特許第6530080号(P6530080)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6530080再構成可能なインダクタンスをもつスイッチングレギュレータ回路および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6530080
(24)【登録日】2019年5月24日
(45)【発行日】2019年6月12日
(54)【発明の名称】再構成可能なインダクタンスをもつスイッチングレギュレータ回路および方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20190531BHJP
   H03F 1/02 20060101ALI20190531BHJP
【FI】
   H02M3/155 H
   H03F1/02 111
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-550925(P2017-550925)
(86)(22)【出願日】2016年3月7日
(65)【公表番号】特表2018-510609(P2018-510609A)
(43)【公表日】2018年4月12日
(86)【国際出願番号】US2016021211
(87)【国際公開番号】WO2016160280
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2017年9月28日
(31)【優先権主張番号】14/675,354
(32)【優先日】2015年3月31日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】レルドウォラタウィー、ジョンリト
(72)【発明者】
【氏名】シ、チュンレイ
【審査官】 白井 孝治
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0003950(US,A1)
【文献】 特開2005−137172(JP,A)
【文献】 特開2010−178608(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0295521(US,A1)
【文献】 特開2010−045517(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/074133(WO,A1)
【文献】 特開2009−189215(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00〜 3/44
H03F 1/00〜 3/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路であって、前記回路は下記を備える、
スイッチングレギュレータ、ここで、前記スイッチングレギュレータは、スイッチング周波数を有するスイッチング信号を受信する、と、
前記スイッチング周波数を監視するように構成されたモニタ回路と、
前記スイッチングレギュレータの出力に結合された再構成可能なインダクタンス、ここにおいて、前記モニタ回路が、前記スイッチング周波数に少なくとも基づいて複数のインダクタンス値間で前記再構成可能なインダクタンスを変更するように構成される、と、
エンベロープトラッキング信号を受信するように構成された増幅器、ここにおいて、前記増幅器の出力が、電源電圧を与えるように前記スイッチングレギュレータの出力に結合される、と、
前記エンベロープトラッキング信号に基づいて前記スイッチング信号を生成するように構成されたスイッチング発生器回路、
ここにおいて、前記モニタ回路が、前記エンベロープトラッキング信号の周波数を前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数と比較し、それに従って、前記再構成可能なインダクタンスを変更するようにさらに構成される、ここにおいて、前記再構成可能なインダクタンスを変更することは、前記モニタ回路が、前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数が、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数よりも大きいとき、より高いインダクタンス値を有するように前記再構成可能なインダクタンスをシグナリングし、前記モニタ回路が、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数まで増加するとき、より低いインダクタンス値を有するようにインダクタンスを変更するように前記再構成可能なインダクタンスをシグナリングすることを備える
【請求項2】
前記再構成可能なインダクタンスが複数のインダクタと複数のスイッチとを備える、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記再構成可能なインダクタンスは、複数のインダクタと、閉じられたとき前記複数のインダクタが並列に構成されるように接続された第1のスイッチと、閉じられたとき前記複数のインダクタが直列に構成されるように接続された第2のスイッチとを備える、請求項1に記載の回路。
【請求項4】
前記再構成可能なインダクタンスは、2つのインダクタと、閉じられたとき前記2つのインダクタが並列に構成されるように接続された第1のスイッチと、閉じられたとき前記2つのインダクタが直列に構成されるように接続された第2のスイッチとを備える、請求項3に記載の回路。
【請求項5】
