(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6528162
(24)【登録日】2019年5月24日
(45)【発行日】2019年6月12日
(54)【発明の名称】飲料用演出グラス、飲料用演出システム、遠隔地乾杯カウンターシステム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A47G 19/22 20060101AFI20190531BHJP
【FI】
A47G19/22 S
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-234173(P2018-234173)
(22)【出願日】2018年12月14日
【審査請求日】2019年3月1日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510286433
【氏名又は名称】株式会社ネットアプリ
(74)【代理人】
【識別番号】100154966
【弁理士】
【氏名又は名称】海野 徹
(72)【発明者】
【氏名】西田 誠
【審査官】
石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】
特許第6432960(JP,B1)
【文献】
特許第6406742(JP,B1)
【文献】
特開2019−17557(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、
前記グラス本体の側面に映像表示装置を固定するための固定機構と、
前記映像表示装置の映像表示部に表示された映像を前記グラス本体の外部から視認するための透明部と、
前記グラス本体の内部に配置されるビームスプリッターとを備えており、
前記映像表示部に表示された前記映像が前記ビームスプリッターで2つに分光されて反射像と透過像になり、前記反射像と前記透過像が前記透明部を通過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする飲料用演出グラス。
【請求項2】
前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であることを特徴とする請求項1に記載の飲料用演出グラス。
【請求項3】
前記映像表示部が前記グラス本体の外部から拡大して見えるように前記透明部の一部又は全部がレンズになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料用演出グラス。
【請求項4】
前記ビームスプリッターの向きを水平方向及び/又は鉛直方向に変えることができることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項5】
前記ビームスプリッターに着脱可能な光遮蔽層を備えており、前記ビームスプリッターに前記光遮蔽層を取り付けることで前記ビームスプリッターを反射鏡として利用できることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項6】
前記グラス本体が透明な取っ手を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項7】
前記固定機構が、前記映像表示装置を挿入するための挿入口と、前記映像表示装置を格納するための格納部を備えており、
前記格納部が可撓性を有する材料から成り、外力の付加により前記格納部を変形させて前記格納部内の前記映像表示装置を操作できることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項8】
前記上部開口を塞ぐための蓋を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項9】
前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置がユーザー操作検知部と加速度センサーを有しており、前記ユーザー操作検知部は前記加速度センサーの出力データに基づいてユーザーが前記グラス本体を移動、傾斜又は他物体へ衝突(以後、「ユーザー操作」という。)させたことを検知し、出力信号を外部に送信することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項10】
前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置が振動子を有しており、前記携帯型通信装置が電波を介した通信を行ったタイミングで前記振動子が振動することにより前記グラス本体が振動することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項11】
前記携帯型通信装置がカメラを有しており、前記ユーザー操作検知部が前記ユーザー操作を検知したタイミングで前記カメラが撮影し、撮影画像データを外部に送信することを特徴とする請求項9に記載の飲料用演出グラス。
【請求項12】
