(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
クロージャデバイス(2)の作動を制御するように作動可能なアクチュエータ群(6’)と該アクチュエータ群(6’)を駆動するように制御可能な電動機(9)とを含み、該電動機(9)が、正常作動条件中に主供給電圧(Vbatt)を提供する自動車(3)の主電源(4)によって給電されるように設計され、予備エネルギ源(20)と、該正常作動条件とは異なる故障作動条件中に該電動機(9)に給電するために該予備エネルギ源(20)を制御するように構成された制御ユニット(21)とを含む自動車(3)のクロージャデバイス(2)のための電子ラッチアセンブリ(1)であって、
前記予備エネルギ源(20)は、前記正常作動条件中にエネルギを貯蔵し、かつ前記故障作動条件中に前記電動機(9)に給電するために予備供給電圧(VSC)を提供するように構成された超コンデンサ群(22)を含み、
前記予備エネルギ源(20)及び前記制御ユニット(21)は、電子ラッチアセンブリ(1)のケース(11)内に配置され、
前記予備エネルギ源は、前記超コンデンサ群に結合され、かつ、前記予備供給電圧(VSC)よりも高く、前記電動機(9)に給電するように設計されたブースト電圧(Vboost)を提供するために該予備供給電圧(VSC)のレベルをブーストするように作動可能であるブースト電圧モジュール(26)を更に含み、
前記制御ユニットは、前記故障作動条件中に内部又は外部ハンドルのユーザ作動を検出すると直ちに、前記ブースト電圧モジュールを起動するように構成されている、
ことを特徴とする電子ラッチアセンブリ(1)。
前記第1(23a)及び第2(23b)の超コンデンサセルは、低電圧及び高容量タイプのものであり、各々は、2.5V−2.7Vの範囲の電圧を提供するように設計され、かつ16F−20Fの範囲の容量を有することを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
前記ブースト電圧モジュール(26)は、内部コントローラ(26h)を有するブースト電圧コンバータと、前記クロージャデバイス(2)に対する外部操作を示す外部信号(boost_ON)によって前記ブースト作動を実施するために該内部コントローラ(26h)を作動するように選択的に有効にされるブースト作動スイッチ要素(26a)とを含み、
前記内部コントローラ(26h)は、作動解除信号(boost_OFF)を通じて前記制御ユニット(21)によって作動解除されるまで前記ブースト作動を維持するように構成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアセンブリ。
前記診断モジュール(28)は、eラッチアセンブリ(1)の作動中に前記制御ユニット(21)によって実行され、かつ前記超コンデンサ群(22)の等価直列抵抗(ESR)を推定してそれが事前設定された最大値よりも低いかを検査するように構成され、
前記予備エネルギ源(20)は、充電電流(Ich)を用いて前記超コンデンサ群(22)を充電するように前記制御ユニット(21)によって制御可能な充電モジュール(24)を含み、前記診断モジュール(28)は、充電が中断されて該充電電流(Ich)がゼロになった時に、該超コンデンサ群(22)に対する電圧降下を測定することによって前記等価直列抵抗(ESR)を推定するように構成される、
ことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載のアセンブリ。
前記予備エネルギ源(20)は、前記超コンデンサ群(22)を充電するために前記制御ユニット(21)によって制御可能な充電モジュール(24)と、該超コンデンサ群(22)に結合され、かつ該超コンデンサ群(22)の作動温度をモニタして該充電モジュール(24)と協働して該検出された作動温度の関数として充電戦略を実施するように構成された診断モジュール(28)とを含むことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2012年12月24日出願のイタリア特許出願第TO2012A001143号、イタリア特許出願第TO2012A001144号、及びイタリア特許出願第TO2012A001145号、及び2013年1月2日出願の米国特許出願第61/748,262号、米国特許出願第61/748,274号、及び米国特許出願第61/748,286号の出願日に対する優先権及びその利益を主張し、かつ各そのような出願の内容の全体を参照し、かつ引用によって本明細書に組み込んでいる。
【0003】
以下の説明及び添付の特許請求の範囲では、「クロージャデバイス」という表現は、自動車の内側コンパートメントへのアクセスをそれぞれ開閉する開放位置と閉鎖位置の間で移動可能なあらゆる要素を一般的に示すのに使用され、従って、自動車のサイドドアに加えて、トランク、後部ハッチ、ボンネット蓋又は他の閉鎖コンパートメント、窓レギュレータ、サンルーフを含み、これらに対して以下の説明は、純粋に一例として明示的に言及することになる。
【0004】
