板40Aの凸部から離れるため電気的導通をしない。一方で、補給管路12が継手19Aに挿入されていないと、接触式スイッチ32Aは、板ばね42Aの弾発力により係合片48Aの凸部と金属板40Aの凸部が接触するため電気的導通をする。すなわち、第1補給要求無効化装置30Aは、係合片48Aと金属板40Aの電気的導通の有無によりスロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出する。なお、第1補給要求無効化装置30Aを接続された状態における中継基板15の判定については、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。
【0107】
なお、第2実施形態において、その他の構成は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。また、第1無効化ユニット50A及び第2無効化ユニット80をメダル補給システム6に後付けする手順,第1無効化ユニット50Aを実装したメダル補給システム6の動作についても、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。
【0108】
<第3実施形態>
以下、第3実施形態に係る補給要求無効化装置(第1補給要求無効化装置30B,第2補給要求無効化装置70)について、図面を参照して説明する。第1実施形態の第1補給要求無効化装置30の接触式スイッチ32は、継手19に補給管路12が挿入された際に物理的接触により作動したが、第3実施形態の第1補給要求無効化装置30Bの接触式スイッチ32は、継手19Bに補給器具2bが挿入された際に物理的接触により作動する。
【0109】
(第1補給要求無効化装置30Bの説明)
図13,14を参照して、第1補給要求無効化装置30Bについて説明する。
図13,14には、無効化ユニット50Bの一部を構成する第1補給要求無効化装置30Bの概略断面図が示されている。第1補給要求無効化装置30Bは、センサブラケット31Bと、接触式スイッチ32と、バイパス配線33を主に備えている。
【0110】
センサブラケット31Bは、上面にジャック71に接続された補給要求用配線14が挿通するための貫通孔34Bが形成され、下面にジャック71が下方に接続方向を向けた状態で固定される貫通孔35Bが形成されている。
【0111】
接触式スイッチ32は、第1実施形態と同様の構造であるが、板ばね42の取付けが上下逆になっている。このため、板ばね42の傾斜片46は、補給器具2bの挿入方向(上方向)に対して登り傾斜に配置されている。板ばね42は、センサブラケット31Bの下面外周に当接した状態で固定ねじ44により固定片45が固定されている。
【0112】
(無効化ユニット50Bの説明)
図13,14を参照して、無効化ユニット50Bについて説明する。
図13,14には、無効化ユニット50Bの概略断面図が示されている。第1補給要求無効化装置30Bは、継手19Bと第2無効化ユニット80により無効化ユニット50Bを形成している。
【0113】
継手19Bは、略矩形状の管状内面を有する菅体であり、補給管路12と補給器具2bをジョイントする機能を有する。継手19Bは、上端開口から管状内面に補給管路12を挿入すると共に、補給管路12の金属線の間隙に挿通可能な一対の爪部19xを食い込ませて接続される。継手19Bは、下部開口から管状内面に補給器具2bが挿入される。
【0114】
継手19Bの一側面は、センサブラケット31Bのスイッチボックス38が固定される側面が接合して連結されている。板ばね42は、継手19Bの下端開口から外周側に固定片45を突出した状態でセンサブラケット31の下面外周に固定されており、板ばね42の傾斜片46が継手19Bの管内に突出すると共に補給器具2bの挿入方向に対して登り傾斜に配置されている。
【0115】
第2無効化ユニット80は、センサブラケット31Bの貫通孔35Bにジャック71が下方に接続方向を向けた状態で固定されると共に、補給要求用配線14を貫通孔34Bに挿通された状態で、第1補給要求無効化装置30Bと連結されている。また、第1補給要求無効化装置30Bのバイパス配線33が、センサブラケット31B内で補給要求用配線14と接続されている。その他は、第1実施形態と同様の構造である。
【0116】
なお、第1補給要求無効化装置30Bの接続状態の検出機能,第1補給要求無効化装置30Bを接続された状態における中継基板15の判定については、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。また、第3実施形態において、その他の構成は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0117】
(無効化ユニット50Bをメダル補給システム6に後付けする手順の説明)
図3,13,14を参照して、メダル補給システム6に、上記のように構成される無効化ユニット50Bを後付けする手順について説明する。
図3には、無効化ユニット50Bを取り付ける前のメダル補給システム6における補給管路12とスロットマシンの接続部付近の断面図が示されている。
