【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼展示日 平成28年3月12日〜平成28年3月15日 ▲2▼展示した場所 武蔵野美術大学9号館地下1階(東京都小平市小川町1−736)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記正面板折曲破断線を前記正面板の幅方向中央に前記正面板の上下方向に向かって形成すると共に前記背面板折曲破断線を前記背面板の幅方向中央に前記背面板の上下方向に向かって形成したことを特徴とする請求項1、請求項2記載のいずれか1項に記載のトイレ転用可能包装箱。
前記正面板、前記背面板、前記第1側面板、前記第2側面板の四隅に貫通孔を形成したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれか1項に記載のトイレ転用可能包装箱。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、前記簡易トイレは包装箱とは別途に便座構成体を必要とするため、通常時にも便座構成体を別途に購入して保管して置かなければならないという不具合がある。
また、前記簡易トイレは包装箱以外に別途に便座構成体を製造しなければならず費用がかかるという不具合がある。
さらに、前記簡易トイレは単体の包装箱をそのまま利用するので強度的に不安があるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決すべく、調達が容易で管理がし易く簡易トイレを簡単に作ることができることを目的として創作されたものであり、
請求項1の発明は、単体で包装箱として使用することができると共に複数組み合わせることにより簡易トイレとして使用することができるトイレ転用可能包装箱であって、
前記トイレ転用可能包装箱の胴部の正面側に設けられた正面板と、この正面板に形成された正面板折曲破断線と、前記正面板の上部に正面板上フラップ折線を介して並んだ状態で連続形成された正面板上第1フラップ、正面板上第2フラップと、前記正面板の下部に正面板下フラップ折線を介して並んだ状態で連続形成された正面板下第1フラップ、正面板下第2フラップと、
前記トイレ転用可能包装箱の胴部の背面側に設けられた背面板と、この背面板に形成された背面板折曲破断線と、前記背面板の上部に背面板上フラップ折線を介して並んだ状態で連続形成された背面板上第1フラップ、背面板上第2フラップと、前記背面板の下部に背面板下フラップ折線を介して並んだ状態で連続形成された背面板下第1フラップ、背面板下第2フラップと、
前記トイレ転用可能包装箱の胴部の第1側面側に設けられた第1側面板と、前記第1側面板の上部に第1側面板上フラップ折線を介して連続形成された第1側面板上フラップと、前記第1側面板の下部に第1側面板下フラップ折線を介して連続形成された第1側面板下フラップと、
前記トイレ転用可能包装箱の胴部の第2側面側に設けられた第2側面板と、前記第2側面板の上部に第2側面板上フラップ折線を介して連続形成された第2側面板上フラップと、前記第2側面板の下部に第2側面板下フラップ折線を介して連続形成された第2側面板下フラップと、
前記正面板上フラップ折線上に幅方向に向かって形成された正面板上第1差込スリット、正面板上第2差込スリットと、前記正面板下フラップ折線上に幅方向に向かって形成された正面板下第1差込スリット、正面板下第2差込スリットと、前記背面板上フラップ折線上に幅方向に向かって形成された背面板上第1差込スリット、背面板上第2差込スリットと、前記背面板下フラップ折線上に幅方向に向かって形成された背面板下第1差込スリット、背面板下第2差込スリットと、を設けてなることを特徴としている。
請求項2の発明は、前記胴部の平面視形状を六角形状に形成できるようにしたことを特徴としている。
請求項3の発明は、前記正面板折曲破断線を前記正面板の幅方向中央に前記正面板の上下方向に向かって形成すると共に前記背面板折曲破断線を前記背面板の幅方向中央に前記背面板の上下方向に向かって形成したことを特徴としている。
請求項4の発明は、前記正面板折曲破断線と前記背面板折曲破断線をミシン目で形成したことを特徴としている。