請求項9に記載の飲料用演出グラスと外部のコンピュータと外部の映像表示装置を備えており、前記外部のコンピュータは前記出力信号を受信すると共に所定の映像データを生成して前記外部の映像表示装置に送信し、前記外部の映像表示装置は前記映像データを映像コンテンツとして表示することを特徴とする飲料用演出システム。
【請求項13】
請求項9に記載の飲料用演出グラスと外部のサーバーコンピュータを備えており、
前記外部のサーバーコンピュータは前記出力信号を受信し、その受信回数をカウントして乾杯操作累計数として記録し、ユーザーが前記乾杯操作累計数を閲覧出来ることを特徴とする遠隔地乾杯カウンターシステム。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の飲料用演出システムで用いるコンピュータプログラムを保存した記憶媒体であり、
前記コンピュータプログラムが前記映像を左右反転処理するものであることを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスに関する。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更でき、更に複数人で映像を同時に視聴できる飲料用演出グラスに関する。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム、遠隔地乾杯カウンターシステム及びこれらに使用する記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
パーティー、宴会等のイベントでは参加者同士が飲料入りのグラスを接触させて乾杯を行い、仲間と喜びを分かち合うことが多い。
従来、飲料を入れる機能以外に様々な機能を持ったグラスが開発されている。
例えば特許文献1及び2にはグラスを持ち上げたことをセンサーで検知してグラス下部のスピーカーから様々な音を出力する技術が開示されている。
特許文献3には傾斜角度を検出する手段を備えており、グラスの傾斜角度に応じた音声を発生する技術が開示されている。
特許文献4にはグラスの内壁と外壁の間の中間層に発光片を配置し、グラスが揺動した際に発光片が発光する技術が開示されている。
特許文献5及び6にはグラスの表面に表示装置を配置し、表示装置に映す映像を手動で切り替えたり、グラスの状態を検知するモーションセンサーの出力に応じて切り替えたりする技術が開示されている。
特許文献7にはグラスの表面に表示装置を配置し、グラスの底の空間内にコントロールモジュールや接続端子を配置する技術が開示されている。接続端子を介して外部のコンピュータと有線で接続することで複数種類の映像データをコントロールモジュールにダウンロードして表示装置に映すことができる。
特許文献8には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス本体と、グラス本体の底部から内部側にのびており携帯型通信装置を格納するための格納部と、グラス本体の側面から内部側にのびており携帯型通信装置の電波を通過させるための導波部を備えている。この飲料用演出グラスはグラス本体内に飲料を充填した状態でも携帯型通信装置の電波を導波部を通して外部に出して無線通信できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭62−92769号公報
【特許文献2】特開平3−45213号公報
【特許文献3】実公平1−81970号公報
【特許文献4】実用新案登録第3086140号公報
【特許文献5】特開2005−99159号公報
【特許文献6】米国特許出願公開第2008/0100469号明細書
【特許文献7】米国特許第08550288号明細書
【特許文献8】特許第6337256号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1〜6は予めメモリ等に記録しておいた音声や映像等を出力したり、発光片を発光させたりするものであり、バリエーションに乏しく、演出効果が制限されるという問題がある。
特許文献7は接続端子を介して外部のコンピュータと有線で接続する必要があるため操作が煩わしいという問題や、接続端子が濡れた場合に故障の原因になるという問題もある。
また、特許文献1〜7はグラスを置いてある一つの空間にいる人だけで楽しむものであり、遠隔地にいる人と一緒に楽しむことができないという問題がある。
また、特許文献8は格納部と導波部をグラス本体の内部に設けるためにグラス本体の容量が少なくなるという問題や製造工程が増えるという問題がある。また、格納部の挿入口がグラス本体の底部にあり、この挿入口から携帯型通信装置を挿入・取り出しする際にグラス本体を持ち上げる必要があるので不意の着信時に対応し難いという問題がある。また、グラス本体内の携帯型通信装置の向きが一定のため、映像表示部の向きを変更出来ないという問題や、複数人で同時視聴するのが難しいという問題点が有る。
【0005】