例えば、サイドドアの開閉を制御するための電子ラッチが自動車に設けられることは公知である。
【0005】
電気ドアラッチは、ドアをラッチ及びラッチ解除するためにドアポストに固定されたストライカーに対して選択的に回転可能なラチェットを一般的に含む。電気ドアラッチは、ラチェットが回転しないようにラチェットに選択的に係合する歯止めを含む。電気ドアラッチは、電気作動式アクチュエータを通じて歯止めを直接又は間接的に駆動するために車両の主電源(例えば、車両の12Vバッテリ)に電気的に接続した電動機を含む。
【0006】
公知のように、電子ラッチに関する共通する問題は、セキュリティの規定によっても要求されるように、車両の主電源の故障の場合でさえも、又は主電源とラッチ内の電動機との間の電気接続の遮断又は切断の場合でもドアの開閉を制御する問題であり、この種の状況は、例えば、車両に関わる事故又は衝突の場合に起こると考えられる。
【0007】
この問題に対する考え得る解決法は、電気作動式サイドドアラッチへのマニュアル支援として働くラッチ内の機械的解除機構の使用を考えている。
【0008】
しかし、冗長機械機構の存在は、高い面積占有及び重量及び追加コストを必要とし、ドアの設計に対する更に別の制限も意味する。
【0009】
従って、車両主電源の故障又は遮断の場合にラッチの電動機に電気エネルギを供給するために電子ラッチのための予備電源の使用が提案されてきた。
【0010】
この予備電源は、例えば衝突又は事故の場合に必要が生じた時に即座に利用可能であるように、通常は、主電源によって正常作動中は充電状態に維持される。
【0011】
しかし、電子ラッチアセンブリのための予備電源及び関連の電子回路の設計は、例えば、サイズ要件のために困難なタスクであることが判明しており、例えば、特に自動車作動条件下でのエネルギ密度又は電流出力の点から、望ましい電気性能を満足させるのが困難であることも同じく判明している。
【0012】
これに関して、EP 0 694 664 A1は、緊急状況中にラッチに給電するように設計されたドアラッチのための予備エネルギ源を開示しており、これは、ラッチが置かれたドア内に配置される補助バッテリを考えている。
【0013】
DE 201 21 915 U1に説明する別の公知の解決法は、車両ドアラッチのための予備電源としてコンデンサ群の使用を開示している。コンデンサ群は、ラッチアセンブリに外部接続した回路基板に結合される。コンデンサ群は、直列又は並列接続した高電圧タイプ(14Vまで耐える)の多数のコンデンサを含み、従って、回路基板上に関連の空間量を必要とし、更に、このような解決法は、超コンデンサ群が、限られた量の時間にわたってのみ給電することができると考えられるので、更に別の予備エネルギを一般的に必要とする。換言すると、コンデンサ群は、車両ラッチのための十分かつ自律的な予備エネルギ源を保証することができない場合がある。
【0014】
従って、自動車における電子ラッチのための最適化された信頼できる予備電源に対する必要性がこの分野に痛感される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1の番号1は、自動車3のサイドドア2に結合された電子ラッチアセンブリ(以下、eラッチアセンブリ1)の全体を示している(しかし、eラッチアセンブリ1は、自動車3のあらゆる種類のクロージャデバイスに同様に結合することができることを再度強調しておく)。
【0021】
eラッチアセンブリ1は、自動車3の主電源4、例えば、12Vのバッテリ電圧V
battを供給する主バッテリに電気接続要素5、例えば、電力ケーブルを通じて電気的に接続される(主電源4は、自動車3内の電気エネルギの異なる電源、例えば、オルタネータを同様に含むことができる)。
【0022】
eラッチアセンブリ1は、ドア2(又は、一般的に車両クロージャデバイス)の作動を制御することができる電動機を含む作動群6’を含む。
【0023】
考え得る実施形態において、作動群6’は、ストライカー7(自動車3の本体、例えば、詳しく示されていない方式でいわゆる「Aピラー」又は「Bピラー」に固定された)に係合するために選択的に回転可能なラチェット6を含む。ラチェット6がストライカー7に対してラッチ位置に回転された時に、サイドドア2は閉鎖作動状態になる。係合位置と非係合位置の間で動くように電動機9によって駆動される歯止め8が、ストライカー7に選択的に係合し、ストライカー7が回転しないようにする。
【0024】
eラッチアセンブリ1は、例えば、マイクロコントローラ又は他の公知のコンピュータユニットを含む電子制御回路10を更に含み、これは、eラッチアセンブリ1の作動群6’と共に同じハウジング又はケース11(概略図に示す)に好都合に組み込まれ、かつ配置することができ、従って、一体となった小型の組み立て易いユニットを提供する。
【0025】
電子制御回路10は、以下に詳しく説明するように、電動機9に結合されて電動機9に駆動信号S
dを供給する。
【0026】
電子制御回路10は、データバス14を通じて自動車3の一般的な作動を制御するように構成された車両主管理ユニット(主ECU又は「車体コンピュータ」としても公知)12に電気的に接続され、信号、データ、指令、及び/又は情報を交換する。
