(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の問題に着目して為されたものであって、取入口(循環水配管端部)への人間の身体の吸い付き事故を抑制できる貯水設備及びその循環濾過方法(稼働方法)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、(a)貯水槽と、(b)この貯水槽の内壁面に設けられた取入口に一方の端部を接続した排水配管と、(c)この排水配管の他方の端部に接続され、排水配管を介して、貯水槽中の水を排水し、循環濾過する循環ポンプと、(d)排水配管内の連成圧を測定する連成計と、(e)この連成計が測定した連成圧が閾値以上の負圧のとき、循環ポンプの駆動を停止する制御装置を備える貯水設備であることを要旨とする。
【0006】
本発明の第2の態様は、(a)貯水槽と、(b)この貯水槽の内壁面に設けられた第1の排水開口部に一方の端部を接続した第1排水配管と、(c)貯水槽の内壁面に設けられた第2の排水開口部に一方の端部を接続し、第1排水配管の他方の端部に他方の端部を接続した第2排水配管と、(d)第1排水配管と第2排水配管の接続箇所に一方の端部を接続した共通排水配管と、(e)この共通排水配管の他方の端部に接続され、第1排水配管、第2排水配管及び共通排水配管を介して、貯水槽中の水を排水し、循環濾過する循環ポンプと、(f)第1排水配管に設けられ、第1排水配管を流れる排水の移動を制御する第1電磁バルブと、(g)第2排水配管に設けられ、第2排水配管を流れる排水の移動を制御する第2電磁バルブと、(h)第1電磁バルブと第2電磁バルブとを一定周期で相補的に開閉する制御を行う制御装置を備える貯水設備であることを要旨とする。
【0007】
本発明の第3の態様は、貯水槽と循環ポンプの間の排水配管内の連成圧が閾値以上の負圧であることを検出したとき、排水配管に接続された循環ポンプの駆動を自動停止する貯水設備の循環濾過方法であることを要旨とする。
【0008】
本発明の第4の態様は、貯水設備に2系統の排水配管を設けて、2系統の排水配管による排水を相補的に交互駆動する貯水設備の循環濾過方法であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る貯水設備によれば、取入口(循環水配管端部)への人間の身体の吸い付き事故を抑制できる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。また図面相互間において同一又は類似の符号を付した部材は、互いに等価な構造であり、それぞれの部材を説明する際、重複する箇所の説明は適宜省略する。
【0012】
また以下に示す第1及び第2の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。更に、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90°回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180°回転すれば「左」が「右」に、「右」が「左」になることは勿論である。
【0013】
−−第1の実施の形態−−
<貯水設備の構造>
第1の実施の形態に係る貯水設備は、貯水槽(プール)と、この貯水槽の内壁面に設けられた取入口(循環水配管端部)61aに一方の端部を接続した排水配管62と、この排水配管62の他方の端部に接続され、排水配管62を介して、貯水槽中の水を排水し、循環濾過する循環ポンプ71と、排水配管62内の連成圧(ゲージ圧)を測定する連成計(連成圧測定装置)10と、この連成計10が測定した連成圧が閾値以上の負圧のとき、循環ポンプ71の駆動を停止する制御装置76とを備える。連成計10は取入口(循環水配管端部)61aの吸い込み口側に設けられ、吸い込み口側の連成圧が正圧か負圧であるかを、大気圧=0Pa(基準値)として測定するゲージ圧ゲージである。
【0014】
貯水設備は、例えば
図1の断面図に示したような遊泳用の貯水設備であり、取入口61aは、貯水設備の水を循環濾過させるために用いられる。貯水設備は、
図1に示すように、貯水槽の底面64及びこの貯水槽の底面64の周囲から上側に鉛直に立ち上がる貯水槽の内壁面63を有する貯水槽躯体60を備え、貯水槽の底面64及び貯水槽の内壁面63で囲まれた凹部の内側に水を貯えて貯水領域70を形成する。貯水領域70では人間が遊泳可能である。図示を省略しているが、循環ポンプ71の出力側には、必要に応じて、ゴミ採集用の装置や殺菌装置が接続されている。そして、ゴミ等の微細な固形物の除去や殺菌処理に必要な薬品の投入や紫外線照射等の必要な処理を実施した後、図示を省略した吐出配管等を経由して貯水槽へ吐出される。
【0015】
貯水槽の内壁面63には、貯水領域70側に開口する略直方体状の凹部が排水桝61として設けられ、排水桝61の貯水領域70側の開口部の1面が貯水設備の取入口61aをなしている。貯水設備は、
