特許第6528982号(P6528982)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社GSユアサの特許一覧

<>
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000003
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000004
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000005
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000006
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000007
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000008
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000009
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000010
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000011
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000012
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000013
  • 特許6528982-リチウムイオン二次電池 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6528982
(24)【登録日】2019年5月24日
(45)【発行日】2019年6月12日
(54)【発明の名称】リチウムイオン二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/36 20060101AFI20190531BHJP
   H01M 4/58 20100101ALI20190531BHJP
【FI】
   H01M4/36 C
   H01M4/58
【請求項の数】2
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-251998(P2013-251998)
(22)【出願日】2013年12月5日
(65)【公開番号】特開2015-109227(P2015-109227A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年10月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】山福 太郎
(72)【発明者】
【氏名】増田 真規
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 丈
【審査官】 前田 寛之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−367610(JP,A)
【文献】 特開2012−169299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/00−4/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リチウムと遷移金属とを少なくとも含む正極活物質粒子と、該正極活物質粒子を覆うコート層とを備え、
前記コート層は、炭素質材料とケイ素とを含み、前記ケイ素を1mol%以上10mol%以下含み、
前記ケイ素は、ケイ素単独、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素リン酸化物、ケイ素硫化物、ケイ素炭化物、ケイ素フッ化物の態様で前記コート層に含まれる、リチウムイオン二次電池。
【請求項2】
前記コート層が、前記ケイ素を層の内側よりも外側にて多く含む、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蓄電素子としては、様々なものが知られている。例えば、蓄電素子としては、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池等が知られている。
この種の蓄電素子としては、例えば、一対の電極を備えたリチウムイオン二次電池であって、少なくともいずれかの電極が、Liを吸蔵及び脱離できる活物質を含むリチウムイオン二次電池が知られている。
【0003】
斯かるリチウムイオン二次電池としては、例えば、リチウムと鉄等の遷移金属とを含む活物質の表面が、炭素質材料のみで被覆されてなる活物質材料を、正極に含むものが知られている(特許文献1)。
【0004】