本発明は上記問題に鑑み、遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスを提供することを課題とする。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更でき、更に複数人で映像を同時に視聴できる飲料用演出グラスを提供することを課題とする。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム、遠隔地乾杯カウンターシステム及びこれらに使用する記憶媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の飲料用演出グラスは、上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、前記グラス本体の側面に映像表示装置を固定するための固定機構と、前記映像表示装置の映像表示部に表示された映像を前記グラス本体の外部から視認するための透明部と、前記グラス本体の内部に配置されるビームスプリッターとを備えており、前記映像表示部に表示された前記映像が前記ビームスプリッターで2つに分光されて反射像と透過像になり、前記反射像と前記透過像が前記透明部を通過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であることを特徴とする。
また、前記映像表示部が前記グラス本体の外部から拡大して見えるように前記透明部の一部又は全部がレンズになっていることを特徴とする。
また、前記ビームスプリッターの向きを水平方向及び/又は鉛直方向に変えることができることを特徴とする。
また、前記ビームスプリッターに着脱可能な光遮蔽層を備えており、前記ビームスプリッターに前記光遮蔽層を取り付けることで前記ビームスプリッターを反射鏡として利用できることを特徴とする。
また、前記グラス本体が透明な取っ手を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記固定機構が、前記映像表示装置を挿入するための挿入口と、前記映像表示装置を格納するための格納部を備えており、前記格納部が可撓性を有する材料から成り、外力の付加により前記格納部を変形させて前記格納部内の前記映像表示装置を操作できることを特徴とする。
また、前記上部開口を塞ぐための蓋を備えることを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置がユーザー操作検知部と加速度センサーを有しており、前記ユーザー操作検知部は前記加速度センサーの出力データに基づいてユーザーが前記グラス本体を移動、傾斜又は他物体へ衝突(以後、「ユーザー操作」という。)させたことを検知し、出力信号を外部に送信することを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置が振動子を有しており、前記携帯型通信装置が電波を介した通信を行ったタイミングで前記振動子が振動することにより前記グラス本体が振動することを特徴とする。
また、前記携帯型通信装置がカメラを有しており、前記ユーザー操作検知部が前記ユーザー操作を検知したタイミングで前記カメラが撮影し、撮影画像データを外部に送信することを特徴とする。
本発明の飲料用演出システムは、上記飲料用演出グラスと外部のコンピュータと外部の映像表示装置を備えており、前記外部のコンピュータは前記出力信号を受信すると共に所定の映像データを生成して前記外部の映像表示装置に送信し、前記外部の映像表示装置は前記映像データを映像コンテンツとして表示することを特徴とする。
本発明の遠隔地乾杯カウンターシステムは、上記飲料用演出グラスと外部のサーバーコンピュータを備えており、前記外部のサーバーコンピュータは前記出力信号を受信し、その受信回数をカウントして乾杯操作累計数として記録し、ユーザーが前記乾杯操作累計数を閲覧出来ることを特徴とする。
本発明の記録媒体は、上記飲料用演出システムで用いるコンピュータプログラムを保存した記憶媒体であり、前記コンピュータプログラムが前記映像を左右反転処理するものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
表皮深さ(skin depth)とは、マクスウェルの電磁方程式より求められる波動方程式の解より求められる電波の振幅(強さ)の減衰具合を表す指標値の一つで、ある材質に入射した電磁界(電波)が 1/e (≒ 1/2.718 ≒37[%]) の強さに減衰する迄の距離である(eは自然対数)。
仮に液体の代表例として海水に1[GHz]の周波数の電波を入射させた場合の表皮深さを求めると7.9[mm]になる。これは海水に入射した電波の振幅(強さ)が1/e (≒37[%]) に減衰するまでの距離が7.9[mm]であり、例えばガラスコップに海水を入れた場合に1[GHz](国内の携帯電話で現在用いられている周波数帯域は約800[MHz]〜3[GHz])の電波を入射させても、コップ表面から1[cm]も進入しない内に37[%]以下に減衰する事を意味している(実際は海水だけでなくガラスコップ減衰等も有る為、更に減衰する。また、不純物や塩分濃度が多い海域の海水では、その不純物故上記の海水の減衰を大きく上回る事が有る)。他の液体、例えば濃いジュースやそれを使用したカクテル等のアルコール飲料は海水に比して不純物が多い場合も有り、その場合は当然海水と比して減衰は激しくなる。
【0009】
