【実施例】
【0016】
図1および
図2に示す如く、折重ね装置は、4つの小袋10が接続部で繋がって連なる連包袋11が寝た姿勢で載置される巻付けベッド20と、該巻付けベッド20に載置された連包袋11を巻付け部材31に巻き付けて小袋10を折り重ねる袋重ね手段27と、前記巻付け部材31に巻き付けて小袋10を折り重ねた連包袋11を巻付け部材31から抜き取る抜取り手段32とを備える。また、折重ね装置は、
図3および
図4に示す如く、縦形製袋充填機などの袋詰機からなる包装機で製造された連包袋11を寝た姿勢で搬送する供給コンベヤ13を備え、該供給コンベヤ13の搬送終端部まで搬送された連包袋11を、移載手段16によって前記巻付けベッド20に寝たままの姿勢で移載するよう構成される。前記包装機では、フイルムロールから繰出された帯状フイルムを製袋器により筒状に成形し、この筒状フイルムを垂直な充填筒の外周に沿わせて下方に給送しながら一側に縦シールを施すと共に、筒状フィルムの搬送方向と交差する方向にエンドシールされた有底袋部に充填筒を介して味噌やスープ、調味料などの充填物を落下供給し、筒状フイルムが所定の長さ給送された後の間欠停止されるタイミングに応じて、筒状フイルムの充填物の上側でエンドシールおよびミシン目が施される。この動作を複数回繰り返すと、搬送方向で所定間隔毎に形成された各エンドシール間に充填物が充填された複数の小袋が連設される。そして、味噌やスープ、調味料などを袋詰めした4つの小袋10を繋げた連包袋11が、各小袋10の接続部となるミシン目12などの不連続の切り込みによって個々の小袋10に分断可能に連なり、4袋単位で分断された連包袋11は、搬送コンベヤやシュートなどの排出手段を経て寝た姿勢に変換されて排出される。なお、以下、実施例において便宜上、供給コンベヤ13での搬送方向前方を「前」、搬送方向後方を「後」とも指称する。
【0017】
前記供給コンベヤ13は、
図3に示す如く、直列に接続された第1コンベヤ14および第2コンベヤ15を備え、上流側の第1コンベヤ14の上流に、4機の包装機が接続されており、各包装機から排出されてくる連包袋11は、小袋10が前後に連続して連なる状態の寝た姿勢で供給コンベヤ13に送り込まれる。第1コンベヤ14は、包装機と同数の搬送部としての無端コンベヤ14aを横方向に並列配置して構成されており、各包装機から排出されてくる連包袋11を列毎に接続された無端コンベヤ14aに受け入れる。また、第1コンベヤ14の各無端コンベヤ14aの走行ベルトは、別々のサーボモータ14bで走行駆動制御されるよう構成されており、各無端コンベヤ14aへの連包袋11の受け入れタイミングの違いを図示しない検知センサで検知して各無端コンベヤ14aの搬送速度を変速したり走行を停止したりするよう走行を制御して、第1コンベヤ14から第2コンベヤ15に送り込まれる各連包袋11における先頭の小袋10の搬送先端位置が位置揃えされる。前記第2コンベヤ15は、第1コンベヤ14から送り込まれる4列の連包袋11を横並びの整列状態で受け入れて移送する幅広の無端ベルトを備え、第1コンベヤ14から送り込まれた4列の連包袋11を一群として搬送終端まで搬送する。なお、供給コンベヤ13で搬送される連包袋11の各小袋10について、搬送下流側から上流に向けて連なる順に第1小袋(一端の小袋)10a、第2小袋10b、第3小袋10c、第4小袋(他端の小袋)10dと指称する場合がある。
【0018】
前記供給コンベヤ13から巻付けベッド20へ連包袋11を移載する前記移載手段16として、実施例では鉛直面内で移載用ハンド部17を任意の座標に移動可能な2自由度を有する移載ロボット16が用いられる。この移載ロボット16は、