上記のリチウムイオン二次電池においては、電極としての正極が、リチウムと遷移金属を含む活物質の表面が炭素質材料のみで被覆された活物質材料を含むため、比較的高い放電容量によって充放電することができる。
【0005】
しかしながら、上記のリチウムイオン二次電池は、経時的に電気容量が低下するという問題を有する。特に、上記のリチウムイオン二次電池は、比較的高温条件下において経時的に電池容量が低下するという問題を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−195156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点等に鑑み、比較的高温条件下であっても、電気容量が低下することが抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、リチウムと遷移金属とを少なくとも含む正極活物質粒子と、該正極活物質粒子を覆うコート層とを備え、
コート層は、炭素質材料とケイ素とを含み、ケイ素を1mol%以上10mol%以下含み、前記ケイ素は、ケイ素単独、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素リン酸化物、ケイ素硫化物、ケイ素炭化物、ケイ素フッ化物の態様で前記コート層に含まれることを特徴とする。



【0009】
上記構成からなるリチウムイオン二次電池においては、活物質粒子が、炭素質材料とケイ素とを含むコート層によって覆われているため、活物質粒子間の導電性が向上すると考えられ、また、活物質粒子表面で電解液が分解することが抑制されると考えられる。これにより、上記構成からなるリチウムイオン二次電池は、比較的高温下において放置されても、電気容量が低下することが抑制されていると考えられる。
【0010】
本発明に係るリチウムイオン二次電池の一態様としては、
コート層が、ケイ素を層の内側よりも外側にて多く含む態様が採用される。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、比較的高温条件下であっても、電気容量が低下することが抑制されているという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】活物質粒子及びコート層の断面を模式的に表した断面図。
図2】電極体の断面を模式的に表した断面図。
図3】巻回された電極体の外観を概略的に表す概略図。
図4】蓄電素子としての非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)の外観を表す図。
図5】非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)のケース内を概略的に表した概略図。
図6図5のIII−III断面を概略的に表した概略図。
図7】非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)の一使用状態における断面を概略的に表した断面図。
図8】蓄電素子モジュールの一例の外観を概略的に示した概略図。
図9】正極活物質粒子及びコート層の電子顕微鏡写真。
図10】正極活物質粒子及びコート層の電子顕微鏡写真。
図11】TEM−EDX分析による正極活物質粒子及びコート層の元素分析結果。
図12】電池容量保持率を表すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る蓄電素子の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
本実施形態の蓄電素子は、図1に示すように、リチウムと遷移金属とを少なくとも含む活物質粒子6と、該活物質粒子6を覆うコート層7とを備え、
コート層7が、炭素質材料とケイ素とを含むものである。
【0016】
本実施形態の蓄電素子1としては、例えば、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池1が挙げられる。以下、斯かる非水電解質二次電池1について、詳しく説明する。
【0017】
非水電解質二次電池1は、図2図3図5に示すように、正極3と、負極4と、正極3及び負極4の間に配されたシート状のセパレータ5とを含む電極体2を備える。
また、非水電解質二次電池1は、例えば図4図5図7に示すように、電極体2を内部に収容するケース8と、ケース8内に貯留された電解液9とを含む。
【0018】
電極体2における正極3及び負極4は、それぞれ、活物質粒子6を含む。そして、通常、正極が、リチウムと遷移金属とを少なくとも含む活物質粒子6と、該活物質粒子6を覆うコート層7とを含む。
【0019】
詳しくは、正極3は、例えば図2に示すように、シート状の集電基材と、該集電基材の少なくとも一方の面側に配され活物質粒子6とコート層7とを含む活物質層とを有する。
より詳しくは、正極3は、例えば図2に示すように、シート状の正極集電基材3aを集電基材として有し、正極活物質層3bを活物質層として有する。そして、正極活物質層3bは、正極活物質粒子6を活物質粒子として含む。