また、電波の周波数が高ければ高いほど程表皮深さは短くなる。近年1[GHz]〜3[GHz]或はそれ以上の周波数が携帯電話やその他移動体通信端末の高速パケット通信サービス等に使用されているが、それらの周波数の電波やWifi無線LAN等の2.4[GHz]、5[GHz](IEEE 802.11n)、60[GHz]等(IEEE 802.11ad)では周波数1[GHz]より更に減衰は激しくなる。
このように水道水や清涼飲料水或はアルコール飲料水等の不純物を含む液体は空気と違い電波を通さない性質が有る。
映像コンテンツ及び音声コンテンツを出力する事が可能な映像表示部及び音声出力部付きの通信装置、具体的には携帯電話やスマートフォン、PDA、タブレット端末等の携帯型通信装置をグラス本体の内部に格納した状態でグラス本体に液体を充填した場合、携帯型通信装置の周囲全体又は一部が液体に覆われることで液体が遮蔽物となる。その結果、電波を利用した通信機能が使えなくなり、画像データや音声データ等の通信が不可能になったり、通信速度[bps]が著しく遅くなったりする問題点が有る。
【0010】
本発明の飲料用演出グラスは、映像表示装置をグラス本体の側面に固定し、映像表示部の映像をグラス本体内に配置したビームスプリッターで反射像と入射像に分光する。反射像と入射像はグラス本体の異なる2つの透明部を通過してグラス本体の外部に至り、複数のユーザーに視認される。したがって、複数人で映像を同時に視聴できるという利点がある。映像表示装置は携帯型通信装置の一部であってもよい。
ビームスプリッターに光遮蔽層を取り付けることでビームスプリッターを反射鏡としても利用できる。これにより透過像をユーザーが見られる状態と見られない状態のON/OFFをユーザーの好みのタイミングで切り替えることができる。
本発明の飲料用演出グラスは従来のように携帯型通信装置をグラス本体の内部に格納せずにグラス本体の側面に固定するので、飲料によって通信が阻害されることがない。したがって、飲料がグラス本体に充填された状態でも携帯型通信装置が外部からのデータを受信でき、映像表示部で映像コンテンツを出力できる。
また、従来のようにグラス本体の内部に格納部及び導波部を設ける必要がないのでグラス本体の容量を確保でき、また、製造工程を減らすことができる。
【0011】
グラス本体の側面を全て透明な素材にすれば、グラス本体の側面全体が透明部になるので、ビームスプリッターの向きを水平方向に変更することで、映像表示部の映像の向きを水平方向に任意に変更出来る。また、ビームスプリッターの向きを鉛直方向に変更することで映像の向きを鉛直方向に任意に変更出来る。これによりユーザーはグラス側面だけでなく上部開口からも飲料越しに映像を楽しむ事が出来る。
また、固定機構でグラス本体の側面に映像表示装置(携帯型通信装置)を固定するので、従来のように映像表示装置(携帯型通信装置)を挿入・取り出しする際にグラス本体を持ち上げる必要がなく、不意の着信時に対応できる。
固定機構として映像表示装置を挿入するための挿入口と格納するための格納部を用いることにすれば挿入・取り出しが容易になる。
格納部20を可撓性を有する材質とする事により、格納部20の外部からユーザーの手50等で映像表示装置を操作出来る。
【0012】
市場で入手可能なスマートフォンや携帯電話等の携帯型通信装置は内部に加速度センサーを有しているものが殆どである。加速度センサーは3軸の加速度を捉えられるため、加速度センサーの取得データに基づいてグラス本体に対するユーザー操作を検知する事が可能になる。更にユーザー操作を検知したタイミングで出力信号を外部のコンピュータに送信出来る。これにより本発明の飲料用演出グラスをユーザーが傾斜させる操作や、或は他物体への衝突操作(乾杯操作)を行ったタイミングで遠隔地のパソコン、サーバー、携帯電話、スマートフォン等の映像表示部に表示されている画像を変更したり、音声出力部から出力されている音声を切り替えたりする事が可能となる。また乾杯操作回数を遠隔地のサーバーで集計し、公開することができる。
携帯型通信装置がカメラを備えている場合、カメラで撮影した画像や映像を遠隔地に転送する事も出来る。
携帯型通信装置が振動子(バイブレーター)を備えている場合、振動子をデータ送受信のタイミングで振動させても良い。グラス本体に充填されている飲料が炭酸飲料水の場合はこの振動により発泡させる演出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施の形態の飲料用演出グラスを示す斜視図(a)及び上方断面図
【
図2】ビームスプリッターの角度を変化させるパターン例の上方断面図(a),(b)と斜視図(c)
【
図3】透明部にレンズ機能を持たせる前の状態及び持たせた状態を示す斜視図(a)及び(b)
【
図5】格納部の材質を可撓性の材質としてタッチパネルの押下操作を可能にした例
【
図6】固定機構で映像表示装置をグラス本体に固定した例
【
図7】第2の実施の形態の飲料用演出グラスを示す斜視図
【
図8】飲料用演出グラス等が通信回線に接続している状態を示す図
【
図9】加速度センサーでグラスの操作状態を検知して送信する飲料用演出グラスのシステム的内部構成を示すブロック図
【
図10】通信送受信時に振動子を振動させる飲料用演出グラスのシステム的内部構成を示すブロック図
【
図11】ビームスプリッターに着脱可能な光遮蔽層を設けて、透過像のON-OFFを切り替えれるようにした例(a)及び(b)
