特許第6529311号(P6529311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6529311
(24)【登録日】2019年5月24日
(45)【発行日】2019年6月12日
(54)【発明の名称】空調システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 3/044 20060101AFI20190531BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20190531BHJP
【FI】
   F24F3/044
   F24F7/06 B
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-77000(P2015-77000)
(22)【出願日】2015年4月3日
(65)【公開番号】特開2016-196980(P2016-196980A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2018年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】西口 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】森山 実
【審査官】 田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−002143(JP,A)
【文献】 特開2011−129008(JP,A)
【文献】 特開2011−089686(JP,A)
【文献】 特開2011−185544(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/095931(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 3/044
F24F 7/06
H05K 7/18
H05K 7/20
G06F 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部収容空間に排熱を伴う機器を収容可能な機器収容ラックと、
前記機器収容ラックにおける排気側に隣り合う状態で形成され、前記内部収容空間と連通するホットアイルと、
前記ホットアイルと区画されると共に、前記機器収容ラックにおける前記排気側とは反対側の吸気側に隣り合う状態で形成され、前記内部収容空間と連通するコールドアイルと、
前記ホットアイルからの還気を冷却して前記コールドアイルに供給する空調装置と、を備え、
前記ホットアイルから前記空調装置への空気還気路、及び、前記空調装置から前記コールドアイルへの空気供給路の一方は、前記機器収容ラックの長手方向に沿って延びると共に、下面に開口部が形成されたダクトで構成してあり、
前記ダクトは、前記ホットアイル及び前記コールドアイルの一方において、前記ホットアイルと前記コールドアイルとを区画する状態で、かつ、水平方向において前記機器収容ラックと間隔をあけた状態で、前記機器収容ラックの上端部高さに合わせて配設され
前記間隔によって形成される隙間を塞ぐシート材が設けられ、
前記機器収容ラックの上方かつ前記ダクトの側方において、前記ダクトの上下幅内の高さ位置に、前記機器に関連する配線を収容可能な配線ラックが連設されている空調システム。
【請求項2】
前記ダクトは、長手方向に間隔をあけて複数の前記開口部を備え、
前記開口部を通過する空気量を調整可能な空気量調整機構が設けられている請求項1に記載の空調システム。
【請求項3】
前記機器収容ラックは、免震装置を介して設置下地に載置支持されている請求項1又は2に記載の空調システム。
【請求項4】
前記機器収容ラックは、サーバーラックである請求項1〜3の何れか一項に記載の空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排熱を伴う多数の機器(例えば、サーバー等のデータ通信機器)等が収容されたラックを、室内に配置してある建築物(例えば、データセンタ)を対象にした空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空調システムとしては、内部収容空間に排熱を伴う機器を収容可能な機器収容ラックと、
前記機器収容ラックにおける排気側に隣り合う状態で形成され、前記内部収容空間と連通するホットアイルと、
前記ホットアイルと区画されると共に、前記機器収容ラックにおける前記排気側とは反対側の吸気側に隣り合う状態で形成され、前記内部収容空間と連通するコールドアイルと、
前記ホットアイルからの還気を冷却して前記コールドアイルに供給する空調装置と、を備えたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、空調装置からコールドアイルへの空気供給路は、二重天井内に水平に配置された主ダクトと、主ダクトから分岐して下方に延びる分岐ダクトとを備えて構成してあった。