【0020】
即ち、図1に示すような、リチウムと遷移金属とを少なくとも含む活物質粒子(正極活物質粒子)6と、該活物質粒子6を覆うコート層7とは、通常、正極活物質層3bに含まれている。
従って、正極活物質層3bは、通常、リチウムと遷移金属とを少なくとも含む活物質粒子(正極活物質粒子)6と、該活物質粒子6を覆うコート層7とを有する。
【0021】
正極活物質粒子6は、Liと遷移金属とを少なくとも含む金属化合物を含有するものである。該金属化合物は、正極3において充電反応及び放電反応の電極反応に寄与するものである。
正極活物質粒子6は、Liと遷移金属とを含む金属化合物を90質量%以上含有することが好ましい。
【0022】
正極活物質粒子6に含まれる金属化合物としては、例えば、リン酸鉄リチウムなどのオリビン型リン酸金属リチウム等が挙げられる。また、金属化合物としては、リン酸鉄リチウムにおける鉄の一部がマンガン等の金属元素に置き換わったものや、リンの一部がケイ素等の元素に置き換わったものが採用されてもよい。
【0023】
正極活物質粒子6の形状は、特に限定されず、該形状としては、例えば、真球状、楕円球状、板状、針状等が挙げられる。
【0024】
正極活物質粒子6の平均粒子径(D50)は、通常、3〜30μmである。
【0025】
コート層7は、正極活物質粒子6の表面を覆っている。
コート層7は、正極活物質粒子6の表面の一部を覆っていてもよく、表面の全部を覆っていてもよい。
コート層7は、正極活物質粒子6の全表面を覆っていることが好ましい。
【0026】
コート層7の厚みは、通常、3〜30nmである。
【0027】
コート層7は、炭素質材料とケイ素とを含む。
【0028】
炭素質材料としては、非晶質炭素、グラファイト(黒鉛)などが挙げられ、なかでも、非晶質炭素が好ましい。
炭素質材料としては、電解液の浸透性に優れるという点で、多孔質の炭素質材料が好ましい。また、炭素質材料としては、導電性がより高いものが好ましい。
【0029】
コート層7は、ケイ素を0.5mol%以上15mol%以下含む。コート層7は、ケイ素を1.0mol%以上10mol%以下含むことが好ましい。
コート層7がケイ素を1.0mol%以上10mol%以下含むことにより、比較的高温下における充放電が繰り返されても、蓄電素子の電気容量が低下することをより抑制できるという利点がある。
【0030】
コート層7におけるケイ素の含有率(濃度)は、コート層7を厚み方向に切断した断面をTEM−EDX分析(エネルギー分散型X線分光法分析)することによって求める。詳しくは、ケイ素の含有率(平均含有率 以下、単にSとも表す)は、つぎの通り測定することによって算出する。
まず、活物質層とコート層7との界面における1点(V)を設定し、斯かる点(V)からコート層7の表面の1点(Z)まで延びる直線線分を設定する。そして、斯かる直線線分における中間点(X)でのケイ素の含有率(即ち、コート層7の厚み方向中央地点におけるケイ素の含有率S1)をTEM−EDX分析によって求める。
また、活物質層とコート層7との界面における1点(V)と、中間点(X)との間の中点(W)におけるケイ素の含有率(即ち、コート層7の内側におけるケイ素の含有率S2)をTEM−EDX分析によって求める。
さらに、中間点(X)と、コート層7の表面の1点(Z)と間の中点(Y)におけるケイ素の含有率(即ち、コート層の外側におけるケイ素の含有率S3)をTEM−EDX分析によって求める。
このように、1つの直線線分において3点のTEM−EDX分析を行い、3点(W,X,Y)における測定値の平均値を求めることによってケイ素の含有率(S’)を算出する。
さらに、同様の測定を、計3つの直線線分において行う。そして、分析した計9つの値の平均値を求めることによって、コート層7におけるケイ素の含有率(平均含有率 S)を算出する。
なお、TEM−EDX分析によってコート層7におけるケイ素の含有率を算出する際、TEM−EDX分析による1つの直線線分における測定点は、必ずしも上記の3点(W,X,Y)と一致していなくてもよい。測定点が上記の3点と一致しない場合には、上記3点におけるそれぞれの分析値は、各点に隣接する2点の測定点の線形補間を行う(隣接する測定点間を結んだ線分上に上記3点の各点があると近似する)ことによって算出できる。
また、ケイ素の含有率は、全元素に対するケイ素のmol%である。
【0031】
コート層7は、ケイ素を層の内側よりも外側にて多く含む。
即ち、コート層7においては、ケイ素の含有率が、層の内側(上記のS2)よりも外側(上記のS3)において高い。
コート層7が斯かる構成であることにより、コート層7の外側においてケイ素がより多く存在することから、コート層7全体においてケイ素の含有率がほぼ均一である場合よりも、活物質表面における電解液の分解が、より効果的に抑制されるという利点がある。
なお、コート層7の内側のケイ素の含有率は、上述したTEM−EDX分析方法において、3つの直線線分それぞれにおけるWの値を、平均することによって求める。