【
図12】第1の実施の形態の飲料用演出システムの構成を示す図(外部の映像表示装置の映像を変化させる例)
【
図13】ビームスプリッターを介した反射像の反転の様子の説明図
【
図14】携帯型通信装置内の画像の左右反転処理プログラムのフローチャート図
【
図15】遠隔地乾杯カウンターシステムの構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
[飲料用演出グラスの第1の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第1の実施の形態を図面を用いて示す。
図1に示すように、飲料用演出グラス1はグラス本体10、固定機構16、ビームスプリッター30、透明部12から概略構成される。
グラス本体10は上部開口11を有する有底の筒状体でありその内部に飲料等の液体Lを充填出来る。グラス本体10の材質としては、一般的なグラスと同様にガラス、樹脂、陶器、磁器等が挙げられる。
固定機構16はグラス本体10の側面に映像表示装置80を固定するための部材である。本実施の形態では固定機構16として映像表示装置80を挿入するための挿入口21と、映像表示装置80を格納するための格納部20を備える。
なお、本実施の形態では映像表示装置80をスマートフォン等の携帯型通信装置100とするが、これに限定されず、映像表示装置80は通信機能を持たずに映像表示部85に映像81を表示する機能を持つものであってもよい。携帯型通信装置100の詳細については第2の実施の形態で説明する。
ビームスプリッター30はグラス本体10の内部に配置され、映像表示装置80の映像表示部85に表示された映像81(本実施の形態ではアルファベットのAとする。)を反射像83と透過像84に分光するために用いられる。分光された透過像と反射像は透明部を通過してグラス本体の外部に至る。
ビームスプリッター(英; Beam splitter)30は光束(つまりビームスプリッター30に入射した光)を2つ(又は3つ以上)に分割する光学装置である。ビームスプリッター30に入射した光の一部は反射し、一部は透過する。一般的には光学ピックアップ、反射型液晶プロジェクタ、光通信機器、光子乱数発生器などに用いられる。本発明ではビームスプリッター30の分光機能を利用して映像表示装置80の映像表示部85に表示された映像81の光を反射像83と透過像84に分光する。
透明部12は映像81(反射像83と透過像84)を複数(本実施の形態では2人)のユーザーUが外部から視認するためにグラス本体10の側面に設けられる。各ユーザーUは格納部20に格納された状態の映像表示装置80の映像81(反射像83と透過像84)をビームスプリッター30と透明部12を介してグラス本体10の側面から視認できる。なお、グラス本体10に取っ手13を備えるジョッキ型にする場合はその取っ手13によりビームスプリッター30を透過した映像84の視認が妨げられないようにするため、透明な素材の取っ手13を用いれば良い。
【0015】
映像表示装置80とビームスプリッター30の間、ビームスプリッター30と透明部12の間を結ぶ光路はグラス本体10の飲料L内を通る。飲料Lがウィスキー等の琥珀色の場合、ユーザーUが透明部12から視認する映像はその飲料Lの色で着色されるので、グラス本体10に充填する飲料Lの色に応じて映像が着色される演出効果を得られる。なお、
図1(b)の矢印はビームスプリッター30内の光路をしめす。ビームスプリッターに入射した映像表示装置80の映像81は、ビームスプリッター30を介して2つに分光され、反射像83と透過像84になる。
光の入射角と反射角は等しいという光学の基本的な物理法則により、
図1(b)のように映像表示装置80の映像表示部85とビームスプリッター30のなす角、及びビームスプリッター30と透明部12のなす角の理想の角度は共に45度と求められる。45度にする事により複数のユーザーUは歪みの無い反射像83と透過像84をグラス本体10の側面より同時視認する事が出来る。なお、
図1(a)中の符号82は反射像83を見ているユーザーU側から見た場合にビームスプリッター30に写っている映像81の像である。
なお、透明部12から実際に見える反射像83はビームスプリッター30に反射したものであるため左右反転(或は鏡文字化)するが、これは映像表示装置80側で画像処理して映像81を予め左右反転させておけば解決出来る。ただし、反転処理をした場合は透過像84も反転してしまうため、透過像84を主として視認したい場合は反転処理する必要は無い。また写っている映像81が左右反転してもあまり影響の無い左右非対称の文字を含まない顔写真や画像の場合も同様に反転処理する必要は無い。
ビームスプリッター30から透明部12の間に光路を遮る光非透過性の遮蔽物体、例えばグラス本体10の側面に貼られたシールやステッカー、スクリーン布等が有るとユーザーUが映像を視認出来なくなる。したがって、ビームスプリッター30で分光された反射像83と透過像84の光路を遮らないようにグラス本体の形状や遮蔽物体の配置を考慮しなければならない。
【0016】
