【実施例1】
【0017】
本発明の実施例1を
図1ないし
図12を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る複合樹脂品4Sを形成する超音波プレス式融着装置1を示す。超音波プレス式融着装置1は、製造工場などの設置面Wに据え付けられており、後述する超音波発振器2により超音波振動子3から発生させた超音波振動をブースタ3Aおよび共鳴体としてのホーン3Bを順に介して平坦状の複合樹脂素材4に印加・伝達して複合樹脂素材4を互いに重ね合せたうちの一部である接合部4aで融着させる(
図3(b)および
図9参照)。
【0018】
複数層(例えば上層4A、中間層4Cおよび下層4B)から成る複合樹脂素材4は、
図10に示すように、横幅Thおよび縦幅Tvを有し、複合樹脂素材4の裏面を下面とし、複合樹脂素材4の表面を上面とし、後述する超音波プレス式融着方法により複合樹脂品4Sを形成する。
【0019】
すなわち、横幅Thおよび縦幅Tvを有する複数の複合樹脂素材4を重ね合せ、複数層の複合樹脂素材4を互いに重ね合せたうちの一部を接合部4aとしている。複合樹脂素材4の接合部4aに、一定間隔毎に線状に融着した複数の融着線状部4fを一連の融着線状部群4Fとして横幅Thに沿って列方向に設けている。この一連の融着線状部群4Fを一行単位として縦幅Tvの方向に複数行にわたって間欠的に設けた複合樹脂品4Sが構成される。
【0020】
融着線状部4fのそれぞれが複合樹脂品4Sの下面に対し、後述するように凹溝状に窪む凹曲面状部4eを構成する。凹曲面状部4eにおける複数層の複合樹脂素材4には、後述するように、凹曲面状部4eの開口端部から内底部に向かう引張方向Wfの弾性蓄勢力を保有する蓄勢力部4kを付与している(
図10(b)参照)。
【0021】
斯かる複合樹脂品4Sを形成するための超音波プレス式融着装置1では、
図2および
図3にも示すように、縦型に立設・配置されて、一定の厚みを有する金属製の保持板5が設けられている。保持板5の上端部には、複数の受け歯部6aを有する歯列部6が取り付けられている。
受け歯部6aは、保持板5における上端部の横長方向Lに沿って一定の配列間隔で並ぶ。保持板5は、
図4に示す駆動部材7により上下方向に往復移動可能に設けられており、後述する複数の超音波振動子ユニット8a〜8e(ホーン3B)に対して、歯列部6が接近する近接位置H1と歯列部6が超音波振動子ユニット8a〜8eから離れる離間位置H2との間で接離方向に昇降変位可能になっている。
【0022】
駆動部材7は、超音波プレス式融着装置1の運転に伴い、上下駆動機構(図示せず)を作動させることで保持板5を押し上げて近接位置H1に上昇させるようになっている。
【0023】
複数の超音波振動子ユニット8a〜8eは、歯列部6の上方で歯列部6に対応する状態で、横長方向Lに沿って一定の僅少ピッチ間隔で間欠的に配置されている。各超音波振動子ユニット8a〜8eは、これらに対応する操作用電磁弁U1〜U5により、
図9で後述する操作用エアシリンダ28を作動させてそれぞれ下限位置S1と上限位置S2との間で上下方向に往復移動可能に設けられている。
【0024】
下限位置S1とは、超音波振動子ユニット8a〜8e(ホーン3B)が歯列部6に対向する状態で近接する位置であり、上限位置S2とは、超音波振動子ユニット8a〜8e(ホーン3B)が歯列部6から上方に一定の間隔だけ離れた位置である。
【0025】
超音波振動子ユニット8a〜8eと歯列部6との間には、平坦状の複合樹脂素材4が配されている。この複合樹脂素材4は、搬送ローラ14の駆動により複合樹脂素材4を上限位置S2にて入口方向Epから出口方向Exに一定の時間間隔で間欠的に送り出すようになっている。
搬送ローラ14では、歯列部6の前方に設けられた上下一対の前上ローラ14aと前下ローラ14bが設けられていると共に、歯列部6の後方に設けられた上下一対の後上ローラ14cと後下ローラ14dが設けられている。
【0026】
前上ローラ14aは、左右に設けられた前部調整エアシンリダ15、16により上下移動調節可能に設けられ、前上ローラ14aと前下ローラ14bとの間の挿通間隔を大小調整して複合樹脂素材4の厚み寸法tに対応させるようにしている。
後上ローラ14cは、左右に設けられた後部調整エアシンリダ17、18により上下移動調節可能に設けられ、後上ローラ14cと後下ローラ14dとの間の挿通間隔を大小調整して複合樹脂素材4の厚み寸法tに対応させるようにしている。
【0027】
図1および