図13には、無効化ユニット50Bが装着された補給管路12をスロットマシン2に接続する前の接続部付近の断面図が示されている。
図14には、無効化ユニット50Bが装着された補給管路12をスロットマシン2に接続した後の接続部付近の断面図が示されている。
【0118】
まず、作業員は、第1実施形態と同様にして、下流側コネクタ17と上流側コネクタ16とを分離する。
【0119】
次いで、作業員は、前の工程で分離された上流側コネクタ16に、プラグユニット60の下流側コネクタ67を連結して、プラグユニット60の補給要求用配線14を導通センサ13に接続する。
【0120】
次いで、作業員は、作業員は、初期の工程で分離された下流側コネクタ17に、無効化ユニット50Bの上流側コネクタ78を連結して、中継基板15側の補給要求用配線14を無効化ユニット50Bに接続する。また、補給管路12を継手19Bの上部開口に挿入した後、継手19Bの一対の爪部19xを補給管路12の金属線の間隙に挿通して食い込ませ、無効化ユニット50Bを補給管路12に固定する。
【0121】
次いで、スロットマシン2の補給器具2bに、無効化ユニット50Bの継手19Bを挿入する。補給器具2bに継手19Bが挿入されると、補給器具2bの上端部が板ばね42の傾斜片46と接触し、更に挿入されると、傾斜片46の表面に補給器具2bの挿入方向の摺動力が働く。傾斜片46の表面に働く摺動力は、傾斜片46を継手19Bの管内から放射方向に向けて押圧して直立姿勢に弾性変形する。この際、傾斜片46の裏面は、プランジャ37を押圧してスイッチボックス38内に収納する。この結果、プランジャ37に対する押圧力を受けて金属板40が一対の金属片41から離れるため、接触式スイッチ32は電気的導通をしない状態となる。
【0122】
次いで、プラグ61を、無効化ユニット50Bの一部である第2無効化ユニット80のジャック71に接続する。プラグ61がジャック71に接続されると、プラグ61のプラグ側第2極64の接触により、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形し金属板75から離れ、ジャック側第2極74の可動片74aと金属板75の間が電気的導通をしない状態となる。
【0123】
次いで、スロットマシン2を90度水平方向に逆回転した後、設置ねじでスロットマシン2と膳板を固定し、スロットマシン2の扉を閉める。以上で無効化ユニット50Bをメダル補給システム6に後付けする作業は終了である。
【0124】
無効化ユニット50Bを実装したメダル補給システム6は、第1実施形態に係る第1無効化ユニット50を実装したメダル補給システム6と同様の動作をする。
【0125】
<第4実施形態>
以下、第4実施形態に係る補給要求無効化装置(第1補給要求無効化装置30C,第2補給要求無効化装置70C)について、図面を参照して説明する。第4実施形態の第1補給要求無効化装置30Cは、第1実施形態の第1補給要求無効化装置30の接触式スイッチ32を非接触式スイッチ32Cに変更したものである。
【0126】
(第1補給要求無効化装置30Cの説明)
図15,16,17を参照して、第1補給要求無効化装置30Cについて説明する。
図15,16,17には、第1無効化ユニット50Cの一部を構成する第1補給要求無効化装置30Cの概略断面図が示されている。
【0127】
第1補給要求無効化装置30Cは、センサブラケット31Cと、非接触式スイッチ32Cと、バイパス配線33と、を主に備えている。
【0128】
センサブラケット31Cは、開口と対向する側面には、後述する発光部54が照射する照射光が通過する貫通孔36Cが形成されている。
【0129】
非接触式スイッチ32Cは、継手19Cの管状内面に補給管路12が挿入された際に作動して、スロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出する接続状態検出部として機能すると共に、補給管路12が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達するための無効信号伝達部として機能する。接触式スイッチ32Cは、受光部53と、発光部54と、発光部用配線55を主に備えている。
【0130】
受光部53は、センサブラケット31C内に配置されており、受光している状態でのみ電気的導通が可能になるフォトトランジスタ53aと、フォトトランジスタ53aの一端に接続される第3接点53bと、フォトトランジスタ53aの他端に接続される第4接点53cとを備えている。発光部54は、後述する継手19Cを挟んで向かい合う位置に配設されており、後述する第3電線14Cから電力の供給を受け、発光ダイオードにより受光部53に向かって照射光を照射し、継手19C内に検出光軸54Cを形成することができる。
【0131】
発光部用配線55は、第3電線14Cから発光部54に供給される電力を伝達するための電線である。
【0132】
バイパス配線33は、受光部53の第3接点53bと第4接点53cを補給要求用配線14と接続する2本の電線である。
【0133】
(第1無効化ユニット50Cの説明)