ビームスプリッター30を用いることで従来のように映像表示装置80をグラス本体10の内部に配置しなくて済む。これにより映像表示装置80の脱着をグラス本体10の側面から容易に行える。また、本実施の形態のように映像表示装置80がスマートフォン等の携帯型通信装置100の一部の場合、携帯型通信装置100が飲料Lの中に配置されない為、携帯型通信装置100は飲料Lの有る無しに関わらず常時通信が可能になる。そして、ユーザーUは通信を利用した様々な映像コンテンツを透明部12を通して視認出来る。なお、世界各国の携帯基地局の電波は地面に対して垂直な垂直偏波なので、
図1(a)のように携帯型通信装置100を飲料Lの水面に対して垂直(或はほぼ垂直)に配置した方が、飲料Lの水面に対して平行に配置した場合(例えばグラス本体10の底面や上面に配置した場合)と比して電波の受信感度が良くなる。
グラス本体10の内部にビームスプリッター30を支持するための支持機構31について、ビームスプリッター30の向きを水平方向及び/又は鉛直方向に変えられる構造を備えることにしてもよい。これにより
図2(a),(b)のようにビームスプリッター30と映像表示装置80(つまり映像表示部85)のなす角を任意に調整出来、ユーザーUはグラス本体10の任意の位置から映像を視認する事が可能になる。
図2(c)のように上部開口11の方向に向けて映像81を反射するようにビームスプリッター30のなす角を調整すれば、反射像83はグラス本体10内の飲料L越しに上部開口11を通してユーザーUに視認される。
【0017】
図3(b)に示すように透明部12をガラスレンズ等のレンズ機構15にする事により、或はレンズ機構15を透明部12に重ねて固定する事によりグラス本体10外部から視認される映像83を拡大表示する事が出来る。
グラス本体10の形状としては
図1に示すような取っ手13を備えたいわゆるジョッキ型以外に、
図4に示すような上部開口11を閉めるための蓋10aを有するボトル型であってもよい。
図5に示すように格納部20を構成する材質をペットボトル等で用いられているポリエチレンテレフタレート等の外力の付加により変形する程度の可撓性を有する材質にしてもよい。この場合、格納部20の外部からユーザーの手50や指或は物体(実際の押下操作は衛生的な観点から人体の指でなくスプーンや箸等を用いる)で外力を付加して格納部20を弾性変形させる事により携帯型通信装置100を押下操作出来る。通常、スマートフォンや携帯電話はボタンやタッチパネルを備えており、グラス本体10の外部からこれらの機器を飲料充填中に操作出来る。なお、操作を更に容易にするために格納部20を部分的に透明な軟質塩化ビニール(通称、軟質PVC、浮き輪の素材によく用いられる防水性の有る素材)等の柔軟性のより高い材質で形成しても良い。
図6に示すように、固定機構16として格納部20等を用いる代わりにネジやクランプ等の周知の手段を用いて映像表示装置80や携帯型通信装置100をグラス本体10に固定しても良い。また、ゴムやベルトで映像表示装置80や携帯型通信装置100をグラス本体10に巻き付けて固定しても良い。
【0018】
[飲料用演出グラスの第2の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第2の実施の形態を図面を用いて示すが、上記第1の実施の形態の飲料用演出グラス1と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、ユーザーUは携帯型通信装置100の通信機能を利用した様々な映像コンテンツを透明部12を通して視認出来る。
携帯型通信装置100はアンテナ111を備えており通信回線Aを介して複数の装置間で音や映像のデータ(電波)をやり取りできる装置の総称であり、例えば携帯電話やスマートフォン、携帯タブレット端末、PDA等が挙げられる。
映像表示部101は映像コンテンツ150等の映像を出力する。音声出力部102は携帯型通信装置100の音声コンテンツ151等の音や通話時の声を出力するいわゆるスピーカーである。マイクロフォン103は携帯型通信装置100の通話時に使用される音声入力装置である。
通信回線Aとしてはインターネット等のネットワークや電話回線が挙げられ、通信回線Aを介して
図8のように他のパーソナルコンピュータや遠隔地のサーバーコンピュータ或他の飲料用演出グラスの内部コンピュータ等に繋がっている。
【0019】
携帯電話やスマートフォン等の移動体通信端末の殆どの機種は加速度センサーを内蔵している。加速度センサーは同センサーが内蔵されている物体の加速度に基づいて、物体の移動量、傾斜量、他物体への衝突の有無を取得出来る。
本実施の形態の飲料用演出グラスは、
図9に示すように携帯型通信装置100内の加速度センサー105のセンサー取得データ160の値をモニターするユーザー操作検知部106を備える。グラス本体10に対する移動操作、傾斜操作、他物体への衝突操作のいずれかのユーザー操作を検知し、そのユーザー操作を検知したタイミングでユーザー操作を検知した事を示す操作検知信号161或はセンサー取得データ160を出力信号161として無線通信デバイス110を通して外部の携帯型通信装置202や遠隔地のサーバーコンピュータ203等に送信する。
【0020】