図4に示す駆動装置19は、超音波プレス式融着装置1の運転に伴い、後軸体20aおよび前軸体21cを回転駆動するもので、後軸体20aは後下ローラ14dに連結され、上方スプロケット26は、前軸体21cを介して前下ローラ14bに連結されている。
【0028】
後上ローラ14cおよび後下ローラ14dの後方には、縦型の案内板24が設けられている。案内板24は、保持板5と一定間隔あけて平行状態に配列され、案内板24の上端面24aが複合樹脂素材4の下面部を送り出す方向(Ep⇒Ex)に沿って摺動可能に載置している。
【0029】
超音波振動子ユニット8a〜8eの上方には、これらの各位置に対応して送風機25a〜25eが設けられている(
図2(a)、
図3(a)および
図5参照)。
送風機25a〜25eの通電駆動に伴い、送風機25a〜25eから導風ダクト26a〜26eを介して冷却風が各ホーン3Bおよび歯列部6(融着線状部4f)に選択的に送られるようになっている(
図9参照)。すなわち、後述する風当て工程では、冷却風が各ホーン3Bに吹き当たり、後述する冷風工程では、冷却風が歯列部6(融着線状部4f)に吹き当たるようにしている。なお、導風ダクト26a〜26eの終端開口部を吹出口26f〜26jとして形成している。
【0030】
ここで、導風ダクト26a〜26eに言及すれば、導風ダクト26a〜26eは、
図9に示すように、吹出口26f〜26jの近傍である先端部分26Kを有する。先端部分26Kは、外周囲に磁性体mを貼着して引張コイルスプリングPwに吊り下げられた状態にある。
図7に示すオン・オフ制御部26Eにより電磁石Mへの通電が行われて、先端部分26Kの磁性体mを吸着することで、先端部分26Kを引張コイルスプリングPwの付勢力に抗し、上向き位置Z1から実線で示すように、下向き位置Z2に下方変位させる。
【0031】
すなわち、各ホーン3Bが下限位置S1から上方に移動する過程で、先端部分26Kの下方変位により、吹出口26f〜26jを各ホーン3Bに対する指向から外し、後述する融着線状部4fに対向させるようになっている(下向き位置Z2)。
また、電磁石Mへの通電を止めることで、磁性体mへの吸着が止み、先端部分26Kを電磁石Mの吸着力から解放して自由にする。この際、先端部分26Kに引張コイルスプリングPwの上方への付勢力が働いて先端部分26Kを上方変位により元の上向き位置Z1に配し、吹出口26f〜26jを下限位置S1の各ホーン3Bに対応させる(
図9の二点鎖線参照)。
【0032】
風当て工程では、導風ダクト26a〜26eは、その吹出口26f〜26jを下限位置S1でホーン3Bに対向させる。この対向位置で、送風機25a〜25eを通電駆動することで、冷風をホーン3Bに吹き当ててホーン3Bを冷却する。
【0033】
また、ホーン3Bが下限位置S1から上限位置S2に移動する過程で、吹出口26f〜26jが歯列部6(融着線状部4f)に対向するように配置替え可能になっている(冷風工程)。これらオン・オフ制御部26E、電磁石M、磁性体mおよび引張コイルスプリングPwは位置替え機構を構成している。
【0034】
複合樹脂素材4の接合部3aは、歯列部6に対応配置されているため、複合樹脂素材4に対する超音波振動の印加後には、歯列部6は融着線状部4fと同一位置にあると言える。この結果、歯列部6に対する吹出口26f〜26jの対応位置は、融着線状部4fに対する吹出口26f〜26jの対応位置と同等となる。
【0035】
なお、複合樹脂素材4の接合部4a(融着線状部4f)はホーン3Bの下部近傍に位置するので、ホーン3Bが歯列部6から離れる過程(下限位置S1⇒上限位置S2)で、送風機25a〜25eによる冷風を融着線状部4fに対する分岐流として吹き当てて融着線状部4fを冷却してもよい。
この場合には、風当て工程が冷風工程として引き続き機能するため、オン・オフ制御部26E、電磁石M、磁性体mおよび引張コイルスプリングPwから成る位置替え機構は省略してもよい。
【0036】
超音波振動子ユニット8a〜8eについては、
図9に示すように、超音波発振器2、超音波振動子3、超音波振動をブースタ3Aおよびホーン3Bを円筒キャップ27Aにより格納して操作用エアシリンダ28内で縦型に接続して構成されている。操作用エアシリンダ28内には、ピストン27aとロッド27bによる押引き操作部材27Eが構成されている。
ピストン27aと円筒キャップ27Aとは縦軸27Bにより連結されており、操作用エアシリンダ28の作動により円筒キャップ27A、すなわちホーン3Bを下限位置S1と上限位置S2との間で上下方向に沿って昇降変位させる。
【0037】