【0027】
図2にも示すように、電子制御回路10は、ハンドル読取センサ15a(外部及び/又は内部ハンドル16の作動を読み取る)、衝突センサ15b、及びロックスイッチセンサ15cなどのような自動車3のいくつかの異なるセンサ15(概略図に示す)に(直接及び/又は車両管理ユニット12を通じて間接的に)結合され、便宜的に、電子制御回路10は、例えば、ラチェット6及び/又は歯止め8の作動位置を検出するように構成されたホールセンサのような位置センサ15dからラッチ作動に関するフィードバック情報も受け入れる。
【0028】
電子制御回路10は、バッテリ電圧V
battを受け入れるために自動車3の主電源4にも結合され、従って、電子制御回路10は、バッテリ電圧V
battの値が予め決められた閾値よりも下に低下したか否かを検査し、緊急条件(予備エネルギ源を必要とする場合)が起こったか否かを迅速に決定することができる。
【0029】
図2の略ブロック図に示すように、電子制御回路10は、自動車3の主電源4の故障又はそこからの主電力供給の遮断の場合に、作動群6’及びラッチ電動機9にかつ電子制御回路10に電気エネルギを供給するように構成された埋込型及び一体型の予備エネルギ源20を含む。
【0030】
より詳細には、電子制御回路10は、例えば、予備エネルギ源20とeラッチアセンブリ1の作動群6とに結合されてそれらの作動を制御するマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又はアナログコンピュータモジュール21aを備えた制御ユニット21を含む。
【0031】
制御ユニット21は、埋込型メモリ21b、例えば、適切なプログラム及びコンピュータ命令を格納するコンピュータモジュール21a(例えば、ファームウエアの形態にある)に結合された不揮発性ランダムアクセスメモリを有する。制御ユニット21は、個別の構成要素の論理回路をこれに代えて含むことができ、コンピュータモジュール21a及びメモリ21bの機能を実行することができる。
【0032】
本発明の解決法の態様により、予備エネルギ源20は、電力故障の場合にも電力予備をeラッチアセンブリ1に供給するためのエネルギ供給ユニット(又はエネルギタンク)として1群の低電圧超コンデンサ22(以下、超コンデンサ群22)を含む。超コンデンサは、電解二重層コンデンサ、疑似コンデンサ、又はその組合せを含むことができる。
【0033】
超コンデンサは、高エネルギ密度、高出力電流性能を有利に提供し、メモリ効果はなく、更に、超コンデンサは、小さいサイズを有し、統合が容易であり、拡張された温度範囲、長寿命を有し、充電サイクルの多さにも耐えることができる。超コンデンサは毒性がなく、爆発又は火事の危険を伴うことなく、従って、自動車用途のような危険な条件に適している。
【0034】
考え得る実施形態において、
図3に示すように、超コンデンサ群22は、第1ノード22aと第2のノード22bの間に直列に接続され(例えば、基準接地電位に接続され)、かつ中間ノード22cを定義する2つの超コンデンサセル23a、23bを含むことができ、各々は、自動車3の主電源4からのエネルギが利用できない緊急状況で予備電源として使用することができる例えば3V−5Vの程度の超コンデンサ電圧V
scを第1ノード22aで共同で提供するために、充電された時に例えば2.5V−2.7Vの電圧レベルを供給する。超コンデンサセル23a、23bは、従って、低電圧タイプであり、例えば、16F−20F、例えば、18Fの程度の高容量も有する。
【0035】
以下に詳しく説明するように、予備エネルギ源20は、充電モジュール24、等化モジュール25、及びブーストモジュール26を更に含む。
【0036】
充電モジュール24は、超コンデンサ群22に電気的に接続され、主電源4からの電力を利用することができる時は、バッテリ電圧V
battから始めて、超コンデンサ群22を再充電するように構成され、それによって超コンデンサ群22は、緊急状況に対する十分なエネルギ貯蔵を提供することができ、いずれの漏れ電流も補償される。
【0037】
等化モジュール25は、超コンデンサ群22に電気的に接続され、両方の超コンデンサセル23a、23bが、望ましいセル電圧値、特に作動中のセル電圧値(均衡のとれた作動条件を達成するための)を有することを保証するように構成される。等化モジュール25は、超コンデンサセル23a、23bが最大の望ましいセル電圧レベルを超えるセル電圧を有することも回避し、超コンデンサの過充電を防ぐ。
【0038】
ブーストモジュール26は、その入力で超コンデンサ群22によって発生された超コンデンサ電圧V
scを受け入れ、その値を自動車標準電圧(例えば、9V−16V)にブーストし、すなわち、上げるように構成され、eラッチアセンブリ1の電動機9のような標準的な自動車電動機を駆動するのに十分な出力電流性能を提供する。実際に、超コンデンサ電圧V
scは低すぎて、自動車3の主電源4からの損失又は不十分な電源のような緊急状況で電動機9を直接に駆動するための効率的な予備電源を提供することができない。
【0039】