図15,16,17を参照して、第1無効化ユニット50Cについて説明する。
図15,16,17には、第1無効化ユニット50Cの概略断面図が示されている。第1補給要求無効化装置30Cは、継手19Cとプラグユニット60Cにより第1無効化ユニット50Cを形成している。
【0134】
継手19Cは、センサブラケット31Cとの継手19Cの接合面及び接合面と対向する面には、発光部54が照射する照射光が通過する貫通孔52Cが形成されている。
【0135】
プラグユニット60Cは、プラグ61Cと、補給要求用配線14と、下流側コネクタ67Cにより構成されている。プラグ61Cは、ジャック71Cに接続される上流端接続器として機能し、プラグ側第1極62と、絶縁リング63と、プラグ側第2極64と、プラグ側第3極65と、第2絶縁リング66を主に備えている。プラグ側第1極62は、補給要求用配線14の1本の電線と接続され、プラグ側第2極64は、補給要求用配線14の他の1本の電線と接続されている。プラグ側第3極65は、発光部用配線55と接続されている。その他は、第1実施形態と同様の構造である。
【0136】
(第1補給要求無効化装置30Cの接続状態の検出機能について)
図15,16を参照して、第1補給要求無効化装置30Cが備える、スロットマシン2と補給管路12の接続状態を検出する機能について説明する。
図15には、第1無効化ユニット50Cが装着されたスロットマシン2に補給管路12を接続する前の第1補給要求無効化装置30C付近の断面が示されている。
図16には、第1無効化ユニット50Cが装着されたスロットマシン2に補給管路12を接続した後の第1補給要求無効化装置30C付近の断面が示されている。
【0137】
補給管路12が継手19Cに挿入される(補給管路12がスロットマシン2に接続される)と、補給管路12が継手19C内の検出光軸54Cを遮る。この結果、非接触式スイッチ32Cは、受光部53のフォトトランジスタ53aが照射光を受光しておらず、電気的導通をしない。一方で、非接触式スイッチ32Cは、補給管路12が継手19Cに挿入されていないと、継手19C内の検出光軸54Cを遮るものがないので、受光部53のフォトトランジスタ53aが照射光を受光して、電気的導通をする。以上より、第1補給要求無効化装置30Cは、受光部53のフォトトランジスタ53aの受光の有無によりスロットマシン2に対する補給管路12の接続状態を検出する。
【0138】
なお、第4実施形態においては、非接触式スイッチ32Cは、光が検出対象に遮られることにより検出対象の存在を検出する透光式の光電センサを使用したが、光が検出対象に反射することにより検出対象の存在を検出する反射式の光電センサを用いてもよい。また、非接触式スイッチ32Cとして、磁気に反応する磁気センサを用い、検出対象側に磁気を発生する磁性部を備えさせて磁気の存在により検出対象の存在を検出してもよいし、磁性体を近づけると検出対象の存在を検出する近接センサを用いることもできる。
【0139】
なお、第1補給要求無効化装置30Cを接続された状態における中継基板15の判定については、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。
【0140】
(第2補給要求無効化装置70Cの説明)
図15,16,17を参照して、第2補給要求無効化装置70Cについて説明する。
図15には、第2無効化ユニット80Cの一部を構成する第2補給要求無効化装置70Cの概略断面図が示されている。
図16,17には、第2補給要求無効化装置70Cを構成するジャック71Cにプラグ61Cを接続した状態の概略断面図が示されている。
【0141】
第2補給要求無効化装置70Cは、ジャック71Cを主に備えている。ジャック71Cは、ジャックボックス72と、ジャック側第1極73と、ジャック側第2極74と、金属板75と、第2バイパス配線76と、ジャック側第3極77を主に備えている。
【0142】
ジャック側第3極77は、導通素材により形成された略I字状の金属板である。ジャック側第1極73は、先端側でプラグ61Cのプラグ側第3極65に弾性変形しつつ接触し、基端側で後述する第3電線14Cと接続する。ジャック71Cのその他の部位は、第1実施形態と同様の構造である。
【0143】
(第2無効化ユニット80Cの説明)
図15,16,17を参照して、第2無効化ユニット80Cについて説明する。
図15,16,17には、第2無効化ユニット80Cの概略断面図が示されている。第2補給要求無効化装置70Cは、補給要求用配線14と、第3電線14Cと、上流側コネクタ78Cにより第2無効化ユニット80Cを形成している。
【0144】
上流側コネクタ78Cは、下流側コネクタ17Xに連結されることにより中継基板15に接続する2本の補給要求用配線14に加えて第3電線14Cを追加した3本の電線を中継する。第3電線14Cは、発光部54に対し電力の供給をするための電線である。
【0145】