また、保持板5の歯列部6については、
図8(a)、(b)に示すように、保持板5の上端面に凹凸状に起伏する受け歯部6aを有している。
保持板5が近接位置H1に上昇し、超音波振動子ユニット8a〜8eが下方変位してホーン3Bが歯列部6に接近する下限位置S1に下降するようになっている。
ホーン3Bは、下端部が鋭角端部3Cを形成した断面逆三角形状の形態となっている(特には
図8(b)参照)。鋭角端部3Cの先端面は、曲率半径の小さな丸みを帯びた曲面を成している。
【0038】
上記構成において、先ず、前部調整エアシンリダ15、16をそれぞれ通電し、前上ローラ14aを
図1に示すその回転軸14Eを介して前下ローラ14bから引き上げて、両ローラ14a、14b間の挿通間隔を複合樹脂素材4の厚み寸法tに対応調整させる。
また、後部調整エアシンリダ17、18の通電により、後上ローラ14cをその回転軸14Gを介して後下ローラ14dから引き上げて、両ローラ14c、14d間の挿通間隔を複合樹脂素材4の厚み寸法tに対応調整させる。
【0039】
この場合の複合樹脂素材4は、熱可塑性樹脂を用い、一例として上層4A(ex.ポリエチレン製)の上敷部と下層4B(ex.ポリエチレン製)の下敷部との間に、中間層4C(ex.ポリウレタン製)のクッション敷部を配置している。複合樹脂素材4から形成された複合樹脂品4Sとしては、マットレスなどの敷物(ex.敷シーツ、敷きパット)を例示することができる(
図2(b)、(d)参照)。
【0040】
両ローラ14a、14b(14c、14d)間の挿通間隔の対応調整に伴い、駆動装置19が通電駆動され、上方スプロケット26および前軸体21cを介して前下ロータ14bを正方向に回転させる。これと同時に、後軸体20aを介して後下ロータ14dを正方向に回転させる。
【0041】
これにより、両ローラ14a、14b(14c、14d)間に挟まれた複合樹脂素材4の出口方向Exに向う送りが行われる。
駆動装置19を所定時間置きに通電駆動することで、搬送ローラ14の間欠的な回転駆動により、上限位置S2にてホーン3Bと歯列部6との間の複合樹脂素材4を入口方向Epから出口方向Exに一定の時間間隔で間欠的に送り出すこととなる。
【0042】
複合樹脂素材4が正方向に所定量の送りが行われた際、駆動装置19が停止して複合樹脂素材4の送りを止め、この状態で操作用電磁弁U1〜U5を駆動すると共に、超音波振動子ユニット8a〜8eにおける操作用エアシリンダ28を介してホーン3Bを下限位置S1に下降移動させる。
【0043】
これに伴い、駆動部材7が作動して保持板5を近接位置H1まで押し上げて上昇変位させる。このように、保持板5を近接位置H1まで押し上げ、ホーン3Bを下限位置S1に下降移動させた状態で、超音波発振器2に通電して超音波振動子3を励起により発生した超音波振動をブースタ3Aからホーン3Bに伝達する。
【0044】
この過程は、超音波プレス式融着方法における挟持工程に相当し、挟持工程では、超音波振動子ユニット8a〜8eの下限位置S1にて、
図7に示す挟持制御部8Aにより、中央演算部26Fを介して駆動部材7が駆動される。
このため、保持板5が上方に押し上げられて歯列部6をホーン3Bに近接する近接位置H1に上昇し、複合樹脂素材4をホーン3Bと歯列部6との間で挟持する。
【0045】
挟持工程に続く押込み工程では、挟持工程での超音波振動子ユニット8a〜8eのホーン3Bを複合樹脂素材4の上面を押圧するとともに、歯列部6を複合樹脂素材4の下面に押し込む。
押込み工程に続く通電融着工程では、通電融着制御部8Cにより押込み工程での超音波振動子ユニット8a〜8eを通電駆動して発する超音波振動により複合樹脂素材4を重ね合わせた接合部4aで融着する(
図3(b)および
図9参照)。
【0046】
風当て工程では、押込み工程が継続する工程時間内で超音波振動子ユニット8a〜8eの下限位置S1で、電磁石Mへの通電が止み、先端部分26Kが引張コイルスプリングPwに付勢力により上向き位置Z1に変位する。これに伴い、風当て制御部8Dが作動して送風機25a〜25eから生じた冷却風を導風ダクト26a〜26eを介し、下限位置S1のホーン3Bに吹き当てる。
【0047】
冷風工程では、通電融着工程を行った後、超音波振動子ユニット8a〜8eが下限位置S1から上限位置S2に向けて上昇する過程で電磁石Mが通電される。これにより、先端部分26Kが磁性体mを介して電磁石Mに吸着されて、下向き位置Z2に変位し、冷風制御部8Eが作動して送風機25a〜25eによる冷却風を融着線状部4fに一定時間だけ吹き当てる。
【0048】