図4に示す如く、第1の平行リンク機構を構成する第1のアーム16aに、第2の平行リンク機構を構成する第2のアーム16bが連繋されると共に、該第2のアーム16bの端部に前記移載用ハンド部17が設けられて、各アーム16a,16bに連繋されたサーボモータによって、移載用ハンド部17を鉛直面内において2自由度をもって移動し得るよう構成される。また移載ロボット16は、前記移載用ハンド部17に、各列の連包袋11における少なくとも小袋接続方向の一端の第1小袋10aと他端の第4小袋10dの上面を夫々吸着する吸着パッド18を備えた吸着手段19が設けられる。実施例の吸着手段19は、第1小袋10a、第3小袋10cおよび第4小袋10dの3つの小袋を吸着する3つの吸着パッド18を備える。そして、連包袋11が前記第2コンベヤ15の搬送終端に至ったことが検知センサ(図示せず)で検知されると、移載ロボット16が作動して第2コンベヤ15上の各連包袋11について、吸着手段19の吸着パッド18で4列の連包袋11における夫々の3つの小袋10を夫々吸着し、前記巻付けベッド20に整列状態を維持して移載するよう構成される。
【0019】
前記巻付けベッド20は、
図3または
図4に示す如く、前記第2コンベヤ15の搬送終端から前側に離間した位置に、前記移載ロボット16で移載される4列の連包袋11を載置可能な広さの載置面21が、第2コンベヤ15の搬送面より下方に位置するように配設される。巻付けベッド20には、前記移載ロボット16で載置した連包袋11を前記吸着パッド18と同様に3つの小袋10の下面(載置面)を夫々吸着する吸着部23としての吸着パッドが貫通孔22に対応して設けられる。
【0020】
前記吸着部23は、
図2に示す如く、横方向に並ぶ連包袋11の数に対応する吸着部23が共通の支持部材24に対して吸引口を上向きに配設される。そして、エアシリンダ25により支持部材24を昇降することで、吸着部23は、上縁部が前記載置面21より下方に退避した位置と載置面21の上方に突出した位置との間で一体的に昇降移動するよう構成される。実施例では、支持部材24およびエアシリンダ25によって、吸着部23の昇降手段26が構成される。
【0021】
前記袋重ね手段27は、鉛直面内でハンド部29を任意の座標に移動可能な2自由度を有する巻付けロボット(ロボット)28と、巻付け用ハンド部29に回転自在に支持された前記巻付け部材31とを備える。巻付けロボット28は、
図1に示す如く、前記移載ロボット16と同様に、第1のアーム28aおよび第2のアーム28bに連繋されたサーボモータによって、第2のアーム28bの端部に設けた巻付け用ハンド部29を鉛直面内において2自由度をもって移動し得るよう構成される。また巻付けロボット28は、前記巻付け用ハンド部29に、該ハンド部29に支持した前記巻付け部材31を回転するサーボモータ等の駆動モータ30が設けられている。そして、巻付けロボット28は、各サーボモータの回転量、回転方向および回転速度等を変えることで、巻付け部材31の位置を二次元座標系において自由に変更し得ると共に移動速度も自由に変更し得るようになっている。実施例では、第1および第2の平行リンク機構によって巻付け用ハンド部29の姿勢を一定に維持したもとで、第1のアーム28aおよび第2のアーム28bを夫々サーボモータで回転して両アーム28a,28bの交差角度を変えることで、巻付け用ハンド部29を前後方向および上下方向に移動するよう構成される。
【0022】
前記巻付け部材31は、
図1に示す如く、前記連包袋11がミシン目12で折れ曲がり可能な所定幅で小袋10を支持し得るよう、小袋10の前後長さより短い幅寸法に設定された中空平板状のバー部材であって、回転軸心が横向きとなって巻付け用ハンド部29に片持ち状に支持される。実施例の巻付け部材31は、
図2に示す如く、前記巻付けベッド20に載置された4列の連包袋11に連なる4つの小袋10を巻き付け可能な長さで延在する。また、巻付け部材31は、連包袋11を巻き付ける際に、該連包袋11がミシン目12で折れ曲がって小袋10が巻付け部材31の厚み方向に折り重なることが可能な薄厚に構成される。巻付け部材31は、図示しない吸引源に接続されると共に、厚み方向の一側面31aに吸引口が設けられており、負圧が生じる吸引口からの吸引力で小袋10の上面を吸着し得るよう構成される。
【0023】