請求項5の発明は、前記正面板、前記背面板、前記第1側面板、前記第2側面板の四隅に貫通孔を形成したことを特徴としている。
請求項6の発明は、段ボール紙で形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、包装箱2個を一組とし、1個の包装箱の胴部を折り曲げ、1個の包装箱の胴部を破断して破断した胴部同士を連結して前記2個の包装箱を組み合わせるだけの簡単な作業で簡単に構造的にしっかりした簡易トイレに転用することができるという優れた効果を有する。
本発明は、包装箱を転用するので、調達が容易で管理し易い簡易トイレを簡単に形成して提供することができるという優れた効果を有する。
本発明は、包装箱をそのまま簡易トイレとして転用できるので材料費を抑えて安く提供することができると共に軽量で移動、保管、管理を行い易いという優れた効果を有する。
本発明は、包装箱を簡易トイレに転用するので簡易トイレの廃棄処分を行い易いという優れた効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1〜
図7には本発明のトイレ転用可能包装箱の一実施例が示されている。
図1及び
図2に示されるように、実施例のトイレ転用可能包装箱10は一枚の段ボール紙を多数の折線で折り曲げて立体的に形成されている。
【0009】
図1に示されるように、トイレ転用可能包装箱10の胴部11の正面側には正面板12が立設されている。この正面板12の幅方向(
図1矢印W方向)中央には正面板12の上下方向(
図1矢印H方向)に向かって正面板折曲破断線としての正面板ミシン目14が形成されている。
【0010】
この正面板ミシン目14を形成することにより正面板ミシン目14で正面板12を破断したり折り曲げ易くなっている。
従って、正面板ミシン目14を破断すれば正面板12を容易に正面板第1板体12Aと正面板第2板体12Bとに破断できたり、正面板ミシン目14を折り曲げれば正面板12を正面板ミシン目14で容易に折り曲げることができるようになっている。
【0011】
また、前記正面板12の四隅には小径の貫通孔16がそれぞれ形成されている。
【0012】
図2に示されるように、前記正面板12の上部には正面板上フラップ折線18を介して正面板上第1フラップ20Aと正面板上第2フラップ20Bが並んだ状態で連続形成されている。
【0013】
正面板上フラップ折線18上には幅方向に向かって正面板上第1差込スリット22Aと正面板上第2差込スリット22Bが形成されている。
【0014】
前記正面板12の下部には正面板下フラップ折線24を介して正面板下第1フラップ26Aと正面板下第2フラップ26Bが並んだ状態で連続形成されている。
【0015】
前記正面板下フラップ折線24上には幅方向に向かって正面板下第1差込スリット28Aと正面板下第2差込スリット28Bが形成されている。
なお、前記正面板ミシン目14は前記正面板上第1フラップ20Aと前記正面板上第2フラップ20Bの間及び前記正面板下第1フラップ26Aと前記正面板下第2フラップ26Bとの間に対応して形成されている。
【0016】
図1に示されるように、前記トイレ転用可能包装箱10の胴部11の背面側には前記正面板12と対向して背面板30が立設されている。
【0017】
図2に示されるように、この背面板30の幅方向(
図1矢印W方向)中央には背面板30の上下方向(
図1矢印H方向)に向かって背面板折曲破断可能線としての背面板ミシン目32が形成されている。
【0018】
この背面板ミシン目32を形成することにより背面板ミシン目32で背面板30を破断したり折り曲げ易くなっている。
従って、背面板ミシン目32を破断すれば背面板30を容易に背面板第1板体30Aと背面板第2板体30Bとに破断できたり、背面板ミシン目32を折り曲げれば背面板30を背面板ミシン目32で容易に折り曲げることができるようになっている。
【0019】
また、前記背面板30の四隅には貫通孔16がそれぞれ形成されている。
【0020】
前記背面板30の上部には背面板上フラップ折線34を介して背面板上第1フラップ36Aと背面板上第2フラップ36Bが並んだ状態で連続形成されている。