冷風工程の終了により、
図10(b)に示すように、複数層(上層4A、中間層4C、下層4B)の複合樹脂素材4から成り、横幅Thおよび縦幅Tvを有する複合樹脂品4Sを形成する。融着線状部4fのそれぞれが、複合樹脂品4Sの下面に対して凹溝状に窪む凹曲面状部4eを有する。
冷風工程にて融着線状部4fが冷却される過程で、凹曲面状部4eの縦幅Tvに沿う方向の冷却による縮みが生じる。
これにより、凹曲面状部4eにおける複数層の複合樹脂素材4には、凹曲面状部4eの開口端部から内底部に向かう引張方向Wfの弾性蓄勢力を保有させた蓄勢力部4kを付与する。
【0049】
融着線状部4fの冷却固化後に、送風機25a〜25eへの通電駆動が停止し、超音波振動子ユニット8a〜8eが上限位置S2に上昇し、送風機25a〜25eへの通電駆動が停止し、保持板5が元の離間位置H2に下降し、搬送ローラ14の駆動により間欠的に送られる複合樹脂素材4への融着動作に備える。
この場合、送風機25a〜25eへの通電駆動は、複合樹脂素材4への融着作業運転が終了するまで継続状態のまま保持してもよい。
【0050】
なお、実施例1の変形例として、複数の超音波振動子ユニット8a〜8eは、ユニット制御部材(図示せず)によりそれぞれ個別に通電駆動されるように構成してもよい。
【0051】
この変形例では、超音波プレス式融着装置1の運転時に超音波振動子ユニット8a〜8eのうち、例えば、三機の超音波振動子ユニット(8a、8c、8e)と二機の超音波振動子ユニット(8b、8d)とを交互に通電駆動するようにしてもよい。
この場合には、超音波融着により複合樹脂品4S(複合樹脂素材4)に生じた融着線状部4fが多種類の融着文様を形成するため、需要者の嗜好に応じた融着文様を選択させることができる。
【0052】
〔実施例1の効果〕
実施例1では、超音波振動子ユニット8a〜8eの超音波発振器2を通電駆動して発する超音波振動により複合樹脂素材4を融着するので、複合樹脂素材4の接合部4aを短時間で効率よく確実に超音波融着することが可能となる。
超音波振動により複合樹脂素材4を融着する構成のため、工業用ミシンなどによる縫製作業が不要となってコスト的に有利に量産性の向上に寄与することができる。
【0053】
接合部4aへの超音波融着により、
図10(a)〜(c)に示すように、複合樹脂品4Sに薄肉の融着線状部4fが形成され、複合樹脂品4Sが融着線状部4fを介して曲げ易くなっている。
【0054】
ここで、保持板5に歯列部6を設けているので、複合樹脂素材4に複数の融着線状部4fが点線状に間欠形成される。このため、融着線状部を途切れなく連続的に形成するものと異なり、複合樹脂品4Sの融着線状部4fでの強度低下を抑制しながらも、複合樹脂品4Sの折目線を介する曲げ操作が容易となる。
【0055】
とりわけ、導風ダクト26a〜26eの吹出口26f〜26jは、各ホーン3Bと融着線状部4fに選択的に対向するように配置されており、送風機25a〜25eの通電駆動時には、冷風工程で、導風ダクト26a〜26eから冷却風が融着線状部4fの上面に吹き当たる。
【0056】
このため、融着線状部4f(接合部4a)の複数層(上層4A、中間層4C、下層4B)ほど早期に冷却されて、他部位に比べて優先的に収縮(縮み)が生じる。
すなわち、凹曲面状部4eは、
図10(a)に示すように、上面から下面にわたって複数層(上層4A、中間層4C、下層4B)を成しており、冷風工程にて融着線状部4fが冷却される過程で、凹曲面状部4eの複数層(上層4A、中間層4C、下層4B)の縦幅Tvに沿う方向の冷却による縮み(冷却縮み)が生じる。
【0057】
この際、融着線状部4fが凹溝状に窪む凹曲面状部4e(例えば、断面弧状部または断面U字状部)として曲成されているため、凹曲面状部4eの縦幅Tvの方向に対向する双方の開口上端部を陥入上面部Pe、Pgとし、凹曲面状部4eの内底部を凹面底部Pfとする(
図10(b)、(c)参照)。
この定義のもとで、陥入上面部Pe、Pgから凹面底部Pfに向かって縮みによる弾性蓄勢力を付与している(
図10(b)の矢印Wf参照)。この弾性蓄勢力は、凹曲面状部4e(接合部4a)に矢印Wfに沿う引張方向の弾性付勢力として保有させている。
【0058】
この結果、凹曲面状部4eの陥入上面部Pe、Pgは、蓄勢力部4kとして
図10(b)、(c)に矢印Jで示すように、上方への回動付勢傾向が付与されるため、複合樹脂品4Sが融着線状部4fを折目線として折り曲げ易くなる。