前記袋重ね手段27は、前記巻付けベッド20に載置された連包袋11の第1小袋10aの上面に巻付け部材31の一側面31aを押し付けて該第1小袋10aの上面を巻付け部材31の一側面31aに吸着し、第1小袋10aを持ち上げるように上昇した巻付け部材31を、他端の第4小袋10dに向けて移動しながら一定方向に回転することで、前記ミシン目12から折れ曲がった連包袋11を各小袋10が巻付け部材31の厚み方向に折り重なるように巻付け部材31に巻き付かせるように巻付けロボット28および駆動モータ30を作動制御する。具体的に、袋重ね手段27は、巻付けロボット28および駆動モータ30を作動制御することで、
図1に示す如く、第1小袋10aを吸着した巻付け部材31が小袋10の連なる方向へ、小袋10の長さの半分横移動する間に90度回転すると共に第1小袋10aを吸着した吸着位置S1より巻付けベッド20の載置面21から上方へ離間した上昇位置S2まで上昇し、90度の回転位置から更に小袋10の長さの半分水平移動する間に同一方向に90度回転すると共に前記上昇位置S2より巻付けベッド20に近接する下降位置S3まで下降する動作を、連包袋11の巻き始めから巻き終わり(第4小袋10dが折り重ねられる)まで繰り返すようになっている。すなわち、巻付け部材31は、吸着位置S1および下降位置S3では、一側面31aまたは他側面を小袋10の上面に直接または小袋10を介して対向する寝た姿勢となり、上昇位置S2ではミシン目12の上方において連包袋11がミシン目12で折れ曲がり可能な立った姿勢となる。なお、吸着位置S1は、第1小袋10aに対する巻付け部材31の下降位置であり、該巻付け部材31は、小袋10が連なる接続方向に移動しながら回転すると共に下降位置→上昇位置→下降位置の昇降動作を繰り返して小袋10を折り重ねる。また、袋重ね手段27は、巻付け部材31による連包袋11の巻き付け完了後、巻付け部材31を、他端(最終)の第4小袋10dが巻付けベッド20の載置面21で支持された位置を維持して回転することなく巻付け時の移動方向の後方に移動するように巻付けロボット28を作動制御する。なお、巻付け部材31の下降位置S3は、既に巻付け部材31に折り重ねられている小袋10の数に応じて変更される。なお、折り重ねられた連包袋11について、折重ね連包袋11aと指称する。
【0024】
ここで、前記第1小袋10aの下面を吸着している吸着部23は、前記巻付け部材31が第1小袋10aの上面を吸着するのに伴い、該第1小袋10aの下面の吸着を解除すると共に、巻付け部材31による連包袋11の巻き終わりに伴い、第4小袋10dの下面の吸着を解除するよう構成される。
【0025】
前記抜取り手段32は、
図1および
図5に示す如く、前記巻付けベッド20に隣接して前記巻付け部材31による巻付け時の移動方向の後方に配設される。また、抜取り手段32は、巻付け部材31に巻き付いた各折重ね連包袋11aの巻付け位置に対応して、各折重ね連包袋11aを収容する収容部33が、巻付けベッド20の載置面21より下方に設けられており、他端の第4小袋10dの折り重ね完了によって巻付け部材31が収容部33の上方まで移動して下降することで折重ね連包袋11aを収容部33に収容する。各収容部33は、巻付け部材31の回転軸方向に離間して折重ね連包袋11aの左右縁部を支持し得る一対の仕切り34,34を備え、両仕切り34,34の間に折重ね連包袋11aが収容される。また、各仕切り34には、巻付け部材31の幅寸法より幅広で上側に開口し、巻付け部材31の上側からの進入を許容する凹部34aが形成されており、凹部34aに巻付け部材31が臨んだ状態で、収容部33に収容された折重ね連包袋11aの左右両側に仕切り34が位置するよう構成される。
【0026】
前記各収容部33は、巻付け部材31の回転軸方向に移動自在に支持された移動体35に配設されており、該移動体35(収容部33)は、ボールネジ36とサーボモータ37とからなる横移動手段38によって、前記袋重ね手段27から折重ね連包袋11aを受け取る受取り位置(
図5の実線位置)と、該受取り位置から離間した後処理手段への排出位置(
図5の二点鎖線位置)との間を進退移動するよう構成される。すなわち、受取り位置において各収容部33に収容された折重ね連包袋11aは、収容部33の排出位置への移動に伴い巻付け部材31に対してその回転軸に沿って移動して巻付け部材31の自由端側から順に抜き取られて収容部内に留まるよう構成される。実施例では、収容部33および横移動手段38とが、折重ね連包袋11aを巻付け部材31から抜き取る抜取り手段32として構成される。