同様に、コート層7の外側のケイ素の含有率は、上述したTEM−EDX分析方法において、3つの直線線分それぞれにおけるYの値を、平均することによって求める。
【0032】
コート層7の内側は、層厚みの中心よりも活物質粒子側の層状部分である。また、コート層7の外側は、それ以外の層状部分である。
【0033】
コート層7におけるケイ素の態様は、特に限定されない。例えば、コート層7におけるケイ素は、ケイ素単独、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素リン酸化物、ケイ素硫化物、ケイ素炭化物、ケイ素フッ化物などの態様でコート層7に含まれている。
【0034】
正極3は、シート状に形成されており、正極3の厚みは、通常、35〜250μmである。
【0035】
正極活物質層3bは、構成成分として、導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等を必要に応じて含み得る。
【0036】
導電剤としては、特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金等)粉、金属繊維、導電性セラミックスなどが挙げられる。
導電剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
【0037】
結着剤としては、特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴムなどが挙げられる。
結着剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
【0038】
増粘剤としては、特に限定されず、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等の多糖類等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
【0039】
フィラーとしては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、無定形シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス等が挙げられる。
【0040】
正極集電基材3aの材質としては、例えば、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属が挙げられる。
正極集電基材3aの材質としては、金属以外にも、例えば、焼成炭素、導電性高分子等が挙げられる。
正極集電基材3aは、通常、シート状の形状を有する。正極集電基材3aの厚さは、特に限定されないが、通常、5〜50μmである。
正極集電基材3aとしては、例えば、金属箔が挙げられる。
【0041】
一方、負極4は、シート状の負極集電基材4aを集電基材として有する。
負極4は、さらに、負極活物質層4bを活物質層として有する。負極活物質層4bは、活物質粒子としての負極活物質粒子を含む。
負極4は、シート状に形成されており、負極4の厚みは、通常、35〜250μmである。
【0042】
負極活物質は、負極4において充電反応及び放電反応の電極反応に寄与し得る物質である。
負極活物質としては、例えば、カーボン材料、リチウム金属、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な合金(リチウム合金等)、一般式MOz(Mは、W、Mo、Si、Cu、及びSnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、zは、0<z≦2の範囲を数値を示す)で表される金属酸化物、リチウム金属酸化物(Li4Ti512等)、及び、ポリリン酸化合物のうちの少なくとも1種が挙げられる。
負極活物質が粒子状に形成された負極活物質粒子は、上記の正極活物質粒子と同様に、コート層によって被覆され得る。
【0043】
カーボン材料としては、例えば、黒鉛(グラファイト)及び非晶質炭素の少なくとも1種が挙げられる。
非晶質炭素としては、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)や易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)などが挙げられる。
【0044】
リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な合金としては、例えば、リチウム―アルミニウム合金、リチウム―鉛合金、リチウム―錫合金、リチウム―アルミニウム―錫合金、及びリチウム―ガリウム合金のうちの少なくとも1種のリチウム合金、又は、ウッド合金等が挙げられる。
【0045】
負極活物質層4bは、正極活物質層3bと同様に、構成成分として、上述した結着剤、増粘剤、フィラー等を必要に応じて含有する。
【0046】
負極集電基材4aの材質としては、例えば、銅、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、アルミニウムなどの金属が挙げられる。