なお、第2補給要求無効化装置70Cの接続状態の検出機能,第2補給要求無効化装置70Cを接続された状態における中継基板15の判定については、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。また、第4実施形態において、その他の構成は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。また、第1無効化ユニット50C及び第2無効化ユニット80Cをメダル補給システム6に後付けする手順についても、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。
【0146】
(第1無効化ユニット50Cを実装したメダル補給システム6の動作の説明)
第1無効化ユニット50Cを実装したメダル補給システム6の動作について説明する。スロットマシン2と補給管路12が接続されている場合、上述したように、非接触式スイッチ32Cは、受光部53のフォトトランジスタ53aが照射光を受光しておらず、電気的導通をしない。このため、中継基板15は、下流に接続された導通センサ13の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。一方で、導通センサ13の電気的導通がなければ、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていないと判定し、制御部100に対して通信線18を介して補給要求信号を伝達する。
【0147】
一方で、スロットマシン2と補給管路12が接続されていない場合、非接触式スイッチ32Cは、継手19C内の検出光軸54Cを遮るものがないので、受光部53のフォトトランジスタ53aが照射光を受光し続けるため、電気的導通をし続ける。中継基板15は、導通センサ13の電気的導通、又は、接触式スイッチ32Cの電気的導通、の少なくとも一方の電気的導通があれば、スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定するので、導通センサ13の電気的導通の有無に関わらず、常時スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0148】
このため、スロットマシン2と補給管路12が未接続である場合は、中継基板15が制御部100に対して補給要求信号を伝達せず、スロットマシン2にメダルMが補給されないので、補給管路12からメダルMが落下し遊技機島1内に散乱することはない。
【0149】
第4実施形態の第1補給要求無効化装置30Cによれば、第3電線14Cの追加が必要となるものの、既存のメダル補給システム6に容易に後付け可能であって、スロットマシン2と補給管路12が未接続である場合に補給管路12からメダルMが遊技機島1内に落下するのを抑制する機能をメダル補給システム6に付加することができる。また、補給管路12の外法に対して継手19Cの内法を大きくすることにより、補給管路12と継手19Cとの間の隙間を大きく設定した場合であっても、補給管路12が検出光軸54Cを遮ることができれば、導通センサ13の電気的導通の検出が有効となる。
【0150】
<第5実施形態>
以下、第5実施形態に係る補給要求無効化装置(第2補給要求無効化装置70D)について、図面を参照して説明する。第5実施形態は、第1実施形態おける第1補給要求無効化装置30を削除したものではあるが、スロットマシン2と補給管路12が未接続である場合は、補給管路12からメダルMが遊技機島1内に落下するのを抑制することができる。
【0151】
(継手ユニット50Dの説明)
図18を参照して、継手ユニット50Dについて説明する。
図18には、継手ユニット50Dの後方斜視図が示されている。継手ユニット50Dは、継手19Dとプラグブラケット31Dと、プラグユニット60が連結されている。
【0152】
継手19Dは、略矩形状の管状内面を有する菅体であり、補給管路12と補給器具2bをジョイントする機能を有する。継手19Dは、上端に形成される開口に補給管路12の下端を挿入して補給管路12と接続される。継手19Dは、下端を補給器具2bの開口に挿入して接続される。
【0153】
プラグブラケット31Dは、プラグユニット60を固定するための箱体である。プラグブラケット31Dは、継手19Dの一の側面と接合して連結されている。
【0154】
(第2補給要求無効化装置70Dの説明)
図18を参照して、第2補給要求無効化装置70Dについて説明する。
図18には、第2無効化ユニット80Dの一部を構成する第2補給要求無効化装置70Dの斜視図が示されている。
【0155】
第2補給要求無効化装置70Dは、ジャック71Dと、連結ワイヤ81により主に構成されている。ジャック71Dは、ジャックボックス72の外周面に連結ワイヤ81を連結するための、ワイヤ連結部82が形成されている。その他は、第1実施形態と同様の構造である。
【0156】
連結ワイヤ81は、金属製の紐体であって、ワイヤ連結部82に一端が固定されている。連結ワイヤ81の他端は、第2無効化ユニット80Dをメダル補給システム6に実装する際に、補給管路12の外周に連結される。
【0157】
(第2無効化ユニット80Dの説明)
図18を参照して、第2無効化ユニット80Dについて説明する。