分岐ダクトは、天井仕上材、及び、コールドアイルの上端部に設けられた横区画壁を、上下方向に貫通する状態に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−63049号公報(図1〜3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の空調システムによれば、横区画壁で上端部がキャッピングされたコールドアイルの上方に、主ダクトを配置した二重天井内のスペースや、分岐ダクトを配置するスペースを確保する必要がある。
このように、機器収容ラックの上方に大きなスペースが必要であるため、階高が高くなったり、天井高が高くなったりして、建設コストが高くなるという問題点があった。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、排熱を伴う機器の冷却に必要なエアフローを確保しながら、階高を減少させてコストダウンを図れる空調システムを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の特徴は、内部収容空間に排熱を伴う機器を収容可能な機器収容ラックと、前記機器収容ラックにおける排気側に隣り合う状態で形成され、前記内部収容空間と連通するホットアイルと、前記ホットアイルと区画されると共に、前記機器収容ラックにおける前記排気側とは反対側の吸気側に隣り合う状態で形成され、前記内部収容空間と連通するコールドアイルと、前記ホットアイルからの還気を冷却して前記コールドアイルに供給する空調装置と、を備え、前記ホットアイルから前記空調装置への空気還気路、及び、前記空調装置から前記コールドアイルへの空気供給路の一方は、前記機器収容ラックの長手方向に沿って延びると共に、下面に開口部が形成されたダクトで構成してあり、前記ダクトは、前記ホットアイル及び前記コールドアイルの一方において、前記ホットアイルと前記コールドアイルとを区画する状態で、かつ、水平方向において前記機器収容ラックと間隔をあけた状態で、前記機器収容ラックの上端部高さに合わせて配設され、前記間隔によって形成される隙間を塞ぐシート材が設けられ、前記機器収容ラックの上方かつ前記ダクトの側方において、前記ダクトの上下幅内の高さ位置に、前記機器に関連する配線を収容可能な配線ラックが連設されているところにある。
【0008】
本発明によれば、機器収容ラックに収容された機器の冷却に必要なエアフローは、機器収容ラックの排気側に隣り合うホットアイルと、機器収容ラックの吸気側に隣り合うコールドアイルと、ホットアイルから空調装置への空気還気路と、空調装置からコールドアイルへの空気供給路とによって確保され、機器収容ラックの内部収容空間を適温に保つことが可能となる。
【0009】
また、このようなエアフローを形成する上で、ホットアイル及びコールドアイルの一方において、ホットアイルとコールドアイルとを区画するのに、機器収容ラックの上端部高さに合わせて配設したダクト(下面に開口部が形成してあるダクト)を使用しているから、従来のように、コールドアイルの上に、キャッピング用の横区画壁を設けて、その上方に、主ダクトを配置するための二重天井内のスペースや、主ダクトから下方に延びる分岐ダクトを配置するスペース等を設ける必要がなくなる。
【0010】
従って、従来の建築物に比べて階高を低く抑えることが可能となり、それに伴って、建築コストの低減を図れるようになる。
【0011】
また、当該空調システムは、新規な建築物に適用できることは勿論のこと、既存の建築物に対して、用途変更や改修を行う場合にも適用することができる。
特に、階高を低く抑えられるようになったので、既存の建築物に適用する場合、従来であれば、階高が低くて用途変更や改修の対象とならなかった建築物であっても、対象として扱えるようになり、選択の範囲を広げることができるようになる。
【0012】
本発明においては、前記ダクトは、長手方向に間隔をあけて複数の前記開口部を備え、前記開口部を通過する空気量を調整可能な空気量調整機構が設けられていると好適である。
【0013】
ダクト内を空気が通過する場合、ダクト断面積が全長にわたって同一であっても、管路抵抗の影響で、流路の基端側と先端側とでは空気圧に差異が生じ、例えば、同一形状の開口部であっても、ダクト長手方向での開口部の設置位置によって、開口部を通過する空気量(以後、単に「通過空気量」という)が異なる場合がある。通過空気量は、ダクトが、空気還気路を構成するダクトである場合には、空気吸入量に相当し、ダクトが、空気供給路を構成するダクトである場合には、空気吹出量に相当する。
【0014】
本構成によれば、このような通過空気量のバラツキを空気量調整機構によって調整し、各開口部における通過空気量を等量にすることが可能となり、ダクトの長手方向において万遍なくホットアイルから吸気したり、コールドアイルへ吹出したりすることができる。
【0015】
また、機器収容ラックに、機器を収容していない領域があるような場合がある。このような場合、本構成によると、空気量調整機構によって、その領域近傍の開口部に対する空気流通量を減少(又は停止)させて、他の領域での冷却性能を維持(又は向上)させることもできる。
【0016】
また、ここで説明した以外のさまざまな使用環境に対応させて、開口部の通過空気量が適切な値となるように空気量調整機構によって調整することも可能となる。
【0017】