なお、複数層(上層4A、中間層4C、下層4B)の冷却縮みについては、の割合は、冷風工程での冷却風速や冷却時間などを調整することにより、冷却縮みの割合が上層4Aから中間層4Cおよび下層4Bにかけて次第に漸減するように設定してもよい。
【0059】
複合樹脂品4Sの複数層(上層4A、中間層4C、下層4B)の材質について言及すると、
図11(a)では、上層4Aをポリウレタンフォームと人工皮革(合成皮革)とし、中間層4Cを三次元立体編み物構造とし、下層4Bを合成繊維と綿との混紡とし、下層4Bをパンチング綿としている。
図11(b)では、上層4Aを繊維製の織布と不織布との間に合成繊維綿を挟む層で形成し、中間層4Cを2層のパンチング綿で構成し、下層4Bを上層4Aと同様な層構造にしている。
【0060】
図11(c)では、上層4Aおよび下層4Bを
図11(b)と同様な層構造とし、中間層4Cを三次元スプリング構造体としている。この例では、他の例に比べ、隣接する融着線状部4f間のピッチ間隔Psを広く設定している。
図11(d)では、上層4Aをポリエステル繊維とし、中間層4Cを厚手の固綿とし、下層4Bをパンチング綿としている。
【0061】
融着線状部4fを形成したことにより、使用者の体圧分散に適した構造となり、併せて、厚手の複合樹脂品4Sにも適用可能で汎用性が増す。更には、複数の融着線状部4fが成す融着文様により複合樹脂品4Sの外観の見栄えが向上るため、デザイン上の観点から有利となる。
【0062】
なかでも、使用者Uへのクッション性、通気性、体圧分散およびストレッチ性の効果については、
図12に示すように、所定の厚み寸法tで複数の融着線状部4fの行間隔Fwが一定の幅寸法である場合、融着線状部4fの相互間で複合樹脂素材4(複合樹脂品4S)が上方に湾曲する(
図12(a)参照)。このため、複合樹脂品4S(例えば、敷きパッドやマットレス)上に仰臥する使用者Uの背中Bwが複合樹脂品4Sの湾曲最上面部に接触状態で当接する(
図12(b)参照)。
【0063】
複合樹脂素材4(複合樹脂品4S)が上方に湾曲した湾曲最上面部に背中Bwが接触状態で当接する形状のため、使用者Uの背中Bwと融着線状部4fとの間には通風空間が谷間として生じ、谷間の風通しがよくなって通気性が向上する。
これにより、複合樹脂品4Sのクッション性は勿論、通気性、体圧分散およびストレッチ性の各効果が大幅に向上し、〔先行技術文献〕の欄で挙げた特許文献3および特許文献8を凌駕する効果を発揮する健康志向の敷きパッドなどの複合樹脂品4Sを実現することができる。
【0064】
保持板5は、駆動部材7により上下方向に往復移動調節可能に設けられている。このため、超音波振動子ユニット8a〜8eのホーン4Bと歯列部6との間の上下間隔を調整することにより、薄手の複合樹脂品4Sから厚手の複合樹脂品4Sまで多様な厚み寸法の複合樹脂品に対して超音波融着を広範囲に適用することができる。
【0065】
送り案内板24が保持板5と平行状態に配列され、送り案内板24の上端面24aが複合樹脂素材4を摺動可能に載置している。このため、超音波プレス式融着装置1の運転開始に伴い、複合樹脂素材4を送り出す方向(出口方向Ex)に助長するので、複合樹脂素材4を円滑かつ迅速に搬送できて搬送作業の効率化を図ることができる。
【0066】
また、超音波振動子ユニット8a〜8eは、操作用エアシリンダ28内に組み込まれ、操作用エアシリンダ28の駆動により下限位置S1と上限位置S2との間で往復移動可能に設けられている。
これにより、超音波振動子ユニット8a〜8eが操作用エアシリンダ28と一体的となった縦型の直立構造体となり、構造が簡素でコンパクトになって取り扱い易くなる。
【実施例3】
【0069】
図14は本発明の実施例3を示す。実施例3では、駆動部材7により上下駆動機構として回転駆動される駆動軸7aを設置面Wと平行に設け、この駆動軸7aに異形のカム板40を設けている。
すなわち、駆動部材7の駆動軸7aには、
図14(a)に示すように、カム板40が嵌着固定されている。縦型のロッド9は、その上端部をヒンジ10および取付辺10aを介して保持板5に連結している。ロッド9の下端部は、カム板40の外周端面に摺動可能に当接している。
【0070】
カム板40は、駆動軸7aに偏心状態に取り付けられた円弧状の第1プロフィール40eを有する径小カム部40aおよび径大カム部40bを備えている。
径小カム部40aは、この径小カム部40aの中心部Cpから所定の偏心量Efだけ離れた位置を回転中心Rfとして駆動軸7aに嵌着状態に取り付けられている。
【0071】