従って、ブーストモジュール26は、超コンデンサ電圧V
scの関数としてブースト電圧V
boostをその出力(すなわち、予備エネルギ源20の出力でもある)で提供する。ブースト電圧V
boostは、次に、例えば、一体型Hブリッジモジュール27を含む電子制御回路10の出力モジュールによって受け入れられ、その出力が、eラッチアセンブリ1の電動機9を駆動する。
【0040】
予備エネルギ源20は、超コンデンサ群22に作動的に結合された診断モジュール28を更に含み、以下に説明するように、その電圧値、キャパシタンス値、及び内部等価抵抗(DCR−直流抵抗)を測定することにより、充電処理中に及び充電処理に基づいて超コンデンサの健全性ステータスをモニタするように構成される。
【0041】
温度センサ29は、超コンデンサ群22の作動温度をモニタするように構成され、検出された温度情報を提供するために診断モジュール28に結合され、例えば、温度センサ29は、超コンデンサ群22の近くに配置されたNTC(負の温度係数)抵抗器を含むことができる。
【0042】
診断モジュール28は、制御ユニット21に作動的に結合され、例えば、超コンデンサ電圧V
scの値を含む診断情報を提供する。考え得る実施形態において、図示しないが、診断モジュール28は、マイクロプロセッサ又はそのマイクロコントローラによって実行される診断ルーチンとして制御ユニット21において実施することができる。
【0043】
より詳細には、かつ
図3の略回路図に示すように、予備エネルギ源20の充電モジュール24は、駆動電圧V
drを受け入れるように設計された第1入力24aを有し、その値は、ブースト電圧V
boostとバッテリ電圧V
battの間の高い方であり、具体的には、駆動電圧V
drは、超コンデンサ群22の充電のためのeラッチアセンブリ1の正常作動中はバッテリ電圧V
battに等しく、緊急又は故障状況中はブーストモジュール26からのブースト電圧V
boostに等しい。
【0044】
充電モジュール24は、超コンデンサ群22の充電を可能又は停止する制御ユニット21によって決定される要件を示す値を有するデジタル信号である電子制御回路10の制御ユニットからの充電有効化信号En_chを受け入れるように設計された第2の入力24bも有する。
【0045】
充電モジュール24は、電源スイッチ24c及び電力抵抗器24dを含む。
【0046】
電源スイッチ24c、例えば、MOSFETスイッチのような固体スイッチは、第1入力24aと電力抵抗器24dの間に接続され、かつ第2の入力24bに結合された制御端子を有し、それによって充電有効化信号En_chを受け入れる。
【0047】
電力抵抗器24dは、超コンデンサ群22の電源スイッチ24cと第1ノード22aの間に結合される。
【0048】
電源スイッチ24cを通じた充電有効化信号En_chによって有効にされた時に、バッテリ電圧V
battでの超コンデンサ群22の充電が電力抵抗器24dを通じて発生する。
【0049】
特に、電子制御回路10の制御ユニット21は、超コンデンサ群22の充電中にPWM(パルス幅変調)充電有効化信号En_chを発生させることができ、従って、超コンデンサ群22とバッテリ電圧V
battの接続と切断を立て続けに実行する。
【0050】
上述したように、超コンデンサ群22の充電は、電子制御回路10の制御ユニット21が、主電源4に影響を与える考え得る故障を示す事前設定閾値よりも高いバッテリ電圧V
battの値を感知する限り、連続した処理とすることができる。
【0051】
考え得る受動的な実施形態における等化モジュール25は、同じ抵抗値を有する第1及び第2の等化抵抗器25a、25bを含む。第1等化抵抗器25aは、第1等化スイッチ25cの介在により、超コンデンサ群22の中間ノード22cと第1ノード22aの間に接続され、従って、選択的に第1超コンデンサセル23aに並列に接続することができ、第2の等化抵抗器25bは、第2の等化スイッチ25dの介在により、超コンデンサ群22の中間ノード22cと第2のノード22bの間に接続され、従って、選択的に第2の超コンデンサセル23bに並列に接続することができる。
【0052】
第1及び第2の等化スイッチ25c、25dは、例えば、等化モジュール25の制御入力25eで電子制御回路10の制御ユニット21から受け入れる等化有効化信号EN_eqによって両方が制御されるそれぞれのMOSFETトランジスタを含む固体スイッチである。
【0053】
特に、等化有効化信号EN_eqは、超コンデンサ群22が予備電源として使用されない時に超コンデンサ群22に貯蔵されたエネルギを節約するために、等化処理を有効又は無効にするように第1及び第2の等化スイッチ25c、25dを制御する。
【0054】
ブーストモジュール26は、PWMブーストコンバータ(又はdc−dcステップアップコンバータ)によって考え得る実施形態に実施され、有効化スイッチ26a、例えば、超コンデンサ電圧V
SCを受け入れる超コンデンサ群22の第1ノード22と第1中間ノード26bの間に接続されたMOSFET固体スイッチを含む。
【0055】