ユーザー操作の有無の検知のアルゴリズムとしては、例えば移動操作、傾斜操作、他物体への衝突により発生する加速度の閾値を予め決めておきその閾値を上回るか否かによる最も単純なアルゴリズムが考えられるが、これに限定されるものでは無く他のアルゴリズムを用いても良い。また、ユーザー操作検知部106は携帯型通信装置100の制御用の内部コンピュータ200にソフトウェアとして実装されていてもよいし、専用のICとして携帯型通信装置100の内部に内蔵されていても良い。
これによりユーザーUがグラス本体10を操作することにより外部の携帯型通信装置202の画像や音を制御できる。また、グラス本体10の他物体への衝突操作(つまり乾杯操作)を遠隔地のサーバーコンピュータ203で監視や集計し、それらの数をリアルタイムで世界中に公開する事が可能になる。なお、ユーザー操作を検知したタイミングで携帯型通信装置100内のカメラ104でグラス本体10近傍の画像を撮影し、それを操作検知信号161やセンサー取得データ160と一緒に送信出来るようにしても良い。
また、操作検知信号161やセンサー取得データ160が送信されたタイミングで振動子制御信号162を出力して携帯型通信装置100内の振動子130(通称、バイブレーター)を振動させる事により、操作検知信号161やセンサー取得データ160が送信された事をユーザーに知らせる事が出来る。
【0021】
[飲料用演出グラスの第3の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第3の実施の形態を図面を用いて示すが、上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、無線通信デバイス110を介してデータの送受信が有った場合にそのタイミングで振動子制御信号162を出力して携帯型通信装置100内の振動子130を振動させる事により、携帯型通信装置100がデータ送受信を行った事をユーザーに知らせる事が出来る。グラス本体10内部に発泡性がある炭酸飲料が充填されている場合、外部の携帯型通信装置202や遠隔地のサーバーコンピュータ203から特定のデータをグラス本体10内部の携帯型通信装置100に送信する事によりその携帯型通信装置100の振動子130を振動させ、炭酸飲料を発泡させる事が出来る。換言すると遠隔地のグラス本体10内部の炭酸飲料の発泡を携帯型通信装置202や遠隔地のサーバーコンピュータ203等から制御出来る。
【0022】
[飲料用演出グラスの第4の実施の形態]
上記各実施の形態のようにビームスプリッター30を用いる場合は問題点が2つ有る。
1つ目はビームスプリッター30に入射した光を2つに分光する都合上、ビームスプリッター30は光透過性を有した物体(より厳密には誘電体)から成るためグラス本体10の周囲の照明、他の映像表示装置や高照度の光源、その他電子機器のLEDの迷光等による光がビームスプリッター30の背後からも入射するので、これにより反射像83が潰されてしまい、完全な暗所環境下か低照度環境下以外の使用には向かないという問題点。
2つ目は反射像83と透過像84が透明部12に写るため、映像表示部101がグラス本体10の周囲に居る第3者に意図せずに見えてしまうというプライバシー上の問題点。
これら問題点を解決するには
図11(b)に示すように、ビームスプリッター30の背後に着脱可能な光遮蔽層40を取り付けるのがよい。光遮蔽層40を取り付けることでビームスプリッター30を通常の鏡としても使用できるようにして、透過像84をユーザーが見られる状態と見られない状態のON/OFFをユーザーの好みのタイミングで切り替えればよい。例えばグラス本体10の周囲にユーザーUと全く関係の無い第三者がいる時等は光遮蔽層40をビームスプリッター30の背面に取り付けることで透過像84をキャンセルすれば良い。なお、光遮蔽層40は柔軟性を有するシート状の物や板状の固体であっても良く、材質は光を遮蔽出来れば何でも良い。なお、
図11はグラス本体10全体が透明な通常のグラスを想定している。
【0023】
[飲料用演出システムの第1の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出システムの第1の実施の形態について説明する。上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
飲料用演出グラスの第2の実施の形態で説明したように本発明の飲料用演出グラスでは携帯型通信装置100内の加速度センサー105を用いてグラス本体10に対するユーザー操作を検知して出力信号161として遠隔地のサーバーコンピュータ203等に送信出来る。本システムでは
図12に示すように本発明の飲料用演出グラス1と外部の映像表示装置205とその映像を制御するための外部のコンピュータ204(具体的には外部のパーソナルコンピュータ201や遠隔地のサーバーコンピュータ203等も含む)を備える。
携帯型通信装置100の加速度センサー105にて検知されたユーザー操作を無線通信デバイス110を通して出力信号161として外部に通信回線Aを介して送信する。外部のコンピュータ204はその出力信号161を受信して、出力信号161に応じた映像コンテンツ152(本実施の形態ではアルファベットのgo)を外部の映像表示装置205に出力する。これによりグラスの傾斜や移動操作或はグラスの他物体への衝突操作(つまり乾杯操作)を利用してプロジェクタや大型ディスプレイ等の外部の映像表示装置205に出力されている画像を制御出来る。また、操作検知を行った飲料用演出グラス1とその他の飲料用演出グラス2の出力画像を、グラスの傾斜や移動操作等をトリガーとして同期する事も出来る。