負極集電基材4aの材質としては、金属以外にも、焼成炭素、導電性高分子等が挙げられる。
負極集電基材4aの厚さは、特に限定されないが、通常、5〜50μmである。
負極集電基材4aとしては、例えば、上記金属の金属箔が挙げられる。
【0047】
セパレータ5は、正極3の正極活物質層3bと、負極4の負極活物質層4bとの間に配されている。
【0048】
セパレータ5としては、例えば、多孔膜や不織布等によって構成されたものが挙げられる。セパレータ5は、例えば、多孔膜や不織布の単独物、又は、これらが組み合わされたもので構成されている。また、セパレータ5は、多孔膜や不織布の基材上に、無機粒子を主成分とする無機層が配されて形成されたものであってもよい。
【0049】
セパレータ5の材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、及び、フッ素系樹脂のうちの少なくとも1種などが挙げられる。
好ましいセパレータとしては、例えば、ポリオレフィン系基材をアルミナ等の無機粒子で被覆したセパレータが挙げられる。
【0050】
電極体2は、例えば、正極3と負極4とセパレータ5とが積層されたものを巻回した状態で用いられる。巻回された電極体2は、例えば図5に示すように、扁平形状である。巻回される前の電極体2は、例えば図2に示すように、帯状に形成されている。
【0051】
電極体2においては、図2に示すように、正極活物質層3bと負極活物質層4bとが互いに対向するように、正極3と負極4とが重ね合わされている。
【0052】
巻回された電極体2は、例えば図3図5図6に示すように、ケース8内に収容され得る。一方、電極体2は、巻回されない状態のままでケース8内に収容されていてもよい。
【0053】
電解液は、非水溶媒と、電解質塩とを含む。
【0054】
非水溶媒としては、一般的に蓄電素子等において用いられているものが採用される。
具体的には、非水溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル類、ラクトン類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類、ニトリル類などが挙げられる。
環状炭酸エステル類としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート等が挙げられる。
ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状カーボネート類としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が挙げられる。
鎖状エステル類としては、例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等が挙げられる。
ニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。
さらに、非水溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン若しくはその誘導体、ジオキソラン若しくはその誘導体、エチレンスルフィド、スルホラン、スルトン若しくはその誘導体等が挙げられる。
非水溶媒としては、上記の単独物、又は、上記の2種以上の混合物等が採用されるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
電解質塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiN(SO2CF3)(SO249)、LiSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li210Cl10等のリチウム塩が挙げられる。
電解質塩としては、上記の単独物、又は2種以上の混合物等が採用されるが、これらに限定されるものではない。
【0056】
電解液における電解質塩の総濃度は、通常、0.5〜2.0mol/Lである。
【0057】
図4図7に示すように、上記の非水電解液二次電池は、例えば、ケース8と、ケース8に収容された電解液9と、ケース8の外面に取り付けられた2つの外部ガスケット12と、ケース8に収容された電極体2と、電極体2と電気的に接続された2つの集電部10と、2つの集電部10とそれぞれ電気的に接続された2つの外部端子11とを備える。
【0058】
図4に示すように、ケース8は、一方向に向けて開口し電極体2を収容するケース本体8aと、ケース本体8aの開口を塞ぐ板状の蓋体8bとを有する。ケース本体8a及び蓋体8bは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料で形成され、互いに溶接されている。
【0059】
蓋体8bは、片面側から見たときの形状が、例えば、長方形状である。蓋体8bは、ケース本体8aの開口を気密に塞ぐように形成されている。
また、蓋体8bには、2つの開口が形成されている。
【0060】