径大カム部40bは円弧状の第2プロフィール40fを備えており、駆動軸7aを回転中心Rfとして偏心量Efを径小カム部40aの半径寸法R1に加算した寸法を半径R2とする(R2=R1+Ef)。
径小カム部40aと径大カム部40bとは、同一平面上で一体物として連結されて成る。カム板40の回転方向F(例えば、時計回り方向)に沿った向きでの第1プロフィール40eの終端部40cと第2プロフィール40fの始端部40dとは、起伏や凹凸のない無段差・平滑状態で連続している。
【0072】
駆動軸7aの回転駆動に伴い、ロッド9の下端部をカム板40の外周端面に摺動させる際、第1プロフィール40eの終端部40cで保持板5を近接位置H1に上昇させ、第2プロフィール40fの始端部40dから終端部40gまで近接位置H1が保たれる(
図14(a)、(b)参照)。
【0073】
さらに、カム板40が回転方向Fに駆動されると、
図14(c)に示すように、第2プロフィール40fの終端部40gから第1プロフィール40eの始端部40hに至り、ロッド9を介して保持板5が離間位置H2に下降する。
【0074】
この実施例3では、ロッド9が径大カム部40bの外周端面(第1プロフィール40e)に摺動する所定の持続時間の間は、ロッド9(保持板5)が近接位置H1に保持される(
図14(a)、(b)参照)。このため、駆動部材7を近接位置H1で逐一止めることなく、超音波振動子ユニット(8a〜8e)により、複合樹脂素材4に対する融着作業を続行せることができる。
【0075】
本発明に係る超音波プレス式融着装置1では、複合樹脂品のなかでも薄物繊維製品から極厚繊維製品まで製品幅に複数の融着線状部4fを平行間隔に配置している。
これにより、完成後の複合樹脂品4Sが融着線状部4fに沿って折り畳み易くなり、使用者の体圧分散式に適合し、指圧効果に加えて、融着線状部4fによる良好な外観デザイン加工が可能となる。
【0076】
複合樹脂品4Sを位置ずれしないようにホールド状態で超音波発振(1秒間に19000回の振動)、発振融着時間、融着部圧力などを調整後、手動・自動・連続運転加工が可能となる。複合樹脂品4の幅、厚さ、硬さが異なる加工も部分的に調整可能となる。
また、超音波ウエルダー型卓上機器、ミシン縫製で加工しづらい構成素材や厚手の構成素材も特殊加圧融着加工で圧縮あるいは部分調整可能なため、製品が平行均一で超音波加工が行える。
【0077】
超音波プレス式融着装置1の仕様例を下記に示す。
電源:AC200V
加工有効幅:10cm〜1500cm
有効長さ:5cm(手動・自動加工)から3m以上(連続加工)
有効厚さ:5mm〜70mm
送り間隔:30mm〜900mm(手動送り・自動送り、連続送り)
融着回数:1〜9999回(手動数・自動数、連続数)
融着後圧縮率:1〜6kgt/cm
2
薄物構成/90〜70%、厚物構成/95〜85%
融着後部分厚t:0.5mm〜5.0mm(ゲージ使用)
加工後部分厚:前tmm/後tmm、t5mm/t1mm、t10mm/t1.5mm、t50mm/t2.5mm、t45mm/t4.5mm
【0078】
繊維製品(複合樹脂品4S)を折り畳み易くする加工について下記に示す。
製品構成は、表層構成、中層構成、裏層構成で、素材・製品の全体厚み・製品密度(固さ・柔らかさ)などの要素から成る。
【0079】
繊維製品のサイズは、幅30cmから150cm、長さ5cmから300cm、厚さ5mmから70mmまで用意されている。特に、折り曲げが難しい、全体の厚い層の構成あるいは全体構成が不揃いのものは、超音波プレス式融着装置により、部分部分の融着強度やバランスを考慮して素材に適合する仕様設定をする(
図15(a)参照)。製品幅に平行で均一な間隔で特殊加圧運動手法で圧縮融着を手動や自動運転で折り畳み易くする。
製品の類型により下記の構成加工方法がある。
【0080】
・2折り式(製品の中心に一箇所に超音波加工)、3折り式(製品を三等分する位置で二箇所に超音波加工)(
図15(b)参照)、
・4折り式(製品を四等分する位置で三箇所に超音波加工)、6折り式(製品を六等分する位置で五箇所に超音波加工)(
図15(c)参照)、
・8折り式(製品を八等分する位置で七箇所に超音波加工)(
図15(d)参照)、
・丸める形式・電動ベッド、携帯式(製品を十から二十個所で超音波融着加工・蛇腹式)(
図15(e)参照)。
【0081】
<用途>
・寝具、敷パッド、敷布団(2から8層で表生地、中層、裏生地から成る)、
・介護用布製品(電動ベッド)、敷パッド、敷布団(単層で中層t10mmから50mm)、
・子供用敷パッド、敷布団(9層で表生地、中層、裏生地から成る)、
・ベビー用敷パッド、敷布団