【0024】
[飲料用演出システムの第2の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスによるシステムの第2の実施の形態について説明する。
上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
上記第1の実施の形態で説明したようにユーザーUがビームスプリッター30を介して映像を見ている時、
図13のように携帯型通信装置100の映像81はビームスプリッター30を介して反射し、反射像83は左右反転した状態(つまり鏡文字の状態)でユーザーUの目に写る。これを回避するには携帯型通信装置100の内部コンピュータ200で画像の左右反転処理を行えば良い。
図14に映像を左右反転処理する際の内部コンピュータ200の動作のフローチャートを示す。
STEP1において反転してない本来の映像81を内部コンピュータ200のメモリからロードする。STEP2において既知の画像左右反転処理(例えば映像の各画素の左右の座標を全て入れ替える処理)を行い、左右反転処理映像86を作成する。そしてSTEP3においてその左右反転処理映像86を出力する。
【0025】
[遠隔地乾杯カウンターシステムの実施の形態]
以下、本発明の遠隔地乾杯カウンターシステムの実施の形態について説明する。上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
飲料用演出グラスの第2の実施の形態で説明したように本発明の飲料用演出グラスでは携帯型通信装置100内の加速度センサー105を用いてグラス本体10に対するユーザー操作を検知して遠隔地のサーバーコンピュータ203等に送信出来る。
図15に示すように、遠隔地のサーバーコンピュータ203が受信回数をカウントしてそれを乾杯操作累計数として記録して、閲覧や公開出来るようにする事により遠隔地乾杯カウンターシステムを得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスに関する。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更でき、更に複数人で映像を同時に視聴できる飲料用演出グラスに関する。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム、遠隔地乾杯カウンターシステム及びこれらに使用する記憶媒体に関する。以上より本発明は産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0027】
A 通信回線
L 液体(飲料)
U ユーザー
1 飲料用演出グラス
2 飲料用演出グラス
10 グラス本体
11 上部開口
12 透明部
13 取っ手(透明)
10a 蓋
15 レンズ機構
16 固定機構
20 格納部
21 挿入口
30 ビームスプリッター
31 支持機構
40 光遮蔽層
50 ユーザーの手
80 映像表示装置
81 映像
82 像
83 反射像
84 透過像
85 映像表示部
86 左右反転処理映像
100 携帯型通信装置
101 映像表示部
102 スピーカー
103 マイクロフォン(音センサー)
104 カメラ(カメラセンサー)
105 加速度センサー
106 ユーザー操作検知部
110 無線通信デバイス
111 アンテナ
130 振動子
150 映像コンテンツ
151 音声コンテンツ
152 映像コンテンツ(外部の映像表示装置用)
160 センサー取得データ
161 出力信号(操作検知信号等)
162 振動子制御信号
200 内部コンピュータ(制御部)
201 パーソナルコンピュータ
202 外部の携帯型通信装置
203 遠隔地のサーバーコンピュータ
204 外部のコンピュータ
205 外部の映像表示装置
【要約】
【課題】 遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスを提供する。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更でき、更に複数人で映像を同時に視聴できる飲料用演出グラスを提供する。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム等を提供する。
【解決手段】 飲料用演出グラス1は、上部開口11を有する有底の筒状体であるグラス本体10と、グラス本体の側面に映像表示装置80を固定するための固定機構16と、映像表示装置の映像表示部101に表示された映像をグラス本体の外部から視認するための透明部12と、グラス本体の内部に配置されるビームスプリッター30とを備えており、映像表示部に表示された映像がビームスプリッターで2つに分光されて反射像83と透過像84になり、反射像と透過像が透明部を通過してグラス本体の外部に至る。
【選択図】
図1