蓋体8bの外面には、2つの外部ガスケット12が取り付けられている。それぞれの外部ガスケット12には、開口が形成されている。蓋体8bとそれぞれの外部ガスケット12とは、蓋体8bの開口と外部ガスケット12の開口とが連なるように配されている。連なった開口の内側には、それぞれ外部端子11の一部が配されている。
【0061】
各外部端子11は、電極体2に接続された2つの集電部10とそれぞれ接続されている。また、各集電部10は、電極体2と電気的に接続されている。即ち、各外部端子11は、2つの集電部10を介して、それぞれ電極体2と電気的に接続されている。
外部端子11は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料で形成されている。
【0062】
外部ガスケット12、集電部10、及び外部端子11は、それぞれ正極用のものと負極用のものとを有する。
正極用の外部ガスケット12、集電部10、及び外部端子11は、蓋体8bの長手方向における一端側にそれぞれ配されている。一方、負極用の外部ガスケット12、集電部10、及び外部端子11は、蓋体8bの長手方向における他端側にそれぞれ配されている。
【0063】
図5及び図6に示すように、ケース8のケース本体8aの内部には、電極体2が収容されている。また、ケース8と電極体2との間には、空間が形成されている。
ケース8内には、1つの電極体2が収容されていてもよく、複数の電極体が収容されていてもよい。後者の場合には、複数の電極体は、電気的に並列に接続されている。
【0064】
上記の非水電解質二次電池1においては、例えば図5図7に示すように、ケース8の蓋体8bが上側となるようにケース8が配され、巻回された電極体2が、巻回軸方向が横方向となるようにケース8内に収容される。そして、ケース8内には、電解液9が貯留されている。
【0065】
次に、上記の蓄電素子1の製造方法について説明する。
【0066】
蓄電素子1は、一般的な方法によって製造される。
蓄電素子1の製造方法においては、例えば、電極体2が作製され、作製された電極体2と、電解液とが、ケース8内に収容される。電極体2は、例えば、以下のようにして作製される。
【0067】
電極体2は、例えば、シート状の正極3と、シート状の負極4と、シート状のセパレータ5とを、正極3及び負極4の間にセパレータ5を配して積層することによって、作製される。正極3及び負極4の間にセパレータ5を配して積層することによって作製された電極体2の形状は、巻回される前では、例えば、帯状である。
【0068】
正極3の作製においては、例えば、以下のようにして正極活物質層を作製する。
即ち、正極3の作製においては、正極活物質粒子6を炭素質材料で覆った活物質材料と、シランカップリング剤とを混合撹拌した後に、混合物を乾燥させる。そして、乾燥後の混合物、導電剤、及び結着剤を、アルコールやトルエン等の有機溶媒とさらに混合し、正極合剤を調製する。次いで、正極合剤をシート状の正極集電基材3aの少なくとも片面側に塗布する。そして、乾燥によって正極合剤から有機溶媒を揮発させることによって、正極集電基材3aの少なくとも片面側に配された正極活物質層3bを作製する。
【0069】
正極活物質層の作製において、正極活物質粒子6をコート層7で覆った材料(以下、活物質材料ともいう)は、以下のようにして作製できる。
例えば、正極活物質粒子としてリン酸鉄リチウムを含むLiFePO4粒子を採用する場合、Li成分、Fe成分、PO4成分をそれぞれ含む無機物質を水中に溶解し、さらに、アスコルビン酸などの有機物質を溶解することにより、水溶液を調製する。この水溶液に対して、一般的な水熱合成処理を施すことによって、無機物質からLiFePO4粒子が生じることとなる。
続いて、炭素源となるポリビニルアルコールなどの有機物質とLiFePO4粒子とを混合したものに、熱分解処理を施すことによって、LiFePO4粒子を炭素質材料で覆った材料を得る。
さらに、上述したように正極合剤の調製において、LiFePO4粒子を炭素質材料で覆った材料と、シランカップリング剤(Si源)とが混在することにより、層状の炭素質材料の主に外側にシランカップリング剤を導入させることができる。
このようにして、炭素質材料とケイ素とを含むコート層7によって正極活物質粒子6が覆われてなる材料(活物質材料)を作製できる。
なお、シランカップリング剤としては、例えば、市販されている一般的なものが用いられる。
上記の方法以外にも、正極活物質粒子6を炭素質材料で被覆するときにシランカップリング剤を用いる方法を採用することができる。即ち、炭素源となるポリビニルアルコールなどの有機物質と、LiFePO4粒子と、シランカップリング剤とを混合したものに対して熱分解処理を施す方法によっても、炭素質材料とケイ素とを含むコート層7によって正極活物質粒子6が覆われてなる材料(活物質材料)を作製することができる。
【0070】
正極3の作製において、正極活物質粒子6を炭素質材料で覆った材料、導電剤、結着剤、増粘剤等を混合する方法としては、例えば、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルなどの粉体混合機を用いて混合する方法が採用される。