本発明においては、前記機器収容ラックは、免震装置を介して設置下地に載置支持されていると好適である。
【0018】
本構成によれば、免震装置を介して機器収容ラックを支持してあることで、地震による振動が、機器収容ラックや、その内部収容空間に収容されている機器に伝わるのを緩和でき、地震被害の軽減を可能としている。
また、地震による振動に伴って、ラックとダクトとに相対移動が生じても、許容部によって相互間の密閉性を保ちながら、互いの相対移動を許容でき、ダクトによるキャッピング効果の維持を図れる。更には、機器収容ラックとダクトとの接合部構造の損傷を防止できる。
【0019】
本発明においては、前記機器収容ラックは、サーバーラックであると好適である。
【0020】
サーバーラックの上方で且つダクトの側方の空間に配線ラックを設けることで、その空間を配線領域として有効に活用することができる。その結果、階高の増加を伴わない状態で、配線の収容が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】空調システムの設置状況を示す要部平面図である。
図2図1に示すII−IIにおける縦断面図である。
図3図1に示すIII−IIIにおける横断面図である。
図4】別実施形態の空調システムの設置状況を示す要部平面図である。
図5図4に示すV−Vにおける縦断面図である。
図6図4に示すVI−VIにおける横断面図である。
図7】別実施形態の空調システムの設置状況を示す横断面図である。
図8】別実施形態の空調システムの設置状況を示す要部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3は、本発明の空調システムを備えた建築物の一実施形態であるデータセンタSについて、その要部を示している。尚、本実施形態においては、建物構造として、鉄筋コンクリート造を例に挙げて説明しているが、特に、この建物構造に限られるものではなく、他の建物構造(例えば、S造やSRC造等)であってもよい。また、建物内の仕上げ材等の配置に関しては、記載を省略している。
【0023】
データセンタSの室内には、サーバー装置等のデータ通信機器(以後、単に「機器」という)1を多数収容できる機器収容ラック2が、列間隔をあけた状態に並設されている。
ここでは、機器収容ラック2の多数列の内、隣接する二列のものが共通するエアフローを構成する為、これら2列の機器収容ラック2を例に挙げて説明する。
【0024】
機器収容ラック2は、設置下地3の上に設置され、外周部がケーシング2aによって囲まれており、ケーシング2a内の内部収容空間Vには、上下に多数段の機器支持部(不図示)が設けられ、それらの機器支持部に、各機器1が支持できるように構成されている。
機器収容ラック2の列の一方の側面が正面2Aで、他方の側面が背面2Bとなり、正面2A、背面2Bとも、内部収容空間Vと面する空間との間での空気の流通が可能な状態に構成されている。
【0025】
機器収容ラック2に収容される機器1は、主に、機器正面が機器収容ラック2の正面2A側に向く状態に配置される。
また、各機器1は、内蔵ファン(不図示)を備えており、基本的には、機器正面側から空気を吸い込んで、機器背面側に吐き出すように構成されている(図1図3参照)。従って、内部収容空間Vに収容した機器1の内蔵ファンを作動させると、機器収容ラックの正面2Aが吸気側となり、背面2Bが排気側となって空気は移動する。
【0026】
ここで説明する二列の機器収容ラック2は、空間を挟んで正面2Aが対向する状態に設置されている。
また、機器収容ラック2の列端部側においては、両機器収容ラック2にわたって仕切板2bが設けてあり、機器収容ラック2に挟まれた空間(後述するコールドアイル7)の密閉を図っている。
【0027】
また、両機器収容ラック2に挟まれた空間の上には、その空間を塞ぐ状態にダクト4が設置されている。即ち、機器収容ラック2の上端部高さに合わせてダクト4が配設されている。
ダクト4は、機器収容ラック2と仕切板2bと共働して、室内の空間を、コールドアイル7と、ホットアイル9とに区画している。
【0028】
つまり、両機器収容ラック2に挟まれた空間が、コールドアイル7となる。
従って、当該実施形態においては、ダクト4は、空調装置6からコールドアイル7への空気供給路8となる。
因みに、ホットアイル9は、機器収容ラック2の背面2Bに隣り合う空間に相当する。
そして、ホットアイル9は、空調装置6の還気側に連通しており、空調装置6への空気還気路10となっている。
【0029】
尚、機器収容ラック2と、ダクト4との間は、例えば、両者にわたる状態にシート材(許容部の一例)5を設けてあり、互いの間の密閉性を維持すると共に、互いの相対移動を許容できるように構成されている(図3参照)。
【0030】
ダクト4は、先端部は閉塞してあり、基端部は、室内に備えた空調装置6の給気側に連通接続してある(図1図2参照)。また、下面に、長手方向に間隔をあけて複数の開口部4aが形成してある。よって、空調装置6で冷却された空気は、ダクト4を通して各開口部4aから、両機器収容ラック2に挟まれたコールドアイル7に送られて充満する。
【0031】