図1に示した蓋1zを、取入口61aに取り付けて備える。取入口61aは、貯水領域70側から正面視したときに、1辺が30cm程度の長さの略正方形状である。排水桝61の取入口61aと反対側の面には、貯水槽躯体60の内側に設けられ、貯水領域70の水を吸引する排水配管62の一端が開口している。また排水配管62の他端は、循環ポンプ71に接続されている。
【0016】
循環ポンプ71は循環ポンプ71を駆動するモータ72に接続され、モータ72はスイッチ73を介して電源74に接続され電源74からモータ72に電力が供給される。スイッチ73のオンオフは、スイッチ73に接続された制御装置76によって制御される。スイッチ73にはタイマ75が接続されている。またタイマ75は制御装置76に接続され、タイマ75の動作は制御装置76によって制御される。
【0017】
制御装置76には、連成計10からのゲージ圧のデータが経時的に入力される。制御装置76は、
図1に示すように、圧力比較部761と、電力遮断部762と、タイマ起動部763とを備えるプロセッサ等で構成可能である。したがって、圧力比較部761、電力遮断部762、タイマ起動部763等は例えば演算論理回路等のコンピュータシステムのハードウェア資源で構成できるが、ディジタル処理を実行するハードウェア資源に限定されるものではない。即ち、連成計10が測定した連成圧が閾値以上の負圧のとき、循環ポンプ71の駆動を停止する機能を有していれば、制御装置76はアナログ的な電気回路であっても、機械的な機構であっても構わない。制御装置76が演算論理回路等で構成されている場合は、制御装置76の圧力比較部761は、入力されたゲージ圧のデータの値を閾値と比較する。閾値は、例えば取入口61aに人間が吸い付いた場合に発生する負圧の大きさに応じて設定される。閾値は、経験測或いはシミュレーション等によって、適宜設定可能である。
【0018】
制御装置76が演算論理回路等で構成されている場合で説明すると、制御装置76の電力遮断部762は、ゲージ圧が閾値以上の負圧のとき、モータ72と電源74の間のスイッチ73をオフにし、排水配管62に接続された循環ポンプ71の駆動を停止する。制御装置76のタイマ起動部763は、スイッチ73がオフになった後、タイマ75を起動する。タイマ75は、起動すると、一定の遅延時間の経過後、モータ72と電源74の間のスイッチ73を自動的にオンにする。タイマ75の起動により、モータ72への電力供給が復旧され循環ポンプ71の駆動が自動的に再開される。
【0019】
−−貯水設備の循環濾過方法−−
まず例えば遊泳中である等、貯水設備は稼働中であって、モータ72と電源74の間のスイッチ73がオンであり、循環ポンプ71が駆動されているものとする。次に
図2中のステップS1において、連成計10を用いて排水配管62内のゲージ圧を常時測定する。
【0020】
次にステップS2において、制御装置76の圧力比較部761を用いて、測定したゲージ圧を閾値と比較する。次にステップS3において、測定したゲージ圧が閾値未満である場合、ステップS1に戻り、再度、排水配管62内のゲージ圧の測定を繰り返す。一方、貯水設備の取入口61aに人間が吸い付いた場合、排水配管62内のゲージ圧は負圧方向に急激に上昇する。ステップS3において、測定したゲージ圧が閾値以上の負圧である場合、ステップS4に移行し、制御装置76の電力遮断部762を用いて、スイッチ73をオフにし、循環ポンプ71の駆動を停止する。
【0021】
次にステップS5において、制御装置76のタイマ起動部763を用いて、タイマ75を起動する。そして一定の遅延時間の経過後、ステップS6において、スイッチ73が自動的にオンになり、モータ72への電力供給が自動的に復旧し、循環ポンプ71の駆動を自動的に再開する。その後ステップS7において、貯水設備の循環濾過を続行する場合には、ステップS1に戻り、再度、排水配管62内のゲージ圧の測定以降の処理を繰り返す。一方、貯水設備の循環濾過を中止する場合には、第1の実施の形態に係る貯水設備の循環濾過方法は終了する。
【0022】
第1の実施の形態に係る貯水設備によれば、取入口61aに人間が吸い付くような排水配管62内のゲージ圧が急激に負圧側に変動する場合、自動的に循環ポンプ71の駆動を停止する。そのため、吸い付いた人間にかかる吸引力を消失させ、吸い付いた人間を取入口61aから容易に離脱させることが可能になり、吸い付き事故を迅速かつ確実に防止できる。
【0023】
また第1の実施の形態に係る貯水設備によれば、循環ポンプ71の駆動停止後、タイマ75を起動して、一定の遅延時間の経過後、循環ポンプ71の駆動を自動的に再開するので、貯水設備の循環濾過が中断される時間を抑制することができる。
【0024】
<第1変形例>
第1の実施の形態に係る貯水設備においては、
図3に示すように、貯水槽とポンプの間の排水配管62の内部の取入口61aの近傍に、ゴミ採集用の金網等を内部スクリーン80として設け、蓋1zと同時に使用し、循環水の清浄化を図ってもよい。例えば内部スクリーン80の厚みtは25mm程度、網目の幅は50mm程度に設定できる。