前記背面板上フラップ折線34上には幅方向に向かって背面板上第1差込スリット38Aと背面板上第2差込スリット38Bが形成されている。
【0021】
前記背面板30の下部には背面板下フラップ折線40を介して背面板下第1フラップ42Aと背面板下第2フラップ42Bが並んだ状態で連続形成されている。
前記背面板下フラップ折線40上には幅方向に向かって背面板下第1差込スリット44Aと背面板下第2差込スリット44Bが形成されている。
【0022】
なお、前記背面板ミシン目32は前記背面板上第1フラップ36Aと前記背面板上第2フラップ36Bの間及び前記背面板下第1フラップ42Aと前記背面板下第2フラップ42Bとの間に対応して形成されている。
【0023】
従って、前記正面板ミシン目14と前記背面板ミシン目32を破断すると、
図3に示されるように前記トイレ転用可能包装箱10を第1箱体10Aと第2箱体10Bの2つに分離することができるようになっている。
【0024】
図2に示されるように、前記背面板30の側面には糊代片折線46を介して糊代片48が連続形成されている。
【0025】
図1に示されるように、前記トイレ転用可能包装箱10の胴部11の一側には第1側面板50が立設されている。この第1側面板50の上部には取っ手口52を形成する取っ手口形成スリット52Aが形成されると共に四隅には貫通孔16がそれぞれ形成されている。
【0026】
前記第1側面板50の側部には前記糊代片48が接着剤で接着されるようになっている。
【0027】
図2に示されるように、前記第1側面板50の上部には第1側面板上フラップ折線54を介して第1側面板上フラップ56が連続形成されている。この第1側面板上フラップ56には折線56Aが形成されると共に第1係止舌片58及び第1係止突起挿入口59が形成されている。
【0028】
前記第1側面板50の下部には第1側面板下フラップ折線60を介して第1側面板下フラップ62が連続形成されている。この第1側面板下フラップ62には折線62A,62Bが形成されると共に略エ字状のスリットで形成された第1係止舌片挿入スリット64が設けられている。この第1係止舌片挿入スリット64には舌片挿入スリット部64A,64Bが形成されている。
【0029】
また、前記第1側面板下フラップ62の先端には第1係止突起66が連続形成されている。
【0030】
図1に示されるように、前記トイレ転用可能包装箱10の胴部11の他側には前記第1側面板50と対向して第2側面板70が立設されている。
【0031】
図2に示されるように、この第2側面板70の上部には取っ手口52を形成する取っ手口形成スリット52Aが形成されると共に四隅には貫通孔16がそれぞれ形成されている。
【0032】
前記第2側面板70の上部には第2側面板上フラップ折線72を介して第2側面板上フラップ74が連続形成されている。この第2側面板上フラップ74には折線74A,74Bが形成されると共に略エ字状のスリットで形成された第2係止舌片挿入スリット76が設けられている。この第2係止舌片挿入スリット76には舌片挿入スリット部76A,76Bが形成されている。
また、前記第2側面板上フラップ74の先端には第2係止突起78が連続形成されている。
【0033】
前記第2側面板70の下部には第2側面板下フラップ折線80を介して第2側面板下フラップ82が連続形成されている。
この第2側面板下フラップ82には折線82Aが形成されると共に第2係止舌片84及び第2係止突起挿入口86が形成されている。
【0034】
なお、上述したが実施例のトイレ転用可能包装箱10は一枚の段ボール紙を多数の折線で折り曲げて立体的に形成するものであるが、実施例で符号を付して示した上記各種折線以外の折線につては
図2において実線で示す。
【0035】
実施例のトイレ転用可能包装箱10の作用を包装箱P(
図1参照)として使用する場合及び簡易トイレT(
図6参照)に転用する場合を例にして説明する。
【0036】
実施例のトイレ転用可能包装箱10を包装箱Pとして使用する場合は、箱状に形成されたトイレ転用可能包装箱10の正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36B、第1側面板上フラップ56、第2側面板上フラップ74を開けて、トイレ転用可能包装箱10の上方から収容品としての2リットルの水が入ったペットボトル(図示せず)を胴部11に収容する。