前記モニタ回路は、推定器回路であり、前記推定器回路は、平均インダクタンスを生成するために、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数よりも小さいとき、複数の離散インダクタンス値間で前記再構成可能なインダクタンスを交互に変更し、ここにおいて、前記平均インダクタンスは、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が増加するとき減少させられる、請求項1に記載の回路。
【請求項6】
前記推定器回路が、
前記エンベロープトラッキング信号中のピークまたは谷でのパルスを含む第1のクロック信号を生成するための第1の検出器回路と、
前記スイッチング信号のエッジに基づいて第2のクロック信号を生成するための第2の検出器回路と、
前記第1のクロック信号の周波数を前記第2のクロック信号の周波数と比較し、それに従って、前記再構成可能なインダクタンスを変更するための論理信号を生成するための周波数比較回路と、
を備える、請求項5に記載の回路。
【請求項7】
スイッチングレギュレータによって、スイッチング周波数を有するスイッチング信号を受信することと、
前記スイッチング周波数を監視することと、
前記スイッチング周波数に少なくとも基づいて複数のインダクタンス値間で前記スイッチングレギュレータの出力に結合されたインダクタンスを再構成することと、
増幅器の入力においてエンベロープトラッキング信号を受信すること、ここにおいて、前記増幅器の出力が、電源電圧を与えるように前記スイッチングレギュレータの出力に結合される、と、
前記エンベロープトラッキング信号に基づいて前記スイッチング信号を発生することと、
前記エンベロープトラッキング信号の周波数を前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数と比較し、それに従って、前記インダクタンスを再構成することによって前記インダクタンスを変更すること、ここにおいて、前記インダクタンスを再構成することによって前記インダクタンスを変更することは、前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数が、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数よりも大きいとき、より高いインダクタンス値を有するように前記インダクタンスをシグナリングし、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数まで増加するとき、より低いインダクタンス値を有するように前記インダクタンスを変更するように前記インダクタンスをシグナリングすることを備える、と、
を備える方法。
【請求項8】
前記インダクタンスを再構成することが、平均インダクタンスを生成するために複数の離散インダクタンス値間で前記インダクタンスを交互に変更することを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記インダクタンスが、複数のスイッチによって互いに結合された複数のインダクタを備え、ここにおいて、前記インダクタンスを再構成することが、1つまたは複数のスイッチをオンにすることと、1つまたは複数の他のスイッチをオフにすることとを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記インダクタンスは、複数のインダクタと、閉じられたとき前記複数のインダクタが並列に構成されるように接続された第1のスイッチと、閉じられたとき前記複数のインダクタが直列に構成されるように接続された第2のスイッチとを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記インダクタンスは、2つのインダクタと、閉じられたとき前記2つのインダクタが並列に構成されるように接続された第1のスイッチと、閉じられたとき前記2つのインダクタが直列に構成されるように接続された第2のスイッチとを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1のクロック信号を生成するために前記エンベロープトラッキング信号波形中のピークまたは谷を検出することと、
第2のクロック信号を生成するために前記スイッチング信号のエッジを検出することと、
前記第1のクロック信号の周波数を前記第2のクロック信号の周波数と比較し、それに従って、前記インダクタンスを再構成するための信号を生成することと、
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
スイッチングレギュレータ、ここで、前記スイッチングレギュレータが、スイッチング周波数を有するスイッチング信号を受信する、と、
前記スイッチングレギュレータの出力に結合された再構成可能なインダクタンスと、
前記スイッチング周波数を監視し、前記スイッチング周波数に少なくとも基づいて複数のインダクタンス値間で前記再構成可能なインダクタンスを変更するための手段と、
エンベロープトラッキング信号を受信するための増幅器、ここにおいて、前記増幅器の出力が、電源電圧を与えるように前記スイッチングレギュレータの出力に結合される、と、
前記エンベロープトラッキング信号に基づいて前記スイッチング信号を発生するための手段と、
前記エンベロープトラッキング信号の周波数を前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数と比較し、それに従って、前記再構成可能なインダクタンスを変更するための手段、ここにおいて、前記再構成可能なインダクタンスを前記変更するための手段は、前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数が、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数よりも大きいとき、より高いインダクタンス値を有するように前記再構成可能なインダクタンスをシグナリングし、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数まで増加するとき、より低いインダクタンス値を有するようにインダクタンスを変更するように前記再構成可能なインダクタンスをシグナリングする、と、