ストレージコンデンサ26b’は、第1中間ノード26bに結合され、かつ有効化スイッチ26aが閉じた時に高電圧値を有する自己作動信号S_ONを中間ノード26b上で定める超コンデンサ電圧V
SCまで充電される。
【0056】
有効化スイッチ26aは、電子制御回路10の制御ユニット21からブースト無効化信号boost_OFFを受け入れる制御端子を有し、正常作動中は、主電源4を利用することができる場合には感知されるバッテリ電圧V
battが大きくないので、ブースト無効化信号boost_OFFがPWMブーストコンバータを無効にしてOFF状態にしておく。
【0057】
有効化スイッチ26aの制御端子は、ブースト有効化信号boost_ONも受け入れ、その値は、外部ユーザ事象(すなわち、それは、電子制御回路10の内部の制御ユニットによって発生されない)及び作動信号S_ONによって決定される。
【0058】
ブーストモジュール26は、作動された後に、予備エネルギが必要なくなった又はエネルギが超コンデンサ群22に貯蔵されたままである場合に、電子制御回路10の制御ユニット21によってオフに切り換えられるまで、特に高値の作動信号S_ONによってON状態に自己維持される。
【0059】
考え得る実施形態により、ブースト有効化信号boost_ONがON状態に切り換わり、従って、ハンドル読取センサ15aが自動車3のサイドドア2の内部又は外部ハンドル16のユーザ作動を検出すると直ちに、PWMブーストコンバータを有効にし、従って、緊急状況中、主電源4に故障がある場合に、予備エネルギ源20が迅速にeラッチアセンブリ1に給電することができる。
【0060】
特に、ブーストモジュール26は、第1中間ノード26bと第2中間ノード26dの間に接続したブースト誘導子要素26c、例えば、第2中間ノード26dと接地基準電位の間に接続され制御端子を有するMOSFETスイッチのような固体スイッチであるブーストスイッチ26e、及び第2中間ノード26dとその上にブースト電圧V
boostが選択的に提供される出力ノード26gとの間に接続したブーストダイオード要素26f(全予備エネルギ源20のための出力端子OUTも表す)を含む。
【0061】
本発明の解決法の態様により、ブーストモジュール26は、内部コントローラ26h、具体的にはPWM制御信号をブーストスイッチ26eの制御端子に提供するように構成されたPWMコントローラを更に含み、そのブースト作動を制御する(公知の方法であり、ここでは詳しく説明しない)。
【0062】
内部コントローラ26hは、超コンデンサ電圧V
SCを受け入れるために第1中間ノード26bに結合され、かつブースト作動及び停止を自律的に管理することができ、それによって電子制御回路10の制御ユニット21からのいずれかの更に別のアクションがなくても予備エネルギ源20を有効にすることができる。
【0063】
フィードバックスイッチ26iは、出力ノード26gと内部コントローラ26hの間に接続され、ブースト電圧V
boostの値に対するフィードバックを提供する。
【0064】
フィードバックスイッチ26iの制御端子は、第1中間ノード26bにも結合され、有効化スイッチ26aが閉じた時に作動信号S_ONを受け入れる。
【0065】
超コンデンサ電圧V
SCによって閉鎖作動状態に切り換えられた時に、フィードバック経路は、内部コントローラ26hによって閉ループ電圧調節ができるように定められる(示していないが分割抵抗器を通じて実施される電圧分割器を存在させることができ、ブースト電圧V
boostから電圧フィードバックを提供する)。
【0066】
フィードバックスイッチ26iは、ブーストモジュール26が停止されると直ちに開状態に戻り、実際に遮断されているフィードバック経路での電力消費を低減する。
【0067】
ブーストモジュール26は、陰極端子が出力ノード26gに接続され、陽極端子がバッテリ電圧V
battを受け入れる選択ダイオード26jを更に含む。
【0068】
従って、予備エネルギ源20の出力端子OUTでは、バッテリ電圧V
battとブースト電圧V
boostの間で最も高い電圧が駆動電圧V
drとして提供され、eラッチアセンブリ1の電動機9を駆動する(及び超コンデンサ群22も充電する)。
【0069】
予備エネルギ源20の診断モジュール28の作動をここで詳しく説明する。
【0070】
考え得る実施形態において、診断モジュール28は、コンピュータモジュール21aのマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラによって実行される診断ルーチンとして電子制御回路10の制御ユニット21において実施することができ、制御ユニット21は、この理由のために、超コンデンサセル23a、23bの間の中間ノード22cで超コンデンサ電圧V
SCの値及び/又は電圧値をモニタすることができる。
【0071】
考え得る実施形態において、温度センサ29は、制御ユニット21内に統合することができる。
【0072】
診断モジュール28によってモニタされ、かつ超コンデンサセル23a、23bのいずれか一方又は両方に影響を与える場合がある考え得る故障モードは、以下の通りである。
−開回路故障、
−短絡故障、
−漏れ電流の増加、
−等価直列抵抗の増加、