【0027】
前記収容部33の排出位置に対応して、各収容部33に収容されている折重ね連包袋11aを、巻付け部材31からの抜取り方向と交差する方向に押し出す押出し手段が配置されると共に、該押出し手段が押し出した4列分の折重ね連包袋11aを折り重ね状態で個々に収容して一群で下流に搬送するバケットを備えた後処理手段としての搬出コンベヤが配置されている。
【0028】
次に、実施例に係る連包袋の折重ね装置の作用について説明する。4機の包装機により製造された各列の連包袋11は、4つの小袋10がミシン目12で繋がって前後に連なって寝た姿勢で第1コンベヤ14の各無端コンベヤ14aに受け入れられる。第1コンベヤ14では、各無端コンベヤ14aに対応する検知センサにより検知される各列の連包袋11の受け入れタイミングに応じて、各無端コンベヤ14aの走行が制御されて、第1コンベヤ14に異なるタイミングで受け入れられた4列の連包袋11は、第2コンベヤ15に送り込まれるまでに先頭の小袋10の搬送先端位置が揃えられ、4列の連包袋11は位置揃えされた横並びの整列状態で第2コンベヤ15で搬送終端まで搬送される(
図3参照)。第2コンベヤ15の搬送終端に4列の連包袋11が到来したことが検知センサで検知されると、前記移載ロボット16が作動し、第2コンベヤ15上の各列の連包袋11における第1小袋10a、第3小袋10cおよび第4小袋10dの上面を移載ロボット16の吸着パッド18で吸着して連包袋11を第2コンベヤ15から持ち上げて、前記巻付けベッド20に整列状態で移載する。
【0029】
前記昇降手段26は、前記移載ロボット16により連包袋11が巻付けベッド20の載置面21に移載される際に前記吸着部23を突出位置に上昇して、前記吸着パッド18で上面が吸着されている3つの小袋10の下面を対応する吸着部23で吸着する。これにより、巻付けベッド20へ移載された連包袋11が位置ずれなく定位置に保持される。
【0030】
前記巻付けベッド20に連包袋11が載置されると、前記巻付けロボット28によって巻付け部材31の一側面31aが前記吸着部23で吸着保持されている第1袋10aの上面に押し当てられ、該第1小袋10aの上面を巻付け部材31の一側面31aに吸着する(
図6(a))。第1小袋10aを吸着した巻付け部材31が、吸着位置S1から第2小袋10bに向けて移動しながら回転すると共に、90度回転するまでは上昇し、90度から180度回転するまでは下降するよう動作することで、連包袋11は第1小袋10aと第2小袋10bとの接続部であるミシン目12を基点として折れ曲がって巻付け部材31に巻き付くと共に、巻付け部材31の他側面が第2小袋10bの上面に押し当てられる(
図6(b))。巻付け部材31が、更に第3小袋10cに向けて移動しながら回転すると共に、270度回転するまでは上昇し、270度から360度回転するまでは下降するよう動作して小袋10の2袋分の袋長さ+折り重ね代分移動することで、連包袋11は第2小袋10bと第3小袋10cとの接続部であるミシン目12を基点として折れ曲がって巻付け部材31に巻き付くと共に、巻付けベッド20上に吸着保持された第3小袋10cの上側に巻付け部材31に巻き付いている第1小袋10aが位置するように折り重ねられた状態となって巻付けベッド20に挟まれる(
図6(c))。そして、巻付け部材31が、更に第4小袋10dに向けて移動しながら回転すると共に、450度回転するまでは上昇し、450度から540度回転するまでは下降するよう動作して小袋10の3袋分の長さに対応した移動量分移動することで、巻付け部材31に巻き付いている第2小袋10bが巻付けベッド20上に吸着保持された第4小袋10dの上側に重なるように折り重ねられる(
図6(d))。
【0031】