各開口部4aには、通過する空気量を調整可能な空気量調整機構Tがそれぞれ設けてある。具体的には、空気量調整機構Tは、例えば、風量調整ダンパーであったり、単純に開口面積を手動で調整するような構造のもの等で構成することができる。
空気量調整機構Tを使用することで、例えば、各開口部4aの通過空気量のバラツキを抑制することが可能となる。一般的には、ダクト4の管路抵抗の影響で、ダクトの基端側の開口部4aの方が、先端側の開口部4aより通過空気量が大きくなる傾向がある。従って、通過空気量のバラツキを抑制するような場合には、空気量調整機構Tによって、基端側の開口部4aの開口面積が小さくなるように調整する。
【0032】
また、異なった使用例としては、内部収容空間Vの内、他に比べて機器1の発熱量が少ない領域が存在するような場合、その近傍の開口部4aを絞って、発熱量の多い領域での冷却促進を図ることもできる。
【0033】
また、機器収容ラック2の上方で且つダクト4の側方の空間には、配線ラック11が複数段、設けてある。
この配線ラック11を使用することで、デッドスペースとなる空間を有効に利用して、各機器1に関連した配線12を配置することができる。
尚、前述のダクト4や配線ラック11は、当該実施形態においては、天井スラブから吊り下げ支持されている。
【0034】
当該実施形態の空調システムによれば、機器1からの発熱で温度上昇した空気は、ホットアイル9に排気されると共に、空調装置6に還気され、空調装置6によって冷却された状態で、ダクト4を通してコールドアイル7に供給され、機器収容ラック2の内部収容空間Vに吸い込まれることで機器1の冷却を図れ、好ましいエアフローを形成することができる。
しかも、機器収容ラック2とダクト4との高さ範囲内で全体を納めることができるから、階高を低く抑えることができ、新規の建築物においては、建築コストの低減を図ることが可能となる。また、既存の建築物を対象としたデータセンタSへの改修工事の場合においては、従来であれば階高不足が原因で改修困難とされていた既存の建築物(例えば、事務所等)であっても、改修対象とすることが可能となり、結果的に、経済的な改修工事が可能となる。
【0035】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0036】
〈1〉 ダクト4は、先の実施形態で説明したように、空調装置6からコールドアイル7への空気供給路8として構成したものに限るものではなく、例えば、図4〜6に示すように、ホットアイル9から空調装置6への空気還気路10として構成することも可能である。この実施形態においては、両機器収容ラック2どうしは、背面2Bが対向する状態に配置され、両機器収容ラック2に挟まれた空間がホットアイル9となる。
また、空調装置6の給気側と還気側も、先の実施形態の場合とは逆の配置となる。
この実施形態においても、先の実施形態と同様に、階高の低減効果を期待することができる。また、ホットアイル9においては、空気温度が上昇している為、機器を冷却した後の空気が上方の開口部4aに移動し易く、空調装置6の還気側への負担を軽減することが可能となる。
【0037】
〈2〉 機器収容ラック2は、先の実施形態では、設置下地3に直接設置された例を示したが、例えば、図7に示すように、免震装置Mを介して設置下地3上に設置してあってもよい。この場合、免震装置Mによる免震効果を発揮でき、収容された機器1への振動被害を低減することができる。
尚、この場合は、免震装置Mの作用によって機器収容ラック2とダクト4との間の相対移動が懸念されるが、許容部5を機器収容ラック2とダクト4との間に介在させてあることで、ダクト4によるキャッピング効果を維持しながら、相対移動をも許容できる。
【0038】
〈3〉 別系統のダクト4を、複数備えた構成においては、例えば、図8に示すように、隣接する別系統のダクト4どうしを連通させるように、連通ダクト4Aを備えてあってもよい。この実施形態の場合、各系統における空調装置6のうち、何れかの空調装置6に異常が生じても、正常に作動している系統の空調装置6から、異常が生じている系統のダクト4に対して空気供給(又は、空気還気)を行うことが可能となり、冗長性を確保できるようになる。
この実施形態の場合、ダクト4における空調装置6に近い基端側に連通ダクト4Aを設けることで、空調装置6による強い空気供給性能(又は、空気還気性能)を発揮でき、好ましい。更には、連通ダクト4Aは、ダクト4下側に設けるのが、階高を低く抑える点で好ましい。
【0039】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
当該空調システムは、データセンタ以外にも、排熱を伴う多数の機器等が収容されたラックを、室内に配置してある建築物で利用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 データ通信機器
2 機器収容ラック
3 設置下地
4 ダクト
4a 開口部
5 シート材(許容部の一例)
6 空調装置
7 コールドアイル
8 空気供給路
9 ホットアイル
10 空気還気路
11 配線ラック
12 配線
M 免震装置
T 空気量調整機構
V 内部収容空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8