−キャパシタンス値の減少。
【0073】
これらの故障モードは、診断ルーチンによって想定される特定の論理及びアルゴリズムを使用して、eラッチアセンブリ1の作動中にリアルタイムで検出することができる。
【0074】
特に、2つの超コンデンサセル23a、23bのいずれか一方の「開回路」故障は、直列全体に対応する故障を生じ、これは、充電された場合でもゼロに近い電圧が超コンデンサ直列に存在する場合は必ず検出される。
【0075】
直列の超コンデンサセル23a、23bの「短絡」故障は、直列キャパシタンスの倍増及び超コンデンサ電圧V
SCの値の対応する減少を生じ、完全充電の電圧値が達成されることがない及び/又は時間と共に維持できない。
【0076】
「漏れ電流」の増加は、長い充電時間の後であっても超コンデンサセル23a、23bの充電状態(その値を事前設定閾値として設定することができる)が得られなかった時に、又は直列における超コンデンサ電圧V
SCの値が予想しない変動(例えば、超コンデンサ群22に加えられる充電処理に対応しない変動)をした時に検出される場合がある。
【0077】
超コンデンサセル23a、23bのいずれか一方の「等価直列抵抗」の増加は、直列全体の抵抗の増加を決定し、超コンデンサセル23a、23bのいずれか一方の「キャパシタンス」の減少は、直列全体のキャパシタンスの増加を決定する。
【0078】
超コンデンサセル23a、23bのエネルギ貯蔵機能が無効になるので、開回路及び短絡故障は、予備エネルギ源20の完全な故障を決定し、換言すると、eラッチアセンブリ1は、自動車3の主電源4から給電された時だけ適正に作動させることができる。
【0079】
対照的に、上記に挙げた他の故障も進行し、特に、測定された値(例えば、キャパシタンス及び/又は抵抗値)が、適切に事前に決定することができる第1警報閾値に達した時に、超コンデンサセル23a、23bが作業状態にある時でも、診断モジュール28は、着信失敗をユーザ/運転者又はサービス人員に示す事前警報を発生させることができる。
【0080】
故障が制限値に達した(及び測定値が第2の所定警報閾値に達した)時に、診断モジュール28は、予備エネルギ源20の完全な故障を信号送信することができ、eラッチアセンブリ1は、自動車3の主電源4に接続した時だけ作動させることができる。
【0081】
本発明の解決法の態様により、超コンデンサセル23a、23bのキャパシタンスは、診断モジュール28によって超コンデンサセルの寿命中に推定され、充電が主供給電圧(主電源4のバッテリ電圧V
batt)から直接に直列抵抗器(充電モジュール24の電力抵抗器24d)を通じて実施される時に、部分充電電圧から完全充電電圧まで超コンデンサが充電するのに必要とする時間が測定される。
【0082】
特に、かつ
図4に示すように、診断モジュール28は、最初に段階40で完全に放電された状態から始めてゼロでない値を有する部分充電電圧V
1に達するまでの時間T
1、すなわち、以下の式に基づいて部分充電電圧V
1に達するまでの時間T
1を決定する:
診断モジュール10は、次に、段階41で以下の式に基づいて完全充電電圧V
2に達するまでの時間T
2を決定する:
【0083】
上述の式では、Cは、超コンデンサキャパシタンスであり(超コンデンサ電圧V
SCが考えられる場合に直列全体、又は中間ノード22cの電圧が考えらえる場合に超コンデンサセル23a、23bの第1のもののいずれかである)、Rは、電力抵抗器24dの抵抗である。
【0084】
部分充電電圧V
1から完全充電電圧V
2まで充電するのに必要な充電時間ΔTは、次に、段階42で決定される:
あるいは、
キャパシタンスCの値は、次式のように段階43で決定される:
あるいは、
ここで、
【0085】
特に、R、V
1、及びV
2は、事前設定された公知の値を有するので、可能な異なるバッテリ電圧のKの値が事前に計算され、テーブル(制御ユニット21の組み込み型メモリ21bに含むことができる)に格納される場合に、実行時間中に複雑な対数計算を避けることができる。
【0086】
診断モジュール28によるキャパシタンス推定の精度に関して、例示的なケース及び例示的な値に関する以下の考慮を行うことができる。
【0087】
抵抗Rは、5%の絶対精度を有することができ、この場合に、例えば、100mΩに等しい電源スイッチ24cの抵抗(抵抗Rに合計すべきである)は、5%値よりも低い。
【0088】
時間ΔTは、全温度範囲にわたる内部発振器公差のために2%の絶対精度を有することができる(発振器は、公知の方式で制御ユニット21によって検査及び検証され、ここでは詳しく説明しない)。超コンデンサ群22の充電が電源スイッチ24cを通じてPWM制御される場合に、充電時間ΔTが訂正され、それはPWM負荷サイクルによって乗算される。
【0089】
電圧値は、比率として表示されて絶対値では表示されず、電圧測定の絶対精度は、キャパシタンスの推定の精度に影響を及ぼさない。
【0090】
バッテリ電圧V
battは、選択ダイオード26jにわたる電圧降下によって減少することになり、この電圧は絶対値で低く、固定電流に対して±100mVの範囲で変化する。3%の絶対精度をバッテリ電圧V