図18には、第2無効化ユニット80Dの斜視図が示されている。上述した第2補給要求無効化装置70Dは、補給要求用配線14と、上流側コネクタ(図示せず)により第2無効化ユニット80Dを形成している。
【0158】
なお、第2補給要求無効化装置70Dの接続状態の検出機能,第2補給要求無効化装置70Dを接続された状態における中継基板15の判定については、第1実施形態とほぼ同じなので説明を省略する。また、第5実施形態において、その他の構成は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0159】
(第2無効化ユニット80Dをメダル補給システム6に後付けする手順の説明)
図18を参照して、メダル補給システム6に、上記のように構成される第2無効化ユニット80Dを後付けする手順について説明する。
図18には、継手ユニット50Dが装着されたスロットマシン2に補給管路12及び第2無効化ユニット80Dを接続する前の後方斜視図が示されている。
【0160】
まず、作業員は、第1実施形態と同様にして、下流側コネクタ17と上流側コネクタ(図示せず)とを分離する。
【0161】
次いで、作業員は、前の工程で分離された上流側コネクタ16に、プラグユニット60の下流側コネクタ67を連結して、プラグユニット60の補給要求用配線14を導通センサ13に接続する。
【0162】
次いで、継手ユニット50Dをスロットマシン2に固定する。作業員は、継手ユニット50Dの継手19Dの下端を補給器具2bに挿入した状態で、固定ねじによりスロットマシン2の筐体に固定する。
【0163】
次いで、作業員は、初期の工程で分離された下流側コネクタ(図示せず)に、第2無効化ユニット80Dの上流側コネクタ(図示せず)に連結して、中継基板15側の補給要求用配線14を第2無効化ユニット80Dに接続する。また、補給管路12の外周に、連結ワイヤ81を連結する。
【0164】
次いで、作業員は、継手19Dの上部開口に、補給管路12を挿入する。その際、プラグ61に第2無効化ユニット80Dのジャック71Dを接続する。プラグ61がジャック71Dに接続されると、プラグ61のプラグ側第2極64の接触により、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形し金属板75から離れ、ジャック側第2極74の可動片74aと金属板75の間が電気的導通をしない状態となる。
【0165】
次いで、スロットマシン2を90度水平方向に逆回転した後、設置ねじでスロットマシン2と膳板を固定し、スロットマシン2の扉を閉める。以上で第2無効化ユニット80Dをメダル補給システム6に後付けする作業は終了である。
【0166】
(第2無効化ユニット80Dを実装したメダル補給システム6の動作の説明)
第2無効化ユニット80Dを実装したメダル補給システム6の動作について説明する。例えば、補給管路12にメダルMが滞留し、メダルMの重みによりスロットマシン2から補給管路12が外れた場合について説明する。
【0167】
補給管路12が、継手19Dから外れて垂れ下がると、補給管路12に連結された連結ワイヤ81が引っ張られ、連結ワイヤ81と連結されたジャック71Dがプラグ61から外れる。
【0168】
第1実施形態で説明したように、ジャック71Dにプラグ61が接続されていない場合、ジャック71Dは、ジャック側第2極74の可動片74aが弾性変形しないので金属板75と接触するため、電気的導通をする。このため、中継基板15は、常時スロットマシン2内部の貯留部2aに所定量のメダルMが貯留されていると判定する。
【0169】
このため、ジャック71Dにプラグ61が未接続である場合は、中継基板15が制御部100に対して補給要求信号を伝達せず、スロットマシン2にメダルMが補給されないので、補給管路12からメダルMが落下し遊技機島1内に散乱することはない。
【0170】
本発明の第2補給要求無効化装置70Dを備える第2無効化ユニット80Dによれば、簡素な構造であると共に、既存のメダル補給システム6に容易に後付け可能であって、ジャック71Dにプラグ61が未接続である場合に補給管路12からメダルMが遊技機島1内に落下するのを抑制する機能をメダル補給システム6に付加することができる。
【0171】
本発明は上記の実施形態及び実施例の例示に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
【課題】簡素な構造であると共に、既存の遊技媒体補給システムに容易に後付け可能であって、遊技媒体使用機と補給管路が未接続である場合に補給管路から遊技媒体が落下し遊技機島内に散乱するのを抑制する機能を遊技媒体補給システムに付加することができる補給要求無効化装置を提供する。
【解決手段】スロットマシンから補給要求用配線14に伝達される補給要求信号に基づいて、制御部が補給管路12を介してスロットマシンにメダルを補給するメダル補給システムの、補給要求用配線14に接続する第1補給要求無効化装置30であって、スロットマシンに対する補給管路12の接続状態を検出する接触式スイッチ32と、補給管路12が未接続である場合に、補給要求信号を無効化する補給要求無効信号を補給要求用配線14に伝達するバイパス配線33と、を備える。