正極3の作製において集電基材に正極合剤を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、ダイコーティング等が採用される。
なお、正極活物質粒子6としては、例えば、市販されている一般的なものが採用される。
【0071】
負極4は、上述した正極3の作製方法と同様の方法によって、作製される。
即ち、負極4の作製においては、例えば、負極活物質粒子及び結着剤を有機溶媒と混合して負極合剤を調製した後、負極合剤をシート状の負極集電基材4aの少なくとも片面側に塗布する。そして、乾燥によって、負極合剤から有機溶媒を揮発させることによって、負極集電基材4aの少なくとも片面側に負極活物質層4bが配されてなる負極4を作製する。
【0072】
上記のように作製された電極体2は、例えば、巻回されて、ケース8のケース本体8a内に配置される。
【0073】
続いて、内部に電極体2を配置したケース本体8aに蓋体8bを取り付ける。即ち、ケース本体8aの開口を蓋体8bによって塞ぐ。その後、電解質塩と非水溶媒とを含む電解液をケース8内に注入する。
以上のようにして、蓄電素子としての非水電解質二次電池1を製造することができる。
【0074】
本実施形態の蓄電素子は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の蓄電素子に限定されるものではない。
即ち、一般的な蓄電素子において用いられる種々の形態が、本発明の効果を損ねない範囲において、採用され得る。
【0075】
また、本発明は、上記の蓄電素子に限らず、上記の蓄電素子を少なくとも1つ備えた蓄電素子モジュールにも関する。
本発明の一実施形態の蓄電素子モジュール20は、例えば、上記例示の蓄電素子を複数備える。また、蓄電素子同士を電気的に接続するバスバ部材13を複数備える。
【0076】
本実施形態の蓄電素子モジュール20の一例を図8に示す。
本実施形態の蓄電素子モジュール20においては、例えば、上面視長方形状に形成された複数の蓄電素子1(非水電解質二次電池1)が、上方側から見て、蓄電素子1の短手方向に並ぶように配されている。
また、隣り合う蓄電素子1同士が、互いに接している。
蓄電素子モジュール20においては、互いに隣り合う蓄電素子1同士が、1つのバスバ部材13によって、電気的に接続されている。そして、蓄電素子モジュール20は、モジュールを構成する全ての各蓄電素子1によって、充放電されるように構成されている。
【実施例】
【0077】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】
(実施例1)
以下のようにして、正極活物質粒子(LiFePO4粒子)をコート層で被覆した材料(活物質材料)を作製し、該材料を用いて正極を作製した。そして、正極、負極、及びセパレータを用いて電極体を作製した。さらに、電極体、ケース、電解液などを用いて非水電解質二次電池としてのリチウムイオン二次電池を製造した。
【0079】
・正極の作製
まず、窒素バブリングしたイオン交換水中に、LiOH・H2O及び(NH42HPO4を溶解し、第1溶液を調製した。一方で、アスコルビン酸及びFeSO4・7H2Oが水に溶解している第2溶液を調製した。第1溶液に第2溶液を添加することによって、前駆体溶液を調製した。前駆体溶液は、Li:P:Feのモル比が2:1:1となるように調製した。上記の溶液を調製する作業は、Fe2+がFe3+へ酸化することを防ぐために、全て窒素雰囲気下で行った。
次に、前駆体溶液を耐圧反応容器に投入し、さらに容器に窒素ガスを導入し、容器を密閉した。その後、170℃で、12時間、水熱合成を行った。
続いて、水熱合成による生成物を濾別し、濾別したものを充分に洗浄した。その後、100℃で、1時間の減圧乾燥を行った。
さらに、得られたLiFePO4粒子とポリビニルアルコールとを混合し、700℃で1時間、窒素雰囲気下で熱処理することによって、LiFePO4粒子を炭素質材料で被覆した。
続いて、炭素質材料にケイ素を添加するために、下記の操作を行った。
即ち、LiFePO4粒子を炭素質材料で被覆した材料99質量部と、シランカップリング剤(成分名:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学製 KBM−403)1質量部とを、溶媒(成分名: エチルアルコール)中で混合し、5分間撹拌を行った後、150℃で乾燥を行い、活物質材料を得た。そして、乾燥後の活物質材料88質量部と、結着剤(成分名:ポリフッ化ビニリデン)6質量部と、導電助剤(成分名:アセチレンブラック)6質量部とに対して、溶媒(成分名:N−メチルピロリドン)を加え、混合することにより、正極合剤ペーストを調製した。
正極合剤ペーストを箔状の正極集電基材(材質:アルミニウム合金)に塗布したものを、150℃の乾燥炉で乾燥させることによって、正極を製造した。製造した正極においては、コート層がケイ素を含む。