【0037】
そして、前記トイレ転用可能包装箱10に前記ペットボトルを収容したら第2側面板上フラップ74、第1側面板上フラップ56を折り曲げると共に第2係止突起78を第1係止突起挿入口59に挿入する。次に正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36Bを折り曲げて閉じる。
【0038】
最後に、
図1に示されるように別途に用意した粘着テープ1(想像線で示す)を貼り付けて前記第1側面板上フラップ56、第2側面板上フラップ74、正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36Bが不用意に開かないようにする。
これにより、トイレ転用可能包装箱10をペットボトルの包装箱Pとして運搬、保管することができる。
【0039】
なお、トイレ転用可能包装箱10を運搬する場合は、取っ手口52に手の指を入れられるのでトイレ転用可能包装箱10の運搬を行い易くすることができる。
【0040】
次に前記トイレ転用可能包装箱10を簡易トイレTに転用する場合を示す。
図3〜
図7には前記トイレ転用可能包装箱10を利用して簡易トイレTに転用する一手順が示されている。
【0041】
前記トイレ転用可能包装箱10を簡易トイレTに転用する場合は、空のトイレ転用可能包装箱10を2個用意して、一のトイレ転用可能包装箱10でトイレ内側構成体T1(
図4参照)を形成し、他のトイレ転用可能包装箱10で前記トイレ内側構成体T1を収納するトイレ外側構成体T2(
図4参照)を形成する。
【0042】
前記トイレ内側構成体T1を形成する場合は、空のトイレ転用可能包装箱10の正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36B、第1側面板上フラップ56、第2側面板上フラップ74を開けると共に正面板下第1フラップ26A、正面板下第2フラップ26B、背面板下第1フラップ42A、背面板下第2フラップ42B、第1側面板下フラップ62、第2側面板下フラップ82を開ける。
【0043】
そして、前記正面板ミシン目14と前記背面板ミシン目32をそれぞれ破断して前記トイレ転用可能包装箱10を分離して
図3に示すように第1箱体10Aと第2箱体10Bを形成する。
【0044】
次に、第1箱体10Aと第2箱体10Bを対向させて、第1箱体10Aの正面板第1板体12Aの外側に第2箱体10Bの正面板第2板体12Bを配設し、第1箱体10Aの背面板第1板体30Aの外側に第2箱体10Bの背面板第2板体30Bを配設した状態で、正面板上第1差込スリット22Aと正面板上第2差込スリット22B、正面板下第1差込スリット28Aと正面板下第2差込スリット28B、背面板上第1差込スリット38Aと背面板上第2差込スリット38B、背面板下第1差込スリット44Aと背面板下第2差込スリット44B、をそれぞれ対向させて、第1箱体10Aと第2箱体10Bを互いに接近方向にスライドさせることにより、第1箱体10Aと第2箱体10Bを連結する。
【0045】
そして、正面板下第1フラップ26Aと背面板下第1フラップ42Aを折り曲げると共に正面板下第2フラップ26Bと背面板下第2フラップ42Bを折り曲げた後で第2側面板下フラップ62、第2側面板下フラップ82を折り曲げて第2係止舌片84を第1係止舌片挿入スリット64の舌片挿入スリット部64Aに挿入する。
【0046】
この結果、
図4に示す形状のトイレ内側構成体T1を形成することができる。
【0047】
なお、第1係止舌片挿入スリット64には舌片挿入スリット部64Aと舌片挿入スリット部64Bが形成されているので、第2係止舌片84の挿入し易い舌片挿入スリット部64A又は舌片挿入スリット部64Bに挿入できるようになっている。
【0048】
また、トイレ内側構成体T1は第1箱体10Aと第2箱体10Bを連結したものであるためトイレ内側構成体T1の第1側面板50と第2側面板70との間隔寸法W1(
図4矢印W1)はトイレ転用可能包装箱10の幅寸法よりも短くなる。
【0049】