を備える回路。
【請求項14】
前記再構成可能なインダクタンスは、複数のインダクタと、閉じられたとき前記複数のインダクタが並列に構成されるように接続された第1のスイッチと、閉じられたとき前記複数のインダクタが直列に構成されるように接続された第2のスイッチとを備える、請求項13に記載の回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、その内容全体がすべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる、2015年3月31日に出願された米国出願第14/675,354号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
[0002]本開示は電子回路および方法に関し、詳細には、再構成可能なインダクタンス(reconfigurable inductance)を有するスイッチングレギュレータ回路および方法に関する。
【0003】
[0003]スイッチングレギュレータは、異なる電気的構成に、および異なる電気的構成から受動要素を切り替えることによって、調節された電圧または電流を生成する回路である。図1は、1つのスイッチングレギュレータトポロジーの一例を示す。この例示的なスイッチングレギュレータでは、入力電圧、Vddがインダクタ(L)103を充電するようにスイッチ101および102がオンおよびオフにされる。スイッチ101が閉じられ、スイッチ102が開いているとき、エネルギーがVddからインダクタ103に与えられて、インダクタ電流ILを発生する。スイッチ102は周期的に閉じられ、スイッチ101は開かれ、インダクタ電流ILは、インダクタ中のエネルギーが散逸するように出力「out」に流れ続ける。スイッチ101および102はスイッチ制御回路104によって制御され、各スイッチのオン/オフ時間はいくつかの異なる適用例要件に従って変動し得る。スイッチングレギュレータは、電圧および電流を与えるための非常に効率的な回路であるが、いくつかの適用例ではいくつかの問題がある。
【0004】
[0004]たとえば、スイッチングレギュレータに伴う1つの課題は、スイッチがオンおよびオフにされるとき、スイッチによって発生されるノイズである。これは、スイッチングノイズと呼ばれる。スイッチングノイズは、より大きいインダクタを使用して効果的に抑圧され得る。しかしながら、より大きいインダクタを使用することは、特に出力での電圧が変化している場合、効率を劣化させるという欠点を有する。たとえば、広帯域幅範囲にわたってノイズと効率性能との間の最も良好なトレードオフを達成する単一のインダクタを選択することは、非常に困難である。
【0005】
[0005]スイッチングレギュレータが採用される1つの特定の適用例は、電力増幅器適用例におけるエンベロープトラッキングにおけるものである。線形電力増幅器において高効率を達成することは、特に変調方式が一層複雑になっており、それらのピーク対平均電力の比が増加するワイヤレス適用例では、難しい。エンベロープトラッキング(ET:Envelope Tracking)は、送信中の効率を改善するようにそれの電源電圧を連続的に調整することによってPAの効率をブーストするための手法である。
【0006】
[0006]図2は、1つのタイプのエンベロープトラッキングシステムのための例示的な構成を示す。この例では、電力増幅された信号Voutを生成するために、入力信号Vinが電力増幅器(PA:power amplifier)203の入力において与えられる。PA203は、線形増幅器201とスイッチング段202との構成から電源電圧Vddと電源電流Iddとを受け取る。線形段とスイッチング段とは、電力増幅器203の効率を改善するために、電力増幅器入力信号Vinのエンベロープに基づいてVddのレベルを調整するように一緒に動作する。この例では、たとえば、線形増幅器201は、Vinのエンベロープを表すエンベロープトラッキング信号(ET)を受信する。線形増幅器201は電圧Vddと電流Iampとを生成し得る。スイッチング段202は、エンベロープ信号に基づいてスイッチング信号SWを受信する。この例では、SWは、Iampを検知することによって発生される。スイッチング段202は電圧Vddと電流Iswとを生成する。電流Iampと電流Iswとの和は、PA203によって引き出される電源電流Iddである。スイッチングレギュレータ段202はETの効率をブーストするが、それはノイズが多い。線形レギュレータ段201は、より高速であり、PAのピーク効率を達成するために最適な電源電圧を保証するが、それは(電力)損失である。残念ながら、ノイズと効率とは、矛盾する性能要件である。
【0007】
[0007]エンベロープトラッキングは、RF送信機経路におけるPAの効率を効果的に改善する一方、必然的にスイッチングノイズをもたらし、スイッチングノイズはRF受信機帯域に入り得、したがって、受信機感度を劣化させる。スイッチングノイズの周波数成分は、時々、送信機帯域プロファイルとコヒーレントであり、ノイズを効果的に除去するためのフィルタを実装することを困難にする。上述のように、スイッチングノイズは、より大きいインダクタを使用して効果的に抑圧されるが、効率が低減され得る。
【0008】
[0008]多くの既存のエンベロープトラッキングシステムの場合、インダクタの選定は、ノイズと効率性能とがバランスするように行われる。しかしながら、インダクタの特定の選定は、広範囲のエンベロープ帯域幅要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【0009】