ここで、前記第1小袋10aの下面を吸着している吸着部23は、第1小袋10aが巻付け部材31に吸着されるのに伴い巻付けベッド20の載置面21より下方に退避して、該第1小袋10aの吸着を解除し、前記第3小袋10cの下面を吸着している吸着部23は、巻付け部材31の回転によって載置面21から持ち上げられる際に巻付けベッド20の載置面21より下方に退避して、該第3小袋10cの吸着を解除する。また、前記第4小袋10dの下面を吸着している吸着部23は、巻付け部材31による連包袋11の巻き
終わりに伴い巻付けベッド20の載置面21より下方に退避して、該第4小袋10dの吸着を解除する。
【0032】
前記巻付けロボット28は、4つの小袋10が厚み方向に折り重なるように連包袋11を巻付け部材31に巻き付けると、他端の第4小袋10dを寝かせた姿勢で巻付けベッド20の載置面21で支持したまま寝た姿勢の巻付け部材31を、上下動することなく同一レベルで巻付け時の前進移動方向と逆方向に後退するよう横移動する。そして、載置面21による折重ね連包袋11aの下面の支持が解かれた後に巻付け部材31を下降し、該巻付け部材31を前記抜取り手段32の収容部33の凹部34aに臨ませた状態で折重ね連包袋11aを対応する収容部33に収容する(
図5参照)。収容部33に折重ね連包袋11aが収容されると、前記横移動手段38が作動して収容部33が受取り位置から排出位置に移動することで、前記仕切り34に巻付け部材31を挟む左右両側が支持された折重ね連包袋11aは収容部33と共に巻付け部材31から抜き取られる。そして、収容部33が排出位置まで移動後、排出位置において押出し手段によって各収容部33から折重ね連包袋11aが側方に押し出され、搬出コンベヤのバケットに移し替えられた折重ね連包袋11aは搬出コンベヤによって折り重ね状態で下流に搬送される。また、巻付け部材31は、吸引口(一側面31a)が下向きとなる初期状態に戻って巻き始め位置(
図1のS4)で次の巻き付けを待機する。
【0033】
実施例の折重ね装置では、包装機から排出される連包袋11を、寝た姿勢のままミシン目12で繋がって連なる複数の小袋10を折り重ねるよう構成したので、包装機による連包袋11の製造から折り重ね工程までを一連の直線搬送ラインによって構成することができる。また、巻付けベッド20に載置された連包袋11を、小袋10が連なる接続方向に移動しながら回転する巻付け部材31に巻き付けて折り重ねるようにしたので、装置を簡略化し得ると共に小型化を図ることができる。更に、連包袋11を巻付け部材31に巻き付ける際には、第1小袋10aを吸着した巻付け部材31を、小袋10の長さ分移動する間に上昇・下降すると共に180度回転する動作を繰り返すよう構成したので、小袋単位の巻き状態が変化することなく、各小袋10のミシン目12を基点とした折り重ねを、包装材の厚み、材質など、異なる腰の強さに左右されることなく良好に行うことができる。
【0034】
前記巻付けベッド20に載置された連包袋11の他端の第4小袋10dを折り重ねるまでの間は、少なくとも第4小袋10dの下面を吸着保持することで、巻付け部材31での連包袋11の巻き始めから巻き終わりまでの間に連包袋11の接続部以外で折れ曲がることなくミシン目12を基点として複数の小袋10を良好に折り重ねることができる。また、連包袋11を巻き終えた巻付け部材31を、第4小袋10dが巻付けベッド20の載置面21に寝た姿勢で支持された状態で巻付け時の移動方向の後方に移動するようにしたので、抜取り手段32への移動中に小袋10が乱れたり巻きほどかれることなく弛みのない状態で折重ね連包袋11aを抜取り手段32に受け渡すことができる。すなわち、他端の第4小袋10dが折り重ねられた状態では、
図6(d)に示す如く、該第4小袋10dの開放端は巻付け時の移動方向前側を向いているので、後方に移動することで第4小袋10dが巻きほどかれることはない。更に、抜取り手段32の収容部33を、巻付けベッド20の載置面21より下方に配置したので、巻付けベッド20による支持が解放された折重ね連包袋11aの最下部に位置する第4小袋10dが、第3小袋10cとの接続部から垂れ下がってしまう前に直ちに折重ね連包袋11aを収容部33に収容することができる。
【0035】