・車椅子用クッション。
【0082】
<資材構成>
・表生地/素材(ポリエステル系繊維、TC系繊維(綿・ポリエステル混紡)、ポリエステル樹脂綿、ポリエステルパンチ綿m
2 /100g、ポリエステル繊維)、
・中層/三次元スプリング構造体、ポリエステル立体編み物繊維、ポリエステル型綿、ポリエステル粒綿、ポリウレタンフォーム、
・裏生地/素材(ポリエステル系繊維、TC系繊維(綿・ポリエステル混紡)、ポリエステル樹脂綿、ポリエステルパンチ綿m
2 /100g、ポリエステル繊維)。
【0083】
体圧分散加工について下記に示す。
寝具(敷パッドおよび敷布団)では、多くの資材構成が存在し、全体層が柔らかい構成と固い(硬い)資材構成とに大別され、幾つかの体圧分散加工方法が利用可能である。
全体層を腰部個所、使用者の下半身個所など身体に合せた製品幅で狭い間隔で超音波融着加工をする。これにより、製品の全体層を変化させることなく、腰部個所、下半身個所など身体に合せた部分は、製品幅に平行で狭めた間隔構成で体圧分散に適する個所・回数だけ加工が可能となる。
特殊加圧運動で圧縮融着で狭めた加工部分は、全体層に比べて倍以上の反発力を発生させて体圧分散式製品が作製される。
【0084】
全体層が柔らかい構成に対しては、素材構成から間隔を狭めた超音波加工を敷パッドおよび敷布団の長さ200cm〜中心部約1/3(約67cm)間に超音波加工を5から10箇所に施す(
図16(a)〜(h)参照)。この場合、加工幅の間隔が狭いほど寝具からの反発力が増す。
全体層が固い(硬い)構成に対しては、
図16(a)の寝具上端より67cmからの領域範囲の5箇所に超音波加工を施す(1間隔/約17cm)。6箇所の超音波加工では、1間隔/約13cmの仕様となる。
【0085】
寝具の上端より67cmからの領域範囲の7箇所に超音波加工を施す(1間隔/約11cm)。8箇所の超音波加工では、1間隔/約9.6cmの仕様となる。間隔を狭めた個所が多いほど全体層より反発力が増加して体圧分散式の敷パッドや敷布団を作製することができる。
<用途>寝具、敷パッド、敷布団、介護用布製品(電動ベッド)、敷パッド、敷布団
<送りP>11cm〜25cm、超音波加工方法/手動運転・自動運転・連続運転
【0086】
指圧効果発揮の超音波加工方法について下記に示す。
体圧分散加工と全体層を指圧効果式に仕様設定をし、製品幅に平行で均一な間隔において、特殊加圧運動により圧縮融着ひ、手動や自動運転にて指圧効果に合せた超音波加工回数で構成する(
図17(a)〜(g)参照)。
素材構成から間隔を狭めた超音波加工を施す。
図17(a)より敷パッドや敷布団の長さ(200cm)にわたって超音波加工を17箇所に18間隔P/約11cmで行う。敷パッドや敷布団の長さ(210cm)にわたって超音波加工を18箇所に19間隔P/約11cmで行う。
【0087】
<用途>寝具、敷パッド、敷布団、介護用布製品(電動ベッド)、敷パッド、敷布団、車椅子用クッション、座・背式クッション、動物用クッション、その他の専用クッション。
<送りP>11cm〜25cm〜30cm。
超音波加工方法/手動運転・自動運転・連続運転。
【0088】
<資材構成>
・表生地/素材(ポリエステル系繊維、TC系繊維(綿・ポリエステル混紡)、ポリエステル樹脂綿、ポリエステルパンチ綿m
2 /100g、ポリエステル繊維)、
・中層/三次元スプリング構造体、ポリエステル立体編み物繊維、ポリエステル型綿、ポリエステル粒綿、ポリウレタンフォーム、
・裏生地/素材(ポリエステル系繊維、TC系繊維(綿・ポリエステル混紡)、ポリエステル樹脂綿、ポリエステルパンチ綿m
2 /100g、ポリエステル繊維)。
【0089】
超音波デザイン加工方法について下記に示す。
用途および資材構成は、指圧効果発揮の超音波加工方法と同一である。
複合樹脂品用の超音波プレス式融着装置1で厚く固い素材を幅なりに平行な一定間隔で超音波融着加工を施して製品の外観デザインを向上させることができる。これについては、
図18(a)〜(h)に示す各種の融着線状部4fが示す融着線パターン図を参照されたい。
<用途>および<資材構成>については、指圧効果発揮の超音波加工方法と同様である。
<送りP>11cm〜25cm〜30cm。
超音波加工方法/手動運転・自動運転・連続運転。
【0090】
なお、複合樹脂品4Sとしては、上述したように、敷シーツの外、寝具用、子供用、ベビー用・介護用(電動ベッド)の敷パット、敷布団、車椅子用クッション、座・背敷クッション、動物用クッションその他の専用クッションを含む。
【0091】