[0009]本開示は、再構成可能なインダクタンスを有するスイッチングレギュレータ回路および方法を含む。一実施形態では、回路は、スイッチングレギュレータ、ここで、スイッチングレギュレータは、スイッチング周波数を有するスイッチング信号を受信する、と、スイッチング周波数を監視するためのモニタ回路と、スイッチングレギュレータの出力における再構成可能なインダクタンス、ここにおいて、モニタ回路が、スイッチング周波数に基づいて複数のインダクタンスの値の間で再構成可能なインダクタンスを変更する、と、を備える。エンベロープトラッキング適用例では、スイッチング段インダクタンスを調整するために、エンベロープトラッキング信号周波数およびスイッチング周波数が監視される。
【0010】
[0010]以下の発明を実施するための形態および添付の図面は、本開示の性質および利点のより良い理解を与える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0011]1つのスイッチングレギュレータトポロジーの一例を示す図。
図2】[0012]1つのタイプのエンベロープトラッキングシステムのための例示的な構成を示す図。
図3A】[0013]一実施形態によるスイッチングレギュレータ回路を示す図。
図3B】[0014]一実施形態による方法を示す図。
図4A】[0015]別の実施形態による、エンベロープトラッキングのための再構成可能なインダクタンスをもつ例示的な回路を示す図。
図4B】[0016]電力増幅器へのエンベロープトラッキング電源を発生するための例示的な回路を示す図。
図5A】[0017]一実施形態による、第1の状態での例示的な再構成可能なインダクタンスを示す図。
図5B】[0018]一実施形態による、第2の状態での例示的な再構成可能なインダクタンスを示す図。
図6】[0019]一実施形態による、例示的な推定器回路を示す図。
図7A】[0020]一実施形態による、スイッチング周波数を下回るエンベロープトラッキング信号周波数のための例示的な波形を示す図。
図7B】[0021]一実施形態による、高周波エンベロープトラッキング信号のための例示的な波形を示す図。
図8A】[0022]一実施形態による、例示的なピーク/谷検出器を示す図。
図8B】[0023]一実施形態による、例示的なエッジ検出器を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0024]本開示は、再構成可能なインダクタンスを有するスイッチングレギュレータ回路および方法に関する。以下の説明では、説明の目的で、本開示の完全な理解を与えるために、多数の例および具体的な詳細が記載される。ただし、特許請求の範囲において表される本開示は、単独で、または以下で説明される他の特徴との組合せで、これらの例における特徴の一部または全部を含み得、本明細書で説明される特徴と概念との変更形態と等価物とをさらに含み得ることが、当業者には明らかであろう。
【0013】
[0025]図3Aは、一実施形態による、スイッチングレギュレータ回路を示す。一実施形態では、スイッチングレギュレータは、スイッチ制御回路304によってオンおよびオフにされる、第1のスイッチ301と第2のスイッチ302とを含む。スイッチングレギュレータは、スイッチ301および302を(たとえば、特定のデューティサイクルにおいて)オンおよびオフにするためのスイッチング周波数を有するスイッチング信号を含む。この例では、スイッチ301および302はMOSトランジスタである。しかしながら、様々な他の好適なスイッチ技術が使用され得ることを理解されたい。本開示の特徴および利点は、スイッチングレギュレータのスイッチング周波数を監視するためのモニタ回路305を含む。回路は、スイッチングレギュレータの出力において再構成可能なインダクタンス303をさらに含む。モニタ回路305は再構成可能なインダクタンス303に結合され、システムの性能を最適化するためにスイッチング周波数に基づいて複数のインダクタンスの値の間で再構成可能なインダクタンス303を変更するための信号(たとえば、論理信号)を生成する。たとえば、いくつかの実施形態では、インダクタンスは、スイッチング周波数が増加するとき低減される。特定の例では、再構成可能なインダクタンス303は、複数のインダクタと複数のスイッチとを備え得る。スイッチは、スイッチングレギュレータの出力におけるインダクタの構成を変更するために開閉され、システムの性能を改善し得る。たとえば、いくつかの適用例では、低い周波数においてより大きいインダクタンスを有し、より高い周波数においてより小さいインダクタンスを有することは、望ましいことがある。したがって、一実施形態では、スイッチング周波数が第1の周波数であるとき、再構成可能なインダクタンスは第1のインダクタンス値を有し、スイッチング周波数が、第1の周波数よりも大きい第2の周波数であるとき、再構成可能なインダクタンスは、第1のインダクタンス値よりも小さい第2のインダクタンス値を有する。別の例として、インダクタンスは、インダクタを異なる構成で配列することによって、変化し得る。たとえば、第1の構成では、再構成可能なインダクタンス303は複数のインダクタを並列に備え得、第2の構成では、再構成可能なインダクタンス303は複数のインダクタを直列に備え得る。本開示のさらなる例および利点が以下でさらに詳細に説明される。
【0014】
[0026]図3Bは、一実施形態による方法を示す。310において、システムは、スイッチングレギュレータのスイッチング周波数を監視する。311において、スイッチング周波数に基づいて複数のインダクタンスの値の間でスイッチングレギュレータの出力におけるインダクタンスを再構成する。一実施形態では、インダクタンスを再構成することは、平均インダクタンスを生成するために複数の離散インダクタンスの値の間でインダクタンスを交互に変更することを備える。さらなる例示的なインダクタ配列および制御技法が、以下でより詳細に説明される。