前記トイレ外側構成体T2を形成する場合は、空のトイレ転用可能包装箱10の正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36B、第1側面板上フラップ56、第2側面板上フラップ74を上方に立ち上がらせると共に正面板下第1フラップ26A、正面板下第2フラップ26B、背面板下第1フラップ42A、背面板下第2フラップ42B、第1側面板下フラップ62、第2側面板下フラップ82を折り曲げる。
【0050】
次に、前記正面板ミシン目14と前記背面板ミシン目32をそれぞれ折り曲げることにより前記トイレ転用可能包装箱10の胴部11を
図4に示すように平面視六角形状のハニカム形状に形成する。
【0051】
そして、第2側面板下フラップ82の第2係止舌片84を第1側面板下フラップ62の舌片挿入スリット部64Aに挿入し第1側面板下フラップ62と第2側面板下フラップ82を係止して前記トイレ外側構成体T2を形成する。
【0052】
なお、
図4に示されるように、前記トイレ内側構成体T1の第1側面板50と第2側面板70との間隔寸法W1は前記トイレ外側構成体T2の第1側面板50と第2側面板70との間隔寸法W2よりも少し短くなるので、前記トイレ内側構成体T1を前記トイレ外側構成体T2に収容できる。
【0053】
最後に、前記トイレ内側構成体T1を前記トイレ外側構成体T2に収容することにより
図5に示されるような簡易トイレTを製造することができる。
【0054】
なお、
図5に示されるように簡易トイレTのトイレ外側構成体T2の正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36Bとトイレ内側構成体T1の正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36Bが重なり合って便座の役目を果たすことになり、安定した状態で簡易トイレTに座ることができる。
【0055】
従って、本発明のトイレ転用可能包装箱10は、通常はペットボトルの包装箱として使用している包装箱を災害時等に簡易トイレTに転用できるものであるので、調達が容易で、管理がし易い簡易トイレTを簡単に形成することができる。
【0056】
また、前記簡易トイレTは、トイレ内側構成体T1とトイレ外側構成体T2の2つの構成体を組み合わせて形成されると共にトイレ外側構成体T2の胴部11は平面視六角形状のハニカム構造となっているので、簡易トイレTはしっかりした構造となる。
従って、簡易トイレTを使用するため簡易トイレTに座る場合に生じる上下方向に作用する力に対しても耐久性が増すと共に簡易トイレTとしての耐久期間も長くすることができる。
【0057】
前記簡易トイレTを使用する場合は
図6に示すように前記トイレ内側構成体T1の中にレジ袋や市販のゴミ袋2(想像線で示す)等を配置して排泄物をゴミ袋2内に排泄するのが好ましい。これにより、排泄物が簡易トイレTから漏れたり、簡易トイレTに滲みたりするのをより確実に防止できる。
【0058】
前記簡易トイレTを使用しない場合は、
図7に示すように前記トイレ外側構成体T2の正面板上第1フラップ20A、正面板上第2フラップ20B、背面板上第1フラップ36A、背面板上第2フラップ36Bを閉じてから第1側面板下フラップ62、第2側面板下フラップ82を閉じて第2係止舌片84を舌片挿入スリット部64Aに挿入すれば、簡易トイレTの見栄えを良くすることができると共にコンパクトにして置いておくことができる。
【0059】
また、簡易トイレTのトイレ外側構成体T2の対抗する貫通孔16,16と貫通孔16,16に紐やワイヤー3等を(
図7に想像線で示す)で結ぶことにより、簡易トイレTを持ち運びし易くすることができる。
【0060】
図8には簡易トイレTを他の使用例で使用する場合が示されている。
この例では前記簡易トイレTを別途に用意した段ボール紙製の箱90に収容することにより、簡易トイレTを使用する場合が示されている。
例えば前記簡易トイレTの高さ寸法が低くて簡易トイレTを使用し難い場合は、高さ寸法の高い箱90を用意すると共に箱90の内部の底に適宜高さの支持体(図示せず)を置いてその上に簡易トイレTを置けば簡易トイレTの位置が支持体分高くなる。