多層繊維素材(複合樹脂素材)を1層〜5層に同時に融着させて折り曲げ易くする製造方法について下記に述べる。
表生地、中材および裏生地を多層繊維素材として同時に融着させる方法として下記に説明する。
中材、指定外繊維 A:ポリエーテルエステル系繊維 t20・30・40mm
B:ポリエチレン系繊維 t20・30・40mm
C:ポリプロピレン系繊維 t20・30・40mm
D:ポリエステル固綿繊維 t15・20・30・40mm
E:ポリウレタンフォーム t15・20・30mm
×:超音波加工数
【0092】
図19(a)、(b)にポリエーテルエステル系繊維(A:t20mm)製の樹脂製品4Sに2条筋の折り目線として融着線状部4fを形成する例を示す。この例は3つ折式として折り曲げて畳み易くなる。
また、複合樹脂製品4Sとして下記の仕様がある。
×2−接着加工A:ポリエーテルエステル系繊維 t20mm
D:ポリエステル固綿繊維 t20mm
×2−接着加工D:ポリエステル固綿繊維 t15mm
E:ポリウレタンフォーム t15mm
D:ポリエステル固綿繊維 t15mm(
図19(c)、(d)、(e)参照)
×4−接着加工D:ポリエステル固綿繊維 t15mm
E:ポリウレタンフォーム t30mm
D:ポリエステル固綿繊維 t15mm
×4−接着加工 表生地繊維
D:ポリエステル固綿繊維 t15mm
E:ポリウレタンフォーム t20mm
D:ポリエステル固綿繊維 t15mm
裏生地シート
*超音波加工4ショットの場合、複合樹脂製品4Sが厚手でも折り曲げ易くなる。
【0093】
複合樹脂製品4Sの厚みが30mm以上になると、資材の反発で折り畳みが難しいが、超音波融着加工で折り目を融着線状部4fとして形成することにより、手軽に折り畳むことができる。複合樹脂製品4Sの市販品としては、マットレス式の構成(3分割縫製カバーに中材を配置した構成)が多い。
【0094】
図20(a)〜(g)を参照しながら多層繊維素材を1層〜5層を同時に融着させて折り曲げ易く、かつストレッチ効果を発揮する製造方法を下記に説明する。
複合樹脂品4Sのうち使用者の腰部分に当たる部分において、融着線状部4fのピッチ間隔を狭めた超音波加工で、腰部分に対する高い反発力によるストレッチ効果に併せて体圧分散効果を確保する。
【0095】
融着線状部4fのピッチ間隔を狭めた超音波加工は、素材(資材)の反発力を高めることでストレッチ効果および体圧分散効果に対応する。
これらの効果を奏する仕様を下記に列記する。
×9−接着加工 表生地 ポリエステル繊維 t5mm
A:ポリエーテルエステル系繊維 t20mm
裏生地シート t5mm (
図20(a)参照)
×5−接着加工 表生地 ポリエステル繊維 t5mm
B:ポリエチレン系繊維 t40mm
裏生地シート t5mm (
図20(b)参照)
×6−接着加工 表生地 ポリエステル繊維 t5mm
E:ポリウレタンフォーム t30mm
D:ポリエステル固綿繊維 t15mm
裏生地シート t5mm (
図20(c)参照)
×5−接着加工 表生地 ポリエステル繊維 t3mm
D:ポリエステル固綿繊維 t35mm
C:ポリプロピレン系繊維 t30mm
裏生地シート t3mm (
図20(d)、(e)参照)
図20(f)においては、複合樹脂品4Sを区画寸法yで区分し、図示左方の融着線状部4f間のピッチ間隔Pmを、図示右方の融着線状部4f間のピッチ間隔2Pmの二倍としている。
ピッチ間隔Pmを複合樹脂品4Sの厚み寸法tに相当する大きさに設定しておき、
図20(g)に示すように、融着線状部4fを境にして折り畳むことにより、複合樹脂品4Sを隙間無く密着状態でコンパクトにまとめ上げることができる。
【0096】
複合樹脂品4Sにおける融着線状部4fのピッチ間隔を狭めて形成した製品は、高い反発力に起因するストレッチ効果を利用した電動ベッドの敷布団に好適する。電動ベッドに対する使用者の腰部や足部の曲がりにも対応可能である。
電動ベッドの敷布団の仕様を下記に示す。
×31−接着加工 表生地 ポリエステル繊維
D:ポリエステル固綿繊維 t30mm
裏生地:ポリエステル繊維(
図21(a)参照)
×31−接着加工 表生地 ポリエステル繊維
A:ポリエーテルエステル系繊維 t20mm
D:ポリエステル固綿繊維 t20mm
裏生地:ポリエステル繊維
この種の敷布団の場合、
図21(b)に示すように、コンパクトに折り丸めておくことができる。
図21(c)に示す敷きパッド型の複合樹脂品4Sは、車椅子、椅子、ソファーおよびクッションとして対応することことができる(
図21(d)参照)。