【0015】
[0027]図4Aは、別の実施形態による、エンベロープトラッキングのための再構成可能なインダクタンスをもつ例示的な回路を示す。電力増幅器450が入力信号Vinを受信し、電力増幅された出力信号Voutを生成する。PA450は、線形増幅器とスイッチングレギュレータとから電源電圧Vampと供給電流Iddとを受け取る。線形増幅器401は、たとえば、Vinのエンベロープに基づいてエンベロープトラッキング信号ETを受信し、電圧Vampと電流Iampとを生成する。センサー490がIampを検知し、スイッチング発生器402が、スイッチング周波数を有するスイッチング信号DRVを生成する。DRVは、スイッチ404および405をオンおよびオフにするために駆動回路403に与えられる。スイッチ404とスイッチ405との間のスイッチングノードは、再構成可能インダクタ407の入力端子に結合される。再構成可能インダクタ407の出力端子は、スイッチング段からの電流Iswを与えるために線形増幅器401の出力に結合される。電流Iswと電流Iampとは、Iddを与えるために合成される。説明の目的で、線形増幅器およびスイッチング段の動作は、VddおよびIddが一定であると仮定することによって理解され得る。Iampは、初めはPA450に向かって正であり得る。センサー490は正のIamp電流を検出し、スイッチング発生器402はスイッチング信号DRVを高にし得る。DRV高はドライバ403に通されて、スイッチ404をオンにし、スイッチ405をオフにする。したがって、Vddは再構成可能なインダクタンス407の入力端子に印加され、それにより、Iswを増加させる。IswがIddを上回って増加するとき、Iampは負になり、これは490において検知され、402においてDRVが低になることにつながり得る。DRV低はスイッチ404をオフにし、スイッチ405をオンにし、Iswをランプダウンさせる。スイッチングサイクルが、次いで繰り返される。エンベロープ信号ETと、PA450によって引き出される電流との変化は、たとえば、スイッチング信号DRVのスイッチング周波数を変化させることになる。
【0016】
[0028]一実施形態では、スイッチング信号DRVは、モニタ回路406によって受信される。モニタ回路406は、エンベロープ信号ETの周波数に関する情報をさらに受信し得る。この例では、モニタ回路406はエンベロープトラッキング周波数において電圧信号Vampを受信する。エンベロープトラッキング信号周波数が増加するとき、スイッチング信号DRVのスイッチング周波数は増加することになる。しかしながら、スイッチング段の速度、およびDRVのスイッチング周波数は、より高い周波数におけるエンベロープトラッキング信号周波数をトラッキングすることが可能でないことがあり、ここで、エンベロープトラッキング周波数は、スイッチング信号DRVのスイッチング周波数を満たすか、さらには超え得る。
【0017】
[0029]有利には、この例では、モニタ回路406は、(たとえば、Vampにおける)エンベロープトラッキング信号ETの周波数をスイッチング信号DRVのスイッチング周波数と比較し、それに従って、再構成可能なインダクタンスを変更し得る。たとえば、モニタ回路406は、スイッチング段の出力におけるインダクタンスを変更するための信号(たとえば、論理信号)を送るために、再構成可能インダクタ407に結合された出力を有し得る。たとえば、低いET周波数において、スイッチング信号DRVのスイッチング周波数は、Vampの周波数よりも大きいことがある。したがって、この状況では、より大きいインダクタンスを有することが望ましいことがあり、モニタ回路406は、より高いインダクタンス値を有するように再構成可能なインダクタンス407をシグナリングし得る。しかしながら、Vampの周波数がDRVの周波数まで増加するとき、より低いインダクタンス値を有することが望ましいことがある。したがって、より高いVamp周波数において、モニタ回路406は、より低いインダクタンス値を有するようにインダクタンスを変更するように再構成可能なインダクタンス407にシグナリングし得る。いくつかの実施形態では、モニタ回路406は、平均インダクタンスを生成するために(たとえば、エンベロープトラッキング信号の周波数がスイッチング信号のスイッチング周波数よりも小さいとき)複数の離散インダクタンスの値の間で交互に変更するように再構成可能なインダクタンス407にシグナリングし得る。したがって、平均インダクタンスは、たとえば、エンベロープトラッキング信号の周波数が増加するとき減少させられ得る。この手法は、以下の例示的な実装形態によって示される。
【0018】

[0030]以下は、上記で説明された技法の1つの例示的な実装形態の説明である。図4Bは、電力増幅器へのエンベロープトラッキング電源を発生するための例示的な回路を示す。この例では、線形増幅器(LinAmp)410は、差動入力DACPおよびDACN上で、たとえば、デジタルアナログ変換器の出力であり得るエンベロープトラッキング信号を受信する。LinAmp410は、出力電圧VAMPと出力電流Iampとを発生する。Iampは検知され、ヒステリシスを有する比較器411の1つの入力に与えられる。検知は、たとえば、直列検知抵抗器、または他の電流検知技法を使用して実装され得る。したがって、Iampが正であり、第1のヒステリシスレベルよりも大きい大きさを有するとき、比較器出力、スイッチング信号ETDRVは、高に切り替わる。Iampが負であり、第2のヒステリシスレベルよりも小さい大きさを有するとき、比較器出力、スイッチング信号ETDRVは、低に切り替わる。スイッチング信号ETDRVは、インバータ412および414を通して、高側スイッチとして働くPMOSトランジスタMpのゲートに結合される。同様に、スイッチング信号ETDRVは、インバータ412とバッファ413とを通して、低側スイッチとして働くNMOSトランジスタMnのゲートに結合される。高側スイッチは、たとえば、バッテリーであり得る電源端子、VBATTに結合されたソース端子を有し得、低側スイッチは、接地に結合されたソース端子を有し得る。MpおよびMnのドレインは、電圧VSWを有するスイッチングノードを形成するために互いに結合される。スイッチングノードは再構成可能なインダクタンス491の入力端子に結合される。再構成可能なインダクタンス491の出力端子は、線形増幅器410の出力と、電力増幅器450の電源端子とに結合される。