battの測定に関連付けることができ、離散化誤差(電子制御回路10の制御ユニット21におけるアナログ対デジタル変換による)も考慮に入れる。
【0091】
キャパシタンス値の測定における最終的な精度は、従って、約10%、すなわち、抵抗測定に対して5%、タイミング測定に対して2%、及び電圧測定及び離散化誤差に対して3%の合計10%である。
【0092】
バッテリ電圧V
battの値は、正常作動中は一定であるはずだが、超コンデンサ群22の充電中は変動し易い。
【0093】
この態様を考慮に入れるために、診断モジュール28は、バッテリ電圧V
battの変動を測定し、与えられた期間のバッテリ電圧V
battの変動が決定された閾値よりも上である場合に、キャパシタンスCの測定を停止又は取り消すように構成される。
【0094】
バッテリ電圧V
battの低変動値では、より低いキャパシタンス推定を得るために、V
battの最低値(考慮される期間に検出される範囲内で)を使用して計算をすることができる。
【0095】
本発明の解決法の別の態様により、超コンデンサ群22の等価直列抵抗(ESR)は、作動中に充電方法に基づいて診断モジュール28によって推定され、特に望ましい最大値よりも低いか否かを検査する。
【0096】
充電電流を印加する時に、超コンデンサ群22両端の電圧は、等価直列抵抗との充電電流の積だけ増加する。特に、充電電流がゼロになった時に、超コンデンサ電圧V
SCの値は、等価直列抵抗器に対する電圧降下によって直ちに低下する。
【0097】
nビット、例えば、10ビットの解像度、及びフルスケール電圧(FS)、例えば、5Vを有するアナログ対デジタルコンバータを使用すると、超コンデンサ電圧V
SCの測定のための解像度dVは次式の通りである:
【0098】
上述のADコンバータは、特にコンピュータモジュール21aによって制御ユニット21内に実施することができる。
【0099】
ESRの定格値は、100mΩに等しいか又はそれよりも低くすることができ、それによって例えば10mΩ(平均値の1/10)の抵抗解像度dRを取得するための最小充電電流I
chは次式の通りである:
【0100】
電力抵抗器24dの抵抗Rは、バッテリ電圧V
battのESR検出の最小値及び超コンデンサ電圧V
SCの最大値を考慮して、
図5に示すように第1段階50で診断モジュール28によって次式のように計算される:
【0101】
上述したように、充電モジュール24の電源スイッチ24cは、PWM変調方式を通じて好都合に制御することができ、電力抵抗器24dの電力損失を低減する。
【0102】
これに関して、
図6は、各期間でONフェーズの後にOFFフェーズが続く超コンデンサ群22の充電中の超コンデンサ電圧V
SCの考え得るPWMパターンを示し、このONフェーズ及びOFFフェーズの持続時間は、充電有効化信号En_chの負荷サイクルによって決定される。
【0103】
この状況で、充電有効化信号En_chの各期間で負荷サイクルのOFFフェーズで(すなわち、充電電流が電源スイッチ24cの開放のためにゼロになった時に)有利に抵抗測定を実行することができる。平均化結果値を取得するために、様々な測定の適切な平均を実施することができる。
【0104】
上記に基づいて、以下の式を通じて、
図5に示すように段階51の診断モジュールによってESRを推定することができる:
ここで、ΔV
SCは、充電電流I
chによる超コンデンサ群22両端の電圧降下である。
【0105】
診断モジュール28は、段階52で、決定されたESR値が望ましい値よりも低いか否かを検査することができる。
【0106】
電圧は、比率として使用され、ADコンバータの対応する精度は、全体的な測定精度に関連しない。
【0107】
Rの測定公差は、約5%であり、代わりにESR測定に反映される。
【0108】
電圧精度が0.5%である場合に、総推定エラーは、10%よりも低いと予想される。
【0109】
本発明の解決法の更に別の態様により、診断モジュール28は、eラッチアセンブリ1及び超コンデンサ群22が作動する温度条件も考慮に入れるように構成される。これらの温度条件は、温度センサ29によってモニタされる。
【0110】
実際に、超コンデンサ性能は、温度条件によって及び作動寿命によって直接に影響を受ける。
【0111】
図7a−7cに示すように、超コンデンサのキャパシタンスは、寿命に直接に相関付けられ、経時的な減少を示し(最終値C
fと初期値C
iの間の比率が示されている)、この減少の比率は、超コンデンサにわたる作動温度及び初期電圧V
i値によって影響を受ける。
【0112】
自動車システムは、高温(例えば、70℃−100℃まで)に耐えなくてはならず、同時に正確な作動を保証し、又は少なくとも故障を避けるべきである。
【0113】
本発明の解決法では、超コンデンサ群22は、エネルギ予備を保証しなければならず、異常(例えば、バッテリ、ヒューズ又は配電ハーネス異常)の場合にユーザが車両を退出できなくてはならず、70℃−100度の高温の場合にユーザは、自動車3の内側に閉じ込められて留まることはできない。
【0114】