実施例の折重ね装置では、連包袋11を巻き付ける巻付け部材31を巻付けロボット28によって2自由度をもって移動可能に構成したので、連包袋11を精度よく良好に折り重ねることができる。また、小袋10の長さが異なる品種への変更などに簡単に対応することができ、しかも各品種の連包袋11の折り重ねを精度よく良好に行うことができる。
【0036】
また、前記抜取り手段32による折重ね連包袋11aの抜き取りに際し、前記収容部33に収容した折重ね連包袋11aの左右両側を支持して該巻付け部材31から抜き取るよう構成したので、抜き取りに際して折重ね連包袋11aの折り重ね幅や、折り重ね状態が歪んでしまうのを防止することができ、前記押出し手段によって各収容部33から押し出される折重ね連包袋11aを形くずれすることなく搬出コンベヤのバケットにスムーズに収容することができる。
【0037】
更に、前記供給コンベヤ13では、複数列で受け入れた連包袋11を、第1コンベヤ14への受け入れタイミングに応じて各無端ベルト14aの走行を制御して複数列の連包袋11を位置揃えするよう構成したので、複数の連包袋11の折り重ね処理を一度に行って、単位時間当たりの処理数を大幅に増加することができる。
【0038】
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1) 巻付け部材31を、小袋10の長さより短尺な幅の中空平板状としたが、例えば、小袋10の長さ方向に離間して小袋10を吸着保持可能な一対の巻付けバーを設けるなど、連包袋11を接続部から折れ曲がり可能な所定幅で小袋10を支持して吸着し得る各種の形態の巻付け部材を採用することができる。
(2) 吸着手段19および巻付け部材31を、2つのロボット16,28で二次元平面内で自由度をもって移動して連包袋11の移載と巻き付けとを行うようにしているが、機械式の移載手段や袋重ね手段に置き換えることもできる。
(3) 供給コンベヤ13に受け入れる連包袋11の数は4列に限らず1列や、2以上の複数列であってもよく、その受け入れ数に応じて吸着パッド18、吸着部23、巻付け部材31、収容部33等を対応して設けるようにすればよい。
(4) 連包袋11として連なる小袋10の数は4袋に限らず、2以上の複数の袋であればよく、その接続数に応じて吸着パッド18、吸着部23の位置や巻付け部材31の回転回数などを設定すればよい。
(5) 巻付け部材31からの折重ね連包袋11aの抜き取りは、収容部33に対して巻付け部材31を回転軸方向に移動して行う方式の抜取り手段を採用することができる。すなわち、抜取り手段は、巻付け部材31に巻き付けた折重ね連包袋11aを、巻付け部材31の回転軸方向に相対的に移動して抜き取る各種の手段を採用できる。
【0039】
(6) 巻付け部材31を巻付け時の移動方向の後方に移動して折重ね連包袋11aを抜取り手段32に受け渡すようにしたが、巻き付け完了位置に対応して抜取り手段を設けて抜き取る構成を採用することができる。
(7) 巻付け部材31に、回転と袋長さ方向への移動および昇降移動の各動作を行わせて、連包袋11を巻付け部材31に巻き付けながら小袋10を折り重ねるようにしたが、第1小袋10aを持ち上げた上昇位置S2の高さレベルを維持して巻付け部材31を小袋10の連なる方向へ横移動しつつ回転する動作を行わせて、前記ミシン目12を基点として折り重なるよう規制しつつ連包袋11を巻付け部材31に巻き付けるようにしてもよい。
(8) 巻付けベッド20に載置された連包袋11の3つの小袋10の下面を吸着部23で吸着するようにしたが、全ての小袋10を吸着する構成を採用することが最も好ましく、また連包袋11の少なくとも両端の小袋10a,10dを保持する吸着部23を備えるものであればよい。また、必要に応じて袋の下面の吸着保持を省略することができる。
(9) 供給コンベヤ13は、第1コンベヤ14と第2コンベヤ15とで構成したが、第1コンベヤ14のみで構成して、第1コンベヤ14の搬送終端まで搬送される各列の連包袋11が位置揃え状態に至ったら、移載ロボット16によって複数列で揃った連包袋11を一度に巻付けベッド20に移載する構成を採用してもよい。また、1列のみの巻付け処理時においては、第2コンベヤ15のみを設置することで対応することができる。