【0019】
[0031]この例では、モニタ回路は推定器回路415であり、それは、エンベロープトラッキング信号VAMPの周波数をスイッチング信号ETDRVのスイッチング周波数と比較し、それに従って、スイッチング段の出力において平均インダクタンスを生成するためにインダクタンス構成を交替することによって再構成可能なインダクタンス491を変更する。したがって、VAMPおよびETDRVは推定器回路415の入力に結合される。推定器回路の例示的な実装形態が、以下で示される。
【0020】
[0032]この例では、再構成可能なインダクタンス491は、2つのインダクタ417および418と、3つのスイッチ430〜432とを備える。インダクタ418は、再構成可能なインダクタンス491の入力端子に結合された第1の端子と、スイッチ431の端子およびスイッチ432の端子に結合された第2の端子とを有する。同様に、インダクタ417は、再構成可能なインダクタンス491の出力端子に結合された第1の端子と、スイッチ430の端子およびスイッチ431の他の端子に結合された第2の端子とを有する。図4Bに示されているように、スイッチ430は、再構成可能なインダクタンス491の入力に結合された第1の端子と、インダクタ417の第2の端子に結合された第2の端子と、推定器回路415からの論理信号NDRVに結合された制御端子とを有する。スイッチ431は、インダクタ418の第2の端子に結合された第1の端子と、インダクタ417の第2の端子に結合された第2の端子と、推定器回路415からの論理信号NDRVBに結合された制御端子とを有する。最後に、スイッチ432は、再構成可能なインダクタンス491の出力に結合された第1の端子と、インダクタ418の第2の端子に結合された第2の端子と、推定器回路415からの論理信号NDRVに結合された制御端子とを有する。
【0021】
[0033]再構成可能なインダクタンス491は、図5Aおよび図5Bに示されているように構成され得る。図5Aでは、NDRVは高であり、スイッチ510および512は閉じられ、NDRVB(NDRVバーまたはNDRVの反転)は低であり、スイッチ511は開いている。したがって、この構成では、インダクタ501および502は並列である。図5Bでは、NDRVBは高であり、スイッチ511は閉じられ、NDRVは低であり、スイッチ510および512は開いている。したがって、この構成では、インダクタ501および502は直列である。これは、複数のスイッチと複数のインダクタとを使用して複数の離散インダクタンスの値の間で再構成可能なインダクタンスを変更することの一例にすぎず、それは、インダクタンスを再構成するための1つの例示的な手段である。
【0022】
[0034]図6は、一実施形態による、例示的な推定器回路を示す。図6中の回路は、インダクタンスを変更するために、エンベロープトラッキング信号の周波数をスイッチング信号のスイッチング周波数と比較するための1つの例示的な機構である。この例では、VAMPの周波数は、エンベロープトラッキング信号の周波数を含んでおり、波形中のピークと谷とを検出することによって決定される。したがって、VAMPはピーク/谷検出器601によって受信される。この例では、ピーク/谷検出器601は、ピーク/谷検出器601によって検出された各ピークまたは谷でのパルスを含むクロック、clk1を発生する。スイッチング信号ETDRVは、スイッチング信号の各遷移でのパルスを含むクロック、clk2を発生するためにエッジ検出器602によって受信される。Dフリップフロップ603および604は周波数比較回路を形成し、ここで、フリップフロップ604は、clk2で高に遷移し、clk1で低に遷移するクロック、clk3を発生する。したがって、clk3は、clk1とclk2との間の時間差の例示的な測定である。NDRVおよびNDRVBは、D入力上の遅延回路606によって遅延されたclk3のバージョンと、クロック入力上のclk2(スイッチング周波数)とを受信する別のDフリップフロップ607によって発生される。
【0023】
[0035]図7Aは、一実施形態による、スイッチング周波数を下回るエンベロープトラッキング信号周波数のための例示的な波形を示す。この図では、VAMPによって実施されるエンベロープトラッキング信号の周波数が、インダクタ電流ILによって実施されるスイッチング周波数よりも低いことがわかり得る。クロックclk1はエンベロープトラッキング信号中のピークと谷とに対応し、したがって、その信号の周波数に対応する。クロックclk2は、ETDRV、スイッチング周波数に対応する。図7Aは、エンベロープトラッキング信号の周波数がスイッチング信号のスイッチング周波数よりも小さいとき、NDRV/NDRVBが交替する(たとえば、オンおよびオフになる)ことを示す。NDRVが正である時間、およびNDRVBが正である時間は、再構成可能なインダクタンスが異なる状態中にある時間に対応する。NDRVおよびNDRVBが交替しているので、平均インダクタンスがスイッチングレギュレータの出力において生成される。さらに、平均インダクタンスは、エンベロープトラッキング信号の周波数が増加するとき減少させられ得る。図6の回路は、以下でより詳細に説明されるように、これを達成するための1つの例示的な機構である。