【0025】
<第2変形例>
また
図4に示すように、内部スクリーン80の他にも、貯水設備の取入口61aと循環ポンプ71の間に、別途、掻き出し機能を備えるオートストレーナ等の濾過装置81を設け、循環水の清浄化を更に図ることもできる。
図4中の排水配管62の循環ポンプ71より下流の領域では、例えば塩素消毒装置等を設けることができる。
【0026】
−−第2の実施の形態−−
第2の実施の形態に係る貯水設備は、
図5に示すように、貯水槽と、この貯水槽の内壁面63に設けられた第1の排水開口部(61a1,61a2,61b1,61b2)に一方の端部を接続した第1排水配管77と、貯水槽の内壁面63に設けられた第2の排水開口部(61c1,61c2,61d1,61d2)に一方の端部を接続し、第1排水配管77の他方の端部に他方の端部を接続した第2排水配管78と、第1排水配管77と第2排水配管78の接続箇所に一方の端部を接続した共通排水配管79と、この共通排水配管79の他方の端部に接続され、第1排水配管77、第2排水配管78及び共通排水配管79を介して、貯水槽中の水を排水し、循環濾過する循環ポンプ71と、第1排水配管77に設けられ、第1排水配管77を流れる排水の移動を制御する第1電磁バルブ82と、第2排水配管78に設けられ、第2排水配管78を流れる排水の移動を制御する第2電磁バルブ83と、第1電磁バルブ82と第2電磁バルブ83とを一定周期で相補的に開閉する制御を行う制御装置76aを備える。
【0027】
第1電磁バルブ82と第2電磁バルブ83が相補的に開閉することにより、排水に際して第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2及び第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2が一定周期で切り換えられて稼働する。第2の実施の形態に係る貯水設備においても、第1の実施の形態に係る貯水設備と同様に、貯水設備の取入口に接続された配管内の連成圧(ゲージ圧)を測定する連成計を備え、ゲージ圧が閾値以上の負圧のとき、配管に接続された循環ポンプの駆動を停止するようにできるが、連成計による循環ポンプの自動的な停止制御の機能は必ずしも必要ではない。
【0028】
第1の排水開口部(61a1,61a2,61b1,61b2)をなす4個の第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2はいずれも、4面ある貯水槽の内壁面63のうちの1面に等間隔で並設されている。第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2にはそれぞれ、
図5中に点線で示したような枝管が接続されている。更に4本の枝管は1本の第1排水配管77に接続され、第1排水配管77の他方の端部は、第2排水配管78の他方の端部と共通排水配管79とのT字分岐に向かって延びている。上述したように、第1排水配管77には第1の連成計10aを設けるようにしてもよい。
【0029】
一方、第2の排水開口部(61c1,61c2,61d1,61d2)をなす4個の第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2はいずれも、4面ある貯水槽の内壁面63のうち、第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2が設けられた面に対向する面に、等間隔で並設されている。第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2にはそれぞれ、第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2の場合と同様に、枝管が接続されている。4本の枝管は1本の第2排水配管78に接続され、第2排水配管78の他方の端部は、第1排水配管77の他方の端部と共通排水配管79とのT字分岐に向かって延びている。第2排水配管78には第2の連成計10bを設けるようにしてもよい。
【0030】
第1排水配管77及び第2排水配管78は、循環ポンプ71の手前のT字分岐の箇所で合流し、共通排水配管79を介して循環ポンプ71に接続されている。図示を省略しているが、循環ポンプ71の出力側には、必要に応じて、ゴミ採集用の装置や殺菌装置が接続され、ゴミの除去や殺菌処理を経た後、図示を省略した吐出配管等を経由して貯水槽へ吐出されることは第1の実施の形態と同様である。
【0031】
第1の連成計10a及び第2の連成計10bを設けた場合の構成は、
図1に示した連成計10と等価な構造であるため重複説明を省略する。第1の連成計10a及び第2の連成計10bは、
図1に示した連成計10と同様に、第1排水配管77及び第2排水配管78のそれぞれの内部で測定されたゲージ圧が閾値以上の負圧のとき、循環ポンプ71の駆動を停止する。尚、