高温でも超コンデンサ群22の適正な使用を可能にするために、温度が上昇する場合に、診断モジュール28は、超コンデンサ電圧V
SCの値に対する適切な低下戦略を実施するように構成される(この値は、充電モジュール24を通じた充電処理の適切な修正によって制御される)。
【0115】
従って、
図8に示すように、診断モジュール10は、段階60に示すように検出された温度の値をモニタする。
【0116】
診断モジュール28によって実施される戦略は、それぞれの温度間隔において3つの異なる作動条件を想定する:
−−Temp
1と+Temp
1の間に含まれる温度では、段階61で、Temp
1が第1温度閾値であり、その絶対値が約38℃−42℃、例えば、40℃である場合に、超コンデンサ群22は、完全充電されたままになる(例えば、2.5V−2.7Vの範囲の各超コンデンサセル23a、23bの電圧レベルを有する)。
−+Temp
1と+Temp
2の間に含まれる温度の場合に、段階62で、Temp
2が第2の温度閾値である場合に、その絶対値は、約85℃−90℃、例えば、85℃であり、例えば、第1値(例えば、2.5V)と第1よりも低い第2の値(例えば、2.1V)の間の直線タイプの電圧低下が、超コンデンサ電圧V
SCに印加される。
−+Temp
2よりも高い温度では、段階63で、超コンデンサ群22は、第2の値(例えば、各超コンデンサセル23a、23bに対して1V)よりも低い第3の値の超コンデンサ電圧V
SCまで放電される。
【0117】
上述の温度戦略によると、高温での超コンデンサ電圧V
SCの低下は、経時的なキャパシタンス変動の影響を低減することができ、従って、例えば、予備エネルギ源20で使用される場合の超コンデンサ群22の信頼性を改善する。更に、超コンデンサ群22の寿命が拡張される。
【0118】
一般的に、超コンデンサは、実際に必要な時に利用することができ、改善された寿命を達成することができ、これに関して、この制御戦略は、超コンデンサ群22の少なくとも15年の信頼できる寿命を達成することができることがシミュレーションを通じて示されている。
【0119】
説明する解決法の利点は、以上の説明から明らかである。
【0120】
特に、信頼できる予備エネルギ源20は、自動車用途に対して、例えば、自動車3の主電源4の故障の場合に、及び/又は主電源4からのeラッチアセンブリ1の切断の場合にeラッチアセンブリ1に給電するために提供される。
【0121】
予備エネルギ源20は、内部制御ユニット21によって独立して制御することができ、車両主管理ユニット12及び関連の制御ソフトウエアからのいずれのアクションもなしに作動及び停止することができる。
【0122】
超コンデンサの使用、特にその低減した数、及び関連の電圧ブースト回路は、廉価で軽量の小型パッケージで予備エネルギ源20を提供することを可能にし、エネルギ予備源20の得られるサイズ及び形状因子は、eラッチアセンブリ1の同じケース11内への統合を可能にする。
【0123】
超コンデンサの使用は、高エネルギ密度、高容量、及び高出力電流性能を達成することができ、メモリ効果を避けて消費及び再充電時間を最小にする。超コンデンサ群の寿命も非常に高く、従って、追加の予備電源を必要とすることなく、信頼できる予備エネルギ源としての使用を可能にする。
【0124】
低電圧超コンデンサの使用、例えば、市場で一般的に利用可能なタイプは、システムの費用を低減してその保守を改善することができる。
【0125】
更に、本明細書による実施形態は、開回路又は短絡条件、漏れ電流の増加、等価直列抵抗の増加、及び/又はキャパシタンス値の減少のような超コンデンサ群22における超コンデンサセル23a、23bのいずれの遮断も適時に診断することを可能にする。
【0126】
上述の温度制御戦略は、特に自動車用途に関して安全要件を遵守するために、非常に高温でも予備エネルギ源20として安全に超コンデンサを使用することを可能にする。
【0127】
明らかに、添付の特許請求の範囲に定められた範囲から逸脱することなく、本明細書で説明及び図示したものに変更を実行することができる。
【0128】
特に、超コンデンサセル23a、23bの電気接続は、自動車3の作動群6’のための予備供給電圧として望ましい超コンデンサ電圧V
SCを供給するために直列接続の代わりに並列接続にすることができる。超コンデンサセルの数も、異なるサイズ又はエネルギ要件の場合に変えることができる。
【0129】
更に、eラッチアセンブリ1は、自動車3内の異なるいずれの種類のクロージャデバイスも作動させることができることを再度強調しておく。
【0130】
緊急状況中に、自動車3の(外部及び/又は内部)ハンドル16の作動又は一般的にドア2の開放の無効化は、ドア2及び/又はハンドル16に結合されたいずれかの適切な物理的無効化手段及び/又はその作動群6’(ドア2の開放を機械的に防止するように構成された無効化手段)を制御することによって制御ユニット21によって実行することができる。
【0131】
一般的に、予備エネルギ源20と超コンデンサセル23a、23bのステータスを検査するための上述の診断及び制御アルゴリズムとは、異なる自動車用途に対する自動車3内の他の目的のためにも使用することもできる。