【0024】
[0036]インダクタ構成間で切り替えることの利点は、遷移中にエネルギーを温存するためのフラックスリサイクル(flux recycling)を含み得る。たとえば、図5A図5Bを参照すると、インダクタ510および511が直列であるとき(図5B、大きいインダクタンス状態)、電流ILは各インダクタ中を流れる。しかしながら、インダクタが並列に構成されたとき(図5A、小さいインダクタンス状態)、各インダクタ中の瞬時電流は不変のままであり、インダクタ510とインダクタ511の両方は各インダクタ中のフラックスにより電流ILを生成し続ける。これは、2ILの増加された出力電流を生じる。入力電流がILであるので、各インダクタ中の電流はIL/2まで減らすことになる。同様に、インダクタが並列から直列に再構成されたとき、各インダクタ中の瞬時電流は不変のままであり、インダクタ510とインダクタ511の両方は、各インダクタ中のフラックスにより電流IL/2を生成し続け、それにより、IL/2の減少された出力電流を生じる。入力電流がILであるので、各インダクタ中の電流はILまで増やすことになる。
【0025】
[0037]上述のように、clk3は、clk1(エンベロープ周波数)とclk2(スイッチング周波数)との間の周波数差の測定である。また、図6を参照すると、フリップフロップ607のクロック入力はclk2であり、これはNDRV/NDRVBをclk3として設定する。したがって、clk1(エンベロープ周波数)がclk2(スイッチング周波数)よりもはるかに小さいとき、NDRVが高である時間は、NDRVBが高である時間よりも小さくなり、平均インダクタンスはより大きくなる。しかしながら、clk1の周波数(エンベロープ周波数)がclk2の周波数(スイッチング周波数)に向かって増加するとき、NDRVが高である時間は増加することになり、NDRVBが高である時間は減少することになる。したがって、clk1の周波数(スイッチング周波数)が増加するとき、平均インダクタンスは減少する。
【0026】
[0038]図7Bは、一実施形態による、高周波エンベロープトラッキング信号のための例示的な波形を示す。この場合、エンベロープ信号周波数はスイッチング周波数まで増加しており、clk3は、clk1とclk2との間の位相差に等しい時間期間の間、高である。しかしながら、clk3は、今度はclk2のエッジ上で常に低になる。したがって、clk3=0はDフリップフロップ607中にクロック制御されることになり、NDRVBは低のままであり、NDRVは高のままである。この場合、再構成可能なインダクタンスは低インダクタンス構成にとどまる(たとえば、インダクタ417および418は並列のままである)。
【0027】
[0039]図8Aは、一実施形態による、例示的なピーク/谷検出器を示す。この例では、ピーク/谷検出器は、2次ハイパスフィルタ810と、増幅器811と、ヒステリシス比較器812と、エッジ検出器813とを含む。ハイパスフィルタ810は、AC結合キャパシタC1/C1と、接地への抵抗器R1とを含む。増幅器811は、トランジスタM1〜MM8と電流源801および802とによって示されるように、共通ゲート入力段と電流ミラーとを備えるAB級電圧電流増幅器(class AB voltage to current amplifier)である。ヒステリシスを確立するために、ヒステリシス比較器812は、バッファ(たとえば、直列結合されたインバータ)と、フィードバック抵抗器Rhysとを備える。エッジ検出器813は、たとえば、遅延804(たとえば、直列結合されたインバータ)と、clk1を生成するためのXORゲートとを備える。
【0028】
[0040]図8Bは、一実施形態による、例示的なエッジ検出器を示す。エッジ検出器850はスイッチング信号ETDRVを受信し、たとえば、遅延851と、clk2を生成するためのXORゲートとを備え得る。
【0029】
[0041]上記の説明は、特定の実施形態の態様がどのように実装され得るかの例とともに、本開示の様々な実施形態を示した。上記の例は、上記実施形態のみであると見なされるべきではなく、以下の特許請求の範囲によって定義された特定の実施形態の柔軟性と利点とを示すために提示された。上記の開示および以下の特許請求の範囲に基づいて、特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、他の構成、実施形態、実装形態、および等価物が採用され得る。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
回路であって、前記回路は下記を備える、
スイッチングレギュレータ、ここで、前記スイッチングレギュレータは、スイッチング周波数を有するスイッチング信号を受信する、と、
前記スイッチング周波数を監視するためのモニタ回路と、
前記スイッチングレギュレータの出力における再構成可能なインダクタンス、ここにおいて、前記モニタ回路が、前記スイッチング周波数に基づいて複数のインダクタンス値間で前記再構成可能なインダクタンスを変更する。
[C2]
前記再構成可能なインダクタンスが複数のインダクタと複数のスイッチとを備える、C1に記載の回路。
[C3]
前記スイッチング周波数が第1の周波数であるとき、前記再構成可能なインダクタンスが第1のインダクタンス値を有し、前記スイッチング周波数が、前記第1の周波数よりも大きい第2の周波数であるとき、前記再構成可能なインダクタンスが、前記第1のインダクタンス値よりも小さい第2のインダクタンス値を有する、C1に記載の回路。
[C4]