コート層は、最終的に多孔質なものとなるため、正極合剤ペースト中のシランカップリング剤は、製造工程中に、コート層中に浸透する。これにより、コート層中にケイ素が存在することとなり、また、コート層における外側のSi濃度が高くなる。
【0080】
・負極の作製
負極活物質粒子(成分名:天然黒鉛、94質量%)と、結着剤(バインダ)(成分名:ポリフッ化ビニリデン、6質量%)とに対して、溶媒(成分名:N−メチルピロリドン)を混合することにより、負極合剤ペーストを調製した。負極合剤ペーストを箔状の負極集電基材(材質:銅合金)に塗布し、正極の作製と同様にして、負極を作製した。
【0081】
・電極体の作製
正極、セパレータ(材質:ポリエチレン)、負極、セパレータの順で積層することによって、常法に従って電極体を作製した。
【0082】
・電池の製造
ケース本体に、電極体を巻回したもの、及び、電解液(構成成分:エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとを3:2:5の割合で混合したものを溶媒に対して、1MのLiPF6を溶解させたもの)を収容し、ケース本体に蓋体を取り付け、常法に従って、非水電解質二次電池を製造した。
【0083】
(比較例1)
正極の作製においてシランカップリング剤を用いなかった点以外は、実施例1と同様にして、LiFePO4粒子が炭素質材料で被覆された材料を作製し、さらに、電池を製造した。
【0084】
(実施例2〜5、比較例2)
コート層におけるケイ素の含有率が、それぞれ表1に示す値となるように、正極合剤にシランカップリング剤を添加した点以外は、実施例1と同様にして、LiFePO4粒子が炭素質材料で被覆された材料を作製し、さらに、電池を製造した。
なお、実施例1〜5においては、コート層がケイ素を層の内側よりも外側にて多く含んでいた。
【0085】
(実施例6)
LiFePO4粒子を炭素質材料で被覆した材料と、シランカップリング剤とを1時間混合撹拌した点以外は、実施例1と同様にして、電池を製造した。
実施例7においては、コート層におけるケイ素の含有率が、ほぼ均一であった。
【0086】
<LiFePO4粒子及びコート層の観察>
各実施例及び比較例で作製したLiFePO4粒子及びコート層を電子顕微鏡によって観察した。
実施例1のLiFePO4粒子及びコート層の観察像を図9図10に示す。図9図10は、透過型電子顕微鏡による観察像である。図10は、図9において正方形で示した部分を拡大した観察像である。
【0087】
<コート層の分析>
図9におけるLiFePO4粒子及びコート層の一部に対して、TEM−EDXによる元素分析を行った。詳しくは、図9の直線Aの直線線分に沿った部位において、C,O,Si,P,Feの元素分析をTEM−EDXによって行った。
なお、図9の直線Aの直線線分において、Vは、LiFePO4粒子とコート層との境界であり、Xは、コート層の厚み方向の中心点であり、Zは、コート層の外表面である。
TEM−EDXによる元素分析の結果を図11に示す。
図11から把握されるように、コート層は、炭素(C)及びケイ素(Si)を含む。また、コート層においては、ケイ素の含有率が、層の内側よりも外側において高かった。
なお、コート層におけるケイ素の平均含有率は、上記のTEM−EDXによる元素分析によって、コート層の厚み方向に延びる3つの直線線分において、それぞれ3点(計9点)のケイ素含有率を測定し、測定値を平均することによって求めた。
各直線線分における3点は、それぞれ、下記の通りである。
・活物質層とコート層との界面における1点(V)と、斯かる点(V)からコート層の表面の1点(Z)まで延びる直線線分における中間点(X)
・活物質層とコート層との界面における1点(V)と、中間点(X)との間の中点(W)
・中間点(X)と、コート層の表面の1点(Z)と間の中点(Y)
【0088】
<高温環境下に放置した後の電池容量測定>
各実施例及び比較例の電池を満充電状態とし、その後、60℃環境下で放置した。そして、1ヶ月ごとに電池容量の測定を行った。初期電池容量に対する測定後の電池容量の比を算出することによって、容量保持率を求めた。
結果を表1に示す。また、実施例1〜5、及び、比較例1、2の電池における結果をグラフ化したものを図12に示す。
【0089】
【表1】
【0090】
表1及び図12から把握されるように、コート層のケイ素含有率が、特に1〜10mol%であることにより、電池容量の経時的な低下がより確実に抑制される。
【符号の説明】
【0091】
1:蓄電素子(リチウムイオン二次電池)、
2:電極体、
3:正極、 3a:正極集電基材、 3b:正極活物質層、
4:負極、 4a:負極集電基材、 4b:負極活物質層、
5:セパレータ、
6:活物質粒子(正極活物質粒子)、
7:コート層、
8:ケース、 8a:ケース本体、 8b:蓋体、
9:電解液、
10:集電部、
11:外部端子、
12:外部ガスケット、
13:バスバ部材、
20:蓄電素子モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12