図5中では、循環ポンプ71の駆動を停止する制御装置、モータ、スイッチ及び電源等の装置は紙面の都合上、図示を省略するが、第1の連成計10a及び第2の連成計10bを設ける場合には、第2の実施の形態に係る貯水設備においても、
図1に示した制御装置76、モータ72、スイッチ73及び電源74等と等価な装置が設けられている。
【0032】
第2の実施の形態に係る貯水設備の使用においては、例えば貯水設備の循環濾過中、第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2及び第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2を相補的に切り替えて排水及び循環濾過を行う。例えばまず、第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2を使用する際には、第1排水配管77に設けられた第1電磁バルブ82を開き、第2排水配管78に設けられた第2電磁バルブ83を相補的に閉じて循環排水を行いながら貯水設備を稼働する。第1電磁バルブ82を開いている場合の稼働中は、第1の連成計10aによって第1排水配管77内の連成圧を測定する。
【0033】
第2の実施の形態に係る貯水設備によれば、一定周期で、第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2と第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2とを自動的に切り替えて相補的に排水及び循環濾過に使用する。すなわち、一定周期で一方の取入口群からの吸い込みが自動的に消失した直後に、他方の取入口群からの吸い込みを相補的に開始する。更に第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2と第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2とが、互いに対向して配置されているので、一定周期を数分以内の時間に設定しておけば、一定周期における取入口群の相補的な切り替えによって、排水方向が自動的に逆転するので、人間が呼吸停止や大量の水を飲みこむ前に、取入口に吸い付いた人間が取入口から離れることが可能になる。よって吸い付き事故を防止できることに加え、貯水設備の循環濾過が中断される時間を大幅に低減でき、貯水設備の循環濾過を効率的に実行できる。
【0034】
また第2の実施の形態に係る貯水設備によれば、1方の排水開口部に含まれる複数の取入口を同時に用いて排水するので、取入口1個あたりで必要となる吸い込み圧を低減され、万が一そのうち取入口に人間が近づいても、残りの取入口から排水されるので、通常は人間が吸い付くような吸引圧力にはならないので、事故が未然に予防できる。
【0035】
なお、第1の連成計10a及び第2の連成計10bを設けた場合の構成においては、先ず、第1電磁バルブ82を開いている場合の稼働中は、第1の連成計10aによって第1排水配管77内の連成圧を測定する。そして、第1の連成計10aによって測定されたゲージ圧が急激に大きくなり、閾値以上になった場合には、上記した第1の実施の形態で説明したように、循環ポンプ71の駆動を停止するようにも出来る。その後、第1排水配管77に設けられた第1電磁バルブ82を閉じると共に、第2排水配管78に設けられた第2電磁バルブ83を開き、第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2を使用して排水及び循環濾過を行う。そして第2の連成計10bによって第2排水配管78内の連成圧を測定しつつ、貯水設備の循環濾過を継続する。
【0036】
第1の連成計10a及び第2の連成計10bを設けた場合の構成においては、循環ポンプ71の緊急停止状態に連動させて、第1の取入口61a1,61a2,61b1,61b2と第2の取入口61c1,61c2,61d1,61d2とを切り替えて選択的に排水及び循環濾過に使用するようなモードも可能である。すなわち循環ポンプ71が緊急停止した状態になり、一方の取入口群からの吸い込みが消失した直後に、他方の取入口群からの吸い込みを開始するような動作も可能である。このようなモードの動作によっても、吸い付き事故を防止できることに加え、貯水設備を循環濾過する稼動が中断される時間を大幅に低減でき、貯水設備の循環濾過を効率的に実行できる。
【0037】
<その他の実施の形態>
本発明は第1及び第2の実施の形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになると考えられるべきである。例えば本発明の貯水設備は、上記した第1及び第2の実施の形態で説明した構造を互いに部分的に組み合わせても構成できる。以上のとおり本発明は、本明細書及び図面に記載していない様々な実施の形態等を含むとともに、本発明の技術的範囲は、上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。