従って、箱90の上蓋を開いて箱90に座った状態で簡易トイレTを使用すれば簡易トイレTの高さが低い人にとっても快適に使用することができる。
なお、前記簡易トイレTを別途に用意した前記箱90に収容して使用するのが面倒な場合は、簡易トイレTを載置支持できる適宜の高さの支持体を用意して支持体の上に簡易トイレTを載置して簡易トイレTを使用するようにしてもよい。
【0061】
さらに簡易トイレTの他の使用例として、空のトイレ転用可能包装箱10を2個用意して、一のトイレ転用可能包装箱10でトイレ内側構成体T1(
図4参照)を形成し、他の空のトイレ転用可能包装箱10に前記トイレ内側構成体T1を収容することによっても簡易トイレを形成することができる。
前記トイレ内側構成体T1の幅寸法W1(
図4参照)は、トイレ転用可能包装箱10の幅寸法よりも短いので、前記トイレ内側構成体T1を空のトイレ転用可能包装箱10に収容することができる。
なお、この場合、他のトイレ転用可能包装箱10は空の状態のまま利用できるのでより簡単に簡易トイレを形成することができる。
【0062】
なお、トイレ転用可能包装箱10は、段ボール紙で折り畳み可能に形成されているので、空のトイレ転用可能包装箱10を平板状にした状態でストックしておけば嵩張らず保管がし易く、災害が発生した場合にトイレ転用可能包装箱10を簡易トイレTとして使用することができる。
【0063】
また、トイレ転用可能包装箱10は段ボール紙で形成したので軽量であるため、運搬を行い易いと共に焼却等で廃棄できるので廃棄し易い。
【0064】
なお、実施例ではトイレ転用可能包装箱10を段ボール紙で形成した場合を示したが、段ボール紙は防水加工を施して耐水性を向上させるようにしてもよい。
【0065】
また、トイレ転用可能包装箱10を形成するのは段ボール紙に限定されるものでなく、段ボール紙以外の厚紙や他の材料で形成してもよいことは勿論である。
【0066】
なお、実施例では胴部11の平面視形状は平面視六角形状にしたが、例えば六角形であれば正六角形状でもよいことは勿論である。
【0067】
また、実施例では正面板折曲破断線として正面板ミシン目14、背面板折曲破断線として背面板ミシン目32を示したが、正面板折曲破断線及び背面板折曲破断線はミシン目に限定されるものでなく、折り易く破断し易いのであれば溝等でもよいことは勿論である。
【0068】
また、実施例ではトイレ転用可能包装箱10を包装箱として使用する場合は収容品として水が入ったペットボトルを示したが、収容品はペットボトル以外のトイレットペーパー、食料品等の品物でもよいことは勿論である。
【0069】
なお、実施例では2リットル入りのペットボトルを半ダース収容できる大きさのトイレ転用可能包装箱10を示したが、トイレ転用可能包装箱10の大きさは実施例で示した大きさに限定されないことは勿論である。
【0070】
なお、実施例では一のトイレ転用可能包装箱10でトイレ内側構成体T1を形成し、他のトイレ転用可能包装箱10でトイレ外側構成体T2を形成し、トイレ内側構成体T1とトイレ外側構成体T2を組み合わせて簡易トイレTを形成した手順を示したが、トイレ内側構成体T1、トイレ外側構成体T2を形成する手順や、トイレ内側構成体T1とトイレ外側構成体T2を組み合わせて簡易トイレTを形成する手順は実施例に示した手順に限定されるものでないことは勿論である。
【0071】
本発明のトイレ転用包装箱10は正面板ミシン目14、背面板ミシン目32で折り曲げ胴部11を平面視六角形状のハニカム形状に形成したトイレ転用包装箱10(例えば
図7に示す形状)を多数作り、その上にマットレス等の寝具を乗せて簡易ベッド等に利用するこができる。
【0072】
また、ハニカム形状に形成したトイレ転用包装箱10を縦横に並べて避難所における間仕切り等のブロックとして使用することができ、多数の被災者が生活する避難所においてプライバシーを守るパーツとして使用することができる。
この場合、横方向に隣り合うトイレ転用包装箱10とトイレ転用包装箱10、縦方向に重なり合うトイレ転用包装箱10とトイレ転用包装箱10の貫通孔16に紐等を入れて結べば隣り合ったり重ね合ったりするトイレ転用包装箱10とトイレ転用包装箱10が離れてしまうことを防止することができる。