第1の構成では、前記再構成可能なインダクタンスが複数のインダクタを並列に備え、第2の構成では、前記再構成可能なインダクタンスが複数のインダクタを直列に備える、C1に記載の回路。
[C5]
前記第1の構成では、前記再構成可能なインダクタンスが2つのインダクタを並列に備え、第2の構成では、前記再構成可能なインダクタンスが前記2つのインダクタを直列に備える、C4に記載の回路。
[C6]
エンベロープトラッキング信号を受信するための増幅器、ここにおいて、前記増幅器の出力が、電源電圧を与えるように前記スイッチングレギュレータの出力に結合される、と、
前記エンベロープトラッキング信号に基づいて前記スイッチング信号を生成するためのスイッチング発生器回路と、
をさらに備え、
前記モニタ回路が、前記エンベロープトラッキング信号の周波数を前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数と比較し、それに従って、前記再構成可能なインダクタンスを変更する、
C1に記載の回路。
[C7]
前記推定器回路は、平均インダクタンスを生成するために、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数よりも小さいとき、複数の離散インダクタンス値間で前記再構成可能なインダクタンスを交互に変更し、ここにおいて、前記平均インダクタンスは、前記エンベロープトラッキング信号の前記周波数が増加するとき減少させられる、C6に記載の回路。
[C8]
前記推定器回路が、
前記エンベロープトラッキング信号中のピークと前記エンベロープトラッキング信号中の谷との間の時間差に基づいて第1のクロック信号を生成するための第1の検出器回路と、
前記スイッチング信号のエッジに基づいて第2のクロック信号を生成するための第2の検出器回路と、
前記第1のクロック信号の周波数を前記第2のクロック信号の周波数と比較し、それに従って、前記再構成可能なインダクタンスを変更するための論理信号を生成するための周波数比較回路と、
を備える、C6に記載の回路。
[C9]
スイッチングレギュレータのスイッチング周波数を監視することと、
前記スイッチング周波数に基づいて複数のインダクタンス値間で前記スイッチングレギュレータの出力におけるインダクタンスを再構成することと、
を備える方法。
[C10]
前記インダクタンスは、前記スイッチング周波数が増加するとき低減される、C9に記載の方法。
[C11]
前記インダクタンスを再構成することが、平均インダクタンスを生成するために複数の離散インダクタンス値間で前記インダクタンスを交互に変更することを備える、C9に記載の方法。
[C12]
前記インダクタンスが、複数のスイッチによって互いに結合された複数のインダクタを備え、ここにおいて、前記インダクタンスを再構成することが、1つまたは複数のスイッチをオンにすることと、1つまたは複数の他のスイッチをオフにすることとを備える、C9に記載の方法。
[C13]
第1の構成では、前記インダクタンスが、並列に構成された複数のインダクタを備え、第2の構成では、前記インダクタンスが、直列に構成された複数のインダクタを備える、C9に記載の方法。
[C14]
前記第1の構成では、前記再構成可能なインダクタンスが2つのインダクタを並列に備え、第2の構成では、前記再構成可能なインダクタンスが前記2つのインダクタを直列に備える、C13に記載の方法。
[C15]
増幅器の入力においてエンベロープトラッキング信号を受信すること、ここにおいて、前記増幅器の出力が、電源電圧を与えるように前記スイッチングレギュレータの出力に結合される、と、
前記エンベロープトラッキング信号に基づいて前記スイッチング信号を発生することと、
前記エンベロープトラッキング信号の周波数を前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数と比較し、それに従って、前記インダクタンスを変更することと、
をさらに備える、C9に記載の方法。
[C16]
第1のクロック信号を生成するために前記エンベロープトラッキング信号中のピークと前記エンベロープトラッキング信号中の谷との間の時間差を検出することと、
第2のクロック信号を生成するために前記スイッチング信号のエッジを検出することと、
前記第1のクロック信号の周波数を前記第2のクロック信号の周波数と比較し、それに従って、前記インダクタンスを再構成するための信号を生成することと、
をさらに備える、C15に記載の方法。
[C17]
スイッチングレギュレータと、前記スイッチングレギュレータが、スイッチング周波数を有するスイッチング信号を受信する、
前記スイッチングレギュレータの出力における再構成可能なインダクタンス手段と、
スイッチング周波数を監視し、前記スイッチング周波数に基づいて複数のインダクタンス値間で前記再構成可能なインダクタンス手段を変更するための手段と、
を備える回路。
[C18]
前記インダクタンスは、前記スイッチング周波数が増加するとき低減される、C17に記載の回路。
[C19]
エンベロープトラッキング信号を受信するための増幅器、ここにおいて、前記増幅器の出力が、電源電圧を与えるように前記スイッチングレギュレータの出力に結合される、と、
前記エンベロープトラッキング信号に基づいて前記スイッチング信号を発生するための手段と、
前記エンベロープトラッキング信号の周波数を前記スイッチング信号の前記スイッチング周波数と比較し、それに従って、前記再構成可能なインダクタンスを変更するための手段と、
をさらに備える、C17に記載の回路。
[C20]
第1の構成では、前記再構成可能なインダクタンス手段が複数のインダクタを並列に備え、第2の構成では、前記再構成可能なインダクタンス手段が複数のインダクタを直列に備える、C17に記載の回路。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B